JP2004021891A - 生産日程作成システム、部品納入指示システム、生産日程作成方法及び生産日程計画の作成支援方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産量の変動を平準化した生産日程を作成できる生産日程作成システムを提供する。
【解決手段】複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成するシステムである。複数種類の商品について、顧客2001が要求する納入個数と納入日とを示すデータN(i)等を受け取って、納入個数の合計の大小により、生産頻度を商品の種類ごとに決定する。決定した前記生産頻度で、1回の生産で生産すべき商品個数を定め、生産頻度で選択した生産日にそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成する。そして、生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合には、生産頻度の少ない商品から順に、生産個数を別の稼働日に移動させ、生産日程計画を平準化する。
【選択図】図2
【解決手段】複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成するシステムである。複数種類の商品について、顧客2001が要求する納入個数と納入日とを示すデータN(i)等を受け取って、納入個数の合計の大小により、生産頻度を商品の種類ごとに決定する。決定した前記生産頻度で、1回の生産で生産すべき商品個数を定め、生産頻度で選択した生産日にそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成する。そして、生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合には、生産頻度の少ない商品から順に、生産個数を別の稼働日に移動させ、生産日程計画を平準化する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サプライチェーンマネージメント(SCM)に関し、特に、生産日程作成方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
消費者(エンドユーザ)向け商品(消費財)の市場への投入において消費者の趣向に対応するため、商品の多様化を図ることや、商品の短納期化が求められている。例えば、自動車の購入者のために種々の車種やグレード等を揃え素早く納車するということが求められている。あるいは、サプライヤである自動車用部品のメーカであれば、カーメーカ毎・そのカーメーカの車種毎・そのカーメーカのグレード毎などに対応した種々の部品を揃え、カーメーカの希望納期通りに納品することが求められている。
【0004】
このような問題に対処する生産管理方法として、トヨタ自動車株式会社の「かんばん方式」が有名である。工場で生産する製品にはその製品を構成する部品が調達されなければならないが、ある程度の余剰在庫を保有し、欠品を避けることが必要である。上記かんばん方式は、余剰在庫を、欠品を起こさない程度に最小限とすることを目指した一方式である。
【0005】
また、外注する部品の調達は、その部品を生産する下請会社へ納入指示を出すことによって行われる。下請会社から必要な部品を・必要な量だけ・必要なタイミングで納入してもらい、これを生産ラインへ投入することができれば、余剰在庫も必要なくかつ欠品も起さないので理想的である。
【0006】
カーメーカが生産財である自動車をエンドユーザに納入する場合や、下請会社が生産財である部品をカーメーカに納入する場合、顧客の要求を受けてから生産財を実際に納入するまでの出荷、生産、材料調達等の業務は、それぞれ出荷計画・生産計画・調達計画等に沿って行われる。しかしながら、出荷計画、生産計画、調達計画は、従来、必ずしも同期連動させることができなかった。その理由の一つには、顧客が要求する生産財の量が変動するため将来の見通しを立てにくいことが挙げられる。また、生産ラインの大小、季節による繁閑の差、自社と下請会社とのライン稼動のタイミングのずれ等によって、生産量が一定せずばらつきがあることもある。
【0007】
このような状況下ではコンピュータプログラムによって生産計画を立案し、ラインを稼動させることは困難であった。というのは、顧客要求が変動するたびにプログラムを書き換えなければならず、また、生産ラインの大小、季節による繁閑の差、自社と下請会社とのライン稼動タイミングのずれ等を考慮してプログラムを追加、変更しなければならないからである。そのため、従来は、多くの場合、各パラメータに変動があったとしても、これに臨機応変に対応することが可能な人海戦術により部品を調達し、商品(生産財)を製造し、何とか納期を守り顧客要求を遵守していた。
【0008】
ところが、人海戦術ではいつまでも場当たり的な対処しかできないので、全体の関連性を考慮した上で一連の業務が迅速に実行されることが困難であるという問題があり、人員の介在により管理工数(臨機応変に対処するための負担)が増大するといった問題がある。結果、生産管理業務自体に無駄や非効率性が存し、納期を遵守するためには余剰在庫に頼らざるを得なかった。
【0009】
一方、商品(消費財)に関するものではあるが、例えば特開2000−293582号公報には、余剰在庫に対処可能な生産管理装置が提供されている。この技術は、販売予測と実績データから得られる予測誤差を加味して安全在庫量(余剰在庫量)を求め、生産側での生産量を確定するものである。この技術により、調達リードタイム(=生産計画の立案から材料の調達後、対象商品の製造に取りかかることができる状態となるまでの期間)を短くするという効果を得ている。また、工場が立案する生産計画の周期より短い周期で立案された販売店や卸売場等の販売計画に基づいて、工場が正確な生産計画を立案することを可能にするものである。
【0010】
一般的に、SCMシステムでは、工場で生産された商品が流通経路を経て消費者の手に渡るまでの、商品の生産計画・販売計画は予測によって立案される。例えば、工場で生産した商品を無駄なく且つ効率的に流通させるために、販売店や卸売り場は、過去の売り上げ数量等の実績を基に次の販売量を予測して販売計画を立てる。一方、工場は、その販売計画を基に次の生産量を予測し、また、欠品などの問題に備えた余裕ある生産量で、生産計画を立てる。その生産計画に従って商品の製造等を指示する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
顧客要求に基づいて多量の生産財を納入するメーカにおいては、顧客の発注予定数情報を基準として生産準備を進め、確定発注である納入指示に基づいて商品を出荷する。しかしながら、分野にもよるが、生産財については多くの場合、納入指示後に商品の製造を開始するのでは、納期を守ることができないという問題がある。というのは、顧客の納入指示を受けた時刻から顧客のもとへ届くべき時刻までの期間を「納入リードタイム(LT)」、生産指示を出してから生産側で商品(生産財)の製造を経て出荷可能となるまでの期間を「生産リードタイム(LT)」、出荷後に搬送ルートを経て客先へ届くまでの期間を「輸配送リードタイム(LT)」と呼ぶとすると、図1のように、生産LTと輸配送LTを加え合わせた期間は、多くの場合、納入LTよりも長いためである。
【0012】
例えば、自動車メーカに部品を納入する部品メーカの場合、上記LTの一例として、
納入LT≒60〜75時間(約3日)
生産LT≒100時間(約4日)
輸配送LT≒10〜24時間(約1日)
程度である。このため、
(納入LT)<(生産LT)+(輸配送LT)・・・(式1)
となる。
【0013】
生産LTを短縮するのは、製造プロセス上のブレークスルーを必要とするため、容易ではない。組立(アセンブリ)だけで製造が完了する部品の場合には生産LTはそれほど長くならないが、熱処理や加工が必要な部品はどうしても時間が掛かってしまうためである。また、輸配送LTは、トラックや船に頼るところが大きいので、これを短くすることも容易ではない。
【0014】
このため、式(1)の関係が解消されない限り、納入指示後に商品の製造を開始するのでは明らかに納期を守ることができない。ましてや受注生産方式では納期を守りえない。受注生産方式は、分野によっては有効な場合があるが、多くの生産財の場合には、受注確定後に生産計画を立案するなどの行動を起こすのでは時間的な面から対応が不可能である。
【0015】
このため、発注予定数情報で、在庫量を勘案して生産を開始しておくと共に、生産に必要な材料部品の取り揃えなどの準備をしておく必要がある。
【0016】
また、生産日程計画の作成を困難にする要因の一つとして、発注予定数情報と確定発注数量が一致しないという問題がある。顧客から発注量を知らせてくる情報には、おおよその発注予定数を知らせる発注予定数情報と正確な発注数を知らせる確定発注数量とがある。これらは、ちょうど機械加工における荒削り(発注予定数情報)と仕上げ加工(確定発注数量)に例えることができる。
【0017】
これは確定発注数量が、納期直前まで決まらないことを意味しており、更に、納入LTは短縮化傾向にある。直前まで確定発注数量が決まらないのは、見込み生産が主体のカーメーカの生産計画と実際の自動車の売れ行きとの間の不整合による。よって、納期を守るためには、発注予定数と確定発注数量の差異分を吸収するための調整用として保管している各生産財毎の在庫量を、増やさなければならない。このような考え方では、市場要求の変動によっても欠品などが生じないようにするためには、在庫に頼る割合が大きく、多量の在庫を抱えるといった問題を原理的に解決することができない。
【0018】
また、上述のように余剰在庫量を必要最小限に抑える運営手法が求められる一方で、地域の雇用確保の面や製品の品質保持の面から、雇用確保は継続的に、かつ作業量は均一的にする(平準化する)ことが望まれる。従業員の勤務形態や日々の作業量、即ち生産量をできるだけ均一化することが望まれている。例えば、多量の顧客要求がボーナス商戦の冬にあるとした場合には秋に多量に製造して、在庫を確保しておけば冬の出荷に向けて有利となる。そのため、秋には季節労働者を雇い、他の季節には必要最小限の従業員で賄うといった方法や、雇用は一定にしておいて、秋は残業して多量の製品を製造するといった方法が考えられる。しかしながら、季節労働者を雇った場合、労働者が異なることによる製品品質のばらつきや、作業量が季節によって大幅に異なことによる製品品質のばらつきが生じやすくなる。また、秋に多量の製品を製造する場合、秋には稼働率200%程度のラインが数本存在するのに対し、他の季節にはその数本のラインが稼働率40%では非効率的である。
【0019】
また、生産財の製造においては、生産財を製造するのに合わせて、生産財の部品を如何様な日程・数量で部品を調達するかが重要となる。
【0020】
本発明の目的は、生産量を平準化した生産日程を作成することにある。また、斯様な生産日程を作成できる生産日程作成システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、顧客からの要求数量を、生産個数に基づいて幾つかに分類し、その分類に応じて生産頻度を決め、その頻度で所定の数量の生産を行うものである。更に具体的には、本発明は、複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成するものであり、複数種類の商品について、顧客が要求する納入個数と納入日とを示すデータを受け取って、予め定めた期間の納入個数の合計を、複数種類の商品ごとにそれぞれ求め、納入個数の合計の大小により、予め定めた生産頻度を商品の種類ごとに決定する。決定した前記生産頻度で、前記予め定めた期間の納入個数の合計を生産するために、1回の生産で生産すべき商品個数を前記商品の種類ごとに求め、生産ラインの稼働日を前記生産頻度で選択した生産日に前記生産すべき商品個数を生産個数としてそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成する。そして、複数種類の商品についての前記生産個数の合計を稼働日ごとに求め、求めた生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合、前記生産頻度の少ない商品から順に、前記生産日に割り当てた前記生産個数を別の稼働日に移動させ、前記生産日程計画を平準化するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を用いて説明する。
【0023】
本発明は、例えば、図2に示すような生産管理システム2000に適用される。本実施の形態の生産管理システム2000は、顧客2001からの商品要求情報を受信して蓄積する受注情報収集部101と、これに基づいて出荷日程計画を作成し製品倉庫へ出荷指示を与える出荷日程作成システム103と、出荷日程から生産日程を作成する生産日程作成システム100と、製造部門(実際に商品を製造する工場など)の生産ラインの能力や生産ライン別稼働カレンダ等の生産に係わる基本情報が予め格納された生産関連マスタデータベース102と、製造部門の各所に存在する部品、中間製品、完成品の数量の入力を受付け、または数量を検出し、これを記憶する動態把握装置104とを有している。生産管理システム2000には、部品の調達のために納入指示を作成する納入指示システム106が接続されている。なお、本実施の形態では、顧客とは一般の消費者ではなく、当該商品を供した後、更なる加工・組立を行う製造業種、例えばカーメーカなどを指す。なお、ここで対象となる商品は特定されるものではなく、部材から加工、組立等の過程を経て製造される商品であればよい。
【0024】
受注情報収集部101は、複数の顧客からまちまちに要求される商品必要量データを、ネットワークを介して受信する通信制御装置と、受信した商品必要量データを記憶するメモリ101a,101b,101cとを有している。
【0025】
生産関連マスタデータベース102は、生産ラインごとの商品生産能力、生産ラインの稼働日カレンダ、生産パターンを予め格納した記憶装置102a,102b,102cを含む。
【0026】
一方、動態把握装置104は、購入部品の荷受け部104aに入荷した部品数、生産ライン104bの各部品置き場の部品数、商品製造工程の途中段階である中間製品の数量、及び完成品の数量、製品倉庫104cに収容されている完成品の数量の情報をそれぞれ収集する収集部と、データベースとして記憶する記憶装置104dとを有する。収集部は、作業者による入力操作の受け付け、もしくは、センサ等による検出データを受け取って数量情報を収集する。動態把握装置104で把握される数量情報は、現時点での数量情報である。生産ラインの稼働、顧客への輸配送および部品の入荷により、部品数、中間製品数、完成品数、製品倉庫に収容されている完成品数は、刻々と変化しているが、変化するたびにその時点での数量が収集され、記憶装置104dのデータベースが更新される。
【0027】
動態把握装置104の記憶装置104dおよび生産関連マスタデータ102の記憶装置102a,102b,102cは、例えば磁気ディスク装置等により構成することができる。
【0028】
出荷日程作成システム103は、受注情報収集部101が受信し記憶した商品必要量データを用いて出荷日程計画を作成する出荷日程作成部103aと、作成した出荷日程計画データを記憶する記憶部105とを有する。生産日程作成システム100は、出荷日程作成システム103の作成した出荷日程計画データを処理することにより、生産日程計画を作成する生産日程作成部100aと、作成した生産日程計画データを記憶する記憶部100bとを有する。
【0029】
出荷日程作成システム103の出荷日程作成部103aと生産日程作成システム100の生産日程作成部100aの動作について、具体的に説明する。
【0030】
出荷日程作成部103aは、メモリとCPUとを内蔵しており、メモリに予め格納されているプログラムを実行することにより、受注情報収集部101が収集し格納したデータに基づき出荷日程計画を作成する。生産日程作成部100aも、メモリとCPUとを内蔵しており、メモリに予め格納されているプログラムを実行することにより、出荷日程計画に基づいて生産日程計画を作成する。
【0031】
本実施の形態では、顧客から送信されてくる商品の要求情報は、先々数ヶ月間の納入数量を予告する予告情報N(i)と、予告情報N(i)の修正情報W(i)と、数日後の納入日について納入数量を確定する確定情報D(i)の3種類があり、いずれも商品納入日に先立って別のタイミングでそれぞれ提供されるものとする。予告情報N(i)は、例えば来月から3ヶ月というような数ヶ月の期間について、日々の納入要求数量を予告する情報であり、1ヶ月に一度送信されてくる。この予告情報N(i)は、3種類の情報の中では最も先々(未来まで)の納入要求数を含んでいるが、精度は悪く、納入数量を確定する確定情報D(i)との乖離が最も大きい。修正情報W(i)は、予告情報N(i)を修正する情報であり、予告情報N(i)と同じ期間(例えば3ヶ月)について、日々の納入要求数量を予告する情報であり、毎週送信されてくる。修正情報W(i)は、送信されてくるタイミングが納入日に近づくため、予告情報N(i)よりも、確定情報D(i)により確定される納入数量との乖離は小さくなる。確定情報D(i)は、数日後の納入数量を確定する情報であり、毎日送信されてくるが、例えば納入指定時刻の60時間前に提供されるというように時間的余裕の最も少ない納期直前の要求となる。これらの情報は、商品機種Ax(x=1,2,3・・・)(例えばA1はモータ、A2はピストン・・・)の型式Kx(x=1,2,3・・・)(例えば商品機種A1のモータの場合、K1は100φのモータ、K2は120φのモータ、K3は130φのモータ・・・となる)ごとに、納入を要求する顧客からそれぞれ送信されてくるものとする。これらの予告情報N(i)、修正情報W(i)、確定情報D(i)は、受注情報収集部101により受信され、格納されている。
【0032】
出荷日程作成部103aは、予告情報N(i)、修正情報W(i)、確定情報D(i)を用いて、数ヶ月単位の出荷日程計画を作成する。出荷日程計画とは、すべての顧客の要求を満たすために、何月何日に何台の商品を出荷するかを、商品(商品機種Axの型式Kx)ごとに定める日程計画である。出荷日程作成部103aは、商品機種Axの型式Kxごとに、受注情報収集部101の記憶部101aから予告情報N(i)を読み込んで、納入期日(何月何日)とその日の納入数量(何台)とを把握し、その商品の輸配送リードタイム分だけ納入期日を前倒した工場稼働日を出荷期日とし、納入数量を出荷数量として割り付けることにより、出荷日程計画を作成する(図3のS1101)。納入期日を前倒しした日が、工場の休みの日である場合には、その前の稼働日に割り付ける。これにより、何月何日に何台の商品を出荷すべきかを示す出荷日程計画を、予告情報N(i)の期間分作成できる。ただし、輸配送リードタイム、工場の稼働日は、生産関連マスタデータベース102の生産関連データベース102の記憶装置102bから読み込む。また、修正情報W(i)が受注情報収集部101によって受信されたならば、それを記憶部101bから読み込み、予告情報N(i)と異なる部分について、出荷日程計画を修正する。また、確定情報D(i)が受注情報収集部101によって受信されたならば、それを記憶部101cから読み込み、確定した日付けの部分について、出荷日程計画の出荷数量を修正する。これを、商品機種Axの型式Kxについての、すべての顧客2001について行い、各顧客2001への出荷数量を出荷期日ごとに加え合わせることにより、商品機種Axの型式Kxごとに出荷日程計画を作成する。作成した出荷日程計画は、記憶部105に格納する。すべての商品機種Axの型式Kxについて出荷日程計画を作成し、記憶部105に格納する。
【0033】
次に、生産日程作成部100aは、出荷日程計画を満たす商品の供給計画、即ち生産日程を作成する。生産日程計画は、商品を作る工場など製造部門の生産能力や稼働日、部材調達能力などに左右されるため、出荷日程計画と同一にすることはできない。本実施の形態では、生産日程作成部100aは、生産ラインMLx(x=1,2,3・・・)ごとに生産日程計画を作成する。生産日程作成部100aは、生産日程計画を作成する生産ラインMLxで生産される商品機種Axの型式Kxをすべてを生産関連マスタデータベース102の記憶装置102cから読み込む(図3のS1100)。例えば、ここでは、商品機種Axの型式K1〜K7が、ある生産ラインML1で生産されるものとし、生産ラインML1の日程生産計画を立てる場合について以下説明する。
【0034】
生産日程作成部100aは、S1100で読み込んだ商品機種Axの型式K1〜K7について、それらの出荷日程計画を出荷日程作成システム103の記憶部105から読み込む(S1101)。型式K1〜K7について、出荷数量を出荷期日ごとに合計すると、生産ラインML1についての出荷日程計画が図4のように得られるが、この出荷日程計画の出荷数量は、出荷期日によって大きくばらつきを持ち、ばらつきが上下限で50%に及ぶことも少なくない。既に述べたように、生産日程数量に関しては、出荷日程計画が持つばらつきを極力なくし、均一的にすることが望ましい。このため、本実施の形態では、生産日程作成に際しては、該当商品Axの型式Kx毎に生産パターン分類を行い、後の工程で平準化可能にする。パターン分類は、一定期間内におけるKxの出荷数量の合計をRxとしたとき、Rxの大小により区分する(S1102)。
【0035】
このように、一定期間内における型式Kxの出荷数量の合計で生産パターンを分類するのは次のような理由による。発明者らは、図4に模式的に示すように、商品(型式Kx)ごとの日々の出荷数量のばらつきの程度は、商品(型式Kx)の出荷量が多いか少ないかで傾向があることに気づいた。例えば、商品(型式Kx)を、出荷量に応じて大量品、中量品、小量品と分類してみると、変動率(ある日の出荷数量とその前日の出荷数量との差を出荷数量で割った比率)は、大量品では小さく、小量品では大きい傾向にある。中量品ではその中間の性質を示す。そこで、この傾向に着目し、S1102では、図5に示したフローにより商品(型式Kx)の生産パターンの分類を行う。
【0036】
分類区分数は、任意に設定可能であるが、図5では7種に分類する場合について説明する。図5のフローでは、S1101で取り込んだ生産ラインML1で生産される商品機種Axの型式K1〜K7を、出荷数量を基準として7種に分類し、その分類毎に生産のパターンP1〜P7を自動的に割り当てる。具体的には、型式Kxごとにある一定期間(例えば1ヶ月)における出荷数量の合計Rxを算出し(S200)、合計Rxとパターン判定基準数n1〜n6との比較を行う(S201〜S206)。判定基準数n1〜n6は予め
n1>n2>n3>n4>n5>n6・・・(式2)
の関係を満たすように決めておく。
合計Rxがn1以上の型式Kxを生産パターンP1(S207)、
n1未満でn2以上の型式Kxを生産パターンP2(S208)、
n2未満でn3以上の型式Kxを生産パターンP3(S209)、
n3未満でn4以上の型式Kxを生産パターンP4(S210)、
n4未満でn5以上の型式Kxを生産パターンP5(S211)、
n5未満でn6以上の型式Kxを生産パターンP6(S212)、
n6未満の型式Kxを生産パターンP7(S213)、と分類する。
生産パターンP1〜P7には、それぞれ、予め定めた生産頻度が割り当てられている。ここでは、P1は毎日生産、P2は週3回生産、P3は週2回生産、P4は週1回生産、P5は月3回生産、P6は月2回生産、P7は月1回生産としている。S207〜S213で商品(型式Kx)ごとに定めた生産パターンは、内蔵するメモリに記憶する(S214)。なお、以下の説明では、便宜上、上記S207〜213により、型式K1に生産パターンP1,型式K2に生産パターンP2、型式K3に生産パターンP3、型式K4に生産パターンP4、型式K5に生産パターンP5、型式K6に生産パターンP6、型式K7に生産パターンP7と定められたとして説明する。
【0037】
次に、ラインML1の日々の生産量を、型式K1〜K7の生産パターンP1〜P7別に決定する(図3のS1103)。これを、図6〜図8のフローを用いて詳しく説明する。
【0038】
生産パターンP1(毎日生産)の商品(ここでは型式K1)の生産量は、図6に示すような流れで日々の生産量を決める。先ず、平準化計算を行う日数D1を設定する(図6,S300)。日数D1は、平準化した生産日程計画を作成する期間の日数を表すものであり、任意に定めることができる。例えば、D1を3ヶ月とすることができる。
【0039】
次に計算対象初日時点における理論的な在庫量である理論在庫量Gを、動態管理把握装置104より取得したデータに基づいて
G=(計算処理日前日の在庫量)+(計算処理日から計算割り付け前日までの生産予定数量)−(計算処理日から計算割り付け前日までの出荷予定数量)…(式3)
により算出する(S301)。計算処理日とは、この生産日程作成部100aがこの計算を行っている日であり、この計算によって新たに生産日程計画を求める期日の初日(計算割り付け初日)の前日が計算割り付け前日である。
【0040】
次に計算日数nを設定する(S302)。nはカウンタとして用い1ずつインクリメント(増加)させる(S303)。S304,S305では、型式K1のn日間の平均出荷数量Hnを求める。具体的には、生産日程計画を求める期間の初日(計算割り付け初日)からn日目の型式K1の出荷数量Si(i=1〜n)を図2の出荷日程作成システム103の記憶部105から読み込み、これらの合計En
En=ΣSi=S1+S2+・・・+Sn …(式4)
を求める。合計Enから、理論在庫量Gを差し引き、nで割ることにより、1日当りの生産量の平均値Hn
Hn=(En−G)/n
を求める。これをS306で、生産日程作成部100aに内蔵するメモリに記憶する。この計算をnが平準化の日数D1に達するまで繰り返す。よって、nが1の場合には、生産日程計画を求める期間の初日(計算割り付け初日)の出荷数量S1が記憶部105が読み込まれ、E1=S1が求められ、1日当りの生産量の平均値H1=(E1−G)/1が求められ、これが記憶される。つぎに、S303に戻り、nが2となり、S1の翌稼働日S2までの出荷数量の累計E2=S1+S2を求め1日当りの生産量の平均値H2=(E2−G)/2が求められ、記憶される。次にnは3となりS2の翌稼働日S3までの出荷予定累計E3=S1+S2+S3を求め、1日当りの生産量の平均値H3=(E3−G)/3を記憶する。同様に、S304、S305、S306を以降nが日数D1となるまで繰返す(S307)。このようにしてn=D1個の生産量の平均値H1、H2、H3、…、Hnが求められ、この中から値が最大のものを選択し、その値を型式K1の商品の一日当たりの生産量として割り付けるべき値M1と決定する(S308)。型式K1の生産パターンP1は、毎日生産であるから、図9のように、生産量M1を、生産日程計画を作成する期間の日数D1内の各稼働日に割り付ける(S309)。
【0041】
一方、生産パターンP2(週3回生産)の商品(型式K2)、生産パターンP3(週2回生産)の商品(型式K3)、生産パターンP4(週1回生産)の商品(型式K4)については、図7に示すような流れで生産量を決める。まず、図7のS400では、生産パターンP2〜P4の各商品(型式K2〜K4)について、生産パターンが毎日生産であると仮定して、上述した生産パターンP1と同じ図6のS300〜S309により、1日当りの生産量を定め、すべての稼働日に割り付ける。つぎに、各商品(型式K2〜K4)ごとに、割り付けた生産量を週ごとに合計し、週当りの生産数合計Wsumをそれぞれ求める(S400)。そして、生産パターンの判断を行い(S401、S404)、生産パターンP2の商品(型式K2)については、週3回生産であるから、週当り合計数Wsumを三分割した値M2を求め(S402)、これが週3回生産の場合の一日当たりの生産量として、図9のように該当週の週初めから3日間に順に割り付ける(S403)。具体的には、週の稼働日が月曜から金曜までの5日である場合には、月曜から水曜までは各々M2の生産量、木曜、金曜は0というように割り付ける。
【0042】
生産パターンP3の商品(型式K3)については、週2回生産であるから、週当り合計数Wsumを二分割した値M3を求め(S405)、これを該当週の週初めから2日間に図9のように割り付ける(S406)。具体的には、週の稼働日が月曜から金曜までの5日である場合には、月曜、火曜は各々M3、水曜から金曜までは0というように割り付ける。更に生産パターンP4の商品(型式K4)の場合には、週1回生産であるから、週当り合計数Wsumを分割しない値M4を求め(S407)、これを該当週の週初めの1日間に図9のように割り付ける(S408)。例えば週の稼働日が月曜から金曜までの5日である場合には、月曜の生産量がM4、火曜から金曜までは0というように分配する。
【0043】
また、生産パターンP5(月3回生産)の商品(型式K5)、生産パターンP6(月2回生産)の商品(型式K6)、生産パターンP7の商品(型式K7)については、図8に示すような流れで生産量を決める。まず、型式K5〜K7の商品ごとにそれぞれ、生産日程計画の当月分の毎日の出荷数量Siを出荷日程作成システム103の記憶部105から読み込み、その合計の当月出荷総量L1を求め、さらに、翌月分について同様に翌月出荷総量L2を求める。(S500)。生産パターンの判断を行い(S501、S504)、生産パターンP5の商品(型式K5)については、当月の生産総量L50を
L50=(L1×2/3)+(L2×1/3) ・・・(式5)
により算出する(S502)。生産パターンP5は、月3回生産であるから、これを3分割した値M5を求め、これを1回の生産量として、図10のように、該当月を3分割した期間の最終稼働日にそれぞれ割り付ける(S503)。月の3分割の方法は稼働日ベースの均等割りとする。例えば30日に生産数量M5,20日に生産量M5,10日に生産量M5をそれぞれ割り付ける(図10)。
【0044】
一方、生産パターンP6(月2回生産)の商品(型式K6)については、S500の当月出荷総量L1と翌月出荷総量L2から当月生産総量L60を
L60=(L1×1/3)+(L2×2/3)・・・(式6)
により算出する(S505)。生産パターンP6は、月2回生産であるから、これを2分割した値M6を求め、これを1回の生産量として、図10のように、該当月を2分割した期間の最終稼働日に各々を割り付ける(S506)。月の2分割の方法は稼働日ベースの均等割りとする。例えば30日に生産量M6,15日に生産量M6を割り付ける。
【0045】
さらに生産パターンP7(月1回生産)の商品(型式K7)については、S500の翌月出荷総量L2を、当月の生産総量L70として、
L70=L2・・・(式7)
により算出する(S507)。生産パターンP7は、月1回生産であるから、このL70をそのまま該当月の1回の生産量M7として、図10のように該当月末の稼働日に割り付ける(S508)。
【0046】
以上のように、生産パターンP1〜P7別に、日々の生産数量の割り付けを決定(図3のS1103)したならば、これを記憶する(S1104)。以上のS1101からS1103を生産ラインML1の製造対象となるすべての商品の型式K1〜K7についてを生産数量の割付が終了したならば(S1105)、割り付けたK1〜K7の生産数量を、日単位で合計する(S1106)。
【0047】
K1〜K7について合計したラインML1の生産数量は、例えば図12に示すように、生産数量が日毎に大きく変動している。そこで、以下のS1107〜S1111により、生産数量の平準化を行う。まず、期間D1における日々の生産数量のうち最大の生産量と最小の生産量の差を求め、この差(変動量)が予め定めた一定の基準量以内か判断し(S1107)、基準量を超えている場合には、S1108以下で、これを基準量以内にするために平準化作業、即ち山崩しを行う。基準量は、任意に定めることができるが、図2の生産関連マスタデータベース102の記憶装置102aから、該当する生産ラインMLxの生産能力を読み込んで、例えば、生産量の10%をばらつきの基準量として設定するなどということができる。
【0048】
S1108、S1109では、先ず山崩しを行う商品(型式K1〜K7)の順位nを設定し、nは1ずつインクリメントさせる。本実施の形態では、山崩しの順位とその方法は、図11に示したように、生産パターンP1〜P7に対応させ、生産頻度の最も低い生産パターンP1を山崩し順位1位とし、順に生産頻度の少ないものから生産パターンP6まで順に2位〜6位の順位が定められている。毎日生産の生産パターンP1については、図6のS309で同じ生産量M1が毎日割り当てられており、既に平準化されているので、山崩しは行わない。また、山崩し(生産数量の移動)の向きも、山崩し範囲(生産量の最大移動範囲)も、生産パターンP1〜P6に合わせて図11のように定められている。
【0049】
まず、山崩し順位1の、生産パターンP7(月1回生産)の商品(型式K7)の生産量を移動させ平準化を行う(図3のS1110)。生産パターンP7の商品の生産量M7は、月末最終稼動日に割り付けられているので、これを図12のように、1日づつ前日にずらす(図12)。このとき、ずらすことのできる最大移動範囲を山崩し範囲といい、生産パターンP7の商品の生産量の場合には、前方(生産日を早める側)に1ヶ月である(図11)。生産量M7を最大移動範囲(最大山崩し範囲)まで1日ずつずらしながら、日々の生産数量のうち最大の生産数量と最小の生産数量の差を求め、この差(変動量)が最も小さくなる移動量を求め、その位置を山崩し後の生産量M7の割付日とする。なお、最大山崩し範囲まで生産量M7を移動させても、変動量が小さくならない場合には、山崩しは行なわず、元の割り付け位置(P7の場合月末最終稼働日)に戻す。このように、生産量M7を前日にずらしていく山崩しを行っても、生産パターンP7の生産量M7は、翌月の出荷日程を満たすように該当月M(1)月の最後に割り付けられているので、必然的に出荷日程は遵守されることとなる。
【0050】
生産パターンP7を山崩しを行った後、S1111で日々の生産数量のうち最大の生産数量と最小の生産数量の差(変動量)が、S1107の基準値以内になっているかを判断し、基準値以内になっていない場合には、S1109に戻り、山崩し順位2位の生産パターンP6の商品(型式K6)の生産量M6の山崩しを行う。生産パターンP6の生産量M6は、二分の一月の最終稼動日に割り付いているので、図13のように、これをそれぞれ1日づつ前日にずらしていく。山崩し範囲は、図11のように1/2月であり、山崩し方向は、月末から前方側(生産日を早める側)である。この場合も、上述と同様に、最も変動量が小さくなる移動量を求め、その位置を山崩し後の生産量M6の割付日とする。なお、最大山崩し範囲まで生産量M6を移動させても、変動量が小さくならない場合には、山崩しは行なわず、最初の割り付け位置のままとする。このように、生産量M6を前日にずらしていく山崩しを行っても、前述した生産パターンP7の山崩しの場合と同様、必然的に出荷日程は遵守されることとなる。
【0051】
これでもS1111で全体の平準化が終了しない場合には、S1109に戻り、順位3位の生産パターンP5の商品(型式K5)の生産量M5の山崩しを同様に行う。生産量M5は、三分の一月の最終稼動日に割り付いているので、これを、図14のように1日づつ前日にずらす、山崩し範囲は、図11のように、1/3ヶ月であり、山崩しの向きは前方側である。生産量M5を三分の一月の範囲内で且つ前方にずらしていく分については、M5の配置にも不都合を生ぜず且つ必然的に出荷日程は遵守されることとなる。なお、山崩しをしてもばらつきが小さくならない場合には、最初の割り付け位置のままとする。
【0052】
S1111で全体の平準化が終了していない場合には、順位4位の生産パターンP4の商品(型式K4)の生産量M4の山崩しを同様に行う。生産量M4は、一週間の初日稼動日に割り付けられているので、図15のように、今度は生産量M4を1日づつ後日にずらすことで行う。山崩し方向は、生産日を後方にずらす側であり、最大山崩し範囲は、1週間となる。生産量M4は、出荷日程を満たすように週の初日稼働日に配置したので際限なく後方へずらしていくと出荷日程を遵守できない虞があるが、最大山崩し範囲を1週間としているので、出荷日程出荷日程を守ることができる。
【0053】
これでもS1111で全体の平準化が終了しない場合には、次に順位5位の生産パターンP3の商品(型式K3)の生産量M3の山崩しを同様に行う。山崩し方向は、生産日を後方にずらす側であり、最大山崩し範囲は、1週間となる。
【0054】
これでもS1111で全体の平準化が終了しない場合には、最後の順位6位の生産パターンP2の商品(型式K2)の生産量M2の山崩しを行う。山崩し方向は、生産日を後方にずらす側であり、最大山崩し範囲は、1週間となる。
【0055】
S1111では、最後の順位6位の山崩しが終了した場合(n=6まで達した場合)、または、ばらつきが基準内になった場合には、S1112に進み、山崩し後の、日々の生産数量を生産日程計画として記憶部100bに記憶する。
【0056】
以上により、生産ラインML1について、平準化された生産日程計画を作成することができる。同様に他の生産ラインML2、ML3・・・MLxについても同様に作成する。
【0057】
図16に、生産パターンP4の商品(型式K4)の生産量M4の山崩しまでで、ばらつきが一定基準以内となった生産日程計画を示す。この生産日程計画に沿って、生産ラインML1で商品(型式K1〜K7)を生産する場合、この生産日程計画で割り当てられた生産日に対応する生産個数がちょうど完成品として完成するように、生産リードタイム分を前倒しして生産ラインML1で生産を開始する。これにより、出荷日程計画の出荷数量を満たす個数の完成品の商品を生産することができる。
【0058】
以上、図3〜図16に沿って述べたような生産日程作成処理は、コンピュータシステムによって行うことができるため、人の介在する部分は、結果の確認などに限定できる。従って短時間で処理を終えることができ、ある生産日程の作成終了時点から次の生産日程の作成終了までの期間、即ち生産日程の更新のサイクルを短縮することができる。これにより、出荷日程、出荷実績、生産実績などを、より新しい状態で生産日程計画に反映することができる。
【0059】
生産日程更新のサイクルは、例えば1週間単位または10日単位というように任意に設定可能であるが、例えば、更新のサイクルが1週間、生産日程計画作成範囲が(先行き)6ヶ月とする。この場合には、図17のように、生産日程計画作成日P(i)がN−1月にあるとすれば、N月からN+5月分の計画を上記生産日程作成処理により作成する。この6ヶ月の期間について、上記説明したように、すべての日別の計画(日毎の生産量の計画)を作成することもできるが、先々についてはおおよその生産量を把握できればよいので、図17のように、N月からN+2月までは日別計画(日別の生産計画)を上述のように作成し、その先のN+3月からN+5月までは月別計画(月別の生産計画)のみを作成することもできる。先々の計画は、日別に持っても変更される可能性が高いことに加え、長期の部材調達や作業人員計画には月別予定で事足りるからである。一方、直近の生産計画を変更すると、変更前の生産数量と変更後の生産数量とが食い違った場合に、変更前に予定していた労働時間では生産しきれず、緊急に残業を行う必要が生じる可能性がでるため、直前の生産計画の変更は極力行わない方が望ましい。よって、生産日程作成日の翌週は、生産数量を確定した領域とし、生産量は原則固定することが望ましい(例外として変更する場合については後述する)。そして、翌々週以降は、顧客からの要求変動を反映させるための領域として未確定領域とし、生産日程を更新する対象とすることが望ましい。よって、生産日程計画作成日P(i)から一週間経過した、次の生産日程計画作成日P(i+1)においては、P(i+1)の翌週分を日程確定領域とし、それ以降の週が生産日程の更新の対象として、生産日程作成を行う。また、生産日程計画作成日がN月の最終週に至ればN+1月からN+6月までの生産日程計画を作成する。
【0060】
また、既に述べたように動態把握装置104(図2)は、数量動態を把握するものである。数量動態とは、購入部品の荷受け部104a(倉庫)における部品数量、生産ライン104bにおける中間製品数量、及び完成品の数量、製品倉庫104cの完成品の数量のことであり、例えば、購入部品が着荷する都度、部品倉庫から組立ラインへ部品が出庫される都度、組立ラインで組立が完了し製品倉庫へ製品が入庫される都度、というように、製造プロセス上の所定のポイントで刻々変化する数量の入力を受け付け、または、数量を検出し、それを記憶部104dに記憶する。
【0061】
また、出荷日程作成システム103は、出荷日程計画データの出荷数量を製品倉庫104cに受け渡し、出荷を指示する。また、出荷日程作成システム103は、動態把握装置104の製品倉庫104cから出荷された商品の数量データ情報を実績データとして、記憶部104dから受け取る。出荷日程作成部103aは、出荷日程計画データと、出荷実績データとを日々照合することにより出荷日程に遅滞がないことが守られているかチェックする(図3のS1113)。また、S1114において、出荷日程作成システム103は、生産日程作成システム100が作成し、S1112で記憶した生産日程計画を受け取る。そして、上述した直近の確定日程分(次週分)の日々の出荷可能数量を下式、
出荷可能数量=現在の製品倉庫104cの在庫量+出荷日までに生産される生産数量−出荷日までに出荷される出荷量
により計算し、その日の出荷日程計画の出荷数量と比較する。出荷可能数量が、出荷数量よりも少なければ、欠品となることを意味するため、出荷日程作成システム103から生産日程作成システム100に向けて警報を出す。また、この生産管理システムの管理者に対しても、不図示の表示部や音声発生部により警報を出し、報知する。警報を受けた生産日程作成システム100は、上述した更新の周期(ここでは更新周期は1週間)を待たず、しかも、翌週の計画確定領域についても出荷計画を満たすように、上述の図3のフローに従って、生産日程を更新する(図17)。さらに、確定日程分の変更前の生産日程計画の数量と変更後の生産日程計画の数量との差を求め、緊急追加生産分として、管理者に報知し、残業等の緊急生産変更の必要があることを知らせる(S1114)。
【0062】
このように、図2の生産日程管理システム2000によれば、商品の出荷数量に応じて生産をパターン分けし、そのパターン毎に生産数量の計算方法を変えることで製造部門の作業量負荷を平準化することができる。よって、安定的に生産を行うことができるとともに、在庫量を少なくすることができる。また、動態を把握して日々の出荷日程の充足を確認し、必要なら臨時の作業変更指示も出せることから出荷遅延を防止できる。また、生産日程数量は、コンピュータプログラムによって計算処理できるため、短時間・短期間で日程計画が組むことができる。このことは顧客の商品要求、出荷実績、生産実績など日程作成に必要な情報をより新しい形で取込めることを意味し、在庫量を調整し易いシステムとなる。
【0063】
次に、部品納入指示システム106について以下説明する。
【0064】
部品納入指示システム106は、納入指示作成部106a、納入指示データ記憶部106b、発注データ作成部106c、発注データ記憶部106d、ならびに、部品情報を記憶する記憶部10,20,30を有している。納入指示作成部106aおよび発注データ作成部106cは、メモリとCPUとを内蔵し、メモリに予め格納されているプログラムをCPUが読み込んで実行することにより、以下のように動作する。
【0065】
納入指示作成部106aは、生産日程作成システム100(図2)が作成した生産日程計画を記憶部100bから読み込む(図18のS600)。また、生産する商品(型式K1〜K7)を生産するのに必要な部品を部品構成マスタ記憶部10からを読込む(S601)。読み込んだ情報により、生産日程計画の生産量分の商品を生産するために必要な部品数量(所要量)を、商品を構成する部品ごとに計算する(S602)。所要量は、ここでは生産日程計画に合わせて、計算処理日に近い期日は、日々についてそれぞれ求め、遠い所は月の総数で求めるものとする。例えば、計算月をN−1月とすればN月からN+2月までは日々毎の部品所要量を、N+3月からN+5月までは月毎の部品所要量を計算する。この概念を図19(a)に示す。
【0066】
次に、納入指示作成部106aは、発注情報マスタ記憶部20(図2)を参照し、予め定められた部品購入先の発注比率を取得して、併注(2社以上に発注する)かどうかを決定する(図18,S603)。何十社,何百社とある取引先の中で併注は2社とは限らないが、ここでは2社併注の場合について説明する。取引先A社と取引先B社それぞれR1、R2(=1−R1)の比率で同じ部品を購入することが発注情報マスタ記憶部20に記憶されているときには、A社から購入する部品に関しては、A社部品使用数として
部品使用数=1日の生産数量×製品1台当りの総部品個数×R1
を計算により求め(S604)、B社からの部品に関しては、B社部品使用数として
部品使用数=1日の生産数量×製品1台当りの総部品個数×R2
を計算により求める(S605)。
【0067】
一方、該当部品に関して併注せず、一社のみから購入している場合には、部品使用数として、
部品使用数=1日の生産数量×製品1台当りの総部品個数
を計算による求める(S606)。
【0068】
日別の部品使用数が決まれば、部品調達マスタ記憶部30からデータを取得し、納入指示数を計算する。部品調達マスタには、動態把握装置104を通じて各部品の在庫量実績や、設定した在庫予定数が蓄積されている。納入指示数の計算は、最初に週の納入指示数合計として、
Wn週の納入指示数合計=(Wn週の部品使用数合計)+(Wn週週末の在庫数)−(Wn−1週週末の在庫数)
を求め(S607)、次に日別数量
Wn週の日別納入指示数=(Wn週の納入指示数合計)÷(Wn週の稼働日数)
を計算する(S608)。ここで「Wn週末の在庫数」とは当該週の在庫の予定数の意味である。
【0069】
次に、納入品の購入について説明する。1個1個ばらで部品を納入する機会は少なく、例えば1ダースの箱単位で或いは20個入りの箱単位で納入するという様に、ある数量単位にまとめた方が実用的である。このまとめた数量単位を最小購入単位という。従って、納入の指示も最小購入単位を用いて行う。ここでは、納入指示数を最小購入単位の倍数にするための丸め計算を行う。最小購入単位は部品固有の数値であるが、予め登録されている部品調達マスタ記憶部30から呼び出す(S609)。最小購入単位を加味し、Wn週の日別納入指示数を計算する(S610)。計算方法は以下の通りである。
割り付け日数=Wn週の納入指示数合計÷((最小購入単位)×N)
としたとき、
稼働日数≧割り付け日数
を満たす最小の自然数Nを求め、これをNminとおく。そして、
(最小購入単位)×Nmin
を一日当りの納入指示数とし、
Wn週の納入指示数合計÷((最小購入単位)×Nmin)
を割り付け日数とする。
【0070】
次に、納入サイクル(納入頻度)の区分を部品調達マスタ記憶部30から呼び出す(S611)。部品の購入先の条件、即ち地理的な遠近や取引額の大小など様々な条件によって納入頻度に違いが出てくる。例えばA社は工場に近く取引物量も多いので毎日納入便があるが、B社は遠く物量が少ないので週1回の納入となるなどという具合である。このため、取引先別に予め決めておいた納入サイクル通りに、納入数を割り付けて行く方法を採用する。納入サイクルの区分は約束事であり任意に設定できる(S612)が、ここでは一例としてD0、W1、W2、W3の4区分に分ける場合について説明する。これは納入頻度がそれぞれ毎日(D0)、週1回(W1)、週2回(W2)、2週に1回(W3)であることを示す。
【0071】
D0の部品の場合には、週の初めから順に(最小購入単位)×Nminの合計がWn週の納入指示数合計に達するまで割り付ける(S613)。W1の部品では、週1回であるから、週の第1稼働日または第2稼動日に、(最小購入単位)×Nmin×(割り付け日数)の分量を割り付ける(S614)。納入便が1日に集中することを避けるため、ここでは第1稼働日または第2稼働日とした。また、W2の部品では、週2回であるから、第1稼働日と第3稼働日、または第2稼働日と第4稼働日の組合せで(最小購入単位)×Nmin×(割り付け日数)÷2を各々割り付ける(S615)。納入日を分散させるのはW1と同じ理由による。W3の部品では、2週に1回第1稼働日に(Wn週の納入指示数合計)+(Wn+1週の納入指示数合計)を割り付ける(S616)。このようにして作成した納入指示データは、記憶部106bに格納される。
【0072】
このように作成した納入指示データは、ある時間単位、例えば1日単位、1ヶ月単位にどの部品を何台必要としているという情報であり、情報伝達の方法としては不図示の通信制御装置を用いて、ネットワークによる電子データ伝送により受け渡すことができる。
【0073】
納入指示作成部106aは、納入指示情報は、生産日程の更新に連動して、或る一定周期毎に更新される。図19(b)に示すように、例えば生産日程をWn週の日付P(i)に作成すれば、納入指示も直ちに同日P(i)に作成する。生産日程の確定領域は、納入指示も同様の考え方により、更新の際に変更しない納入指示量確定領域とする。これにより、確定領域期間内の、部品の引取りを約束する(FIX ZONE)。その一方、確定領域外の情報は、先々に渡る発注予定情報として使えることから、遅滞のない部材調達が促進され得るものとなっている。
【0074】
納入指示作成部106aが納入指示数を決定し、納入指示を発した後、これを基に、発注データ作成部106cは発注数量を計算する。この手順を図20を 用いて説明する。発注データ作成部106cは、記憶部106bから、取引先別に該当する部品についての納入指示データを読込み(S700)、計算月の最初の稼働日から確定納入指示最終日までの納入指示数合計(a)を計算する(S701)。次に、動態把握装置104の記憶部104dから実際に納入された部品数(納入実績データ)を読込み、計算月の最初の稼働日から計算日前日までの納入実績数合計(b)を求める(S702)。更に、注文残数データを読込み、計算日前日までの注文残数合計(c)を計算する(S703)。これらを用いて、(発注数)=(a)−(b)−(c)
を求める。そして発注数が正の数となった場合のみ、これを注文依頼数として発注する(S704)。ここで、注文残数データとは、発注は出されているがまだ納入されていない数量データのことである。なお、発注情報は、納入指示情報と同様、不図示の通信制御部からネットワークによる電子データ伝送を利用して送信することもできる。
【0075】
このように本実施の形態の納入指示システム106によれば、前述したアルゴリズムに従い納入指示数量をコンピュータプログラムによって短時間で計算処理できるため、最新の生産日程計画を反映できる。即ち最新の生産日程と同期連動した部材所要量計算結果を求め、取引先に対して納入指示を発することができる。また、納入指示の確定領域を従来より長く設定することが可能となる。
【0076】
次に、以上の内容を取引先へ展開することについて説明する。
カーメーカの1次下請である部品メーカに以上の技術を適用した様子を概念的に図21に示す。点線で囲まれた部分Q1が、本技術、即ち「生産日程作成システム2000」および「納入指示作成システム106」が適用された部分である。第一段階としてQ1、第二段階としてQ2というようにm次下請会社にも次々に適用することができる(1≦m≦n)。最後のn次下請である材料メーカ(Qn)は納入指示を出すことはできないが、少なくとも生産日程作成システム2000を適用することは可能である。カーメーカが事前情報を発した後に確定情報を発する場合に、これら情報の間に数量的なずれ、即ち変動があるのは前述の通りである。通常、下流の下請会社になればなるほど変動量が大きいのであるが、本技術を適用することによって各段階で変動量を小さくすることができる。これを数段重ねれば、あるm次下請会社は、毎日あるいは毎時間、常に一定量の納入品を生産していれば足りる状態が実現され得る。
【0077】
また、本システムを系列で導入すれば各会社間で情報の連動が可能となり、2つ以上mの離れた会社同士でもお互いに情報を共有することができる。例えば、次のような状況が考えられる。通常はm次下請の材料メーカ(ここではm>2とする)が今月は何台自動車が生産されるのかということや1次下請にどの程度の要求を発したのかは分かっていない。ここで、本システムが導入されると前述のように2つ以上mの離れた会社同士でもお互いに情報を共有することができ、その結果、生産準備状況の相互把握が可能という理由で納期対応を更に迅速に行うことが可能となる。
【0078】
以上のように、本システムを系列で導入すれば、自動車メーカーと各下請会社との双方の利益となる。
【0079】
また、上述の生産管理システム2000および納入指示システム106は、自社の生産ラインMLxの生産を管理するためのものであったが、生産管理システム2000と納入指示システム106を用いて、予め契約により生産管理の依頼を受けた他社の生産管理を支援し、その代償として料金を受け取るビジネスを行うことも可能である。この場合、前記他社が、顧客から受けた予告情報N(i)と、修正情報W(i)と、確定情報D(i)を受け取って、それを生産管理システム2000で処理することにより、出荷日程計画および生産日程計画を作成し、作成した出荷日程計画および生産日程計画を前記他社に、通信制御装置等により、送信する。これにより、前記他社は、少ない在庫量でしかも平準化された生産計画により、安定的に生産を行うことができる。なお、この場合、生産関連マスタデータベース102には、契約した前記他社の生産ラインのデータ等を予め格納し、また、動態把握装置104の数量の入力を受け付ける受付部または検出部は、前記他社の生産ライン104bや製品倉庫104c等に配置し、ネットワーク等を介して、数量データを受け取る構成にすることが望ましい。同様に、出荷日程計画および生産日程計画のみならず、納入指示システム106により納入指示を作成し、前記他社に代わって納入指示データや発注データを、部品メーカに送信することも可能である。
【0080】
なお、本実施の形態で生産管理システム2000では、生産する商品は、生産財と称される商品であるため、顧客とは一般の消費者ではなく、当該商品を供した後、更なる加工・組立を行う製造業種、例えばカーメーカなどであった。しかしながら、本実施の形態の生産管理システム2000は、消費財と称される商品(自社が需要を予測して生産量を決定するタイプの商品であり、例えば自動車メーカから見た自動車、化粧品メーカから見た化粧品)の生産管理についても適用可能である。
【0081】
上述した本実施の形態の生産管理システム2000によれば、顧客の商品要求情報に即応して作業量を平準化した生産計画を立案し、生産指示を行うと共に、生産に必要な調達部材の納入指示を、物量確定領域ならびに数ヶ月単位の予定情報を加味して購入先に提供できるという効果が得られる。また、商品、部材の在庫量を適正に保ちつつ顧客へ要求通り商品を納入することができ、部材購入先との取引も円滑に進み得るものとなっている。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、生産量を平準化した生産日程を作成することができる。また、斯様な生産日程を作成できる生産日程作成システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の、生産側で商品を製造する時間、顧客から納入指示を受取る時間、顧客に商品を届けるまでの時間の関係について説明するための説明図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る生産管理システム2000と納入指示システム106の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図4】図4は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で求める出荷数量の日々のばらつきと、その商品の出荷数量との傾向を示す説明図である。
【図5】図5は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図6】図6は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図7】図7は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図8】図8は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図9】図9は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で図6,図7の動作により生産パターン毎に割り付けられる生産数量について説明するための説明図である。
【図10】図10は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で図8の動作により生産パターン毎に割り付けられる生産数量について説明するための説明図である。
【図11】図11は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産日程作成の手順でも用いる、生産パターンと生産数量の平準化処理の順位との関係を示す説明図である。
【図12】図12は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図13】図13は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図14】図14は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図15】図15は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図16】図16は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理後の結果の一例を示す説明図である。
【図17】図17は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で作成する生産日程計画の、作成(更新)タイミングと作成期間について説明するため説明図である。
【図18】図18は、本発明の一実施の形態に係る納入指示システムにおいて、生産日程作成システムにおいて作成された生産日程計画に基づいて、納入指示を作成する手順を作成するためのフロー図である。
【図19】図19(a)は、本発明の一実施の形態に係る納入指示システムにおいて作成される納入指示と生産日程計画との関係を示す説明図であり、図19(b)は、納入指示作成のタイミングと作成範囲について説明するための説明図である。
【図20】図20は、本発明の一実施の形態に係る納入指示システムにおいて、作成した納入指示数に基づいて発注数量を求める手順を説明するためのフロー図である。
【図21】図20は、本発明の一実施の形態に係る生産日程作成システム、および納入指示システムをn次下請けの部品メーカまで順次適用した場合を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…部品構成マスタ記憶部、20…発注情報マスタ記憶部、30…部品調達マスタ記憶部、100…生産日程作成システム、100a…生産日程作成部、100b…生産日程データ記憶部、101…受注情報収集部、101a、101b、101c…メモリ、102…生産関連マスタデータベース、102a,102b,102c…記憶装置、103…出荷日程作成システム、103a…出荷日程作成部、104…動態把握装置、104a…荷受け部、104b…生産ライン、104c…製品倉庫、104d…数量把握データベース記憶部、105…出荷日程計画データ記憶部、106…納入指示システム、106a…納入指示作成部、106b…納入指示データ記憶部、106c…発注データ作成部、106d…発注データ記憶部、2000…生産管理システム、2001…顧客。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サプライチェーンマネージメント(SCM)に関し、特に、生産日程作成方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
消費者(エンドユーザ)向け商品(消費財)の市場への投入において消費者の趣向に対応するため、商品の多様化を図ることや、商品の短納期化が求められている。例えば、自動車の購入者のために種々の車種やグレード等を揃え素早く納車するということが求められている。あるいは、サプライヤである自動車用部品のメーカであれば、カーメーカ毎・そのカーメーカの車種毎・そのカーメーカのグレード毎などに対応した種々の部品を揃え、カーメーカの希望納期通りに納品することが求められている。
【0004】
このような問題に対処する生産管理方法として、トヨタ自動車株式会社の「かんばん方式」が有名である。工場で生産する製品にはその製品を構成する部品が調達されなければならないが、ある程度の余剰在庫を保有し、欠品を避けることが必要である。上記かんばん方式は、余剰在庫を、欠品を起こさない程度に最小限とすることを目指した一方式である。
【0005】
また、外注する部品の調達は、その部品を生産する下請会社へ納入指示を出すことによって行われる。下請会社から必要な部品を・必要な量だけ・必要なタイミングで納入してもらい、これを生産ラインへ投入することができれば、余剰在庫も必要なくかつ欠品も起さないので理想的である。
【0006】
カーメーカが生産財である自動車をエンドユーザに納入する場合や、下請会社が生産財である部品をカーメーカに納入する場合、顧客の要求を受けてから生産財を実際に納入するまでの出荷、生産、材料調達等の業務は、それぞれ出荷計画・生産計画・調達計画等に沿って行われる。しかしながら、出荷計画、生産計画、調達計画は、従来、必ずしも同期連動させることができなかった。その理由の一つには、顧客が要求する生産財の量が変動するため将来の見通しを立てにくいことが挙げられる。また、生産ラインの大小、季節による繁閑の差、自社と下請会社とのライン稼動のタイミングのずれ等によって、生産量が一定せずばらつきがあることもある。
【0007】
このような状況下ではコンピュータプログラムによって生産計画を立案し、ラインを稼動させることは困難であった。というのは、顧客要求が変動するたびにプログラムを書き換えなければならず、また、生産ラインの大小、季節による繁閑の差、自社と下請会社とのライン稼動タイミングのずれ等を考慮してプログラムを追加、変更しなければならないからである。そのため、従来は、多くの場合、各パラメータに変動があったとしても、これに臨機応変に対応することが可能な人海戦術により部品を調達し、商品(生産財)を製造し、何とか納期を守り顧客要求を遵守していた。
【0008】
ところが、人海戦術ではいつまでも場当たり的な対処しかできないので、全体の関連性を考慮した上で一連の業務が迅速に実行されることが困難であるという問題があり、人員の介在により管理工数(臨機応変に対処するための負担)が増大するといった問題がある。結果、生産管理業務自体に無駄や非効率性が存し、納期を遵守するためには余剰在庫に頼らざるを得なかった。
【0009】
一方、商品(消費財)に関するものではあるが、例えば特開2000−293582号公報には、余剰在庫に対処可能な生産管理装置が提供されている。この技術は、販売予測と実績データから得られる予測誤差を加味して安全在庫量(余剰在庫量)を求め、生産側での生産量を確定するものである。この技術により、調達リードタイム(=生産計画の立案から材料の調達後、対象商品の製造に取りかかることができる状態となるまでの期間)を短くするという効果を得ている。また、工場が立案する生産計画の周期より短い周期で立案された販売店や卸売場等の販売計画に基づいて、工場が正確な生産計画を立案することを可能にするものである。
【0010】
一般的に、SCMシステムでは、工場で生産された商品が流通経路を経て消費者の手に渡るまでの、商品の生産計画・販売計画は予測によって立案される。例えば、工場で生産した商品を無駄なく且つ効率的に流通させるために、販売店や卸売り場は、過去の売り上げ数量等の実績を基に次の販売量を予測して販売計画を立てる。一方、工場は、その販売計画を基に次の生産量を予測し、また、欠品などの問題に備えた余裕ある生産量で、生産計画を立てる。その生産計画に従って商品の製造等を指示する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
顧客要求に基づいて多量の生産財を納入するメーカにおいては、顧客の発注予定数情報を基準として生産準備を進め、確定発注である納入指示に基づいて商品を出荷する。しかしながら、分野にもよるが、生産財については多くの場合、納入指示後に商品の製造を開始するのでは、納期を守ることができないという問題がある。というのは、顧客の納入指示を受けた時刻から顧客のもとへ届くべき時刻までの期間を「納入リードタイム(LT)」、生産指示を出してから生産側で商品(生産財)の製造を経て出荷可能となるまでの期間を「生産リードタイム(LT)」、出荷後に搬送ルートを経て客先へ届くまでの期間を「輸配送リードタイム(LT)」と呼ぶとすると、図1のように、生産LTと輸配送LTを加え合わせた期間は、多くの場合、納入LTよりも長いためである。
【0012】
例えば、自動車メーカに部品を納入する部品メーカの場合、上記LTの一例として、
納入LT≒60〜75時間(約3日)
生産LT≒100時間(約4日)
輸配送LT≒10〜24時間(約1日)
程度である。このため、
(納入LT)<(生産LT)+(輸配送LT)・・・(式1)
となる。
【0013】
生産LTを短縮するのは、製造プロセス上のブレークスルーを必要とするため、容易ではない。組立(アセンブリ)だけで製造が完了する部品の場合には生産LTはそれほど長くならないが、熱処理や加工が必要な部品はどうしても時間が掛かってしまうためである。また、輸配送LTは、トラックや船に頼るところが大きいので、これを短くすることも容易ではない。
【0014】
このため、式(1)の関係が解消されない限り、納入指示後に商品の製造を開始するのでは明らかに納期を守ることができない。ましてや受注生産方式では納期を守りえない。受注生産方式は、分野によっては有効な場合があるが、多くの生産財の場合には、受注確定後に生産計画を立案するなどの行動を起こすのでは時間的な面から対応が不可能である。
【0015】
このため、発注予定数情報で、在庫量を勘案して生産を開始しておくと共に、生産に必要な材料部品の取り揃えなどの準備をしておく必要がある。
【0016】
また、生産日程計画の作成を困難にする要因の一つとして、発注予定数情報と確定発注数量が一致しないという問題がある。顧客から発注量を知らせてくる情報には、おおよその発注予定数を知らせる発注予定数情報と正確な発注数を知らせる確定発注数量とがある。これらは、ちょうど機械加工における荒削り(発注予定数情報)と仕上げ加工(確定発注数量)に例えることができる。
【0017】
これは確定発注数量が、納期直前まで決まらないことを意味しており、更に、納入LTは短縮化傾向にある。直前まで確定発注数量が決まらないのは、見込み生産が主体のカーメーカの生産計画と実際の自動車の売れ行きとの間の不整合による。よって、納期を守るためには、発注予定数と確定発注数量の差異分を吸収するための調整用として保管している各生産財毎の在庫量を、増やさなければならない。このような考え方では、市場要求の変動によっても欠品などが生じないようにするためには、在庫に頼る割合が大きく、多量の在庫を抱えるといった問題を原理的に解決することができない。
【0018】
また、上述のように余剰在庫量を必要最小限に抑える運営手法が求められる一方で、地域の雇用確保の面や製品の品質保持の面から、雇用確保は継続的に、かつ作業量は均一的にする(平準化する)ことが望まれる。従業員の勤務形態や日々の作業量、即ち生産量をできるだけ均一化することが望まれている。例えば、多量の顧客要求がボーナス商戦の冬にあるとした場合には秋に多量に製造して、在庫を確保しておけば冬の出荷に向けて有利となる。そのため、秋には季節労働者を雇い、他の季節には必要最小限の従業員で賄うといった方法や、雇用は一定にしておいて、秋は残業して多量の製品を製造するといった方法が考えられる。しかしながら、季節労働者を雇った場合、労働者が異なることによる製品品質のばらつきや、作業量が季節によって大幅に異なことによる製品品質のばらつきが生じやすくなる。また、秋に多量の製品を製造する場合、秋には稼働率200%程度のラインが数本存在するのに対し、他の季節にはその数本のラインが稼働率40%では非効率的である。
【0019】
また、生産財の製造においては、生産財を製造するのに合わせて、生産財の部品を如何様な日程・数量で部品を調達するかが重要となる。
【0020】
本発明の目的は、生産量を平準化した生産日程を作成することにある。また、斯様な生産日程を作成できる生産日程作成システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、顧客からの要求数量を、生産個数に基づいて幾つかに分類し、その分類に応じて生産頻度を決め、その頻度で所定の数量の生産を行うものである。更に具体的には、本発明は、複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成するものであり、複数種類の商品について、顧客が要求する納入個数と納入日とを示すデータを受け取って、予め定めた期間の納入個数の合計を、複数種類の商品ごとにそれぞれ求め、納入個数の合計の大小により、予め定めた生産頻度を商品の種類ごとに決定する。決定した前記生産頻度で、前記予め定めた期間の納入個数の合計を生産するために、1回の生産で生産すべき商品個数を前記商品の種類ごとに求め、生産ラインの稼働日を前記生産頻度で選択した生産日に前記生産すべき商品個数を生産個数としてそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成する。そして、複数種類の商品についての前記生産個数の合計を稼働日ごとに求め、求めた生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合、前記生産頻度の少ない商品から順に、前記生産日に割り当てた前記生産個数を別の稼働日に移動させ、前記生産日程計画を平準化するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を用いて説明する。
【0023】
本発明は、例えば、図2に示すような生産管理システム2000に適用される。本実施の形態の生産管理システム2000は、顧客2001からの商品要求情報を受信して蓄積する受注情報収集部101と、これに基づいて出荷日程計画を作成し製品倉庫へ出荷指示を与える出荷日程作成システム103と、出荷日程から生産日程を作成する生産日程作成システム100と、製造部門(実際に商品を製造する工場など)の生産ラインの能力や生産ライン別稼働カレンダ等の生産に係わる基本情報が予め格納された生産関連マスタデータベース102と、製造部門の各所に存在する部品、中間製品、完成品の数量の入力を受付け、または数量を検出し、これを記憶する動態把握装置104とを有している。生産管理システム2000には、部品の調達のために納入指示を作成する納入指示システム106が接続されている。なお、本実施の形態では、顧客とは一般の消費者ではなく、当該商品を供した後、更なる加工・組立を行う製造業種、例えばカーメーカなどを指す。なお、ここで対象となる商品は特定されるものではなく、部材から加工、組立等の過程を経て製造される商品であればよい。
【0024】
受注情報収集部101は、複数の顧客からまちまちに要求される商品必要量データを、ネットワークを介して受信する通信制御装置と、受信した商品必要量データを記憶するメモリ101a,101b,101cとを有している。
【0025】
生産関連マスタデータベース102は、生産ラインごとの商品生産能力、生産ラインの稼働日カレンダ、生産パターンを予め格納した記憶装置102a,102b,102cを含む。
【0026】
一方、動態把握装置104は、購入部品の荷受け部104aに入荷した部品数、生産ライン104bの各部品置き場の部品数、商品製造工程の途中段階である中間製品の数量、及び完成品の数量、製品倉庫104cに収容されている完成品の数量の情報をそれぞれ収集する収集部と、データベースとして記憶する記憶装置104dとを有する。収集部は、作業者による入力操作の受け付け、もしくは、センサ等による検出データを受け取って数量情報を収集する。動態把握装置104で把握される数量情報は、現時点での数量情報である。生産ラインの稼働、顧客への輸配送および部品の入荷により、部品数、中間製品数、完成品数、製品倉庫に収容されている完成品数は、刻々と変化しているが、変化するたびにその時点での数量が収集され、記憶装置104dのデータベースが更新される。
【0027】
動態把握装置104の記憶装置104dおよび生産関連マスタデータ102の記憶装置102a,102b,102cは、例えば磁気ディスク装置等により構成することができる。
【0028】
出荷日程作成システム103は、受注情報収集部101が受信し記憶した商品必要量データを用いて出荷日程計画を作成する出荷日程作成部103aと、作成した出荷日程計画データを記憶する記憶部105とを有する。生産日程作成システム100は、出荷日程作成システム103の作成した出荷日程計画データを処理することにより、生産日程計画を作成する生産日程作成部100aと、作成した生産日程計画データを記憶する記憶部100bとを有する。
【0029】
出荷日程作成システム103の出荷日程作成部103aと生産日程作成システム100の生産日程作成部100aの動作について、具体的に説明する。
【0030】
出荷日程作成部103aは、メモリとCPUとを内蔵しており、メモリに予め格納されているプログラムを実行することにより、受注情報収集部101が収集し格納したデータに基づき出荷日程計画を作成する。生産日程作成部100aも、メモリとCPUとを内蔵しており、メモリに予め格納されているプログラムを実行することにより、出荷日程計画に基づいて生産日程計画を作成する。
【0031】
本実施の形態では、顧客から送信されてくる商品の要求情報は、先々数ヶ月間の納入数量を予告する予告情報N(i)と、予告情報N(i)の修正情報W(i)と、数日後の納入日について納入数量を確定する確定情報D(i)の3種類があり、いずれも商品納入日に先立って別のタイミングでそれぞれ提供されるものとする。予告情報N(i)は、例えば来月から3ヶ月というような数ヶ月の期間について、日々の納入要求数量を予告する情報であり、1ヶ月に一度送信されてくる。この予告情報N(i)は、3種類の情報の中では最も先々(未来まで)の納入要求数を含んでいるが、精度は悪く、納入数量を確定する確定情報D(i)との乖離が最も大きい。修正情報W(i)は、予告情報N(i)を修正する情報であり、予告情報N(i)と同じ期間(例えば3ヶ月)について、日々の納入要求数量を予告する情報であり、毎週送信されてくる。修正情報W(i)は、送信されてくるタイミングが納入日に近づくため、予告情報N(i)よりも、確定情報D(i)により確定される納入数量との乖離は小さくなる。確定情報D(i)は、数日後の納入数量を確定する情報であり、毎日送信されてくるが、例えば納入指定時刻の60時間前に提供されるというように時間的余裕の最も少ない納期直前の要求となる。これらの情報は、商品機種Ax(x=1,2,3・・・)(例えばA1はモータ、A2はピストン・・・)の型式Kx(x=1,2,3・・・)(例えば商品機種A1のモータの場合、K1は100φのモータ、K2は120φのモータ、K3は130φのモータ・・・となる)ごとに、納入を要求する顧客からそれぞれ送信されてくるものとする。これらの予告情報N(i)、修正情報W(i)、確定情報D(i)は、受注情報収集部101により受信され、格納されている。
【0032】
出荷日程作成部103aは、予告情報N(i)、修正情報W(i)、確定情報D(i)を用いて、数ヶ月単位の出荷日程計画を作成する。出荷日程計画とは、すべての顧客の要求を満たすために、何月何日に何台の商品を出荷するかを、商品(商品機種Axの型式Kx)ごとに定める日程計画である。出荷日程作成部103aは、商品機種Axの型式Kxごとに、受注情報収集部101の記憶部101aから予告情報N(i)を読み込んで、納入期日(何月何日)とその日の納入数量(何台)とを把握し、その商品の輸配送リードタイム分だけ納入期日を前倒した工場稼働日を出荷期日とし、納入数量を出荷数量として割り付けることにより、出荷日程計画を作成する(図3のS1101)。納入期日を前倒しした日が、工場の休みの日である場合には、その前の稼働日に割り付ける。これにより、何月何日に何台の商品を出荷すべきかを示す出荷日程計画を、予告情報N(i)の期間分作成できる。ただし、輸配送リードタイム、工場の稼働日は、生産関連マスタデータベース102の生産関連データベース102の記憶装置102bから読み込む。また、修正情報W(i)が受注情報収集部101によって受信されたならば、それを記憶部101bから読み込み、予告情報N(i)と異なる部分について、出荷日程計画を修正する。また、確定情報D(i)が受注情報収集部101によって受信されたならば、それを記憶部101cから読み込み、確定した日付けの部分について、出荷日程計画の出荷数量を修正する。これを、商品機種Axの型式Kxについての、すべての顧客2001について行い、各顧客2001への出荷数量を出荷期日ごとに加え合わせることにより、商品機種Axの型式Kxごとに出荷日程計画を作成する。作成した出荷日程計画は、記憶部105に格納する。すべての商品機種Axの型式Kxについて出荷日程計画を作成し、記憶部105に格納する。
【0033】
次に、生産日程作成部100aは、出荷日程計画を満たす商品の供給計画、即ち生産日程を作成する。生産日程計画は、商品を作る工場など製造部門の生産能力や稼働日、部材調達能力などに左右されるため、出荷日程計画と同一にすることはできない。本実施の形態では、生産日程作成部100aは、生産ラインMLx(x=1,2,3・・・)ごとに生産日程計画を作成する。生産日程作成部100aは、生産日程計画を作成する生産ラインMLxで生産される商品機種Axの型式Kxをすべてを生産関連マスタデータベース102の記憶装置102cから読み込む(図3のS1100)。例えば、ここでは、商品機種Axの型式K1〜K7が、ある生産ラインML1で生産されるものとし、生産ラインML1の日程生産計画を立てる場合について以下説明する。
【0034】
生産日程作成部100aは、S1100で読み込んだ商品機種Axの型式K1〜K7について、それらの出荷日程計画を出荷日程作成システム103の記憶部105から読み込む(S1101)。型式K1〜K7について、出荷数量を出荷期日ごとに合計すると、生産ラインML1についての出荷日程計画が図4のように得られるが、この出荷日程計画の出荷数量は、出荷期日によって大きくばらつきを持ち、ばらつきが上下限で50%に及ぶことも少なくない。既に述べたように、生産日程数量に関しては、出荷日程計画が持つばらつきを極力なくし、均一的にすることが望ましい。このため、本実施の形態では、生産日程作成に際しては、該当商品Axの型式Kx毎に生産パターン分類を行い、後の工程で平準化可能にする。パターン分類は、一定期間内におけるKxの出荷数量の合計をRxとしたとき、Rxの大小により区分する(S1102)。
【0035】
このように、一定期間内における型式Kxの出荷数量の合計で生産パターンを分類するのは次のような理由による。発明者らは、図4に模式的に示すように、商品(型式Kx)ごとの日々の出荷数量のばらつきの程度は、商品(型式Kx)の出荷量が多いか少ないかで傾向があることに気づいた。例えば、商品(型式Kx)を、出荷量に応じて大量品、中量品、小量品と分類してみると、変動率(ある日の出荷数量とその前日の出荷数量との差を出荷数量で割った比率)は、大量品では小さく、小量品では大きい傾向にある。中量品ではその中間の性質を示す。そこで、この傾向に着目し、S1102では、図5に示したフローにより商品(型式Kx)の生産パターンの分類を行う。
【0036】
分類区分数は、任意に設定可能であるが、図5では7種に分類する場合について説明する。図5のフローでは、S1101で取り込んだ生産ラインML1で生産される商品機種Axの型式K1〜K7を、出荷数量を基準として7種に分類し、その分類毎に生産のパターンP1〜P7を自動的に割り当てる。具体的には、型式Kxごとにある一定期間(例えば1ヶ月)における出荷数量の合計Rxを算出し(S200)、合計Rxとパターン判定基準数n1〜n6との比較を行う(S201〜S206)。判定基準数n1〜n6は予め
n1>n2>n3>n4>n5>n6・・・(式2)
の関係を満たすように決めておく。
合計Rxがn1以上の型式Kxを生産パターンP1(S207)、
n1未満でn2以上の型式Kxを生産パターンP2(S208)、
n2未満でn3以上の型式Kxを生産パターンP3(S209)、
n3未満でn4以上の型式Kxを生産パターンP4(S210)、
n4未満でn5以上の型式Kxを生産パターンP5(S211)、
n5未満でn6以上の型式Kxを生産パターンP6(S212)、
n6未満の型式Kxを生産パターンP7(S213)、と分類する。
生産パターンP1〜P7には、それぞれ、予め定めた生産頻度が割り当てられている。ここでは、P1は毎日生産、P2は週3回生産、P3は週2回生産、P4は週1回生産、P5は月3回生産、P6は月2回生産、P7は月1回生産としている。S207〜S213で商品(型式Kx)ごとに定めた生産パターンは、内蔵するメモリに記憶する(S214)。なお、以下の説明では、便宜上、上記S207〜213により、型式K1に生産パターンP1,型式K2に生産パターンP2、型式K3に生産パターンP3、型式K4に生産パターンP4、型式K5に生産パターンP5、型式K6に生産パターンP6、型式K7に生産パターンP7と定められたとして説明する。
【0037】
次に、ラインML1の日々の生産量を、型式K1〜K7の生産パターンP1〜P7別に決定する(図3のS1103)。これを、図6〜図8のフローを用いて詳しく説明する。
【0038】
生産パターンP1(毎日生産)の商品(ここでは型式K1)の生産量は、図6に示すような流れで日々の生産量を決める。先ず、平準化計算を行う日数D1を設定する(図6,S300)。日数D1は、平準化した生産日程計画を作成する期間の日数を表すものであり、任意に定めることができる。例えば、D1を3ヶ月とすることができる。
【0039】
次に計算対象初日時点における理論的な在庫量である理論在庫量Gを、動態管理把握装置104より取得したデータに基づいて
G=(計算処理日前日の在庫量)+(計算処理日から計算割り付け前日までの生産予定数量)−(計算処理日から計算割り付け前日までの出荷予定数量)…(式3)
により算出する(S301)。計算処理日とは、この生産日程作成部100aがこの計算を行っている日であり、この計算によって新たに生産日程計画を求める期日の初日(計算割り付け初日)の前日が計算割り付け前日である。
【0040】
次に計算日数nを設定する(S302)。nはカウンタとして用い1ずつインクリメント(増加)させる(S303)。S304,S305では、型式K1のn日間の平均出荷数量Hnを求める。具体的には、生産日程計画を求める期間の初日(計算割り付け初日)からn日目の型式K1の出荷数量Si(i=1〜n)を図2の出荷日程作成システム103の記憶部105から読み込み、これらの合計En
En=ΣSi=S1+S2+・・・+Sn …(式4)
を求める。合計Enから、理論在庫量Gを差し引き、nで割ることにより、1日当りの生産量の平均値Hn
Hn=(En−G)/n
を求める。これをS306で、生産日程作成部100aに内蔵するメモリに記憶する。この計算をnが平準化の日数D1に達するまで繰り返す。よって、nが1の場合には、生産日程計画を求める期間の初日(計算割り付け初日)の出荷数量S1が記憶部105が読み込まれ、E1=S1が求められ、1日当りの生産量の平均値H1=(E1−G)/1が求められ、これが記憶される。つぎに、S303に戻り、nが2となり、S1の翌稼働日S2までの出荷数量の累計E2=S1+S2を求め1日当りの生産量の平均値H2=(E2−G)/2が求められ、記憶される。次にnは3となりS2の翌稼働日S3までの出荷予定累計E3=S1+S2+S3を求め、1日当りの生産量の平均値H3=(E3−G)/3を記憶する。同様に、S304、S305、S306を以降nが日数D1となるまで繰返す(S307)。このようにしてn=D1個の生産量の平均値H1、H2、H3、…、Hnが求められ、この中から値が最大のものを選択し、その値を型式K1の商品の一日当たりの生産量として割り付けるべき値M1と決定する(S308)。型式K1の生産パターンP1は、毎日生産であるから、図9のように、生産量M1を、生産日程計画を作成する期間の日数D1内の各稼働日に割り付ける(S309)。
【0041】
一方、生産パターンP2(週3回生産)の商品(型式K2)、生産パターンP3(週2回生産)の商品(型式K3)、生産パターンP4(週1回生産)の商品(型式K4)については、図7に示すような流れで生産量を決める。まず、図7のS400では、生産パターンP2〜P4の各商品(型式K2〜K4)について、生産パターンが毎日生産であると仮定して、上述した生産パターンP1と同じ図6のS300〜S309により、1日当りの生産量を定め、すべての稼働日に割り付ける。つぎに、各商品(型式K2〜K4)ごとに、割り付けた生産量を週ごとに合計し、週当りの生産数合計Wsumをそれぞれ求める(S400)。そして、生産パターンの判断を行い(S401、S404)、生産パターンP2の商品(型式K2)については、週3回生産であるから、週当り合計数Wsumを三分割した値M2を求め(S402)、これが週3回生産の場合の一日当たりの生産量として、図9のように該当週の週初めから3日間に順に割り付ける(S403)。具体的には、週の稼働日が月曜から金曜までの5日である場合には、月曜から水曜までは各々M2の生産量、木曜、金曜は0というように割り付ける。
【0042】
生産パターンP3の商品(型式K3)については、週2回生産であるから、週当り合計数Wsumを二分割した値M3を求め(S405)、これを該当週の週初めから2日間に図9のように割り付ける(S406)。具体的には、週の稼働日が月曜から金曜までの5日である場合には、月曜、火曜は各々M3、水曜から金曜までは0というように割り付ける。更に生産パターンP4の商品(型式K4)の場合には、週1回生産であるから、週当り合計数Wsumを分割しない値M4を求め(S407)、これを該当週の週初めの1日間に図9のように割り付ける(S408)。例えば週の稼働日が月曜から金曜までの5日である場合には、月曜の生産量がM4、火曜から金曜までは0というように分配する。
【0043】
また、生産パターンP5(月3回生産)の商品(型式K5)、生産パターンP6(月2回生産)の商品(型式K6)、生産パターンP7の商品(型式K7)については、図8に示すような流れで生産量を決める。まず、型式K5〜K7の商品ごとにそれぞれ、生産日程計画の当月分の毎日の出荷数量Siを出荷日程作成システム103の記憶部105から読み込み、その合計の当月出荷総量L1を求め、さらに、翌月分について同様に翌月出荷総量L2を求める。(S500)。生産パターンの判断を行い(S501、S504)、生産パターンP5の商品(型式K5)については、当月の生産総量L50を
L50=(L1×2/3)+(L2×1/3) ・・・(式5)
により算出する(S502)。生産パターンP5は、月3回生産であるから、これを3分割した値M5を求め、これを1回の生産量として、図10のように、該当月を3分割した期間の最終稼働日にそれぞれ割り付ける(S503)。月の3分割の方法は稼働日ベースの均等割りとする。例えば30日に生産数量M5,20日に生産量M5,10日に生産量M5をそれぞれ割り付ける(図10)。
【0044】
一方、生産パターンP6(月2回生産)の商品(型式K6)については、S500の当月出荷総量L1と翌月出荷総量L2から当月生産総量L60を
L60=(L1×1/3)+(L2×2/3)・・・(式6)
により算出する(S505)。生産パターンP6は、月2回生産であるから、これを2分割した値M6を求め、これを1回の生産量として、図10のように、該当月を2分割した期間の最終稼働日に各々を割り付ける(S506)。月の2分割の方法は稼働日ベースの均等割りとする。例えば30日に生産量M6,15日に生産量M6を割り付ける。
【0045】
さらに生産パターンP7(月1回生産)の商品(型式K7)については、S500の翌月出荷総量L2を、当月の生産総量L70として、
L70=L2・・・(式7)
により算出する(S507)。生産パターンP7は、月1回生産であるから、このL70をそのまま該当月の1回の生産量M7として、図10のように該当月末の稼働日に割り付ける(S508)。
【0046】
以上のように、生産パターンP1〜P7別に、日々の生産数量の割り付けを決定(図3のS1103)したならば、これを記憶する(S1104)。以上のS1101からS1103を生産ラインML1の製造対象となるすべての商品の型式K1〜K7についてを生産数量の割付が終了したならば(S1105)、割り付けたK1〜K7の生産数量を、日単位で合計する(S1106)。
【0047】
K1〜K7について合計したラインML1の生産数量は、例えば図12に示すように、生産数量が日毎に大きく変動している。そこで、以下のS1107〜S1111により、生産数量の平準化を行う。まず、期間D1における日々の生産数量のうち最大の生産量と最小の生産量の差を求め、この差(変動量)が予め定めた一定の基準量以内か判断し(S1107)、基準量を超えている場合には、S1108以下で、これを基準量以内にするために平準化作業、即ち山崩しを行う。基準量は、任意に定めることができるが、図2の生産関連マスタデータベース102の記憶装置102aから、該当する生産ラインMLxの生産能力を読み込んで、例えば、生産量の10%をばらつきの基準量として設定するなどということができる。
【0048】
S1108、S1109では、先ず山崩しを行う商品(型式K1〜K7)の順位nを設定し、nは1ずつインクリメントさせる。本実施の形態では、山崩しの順位とその方法は、図11に示したように、生産パターンP1〜P7に対応させ、生産頻度の最も低い生産パターンP1を山崩し順位1位とし、順に生産頻度の少ないものから生産パターンP6まで順に2位〜6位の順位が定められている。毎日生産の生産パターンP1については、図6のS309で同じ生産量M1が毎日割り当てられており、既に平準化されているので、山崩しは行わない。また、山崩し(生産数量の移動)の向きも、山崩し範囲(生産量の最大移動範囲)も、生産パターンP1〜P6に合わせて図11のように定められている。
【0049】
まず、山崩し順位1の、生産パターンP7(月1回生産)の商品(型式K7)の生産量を移動させ平準化を行う(図3のS1110)。生産パターンP7の商品の生産量M7は、月末最終稼動日に割り付けられているので、これを図12のように、1日づつ前日にずらす(図12)。このとき、ずらすことのできる最大移動範囲を山崩し範囲といい、生産パターンP7の商品の生産量の場合には、前方(生産日を早める側)に1ヶ月である(図11)。生産量M7を最大移動範囲(最大山崩し範囲)まで1日ずつずらしながら、日々の生産数量のうち最大の生産数量と最小の生産数量の差を求め、この差(変動量)が最も小さくなる移動量を求め、その位置を山崩し後の生産量M7の割付日とする。なお、最大山崩し範囲まで生産量M7を移動させても、変動量が小さくならない場合には、山崩しは行なわず、元の割り付け位置(P7の場合月末最終稼働日)に戻す。このように、生産量M7を前日にずらしていく山崩しを行っても、生産パターンP7の生産量M7は、翌月の出荷日程を満たすように該当月M(1)月の最後に割り付けられているので、必然的に出荷日程は遵守されることとなる。
【0050】
生産パターンP7を山崩しを行った後、S1111で日々の生産数量のうち最大の生産数量と最小の生産数量の差(変動量)が、S1107の基準値以内になっているかを判断し、基準値以内になっていない場合には、S1109に戻り、山崩し順位2位の生産パターンP6の商品(型式K6)の生産量M6の山崩しを行う。生産パターンP6の生産量M6は、二分の一月の最終稼動日に割り付いているので、図13のように、これをそれぞれ1日づつ前日にずらしていく。山崩し範囲は、図11のように1/2月であり、山崩し方向は、月末から前方側(生産日を早める側)である。この場合も、上述と同様に、最も変動量が小さくなる移動量を求め、その位置を山崩し後の生産量M6の割付日とする。なお、最大山崩し範囲まで生産量M6を移動させても、変動量が小さくならない場合には、山崩しは行なわず、最初の割り付け位置のままとする。このように、生産量M6を前日にずらしていく山崩しを行っても、前述した生産パターンP7の山崩しの場合と同様、必然的に出荷日程は遵守されることとなる。
【0051】
これでもS1111で全体の平準化が終了しない場合には、S1109に戻り、順位3位の生産パターンP5の商品(型式K5)の生産量M5の山崩しを同様に行う。生産量M5は、三分の一月の最終稼動日に割り付いているので、これを、図14のように1日づつ前日にずらす、山崩し範囲は、図11のように、1/3ヶ月であり、山崩しの向きは前方側である。生産量M5を三分の一月の範囲内で且つ前方にずらしていく分については、M5の配置にも不都合を生ぜず且つ必然的に出荷日程は遵守されることとなる。なお、山崩しをしてもばらつきが小さくならない場合には、最初の割り付け位置のままとする。
【0052】
S1111で全体の平準化が終了していない場合には、順位4位の生産パターンP4の商品(型式K4)の生産量M4の山崩しを同様に行う。生産量M4は、一週間の初日稼動日に割り付けられているので、図15のように、今度は生産量M4を1日づつ後日にずらすことで行う。山崩し方向は、生産日を後方にずらす側であり、最大山崩し範囲は、1週間となる。生産量M4は、出荷日程を満たすように週の初日稼働日に配置したので際限なく後方へずらしていくと出荷日程を遵守できない虞があるが、最大山崩し範囲を1週間としているので、出荷日程出荷日程を守ることができる。
【0053】
これでもS1111で全体の平準化が終了しない場合には、次に順位5位の生産パターンP3の商品(型式K3)の生産量M3の山崩しを同様に行う。山崩し方向は、生産日を後方にずらす側であり、最大山崩し範囲は、1週間となる。
【0054】
これでもS1111で全体の平準化が終了しない場合には、最後の順位6位の生産パターンP2の商品(型式K2)の生産量M2の山崩しを行う。山崩し方向は、生産日を後方にずらす側であり、最大山崩し範囲は、1週間となる。
【0055】
S1111では、最後の順位6位の山崩しが終了した場合(n=6まで達した場合)、または、ばらつきが基準内になった場合には、S1112に進み、山崩し後の、日々の生産数量を生産日程計画として記憶部100bに記憶する。
【0056】
以上により、生産ラインML1について、平準化された生産日程計画を作成することができる。同様に他の生産ラインML2、ML3・・・MLxについても同様に作成する。
【0057】
図16に、生産パターンP4の商品(型式K4)の生産量M4の山崩しまでで、ばらつきが一定基準以内となった生産日程計画を示す。この生産日程計画に沿って、生産ラインML1で商品(型式K1〜K7)を生産する場合、この生産日程計画で割り当てられた生産日に対応する生産個数がちょうど完成品として完成するように、生産リードタイム分を前倒しして生産ラインML1で生産を開始する。これにより、出荷日程計画の出荷数量を満たす個数の完成品の商品を生産することができる。
【0058】
以上、図3〜図16に沿って述べたような生産日程作成処理は、コンピュータシステムによって行うことができるため、人の介在する部分は、結果の確認などに限定できる。従って短時間で処理を終えることができ、ある生産日程の作成終了時点から次の生産日程の作成終了までの期間、即ち生産日程の更新のサイクルを短縮することができる。これにより、出荷日程、出荷実績、生産実績などを、より新しい状態で生産日程計画に反映することができる。
【0059】
生産日程更新のサイクルは、例えば1週間単位または10日単位というように任意に設定可能であるが、例えば、更新のサイクルが1週間、生産日程計画作成範囲が(先行き)6ヶ月とする。この場合には、図17のように、生産日程計画作成日P(i)がN−1月にあるとすれば、N月からN+5月分の計画を上記生産日程作成処理により作成する。この6ヶ月の期間について、上記説明したように、すべての日別の計画(日毎の生産量の計画)を作成することもできるが、先々についてはおおよその生産量を把握できればよいので、図17のように、N月からN+2月までは日別計画(日別の生産計画)を上述のように作成し、その先のN+3月からN+5月までは月別計画(月別の生産計画)のみを作成することもできる。先々の計画は、日別に持っても変更される可能性が高いことに加え、長期の部材調達や作業人員計画には月別予定で事足りるからである。一方、直近の生産計画を変更すると、変更前の生産数量と変更後の生産数量とが食い違った場合に、変更前に予定していた労働時間では生産しきれず、緊急に残業を行う必要が生じる可能性がでるため、直前の生産計画の変更は極力行わない方が望ましい。よって、生産日程作成日の翌週は、生産数量を確定した領域とし、生産量は原則固定することが望ましい(例外として変更する場合については後述する)。そして、翌々週以降は、顧客からの要求変動を反映させるための領域として未確定領域とし、生産日程を更新する対象とすることが望ましい。よって、生産日程計画作成日P(i)から一週間経過した、次の生産日程計画作成日P(i+1)においては、P(i+1)の翌週分を日程確定領域とし、それ以降の週が生産日程の更新の対象として、生産日程作成を行う。また、生産日程計画作成日がN月の最終週に至ればN+1月からN+6月までの生産日程計画を作成する。
【0060】
また、既に述べたように動態把握装置104(図2)は、数量動態を把握するものである。数量動態とは、購入部品の荷受け部104a(倉庫)における部品数量、生産ライン104bにおける中間製品数量、及び完成品の数量、製品倉庫104cの完成品の数量のことであり、例えば、購入部品が着荷する都度、部品倉庫から組立ラインへ部品が出庫される都度、組立ラインで組立が完了し製品倉庫へ製品が入庫される都度、というように、製造プロセス上の所定のポイントで刻々変化する数量の入力を受け付け、または、数量を検出し、それを記憶部104dに記憶する。
【0061】
また、出荷日程作成システム103は、出荷日程計画データの出荷数量を製品倉庫104cに受け渡し、出荷を指示する。また、出荷日程作成システム103は、動態把握装置104の製品倉庫104cから出荷された商品の数量データ情報を実績データとして、記憶部104dから受け取る。出荷日程作成部103aは、出荷日程計画データと、出荷実績データとを日々照合することにより出荷日程に遅滞がないことが守られているかチェックする(図3のS1113)。また、S1114において、出荷日程作成システム103は、生産日程作成システム100が作成し、S1112で記憶した生産日程計画を受け取る。そして、上述した直近の確定日程分(次週分)の日々の出荷可能数量を下式、
出荷可能数量=現在の製品倉庫104cの在庫量+出荷日までに生産される生産数量−出荷日までに出荷される出荷量
により計算し、その日の出荷日程計画の出荷数量と比較する。出荷可能数量が、出荷数量よりも少なければ、欠品となることを意味するため、出荷日程作成システム103から生産日程作成システム100に向けて警報を出す。また、この生産管理システムの管理者に対しても、不図示の表示部や音声発生部により警報を出し、報知する。警報を受けた生産日程作成システム100は、上述した更新の周期(ここでは更新周期は1週間)を待たず、しかも、翌週の計画確定領域についても出荷計画を満たすように、上述の図3のフローに従って、生産日程を更新する(図17)。さらに、確定日程分の変更前の生産日程計画の数量と変更後の生産日程計画の数量との差を求め、緊急追加生産分として、管理者に報知し、残業等の緊急生産変更の必要があることを知らせる(S1114)。
【0062】
このように、図2の生産日程管理システム2000によれば、商品の出荷数量に応じて生産をパターン分けし、そのパターン毎に生産数量の計算方法を変えることで製造部門の作業量負荷を平準化することができる。よって、安定的に生産を行うことができるとともに、在庫量を少なくすることができる。また、動態を把握して日々の出荷日程の充足を確認し、必要なら臨時の作業変更指示も出せることから出荷遅延を防止できる。また、生産日程数量は、コンピュータプログラムによって計算処理できるため、短時間・短期間で日程計画が組むことができる。このことは顧客の商品要求、出荷実績、生産実績など日程作成に必要な情報をより新しい形で取込めることを意味し、在庫量を調整し易いシステムとなる。
【0063】
次に、部品納入指示システム106について以下説明する。
【0064】
部品納入指示システム106は、納入指示作成部106a、納入指示データ記憶部106b、発注データ作成部106c、発注データ記憶部106d、ならびに、部品情報を記憶する記憶部10,20,30を有している。納入指示作成部106aおよび発注データ作成部106cは、メモリとCPUとを内蔵し、メモリに予め格納されているプログラムをCPUが読み込んで実行することにより、以下のように動作する。
【0065】
納入指示作成部106aは、生産日程作成システム100(図2)が作成した生産日程計画を記憶部100bから読み込む(図18のS600)。また、生産する商品(型式K1〜K7)を生産するのに必要な部品を部品構成マスタ記憶部10からを読込む(S601)。読み込んだ情報により、生産日程計画の生産量分の商品を生産するために必要な部品数量(所要量)を、商品を構成する部品ごとに計算する(S602)。所要量は、ここでは生産日程計画に合わせて、計算処理日に近い期日は、日々についてそれぞれ求め、遠い所は月の総数で求めるものとする。例えば、計算月をN−1月とすればN月からN+2月までは日々毎の部品所要量を、N+3月からN+5月までは月毎の部品所要量を計算する。この概念を図19(a)に示す。
【0066】
次に、納入指示作成部106aは、発注情報マスタ記憶部20(図2)を参照し、予め定められた部品購入先の発注比率を取得して、併注(2社以上に発注する)かどうかを決定する(図18,S603)。何十社,何百社とある取引先の中で併注は2社とは限らないが、ここでは2社併注の場合について説明する。取引先A社と取引先B社それぞれR1、R2(=1−R1)の比率で同じ部品を購入することが発注情報マスタ記憶部20に記憶されているときには、A社から購入する部品に関しては、A社部品使用数として
部品使用数=1日の生産数量×製品1台当りの総部品個数×R1
を計算により求め(S604)、B社からの部品に関しては、B社部品使用数として
部品使用数=1日の生産数量×製品1台当りの総部品個数×R2
を計算により求める(S605)。
【0067】
一方、該当部品に関して併注せず、一社のみから購入している場合には、部品使用数として、
部品使用数=1日の生産数量×製品1台当りの総部品個数
を計算による求める(S606)。
【0068】
日別の部品使用数が決まれば、部品調達マスタ記憶部30からデータを取得し、納入指示数を計算する。部品調達マスタには、動態把握装置104を通じて各部品の在庫量実績や、設定した在庫予定数が蓄積されている。納入指示数の計算は、最初に週の納入指示数合計として、
Wn週の納入指示数合計=(Wn週の部品使用数合計)+(Wn週週末の在庫数)−(Wn−1週週末の在庫数)
を求め(S607)、次に日別数量
Wn週の日別納入指示数=(Wn週の納入指示数合計)÷(Wn週の稼働日数)
を計算する(S608)。ここで「Wn週末の在庫数」とは当該週の在庫の予定数の意味である。
【0069】
次に、納入品の購入について説明する。1個1個ばらで部品を納入する機会は少なく、例えば1ダースの箱単位で或いは20個入りの箱単位で納入するという様に、ある数量単位にまとめた方が実用的である。このまとめた数量単位を最小購入単位という。従って、納入の指示も最小購入単位を用いて行う。ここでは、納入指示数を最小購入単位の倍数にするための丸め計算を行う。最小購入単位は部品固有の数値であるが、予め登録されている部品調達マスタ記憶部30から呼び出す(S609)。最小購入単位を加味し、Wn週の日別納入指示数を計算する(S610)。計算方法は以下の通りである。
割り付け日数=Wn週の納入指示数合計÷((最小購入単位)×N)
としたとき、
稼働日数≧割り付け日数
を満たす最小の自然数Nを求め、これをNminとおく。そして、
(最小購入単位)×Nmin
を一日当りの納入指示数とし、
Wn週の納入指示数合計÷((最小購入単位)×Nmin)
を割り付け日数とする。
【0070】
次に、納入サイクル(納入頻度)の区分を部品調達マスタ記憶部30から呼び出す(S611)。部品の購入先の条件、即ち地理的な遠近や取引額の大小など様々な条件によって納入頻度に違いが出てくる。例えばA社は工場に近く取引物量も多いので毎日納入便があるが、B社は遠く物量が少ないので週1回の納入となるなどという具合である。このため、取引先別に予め決めておいた納入サイクル通りに、納入数を割り付けて行く方法を採用する。納入サイクルの区分は約束事であり任意に設定できる(S612)が、ここでは一例としてD0、W1、W2、W3の4区分に分ける場合について説明する。これは納入頻度がそれぞれ毎日(D0)、週1回(W1)、週2回(W2)、2週に1回(W3)であることを示す。
【0071】
D0の部品の場合には、週の初めから順に(最小購入単位)×Nminの合計がWn週の納入指示数合計に達するまで割り付ける(S613)。W1の部品では、週1回であるから、週の第1稼働日または第2稼動日に、(最小購入単位)×Nmin×(割り付け日数)の分量を割り付ける(S614)。納入便が1日に集中することを避けるため、ここでは第1稼働日または第2稼働日とした。また、W2の部品では、週2回であるから、第1稼働日と第3稼働日、または第2稼働日と第4稼働日の組合せで(最小購入単位)×Nmin×(割り付け日数)÷2を各々割り付ける(S615)。納入日を分散させるのはW1と同じ理由による。W3の部品では、2週に1回第1稼働日に(Wn週の納入指示数合計)+(Wn+1週の納入指示数合計)を割り付ける(S616)。このようにして作成した納入指示データは、記憶部106bに格納される。
【0072】
このように作成した納入指示データは、ある時間単位、例えば1日単位、1ヶ月単位にどの部品を何台必要としているという情報であり、情報伝達の方法としては不図示の通信制御装置を用いて、ネットワークによる電子データ伝送により受け渡すことができる。
【0073】
納入指示作成部106aは、納入指示情報は、生産日程の更新に連動して、或る一定周期毎に更新される。図19(b)に示すように、例えば生産日程をWn週の日付P(i)に作成すれば、納入指示も直ちに同日P(i)に作成する。生産日程の確定領域は、納入指示も同様の考え方により、更新の際に変更しない納入指示量確定領域とする。これにより、確定領域期間内の、部品の引取りを約束する(FIX ZONE)。その一方、確定領域外の情報は、先々に渡る発注予定情報として使えることから、遅滞のない部材調達が促進され得るものとなっている。
【0074】
納入指示作成部106aが納入指示数を決定し、納入指示を発した後、これを基に、発注データ作成部106cは発注数量を計算する。この手順を図20を 用いて説明する。発注データ作成部106cは、記憶部106bから、取引先別に該当する部品についての納入指示データを読込み(S700)、計算月の最初の稼働日から確定納入指示最終日までの納入指示数合計(a)を計算する(S701)。次に、動態把握装置104の記憶部104dから実際に納入された部品数(納入実績データ)を読込み、計算月の最初の稼働日から計算日前日までの納入実績数合計(b)を求める(S702)。更に、注文残数データを読込み、計算日前日までの注文残数合計(c)を計算する(S703)。これらを用いて、(発注数)=(a)−(b)−(c)
を求める。そして発注数が正の数となった場合のみ、これを注文依頼数として発注する(S704)。ここで、注文残数データとは、発注は出されているがまだ納入されていない数量データのことである。なお、発注情報は、納入指示情報と同様、不図示の通信制御部からネットワークによる電子データ伝送を利用して送信することもできる。
【0075】
このように本実施の形態の納入指示システム106によれば、前述したアルゴリズムに従い納入指示数量をコンピュータプログラムによって短時間で計算処理できるため、最新の生産日程計画を反映できる。即ち最新の生産日程と同期連動した部材所要量計算結果を求め、取引先に対して納入指示を発することができる。また、納入指示の確定領域を従来より長く設定することが可能となる。
【0076】
次に、以上の内容を取引先へ展開することについて説明する。
カーメーカの1次下請である部品メーカに以上の技術を適用した様子を概念的に図21に示す。点線で囲まれた部分Q1が、本技術、即ち「生産日程作成システム2000」および「納入指示作成システム106」が適用された部分である。第一段階としてQ1、第二段階としてQ2というようにm次下請会社にも次々に適用することができる(1≦m≦n)。最後のn次下請である材料メーカ(Qn)は納入指示を出すことはできないが、少なくとも生産日程作成システム2000を適用することは可能である。カーメーカが事前情報を発した後に確定情報を発する場合に、これら情報の間に数量的なずれ、即ち変動があるのは前述の通りである。通常、下流の下請会社になればなるほど変動量が大きいのであるが、本技術を適用することによって各段階で変動量を小さくすることができる。これを数段重ねれば、あるm次下請会社は、毎日あるいは毎時間、常に一定量の納入品を生産していれば足りる状態が実現され得る。
【0077】
また、本システムを系列で導入すれば各会社間で情報の連動が可能となり、2つ以上mの離れた会社同士でもお互いに情報を共有することができる。例えば、次のような状況が考えられる。通常はm次下請の材料メーカ(ここではm>2とする)が今月は何台自動車が生産されるのかということや1次下請にどの程度の要求を発したのかは分かっていない。ここで、本システムが導入されると前述のように2つ以上mの離れた会社同士でもお互いに情報を共有することができ、その結果、生産準備状況の相互把握が可能という理由で納期対応を更に迅速に行うことが可能となる。
【0078】
以上のように、本システムを系列で導入すれば、自動車メーカーと各下請会社との双方の利益となる。
【0079】
また、上述の生産管理システム2000および納入指示システム106は、自社の生産ラインMLxの生産を管理するためのものであったが、生産管理システム2000と納入指示システム106を用いて、予め契約により生産管理の依頼を受けた他社の生産管理を支援し、その代償として料金を受け取るビジネスを行うことも可能である。この場合、前記他社が、顧客から受けた予告情報N(i)と、修正情報W(i)と、確定情報D(i)を受け取って、それを生産管理システム2000で処理することにより、出荷日程計画および生産日程計画を作成し、作成した出荷日程計画および生産日程計画を前記他社に、通信制御装置等により、送信する。これにより、前記他社は、少ない在庫量でしかも平準化された生産計画により、安定的に生産を行うことができる。なお、この場合、生産関連マスタデータベース102には、契約した前記他社の生産ラインのデータ等を予め格納し、また、動態把握装置104の数量の入力を受け付ける受付部または検出部は、前記他社の生産ライン104bや製品倉庫104c等に配置し、ネットワーク等を介して、数量データを受け取る構成にすることが望ましい。同様に、出荷日程計画および生産日程計画のみならず、納入指示システム106により納入指示を作成し、前記他社に代わって納入指示データや発注データを、部品メーカに送信することも可能である。
【0080】
なお、本実施の形態で生産管理システム2000では、生産する商品は、生産財と称される商品であるため、顧客とは一般の消費者ではなく、当該商品を供した後、更なる加工・組立を行う製造業種、例えばカーメーカなどであった。しかしながら、本実施の形態の生産管理システム2000は、消費財と称される商品(自社が需要を予測して生産量を決定するタイプの商品であり、例えば自動車メーカから見た自動車、化粧品メーカから見た化粧品)の生産管理についても適用可能である。
【0081】
上述した本実施の形態の生産管理システム2000によれば、顧客の商品要求情報に即応して作業量を平準化した生産計画を立案し、生産指示を行うと共に、生産に必要な調達部材の納入指示を、物量確定領域ならびに数ヶ月単位の予定情報を加味して購入先に提供できるという効果が得られる。また、商品、部材の在庫量を適正に保ちつつ顧客へ要求通り商品を納入することができ、部材購入先との取引も円滑に進み得るものとなっている。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、生産量を平準化した生産日程を作成することができる。また、斯様な生産日程を作成できる生産日程作成システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の、生産側で商品を製造する時間、顧客から納入指示を受取る時間、顧客に商品を届けるまでの時間の関係について説明するための説明図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る生産管理システム2000と納入指示システム106の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図4】図4は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で求める出荷数量の日々のばらつきと、その商品の出荷数量との傾向を示す説明図である。
【図5】図5は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図6】図6は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図7】図7は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図8】図8は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000の動作を示すフロー図である。
【図9】図9は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で図6,図7の動作により生産パターン毎に割り付けられる生産数量について説明するための説明図である。
【図10】図10は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で図8の動作により生産パターン毎に割り付けられる生産数量について説明するための説明図である。
【図11】図11は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産日程作成の手順でも用いる、生産パターンと生産数量の平準化処理の順位との関係を示す説明図である。
【図12】図12は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図13】図13は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図14】図14は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図15】図15は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理について説明するための説明図である。
【図16】図16は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000において、生産数量の平準化処理後の結果の一例を示す説明図である。
【図17】図17は、本発明の一実施の形態に係る生産管理システム2000で作成する生産日程計画の、作成(更新)タイミングと作成期間について説明するため説明図である。
【図18】図18は、本発明の一実施の形態に係る納入指示システムにおいて、生産日程作成システムにおいて作成された生産日程計画に基づいて、納入指示を作成する手順を作成するためのフロー図である。
【図19】図19(a)は、本発明の一実施の形態に係る納入指示システムにおいて作成される納入指示と生産日程計画との関係を示す説明図であり、図19(b)は、納入指示作成のタイミングと作成範囲について説明するための説明図である。
【図20】図20は、本発明の一実施の形態に係る納入指示システムにおいて、作成した納入指示数に基づいて発注数量を求める手順を説明するためのフロー図である。
【図21】図20は、本発明の一実施の形態に係る生産日程作成システム、および納入指示システムをn次下請けの部品メーカまで順次適用した場合を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…部品構成マスタ記憶部、20…発注情報マスタ記憶部、30…部品調達マスタ記憶部、100…生産日程作成システム、100a…生産日程作成部、100b…生産日程データ記憶部、101…受注情報収集部、101a、101b、101c…メモリ、102…生産関連マスタデータベース、102a,102b,102c…記憶装置、103…出荷日程作成システム、103a…出荷日程作成部、104…動態把握装置、104a…荷受け部、104b…生産ライン、104c…製品倉庫、104d…数量把握データベース記憶部、105…出荷日程計画データ記憶部、106…納入指示システム、106a…納入指示作成部、106b…納入指示データ記憶部、106c…発注データ作成部、106d…発注データ記憶部、2000…生産管理システム、2001…顧客。
Claims (15)
- オンラインによる顧客からの要求数量を生産個数に基づいて複数に分類し、
前記分類に基づいて生産頻度を求め、
前記生産頻度で所定の数量の生産を行うとの生産日程を作成する生産日程作成方法。 - 複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成する生産日程作成システムであって、
前記複数種類の商品について、顧客から受け取った納入個数と納入日とを示す情報を記憶する記憶部と、
予め定めた期間の前記納入個数の合計を、前記複数種類の商品ごとにそれぞれ求め、前記納入個数の合計の大小により、予め定めた生産頻度を前記商品の種類ごとに決定する生産頻度決定手段と、
前記生産頻度決定手段が決定した前記生産頻度で、前記予め定めた期間の前記納入個数の合計を生産するために、1回の生産で生産すべき商品個数を前記商品の種類ごとに求め、前記生産ラインの稼働日を前記生産頻度で選択した生産日に前記生産すべき商品個数を生産個数としてそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成する生産日程決定手段と、
前記生産日程決定手段が割り当てた前記複数種類の商品についての前記生産個数の合計を前記稼働日ごとに求め、求めた前記生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合、前記生産頻度決定手段が決定した前記生産頻度の少ない商品から順に、前記生産日程決定手段が前記生産日に割り当てた前記生産個数を別の稼働日に移動させ、前記生産日程計画を平準化する平準化手段とを有することを特徴とする生産日程作成システム。 - 請求項2に記載の生産日程作成システムにおいて、前記平準化手段は、前記生産頻度ごとに予め定められた、前記生産個数を前記別の稼働日に移動させる方向が前倒し方向か後倒し方向かを示す情報、および、前記移動を許す最大範囲を示す情報を記憶し、該記憶している前記方向と前記最大範囲にしたがって前記移動を行うことを特徴とする生産日程作成システム。
- 請求項2または3に記載の生産日程作成システムにおいて、前記記憶部から前記納入個数と納入日とを読み出して、前記納入日を予め定めた輸送に必要な時間だけ前倒しした日付けを出荷日とし、該出荷日に前記納入個数を割り付けることにより出荷日程計画を作成する出荷日程作成手段をさらに有することを特徴とする生産日程作成システム。
- 請求項4に記載の生産日程作成システムにおいて、監視手段をさらに有し、
前記出荷日程作成手段は、前記顧客から前記納入個数と納入日について変更があった場合には、それに応じて前記出荷日程計画を変更し、
前記監視手段は、前記出荷日程計画が変更された場合には、変更後の前記出荷日程計画の前記出荷日の前記納入個数と、前記生産日程計画により前記出荷日までに生産される生産個数とを比較し、該生産個数が前記納入個数よりも少ない場合には、警報を出力することを特徴とする生産日程作成システム。 - 請求項5に記載の生産日程作成システムにおいて、前記監視手段は、前記警報を出力した場合には、前記生産頻度決定手段と前記生産日程決定手段と前記平準化手段に対して、前記変更後の前記納入個数と前記納入日に対応する前記生産日程を再作成させることを特徴とする生産日程作成システム。
- 請求項2に記載の生産日程作成システムにおいて、前記生産ラインで生産された前記複数種類の商品を出荷まで収容する製品倉庫の前記複数種類の商品の在庫数の情報を逐次記憶する在庫量記憶部をさらに有し、
前記生産日程決定手段は、前記納入個数の合計から前記在庫数を差し引いた値から、前記生産すべき商品個数を求めることを特徴とする生産日程作成システム。 - 複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成する生産日程作成システムであって、
前記複数種類の商品について、顧客から受け取った納入個数と納入日とを示す情報を記憶する受注情報収集部と、
前記受注情報収集部から前記納入個数と納入日とを受け取って、前記納入日を予め定めた輸送に必要な時間だけ前倒しした日付けを出荷日とし、該出荷日に前記納入個数を割り付けることにより出荷日程計画を作成し、これを記憶する出荷日程作成部と、
製品倉庫の在庫量のデータを逐次受け取ってこれを記憶する動態把握部と、
前記生産ラインの稼働日カレンダを格納する生産ライン情報記憶部と、
前記出荷日程計画および前記稼働日カレンダおよび前記在庫量データを受け取って、生産日程計画を作成する生産日程作成部とを有し、
前記生産日程作成部は、
前記出荷日程計画の予め定めた期間の前記納入個数の合計を、前記複数種類の商品ごとにそれぞれ求め、前記納入個数の合計の大小により、予め定めた生産頻度を前記商品の種類ごとに決定する生産頻度決定手段と、
前記生産頻度決定手段が決定した前記生産頻度で、前記予め定めた期間の前記納入個数の合計から前記在庫量を差し引いた数の前記商品を生産するために、1回の生産で生産すべき商品個数を前記商品の種類ごとに求め、前記稼働日カレンダの稼働日を前記生産頻度で選択した生産日に前記生産すべき商品個数を生産個数としてそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成する生産日程決定手段と、
前記生産日程決定手段が割り当てた前記複数種類の商品についての前記生産個数の合計を前記稼働日ごとに求め、求めた前記生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合、前記生産頻度決定手段が決定した前記生産頻度の少ない商品から順に、前記生産日程決定手段が前記生産日に割り当てた前記生産個数を別の稼働日に移動させ、前記生産日程計画を平準化する平準化手段とを有することを特徴とする生産日程作成システム。 - 請求項8に記載の生産日程作成システムにおいて、監視手段をさらに有し、
前記出荷日程作成部は、受注情報収集部が、前記顧客から前記納入個数と納入日について変更を示す情報を受け取った場合には、それに応じて前記出荷日程計画を変更し、
前記監視手段は、前記出荷日程計画が変更された場合には、変更後の前記出荷日程計画の前記出荷日の前記納入個数と、前記生産日程計画により前記出荷日までに生産される生産個数と比較し、該生産個数が前記納入個数よりも少ない場合には、警報を出力することを特徴とする生産日程作成システム。 - 複数種類の商品を製造可能な生産ラインの生産日程計画を作成する生産日程作成方法であって、
前記複数種類の商品について、顧客が要求する納入個数と納入日とを示すデータに基づき、前記納入日を予め定めた輸送に必要な時間だけ前倒しした日付けを出荷日とし、該出荷日に前記納入個数を割り付けることにより出荷日程計画を作成し、
前記出荷日程計画の予め定めた期間の前記納入個数の合計を、前記複数種類の商品ごとにそれぞれ求め、前記納入個数の合計の大小により、予め定めた生産頻度を前記商品の種類ごとに決定し、
決定した前記生産頻度で、前記予め定めた期間の前記納入個数の合計を生産するために、1回の生産で生産すべき商品個数を前記商品の種類ごとに求め、前記生産ラインの稼働日を前記生産頻度で選択した生産日に前記生産すべき商品個数を生産個数としてそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成し、
前記複数種類の商品についての前記生産個数の合計を前記稼働日ごとに求め、求めた前記生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合、前記生産頻度の少ない商品から順に、前記生産日に割り当てた前記生産個数を別の稼働日に移動させ、前記生産日程計画を平準化する
ことを特徴とする生産日程作成方法。 - 請求項10に記載の生産日程作成方法において、
前記顧客が前記納入個数と納入日を変更した場合には、それに応じて前記出荷日程計画を変更し、
変更後の前記出荷日程計画の前記出荷日の前記納入個数と、前記生産日程計画により前記出荷日までに生産される生産個数と比較し、該生産個数が前記納入個数よりも少ない場合には、警報を出力することを特徴とする生産日程作成方法。 - 複数種類の商品を製造可能な生産ラインをもつ製造メーカの生産日程計画の作成を支援する方法であって、
前記複数種類の商品について、顧客が要求する納入個数と納入日とを示すデータを通信制御装置を介して受信し、
前記受注情報収集部から前記納入個数と納入日とを受け取って、前記納入日を予め定めた輸送に必要な時間だけ前倒しした日付けを出荷日とし、該出荷日に前記納入個数を割り付けることにより出荷日程計画を作成し、
前記出荷日程計画の予め定めた期間の前記納入個数の合計を、前記複数種類の商品ごとにそれぞれ求め、前記納入個数の合計の大小により、予め定めた生産頻度を前記商品の種類ごとに決定し、
決定した前記生産頻度で、前記予め定めた期間の前記納入個数の合計を生産するために、1回の生産で生産すべき商品個数を前記商品の種類ごとに求め、前記生産ラインの稼働日を前記生産頻度で選択した生産日に前記生産すべき商品個数を生産個数としてそれぞれ割り当てて生産日程計画を作成し、
前記複数種類の商品についての前記生産個数の合計を前記稼働日ごとに求め、求めた前記生産個数の合計の変動量が予め定めた基準値より大きい場合、前記生産頻度の少ない商品から順に、前記生産日に割り当てた前記生産個数を別の稼働日に移動させ、前記生産日程計画を平準化し、
前記出荷日程計画データおよび前記平準化した前記生産日程計画データを前記製造メーカに前記通信制御装置を介して送信することを特徴とする生産日程計画の作成支援方法。 - 請求項12に記載の生産日程計画の作成支援方法において、
前記顧客が前記納入個数と納入日について変更するデータを受信した場合には、それに応じて前記出荷日程計画を変更し、
変更後の前記出荷日程計画の前記出荷日の前記納入個数と、前記生産日程計画により前記出荷日までに生産される生産個数と比較し、該生産個数が前記納入個数よりも少ない場合には、前記製造メーカに警報を出力することを特徴とする生産日程計画の作成支援方法。 - 複数種類の商品を製造可能な生産ラインについて、予め作成した生産日と生産個数との関係を定める生産日程計画を受け取って、記憶する生産日程計画記憶部と、
前記複数の商品ごとに、製造に必要な部品の種類とその数を記憶した部品情報記憶部と、
前記部品の在庫量をデータを逐次受け取って記憶する在庫量収集部と、
前記部品を外部の部品メーカに納入するよう指示する計画を作成する部品納入指示計画作成部とを有し、
前記部品納入指示計画作成部は、前記部品情報記憶部の情報から、前記生産日程計画の前記生産個数を生産するために必要な前記部品の数を前記部品の種類ごとに求め、該必要な部品の数から前記在庫量を差し引いた納入部品数に、前記生産日までを納入させる納入日を設定することにより、部品納入指示計画を作成し、通信制御装置を介して、外部の部品メーカに送信することを特徴とする部品納入指示システム。 - 請求項14に記載の部品納入指示システムにおいて、前記生産日程計画を作成する生産日程作成システムを更に有し、該生産日程作成システムは、請求項1に記載の生産日程作成システムであることを特徴とする部品納入指示システム。
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Cited By (2)
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JP2009080677A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Hitachi Ltd | 生産管理システム、生産管理方法、および生産管理プログラム |
JP2013058119A (ja) * | 2011-09-09 | 2013-03-28 | Kobe Steel Ltd | 生産計画作成方法及び生産計画作成プログラム、並びに生産計画作成装置 |
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