JP2004031433A - 集光レンズアレイの製造方法 - Google Patents

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JP2004031433A JP2002181816A JP2002181816A JP2004031433A JP 2004031433 A JP2004031433 A JP 2004031433A JP 2002181816 A JP2002181816 A JP 2002181816A JP 2002181816 A JP2002181816 A JP 2002181816A JP 2004031433 A JP2004031433 A JP 2004031433A
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中井 貞雄
Hirobumi Suga
菅 博文
Hirobumi Miyajima
宮島 博文
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Abstract

【課題】半導体レーザアレイスタックの製品誤差に応じたオーダーメイドの集光レンズアレイを簡易に製造する。
【解決手段】本発明の集光レンズアレイの製造方法は、半導体レーザアレイスタック1を準備する一方、レーザ光が照射されることにより硬化するとともに、硬化する部分のレーザ光照射方向の深さがレーザ光の強さに依存する光硬化性を有する光硬化性樹脂成型体2を準備する第一工程と、光硬化性樹脂成型体を上記半導体レーザアレイスタックの出射方向前方に設置し、レーザ光を照射する第二工程と、光硬化性樹脂成型体の未硬化部分を除去する第三工程と、光硬化性樹脂成型体の光硬化性を喪失させ、硬化を定着させる第四工程と、を備えることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置に用いる集光レンズアレイの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザは、高効率、長寿命、小型化が図れるため、広く用いられており、一般には、活性層をいくつかの単一モードストライプに分割したアレイ構造を有する半導体レーザアレイ、又はその半導体レーザアレイをスタック状に配置した半導体レーザアレイスタックが用いられる。半導体レーザアレイスタックは出射されるレーザ光の発散角が大きいため、出射されるレーザ光を効率よく集光するにはレーザ光を平行化する集光レンズを用いることが必要になる。このような集光レンズの作製方法について、特開平7−218702号公報に感光性材料を用いたバイナリオプティクス的な集光レンズの作成方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、半導体レーザアレイの組立誤差のため、各レーザ出射点の間隔や各レーザ出射層間の間隔は必ずしも一定とはならず、レーザ出射面は必ずしも同一平面とはならない。そのため、各レーザ出射点から出射されたレーザ光をバイナリオプティクス的に製作した集光レンズで一括して正確に集光することは出来ない。半導体レーザアレイスタックから出射されるレーザ光を集光レンズによって高精度に平行化するためには厳密には各レーザアレイスタックの製品誤差に応じた集光レンズを作製することが必要である。しかし、かかるオーダーメイド的な集光レンズの作製は手間がかかるため困難であった。
【0004】
そこで本発明は、かかる課題を解決し、半導体レーザアレイスタックの製品誤差に応じたオーダーメイドの集光レンズアレイを簡易に製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の半導体レーザ装置の集光レンズアレイの製造方法は、半導体レーザアレイスタック用の集光レンズアレイの製造方法であり、レーザ出射点が長手方向に配列されたレーザ出射層を有する複数の半導体レーザアレイが、出射方向を同一方向として長手方向及び出射方向の双方に垂直な方向にスタック状に配置された上記半導体レーザアレイスタックを準備する一方、レーザ光が照射されることにより硬化するとともに、硬化する部分のレーザ光照射方向の深さがレーザ光の強さに依存する光硬化性を有し、所定の形状に成型された光硬化性樹脂成型体を準備する第一工程と、光硬化性樹脂成型体を上記半導体レーザアレイスタックの出射方向前方に設置し、半導体レーザアレイスタックから出射されたレーザ光を光硬化性樹脂成型体に照射する第二工程と、光硬化性樹脂成型体の硬化が所定レベル以下である未硬化部分を除去する第三工程と、光硬化性樹脂成型体の光硬化性を喪失させ、硬化を定着させる第四工程と、を備えることを特徴としている。
【0006】
本発明の製造方法によれば、光硬化性樹脂成型体の硬化するレーザ照射方向の深さがレーザ光の強さに応じて変化する光硬化性を有するので、第二工程では物性が変化(硬化)した各スポット(以下「変性スポット」という)の硬化する深さが上記レーザ光強度分布に準ずることとなる。よって、第三工程、第四工程を経た後は厚さが上記レーザ光強度分布に準じた凸部が各レーザ出射点の位置誤差に対応する位置に連なった形状の樹脂成型体が残ることとなり、各凸部が対応する各レーザ出射点から出射されるレーザ光を集光する集光レンズの役割を果たすこととなる。
【0007】
また、本発明の半導体レーザ装置の集光レンズアレイの製造方法は、半導体レーザアレイスタック用の集光レンズアレイの製造方法であり、レーザ出射点が長手方向に配列されたレーザ出射層を有する複数の半導体レーザアレイが、出射方向を同一方向として長手方向及び出射方向の双方に垂直な方向にスタック状に配置された上記半導体レーザアレイスタックを準備する一方、レーザ光が照射されることにより物性が変化するとともに、物性の変化の程度がレーザ光の強さに依存する感光性を有し、所定の形状に成型された感光性樹脂成型体を準備する第一工程と、感光性樹脂成型体を半導体レーザアレイスタックの出射方向前方に設置し、上記半導体レーザアレイスタックから出射されたレーザ光を感光性樹脂成型体に照射する第二工程と、感光性樹脂成型体の物性の変化が所定レベル以下である未変化部分を除去する第三工程と、感光性樹脂成型体の感光性を喪失させ、物性の変化を定着させる第四工程と、を備えることを特徴としている。
【0008】
本発明の製造方法によれば、感光性樹脂成型体の物性変化の程度がレーザ光の強さに応じて変化する感光性を有するので、第二工程では各変性スポットの物性変化の程度が上記レーザ光強度分布に準ずることとなる。よって、第三工程、第四工程を経た後は物性変化が上記レーザ光強度分布である変性スポットが各レーザ出射点の位置誤差に対応する位置に連なった形状の樹脂成型体が残ることとなり、各変性スポットが対応する各レーザ出射点から出射されるレーザ光を集光する集光レンズの役割を果たすこととなる。
【0009】
また、本発明の半導体レーザ装置の集光レンズアレイの製造方法は、半導体レーザアレイスタック用の集光レンズアレイの製造方法であり、レーザ出射点が長手方向に配列されたレーザ出射層を有する複数の半導体レーザアレイが、出射方向を同一方向として長手方向及び出射方向の双方に垂直な方向にスタック状に配置された上記半導体レーザアレイスタックを準備する一方、レーザ光が照射されることにより屈折率が変化するとともに、屈折率の変化の程度がレーザ光の強さに依存する感光性を有し、所定の形状に成型された感光性樹脂成型体を準備する第一工程と、感光性樹脂成型体を半導体レーザアレイスタックの出射方向前方に設置し、上記半導体レーザアレイスタックから出射されたレーザ光を感光性樹脂成型体に照射する第二工程と、感光性樹脂成型体の感光性を喪失させ、屈折率を定着させる第三工程と、を備えることを特徴としている。
【0010】
本発明の製造方法によれば、感光性樹脂成型体の屈折率がレーザ光の強さに応じて変化する感光性を有するので、第二工程では各変性スポットの屈折率分布が上記レーザ光強度分布に準ずることとなる。よって、各変性スポットが対応する各レーザ出射点から出射されるレーザ光を集光する集光レンズの役割を果たすこととなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一実施形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。図1は本発明の実施形態に係る製造方法の第二工程における部材の配置を示した斜視図、図2(a)はその平面図、図2(b)はその側面図である。以下の説明において半導体レーザアレイの長手方向をx方向、短手方向をz方向、レーザ光の出射される方向をy方向とする。
【0012】
光源1(半導体レーザアレイスタック)は平板状電極1a、1bを有し、それらの電極の間に、ヒートシンク1cを介してプレート状のレーザアレイ1dを複数個積層したレーザアレイスタックを有している。レーザアレイ1dはレーザ出射点1eをx方向に複数個配列させた構造となっており、それぞれのレーザ出射点1eがレーザ光を出射するようになっている。
【0013】
各レーザ出射点1eは本来すべてが同一平面状に等間隔で規則的に位置するのが理想的であるが、組立の誤差のためx方向、y方向、z方向ともに位置誤差を有している。レーザアレイ1dの活性層にはGaNが用いられ、各レーザ出射点1eから波長430nm付近の青色光を出射するようになっている。各レーザ出射点1eから出射されるレーザ光はレーザ出射点1eを頂点とする楕円錐形状に広がり、xz平面に平行な断面におけるレーザ光強度分布はいわゆるガウス分布となっており、中心に近づくほど強く、離れるほど弱くなっている。
【0014】
まず第一工程として上記光源1と光硬化性樹脂成型体2を光源1の半導体レーザアレイスタックのレーザアレイ積層数と同数準備する。光硬化性樹脂成型体2は波長430nm付近の青色光を受けると硬化する性質を有する光硬化性樹脂を成型したものであり、その光硬化性樹脂は照射方向に対して硬化する照射方向の深さ(図1ではy方向の深さ)が照射されたレーザ光の強さと正の相関関係を有するような性質を有している。
【0015】
また、光硬化性樹脂は硬化した後は上記青色レーザ光に対して一定の屈折率を有しながら透過させる性質を有している。成型体はx方向の長さがレーザアレイのx方向の長さとほぼ等しく、y方向の長さがレーザアレイのy方向の長さとほぼ等しくなるような直方体の柱状に成型されている。成型体のz軸方向の長さについては後述する硬化部分の深さが充分確保できるように適宜決定する。
【0016】
次に第二工程として、各レーザアレイのy方向前方にx方向を長手方向とし、各レーザアレイに対応する位置に各光硬化性樹脂成型体2を設置する。すなわち、従来レーザ光を集光させるためのシンドリカルレンズが設置される位置に光硬化性樹脂成型体2を設置する。次にレーザアレイスタックに通電し、各レーザ出射点1eからレーザ光を出射させ光硬化性樹脂成型体2に所定時間照射させる。波長430nm付近のレーザ光が照射されたことにより、光硬化性樹脂成型体2は各レーザ出射点1eに対応する各部分が硬化することとなる。図3(a)は第二工程を経た光硬化性樹脂成型体2の平面図(z方向から見た図)であり、図3(b)はその正面図(y方向から見た図)である。
【0017】
硬化した各部分(変性スポット2c)はそれぞれ対応するレーザ出射点1eの三次元的な位置に完全に対応することとなる。つまり、それぞれのレーザ出射点1eの三次元的な位置には誤差があるが、対応する変性スポット2cもその誤差に合わせて三次元的に平行移動した位置に自己形成されることとなる。
【0018】
また、照射されたレーザ光のxz平面に平行な断面におけるレーザ光強度分布はいわゆるガウス分布となっており、中心に近づくほど強く、離れるほど弱くなっている。一方、光硬化性樹脂成型体2において硬化する部分のy軸方向の深さはレーザ光の強さに応じて深くなる。例えば、点2fにおける硬化部分の深さ2dは点2fに当たったレーザ光の強さが強いほど深くなる。よって、硬化した変性スポット部分2cのy軸方向の深さもレーザ光強度分布に準ずる分布となっている。硬化性樹脂成型体2は硬化した硬化部分2eと、硬化が所定のレベル以下である未硬化部分2gで構成されることとなる。
【0019】
結果的に各レーザ出射点から出射されるレーザ光の放射パターンに適合した深さの感光性樹脂成型体の部分が硬化することとなる。このとき光硬化性樹脂成型体2の中の硬化部分2eはレーザ出射点1eに対応する部分にレーザ出射点1eと同数の凸部2cをx軸方向に連ねた形状となっている。
【0020】
次に、第三工程として、光硬化性樹脂成型体2を取出し、所定の溶媒で洗浄する。溶媒は光硬化性樹脂成型体2の硬化した部分を溶解せず、未硬化部分2gを溶解するようなものを選択する。洗浄は光硬化性樹脂成型体2の未硬化部分2gが完全に溶解し除去されるまで行い、集光レンズアレイ3を得る。
【0021】
図3(c)はレンズアレイ3の平面図(z方向から見た図)であり、図3(b)はその正面図(y方向から見た図)である。第三工程の洗浄により光硬化性樹脂成型体2の未硬化部分2gが除去され、硬化した部分のみが残ることとなるため集光レンズアレイ3は上記硬化部分2eと同一形状となる。すなわち集光レンズアレイ3はレーザ出射点1eに対応する部分にレーザ出射点1eと同数の凸部3cをx軸方向に連ねた形状となっており、各凸部3cは各レーザ出射点1eに対応したオーダーメイドの凸レンズの役割を果たす。その結果、集光レンズアレイ3もその誤差にオーダーメイド的に対応した形状となる。
【0022】
次に、第四工程(キュアリング工程)として、集光レンズアレイ3を100℃で1時間加熱することにより光硬化性を喪失させ(キュアリング)、第二工程で設置した位置と同じ位置に設置する。集光レンズアレイ3のキュアリングを行うことにより、集光レンズアレイ3にレーザ光を透過させたり使用状態で可視光等を受けたりしても物性が変わらない様にし、光に対して安定な物性を持つ集光レンズアレイを得ることができる。また、光硬化性樹脂成型体2は硬化後には青色レーザ光を透過する性質を有するので、青色レーザ光を屈折させることができ、レンズとしての使用が可能である。
【0023】
すなわち、上述した集光レンズアレイの製造方法によれば準備した半導体レーザアレイスタックのレーザ出射点の三次元的な位置誤差に対応したレンズアレイを形成することができる。よって集光レンズアレイ3はそれ自身の作製に用いた半導体レーザアレイスタックの集光レンズアレイとして用いれば、各レーザ出射点の位置誤差を相殺した集光が可能となる。集光レンズアレイ3で集光された各レーザ光は上記の通り既にそれぞれの位置誤差が相殺された一様のレーザ光の束となるため、これらを共通のレンズを通過させることによって精度の高い平行光が得られることとなる。
【0024】
以下、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態では第一実施形態の光硬化性樹脂成型体の代りに、レーザ光の強さによって所定の薬品に対する腐食性が低下するような性質を有する感光性樹脂成型体を用いている。まず第一工程として上記光源1と感光性樹脂成型体2を光源1の半導体レーザアレイスタックのレーザアレイ積層数と同数準備する。感光性樹脂成型体2は波長430nm付近の青色光を受けると所定の溶媒に対する腐食性が低下する性質を有する感光性樹脂を成型したものであり、その感光性樹脂は照射方向に対して腐食性が低下する照射方向の深さ(図1ではy方向の深さ)が照射されたレーザ光の強さと正の相関関係を有するような性質を有している。また、感光性樹脂は感光した後は上記青色レーザ光に対して一定の屈折率を有しながら透過させる性質を有している。
【0025】
次に第二工程として、各レーザ出射点1eからレーザ光を出射させ感光性樹脂成型体2に所定時間照射させる。これにより、感光性樹脂成型体2は各レーザ出射点1eに対応する各部分が変性することとなる。図3(a)は第二工程を経た感光性樹脂成型体2の平面図(z方向から見た図)であり、図3(b)はその正面図(y方向から見た図)である。変性した各部分(変性スポット2c)はそれぞれ対応するレーザ出射点1eの三次元的な位置に完全に対応した位置に自己形成されることとなる。
【0026】
また、照射されたレーザ光のxz平面に平行な断面におけるレーザ光強度分布はいわゆるガウス分布となっており、中心に近づくほど強く、離れるほど弱くなっている。一方、感光性樹脂成型体2において変性する部分のy軸方向の深さはレーザ光の強さに応じて深くなる。よって、変性スポット部分2cのy軸方向の深さもレーザ光強度分布に準ずる分布となっている。感光性樹脂成型体2は所定の薬品で腐食されにくい変性部分2eと、腐食されにくさが所定のレベル以下である未変化部分2gで構成されることとなる。
【0027】
結果的に各レーザ出射点から出射されるレーザ光の放射パターンに適合した深さの感光性樹脂成型体の部分が変性することとなる。このとき感光性樹脂成型体2の中の変性部分2eはレーザ出射点1eに対応する部分にレーザ出射点1eと同数の凸部2cをx軸方向に連ねた形状となっている。
【0028】
次に、第三工程として、感光性樹脂成型体2を取出し、上記所定の薬品で腐食させる。第三工程では腐食性が低下しなかった未変化部分2gのみが腐食され、腐食されにくい変性部分2eが残り、集光レンズアレイ3を得る。
【0029】
図3(c)はレンズアレイ3の平面図(z方向から見た図)であり、図3(b)はその正面図(y方向から見た図)である。第三工程の洗浄により感光性樹脂成型体2の未変化部分2gが除去され、変性した部分のみが残ることとなるため集光レンズアレイ3は上記変性部分2eと同一形状となる。すなわち集光レンズアレイ3はレーザ出射点1eに対応する部分にレーザ出射点1eと同数の凸部3cをx軸方向に連ねた形状となっており、各凸部3cは各レーザ出射点1eに対応したオーダーメイドの凸レンズの役割を果たす。その結果、集光レンズアレイ3もその誤差にオーダーメイド的に対応した形状となる。
【0030】
次に、第四工程(キュアリング工程)として、集光レンズアレイ3を100℃で1時間加熱することにより感光性を喪失させ(キュアリング)、第二工程で設置した位置と同じ位置に設置する。集光レンズアレイ3のキュアリングを行うことにより、集光レンズアレイ3にレーザ光を透過させたり使用状態で可視光等を受けたりしても物性が変わらない様にし、光に対して安定な物性を持つ集光レンズアレイを得ることができる。また、感光性樹脂成型体2は感光後には青色レーザ光を透過する性質を有するので、青色レーザ光を屈折させることができ、レンズとしての使用が可能である。
【0031】
すなわち、上述した集光レンズアレイの製造方法によれば準備した半導体レーザアレイスタックのレーザ出射点の三次元的な位置誤差に対応したレンズアレイを形成することができる。よって集光レンズアレイ3はそれ自身の作製に用いた半導体レーザアレイスタックの集光レンズアレイとして用いれば、各レーザ出射点の位置誤差を相殺した集光が可能となる。集光レンズアレイ3で集光された各レーザ光は上記の通り既にそれぞれの位置誤差が相殺された一様のレーザ光の束となるため、これらを共通のレンズを通過させることによって精度の高い平行光が得られることとなる。
【0032】
以下、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態では第一実施形態の光硬化性樹脂成型体の代りに、レーザ光の強さによって屈折率が低下するような性質を有する感光性樹脂成型体を用いている。まず、第一工程として光源1と感光性樹脂成型体2を光源1の半導体レーザアレイスタックのレーザアレイ積層数と同数準備する。感光性樹脂成型体2は屈折率低下が照射されたレーザ光の強さと正の相関関係を有するような性質を有している。すなわち、強いレーザ光を受けた部分ほど屈折率が低下することとなる。また、感光性樹脂成型体は感光した後は上記青色レーザ光を透過させる性質を有している。
【0033】
次に第二工程として、各レーザ出射点1eからレーザ光を出射させ感光性樹脂成型体2に所定時間照射させる。これにより、感光性樹脂成型体2は各レーザ出射点1eに対応する各部分が変性し屈折率が低下することとなる。図3(e)は第二工程を経た感光性樹脂成型体2の平面図(z方向から見た図)であり、図3(f)はその正面図(y方向から見た図)である。変性した各部分(変性スポット2c)はそれぞれ対応するレーザ出射点1eの三次元的な位置に完全に対応した位置に自己形成されることとなる。
【0034】
また、照射されたレーザ光のxz平面に平行な断面におけるレーザ光強度分布はいわゆるガウス分布となっており、中心に近づくほど強く、離れるほど弱くなっている。一方、感光性樹脂成型体2において変性する部分の屈折率は光の強さに応じて低くなる。よって、変性スポット部分2cの屈折率分布もレーザ光強度分布に準ずる分布となっており、変性スポットの中心に近いほど屈折率が低く、遠いほど屈折率が高く変性することとなるため、変性スポットは凸レンズの役割を果たすこととなる。結果的に感光性樹脂成型体2の各部分は、各レーザ出射点から出射されるレーザ光の放射パターンに適合した屈折率へ変性することとなるため、各変性スポット2cは各レーザ出射点1eに対応したオーダーメイドの凸レンズの役割を果たすこととなる。
【0035】
次に、第三工程(キュアリング工程)として、感光樹脂成型体2を100℃で1時間加熱することにより感光性を喪失させ(キュアリング)、第二工程で設置した位置と同じ位置に設置する。感光樹脂成型体2のキュアリングを行うことにより、集光レンズアレイ3にレーザ光を透過させたり使用状態で可視光等を受けたりしても物性が変わらない様にし、光に対して安定な物性を持つ集光レンズアレイを得ることができる。また、感光性樹脂成型体2は感光後には青色レーザ光を透過する性質を有するので、青色レーザ光を屈折させることができ、レンズとしての使用が可能である。
【0036】
第三実施形態では感光性樹脂成型体の折率分布によりレーザ光を集光できるため、成型体の形状を変化させる必要がなく、第一、第二実施形態の第三工程に対応する未変化部分を除去する工程が不要となる。
【0037】
上述した集光レンズアレイの製造方法によれば準備した半導体レーザアレイスタックのレーザ出射点の三次元的な位置誤差に対応したレンズアレイを形成することができる。よって得られた集光レンズアレイはそれ自身の作製に用いた半導体レーザアレイスタックの集光レンズアレイとして用いれば、各レーザ出射点の位置誤差を相殺した集光が可能となる。集光レンズアレイで集光された各レーザ光は上記の通り既にそれぞれの位置誤差が相殺された一様のレーザ光の束となるため、これらを共通のレンズを通過させることによって精度の高い平行光が得られることとなる。
【0038】
また、上記実施形態では光硬化性樹脂を柱状の成型体として用いたが、図4に示すように板状の成型体とし、レーザアレイスタック出射面に略平行に設置することによってすべてのレーザ出射点から出射されるレーザ光を受けられるようにしてもよい。このようにしても上記実施形態と同様の作用が得られるとともに、第四工程で形成されたレンズアレイを再びレーザアレイスタックに組付ける際の手間を少なくすることができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体レーザアレイスタックの製品誤差に応じたオーダーメイドの集光レンズアレイを簡易に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る製造方法の第二工程における部材の配置を示した斜視図である。
【図2】(a)は実施形態に係る製造方法の第二工程における部材の配置を示した平面図、図2(b)はその側面図である。
【図3】(a)は第二工程を経た光硬化性樹脂成型体2の平面図(z方向から見た図)であり、(b)はその正面図(y方向から見た図)である。
【図4】第二実施形態に係る製造方法の第二工程における部材の配置を示した斜視図である。
【符号の説明】
1…光源、1a…平板電極、1b…平板電極、1c…ヒートシンク、1d…レーザアレイ、1e…レーザ出射点、2…光硬化性樹脂成型体、2c…変性スポット、2e…硬化部分、3…レンズアレイ、3c…凸部、4…感光性樹脂板。

Claims (3)

  1. レーザ出射点が長手方向に配列されたレーザ出射層を有する複数の半導体レーザアレイが、出射方向を同一方向として前記長手方向及び前記出射方向の双方に垂直な方向にスタック状に配置された半導体レーザアレイスタックを準備する一方、レーザ光が照射されることにより硬化するとともに、硬化する部分のレーザ光照射方向の深さが前記レーザ光の強さに依存する光硬化性を有し、所定の形状に成型された光硬化性樹脂成型体を準備する第一工程と、
    前記光硬化性樹脂成型体を前記半導体レーザアレイスタックの前記出射方向前方に設置し、前記半導体レーザアレイスタックから出射されたレーザ光を前記光硬化性樹脂成型体に照射する第二工程と、
    前記光硬化性樹脂成型体の硬化が所定レベル以下である未硬化部分を除去する第三工程と、
    前記光硬化性樹脂成型体の前記光硬化性を喪失させ、前記硬化を定着させる第四工程と、
    を備える、前記半導体レーザアレイスタック用の集光レンズアレイの製造方法。
  2. レーザ出射点が長手方向に配列されたレーザ出射層を有する複数の半導体レーザアレイが、出射方向を同一方向として前記長手方向及び前記出射方向の双方に垂直な方向にスタック状に配置された半導体レーザアレイスタックを準備する一方、レーザ光が照射されることにより物性が変化するとともに、前記物性の変化の程度が前記レーザ光の強さに依存する感光性を有し、所定の形状に成型された感光性樹脂成型体を準備する第一工程と、
    前記感光性樹脂成型体を前記半導体レーザアレイスタックの前記出射方向前方に設置し、前記半導体レーザアレイスタックから出射されたレーザ光を前記感光性樹脂成型体に照射する第二工程と、
    前記感光性樹脂成型体の物性の変化が所定レベル以下である未変化部分を除去する第三工程と、
    前記感光性樹脂成型体の前記感光性を喪失させ、前記物性の変化を定着させる第四工程と、
    を備える、前記半導体レーザアレイスタック用の集光レンズアレイの製造方法。
  3. レーザ出射点が長手方向に配列されたレーザ出射層を有する複数の半導体レーザアレイが、出射方向を同一方向として前記長手方向及び前記出射方向の双方に垂直な方向にスタック状に配置された半導体レーザアレイスタックを準備する一方、レーザ光が照射されることにより屈折率が変化するとともに、前記屈折率の変化の程度が前記レーザ光の強さに依存する感光性を有し、所定の形状に成型された感光性樹脂成型体を準備する第一工程と、
    前記感光性樹脂成型体を前記半導体レーザアレイスタックの前記出射方向前方に設置し、前記半導体レーザアレイスタックから出射されたレーザ光を前記感光性樹脂成型体に照射する第二工程と、
    前記感光性樹脂成型体の前記感光性を喪失させ、前記屈折率を定着させる第三工程と、
    を備える、前記半導体レーザアレイスタック用の集光レンズアレイの製造方法。
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