JP2004018317A - 透明合成石英ガラスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】157nm波長の透過率が高く、紫外域から真空紫外域でリソグラフィーなどに用いられるフォトマスク基板、ステッパーレンズ材、プリズム材、窓材、ランプ等の光学材料として有用な透明石英ガラスを提供する。
【解決手段】シリカ粒子を主原料としてゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により作成されたシリカのドライ成型体を加熱して緻密な透明合成石英ガラスを製造する方法において、加熱による焼結の際、1370〜1570Kの温度で3〜24時間保持し、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力を保ちながら、1700K以上に昇温して緻密化することにより、OH含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでのF2レーザー透過率が70%以上である紫外光透過合成石英ガラスを得る。
【選択図】 なし
【解決手段】シリカ粒子を主原料としてゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により作成されたシリカのドライ成型体を加熱して緻密な透明合成石英ガラスを製造する方法において、加熱による焼結の際、1370〜1570Kの温度で3〜24時間保持し、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力を保ちながら、1700K以上に昇温して緻密化することにより、OH含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでのF2レーザー透過率が70%以上である紫外光透過合成石英ガラスを得る。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外域から真空紫外域でリソグラフィーなどに用いられるフォトマスク基板、ステッパーレンズ材、プリズム材、窓材、ランプ等の光学材料として有用な合成石英ガラス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
紫外域から真空紫外域における光源としては、ArFエキシマレーザー(193nm)、ArClエキシマレーザー(175nm)、F2エキシマレーザー(157nm)等があり、これらの領域の短波長光を効率よく透過する材料としては、CaF2(蛍石)があるが、品質の良い大型のバルクを製造する方法が確立していない。
【0003】
四塩化珪素の火炎加水分解法により、OH基含有白色スート体を作り、これをフッ素含有ガス雰囲気中で熱処理してOH基をフッ素で置換することによりフッ素をドープした白色スート体として、次に透明ガラス化処理を行うことによって得られるフッ素をドープした合成石英ガラスが知られている(例えば、特開2000−239040号、特開2001−151531号、特開2001−247318号公報)。これらのフッ素ドープ合成石英ガラスは、屈折率を低下させるので、脈理や屈折率分布を生じさせるという問題があるばかりか、熱処理に伴って7.6eV及び5.0eVに吸収帯を生じるという問題がある。また、フッ素ドープ石英ガラスをレーザー照射すると腐食性の高いフッ素が遊離するという問題もある。
【0004】
特開2001−146434号公報では、同じくスート法により得られたスート体を2段階の熱処理を行い、金属不純物濃度が合計で50ppb以下で、OH基含有量が1〜70ppmの合成シリカガラスからなる紫外線用光学材料及びその製造方法が提示されている。この2段階の熱処理方法とは、第一段階の熱処理として適当なガス雰囲気下で透明ガラス化以下の温度領域で一定時間保持する工程と、第二段階の熱処理工程として前記加熱処理された多孔質母材を透明ガラス化する工程からなる。そこで、一段階の熱処理は1200〜1350℃でその最高温度で16時間以上216時間以下保持するとしており、長時間を要している。これは、四塩化珪素を出発原料としてスート体とし、かさ密度が低いスート体を熱処理するために長時間を要するものと考えられる。また、スート体は、スートを少しずつ堆積しながら製造するためにスート体自身の製造にも長時間を要するという問題、緻密化による収縮率が大きいので熱処理設備の容積効率が低いという問題、及びスート体はかさ密度が低いので熱処理による緻密化後も密度分布のバラツキができやすく、結果として屈折率が均質なものが得にくく、それ自体断熱体なので、スート体の内部まで同じ温度で均熱することが難しいという問題等がある。スート体が大きくなるほどこれらの問題はより深刻な問題となる。
【0005】
これらの方法では、フッ素ドープの有無にかかわらず、何れの方法でも四塩化珪素を出発原料として用い、スート法によりスート体を作成するところが共通している。原料として塩素を用いると、石英ガラス中にClが残存しやすく、SiClが前駆体となってE’センターが生じるとともに、SiClが157nmの波長域に吸収を持つため紫外光の透過率が低下するという問題点がある。
【0006】
一方、シリコンアルコキシドを原料としてゾルゲル法によりシリカゲルとなし熱処理を行い合成石英ガラスを製造する方法や(特開平7−277744号公報)、種々の方法で調製したシリカ粒子を原料としてスリップキャスト法でシリカゲルとなし熱処理を行い合成石英ガラスとする方法(特開平11−189427号公報)は、スート法と比較して生産効率がよく安価に合成石英ガラスを製造できる可能性を有するが、紫外域から真空紫外域における透過率、特にF2エキシマレーザーの波長である157nmにおける透過率において実用レベルの品質を提供できるという報告例はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、紫外域から真空紫外域における透過率、特にF2エキシマレーザーの波長である157nmにおける透過率、エキシマレーザー照射による安定性、屈折率分布、脈理等において優れている光学材料としての合成石英ガラスの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
シリコンアルコキシドを原料としてゾルゲル法により調製したシリカゲルや、種々の方法で調製したシリカ粒子を原料としてスリップキャスト法により調製したシリカ乾燥成形体は、スート法で調製したスート体と比較して、かさ密度が高いことと、スート法と異なり出発原料に塩素を含んでいないことのため、透明な石英ガラスとするための熱処理が容易であり、また、製造した透明石英ガラスにおいても、屈折率分布の低さや脈理の少なさにおいて本質的に優れているという利点を有する。発明者らは、スート法によるスート体に替えて、シリコンアルコキシド及び/又はシリカ粒子を用いる湿式法で調製されたシリカ乾燥成形体を利用して、その熱処理条件を検討することにより紫外域から真空紫外域における透過率、特に157nmにおける透過率において実用レベルの品質を提供することを可能にしたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、高純度シリカゾル又は高純度シリカゾルとシリコンアルコキシドを原料として調製されたシリカ乾燥成形体を、熱処理して緻密な透明合成石英ガラスを製造する方法において、熱処理が1370〜1570Kの温度で3〜24時間の条件で行う焼結処理と、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力で、1700K以上の条件で行う緻密化処理とを有することを特徴とする透明合成石英ガラスの製造方法である。ここで、ドライ成型体が、ゾル‐ゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により得られたものであること、又は、透明合成石英ガラスのOH含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでF2レーザー光透過率が70%以上であることは好ましい例である。
【0010】
【発明の実施の態様】
157nmにおける透過率と石英ガラス中に含有されるOH量の関係を調べると、透過率はOH基量の減少と共に増加し、OH基量10〜30ppmの範囲で透過率75%以上を示した。更に、OH基量が1ppmと低減されると、透過率は減少した。OH基含有量が1ppm以下とした又は完全にOH基を取り除いた石英ガラスでは波長163nmにODC(I)酸素欠損による吸収、波長185nmにSi−Siリードベルグ遷移に基づく吸収があり、透過率が急激に低下する(55%以下)ことが認められた。更に、157nmにおける透過率が70%以上を示すためには微量OH基、好ましくは10ppm〜30ppmが石英ガラスに含まれていることが好ましいことが判明した。そして、このOH基含量は、湿式法で得られたシリカドライ成形体の焼成条件を厳密に制御することにより、所定の範囲とすることが可能であることを見出した。
【0011】
高純度シリカゾル又は高純度シリカゾルとシリコンアルコキシドを原料としてシリカゲル又はシリカ乾燥成形体を調製する方法は、公知の方法を使用できる。この方法は湿式で行われるため、湿式法ともいう。好ましい湿式法としては、ゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法がある。これらは前記公報等に記載されて公知であるが、記載されていない各種の変形があり、これらも使用できる。
【0012】
通常、ゾルゲル法ではアルコキシシラン又はアルコキシシラン及びシリカゾルを使用し、スリップキャスト法及び真空・加圧鋳込み形成法がではシリカゾルを使用する。ゾルは比較的低濃度であるものを意味し、スリップはおおむね濃度が80%程度であるものを意味するが、これらの濃度の境界は厳密ではない。なお、スリップは流動性を生じさせるため、分散剤を通常含有する。濃度と成形法の違いによりゾルとスリップとが区別されるが、どちらも水にシリカ粒子が分散した状態である点で共通する。
【0013】
本発明の合成石英ガラスの製造方法で使用するシリカのドライ成形体は、ゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空、加圧鋳込み成形法により得ることができ、これらの製法は前記文献に記されたような公知の方法を採用できる。上記の3法はいずれも湿式で、成形したあとに液体を飛ばす乾燥工程がある点で共通する。そして、スート法の一次粒子は数十nmのナノ粒子で成形体の密度は低くポーラスであるが、上記湿式法では、一次粒子径はサブミクロンであるため、そのサイズの違いによる焼結性の違いがあると予測される。すなわち、ナノ粒子はより低温で焼結し易く、OH基が飛ぶ前に焼結してしまうと脱OHが難しくなるなどの問題が予測される。上記湿式法の中でも、有利な方法としてはゾルゲル法がある。
【0014】
上記のようにゾルゲル法、スリップキャスト法及び真空・加圧鋳込み成形法は、全て湿式でシリカ粒子が懸濁しているシリカゾルをハンドリングする工程を含み、粒子サイズは数十nm〜μmの範囲であるが、数十nm〜100nmの所謂ナノ粒子はゾルの粘度が高くなりすぎるので、高濃度にし難いので、スリップキャスト法、及び真空・加圧鋳込み成形法に適しているのは100〜1000nmの所謂サブミクロン粒子(以下、サブミクロン粒子)である。
【0015】
粒子は小さい程、粒子・地球間に働く力(距離の2乗に反比例)より、粒子・粒子間に働く力の影響が大きくなるため、ナノ粒子とサブミクロン粒子では、凝集特性に大きな差がある。すなわち、ナノ粒子を凝集無く乾燥粉体として得ることは不可能で、凝集した構造体を形成し、最密充填からは程遠い、かさ密度が低いポーラスな成形体(スート体)となる。一方サブクロン粒子も凝集しやすい傾向はあるが、ナノ粒子よりは低いので、充填かさ密度が高くなる。更に、凝集しないように分散剤を添加して湿式で成形することも可能であるので、よりかさ密度が高い成形体を得ることができる。また、本法のように湿式処理で成形する場合、溶媒中で固体粒子は静電気を帯びているので、粒子間には静電反発が働き凝集しにくいので、より高密度に充填成形することが可能である。
【0016】
前記公報に記載のゾルゲル法ではアルコキシド原料に加えシリカゾルも使用しているので、かさ比重は高くなるが、粒子を使用しないアルコキシド原料だけ使用するゾルゲル法ではかさ密度は低くなる。かさ密度が低い成形体と高い成形体とで、加熱時の焼結特性が変わり、特に加熱収縮性が異なる。加熱収縮性が大きいとクラックが発生したり、所定の形状の石英ガラスを得ることが困難となる。例えば、前記公報に記載のゾルゲル法では、ドライゲルのかさ密度は1前後であるが、超臨界乾燥ゾルゲル法では、ドライゲルの嵩密度(g/cm3)はおおむね0.5以下となる。したがって、ゾルゲル法の中でもアルコキシド原料に加えシリカゾルも使用して、ドライゲルの嵩密度を0.8以上、好ましくは1.0以上とすることがよい。また、スリップキャストや鋳込み成形法ではシリカゾルを主として使用するため上記ゾルゲル法よりもシリカ乾燥成形体の嵩密度は高くおおむね1.5程度となる。
【0017】
湿式法、好ましくはゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により作成されたシリカのシリカ乾燥成形体は、嵩密度が0.8〜1.7g/cm3以上であることが好ましい。また、シリカ乾燥成形体は湿式法で得られた材料を所定形状の容器又は型、好ましくは吸水性又は透水性の型に入れて乾燥して、ドライゲル又は乾燥体とすることにより得られる。このようにして得られたシリカ乾燥成形体は、必要により容器から出して更に乾燥したり、研磨したりすることも可能である。なお、ゾルゲル法では、シリカゲルが生成するためドライゲル成形体ということもある。
【0018】
本発明の透明合成石英ガラスの製造方法においては、シリカ乾燥成形体を加熱して焼結する。この際、1370〜1570Kの温度で3〜24時間保持し、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力を保ちながら、1700K以上に昇温して緻密化する。以下、前者の熱処理を第一段階の熱処理と、後者の熱処理を第二段階の熱処理という。
【0019】
第一段階の熱処理は、特に限定するものではないがOH基の除去を主目的とし、、5〜15K/minの速度で昇温することがよい。熱処理温度は1370〜1570K、好ましくは1400〜1570K、より好ましくは1450〜1560Kとし、の温度域とし、熱処理時間は3〜24時間、好ましくは4〜15時間、より好ましくは5〜14時間とし、OH基含量が所定範囲となるように脱水処理を行うことがよい。この際の圧力は成形体中の気泡除去のため、更に、1270K以上の温度にてクリストバライトの生成を防ぐためにも圧力は10Pa〜10−5Pa、好ましくは1Pa〜10−3Pa程度の減圧とすることが有利である。
【0020】
第二段階の熱処理は、特に限定するものではないが透明化を主目的とし、3〜15K/minの速度、好ましくは4〜10K/minの速度で昇温することがよい。第二段階の熱処理は、第一段階の熱処理後に行うが、温度を大幅に下げることなく引き続いて行うことがよい。この際、圧力は10−1Pa以下、好ましくは10−2〜10−6Paの圧力とし、1700K以上、好ましくは1800〜1880K迄昇温して緻密化を行うことがよい。この際の加熱保持時間は10時間以内の短時間でよく、好ましくは0.5〜3時間程度であり、所定の最高温度に達したら上記昇温速度範囲と同じ範囲の降温速度で降温を開始してもよい。
この熱処理により、OH基含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでF2レーザー透過率が75%以上の合成石英ガラスの製造を可能とする。
【0021】
先ず、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理パターンについては、緻密化により閉気孔が生成する前の焼結初期段階の温度で均一に粒成長を進行させながら所定時間保持する。これにより、製品中のOH基残留量を10〜30ppmとすることができる。その後、第二段階に熱処理で、減圧下に、所定の昇温速度で、所定の温度まで加熱し、炉冷をすることで最終的に157nmの透過率が優れた合成石英ガラスを得ることができる。
【0022】
第一段階の熱処理温度が1370Kより低いと、緻密化するための保持時間が24時間以上を必要とし、OH基が抜けすぎてOH基の残存量が10ppm以下となり、157nmの透過率が低下するという問題があり、1570Kより高いと焼結体中のOH基が除去される前に短時間で焼結体試料が緻密化するので、その後の熱処理では、OH基が充分に除去されず、製品中のOH基残留量が30ppm以上と多くなり、157nmの透過率が低下するという問題がある。そのため、第一段階の熱処理は、1400〜1570Kの温度域で3〜10時間保持し、昇温速度は、5〜15K/minとすることが好ましい。
【0023】
第二段階の熱処理において、焼結雰囲気の圧力が10−1Paより高いと、試料表面で不均一な結晶化が促進され、熱力学的に安定であるクリストバライト、β−石英の結晶相や準安定相のモガナイトが生成することにより透明度が悪くなるという問題がある。
【0024】
真空度が10−1 〜10−6Paの範囲ではモガナイトは熱力学的に不安定であり、蒸発する。すなわち、クリストバライト結晶相の結晶化速度より熱力学的に準安定相であるモガナイトモガナイトの結晶相の蒸発速度が大きいため、(1)式に示すようにモガナイトの結晶相の分解、蒸発が起こり、結晶化することなく、透明を維持した石英ガラス焼結体が得られるものと考えられる。したがって、第二段階の真空度は10−1 〜10−6Paの範囲であることが好ましく、より好ましくは10−2〜10−6Paの範囲である。
【化1】
【0025】
第二段階の加熱焼結は、1700K以上であればよいが、1873K以上では粘性流動により型崩れが起こるので、ニアネットシェイプで所望の形状を得る目的には好ましくない。1700K以上に温度を上昇すると粘性流動により型崩れが起きるが、ニアネットシェイプの製品を必要としない切削加工を施す製品であれば、透明性に関しては全く問題はないので1700K以上で2000K迄上昇しても差し支えない。一方、1700K未満であると焼結が充分でなく、透明性が低下するので好ましくない。第二段階の昇温速度は5〜15K/minの速度であることが好ましい。第二段階での上記温度に保持する時間は通常、10時間以下の範囲が好ましい。
【0026】
本発明の合成石英ガラスは、上記製造方法により得られるものであるが、OH基含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでF2レーザー透過率が70%以上、好ましくは75%以上であることがよい。OH基含有量が上記範囲を外れると透明性の低下が生じる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0028】
参考例1
メタノール溶液45重量部中に、水8重量部、アンモニア1重量部を含む30℃に保持した溶液中に攪拌条件下で、テトラメトキシシラン8重量部を滴下し、平均粒径300nmのシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を合成した。シリカゾル溶液中の溶媒を蒸発させ、水を加えることにより、シリカ粒子分を30重量%に調節した水分散シリカゾルを得た。
このシリカゾル3重量部に攪拌条件下で、塩酸水溶液を加えpHを2.0に調整した後、攪拌条件下でテトラメトキシシラン略1重量部を加え、シリカゾル混合溶液を作成した。加えたテトラメトキシシランは水が存在する条件下で加水分解された。その後、このシリカゾル混合溶液にアンモニア水溶液を加えてpHを4.8に調節した後、密閉可能な円筒方容器にすばやく注型して静置すると略2時間でゲル化し、ウエットゲルを得た。
密閉容器のウエットゲルを室温で2日間、その後70℃に昇温して2日間放置すると、ゲルの脱水縮合によってゲルから水が放出された。この水を容器の外に捨てた後、密閉容器の蓋の代わりに、小孔を開けた蓋をし、乾燥器中70℃にて1週間かけてゲルの乾燥を行った。ついで、ドライゲルを容器から取り出し、大気中にて70℃から200℃まで70時間かけて昇温して乾燥を行いシリカ乾燥成形体を作成した。
【0029】
参考例2
メタノール溶液45重量部中に、水10重量部、アンモニア2重量部を含む20℃に保持した溶液中に攪拌条件下で、テトラメトキシシラン8重量部を滴下し、平均粒径1μmのシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を合成した。シリカゾル溶液中の溶媒を蒸発させ、水とポリカルボン酸アンモニウム塩有機分散剤(東亜合成社製:アロンA‐6114)を加えることにより、シリカ粒子分を75重量%に調節した水分散スリップを得て、石膏型でスリップキャストを行った。得られた成型体を一晩室温で乾燥後、成型体表面の石膏を接触した面を研磨除去したのち200℃まで70時間かけて昇温して乾燥を行いシリカ乾燥成形体を作成した。
【0030】
参考例3
メタノール溶液45重量部中に、水10重量部、アンモニア2重量部を含む20℃に保持した溶液中に攪拌条件下で、テトラメトキシシラン8重量部を滴下し、平均粒径1μmのシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を合成した。シリカゾル溶液中の溶媒を蒸発させ、水とポリカルボン酸アンモニウム塩有機分散剤(東亜合成製:アロンA‐6114)を加えることにより、シリカ粒子分を75重量%に調節した水分散スリップを得て、樹脂性多孔質型を用いた真空・加圧鋳込み成型法により成型体を得た。得られた成型体を一晩室温で乾燥後、200℃まで70時間かけて昇温して乾燥を行いシリカ乾燥成形体を作成した。
【0031】
実施例1
参考例1で得られたシリカ乾燥成形体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、10K/分の速度で昇温し、1550Kで6時間保持し脱水処理を行った。圧力は10−2Paとした。その後、透明化を目的とした第二段階の熱処理として、1550Kから5K/分の速度で昇温し、真空度を10‐2Paに保ちながら1873Kまで昇温して、約1時間保持して、緻密化を行い、冷却して透明石英ガラス体を得た。透明石英ガラス焼結体から試料を切り出し両面研磨してOH基の残存量をIRスペクトルを用いてLambert−Beer式より求めたところ、30ppmであった。光路長10mmでF2レーザー透過率を測定したところ、透過率が75%であった。
【0032】
実施例2
第二段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保つ代わりに、真空度を10−4Paとして1873Kまで昇温する他は実施例1同様にして緻密化を行い、透明石英ガラス体を得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が20ppmで、F2レーザー透過率が85%であった。
【0033】
実施例3
参考例2で得られたシリカ乾燥成形体をOH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保ちながら、10K/分の速度で昇温し、1500Kで6時間保持し脱水処理を行い、その後透明化を目的とした第二段階の熱処理として、5K/分の速度で昇温し、真空度を10−3Paに保ちながら1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い透明石英ガラスを得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が30ppmで、F2レーザー透過率が80%であった。
【0034】
実施例4
参考例3で得られたシリカ乾燥成形体をOH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保ちながら、10K/分の速度で昇温し、1550Kで12時間保持し脱水処理を行い、その後透明化を目的とした第二段階の熱処理として、5K/分の速度で昇温し、真空度を10−3Paに保ちながら1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い透明石英ガラスを得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が30ppmで、F2レーザー透過率が75%であった。
【0035】
比較例1
第二段階の熱処理として、真空度を10−3Paに保つ代わりに、大気圧において1873Kまで昇温する他は実施例1同様にして緻密化を行ったところ、冷却して得られた試料は透明ではなく、表面に白い結晶相が観察された。この結晶相をX線回折(XRD : CuKα、40 kV、40 mA)を用いて同定したところ、クリストバライトとβ−石英が認められた。
【0036】
比較例2
第二段階の熱処理として、真空度を10−3Paに保つ代わりに、脱水アルゴンガス雰囲気(減圧約10Pa)において1873Kまで昇温する他は実施例1同様にして緻密化を行ったところ、冷却して得られた試料は透明ではなく、表面に白い結晶相が観察された。この結晶相をX線回折(XRD : CuKα、40 kV、40 mA)を用いて同定したところ、石英鉱物の多形の一つであるモガナイトの結晶相が認められた。
また、比較例1及び2で得られた石英製品体は不透明であり、F2レーザー透過率はほぼ0%であった。
【0037】
比較例3
参考例1で得られたシリカ乾燥成形体を、1373〜1573Kでの保持を行わず、真空度を10−3Paに保ちながら10K/分の速度で連続して1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い、冷却して透明石英ガラス体を得た。透明石英ガラス焼結体から試料を切り出し両面研磨してOH基の残存量をIRスペクトルを用いてLambert−Beer式より求めたところ、100ppmであった。このことは1373〜1573Kの温度での脱水処理を行わなかったために、焼結体中のOH基が除去される前に短時間で焼結体試料が緻密化したためと推定される。光路長10mmでのF2レーザー透過率は60%であった。
【0038】
比較例4
参考例1で得られたシリカ乾燥成形体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保ちながら10K/分の速度で昇温し、1550Kで30時間保持し脱水処理を行い、その後透明化を目的とした第二段階の熱処理として、真空度を10−3Paに保ちながら10K/分の速度で連続して1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い、冷却して透明石英ガラス体を得た。透明石英ガラス焼結体から試料を切り出し両面研磨してOH基の残存量をIRスペクトルを用いてLambert−Beer式より求めたところ、1ppm以下であった。このことは1373〜1573Kの温度での保持時間が長すぎたために、緻密化する前に焼結体中のOH基が必要以上に除去されたためと推定される。光路長10mmで、F2レーザー透過率が55%であった。
【0039】
比較例5
乾燥成型体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、1550Kで保持する代わりに、1350Kで保持した以外は、実施例1と同様にして、透明石英ガラス体を得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が100ppmで、F2レーザー透過率が55%であった。OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理保持温度が低かったために、OH基が十分に除去されず、透過率が低下したと考えられる。
【0040】
比較例6
乾燥成型体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、1550Kで保持する代わりに、1600Kで保持した以外は、実施例1と同様にして、透明石英ガラス体を得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が50ppmで、F2レーザー透過率が67%であった。OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理保持温度が高かったために、OH基が除去される前に緻密化が進行し、透過率が低下した考えられる。
【0041】
実施例5
1873Kまで昇温して緻密化するところを、1900Kまで昇温して緻密化する以外は、実施例4と同様にして透明石英ガラス体を得た。得られた透明石英ガラス焼結体は、粘性流動により型崩れが起こったが、光路長10mmでF2レーザー透過率が75%であった。
【0042】
【発明の効果】
本発明の製造方法で得られる透明石英ガラスは、157nm波長の透過率が高く、紫外域から真空紫外域でリソグラフィーなどに用いられるフォトマスク基板、ステッパーレンズ材、プリズム材、窓材、ランプ等の光学材料として有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外域から真空紫外域でリソグラフィーなどに用いられるフォトマスク基板、ステッパーレンズ材、プリズム材、窓材、ランプ等の光学材料として有用な合成石英ガラス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
紫外域から真空紫外域における光源としては、ArFエキシマレーザー(193nm)、ArClエキシマレーザー(175nm)、F2エキシマレーザー(157nm)等があり、これらの領域の短波長光を効率よく透過する材料としては、CaF2(蛍石)があるが、品質の良い大型のバルクを製造する方法が確立していない。
【0003】
四塩化珪素の火炎加水分解法により、OH基含有白色スート体を作り、これをフッ素含有ガス雰囲気中で熱処理してOH基をフッ素で置換することによりフッ素をドープした白色スート体として、次に透明ガラス化処理を行うことによって得られるフッ素をドープした合成石英ガラスが知られている(例えば、特開2000−239040号、特開2001−151531号、特開2001−247318号公報)。これらのフッ素ドープ合成石英ガラスは、屈折率を低下させるので、脈理や屈折率分布を生じさせるという問題があるばかりか、熱処理に伴って7.6eV及び5.0eVに吸収帯を生じるという問題がある。また、フッ素ドープ石英ガラスをレーザー照射すると腐食性の高いフッ素が遊離するという問題もある。
【0004】
特開2001−146434号公報では、同じくスート法により得られたスート体を2段階の熱処理を行い、金属不純物濃度が合計で50ppb以下で、OH基含有量が1〜70ppmの合成シリカガラスからなる紫外線用光学材料及びその製造方法が提示されている。この2段階の熱処理方法とは、第一段階の熱処理として適当なガス雰囲気下で透明ガラス化以下の温度領域で一定時間保持する工程と、第二段階の熱処理工程として前記加熱処理された多孔質母材を透明ガラス化する工程からなる。そこで、一段階の熱処理は1200〜1350℃でその最高温度で16時間以上216時間以下保持するとしており、長時間を要している。これは、四塩化珪素を出発原料としてスート体とし、かさ密度が低いスート体を熱処理するために長時間を要するものと考えられる。また、スート体は、スートを少しずつ堆積しながら製造するためにスート体自身の製造にも長時間を要するという問題、緻密化による収縮率が大きいので熱処理設備の容積効率が低いという問題、及びスート体はかさ密度が低いので熱処理による緻密化後も密度分布のバラツキができやすく、結果として屈折率が均質なものが得にくく、それ自体断熱体なので、スート体の内部まで同じ温度で均熱することが難しいという問題等がある。スート体が大きくなるほどこれらの問題はより深刻な問題となる。
【0005】
これらの方法では、フッ素ドープの有無にかかわらず、何れの方法でも四塩化珪素を出発原料として用い、スート法によりスート体を作成するところが共通している。原料として塩素を用いると、石英ガラス中にClが残存しやすく、SiClが前駆体となってE’センターが生じるとともに、SiClが157nmの波長域に吸収を持つため紫外光の透過率が低下するという問題点がある。
【0006】
一方、シリコンアルコキシドを原料としてゾルゲル法によりシリカゲルとなし熱処理を行い合成石英ガラスを製造する方法や(特開平7−277744号公報)、種々の方法で調製したシリカ粒子を原料としてスリップキャスト法でシリカゲルとなし熱処理を行い合成石英ガラスとする方法(特開平11−189427号公報)は、スート法と比較して生産効率がよく安価に合成石英ガラスを製造できる可能性を有するが、紫外域から真空紫外域における透過率、特にF2エキシマレーザーの波長である157nmにおける透過率において実用レベルの品質を提供できるという報告例はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、紫外域から真空紫外域における透過率、特にF2エキシマレーザーの波長である157nmにおける透過率、エキシマレーザー照射による安定性、屈折率分布、脈理等において優れている光学材料としての合成石英ガラスの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
シリコンアルコキシドを原料としてゾルゲル法により調製したシリカゲルや、種々の方法で調製したシリカ粒子を原料としてスリップキャスト法により調製したシリカ乾燥成形体は、スート法で調製したスート体と比較して、かさ密度が高いことと、スート法と異なり出発原料に塩素を含んでいないことのため、透明な石英ガラスとするための熱処理が容易であり、また、製造した透明石英ガラスにおいても、屈折率分布の低さや脈理の少なさにおいて本質的に優れているという利点を有する。発明者らは、スート法によるスート体に替えて、シリコンアルコキシド及び/又はシリカ粒子を用いる湿式法で調製されたシリカ乾燥成形体を利用して、その熱処理条件を検討することにより紫外域から真空紫外域における透過率、特に157nmにおける透過率において実用レベルの品質を提供することを可能にしたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、高純度シリカゾル又は高純度シリカゾルとシリコンアルコキシドを原料として調製されたシリカ乾燥成形体を、熱処理して緻密な透明合成石英ガラスを製造する方法において、熱処理が1370〜1570Kの温度で3〜24時間の条件で行う焼結処理と、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力で、1700K以上の条件で行う緻密化処理とを有することを特徴とする透明合成石英ガラスの製造方法である。ここで、ドライ成型体が、ゾル‐ゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により得られたものであること、又は、透明合成石英ガラスのOH含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでF2レーザー光透過率が70%以上であることは好ましい例である。
【0010】
【発明の実施の態様】
157nmにおける透過率と石英ガラス中に含有されるOH量の関係を調べると、透過率はOH基量の減少と共に増加し、OH基量10〜30ppmの範囲で透過率75%以上を示した。更に、OH基量が1ppmと低減されると、透過率は減少した。OH基含有量が1ppm以下とした又は完全にOH基を取り除いた石英ガラスでは波長163nmにODC(I)酸素欠損による吸収、波長185nmにSi−Siリードベルグ遷移に基づく吸収があり、透過率が急激に低下する(55%以下)ことが認められた。更に、157nmにおける透過率が70%以上を示すためには微量OH基、好ましくは10ppm〜30ppmが石英ガラスに含まれていることが好ましいことが判明した。そして、このOH基含量は、湿式法で得られたシリカドライ成形体の焼成条件を厳密に制御することにより、所定の範囲とすることが可能であることを見出した。
【0011】
高純度シリカゾル又は高純度シリカゾルとシリコンアルコキシドを原料としてシリカゲル又はシリカ乾燥成形体を調製する方法は、公知の方法を使用できる。この方法は湿式で行われるため、湿式法ともいう。好ましい湿式法としては、ゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法がある。これらは前記公報等に記載されて公知であるが、記載されていない各種の変形があり、これらも使用できる。
【0012】
通常、ゾルゲル法ではアルコキシシラン又はアルコキシシラン及びシリカゾルを使用し、スリップキャスト法及び真空・加圧鋳込み形成法がではシリカゾルを使用する。ゾルは比較的低濃度であるものを意味し、スリップはおおむね濃度が80%程度であるものを意味するが、これらの濃度の境界は厳密ではない。なお、スリップは流動性を生じさせるため、分散剤を通常含有する。濃度と成形法の違いによりゾルとスリップとが区別されるが、どちらも水にシリカ粒子が分散した状態である点で共通する。
【0013】
本発明の合成石英ガラスの製造方法で使用するシリカのドライ成形体は、ゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空、加圧鋳込み成形法により得ることができ、これらの製法は前記文献に記されたような公知の方法を採用できる。上記の3法はいずれも湿式で、成形したあとに液体を飛ばす乾燥工程がある点で共通する。そして、スート法の一次粒子は数十nmのナノ粒子で成形体の密度は低くポーラスであるが、上記湿式法では、一次粒子径はサブミクロンであるため、そのサイズの違いによる焼結性の違いがあると予測される。すなわち、ナノ粒子はより低温で焼結し易く、OH基が飛ぶ前に焼結してしまうと脱OHが難しくなるなどの問題が予測される。上記湿式法の中でも、有利な方法としてはゾルゲル法がある。
【0014】
上記のようにゾルゲル法、スリップキャスト法及び真空・加圧鋳込み成形法は、全て湿式でシリカ粒子が懸濁しているシリカゾルをハンドリングする工程を含み、粒子サイズは数十nm〜μmの範囲であるが、数十nm〜100nmの所謂ナノ粒子はゾルの粘度が高くなりすぎるので、高濃度にし難いので、スリップキャスト法、及び真空・加圧鋳込み成形法に適しているのは100〜1000nmの所謂サブミクロン粒子(以下、サブミクロン粒子)である。
【0015】
粒子は小さい程、粒子・地球間に働く力(距離の2乗に反比例)より、粒子・粒子間に働く力の影響が大きくなるため、ナノ粒子とサブミクロン粒子では、凝集特性に大きな差がある。すなわち、ナノ粒子を凝集無く乾燥粉体として得ることは不可能で、凝集した構造体を形成し、最密充填からは程遠い、かさ密度が低いポーラスな成形体(スート体)となる。一方サブクロン粒子も凝集しやすい傾向はあるが、ナノ粒子よりは低いので、充填かさ密度が高くなる。更に、凝集しないように分散剤を添加して湿式で成形することも可能であるので、よりかさ密度が高い成形体を得ることができる。また、本法のように湿式処理で成形する場合、溶媒中で固体粒子は静電気を帯びているので、粒子間には静電反発が働き凝集しにくいので、より高密度に充填成形することが可能である。
【0016】
前記公報に記載のゾルゲル法ではアルコキシド原料に加えシリカゾルも使用しているので、かさ比重は高くなるが、粒子を使用しないアルコキシド原料だけ使用するゾルゲル法ではかさ密度は低くなる。かさ密度が低い成形体と高い成形体とで、加熱時の焼結特性が変わり、特に加熱収縮性が異なる。加熱収縮性が大きいとクラックが発生したり、所定の形状の石英ガラスを得ることが困難となる。例えば、前記公報に記載のゾルゲル法では、ドライゲルのかさ密度は1前後であるが、超臨界乾燥ゾルゲル法では、ドライゲルの嵩密度(g/cm3)はおおむね0.5以下となる。したがって、ゾルゲル法の中でもアルコキシド原料に加えシリカゾルも使用して、ドライゲルの嵩密度を0.8以上、好ましくは1.0以上とすることがよい。また、スリップキャストや鋳込み成形法ではシリカゾルを主として使用するため上記ゾルゲル法よりもシリカ乾燥成形体の嵩密度は高くおおむね1.5程度となる。
【0017】
湿式法、好ましくはゾルゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により作成されたシリカのシリカ乾燥成形体は、嵩密度が0.8〜1.7g/cm3以上であることが好ましい。また、シリカ乾燥成形体は湿式法で得られた材料を所定形状の容器又は型、好ましくは吸水性又は透水性の型に入れて乾燥して、ドライゲル又は乾燥体とすることにより得られる。このようにして得られたシリカ乾燥成形体は、必要により容器から出して更に乾燥したり、研磨したりすることも可能である。なお、ゾルゲル法では、シリカゲルが生成するためドライゲル成形体ということもある。
【0018】
本発明の透明合成石英ガラスの製造方法においては、シリカ乾燥成形体を加熱して焼結する。この際、1370〜1570Kの温度で3〜24時間保持し、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力を保ちながら、1700K以上に昇温して緻密化する。以下、前者の熱処理を第一段階の熱処理と、後者の熱処理を第二段階の熱処理という。
【0019】
第一段階の熱処理は、特に限定するものではないがOH基の除去を主目的とし、、5〜15K/minの速度で昇温することがよい。熱処理温度は1370〜1570K、好ましくは1400〜1570K、より好ましくは1450〜1560Kとし、の温度域とし、熱処理時間は3〜24時間、好ましくは4〜15時間、より好ましくは5〜14時間とし、OH基含量が所定範囲となるように脱水処理を行うことがよい。この際の圧力は成形体中の気泡除去のため、更に、1270K以上の温度にてクリストバライトの生成を防ぐためにも圧力は10Pa〜10−5Pa、好ましくは1Pa〜10−3Pa程度の減圧とすることが有利である。
【0020】
第二段階の熱処理は、特に限定するものではないが透明化を主目的とし、3〜15K/minの速度、好ましくは4〜10K/minの速度で昇温することがよい。第二段階の熱処理は、第一段階の熱処理後に行うが、温度を大幅に下げることなく引き続いて行うことがよい。この際、圧力は10−1Pa以下、好ましくは10−2〜10−6Paの圧力とし、1700K以上、好ましくは1800〜1880K迄昇温して緻密化を行うことがよい。この際の加熱保持時間は10時間以内の短時間でよく、好ましくは0.5〜3時間程度であり、所定の最高温度に達したら上記昇温速度範囲と同じ範囲の降温速度で降温を開始してもよい。
この熱処理により、OH基含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでF2レーザー透過率が75%以上の合成石英ガラスの製造を可能とする。
【0021】
先ず、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理パターンについては、緻密化により閉気孔が生成する前の焼結初期段階の温度で均一に粒成長を進行させながら所定時間保持する。これにより、製品中のOH基残留量を10〜30ppmとすることができる。その後、第二段階に熱処理で、減圧下に、所定の昇温速度で、所定の温度まで加熱し、炉冷をすることで最終的に157nmの透過率が優れた合成石英ガラスを得ることができる。
【0022】
第一段階の熱処理温度が1370Kより低いと、緻密化するための保持時間が24時間以上を必要とし、OH基が抜けすぎてOH基の残存量が10ppm以下となり、157nmの透過率が低下するという問題があり、1570Kより高いと焼結体中のOH基が除去される前に短時間で焼結体試料が緻密化するので、その後の熱処理では、OH基が充分に除去されず、製品中のOH基残留量が30ppm以上と多くなり、157nmの透過率が低下するという問題がある。そのため、第一段階の熱処理は、1400〜1570Kの温度域で3〜10時間保持し、昇温速度は、5〜15K/minとすることが好ましい。
【0023】
第二段階の熱処理において、焼結雰囲気の圧力が10−1Paより高いと、試料表面で不均一な結晶化が促進され、熱力学的に安定であるクリストバライト、β−石英の結晶相や準安定相のモガナイトが生成することにより透明度が悪くなるという問題がある。
【0024】
真空度が10−1 〜10−6Paの範囲ではモガナイトは熱力学的に不安定であり、蒸発する。すなわち、クリストバライト結晶相の結晶化速度より熱力学的に準安定相であるモガナイトモガナイトの結晶相の蒸発速度が大きいため、(1)式に示すようにモガナイトの結晶相の分解、蒸発が起こり、結晶化することなく、透明を維持した石英ガラス焼結体が得られるものと考えられる。したがって、第二段階の真空度は10−1 〜10−6Paの範囲であることが好ましく、より好ましくは10−2〜10−6Paの範囲である。
【化1】
【0025】
第二段階の加熱焼結は、1700K以上であればよいが、1873K以上では粘性流動により型崩れが起こるので、ニアネットシェイプで所望の形状を得る目的には好ましくない。1700K以上に温度を上昇すると粘性流動により型崩れが起きるが、ニアネットシェイプの製品を必要としない切削加工を施す製品であれば、透明性に関しては全く問題はないので1700K以上で2000K迄上昇しても差し支えない。一方、1700K未満であると焼結が充分でなく、透明性が低下するので好ましくない。第二段階の昇温速度は5〜15K/minの速度であることが好ましい。第二段階での上記温度に保持する時間は通常、10時間以下の範囲が好ましい。
【0026】
本発明の合成石英ガラスは、上記製造方法により得られるものであるが、OH基含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでF2レーザー透過率が70%以上、好ましくは75%以上であることがよい。OH基含有量が上記範囲を外れると透明性の低下が生じる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0028】
参考例1
メタノール溶液45重量部中に、水8重量部、アンモニア1重量部を含む30℃に保持した溶液中に攪拌条件下で、テトラメトキシシラン8重量部を滴下し、平均粒径300nmのシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を合成した。シリカゾル溶液中の溶媒を蒸発させ、水を加えることにより、シリカ粒子分を30重量%に調節した水分散シリカゾルを得た。
このシリカゾル3重量部に攪拌条件下で、塩酸水溶液を加えpHを2.0に調整した後、攪拌条件下でテトラメトキシシラン略1重量部を加え、シリカゾル混合溶液を作成した。加えたテトラメトキシシランは水が存在する条件下で加水分解された。その後、このシリカゾル混合溶液にアンモニア水溶液を加えてpHを4.8に調節した後、密閉可能な円筒方容器にすばやく注型して静置すると略2時間でゲル化し、ウエットゲルを得た。
密閉容器のウエットゲルを室温で2日間、その後70℃に昇温して2日間放置すると、ゲルの脱水縮合によってゲルから水が放出された。この水を容器の外に捨てた後、密閉容器の蓋の代わりに、小孔を開けた蓋をし、乾燥器中70℃にて1週間かけてゲルの乾燥を行った。ついで、ドライゲルを容器から取り出し、大気中にて70℃から200℃まで70時間かけて昇温して乾燥を行いシリカ乾燥成形体を作成した。
【0029】
参考例2
メタノール溶液45重量部中に、水10重量部、アンモニア2重量部を含む20℃に保持した溶液中に攪拌条件下で、テトラメトキシシラン8重量部を滴下し、平均粒径1μmのシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を合成した。シリカゾル溶液中の溶媒を蒸発させ、水とポリカルボン酸アンモニウム塩有機分散剤(東亜合成社製:アロンA‐6114)を加えることにより、シリカ粒子分を75重量%に調節した水分散スリップを得て、石膏型でスリップキャストを行った。得られた成型体を一晩室温で乾燥後、成型体表面の石膏を接触した面を研磨除去したのち200℃まで70時間かけて昇温して乾燥を行いシリカ乾燥成形体を作成した。
【0030】
参考例3
メタノール溶液45重量部中に、水10重量部、アンモニア2重量部を含む20℃に保持した溶液中に攪拌条件下で、テトラメトキシシラン8重量部を滴下し、平均粒径1μmのシリカ粒子を含むシリカゾル溶液を合成した。シリカゾル溶液中の溶媒を蒸発させ、水とポリカルボン酸アンモニウム塩有機分散剤(東亜合成製:アロンA‐6114)を加えることにより、シリカ粒子分を75重量%に調節した水分散スリップを得て、樹脂性多孔質型を用いた真空・加圧鋳込み成型法により成型体を得た。得られた成型体を一晩室温で乾燥後、200℃まで70時間かけて昇温して乾燥を行いシリカ乾燥成形体を作成した。
【0031】
実施例1
参考例1で得られたシリカ乾燥成形体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、10K/分の速度で昇温し、1550Kで6時間保持し脱水処理を行った。圧力は10−2Paとした。その後、透明化を目的とした第二段階の熱処理として、1550Kから5K/分の速度で昇温し、真空度を10‐2Paに保ちながら1873Kまで昇温して、約1時間保持して、緻密化を行い、冷却して透明石英ガラス体を得た。透明石英ガラス焼結体から試料を切り出し両面研磨してOH基の残存量をIRスペクトルを用いてLambert−Beer式より求めたところ、30ppmであった。光路長10mmでF2レーザー透過率を測定したところ、透過率が75%であった。
【0032】
実施例2
第二段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保つ代わりに、真空度を10−4Paとして1873Kまで昇温する他は実施例1同様にして緻密化を行い、透明石英ガラス体を得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が20ppmで、F2レーザー透過率が85%であった。
【0033】
実施例3
参考例2で得られたシリカ乾燥成形体をOH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保ちながら、10K/分の速度で昇温し、1500Kで6時間保持し脱水処理を行い、その後透明化を目的とした第二段階の熱処理として、5K/分の速度で昇温し、真空度を10−3Paに保ちながら1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い透明石英ガラスを得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が30ppmで、F2レーザー透過率が80%であった。
【0034】
実施例4
参考例3で得られたシリカ乾燥成形体をOH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保ちながら、10K/分の速度で昇温し、1550Kで12時間保持し脱水処理を行い、その後透明化を目的とした第二段階の熱処理として、5K/分の速度で昇温し、真空度を10−3Paに保ちながら1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い透明石英ガラスを得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が30ppmで、F2レーザー透過率が75%であった。
【0035】
比較例1
第二段階の熱処理として、真空度を10−3Paに保つ代わりに、大気圧において1873Kまで昇温する他は実施例1同様にして緻密化を行ったところ、冷却して得られた試料は透明ではなく、表面に白い結晶相が観察された。この結晶相をX線回折(XRD : CuKα、40 kV、40 mA)を用いて同定したところ、クリストバライトとβ−石英が認められた。
【0036】
比較例2
第二段階の熱処理として、真空度を10−3Paに保つ代わりに、脱水アルゴンガス雰囲気(減圧約10Pa)において1873Kまで昇温する他は実施例1同様にして緻密化を行ったところ、冷却して得られた試料は透明ではなく、表面に白い結晶相が観察された。この結晶相をX線回折(XRD : CuKα、40 kV、40 mA)を用いて同定したところ、石英鉱物の多形の一つであるモガナイトの結晶相が認められた。
また、比較例1及び2で得られた石英製品体は不透明であり、F2レーザー透過率はほぼ0%であった。
【0037】
比較例3
参考例1で得られたシリカ乾燥成形体を、1373〜1573Kでの保持を行わず、真空度を10−3Paに保ちながら10K/分の速度で連続して1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い、冷却して透明石英ガラス体を得た。透明石英ガラス焼結体から試料を切り出し両面研磨してOH基の残存量をIRスペクトルを用いてLambert−Beer式より求めたところ、100ppmであった。このことは1373〜1573Kの温度での脱水処理を行わなかったために、焼結体中のOH基が除去される前に短時間で焼結体試料が緻密化したためと推定される。光路長10mmでのF2レーザー透過率は60%であった。
【0038】
比較例4
参考例1で得られたシリカ乾燥成形体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、真空度を10−2Paに保ちながら10K/分の速度で昇温し、1550Kで30時間保持し脱水処理を行い、その後透明化を目的とした第二段階の熱処理として、真空度を10−3Paに保ちながら10K/分の速度で連続して1873Kまで昇温し、約1時間保持して緻密化を行い、冷却して透明石英ガラス体を得た。透明石英ガラス焼結体から試料を切り出し両面研磨してOH基の残存量をIRスペクトルを用いてLambert−Beer式より求めたところ、1ppm以下であった。このことは1373〜1573Kの温度での保持時間が長すぎたために、緻密化する前に焼結体中のOH基が必要以上に除去されたためと推定される。光路長10mmで、F2レーザー透過率が55%であった。
【0039】
比較例5
乾燥成型体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、1550Kで保持する代わりに、1350Kで保持した以外は、実施例1と同様にして、透明石英ガラス体を得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が100ppmで、F2レーザー透過率が55%であった。OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理保持温度が低かったために、OH基が十分に除去されず、透過率が低下したと考えられる。
【0040】
比較例6
乾燥成型体を、OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理として、1550Kで保持する代わりに、1600Kで保持した以外は、実施例1と同様にして、透明石英ガラス体を得た。実施例1と同様に測定したところ、OH基含有量が50ppmで、F2レーザー透過率が67%であった。OH基の除去を目的とした第一段階の熱処理保持温度が高かったために、OH基が除去される前に緻密化が進行し、透過率が低下した考えられる。
【0041】
実施例5
1873Kまで昇温して緻密化するところを、1900Kまで昇温して緻密化する以外は、実施例4と同様にして透明石英ガラス体を得た。得られた透明石英ガラス焼結体は、粘性流動により型崩れが起こったが、光路長10mmでF2レーザー透過率が75%であった。
【0042】
【発明の効果】
本発明の製造方法で得られる透明石英ガラスは、157nm波長の透過率が高く、紫外域から真空紫外域でリソグラフィーなどに用いられるフォトマスク基板、ステッパーレンズ材、プリズム材、窓材、ランプ等の光学材料として有用である。
Claims (3)
- 高純度シリカゾル又は高純度シリカゾルとシリコンアルコキシドを原料として調製されたシリカ乾燥成形体を、熱処理して緻密な透明合成石英ガラスを製造する方法において、熱処理が1370〜1570Kの温度で3〜24時間の条件で行う焼結処理と、その後10−1Pa以下の雰囲気圧力で、1700K以上の条件で行う緻密化処理とを有することを特徴とする透明合成石英ガラスの製造方法。
- シリカ乾燥成形体が、ゾル‐ゲル法、スリップキャスト法又は真空・加圧鋳込み形成法により得られたものである請求項1記載の透明合成石英ガラスの製造方法。
- 透明合成石英ガラスのOH含有量が10〜30ppmで、光路長10mmでのF2レーザー光透過率が70%以上である請求項1記載の透明合成石英ガラスの製造方法。
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