JP2004015412A - 移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法 - Google Patents
移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004015412A JP2004015412A JP2002165866A JP2002165866A JP2004015412A JP 2004015412 A JP2004015412 A JP 2004015412A JP 2002165866 A JP2002165866 A JP 2002165866A JP 2002165866 A JP2002165866 A JP 2002165866A JP 2004015412 A JP2004015412 A JP 2004015412A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mobile terminal
- base station
- control signal
- relay device
- specific area
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Radio Relay Systems (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】本発明の課題は、処理負担を増やすことなく特定のエリア内に存在する移動端末の動作制限を可能にする移動端末動作制限システムを提供することである。
【解決手段】上記課題は、移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する移動端末動作制限システムにおいて、前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システムにて解決される。
【選択図】 図1
【解決手段】上記課題は、移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する移動端末動作制限システムにおいて、前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システムにて解決される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法に係り、詳しくは、特定のエリア内に存在する携帯電話等の移動端末の動作を制限することのできる移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術1)
従来から、コンサートホール、映画館、電車内等の公共の場所で、携帯電話やPHS(以下、移動端末という)での通話、着信音により他人に迷惑を及ぼすことがあった。上記のような場所において、移動端末での通話を禁止する方法として、移動端末と基地局とが無線通信を行う周波数において妨害となる周波数を送信し、移動端末が基地局からの制御信号を受信できないようにするという方法がある。
【0003】
(従来技術2)
また、特定の場所で移動端末の通信を制限する方法として、例えば、特開20002−27561号公報に記載の技術が提案されている。同公報では、通信管理局が、無線端末と無線基地局の間の制御信号を傍受し、傍受した制御信号に応じて、無線端末による通信に対する要求を示す要求信号を無線基地局に送信し、その要求信号で、場所の利用に対する課金、音声通信の禁止、通信ログの開示を要求する技術が公開されている。
【0004】
(従来技術3)
また、上記関連の従来技術として、特開20001−69546号公報、特開20000−69551号公報、特開20001−236578号公報、特開20000−278755号公報、特開平8−317471号公報が開示されている。例えば、特開20001−69546号公報では、規制エリアに適した移動局の機能の規制を目的としており、規制エリア内の移動局に対して移動局の機能を制限するための規制情報を無線通信により提供する規制情報提供手段と、移動局に設けられ、上記規制情報提供手段から無線通信にて提供される規制情報を取得する規制情報取得手段と、移動局に設けられ、上記規制情報取得手段にて取得された規制情報に基づいて当該移動局の機能を制限する方法である。
【0005】
(従来技術4)
さらに、上記関連の従来技術として、特開20001−268636号公報、特開20000−350259号公報、特開平11−178502号公報、特開平11−2155625号公報、特開平10−14586号公報、特開平9−9331576号公報が開示されている。例えば、特開20001−268636号公報では、規制エリア内に進入した移動体端末の発信規制を自動的に行うことを目的としており、移動体端末の移動局と、この移動局と第1の信号により無線通信を行う無線基地局と、第1の信号と異なる発信規制用の第2の信号を送信する規制簡易無線基地局とを有し、移動局は発信規制用の第2の信号を受信したとき、通信を停止するように構成する方法である。
【0006】
(従来技術5)
また、特開20000−83278号公報では、移動無線端末の小型軽量化、原価低減および専用ハードウェアを開発することなく移動無線端末の使用禁止を図ることを目的とし、使用禁止用基地局から送出している制御チャネルにて移動局を待ち受けさせる。このとき、使用禁止用基地局あるいは上位装置において、移動局からの発呼要求による呼接続処理を行わず、また、移動局に対する呼び出し信号の送出を行わないことにより、使用禁止用基地局のエリア内の移動局を使用禁止とする方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例では以下のような問題点があった。
【0008】
上記従来技術1の場合、全ての移動端末が基地局との無線通信を行うことができなくなってしまい、緊急の通信やコンサートホールの近くにいる関係者等の通信もできなくなるといった問題がある。
【0009】
上記従来技術2の場合、通信管理局が基地局にそれぞれの移動端末の発信禁止等をそれぞれ指示するため、基地局での制御が複雑になり、制御負荷が大きくなるといった問題がある。
【0010】
上記従来技術3の場合、全ての移動端末が禁止されてしまうといった問題がある。また、通信事業者が通信を禁止する場所に合わせて基地局を設置する必要があるといった問題がある。
【0011】
上記従来技術4の場合、第2の信号を受信することがない移動端末がある場合、この移動端末は自由に通信を行うことができ、何等利用制限されないといった問題がある。
【0012】
上記従来技術5の場合、使用禁止基地局のエリアの全ての移動局が禁止されてしまうといった問題が生じてしまう。
【0013】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、処理負担を増やすことなく特定のエリア内に存在する移動端末の動作制限を可能にする移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する移動端末動作制限システムにおいて、前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記妨害信号送信手段は、前記通信相手となる基地局から送信されている制御信号を受信する制御信号受信手段と、前記受信した制御信号を参照して、前記特定のエリア内に存在する移動端末が前記通信相手となる基地局から送信される制御信号を受信するのを妨げる妨害信号を発生させる妨害信号生成手段とを有することを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記中継制御手段は、前記制御信号受信手段により受信した制御信号を参照して、前記移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継するための制御信号を生成して前記特定エリア内に存在する移動端末に送信する中継制御信号送信手段と、該制御信号に基づき前記移動端末と前記通信相手となる基地局間の呼を制御する呼制御手段とを有することを特徴としている。
【0017】
請求項4記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて前記呼制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末からの発信要求を受信した際に、その移動端末からの発信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて発信を制御する発信制御手段と、前記通信相手となる基地局からの着信要求を受信した際に、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する着信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて着信を制御する着信制御手段とを有することを特徴としている。
【0018】
請求項5記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記発信制御手段及び前記着信制御手段は、受信した発信要求あるいは着信要求に含まれる通信サービスの種類に係る情報をさらに用いて前記発信制御あるいは前記着信制御を実行することを特徴としている。
【0019】
請求項6記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて前記通信サービスの種類が、音声、非音声通信サービスの少なくとも1つであることを特徴としている。
【0020】
請求項7記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記中継制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限情報を記憶する記憶手段と、発信要求あるいは着信要求受信時に前記記憶手段により記憶されている該当移動端末に対する動作の制限情報を参照して当該移動端末の動作を制限させる信号を送信する動作制限指示信号送信手段とを有することを特徴としている。
【0021】
請求項8記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、 前記制御信号送信手段で送信される制御信号に、前記特定エリア内に存在する移動端末の動作を指示する情報を含めることを特徴としている。
【0022】
請求項9記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記制御信号送信手段で送信される制御信号は、請求項1記載の妨害信号と周波数、又は時間、又は符号が異なることを特徴としている。
【0023】
請求項10記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記中継装置は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解く信号を受信した際に、該移動端末に向けて送信している妨害信号の送信を停止する妨害信号停止手段と、前記特定エリア内に存在する移動端末に対し、前記通信相手となり得る基地局にハンドオーバさせる指示を送信するハンドオーバ手段と、 前記ハンドオーバさせる旨の指示を送信した後、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信の中継に用いられる制御信号の送信を停止する制御信号停止手段とを有することを特徴としている。
【0024】
請求項11記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記制御信号停止手段は、前記制御信号に、前記特定のエリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解除する旨の情報が含められて送信される制限解除信号送信手段を有することを特徴としている。
【0025】
また、前記移動端末動作制限システムで用いられる中継装置は、請求項12に記載されるように、移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する中継装置において、前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴としている。
【0026】
これらの構成によれば、特定エリア内に存在する移動端末からの信号を通信相手となる基地局が待ち受けないよう中継装置で妨害信号を生成して該移動端末に送信し、該移動端末と該基地局との間の通信の接続を中継する。このとき、中継装置では、上記移動端末と上記基地局との間の通信を中継するための制御信号に該移動端末の動作を制限する情報を含めて送信するため、両者間の通信を確保した状態で当該移動端末に対する動作を制限することができる。
【0027】
また、上記処理が中継装置にてなされるため、基地局側の処理負担を増加させないで済む。さらに、中継装置の設定により、発着信の禁止、許可ならびに着信音の鳴動等きめの細かい移動端末の動作制限を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
本発明の実施の一形態に係る移動端末動作制限システムは、例えば、図1に示すように構成される。図1において、この移動端末動作制限システムは、例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)/TDD(Time Division Duplex)方式のシステムであり、中継装置10と、中継装置10と接続される移動端末20と、中継装置10と接続される基地局30と、基地局30と接続されるネットワーク1とから構成される。
【0030】
上記中継装置10は、制御部11と、メモリ部12と、第1無線部13と、第2無線部14と、第3無線部15とで構成される。
【0031】
上記第1無線部13は、特定のエリア(本例では、以下、限定エリアという)40内に存在する移動端末20と無線通信を行うとともに、第3無線部15が送信する妨害信号(この妨害信号については後述する)によって移動端末20との無線通信が妨げられないよう、上記基地局30とは異なる周波数、又は時間、又は符号(拡散符号を指し、本例では、単に「符号」と略記する)で制御信号を送信する。本例の場合、上記基地局30は、CDMA/TDD基地局であるので、送受信に用いられる無線周波数は同一である。よって、基地局30に割当てられている無線周波数とは異なる無線周波数が上記制御信号用として割当てられる。また、上記移動端末動作制限システムが、CDMA/FDD(Frequency Division Duplex)方式のシステムであった場合、その基地局はCDMA/FDD基地局となるので、この基地局とは異なる拡散符号が上記制御信号用として割当てられる。さらに、上記移動端末動作制限システムが、PDC(Personal Digital Cellular)システムのTDMA(Time Division Multiple Access)/FDD方式のシステムであった場合、その基地局はTDMA/FDD基地局となるので、この基地局とは異なるタイムスロットに上記制御信号用が割当てられる。
【0032】
上記第2無線部14は、基地局30を通じてネットワーク1との通信を行う。また、第3無線部15が送信する妨害信号によって移動端末20との無線通信が妨げられないよう、基地局30から送信される制御信号を良好に受信できる位置に設置される。
【0033】
上記第3無線部15は、基地局30が送信する制御信号と同じ周波数、又は時間、又は符号で信号を送信し、限定エリア40内の移動端末20が基地局30からの制御信号を受信するのを妨げる。この第3無線部15から送信される妨害信号により、基地局30の制御信号が受信できなくなる範囲は、本例の場合、限定エリア40となる。なお、第3無線部15からの妨害信号により、限定エリア40内の移動端末20と基地局30との無線通信をできなくすることも可能である。
【0034】
上記メモリ部12は、中継装置10が無線通信を中継する移動端末の情報(例:加入者情報)や、移動端末の動作制限に関わる情報(例:移動端末の制限を開始、停止する等)が記憶される。
【0035】
上記制御部11は、上記第1無線部13、上記第2無線部14、上記第3無線部15、上記メモリ部12の制御を司り、移動端末20と基地局30との間の通信接続を制御して中継する等の処理を行う。また、上記第3無線部15から送信される妨害信号の送信開始・停止を制御する。さらに、中継装置10と接続する移動端末間の交換処理(呼制御)を行うこともできる。
【0036】
次に、上記のように構成された移動端末動作制限システムにおいて、上記移動端末20が基地局30に接続されるのを制限する処理について図2を用いて説明する。図2は、中継装置10において、移動端末20が基地局30に接続されるのを制限する処理を示すフローチャート
である。本処理の詳細を説明するに際し、第3無線部15はまだ妨害信号を送信していなものとする。
【0037】
まず、中継装置10を直接操作して移動端末20に対する制限動作を開始する。中継装置10は、移動端末20に対する制限動作開始を検知すると、第2無線部14を用いて基地局30から送信されている制御信号を受信(S1)し、その制御信号に含まれている情報を制御部11に送出する。制御部11は、上記制御信号に含まれる情報を元に基地局30から送信されている制御信号が限定エリア40内の移動端末で受信されないよう周波数、又は符号、又は時間を決定(S2)する。
【0038】
このようにして制御部11で決定された上記周波数、又は符号、又は時間の情報は、第3無線部15に送られ、これらの情報に基づいた妨害信号が同部15で生成されて移動端末20に送信(S3)される。この第3無線部15で生成される妨害信号の送信電力は、限定エリア40内において、移動端末20が基地局30の制御信号を受信できない電力である。この送信電力は、メモリ部12に登録されており、その登録された電力値の中からエリアにあった電力値が選択される。
【0039】
上記のようにして第3無線部15から移動端末20に対する妨害信号が送信されると、第1無線部13は、第2無線部14で受信された基地局30からの制御信号を参照して、移動端末20と無線通信を行うための制御信号を決定し送信(S4)する。このとき、第2無線部14は、着信時に鳴動しない、発信しない、音声通話のみ着信、発信しない、着信時にバイブレーション等によって知らせるといった動作に係る情報を、移動端末20に対する動作制限情報として上記制御信号に含めて送信する。この動作制限情報は、メモリ部12で管理され、例えば、図3に示すような管理テーブルによって記憶・管理される。同図は、あるユーザの加入者情報(電話番号など)と動作制限情報が組になって記憶されている例を示している。この例の場合、ユーザ(090xx)に対する動作の制限は、データ通信のみの発着信が許可(該当フィールドに「1」のフラグが立つ)され、他のサービス(音声、映像)による発着信は禁止(該当フィールドは「0」)となっている。また、データ着信時の着信音は、着信音OFFと設定されているため、データ着信時にはバイブレーション等による鳴動となる。
【0040】
なお、第1無線部13から送信される制御信号の送信電力は、限定エリア40内において、移動端末20が受信することのできる電力に設定されて送信される。この第1無線部13から送信される送信電力は、前述した第3無線部15と同様、メモリ部12に登録されており、その登録された電力値の中からエリアにあった電力値が選ばれる。
【0041】
上記のようにして第3無線部15から限定エリア40内に存在する移動端末20に妨害信号が送信されると、移動端末20は、該妨害信号の影響で、基地局30からの制御信号を受信することができなくなるが、第1無線部13から送信される制御信号を受信するようになるため、中継装置10をあらたな待ち受け先として認識する(待ち受け先が基地局30から中継装置10に変更)ようになる。移動端末20は、中継装置10からの制御信号受信後、その制御信号によって通知される動作制限の情報に基づいて、自身の動作を制御(例:着信時に鳴動しない、発信しない、音声通話のみ着信、発信しない、着信時にバイブレーション等)する。
【0042】
また、中継装置10は、制限開始、解除動作の要求を受付ける移動端末を制限することもできる。例えば、メモリ部12に、制限開始、解除動作の要求を許可する移動端末の情報のみを記憶し、その移動端末のみを対象に制限開始、解除動作を受付ける。さらに、移動端末ユーザ以外の管理者等が移動端末に対する動作制限の開始、解除動作の要求の受付けを許可したり拒否したりする設定することもできる。この場合、例えば、図3に示した管理テーブルに、動作制限に関わる要求の受付可否を示すフィールドを設ければよい(図4参照)。これにより、移動端末ユーザの管理者等が自身の判断に基づき移動端末に対する動作制限を行うことができる。
【0043】
上記例では、中継装置が1つの基地局からの制御信号を受信する場合を想定して説明したが、上記中継装置が複数の基地局からの制御信号を受信した場合は、複数の基地局全ての制御信号が限定エリア40内で移動端末によって受信されないよう第3無線部15において上述した妨害信号が生成・送信される。
【0044】
上述したように、本例では、中継装置10を直接操作して、移動端末20に対する制限動作を開始させたが、移動端末20が中継装置10と無線通信を行って、動作制限の開始を指示するような形態であっても勿論かまわない。
【0045】
次に、上記第3無線部15により妨害信号が送信されているときに、移動端末20から発信要求信号があった際の中継装置10での処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
図5において、中継装置10は、移動端末20からの発信要求信号を第1無線部13により受信する。第1無線部13は、上記発信要求信号受信後、メモリ部12に記憶されている管理テーブル(図3参照)を参照(S11)し、移動端末20に対する発信が許可されているかどうかを判定(S12)し、発信が許可されていれば(S12でYES)、第2無線部14と接続して移動端末20と基地局30との無線通信を中継する。一方、上記判定(S12)で、発信が許可されていないと判定(S12でNO)された場合、移動端末20からの発信は禁止(動作制限)される。このように、本例の場合、メモリ部12に記憶される内容によって、発信許可、発信禁止、着信許可、着信禁止、音声通話禁止等といった動作の制限を移動端末に対して行うことができる。また、メモリ部12に記憶される動作制限の内容を変えることで、全ての移動端末の制限、メモリ部12で指示された移動端末のみの制限、メモリ部12で指示されない移動端末の制限を自由に行うことができる。なお、メモリ部12に記憶される移動端末の動作制限に関わる情報の変更は、中継装置10に入出力装置を設け、入出力装置を直接操作してメモリ部12にアクセスすることで実現できる。また、移動端末から送信される無線信号の指示にしたがってメモリ部12内の情報を変更することも可能である。
【0047】
次に、上記第3無線部15により妨害信号が送信されているときに、移動端末20に対する発信制限を解除する中継装置10での処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0048】
図6において、まず中継装置10を直接操作して移動端末20に対する制限動作の解除処理を開始させる。第3無線部15は、上記解除処理起動後、送信していた妨害信号の送信を停止(S21)する。次に、第1無線部13において、基地局30との無線通信を行う移動端末の有無が判定(S22)され、該当移動端末があれば(S22でYES)、その移動端末に対して上記基地局へのハンドオーバ指示を制御信号にて行い(S23)、該当移動端末がなければ(S22でNO)上記ハンドオーバ指示は行わない。第1無線部13は、該当移動端末に対するハンドオーバ指示を行った後、限定エリア40内に存在する中継対象の移動端末がなくなった時点で、該基地局30との無線通信の中継に用いられていた制御信号の送信を停止(S24)する。本例の場合、移動端末20が基地局30にハンドオーバする。
【0049】
上記例では、限定エリア40内に存在する該当移動端末に対して、基地局30にハンドオーバさせるという形態であったが、上記該当移動端末にハンドオーバの指示をせずに、第1無線部13が、上記該当移動端末の動作を制御しない旨の制御信号を送信するような形態であってもよい。
【0050】
なお、上記中継装置10の設置形態は、基地局30間が無線で接続されるため、固定設置の他に、車等に搭載して移動することも可能である。移動型の中継装置の場合、動き回るので全ての基地局からの制御信号を受信できなくなる場合がある。このような場合、移動型中継装置は、まず、第1無線部13の送信を停止する。その後、基地局30や他の基地局からの制御信号を第2無線部14が受信した時点で、その受信した制御信号に基づく妨害信号が第3無線部15から送信され、第1無線部13からの制御信号の送信が再開となる。
このように、本発明に関わる中継装置10の設置形態は、固定型、移動型等多様な設置形態をとれるので、限定エリア40を自由に決定することができる(列車内等にも本発明の中継装置を適用することが可能)。
以上の説明では、基地局30とネットワーク1が接続される形態を示したが、本発明はこのような接続形態に限定されるものではない。例えば、中継装置10と、ネットワーク1が有線によって接続される形態であってもよい。図7は、中継装置10とネットワーク1が有線で接続される場合の移動端末動作制限システムを示したもので、この場合、中継装置とネットワークが有線で接続され、限定エリア40内の移動端末20が発着信する場合は、上記図1に示すような基地局を経由せずにネットワークに接続して行われる。
【0051】
これまで説明したように、本実施形態によれば、中継装置10は、特定エリア40内に存在する移動端末20に対して、基地局30との間の通信を妨げる妨害信号を送信するとともに、該基地局30との通信接続の中継を制御する。このとき、中継装置10で生成される制御信号に移動端末20の動作を制限する情報を含めるようにしたため、両者(移動端末20−基地局30)間の通信を確保した状態で当該移動端末20に対する動作を制限することができる。
【0052】
また、上記処理が中継装置10にてなされるため、基地局30側の処理負担を増加させないで済む。さらに、中継装置10内のメモリ部12の内容を変更することにより、発着信の禁止、許可ならびに着信音の鳴動等きめの細かい移動端末20の動作制限が可能になる。また、さらに、本発明に係る中継装置は、設置場所を固定、移動等自由に選べるので、限定エリア40を自由に設定することができる(例:列車等)。
【0053】
上記例において、第3無線部15の妨害信号生成・送信機能が妨害信号送信手段、妨害信号生成手段に対応し、第2無線部14の制御信号受信機能が制御信号受信手段に対応する。また、制御部11の通信接続制御機能が中継制御手段、呼制御手段、発信制御手段、着信制御手段、動作制限指示信号送信手段、同部11の第3無線部15制御機能が妨害信号停止手段、同部11の第1無線部13制御機能がハンドオーバ手段、制御信号停止手段に対応する。さらに第1無線部13の無線通信機能が中継制御信号送信手段に対応し、メモリ部12の動作制限情報記憶機能が記憶手段に対応する。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によれば、特定エリア内に存在する移動端末からの信号を通信相手となる基地局が待ち受けないよう中継装置で妨害信号を生成して該移動端末に送信し、該移動端末と該基地局との間の通信の接続を中継する。このとき、中継装置では、上記移動端末と上記基地局との間の通信を中継するための制御信号に該移動端末の動作を制限する情報を含めて送信するため、両者間の通信を確保した状態で当該移動端末に対する動作を制限することができる。
【0055】
また、上記処理が中継装置にてなされるため、基地局側の処理負担を増加させないで済む。さらに、中継装置の設定により、発着信の禁止、許可ならびに着信音の鳴動等きめの細かい移動端末の動作制限を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る移動端末動作制限システムの構成を示す図である。
【図2】中継装置において、移動端末が基地局に接続されるのを制限する処理を示すフローチャートである。
【図3】メモリ部で保存される動作制限管理テーブルの一例(その1)を示す図である。
【図4】メモリ部で保存される動作制限管理テーブルの一例(その2)を示す図である。
【図5】中継装置において、妨害信号送信時に移動端末より発信要求を受けた場合の処理を示すフローチャートである。
【図6】中継装置において、妨害信号送信時に移動端末に対する動作制限を解除する場合の処理を示すフローチャートである。
【図7】中継装置とネットワークが有線で接続される場合の移動端末動作制限システム構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク
10 中継装置
11 制御部
12 メモリ部
13 第1無線部
14 第2無線部
15 第3無線部
20 移動端末
30 基地局
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法に係り、詳しくは、特定のエリア内に存在する携帯電話等の移動端末の動作を制限することのできる移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術1)
従来から、コンサートホール、映画館、電車内等の公共の場所で、携帯電話やPHS(以下、移動端末という)での通話、着信音により他人に迷惑を及ぼすことがあった。上記のような場所において、移動端末での通話を禁止する方法として、移動端末と基地局とが無線通信を行う周波数において妨害となる周波数を送信し、移動端末が基地局からの制御信号を受信できないようにするという方法がある。
【0003】
(従来技術2)
また、特定の場所で移動端末の通信を制限する方法として、例えば、特開20002−27561号公報に記載の技術が提案されている。同公報では、通信管理局が、無線端末と無線基地局の間の制御信号を傍受し、傍受した制御信号に応じて、無線端末による通信に対する要求を示す要求信号を無線基地局に送信し、その要求信号で、場所の利用に対する課金、音声通信の禁止、通信ログの開示を要求する技術が公開されている。
【0004】
(従来技術3)
また、上記関連の従来技術として、特開20001−69546号公報、特開20000−69551号公報、特開20001−236578号公報、特開20000−278755号公報、特開平8−317471号公報が開示されている。例えば、特開20001−69546号公報では、規制エリアに適した移動局の機能の規制を目的としており、規制エリア内の移動局に対して移動局の機能を制限するための規制情報を無線通信により提供する規制情報提供手段と、移動局に設けられ、上記規制情報提供手段から無線通信にて提供される規制情報を取得する規制情報取得手段と、移動局に設けられ、上記規制情報取得手段にて取得された規制情報に基づいて当該移動局の機能を制限する方法である。
【0005】
(従来技術4)
さらに、上記関連の従来技術として、特開20001−268636号公報、特開20000−350259号公報、特開平11−178502号公報、特開平11−2155625号公報、特開平10−14586号公報、特開平9−9331576号公報が開示されている。例えば、特開20001−268636号公報では、規制エリア内に進入した移動体端末の発信規制を自動的に行うことを目的としており、移動体端末の移動局と、この移動局と第1の信号により無線通信を行う無線基地局と、第1の信号と異なる発信規制用の第2の信号を送信する規制簡易無線基地局とを有し、移動局は発信規制用の第2の信号を受信したとき、通信を停止するように構成する方法である。
【0006】
(従来技術5)
また、特開20000−83278号公報では、移動無線端末の小型軽量化、原価低減および専用ハードウェアを開発することなく移動無線端末の使用禁止を図ることを目的とし、使用禁止用基地局から送出している制御チャネルにて移動局を待ち受けさせる。このとき、使用禁止用基地局あるいは上位装置において、移動局からの発呼要求による呼接続処理を行わず、また、移動局に対する呼び出し信号の送出を行わないことにより、使用禁止用基地局のエリア内の移動局を使用禁止とする方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例では以下のような問題点があった。
【0008】
上記従来技術1の場合、全ての移動端末が基地局との無線通信を行うことができなくなってしまい、緊急の通信やコンサートホールの近くにいる関係者等の通信もできなくなるといった問題がある。
【0009】
上記従来技術2の場合、通信管理局が基地局にそれぞれの移動端末の発信禁止等をそれぞれ指示するため、基地局での制御が複雑になり、制御負荷が大きくなるといった問題がある。
【0010】
上記従来技術3の場合、全ての移動端末が禁止されてしまうといった問題がある。また、通信事業者が通信を禁止する場所に合わせて基地局を設置する必要があるといった問題がある。
【0011】
上記従来技術4の場合、第2の信号を受信することがない移動端末がある場合、この移動端末は自由に通信を行うことができ、何等利用制限されないといった問題がある。
【0012】
上記従来技術5の場合、使用禁止基地局のエリアの全ての移動局が禁止されてしまうといった問題が生じてしまう。
【0013】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、処理負担を増やすことなく特定のエリア内に存在する移動端末の動作制限を可能にする移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する移動端末動作制限システムにおいて、前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記妨害信号送信手段は、前記通信相手となる基地局から送信されている制御信号を受信する制御信号受信手段と、前記受信した制御信号を参照して、前記特定のエリア内に存在する移動端末が前記通信相手となる基地局から送信される制御信号を受信するのを妨げる妨害信号を発生させる妨害信号生成手段とを有することを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記中継制御手段は、前記制御信号受信手段により受信した制御信号を参照して、前記移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継するための制御信号を生成して前記特定エリア内に存在する移動端末に送信する中継制御信号送信手段と、該制御信号に基づき前記移動端末と前記通信相手となる基地局間の呼を制御する呼制御手段とを有することを特徴としている。
【0017】
請求項4記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて前記呼制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末からの発信要求を受信した際に、その移動端末からの発信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて発信を制御する発信制御手段と、前記通信相手となる基地局からの着信要求を受信した際に、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する着信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて着信を制御する着信制御手段とを有することを特徴としている。
【0018】
請求項5記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記発信制御手段及び前記着信制御手段は、受信した発信要求あるいは着信要求に含まれる通信サービスの種類に係る情報をさらに用いて前記発信制御あるいは前記着信制御を実行することを特徴としている。
【0019】
請求項6記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて前記通信サービスの種類が、音声、非音声通信サービスの少なくとも1つであることを特徴としている。
【0020】
請求項7記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記中継制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限情報を記憶する記憶手段と、発信要求あるいは着信要求受信時に前記記憶手段により記憶されている該当移動端末に対する動作の制限情報を参照して当該移動端末の動作を制限させる信号を送信する動作制限指示信号送信手段とを有することを特徴としている。
【0021】
請求項8記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、 前記制御信号送信手段で送信される制御信号に、前記特定エリア内に存在する移動端末の動作を指示する情報を含めることを特徴としている。
【0022】
請求項9記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記制御信号送信手段で送信される制御信号は、請求項1記載の妨害信号と周波数、又は時間、又は符号が異なることを特徴としている。
【0023】
請求項10記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記中継装置は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解く信号を受信した際に、該移動端末に向けて送信している妨害信号の送信を停止する妨害信号停止手段と、前記特定エリア内に存在する移動端末に対し、前記通信相手となり得る基地局にハンドオーバさせる指示を送信するハンドオーバ手段と、 前記ハンドオーバさせる旨の指示を送信した後、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信の中継に用いられる制御信号の送信を停止する制御信号停止手段とを有することを特徴としている。
【0024】
請求項11記載の本発明は、前記移動端末動作制限システムにおいて、前記制御信号停止手段は、前記制御信号に、前記特定のエリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解除する旨の情報が含められて送信される制限解除信号送信手段を有することを特徴としている。
【0025】
また、前記移動端末動作制限システムで用いられる中継装置は、請求項12に記載されるように、移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する中継装置において、前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴としている。
【0026】
これらの構成によれば、特定エリア内に存在する移動端末からの信号を通信相手となる基地局が待ち受けないよう中継装置で妨害信号を生成して該移動端末に送信し、該移動端末と該基地局との間の通信の接続を中継する。このとき、中継装置では、上記移動端末と上記基地局との間の通信を中継するための制御信号に該移動端末の動作を制限する情報を含めて送信するため、両者間の通信を確保した状態で当該移動端末に対する動作を制限することができる。
【0027】
また、上記処理が中継装置にてなされるため、基地局側の処理負担を増加させないで済む。さらに、中継装置の設定により、発着信の禁止、許可ならびに着信音の鳴動等きめの細かい移動端末の動作制限を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
本発明の実施の一形態に係る移動端末動作制限システムは、例えば、図1に示すように構成される。図1において、この移動端末動作制限システムは、例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)/TDD(Time Division Duplex)方式のシステムであり、中継装置10と、中継装置10と接続される移動端末20と、中継装置10と接続される基地局30と、基地局30と接続されるネットワーク1とから構成される。
【0030】
上記中継装置10は、制御部11と、メモリ部12と、第1無線部13と、第2無線部14と、第3無線部15とで構成される。
【0031】
上記第1無線部13は、特定のエリア(本例では、以下、限定エリアという)40内に存在する移動端末20と無線通信を行うとともに、第3無線部15が送信する妨害信号(この妨害信号については後述する)によって移動端末20との無線通信が妨げられないよう、上記基地局30とは異なる周波数、又は時間、又は符号(拡散符号を指し、本例では、単に「符号」と略記する)で制御信号を送信する。本例の場合、上記基地局30は、CDMA/TDD基地局であるので、送受信に用いられる無線周波数は同一である。よって、基地局30に割当てられている無線周波数とは異なる無線周波数が上記制御信号用として割当てられる。また、上記移動端末動作制限システムが、CDMA/FDD(Frequency Division Duplex)方式のシステムであった場合、その基地局はCDMA/FDD基地局となるので、この基地局とは異なる拡散符号が上記制御信号用として割当てられる。さらに、上記移動端末動作制限システムが、PDC(Personal Digital Cellular)システムのTDMA(Time Division Multiple Access)/FDD方式のシステムであった場合、その基地局はTDMA/FDD基地局となるので、この基地局とは異なるタイムスロットに上記制御信号用が割当てられる。
【0032】
上記第2無線部14は、基地局30を通じてネットワーク1との通信を行う。また、第3無線部15が送信する妨害信号によって移動端末20との無線通信が妨げられないよう、基地局30から送信される制御信号を良好に受信できる位置に設置される。
【0033】
上記第3無線部15は、基地局30が送信する制御信号と同じ周波数、又は時間、又は符号で信号を送信し、限定エリア40内の移動端末20が基地局30からの制御信号を受信するのを妨げる。この第3無線部15から送信される妨害信号により、基地局30の制御信号が受信できなくなる範囲は、本例の場合、限定エリア40となる。なお、第3無線部15からの妨害信号により、限定エリア40内の移動端末20と基地局30との無線通信をできなくすることも可能である。
【0034】
上記メモリ部12は、中継装置10が無線通信を中継する移動端末の情報(例:加入者情報)や、移動端末の動作制限に関わる情報(例:移動端末の制限を開始、停止する等)が記憶される。
【0035】
上記制御部11は、上記第1無線部13、上記第2無線部14、上記第3無線部15、上記メモリ部12の制御を司り、移動端末20と基地局30との間の通信接続を制御して中継する等の処理を行う。また、上記第3無線部15から送信される妨害信号の送信開始・停止を制御する。さらに、中継装置10と接続する移動端末間の交換処理(呼制御)を行うこともできる。
【0036】
次に、上記のように構成された移動端末動作制限システムにおいて、上記移動端末20が基地局30に接続されるのを制限する処理について図2を用いて説明する。図2は、中継装置10において、移動端末20が基地局30に接続されるのを制限する処理を示すフローチャート
である。本処理の詳細を説明するに際し、第3無線部15はまだ妨害信号を送信していなものとする。
【0037】
まず、中継装置10を直接操作して移動端末20に対する制限動作を開始する。中継装置10は、移動端末20に対する制限動作開始を検知すると、第2無線部14を用いて基地局30から送信されている制御信号を受信(S1)し、その制御信号に含まれている情報を制御部11に送出する。制御部11は、上記制御信号に含まれる情報を元に基地局30から送信されている制御信号が限定エリア40内の移動端末で受信されないよう周波数、又は符号、又は時間を決定(S2)する。
【0038】
このようにして制御部11で決定された上記周波数、又は符号、又は時間の情報は、第3無線部15に送られ、これらの情報に基づいた妨害信号が同部15で生成されて移動端末20に送信(S3)される。この第3無線部15で生成される妨害信号の送信電力は、限定エリア40内において、移動端末20が基地局30の制御信号を受信できない電力である。この送信電力は、メモリ部12に登録されており、その登録された電力値の中からエリアにあった電力値が選択される。
【0039】
上記のようにして第3無線部15から移動端末20に対する妨害信号が送信されると、第1無線部13は、第2無線部14で受信された基地局30からの制御信号を参照して、移動端末20と無線通信を行うための制御信号を決定し送信(S4)する。このとき、第2無線部14は、着信時に鳴動しない、発信しない、音声通話のみ着信、発信しない、着信時にバイブレーション等によって知らせるといった動作に係る情報を、移動端末20に対する動作制限情報として上記制御信号に含めて送信する。この動作制限情報は、メモリ部12で管理され、例えば、図3に示すような管理テーブルによって記憶・管理される。同図は、あるユーザの加入者情報(電話番号など)と動作制限情報が組になって記憶されている例を示している。この例の場合、ユーザ(090xx)に対する動作の制限は、データ通信のみの発着信が許可(該当フィールドに「1」のフラグが立つ)され、他のサービス(音声、映像)による発着信は禁止(該当フィールドは「0」)となっている。また、データ着信時の着信音は、着信音OFFと設定されているため、データ着信時にはバイブレーション等による鳴動となる。
【0040】
なお、第1無線部13から送信される制御信号の送信電力は、限定エリア40内において、移動端末20が受信することのできる電力に設定されて送信される。この第1無線部13から送信される送信電力は、前述した第3無線部15と同様、メモリ部12に登録されており、その登録された電力値の中からエリアにあった電力値が選ばれる。
【0041】
上記のようにして第3無線部15から限定エリア40内に存在する移動端末20に妨害信号が送信されると、移動端末20は、該妨害信号の影響で、基地局30からの制御信号を受信することができなくなるが、第1無線部13から送信される制御信号を受信するようになるため、中継装置10をあらたな待ち受け先として認識する(待ち受け先が基地局30から中継装置10に変更)ようになる。移動端末20は、中継装置10からの制御信号受信後、その制御信号によって通知される動作制限の情報に基づいて、自身の動作を制御(例:着信時に鳴動しない、発信しない、音声通話のみ着信、発信しない、着信時にバイブレーション等)する。
【0042】
また、中継装置10は、制限開始、解除動作の要求を受付ける移動端末を制限することもできる。例えば、メモリ部12に、制限開始、解除動作の要求を許可する移動端末の情報のみを記憶し、その移動端末のみを対象に制限開始、解除動作を受付ける。さらに、移動端末ユーザ以外の管理者等が移動端末に対する動作制限の開始、解除動作の要求の受付けを許可したり拒否したりする設定することもできる。この場合、例えば、図3に示した管理テーブルに、動作制限に関わる要求の受付可否を示すフィールドを設ければよい(図4参照)。これにより、移動端末ユーザの管理者等が自身の判断に基づき移動端末に対する動作制限を行うことができる。
【0043】
上記例では、中継装置が1つの基地局からの制御信号を受信する場合を想定して説明したが、上記中継装置が複数の基地局からの制御信号を受信した場合は、複数の基地局全ての制御信号が限定エリア40内で移動端末によって受信されないよう第3無線部15において上述した妨害信号が生成・送信される。
【0044】
上述したように、本例では、中継装置10を直接操作して、移動端末20に対する制限動作を開始させたが、移動端末20が中継装置10と無線通信を行って、動作制限の開始を指示するような形態であっても勿論かまわない。
【0045】
次に、上記第3無線部15により妨害信号が送信されているときに、移動端末20から発信要求信号があった際の中継装置10での処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
図5において、中継装置10は、移動端末20からの発信要求信号を第1無線部13により受信する。第1無線部13は、上記発信要求信号受信後、メモリ部12に記憶されている管理テーブル(図3参照)を参照(S11)し、移動端末20に対する発信が許可されているかどうかを判定(S12)し、発信が許可されていれば(S12でYES)、第2無線部14と接続して移動端末20と基地局30との無線通信を中継する。一方、上記判定(S12)で、発信が許可されていないと判定(S12でNO)された場合、移動端末20からの発信は禁止(動作制限)される。このように、本例の場合、メモリ部12に記憶される内容によって、発信許可、発信禁止、着信許可、着信禁止、音声通話禁止等といった動作の制限を移動端末に対して行うことができる。また、メモリ部12に記憶される動作制限の内容を変えることで、全ての移動端末の制限、メモリ部12で指示された移動端末のみの制限、メモリ部12で指示されない移動端末の制限を自由に行うことができる。なお、メモリ部12に記憶される移動端末の動作制限に関わる情報の変更は、中継装置10に入出力装置を設け、入出力装置を直接操作してメモリ部12にアクセスすることで実現できる。また、移動端末から送信される無線信号の指示にしたがってメモリ部12内の情報を変更することも可能である。
【0047】
次に、上記第3無線部15により妨害信号が送信されているときに、移動端末20に対する発信制限を解除する中継装置10での処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0048】
図6において、まず中継装置10を直接操作して移動端末20に対する制限動作の解除処理を開始させる。第3無線部15は、上記解除処理起動後、送信していた妨害信号の送信を停止(S21)する。次に、第1無線部13において、基地局30との無線通信を行う移動端末の有無が判定(S22)され、該当移動端末があれば(S22でYES)、その移動端末に対して上記基地局へのハンドオーバ指示を制御信号にて行い(S23)、該当移動端末がなければ(S22でNO)上記ハンドオーバ指示は行わない。第1無線部13は、該当移動端末に対するハンドオーバ指示を行った後、限定エリア40内に存在する中継対象の移動端末がなくなった時点で、該基地局30との無線通信の中継に用いられていた制御信号の送信を停止(S24)する。本例の場合、移動端末20が基地局30にハンドオーバする。
【0049】
上記例では、限定エリア40内に存在する該当移動端末に対して、基地局30にハンドオーバさせるという形態であったが、上記該当移動端末にハンドオーバの指示をせずに、第1無線部13が、上記該当移動端末の動作を制御しない旨の制御信号を送信するような形態であってもよい。
【0050】
なお、上記中継装置10の設置形態は、基地局30間が無線で接続されるため、固定設置の他に、車等に搭載して移動することも可能である。移動型の中継装置の場合、動き回るので全ての基地局からの制御信号を受信できなくなる場合がある。このような場合、移動型中継装置は、まず、第1無線部13の送信を停止する。その後、基地局30や他の基地局からの制御信号を第2無線部14が受信した時点で、その受信した制御信号に基づく妨害信号が第3無線部15から送信され、第1無線部13からの制御信号の送信が再開となる。
このように、本発明に関わる中継装置10の設置形態は、固定型、移動型等多様な設置形態をとれるので、限定エリア40を自由に決定することができる(列車内等にも本発明の中継装置を適用することが可能)。
以上の説明では、基地局30とネットワーク1が接続される形態を示したが、本発明はこのような接続形態に限定されるものではない。例えば、中継装置10と、ネットワーク1が有線によって接続される形態であってもよい。図7は、中継装置10とネットワーク1が有線で接続される場合の移動端末動作制限システムを示したもので、この場合、中継装置とネットワークが有線で接続され、限定エリア40内の移動端末20が発着信する場合は、上記図1に示すような基地局を経由せずにネットワークに接続して行われる。
【0051】
これまで説明したように、本実施形態によれば、中継装置10は、特定エリア40内に存在する移動端末20に対して、基地局30との間の通信を妨げる妨害信号を送信するとともに、該基地局30との通信接続の中継を制御する。このとき、中継装置10で生成される制御信号に移動端末20の動作を制限する情報を含めるようにしたため、両者(移動端末20−基地局30)間の通信を確保した状態で当該移動端末20に対する動作を制限することができる。
【0052】
また、上記処理が中継装置10にてなされるため、基地局30側の処理負担を増加させないで済む。さらに、中継装置10内のメモリ部12の内容を変更することにより、発着信の禁止、許可ならびに着信音の鳴動等きめの細かい移動端末20の動作制限が可能になる。また、さらに、本発明に係る中継装置は、設置場所を固定、移動等自由に選べるので、限定エリア40を自由に設定することができる(例:列車等)。
【0053】
上記例において、第3無線部15の妨害信号生成・送信機能が妨害信号送信手段、妨害信号生成手段に対応し、第2無線部14の制御信号受信機能が制御信号受信手段に対応する。また、制御部11の通信接続制御機能が中継制御手段、呼制御手段、発信制御手段、着信制御手段、動作制限指示信号送信手段、同部11の第3無線部15制御機能が妨害信号停止手段、同部11の第1無線部13制御機能がハンドオーバ手段、制御信号停止手段に対応する。さらに第1無線部13の無線通信機能が中継制御信号送信手段に対応し、メモリ部12の動作制限情報記憶機能が記憶手段に対応する。
【0054】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によれば、特定エリア内に存在する移動端末からの信号を通信相手となる基地局が待ち受けないよう中継装置で妨害信号を生成して該移動端末に送信し、該移動端末と該基地局との間の通信の接続を中継する。このとき、中継装置では、上記移動端末と上記基地局との間の通信を中継するための制御信号に該移動端末の動作を制限する情報を含めて送信するため、両者間の通信を確保した状態で当該移動端末に対する動作を制限することができる。
【0055】
また、上記処理が中継装置にてなされるため、基地局側の処理負担を増加させないで済む。さらに、中継装置の設定により、発着信の禁止、許可ならびに着信音の鳴動等きめの細かい移動端末の動作制限を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る移動端末動作制限システムの構成を示す図である。
【図2】中継装置において、移動端末が基地局に接続されるのを制限する処理を示すフローチャートである。
【図3】メモリ部で保存される動作制限管理テーブルの一例(その1)を示す図である。
【図4】メモリ部で保存される動作制限管理テーブルの一例(その2)を示す図である。
【図5】中継装置において、妨害信号送信時に移動端末より発信要求を受けた場合の処理を示すフローチャートである。
【図6】中継装置において、妨害信号送信時に移動端末に対する動作制限を解除する場合の処理を示すフローチャートである。
【図7】中継装置とネットワークが有線で接続される場合の移動端末動作制限システム構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク
10 中継装置
11 制御部
12 メモリ部
13 第1無線部
14 第2無線部
15 第3無線部
20 移動端末
30 基地局
Claims (23)
- 移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する移動端末動作制限システムにおいて、
前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、
前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項1記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記妨害信号送信手段は、前記通信相手となる基地局から送信されている制御信号を受信する制御信号受信手段と、
前記受信した制御信号を参照して、前記特定のエリア内に存在する移動端末が前記通信相手となる基地局から送信される制御信号を受信するのを妨げる妨害信号を発生させる妨害信号生成手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項1又は2記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記中継制御手段は、前記制御信号受信手段により受信した制御信号を参照して、前記移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継するための制御信号を生成して前記特定エリア内に存在する移動端末に送信する中継制御信号送信手段と、該制御信号に基づき前記移動端末と前記通信相手となる基地局間の呼を制御する呼制御手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項3記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記呼制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末からの発信要求を受信した際に、その移動端末からの発信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて発信を制御する発信制御手段と、
前記通信相手となる基地局からの着信要求を受信した際に、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する着信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて着信を制御する着信制御手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項4記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記発信制御手段及び前記着信制御手段は、受信した発信要求あるいは着信要求に含まれる通信サービスの種類に係る情報をさらに用いて前記発信制御あるいは前記着信制御を実行することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項5記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記通信サービスの種類が、音声、非音声通信サービスの少なくとも1つであることを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項3記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記中継制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限情報を記憶する記憶手段と、
発信要求あるいは着信要求受信時に前記記憶手段により記憶されている該当移動端末に対する動作の制限情報を参照して当該移動端末の動作を制限させる信号を送信する動作制限指示信号送信手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項3記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記制御信号送信手段で送信される制御信号に、前記特定エリア内に存在する移動端末の動作を指示する情報を含めることを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項3又は8記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記制御信号送信手段で送信される制御信号は、請求項1記載の妨害信号と周波数、又は時間、又は符号が異なることを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項1記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記中継装置は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解く信号を受信した際に、該移動端末に向けて送信している妨害信号の送信を停止する妨害信号停止手段と、
前記特定エリア内に存在する移動端末に対し、前記通信相手となり得る基地局にハンドオーバさせる指示を送信するハンドオーバ手段と、
前記ハンドオーバさせる旨の指示を送信した後、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信の中継に用いられる制御信号の送信を停止する制御信号停止手段とを有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 請求項10記載の移動端末動作制限システムにおいて、
前記制御信号停止手段は、前記制御信号に、前記特定のエリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解除する旨の情報が含められて送信される制限解除信号送信手段を有することを特徴とする移動端末動作制限システム。 - 移動端末と、前記移動端末との間で無線により通信をする基地局と、前記基地局と接続し、前記移動端末と前記基地局との間の無線通信を中継する中継装置とを有する中継装置において、
前記中継装置は、特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信する妨害信号送信手段と、
前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継する中継制御手段とを有することを特徴とする中継装置。 - 請求項12記載の中継装置において、
前記妨害信号送信手段は、前記通信相手となる基地局から送信されている制御信号を受信する制御信号受信手段と、
前記受信した制御信号を参照して、前記特定のエリア内に存在する移動端末が前記通信相手となる基地局から送信される制御信号を受信するのを妨げる妨害信号を発生させる妨害信号生成手段とを有することを特徴とする中継装置。 - 請求項12又は13記載の中継装置において、
前記中継制御手段は、前記制御信号受信手段により受信した制御信号を参照して、前記移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継するための制御信号を生成して前記特定エリア内に存在する移動端末に送信する中継制御信号送信手段と、該制御信号に基づき前記移動端末と前記通信相手となる基地局間の呼を制御する呼制御手段とを有することを特徴とする中継装置。 - 請求項14記載の中継装置において、
前記呼制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末からの発信要求を受信した際に、その移動端末からの発信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて発信を制御する発信制御手段と、
前記通信相手となる基地局からの着信要求を受信した際に、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する着信が許可されているかどうかを判定し、判定結果に基づいて着信を制御する着信制御手段とを有することを特徴とする中継装置。 - 請求項15記載の中継装置において、
前記発信制御手段及び前記着信制御手段は、受信した発信要求あるいは着信要求に含まれる通信サービスの種類に係る情報をさらに用いて前記発信制御あるいは前記着信制御を実行することを特徴とする中継装置。 - 請求項16記載の中継装置において、
前記通信サービスの種類が、音声、非音声通信サービスの少なくとも1つであることを特徴とする中継装置。 - 請求項14記載の中継装置において、
前記中継制御手段は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限情報を記憶する記憶手段と、
発信要求あるいは着信要求受信時に前記記憶手段により記憶されている該当移動端末に対する動作の制限情報を参照して当該移動端末の動作を制限させる信号を送信する動作制限指示信号送信手段とを有することを特徴とする中継装置。 - 請求項14記載の中継装置において、
前記制御信号送信手段で送信される制御信号に、前記特定エリア内に存在する移動端末の動作を指示する情報を含めることを特徴とする中継装置。 - 請求項14又は19記載の中継装置において、
前記制御信号送信手段で送信される制御信号は、請求項1記載の妨害信号と周波数、又は時間、又は符号が異なることを特徴とする中継装置。 - 請求項12記載の中継装置において、
前記中継装置は、前記特定エリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解く信号を受信した際に、該移動端末に向けて送信している妨害信号の送信を停止する妨害信号停止手段と、
前記特定エリア内に存在する移動端末に対し、前記通信相手となり得る基地局にハンドオーバさせる指示を送信するハンドオーバ手段と、
前記ハンドオーバさせる旨の指示を送信した後、前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信の中継に用いられる制御信号の送信を停止する制御信号停止手段とを有することを特徴とする中継装置。 - 請求項21記載の中継装置において、
前記制御信号停止手段は、前記制御信号に、前記特定のエリア内に存在する移動端末に対する動作の制限を解除する旨の情報が含められて送信される制限解除信号送信手段を有することを特徴とする中継装置。 - 特定エリア内に存在する移動端末の動作を制限する移動端末の動作制限方法において、
前記特定のエリア内に存在する移動端末に対して、通信相手となる基地局から送信される信号の受信を妨げる妨害信号を送信し、
前記特定のエリア内に存在する移動端末と前記通信相手となる基地局との間の通信を中継し、この中継の際に、移動端末の動作を制限する情報を前記特定のエリア内に存在する移動端末に送信するようにした移動端末の動作制限方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165866A JP2004015412A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165866A JP2004015412A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004015412A true JP2004015412A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30433605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002165866A Pending JP2004015412A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004015412A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007174287A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-07-05 | Nec Corp | 無線パケット通信システム、無線パケット基地局、無線パケット端末及び不正通信の排除方法 |
JP2008524933A (ja) * | 2004-12-16 | 2008-07-10 | インテル・コーポレーション | 移動電話ポリシー管理 |
JP2009060231A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Mitsubishi Electric Corp | セキュリティシステム及び管理装置及び移動端末装置及びプログラム |
JP2010093775A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-04-22 | Softbank Bb Corp | 小型基地局、中継機器、出力装置、妨害方法 |
JP2010098470A (ja) * | 2008-10-15 | 2010-04-30 | Ntt Docomo Inc | サービス制御装置、機能制限システム及び機能制限方法 |
JP2010171823A (ja) * | 2009-01-23 | 2010-08-05 | Softbank Bb Corp | 通信装置、信号処理方法 |
JP2012015867A (ja) * | 2010-07-01 | 2012-01-19 | Kyocera Corp | 無線中継装置及び制御方法 |
JP2012175511A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Kyocera Corp | 無線端末及びその制御方法 |
JP2013115563A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Kyocera Corp | 中継装置及び通信制御方法 |
JP2021524719A (ja) * | 2018-07-22 | 2021-09-13 | ディ−フェンド・ソリューションズ・エイディ・リミテッドD−Fend Solutions Ad Ltd. | 時分割複信通信における干渉 |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002165866A patent/JP2004015412A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008524933A (ja) * | 2004-12-16 | 2008-07-10 | インテル・コーポレーション | 移動電話ポリシー管理 |
JP2007174287A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-07-05 | Nec Corp | 無線パケット通信システム、無線パケット基地局、無線パケット端末及び不正通信の排除方法 |
JP2009060231A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Mitsubishi Electric Corp | セキュリティシステム及び管理装置及び移動端末装置及びプログラム |
JP2010093775A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-04-22 | Softbank Bb Corp | 小型基地局、中継機器、出力装置、妨害方法 |
JP2010098470A (ja) * | 2008-10-15 | 2010-04-30 | Ntt Docomo Inc | サービス制御装置、機能制限システム及び機能制限方法 |
JP2010171823A (ja) * | 2009-01-23 | 2010-08-05 | Softbank Bb Corp | 通信装置、信号処理方法 |
JP2012015867A (ja) * | 2010-07-01 | 2012-01-19 | Kyocera Corp | 無線中継装置及び制御方法 |
JP2012175511A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Kyocera Corp | 無線端末及びその制御方法 |
JP2013115563A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Kyocera Corp | 中継装置及び通信制御方法 |
JP2021524719A (ja) * | 2018-07-22 | 2021-09-13 | ディ−フェンド・ソリューションズ・エイディ・リミテッドD−Fend Solutions Ad Ltd. | 時分割複信通信における干渉 |
JP7059437B2 (ja) | 2018-07-22 | 2022-04-25 | ディ-フェンド・ソリューションズ・エイディ・リミテッド | 時分割複信通信における干渉 |
JP2022095889A (ja) * | 2018-07-22 | 2022-06-28 | ディ-フェンド・ソリューションズ・エイディ・リミテッド | 時分割複信通信における干渉 |
US11395306B2 (en) | 2018-07-22 | 2022-07-19 | D-Fend Solutions AD Ltd. | Interfering in time-division duplex communication |
US11638267B2 (en) | 2018-07-22 | 2023-04-25 | D-Fend Solutions AD Ltd. | Remote slowing or stopping a progress of a drone towards a target |
US11665726B2 (en) | 2018-07-22 | 2023-05-30 | D-Fend Solutions AD Ltd. | Remote slowing or stopping a progress of a drone towards a target |
US11678357B2 (en) | 2018-07-22 | 2023-06-13 | D-Fend Solutions AD Ltd. | Remote slowing or stopping a progress of a drone towards a target |
JP7440561B2 (ja) | 2018-07-22 | 2024-02-28 | ディ-フェンド・ソリューションズ・エイディ・リミテッド | 時分割複信通信における干渉 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030092451A1 (en) | Method of mobile phone consolidation | |
WO2001013671A1 (en) | Network based muting of a cellular telephone | |
JP2007006288A (ja) | 着信規制システム、基地局及び移動通信制御局 | |
JP2004015412A (ja) | 移動端末動作制限システム及びそのシステムで用いられる中継装置並びに移動端末の動作制限方法 | |
JP2001016652A (ja) | 移動通信システムの接続制御方法および装置 | |
JP2001008271A (ja) | 基地局、保護方法及び移動端末装置 | |
EP1430743B1 (en) | System for inhibiting features for wireless terminals | |
JP2001218264A (ja) | 移動通信端末及び通信制御装置 | |
JP2009253465A (ja) | 無線基地局システム、無線基地局制御装置、携帯サービス規制方法及び携帯端末使用規制方法 | |
JPH0951576A (ja) | 移動通信システムの移動局使用制限方法、基地局装置および移動局装置 | |
JP3910985B2 (ja) | 携帯電話の通信制限方法 | |
JP2007266927A (ja) | 携帯端末自動転送システム | |
JP2757244B2 (ja) | マイクロセルラーシステムの運用方法およびマイクロセルラーシステムおよび移動局 | |
JP4203842B2 (ja) | 無線通信システム及び方法並びに無線通信中継制御装置 | |
JP4435493B2 (ja) | 移動端末の動作制御システム、動作制御方法、ならびに、プログラム | |
KR20050107137A (ko) | 이동통신 단말기의 음성호 차단 시스템 및 방법 | |
JP2921036B2 (ja) | 移動通信システムの無線チャネル制御方式 | |
JP2974312B1 (ja) | 発着信規制方法 | |
JP2005130212A (ja) | 移動体通信システムおよび該システムの制御方法 | |
JPH03128535A (ja) | 回線接続替え方式 | |
JP2001095060A (ja) | 携帯電話システム | |
JP2000083278A (ja) | 移動無線端末の使用禁止装置および使用禁止方法 | |
JP2985946B2 (ja) | 移動電話機の発信規制方式 | |
JP4321255B2 (ja) | 無線装置、通信規制方法及びプログラム | |
JP2005033713A (ja) | 通信制御方法 |