JP2004017776A - 外面展開型エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】全面にわたって衝撃吸収能に優れ、しかも生産性も高い外面展開型エアバッグを提供する。
【解決手段】外面展開型エアバッグ30は、エアバッグ本体31と、該エアバッグ本体31を包み込んでいるバッグ外皮32とから構成されている。外面展開型エアバッグ30は、エアバッグ31を構成する各基布31a,31b同士並びにバッグ外皮32を構成する基布32a,32b同士を平らに広げて重ね合わせ、各縫合線33,34,35,39に沿ってこれらを縫合することにより製作される。基布31a,31bは、その周縁部よりも内側で縫合線34,35により縫合されている。バッグ外皮32は、内部でエアバッグ本体31が膨張すると、各縫合線34,35に沿ってエアバッグ本体31に生じる凹陥部Sを跨ぐように緊張する。これにより、エアバッグ30はいずれの部位に歩行者等が当っても十分に衝撃を吸収する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車が走行時に歩行者、自転車、バイク等と衝突した際に、歩行者や自転車、バイク等の乗員(以下、歩行者等という。)が車体に直接に当ることを防止して歩行者等を保護するための外面展開型エアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
歩行者等と自動車の車体との衝突から歩行者等を保護する手段として、インフレータ(ガス発生器)からガスが導入されることにより膨張する外面展開型エアバッグを備え、衝突が検知又は予知されたときに、該インフレータをガス噴出作動させてエンジンフード等の車体外面を覆うようにエアバッグを膨張展開させ、このエアバッグによって歩行者等が車体に直接に当ることを防止するように構成された外面展開型エアバッグ装置が提案されている。
【0003】
ところで、一般に、袋状体にガスを導入してこれを膨張させると、該袋状体は厚みが大きくなるように膨張しようとする。外面展開型エアバッグ装置において、エアバッグが大厚みとなるように膨張すると、エアバッグが車体外面を覆う面積が小さくなる。
【0004】
そこで、エアバッグが車体外面を覆う面積を大きくするために、エアバッグを偏平に膨張させるようにした外面展開型エアバッグ装置用エアバッグが提案されている。第8図及び第9図は、それぞれ、そのようなエアバッグの構成例を示す断面斜視図である。
【0005】
第8図のエアバッグ10は、車体外面に沿う面を構成する下側基布10aと、これと反対側の面を構成する上側基布10bとを重ね合わせ、各々の周縁部同士を周回するように縫合線11に沿って縫合することにより袋状体としたものである。このエアバッグ10が膨張したときに偏平形状となるように、該下側基布10aと上側基布10bとが連結基布12によって連結されている。第8図の符号13は、該連結基布12の下端部と下側基布10aとの縫合線を示し、符号14は該連結基布12の上端部と上側基布10bとの縫合線を示している。
【0006】
このエアバッグ10にあっては、下側基布10aと上側基布10bとは、その周縁部よりも内側の領域において連結基布12によって連結されているので、インフレータからのガスがエアバッグ10に導入されて該エアバッグ10が膨張すると、該エアバッグ10は車体外面に沿うように偏平形状に展開するようになる。これにより、該エアバッグ10は、膨張したときに車体外面を覆う面積が大きなものとなる。
【0007】
第9図のエアバッグ20も、車体外面に沿う面を構成する下側基布20aと、これと反対側の面を構成する上側基布20bとを重ね合わせ、各々の周縁部同士を周回するように縫合線21に沿って縫合することにより袋状体としたものである。このエアバッグ20においては、該エアバッグ20が膨張したときに偏平形状となるように、該下側基布20aと上側基布20bとは、該周縁部よりも内側の領域において縫合線22,23に沿って縫合されている。この縫合線22,23により、エアバッグ20の内部には、チューブ状の小室24,25,26が形成されている。
【0008】
この外面展開型エアバッグ20にあっても、インフレータからのガスがエアバッグ20に導入されて該エアバッグ20が膨張すると、車体外面に沿うように偏平形状に展開するので、該エアバッグ20が車体外面を覆う面積が大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の第8図のエアバッグ10にあっては、該エアバッグ10の内側から下側基布10a及び上側基布10bに連結基布12を縫い付けるのに手間がかかる。そのため、このエアバッグ10は製作が難しく、生産性が低い。
【0010】
一方、上記の第9図のエアバッグにあっては、製作に当り、各基布20a,20b同士を平らに広げて重ね合わせた状態で各縫合線21,22,23に沿って単純な平面縫いを繰り返せばよく、極めて簡単にエアバッグ20を製作することができ、生産性が高い。しかしながら、この外面展開型エアバッグ20にあっては、縫合線21,22,23により下側基布20aと上側基布20bとが縫合されているので、この縫合線付近のエアバッグ厚みが小さい。
【0011】
本発明は、全面にわたって衝撃吸収能に優れ、しかも生産性も高い外面展開型エアバッグを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の外面展開型エアバッグは、車体外面に沿って偏平形状に膨張する外面展開型エアバッグにおいて、エアバッグ本体と、該エアバッグ本体の外面に沿って配置されたバッグ外皮とを有し、該エアバッグ本体は、膨張した状態において外面に凹陥部が形成されるものであり、前記バッグ外皮は該凹陥部を跨いで緊張するように配置されていることを特徴とする外面展開型エアバッグ。
【0013】
かかる外面展開型エアバッグにあっては、凹陥部を跨いで緊張するバッグ外皮を有するため、凹陥部付近に歩行者等が当った場合に該歩行者等がバッグ外皮によって受け止められ、衝撃が十分に吸収される。また、本発明の外面展開型エアバッグは、第8図のように連結基布12を縫い付けることが不要であり、その製作が容易である。そのため、生産性を高くしたり、製作コストを低減することも可能である。
【0014】
本発明では、バッグ外皮はエアバッグ本体の両面に配置されていることが好ましい。このようにすれば、歩行者等が一方の面の凹陥部付近に当ったときに、他方の面のバッグ外皮がエアバッグ本体の該他方の面におけるエアバッグ本体の伸びを拘束し、該一方の面のバッグ外皮に張力を与える。そのため、該一方の面の凹陥部付近に歩行者等が当ったときに、衝撃が十分に吸収される。
【0015】
本発明では、バッグ外皮はエアバッグ本体に連結されていることが好ましい。このようにすれば、バッグ外皮がエアバッグ本体に対し位置ずれすることが防止される。
【0016】
このバッグ外皮は、特にエアバッグ本体の周縁部に連結されていることが好ましい。このようにすれば、バッグ外皮の位置ずれが一層確実に防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
【0018】
第1図は本発明の実施の形態に係る外面展開型エアバッグの斜視図であり、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、第3図はこの外面展開型エアバッグの分解斜視図である。
【0019】
この外面展開型エアバッグ(以下、単に「エアバッグ」と称することがある。)30は、インフレータ(図示略)からガスが導入されることにより膨張するエアバッグ本体31と、該エアバッグ本体31を包み込んでいるバッグ外皮32とから構成されている。
【0020】
このエアバッグ本体31は、車体外面に沿う下側の面を構成する下側基布31aと、該車体外面から離隔するように膨らみ出す上側の面を構成する上側基布31bとを重ね合わせ、各々の周縁部同士を周回するように縫合線33に沿って縫合することにより、袋状としたものである。この下側基布31aにインフレータからのガス導入用開口(図示略)が設けられている。
【0021】
なお、該縫合線33に沿って縫合された各基布31a,31bの周縁部同士は、エアバッグ本体31の内部に配置されている。該下側基布31aと上側基布31bとは、このエアバッグ30が膨張したときに車体外面に沿って偏平した形状となるように、該周縁部よりも内側の領域において縫合線34,35に沿って縫合されている。
【0022】
この実施の形態では、第3図に示す通り、この下側基布31aと上側基布31bとは略長方形状とされており、該縫合線34,35は、それぞれ、各基布31a,31bの短辺方向にエアバッグ本体31を略3等分するように、各基布31a,31bの長辺方向と略平行方向にエアバッグ本体31を横断する如く延設されている。この縫合線34,35により、エアバッグ本体31の内部には、第2図及び第3図に示すように、該長辺方向に延在したチューブ状の小室36,37,38が形成されている。
【0023】
なお、各縫合線34,35の両端は縫合線33には接していない。これにより、各小室36〜38が両端側で連通され、これらの間でのガスの流通が許容されている。また、各縫合線34,35の両端は、それぞれ、環状の縫合線34’,35’に連なっており、これにより、各縫合線34,35の両端付近の補強がなされている。
【0024】
バッグ外皮32は、エアバッグ本体31の下側基布31aに重なる下側外皮基布32aと、エアバッグ本体31の上側基布31bに重なる上側外皮基布32bとから構成されており、第3図に示すように、エアバッグ本体31を挟むように該下側外皮基布32aと上側外皮基布32bとを重ね合わせ、各々の周縁部同士を周回するように縫合線39に沿って縫合することにより、該エアバッグ本体31を包み込む袋状とされている。このバッグ外皮32は、第2図に示すように、内部でエアバッグ本体31が膨張すると、各小室36,37,38の上面側の極大部同士並びに下面側の極大部同士を包絡するように緊張する大きさとされている。
【0025】
なお、このバッグ外皮32の各基布32a,32bは、エアバッグ本体31の各基布31a,31bと同一素材より構成されてもよく、異なる素材により構成されてもよい。また、下側外皮基布32aと上側外皮基布32bとで異なる素材を用いてもよい。
【0026】
以下に、この外面展開型エアバッグ30の製作手順について説明する。
【0027】
まず、下側基布31aと上側基布31bとを、各々の外側面(エアバッグ製品となったときに外側を向く面)同士が対面するように平らに広げて重ね合わせ、これらの周縁部同士を縫合線33に沿って縫合して裏返し状のエアバッグ本体31を作成する。次いで、下側基布31aのガス導入用開口(図示略)を介してこれらの下側基布31a及び上側基布31bを表裏反転させ、該縫合線33をエアバッグ本体31の内部に配置する。さらに、このエアバッグ本体31を平らに広げた状態で縫合線34,34’及び35,35’に沿って該下側基布31aと上側基布31bとを縫合することにより、小室36〜38が形成され、エアバッグ本体31が完成する。
【0028】
次に、このエアバッグ本体31を挟むように下側外皮基布32aと上側外皮基布32bとを平らに広げて重ね合わせ、これらの周縁部同士を縫合線39に沿って縫合して該エアバッグ本体31を包み込むバッグ外皮32を作成することにより、外面展開型エアバッグ30が完成する。
【0029】
このように構成された外面展開型エアバッグ30においては、下側基布31aと上側基布31bとが縫合線34,35により縫合されているので、インフレータからのガスがエアバッグ本体31に導入されて該エアバッグ本体31が膨張すると、第1図に示す通り、該エアバッグ30は車体外面に沿うように偏平形状に膨張展開するようになる。
【0030】
この外面展開型エアバッグ30にあっては、エアバッグ本体31が膨張すると、エアバッグ本体31の外面には縫合線34,35に沿って凹陥部(空間部)Sが生じる。この凹陥部Sを跨ぐようにバッグ外皮32が緊張する。そのため、この凹陥部S付近に歩行者等が突っ込んできた場合には、このバッグ外皮32が歩行者等を受け止めると共に該凹陥部Sに後退して該歩行者等への衝撃を吸収する。これにより、エアバッグ30のいずれの部位に歩行者等が当っても十分に衝撃が吸収される。
【0031】
この外面展開型エアバッグ30は、前述した通り、各基布31a,31b同士並びに外皮基布32a,32b同士を平らに広げて重ね合わせ、各縫合線33,34,35,39に沿ってこれらを縫合することによって製作される。従って、この外面展開型エアバッグ30を製作するに当っては、各基布31a,31b同士並びに外皮基布32a,32b同士を平らに広げて重ね合わせた状態で各縫合線33,34,35,39に沿って平面縫いを繰り返せばよく、極めて簡単にエアバッグ30を製作することができ、生産性が高い。
【0032】
この外面展開型エアバッグ装置30にあっては、バッグ外皮32がエアバッグ本体31の両面に配置されているので、エアバッグ本体31の一方の面(例えば外皮基布32b)に歩行者等が当った場合、他方の面の外皮基布32aがエアバッグ本体31の該他方の面の伸びを拘束し、外皮基布32bに十分な張力を与える。このため、歩行者等が該一方の面の凹陥部S付近のバッグ外皮32に当った場合に外皮基布32bが歩行者等をしっかりと受け止めるようになり、歩行者等の衝撃が十分に吸収される。
【0033】
なお、本発明の外面展開型エアバッグにおいては、エアバッグ本体とバッグ外皮とを連結した構成としてもよい。次の第4図〜第6図は、それぞれ、エアバッグ本体とバッグ外皮との連結構造の一例を示す構成図である。なお、これらの第4〜6図において、それぞれ、(a)図はエアバッグ本体とバッグ外皮の角隅部付近の平面図であり、(b)図は(a)図のB−B線断面図である。
【0034】
第4図の連結構造では、エアバッグ本体31の各角隅部とバッグ外皮32の各角隅部とにストラップ状の連結片50の両端をそれぞれ接続し、この連結片50を介して該エアバッグ本体31とバッグ外皮32とを連結している。
【0035】
この連結片50は、一端がエアバッグ本体31の下側基布31a及び上側基布31bの各角隅部同士の間に挟み込まれ、該基布31a,31b同士が縫合線33に沿って縫合されるときにこれらと一緒に縫合されることによって該エアバッグ本体31の各角隅部に接続されている。また、この連結片50は、他端がバッグ外皮32の下側外皮基布32a及び上側外皮基布32bの各角隅部同士の間に挟み込まれ、該基布32a,32b同士が縫合線39に沿って縫合されるときにこれらと一緒に縫合されることにより該バッグ外皮32の各角隅部に接続されている。
【0036】
この第4図のエアバッグ本体31及びバッグ外皮32は、該連結片50によって連結されたこと以外は、前述の第1〜3図に示したものと全く同一の構成となっており、第4図において、第1〜3図と同一の符号は同一の部分を示している。
【0037】
第5図及び第6図の各連結構造では、エアバッグ本体31’,31”に、各々の各角隅部から一体に延出する連結片51,52を設け、該連結片51,52の先端側をそれぞれバッグ外皮32の各角隅部に接続することにより、該エアバッグ本体31’,31”をそれぞれバッグ外皮32に連結している。
【0038】
該エアバッグ本体31’,31”は、それぞれ、縫合線33によって縫合された下側基布31’a及び上側基布31’bの周縁部同士、並びに下側基布31”a及び上側基布31”bの周縁部同士が該エアバッグ本体31’,31”の外部に配置されており、該連結片51,52は、それぞれ、図示の通り、該基布31’a,31’bの双方及び31”a,31”bの双方の角隅部を側外方に張り出させることにより形成されている。
【0039】
第5図の連結構造では、該連結片51の先端側をバッグ外皮32の下側外皮基布32a及び上側外皮基布32bの各角隅部に挟み込み、該基布32a,32bが縫合線39に沿って縫合されるときにこれらと一緒に縫合されることにより、該バッグ外皮32の角隅部に接続されている。また、第6図の連結構造では、該連結片52を、縫合線39より内側の下側外皮基布32aと上側外皮基布32bとの間に介在させ、縫合線53に沿ってこれらの基布32a,32bに該連結片52を縫合することにより、該連結片52をバッグ外皮32に接続している。
【0040】
このようにしてエアバッグ本体とバッグ外皮とを連結することにより、該エアバッグ本体とバッグ外皮とのずれが防止される。
【0041】
これらの第5図及び第6図のエアバッグ本体31’,31”及びバッグ外皮32のその他の構成は前述の第1〜3図に示すものと全く同一となっており、第5,6図において、第1〜3図と同一符号は同一部分を示している。
【0042】
上記の第4〜6図の各連結構造においては、エアバッグ本体とバッグ外皮の角隅部同士を連結した構成となっているが、角隅部以外の箇所を連結してもよく、例えばエアバッグ本体の両側辺にバッグ外皮を連結してもよい。
【0043】
前述の第1〜3図の実施の形態の外面展開型エアバッグ30においては、バッグ外皮32はエアバッグ本体31を完全に包み込む構成とされているが、本発明においては、エアバッグ本体の周縁部よりも内側の膨張領域における下側基布と上側基布との縫合部を覆い、エアバッグ本体が膨張したときにはエアバッグ本体の凹陥部に跨って緊張するように構成されていれば、バッグ外皮はエアバッグ本体を完全に包み込む構成でなくてもよい。以下に、第7図を参照してそのような構成を有する外面展開型エアバッグについて説明する。
【0044】
第7図(a)は、本発明の別の実施の形態に係る外面展開型エアバッグの平面図であり、第7図(b)は、第7図(a)のB−B線断面図である。
【0045】
この外面展開型エアバッグ60は、インフレータからのガスが導入されることにより膨張するエアバッグ本体61と、該エアバッグ本体61の上面と下面とを周回するように配置された略筒状のバッグ外皮62とから構成されている。
【0046】
このエアバッグ本体61も、車体外面に沿う下側の面を構成する略長方形状の下側基布61aと、該車体外面から離隔するように膨らみ出す上側の面を構成する、該下側基布61aと略同一形状の上側基布61bとを重ね合わせ、各々の周縁部同士を周回するように縫合線63に沿って縫合することにより、袋状としたものであり、この下側基布61aにインフレータからのガス導入用開口(図示略)が設けられている。なお、該縫合線63に沿って縫合された該基布61a,61bの周縁部同士は、エアバッグ本体61の外部に配置され、各基布61a,61bの長辺に沿って、後述するバッグ外皮62の下側外皮基布62a及び上側外皮基布62bの長辺が重ね合わされている。
【0047】
該下側基布61aと上側基布61bとは、このエアバッグ60が膨張したときに車体外面に沿って偏平形状となるように、該周縁部よりも内側の領域において縫合線64に沿って縫合されている。この実施の形態では、第7図(a)に示す通り、該縫合線64は、各基布61a,61bの短辺方向にエアバッグ本体61を略2等分するように、各基布61a,61bの長辺方向と略平行方向にエアバッグ本体61を横断する如く延設されている。この縫合線64により、エアバッグ本体61の内部には、第7図(b)に示すように、該長辺方向に延在したチューブ状の小室65,66が形成されている。
【0048】
なお、該縫合線64の両端は縫合線63には接していない。これにより、各小室65,66が両端側で連通され、これらの間でのガスの流通が許容されている。また、縫合線64の両端は、それぞれ、環状の縫合線64’に連なっており、これにより、各縫合線64の両端付近の補強がなされている。
【0049】
バッグ外皮62は、エアバッグ本体61の下側基布61aに重なる下側外皮基布62aと、エアバッグ本体61の上側基布61bに重なる上側外皮基布62bとから構成されている。第7図(a)に示すように、これらの基布62a,62bは、それぞれ、長辺方向の長さがエアバッグ本体61の各基布61a,61bの長辺方向の長さよりも短い略長方形状となっている。各基布62a,62bは、各々の該長辺がエアバッグ本体61の各基布61a,61bの長辺に沿って重ね合わされ、前記縫合線63に沿って該基布61a,61bと共縫いされることにより、第7図(b)に示す如き筒状のバッグ外皮62とされる。また、このように各基布61a,61b及び外皮基布62a,62bを共縫いすることにより、該バッグ外皮62とエアバッグ本体61とが連結されている。
【0050】
以下に、この外面展開型エアバッグ60の製作手順について説明する。
【0051】
まず、下側基布61aと上側基布61bを平たく広げて重ね合わせ、該基布61a,61b同士を縫合線64,64’に沿って縫合する。次いで、この基布61a,61bにそれぞれ下側外皮基布62aと上側外皮基布62bを平らに広げて重ね合わせる。この際、各基布61a,61b及び外皮基布62a,62bの両長辺同士が4枚重ね状となるようにこれらを配置する。そして、縫合線63に沿って該基布61a,61bの周縁部同士を周回するように縫合すると共に、該基布61a,61bの各々の両長辺と、基布62a,62bの各々の両長辺とを共縫いすることにより、外面展開型エアバッグ60が完成する。
【0052】
このように構成された外面展開型エアバッグ60においても、下側基布61aと上側基布61bとが縫合線64によって縫合されているので、インフレータからのガスがエアバッグ本体61に導入されて該エアバッグ本体61が膨張すると、該エアバッグ60は車体外面に沿うように偏平形状に展開するようになる。
【0053】
この外面展開型エアバッグ60にあっても、バッグ外皮62がエアバッグ本体61の両面に配置されているので、エアバッグ本体61の一方の面(例えば外皮基布62b)に歩行者等が当った場合、他方の面の外皮基布62aがエアバッグ本体61の該他方の面の伸びを拘束し、外皮基布62bに十分な張力を与える。このため、歩行者等が該一方の面の凹陥部S付近のバッグ外皮62に当った場合に外皮基布62bが歩行者等をしっかりと受け止めるようになり、歩行者等の衝撃が十分に吸収される。
【0054】
この外面展開型エアバッグ60も、前述した通り、各基布61a,61b同士並びに62a,62b同士を平らに広げて重ね合わせ、各縫合線63,64に沿ってこれらを縫合することによって製作される。従って、この外面展開型エアバッグ60を製作するに当っては、各基布61a,61b同士並びに62a,62b同士を平らに広げて重ね合わせた状態で各縫合線63,64に沿って平面縫いを繰り返せばよく、極めて簡単にエアバッグ60を製作することができ、生産性が高い。
【0055】
上記の各実施の形態は、それぞれ、本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記の各実施の形態では基布同士を縫合により接合しているが、接着等の他の接合方法により接合してもよい。各基布は、織布、編布、不織布等の布材や、合成樹脂シートなど、種々の材質にて構成できる。各基布を合成樹脂シートにて構成した場合には、溶着によって該基布同士を接合してもよい。また、エアバッグ本体は略長方形以外でもよく、例えば略楕円形でもよい。エアバッグ本体の小室の数は2又は3に限定されず、4以上であってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によると、全面にわたって十分なクッション性が保証され、しかも生産性も高い外面展開型エアバッグが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る外面展開型エアバッグの斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1の外面展開型エアバッグの分解斜視図である。
【図4】エアバッグ本体とバッグ外皮との連結構造の一例を示す構成図である。
【図5】エアバッグ本体とバッグ外皮との連結構造の別の一例を示す構成図である。
【図6】エアバッグ本体とバッグ外皮との連結構造のさらに別の一例を示す構成図である。
【図7】(a)図は、本発明の別の実施の形態に係る外面展開型エアバッグの平面図であり、(b)図は、(a)図のB−B線断面図である。
【図8】従来例に係るエアバッグの構成例を示す断面斜視図である。
【図9】従来例に係るエアバッグの構成例を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
30,60 外面展開型エアバッグ
31,61 エアバッグ本体
32,62 バッグ外皮
34,35,64 縫合線
36,37,38,65,66 小室
50,51,52 連結片
S 凹陥部

Claims (4)

  1. 車体外面に沿って偏平形状に膨張する外面展開型エアバッグにおいて、
    エアバッグ本体と、該エアバッグ本体の外面に沿って配置されたバッグ外皮とを有し、
    該エアバッグ本体は、膨張した状態において外面に凹陥部が形成されるものであり、前記バッグ外皮は該凹陥部を跨いで緊張するように配置されていることを特徴とする外面展開型エアバッグ。
  2. 請求項1において、前記バッグ外皮は前記エアバッグ本体の両面に配置されていることを特徴とする外面展開型エアバッグ。
  3. 請求項1又は2において、前記バッグ外皮は前記エアバッグ本体に連結されていることを特徴とする外面展開型エアバッグ。
  4. 請求項3において、前記バッグ外皮は前記エアバッグ本体の周縁部に連結されていることを特徴とする外面展開型エアバッグ。
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