JP2004017393A - プラスチックチャックの開閉装置及びプラスチックチャック付き袋体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラスチックフィルムの表面に一対又は二対の雄、雌プラスチック製鉤爪が契合した状態で固着されてなるチャックの移動経路中に設置され、解結合具と、解結合具により契合が解かれた状態で移動する一対又は二対の雄、雌の鉤爪の内側に位置して、該鉤爪と平行に雄鉤爪、雌鉤爪をそれぞれガイドして雄鉤爪と雌鉤爪とが契合時の相対位置を保って移動するように形成された溝を備えた内ガイドと、該内ガイドによって契合時の相対位置を保ちながら接近した対向する前記一対又は二対の雄、雌の鉤爪をチャックの外側から間欠的に押し付けることにより契合させてチャックの一部を閉状態にする押圧部材とを直列に並べて配置する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品,薬品,電子部品その他の各種の物品の包装容器に使用されるプラスチックチャック付き袋体の製造方法とその製袋時に使用されるプラスチックチャックの開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックチャック付き袋体においては、図16に示すように、チャックAは袋体の末端部分Eに接する部分では、その雄、雌の鉤爪が契合していることが必要であり、この部分で契合していないとチャックに漏れが生じたりチャックを閉止できない等の不都合が生ずる。このためチャック付き袋体を製造する場合はチャックを閉じた状態(雄、雌の鉤爪が契合した状態)で製造する。
【0003】
このため、チャックを開いて内容物を充填するに当たってはチャックAを開く操作が必要となる。通常はチャックを手で開閉するためにチャックAの開口側には図17のようなフランジFLが付いており、これを手で開いて開口する。これらの開口作業ではフランジ部をロボットアームでつまんで自動開口した後自動充填している場合もあるが、フランジの厚さが30μ未満ではフランジが変形したり切れたりするため自動開封ができない。
一方、不正開封防止等の目的で図18、図19のように開口側に全くフランジがなく、スライダーで開閉する以外は開封ができない構造のチャックもある。
【0004】
また、チャックの開閉の為にスライダーを装着した袋体も知られている。かかるスライダーは、通常、外側と内側のガイドで構成されており、内側のガイドがプラスチックチャックの雄、雌の鉤爪の間に挿入されて、雄、雌の鉤爪を押し広げて開かせ(契合を解き)、一方外側ガイドがチャックの雄、雌の鉤爪を外側から押し付けて閉じさせる(契合させる)構造のものが使用されている。
しかし、この構造のスライダーは、図18、図19のように開口側に全くフランジがない構造のチャックに装着するには、非常に複雑な操作を必要とする。
これに対し、本発明者は、開口側に全くフランジがない構造のチャックに装着するのに適したスライダーを特開2002−58509として提案した。
【0005】
但し、この提案に係るスライダーを装着するためにはチャックの一部を開口する必要がある。即ち、この提案に係るスライダーは、チャックの閉じた部分でスライダーをチャック上に跨らせた後、屈曲部を介して回転可能な内ガイドを、スライダーの開口端でチャックに直交する軸で回転させて折畳み、雄、雌の鉤爪の間に挿入する形式であるから、各々の袋体のチャックの決められた位置、即ち内ガイドを折畳み、雄、雌の鉤爪の間に挿入する位置が開口している必要があり、全体が開口していることは望ましくない。
【0006】
一方、フランジの厚さが薄くて自動開口できない場合や開口側に全くフランジがない場合であっても、閉止したチャックを開口するために、チャックの長手方向にチャックを挟んで設置した2本のロールの一方の作動を一時停止させ、この間他方のロールは回転を継続させチャックを長手方向に摺動させることによってチャックの噛み合いを外す方法が特開平8−192824号公報に提案されている。
【0007】
しかし、この方法では完成した袋のチャックを開口することはできるが、自動製袋機で開口した状態の袋体を製造したり、あるいは自動製袋充填シール機(FFS機)上でチャックの一部分を自動開口したりスライダーを自動装着することはできない。
また、特開昭55−161637号公報には開口状態のチャック付きフィルムをシールバーで溶着させる際にシールバーで押さえることによってチャックを嵌合し、同時に溶着させる方法が開示されている。この方法では袋体に装着されたチャックの全面を開いた状態で製袋できるが、本発明者が提案した前記特開2002−58509のようなスライダーを自動装着するためにチャックの任意の位置を正確に開口することはできないし、シール方法が溶断シールの場合は適用できないから、適用可能な幅広シールであってもシール速度が限定されたり、アルミラミネートフィルムなどには外観上適用が制限される。
【0008】
フランジの厚さが薄くて前述のような自動開口ができない場合や開口側にフランジがないチャックを両端で閉止した状態で製造するに際し、チャックの一部分を任意の長さで開口し、溶断シール、幅広シールなどを材料フィルムの如何に係わらず製袋ができることは、自動製袋、自動製袋充填シール機、スライダーの装着等のために必要な技術であるが、これまで前記のような設備に汎用に適用できる方法がなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フランジの厚さが薄くて自動開口できない場合や不正開封防止等の目的で開口側に全くフランジがないためスライダーで開閉する以外は開封できない構造のチャックを備えた袋体を製造するに際し、チャックを袋体の両端で閉止した状態でしかもチャックの一部分を任意の位置で任意の長さに開口した袋体を製造することができるプラスチックチャックの開閉装置及びプラスチックチャック付き袋体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプラスチックチャックの開閉装置は、プラスチックチャック付き袋体の製袋時に、チャックをプラスチックフィルムの表面に固着した後、チャックの一部を開状態にして製袋工程に供給するための装置であって、プラスチックフィルムの表面に一対以上の雄、雌プラスチック製鉤爪が契合した状態で固着されてなるチャックの移動経路中に設置され、契合が解かれた状態で移動する一対以上の雄、雌の鉤爪の内側に位置して、該鉤爪と平行に雄鉤爪、雌鉤爪をそれぞれガイドして雄鉤爪と雌鉤爪とが契合時の相対位置を保って移動するように形成された溝を備えた内ガイドと、該内ガイドによって契合時の相対位置を保ちながら接近した対向する前記一対以上の雄、雌の鉤爪をチャックの外側から間欠的に押し付けることにより契合させてチャックの一部を閉状態にする押圧部材とを直列に並べて構成されたことを特徴とする。
【0011】
前記内ガイドは、チャックの移動方向に垂直な断面においてH型又はII型(以下、各々断面H型、断面II型と云うことがある。)をなすように形成することができ(請求項2)、又、内ガイドが、雄鉤爪、雌鉤爪をガイドする為の溝を有する2本以上のロールを、一方向に回転するロールが1本以上と逆方向に回転するロールが1本以上となるよう組み合わせて構成されたものとすることができる。(請求項3)
更にまた、前記内ガイドの形状は、チャックの移動方向の上流側から下流側になるに従って雄、雌の鉤爪を次第に接近させる形状にすることが望ましく(請求項5)、前記押圧部材としては、2本以上の押付ロールを設置することができ、(請求項4、請求項6)。該内ガイドとして、チャックの移動方向の上流側に断面H型の内ガイド、下流側に断面II型の内ガイドを直列に設置することもできる(請求項7)。プラスチックチャックの移動速度に対応させて押付ロールを0.02秒から0.2秒の範囲で開状態にする(請求項8)。
【0012】
本発明に係るプラスチックチャック付き袋体の製造方法は、前記のような構成のプラスチックチャックの開閉装置を自動製袋機又は自動製袋充填シール機に設置することによりチャックの一部を開いた状態で袋体を製造することを特徴とする(請求項9)。また、前記製袋機又は自動製袋充填シール機に自動スライダー装着装置を設置することによりスライダー付きのプラスチックチャック付き袋体を製造することができる(請求項10)。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図15に基づいて説明する。なお、何れの図も、チャックは一対の雄、雌の鉤爪を有するものを描いているが、本発明は、二対以上の雄、雌の鉤爪を有する場合も含むものである。
図1に示すように、表面に雄鉤爪Am、雌鉤爪Afが固着されたプラスチックフィルムF1、F2が矢印方向に供給され、その移動経路中に開閉装置が設置される。
図1は断面H型の内ガイド1を用いた例を示す斜視図であり、前記雄、雌一対の鉤爪Am、Afが契合が解かれた後の、対向する該鉤爪Am、Afの内側に、該鉤爪と平行に雄鉤爪Am、雌鉤爪Afをガイドして雄鉤爪と雌鉤爪が契合時の相対位置を保つように形成された溝Gm、Gfを両外側にそれぞれ一条づつ備えた形状の内ガイド1、この実施例では断面H型の内ガイド1を配置する。
【0014】
この溝は図1のように平行(上下方向に同間隔)であってもよいが、雄鉤爪Am、雌鉤爪Afはなるべく接近した方が安定した契合ができるため、望ましくは図2に例示したように各々の溝が次第に接近するような形状にするのがよい。
本発明の実施態様の一例として図2では断面H型の内ガイドHの両外側に該内ガイドの溝面と平行に外ガイドJm、Jfが設置され、該外ガイドはチャックの対向する雄鈎爪Am、雌鈎爪Af部分をそれぞれ内ガイドの溝に挿入する程度の間隔を内ガイドとの間に保つ形状にしてある。図2のX−X断面を図5に示し、溝Gm、Gfを両外側にそれぞれ一条づつ計2条の溝が次第に接近する形状の断面H型の内ガイドHと外ガイドJm、Jfの関係を示した。
【0015】
図3は内ガイド1が断面II型のものの例を示し、2本のガイド片L1、L2を雄鉤爪Am及び雌鉤爪Afの幅にほぼ対応する間隔を開けて、断面がII型をなすように平行に配列する形で構成され、前記雄鉤爪Am、雌鉤爪Afの内側に該鉤爪と平行に配置されて、雄鉤爪Am、雌鉤爪Afを開口側と内容物側の両側面からそれぞれガイド片L1、L2で挟むようにする。この断面II型の内ガイドの実施態様の一例として、図4では該断面II型の内ガイドの溝面と平行に外ガイドJm、Jfが配置され、該外ガイドJm、Jfは、チャックの対向する雄鈎爪Am、雌鈎爪Afをそれぞれガイド片L1、L2の間に挿入する程度の間隔を内ガイドとの間に保つような形状に形成されると共に雄鉤爪Am、雌鉤爪Afが次第に接近するようにII型ガイドの側面が台形をなしている。
なお、図3、4に示す如き断面II型の内ガイド以外にも、雄鉤爪Am、雌鉤爪Afを開口側と内容物側の両側面から挟むように、雄鉤爪Am及び雌鉤爪Afの幅にほぼ対応する間隔を開けて平行に配列されたガイド片を有する形状のものであれば、例えば枠型やボビン型のものなど、種々の形状の物が使用可能である。
【0016】
図6は図2の断面H型の内ガイドHを使用した他の実施例であり、前記雄鉤爪Amと雌鉤爪Afを前記溝Gm、Gfが次第に接近する形状の内ガイド1によって契合時の相対位置を保ちながら接近させる。この場合、チャックの対向する雄鉤爪Am、雌鉤爪Afがそれぞれ内ガイドの溝に安定してガイドされるように外ガイドJm、Jfが使用される。また、内ガイド1の出口で接近して対向する一対のチャックの雄鈎爪Amと雌鉤爪Afを外側から押し付けたり押し付けなかったりする押付ロール2が設置されており、該押付ロール2を押し付けてRcの状態にすると両鉤爪が契合して閉状態となり、押し付けないでRoの状態では両鉤爪は契合しないで開状態のままである。
【0017】
即ち、押付ロール2は閉状態Rcをベースにして一定範囲の時間間隔で間欠的に開状態Roにすることによって袋体のチャックを任意の位置で閉じることができる。
RcとRoのサイクルは予め製袋用フィルムに印刷した目印を光電管などで読み取り、開口部の位置と長さを決めてもよいが、プラスチックチャックの場合は一部分が開口すれば容易に残部を開口することができる特性があるから、通常の製袋機や自動充填シール機に使用する場合はRcからRoとなる位置を光電管の信号で決めて、開状態Roの継続時間を、チャックの移動が通常の速度である、30〜50m/分程度で行われる場合は、0.02秒から0.2秒の時間範囲にコントロールすれば実質的に開口状態の袋体が得られる。0.02秒以下では開口が不十分であり、0.2秒以上では小型袋の場合に対応できない。
なお、プラスチックフィルムの表面に雄、雌プラスチック製鉤爪が契合した状態で固着されてなるチャックは、内ガイドが存在することにより、内ガイドに近づくに従って、契合が順次解かれた状態となるが、図6に示すように上流側に解契合具Kを設け、契合がスムースに行えるようにしても良い。
【0018】
図7は本発明の他の実施態様を示し、前記外ガイドの代わりに互いに逆に回転する外ガイドロールRm、Rfを使用している。前記断面II型の内ガイドL1/L2の入り口付近に外ガイドロールRm、Rfを装着し、解結合具Kと断面II型の内ガイドL1/L2とを接続部Cで接続した構成である。外ガイドロールRm及びRfは何れか一方又は両方を2本以上用いてもよい。
【0019】
図8は内ガイド1として断面H型の内ガイドHと断面II型の内ガイドL1/L2を直列に接続し、且つ外ガイド2としてロールRm、Rfを装着した本発明の更に他の実施態様である。袋体の内容物側は通常閉鎖されているため、内ガイド1の取り付け方法はチャックの開口側から片持支柱S(図10)で取り付ける。
【0020】
ガイド片L1とL2が分離している断面II型の内ガイドは、図10に示すように断面H型の内ガイドと断面II型の内ガイドL1/L2を直列に接続することで容易に取り付けることができる。図7に対応する断面II型の内ガイドを構成するガイド片L1、L2、解結合具K、接続部C、片持支柱Sの位置関係を図11に例示した。
【0021】
内ガイド1の材質は、表面が平滑であれば、フッ素樹脂の如きプラスチック製であっても金属製であってもよい。金属製の場合は、ミルスケールなどでチャックの表面を傷つける恐れがあるため、表面を硬質クロームメッキをすることが望ましい。
前記押付ロール2は、開状態Roと閉状態Rcとを繰り返すが、それぞれの状態への移行速度は0.005秒以内であることが望ましく、これ以上では高速自動製袋を行う際に開口部分の位置を正確に決めることができない。
【0022】
図12及び図13(図12のX−X’断面図)は内ガイド1及び外ガイド2にロールを使用した構成例であり、内ガイド1としてロールRHm、RHfを使用し、外ガイド2としてロールRf、Rmを使用している。
RHmは雄鉤爪Amをガイドしつつ雄鉤爪Amが固着されたフィルムを移動させ、RHfは雌鉤爪Afをガイドしつつ雌鉤爪Afが固着されたフィルム移動させるものであり、互いに逆方向に回転している。Rm及びRfは何れか一方又は両方を2本以上用いてもよい。外ガイド2は内ガイド1をニップしていても、僅かに間隔をおいてもよいが、要するに対向する一対の雄鈎爪Amと雌鉤爪Afを充分に近づければよい。これを押付ロールRで閉状態や開状態にする。押付ロールの代わりに摺動抵抗の少ない材料で作成した可動スライドシューを用いてもよい。
【0023】
次に、自動製袋機で自動製袋する場合を図14に基いて説明すると、ダンサーロールDを介して2枚の原反フィルムF1、F2とテープ状のチャックTを、原反フィルムF1、F2の間にチャックTが位置するように繰り出し、ヒートシール機HS−1によって原反フィルムに契合されたチャックテープを溶着により固着する。続いて解結合具Kでチャックの契合を解き、ガイド及び押付部材からなる装置OCによってチャックの任意の位置を閉口した後、ヒートシール機HS−2でフィルムの流れ方向に直角にヒートシールしてチャックの一部分が開口した連続袋体を成形する。次いでロボットSLを使用して袋体のチャック閉止部と開口部の接点にスライダーを跨らせた状態でスライダーの内部ガイドを開いたチャックの間に回転させて挿入することでチャック付き連続袋体にスライダーを装着することができる。紐チャック部分を押しつぶさない為の切欠きを設けた引取ロールBで引き出されたスライダー付連続袋体をカッターCを用いてヒートシール機HS−2でヒートシールした中心部を切断することで製品を得る。工程において、スライダーを装着することをしなければ、一部開口状態のチャック付き袋体を生産できる。なお、前記ヒートシール機HS−2の代わりにチャック部分のみをシールするポイントシール機を使用し、カッターCの代わりに溶断シール機を使用すれば、溶断シール袋を図14と同様の生産ができる。
【0024】
次に、自動製袋充填シール機に適用する場合を図15に基づいて説明すると、図15は袋体の底から充填するスライダー付きチャック平袋を用いた横形自動製袋充填シール機である。ダンサーロールDを介して2枚の原反フィルムF1、F2とテープ状のチャックTを、原反フィルムF1、F2の間にチャックTが位置するように繰り出し、ヒートシール機HS−1によって原反フィルムに契合された状態の紐チャックを溶着する。続いて解結合具Kでチャックの契合を解き、ガイド及び押付部材からなる装置OCによってチャックの任意の位置を閉口した後、ヒートシール機HS−2でフィルム流れ方向に直角にヒートシールする。これによってチャックの一部分が開口した連続袋体が成形される。次いでロボットSLを使用して袋体のチャック閉止部と開口部の接点にスライダーを跨らせた状態でスライダーの内部ガイドを開いたチャックの間に回転させて挿入することでチャック付き連続袋体にスライダーを装着することができる。続いてSSLでスライダーの位置をチャックが全閉となる位置に移動してチャックを全閉とし、必要に応じて粘着テープなどを貼り付けた改竄防止処理済みのスライダー付き連続袋体を引取りロールBで引き出し、底部を上に向けた後内容物を充填機Pを使用して一定量充填する。底部をヒートシール機HS−3でヒートシールした後、カッターCで切り落とすことで袋体に内容物が充填された製品が製造される。以上は底から充填するチャック付き平袋を用いた横形自動製袋充填シール機で説明したが縦形であっても袋形態が異なった場合でも公知の自動製袋充填シール方法であれば本発明を適用することができる。
【0025】
実施例1
図14に示す製袋機を用い、袋体の外側から内側にそれぞれ厚さ25μのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、厚さ25μの直鎖ポリエチレン(L−LDPE)樹脂フィルムをラミネートした厚さ55μのフィルム2枚と、材質がL−LDPEで契合した状態のチャックの爪幅が1.8mm、高さ1.8mmでフランジを含む幅が12mmでフランジの厚さが180μで構成される図18の如きテープ状の契合状態のチャック(紐チャック)をヒートシール機HS−1でヒートシール温度170゜Cでフィルムと接着させた。続いてフィルムと接着した契合状態のチャックを図9に示す開閉装置を使用し、先ず解結合具Kでチャックの契合を解いた後、チャックの対向する雄鉤爪Am、雌鉤爪AFを契合時の相対位置を保ちながら接近させ、接近して対向する雄鉤爪AFと雌鉤爪Afを押付ロールRで外側から押し付けて閉状態(Rc)とし、光電管の信号で袋体の一定の位置において開状態(Ro)とした。チャックの移動速度を42m/分とし、開状態(Ro)の保持時間を0.02秒と0.2秒の2水準で実施した。
【0026】
続いてヒートシール機HS−2により温度170゜Cでチャック及びチャックと直交する方向をヒートシールし、スライダーを装着せずにカッターCで前記ヒートシール機HS−2によるヒートシール部を切断することによって、高さ170mm、幅210mmの図19に示す如き平袋で開口状態の異なるものを50枚/分の速度でそれぞれ300枚、計600枚製造した。これらの中から無作為にそれぞれ30枚のサンプルを取り出して開口状態を調べた結果、開状態Roが0.02秒の時は開口長さが13〜15mmの範囲で総てのチャックが正確に開口していた。
また、開状態Roが0.2秒の時は開口長さが140〜143mmの範囲で総てのチャックが正確に開口しており、この場合袋の巾が210mm(開口部200mm)で開口部の70%程度が開口したが、残部は容易に開口できるため全開した場合と同等の効果であると判断できた。
【0027】
実施例2
実施例1と同一の設備で同一の材料を用いて同一速度で、本発明者の提案に係る前記特開2002−58509で開示したスライダーを自動装着してスライダー付きのプラスチックチャック付き袋体を300枚製造した。この場合、実施例1との相違点は、開状態Roの設定を0.03秒に設定し、図14におけるヒートシール機HS−2により、チャック及びチャックと直交する方向をヒートシールした後、ロボットSLでスライダーを装着した後にカッターCでヒートシール機HS−2によるヒートシール部を切断することである。製造した300枚の中から無作為に30枚のサンプルを取り出してスライダーの取付け状態を調査した結果、総てのサンプルで正常にスライダーが取り付けられていた。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、フランジの厚さが薄くて自動開口できない場合や不正開封防止等の目的で開口側に全くフランジがないためスライダーで開閉する以外は開封できない構造のチャックを備えた袋体を製造する場合であっても、チャックを袋体の両端で閉止した状態でしかもチャックの一部分を任意の位置で任意の長さに開口した袋体を製造することができ、製袋効率を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチックチャックの開閉装置の実施例を示し、断面H型の内ガイドを使用した状態の要部の斜視図である。
【図2】外ガイドを取り付ける形態を示す要部の斜視図である。
【図3】断面II型の内ガイドを使用した状態の要部の斜視図である。
【図4】断面II型の内ガイドを使用すると共に、外ガイドを取り付ける形態を示す要部の斜視図である。
【図5】図2におけるX−X断面図である。
【図6】押付ロールを配置した状態を示す要部の断面図である。
【図7】外ガイドとしてロールを用いた例を示す要部の断面図である。
【図8】断面H型と断面II型の内ガイドを併用した例を示し、外ガイドのロールを複数段設けた形態の要部の断面図である。
【図9】断面H型と断面II型の内ガイドを併用した例の要部の断面図である。
【図10】断面H型と断面II型の内ガイドを併用する場合の斜視図である。
【図11】解鉤爪駒を一体的に設けた内ガイドの斜視図である。
【図12】内ガイドとしてロールを使用する場合の要部の斜視図である。
【図13】図12におけるX−X断面図である。
【図14】プラスチックチャックの開閉装置を自動製袋機に適用して製袋する例を示す工程図である。
【図15】プラスチックチャックの開閉装置を自動製袋充填シール機に適用して充填製袋する例を示す工程図である。
【図16】フランジを有する一般的なプラスチックチャック付き袋体の斜視図である。
【図17】フランジを有する一般的なプラスチックチャック付き袋体の断面図である。
【図18】フランジを有しないプラスチックチャックの拡大断面図である。
【図19】フランジを有しないプラスチックチャック付き袋体の斜視図である。
【符号の説明】
1 内ガイド
2 押圧部材
F1 プラスチックフィルム
F2 プラスチックフィルム
FL チャックのフランジ部
Am 雄鉤爪
Af 雌鉤爪
H 断面H型の内ガイド
L1/L2 断面II型の内ガイド
L1 断面II型の内ガイドのガイド片
L2 断面II型の内ガイドのガイド片
Gm 溝
Gf 溝
Jm 外ガイド
Jf 外ガイド
K 解契合具
S 片持支柱
Rm 雄側外ガイドロール
Rf 雌側外ガイドロール
Claims (11)
- プラスチックチャック付き袋体の製袋時に、チャックをプラスチックフィルムの表面に固着した後、チャックの一部を開状態にして製袋工程に供給するための装置であって、プラスチックフィルムの表面に一対以上の雄、雌プラスチック製鉤爪が契合した状態で固着されてなるチャックの移動経路中に設置され、契合が解かれた状態で移動する一対以上の雄、雌の鉤爪の内側に位置して、該鉤爪と平行に雄鉤爪、雌鉤爪をそれぞれガイドして雄鉤爪と雌鉤爪とが契合時の相対位置を保って移動するように形成された溝を備えた内ガイドと、該内ガイドによって契合時の相対位置を保ちながら接近した対向する前記一対以上の雄、雌の鉤爪をチャックの外側から間欠的に押し付けることにより契合させてチャックの一部を閉状態にする押圧部材とを直列に並べて構成されたことを特徴とするプラスチックチャックの開閉装置。
- 内ガイドが、チャックの移動方向に垂直な断面においてH型又はII型をなしていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックチャックの開閉装置。
- 内ガイドが、雄鉤爪、雌鉤爪をガイドする為の溝を有する2本以上のロールを、一方向に回転するロールが1本以上と逆方向に回転するロールが1本以上となるよう組み合わせて構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックチャックの開閉装置。
- 押圧部材が押付ロールであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックチャックの開閉装置。
- 内ガイドの形状がチャックの移動方向の上流側から下流側になるに従って対をなす雄、雌の鉤爪を次第に接近させる形状であることを特徴とする請求項2に記載のチャック開閉装置。
- 押付ロールが2本以上設置されていることを特徴とする請求項4に記載のプラスチックチャックの開閉装置。
- チャックの移動方向の上流側にチャックの移動方向に垂直な断面においてH型の内ガイドを、下流側にチャックの移動方向に垂直な断面においてII型の内ガイドを、直列に設置したことを特徴とする請求項2又は4に記載のプラスチックチャックの開閉装置。
- 押付ロールを押し付けない状態の継続時間を0.02秒から0.2秒の範囲としたことを特徴とする請求項4又は6に記載のプラスチックチャックの開閉装置。
- 請求項1〜8に記載のプラスチックチャックの開閉装置を自動製袋機又は自動製袋充填シール機に設置することによりチャックの一部を開いた状態の袋体を製造することを特徴とするプラスチックチャック付き袋体の製造方法。
- 請求項9に記載の製袋機又は自動製袋充填シール機に自動スライダー装着装置を設置することによりスライダー付きのプラスチックチャック付き袋体を製造することを特徴とするプラスチックチャック付き袋体の製造方法。
- 自動製袋機又は自動製袋充填シール機におけるチャックの移動方向の開閉装置より上流側に解契合具を設置することを特徴とする請求項9又は10に記載のプラスチックチャック付き袋体の製造方法。
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2002
- 2002-06-14 JP JP2002173784A patent/JP2004017393A/ja active Pending
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