JP2004023966A - 電気管理サービスシステムとその方法、開閉器 - Google Patents

電気管理サービスシステムとその方法、開閉器 Download PDF

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Abstract

【課題】電力消費者の建物内における電気使用状態の遠隔地からの確認や、建物内の配電機器に対する遠隔地からの操作を可能にする。
【解決手段】顧客の建物100内のi−CB110、i−CC120は、屋内配電線3および屋外配電線2を経由する電力線を通信線とするネットワーク(ネットワーク手段)により、インターネット4に接続される。サービスセンタ200から屋外配電線2を通じてi−CB110やi−CC120にデータ要求や操作要求が送信されると、i−CB110は、認証を行った後、サービスセンタ200との間で暗号化通信を行う。i−CB110やi−CC120は、要求に応じて、動作状態に関するデータを取得してサービスセンタ200に送信したり、開閉器111,121の動作を制御したりする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力消費者である顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービスシステムとその方法、および電力消費者の建物に設置される開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力消費者の住宅、ビル、工場、等の建物に関する電力使用量の確認は、電力供給者側の作業者が、対象となる建物まで出向いて建物に設置された検針メータを確認することで行っている。
【0003】
また、電力消費者の建物に関する電力供給者との間の基本電力量契約においては、電力量が不足した場合に、電力消費者から電力供給者に契約の変更を申し込むことにより、電力契約用の開閉器をより大容量の開閉器に交換している。このような契約変更時において、電力消費者は、契約変更の申し込み日時から交換作業日時までの間、電力量不足状態で待機しなければならない上、開閉器の交換作業に立ち会って確認を行ったり、変更後の契約書や確認書に各種事項を記入する等の手間を要することから、それらの不都合を回避するために、十分に余裕を持った大きな容量で契約する傾向にある。
【0004】
また、例えば、電気炊飯器と電子レンジとの同時使用によりほんの一瞬だけ基本電力量を越えることにより、電力契約用の開閉器が遮断した場合であっても、多くの電力消費者は、基本電力量の契約変更により対処しようとする傾向が強い。すなわち、電力消費者の多くは、複数の家電製品の同時使用による開閉器の遮断時に、いずれかの家電製品を電源オフとして対応可能であり、また、開閉器の遮断後しばらくの間は、同じ組み合わせの家電製品に対し、使用する時間を少しずらして同じ事態を防止する等の遮断防止策をとることも可能である。
【0005】
しかしながら、時間の経過等により同時使用に注意する意識が薄れた場合や、異なる組み合わせの家電製品の同時使用等については、電力消費者は、前回の遮断を想起することなく、家電製品の同時使用による開閉器の遮断を繰り返す可能性が高い。そして、そのような開閉器の遮断に不便を感じ、また、家電製品の同時使用に注意を払うこと自体に不便を感じる電力消費者の多くは、次回の開閉器の遮断を確実に回避するために、基本電力量の契約変更により対処しようとする傾向が強い。
【0006】
さらに、電力消費者によっては、開閉器の遮断原因が複数の家電製品の同時使用であること自体を理解していない場合もある。そのような電力消費者にとっては、複数の家電製品を使用する時間を少しずらして同じ事態を防止する等の遮断防止策を施すどころか、そのような対策を理解すること自体が困難であるため、過度に大きな容量で契約する可能性が高い。
【0007】
そしてまた、蛸足配線により特定のコンセントに負荷が集中することによって、屋内の分岐用の開閉器が遮断する場合もある。このような場合に、多くの電力消費者は、負荷集中に気づかずに電力量の不足であると思い込み、配線の一部を別のコンセントに振り分ける等の遮断防止策を取ることなく、蛸足配線をそのままにして、基本電力量の契約変更により対処しようとする傾向が強い。この場合にも、電力消費者が、負荷集中自体を理解していないと、蛸足配線の程度が悪化し、過度に大きな容量で契約する可能性が高くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の電力使用量の確認方法や基本電力量の契約変更方法には、次のような問題点があった。
【0009】
まず、電力供給者側の作業者が、対象となる建物まで出向いて検針メータの確認を行う確認方法では、対象となる全ての建物について電力使用量を確認するまでに多大な労力と時間を要する。また、基本電力量の契約変更時においても、電力供給者側の作業者が、対象となる建物まで出向いて電力契約用の開閉器を交換する必要があり、対象となる全ての建物について交換作業を行うためには、やはり多大な労力と時間を要する。これらの確認作業や交換作業は、人件費の増大による電気料金の高額化にもつながる。
【0010】
これに対して、特開平7−15539号公報に記載されているように、ホームエレクトロニクスにより、セキュリティ情報等とともに検針データを自動的に検針し、外部の管理センタ等に送信する手法も提案されている。しかしながら、この手法では、対象となる建物の電力使用量を遠隔地で容易に確認できる反面、基本電力量の契約変更時には開閉器の交換作業が必要である上、ホームサーバを含む専用のシステムを設置した一部の電力消費者にしか適用できない。また、建物に新たにシステムを導入する場合でも、相当なコストを要するため、全ての電力消費者の建物に適用することは困難である。
【0011】
また、電力消費者側の観点においては、前述したように、基本電力量の契約変更時に時間と手間を要する上、開閉器の遮断の原因となる複数の家電製品の同時使用や蛸足配線による負荷集中等を確実に防止することは困難であることから、電力消費者の多くが、十分に余裕を持った大きな容量で契約する傾向にある。そのため、通常使用している電力量に比べて過度に大きな容量で契約することになり、基本料金における無駄が発生していた。また、過度の負荷集中は、過熱等の安全上の問題にもつながる。
【0012】
さらに、多くの家電製品においては、タイマ等のコントローラが設けられており、コントローラを予め設定することにより不在時に家電製品を動作させたり停止させたりすることが一般的に行われている。その反面、設定を忘れて外出した場合には、不在時に家電製品を動作させることができずに大きな不便を被る可能性がある。
【0013】
そのため、従来、外出先の遠隔地から電力消費者が各種の家電製品を自由に制御できるようにすることが要望されている。しかしながら、上記の公報のホームエレクトロニクス技術においては、遠隔地からセキュリティ用の監視モニタの制御を行うことはできるものの、システムに含まれない各種の家電製品を自由に制御することは不可能である。
【0014】
一方、地震の際に、建物内の開閉器が投入されたままであると、建物内での漏電等により火災が発生する可能性があるため、地震の被害が大きい地域においては、建物内の開閉器を遮断する必要がある。しかしながら、このことを理解していない電力消費者が多い上、理解していても、通常の電力消費者に対して、非常時に開閉器の遮断にまで注意を喚起させることは困難であり、地震の際に開閉器の遮断を行うことは実際上不可能である。
【0015】
なお、以上のような各種の問題点は、住宅内における家電製品による電気使用に限らず、ビルや工場等の電力消費者の建物一般における各種の受電設備による電気使用においても同様に生じる問題点である。
【0016】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その第1の目的は、電力消費者の建物内における電気使用状態の遠隔地からの確認や、建物内の配電機器に対する遠隔地からの操作を可能にすることで、電力消費者が電気を安全かつ経済的に使用できるようにする電気管理サービスシステムとその方法を提供することである。
【0017】
本発明の第2の目的は、電力消費者の建物内における電気使用状態やその分析結果に応じて、建物内での電気使用に関するアドバイスや契約変更を容易に行うことが可能な電気管理サービスシステムとその方法を提供することである。
本発明の第3の目的は、電力消費者の建物内における各種の受電機器の制御方式に関わらず、それらの受電機器に対して電力消費者が遠隔地から状態確認や操作を容易に行うことが可能な電気管理サービスシステムとその方法を提供することである。
本発明の第4の目的は、建物が地震の影響を大きく受けた場合に、その建物内の開閉器を遮断することが可能な電気管理サービスシステムとその方法、開閉器を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物内の配電機器に接続された電力線を通信線として利用するとともに、配電機器との間で動作状態の検出や動作制御のための通信を行うことにより、電力消費者の建物内における電気使用状態の遠隔地からの確認や、建物内の配電機器に対する遠隔地からの操作を可能にしたものである。
【0019】
なお、本発明において重要な用語の定義は次の通りである。
「顧客」は、本発明による電力管理サービスの提供先となる電力消費者を意味している。
「建物」は、住宅、ビル、工場、等の各種の建物を意味しており、建物全体に限らず、集合住宅やオフィスビルにおける個々の住宅や部屋、フロアといった、電力消費者の異なる建物内の個々の占有単位を包含する広い概念である。
【0020】
「配電機器」は、建物内で電力を分配するために使用される各種の機器を意味しており、具体的には、電力契約用の開閉器、回路分岐用の開閉器、電気機器接続用のコンセント、等を含む。
「受電機器」は、配電機器を通じて電力の供給を受けて動作する各種の受電機器を意味しており、具体的には、住宅内の各種の家電製品や、各種の建物一般における照明設備、空調設備やエレベータ設備等の各種の受電設備等を含む広い概念である。
なお、単に「機器」と称する場合は、配電機器と受電機器を含む広義の機器を意味する。
【0021】
「音声」は、人間が口頭で発する音声だけでなく、音波として検出可能な各種の音を含む広い概念である。
「画像」は、画面上に視覚的に表示される文字や図形、シンボル、映像等の各種の要素を含む広い概念である。
「ID」は、機器や顧客等の認証を行うために、個々の機器や顧客毎に設定された固有の情報であり、一般的には、ID番号、機器番号、顧客番号、メールアドレス、住所、電話番号、等の文字列情報を使用するが、それに限らず、音声情報、画像情報、等、個々の機器や顧客を特定可能な各種の形式の情報を含む広い概念である。
【0022】
「配電機器の特定情報」は、配電機器を特定することの可能な各種の情報を含む広い概念であり、例えば、機器ID、機器番号、機器名称、等を含む。
「端末」は、ネットワークに接続される各種の端末を意味しており、家庭用電話機、公衆電話、携帯電話、PHS、PDS、パーソナルコンピュータ、等の端末として利用可能な各種の装置を包括する広い概念である。
【0023】
請求項1の発明は、顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービスシステムにおいて、ネットワーク手段、動作管理手段、サービスセンタを備えたことを特徴としている。ここで、ネットワーク手段は、顧客の建物に設置される少なくとも1つの配電機器に接続された電力線を通信線とする手段である。また、動作管理手段は、配電機器に設けられ、配電機器の動作状態の検出および配電機器の動作制御の少なくとも一方を行う手段である。そして、サービスセンタは、ネットワーク手段を経由して動作管理手段に接続され、動作管理手段との間で、検出データの受信および操作要求の送信の少なくとも一方を行うように構成される。
【0024】
この発明によれば、建物内の配電機器に接続された電力線を通信線として利用して、配電機器との間で動作状態の検出や動作制御のための通信を行うことができるため、遠隔地のサービスセンタから、顧客の建物内における電気使用状態の確認や、建物内の配電機器に対する操作を容易に行い、電気の安全かつ経済的な使用に貢献することができる。また、配電機器に設けた動作管理手段によって動作状態の検出や配電機器の制御を行うことができる上、既存の電力線をそのまま通信線として利用できるため、特別なホームサーバ等を必要とせず、また、建物内に電源配線以外の配線を新たに設置する必要がないため、システムを容易に低コストで構築することができる。さらに、既存の建物についても、建物内にホームサーバや新たな配線等を設置する必要なしに、既存の配電機器を動作管理手段を備えた配電機器に交換するだけで、システムを容易に低コストで構築することができる。
【0025】
請求項2の発明は、請求項1の電気管理サービスシステムにおいて、動作管理手段が、配電機器の動作制御を行う制御手段、電圧、電流、電力、無効電力のうち、少なくとも1種類の信号を検出する第1の検出手段、という2つの手段を備えるとともに、音声、画像、温度、照度のうち、少なくとも1種類の信号を検出する第2の検出手段、音声、画像、光のうち、少なくとも1種類の信号を出力する出力手段、という2つの手段を個別選択的に備えた、ことを特徴としている。
【0026】
この発明によれば、顧客の建物内の配電機器に設けた第1の検出手段により、電圧、電流、電力、無効電力等の信号を検出することにより、遠隔地のサービスセンタから、顧客の建物内における電気使用状態を容易に確認できる。そして、顧客の建物内の配電機器に設けた制御手段により、遠隔地のサービスセンタから、顧客の建物内の配電機器に対する操作を容易に行うことができる。さらに、第2の検出手段を備えた場合には、建物内における音声、画像、温度、照度、等を利用して、電気使用状況をさらに詳細に検出したり、建物内の顧客からの口頭による問い合わせ等を把握したりできる。また、音声、画像、光等を出力する出力手段を備えた場合には、サービスセンタ側から建物内の顧客に対し、それらの信号を利用して、電気使用に関する何らかのアドバイスを行うことができる。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の電気管理サービスシステムにおいて、動作管理手段が、配電機器のID、暗号鍵を保有し、鍵認証および通信相手認証のいずれかをサービスセンタとの間で実行する認証手段と、認証が成立した場合に、サービスセンタとの間で暗号化通信を実行する暗号化通信手段とを備えた、ことを特徴としている。
【0028】
この発明によれば、配電機器とサービスセンタの間で認証を行った後、配電機器とサービスセンタとの間で暗号化通信を行うことにより、インターネット等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者がサービスセンタに成り済まして受電機器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、システムの安全性を確保することができる。
【0029】
請求項4の発明は、請求項3の電気管理サービスシステムにおいて、動作管理手段の暗号化通信手段が、認証が成立した場合に、サービスセンタとの間で暗号化通信を実行することにより、当該配電機器に接続された受電機器とサービスセンタとの間の通信を可能にするように構成された、ことを特徴としている。
【0030】
この発明によれば、配電機器とサービスセンタの間で認証を行った後、配電機器に接続された受電機器とサービスセンタとの間で暗号化通信を行うことにより、サービスセンタ側から受電機器の状態確認や操作を容易に行うことができる。また、インターネット等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者がサービスセンタに成り済まして受電機器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、システムの安全性を確保することができる。
【0031】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかの電気管理サービスシステムにおいて、動作管理手段が、次のように構成されたことを特徴としている。すなわち、動作管理手段のうち、同じ建物内の配電機器の中から選択された1つの配電機器に設けられた動作管理手段は、当該建物内の各配電機器に設定されたローカルアドレスと、サービスセンタとの通信に使用される各配電機器の特定情報との間の変換を実行するアドレス変換手段を備え、当該建物内の他の動作管理手段とサービスセンタとの間の通信を中継するように構成される。
【0032】
この発明によれば、顧客の建物内の配電機器に対して、サービスセンタ側で使用する配電機器の特定情報によりアクセスできるため、各配電機器に設定されるローカルアドレスが変更になった場合でも、サービスセンタ側のデータを修正する必要なしに、配電機器に対するアクセスを変更前と同様に行うことができる。そのため、初期設定や配電機器交換時における各種の手間を削減できる。
【0033】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかの電気管理サービスシステムにおいて、サービスセンタが、少なくとも表示装置、入力装置、記憶装置を備えたコンピュータシステムから構成され、このコンピュータシステムが、通信ネットワークに接続する通信手段、各種の処理を行う処理手段、各種の情報を格納する格納手段、を備えたことを特徴としている。ここで、処理手段は、少なくとも顧客管理、機器管理、機器制御、認証、暗号処理、通信の各処理を行うとともに、地域管理、危機管理、記録の中から選択された処理を行う手段である。また、格納手段は、少なくとも顧客に関する情報、機器に関する情報、認証に関する情報を格納するとともに、処理手段によって行う処理に応じて、顧客の建物に関する情報、機器の運転データ、機器の操作データ、料金明細に関する情報、地図情報の中から選択された情報を格納する手段である。
【0034】
この発明によれば、顧客または配電機器とサービスセンタの間で認証を行った後、顧客とサービスセンタとの間または配電機器あるいは受電機器とサービスセンタとの間で暗号化通信を行うことにより、顧客は、サービスセンタを通じて配電機器や受電機器の状態確認や操作を容易に行うことができる。また、インターネット等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者が顧客に成り済まして機器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、システムの安全性を確保することができる。
【0035】
また、サービスセンタ側で、配電機器や受電機器の運転データや操作データを時刻データと併せて記録したり、記録したデータを建物内の位置と関連付けて把握したりできるため、取得した情報に基づき、顧客に対して、電気使用に関する何らかのアドバイスを行うことができる。また、地図情報に基づいて地域管理や危機管理を行うことも可能である。
【0036】
請求項8の発明は、請求項7の電気管理サービスシステムにおいて、各種の情報に含まれる必須項目と選択可能な項目を特定したことを特徴としている。すなわち、顧客に関する情報は、少なくとも操作者ID、氏名、公開鍵を含むとともに、生年月日、建物ID、機器IDを個別選択的に含む。また、機器に関する情報は、少なくとも機器ID、機器名称、公開鍵を含むとともに、IPアドレス、建物ID、設置場所、通信プロトコルを個別選択的に含む。さらに、認証に関する情報は、少なくとも認証ID、秘密鍵、公開鍵を含むとともに、建物ID、適用状況、暗号鍵を個別選択的に含む。
【0037】
この発明によれば、顧客とサービスセンタとの間の秘密鍵、公開鍵を使用した認証と、暗号鍵の授受により、第三者による成り済ましを効果的に防止できる。また、同じ建物内に複数の操作者がいて、それぞれが操作する機器が異なる場合でも、顧客に関する情報に機器IDを含めることにより、個々の操作者が操作できる範囲を制限できるので、担当外の操作者による誤操作に起因する事故の発生等を防止できる。
【0038】
請求項11の発明は、請求項7乃至請求項10のいずれかの電気管理サービスシステムにおいて、サービスセンタが、同一の構成を有する2つのコンピュータシステムから構成され、2つのコンピュータシステムが、通信ネットワークから物理的に独立した独立ネットワーク、およびデータの暗号化によって通信ネットワーク上に擬似的に形成される独立ネットワーク、のいずれかを通じて接続される、ことを特徴としている。
【0039】
この発明によれば、一方のコンピュータシステムの一部が故障しても、他方のコンピュータシステムにより、顧客に対するサービスを停止することなく継続できるため、電気管理サービスシステム全体としての信頼性に優れている。また、2つのコンピュータシステム間を物理的に独立した独立ネットワークで接続する場合には、第三者からの不当なアクセスを受ける恐れがない上、システム間の連携を暗号で行う必要なく、平文で行うことができるので、連携の応答性を高めることができる。
【0040】
これに対して、データの暗号化によって通信ネットワーク上に擬似的な独立ネットワークを形成する場合には、物理的に独立した専用のネットワークが不要であるため、システムを安価に構築できる。この場合にはまた、2つのコンピュータシステムを遠く離れた場所に設置できるため、自然災害等による一方のコンピュータシステムの停止が他方のコンピュータシステムに波及することを防止でき、この点で電気管理サービスシステム全体の信頼性を向上できる。
【0041】
請求項12の発明は、請求項11の電気管理サービスシステムにおいて、サービスセンタが、コンピュータシステムと独立ネットワークを介して接続された記憶装置を有し、この記憶装置上にデータを保持するように構成された、ことを特徴としている。
この発明によれば、記憶装置上のデータを2つのコンピュータシステムで共有することで、コンピュータシステム間のデータ通信量を減少させることができ、各コンピュータシステムに対する負荷を減少させることができるため、電気管理サービスシステム全体の応答性を大きく高めることができる。
【0042】
請求項13の発明は、コンピュータシステムを利用して、顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービス方法において、要求入力支援ステップ、機器操作ステップ、情報提示ステップ、を有することを特徴としている。ここで、要求入力支援ステップは、顧客の端末が通信ネットワークを経由してコンピュータシステムに接続された場合に、端末に対して顧客の建物内の機器に関する操作要求またはデータ要求を入力させるための入力支援用データを送信するステップである。また、機器操作ステップは、端末から機器に関する操作要求またはデータ要求を受信した場合に、その操作要求またはデータ要求を、当該機器に適合する通信プロトコルに変換し、当該機器またはそれに接続された配電機器に接続された電力線を通信線とするネットワーク手段を経由して当該機器に送信し、機器の操作または機器データの取得を行うステップである。さらに、情報提示ステップは、機器の操作結果または取得した機器データを示す情報を、通信ネットワークを経由して端末に送信することにより、顧客に情報を提示するステップである。
【0043】
この発明によれば、通信ネットワークを経由して顧客の端末とサービスセンタとの間で通信を行うとともに、建物内の配電機器に接続された電力線を通信線として利用して、サービスセンタと機器との間で動作状態の検出や動作制御のための通信を行うことができる。そのため、顧客は、建物から離れている場合でも、端末によりサービスセンタを通じて配電機器や受電機器の状態確認や操作を容易に行うことができる。
【0044】
請求項14の発明は、請求項13の電気管理サービス方法において、顧客の端末が通信ネットワークを経由してコンピュータシステムに接続された場合に、端末に対して認証用のデータを入力させるための入力支援用データを送信する認証用入力支援ステップを有し、端末から受信した認証用のデータにより認証が成立した場合に、要求入力支援ステップを行う、ことを特徴としている。
【0045】
この発明によれば、インターネット等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者が顧客に成り済まして機器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、サービス提供における安全性を確保することができる。
【0046】
請求項15の発明は、コンピュータシステムを利用して、顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービス方法において、信号受信ステップ、記録分析ステップ、機器宛アドバイスステップ、を有することを特徴としている。ここで、信号受信ステップは、顧客の建物内に設置された配電機器のうち、請求項2に記載の動作管理手段を備えた配電機器から、その配電機器または配電機器に接続された受電機器の動作状態または動作履歴に応じて得られた各種の信号を、配電機器に接続された電力線を通信線とするネットワーク手段を経由して受信するステップである。また、記録分析ステップは、配電機器から受信した各種の信号を格納手段に記録するとともに、記録データを分析するステップである。さらに、機器宛アドバイスステップは、分析結果に基づき、配電機器または配電機器に接続された受電機器の動作状態に関する情報、電力使用量の節約に関する情報、の少なくとも一方を含むアドバイス用データを、ネットワーク手段を経由して配電機器に送信し、顧客に通知させるステップである。
【0047】
この発明によれば、配電機器からの各種信号を記録し分析して、分析結果に基づき、配電機器を通じて、建物内の顧客に対し電気使用に関するアドバイスを行うことによって、建物内の顧客は、電気使用に関する知識が十分でなくても、機器の動作状態に関する情報や、電力使用量の節約に関する情報を容易に把握できるため、電気を安全かつ経済的に使用できる。
【0048】
請求項16の発明は、請求項15の電気管理サービス方法において、機器宛アドバイスステップが、配電機器により、音声、画像、光信号のうち、少なくとも1種類の信号を出力してアドバイスの対象となる機器を明示させるステップ、配電機器により、アドバイス内容を音声または画像で出力して顧客に通知させるステップ、
という2つのステップの少なくとも一方を含む、ことを特徴としている。
【0049】
この発明によれば、建物内の顧客に対して、配電機器を通じて、アドバイスの対象となる機器を明示するとともに、アドバイス内容を音声や画像で通知することによって、顧客は、対象となる機器や、その機器に対する操作等の具体的な内容を容易に把握できるため、安全かつ経済的な電気使用に有用な改善策を容易に実施することができる。
【0050】
請求項17の発明は、請求項15または請求項16の電気管理サービス方法において、顧客の端末が通信ネットワークを経由して前記コンピュータシステムに接続された場合に、分析結果に基づき、前記配電機器または配電機器に接続された受電機器の動作状態に関する情報、電力使用量の節約に関する情報、の少なくとも一方を含むアドバイス用データを、通信ネットワークを経由して端末に送信する端末宛アドバイスステップを有する、ことを特徴としている。
【0051】
この発明によれば、配電機器からの各種信号を記録し分析して、分析結果に基づき、通信ネットワークを通じて、顧客の端末に対し電気使用に関するアドバイスを行うことによって、顧客は、建物から離れている場合でも、端末により機器の動作状態に関する情報や、電力使用量の節約に関する情報を容易に把握できるため、電気を安全かつ経済的に使用できる。
【0052】
請求項18の発明は、請求項15乃至請求項17のいずれかの電気管理サービス方法において、記録データの分析が、最大電力の抽出、機器の動作パターンの抽出、最大電力と機器の動作との相関関係の抽出、を含み、アドバイス用データが、特定の情報を含むことを特徴としている。すなわち、アドバイス用データは、配電機器に接続された複数の受電機器の動作パターンと最大電力量との相関関係に関する情報、電力使用量を節約するための複数の受電機器の動作パターン変更に関する情報、配電機器の負荷集中を解消するための受電機器の振り分けに関する情報、の中から選択された情報を含む。
【0053】
この発明によれば、顧客は、最大電力量となる受電機器の組み合わせや、最大電力量を低減するための受電機器の動作パターンの変更方法、負荷集中の解消方法、等を容易に把握することができるため、受電機器の動作パターンを変更して最大電力量を低減したり、負荷集中の解消を行う等により、電気を安全かつ経済的に使用できる。
【0054】
請求項19の発明は、請求項17の電気管理サービス方法において、端末宛アドバイスステップが、端末に対して電力供給者との基本電力量契約の変更用の入力を行わせるための契約変更支援用データを送信するステップと、端末から契約変更内容のデータを受信した場合に、そのデータに基づき、当該基本電力量契約の変更に必要な処理を行うステップとを含む、ことを特徴としている。
【0055】
請求項20の発明は、請求項17または請求項19の電気管理サービス方法において、端末宛アドバイスステップが、端末に対して電力供給者との基本電力量契約の変更用の入力を行わせるための契約変更支援用データを含む電子メールを送信するステップと、端末から契約変更内容のデータを含む電子メールを受信した場合に、そのデータに基づき、当該基本電力量契約の変更に必要な処理を行うステップとを含む、ことを特徴としている。
【0056】
請求項21の発明は、請求項19または請求項20の電気管理サービス方法において、契約変更支援用データが、顧客の建物内における電力消費履歴に関する情報と、それに応じて推奨される基本電力量の契約内容に関する情報を含む、ことを特徴としている。
【0057】
以上のような発明によれば、顧客は、端末上でリアルタイムに、あるいは電子メールを利用して基本電力量契約の変更を容易に行うことができる。さらに、契約変更支援用データが、電力消費履歴に関する情報とそれに応じて推奨される基本電力量の契約内容に関する情報を含む場合には、顧客は、電力消費履歴を把握した上で、それに応じた契約内容を把握することにより、変更する意義を理解した上で適切な契約変更を容易に行うことができる。
【0058】
請求項22の発明は、請求項17、請求項19乃至請求項21のいずれかの電気管理サービス方法において、顧客の端末が通信ネットワークを経由してコンピュータシステムに接続された場合に、端末に対して認証用のデータを入力させるための入力支援用データを送信する認証用入力支援ステップを有し、端末から受信した認証用のデータにより認証が成立した場合に、端末宛アドバイスステップを行う、ことを特徴としている。
【0059】
この発明によれば、インターネット等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者が顧客に成り済まして機器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、サービス提供における安全性を確保することができる。
【0060】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかの電気管理サービスシステムにおいて、動作管理手段のうち、開閉器に設けられた動作管理手段が、地震の震度を検知して、地震の震度が予め設定された基準値以上の場合に地震検知信号を出力する地震検知手段と、地震検知信号に応答して開閉器を開放させる制御手段とを備えた、ことを特徴としている。
【0061】
請求項23の発明は、電力消費者の建物に設置される開閉器において、請求項6と同様の地震検知手段と制御手段を備えたことを特徴としている。
【0062】
以上のような発明によれば、建物が地震の影響を大きく受けた場合に、その建物内の開閉器に設けた地震検知手段によりその地震を検知し、開閉器を自動的に遮断することができるため、地震発生時における建物内での漏電等による火災の発生等を確実に防止して安全性を高めることができる。
【0063】
請求項9の発明は、請求項7または請求項8の電気管理サービスシステムにおいて、動作管理手段のうち、開閉器に設けられた動作管理手段が、請求項6と同様の地震検知手段と制御手段を備えるとともに、サービスセンタの処理手段が、開閉器の動作管理手段から地震検知に関する情報を取得した場合に、当該建物内の当該開閉器を含む配電機器の操作を阻止する危機管理処理を行う危機管理手段を備えた、ことを特徴としている。
【0064】
請求項10の発明は、請求項9の電気管理サービスシステムにおいて、処理手段が、危機管理手段により取得した全ての建物についての地震検知に関する情報と前記格納手段に格納された地図情報に基づいて、地震の影響を受けた地域を特定する地域管理処理を行う地域管理手段を備えた、ことを特徴としている。
【0065】
以上のような発明によれば、建物が地震の影響を大きく受けた場合に、その建物内の開閉器を自動的に遮断することができるとともに、建物内の点検が終了するまで、サービスセンタ側から、その建物内の配電機器の操作を自動的に阻止することにより、安全性をさらに高めることができる。さらに、地震の影響を受けた地域を特定する場合には、その特定した地域に対して迅速な対応が可能であるため、地域レベルでの安全性を高めることができる。
【0066】
【発明の実施の形態】
(1.システムの基本的な構成)
(1−1.全体構成)
図1は、本発明を適用した消費者向け総合電気管理サービスシステムの実施形態において、全体構成の一例を示すブロック図である。この図1において、100は、電力消費者である顧客の住宅、ビル、工場などの建物を示しており、200は、消費者向け総合電気管理サービスを提供するサービスセンタを示している。なお、図中では、顧客の建物100を例示的に1つだけ示しているが、実際には、多数の顧客の建物100が存在している。
【0067】
ここで、顧客の建物100内に設置された配電機器、すなわち、電力会社との電力契約用の開閉器および電気機器接続用のコンセントは、本発明に従ってそれぞれネットワーク接続可能にインテリジェント化され、ネットワーク型インテリジェント開閉器(i−CB)110、ネットワーク型インテリジェントコンセント(i−CC)120として構成されている。なお、個々のi−CC120には、a〜cの符号を付して区別している。
【0068】
また、図1に示すように、顧客の建物100には、電力系統1から屋外配電線2によってi−CB110に電源が供給され、このi−CB110を経由して屋内配電線3によって各i−CC120a〜120cに分配されるようになっている。なお、図中においては、例示的に3台のi−CCのみ示しているが、実際には、必要に応じて任意の台数が設置される。また、i−CB110とi−CC120との間には、図示していないが、分配用のi−CBが設置される場合も多い。このような分配用のi−CBについても、必要に応じて任意の台数が設置される。
【0069】
ここで、i−CB110、i−CC120a〜120cは、屋内配電線3および屋外配電線2を経由する電力線を通信線とするネットワーク(ネットワーク手段)により、インターネット4に接続されている。この場合、屋外配電線2とインターネット4との間には、屋外配電線2上のネットワークデータを信号変換してインターネット4に接続するゲートウェイ5が設置される。さらに、インターネット4には、サービスセンタ(SC)200と電話局6が接続されている。
【0070】
そして、電話局6には、顧客の建物100内に設置されたターミナルアダプタ(TA)7を介して電話機8aが接続されるとともに、顧客の携帯電話9が接続されるようになっている。また、顧客の建物100内のi−CC120a,120bには、パーソナルコンピュータ(PC)10aと家電製品11がそれぞれ接続されている。さらに、図中10bは、電話機8bを介して電話局6に接続される顧客のパーソナルコンピュータ(PC)である。
【0071】
(1−2.配電機器の構成)
図2は、顧客の建物100内における配電機器のうち、ネットワーク型インテリジェント開閉器(i−CB)110の構成の一例を示すブロック図である。この図2に示すように、i−CB110はまず、開閉器111、開閉器111の動作を制御するとともにその動作状態を検出する制御手段112、制御手段112を含めた各部の制御を行う主制御手段(MC)113、を備えている。このうち、開閉器111としては、過電流時には自動遮断される通常の開閉器が用いられる。また、主制御手段113は、コンピュータの一種であり、検出されたデータを処理、保存するようになっている。
【0072】
i−CB110はまた、データをネットワークデータに変換するネットワーク変換器(NC)114a,114b、検出信号を変換する計測手段115、電源側の電圧を検出する検出手段116a、負荷側の電流、電力、および無効電力を検出する検出手段116b、地震の震度を検知する地震検知手段117、等を備えている。なお、このようなi−CB110のうち、開閉器111を除く部分が、本発明における動作管理手段に相当する。
【0073】
図3は、顧客の建物100内における配電機器のうち、ネットワーク型インテリジェントコンセント(i−CC)120の構成の一例を示すブロック図である。この図3に示すように、i−CC120はまず、開閉器121、制御手段122、主制御手段(MC)123、ネットワーク変換器(NC)124a,124b、計測手段125、検出手段126b、を備えている。これらの各部分は、i−CB110の開閉器111、制御手段112、主制御手段(MC)113、NC114a,114b、計測手段115、検出手段116b、の各々と同様の構成を有する。
【0074】
i−CC120はまた、画像を表示する表示手段(DISP)128、音声を出力する音声手段(SP)129、音声を検出する集音手段(MIC)130、負荷側に接続される接続手段131、等を備えている。なお、このようなi−CC120のうち、開閉器121を除く部分が、本発明における動作管理手段に相当する。
【0075】
(2.システムの基本的な作用)
(2−1.基本的な動作手順)
図4は、以上のような構成を有する本システムの基本的な動作手順の概略を示すフローチャートである。この図4に示すように、顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120において、開閉器111,121の制御手段112,122や検出手段116a,116b,126bにより、i−CB110やi−CC120の動作状態に関するデータを検出した場合(S401のYES)には、得られたデータを、主制御手段113,123によって処理、保存する(S402)。
【0076】
そして、サービスセンタ200は、必要に応じて(S411のYES)、動作状態に関するデータ要求を、インターネット4、ゲートウェイ5、屋外配電線2を経由して、顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120に対して送信する(S412)。このようなデータ要求の送信は、定期的に行われるとともに、状況に応じて随時行われる。
【0077】
顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120においては、サービスセンタ200からのデータ要求を受信すると、そのデータ要求に応答して(S403のYES)、主制御手段113,123に保存しているデータをサービスセンタ200に送信する(S404)。サービスセンタ200は、i−CB110やi−CC120からのデータを受信する(S413のYES)。
【0078】
また、サービスセンタ200は、i−CB110やi−CC120から受信した動作状態に関するデータ等に基づき、開閉器111,121の操作が必要な場合(S414のYES)には、開閉器111,121に対する投入や遮断等の操作要求を、インターネット4、ゲートウェイ5、屋外配電線2を経由して、顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120に送信する(S415)。
【0079】
顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120において、サービスセンタ200からの開閉器に対する操作要求を受信すると、その操作要求に応答して(S405のYES)、主制御手段113,123および制御手段112,122により、i−CB110やi−CC120の開閉器111,121の投入や遮断の操作を行わせる(S406)。
【0080】
以上のように、本システムによれば、顧客の建物100内に設置されたi−CB110やi−CC120等の配電機器の動作状態を、サービスセンタ200側で容易に把握したり、それらの配電機器を、サービスセンタ200側から容易に操作することができる。なお、変形例として、i−CC120の開閉器121を省略することもできる。
【0081】
(2−2.配電機器の各部の動作)
次に、顧客の建物100内に設置されたi−CB110およびi−CC120における各部の動作について、順次説明する。
【0082】
まず、図2を用いて、i−CB110の各部の動作として、開閉器動作の検出・データ保存、その他の動作状態の検出・データ保存、サービスセンタからの操作要求時における開閉器操作とデータ要求時におけるデータ送信、地震発生時の自動遮断、について順次説明する。
【0083】
i−CB110の開閉器111は、制御手段112からの操作要求によって遮断動作または投入動作を行う。このような開閉器111の動作は、制御手段112により検出される。開閉器111の動作時に得られた検出信号は、開閉器111の動作状態を示す検出データとして、主制御手段113による処理を経て、NC114aにより信号変換され、屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される。この検出データは、このように、開閉器111の動作時にリアルタイムで送信されるとともに、i−CB110の動作状態に関するデータとして主制御手段113に保存され、サービスセンタ200からのデータ要求時に送信される。
【0084】
また、i−CB110の検出手段116aは、i−CB110の電源側の電圧を検出し、検出手段116bは、i−CB110の負荷側の電流、電力、および無効電力を検出する。これらの検出手段116a,116bによって得られた検出信号は、検出データとして、計測手段115により信号変換され、主制御手段113により処理される。これらの検出データは、i−CB110の動作状態に関するデータとして主制御手段113に保存され、サービスセンタ200からのデータ要求時に送信される。
【0085】
また、サービスセンタ200からのi−CB110の開閉器111に対する操作要求やi−CB110の動作状態に関する各種のデータ要求が、屋外配電線2を経由してi−CB110のNC114aに到達した場合に、操作要求やデータ要求は、NC114aにより信号変換され、主制御手段113に送られる。主制御手段113は、操作要求やデータ要求を解読し、その内容に応じて、制御手段112を介して開閉器111を操作したり、i−CB110の動作状態に関するデータとして保存している各種のデータをサービスセンタ200に送信するための処理を行う。主制御手段113から送り出された各種のデータは、NC114aにより信号変換され、屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される。
【0086】
一方、地震発生時には、i−CB110の地震検知手段117が震度を検知して、予め設定された基準値よりも大きい場合には、制御手段112にトリップ要求(地震検知信号)を出力する。制御手段112は、トリップ要求を受信すると、開閉器111をトリップさせる。このトリップに関する情報は、主制御手段113に伝達され、NC114aにより信号変換され、屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される。
【0087】
次に、図2および図3を用いて、i−CC120の各部の動作として、開閉器動作の検出・データ保存、その他の動作状態の検出・データ保存、サービスセンタからの操作要求時における開閉器操作とデータ要求時におけるデータ送信、サービスセンタからの操作要求時における画像表示と音声出力、サービスセンタに対する音声送信、について順次説明する。
【0088】
まず、i−CC120の開閉器121は、制御手段122からの操作要求によって遮断動作または投入動作を行う。このような開閉器121の動作は、制御手段122により検出される。開閉器121の動作時に得られた検出信号は、開閉器121の動作状態を示す検出データとして、主制御手段123による処理を経て、NC124aにより信号変換され、屋内配電線3を経由してi−CB110のNC114bに到達し、主制御手段113に送られる。
【0089】
この検出データは、i−CB110内で得られた検出信号と同様に、主制御手段113による処理を経て、NC114aにより信号変換され、屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される。この検出データは、このように開閉器121の動作時にリアルタイムで送信されるとともに、i−CC120の動作状態に関するデータとしてi−CC120の主制御手段123に保存され、サービスセンタ200からのデータ要求時に送信される。
【0090】
また、i−CC120の検出手段126bは、i−CC120の負荷側の電圧、電流、電力、および無効電力を検出する。この検出手段126bによって得られた検出信号は、検出データとして、計測手段125により信号変換され、主制御手段123により処理される。これらの検出データは、i−CC120の動作状態に関するデータとして主制御手段123に保存され、サービスセンタ200からのデータ要求時に送信される。
【0091】
また、サービスセンタ200からのi−CC120の開閉器121に対する操作要求やi−CC120の動作状態に関する各種のデータ要求は、i−CB110に対する要求と同様に、まず、屋外配電線2を経由してi−CB110のNC114aに到達する。操作要求やデータ要求は、NC114aにより信号変換され、主制御手段113に送られる。主制御手段113は、操作要求やデータ要求を、NC114bを経由して屋内配電線3に送り出す。
【0092】
次に、操作要求やデータ要求は、i−CC120のNC124aに到達して信号変換され、主制御手段123に送られる。主制御手段123は、操作要求やデータ要求を解読し、その内容に応じて、制御手段122を介して開閉器121を操作したり、i−CC120の動作状態に関するデータとして保存している各種のデータをサービスセンタ200に送信するための処理を行う。
【0093】
i−CC120の主制御手段123から送り出された各種のデータは、NC124aにより信号変換され、屋内配電線3を経由してi−CB110のNC114bに到達し、主制御手段113に送られる。これらの各種のデータはさらに、主制御手段113による処理を経て、NC114aにより信号変換され、屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される。
【0094】
一方、i−CC120においては、サービスセンタ200からの操作要求により、開閉器121の操作だけでなく、表示手段128による画像表示や音声手段129による音声出力を行うこともできる。この点について次に説明する。まず、サービスセンタ200からのi−CC120の表示手段128に対する表示データを含む操作要求や、音声手段129に対する音声データを含む操作要求は、開閉器121に対する操作要求と同様に、i−CB110のNC114aにより信号変換され、主制御手段113、NC114b、および屋内配電線3を経由して、i−CC120のNC124aにより信号変換された後、主制御手段123に送られる。
【0095】
主制御手段123は、表示手段128に対する表示データを含む操作要求を取得した場合には、その操作要求を解読し、表示手段128により表示データの表示を行う。主制御手段123は、音声手段129に対する音声データを含む操作要求を取得した場合には、その操作要求を解読し、音声手段129により音声出力を行う。
【0096】
例えば、サービスセンタ200が1台のi−CC120での負荷集中を把握した場合に、そのi−CC120の表示手段128や音声手段129に対して負荷集中を通知するための操作要求を送信することで、そのi−CC120自身から、負荷集中を通知するための画像表示や音声出力を行うことができる。このようなアドバイスを行うことにより、建物内の顧客は、負荷集中を生じているi−CC120の位置とその負荷集中、それを解消するための対策等を容易に把握できるため、その対策を行って負荷集中を容易に解消することができる。例えば、通知を受けたi−CC120の負荷側に蛸足配線している場合には、その配線を外して別のi−CC120に接続する等の対策を行うことができる。
【0097】
さらに、i−CC120においては、集音手段130によって周囲の音声を入力することもできる。この場合、集音手段130によって入力された音声信号は、検出データの一種として、主制御手段123による処理を経て、NC124aにより信号変換され、屋内配電線3を経由してi−CB110のNC114bに到達し、主制御手段113による処理を経て、NC114aにより信号変換され、屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される。
【0098】
このようなi−CC120における集音手段130による作用を、前述した表示手段128および音声手段129による作用と組み合わせることにより、サービスセンタ200と建物内の顧客との間で、インタラクティブな会話が可能となる。例えば、前述の例において、i−CC120の表示手段128や音声手段129から負荷集中やそれに対する対策に関するアドバイスを受けた顧客が、集音手段130を利用してサービスセンタ200に詳細な内容や手順等を問い合わせ、サービスセンタ200からそれらの情報に関するアドバイスを受けることが可能となる。これにより、顧客は、負荷集中の解消に必要な対策をより確実に理解でき、その対策を確実に行うことができる。
【0099】
(3.配電機器の主制御手段)
(3−1.主制御手段の構成)
図5は、図2に示すi−CB110を構成する主制御手段113の構成の一例を示すブロック図であり、図6は、図3に示すi−CC120を構成する主制御手段123の構成の一例を示すブロック図である。これらの図5、図6に示すように、主制御手段113,123はいずれも、バス141、CPU142、ROM143、不揮発性メモリ144、RAM145、複数のインタフェース146、等を備えている。なお、個々のインタフェース146には、a,bの符号を付して区別している。
【0100】
なお、i−CB110を構成する主制御手段113の制御対象となる各部、すなわち、制御手段112、NC114a,114b、計測手段115、および、i−CC120を構成する主制御手段123の制御対象となる各部、すなわち、制御手段122、NC124a,124b、計測手段125、集音手段130、音声手段129、表示手段128は、個々のインタフェース146に接続される。したがって、図5、図6中では、2つのインタフェース146a,146bしか示していないが、実際には、必要に応じた任意の数のインタフェース146を備えている。
【0101】
そして、i−CB110の主制御手段113のROM143は、メインプログラム151を格納し、基本的なサブプログラムとして、通信プログラム152、入出力プログラム153、を格納している。主制御手段113のROM143はまた、システム保護用のサブプログラムとして、データの暗号化および復号化を行うための暗号処理プログラム154、認証を行うための認証プログラム155、を格納している。
【0102】
主制御手段113のROM143はまた、他のサブプログラムとして、計測プログラム156、機器制御プログラム157、アドレス変換プログラム158、等を格納している。このうち、計測プログラム156は、計測手段115から検出データを取得し、取得したデータを処理、保存するために使用される。また、機器制御プログラム157は、制御手段112を通じて開閉器111の動作を制御するとともに制御手段112から開閉器111の動作状態に関するデータを取得し、取得したデータを処理、保存するために使用される。さらに、アドレス変換プログラム158は、各i−CC120a〜120cのローカルアドレスとそれに対応する名前データについて、一方から他方へのアドレス変換を行うために使用される。
【0103】
一方、i−CC120の主制御手段123のROM143は、i−CB110の主制御手段113のROM143と同様に、メインプログラム151、通信プログラム152、入出力プログラム153、計測プログラム156、機器制御プログラム157、等を格納している。
【0104】
このようなi−CC120の主制御手段123のROM143において、計測プログラム156は、計測手段125から検出データを取得し、取得したデータを処理、保存するために使用される。また、機器制御プログラム157は、制御手段122を通じて開閉器121の動作を制御するとともに制御手段122から開閉器121の動作状態に関するデータを取得し、取得したデータを処理、保存するために使用される。
【0105】
主制御手段123のROM143はまた、他のサブプログラムとして、表示データを表示手段128に渡して画像表示させるための表示処理プログラム161、音声データを音声手段129に渡して音声出力させるための音声処理プログラム162、集音手段130から検出データを取得するための集音処理プログラム163、等を格納している。
【0106】
(3−2.主制御手段の作用)
次に、上記のようなi−CB110およびi−CC120における主制御手段113,123の作用を、図5および図6を用いて説明する。
【0107】
まず、コンピュータの一種である主制御手段113,123の電源を入れた場合に、CPU142は、バス141を介して必ず特定のアドレスをアクセスするので、図示しないブートプログラムが起動して、ROM143、不揮発性メモリ144、RAM145、インタフェース146a,146b等の接続をチェックする。続いて、メインプログラム151が起動し、通信プログラム152と入出力プログラム153による通信および入出力の常時監視を開始する。他のサブプログラム154〜158,161〜163は、必要時に適宜起動される。
【0108】
また、不揮発性メモリ144は、プログラム151〜158,161〜163が使用するデータのうち、電源が切れても値の保存が必要なものを保存する。RAM145は、プログラム中の高速な動作を要求する部分をキャッシュする目的や、動作中の作業領域として使われる。
【0109】
図7は、i−CB110の主制御手段113による動作手順の一例を示すフローチャートである。この図7に示すように、i−CB110の主制御手段113は、計測手段115から、電源側の電圧、負荷側の電流、電力、および無効電力等の計測データを取得した場合や、制御手段112から、開閉器111の動作データを取得した場合(S701のYES)には、それらのデータを動作状態に関するデータとして処理、保存する(S702)。
【0110】
そして、i−CB110の主制御手段113は、NC114aを通じて、サービスセンタ200からのアクセス要求を受信した場合(S703のYES)には、認証処理を行う(S704)。そして、認証が成立した場合(S704のYES)にのみ、サービスセンタ200との暗号化通信を行う。主制御手段113は、i−CB110やi−CC120、あるいはそれに接続された受電機器に対する暗号文、すなわち、暗号化された各種のデータ要求や操作要求を受信した場合(S705のYES)には、復号化処理を行って平文化する(S706)。そして、i−CB110に対する要求である場合(S707のYES)には、要求の内容に応じた処理を行う。
【0111】
すなわち、主制御手段113は、データ要求(S708のYES)に対しては、動作状態に関して保存しているデータから送信すべきデータを取得したり、現時点での計測データや動作データを取得する処理を行う(S709)。また、開閉器111に対する操作要求である場合(S710のYES)には、その操作要求を処理して制御手段112に出力し、開閉器111の操作を行わせるとともに、その動作に関するデータを取得する(S711)。
【0112】
そして、主制御手段113は、このようなデータ取得処理、開閉器操作・データ取得処理、によって得られたデータに対する暗号化処理を行って暗号化した(S712)後、その暗号化されたデータを、NC114aを通じてサービスセンタ200に対して送信するための処理を行う(S713)。なお、開閉器操作要求による開閉器111の動作時だけでなく、通常の過電流時や地震発生時における開閉器111の動作時においても、得られたデータは、同様に、暗号化され、サービスセンタ200に対して送信される。
【0113】
また、主制御手段113は、平文化された要求が、i−CC120に対する要求あるいはi−CC120に接続された受電機器に対する要求である場合(S707のNO)には、それらの要求に添付されたi−CC120の名前データを、それに対応するローカルアドレスに変換した(S714)後、そのローカルアドレスを要求に添付し、NC114bを通じて、i−CC120に送信するための処理を行う(S715)。
【0114】
また、主制御手段113は、NC114bを通じて、i−CC120からサービスセンタ200に向けての動作状態に関する信号や、i−CC120に接続された受電機器からサービスセンタ200に向けての信号等を受信した場合(S716のYES)には、その暗号文に添付されたi−CC120のローカルアドレスを、それに対応する名前データに変換して(S717)、暗号化した(S712)後、NC114aを通じてサービスセンタ200に送信する(S713)。
【0115】
図8は、i−CC120の主制御手段123による動作手順の一例を示すフローチャートである。この図8に示すように、i−CC120の主制御手段123は、計測手段125から、負荷側の電圧、電流、電力、および無効電力等の計測データを取得した場合や、制御手段122から、開閉器121の動作データを取得した場合(S801のYES)には、それらのデータを動作状態に関するデータとして処理、保存する(S802)。
【0116】
i−CC120の主制御手段123は、サービスセンタ200から、i−CB110およびNC124aを通じて、i−CC120に対する各種のデータ要求や操作要求を受信した場合(S803のYES)には、その要求の内容に応じた処理を行う。
【0117】
すなわち、i−CC120の主制御手段123は、前述したi−CB110の主制御手段113と同様に、データ要求(S804のNO、S805のYES)に対してはデータ取得処理を行い(S806)、開閉器操作要求(S804のNO、S807のYES)に対しては開閉器操作・データ取得処理を行う(S808)。そして、それらの処理によって得られたデータにローカルアドレスを添付し、i−CB110に送信する(S809)。
【0118】
一方、主制御手段123は、表示手段128に対する表示データを含む表示操作要求(S804のYES、S810のYES)に対しては、その表示データを表示手段128に表示させる処理を行い(S811)、音声手段129に対する音声データを含む音声操作要求(S804のYES、S812のYES)に対しては、その音声データを音声手段129により音声出力させる処理を行う(S813)。主制御手段123はさらに、集音手段130によって建物内の顧客等からの音声信号を入力した場合(S814のYES)には、その音声信号にローカルアドレスを添付し、i−CB110に送信する(S809)。
【0119】
また、i−CC120の主制御手段123は、サービスセンタ200から、i−CB110およびNC124aを通じて、i−CC120の負荷側に接続された受電機器、すなわち、図1中のPC10aや家電製品11に対する要求を受信した場合(S815のYES)には、その要求を、NC124bを通じて当該受電機器に送信する(S816)。逆に、受電機器からサービスセンタ200に向けての信号を受信した場合(S817のYES)には、その信号にローカルアドレスを添付し、i−CB110に送信する(S809)。
【0120】
(3−3.認証処理、アドレス変換処理)
上記のようなi−CB110およびi−CC120の主制御手段113,123による処理のうち、認証処理とアドレス変換処理の詳細について以下に説明する。
【0121】
まず、i−CB110の主制御手段113は、その不揮発性メモリ144内に、配電機器のID、暗号鍵を備えており、認証処理においては、認証プログラム155により鍵認証または通信相手認証あるいはその両方をサービスセンタ200との間で実行して、暗号処理プログラム154に鍵データを設定することにより、サービスセンタ200との間で暗号化通信を行うことができる。この場合、配電機器IDは配電機器を製作する製作会社においてあらかじめ設定しておく。また、暗号鍵としては、秘密鍵と公開鍵とペアで使用されるRSA方式等を使用することができる。さらに、通信に使用する暗号キーとしては、認証時に公開鍵を用いて取り交わす方式が一般的である。
【0122】
また、図9は、i−CB110の主制御手段113のROM143に格納されているアドレス変換プログラム158がRAM145にロードされてCPU142とともにアドレス変換手段171を構成している状態を示す説明図であり、172は変換前アドレス、173はアドレス変換部、174はアドレス変換テーブル、175は変換後アドレスである。
【0123】
このようなアドレス変換手段171によるアドレス変換処理の具体例として、以下には、サービスセンタ200がi−CC120に電圧、電流、電力、および無効電力の計測データのデータ要求を行った場合の作用について説明する。
【0124】
このような場合に、サービスセンタ200はi−CB110を構成する主制御手段113にアクセスするグローバルアドレスに続いて、i−CC120の名前データを送ってくる。サービスセンタ200からのデータ要求の受信時には、RAM145上にこの名前データがバッファされるので、続いて、アドレス変換プログラム158を起動してアドレス変換手段171を構成することにより、変換前アドレス172に名前データが入り、アドレス変換部173に渡される。アドレス変換部173はアドレス変換テーブル174を検索して名前に一致するローカルアドレスを取得する。取得したローカルアドレスは変換後アドレス175に渡される。続いて、主制御手段113からi−CC120のローカルアドレスを含むデータ要求を、屋内配電線3を経由してi−CC120に送信する。
【0125】
そして、ローカルアドレスを含むデータ要求に対して、i−CC120が電圧、電流、電力、および無効電力の計測データをサービスセンタ200に向けて送信すると、その計測データは、屋内配電線3を経由してi−CB110の主制御手段113に入る。この場合には、アドレス変換手段171の変換前アドレス172にローカルアドレスが入り、アドレス変換部173に渡される。アドレス変換部173はアドレス変換テーブル174を検索してローカルアドレスに一致する名前データを取得する。続いて、主制御手段113からi−CC120の名前データを含む電圧、電流、電力、および無効電力の計測データをサービスセンタ200に送信する。
【0126】
(4.システムの基本的な効果)
上記のような図1〜図9に示すシステムにおいては、基本的に次のような効果が得られる。
【0127】
まず、顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120等の配電機器に接続された屋外配電線2や屋内配電線3等の電力線を通信線として利用して、配電機器110,120との間で動作状態の検出や動作制御のための通信を行うことができる。そのため、遠隔地のサービスセンタ200から、顧客の建物100内における電気使用状態の確認や、建物内の配電機器に対する操作を容易に行い、電気の安全かつ経済的な使用に貢献することができる。
【0128】
また、顧客の建物100内のi−CB110やi−CC120においては、主制御手段113,123、制御手段112,122、計測手段115,125、検出手段116a,116b,126b、等によって、電力等の計測データや開閉器の動作データ等の動作状態に関するデータの検出や開閉器111,121の制御を行うことができる上、サービスセンタ200側との通信線として既存の電力線をそのまま利用できる。
【0129】
そのため、従来のホームエレクトロニクス技術において必要としていた特別なホームサーバ等が不要であり、また、建物内に電源配線以外の配線を新たに設置する必要がないため、システムを容易に低コストで構築することができる。さらに、既存の建物についても、建物内にホームサーバや新たな配線等を設置する必要なしに、既存の配電機器を動作管理手段を備えた配電機器に交換するだけで、システムを容易に低コストで構築することができる。
【0130】
また、前述したように、顧客の建物100内のi−CC120に設けた表示手段128、音声手段129、集音手段130、および主制御手段123によって、サービスセンタ200側から、建物内の顧客に対して、負荷集中を解消するための対策等、電気使用に関する各種のアドバイスを行うことができるとともに、顧客側との間のインタラクティブの会話が可能となるため、より適切なアドバイスを行うことができる。したがって、顧客は、電気使用に関する有用なアドバイスを確実に理解することができるため、そのアドバイスに基づき、電気を安全かつ経済的に使用できる。
【0131】
なお、変形例として、建物内の配電機器に、集音手段130だけでなく、画像、温度、照度、等の信号を検出する手段を選択的に設けることも可能であり、この場合には、それらの信号を利用して電気使用状況をさらに詳細に検出できる。また、配電機器に、光を出力する出力手段を設けることも可能であり、この場合には、サービスセンタ側から建物内の顧客に対し、光の点灯や点滅等を利用してアドバイスを行うことができる。
【0132】
また、顧客の建物100内の配電機器とサービスセンタ200の間で認証を行った後、配電機器とサービスセンタとの間で暗号化通信を行うことにより、インターネット等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者がサービスセンタに成り済まして配電機器器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、システムの安全性を確保することができる。
【0133】
さらに、配電機器を通じて受電機器とサービスセンタとの間でも暗号化通信を行うことができるため、サービスセンタ側から、配電機器だけでなく、受電機器の状態確認や操作を容易に行うことができるとともに、同様に第三者の不当なアクセスを防止できるため、システムの安全性を確保することができる。
【0134】
一方、顧客の建物100内のi−CB110における主制御手段113に、i−CC120のローカルアドレスと名前データとのアドレス変換機能を持たせたことにより、サービスセンタは、顧客の建物100内のi−CC120を、その名前データでアクセスできる。配電機器側でこのようなアドレス変換機能を持たない場合には、サービスセンタ200側においては、各i−CCのIPアドレスを保持する必要があるが、配電機器側にアドレス変換機能を持つ本システムでは、その必要がなくなる。その結果、各i−CCに割り振ったIPアドレスが変更になった場合でも、サービスセンタ側のデータベースを修正する必要がなくなる。そのため、初期設定や、顧客の建物100内のi−CC交換時における各種の手間を大幅に削減できる。
【0135】
また、地震発生時においては、顧客の建物100内のi−CB110を自動遮断させるので、地震により電力系統1や屋外配電線2が停電になった後に復電した場合に、顧客の建物100内での漏電などによる火災を防止できる。また、電力系統1や屋外配電線2が停電にならない場合でも、顧客の建物100内での漏電等による火災を防止できる。
【0136】
(5.サービスセンタ)
(5−1.サービスセンタの構成)
図10は、図1のシステムにおけるサービスセンタ200の構成の一例を示すブロック図である。この図10に示すように、サービスセンタ200は、同一の構成を有する2つのコンピュータシステム210a,210bと、これらのコンピュータシステム210a,210bの間を連携するシステム連携ネットワーク230、システム連携ネットワーク230に接続された外部記憶装置240から構成されている。
【0137】
なお、図面の簡略化の観点から、図中では、一方のコンピュータシステム210aの詳細な構成のみを示しており、他方のコンピュータシステム210bの詳細な構成は省略している。また、システム連携ネットワーク230は、インターネット4から物理的に独立した独立ネットワークであり、このシステム連携ネットワーク230に接続された外部記憶装置240に格納されたデータは、2つのコンピュータシステム210a,210bによって共有されるようになっている。
【0138】
各コンピュータシステム210a,210bは、バス211、CPU212、ROM213、ハードディスク装置(以下、HDDと略称する)214、RAM215、インタフェース216、通信手段217,218、等から構成される本体部分と、この本体部分に直接接続された外部記憶部219、を備えている。ここで、通信手段217は、インターネット4に接続されて通信を行う手段であり、通信手段218は、システム連携ネットワーク230に接続されて通信を行う手段である。なお、インタフェース216には、表示装置221、入力装置222、印刷装置223等が接続されている。
【0139】
図11は、各コンピュータシステム210a,210bのHDD214に格納されるプログラムとデータの一例を示すブロック図である。この図11に示すように、プログラムとしてはまず、メインプログラム251が格納されるとともに、基本的なサブプログラムとして、通信プログラム252a、入出力プログラム252b、が格納されている。
【0140】
プログラムとしてはまた、システム保護用のサブプログラムとして、認証プログラム261a、暗号処理プログラム261b、等が格納されている。プログラムとしてはまた、顧客に対するサービスを実現するためのサブプログラムとして、顧客管理プログラム262、機器管理プログラム263、機器制御プログラム264、記録プログラム265、分析プログラム266、消費者支援プログラム267、地域管理プログラム268、課金管理プログラム269、危機管理プログラム270、等が格納されている。
【0141】
また、図11に示すように、データベース(DB)としては、認証DB281、顧客DB282a、顧客家DB282b、機器DB283a、機器アラームDB283b、操作DB284a、定期操作DB284b、消費履歴DB285a、操作履歴DB285b、地図DB288、料金明細DB289、危機管理DB290、等が格納されている。なお、これらのDBを示す3桁の数「281」〜「290」における末尾1桁の値は、個々のDBを管理する各サブプログラムを示す3桁の数「261」〜「270」における末尾1桁の値と一致している。
【0142】
図12は、サービスセンタ側のデータベースと顧客側の建物内における配電機器に格納されるデータの構成の一例を示すデータ構造図である。この図12に示すように、認証DB281は、認証ID、秘密鍵、公開鍵、暗号鍵、および適用状況のフィールドから構成される。顧客DB282aは、操作者ID、氏名、生年月日、公開鍵、家ID、および機器IDのフィールドから構成される。顧客家DB282bは、家ID、住所、一つ以上の操作者ID、および一つ以上の機器IDのフィールドから構成される。
【0143】
機器DB283aは、機器ID、IPアドレス、公開鍵、暗号鍵、通信プロトコル、機器名称、設置場所、および家IDのフィールドから構成される。機器アラームDB283bは、機器ID、データ項目、アラーム設定値のフィールドから構成される。操作DB284aは、操作者ID、機器ID、IPアドレス、通信プロトコル、操作内容、操作日時、操作結果、結果日時、および結果内容のフィールドから構成される。定期操作DB284bは、操作者ID、機器ID、操作内容、および操作日時のフィールドから構成される。
【0144】
消費履歴DB285aは、機器ID、データ項目、日時、運転データ、およびアラームのフィールドから構成される。操作履歴DB285bは、操作者ID、機器ID、IPアドレス、通信プロトコル、操作内容、操作日時、操作結果、結果日時、および結果内容のフィールドから構成される。
【0145】
さらに、機器側のデータとしては、機器データやサービスセンタデータを含む。このうち、機器データは、機器ID、IPアドレス、機器名称、秘密鍵、公開鍵、および通信プロトコルのフィールドから構成される。また、サービスセンタデータは、サービスセンタ(SC)ID、IPアドレス、認証ID、公開鍵、暗号鍵のフィールドから構成される。
【0146】
(5−2.サービスセンタの作用)
サービスセンタ200のコンピュータシステム210は、起動されると、HDD214に格納されたメインプログラム251が、RAM215上のプログラム領域にロードされる。RAM215上にロードされたメインプログラム251は、必要に応じて、通信プログラム252a、入出力プログラム252b、認証プログラム261a、暗号処理プログラム261b、あるいはその他の各種のサブプログラム262〜270、を適宜起動してRAM215上に配置し、処理を引き渡す。
【0147】
図13は、サービスセンタ200のコンピュータシステム210による動作手順の一例を示すフローチャートである。この図13に示すように、コンピュータシステム210は、顧客の建物100内の配電機器から各種の信号を受信する(S1301のYES)。ここで、定期的に受信する各種の信号や通常動作時の信号の場合(S1302のNO)には、受信した信号を記録するとともに、記録データを分析し、分析結果を保存する(S1303)。これに対し、地震発生時に開閉器のトリップに関する信号を受信した場合(S1302のYES)には、その開閉器を含む建物や地域に対する危機管理処理を行う(S1304)。
【0148】
コンピュータシステム210は、顧客の建物100内の電話機8a、PC10a、顧客の建物100外のPC10b、あるいはその他の各種の端末から、インターネット4および通信手段217を通じてアクセス要求を受信した場合(S1305のYES)には、認証処理を行う(S1306)。そして、認証が成立した場合(S1306のYES)にのみ、顧客からの暗号文、すなわち、暗号化された各種のデータ要求や操作要求(S1307のYES)について復号化処理を行って平文化し(S1308)、顧客からの要求に応じた処理を行う。
【0149】
すなわち、コンピュータシステム210は、顧客の端末から顧客の建物100内の配電機器や受電機器に関するデータ要求や各種の操作要求を取得した場合(S1309のYES)には、顧客の建物100内の配電機器や受電機器との間で通信を行って、データの取得や機器の操作を行う(S1310)。また、顧客の端末から顧客の建物100内の電気使用に関するアドバイス要求を取得した場合(S1311のYES)には、保存されている分析結果やそれに基づくアドバイス内容を含むデータを顧客の端末に送信することで顧客に対するアドバイスを行う(S1312)。なお、アドバイス内容としては、機器の動作状態に関する情報、電力使用量の節約に関する情報、の少なくとも一方を含む。
【0150】
コンピュータシステム210はまた、顧客の端末から顧客の建物100内の電気使用に関する契約変更要求を取得した場合(S1313のYES)には、顧客の端末に対して基本電力契約変更用の支援データを送信することで契約変更の支援を行う(S1314)。そして、顧客から契約変更内容のデータを取得した場合(S1315のYES)には、契約変更に必要な処理を行う(S1316)。
【0151】
(5−3.認証処理・暗号化通信、データ取得・機器操作処理)
上記のようなサービスセンタ200のコンピュータシステム210による基本的な処理として、顧客の端末との間における認理・暗号化通信、顧客の建物内の機器との間におけるデータ取得・機器操作処理、の詳細について以下に説明する。
【0152】
まず、サービスセンタ200のコンピュータシステム210と、顧客の端末との間における認証・暗号化通信の詳細について説明する。顧客の端末からのアクセス要求は、入力データとして、コンピュータシステム210のRAM215上にキャッシュされ、変数領域に格納される。コンピュータシステム210は、その認証プログラム261aにより、顧客DB282a中の操作者IDに対応した公開鍵を使用して、認証DB281中の暗号鍵のデータを暗号化する。この場合、認証DB281からは、複数の秘密鍵、公開鍵、暗号鍵を認証IDで選択できる。この暗号化された暗号鍵は、通信手段217およびインターネット4を経由して顧客に送られる。顧客は送られた暗号鍵の暗号を自分の秘密鍵で解き、その後の暗号化通信の暗号鍵として使用する。
【0153】
認証が済んでいる顧客からの暗号文は、同様にしてRAM215上にキャッシュされ、暗号処理プログラム261bで認証DB281の暗号鍵を使用して平文にする。
なお、顧客の建物100内の機器との通信も、顧客の端末との通信と同様に行うが、機器の場合には、機器DB283a中の公開鍵を使用する。
【0154】
また、顧客側に複数の操作者が存在し、操作者が操作できる機器の範囲が設定されている場合には、サービスセンタ200のコンピュータシステム210の顧客DB282aにおいて、操作者IDと機器IDとを関連付けておく。これにより、サービスセンタ200のコンピュータシステム210は、顧客側のある操作者から、特定の機器に対する操作要求を受信した場合に、顧客管理プログラム262により、顧客DB282aの操作者IDをキーとしてその人が操作可能な機器であるかどうかを機器IDと照合する。そして、照合の結果、当該機器が、当該操作者に操作が許されている機器である場合にのみ、機器制御プログラム264により、当該機器の操作を行う。
【0155】
また、サービスセンタ200のコンピュータシステム210が、顧客の建物100内の機器運転データを取得し、記録する場合の動作は次の通りである。まず、コンピュータシステム210は、機器管理プログラム263により、顧客家DB282bの家IDに対応した機器IDをもとに、機器DB283aから機器のIPアドレスを取得し、その機器との通信に合わせた通信プロトコルを使用して機器に対してデータ要求を行う。
【0156】
このデータ要求は、暗号処理プログラム261bで認証DB281の暗号鍵を使用して暗号文化され、当該機器に送信される。なお、前述したように、顧客の建物内のi−CB110でアドレス変換を行うため、各i−CC120との通信にあたっては、i−CB110のIPアドレスと、当該i−CC120の機器名称を使用することになる。
【0157】
当該機器は、データ要求に対応した返答データを、認証時に取り交わした暗号鍵で暗号化してコンピュータシステム210に返信する。コンピュータシステム210は、受信した暗号文をRAM215上にキャッシュし、暗号処理プログラム261bで認証DB281の暗号鍵を使用して平文にする。コンピュータシステム210は、平文になったデータを、記録プログラム265により、消費履歴DB285aの機器ID、データ項目、日時、運転データ、アラームの各フィールドに各データとして記録する。
【0158】
また、サービスセンタ200のコンピュータシステム210により、顧客の建物内の機器を操作する場合の動作は次の通りである。まず、コンピュータシステム210は、機器管理プログラム263により、顧客家DB282bの家IDに対応した機器IDをもとに、機器DB283aから機器のIPアドレス、暗号鍵、および通信プロトコルを取得して、操作内容、および操作日時データとともに操作DB284aに登録する。なお、前述したように、顧客の建物内のi−CB110でアドレス変換を行うため、各i−CC120のデータにおいては、機器のIPアドレスの代わりに機器名称を使用することになる。
【0159】
コンピュータシステム210は次に、機器制御プログラム264により、操作DB284aに登録されたデータを定期的にスキャンして操作日時データに到達したレコードの制御を行い、その機器との通信に合わせた通信プロトコルを使用して機器に対して操作内容を含む操作要求を行う。コンピュータシステム210は、操作要求を、暗号処理プログラム261bにより暗号文化して、当該機器に送信する。当該機器は、操作要求を平文化して機器の操作を行い、結果を暗号鍵で暗号化してコンピュータシステム210に返信する。
【0160】
コンピュータシステム210は、操作要求に対して機器から返信された暗号文を、暗号処理プログラム261bにより平文化した後、記録プログラム265により、操作DB284aに登録されていたレコードを操作履歴DB285bに移動するとともに、返信された操作結果、結果日時、および結果内容を追加する。
【0161】
また、サービスセンタ200のコンピュータシステム210により、顧客の建物内の機器を定期的に操作する場合の動作は次の通りである。すなわち、定期的に操作を行う場合に、コンピュータシステム210は、機器管理プログラム263により、顧客家DB282bの家IDに対応した機器IDをもとに、機器DB283aから機器のIPアドレス、暗号鍵、および通信プロトコルを取得して、操作内容、および操作日時データとともに定期操作DB284bに登録する。なお、各i−CC120のデータにおいては、機器のIPアドレスの代わりに機器名称を使用する点については前述した通りである。
【0162】
コンピュータシステム210は次に、機器制御プログラム264により、定期操作DB284bに登録されたデータを定期的にスキャンして操作日時データに到達したレコードの制御を行う。その機器との通信に合わせた通信プロトコルを使用して機器に対して操作内容を含む操作要求を行う。コンピュータシステム210は、操作要求を、暗号処理プログラム261bにより暗号文化して、当該機器に送信する。当該機器は、操作要求を平文化して機器の操作を行い、結果を暗号鍵で暗号化してコンピュータシステム210に返信する。
【0163】
コンピュータシステム210は、定期的な操作要求に対して機器から返信された暗号文を、暗号処理プログラム261bにより平文化した後、記録プログラム265により、定期操作DB284bに登録されていたレコードを操作履歴DB285bにコピーするとともに、返信された操作結果、結果日時、および結果内容を追加する。
【0164】
(5−4.サービスセンタによる効果)
上記のようなサービスセンタ200を含む本システムにおいては、前述した基本的な効果に加えて、さらに、サービスセンタ200の構成や作用に基づき、次のような効果が得られる。
【0165】
まず、サービスセンタ200は、顧客の端末からのアクセスを受けた際には、顧客の端末との間で認証を行った後にその端末との間で暗号化通信を行うとともに、顧客の建物100内の配電機器との間で認証を行った後にその配電機器あるいはそれに接続された受電機器との間で暗号化通信を行う。これにより、顧客は、顧客の建物の外や遠隔地にいる場合でも、サービスセンタを通じて顧客の建物内の配電機器や受電機器の状態確認や操作を容易に行うことができる。
【0166】
また、インターネット4等の広域ネットワークを利用する場合でも、第三者が顧客に成り済まして機器の不当な操作や動作状態に関するデータの不当な取得を行うこと等を防止できるため、システムの安全性を確保することができる。特に、顧客とサービスセンタとの間の秘密鍵、公開鍵を使用した認証と、暗号鍵の授受により、第三者による成り済ましを効果的に防止できる。さらに、サービスセンタ200の認証DBにより、複数の秘密鍵、公開鍵、暗号鍵のセットを使用できるため、システムの安全性をさらに高めることができる。
【0167】
また、同じ建物内に複数の操作者がいて、それぞれが操作する機器が異なる場合でも、顧客DB中のデータに機器IDを含めることにより、個々の操作者が操作できる範囲を制限できるので、担当外の操作者による誤操作に起因する事故の発生等を防止できる。
【0168】
また、サービスセンタ200側で、顧客の建物100内の配電機器や受電機器の運転データや操作データを時刻データと併せて記録したり、記録したデータを建物内の位置と関連付けて把握したりできるため、取得した情報に基づき、顧客に対して、電気使用に関する何らかのアドバイスを行うことができる。また、地図情報に基づいて地域管理や危機管理を行うことも可能である。
【0169】
一方、サービスセンタ200側で、顧客の建物100内の配電機器からの各種信号を記録し分析して、分析結果に基づき、通信ネットワークを通じて、顧客の端末に対し電気使用に関するアドバイスを行うことによって、顧客は、建物から離れている場合でも、端末により機器の動作状態に関する情報や、電力使用量の節約に関する情報を容易に把握できるため、電気を安全かつ経済的に使用できる。
【0170】
なお、サービスセンタ200側での分析結果に基づき、顧客の建物内のi−CC120に設けた表示手段128や音声手段129を通じて、建物内の顧客に対し電気使用に関するアドバイスを行うことも可能である。この場合にも同様に、建物内の顧客は、電気使用に関する知識が十分でなくても、機器の動作状態に関する情報や、電力使用量の節約に関する情報を容易に把握できるため、電気を安全かつ経済的に使用できる。
【0171】
また、顧客は、端末上で電気使用に関するアドバイスを受けるだけでなく、基本電力量契約の変更をリアルタイムで容易に行うこともできる。さらに、地震発生時には、顧客の建物100内の開閉器からのトリップ信号により、当該開閉器に対する操作をロックしたり、地震発生地域を特定する等の危機管理処理を行うことができる。なお、顧客の端末からのアクセス時における、サービスセンタによる機器操作、記録分析・アドバイス、契約変更支援、あるいは、地震発生時におけるサービスセンタによる危機管理処理、等の詳細については後述する。
【0172】
さらに、サービスセンタ200においては、同じ構成を有する2つのコンピュータシステム210a,210bを使用しているため、一方のコンピュータシステムの一部が故障しても、他方のコンピュータシステムにより、顧客に対するサービスを停止することなく継続できるため、電気管理サービスシステム全体としての信頼性に優れている。また、2つのコンピュータシステム210a,210b間を物理的に独立したシステム連携ネットワーク230で接続しているため、第三者からの不当なアクセスを受ける恐れがない上、システム210a,210b間の連携を暗号で行う必要なく、平文で行うことができるので、連携の応答性を高めることができる。
【0173】
また、システム連携ネットワーク230に接続した外部記憶240装置上のデータを2つのコンピュータシステム210a,210bで共有していることから、コンピュータシステム210a,210b間のデータ通信量を減少させることができ、各コンピュータシステム210a,210bに対する負荷を減少させることができる。したがって、電気管理サービスシステム全体の応答性を大きく高めることができる。
【0174】
なお、サービスセンタ200の変形例として、2つのコンピュータシステム210a,210b間を物理的に独立したシステム連携ネットワーク230で接続せずに、インターネット4等の広域ネットワーク上にデータの暗号化によって擬似的な独立ネットワークを形成することも可能である。この場合には、物理的に独立した専用のネットワークが不要となる分だけ、システムを安価に構築できる。この場合にはまた、2つのコンピュータシステムを遠く離れた場所に設置できるため、自然災害等による一方のコンピュータシステムの停止が他方のコンピュータシステムに波及することを防止でき、この点で電気管理サービスシステム全体の信頼性を向上できる。
【0175】
(6.各処理の作用効果)
以下には、上述したような本システムによる各種の処理として、顧客の端末からのアクセス時における認証・機器操作処理、記録分析・アドバイス処理、消費者支援処理、契約変更支援処理、あるいは、地震発生時における危機管理処理、という各処理の作用効果について、具体例を交えながら順次説明する。
【0176】
(6−1.顧客の端末からのアクセス時における認証・機器操作処理)
例えば、顧客の建物内のi−CC120bに家電製品11としてVTRが接続されており、建物から離れた位置にいる顧客が例えば、携帯電話9から、そのVTR11を操作しようとする場合には、顧客は、電話局6に電話をかけて、任意のサービスプロバイダにログインする。その上で、顧客は、サービスセンタ200をインターネット上で呼び出してサービスセンタ200にログインする。この時に、サービスセンタ200は、操作者IDとパスワードで顧客の認証を行い、その顧客が正当な顧客であるか否かを認証する。
【0177】
続いて、顧客は、携帯電話9からサービスセンタ200に対して、VTR11への操作要求を行う。この場合の操作要求は、認証時にサービスセンタ200から得られた暗号鍵による暗号文としてサービスセンタ200に暗号化通信で送信される。サービスセンタ200は、VTR11への操作要求を受信すると、それを接続したi−CC120bのi−CB110に対して暗号化通信で送信する。顧客の建物内のi−CB110は、サービスセンタ200との間で認証を行った後、認証済みのサービスセンタ200からの操作要求のみを受け付け、その操作要求を平文にして屋内配電線3、i−CC120bを経由してVTR11に送信する。
【0178】
顧客はまた、携帯電話9だけでなく、建物内の電話機8aからサービスセンタ200にログインすることにより、上述した方法によって、VTR11の操作を行うことができる。さらに、顧客は、建物外部のパソコン10bを使用して電話機8b経由で電話局6に電話をかけ、任意のサービスプロバイダにログインし、その後、上述した方法によって、VTR11の操作を行うことができる。
【0179】
このように、第三者が、サービスセンタ200や顧客の建物100内のi−CB110を経由してVTR等の家電製品11を不当に操作しようと試みても、サービスセンタ200は、認証を行った正当な顧客からの信号以外は受け付けず、顧客の建物100内のi−CB110は、認証を行った相手のサービスセンタ200からの信号以外は受け付けない。したがって、第三者が、サービスセンタ200や顧客の建物100内のi−CB110を経由して不当な操作を行うことは不可能であり、システムの安全性は高い。
【0180】
(6−2.記録分析・アドバイス処理)
図14は、i−CB110の主制御手段113、またはi−CC120の主制御手段123において、RAM145上に計測プログラム156がロードされてCPU142とともに計測実行・保存手段181を構成している状態を示している。この図14において、182は計測要求部、183は計測実行部、184は計測結果保存テーブルである。
【0181】
以下には、図14を参照して、配電機器からの各種信号をコンピュータシステム210の消費履歴DB285aに記録する際の動作手順を説明する。まず、コンピュータシステム210においては、図11に示す記録プログラム265がロードされ、定時記録の要求が顧客の建物100内のi−CB110やi−CC121に対して行われる。
【0182】
この要求により、i−CB110やi−CC121においては、図14に示す計測要求部182に定時要求が保存される。この計測要求部182は、定期的に、例えば1分毎に、計測実行部183に計測の実行を要求する。計測実行部183は、電圧、電流、電力、および無効電力を計測し、計測結果保存テーブル184に時刻データと共に保存する。
【0183】
コンピュータシステム210は、定期的に、例えば1時間毎にi−CB110やi−CC121に対して運転データを要求して、データを取得し、取得した運転データを、消費履歴DB285aに記録する。
【0184】
また、図15は、サービスセンタ200の構成要素であるコンピュータシステム210のRAM215上に分析プログラム266がロードされてCPU142とともに分析手段301を構成している状態を示している。この図15において、302は電力量分析部、303は電力パターン分析部、304は相関分析部、305は結果保存テーブル、306はレポート部である。
【0185】
次に、図15を参照して、コンピュータシステム210において、消費履歴DB285aに記録された記録内容を分析する際の動作手順を説明する。まず、コンピュータシステム210は、消費履歴DB285aに記録されたデータを、電力量分析部302で読み込み、最大電力や最小電力、最大電力の90%消費ゾーン、80%消費ゾーン、70%消費ゾーン、等を抽出して時刻データと共に結果保存テーブル305に保存する。
【0186】
また、コンピュータシステム210は、電力パターン分析部303により、消費履歴DB285aのデータを読み込み、毎日の運転パターンを抽出して結果保存テーブル305に保存する。コンピュータシステム210はさらに、相関分析部304により、結果保存テーブル305から電力量分析部302の分析結果や電力パターン分析部303の分析結果を読み込んで、例えば、最大電力発生時刻の分布や、最大電力発生時に同時に使用されている機器の相関関係等を調べ、結果保存テーブル305に保存する。
【0187】
次に、以上のような分析処理によって得られた分析結果に基づくアドバイス処理の動作手順を説明する。まず、顧客の端末からアドバイス要求があった場合や、月次のレポートを行う場合等に、コンピュータシステム210は、図15に示す分析手段301のレポート部306によって、アドバイス内容を顧客の端末上の画面や帳票に出力する。
【0188】
例えば、相関分析部304による相関分析の結果、消費者宅において、最大電力が発生している時間帯が集中しており、例えば、電気釜による炊飯中に電子レンジを使用することにより、最大電力が発生しているならば、この点をアドバイスする。この場合、具体的には、電気釜の消費電力と電子レンジの消費電力をそれぞれ表示して、使用をずらした場合の最大電力がどの程度になるかを表示する。
【0189】
また、顧客の建物100内のi−CC120に設けた表示手段128や音声手段129により建物内の顧客にアドバイスすることも可能である。例えば、相関分析部304による相関分析の結果、消費者宅において、特定のコンセントi−CC120bに負荷が集中しており、別のコンセントi−CC120cに機器を振り分けた方がよい場合には、この点をアドバイスする。
【0190】
この場合に、負荷が集中しているi−CC120bの音声手段129から音声やチャイムを発生させたり、表示手段128により光信号や画像メッセージを出力する等により、負荷集中の場所を顧客に明確に通知することができる。さらに、振り分け先のi−CC120cからも、同様に、音声やチャイム、光信号や画像メッセージ等により、振り分け先の場所を顧客に明確に通知することができる。
【0191】
以上のように、顧客の建物内の配電機器からの各種信号を記録、分析し、分析結果に基づき顧客の端末や配電機器を通じて顧客にアドバイスすることによって、顧客の電気に対する知識が十分でなくても、契約上必要な最大電力量等を容易に把握したり、基本電力量契約における無駄をなくすことができる。また、顧客の知識が十分でなくても、コンセントの位置や、必要な対策等を分かり易く伝達することができるため、特定のコンセントへの負荷集中など、不安全な電気の使用を防止して、電気災害を未然に防ぐことができる。
【0192】
(6−3.消費者支援処理)
図16は、サービスセンタ200の構成要素であるコンピュータシステム210のRAM215上にロードされた消費者支援プログラム267による消費者支援処理の動作手順を示すフローチャートである。以下には、この図16を用いて、顧客がサービスセンタ200へのアクセスに使用する端末に応じた消費者支援処理の流れについて説明する。
【0193】
まず、顧客が家庭用電話機や公衆電話機から電話局6を経由してサービスセンタ200に電話した場合について説明する。この場合に、コンピュータシステム210においては、メインプログラム251の働きによって、消費者支援プログラム267が起動され、RAM215にロードされる。コンピュータシステム210は、起動された消費者支援プログラム267により、顧客に対して音声メッセージでログインを求める。これに対して、顧客は、電話機のキーを操作してユーザIDとパスワードを入力する(S1601)。
【0194】
コンピュータシステム210は、ユーザIDとパスワードが正しい場合にはメニューに進み、音声メッセージでメニュー内容を順次通知する(S1602)。図16においては、「機器選択」、「情報要求」、「契約変更要求」、「ログアウト」、等のメニュー内容が通知され、顧客は、電話機のキー操作により、求めるメニュー内容を選択する。
【0195】
例えば、顧客が、外出先からエアコンをつけたい場合には、「機器選択」を選ぶことにより、コンピュータシステム210は、機器選択ステップ(S1611)に進み、「操作したい機器の名前を言って下さい」という音声メッセージを発する。音声メッセージに従って、顧客が「エアコン」と言うと、コンピュータシステム210は、「エアコンが選択されました」という音声メッセージを発して、次の設定および操作ステップ(S1612)に進む。
【0196】
コンピュータシステム210は、設定および操作ステップ(S1612)では例えば、「操作内容の選択をして下さい。1はエアコンを入れる時間を予約する、2はエアコンを切る時間を予約する、3は直ちにエアコンを入れる、4は直ちにエアコンを停止する。それでは番号を押して下さい。」という音声メッセージを発する。音声メッセージに従って、顧客が電話機をキー操作することにより、コンピュータシステム210は、顧客の建物内のエアコンを操作し、その結果についての情報表示を行う(S1613)。
【0197】
また、顧客からの情報要求(S1621)やそれに対する情報表示(S1622)、等も同様に行うことができるため、顧客は、電話機からオンラインで消費者宅の機器を操作したり、情報を取得したりすることができる。また、顧客からの契約変更要求(S1631)やそれに対する契約変更支援(S1632)、等も同様に行うことができる。コンピュータシステム210はまた、顧客のログアウト(S1641)により、消費者支援処理を終了する。
【0198】
次に、顧客が携帯電話やPHS、パソコン、PDS等から電話局6およびインターネット4を経由してサービスセンタ200に接続した場合について説明する。この場合に、コンピュータシステム210においては、メインプログラム251の働きによって、消費者支援プログラム267が起動され、RAM215にロードされる。コンピュータシステム210は、消費者支援プログラム267により、顧客の当該端末、すなわち、携帯電話やPHS、パソコン、PDS等(以下には、携帯端末と総称する)の画面上にログインの画面を表示する。これに対して、顧客は、画面上の入力欄に自分のIDとパスワードを入力する(S1601)。入力されたIDとパスワードは、コンピュータシステム210の認証DB281の公開鍵で暗号化された後、端末からサービスセンタ200に送信される。
【0199】
コンピュータシステム210は、ユーザIDとパスワードが正しい場合にはメニューに進み、顧客の携帯端末の画面上でメニュー内容を表示する(S1602)。メニュー選択以下の手順については、音声メッセージと画面表示の差異を除けば、前述した家庭用電話機や公衆電話機から電話した場合と同様である。
【0200】
このように、本システムによれば、家庭用電話機や公衆電話機等の固定電話機、あるいは、携帯電話やPHS、パソコン、PDS等の各種の携帯端末に対しても、サービスセンタ200側でその端末に適合したソフトで音声メッセージや画面を送受信できる。そして、サービスセンタ200側で、顧客の建物内の各種の配電機器や受電機器に合わせた操作体系、コマンド体系で操作を行うことができるので、どのような種類の機器でもサービスセンタ200から容易に操作することができる。
【0201】
(6−4.契約変更支援処理)
以下には、前述したように、携帯電話やPHS、パソコン、PDS等の各種の携帯端末からサービスセンタ200にログインした後、オンラインで基本電力量契約を変更する場合の契約変更支援処理と、電子メールを利用する場合の契約変更支援処理について、順次説明する。
【0202】
すでに説明したように、携帯端末でログインを行った後に、顧客により基本電力量の「契約変更要求」が選択されると、コンピュータシステム210はまず、分析プログラム266の働きにより、分析結果を取得し、顧客の携帯端末の画面上に、レポート表示を行う。このレポート表示は、具体的には、顧客の建物内における電力消費理履歴に関する情報と、それに応じて推奨される基本電力量の契約内容に関する情報を含む。
【0203】
携帯端末の画面上でそのようなレポート表示を参照した顧客により、推奨される基本電力量契約内容が選択され、コンピュータシステム210から送信される確認メッセージに対して、顧客により確認が行われた時点で、コンピュータシステム210は、顧客から受信した契約内容に応じた契約変更処理を実行する。
【0204】
このように、本システムにおいては、基本電力量契約の変更において、顧客の過去の電力消費履歴をもとに分析して、無駄のない、また誤りのない、適切な基本電力量の契約変更をオンラインで容易に実現できるので、電気に詳しくない消費者であっても、サービスマンが対面で契約変更を行う以上に適切な契約ができる。すなわち、顧客は、電力消費履歴を把握した上で、それに応じた契約内容を把握することにより、変更する意義を理解した上で適切な契約変更を容易に行うことができる。
【0205】
また、図17は、サービスセンタ200のコンピュータシステム210と顧客の携帯端末との間で、電子メールを利用して契約変更支援処理を行う場合のデータの流れを示す説明図である。この図17に示すように、顧客の携帯端末から、変更要求メール401が顧客の公開鍵402とともに、コンピュータシステム210における基本電力量の契約変更専用メールアドレス宛に送信されると、コンピュータシステム210の契約専用メールボックス411に変更要求メール401が到達する。
【0206】
コンピュータシステム210は、受信した変更要求メール401に応答して、契約変更フォーム412にID番号を付けるとともに、送信者である顧客の公開鍵402’を使用して契約変更フォーム412を暗号手段413により暗号化して、暗号化契約変更フォーム414とする。この暗号化契約変更フォーム414は、サービスセンタ200の公開鍵415とともに、契約変更の入力を行うための契約変更支援用データとして、変更要求元である顧客の携帯端末に送信される。
【0207】
この顧客の携帯端末において、受信した暗号化契約変更メール414は、顧客の秘密鍵403を使用して復号手段404により復号化され、元の契約変更フォーム412’が得られる。なお、このように契約変更フォームを復号できるのは、秘密鍵403を所有する顧客本人のみである。続いて、契約変更フォーム412’に記載のアドバイスに従って、顧客により必要個所の入力が行われ、記入済みフォーム405が作成されると、この記入済みフォーム405は、サービスセンタ200の公開鍵415を使用して暗号手段406により暗号化され、暗号化記入済みフォーム407が得られる。
【0208】
この暗号化記入済みフォーム407は、先の変更要求メール401と同様に、コンピュータシステム210における基本電力量の契約変更専用メールアドレス宛に送信される。その結果、コンピュータシステム210の契約専用メールボックス411’に暗号化記入済みフォーム407が到達する。コンピュータシステム210は、サービスセンタ200の秘密鍵416を使用して、暗号化記入済みフォーム417を復号化し、記入済みフォーム405’を得る。この記入済みフォーム405’の中には、顧客に送信する際に元の契約変更フォーム412に記入したID番号が記載されているはずであるので、コンピュータシステム210は、この時点で、両者のID番号の照合を行い、IDが一致している場合にのみ、記入済みフォーム405’の内容に基づき契約変更処理を行う。
【0209】
以上説明したように、本システムによれば、顧客は、端末上でリアルタイムに、あるいは電子メールを利用して基本電力量契約の変更を容易に行うことができる。また、オンラインでの処理においては、ユーザIDとパスワード、公開鍵を使用した暗号化通信を行い、また、電子メールでの処理においては、公開鍵や秘密鍵、ID番号を使用した暗号化通信を行うことにより、第三者による不当な情報取得や契約変更を防止できるため、安全性に優れている。なお、本システムにおける契約変更支援処理としては、このようなオンラインでの処理と電子メールでの処理のうち、少なくともいずれか一方を行うことにより一定の効果は得られるが、両方の処理を行うようにすれば、顧客の要望に柔軟に対応することができ、サービス性を向上できる。
【0210】
(6−5.地震発生時における危機管理処理)
以下には、地震発生時におけるサービスセンタによる危機管理処理について説明する。まず、地震発生時には、i−CB110の地震検知手段117が震度を検知して、予め設定された基準値よりも大きい場合に制御手段112にトリップ要求(地震検知信号)を出力し、開閉器111をトリップさせる点、および、トリップに関する情報が、i−CB110から屋外配電線2を経由してサービスセンタ200に送信される点、については前述した通りである。
【0211】
サービスセンタ200のコンピュータシステム210は、このトリップに関する情報を、記録プログラム265によって操作履歴DB285bに記録する。また、コンピュータシステム210は、危機管理プログラム270によって、機器管理プログラム263に機器DB283aを検索させて家IDを取得し、さらに、顧客管理プログラム262に顧客家DB262bを検索させて、該当の家IDに関連する全ての機器IDを取得する。この場合、コンピュータシステム210は、危機管理プログラム270により、取得した全ての機器IDに対応する機器について、操作DB284a、定期操作DB284bからの操作信号をブロックして、当該顧客宅の機器を操作しないようにする。
【0212】
また、コンピュータシステム210は、地域管理プログラム268により、危機管理プログラム270が取得した全ての家IDについて値を取得して、地図DB288に登録し、サービスセンタ200の表示装置221上でグラフィカルに画面表示を行うことにより、サービスセンタ200のオペレータに情報を与える。これにより、オペレータは、地震の震度の大きい地域を一目で把握し、地域の状況を直ちに確認できるので、その地域を停電すべきか、または復電すべきかの判断を迅速に行うことができる。
【0213】
以上のように、本システムによれば、開閉器の自動遮断による前述した効果に加えて、さらに、次のような効果が得られる。すなわち、地震の影響を受けた顧客宅内の点検が終了するまで、サービスセンタ200からの操作をロックできるため、安全な消費者向け総合電気管理サービスシステムを実現できる。また、地震時に地震の影響を強く受けた地域を瞬時に特定できるため、迅速な対応が可能であり、地域レベルでの安全性を高めることができる。
【0214】
(7.他の実施形態)
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な形態が実施可能である。例えば、配電機器の具体的な構成やその主制御手段の具体的な構成は適宜選択可能であり、サービスセンタ側においても、コンピュータシステムの具体的な構成は適宜選択可能である。さらに、前述したプログラム構成やデータ構造は一例に過ぎず、具体的な構成や構造は適宜選択可能である。
【0215】
例えば、前記実施形態においては、顧客の建物内における1つの配電機器(i−CB)において、認証、暗号処理を行ったが、複数の配電機器に認証、暗号処理を行わせることも可能である。また、前述した認証や暗号処理の手法や手順は、一例に過ぎず、具体的な手法や手順は適宜選択可能である。
【0216】
さらに、前記の実施形態においては、顧客の建物が住宅である場合について説明したが、本発明が対象とする顧客の建物は、住宅に限らず、ビル、工場、等の各種の建物一般を対象としており、したがってまた、本発明が対象とする受電機器は、それらの建物に設置される照明設備、空調設備やエレベータ設備等の各種の受電設備等を含む受電機器一般を対象としている。一方、地震発生時にその震度に応じて自動遮断する開閉器は、それ自体でも、本発明の1つの形態である。
【0217】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、建物内の配電機器に接続された電力線を通信線として利用するとともに、配電機器との間で動作状態の検出や動作制御のための通信を行うことにより、電力消費者の建物内における電気使用状態の遠隔地からの確認や、建物内の配電機器に対する遠隔地からの操作が可能となるため、電力消費者が電気を安全かつ経済的に使用できるようにする電気管理サービスシステムとその方法を提供することができる。
【0218】
また、本発明によれば、電力消費者の建物内における電気使用状態やその分析結果に応じて、建物内での電気使用に関するアドバイスや契約変更を容易に行うことが可能な電気管理サービスシステムとその方法を提供することができる。
また、本発明によれば、電力消費者の建物内における各種の受電機器の制御方式に関わらず、それらの受電機器に対して電力消費者が遠隔地から状態確認や操作を容易に行うことが可能な電気管理サービスシステムとその方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、建物が地震の影響を大きく受けた場合に、その建物内の開閉器を遮断することが可能な電気管理サービスシステムとその方法、開閉器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した消費者向け総合電気管理サービスシステムの実施形態において、全体構成の一例を示すブロック図。
【図2】図1に示すネットワーク型インテリジェント開閉器(i−CB)の構成の一例を示すブロック図。
【図3】図1に示すネットワーク型インテリジェントコンセント(i−CC)の構成の一例を示すブロック図。
【図4】図1に示すシステムの基本的な動作手順の概略を示すフローチャート。
【図5】図2に示すi−CBを構成する主制御手段の構成の一例を示すブロック図。
【図6】図3に示すi−CCを構成する主制御手段の構成の一例を示すブロック図。
【図7】図5に示すi−CBの主制御手段による動作手順の一例を示すフローチャート。
【図8】図6に示すi−CCの主制御手段による動作手順の一例を示すフローチャート。
【図9】図5に示すi−CBの主制御手段におけるアドレス変換手段の構成を示すブロック図。
【図10】図1に示すシステムにおけるサービスセンタの構成の一例を示すブロック図。
【図11】図10に示すコンピュータシステムのHDDに格納されるプログラムとデータの一例を示すブロック図。
【図12】図1に示すシステムにおいて、サービスセンタ側のデータベースと顧客側の建物内における配電機器に格納されるデータの構成の一例を示すデータ構造図。
【図13】図10に示すコンピュータシステムによる動作手順の一例を示すフローチャート。
【図14】図5に示すi−CBの主制御手段または図6に示すi−CCの主制御手段における計測実行・保存手段の構成を示すブロック図。
【図15】図10に示すコンピュータシステムにおける分析手段の構成を示すブロック図。
【図16】図10に示すコンピュータシステムによる消費者支援処理の動作手順を示すフローチャート。
【図17】図1に示すシステムにおいて、サービスセンタのコンピュータシステムと顧客の携帯端末との間で、電子メールを利用して契約変更支援処理を行う場合のデータの流れを示す説明図。
【符号の説明】
1…電力系統
2…屋外配電線
3…屋内配線
4…インターネット
5…ゲートウェイ
6…電話局
7…ターミナルアダプタ(TA)
8a,8b…電話機
9…携帯電話
10a,10b…パーソナルコンピュータ(PC)
11…家電製品
100…顧客の建物
110…ネットワーク型インテリジェント開閉器(i−CB)
111…開閉器
112…制御手段
113…主制御手段(MC)
114a,114b…ネットワーク変換器(NC)
115…計測手段
116a,116b…検出手段
117…地震検知手段
120(120a〜120c)…ネットワーク型インテリジェントコンセント(i−CC)
121…開閉器
122…制御手段
123…主制御手段(MC)
124a,124b…ネットワーク変換器(NC)
125…計測手段
126b…検出手段
128…表示手段(DISP)
129…音声手段(SP)
130…集音手段
131…接続手段
141…バス
142…CPU
143…ROM
144…不揮発性メモリ
145…RAM
146a,146b…インタフェース
200…サービスセンタ(SC)
210(210a,210b)…コンピュータシステム
211…バス
212…CPU
213…ROM
214…ハードディスク装置(HDD)
215…RAM
216…インタフェース
217,218…通信手段
219…外部記憶部
221…表示装置
222…入力装置
223…印刷装置
230…システム連携ネットワーク
240…外部記憶装置

Claims (23)

  1. 顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービスシステムにおいて、
    顧客の建物に設置される少なくとも1つの配電機器に接続された電力線を通信線とするネットワーク手段と、
    前記配電機器に設けられ、配電機器の動作状態の検出および配電機器の動作制御の少なくとも一方を行う動作管理手段と、
    前記ネットワーク手段を経由して前記動作管理手段に接続され、動作管理手段との間で、検出データの受信および操作要求の送信の少なくとも一方を行うサービスセンタと、
    を備えたことを特徴とする電気管理サービスシステム。
  2. 前記動作管理手段は、
    前記配電機器の動作制御を行う制御手段、
    電圧、電流、電力、無効電力のうち、少なくとも1種類の信号を検出する第1の検出手段、
    という2つの手段を備えるとともに、
    音声、画像、温度、照度のうち、少なくとも1種類の信号を検出する第2の検出手段、
    音声、画像、光のうち、少なくとも1種類の信号を出力する出力手段、
    という2つの手段を個別選択的に備えた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気管理サービスシステム。
  3. 前記動作管理手段は、
    前記配電機器のID、暗号鍵を保有し、鍵認証および通信相手認証のいずれかを前記サービスセンタとの間で実行する認証手段と、
    認証が成立した場合に、前記サービスセンタとの間で暗号化通信を実行する暗号化通信手段とを備えた、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気管理サービスシステム。
  4. 前記動作管理手段の前記暗号化通信手段は、
    認証が成立した場合に、前記サービスセンタとの間で暗号化通信を実行することにより、当該配電機器に接続された受電機器と前記サービスセンタとの間の通信を可能にするように構成された、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気管理サービスシステム。
  5. 前記動作管理手段のうち、同じ建物内の配電機器の中から選択された1つの配電機器に設けられた動作管理手段は、
    当該建物内の各配電機器に設定されたローカルアドレスと、前記サービスセンタとの通信に使用される各配電機器の特定情報との間の変換を実行するアドレス変換手段を備え、
    当該建物内の他の動作管理手段と前記サービスセンタとの間の通信を中継するように構成された、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気管理サービスシステム。
  6. 前記動作管理手段のうち、開閉器に設けられた動作管理手段は、
    地震の震度を検知して、地震の震度が予め設定された基準値以上の場合に地震検知信号を出力する地震検知手段と、
    地震検知信号に応答して開閉器を開放させる制御手段とを備えた、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電気管理サービスシステム。
  7. 前記サービスセンタは、
    少なくとも表示装置、入力装置、記憶装置を備えたコンピュータシステムから構成され、このコンピュータシステムは、
    通信ネットワークに接続する通信手段と、
    少なくとも顧客管理、機器管理、機器制御、認証、暗号処理、通信の各処理を行うとともに、地域管理、危機管理、記録の中から選択された処理を行う処理手段と、
    少なくとも顧客に関する情報、機器に関する情報、認証に関する情報を格納するとともに、前記処理手段によって行う処理に応じて、顧客の建物に関する情報、機器の運転データ、機器の操作データ、料金明細に関する情報、地図情報の中から選択された情報を格納する格納手段とを備えた、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電気管理サービスシステム。
  8. 前記顧客に関する情報は、少なくとも操作者ID、氏名、公開鍵を含むとともに、生年月日、建物ID、機器IDを個別選択的に含み、
    前記機器に関する情報は、少なくとも機器ID、機器名称、公開鍵を含むとともに、IPアドレス、建物ID、設置場所、通信プロトコルを個別選択的に含み、
    前記認証に関する情報は、少なくとも認証ID、秘密鍵、公開鍵を含むとともに、建物ID、適用状況、暗号鍵を個別選択的に含む、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電気管理サービスシステム。
  9. 前記動作管理手段のうち、開閉器に設けられた動作管理手段は、
    地震の震度を検知して、地震の震度が予め設定された基準値以上の場合に地震検知信号を出力する地震検知手段と、
    地震検知信号に応答して、開閉器を開放させるとともに、前記サービスセンタに対して地震検知信号を送信する制御手段とを備え、
    前記処理手段は、
    前記開閉器の動作管理手段から地震検知に関する情報を取得した場合に、当該建物内の当該開閉器を含む配電機器の操作を阻止する危機管理処理を行う危機管理手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電気管理サービスシステム。
  10. 前記処理手段は、
    前記危機管理手段により取得した全ての建物についての地震検知に関する情報と前記格納手段に格納された地図情報に基づいて、地震の影響を受けた地域を特定する地域管理処理を行う地域管理手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項9に記載の電気管理サービスシステム。
  11. 前記サービスセンタは、同一の構成を有する2つのコンピュータシステムから構成され、
    前記2つのコンピュータシステムは、前記通信ネットワークから物理的に独立した独立ネットワーク、およびデータの暗号化によって通信ネットワーク上に擬似的に形成される独立ネットワーク、のいずれかを通じて接続される、
    ことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載の電気管理サービスシステム。
  12. 前記サービスセンタは、前記コンピュータシステムと前記独立ネットワークを介して接続された記憶装置を有し、この記憶装置上にデータを保持するように構成された、
    ことを特徴とする請求項11に記載の電気管理サービスシステム。
  13. コンピュータシステムを利用して、顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービス方法において、
    顧客の端末が通信ネットワークを経由して前記コンピュータシステムに接続された場合に、端末に対して顧客の建物内の機器に関する操作要求またはデータ要求を入力させるための入力支援用データを送信する要求入力支援ステップと、
    端末から機器に関する操作要求またはデータ要求を受信した場合に、その操作要求またはデータ要求を、当該機器に適合する通信プロトコルに変換し、当該機器またはそれに接続された配電機器に接続された電力線を通信線とするネットワーク手段を経由して当該機器に送信し、機器の操作または機器データの取得を行う機器操作ステップと、
    機器の操作結果または取得した機器データを示す情報を、前記通信ネットワークを経由して端末に送信することにより、顧客に情報を提示する情報提示ステップと、
    を有することを特徴とする電気管理サービス方法。
  14. 顧客の端末が通信ネットワークを経由して前記コンピュータシステムに接続された場合に、端末に対して認証用のデータを入力させるための入力支援用データを送信する認証用入力支援ステップを有し、
    端末から受信した認証用のデータにより認証が成立した場合に、前記要求入力支援ステップを行う、
    ことを特徴とする請求項13に記載の電気管理サービス方法。
  15. コンピュータシステムを利用して、顧客の建物内における電気使用に関連する各種の情報を管理して顧客にサービスを提供する電気管理サービス方法において、
    顧客の建物内に設置された配電機器のうち、請求項2に記載の動作管理手段を備えた配電機器から、その配電機器または配電機器に接続された受電機器の動作状態または動作履歴に応じて得られた各種の信号を、配電機器に接続された電力線を通信線とするネットワーク手段を経由して受信する信号受信ステップと、
    配電機器から受信した各種の信号を格納手段に記録するとともに、記録データを分析する記録分析ステップと、
    分析結果に基づき、前記配電機器または配電機器に接続された受電機器の動作状態に関する情報、電力使用量の節約に関する情報、の少なくとも一方を含むアドバイス用データを、前記ネットワーク手段を経由して配電機器に送信し、顧客に通知させる機器宛アドバイスステップと、
    を有することを特徴とする電気管理サービス方法。
  16. 前記機器宛アドバイスステップは、
    前記配電機器により、音声、画像、光信号のうち、少なくとも1種類の信号を出力してアドバイスの対象となる機器を明示させるステップ、
    前記配電機器により、アドバイス内容を音声または画像で出力して顧客に通知させるステップ、
    という2つのステップの少なくとも一方を含む、
    ことを特徴とする請求項15に記載の電気管理サービス方法。
  17. 顧客の端末が通信ネットワークを経由して前記コンピュータシステムに接続された場合に、分析結果に基づき、前記配電機器または配電機器に接続された受電機器の動作状態に関する情報、電力使用量の節約に関する情報、の少なくとも一方を含むアドバイス用データを、通信ネットワークを経由して端末に送信する端末宛アドバイスステップを有する、
    ことを特徴とする請求項15または請求項16に記載の電気管理サービス方法。
  18. 前記記録データの分析は、最大電力の抽出、機器の動作パターンの抽出、最大電力と機器の動作との相関関係の抽出、を含み、
    前記アドバイス用データは、前記配電機器に接続された複数の受電機器の動作パターンと最大電力量との相関関係に関する情報、電力使用量を節約するための複数の受電機器の動作パターン変更に関する情報、配電機器の負荷集中を解消するための受電機器の振り分けに関する情報、の中から選択された情報を含む、
    ことを特徴とする請求項15乃至請求項17のいずれかに記載の電気管理サービス方法。
  19. 前記端末宛アドバイスステップは、
    端末に対して電力供給者との基本電力量契約の変更用の入力を行わせるための契約変更支援用データを送信するステップと、
    端末から契約変更内容のデータを受信した場合に、そのデータに基づき、当該基本電力量契約の変更に必要な処理を行うステップとを含む、
    ことを特徴とする請求項17に記載の電気管理サービス方法。
  20. 前記端末向けアドバイスステップは、
    端末に対して電力供給者との基本電力量契約の変更用の入力を行わせるための契約変更支援用データを含む電子メールを送信するステップと、
    端末から契約変更内容のデータを含む電子メールを受信した場合に、そのデータに基づき、当該基本電力量契約の変更に必要な処理を行うステップとを含む、ことを特徴とする請求項17または請求項19に記載の電気管理サービス方法。
  21. 前記契約変更支援用データは、顧客の建物内における電力消費履歴に関する情報と、それに応じて推奨される基本電力量の契約内容に関する情報を含む、
    ことを特徴とする請求項19または請求項20に記載の電気管理サービス方法。
  22. 顧客の端末が通信ネットワークを経由して前記コンピュータシステムに接続された場合に、端末に対して認証用のデータを入力させるための入力支援用データを送信する認証用入力支援ステップを有し、
    端末から受信した認証用のデータにより認証が成立した場合に、前記端末向けアドバイスステップを行う、
    ことを特徴とする請求項17、請求項19乃至請求項21のいずれかに記載の電気管理サービス方法。
  23. 電力消費者の建物に設置される開閉器において、
    地震の震度を検知して、地震の震度が予め設定された基準値以上の場合に地震検知信号を出力する地震検知手段と、
    地震検知信号に応答して開閉器を開放させる制御手段とを備えた、
    ことを特徴とする開閉器。
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