JP2004027010A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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JP2004027010A
JP2004027010A JP2002185084A JP2002185084A JP2004027010A JP 2004027010 A JP2004027010 A JP 2004027010A JP 2002185084 A JP2002185084 A JP 2002185084A JP 2002185084 A JP2002185084 A JP 2002185084A JP 2004027010 A JP2004027010 A JP 2004027010A
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Hiroyuki Yonetani
米谷 博行
Yutaka Tamano
玉野 豊
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Tosoh Corp
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Abstract

【課題】従来の問題点を解決できるスズ系触媒を使用しない軟質ポリウレタンフォームの製造法を提供する。
【解決手段】ポリオールとポリイソシアネートを、触媒の存在下に反応させ、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、ポリオールとして、少なくとも5重量%以上のオキシエチレン基をポリオール鎖内部に含有し、末端は2級OH基で封鎖されたポリエーテルポリオール(A)と、ポリオール鎖末端の少なくとも5%以上が1級OH基であるポリエーテルポリオール(B)を併用し、ポリイソシアネートとして、トルエンジイソシアネート及び/又はその誘導体を使用し、触媒として、少なくとも下記一般式(1)〜下記一般式(6)
【化1】
Figure 2004027010

【化2】
Figure 2004027010

【化3】
Figure 2004027010

【化4】
Figure 2004027010

【化5】
Figure 2004027010

【化6】
Figure 2004027010

で示される化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上を使用する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオールとポリイソシアネートを、触媒及び必要に応じて他の助剤等の存在下に反応させ、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法に関する。さらに詳しくは、スズ系触媒を使用しないことを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンはポリイソシアネートとポリオールを、触媒及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、さらに必要ならば架橋剤等の他の助剤の存在下に反応させて製造される。中でも軟質ポリウレタンフォームは、軽量で弾性に優れるため、車両、家具、寝具、クッション等の製品に広く使用されている。軟質ポリウレタンフォームのうちホットモールドフォームは主として自動車シートクッション分野に用いられ、スラブフォームは主として家具、寝具、クッション分野等に用いられている。
【0003】
一般にスラブフォーム及びホットモールドフォームでは触媒としてスズ系触媒とアミン触媒を併用し、良好なフォームを製造しているが、特にキュアー性と成型上の点からスズ系触媒の使用が不可欠となっている。スズ系触媒としてはスタナスジオクトエートやジブチルチンジラウレート等が一般的に使用される。スラブフォームやホットモールドフォームの製造において主原料である
ポリオールとしては、グリセリンを開始剤としてプロピレンオキサイド(以下POと略す)を付加させた、安価な汎用ポリオールが一般的に用いられている。以前は低密度フォーム製造においては発泡剤としてCFC−11のようなフロン化合物が用いられてきたが、オゾン層を破壊することが指摘され、世界的に厳しいフロン規制が行われており、近年ではメチレンクロライドと水を併用する方法に変わってきている。しかしながら、メチレンクロライドについても環境への悪影響及びその毒性が指摘されており、水のみを発泡剤として用いる方法もしくは炭酸ガスを発泡剤として用いる方法が提案されてきている。
【0004】
しかしながら、最近では触媒系についても改良が求められている。即ちスズ系触媒には不純物として毒性の高いトリブチルスズ等が微量混入しており、この不純物を除去できないため、結果としてスズ系触媒を使用するとウレタンフォーム中に毒性の高い化学物質が残存するという指摘である。毒性の問題の他にスズ系触媒はプレミックス中での保存安定性が悪く、長期の保存が難しい問題が指摘されてきた。これらの問題により、スズ系触媒を用いずにスラブフォームもしくはホットモールドフォームを製造できる処方の開発が強く望まれている。
【0005】
また従来の処方ではスズ系触媒と共にトリエチレンジアミンやN−エチルモルホリン等の汎用の第3級アミン触媒を併用することが一般的に行われているが、前記した第3級アミン触媒等はポリウレタン樹脂製品中にフリーの形で残留し、揮発性のアミンとして徐々に排出するため種々の問題を引き起こす。例えば、ポリウレタンフォーム製品から排出される揮発性アミンの臭気問題。また、近年ポリウレタンフォーム中の揮発性分が自動車の窓ガラスに被着し窓ガラスを曇らせ商品価値を落とす原因となっている、いわゆるフォギングと呼ばれる問題。その他、ポリウレタン製品から排出される揮発性アミンによる他の材料への汚染問題等である。汎用触媒を使用する場合に発生する上記の問題点についても改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、主原料であるポリオールにおいて、汎用のポリオール(グリセリンにPOのみを付加させて得られたポリオール)を用いた従来の処方からスズ系触媒を除き、従来用いられているトリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン等の汎用アミン触媒で軟質ポリウレタンフォームを形成した場合、フォーム形成が不安定となり、デフォーム(フォームの崩壊)が起ったり、フォームを形成できてもフォーム内部にクラックが発生したり、フォームセルの独立気泡率が高くなり十分な通気性が得られない等の重大な問題が起こり、物性的に優れたフォームを得ることはできない。
【0007】
従来のポリオールに変えて、ポリオール鎖の末端にオキシエチレン基を導入した反応性の高いポリオールを使用する方法もあるが、この場合、フォームの通気性が著しく悪化しフォーム収縮が起こる等の問題があった。
【0008】
さらに汎用アミン触媒で生じる臭気問題やフォギング問題を解決すべく、分子内にアミノ基やヒドロキシアルキル基を含有するいわゆる反応性触媒を用いる方法が提唱されているが、従来の処方からスズ系触媒を除き反応性触媒だけでフォームを形成した場合、汎用触媒のみを用いた場合よりもフォーム形成が更に不安定となり、良好なフォームを得ることはできない。また反応性触媒の中でも一部のアミン触媒はフォームから揮発する場合もあり、適切な反応性触媒を使用しなければ臭気問題やフォギング問題は解決できない。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の問題点を解決できるスズ系触媒を使用しない軟質ポリウレタンフォームの製造法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記事情に鑑み、スズ系触媒を使用しない軟質ポリウレタンフォーム処方について鋭意検討した結果、特定のポリオール及び特定の化学構造を有するアミン化合物を触媒として用いると、フォームの成形性が優れ、高い通気性を有する軟質ポリウレタンフォームの製造が可能になる共にそのウレタンフォーム製品は、臭気問題やフォギング問題等を起さないという事実を見出し本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、ポリオールとポリイソシアネートを、触媒の存在下に反応させ、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、
▲1▼ポリオールとして、少なくとも5重量%以上のオキシエチレン基をポリオール鎖内部に含有し、末端は2級OH基で封鎖されたポリエーテルポリオール(A)と、ポリオール鎖末端の少なくとも5%以上が1級OH基であるポリエーテルポリオール(B)を併用し、
▲2▼ポリイソシアネートとして、トルエンジイソシアネート及び/又はその誘導体を使用し、
▲3▼触媒として、少なくとも下記一般式(1)
【0012】
【化9】
Figure 2004027010
[上記式(1)中、R1、R2、R3は各々独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ビニル基、アリル基、又はシアノエチル基を表す。R4はアミノプロピル基、ジメチルアミノプロピル基、又は下記式
【0013】
【化10】
Figure 2004027010
(上記式中、R5は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、pは1〜3の整数を表す。)
で示される置換基を表す。]
で示される化合物、下記一般式(2)
【0014】
【化11】
Figure 2004027010
[上記式(2)中、R6、R7は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、ジメチルアミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基を表し、R6とR7が直接又は窒素原子若しくは酸素原子を介して結合した環状構造を示してもよい。R8は炭素数2〜16のアルキレン基を表す。]
で示される化合物、下記一般式(3)
【0015】
【化12】
Figure 2004027010
[上記式(3)中、R9、R10は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、ジメチルアミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基を表し、R9とR10が直接又は窒素原子若しくは酸素原子を介して結合した環状構造を示してもよい。R11は炭素数2〜16のアルキレン基を表す。R12は炭素数2〜3のアルキレン基を表す。m1は0〜2の整数を表す。R13は炭素数1〜4のアルキル基、又は下記式
【0016】
【化13】
Figure 2004027010
(上記式中、R12、m1は上記と同じ定義である。)
で示される置換基を表す。]
で示される化合物、下記一般式(4)
【0017】
【化14】
Figure 2004027010
[上記式(4)中、R14、R15は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、ジメチルアミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基を表し、R14とR15が直接又は窒素原子若しくは酸素原子を介して結合した環状構造を示してもよい。R16は炭素数2〜16のアルキレン基を表す。]
で示される化合物、下記一般式(5)
【0018】
【化15】
Figure 2004027010
[上記式(5)中、R17、R18、R19は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基を表す。R20は水素原子又はメチル基を表す。m2は1〜3の整数を表す。]
で示される化合物、並びに下記一般式(6)
【0019】
【化16】
Figure 2004027010
[上記式(6)中、R21、R22、R23は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基を表す。R24は水素原子又はメチル基を表す。m3、nは各々独立して1〜3の整数を表す。]
で示される化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上を使用し、且つ
▲4▼スズ系触媒を使用しないことを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法である。
【0020】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明は、ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートを触媒、及び必要に応じて他の助剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法である。
【0022】
本発明の方法において用いられる触媒は、分子内に少なくとも一つ以上の1級アミノ基、2級アミノ基又はヒドロキシアルキル基を含有する、上記一般式(1)〜(6)で示されるアミン化合物である。
【0023】
分子内に少なくとも一つ以上の1級アミノ基、2級アミノ基又はヒドロキシアルキル基を含有するアミン化合物は通常反応性触媒と呼ばれ、軟質ポリウレタンフォームの形成反応においてポリイソシアネートと反応することにより樹脂骨格中に取り込まれるため、ウレタンフォームからの触媒揮発が抑えられる。
【0024】
本発明の方法においては、反応性触媒の中でも、上記一般式(1)〜(6)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を用いることが重要である。上記の触媒を用いることにより、ウレタンフォームからの触媒揮発が大幅に抑えられると共に良好なウレタンフォームを形成することができる。反応性触媒の中でも、上記一般式(1)〜(6)で示されるアミン化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を用いない場合には、得られるフォームがデフォームしたり、良好な通気性が得られなかったり、さらにはフォーム内部が赤く変色するスコーチ現象を生じるおそれがある。
【0025】
本発明の方法において、上記一般式(1)で示されるイミダゾール化合物としては、1−(2’−ヒドロキシプロピル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2’−ヒドロキシエチル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(3’−アミノプロピル)−イミダゾール、1−(3’−アミノプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(3’−ヒドロキシプロピル)−イミダゾール、1−(3’−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール等が例示できる。これらの中で、1−(3’−アミノプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(3’−アミノプロピル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2’−ヒドロキシプロピル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシエチル)−メチルイミダゾール及び1−(2’−ヒドロキシエチル)−イミダゾールは、触媒活性が高く、工業的に有利に使用される。
【0026】
本発明の方法において、上記一般式(2)で示されるアミン化合物は、分子内に1級アミノ基及び第3級アミノ基をそれぞれ1個以上有するものであり、例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルプロパンジアミン、N,N−ジメチルブタンジアミン、N,N−ジメチルペンタンジアミン、N,N−ジメチルネオペンタンジアミン、N,N−ジメチルヘキサンジアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルプロパンジアミン、4−アミノ−1−ジエチルアミノペンタン、N,N−ジエチルヘキサンジアミン、N−(アミノエチル)ピペリジン、N−(アミノエチル)−N’−メチルピペラジン、N−(アミノエチル)モルホリン、N−(アミノプロピル)ピペリジン、N−(アミノプロピル)−N’−メチルピペラジン、N−(アミノプロピル)モルホリン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)エチレンジアミン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)プロパンジアミン、N,N−ビス(ジエチルアミノプロピル)プロパンジアミン等が挙げられる。これらのうち、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルプロパンジアミン、N,N−ジメチルブタンジアミン、N,N−ジメチルペンタンジアミン、N,N−ジメチルネオペンタンジアミン、N,N−ジメチルヘキサンジアミン、N−(アミノエチル)ピペリジン、1−(アミノプロピル)−2−メチルイミダゾール、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)エチレンジアミン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)プロパンジアミンの触媒活性が高くより好ましい。
【0027】
また本発明の方法において、上記一般式(3)で示されるアミン化合物は、ヒドロキシアルキル基を1以上有する第3級アミン化合物であり、上記一般式(2)で示されるアミン化合物の1級アミノ基にエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを1〜6モル付加反応させて得られる。これらのアミン化合物としては、例えば、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルプロパンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルネオペンタンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルヘキサンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルヘキサデシルジアミン、N,N,N’−トリエチル−N’−ヒドロキシエチルプロパンジアミン、4−(N−ヒドロキシエチル−N−メチル−アミノ)−1−ジエチルアミノペンタン、N,N,N’−トリエチル−N’−ヒドロキシエチルヘキサンジアミン、N−((N,N−ヒドロキシエチル−メチル)アミノエチル)ピペリジン、N−((N,N−ヒドロキシエチル−メチル)アミノエチル)−N’−メチルピペラジン、N−(N,N−ヒドロキシエチル−メチル)アミノプロピル)ピペリジン、N−(N,N−ヒドロキシエチル−メチル)アミノプロピル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’−メチル−N’−ヒドロキシエチルプロパンジアミン、N,N−ビス(ジエチルアミノプロピル)−N’−メチル−N’−ヒドロキシエチルプロパンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)−プロパンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ネオペンタンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサデシルジアミン、N,N,N’−トリエチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、4−(N−(2−ヒドロキシプロピル)−N−メチル−アミノ)−1−ジエチルアミノペンタン、N,N,N’−トリエチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサンジアミン、N−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシプロピル))アミノエチル)ピペリジン、N−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシプロピル))アミノエチル)−N’−メチルピペラジン、N−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシプロピル))アミノエチル)アミノプロピル)ピペリジン、N−((N−メチル−N−(2−ヒドロキシプロピル))アミノエチル)アミノプロピル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ビス(ジエチルアミノプロピル)−N’−メチル−N’−(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)ネオペンタンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)ヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)ヘキサデシルジアミン、N,N−ジエチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ジエチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、4−ビス(ヒドロキシエチル)アミノ−1−ジエチルアミノペンタン、N,N−ジエチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)ヘキサンジアミン、N−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノエチル)ピペリジン、N−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノエチル)−N’−メチルピペラジン、N−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノプロピル)ピペリジン、N−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノプロピル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N,N−ビス(ジエチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ネオペンタンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサデシルジアミン、N,N−ジエチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N−ジエチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アミノ−1−ジエチルアミノペンタン、N,N−ジエチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサンジアミン、N−(N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アミノエチル)ピペリジン、N−(N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アミノエチル)−N’−メチルピペラジン、N−(N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アミノプロピル)ピペリジン、N−(N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アミノプロピル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ビス(ジエチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン等が挙げられる。これらのうち、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルプロパンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルネオペンタンジアミン、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ネオペンタンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)ネオペンタンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)ヘキサンジアミン、N−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノエチル)ピペリジン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ネオペンタンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヘキサンジアミン、N−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノエチル)ピペリジン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミンの触媒活性が高くより好ましい。なお、上記式(3)においてR11が炭素数2以下の置換基である化合物、例えば、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン等は、本発明のポリオールを用いても良好なフォームが形成できず、また反応性触媒でありながらフォームからの移行性が強く、臭気も激しいため、本発明の方法において良好な触媒とはいえない。
【0028】
また本発明の方法において、上記一般式(4)で示されるアミン化合物としては、例えば、N,N−ジメチル−1−プロパノールアミン、N,N−ジメチル−1−ブタノールアミン、N,N−ジメチル−1−ペンタノールアミン、N,N−ジメチル−1−ヘキサノールアミン、N,N−ジメチル−1−ヘキサデカノールアミン、N,N−ジエチル−1−プロパノールアミン、N,N−ジエチル−1−ブタノールアミン、N,N−ジエチル−1−ペンタノールアミン、N,N−ジエチル−1−ヘキサノールアミン、N,N−ジエチル−1−ヘキサデカノールアミン、N,N−ジプロピル−1−プロパノールアミン、N,N−ジプロピル−1−ヘキサノールアミン、N,N−ジプロピル−1−ヘキサデカノールアミン、1−プロパノールアジリジン、1−ヘキサノールアジリジン、1−ヘキサデカノールアジリジン、1−プロパノールピロリジン、1−ヘキサノールピロリジン、1−ヘキサデカノールピロリジン、1−プロパノールピペリジン、1−ヘキサノールピペリジン、1−ヘキサデカノールピペリジン、1−プロパノール−N−メチルピペラジン、1−ヘキサノール−N−メチルピペラジン、1−ヘキサデカノール−N−メチルピペラジン、1−プロパノールモルホリン、1−ヘキサノールモルホリン、1−ヘキサデカノールモルホリン、5−ジメチルアミノ−3メチル−1−ペンタノール、5−ジエチルアミノ−3−メチル−1−ペンタノール等が挙げられる。これらのうち、触媒活性の強さからN,N−ジメチル−1−ヘキサノールアミン、N,N−ジメチル−1−プロパノールアミン、1−ヘキサノールピロリジン、1−ヘキサノールピペリジン、1−ヘキサノールモルホリンが好ましい。なお、上記一般式(4)において、R16が炭素数2以下の置換基である化合物、例えば、N−ジメチルエタノールアミン等は本発明のポリオールを用いても良好なフォームが形成できず、また反応性触媒でありながらフォームからの移行性が強く、臭気も激しいため、本発明の方法において良好な触媒とはいえない。
【0029】
また本発明の方法において、上記一般式(5)で示されるアミン化合物としては、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシブチル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシペンチル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシヘキシル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N’,N”,N”’,N”’−ペンタメチルトリエチレンテトラアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N’,N”,N”’,N”’−ペンタメチルトリエチレンテトラアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N’,N”,N”’,N”’−ペンタメチルトリエチレンテトラアミン、N−(2−ヒドロキシブチル)−N,N’,N”,N”’,N”’−ペンタメチルトリエチレンテトラアミン、N−(2−ヒドロキシペンチル)−N,N’,N”,N”’,N”’−ペンタメチルトリエチレンテトラアミン、N−(2−ヒドロキシヘキシル)−N,N’,N”,N”’,N”’−ペンタメチルトリエチレンテトラアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N’,N”,N”’,N””,N””−ヘキサメチルテトラエチレンペンタアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N’,N”,N”’,N””,N””−ヘキサメチルテトラエチレンペンタアミン、N−(2−ヒドロキシブチル)−N,N’,N”,N”’,N””,N””−ヘキサメチルテトラエチレンペンタアミン、N−(2−ヒドロキシペンチル)−N,N’,N”,N”’,N””,N””−ヘキサメチルテトラエチレンペンタアミン、N−(2−ヒドロキシヘキシル)−N,N’,N”,N”’,N””,N””−ヘキサメチルテトラエチレンペンタアミン等が挙げられる。これらのうち、触媒活性の面から、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミンが好ましい。
【0030】
また本発明の方法において、上記一般式(6)で示されるアミン化合物としては、例えば、2−((2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)エタノール、1−((2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)−2−プロパノール、2−((2−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)エタノール、1−((2−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)−2−プロパノール等が挙げられる。これらのうち、触媒活性の点から、2−((2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)エタノール、1−((2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)−2−プロパノールが好ましい。
【0031】
上記一般式(1)〜(6)で示されるアミン化合物は従来公知の方法にて容易に製造することができる。
【0032】
上記一般式(1)で示される化合物は、例えば、該当するイミダゾールとアクリロニトリルを反応させ、次に水添によるアミノ化や、プロピレンオキシド又はエチレンオキシドとの反応等により得られる。
【0033】
上記一般式(2)で示される化合物の場合、例えば、N,N−ジメチルプロパンジアミン、N,N−ジエチルプロパンジアミン等は、ジメチルアミン、ジエチルアミン等とアクリロニトリルの反応から得られるジアルキルアミノプロピオニトリルの水添反応から得られる。また、ビス(ジメチルアミノプロピル)プロパンジアミンは、上記ジアルキルアミノプロピオニトリルの水添反応時の副生物であるビス(ジメチルアミノプロピル)アミンとアクリロニトリルとの反応生成物を水添反応すると得られる。
【0034】
上記一般式(3)で示される化合物は、前記したように上記一般式(2)のアミン化合物にエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを付加反応させれば得られる。
【0035】
上記一般式(4)で示される化合物は、該当するジオールとジメチルアミン等を反応させることにより得られる。
【0036】
また、上記一般式(5)で示される化合物や上記一般式(6)で示される化合物は、該当するアミン類とアルキレンオキサイド類を反応させることにより得られる。
【0037】
本発明の方法に用いられる触媒は必要ならば溶媒で希釈して使用されても良い。溶媒としては通常使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチエレングリコール及び水等が使用できる。
【0038】
これらの触媒の使用量は、ポリオールを100重量部とした場合、通常0.01〜5重量部であり、さらに好ましくは0.05〜3重量部である。触媒使用量を多くすると、ポリウレタン樹脂の生産性は向上するが揮発性アミンの量も多くなり好ましくない。本発明の触媒組成物は、ポリウレタン樹脂原料であるポリイソシアネートと反応し、ポリウレタン樹脂骨格中に固定化される。更に固定化された本発明の触媒は高温下に曝されても分解することがない。このため本発明の触媒組成物はポリウレタン樹脂中にフリーのアミンとして存在せず揮発性アミンが出てこない。即ち、本発明の触媒組成物を用いたポリウレタン樹脂製品では前述した種々の問題、例えば揮発性アミンによる臭気、フォギング等を防止する事が可能となる。更に本発明の触媒をポリウレタン樹脂の製造に用いると、ポリウレタンフォーム製品等ではフォーム表面部のセル荒れ改良等の優れた成形性を示し、また樹脂の硬化も早くなり生産性も向上する。
【0039】
本発明のポリウレタンの製造方法に使用される触媒は、前記本発明の触媒であるがそれ以外にも本発明を逸脱しない範囲で他の触媒を併用して用いる事ができる。他の触媒としては、例えば従来公知の、第3級アミン類や第4級アンモニウム塩類等を挙げることができる。
【0040】
第3級アミン類としては、従来公知のものであればよく、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール等の第3級アミン化合物類が挙げられる。
【0041】
第4級アンモニウム塩類としては従来公知の、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類が挙げられる。
【0042】
本発明の方法は、触媒として、スズ系触媒を使用しないことをその特徴とする。本発明においてスズ系触媒としては、具体的には、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート等の、従来公知の有機スズ化合物が挙げられる。
【0043】
本発明の方法では、少なくとも5重量%以上のオキシエチレン基をポリオール鎖内部に含有し、末端は2級OH基で封鎖されたポリエーテルポリオール(A)とポリオール鎖末端の少なくとも5%以上が1級OH基であるポリエーテルポリオール(B)を併用することを特徴とする。
【0044】
このようなポリエーテルポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類を開始剤とし、これにエチレンオキサイド(以下、EOと称する)やプロピレンオキサイド(以下、POと称する)に代表されるアルキレンオキサイドの付加重合反応により、例えば、Gunter Oertel ”Polyurethane Handbook”(1985年版) Hanser Publishers社(ドイツ),p.42−53に記載の方法により製造することができる。POとEOの付加重合反応としては、例えば、POを付加重合後に、EOを付加重合し、さらに必要であれば、PO又はEOを付加重合するブロック共重合反応やPOとEOをランダムに共重合するランダム反応した後にさらにPOを付加重合する共重合反応等が挙げられる。これらのいずれの方法を用いても良い。
【0045】
エポキサイド化合物を付加重合する際に、塩基性触媒を使用することも可能である。触媒の投入次期に関して、以下の二つの反応が挙げられる。
(a)開始剤である多価アルコール類と同時に触媒を添加し、エポキサイド化合物の付加重合を行う方法。
(b)開始剤である多価アルコール類とエポキサイド化合物とを無触媒で反応させた後に触媒を添加して、さらにエポキサイド化合物の付加重合を行う方法。
【0046】
本発明の方法においては、上記のいずれの方法を用いても良い。上記の塩基性触媒としては、アルカリ金属化合物類、アルカリ土類金属化合物類、アミン化合物類等が挙げられる。
【0047】
アルカリ金属化合物類又はアルカリ土類金属化合物類としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物が挙げられる。また炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩等も挙げられる。さらに炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩等も挙げられる。また、アミン化合物類としては、例えば、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ピリジン、トリメチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルオクチルアミン、フェノキシイミン等が挙げられる。さらに最近では、下記式
[M’(CN)(HO)
(上記式中、MはZn、Fe、Co、Ni、Al、Sr、Mn、Cr、Cu、Sn等を表し、M’はFe、Co、Cr、Mn、Ni、V等を表す。Rは有機配位子であり、エーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、アルコール、アミド等を表す。a、b、x、yは各々の金属の原子価と配位数により変化する自然数を表し、c、dは配位数により変化する正の数を表す。)
で示される複合金属シアン化物錯体触媒や、テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムヒドロキシドやテトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムメトキシド等のホスファゼニウム触媒も触媒として使用される。これらの触媒は単独又は2種以上併用することができる。
【0048】
通常、上記に示したようにポリオールを製造した後、後処理して用いた塩基性触媒を除去する。後処理方法としては、
(a)塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、フタル酸、マレイン酸等の有機酸、二酸化炭素から選ばれる少なくとも1種類の中和剤により中和処理する方法、
(b)イオン交換樹脂により処理する方法、
(c)吸着剤により処理する方法
等が挙げられる。さらに水、ポリオールに不活性な溶媒、又は水と溶媒の混合物を用いてポリオールを精製することもできる。
【0049】
これらのポリオールのなかで、特に好ましくは、グリセリン又はトリメチロールプロパンを開始剤としてEOとPOを付加したポリエーテルポリオールである。ただしポリエーテルポリオール(A)において、EOとPOの付加位置はポリオール鎖の中においてランダムで良いが、末端はPOのみであり、EOとPOの付加比率はEOが5重量%以上である。またポリエーテルポリオール(B)においては、ポリオール鎖の中はPOか又はPOとEOのランダムであるが、鎖末端の少なくとも5%以上はEOが付加していなくてはならない。これらポリエーテルポリオールの分子量は通常1500〜7000の範囲であり、好ましくは2000〜5000の範囲である。これを水酸基価で表すと水酸基価は通常24〜112mgKOH/gの範囲であり、好ましくは33〜84mgKOH/gの範囲である。
【0050】
本発明の製造方法においてポリオールの選択は重要であり、グリセリンにPOのみを付加させて得られた汎用的なポリオールを単独で使用した場合、デフォームを生じたり、通気性が非常に悪化する等の重大な問題を生じてしまう。さらに本発明の触媒を用いたとしても、フォームの通気性が悪化し、良好なフォームを形成できない。
【0051】
またポリオールとして本発明のポリエーテルポリオール(A)のみを単独で用いた場合、低密度のフォームを形成することは難しく、また通常のアミン触媒ではデフォームを生じたり、フォームにクラックを生じたり、フォーム表面が脆く剥がれ落ちたする問題が生じ、良好なフォームを形成することは難しい。
【0052】
またポリオールとして本発明のポリエーテルポリオール(B)のみを単独で用いた場合、フォーム中の独立気泡の割合が高くなる問題を生じる。その結果、フォームの通気性が著しく悪化しフォーム収縮が起こる場合もある。また本発明の触媒を用いても通気性を改良することは難しく、良好なフォームを形成できない。
【0053】
またポリオールとして本発明のポリエーテルポリオール(A)とグリセリンにPOのみを付加させて得られた汎用的なポリオールを併用してもデフォームを生じたり、通気性が非常に悪化する等の重大な問題を生じてしまう。さらに本発明の触媒を用いたとしても、フォームの通気性が悪化し、良好なフォームを形成できない。同様に本発明のポリエーテルポリオール(B)とグリセリンにPOのみを付加させて得られた汎用的なポリオールを併用してもデフォームを生じたり、通気性が非常に悪化する等の重大な問題を生じてしまう。さらに本発明の触媒を用いたとしても、フォームの通気性が悪化し、良好なフォームを形成できない。即ち、本発明のポリエーテルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)を併用すると同時に本発明の触媒を使用することにより、スズ系触媒を用いずに良好なフォームを形成可能である。
【0054】
本発明のポリエーテルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)の使用比率は特に限定されるものではないが、重量%比率で10/90〜90/10、望ましくは20/70〜80/20、さらに望ましくは30/70〜70/30である。ポリエーテルポリオール(A)の使用比率が高いとクラックを生じ易くなったりフォーム密度が高くなる。逆にポリエーテルポリオール(B)の使用比率が高いとフォームの通気性が悪化する傾向が見られる。
【0055】
さらに本発明のポリオール(A)とポリオール(B)を併用しても、本発明の触媒以外のアミン触媒を用いた場合は、デフォームを生じたり、フォームにクラックを生じたり、フォーム表面が脆く剥がれ落ちたする問題が生じ、良好なフォームを形成することは難しい。
【0056】
本発明に使用されるポリイソシアネートは、トルエンジイソシアネート(以下、TDIと称する)及び/又はその誘導体である。TDIとしては、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネート、又はそれらの混合物が挙げられる。TDIの誘導体としては末端イソシアネートプレポリマー誘導体を挙げることができる。本発明の軟質フォームの製造において、工業的に容易に入手可能である2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物が好適に使用できる。
【0057】
本発明の方法において、イソシアネートインデックス(イソシアネート基/イソシアネート基と反応しうる活性水素基)は、特に限定されるものではないが、一般に60〜130の範囲である。
【0058】
本発明の方法においては、必要に応じて、発泡剤、整泡剤、架橋剤又は鎖延長剤、着色剤、難燃剤、老化防止剤等の他の助剤を使用することができる。
【0059】
本発明において使用される発泡剤としては、水及び/又は炭酸ガスが好適なものとして例示されるが、ハロゲン化炭化水素を発泡剤として併用することも可能である。ハロゲン化炭化水素としては、公知のハロゲン化メタン、ハロゲン化エタン類、例えば塩化メチレン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロトリフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンが使用できる。特に好ましい発泡剤は、水であり、その使用量は目的とするフォームの密度により変わり得るが、通常ポリオール100重量部に対して0.5重量部以上であり、更に好ましくは0.5〜8重量部であり、より好ましくは2〜5.5重量部である。水部数が0.5重量部より少ない場合は発泡倍率が極度に小さくなり、低密度のフォームを形成することはできない。また水部数が8重量部以上の場合は発泡が不安定になり、デフォームを生じ易くなりフォームを形成できなかったりスコーチが発生しやすくなる問題がある。
【0060】
本発明の方法において、必要であれば、整泡剤を用いることができる。本発明において使用される整泡剤としては、界面活性剤であり、例えば、従来公知の有機シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。その使用量としては、ポリオール100重量部に対して通常0.1〜10重量部の範囲である。
【0061】
本発明の方法において、必要であれば、架橋剤又は鎖延長剤を添加することができる。架橋剤又は鎖延長剤としては、低分子量の多価アルコール、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等、低分子量のアミンポリオール例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン等又はポリアミン、例えば、エチレンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等を挙げることができる。これらのうち、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
【0062】
また本発明の方法においては、必要に応じて、着色剤、難燃剤、老化防止剤その他公知の添加剤等も使用できる。例えば、難燃剤としては、特に限定するものではないが、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、ポリメリックホスファイト、臭素−燐化合物、有機臭素化合物、アンモニウムポリホスフェート、ジエチルホスフェート・ビスヒドロキシエチルホスフェート・アミノエチルホスフェート、ネオペンチルブロマイドアジペート、ジブロモプロパノール、ジブロモネオペンチルグリコール、臭素化ポリエーテル等が例示される。これらの添加剤の種類、添加量は公知の形式と手順を逸脱しないならば通常使用される範囲で十分使用することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明の方法を用いることにより、軟質ポリウレタンフォームの製造法において、スズ触媒を用いなくても、成形性が良く、通気性の高く、さらに低密度の軟質ウレタンフォームを形成することが可能となった。
【0064】
本発明の方法により得られる軟質ウレタンフォームには毒性の高い触媒が含まれないため、安心して使用することが可能である。また本発明の触媒はプレミックス中での保存安定性がよく、従来のスズ触媒を用いる処方で困難であった長期保存が可能になった。
【0065】
さらに、本発明に用いられるアミン触媒は反応性触媒であり、臭気問題やフォギング問題、他の材料への汚染問題等を解決することが可能である。
【0066】
【実施例】
以下、実施例、比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0067】
調製例1 ポリエーテルポリオール(A)の調製
グリセリン(試薬品)184.0gと水酸化カリウム(試薬品)4gを温度計及び攪拌機を装着した10Lオートクレーブに入れ120℃に加熱した。温度を120℃に維持しながら、定量ポンプを用いてプロピレンオキサイド2442.7gを4時間かけて導入し、攪拌下120℃にて付加重合した。さらに反応温度を保持しながら反応を2時間続けた。次に定量ポンプを用いて、エチレンオキサイド930.6gを5時間かけて導入した。更に反応温度を保持し、反応を3時間続けた。次に定量ポンプを用い、プロピレンオキサイド2442.7gを4時間かけて導入し、反応温度を保持しながら反応を2時間続けた。重合終了後、中和、脱水、ろ過を行い精製した。得られたポリオールは水酸基価56mgKOH/g、粘度485cps/25℃であり、エチレンオキサイド含有率は16重量%であった。これをNMR分析したところ、ポリオール鎖末端には1級OH基は見られず、すべて2級OH基であった。得られたポリオールをポリエーテルポリオール(A)とし、以下の実施例及び比較例に用いた。
【0068】
調製例2 ポリエーテルポリオールBの調製
グリセリン(試薬品)184.0gと水酸化カリウム(試薬品)4gを温度計及び攪拌機を装着した10Lオートクレーブに入れ120℃に加熱した。温度を120℃に維持しながら、定量ポンプを用いてプロピレンオキサイド4303.8gを8時間かけて導入し、攪拌下120℃にて付加重合した。さらに反応温度を保持しながら反応を2時間続けた。次に定量ポンプを用いて、エチレンオキサイド1512.2gを3時間かけて導入した。更に反応温度を保持し、反応を3時間続けた。重合終了後、中和、脱水、ろ過を行い精製した。得られたポリオールは水酸基価56mgKOH/g、粘度495cps/25℃であった。これをNMR分析したところ、ポリオール鎖末端の1級OH基比率は72.5mol%であった。得られたポリオールをポリエーテルポリオール(B)とし、以下の実施例及び比較例に用いた。
【0069】
調製例3 1−ヒドロキシプロピル−2−メチルイミダゾールの調整
2−メチルイミダゾール(試薬品)82.1gとメタノール200gを温度計及び攪拌機を装着した1Lオートクレーブに入れ、窒素置換を行った後、攪拌しながら100℃に加熱した。温度を100℃に維持しながら、定量ポンプを用いてプロピレンオキサイド58.1gを1時間かけて導入し、攪拌下100℃にて付加反応を行った。プロピレンオキサイドを導入した後、反応温度を120℃に加熱保持しながら反応を2時間続けた。反応終了後、蒸留操作を行い目的物である1−ヒドロキシプロピル−2−メチルイミダゾール121.2gを得た。蒸留条件は210℃/1.1Kpaであった。得られたアミン触媒をCat−Aとして以下の実施例及び比較例に用いた。
【0070】
調製例4 N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミンの調整
N,N−ジメチルプロパンジアミン(試薬品)204.4gを温度計及び攪拌機を装着した1Lオートクレーブに入れ、窒素置換を行った後、攪拌しながら175℃に加熱した。温度を175℃に維持しながら、定量ポンプを用いてプロピレンオキサイド240.6gを3時間かけて導入し、攪拌下175℃にて付加反応を行った。反応温度を175℃に加熱保持しながら反応を2時間続けた。反応終了後、蒸留操作を行い目的物であるN,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン430.2gを得た。減圧下、エバポレーターにより低沸物をトッピングさせ残査をCat−Cとして以下の実施例及び比較例に用いた。
【0071】
調製例5 N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミンの調整
ジエチレントリアミン(東ソー(株)製)103.2gを温度計及び攪拌機を装着した1Lオートクレーブに入れ、窒素置換を行った後、攪拌しながら80℃に加熱した。温度を80℃に維持しながら、定量ポンプを用いてプロピレンオキサイド28.1gを1時間かけて導入し、攪拌下80℃にて付加反応を行った。反応温度を80℃に加熱保持しながら反応を2時間続けた。反応終了後、蒸留操作を行いN−(2−ヒドロキシプロピル)−ジエチレントリアミン75.2gを得た。得られたN−(2−ヒドロキシプロピル)−ジエチレントリアミン75.2gと純水100g及び触媒であるR−Ni4gを温度計及び攪拌機を装着した1Lオートクレーブに入れ、窒素置換を行った後攪拌しながら130℃に加熱した。温度を130℃に維持しながら、定量ポンプを用いて37%ホルマリン水溶液151.6gを2時間かけて導入し、攪拌下130℃にて付加反応を行った。反応温度を130℃に加熱保持しながら反応を2時間続けた。反応終了後、蒸留操作を行い目的物であるN−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N、N”、N”−テトラメチルジエチレントリアミン91.2gを得た。蒸留条件は155℃/3.6Kpaであった。得られたアミン触媒をCat−Eとして以下の実施例及び比較例に用いた。
【0072】
実施例1〜実施例6、比較例1〜比較例22
触媒及びポリオールを変化させ、表1〜表5に示すポリオールとポリイソシアネートの配合(イソシアネートインデックス=105)により、発泡剤、整泡剤を各表に示すように用いて軟質ポリウレタンフォームの調製を行った。軟質ポリウレタンフォームの反応性(クリームタイム、ライズタイム)、及び得られたフォームの物性(密度、通気性)を測定及び評価した。その評価結果を表1〜表5に示した。
【0073】
調製にあたり、ウレタンフォームは以下の発泡条件で調製した。
【0074】
<発泡条件>
原料液温度:25±1℃
攪拌速度 :3000rpm (5秒間)
モールド :アルミニウム製ボックス(寸法:25×25×25cm)に発泡
モールド温度:45℃
発泡後45℃にて1時間加熱保持を行い、キュアを行った。
【0075】
<測定項目>
以下の項目を測定した。
・反応性
クリームタイム:フォーミングの開始時間(秒)
ライズタイム :フォームの発泡最大高さに達した時間(秒)
・フォーム密度
フォームの中心部より20×20×20cmの大きさを持つ試験片の密度を測定(kg/m
・フォーム通気性
Dow Air Flow Appratusを用いた
・成形性の評価
フォーム内部の大きさを観察し、5段階にランク付けをした
1:殆どなし
2:小さい
3:中程度
4:大きい
5:非常に大きい
・表面の脆さの評価
フォーム表面の状態を観察し、また手で触ることによりどの程度表面が剥がれ落ちるのか(表面の脆さ)を5段階にランク付けをした
1:全く剥がれず
2:少し剥がれる
3:中程度
4:かなり剥がれる
5:表面より1cm以上の深さにわたり剥がれる
・アミン触媒揮発量
フォーム中から揮発するアミン触媒量を凝縮させるDIN75201−Gの方法に準じて定量した。即ち、フォームコア密度を測定したフォームから5×5×1cm寸法のフォームを5枚カットし500ml平底セパラブルフラスコに入れアルミフォイルで蓋をした。次に空隙部に冷却水が流せるように改造したセパラブルフラスコの上蓋を500ml平底セパラブルフラスコにかぶせクランプで固定した。この容器を100℃のオイルバスに48時間浸した。48時間後アルミフォイルに付着したアミン触媒をメタノールで流し取りガスクロマトグラフィーにて定量した。定量値はフォーム1g当りのアミン触媒μgで表した。
・フォームの臭気
フォームコア密度を測定したフォームから5×5×5cm寸法のフォームをカットしマヨネーズ瓶の中に入れ蓋をした後、10人のモニターにそのフォームの臭いを嗅いで貰い、臭いの強さを測定した
◎ : 殆ど臭い無し
○ : 微かに臭気あり
△ : 臭気有り
× : 強い臭気有り。
【0076】
【表1】
Figure 2004027010
【表2】
Figure 2004027010
【表3】
Figure 2004027010
【表4】
Figure 2004027010
【表5】
Figure 2004027010
表1〜表5から明らかなように、本発明の実施例では成形性よく、また表面の脆さも見られず、高い通気性を持ったウレタンフォームが得られることがわかる。さらに本発明の触媒を用いることによりアミン触媒の揮発量が極めて少なく、フォーム臭気も少なくなっていることがわかる。
【0077】
これに対し、比較例1〜比較例18に示されるように、本発明の触媒を用いても本発明の混合ポリオールを用いない場合は通気性が悪く、密度も重いフォームが得られることになり市場のニーズにそぐわない。
【0078】
また比較例19、比較例20に示されるように、本発明の触媒以外の反応性触媒を用いた場合には、得られるウレタンフォームは成形性が悪く、また表面が非常に脆いフォームであり、スコーチ問題が発生する場合もある。また反応性触媒でありながら、得られたフォームからアミン触媒が揮発しており、またフォーム自身の臭気も発生しており、市場の要求に合致しないフォームである。
【0079】
さらに比較例21、比較例22に示されるように、本発明以外の触媒である、非反応性触媒を用いた場合には、フォームからのアミン触媒の揮発は大きく、フォーム自身の臭気もあり、市場の要求に合致しないフォームである。

Claims (8)

  1. ポリオールとポリイソシアネートを、触媒の存在下に反応させ、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法において、
    ▲1▼ポリオールとして、少なくとも5重量%以上のオキシエチレン基をポリオール鎖内部に含有し、末端は2級OH基で封鎖されたポリエーテルポリオール(A)と、ポリオール鎖末端の少なくとも5%以上が1級OH基であるポリエーテルポリオール(B)を併用し、
    ▲2▼ポリイソシアネートとして、トルエンジイソシアネート及び/又はその誘導体を使用し、
    ▲3▼触媒として、少なくとも下記一般式(1)
    Figure 2004027010
    [上記式(1)中、R1、R2、R3は各々独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ビニル基、アリル基、又はシアノエチル基を表す。R4はアミノプロピル基、ジメチルアミノプロピル基、又は下記式
    Figure 2004027010
    (上記式中、R5は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、pは1〜3の整数を表す。)
    で示される置換基を表す。]
    で示される化合物、下記一般式(2)
    Figure 2004027010
    [上記式(2)中、R6、R7は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、ジメチルアミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基を表し、R6とR7が直接又は窒素原子若しくは酸素原子を介して結合した環状構造を示してもよい。R8は炭素数2〜16のアルキレン基を表す。]
    で示される化合物、下記一般式(3)
    Figure 2004027010
    [上記式(3)中、R9、R10は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、ジメチルアミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基を表し、R9とR10が直接又は窒素原子若しくは酸素原子を介して結合した環状構造を示してもよい。R11は炭素数2〜16のアルキレン基を表す。R12は炭素数2〜3のアルキレン基を表す。m1は0〜2の整数を表す。R13は炭素数1〜4のアルキル基、又は下記式
    Figure 2004027010
    (上記式中、R12、m1は上記と同じ定義である。)
    で示される置換基を表す。]
    で示される化合物、下記一般式(4)
    Figure 2004027010
    [上記式(4)中、R14、R15は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基、ジメチルアミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基を表し、R14とR15が直接又は窒素原子若しくは酸素原子を介して結合した環状構造を示してもよい。R16は炭素数2〜16のアルキレン基を表す。]
    で示される化合物、下記一般式(5)
    Figure 2004027010
    [上記式(5)中、R17、R18、R19は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基を表す。R20は水素原子又はメチル基を表す。m2は1〜3の整数を表す。]
    で示される化合物、並びに下記一般式(6)
    Figure 2004027010
    [上記式(6)中、R21、R22、R23は各々独立して炭素数1〜4のアルキル基を表す。R24は水素原子又はメチル基を表す。m3、nは各々独立して1〜3の整数を表す。]
    で示される化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上を使用し、且つ
    ▲4▼スズ系触媒を使用しないことを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. 触媒が、1−(3’−アミノプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(3’−アミノプロピル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2’−ヒドロキシプロピル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシエチル)−イミダゾール、1−(2’−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルプロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−N’N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1−ヘキサノールアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N’,N”,N”−テトラメチルジエチレントリアミン、2−((2−(2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル)メチルアミノ)エタノール及び1−((2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)エチル)メチルアミノ)−2−プロパノールからなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. ポリエーテルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)の水酸基価が各々33〜84mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. ポリエーテルポリオール(A)とポリエーテルポリオール(B)の使用比率が重量%比で10/90〜90/10であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
  5. さらに発泡剤、整泡剤、架橋剤又は鎖延長剤、着色剤、難燃剤、並びに老化防止剤からなる群より選ばれる1種又は2種以上の助剤の存在下に反応を実施することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 発泡剤が水であって、その使用量がポリオール100重量部に対して0.5〜8重量部であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  7. 発泡剤が炭酸ガスであることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  8. 軟質ポリウレタンフォームが、軟質スラブフォーム及び又は軟質ホットモールドフォームであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の製造方法。
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