JP2004010492A - 効力を増強された農園芸用混合殺菌組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、シフルフェナミドとストロビルリン系剤とを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤組成物において、両剤の相乗的殺菌活性を効果的に発揮させうる殺菌剤組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、農薬活性成分として、シフルフェナミドとアゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上とその他各種添加剤を明細書記載の割合で含有する乳剤、乳液剤、水和剤他の農薬組成物である。
【解決手段】本発明は、農薬活性成分として、シフルフェナミドとアゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上とその他各種添加剤を明細書記載の割合で含有する乳剤、乳液剤、水和剤他の農薬組成物である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は相乗的効果を有する2種の有効成分を含有する農園芸用殺菌剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より農園芸分野において数多くの殺菌剤が用いられているが、防除すべき病害の種類は非常に多く、また農業形態の変化による新たな病害も出現しており、高活性で広い殺菌スペクトルを有する殺菌剤組成物が求められている。
本発明の有効成分の1つである(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドは、国際公開WO96/19442号公報に農園芸用殺菌剤として有用であることが記載されている。また、この化合物がアゾキシストロビンを始めとするストロビルリン系剤と同時に使用することにより相乗的に殺菌効果を示すことも、国際公開WO97/46097号公報に記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミド(以下シフルフェナミドと記す)とストロビルリン系剤とを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤組成物において、両剤の相乗的殺菌活性を効果的に発揮させうる殺菌剤組成物を提供することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜30重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜30重量%、(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、(3)有機溶媒を20〜80重量%、含有することを特徴とする乳剤組成物(emulsifiable concentrate)であり、
第2に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜20重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜20重量%、(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、(3)有機溶媒を5〜60重量%、(4)水を20〜80重量%、含有することを特徴とする乳液剤組成物(emulsion, oil in water)であり、
第3に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜20重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜50重量%、(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、(3)有機溶媒を5〜60重量%、(4)濡れ剤、分散剤を0.6〜30重量%、(5)水を20〜80重量%、含有し、固体懸濁成分の平均粒径が5ミクロン未満であることを特徴とする乳化懸濁剤組成物(suspoemulsion)であり、
第4に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜40重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜50重量%、(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、(3)水を20〜80重量%、含有し、固体懸濁成分の平均粒径が5ミクロン未満であることを特徴とする水和懸濁剤組成物(suspension concentrate)であり、
第5に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜50重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜60重量%、(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、(3)増量剤を20〜80重量%、含有し、混合物を10ミクロン未満まで粉砕して製造したものであることを特徴とする水和剤組成物(wettable powder)であり、
第6に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜50重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜60重量%、(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、(3)増量剤を20〜80重量%、含有し、混合物を10ミクロン未満まで粉砕して製造したものであることを特徴とする顆粒状水和剤組成物(water dispersible granule)であり、
第7に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜10重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜20重量%、(2)増量剤を70〜99.8重量%、含有することを特徴とする粉剤組成物である。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明は、シフルフェナミドと、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または二種以上の化合物と、剤型に応じて選択される各種の補助剤からなる殺菌剤組成物である。
【0005】
シフルフェナミドとストロビルリン系化合物は、それらの相乗効果を発揮させるために、重量比で、1:50乃至10:1、好ましくは1:20乃至2:1の範囲で組成物中に含有させる。
【0006】
本発明組成物においては、乳剤、乳液剤、乳化懸濁剤では乳化剤、乳化安定剤として、水和懸濁剤、水和剤、顆粒水和剤では、濡れ剤、分散剤として界面活性剤が用いられる。
【0007】
乳化剤、乳化安定剤として用いられるものとしては、主に非イオン界面活性剤である脂肪族または脂環式アルコール、または飽和または不飽和脂肪酸、アルキルフェノールおよびスチレン化フェノールのポリグリコールエーテル誘導体であり、該誘導体は3ないし30個のグリコールエーテル基、(脂肪族)炭化水素基に8ないし20個の炭素原子、そしてアルキルフェノールのアルキル基に6ないし18個の炭素原子、スチレン化フェノールでは1ないし3個の置換スチリル基を含む。他の適当な非イオン界面活性剤は、20ないし250個のエチレングリコールエーテル基および10ないし100個のプロピレングリコールエーテル基をコポリマーとして含む通称プルロニック/テトラニックタイプの高分子界面活性剤や、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレンソルビタントリオレートもまた適当である。
【0008】
更に乳化安定化剤として、アニオン界面活性剤である脂肪族スルホン酸、脂肪族硫酸、脂肪族スルホコハク酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキルアリール硫酸のエステルや、スチレン化フェノールのポリグリコールエーテル誘導体の硫酸または燐酸エステルとそのアルカリ中和物を含んでも良い。
【0009】
水和懸濁剤、水和剤、顆粒水和剤において、濡れ剤、分散剤として用いられる界面活性剤として、非イオン界面活性剤としては、スチレン化フェノールのポリグリコールエーテル誘導体、プルロニック/テトラニックタイプの高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレートが挙げられる。
【0010】
しかし、主として用いられる界面活性剤は、アニオン界面活性剤の石鹸と合成界面活性化合物である。適当な石鹸は高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩、例えばココナッツ油または獣脂から得られる天然脂肪酸混合物のナトリウムまたはカリウム塩である。
また、いわゆる合成界面活性剤、特に脂肪族スルホン酸、脂肪族硫酸、脂肪族スルホコハク酸、アルキルアリールスルホン酸、またはアルキルアリール硫酸のエステルは、更に頻繁に使用される。スルホン酸、硫酸またはスルホコハク酸のエステルは、通常、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩或いはアンモニウム塩の形態で提供される。そして、通常は、炭素原子数8ないし22のアルキル基を含み、例えばリグノスルホン酸、アルキル硫酸エステル、天然脂肪酸から得られる脂肪族アルコール硫酸エステルの混合物、またはジアルキルスルホコハク酸エステルのナトリウム、カルシウムまたはマグネシウム塩である。アルキルアリールスルホン酸エステルの例は、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸及びそのホルムアルデヒド縮合生成物、またはトリスチリルフェノール硫酸エステルのナトリウム、カルシウムまたはトリエタノールアミン塩である。適当なホスフェート、例えば4ないし14モルのエチレンオキシドを含むアルキルフェノール、およびトリスチリルフェノール付加物のリン酸エステルの塩もまた適当である。またポリカルボン酸のナトリウム塩、イソブチレン−無水マレイン酸の共重合物、およびアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩或いはアンモニウム塩も適当である。
【0011】
乳剤、乳液剤、乳化懸濁剤で用いられる有機溶媒としては、植物油、石油系直鎖炭化水素、芳香族炭化水素例えばアルキル化ナフタレン、好ましくはα−メチルナフタレン、脂肪族または脂環式炭化水素例えばパラフィンまたはシクロヘキサン。グリコール並びにそれらのエーテル例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはモノエチルエーテル。エステル例えばオレイン酸メチル、二塩基酸メチルエステル類(DBE:デュポン社製)。ケトン例えばシクロヘキサノン、イソホロンまたはジアセトンアルコールこれらの1種または2種以上の混合物で使用することができる。
【0012】
水和剤、顆粒状水和剤、粉剤に用いられる増量剤としては、例えば、塩化カリウム、炭酸カリウム、リン酸塩、リン酸水素塩、硫酸アンモニウム、尿素などの無機塩、タルク、珪藻土,パイロフィライト系、あるいはカオリナイト系クレー等の天然鉱物粉、ゼオライト、酸化珪素等の吸油性の高い無機合成増量剤を挙げることができる。また、蔗糖、乳糖等の糖類、澱粉、デキストリン、セルロース、穀物粉、木挽き粉等の有機物も増量剤として挙げることができ、これら1種または2種以上の混合物でも使用することができる。
粒剤のための適当な粒状化吸収性担体は多孔性型のもので、例えば軽石、破砕レンガ、セピオライトまたはベントナイトであり、そして適当な非吸収性担体材料は方解石または砂である。更に非常に多くの粒状化した無機質および有機質の材料が使用し得る。
【0013】
本発明の製剤には、寒冷地仕様として溶剤の一部に、凍結防止剤を添加することもできる。凍結防止剤として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物でも使用することができる。
【0014】
また、乳濁剤、乳化懸濁剤、水和懸濁剤において、農薬活性成分粒子の沈降・分離を防止するため、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびその金属塩、ポリビニルアルコール、天然ガム類、ベントナイト等の増粘剤を添加することも可能である。
【0015】
本発明の組成物は、安定剤のような固形または液状補助剤、例えばエポキシ化したまたはエポキシ化してない植物油(例えばエポキシ化したココナッツ油、ナタネ油またはダイズ油)、消泡剤例えばシリコーンオイル、保存剤、粘度調節剤、結合剤および/または接着剤、並びに他の有効成分例えば殺細菌剤、殺カビ剤、殺バクテリア剤、殺虫剤または殺ダニ剤も含有していてもよい。
【0016】
本発明の組成物は既知の方法に従って、例えば、補助剤の不存在下、固形有効成分または有効成分の混合物を粉砕、篩分および/または圧縮して、例えば特定の粒径にし、次に少なくとも一種の補助剤の存在下、例えば有効成分または有効成分の混合物を補助剤と共に均一に混合および/または粉砕することにより製造される。
【0017】
【実施例】
下記の実施例は本発明を説明するためのものである。それらは、発明の限定を課するものではない。実施例中の%は、重量パーセントを示し、特に指定しない限り、調剤量は100gである。
実施例1 乳剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
シクロヘキサノン 15.0%
メチルナフタレン 56.6%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させ、乳剤を得た。
【0018】
実施例2 乳液剤
シフルフェナミド 2.0%
クレソキシム−メチル 10.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 1.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
メチルナフタレン 28.0%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させた後
ベンゾイソチアゾリン−3オン(20%DPG水溶液) 0.1%
ジプロピレングリコール 7.0%
水道水 43.9%
の混合液に添加して、高剪穿弾力乳化装置(ポリトロン)で、混合乳化させ乳液剤を得た。
【0019】
実施例3 乳化懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
トリスチリルフェニルエーテル
(エチレンオキシド16モル) 1.0%
ジオクチルスルホコハク酸マグネシウム 0.5%
メチルナフタレン 10.0%
を混合溶解し、製造用乳剤原液とする。この乳剤を、
クレソキシム−メチル 15.0%
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテル
(エチレンオキシド20モル) 4.0%
グリセリン 5.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
ナトリウムベントナイト 1.3%
水道水 57.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式混合粉砕し、乳化懸濁剤を得た。
【0020】
実施例4 水和懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
アゾキシストロビン 15.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテルホスフェートナトリウム
(エチレンオキシド16モル) 5.0%
ジエチレングリコール 7.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
キサンタンガム 0.8%
水道水 66.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式粉砕し、水和懸濁剤を得た。
【0021】
実施例5 水和懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテルホスフェートナトリウム
(エチレンオキシド16モル) 5.0%
ジエチレングリコール 7.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
キサンタンガム 0.8%
水道水 66.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式粉砕し、水和懸濁剤を得た。
【0022】
実施例6 水和懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
トリフロキシストロビン 15.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテルホスフェートナトリウム
(エチレンオキシド16モル) 5.0%
ジエチレングリコール 7.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
キサンタンガム 0.8%
水道水 66.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式粉砕し、水和懸濁剤を得た。
【0023】
実施例7 水和剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
ジイソブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 3.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 4.0%
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0%
珪藻土(焼成) 16.0%
パイロフィライト系クレー 56.6%
を混合し、混合物を旋回摩砕式空気粉砕機(ジェットミル)で、平均粒径10μm以下に摩砕して、水和剤を得た。
【0024】
実施例8 顆粒状水和剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物 5.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 7.0%
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0%
塩化カリウム 16.0%
パイロフィライト系クレー 56.6%
を混合し、混合物を旋回摩砕式空気粉砕機(ジェットミル)で、平均粒径10μm以下に摩砕して得た製造用水和剤を、ニーダー中で粉重量の21%相当の蒸留水を添加して混練りし、1軸横押し出し式造粒機にて、0.7mmφのスクリーンを通して押し出し成型し、40℃温風乾燥機中で水分1.5%未満まで乾燥し、2mm程の長さに折り揃えて、顆粒状水和剤を得た。
【0025】
実施例9 粉剤
シフルフェナミド 0.34%
クレソキシム−メチル 1.5%
高分子フェノール系酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010) 0.05%
酸化珪素(アモルファス) 1.39%
を、混合し高性能(ピン型)衝撃式粉砕機(スタッドミル63C)で、粉砕し
製造用濃粉を得た。
調理用撹拌器(ケンミックス)を用いて、ドリフトレス(飛散性制御目的でアンダーカットしたもの)仕様の増量剤であるタルク・クレーを用い、
タルク 30.0%
パイロフィライト系クレー 64.1%
流動パラフィン 1.0%
を、全体にパラフィンが分散付着するように撹拌混合した希釈用粉体を得た。
製造用濃粉を希釈用粉体に添加し、十分混合した後、
酸化珪素(アモルファス) 1.5%
を添加混合して、流動性のある粉剤を得た。
【発明の効果】
本発明の組成物を植物病害防除に用いた試験例を示す。
試験例1 コムギうどんこ病防除試験
ジフィーポットで育苗したコムギ幼苗(品種:チホク,1.5葉期)に実施例1で示した混合乳剤、と各単剤を、所定の濃度に希釈し散布した。室温で自然乾燥した後、コムギうどんこ病菌(Blumeria graminis f. sp. tritici)の分生胞子を振掛け接種し、約20℃の恒温室で7日間感染、発病させた。葉上の病斑の出現状態を無処理区と比較調査し、防除効果を求めた。結果を第1表に示す。
【表1】
*:各単剤の下記組成の製剤を用いた。
シフルフェナミド 17.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
シクロヘキサノン 15.0%
メチルナフタレン 58.0%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させ、乳剤を得た。
クレソキシム−メチル 15.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
シクロヘキサノン 15.0%
メチルナフタレン 60.0%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させ、乳剤を得た。
【0026】
以上説明したように、本発明は、各種農園芸作物の病害、とりわけ各種うどんこ病を防除する上で、農薬活性成分の相乗的効果により高活性で環境負荷の少ない、農薬組成物を提供するものである。
【産業上の利用分野】
本発明は相乗的効果を有する2種の有効成分を含有する農園芸用殺菌剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より農園芸分野において数多くの殺菌剤が用いられているが、防除すべき病害の種類は非常に多く、また農業形態の変化による新たな病害も出現しており、高活性で広い殺菌スペクトルを有する殺菌剤組成物が求められている。
本発明の有効成分の1つである(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドは、国際公開WO96/19442号公報に農園芸用殺菌剤として有用であることが記載されている。また、この化合物がアゾキシストロビンを始めとするストロビルリン系剤と同時に使用することにより相乗的に殺菌効果を示すことも、国際公開WO97/46097号公報に記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミド(以下シフルフェナミドと記す)とストロビルリン系剤とを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤組成物において、両剤の相乗的殺菌活性を効果的に発揮させうる殺菌剤組成物を提供することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜30重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜30重量%、(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、(3)有機溶媒を20〜80重量%、含有することを特徴とする乳剤組成物(emulsifiable concentrate)であり、
第2に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜20重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜20重量%、(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、(3)有機溶媒を5〜60重量%、(4)水を20〜80重量%、含有することを特徴とする乳液剤組成物(emulsion, oil in water)であり、
第3に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜20重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜50重量%、(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、(3)有機溶媒を5〜60重量%、(4)濡れ剤、分散剤を0.6〜30重量%、(5)水を20〜80重量%、含有し、固体懸濁成分の平均粒径が5ミクロン未満であることを特徴とする乳化懸濁剤組成物(suspoemulsion)であり、
第4に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜40重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜50重量%、(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、(3)水を20〜80重量%、含有し、固体懸濁成分の平均粒径が5ミクロン未満であることを特徴とする水和懸濁剤組成物(suspension concentrate)であり、
第5に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜50重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜60重量%、(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、(3)増量剤を20〜80重量%、含有し、混合物を10ミクロン未満まで粉砕して製造したものであることを特徴とする水和剤組成物(wettable powder)であり、
第6に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜50重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜60重量%、(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、(3)増量剤を20〜80重量%、含有し、混合物を10ミクロン未満まで粉砕して製造したものであることを特徴とする顆粒状水和剤組成物(water dispersible granule)であり、
第7に、(1)農薬活性成分として、シフルフェナミドを0.1〜10重量%、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜20重量%、(2)増量剤を70〜99.8重量%、含有することを特徴とする粉剤組成物である。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明は、シフルフェナミドと、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または二種以上の化合物と、剤型に応じて選択される各種の補助剤からなる殺菌剤組成物である。
【0005】
シフルフェナミドとストロビルリン系化合物は、それらの相乗効果を発揮させるために、重量比で、1:50乃至10:1、好ましくは1:20乃至2:1の範囲で組成物中に含有させる。
【0006】
本発明組成物においては、乳剤、乳液剤、乳化懸濁剤では乳化剤、乳化安定剤として、水和懸濁剤、水和剤、顆粒水和剤では、濡れ剤、分散剤として界面活性剤が用いられる。
【0007】
乳化剤、乳化安定剤として用いられるものとしては、主に非イオン界面活性剤である脂肪族または脂環式アルコール、または飽和または不飽和脂肪酸、アルキルフェノールおよびスチレン化フェノールのポリグリコールエーテル誘導体であり、該誘導体は3ないし30個のグリコールエーテル基、(脂肪族)炭化水素基に8ないし20個の炭素原子、そしてアルキルフェノールのアルキル基に6ないし18個の炭素原子、スチレン化フェノールでは1ないし3個の置換スチリル基を含む。他の適当な非イオン界面活性剤は、20ないし250個のエチレングリコールエーテル基および10ないし100個のプロピレングリコールエーテル基をコポリマーとして含む通称プルロニック/テトラニックタイプの高分子界面活性剤や、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレンソルビタントリオレートもまた適当である。
【0008】
更に乳化安定化剤として、アニオン界面活性剤である脂肪族スルホン酸、脂肪族硫酸、脂肪族スルホコハク酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキルアリール硫酸のエステルや、スチレン化フェノールのポリグリコールエーテル誘導体の硫酸または燐酸エステルとそのアルカリ中和物を含んでも良い。
【0009】
水和懸濁剤、水和剤、顆粒水和剤において、濡れ剤、分散剤として用いられる界面活性剤として、非イオン界面活性剤としては、スチレン化フェノールのポリグリコールエーテル誘導体、プルロニック/テトラニックタイプの高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレートが挙げられる。
【0010】
しかし、主として用いられる界面活性剤は、アニオン界面活性剤の石鹸と合成界面活性化合物である。適当な石鹸は高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩、例えばココナッツ油または獣脂から得られる天然脂肪酸混合物のナトリウムまたはカリウム塩である。
また、いわゆる合成界面活性剤、特に脂肪族スルホン酸、脂肪族硫酸、脂肪族スルホコハク酸、アルキルアリールスルホン酸、またはアルキルアリール硫酸のエステルは、更に頻繁に使用される。スルホン酸、硫酸またはスルホコハク酸のエステルは、通常、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩或いはアンモニウム塩の形態で提供される。そして、通常は、炭素原子数8ないし22のアルキル基を含み、例えばリグノスルホン酸、アルキル硫酸エステル、天然脂肪酸から得られる脂肪族アルコール硫酸エステルの混合物、またはジアルキルスルホコハク酸エステルのナトリウム、カルシウムまたはマグネシウム塩である。アルキルアリールスルホン酸エステルの例は、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸及びそのホルムアルデヒド縮合生成物、またはトリスチリルフェノール硫酸エステルのナトリウム、カルシウムまたはトリエタノールアミン塩である。適当なホスフェート、例えば4ないし14モルのエチレンオキシドを含むアルキルフェノール、およびトリスチリルフェノール付加物のリン酸エステルの塩もまた適当である。またポリカルボン酸のナトリウム塩、イソブチレン−無水マレイン酸の共重合物、およびアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩或いはアンモニウム塩も適当である。
【0011】
乳剤、乳液剤、乳化懸濁剤で用いられる有機溶媒としては、植物油、石油系直鎖炭化水素、芳香族炭化水素例えばアルキル化ナフタレン、好ましくはα−メチルナフタレン、脂肪族または脂環式炭化水素例えばパラフィンまたはシクロヘキサン。グリコール並びにそれらのエーテル例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはモノエチルエーテル。エステル例えばオレイン酸メチル、二塩基酸メチルエステル類(DBE:デュポン社製)。ケトン例えばシクロヘキサノン、イソホロンまたはジアセトンアルコールこれらの1種または2種以上の混合物で使用することができる。
【0012】
水和剤、顆粒状水和剤、粉剤に用いられる増量剤としては、例えば、塩化カリウム、炭酸カリウム、リン酸塩、リン酸水素塩、硫酸アンモニウム、尿素などの無機塩、タルク、珪藻土,パイロフィライト系、あるいはカオリナイト系クレー等の天然鉱物粉、ゼオライト、酸化珪素等の吸油性の高い無機合成増量剤を挙げることができる。また、蔗糖、乳糖等の糖類、澱粉、デキストリン、セルロース、穀物粉、木挽き粉等の有機物も増量剤として挙げることができ、これら1種または2種以上の混合物でも使用することができる。
粒剤のための適当な粒状化吸収性担体は多孔性型のもので、例えば軽石、破砕レンガ、セピオライトまたはベントナイトであり、そして適当な非吸収性担体材料は方解石または砂である。更に非常に多くの粒状化した無機質および有機質の材料が使用し得る。
【0013】
本発明の製剤には、寒冷地仕様として溶剤の一部に、凍結防止剤を添加することもできる。凍結防止剤として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物でも使用することができる。
【0014】
また、乳濁剤、乳化懸濁剤、水和懸濁剤において、農薬活性成分粒子の沈降・分離を防止するため、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびその金属塩、ポリビニルアルコール、天然ガム類、ベントナイト等の増粘剤を添加することも可能である。
【0015】
本発明の組成物は、安定剤のような固形または液状補助剤、例えばエポキシ化したまたはエポキシ化してない植物油(例えばエポキシ化したココナッツ油、ナタネ油またはダイズ油)、消泡剤例えばシリコーンオイル、保存剤、粘度調節剤、結合剤および/または接着剤、並びに他の有効成分例えば殺細菌剤、殺カビ剤、殺バクテリア剤、殺虫剤または殺ダニ剤も含有していてもよい。
【0016】
本発明の組成物は既知の方法に従って、例えば、補助剤の不存在下、固形有効成分または有効成分の混合物を粉砕、篩分および/または圧縮して、例えば特定の粒径にし、次に少なくとも一種の補助剤の存在下、例えば有効成分または有効成分の混合物を補助剤と共に均一に混合および/または粉砕することにより製造される。
【0017】
【実施例】
下記の実施例は本発明を説明するためのものである。それらは、発明の限定を課するものではない。実施例中の%は、重量パーセントを示し、特に指定しない限り、調剤量は100gである。
実施例1 乳剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
シクロヘキサノン 15.0%
メチルナフタレン 56.6%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させ、乳剤を得た。
【0018】
実施例2 乳液剤
シフルフェナミド 2.0%
クレソキシム−メチル 10.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 1.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
メチルナフタレン 28.0%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させた後
ベンゾイソチアゾリン−3オン(20%DPG水溶液) 0.1%
ジプロピレングリコール 7.0%
水道水 43.9%
の混合液に添加して、高剪穿弾力乳化装置(ポリトロン)で、混合乳化させ乳液剤を得た。
【0019】
実施例3 乳化懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
トリスチリルフェニルエーテル
(エチレンオキシド16モル) 1.0%
ジオクチルスルホコハク酸マグネシウム 0.5%
メチルナフタレン 10.0%
を混合溶解し、製造用乳剤原液とする。この乳剤を、
クレソキシム−メチル 15.0%
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテル
(エチレンオキシド20モル) 4.0%
グリセリン 5.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
ナトリウムベントナイト 1.3%
水道水 57.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式混合粉砕し、乳化懸濁剤を得た。
【0020】
実施例4 水和懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
アゾキシストロビン 15.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテルホスフェートナトリウム
(エチレンオキシド16モル) 5.0%
ジエチレングリコール 7.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
キサンタンガム 0.8%
水道水 66.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式粉砕し、水和懸濁剤を得た。
【0021】
実施例5 水和懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテルホスフェートナトリウム
(エチレンオキシド16モル) 5.0%
ジエチレングリコール 7.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
キサンタンガム 0.8%
水道水 66.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式粉砕し、水和懸濁剤を得た。
【0022】
実施例6 水和懸濁剤
シフルフェナミド 3.4%
トリフロキシストロビン 15.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 2.0%
トリスチリルフェニルエーテルホスフェートナトリウム
(エチレンオキシド16モル) 5.0%
ジエチレングリコール 7.0%
10%イソチアゾリン系防腐剤水溶液 0.1%
と共に、
キサンタンガム 0.8%
水道水 66.7%
の懸濁液に添加して、ビーズミル(アイガーモーターミル)で直径1mmのジルコンビーズを用いて湿式粉砕し、水和懸濁剤を得た。
【0023】
実施例7 水和剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
ジイソブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 3.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 4.0%
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0%
珪藻土(焼成) 16.0%
パイロフィライト系クレー 56.6%
を混合し、混合物を旋回摩砕式空気粉砕機(ジェットミル)で、平均粒径10μm以下に摩砕して、水和剤を得た。
【0024】
実施例8 顆粒状水和剤
シフルフェナミド 3.4%
クレソキシム−メチル 15.0%
ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物 5.0%
リグノスルホン酸ナトリウム 7.0%
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0%
塩化カリウム 16.0%
パイロフィライト系クレー 56.6%
を混合し、混合物を旋回摩砕式空気粉砕機(ジェットミル)で、平均粒径10μm以下に摩砕して得た製造用水和剤を、ニーダー中で粉重量の21%相当の蒸留水を添加して混練りし、1軸横押し出し式造粒機にて、0.7mmφのスクリーンを通して押し出し成型し、40℃温風乾燥機中で水分1.5%未満まで乾燥し、2mm程の長さに折り揃えて、顆粒状水和剤を得た。
【0025】
実施例9 粉剤
シフルフェナミド 0.34%
クレソキシム−メチル 1.5%
高分子フェノール系酸化防止剤(イルカ゛ノックス1010) 0.05%
酸化珪素(アモルファス) 1.39%
を、混合し高性能(ピン型)衝撃式粉砕機(スタッドミル63C)で、粉砕し
製造用濃粉を得た。
調理用撹拌器(ケンミックス)を用いて、ドリフトレス(飛散性制御目的でアンダーカットしたもの)仕様の増量剤であるタルク・クレーを用い、
タルク 30.0%
パイロフィライト系クレー 64.1%
流動パラフィン 1.0%
を、全体にパラフィンが分散付着するように撹拌混合した希釈用粉体を得た。
製造用濃粉を希釈用粉体に添加し、十分混合した後、
酸化珪素(アモルファス) 1.5%
を添加混合して、流動性のある粉剤を得た。
【発明の効果】
本発明の組成物を植物病害防除に用いた試験例を示す。
試験例1 コムギうどんこ病防除試験
ジフィーポットで育苗したコムギ幼苗(品種:チホク,1.5葉期)に実施例1で示した混合乳剤、と各単剤を、所定の濃度に希釈し散布した。室温で自然乾燥した後、コムギうどんこ病菌(Blumeria graminis f. sp. tritici)の分生胞子を振掛け接種し、約20℃の恒温室で7日間感染、発病させた。葉上の病斑の出現状態を無処理区と比較調査し、防除効果を求めた。結果を第1表に示す。
【表1】
*:各単剤の下記組成の製剤を用いた。
シフルフェナミド 17.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
シクロヘキサノン 15.0%
メチルナフタレン 58.0%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させ、乳剤を得た。
クレソキシム−メチル 15.0%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 2.0%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル
(エチレンオキシド36モル) 4.0%
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
(エチレンオキシド30モル) 4.0%
シクロヘキサノン 15.0%
メチルナフタレン 60.0%
これらを混合し、40℃以下で加熱溶解させ、乳剤を得た。
【0026】
以上説明したように、本発明は、各種農園芸作物の病害、とりわけ各種うどんこ病を防除する上で、農薬活性成分の相乗的効果により高活性で環境負荷の少ない、農薬組成物を提供するものである。
Claims (7)
- (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜30重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜30重量%、
(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、
(3)有機溶媒を20〜80重量%、
含有することを特徴とする乳剤組成物。(emulsifiable concentrate) - (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜20重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜20重量%、
(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、
(3)有機溶媒を5〜60重量%、
(4)水を20〜80重量%、
含有することを特徴とする乳液剤組成物。(emulsion, oil in water) - (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜20重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜50重量%、
(2)乳化剤、および乳化安定剤を1〜30重量%、
(3)有機溶媒を5〜60重量%、
(4)濡れ剤、分散剤を0.6〜30重量%、
(5)水を20〜80重量%、
含有し、固体懸濁成分の平均粒径が5ミクロン未満であることを特徴とする乳化懸濁剤組成物。(suspoemulsion) - (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜40重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜50重量%、
(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、
(3)水を20〜80重量%、
含有し、固体懸濁成分の平均粒径が5ミクロン未満であることを特徴とする水和懸濁剤組成物。(suspension concentrate) - (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜50重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜60重量%、
(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、
(3)増量剤を20〜80重量%、
含有し、混合物を10ミクロン未満まで粉砕して製造したものであることを特徴とする水和剤組成物。(wettable powder) - (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜50重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜60重量%、
(2)濡れ剤、および分散剤を0.6〜30重量%、
(3)増量剤を20〜80重量%、
含有し、混合物を10ミクロン未満まで粉砕して製造したものであることを特徴とする顆粒状水和剤組成物。(water dispersible granule) - (1)農薬活性成分として、(Z)−N−[α−(シクロプロピルメトキシイミノ)−2,3−ジフルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−フェニルアセトアミドを0.1〜10重量%、
アゾキシストロビン、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンから選ばれる一種または2種以上を0.1〜20重量%、
(2)増量剤を70〜99.8重量%、
含有することを特徴とする粉剤組成物。
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