JP2004029161A - 光半導体素子モジュール - Google Patents

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Shigeki Hino
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Abstract

【課題】簡単に再現性良く光軸が揃えられる光半導体素子モジュールを提供する。
【解決手段】パッケージ8の外部より内部に貫通して、マウント6に達する位置決めライナ17の外部ライナ18に、第2のレンズ3と光ファイバ4が装着された光ファイバコリメータ22が接続され、内部ライナ19a、19bには、第1のレンズが配置される。マウント6に搭載された光半導体素子1の光軸Bを中心としてマウント6に円環状のガイド溝20に内部ライナ19が嵌合されているため、位置決めライナ17の中心軸Cが、簡単に再現性良く光軸Bに揃えられる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信等に用いる光半導体素子モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信においては、半導体レーザ等の光半導体素子と光ファイバとを光学的に結合させた光半導体素子モジュールが用いられている。光半導体素子モジュールとして実装する光半導体素子と光ファイバとの結合には種々の方法があるが、2レンズ系の結合方法が位置決め精度の要求が緩やかで、組み立てが比較的容易であるため好んで用いられる。
【0003】
従来の2レンズ系の結合方法を用いる光半導体素子モジュールは、図9に示すように、光半導体素子101からの出射光を第1のレンズ102により平行光とし、第2のレンズ103で集光して光ファイバ104のコアに結合させる。ここで、光半導体素子101はサブマウント105を介して、温度制御用のペルチェモジュール107上に密着して配置されたマウント106に搭載されている。第1のレンズ102を保持するレンズホルダ109は、光半導体素子101の光出射端面と第1のレンズ102の光軸が一致するように高さ調整されたマウント106の出射側領域に設置されている。このようにしてマウント106に搭載された光半導体素子101は、パッケージ108の内部に配置される。パッケージ108の光出射側のパッケージ側壁113には、光半導体素子101と第1のレンズ102の光軸上に窓115が設けられている。パッケージ側壁113の外側には、窓115からの出射光を光ファイバ104に結合するための第2のレンズ103を内蔵する光ファイバコリメータ122が設けられている。光ファイバ104は、その先端に設けられたフェルール111により光ファイバコリメータ122に接続される。第2のレンズ103は、光ファイバ104に最大強度の光出力が得られるように光ファイバコリメータ122内で位置調整される。さらに、パッケージ108は、蓋114が設けられ、乾燥窒素ガス等で気密封止される。
【0004】
このような光半導体素子モジュールにおいて、光半導体素子101、第1及び第2のレンズ102、103、光ファイバ104等の光軸を精度よく結合する必要がある。各光学部品の光軸が平行に調整されている場合、最適結合状態からの位置ずれより生じる結合効率劣化の許容値を、例えば、0.5dBとすると、光半導体素子101と第1のレンズ102間で、光軸方向:±20μm、光軸の直交方向:±10μm、第1のレンズ102と第2のレンズ103間で、光軸方向:±1000μm、光軸の直交方向:±100μmである。光半導体素子101と第1のレンズ102間の光軸合わせには高い精度が要求されるため、光半導体素子101と第1のレンズ102はマウント106上で精密に位置決めされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
光半導体素子モジュールでは、光半導体素子101の温度制御のためマウント106はペルチェモジュール107の上に密着固定される。ところで、ペルチェモジュール107は、ペルチェ素子を複数積層した構造であり、また、光学部品でないので、製造時の寸法公差は大きい。ペルチェモジュール107は、高さばかりでなく、マウント106が装着される表面の傾斜も大きくばらついている。このため、マウント106上の光半導体素子101と第1のレンズ102の光軸は、ペルチェモジュール107の形状によって決まり、第2のレンズ103と光ファイバ104の光軸に対して垂直方向の位置ずれに加えて、光軸の平行度のずれ、即ち角度ずれが容易に生じてしまう。このような光軸のずれを補正するため、光半導体素子モジュールの組み立て時に第2のレンズ103や光ファイバ104の位置、あるいは、マウント106の設置位置を調整しているが、光半導体素子101と光ファイバ104の結合効率の劣化は免れない。また、さらに、マウント106の位置が設計位置よりずれることにより、例えば、パッケージ108内に実装される光半導体素子101の駆動回路との接続に支障をきたすことにもなる。このように、従来の光半導体素子モジュールにおいては、光半導体素子101と光ファイバ104の結合効率の劣化により製造歩留まりが低下し、光軸調整工程による製造コストの増大を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、上記した従来の光半導体素子モジュールの問題点を除くためになされたもので、その目的とするところは、簡単に再現性良く光ファイバと光半導体素子の光軸が揃えられる光半導体素子モジュールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の特徴は、(イ)光半導体素子と、(ロ)光半導体素子を搭載するマウントと、(ハ)光半導体素子及びマウントを収納するパッケージと、(ニ)マウントの一部に端部が嵌合し、パッケージの外部まで延在して光ファイバの端部を収納し、光半導体素子の光軸と光ファイバの中心軸を位置決めする位置決めライナとを含む光半導体素子モジュールであることを要旨とする。
【0008】
本発明の光半導体素子モジュールにおいて、位置決めライナは、パッケージの内部に延在し、上面が、中心軸に平行で、かつ、中心軸を通る水平面以下の面となるように一部が残されている内部ライナと、パッケージの外部に延在する円筒状の外部ライナとよりなることが好ましい。位置決めライナが、ステンレス鋼よりなることが好ましい。また、位置決めライナは、ステンレス鋼製の円筒を金メッキした後、内部ライナが切削されて形成されることが好ましい。また、マウントは、光半導体素子の光軸を中心とする円環状で、内部ライナの端部が嵌合するガイド溝を有することが好ましい。さらに、マウントに設けた配線基板と、配線基板に配列され、光半導体素子に高速信号を供給する電子回路85を搭載する駆動回路基板とを、さらに実装することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、形状や寸法は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な形状や寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0010】
本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールは、図1に示すように、光半導体素子1と、光半導体素子1を搭載するマウント6と、光半導体素子1及びマウント6を収納するパッケージ8と、マウント6の一部に端部が嵌合し、パッケージ8の外部まで延在して光ファイバ4の端部を収納し、光半導体素子1の光軸Bと光ファイバ4の中心軸を位置決めする位置決めライナ17とを含む。光半導体素子1は、例えば、半導体レーザであり、サブマウント5を介して、温度制御用のペルチェモジュール7上に配置されたマウント6に搭載されている。サブマウント5及びマウント6は、コバール(Fe−Ni−Co合金)よりなるが、他の熱伝導率の大きい金属、例えば、銅(Cu)等であっても良い。ここでは、光半導体素子1は、サブマウント5を介してマウント6に搭載されているが、サブマウント5を省いて直接マウント6に搭載しても良い。位置決めライナ17は、ステンレス鋼(SUS)よりなり、パッケージ8の外部より、パッケージ側壁13の側壁孔24を通して挿入される円筒状の外部ライナ18と、外部ライナ18からマウント6へとパッケージ8の内部で部分円筒状に延在する内部ライナ19a、19bより一体として構成されている。2本の内部ライナ19a、19bは、それぞれ部分円筒状のビーム19a、19bからなる。2本のビーム19a、19bはいずれも中心軸Cより下部に配置されている。ここでは、内部ライナ19a、19bの構造として2本のビーム形状としているが、半円筒形状でもよく、この場合も半円筒部を中心軸の下部に設ければよい。外部ライナ18の円筒内部には、パッケージ8の内側に設けられた窓15と、それに面して戻り光を防止するアイソレータ21が、挿入されている。従って、中心軸Cは、自動的に窓15及びアイソレータ21の中心に設定される。窓15は、本発明の実施の形態では、サファイアを用いているが、光半導体素子1の出射光に対して十分な透過率を有するものであれば、石英あるいはガラス等が使用できる。外部ライナ18の外部ライナ端23には、フランジ37に嵌め込まれた第2のレンズ3を内蔵する光ファイバコリメータ22が接合されている。光ファイバ4は、先端に設けられたフェルール11により光ファイバコリメータ22に接続されている。光ファイバコリメータ22は円筒状であり、光ファイバコリメータ22の中心軸が第2のレンズ3及び光ファイバ4の中心に揃うようにフランジ37及びフェルール11により調芯する。一方、内部ライナ19a、19bには、フランジ33に嵌め込まれた第1のレンズ2を保持するレンズホルダ32が配置されている。レンズホルダ32の底面は、位置決めライナの円筒内径に合わせてあるため内部ライナ19a、19b上に安定して設置できる。部分円筒状の内部ライナ19a、19bの端は、マウント6に設けられたガイド溝20に嵌合されている。さらに、パッケージ8は、蓋14が設けられ、乾燥窒素ガス等で気密封止されている。
【0011】
ここで、外部ライナ18の外部ライナ端23は、位置決めライナ17の中心軸に対して直交する面になっているため、位置決めライナ17及び光ファイバコリメータ22の中心軸を一致するように調芯することが簡単にできる。この結果、第2のレンズ3及び光ファイバ4の中心は、位置決めライナ17の中心軸Cに揃えられる。また、内部ライナ19a、19bは、位置決めライナ17の中心軸の下部に平行に形成され、マウント6のガイド溝20により固定されている。マウント6のガイド溝20は、サブマウント5を介して搭載されている光半導体素子1の光軸Bを中心とし、溝内径及び外径が位置決めライナ17の円筒内径及び外径に合わせた円環状となっている。位置決めライナ17の内部ライナ19a、19bのそれぞれの端部が、ガイド溝に嵌合されると、自動的に光半導体素子1の光軸Bと位置決めライナ17の中心軸Cが揃えられる。このように、マウント6が装着されているペルチェモジュール7の形状に影響されることなく、光半導体素子1の光軸に第1のレンズを容易に調芯することができる。従って、光半導体素子1の光軸を第1及び第2のレンズ2、3を通して光ファイバ4に簡単に、かつ高精度に光学的に結合することができる。
【0012】
本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールの製造方法を、図2〜図6を用いて説明する。なお、以下に述べる光半導体素子モジュールの製造方法は、一例であり、これ以外の種々の製造方法により、実現可能であることは勿論である。
【0013】
(イ)本発明の実施の形態に係わる位置決めライナ17は、図2に示すように、表面に金メッキを施したSUS円筒を加工して作製される。SUS円筒の外部ライナ端23は、位置決めライナ17の中心軸Cに対して直交するように切断されている。このSUS円筒の一方の端側で上下の面を切削し、ビーム状に2本の内部ライナ19a、19bを作製する。内部ライナ19a、19bの切削面は、中心軸Cに平行に形成され、金メッキ層のないSUS面となっている。2本の内部ライナ19a、19bの上方の切削面を結ぶ線が、位置決めライナ17の中心軸Cを通る水平線より下になるようにしてある。本発明の実施の形態では、内部ライナ19a、19bは、位置決めライナ17のSUS円筒の下面も切削して2本のビーム状に形成しているが、下面の切削を省略して1本にしてもよい。このようにして加工された位置決めライナ17は、パッケージ側壁13の側壁孔24に挿入され、パッケージ側壁13外面と外部ライナ18の金メッキ表面が銀ロウ付けされる。銀ロウ付けは、位置決めライナ17の固定だけでなく、気密封止の目的もある。なお、位置決めライナ17には、後述するように、レンズホルダ32や窓15が固定されるため、その固定方法に応じて表面処理を施しておく必要がある。通常、レンズホルダ32や窓15等はYAGレーザ溶接による固定、あるいは銀ロウ付け固定が行われるが、YAGレーザ溶接固定の場合には表面をSUS地に、また銀ロウ付けの場合には表面を金メッキ処理するのが良い。SUS円筒内面にYAGレーザ溶接が必要となる場合は、内面にメッキされた金層を予め除去しておく。あるいは、SUS円筒に金メッキを施す時、SUS円筒に栓をしてSUS円筒内面に金メッキがされないようにしておいても良い。
【0014】
(ロ)光半導体素子1が搭載されるマウント6は、図3に示すように、サブマウント5上にダイボンドされた光半導体素子1の光軸Bを中心とした円環状にガイド溝20が形成されている。位置決めライナ17の内部ライナ19a、19bの先端がガイド溝20に嵌合される。ここで、ガイド溝20の円弧外径及び内径は、位置決めライナ17に用いているSUS円筒の外径及び内径に嵌合のクリアランスを持たせたものである。ガイド溝20の深さは、位置決めライナ17の中心軸Cと、光半導体素子1の光軸Bとの平行度が確保できる程度、例えば、位置決めライナ17に用いているSUS円筒の外径の1/2以上としてある。このように、ガイド溝の中心である光半導体素子1の光軸Bと位置決めライナ17の中心軸Cは、自動的に略同一直線上に揃えられる。ガイド溝20が円環状溝であるため、位置決めライナ17には円環状溝に沿った回転方向の自由度があり、マウント6と位置決めライナ17が互いに傾いて固定される場合も考えられるが、光半導体素子1の光軸Bと位置決めライナ17の中心軸Cはほとんど動かないので、問題ない。ここで、マウント6に内部ライナ19a、19bを嵌合させるため、マウント6の底面とペルチェモジュール7表面には、間隙が残るようにしてある。この間隙は導電性のペースト、例えば、銀ペーストにより埋められる。銀ペーストが固化してペルチェモジュール7の上に、位置決めライナ17の内部ライナ19a、19bを嵌合した状態でマウント6が固定される。銀ペーストの注入は、マウント6の外周からでもよいが、マウント6の中央領域に注入孔を設けて行えば効率的にできる。
【0015】
(ハ)位置決めライナ17の外部ライナ18のパッケージ8の内側には、図4に示すような、ガラス15aにコバールよりなる継手15bが溶接された窓15が挿入される。継手15bの外径は、外部ライナ18の内径に対して挿入のクリアランスだけ小さくしてある。気密封止のため、挿入された窓15の継手15bが、外部ライナ18の内部にはんだ付けあるいはロウ付けされる。また、アイソレータ21を、位置決めライナ17の外部ライナ端23側に挿入し、固定する。このアイソレータ21の固定には、予め外部ライナ18に設けられた横孔を通してYAGレーザ溶接する方法がある。さらに、予め位置調整された第2のレンズ3、光ファイバ4及びフェルール11を内蔵する光ファイバコリメータ22を外部ライナ端23に接続して治具で保持し、光半導体素子1の光ファイバ4内への入力強度がモニタ可能としておく。
【0016】
(ニ)第1のレンズ2を保持するレンズホルダ32は、図5に示すように、U字型の開口34と、対向する壁の内側にフランジ溝35が形成されている。U字型の底面は、開口34を位置決めライナ17の中心軸Cに対向するようにして、内部ライナ19a、19b上に安定して設置できるような幅で、底面角に、例えば、位置決めライナ17のSUS円筒の内径程度の曲率を持たせて形成されている。フランジ溝35は、図6に示すように、第1のレンズ2の周囲に形成されているフランジ33が摺動できるようなクリアランスをもって形成されている。なお、レンズホルダ32及びフランジ33はSUS製である。ここで、レンズホルダ32を位置決めライナ17の内部ライナ19a、19bの適当な位置に乗せ、第1のレンズ2をフランジ溝35に差し込む。
【0017】
(ホ)パッケージ8を調芯機に設置し、光半導体素子1に電圧を印加して、レーザ発振させ、光ファイバ4で出射光のモニタを行う。まず、光軸Bに垂直な方向について、第1のレンズ2の調芯を行う。レンズホルダ32のフランジ溝35に沿って、第1のレンズ2のフランジ33を移動し、光ファイバ4で最大強度の出射光が得られる位置を求め、その位置でフランジ33をレンズホルダ32にYAG溶接する。次いで、光軸Bに沿う方向での第1のレンズ2の最適位置を求める。レンズホルダ32を位置決めライナ17の内部ライナ19a、19b上で移動し、最大出力の出射光が得られる位置を検出し、レンズホルダ32を位置決めライナ17の内部ライナ19a、19bにYAGレーザ溶接し固定する。この時、熱伝導率の大きな金のYAGレーザ溶接は困難であるので、切削されてSUS面の現れた内部ライナ19a、19bの上面を利用することができる。その後、光ファイバコリメータ22の調芯を行い、最大強度の出射光が得られる位置で、光ファイバコリメータ22を位置決めライナ17の外部ライナ端23にYAGレーザ溶接して固定する。
【0018】
このように、本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールでは、位置決めライナ17により光半導体素子1の光軸Bと位置決めライナ17の中心軸Cが自動的に同一直線上に揃えられるため、調芯作業が簡単にかつ高精度に行える。
【0019】
上述した説明では、第2のレンズ3及び光ファイバ4の調芯は予め済ませているが、第2のレンズ3の位置調整が可能な光ファイバコリメータ22を用いる場合は、第1のレンズ2の調芯後に第2のレンズ3の調芯を行っても良い。その場合は、まず、第2のレンズ3の位置を調整し、光ファイバ4で最大強度の出射光が得られる位置でフランジ37を光ファイバコリメータ22の内面にYAG溶接し、その後、光ファイバ4の調芯を行い、フェルール11を光ファイバコリメータ22に固定すればよい。また、レンズホルダ32は、図5に示す構造のものを用いているが、位置決めライナ17の内部ライナ19a、19b上での光軸Bに直交する面内での回転方向の自由度があり、この回転方向の調整が必要になる場合がある。例えば、図7に示すように、レンズホルダ32aの両外側に、位置決めライナ17の内部ライナ19a、19bの上端面に合致するようなノッチ31を設ければ、レンズホルダ32aを光軸B上に精度よく設置することができる。図7においては、ノッチ31は、平板状の形状であるが、ピン状のものであっても同様な効果が得られるのは勿論である。
【0020】
(変形例)
本発明の実施の形態の変形例に係わる光半導体素子モジュールでは、高速多重光通信等に適用する場合に必要な高速駆動用の電子回路を内蔵する点が先に述べた第1の実施の形態と異なる。他は、第1の実施の形態と同様であるので、重複した記載を省略する。
【0021】
本発明の実施の形態の変形例に係わる光半導体素子モジュールは、図8に示すように、パッケージ48の外部より内部に貫通して、マウント56に達する位置決めライナ57を具備する。光半導体素子41は、温度制御用のペルチェモジュール47上に配置されたマウント56に搭載されている。位置決めライナ57は、パッケージ48の外部より、パッケージ側壁の側壁孔で接合される円筒状の外部ライナ58と、外部ライナ58からマウント56へとパッケージ48の内部に延在する内部ライナ59より構成されている(図2参照)。外部ライナ58の外部ライナ端63には、第2のレンズを内蔵する光ファイバコリメータ62が接合されている。光ファイバ44は、先端に設けられたフェルールにより光ファイバコリメータ62に接続されている。一方、内部ライナ59には、フランジ73に嵌め込まれた第1のレンズを保持するレンズホルダ72が配置されている。内部ライナ59の端は、マウント56に設けられたガイド溝に嵌合されている(図3参照)。光半導体素子41の出力光の強度変調を高速に行う電子回路85が搭載された駆動回路基板81がパッケージ48内に実装されている。駆動回路基板81、及び光半導体素子41は、ボンディングワイヤ83a、83bにより配線基板82のストリップ線路86と接続されている。
【0022】
光半導体素子41は、分布帰還型半導体レーザ(DFBレーザ)に電界吸収型外部変調器(EA変調器)を集積化した電界吸収型外部変調器付き分布帰還型半導体レーザ(EA−DFBレーザ)である。EA変調器は、半導体の電界による光吸収の変化を利用するもので、高速の光強度変調が可能である。光半導体素子41は、DFBレーザの励起光をEA変調器に印加される変調信号で光強度変調して出射する。光半導体素子モジュールには、高品質の光信号を長距離伝送できるように光半導体素子41と光ファイバ44との高効率の光学的結合が要求されるだけでなく、高速の電気パルス変調信号の良好な伝送特性も必要となる。
【0023】
変調信号を供給する電子回路85を搭載した駆動回路基板81は、光半導体素子41が搭載されたマウント56に接して配置されている。駆動回路基板81と光半導体素子41の接続は、駆動回路基板81と光半導体素子41の間のマウント56上に配置されている配線基板82上のストリップ線路86を介して行う。光半導体素子41と配線基板82は同一のマウント56上に搭載されているのでボンディングワイヤ83aによる結線は最適な配置でできる。しかし、駆動回路基板81の配置は、マウント56に対して固定されていないので位置ずれが生じ、ボンディングワイヤ83bが長くなる可能性がある。特に、従来の光半導体素子モジュールでは、図9に示すように、マウント106がペルチェモジュール107に密着して搭載されているため、光半導体素子101と光ファイバ104との光学的結合を高めると、マウント106の位置は設計された所定の位置より大きくずれてしまうことが頻繁に生じる。変調信号は、例えば、多重光通信で現在主流の通信速度の10Gb/sから、実用化に向けて開発が進められている40Gb/s、あるいは次世代に向けて研究開発されている100Gb/sのような高速パルス信号である。このような高速の電気パルス信号を伝送する線路においては、線路長や線路の曲がりはインピーダンスを増加させ、インピーダンス不整合のために伝送特性の大きな劣化を招いてしまう。細い金属線のボンディングワイヤは、その長さに応じたインダクタンスを有している。例えば、直径30μmのボンディングワイヤは約1nH/mmのインダクタンスを有する。従って、高速の電気パルス変調信号を劣化させることなく伝送するためにはマウント56上の配線基板82と駆動回路基板81が所定の位置に再現性良く配列できることが必要となる。
【0024】
本発明の実施の形態の変形例に係わる光半導体素子モジュールでは、外部ライナ58の外部ライナ端63は、位置決めライナ57の中心軸に対して直交する面になっているため、位置決めライナ57及び光ファイバコリメータ62の中心軸を一致するように調芯することが簡単にできる。また、内部ライナ59は、位置決めライナ57の中心軸に対して平行に形成され、マウント56のガイド溝により固定されているため、マウント56が装着されているペルチェモジュール47の形状に影響されることなく、光半導体素子41の光軸に第1のレンズを調芯することができる。従って、光半導体素子41を光ファイバ44に簡単に、かつ高精度に結合することができる。さらに、マウント56の位置は位置決めライナ57により固定されるため、マウント56上の配線基板82と駆動回路基板81が所定の位置に再現性良く配列できる。従って、配線基板82のストリップ線路86と駆動回路基板81の電子回路85を接続するボンディングワイヤ83bを最適の長さにすることができる。
【0025】
さらに、超高速の変調信号を用いる場合は、ワイヤボンディングは適用できなくなり、駆動回路基板81と配線基板82がフレキシビリティのないストリップ線路基板等を用いてはんだ付けで接続しなければならなくなる。このような場合でも、本発明の実施の形態の変形例によれば、駆動回路基板81と配線基板82の配置が再現性よく高精度にできるので、超高速変調信号を効率よく伝送できる。
【0026】
(他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0027】
例えば、図10に示すように、窓15を外部ライナ18の円筒内部に設置せずにパッケージ8の側壁孔24に直接設置し、内部ライナ19a、19bのみをパッケージ8の側壁を貫通させてマウント6のガイド溝20と連結させる構造としてもよい。窓15は、パッケージ6に予め銀ロウ付けしておくとよい。窓15の口径が位置決めライナ17に対してかなり小さい場合は、この構成が、銀ロウ付けで気密化する箇所が小さくて済み、価格の低減ができ有利である。
【0028】
また、図11に示すように、窓15を省略し、アイソレータ21で気密構造をとってもよい。気密性を要求される窓15が不要となり、低価格化ができる。この場合、アイソレータ21の偏波面の調整のため、回転方向を合わせた後にYAGレーザ溶接固定し、その後周囲をはんだ等で埋める工程となる。YAGレーザ溶接用に外部ライナ18に小さな横孔を開ける必要がある。この横孔開けを金メッキ工程の後に行えば、切り口がSUS地となるので、金メッキ層の除去の工程が省ける。
【0029】
さらに、光半導体素子として、本発明の実施の形態、あるいはその変形例において、各種の半導体レーザが提示されているが、その他の光半導体素子、例えば、発光ダイオードや受光素子であっても同様の効果が得られるのは勿論である。また、ペルチェモジュールを搭載しない光半導体素子モジュールにおいても同様の効果が得られることは、勿論である。特に、光半導体素子として高速応答フォトダイオードや光導波路入力を持つ光学装置等を用いる場合、ペルチェモジュールは特に必要としない場合でも、受光あるいは光入射の面積が極めて小さく、調芯は困難となる。このような場合であっても、本発明の実施の形態によれば簡単に高精度で光軸あわせができることは、勿論である。
【0030】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単に再現性良く光軸が揃えられる光半導体素子モジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる位置決めライナの構造を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わるマウントの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールに用いる窓の構造を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールに用いるレンズホルダの構造を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールに用いる第1のレンズの構造を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールに用いるレンズホルダの他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態の変形例に係わる光半導体素子モジュールの構成を示す図である。
【図9】従来の光半導体素子モジュールの構成を示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールの構成を示す図である。
【図11】本発明の、さらに他の実施の形態に係わる光半導体素子モジュールの構成を示す図である。
【符号の説明】
1、41、101 光半導体素子
2、102 第1のレンズ
3、103 第2のレンズ
4、44、104 光ファイバ
5、105 サブマウント
6、56、106 マウント
7、47、107 ペルチェモジュール
8、48、108 パッケージ
11、111 フェルール
12 光フィルタ
13、113 パッケージ側壁
14、114 蓋
15、115 窓
15a ガラス
15b 継手
17、57 位置決めライナ
18、58 外部ライナ
19、59 内部ライナ
19a、19b ビーム
20 ガイド溝
21 アイソレータ
22、62、122 光ファイバコリメータ
23、63 外部ライナ端
24 側壁孔
31 ノッチ
32、32a、72、109 レンズホルダ
33、37、73 フランジ
34 開口
35、35a フランジ溝
81 駆動回路基板
82 配線基板
83 ボンディングワイヤ
B 光軸
C 中心軸

Claims (6)

  1. 光半導体素子と、
    前記光半導体素子を搭載するマウントと、
    前記光半導体素子及び前記マウントを収納するパッケージと、
    前記マウントの一部に端部が嵌合し、前記パッケージの外部まで延在して光ファイバの端部を収納し、前記光半導体素子の光軸と前記光ファイバの中心軸を位置決めする位置決めライナ
    とを含むことを特徴とする光半導体素子モジュール。
  2. 前記位置決めライナは、前記パッケージの内部に延在し、上面が前記中心軸に平行で、かつ、前記中心軸の下部に配置される部分円筒状の内部ライナと、前記パッケージの外部に延在し前記光ファイバの端部を収納する円筒状の外部ライナとよりなることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子モジュール。
  3. 前記位置決めライナが、ステンレス鋼よりなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光半導体素子モジュール。
  4. 前記位置決めライナは、金メッキされたステンレス鋼であり、前記内部ライナの一部がステンレス鋼の表面からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光半導体素子モジュール。
  5. 前記マウントは、前記光半導体素子の光軸が中心軸となる円環の部分弧であり、前記内部ライナの端部が嵌合するガイド溝を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体素子モジュール。
  6. 前記マウントに設けた配線基板と、前記配線基板に配列され、前記光半導体素子に高速信号を供給する電子回路を搭載する駆動回路基板とを、さらに実装することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光半導体素子モジュール。
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