JP2004020576A - 開閉蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケースの奥行寸法が短くても背の高い譜面立が得られる開閉蓋を提供する。
【解決手段】一方の長辺を操作側、他方の長辺を背面側とされたケースと、このケースの開口面を短辺方向に関して操作側が短い寸法とされ、背面側が長い寸法とされて2分割してケースの開口面を開閉する第1開閉蓋及び第2開閉蓋と、これら第1開閉蓋と第2開閉蓋の相互間を回動自在に連結するヒンジと、第1開閉蓋を円弧に沿って移動させるアームと、第2開閉蓋を回動自在に軸支する支持軸の位置を第1開閉蓋の円弧移動に連動させて移動させるステーと、第2開閉蓋の板面の向が重力方向とほぼ並行する姿勢に達した状態で支持軸の位置を第2開閉蓋の回動遊端側にスライドさせるスライダと、ステーに一方向の弾性的な回動偏倚力を与え、スプリングとを具備した開閉蓋。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は例えば鍵盤楽器に利用して好適な開閉蓋に関し、特に短い奥行寸法にも係わらず開閉蓋により譜面立及び譜面受と兼用することができる新規な構造を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より鍵盤楽器の特に鍵盤の配列面を覆う開閉蓋には各種の構造のものが提案されている。鍵盤楽器は周知のように、長方形状のケースの一方の長辺が操作側とされ、他方の長辺が背面側とされる。操作側の長辺に沿って鍵盤が配列され、この鍵盤の配列面に開閉蓋が施され、鍵盤の配列面を開閉できる構造とされる。
図9に示す例ではケース1の鍵盤配列面をスライド式開閉蓋2によって開閉する構造の例を示す。図10に示す例では二つ折開閉蓋3を上向きに跳ね上げ鍵盤配列面を開閉する構造とした場合を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示したスライド式開閉蓋2を用いた場合、譜面立及び譜面受を開閉蓋2とは別に用意しなくてはならないため、部品の数が多くなりコストが掛かる欠点がある。
また、図10に示した例では開閉蓋3を譜面立及び譜面受として兼用することができる。然し乍ら、この構造の開閉蓋3は蓋の奥行寸法の約1/2の位置で2分割しているため、譜面立として利用するには高さの寸法が不足する傾向がある。特に楽器の小型化に伴ってケース1の奥行寸法を短く採ればそれに伴って開閉蓋3の奥行寸法も短くしなければならないため、譜面立としての高さの寸法が不足することになる。
【0004】
この発明の目的は、開閉蓋を譜面立及び譜面受として兼用する場合、譜面立の高さの寸法を可及的に高く採ることができる新規な構造の開閉蓋を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、開口面がほぼ長方形状を有し、一方の長辺を操作側、他方の長辺を背面側とされたケースと、このケースの開口面を短辺方向に関して操作側が短い寸法とされ、背面側が長い寸法とされて2分割してケースの開口面を開閉する第1開閉蓋及び第2開閉蓋と、これら第1開閉蓋と第2開閉蓋の相互間を回動自在に連結するヒンジと、第1開閉蓋の短辺方向のヒンジ側に延長された遊端がケース内に回動自在に軸支され、第1開閉蓋を支持して第1開閉蓋を所定の円弧に沿って移動させ、各移動位置に応じて第1開閉蓋を構成する板材の板面の角度を変化させてケースの操作側の開口面を塞ぐ姿勢と開放する姿勢に移動させるアームと、第2開閉蓋をこの第2開閉蓋の短辺方向の所定位置において回動自在に軸支する支持軸の位置を第1開閉蓋の円弧移動に連動させて移動させるステーと、第2開閉蓋の板面の向が重力方向とほぼ並行する姿勢に達した状態で第2開閉蓋の自重に従って支持軸の位置を第2開閉蓋の回動遊端側にスライドさせるスライダと、ステーに一方向の弾性的な回動偏倚力を与え、スライダのスライド方向が支持軸の回動方向と一致した状態で支持軸の位置を所定位置に復帰させるためのスプリングと、を具備した開閉蓋を提案する。
【0006】
この発明の請求項2では、請求項1記載の開閉蓋において、支持軸の位置が第2開閉蓋の回動遊端側にスライドした状態でステーと第2開閉蓋とを係合させ、第2開閉蓋に掛かる閉方向の外力により第1開閉蓋及び第2開閉蓋が閉方向に移動することを阻止する係合手段を付加した構造とした開閉蓋を提案する。
この発明の請求項3では、請求項1又は2記載の開閉蓋のずれかにおいて、第1開閉蓋が閉塞位置に近づいた位置でアームに係合が始まり、第1開閉蓋及び第2開閉蓋に掛かる重力によって発生する閉位置に向う偏倚力を受け、第1開閉蓋及び第2開閉蓋の移動速度を減速させる緩衝手段を付加した構造とした開閉蓋を提案する。
【0007】
この発明の請求項4では、請求項1乃至3記載の開閉蓋の何れかにおいて、アームには第1開閉蓋が閉塞位置に近づく向に移動する状態でバネに偏倚力を与え、ばねに第1開閉蓋を開方向に移動させる向の運動エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段を付加した構造とした開閉蓋を提案する。
この発明の請求項5では、請求項1乃至4記載の開閉蓋の何れかにおいて、ケースの内部には鍵盤楽器が実装され、第1開閉蓋及び第2開閉蓋は閉状態では鍵盤楽器の鍵盤配列面を覆い、開状態では第1開閉蓋は譜面受として作用し、第2開閉蓋は譜面立として作用する開閉蓋を提案する。
この発明の請求項6では、請求項5記載の開閉蓋において、上記第2開閉蓋にこの第2開閉蓋の回動遊端面から出入り自在に支持された可動板と、この可動板に上記ステーに支持された支持軸とを連結する連結手段とを設けた構成とした開閉蓋を提案する。
【0008】
作用
この発明の請求項1で提案する開閉蓋の構造によれば、蓋はケースの短辺方向に関して2分割され、2分割された第1開閉蓋と、第2開閉蓋は互にヒンジによって折曲り自在に連結され、第1開閉蓋はヒンジ側に延長された遊端がケース内に軸支されたアームにより回動自在に支持され、このアームによって円弧を描いて移動するから、第1開閉蓋と第2開閉蓋を結合したヒンジの部分はアームの回動に従ってケースに入り込む方向に移動する。
この結果、この発明の開閉蓋は図10に示した二つ折開閉蓋3の場合と逆に2枚の開閉蓋はそれぞれの回動遊端が上方に跳ね上げられる。特にこの発明では2分割された蓋の操作側に位置する第1開閉蓋は背面側に位置する第2開閉蓋の奥行寸法より短く選定するものであるから、これにより第2開閉蓋の奥行寸法を広く採ることができる。従って、この発明による開閉蓋を鍵盤楽器の開閉蓋として利用した場合には、第2開閉蓋により背の高い譜面立を得ることができる。また、譜面立の全面には第1開閉蓋により背が低い譜面受を得ることができる。
【0009】
更に、この発明の請求項2で提案する開閉蓋によれば開状態にある第1開閉蓋及び第2開閉蓋に閉方向に働く外力が与えられても、その外力は係合手段で受け止められ、開閉蓋が閉じることはない。従って、演奏中に開閉蓋に閉方向の外力が与えられても、この発明による開閉蓋によれば開閉蓋が不用意に閉じてしまうことがなく、演奏者の手を開閉蓋で挟んでしまう事故を回避することができる。
また、この発明の請求項3で提案する開閉蓋によれば、第1開閉蓋及び第2開閉蓋を閉位置に戻す際に第1開閉蓋を回動自在に支持するアームに緩衝手段を係合させて閉位置に近づく速度を減速させるから、指等を挟むことなく安全に蓋を閉じることができる。
【0010】
更に、この発明の請求項4で提案する開閉蓋によれば、蓋を閉じる際に第1開閉蓋と第2開閉蓋の自重によって発生する閉方向の偏倚力をエネルギー蓄積手段に蓄えるから、蓋を開ける際にはこのエネルギーを使って軽く開けることができる。
更に、この発明の請求項5ではこの発明で提案した開閉蓋を鍵盤楽器に適用し、更に請求項6では第2開閉蓋の可動板を装着し、この可動板を第2開閉蓋が解放された状態で上向きにスライドさせるから、背の高い譜面立を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明による開閉蓋の要部の構造を示す。図1において1は開口面がほぼ長方形状のケースを示す。1Aは一方の長辺を示し、この長辺1Aが操作側、他方の長辺1Bが背面側となる。
この発明ではケース1の長方形上の開口面を短辺方向に関して第1開閉蓋11と第2開閉蓋12とによって2分割して開閉する構造とするものである。
この発明の特徴とする構造は操作側の長辺1Aに近い側の開口面を開閉する第1開閉蓋11の奥行寸法を第2開閉蓋12の奥行寸法より短く選定した点である。第1開閉蓋11と第2開閉蓋12はヒンジ13(図2乃至図6参照)によって回動自在に連結され、更に、第1開閉蓋11はヒンジ13の連結点より外向に突出して延長されたアーム14の遊端によってケース1に回動自在に支持される。従ってアーム14の回動遊端と第1開閉蓋11の回動遊端とが一致し、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12とのヒンジ結合部分がアーム14の回動遊端と軸支点位置との間に配置される。この構造により第1開閉蓋11と第2開閉蓋12とを連結したヒンジ13の位置は図2に示す円弧Aに沿って移動し、この移動中に第1開閉蓋11と第2開閉蓋12の板面が互に向き合う方向に回転する。
【0012】
つまり、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12はケース1の開口面を閉塞している状態▲1▼(図2参照)ではその板面は図3に示すように面一の状態にある。第1開閉蓋11の回動遊端11Aに上向きの力を加えることにより、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12とを連結しているヒンジ13は円弧Aに沿って図2に示す▲2▼、▲3▼、▲4▼の各位置を通過する。ヒンジ13の位置がケース1の背面側1Bに近づくに従って、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12の板面(上面)は互に向き合う方向に姿勢を変え、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12の面が図4に示すように互に接合した状態で最大開放状態▲5▼に至る。
【0013】
一方、第2開閉蓋12はステー15の回動遊端に装着した支持軸16によって回動自在に支持される。支持軸16は第2開閉蓋12に装着したスライダ17によって第2開閉蓋12の短辺方向に対して移動自在とされる。つまり、スライダ17は第2開閉蓋12の短辺方向に延長された長孔17A(図1参照)を具備し、この長孔17Aに支持軸16がスライド自在に係合する。
第2開閉蓋12の板面の姿勢が重力の向とほぼ平行したとき、支持軸16は第2開閉蓋12の重量により下方に移動し、支持軸16は長孔17A内において、第2開閉蓋12の回動遊端側の端部位置まで移動する。このスライド動作により第2開閉蓋12は図2に示すDの位置からEの位置に倒れ、譜面立として適度の角度に安定する。
【0014】
ステー15にはスプリング18が取り付けられる。このスプリング18はステー15に一方向に回転する弾性的な偏倚力を与えるために設けられる。
つまり、第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が閉じている状態及び開放状態に至る間の途中の状態ではステー15に与えられる回転偏倚力によってステー15に支持されている支持軸16がスライダ17の一方の位置に偏倚した状態を維持する。従って、この偏倚動作により第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が閉位置から開位置及び開位置から閉位置に至る間、第2開閉蓋12の回動軸位置がスライダ17の一方の端部位置(以下この位置をスライダの所定位置と称す)に維持され、第2開閉蓋12の開閉動作を安定に行うことができる。
【0015】
この発明では更に、支持軸16がスライダ17内において支持軸16が第2開閉蓋12の回動遊端側の端部位置まで移動した際に、ステー15と第2開閉蓋12とを係合させる係合手段を設け、この係合手段により開状態にある第2開閉蓋12に閉方向に向う外力が与えられても、この外力によって第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が閉じる方向に移動することを阻止する構造とした点を特徴とするものである。
この係合手段としては、この実施例では図1に示すようにステー17を構成する金属板に形成した切欠21と、ステー15の縁に形成した突起22とによって係合手段23を構成した場面を示す。この係合手段23は支持軸16がスライダ17において、第2開閉蓋12の回動遊端側に移動した時点で係合し、図5に示す状態に安定する。この状態で図6に示すように第2開閉蓋12の回動遊端に、この第2開閉蓋12を閉じる方向の外力Wが与えられても、係合手段23が係合し、第2開閉蓋12は閉じる方向に変位することが阻止され、この結果として第1開閉蓋11も閉じる方向に変位することが阻止される。従って、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12が開いている状態で外力Wにより第1開閉蓋11と第2開閉蓋12が閉じてしまう事故が起きることが阻止され、演奏者の手を第1開閉蓋11によって挟んでしまう事故の発生を回避することができる。尚、図5及び図6に示す24はステー15の回動位置を規制するストッパを示す。
【0016】
第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が開状態(図4又は図5参照)において、第1開閉蓋11の回動遊端11Aにこの街道遊端11Aを手前に引き込む力を与えた場合(正規の閉動作)にはヒンジ13を通じて第2開閉蓋12には上向きに働く力が与えられる。この上向きに働く力により第2開閉蓋12は上向きに移動し、この上向きの移動により係合手段23は係合状態から解かれ、更にスライダ17は支持軸16を相対的に下向に移動(スライド)させる。
第1開閉蓋11を更に手前に引くことによりヒンジ13は図2に示した円弧Aに沿ってこの例では反時計方向に移動する。この第1開閉蓋11の移動に連動して第2開閉蓋12の角度が背面側に倒れていき、図2に示すCの付近に近づくと、スライダ17の長孔17Aの向とステー15の回動方向とが一致し、ステー15はスプリング18の偏倚力に従って回動し、支持軸16をスライダ17の所定位置に復帰させる。従って、以後第2開閉蓋12の支持点はスライダ17の所定位置に固定されるから第2開閉蓋12は安定して閉方向に変位することができる。
【0017】
この発明では更に、請求項3で提案するように、第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が閉じる際に、閉位置に近づいた位置で緩衝手段に係合し、第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12の移動速度を減速させる構成を付加した点を特徴とするものである。
このため、この実施例では図1に示すように、アーム14と一体に回転するギヤ25と、このギヤ25と係合するロータリーダンパ26を設け、これらギヤ25とロータリーダンパ26とによって緩衝手段27を構成した場合を示す。
【0018】
ロータリーダンパ26は第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が閉じる方向に変位している状態でギヤ25がロータリーダンパ26に係合すると、油性のダンパ作用により第1開閉蓋11と第2開閉蓋12の動きを減速させ、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12をゆっくりと閉方向に変位させる。この結果、指などが第1開閉蓋11に挟まれてしまう事故が起きないようにすることができる。ロータリーダンパ26は方向性を有し、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12を開く方向に変位させる場合には無抵抗で回転し、蓋を開ける際は軽い力で開けることができる。
【0019】
この発明では更に、請求項4で提案するように、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12が閉位置に近づく際に、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12の重力によって発生する閉方向に働くエネルギをエネルギ蓄積手段に蓄え、第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12を開く際に、このエネルギを使って開けることにより、全体として軽い操作力で第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12を開閉できるエネルギ蓄積手段を付加した構成を特徴とするものである。
図1に示す28はエネルギ蓄積手段を示す。エネルギ蓄積手段28としてはこの実施例ではアーム14の回動支持軸にねじりスプリングを装着して構成した場合を示す。エネルギ蓄積手段28に第1開閉蓋11と第2開閉蓋12が閉じる際に、各自重によって発生するエネルギを蓄える。エネルギ蓄積手段28に蓄えられたエネルギは第1開閉蓋11および第2開閉蓋12を開ける際に、開け始めの初期状態において補助力として作用し、軽い操作力で蓋を開けることができる。
【0020】
図7及び図8にこの発明の請求項6で提案する開閉蓋の実施例を示す。この実施例では第2開閉蓋12のほぼ中央に、譜面(特に図示していない)と同等程度の幅wを持つ可動板30を設け、この可動板30をスライダ17によりスライドする支持軸16の動きを利用して上方にスライドさせ、第2開閉蓋12の回動遊端面12Aより更に上方に突出する譜面立を得ることができるように構成したものである。
第2開閉蓋12に可動板30を可動自在に支持させるために、この実施例では第2開閉蓋12の表側の面(閉塞時に表側となる面)に短辺方向に幅wを持つ凹溝に12Bを形成する。この凹溝12Bは第2開閉蓋12の回動遊端面12Aに連通し、回動遊端面12Aに開口される。可動板30は凹溝12Bの面積とほぼ等しい面積に選定され、平素可動板30は凹溝12Bの内部に格納されている。
【0021】
可動板30と支持軸16とは連結手段40によって連結される。この実施例では凹溝12Bの底面と、第2開閉蓋12の裏面12Cに連通する長孔12Dを形成し、この長孔12Dを通じてスライド板41を可動板30に装着する。長孔12Dは第2開閉蓋12の短辺方向に延長される。この実施例では長孔12Dを2本形成した場合を示す。この2本の長孔12Dを通じてスライド板41を可動板30に装着した例を示す。
スライド板41の板面には第2開閉蓋12の長辺方向と軸芯が一致する姿勢の筒状軸受42を装着する。この筒状軸受42に支持軸16を貫通させて支持軸16と可動板30とを連結する。つまり、この実施例では支持軸16を第2開閉蓋12の両方の短辺に配置した一対のステー15の相互間に差し渡し、その中間部分で筒状軸受42に貫通させ、支持軸16と可動板30とを連結させる。従ってこれらスライド板41と、筒状軸受42及び支持軸16によって連結手段40が構成される。
【0022】
このように構成することにより、支持軸16がスライダ17の所定位置に存在している状態では可動板30は第2開閉蓋12に形成した凹溝12Bに格納されている。
第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12が開位置に近づいて第2開閉蓋12の板面の向きが垂直な姿勢に近づき、支持軸16がスライダ17でスライドし、第2開閉蓋12が下向きに移動すると、このスライド動作に連動して可動板30は第2開閉蓋12の回動遊端面12Aから突出し、図8に示す状態に至る。第1開閉蓋11及び第2開閉蓋12を閉じると、可動板30は再び凹溝12B内に格納される。
【0023】
従って、この発明の請求項6で提案する開閉蓋によれば第2開閉蓋12の短辺方向の長さより更に背の高い譜面立を得ることができ、背の高い譜面でも安定して支持することができる利点が得られる。
尚、図7及び図8に示した実施例では可動板30を第2開閉蓋12の表面に形成した凹溝12Bに格納した例を説明したが、可動板30を格納する手段としては凹溝に限らず、例えば第2開閉蓋12の回動遊端面12Bからヒンジ13の装着位置に向かって板状の空胴を形成し、この空胴の内部に可動板30を可動自在に配置することも考えられ、凹溝12Bに限定されるものではない。
【0024】
【発明の効果】
上述したこの発明の開閉蓋は楽器以外にも用いることができるが、特に鍵盤楽器に適用して最も良い効果が得られる。つまり、第1開閉蓋11の奥行寸法を第2開閉蓋12の奥行寸法より短く選定すればする程、第2開閉蓋12の奥行寸法を可及的に長く得ることができる。
因みに第1開閉蓋11の奥行寸法を第2開閉蓋12の奥行寸法の例えば1/4に選定したとすると、第1開閉蓋11と第2開閉蓋12を開いた状態では図4に示すように、第2開閉蓋12は約3/4の長さを譜面立として利用することができる。また、第1開閉蓋11の長辺11Aの面は譜面受として利用することができるため、背の高い楽譜でも安定して支持することができる。
【0025】
また、第1開閉蓋11の奥行寸法を短く採ることにより第2開閉蓋12の奥行寸法が長く採れることから、ケース1の奥行寸法を短くしても第2開閉蓋12の奥行寸法が極端に短くなることはない。従って、ケース1の奥行寸法を縮めても背の高い譜面立を得ることができる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための斜視図。
【図2】この発明の動作を説明するための側面図。
【図3】この発明の開閉蓋の閉じた状態を説明するための側面図。
【図4】この発明の開閉蓋の開いた状態を説明するための側面図。
【図5】この発明の要部の動作を説明するための図。
【図6】図5と同様の図。
【図7】この発明の更に他の実施例を説明するための斜視図。
【図8】図7に示した実施例の動作を説明するための斜視図。
【図9】従来の技術を説明するための側面図。
【図10】従来の技術の他の例を説明するための側面図。
【符号の説明】
1  ケース          21  切欠
1A  操作側の長辺       22  突起
1B  背面側の長辺       23  係合手段
11  第1開閉蓋        24  ストッパ
12  第2開閉蓋        25  ギヤ
13  ヒンジ          26  ロータリーダンパ
14  アーム          27  緩衝手段
15  ステー          28  エネルギ蓄積手段
16  支持軸          30  可動板
17  スライダ         40  連結手段
18  スプリング

Claims (6)

  1. A.開口面がほぼ長方形状を有し、一方の長辺を操作側、他方の長辺を背面側とされたケースと、
    B.このケースの開口面を短辺方向に関して上記操作側が短い寸法とされ、背面側が長い寸法とされて2分割して上記ケースの開口面を開閉する第1開閉蓋及び第2開閉蓋と、
    C.これら第1開閉蓋と第2開閉蓋の相互間を回動自在に連結するヒンジと、
    D.上記第1開閉蓋の短辺方向の上記ヒンジ側に延長された遊端が上記ケース内に回動自在に軸支され、上記第1開閉蓋を支持して第1開閉蓋を所定の円弧に沿って移動させ、各移動位置に応じて上記第1開閉蓋を構成する板材の板面の角度を変化させて上記ケースの操作側の開口面を塞ぐ姿勢と開放する姿勢に移動させるアームと、
    E.上記第2開閉蓋をこの第2開閉蓋の短辺方向の所定位置において回動自在に軸支する支持軸の位置を上記第1開閉蓋の円弧移動に連動させて移動させるステーと、
    F.上記第2開閉蓋の板面の向が重力方向とほぼ並行する姿勢に達した状態で上記第2開閉蓋の自重に従って上記支持軸の位置を上記第2開閉蓋の回動遊端側にスライドさせるスライダと、
    G.上記ステーに一方向の弾性的な回動偏倚力を与え、上記スライダのスライド方向が上記支持軸の回動方向と一致した状態で上記支持軸の位置を上記所定位置に復帰させるためのスプリングと、
    を具備したことを特徴とする開閉蓋。
  2. 請求項1記載の開閉蓋において、上記支持軸の位置が上記第2開閉蓋の回動遊端側にスライドした状態で上記ステーと第2開閉蓋とを係合させ、第2開閉蓋に掛かる閉方向の外力により上記第1開閉蓋及び第2開閉蓋が閉方向に移動することを阻止する係合手段を付加した構造としたことを特徴とする開閉蓋。
  3. 請求項1又は2記載の開閉蓋の何れかにおいて、上記第1開閉蓋が閉塞位置に近づいた位置で上記アームに係合が始まり、上記第1開閉蓋及び第2開閉蓋に掛かる重力によって発生する閉位置に向う偏倚力を受け、上記第1開閉蓋及び第2開閉蓋の移動速度を減速させる緩衝手段を付加した構造としたことを特徴とする開閉蓋。
  4. 請求項1乃至3記載の開閉蓋の何れかにおいて、上記アームには上記第1開閉蓋が閉塞位置に近づく向に移動する状態でバネに偏倚力を与え、バネに上記第1開閉蓋を開方向に移動させる向の運動エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段を付加した構造としたことを特徴とする開閉蓋。
  5. 請求項1乃至4記載の開閉蓋の何れかにおいて、上記ケースの内部には鍵盤楽器が実装され、上記第1開閉蓋及び第2開閉蓋は閉状態では上記鍵盤楽器の鍵盤配列面を覆い、開状態では上記第1開閉蓋は譜面受として作用し、上記第2開閉蓋は譜面立として作用することを特徴とする開閉蓋。
  6. 請求項5記載の開閉蓋において、上記第2開閉蓋にこの第2開閉蓋の回動遊端面から出入り自在に支持された可動板と、この可動板に上記ステーに支持された支持軸とを連結する連結手段とを設けた構成としたことを特徴とする開閉蓋。
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