JP2004032309A - 同軸スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】中央の同軸コネクタの中心導体とコンタクトとの接触面積を大きくして、安定に接触させることができる同軸スイッチを提供する。
【解決手段】コンタクト5,5は端部5aを外側縁先端が内側縁先端よりも先方に位置するようにして略直角三角形状に形成し、コンタクト5,5の端部5aの斜辺を平行に対向させるようになっている。つまりコンタクト5の端部先端縁を長手方向に対して直角にしている場合に比べて、中心導体7の上端面に対する接触面積を大きくとれるようにしている。
【選択図】図1
【解決手段】コンタクト5,5は端部5aを外側縁先端が内側縁先端よりも先方に位置するようにして略直角三角形状に形成し、コンタクト5,5の端部5aの斜辺を平行に対向させるようになっている。つまりコンタクト5の端部先端縁を長手方向に対して直角にしている場合に比べて、中心導体7の上端面に対する接触面積を大きくとれるようにしている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波と線路をスイッチングするために用いられる同軸スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の同軸スイッチとしては、図3(a)に示すように表面に凹溝を形成した金属製ベース8と、凹溝80内に一定間隔離して、該金属製ベース8の裏面側から凹溝80内に貫通せる対の取り付け孔10に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタ6,6と、該一対の同軸コネクタ6,6の中心導体7、7の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタ6の中心導体7の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース8内に移動自在に配置されたコンタクト5とを備えた同軸スイッチがある。
【0003】
尚図中4は金属製サブベース、16はコンタクト5を外部の駆動機構により押し駆動するための駆動体、15は駆動体15を図において上方に常時ばね付勢するためのコンタクトばねである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような同軸スイッチにおいて、コンタクト5を正方形の各辺に対応する形で設け、夫々の端部に対応して同軸コネクタ6を配置し、隣接するコンタクト5、5で一つの同軸コネクタ6を共用するものがあるが、図10に示すようにコンタクト5の端部先端縁を長手方向に対して直角にしているため、互いの先端部が干渉しないようにようにするには、同軸コネクタ8の中心導体7の上端面に対する接触面積を小さくしなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、共用する同軸コネクタの中心導体に対するコンタクトの接触面積を大きくとれ、安定に接触させることができる同軸スイッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、表面に凹溝を形成した金属製ベースと、凹溝内に一定間隔離して、該金属製ベースの裏面側から凹溝内に貫通せる対の取り付け孔に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタと、該一対の同軸コネクタの中心導体の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタの中心導体の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース内に移動自在に配置されたコンタクトとを備えた同軸スイッチにおいて、上記凹溝を隣接する他の凹溝の長手方向に対して長手方向が90°方向に向き且つ一端が他の凹溝の一端と連通するように形成し、この連通部の端部に対応して取り付けられる同軸コネクタを隣接する2つの凹溝に配置されるコンタクトで共有してその中心導体に対向する夫々の端部の形状を、コンタクトの内側縁の先端位置より外側縁位置の先端を長くして該外側縁の先端を頂点とする略直角三角形状に形成して、その斜辺を同じ同軸コネクタの中心導体に対向するコンタクトの端部の斜辺と略平行させていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明を一実施形態により説明する。
【0008】
本実施形態は、上述した従来例と同様に有極電磁機構からなる駆動機構を用いたコンタクトを駆動する同軸リレーを構成するもので、図2に示すように電磁ブロック22や接極子ブロック23をフレーム27に組み込んだ2組の駆動機構ブロック1と、各駆動機構ブロック1毎に対応して設けられ夫々の接極子ブロック23の接極子2により夫々駆動されるコンタクトブロック3a、3bを設けた金属製サブベース4及びコンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5により開閉される固定接点を中心導体7の上端面で夫々構成するSMA型の同軸コネクタ6…を螺着した金属製ベース8からなる高周波ブロックと、駆動機構ブロック1の励磁回路やインディケート回路を設け、駆動機構ブロック1の上方に配設される基板ブロック26と、下面開口の例えば金属製の箱状のカバー9とから構成される。
【0009】
本実施形態の構成を更に詳説すると金属製ベース8は切削加工により平面形状が略正方形に形成されたもので、図3(a)に示すように上面中央には、金属製ベース8の各辺に平行する形で形で4組の凹溝80を形成し、隣接する凹溝80,80の長手方向が互いに90°方向で、夫々の端部を連結し全体として正方形の環状溝部を形成している。そして各凹溝80,80の連結部位である環状溝部の角部に対応するように金属製ベース8の裏面(下面)より表面(上面)へ4つの取り付け孔10を図3(b)に示すように貫通させている。これら取り付け孔10は雌ねじ部10aを下部に形成している。
【0010】
各取り付け孔10の雌ねじ部10aに金属製ベース8の裏面側からSMA型の同軸コネクタ6…を夫々螺着し、同軸コネクタ6…の各中心導体7を孔10の上端開口10bより凹溝80内に突出させてある。これら中心導体7の上端面は同一高さにあって固定接点を構成する。
【0011】
同軸コネクタ6…は図3(b)に示すように外周に雄ねじ部を形成した金属製の筒状の外殻導体11と、外殻導体11内部に挿着されたフッ素系樹脂製絶縁体12と、該絶縁体12の中心透孔内に挿着され、先部を外部へ突出させた中心導体7と、中心導体7の突出部位の基部付近に形成したくびれ部を中心孔に圧入し、外殻導体11の上端開口部に圧入される環状のPCTFE(3フッ化エチレン)からなるサブブッシング13とで構成されており、上記上端開口10bの径はこのサブブッシング13の外径とほぼ同じ内径としている。
【0012】
サブベース4は金属板を打ち抜き加工することにより形成されたもので、このサブベース4は図3(b)に示すようにベース8上の定位置に取り付けた際に、凹溝80の両端の同軸コネクタ6、6の中心導体7、7間の中間に対応する位置に上下に貫通する貫通孔14を穿孔してある。この貫通孔14には、上端がサブベース4の上面側に配置されたコンタクトばね15に熱着結合して常時上方へ付勢されるLPC(全芳香族液晶ポリマー)樹脂製駆動体16を上下方向移動時自在に貫挿してある。
【0013】
この駆動体16はサブベース4の下面側に突出せる下端にインサート(同時)成形により平板状の導電体からなるコンタクト5の中央部を図4に示すように結合固定して、コンタクトばね15と併せてコンタクトブロック3a又は3bを夫々構成している。
【0014】
ここでベース8の一組の対角線(図3(c)では上下方向の中心線)の両側に位置する凹溝80,80に対応するコンタクトブロック3a,3bが一つの駆動機構ブロック1により駆動されるもので、これら対のコンタクトブロック3a,3bの各コンタクト5は駆動体16が上下移動することによりベース8の凹溝80内で上下移動するようになっており、コンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5は両端下面が対応する凹溝80の両端部内に突出した同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に図3(b)に示すように対向し、コンタクト5の下方向への移動時に同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に接触して同軸コネクタ6,6間をオンするものである。そして両コンタクトブロック3a,3bのコンタクト5による上記接触は、対応する駆動機構ブロック1の接極子2により交互に切り替えられる。
【0015】
ここで同一の同軸コネクタ6の中心導体7の上端面に対して開離するコンタクト5,5は端部5aを図1に示すように外側縁先端が内側縁先端よりも先方に位置するようにして略直角三角形状に形成し、コンタクト5,5の端部5aの斜辺を平行に対向させるようになっている。つまり図10に示すようにコンタクト5の端部先端縁を長手方向に対して直角にしている場合に比べて、中心導体7の上端面に対する接触面積を大きくとれるようにしている。勿論中心導体7の直径を大きくすることで更に接触面積を増やすことができる。
【0016】
コンタクトブロック3a又は3bの駆動体16を付勢するコンタクトばね15は,金型による打ち抜き且つ曲げ加工により図3(c)に示すように日字型に形成されたもので、中央片15aの中央部をその両端よりも図3(b)に示すように高い位置に位置させるように中央片15aを折り曲げるとともに、中央片15aに並行する両端片15b、15bをその中央部が両端よりも低い位置となるように折り曲げて形成しており、中央片15aの中央部に設けた挿通孔18に下方から駆動体16の上端部16aを貫挿して熱着固定し、両端片15bの中央部に設けた挿通孔(図示せず)に固定ねじ17を上方から挿通させるようになっている。
【0017】
コンタクトばね15は、両端片15b、15bの中央部を貫通させた固定ねじ17をサブベース4に形成せる挿通孔(図示せず)を介してベース8側のねじ孔21に螺入締結することにより、サブベース4とともにベース8に固定されるようになっており、固定ねじ17をサブベース4の固定用ねじと兼用して作業性を良くしている。
【0018】
かようにコンタクトばね15の上方への安定した押し上げが確保できるため、サブベース4の貫通孔14によるコンタクトブロック3a,3bの駆動体16,16の方向規制が不要となり、そのため駆動体16と貫通孔14の内面との隙間を大きくすることで、この部分での摩擦を無くすことができ、結果動作がより安定することになる。
【0019】
ここで図3(c)に示すように各コンタクトブロック3a、3bに対応するコンタクトばね15は、凹溝80の長手方向に対して略45°傾けて取り付けるとともに隣接するコンタクトばね15同士の固定ねじ17の挿通位置が隣接して締め付け作業性を悪くしないように両端片15b、15bの向きが互いに90°となるように固定されている。
【0020】
さて駆動機構ブロック1は、図5に示すように電磁ブロック22と、接極子2及び接極子ばね19からなる接極子ブロック23と、電磁ブロック22、接極子ブロック23を保持するフレーム27とで構成される。
【0021】
駆動機構ブロック1の主要な構成部材である電磁ブロック22は、図6に示すように継鉄29、2組の励磁コイル部30、永久磁石32等で構成される。継鉄29は磁性軟鉄などの磁性体を打ち抜きと曲げ加工により形成されたもので、平板部29aと、この平板部29aの長手方向の中央部より下方に折り曲げて垂下させた垂下片部29bとからなり、平板部29aの長手方向の中心より対称となる両端部位置に設けた孔に夫々励磁コイル部30の鉄芯31の上端を挿入してかしめ固定して、励磁コイル部30を垂下配設し、垂下片部29b,29bの下端間には永久磁石32を橋絡配設し、双安定形の有極電磁石構造となっている。
【0022】
この配設は、垂下片部29bの板幅とともに、垂下片部29bの下端に形成して段部34に板状の永久磁石32の両側上端縁を係合させることにより、永久磁石32を位置決めすることで行われる。
【0023】
ここで垂下片部29bはその中心と平板部29aの中心とが一致し、中心から見て両側縁までの夫々距離が等しく形成され、ラッチングリレーを構成する本実施形態では永久磁石32として垂下片部29bの両側縁に亘る幅を有し且つ上下面に磁極を有するものを用いている。
【0024】
励磁コイル部30は鉄芯31を貫挿したコイルボビン33に励磁コイル35を巻回して構成され、夫々の励磁コイル部30のコイルボビン33の上側の鍔部33aより励磁コイル35の両端に接続した一対のコイル端子36,36を突出してある。これらコイル端子36,36は突出基端より先部を上方へ延長して上端を継鉄29の平板部29aより上方に突出している。
【0025】
また下側の鍔部33bの外側端部にはインディケート端子37の下部を固定する固定台33cを設け、インディケート端子37を支持している。
【0026】
これらインディケート端子37,37は並行する形で、電磁ブロック22の空きスペースを利用して上方に延設されており、上部が上側鍔部36aの上記コイル端子36,36の突出部間にて保持される形で、上端を継鉄39の平板部39aより上方へ突出してある。
【0027】
一対のインディケート端子37,37は下端部を両側方向に折り曲げ突出して固定接触片38,38を形成し、この一対の固定接触片38,38と接極子2の上面に取り付けたインディケートばね39の両側の可動接触片40,40は、接極子2が一方の方向(例えば図5(a))において左回転すると、両側の固定接触片38,38に可動接触片40、40が夫々接触して両側の固定接触片38,38間をインディケートばね39を通じてオン、オフするようになっており、コンタクトブロック3a或いは3bのコンタクト5による対の同軸コネクタ6,6間のオン、オフ状態を示す信号を取り出すことができるようなっている。
【0028】
尚インディケートばね39は励磁コイル部30の鉄芯31の下端の磁極面に対向して吸着される接極子2の端部上面に板面を溶接接合して固定され、レシュジュアルプレートを兼ねている。また可動接触片40の部位は金メッキ又はインレイをテープ状に行っている。
【0029】
接極子ブロック23は、磁性体からなる接極子2と、接極子2の両端上面に溶接接合に固定した上述のインディケートばね39と、下面に取り付けられる接極子ばね19とで構成され、接触ばね19は図5に示すように接極子2の長手方向に直交する方向に形成された中央片19bと、この中央片19bの中央両側より、接極子2の長手方向に並行するように一体形成した一対のばね片19a等とからなるもので、中央片19bは上方に突出するように断面が略コ状に形成され、接極子2の下面側に突出形成しただぼ90を中央部に形成した孔91に上方より挿入してかしめることにより、接極子2下面中央に固定され、その両端を接極子2の両側へ突出させている。この状態で中央片19bの両側のばね片19aと接極子2の下面との間にはばね片19aが撓むことができる間隙が形成され、また各突片41は接極子2の両側より外側方向へ突出してばね調整ができるようになっている。
【0030】
上記中央片19bの接極子2の両側より突出せる両端部にはフレーム27から突出させた突起43が遊嵌される角孔42を設けてある。
【0031】
フレーム27は、非磁性体の金属板を打ち抜き・曲げ加工して形成されたもので、図5に示すように天井片27aと、天井片27aの短手方向の片側端の中央より下方に向けて折り曲げ形成した側片27b反対側の側端より下方に折り曲げ形成した側片27cとを備え、天井片27aと両側片27b、27cの空間内に上記のようにように構成された電磁ブロック22を収納し、更にこの電磁ブロック22の下方に上記のように構成され接極子ブロック23を組み付ける。
【0032】
電磁ブロック22のフレーム27に対する取り付けは継鉄39の上面に下面から押圧して上方に突出させた4つのだぼ44を、天井片27a側に対応させた形成した挿通孔(図示せず)に下方より挿入して、継鉄39の上面を天井片27aの下面に当接し、この状態で上記挿通孔より突出しただぼ44をかしめ固定することで行われる。このとき電磁ブロック22の両端より上方へ突出したコイル端子36及びインディケート端子37は夫々天井片27aの両端外側より上方に突出することになる。また各励磁コイル部30の鉄芯31の上端部は天井片27aに対向するように設けられた逃げ用孔47内に嵌まることになる。
【0033】
また電磁ブロック22の永久磁石32の下面よりやや下方に位置する両側片27bの中央下端には内向き方向に折り曲げて突片48、48を形成し、この突片48,48間に接極子2を嵌めるとともに突片48,48の先端より更に下向けに折り曲げ形成した突起43を接極子2の中央両側より突出している接極子ばね19の中央片19bの両端部の角孔42に上方から遊嵌し、永久磁石32の磁力により上向きに接極子ブロック23は引っ張られるため突起43が角孔42から脱落することなく、接極子ブロック23はフレーム27に保持されることになり、品質も安定する。
【0034】
以上のように電磁ブロック22,接極子ブロック27をフレーム27に組み込むことで駆動機構ブロック1が完成する。
【0035】
而して2組の駆動機構ブロック1,1を高周波ブロックの対応する対のコンタクトブロック3a,3b上方に対称的に夫々配設する。この配設に当たっては、励磁コイル部30の両側の固定台33cの下面に一体突出した突部33dをサブベース4上に形成した凹部4cに嵌合する。
【0036】
そして駆動機構ブロック1を組み付けたフレーム27の側片27bの両側下端に外側方に折り曲げ形成した足片27d、27dを図7(a)に示すようにサブベース4の一対の角部に対応して形成せる突出部4aを挟み込むとともに下端段部27e,27eの下向き面をサーブベース4上に載置する。そして突出部4aの側面に足片27dを溶接固定する。また一方側片27cの両側下端に内方向に折り曲げ形成した突片27fの基部下端に形成した段部27gの下向き面をサーブベース4の別の一対の切り落とし角部4b上面に載置するとともに突片27fを切り落とし角部4bの外面に沿うように配置する。そして突片27fを切り落とし角部4bの側面に溶接固定する。
【0037】
この配設固定により各コンタクトブロック3a,3bの駆動体16の上端は対向する接極子ばね19のばね片19a、19aの下面に対向し、例えば図2(a)に示す状態では中央より左側では永久磁石32,継鉄29、励磁コイル部30の鉄芯31とで閉磁路を形成して鉄芯31側に吸着されている接極子2の一端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3aの駆動体16の上端は上方へ移動し、一方吸着されていない右側の接極子2の他端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3bの駆動体16の上端はコンタクトばね15の上向き付勢に抗し、ばね片19aを介して接極子2により下方に押し動かされた状態となる。
【0038】
つまりコンタクトブロック3aはコンタクトばね15により上方に付勢されて駆動体16が上方向に移動して、コンタクト5の両端を対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面より開離した状態にあり、他方のコンタクトブロック3bは駆動体16が下方向に移動して、コンタクト5の両端を同軸コネクタ6の中心導体7の上端面に接触した状態にあり、コンタクトブロック3aに対応する対の同軸コネクタ6,6間がオフ、コンタクトブロック3bに対応する同軸コネクタ6,6間がオンとなっている。
【0039】
さて上記のように高周波ブロック上に駆動機構ブロック1を配設固定した後には基板ブロック26をフレーム27上方に配設する。
【0040】
この場合フレーム27の天井片27aの上方に突出したコイル端子36の先端及びインディケート端子37の先端を、基板ブロック26のプリント基板24に夫々対応するように設けた孔(図示せず)に下方から挿入してプリント基板24に半田付けし、プリント基板24を天井片27aの上方に配設固定するとともに、プリント基板24に実装されている回路に電気的に接続する。
【0041】
基板ブロック26は上述したようにプリント基板24と、プリント基板24の実装した複数の端子部25とで構成され、端子部25は基部250aと突出部250bとからなる絶縁台250と、この絶縁台250にインサートされた端子金具251とで構成され、励磁コイル部30の駆動信号(励磁電流を含む)を外部回路から入力するものと、外部へインディケート端子37,37からの動作状態信号を外部へ出力するものがある。
【0042】
ここで一方の駆動機構ブロック1における一方のインディケート端子37と他方の駆動機構ブロック1の背中合わせ位置にある一方のインディケート端子37とを共通出力とし、一方の駆動機構ブロック1における他方のインディケート端子37を常閉端子、他方の駆動機構ブロック1における他方のインディーケート端子37を常開端子とし、これらインディケート端子37,37の固定接触片38、38とインディケートばね39の可動接触片40、40との接触開離の信号を各駆動機構ブロック1,1に対応する接極子2,2によるコンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5により対の同軸コネクタ6,6間のオン・オフ動作の信号として外部へ取り出すようになっている。
【0043】
さて上記のフレーム27の配設固定が終了した後、ベース8上に金属製のカバー9を被着することで本実施形態の同軸リレーが完成することになる。
【0044】
カバー9を被着するに当たっては、カバー9の天井面に設けてある端子導出孔55に各端子部25の絶縁台250を内側から挿通させてコネクタ25の端子金具251の外部接続用の接続端子251aをカバー9外へ突出させる。端子金具25の下端部はプリント基板24への半田付け用端子251bを構成する。
【0045】
尚カバー9はその下部内周面がベース8の外周面に沿う形で被着され、最終的には外部よりねじ60でベース8に固定される。
【0046】
次に上記のように組立完成した本実施形態の動作を簡単に説明する。
【0047】
各駆動機構ブロック1の接極子2の端部が鉄芯31の対向する磁極面から離れている側、つまり図2(a)では各駆動機機ブロック1を正面に見たときに右側の励磁コイル部30の励磁コイル35に接極子2の左端部が鉄芯31の磁極面から離れた状態において、該左端部の上面を吸引する方向の磁束を発生させる向きの励磁電流を流すと、各駆動機構ブロック1の接極子2の右端部が鉄芯31の対向する磁極面に吸引され、コンタクトブロック3b側のコンタクトばね15による駆動体16の押し上げ力とで、接極子2が回動する。
【0048】
この回動により、各駆動機構ブロック1において、コンタクトブロック3b側の接極子2はインディケートばね39を介して右側の励磁コイル部30の鉄芯31の対向磁極面に吸着し、鉄芯31,継鉄29,永久磁石32,接極子2,鉄芯31の閉磁路が構成され、該接極子2の右端部が右側の励磁コイル部30の鉄芯31の磁極面に吸着される。
【0049】
この状態は励磁電流が無くなっても永久磁石32の磁束が閉磁路を流れるため保持されることになる。
【0050】
以上の動作により各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3b側のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6、6の中心導体7,7の上端面より開離し、対応する対の同軸コネクタ6、6間をオフする。
【0051】
各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3a側では接極子2の上記回動により、接極子2の右端部が接極子ばね19のばね片19aを介してコンタクトばね15の押し上げ力に抗して駆動体16を下方に押し込み、当該駆動体16の下端のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に接触して、同軸コネクタ6、6間をオンする。
【0052】
而して2組の駆動機構ブロック1,1を高周波ブロックの対応する対のコンタクトブロック3a,3b上方に対称的に夫々配設する。この配設に当たっては、励磁コイル部30の両側の固定台33cの下面に一体突出した突部33dをサブベース4上に形成した凹部4cに嵌合する。
【0053】
そして駆動機構ブロック1を組み付けたフレーム27の側片27bの両側下端に外側方に折り曲げ形成した足片27d、27dを図7(a)に示すようにサブベース4の一対の角部に対応して形成せる突出部4aを挟み込むとともに下端段部27e,27eの下向き面をサーブベース4上に載置する。そして突出部4aの側面に足片27dを溶接固定する。また一方側片27cの両側下端に内方向に折り曲げ形成した突片27fの基部下端に形成した段部27gの下向き面をサーブベース4の別の一対の切り落とし角部4b上面に載置するとともに突片27fを切り落とし角部4bの外面に沿うように配置する。そして突片27fを切り落とし角部4bの側面に溶接固定する。
【0054】
この配設固定により各コンタクトブロック3a,3bの駆動体16の上端は対向する接極子ばね19のばね片19a、19aの下面に対向し、例えば図2(a)に示す状態では中央より左側では永久磁石32,継鉄29、励磁コイル部30の鉄芯31とで閉磁路を形成して鉄芯31側に吸着されている接極子2の一端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3aの駆動体16の上端は上方へ移動し、一方吸着されていない右側の接極子2の他端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3bの駆動体16の上端はコンタクトばね15の上向き付勢に抗し、ばね片19aを介して接極子2により下方に押し動かされた状態となる。
【0055】
つまりコンタクトブロック3aはコンタクトばね15により上方に付勢されて駆動体16が上方向に移動して、コンタクト5の両端を対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面より開離した状態にあり、他方のコンタクトブロック3bは駆動体16が下方向に移動して、コンタクト5の両端を同軸コネクタ6の中心導体7の上端面に接触した状態にあり、コンタクトブロック3aに対応する対の同軸コネクタ6,6間がオフ、コンタクトブロック3bに対応する同軸コネクタ6,6間がオンとなっている。
【0056】
さて上記のように高周波ブロック上に駆動機構ブロック1を配設固定した後には基板ブロック26をフレーム27上方に配設する。
【0057】
この場合フレーム27の天井片27aの上方に突出したコイル端子36の先端及びインディケート端子37の先端を、基板ブロック26のプリント基板24に夫々対応するように設けた孔(図示せず)に下方から挿入してプリント基板24に半田付けし、プリント基板24を天井片27aの上方に配設固定するとともに、プリント基板24に実装されている回路に電気的に接続する。
【0058】
基板ブロック26はプリント基板24と、プリント基板24の実装した複数の端子部25とで構成され、端子部25は絶縁台250とこの絶縁台250にインサートされた端子金具251とで構成され、励磁コイル部30の駆動信号(励磁電流を含む)を外部回路から入力するものと、外部へインディケート端子37,37からの動作状態信号を外部へ出力するものがある。
【0059】
ここで一方の駆動機構ブロック1における一方のインディケート端子37と他方の駆動機構ブロック1の背中合わせ位置にある一方のインディケート端子37とを共通出力とし、一方の駆動機構ブロック1における他方のインディケート端子37を常閉端子、他方の駆動機構ブロック1における他方のインディーケート端子37を常開端子とし、これらインディケート端子37,37の固定接触片38、38とインディケートばね39の可動接触片40、40との接触開離の信号を各駆動機構ブロック1,1に対応する接極子2,2によるコンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5により対の同軸コネクタ6,6間のオン・オフ動作の信号として外部へ取り出すようになっている。
【0060】
さて上記のフレーム27の配設固定が終了した後、ベース8上に金属製のカバー9を被着することで図9に示す本実施形態の同軸スイッチが完成することになる。尚9aは本実施形態を所定の取り付け面に取り付けるための取り付け片であって、9bはねじなどを挿通するための取付孔である。
【0061】
カバー9を被着するに当たっては、カバー9の天井面に設けてある端子導出孔55に各端子部25の絶縁台250を内側から挿通させてコネクタ25の端子金具251の外部接続用端子251をカバー9外へ突出させる。
【0062】
尚カバー9はその下部内周面がベース8の外周面に沿う形で被着され、最終的には外部よりねじ60でベース8に固定される。
【0063】
次に上記のように組立完成した本実施形態の動作を簡単に説明する。
【0064】
各駆動機構ブロック1の接極子2の端部が鉄芯31の対向する磁極面から離れている側、つまり図2(a)では各駆動機機ブロック1を正面に見たときに右側の励磁コイル部30の励磁コイル35に接極子2の左端部が鉄芯31の磁極面から離れた状態において、該左端部の上面を吸引する方向の磁束を発生させる向きの励磁電流を流すと、各駆動機構ブロック1の接極子2の右端部が鉄芯31の対向する磁極面に吸引され、コンタクトブロック3b側のコンタクトばね15による駆動体16の押し上げ力とで、接極子2が回動する。
【0065】
この回動により、各駆動機構ブロック1において、コンタクトブロック3b側の接極子2はインディケートばね39を介して右側の励磁コイル部30の鉄芯31の対向磁極面に吸着し、鉄芯31,継鉄29,永久磁石32,接極子2,鉄芯31の閉磁路が構成され、該接極子2の右端部が右側の励磁コイル部30の鉄芯31の磁極面に吸着される。
【0066】
この状態は励磁電流が無くなっても永久磁石32の磁束が閉磁路を流れるため保持されることになる。
【0067】
以上の動作により各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3b側のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6、6の中心導体7,7の上端面より開離し、対応する対の同軸コネクタ6、6間をオフする。
【0068】
各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3a側では接極子2の上記回動により、接極子2の右端部が接極子ばね19のばね片19aを介してコンタクトばね15の押し上げ力に抗して駆動体16を下方に押し込み、当該駆動体16の下端のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に接触して、同軸コネクタ6、6間をオンする。
【0069】
ところで図2(a)に示すように一方の駆動機構ブロック1の一方のインディケート端子37の固定接触片38から開離していたコンタクトブロック3a側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38に接触し、また固定接触片38から開離していたコンタクトブロック3b側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38に接触することになる。
【0070】
同時に反対側の上記の駆動機構ブロック1とは逆に動作するように励磁されるため、駆動機構ブロック1のインディケート端子37の固定接触片38に接触していたコンタクトブロック3b側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38から開離し、また固定接触片38に接触していたコンタクトブロック3a側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38から開離することになる。
【0071】
従って駆動機構ブロック1、1の動作に対応した動作状態信号が外部出力されることになる。この動作状態信号により動作状態がモニタできるのである。
【0072】
この反転状態からコンタクトブロック3a側、つまり図2(a)において左側の励磁コイル部30の励磁コイル35に接極子2の右端部を吸引する方向の励磁電流を流せば、上記と同様に反転動作して図2(a)の状態に戻ることになる。
【0073】
上述した構成は双安定型のラッチングリレーであったが、永久磁石32の幅寸法を変えるだけでフェールセーフの単安定型のリレーを構成することができる。
【0074】
つまり継鉄29の長手方向に対応する永久磁石32の幅を垂下片部29bの幅より小さくして、片側に寄せるように配設すればよい。この場合左右二つの励磁尚図7(b)はプリント基板24と高周波ブロックのベース8との位置関係を示す図、図8(a)は各駆動機構ブロック1、1と高周波ブロックのベース4及びサブベース8との位置関係を、図8(b)は電磁ブロック22と高周波ブロックのベース4及びサブベース8との位置関係を示すもので、これら図7,図6は位置関係を示すための図であって、これらブロックを組み付けた状態で上面から見た実際の上面図とは異なる。
【0075】
【発明の効果】
請求項1の発明は、表面に凹溝を形成した金属製ベースと、凹溝内に一定間隔離して、該金属製ベースの裏面側から凹溝内に貫通せる対の取り付け孔に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタと、該一対の同軸コネクタの中心導体の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタの中心導体の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース内に移動自在に配置されたコンタクトとを備えた同軸スイッチにおいて、上記凹溝を隣接する他の凹溝の長手方向に対して長手方向が90°方向に向き且つ一端が他の凹溝の一端と連通するように形成し、この連通部の端部に対応して取り付けられる同軸コネクタを隣接する2つの凹溝に配置されるコンタクトで共有してその中心導体に対向する夫々の端部の形状を、コンタクトの内側縁の先端位置より外側縁位置の先端を長くして該外側縁の先端を頂点とする略直角三角形状に形成して、その斜辺を同じ同軸コネクタの中心導体に対向するコンタクトの端部の斜辺と略平行させているので、同軸コネクタを共用するコンタクトの中心導体に対する接触面積を大きくとることができ、結果安定した接触が得られて信頼性を高めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の要部の説明図である。
【図2】(a)は同上の正面断面図である。(b)は同上の側面断面図である。
【図3】(a)は同上に用いる高周波ブロックのベースとコンタクトの位置関係を示す上面図である。(b)は同上に用いる高周波ブロックの断面図である。(c)は同上に用いる高周波ブロックの上面図である。
【図4】同上に用いるコンタクトと駆動体とからなる部材の側面図である。
【図5】(a)は同上に用いる駆動機構ブロックの正面図である。(b)は同上に用いる駆動機構ブロックの側面図である。(c)は同上に用いる駆動機構ブロックの底面図である。
【図6】同上の電磁ブロック及び接極子ブロックの分解斜視図である。
【図7】(a)は同上の高周波ブロックとフレームとの位置関係説明図である。(b)は同上の高周波ブロックとプリント基板との位置関係説明図である。
【図8】(a)は同上の高周波ブロックと駆動機構ブロックとの位置関係説明図である。(b)は同上の高周波ブロックと電磁ブロックとの位置関係説明図である。
【図9】同上の外観正面図である。
【図10】従来例の説明図である。
【符号の説明】
5 コンタクト
5a 端部
6 同軸コネクタ
7 中心導体
13 サブブッシング
16 駆動体
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波と線路をスイッチングするために用いられる同軸スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の同軸スイッチとしては、図3(a)に示すように表面に凹溝を形成した金属製ベース8と、凹溝80内に一定間隔離して、該金属製ベース8の裏面側から凹溝80内に貫通せる対の取り付け孔10に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタ6,6と、該一対の同軸コネクタ6,6の中心導体7、7の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタ6の中心導体7の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース8内に移動自在に配置されたコンタクト5とを備えた同軸スイッチがある。
【0003】
尚図中4は金属製サブベース、16はコンタクト5を外部の駆動機構により押し駆動するための駆動体、15は駆動体15を図において上方に常時ばね付勢するためのコンタクトばねである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような同軸スイッチにおいて、コンタクト5を正方形の各辺に対応する形で設け、夫々の端部に対応して同軸コネクタ6を配置し、隣接するコンタクト5、5で一つの同軸コネクタ6を共用するものがあるが、図10に示すようにコンタクト5の端部先端縁を長手方向に対して直角にしているため、互いの先端部が干渉しないようにようにするには、同軸コネクタ8の中心導体7の上端面に対する接触面積を小さくしなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、共用する同軸コネクタの中心導体に対するコンタクトの接触面積を大きくとれ、安定に接触させることができる同軸スイッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、表面に凹溝を形成した金属製ベースと、凹溝内に一定間隔離して、該金属製ベースの裏面側から凹溝内に貫通せる対の取り付け孔に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタと、該一対の同軸コネクタの中心導体の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタの中心導体の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース内に移動自在に配置されたコンタクトとを備えた同軸スイッチにおいて、上記凹溝を隣接する他の凹溝の長手方向に対して長手方向が90°方向に向き且つ一端が他の凹溝の一端と連通するように形成し、この連通部の端部に対応して取り付けられる同軸コネクタを隣接する2つの凹溝に配置されるコンタクトで共有してその中心導体に対向する夫々の端部の形状を、コンタクトの内側縁の先端位置より外側縁位置の先端を長くして該外側縁の先端を頂点とする略直角三角形状に形成して、その斜辺を同じ同軸コネクタの中心導体に対向するコンタクトの端部の斜辺と略平行させていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明を一実施形態により説明する。
【0008】
本実施形態は、上述した従来例と同様に有極電磁機構からなる駆動機構を用いたコンタクトを駆動する同軸リレーを構成するもので、図2に示すように電磁ブロック22や接極子ブロック23をフレーム27に組み込んだ2組の駆動機構ブロック1と、各駆動機構ブロック1毎に対応して設けられ夫々の接極子ブロック23の接極子2により夫々駆動されるコンタクトブロック3a、3bを設けた金属製サブベース4及びコンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5により開閉される固定接点を中心導体7の上端面で夫々構成するSMA型の同軸コネクタ6…を螺着した金属製ベース8からなる高周波ブロックと、駆動機構ブロック1の励磁回路やインディケート回路を設け、駆動機構ブロック1の上方に配設される基板ブロック26と、下面開口の例えば金属製の箱状のカバー9とから構成される。
【0009】
本実施形態の構成を更に詳説すると金属製ベース8は切削加工により平面形状が略正方形に形成されたもので、図3(a)に示すように上面中央には、金属製ベース8の各辺に平行する形で形で4組の凹溝80を形成し、隣接する凹溝80,80の長手方向が互いに90°方向で、夫々の端部を連結し全体として正方形の環状溝部を形成している。そして各凹溝80,80の連結部位である環状溝部の角部に対応するように金属製ベース8の裏面(下面)より表面(上面)へ4つの取り付け孔10を図3(b)に示すように貫通させている。これら取り付け孔10は雌ねじ部10aを下部に形成している。
【0010】
各取り付け孔10の雌ねじ部10aに金属製ベース8の裏面側からSMA型の同軸コネクタ6…を夫々螺着し、同軸コネクタ6…の各中心導体7を孔10の上端開口10bより凹溝80内に突出させてある。これら中心導体7の上端面は同一高さにあって固定接点を構成する。
【0011】
同軸コネクタ6…は図3(b)に示すように外周に雄ねじ部を形成した金属製の筒状の外殻導体11と、外殻導体11内部に挿着されたフッ素系樹脂製絶縁体12と、該絶縁体12の中心透孔内に挿着され、先部を外部へ突出させた中心導体7と、中心導体7の突出部位の基部付近に形成したくびれ部を中心孔に圧入し、外殻導体11の上端開口部に圧入される環状のPCTFE(3フッ化エチレン)からなるサブブッシング13とで構成されており、上記上端開口10bの径はこのサブブッシング13の外径とほぼ同じ内径としている。
【0012】
サブベース4は金属板を打ち抜き加工することにより形成されたもので、このサブベース4は図3(b)に示すようにベース8上の定位置に取り付けた際に、凹溝80の両端の同軸コネクタ6、6の中心導体7、7間の中間に対応する位置に上下に貫通する貫通孔14を穿孔してある。この貫通孔14には、上端がサブベース4の上面側に配置されたコンタクトばね15に熱着結合して常時上方へ付勢されるLPC(全芳香族液晶ポリマー)樹脂製駆動体16を上下方向移動時自在に貫挿してある。
【0013】
この駆動体16はサブベース4の下面側に突出せる下端にインサート(同時)成形により平板状の導電体からなるコンタクト5の中央部を図4に示すように結合固定して、コンタクトばね15と併せてコンタクトブロック3a又は3bを夫々構成している。
【0014】
ここでベース8の一組の対角線(図3(c)では上下方向の中心線)の両側に位置する凹溝80,80に対応するコンタクトブロック3a,3bが一つの駆動機構ブロック1により駆動されるもので、これら対のコンタクトブロック3a,3bの各コンタクト5は駆動体16が上下移動することによりベース8の凹溝80内で上下移動するようになっており、コンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5は両端下面が対応する凹溝80の両端部内に突出した同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に図3(b)に示すように対向し、コンタクト5の下方向への移動時に同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に接触して同軸コネクタ6,6間をオンするものである。そして両コンタクトブロック3a,3bのコンタクト5による上記接触は、対応する駆動機構ブロック1の接極子2により交互に切り替えられる。
【0015】
ここで同一の同軸コネクタ6の中心導体7の上端面に対して開離するコンタクト5,5は端部5aを図1に示すように外側縁先端が内側縁先端よりも先方に位置するようにして略直角三角形状に形成し、コンタクト5,5の端部5aの斜辺を平行に対向させるようになっている。つまり図10に示すようにコンタクト5の端部先端縁を長手方向に対して直角にしている場合に比べて、中心導体7の上端面に対する接触面積を大きくとれるようにしている。勿論中心導体7の直径を大きくすることで更に接触面積を増やすことができる。
【0016】
コンタクトブロック3a又は3bの駆動体16を付勢するコンタクトばね15は,金型による打ち抜き且つ曲げ加工により図3(c)に示すように日字型に形成されたもので、中央片15aの中央部をその両端よりも図3(b)に示すように高い位置に位置させるように中央片15aを折り曲げるとともに、中央片15aに並行する両端片15b、15bをその中央部が両端よりも低い位置となるように折り曲げて形成しており、中央片15aの中央部に設けた挿通孔18に下方から駆動体16の上端部16aを貫挿して熱着固定し、両端片15bの中央部に設けた挿通孔(図示せず)に固定ねじ17を上方から挿通させるようになっている。
【0017】
コンタクトばね15は、両端片15b、15bの中央部を貫通させた固定ねじ17をサブベース4に形成せる挿通孔(図示せず)を介してベース8側のねじ孔21に螺入締結することにより、サブベース4とともにベース8に固定されるようになっており、固定ねじ17をサブベース4の固定用ねじと兼用して作業性を良くしている。
【0018】
かようにコンタクトばね15の上方への安定した押し上げが確保できるため、サブベース4の貫通孔14によるコンタクトブロック3a,3bの駆動体16,16の方向規制が不要となり、そのため駆動体16と貫通孔14の内面との隙間を大きくすることで、この部分での摩擦を無くすことができ、結果動作がより安定することになる。
【0019】
ここで図3(c)に示すように各コンタクトブロック3a、3bに対応するコンタクトばね15は、凹溝80の長手方向に対して略45°傾けて取り付けるとともに隣接するコンタクトばね15同士の固定ねじ17の挿通位置が隣接して締め付け作業性を悪くしないように両端片15b、15bの向きが互いに90°となるように固定されている。
【0020】
さて駆動機構ブロック1は、図5に示すように電磁ブロック22と、接極子2及び接極子ばね19からなる接極子ブロック23と、電磁ブロック22、接極子ブロック23を保持するフレーム27とで構成される。
【0021】
駆動機構ブロック1の主要な構成部材である電磁ブロック22は、図6に示すように継鉄29、2組の励磁コイル部30、永久磁石32等で構成される。継鉄29は磁性軟鉄などの磁性体を打ち抜きと曲げ加工により形成されたもので、平板部29aと、この平板部29aの長手方向の中央部より下方に折り曲げて垂下させた垂下片部29bとからなり、平板部29aの長手方向の中心より対称となる両端部位置に設けた孔に夫々励磁コイル部30の鉄芯31の上端を挿入してかしめ固定して、励磁コイル部30を垂下配設し、垂下片部29b,29bの下端間には永久磁石32を橋絡配設し、双安定形の有極電磁石構造となっている。
【0022】
この配設は、垂下片部29bの板幅とともに、垂下片部29bの下端に形成して段部34に板状の永久磁石32の両側上端縁を係合させることにより、永久磁石32を位置決めすることで行われる。
【0023】
ここで垂下片部29bはその中心と平板部29aの中心とが一致し、中心から見て両側縁までの夫々距離が等しく形成され、ラッチングリレーを構成する本実施形態では永久磁石32として垂下片部29bの両側縁に亘る幅を有し且つ上下面に磁極を有するものを用いている。
【0024】
励磁コイル部30は鉄芯31を貫挿したコイルボビン33に励磁コイル35を巻回して構成され、夫々の励磁コイル部30のコイルボビン33の上側の鍔部33aより励磁コイル35の両端に接続した一対のコイル端子36,36を突出してある。これらコイル端子36,36は突出基端より先部を上方へ延長して上端を継鉄29の平板部29aより上方に突出している。
【0025】
また下側の鍔部33bの外側端部にはインディケート端子37の下部を固定する固定台33cを設け、インディケート端子37を支持している。
【0026】
これらインディケート端子37,37は並行する形で、電磁ブロック22の空きスペースを利用して上方に延設されており、上部が上側鍔部36aの上記コイル端子36,36の突出部間にて保持される形で、上端を継鉄39の平板部39aより上方へ突出してある。
【0027】
一対のインディケート端子37,37は下端部を両側方向に折り曲げ突出して固定接触片38,38を形成し、この一対の固定接触片38,38と接極子2の上面に取り付けたインディケートばね39の両側の可動接触片40,40は、接極子2が一方の方向(例えば図5(a))において左回転すると、両側の固定接触片38,38に可動接触片40、40が夫々接触して両側の固定接触片38,38間をインディケートばね39を通じてオン、オフするようになっており、コンタクトブロック3a或いは3bのコンタクト5による対の同軸コネクタ6,6間のオン、オフ状態を示す信号を取り出すことができるようなっている。
【0028】
尚インディケートばね39は励磁コイル部30の鉄芯31の下端の磁極面に対向して吸着される接極子2の端部上面に板面を溶接接合して固定され、レシュジュアルプレートを兼ねている。また可動接触片40の部位は金メッキ又はインレイをテープ状に行っている。
【0029】
接極子ブロック23は、磁性体からなる接極子2と、接極子2の両端上面に溶接接合に固定した上述のインディケートばね39と、下面に取り付けられる接極子ばね19とで構成され、接触ばね19は図5に示すように接極子2の長手方向に直交する方向に形成された中央片19bと、この中央片19bの中央両側より、接極子2の長手方向に並行するように一体形成した一対のばね片19a等とからなるもので、中央片19bは上方に突出するように断面が略コ状に形成され、接極子2の下面側に突出形成しただぼ90を中央部に形成した孔91に上方より挿入してかしめることにより、接極子2下面中央に固定され、その両端を接極子2の両側へ突出させている。この状態で中央片19bの両側のばね片19aと接極子2の下面との間にはばね片19aが撓むことができる間隙が形成され、また各突片41は接極子2の両側より外側方向へ突出してばね調整ができるようになっている。
【0030】
上記中央片19bの接極子2の両側より突出せる両端部にはフレーム27から突出させた突起43が遊嵌される角孔42を設けてある。
【0031】
フレーム27は、非磁性体の金属板を打ち抜き・曲げ加工して形成されたもので、図5に示すように天井片27aと、天井片27aの短手方向の片側端の中央より下方に向けて折り曲げ形成した側片27b反対側の側端より下方に折り曲げ形成した側片27cとを備え、天井片27aと両側片27b、27cの空間内に上記のようにように構成された電磁ブロック22を収納し、更にこの電磁ブロック22の下方に上記のように構成され接極子ブロック23を組み付ける。
【0032】
電磁ブロック22のフレーム27に対する取り付けは継鉄39の上面に下面から押圧して上方に突出させた4つのだぼ44を、天井片27a側に対応させた形成した挿通孔(図示せず)に下方より挿入して、継鉄39の上面を天井片27aの下面に当接し、この状態で上記挿通孔より突出しただぼ44をかしめ固定することで行われる。このとき電磁ブロック22の両端より上方へ突出したコイル端子36及びインディケート端子37は夫々天井片27aの両端外側より上方に突出することになる。また各励磁コイル部30の鉄芯31の上端部は天井片27aに対向するように設けられた逃げ用孔47内に嵌まることになる。
【0033】
また電磁ブロック22の永久磁石32の下面よりやや下方に位置する両側片27bの中央下端には内向き方向に折り曲げて突片48、48を形成し、この突片48,48間に接極子2を嵌めるとともに突片48,48の先端より更に下向けに折り曲げ形成した突起43を接極子2の中央両側より突出している接極子ばね19の中央片19bの両端部の角孔42に上方から遊嵌し、永久磁石32の磁力により上向きに接極子ブロック23は引っ張られるため突起43が角孔42から脱落することなく、接極子ブロック23はフレーム27に保持されることになり、品質も安定する。
【0034】
以上のように電磁ブロック22,接極子ブロック27をフレーム27に組み込むことで駆動機構ブロック1が完成する。
【0035】
而して2組の駆動機構ブロック1,1を高周波ブロックの対応する対のコンタクトブロック3a,3b上方に対称的に夫々配設する。この配設に当たっては、励磁コイル部30の両側の固定台33cの下面に一体突出した突部33dをサブベース4上に形成した凹部4cに嵌合する。
【0036】
そして駆動機構ブロック1を組み付けたフレーム27の側片27bの両側下端に外側方に折り曲げ形成した足片27d、27dを図7(a)に示すようにサブベース4の一対の角部に対応して形成せる突出部4aを挟み込むとともに下端段部27e,27eの下向き面をサーブベース4上に載置する。そして突出部4aの側面に足片27dを溶接固定する。また一方側片27cの両側下端に内方向に折り曲げ形成した突片27fの基部下端に形成した段部27gの下向き面をサーブベース4の別の一対の切り落とし角部4b上面に載置するとともに突片27fを切り落とし角部4bの外面に沿うように配置する。そして突片27fを切り落とし角部4bの側面に溶接固定する。
【0037】
この配設固定により各コンタクトブロック3a,3bの駆動体16の上端は対向する接極子ばね19のばね片19a、19aの下面に対向し、例えば図2(a)に示す状態では中央より左側では永久磁石32,継鉄29、励磁コイル部30の鉄芯31とで閉磁路を形成して鉄芯31側に吸着されている接極子2の一端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3aの駆動体16の上端は上方へ移動し、一方吸着されていない右側の接極子2の他端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3bの駆動体16の上端はコンタクトばね15の上向き付勢に抗し、ばね片19aを介して接極子2により下方に押し動かされた状態となる。
【0038】
つまりコンタクトブロック3aはコンタクトばね15により上方に付勢されて駆動体16が上方向に移動して、コンタクト5の両端を対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面より開離した状態にあり、他方のコンタクトブロック3bは駆動体16が下方向に移動して、コンタクト5の両端を同軸コネクタ6の中心導体7の上端面に接触した状態にあり、コンタクトブロック3aに対応する対の同軸コネクタ6,6間がオフ、コンタクトブロック3bに対応する同軸コネクタ6,6間がオンとなっている。
【0039】
さて上記のように高周波ブロック上に駆動機構ブロック1を配設固定した後には基板ブロック26をフレーム27上方に配設する。
【0040】
この場合フレーム27の天井片27aの上方に突出したコイル端子36の先端及びインディケート端子37の先端を、基板ブロック26のプリント基板24に夫々対応するように設けた孔(図示せず)に下方から挿入してプリント基板24に半田付けし、プリント基板24を天井片27aの上方に配設固定するとともに、プリント基板24に実装されている回路に電気的に接続する。
【0041】
基板ブロック26は上述したようにプリント基板24と、プリント基板24の実装した複数の端子部25とで構成され、端子部25は基部250aと突出部250bとからなる絶縁台250と、この絶縁台250にインサートされた端子金具251とで構成され、励磁コイル部30の駆動信号(励磁電流を含む)を外部回路から入力するものと、外部へインディケート端子37,37からの動作状態信号を外部へ出力するものがある。
【0042】
ここで一方の駆動機構ブロック1における一方のインディケート端子37と他方の駆動機構ブロック1の背中合わせ位置にある一方のインディケート端子37とを共通出力とし、一方の駆動機構ブロック1における他方のインディケート端子37を常閉端子、他方の駆動機構ブロック1における他方のインディーケート端子37を常開端子とし、これらインディケート端子37,37の固定接触片38、38とインディケートばね39の可動接触片40、40との接触開離の信号を各駆動機構ブロック1,1に対応する接極子2,2によるコンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5により対の同軸コネクタ6,6間のオン・オフ動作の信号として外部へ取り出すようになっている。
【0043】
さて上記のフレーム27の配設固定が終了した後、ベース8上に金属製のカバー9を被着することで本実施形態の同軸リレーが完成することになる。
【0044】
カバー9を被着するに当たっては、カバー9の天井面に設けてある端子導出孔55に各端子部25の絶縁台250を内側から挿通させてコネクタ25の端子金具251の外部接続用の接続端子251aをカバー9外へ突出させる。端子金具25の下端部はプリント基板24への半田付け用端子251bを構成する。
【0045】
尚カバー9はその下部内周面がベース8の外周面に沿う形で被着され、最終的には外部よりねじ60でベース8に固定される。
【0046】
次に上記のように組立完成した本実施形態の動作を簡単に説明する。
【0047】
各駆動機構ブロック1の接極子2の端部が鉄芯31の対向する磁極面から離れている側、つまり図2(a)では各駆動機機ブロック1を正面に見たときに右側の励磁コイル部30の励磁コイル35に接極子2の左端部が鉄芯31の磁極面から離れた状態において、該左端部の上面を吸引する方向の磁束を発生させる向きの励磁電流を流すと、各駆動機構ブロック1の接極子2の右端部が鉄芯31の対向する磁極面に吸引され、コンタクトブロック3b側のコンタクトばね15による駆動体16の押し上げ力とで、接極子2が回動する。
【0048】
この回動により、各駆動機構ブロック1において、コンタクトブロック3b側の接極子2はインディケートばね39を介して右側の励磁コイル部30の鉄芯31の対向磁極面に吸着し、鉄芯31,継鉄29,永久磁石32,接極子2,鉄芯31の閉磁路が構成され、該接極子2の右端部が右側の励磁コイル部30の鉄芯31の磁極面に吸着される。
【0049】
この状態は励磁電流が無くなっても永久磁石32の磁束が閉磁路を流れるため保持されることになる。
【0050】
以上の動作により各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3b側のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6、6の中心導体7,7の上端面より開離し、対応する対の同軸コネクタ6、6間をオフする。
【0051】
各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3a側では接極子2の上記回動により、接極子2の右端部が接極子ばね19のばね片19aを介してコンタクトばね15の押し上げ力に抗して駆動体16を下方に押し込み、当該駆動体16の下端のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に接触して、同軸コネクタ6、6間をオンする。
【0052】
而して2組の駆動機構ブロック1,1を高周波ブロックの対応する対のコンタクトブロック3a,3b上方に対称的に夫々配設する。この配設に当たっては、励磁コイル部30の両側の固定台33cの下面に一体突出した突部33dをサブベース4上に形成した凹部4cに嵌合する。
【0053】
そして駆動機構ブロック1を組み付けたフレーム27の側片27bの両側下端に外側方に折り曲げ形成した足片27d、27dを図7(a)に示すようにサブベース4の一対の角部に対応して形成せる突出部4aを挟み込むとともに下端段部27e,27eの下向き面をサーブベース4上に載置する。そして突出部4aの側面に足片27dを溶接固定する。また一方側片27cの両側下端に内方向に折り曲げ形成した突片27fの基部下端に形成した段部27gの下向き面をサーブベース4の別の一対の切り落とし角部4b上面に載置するとともに突片27fを切り落とし角部4bの外面に沿うように配置する。そして突片27fを切り落とし角部4bの側面に溶接固定する。
【0054】
この配設固定により各コンタクトブロック3a,3bの駆動体16の上端は対向する接極子ばね19のばね片19a、19aの下面に対向し、例えば図2(a)に示す状態では中央より左側では永久磁石32,継鉄29、励磁コイル部30の鉄芯31とで閉磁路を形成して鉄芯31側に吸着されている接極子2の一端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3aの駆動体16の上端は上方へ移動し、一方吸着されていない右側の接極子2の他端部側の接極子ばね19のばね片19aに対向するコンタクトブロック3bの駆動体16の上端はコンタクトばね15の上向き付勢に抗し、ばね片19aを介して接極子2により下方に押し動かされた状態となる。
【0055】
つまりコンタクトブロック3aはコンタクトばね15により上方に付勢されて駆動体16が上方向に移動して、コンタクト5の両端を対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面より開離した状態にあり、他方のコンタクトブロック3bは駆動体16が下方向に移動して、コンタクト5の両端を同軸コネクタ6の中心導体7の上端面に接触した状態にあり、コンタクトブロック3aに対応する対の同軸コネクタ6,6間がオフ、コンタクトブロック3bに対応する同軸コネクタ6,6間がオンとなっている。
【0056】
さて上記のように高周波ブロック上に駆動機構ブロック1を配設固定した後には基板ブロック26をフレーム27上方に配設する。
【0057】
この場合フレーム27の天井片27aの上方に突出したコイル端子36の先端及びインディケート端子37の先端を、基板ブロック26のプリント基板24に夫々対応するように設けた孔(図示せず)に下方から挿入してプリント基板24に半田付けし、プリント基板24を天井片27aの上方に配設固定するとともに、プリント基板24に実装されている回路に電気的に接続する。
【0058】
基板ブロック26はプリント基板24と、プリント基板24の実装した複数の端子部25とで構成され、端子部25は絶縁台250とこの絶縁台250にインサートされた端子金具251とで構成され、励磁コイル部30の駆動信号(励磁電流を含む)を外部回路から入力するものと、外部へインディケート端子37,37からの動作状態信号を外部へ出力するものがある。
【0059】
ここで一方の駆動機構ブロック1における一方のインディケート端子37と他方の駆動機構ブロック1の背中合わせ位置にある一方のインディケート端子37とを共通出力とし、一方の駆動機構ブロック1における他方のインディケート端子37を常閉端子、他方の駆動機構ブロック1における他方のインディーケート端子37を常開端子とし、これらインディケート端子37,37の固定接触片38、38とインディケートばね39の可動接触片40、40との接触開離の信号を各駆動機構ブロック1,1に対応する接極子2,2によるコンタクトブロック3a、3bの各コンタクト5により対の同軸コネクタ6,6間のオン・オフ動作の信号として外部へ取り出すようになっている。
【0060】
さて上記のフレーム27の配設固定が終了した後、ベース8上に金属製のカバー9を被着することで図9に示す本実施形態の同軸スイッチが完成することになる。尚9aは本実施形態を所定の取り付け面に取り付けるための取り付け片であって、9bはねじなどを挿通するための取付孔である。
【0061】
カバー9を被着するに当たっては、カバー9の天井面に設けてある端子導出孔55に各端子部25の絶縁台250を内側から挿通させてコネクタ25の端子金具251の外部接続用端子251をカバー9外へ突出させる。
【0062】
尚カバー9はその下部内周面がベース8の外周面に沿う形で被着され、最終的には外部よりねじ60でベース8に固定される。
【0063】
次に上記のように組立完成した本実施形態の動作を簡単に説明する。
【0064】
各駆動機構ブロック1の接極子2の端部が鉄芯31の対向する磁極面から離れている側、つまり図2(a)では各駆動機機ブロック1を正面に見たときに右側の励磁コイル部30の励磁コイル35に接極子2の左端部が鉄芯31の磁極面から離れた状態において、該左端部の上面を吸引する方向の磁束を発生させる向きの励磁電流を流すと、各駆動機構ブロック1の接極子2の右端部が鉄芯31の対向する磁極面に吸引され、コンタクトブロック3b側のコンタクトばね15による駆動体16の押し上げ力とで、接極子2が回動する。
【0065】
この回動により、各駆動機構ブロック1において、コンタクトブロック3b側の接極子2はインディケートばね39を介して右側の励磁コイル部30の鉄芯31の対向磁極面に吸着し、鉄芯31,継鉄29,永久磁石32,接極子2,鉄芯31の閉磁路が構成され、該接極子2の右端部が右側の励磁コイル部30の鉄芯31の磁極面に吸着される。
【0066】
この状態は励磁電流が無くなっても永久磁石32の磁束が閉磁路を流れるため保持されることになる。
【0067】
以上の動作により各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3b側のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6、6の中心導体7,7の上端面より開離し、対応する対の同軸コネクタ6、6間をオフする。
【0068】
各駆動機構ブロック1の接極子2に対応するコンタクトブロック3a側では接極子2の上記回動により、接極子2の右端部が接極子ばね19のばね片19aを介してコンタクトばね15の押し上げ力に抗して駆動体16を下方に押し込み、当該駆動体16の下端のコンタクト5は対応する対の同軸コネクタ6,6の中心導体7,7の上端面に接触して、同軸コネクタ6、6間をオンする。
【0069】
ところで図2(a)に示すように一方の駆動機構ブロック1の一方のインディケート端子37の固定接触片38から開離していたコンタクトブロック3a側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38に接触し、また固定接触片38から開離していたコンタクトブロック3b側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38に接触することになる。
【0070】
同時に反対側の上記の駆動機構ブロック1とは逆に動作するように励磁されるため、駆動機構ブロック1のインディケート端子37の固定接触片38に接触していたコンタクトブロック3b側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38から開離し、また固定接触片38に接触していたコンタクトブロック3a側のインディートばね39の可動接触片40が固定接触片38から開離することになる。
【0071】
従って駆動機構ブロック1、1の動作に対応した動作状態信号が外部出力されることになる。この動作状態信号により動作状態がモニタできるのである。
【0072】
この反転状態からコンタクトブロック3a側、つまり図2(a)において左側の励磁コイル部30の励磁コイル35に接極子2の右端部を吸引する方向の励磁電流を流せば、上記と同様に反転動作して図2(a)の状態に戻ることになる。
【0073】
上述した構成は双安定型のラッチングリレーであったが、永久磁石32の幅寸法を変えるだけでフェールセーフの単安定型のリレーを構成することができる。
【0074】
つまり継鉄29の長手方向に対応する永久磁石32の幅を垂下片部29bの幅より小さくして、片側に寄せるように配設すればよい。この場合左右二つの励磁尚図7(b)はプリント基板24と高周波ブロックのベース8との位置関係を示す図、図8(a)は各駆動機構ブロック1、1と高周波ブロックのベース4及びサブベース8との位置関係を、図8(b)は電磁ブロック22と高周波ブロックのベース4及びサブベース8との位置関係を示すもので、これら図7,図6は位置関係を示すための図であって、これらブロックを組み付けた状態で上面から見た実際の上面図とは異なる。
【0075】
【発明の効果】
請求項1の発明は、表面に凹溝を形成した金属製ベースと、凹溝内に一定間隔離して、該金属製ベースの裏面側から凹溝内に貫通せる対の取り付け孔に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタと、該一対の同軸コネクタの中心導体の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタの中心導体の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース内に移動自在に配置されたコンタクトとを備えた同軸スイッチにおいて、上記凹溝を隣接する他の凹溝の長手方向に対して長手方向が90°方向に向き且つ一端が他の凹溝の一端と連通するように形成し、この連通部の端部に対応して取り付けられる同軸コネクタを隣接する2つの凹溝に配置されるコンタクトで共有してその中心導体に対向する夫々の端部の形状を、コンタクトの内側縁の先端位置より外側縁位置の先端を長くして該外側縁の先端を頂点とする略直角三角形状に形成して、その斜辺を同じ同軸コネクタの中心導体に対向するコンタクトの端部の斜辺と略平行させているので、同軸コネクタを共用するコンタクトの中心導体に対する接触面積を大きくとることができ、結果安定した接触が得られて信頼性を高めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の要部の説明図である。
【図2】(a)は同上の正面断面図である。(b)は同上の側面断面図である。
【図3】(a)は同上に用いる高周波ブロックのベースとコンタクトの位置関係を示す上面図である。(b)は同上に用いる高周波ブロックの断面図である。(c)は同上に用いる高周波ブロックの上面図である。
【図4】同上に用いるコンタクトと駆動体とからなる部材の側面図である。
【図5】(a)は同上に用いる駆動機構ブロックの正面図である。(b)は同上に用いる駆動機構ブロックの側面図である。(c)は同上に用いる駆動機構ブロックの底面図である。
【図6】同上の電磁ブロック及び接極子ブロックの分解斜視図である。
【図7】(a)は同上の高周波ブロックとフレームとの位置関係説明図である。(b)は同上の高周波ブロックとプリント基板との位置関係説明図である。
【図8】(a)は同上の高周波ブロックと駆動機構ブロックとの位置関係説明図である。(b)は同上の高周波ブロックと電磁ブロックとの位置関係説明図である。
【図9】同上の外観正面図である。
【図10】従来例の説明図である。
【符号の説明】
5 コンタクト
5a 端部
6 同軸コネクタ
7 中心導体
13 サブブッシング
16 駆動体
Claims (1)
- 表面に凹溝を形成した金属製ベースと、凹溝内に一定間隔離して、該金属製ベースの裏面側から凹溝内に貫通せる対の取り付け孔に夫々金属製ベースの裏面側から取り付けられ、夫々の中心導体を凹溝内に突出させた一対の同軸コネクタと、該一対の同軸コネクタの中心導体の先端面間に両端が亘り且つ、両端が対応する同軸コネクタの中心導体の先端面に対して接触・開離自在となるようにベース内に移動自在に配置されたコンタクトとを備えた同軸スイッチにおいて、上記凹溝を隣接する他の凹溝の長手方向に対して長手方向が90°方向に向き且つ一端が他の凹溝の一端と連通するように形成し、この連通部の端部に対応して取り付けられる同軸コネクタを隣接する2つの凹溝に配置されるコンタクトで共有してその中心導体に対向する夫々の端部の形状を、コンタクトの内側縁の先端位置より外側縁位置の先端を長くして該外側縁の先端を頂点とする略直角三角形状に形成して、その斜辺を同じ同軸コネクタの中心導体に対向するコンタクトの端部の斜辺と略平行させていることを特徴とする同軸スイッチ。
Priority Applications (1)
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- 2002-06-25 JP JP2002184982A patent/JP2004032309A/ja active Pending
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