JP2004008969A - 噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステム - Google Patents

噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステム Download PDF

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Abstract

【課題】処理水と空気との接触確率を向上させて、処理水から鉄イオン、揮発性有機化合物を効率的に、かつ省エネルギーで分離・除去する。
【解決手段】噴射ノズル46から噴出された主噴流は、内部空間Vの概ねの中心線の方向に噴射される。主噴流が噴射されると噴流発生室45の8隅にはコアンダ効果により低圧うずである付着うずが発生し、主噴流には付着噴流が発生する。噴流発生室45には、不安定な主噴流の流れが発生することになる。これらの主噴流、付着うず等の噴流は、粒径が極めて微少な空気を発生すると共に、処理水とこの粒径が極めて微少な多数の空気と均一に混合、攪拌される。処理水に含まれる第1鉄イオンは、除鉄カラム5内の接触徐鉄濾材の表面で溶存酸素と反応し、オキシ水酸化鉄として濾材に付着して除去、分離される。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌・地下水に含まれる鉄分を分離して除去するための噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステムに関する。更に詳しくは、土壌環境中に含まれる物質を土壌、又は地盤中の水と共に汲み上げて、この中に含まれる鉄分、揮発性有機化合物等の物質を分離、除去するための噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄は地下水中に主に第1鉄イオン、第2鉄イオンとして溶けている。ただし、中性領域では殆ど第2鉄イオンは存在しない。これを飲料水等に使用するために、空気中の酸素を利用する気曝法、塩素剤を使う塩酸化法、オゾン酸化法等により、第1鉄イオンを酸化させて析出、又は沈殿させて除去させる方法が用いられている。実用的な除鉄法としては、直接酸化法における気曝酸化法、塩素酸化法、接触濾過法の3種類といわれている。接触ろ過法の中には、原水に空気を注入する方法も知られている。しかしながら、従来の接触ろ過法では原水と空気との混合を効率的に行う方法は知られていない。
【0003】
一方、工業用の洗浄、溶剤等とし使用された物質の中で、土壌(土木用語ではA層、B層という。)等の地盤、地下水の汚染物質としてジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3−ジクロロプロパン、ベンゼン等の揮発性有機化合物が土壌環境基準、地下水環境基準に指定され知られている。更に、クロロホルム、トランス−1,2−ジクロロエチレン、1,2ジクロロプロパン、p−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物の6種類が要監視項目として追加されている。
【0004】
これら揮発性有機化合物による土壌・地下水汚染は、そのほとんどが地表面あるいはその近くから揮発性有機化合物が土壌に浸入し、地下に浸透して土壌や地下水を汚染させたものである、と言われている。汚染源から流出した揮発性有機化合物は、液状のまま地下へ浸透し、一部が土壌の間隙中に滞留する。帯水層まで達した原液は、地層の間隙が大きければ帯水層中を降下して粘土層等の不透水層に達し、間隙が小さければ地下水面付近に滞留する、と言われている。
【0005】
これらの土壌中の揮発性有機化合物を除去して浄化するための処理技術は、土壌ガス吸引法、二重吸引法、気液混合抽出法、土壌掘削法等のように種々提案され実施されている。地下水の処理技術は、地下水揚水法、微生物処理法、反応性バリア等の処理法が提案され実施されている。また、土壌、又は地下水から分離された揮発性有機化合物を含むオフガスは、活性炭吸着法、触媒酸化法、熱酸化法、紫外線酸化法等により処理されている。
【0006】
前述した二重吸引法は、汚染された地層に達する井戸を掘り帯水層から地下水を揚水すると共に、土壌ガスも別途吸引して処理を行うものであり、気液混合抽出法は、真空ポンプを用いて高減圧により土壌ガスと地下水を同時吸引する技術であり、地下水揚水法は汚染物質が溶解している地下水をポンプで揚水する方法である。揚水された土壌ガス、及び原水は、何らかの方法で水と揮発性有機化合物を分離して除去しなければならない。
【0007】
この中で、揮発性有機化合物、低沸点有機塩素化合物を汚染地下水から分離して除去する技術として揚水曝気が知られている。揚水された汚染地下水は、地上に設置された曝気設備で空気と接触することによって、汚染地下水に含まれる揮発性の高い成分が気相に移行し浄化される。この排ガスの処理は、活性炭による吸着処理、熱分解、触媒分解等の方法が適用されている。
【0008】
この揚水曝気の代表的なものとしては、タワー状の曝気塔、トレー式、貯留槽で散気管を用いて曝気する等の方法が知られている。しかしながら、これらの従来の曝気方法では空気と原水の接触は、原水を上方から落下させて、同時に空気を下方から噴射させている。即ち、原水とこれに接触させる空気の流れの方向は、逆方向であり対向させているものが多い。
【0009】
この方法は、原水中の汚染濃度が濃くなり、気液比を上げたい場合(空気量を増加させい場合)に、空気の量を増加させると原水が空気に吹き上げられて落下が困難になり、結果として処理量が落ちるという問題がある。この結果、空気と原水の接触時間を長くしなければならず設備が大きくなる、処理エネルギーが増大する等の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、汚染された原水から除鉄する場合、又は揮発性有機化合物を分離する場合、従来の曝気法では空気の大きさ、即ち原水が曝気されるときに空気粒(泡)が大きく、かつ気液混合が弱いため原水との接触確率が小さいことに着目した。原水と接触する空気粒を小さく、かつ多くすると共に気液混合を強化することに着目したものである。
【0011】
即ち、単位体積当たりの空気の表面積を大きくすると共に気液混合を強化して、しかも処理量を低下させることがないものが望まれていた。本発明者等は、揮発性有機化合物を効率的に分離する揮発性有機化合物の除去方法とそのシステムを提案した(特願2002−111641号)。しかしながら、このシステムは、原水中の鉄分を除去するものではない。
【0012】
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達成する。
本発明の目的は、原水と空気との接触確率を向上させて、原水から鉄分を効率的に分離・除去できる、噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、少ない除去エネルギーで原水から鉄分を効率的に分離・除去できる、噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、簡単な構造のシステムで原水から鉄分を効率的に分離・除去できる、噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために次のような手段を採用する。
本発明の噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法は、原水から鉄分を分離して除去するための除鉄システムにおいて、前記原水を加圧して第1ノズル(21)で噴射し、前記噴射と共に空気を吸引、又は圧入して実質的に区画された第1空間(22)内で前記原水と前記気体を攪拌・混合するための噴流を形成し、前記第1空間(22)の吐出口から前記攪拌・混合された前記原水、及び前記原水から分離された前記鉄分含む空気とを前記第1空間(22)から吐出させ、前記原水と前記鉄分含む空気とを接触除鉄濾材層(25)で濾過して、原水中の鉄分を濾材に付着させることを特徴とする。
【0014】
前記第1空間(22)への前記原水と前記空気の噴射は、同一方向に噴射させると良い。前記噴流は、前記原水が前記第1空間(22)の壁面に付着する壁付着現象であるコアンダ効果を伴うものであるとより効果的である。
前記第1空間(22)は、3次元の空間で扁平であり、前記第1空間(22)の概ねの高さをHで、前記第1空間(22)の概ねの幅をWで表し、前記第1ノズル(21)の開口の有効直径をDで表すと、前記噴射は長さ方向に向いて前記第1空間(22)の概ねの中心線の方向に射出され、前記噴流の発生条件として、
<H、且つ、W/H>4
であると良い。
【0015】
本発明の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムは、原水を加圧して噴射するための第1ノズル(21)と、前記第1ノズル(21)に配置され空気を供給するための第1空気供給管(23)と、前記第1ノズル(21)に加圧された前記原水を供給するための第1加圧ポンプ(11)と、前記噴射と共に空気を吸引して実質的に区画された空間を備え、前記原水と前記空気を攪拌・混合するための噴流を形成するための第1噴流発生室(22)と、前記第1噴流発生室(22)には前記攪拌・混合された前記原水、及び前記原水から分離された前記鉄分を含む空気を排出するための第1吐出口(24)と、前記原水と前記鉄分含む空気とを接触除鉄濾材層(25)で濾過して、原水中の鉄分を濾材に付着させるための除鉄カラム(5)とからなることを特徴とする。
【0016】
前記噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、前記第1空気供給管(23)に加圧された空気を供給する第1ブロワ(4)とを有するものであると良い。更に、前記第1ノズル(21)と同軸に前記第1空気供給管(23)が配置されていると良い。
更に、前記噴流を発生する第1噴流発生室(22)は、3次元の空間で扁平であり、前記空間の概ねの高さをHで、前記空間の概ねの幅をWで表し、前記第1ノズル(21)の開口の有効直径をDで表すと、前記噴射は長さ方向に向いて前記空間の概ね中心線の方向に射出され、前記噴流の発生条件として、
<H、且つ、W/H>4 である
ことを特徴とする。
更に、前記除鉄カラム(5)から出た徐鉄水は、揮発性有機化合物を除去分離するための揮発性有機化合物の除去システム(30)で処理されると良い。
【0017】
前記噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、前記揮発性有機化合物の除去システム(30)は、徐鉄水を加圧して実質的に鉛直方向上方に噴射するための第2ノズル(46)と、前記第2ノズル(46)に配置され空気を供給するための第2空気供給管(48)と、前記第2ノズル(46)に加圧された前記原水を供給するための第2加圧ポンプ(41)と、前記噴射と共に空気を吸引して実質的に区画された空間を備え、前記原水と前記空気を攪拌・混合するための噴流を形成するための第2噴流発生室(45)と、前記第2噴流発生室(45)には前記攪拌・混合された前記徐鉄水、及び前記徐鉄水から分離された前記揮発性有機化合物を含む空気を排出するための第2吐出口(47)とからなることを特徴とする。
【0018】
更に、前記揮発性有機化合物の除去システム(30)は、前記第2ノズル(46)と同軸に前記第2空気供給管(48)が配置されていることを特徴とする。前記噴流を発生する第2噴流発生室(45)は、3次元の空間で扁平であり、前記空間の概ねの高さをHで、前記空間の概ねの幅をWで表し、前記第2ノズル(46)の開口の有効直径をDで表すと、前記噴射は長さ方向に向いて前記空間の概ね中心線の方向に射出され、前記噴流の発生条件として、
<H、且つ、W/H>4 である
ことを特徴とする。
【0019】
更に、前記揮発性有機化合物の除去システム(30)は、前記第2噴流発生室(45)は、多段階に直列に接続されていることを特徴とする。更に、前記揮発性有機化合物の除去システム(30)は、前記第2噴流発生室(45)から吐出された前記徐鉄水と空気の気液混合体を受け入れ、空気と前記原水を分離するための気液分離函(59a−59c,70)とからなることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を図面に従って説明する。図1は、本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムの実施の形態であり、これを揮発性有機化合物の除去システムに適用したときの機能ブロック図である。以下、この噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムの概要を説明する。汚染された地層に達する井戸1を掘り帯水層から地下水(以下、原水という。)が揚水される。汚染された地下水は、後述する気曝処理装置2に供給される。
【0021】
気曝処理装置2は、揚水した井戸水である原水に空気を吹き込み主に第1鉄イオンの接触酸化に必要な量の溶存酸素を供給するためのものである。気曝処理装置2には、ブロア4により加圧空気、又は自吸により空気が供給されている。気曝処理装置2で処理された原水は、後述する除鉄カラム5に送られる。除鉄カラム5は、酸化された第1鉄イオンを接触濾過除鉄法により除去するものである。
【0022】
また、除鉄カラム5は、逆洗処理水タンク7に配管されている。逆洗処理水タンク7は、除鉄カラム5の目詰まりを清掃するために処理水を逆流させて貯蔵するためのタンクである。目詰まり清掃の逆洗中に、水酸化鉄粒子の凝集を促進させるための促進剤が凝集剤タンク6から逆洗処理水配管内に送られる。また、除鉄カラム5は、逆洗処理水タンク7に配管されている。逆洗処理水タンク7は、除鉄カラム5の目詰まりを清掃するために処理水を逆流させて貯蔵するためのタンクである。
【0023】
除鉄カラム5で鉄分が除去された徐鉄水は、徐鉄水タンク8に送られる。徐鉄水タンク8は、揮発性有機化合物の除去システム9で処理する前の徐鉄水を貯蔵するための貯蔵タンクである。揮発性有機化合物の除去システム9で処理された処理水は、汚染された地下水から鉄分、揮発性有機化合物が除去されたものである。
【0024】
揮発性有機化合物の除去システム9で処理された処理水は、処理水タンク10に送られた後、公共下水、又は河川に放流される。図2は、図1に示した本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムを、揮発性有機化合物の除去システムに適用したときの配管図である。汚染された地層に達する井戸1から井戸ポンプ11により地下水(原水)が揚水される。この原水は、気曝処理装置2に供給される。
【0025】
気曝処理装置2には、ブロア4により加圧空気が供給されている。気曝処理装置2で処理された原水は、除鉄カラム5に送られる。除鉄カラム5には、酸化された第1鉄イオンの水酸化鉄粒子の凝集を促進するための促進剤が、凝集ポンプ15により凝集剤タンク6から送られる。逆洗処理水タンク7の戻しポンプ16は、除鉄カラム5の目詰まりを清掃した処理水を再処理するために除鉄カラム5に戻すための加圧ポンプである。
【0026】
除鉄カラム5で鉄分が除去された徐鉄水は、徐鉄水タンク8に送られ、徐鉄水タンク8内の徐鉄水ポンプ12により、揮発性有機化合物の除去システム9に送られる。揮発性有機化合物の除去システム9で処理された処理水は、処理水タンク10に送られ、排水ポンプ13により公共下水道、又は河川に放流される。浄化処理された処理水は、逆洗ポンプ14により逆洗により濾剤材を清掃するために除鉄カラム5に送られる。
【0027】
[気曝処理装置2]
図3は、気曝処理装置の詳細を示す断面図である。ブロア4は、井戸からの原水に空気を供給するためのポンプであり、原水中の溶存酸素を増加させるためのものである。溶存酸素の濃度の調節は、空気量の調節により行う。ただし、ブロア4の運転は必ずしも必要ではなく、原水中の鉄分が多く空気量を多く必要とするときに使用する。ブロア4を運転しないときは、空気弁により自吸により行う。
【0028】
噴流発生函20は、扁平の長方体状の箱形である。噴流発生函20の下面には、加圧された原水を下方に噴射する噴射ノズル21が固定されている。噴射ノズル21は、断面が円筒の環状空間である。噴流発生函20の内部には区画された噴流発生室22が形成されている。噴流発生室22の内部空間Vは、3次元の箱状の空間で扁平であり、空間の概ねの水平方向の厚さH(図示せず)で、それの概ねの幅をW、鉛直(垂直)方向の長さをLとし、噴射ノズル21の開口の有効直径をDとすると、概略するとD<H、W/H>4、且つW≦Lの関係にある。
【0029】
噴射ノズル21から噴出された主噴流は、鉛直方向で内部空間Vの概ねの中心線の方向で鉛直方向上向きに噴射される。主噴流が噴射されると噴流発生室22の8隅にはコアンダ効果により低圧うずである付着うずが発生し、主噴流には付着噴流が発生する。従って、噴流発生室22には、図3に図示したような2方向(図示上)の何れかに主噴流の流れが発生することになる。
【0030】
この主噴流は、一定で安定したものではなく、概略幅W方向の面内で揺れるよう動きの流れになる。即ち、主噴流は不安定であり揺れながら流れが発生することになる。これらの主噴流、付着うず等の噴流は、粒径が極めて微少な空気を発生すると共に、原水とこの粒径が極めて微少な多数の空気と均一に混合、攪拌する機能がある。
【0031】
空気粒が細かくなるほど単位体積あたりの表面積が飛躍的に増大するので、原水と空気が接触する確率が高くなり、原水に含まれる第1鉄イオンの接触酸化に必要な量の溶存酸素を容易に供給できる。噴流発生室22のコアンダ効果は、前述した寸法条件でなくても良いが、好ましくは前述した寸法条件にすれば図に示すように、内部空間Vに2つの噴流の何れかの方向に揺れるように主噴流が発生する。噴射ノズル21の中心には、空気供給管23が配置固定されている。空気供給管23は、ブロア4の吐出口に連結されておりこれから空気を吐出する。
【0032】
空気供給管23とブロア4と連結しないときは、噴射ノズル21から原水が噴流発生室22に吐出されるとき、この負圧により空気を引き込む。従って、井戸ポンプ11で加圧された原水は、原水供給パイプを介して噴射ノズル21に送られる。噴射ノズル21から噴射される処理水と共に、空気供給管23の下端からブロア4で加圧された空気が供給される。気曝処理装置2により空気が混合された原水は、除鉄カラム5に送られる。
【0033】
[接触除鉄濾材層25]
除鉄カラム5は、接触濾過除鉄法により溶存酸素と第1鉄イオンが濾材を触媒として反応し、オキシ水酸化鉄(FeOOH)として濾材に吸着することを活用した除鉄システムである。除鉄カラム5内では、次のような反応が進行しているとされている。
4Fe2++O+8OH→ 4FeOOH+2H
除鉄カラム5内の接触除鉄濾材層25は、下層から砂利、小砂利、濾過砂からなる。砂利、小砂利、濾過砂の表面には、黒褐色、又は黄褐色の被着物質がコートされる。この被着物質は、FeO,MnO,SiO等の組成が確認される。従って、原水から鉄、マンガン、シリコンが除去されることとなる。これらの成分が除去された徐鉄水は、次の揮発性有機化合物の除去システムで処理するために徐鉄水タンク8に送られる。
【0034】
[揮発性有機化合物の除去システム30]
[ブロワ33]
図4(a)は揮発性有機化合物の除去システム30を示す平面図、図4(b)は図4(a)の正面図である。台32上に搭載されたブロワ33は、二葉形ブロワと呼ばれているタイプの回転送風機であり、ケーシング内に二葉形ロータ(図示せず)を2個互いに位相をずらして取付け、これを同期歯車を介して逆方向に回転させて空気を圧送するものである。このタイプの送風機は、機能、構造は公知のものであり、本発明の要旨でもないのでこでは構造、機能については詳記しない。
【0035】
この送風機は、二葉形ロータであるが空気を加圧できるものであれば、このタイプ以外の回転送風機であっても良い。本例のブロワ33は、ゲージ圧で約0.02〜0.05Mpaの圧力の空気圧を発生させる。ブロワ33に取り入れる空気は、フィルター(図示せず)を通されて粉塵等の異物が除去される。ブロワ33の二葉形ロータは、電動機35により回転駆動される。電動機35は、この出力軸のプーリ36、Vベルト37、ブロワ33のプーリ38を介して、ブロワ33のロータを駆動する。ブロワ33の吸込み口には、円筒状の形をしたサイレンサ39が配置固定され運転中の騒音を減少させる。なお、吐出口34にもサイレンサ(図示せず)を配置すると騒音を低くすることができる。
【0036】
ブロワ33で加圧された空気は、吐出口34から出て分岐器52に入る。分岐器52の加圧空気は、分岐されて複数の吐出口である4本の継手管51から吐出される。ブロワ33で加圧された空気は、4本の継手管51から後述するようにそれぞれの噴流発生函44に送られる。
【0037】
[ポンプ41]
ポンプ41は、原水から徐鉄された徐鉄水を加圧するためのポンプである。本例では、4台のポンプ41が並列して配置されている。本実施の形態で使用したポンプ41は、渦巻きポンプ形式のものである。本実施の形態では、ゲージ圧で約0.05Mpa程度の圧力で原水を加圧する。加圧された徐鉄水は、前述した加圧空気と共に後述する噴流発生室45に噴射される。
【0038】
[噴流発生函44]
図5(a)、及び図5(b)は、噴流発生室の原理を示す図であり、図5(a)は正面で切断した断面図、及び図5(b)は側面で切断した断面図である。噴流発生函44は、扁平の長方体状の箱形であり、その長手方向が鉛直になるように配置されている。噴流発生函44の下面には、加圧された徐鉄水を上方に噴射する噴射ノズル46が固定されている。
【0039】
徐鉄水供給パイプ42をポンプ41で加圧された徐鉄水は、徐鉄水供給パイプ42を通して、噴射ノズル46に送られる。噴射ノズル46から噴射される徐鉄水と共に、空気供給管48の下端からブロワ33で加圧された空気が供給される。この構造では、徐鉄水の負圧作用により空気供給管48から空気を吸入する作用は少ない。
【0040】
噴射ノズル46は、断面が円筒の環状空間である。噴流発生函44の内部には区画された噴流発生室45が形成されている。噴流発生室45の内部空間Vは、3次元の箱状の空間で扁平であり、空間の概ねの水平方向の厚さHで、それの概ねの幅をW、鉛直(垂直)方向の長さをLとし、噴射ノズル46の開口の有効直径をDとすると、概略するとD<H、W/H>4、且つW≦Lの関係にある。噴流発生室45の内部空間Vは、前述した気曝処理装置2の噴流発生室22(図3参照)と類似構造である。
【0041】
噴射ノズル46から噴出された主噴流は、鉛直方向で内部空間Vの概ねの中心線の方向で鉛直方向上向きに噴射される。主噴流が噴射されると噴流発生室45の8隅にはコアンダ効果により低圧うずである付着うずが発生し、主噴流には付着噴流が発生する。従って、噴流発生室45には、図5(a)、又は図5(b)に図示したような2方向(図示上)の何れかに主噴流の流れが発生することになる。
【0042】
この主噴流は、一定で安定したものではなく、概略幅W方向の面内で揺れるよう動きの流れになる。即ち、主噴流は不安定であり揺れながら流れが発生することになる。これらの主噴流、付着うず等の噴流は、粒径が極めて微少な空気を発生すると共に、徐鉄水とこの粒径が極めて微少な多数の空気と均一に混合、攪拌する機能がある。
【0043】
徐鉄水は、粒径が極めて小さい空気と接触することによって、小さい空気粒は表面積(粒径の3乗の表面積となる。)を飛躍的に増大させるので徐鉄水と接触する確立が高くなり、徐鉄水に含まれる揮発性の高い成分が気相に移行し浄化される。しかも、徐鉄水と空気が同一方向に噴射されているので、空気量を増加させることが容易であり、しかも空気量を増加させると流速が上がり、攪拌効果を増大する利点がある。
【0044】
この作用によ、地下水、土壌等を汚染する揮発性有機化合物で汚染物質として知られているジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3−ジクロロプロパン、ベンゼン、クロロホルム、トランス−1,2−ジクロロエチレン、1,2ジクロロプロパン、p−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン等が、気相に移動する。
【0045】
噴流発生室45のコアンダ効果は、前述した寸法条件でなくても良いが、好ましくは前述した寸法条件にすれば図に示すように、内部空間Vに2つの噴流の何れかの方向に揺れるように主噴流が発生する。噴射ノズル46の中心には、空気供給管48が配置固定されている。空気供給管48は、ブロワ33の吐出口34に連結された継手管51に接続されているので、この口から空気を吐出する。
【0046】
空気供給管48は、噴射ノズル46から処理水が噴流発生室45に吐出されるとき、この負圧により空気を引き込む、これと同時に加圧された空気をブロワ33から引き込むためのものである。従って、ポンプ41で加圧された徐鉄水は、徐鉄水供給パイプ42を通して、噴射ノズル46に送られる。噴射ノズル46から噴射される処理水と共に、空気供給管48の下端からブロワ33で加圧された空気が供給される。
【0047】
図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、前述した噴流発生函44を示すものであり、図6(a)は正断面図、図6(b)は右側断面図、及び図6(c)は底面図である。吐出管47は、この上端は鉛直方向に向けて配置され、これに連続して水平方向に曲げて配置されている。噴流発生函44は、内部に噴流発生室45が形成された箱状の本体50からなる。本体50の機械的強度を高めるために、本体の外周を巻くように上下の端部と中間位置に、強化帯49が溶接により一体に固定されている。図6に示す噴射ノズル46は、図6(c)に示す構造のものである。
【0048】
[揮発性有機化合物の回収装置55]
噴流発生函44で処理水に含まれる揮発性の高い物質の成分が気相に移行する。この揮発性の高い物質は、回収しなくてはならない。揮発性有機化合物は、回収装置55で回収される(図7参照)。図7は、図4に示すように台32上に並列して配置された4台のポンプ41と4台の噴流発生函44であり、これらの接続関係を示すための展開図である。
【0049】
4台の噴流発生函44は、各噴流発生函支持台56上に固定配置されている(図7参照)。噴流発生函支持台56の下部空間に噴射ノズル46、空気供給管48等が配置されている。ポンプ41で加圧された徐鉄水は、徐鉄水供給パイプ42により噴射ノズル46に供給される。噴流発生函44の上端には、L字状に曲げられた吐出管47の一端が連結されている。吐出管47には、噴流発生函44内の噴流発生室45で処理水と、分離した揮発性有機化合物の成分を含んだ空気が混合された状態で流れる。
【0050】
この混合された空気と徐鉄水は、吐出管47の吐出口58から吐出する。吐出口58から吐出された空気と徐鉄水は、1段目気液分離函59aに吐出される。1段目気液分離函59aは、処理水と揮発性有機化合物を含んだ空気とを分離するためのものである。揮発性有機化合物を含んだ空気は、1段目気液分離函59aの上部の開口からパイプ66を介して、活性炭が詰められた吸着槽67に入り吸着される。
【0051】
従って、処理水に含まれている揮発性有機化合物は、空気と共に徐鉄水から除去されて揮発性有機化合物の少ないものとなる。揮発性有機化合物が減少した処理水は、1段目気液分離函59aの下部に貯まる。この処理水は、再び2台目のポンプ41で加圧されて、前述した同様の作用で2段目の噴流発生函44に送られて、揮発性有機化合物が分離・除去される。この減少割合は、後述するように各段階で1/5〜1/20以下となる。
【0052】
同様に、2段目気液分離函59b、3段目の気液分離函59c、及び最終段目気液分離函70の4段階で処理が完了した後の処理水は、最終的に処理済の処理水は環境基準以下に無害化されており、最終段目気液分離函70から排出パイプ71を介して公共下水道等に流される。
【0053】
【実施例】
気曝処理装置2の噴流発生室22の容積は、1960cc(外形寸法180×300×50mm、内径寸法174×294×44mm)であり、処理水量50〜150L/min、空気供給量0〜50L/min、処理水入口の直径(D)25mm、処理水出口の直径40mm、空気供給管23の入口の直径10mmである。この仕様の気曝処理装置2の噴流発生室22に、処理水量50L/min、空気供給量5L/minに設定したものは、入口の処理水の溶存酸素濃度は0ppmに近い数値であったが、この噴流発生室22出口では3〜4ppmになった。
【0054】
接触除鉄濾材層25は、概略4層からなり、下部の支持砂利層は3層からなる。下層に8〜12mm、中層に4mm〜8mm、下層に2mm〜4mmである(日本原料株式会社製の「ろ過砂利」(日本水道協会規格JWWAA A−103合格品を用いた。)。支持砂利層の最上部の接触徐鉄濾材は、有効径0.6mm、均等係数1.3を用いた(日本原料株式会社製の「ろ過砂」(日本水道協会規格JWWAA A−103合格品を用いた。)。
【0055】
この気曝処理装置2から除鉄カラム5を通したある処理水は、図8に示すように経過日数と共に処理能力が向上することが確認できた。接触除鉄濾材層25の砂利、小砂利、濾過砂の表面に、鉄分を含んだ被着物質がコートされるに従って、鉄分の除去が効率的に行われていることが確認できた。
【0056】
(その他の実施の形態)
本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムは、気曝処理装置2に空気を仕様したものであったが、酸素を吹き込んで処理するものであっても良い。
【0057】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明の噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法とそのシステムは、簡単な構造でしかも少ないエネルギーで原水から鉄分を効率的に除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムを、揮発性有機化合物の除去システムに適用したときの機能ブロック図である。
【図2】図2は、図1に示した本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムを、揮発性有機化合物の除去システムに適用したときの配管図である。
【図3】図3は、本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムの詳細を示す断面図である。
【図4】図4(a)は、揮発性有機化合物の除去システムを示す平面図であり、図4(b)は図4(a)の正面図である。
【図5】図5は、図5(a)、及び図5(b)は、噴流発生室の原理を示す図であり、図5(a)は正面で切断した断面図、及び図5(b)は側面で切断した断面図である。図5(c)は、他の構造の噴射ノズルの例を示す噴流発生函の断面図である。
【図6】図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、本実施の形態1の前述した噴流発生函を示すものであり、図6(a)は正断面図、図6(b)は右側断面図、及び図6(c)は底面図である。
【図7】図7は、4台のポンプと4台の噴流発生函の接続関係を示すための展開図である。
【図8】図8は、本発明の本発明の気曝処理装置を用いた水中の除鉄システムで実験したデータを示す表である。
【符号の説明】
1…井戸
2…気曝処理装置
4…ブロア
5…除鉄カラム
6…凝集剤タンク
7…逆洗処理水タンク
8…徐鉄水タンク
9…揮発性有機化合物の除去システム
12…徐鉄水ポンプ
20,44…噴流発生函
22,45…噴流発生室
21,46…噴射ノズル
23…空気供給管
25…接触除鉄濾材層
29…気液分離函
33…ブロワ
70…終末気液分離函

Claims (14)

  1. 原水から鉄分を分離して除去するための除鉄システムにおいて、
    前記原水を加圧して第1ノズル(21)で噴射し、
    前記噴射と共に空気を吸引、又は圧入して実質的に区画された第1空間(22)内で前記原水と前記気体を攪拌・混合するための噴流を形成し、
    前記第1空間(22)の吐出口から前記攪拌・混合された前記原水、及び前記原水から分離された前記鉄分含む空気とを前記第1空間(22)から吐出させ、
    前記原水と前記鉄分含む空気とを接触除鉄濾材層(25)で濾過して、原水中の鉄分を濾材に付着させる
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法。
  2. 請求項1又は2に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法において、
    前記第1空間(22)への前記原水と前記空気の噴射は、同一方向に噴射する
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法。
  3. 請求項1又は2に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法において、
    前記噴流は、前記原水が前記第1空間(22)の壁面に付着する壁付着現象であるコアンダ効果を伴うものである
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法。
  4. 請求項1又は2に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法おいて、
    前記第1空間(22)は、3次元の空間で扁平であり、
    前記第1空間(22)の概ねの高さをHで、前記第1空間(22)の概ねの幅をWで表し、前記第1ノズル(21)の開口の有効直径をDで表すと、
    前記噴射は長さ方向に向いて前記第1空間(22)の概ねの中心線の方向に射出され、前記噴流の発生条件として、
    <H、且つ、W/H>4
    であることを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄方法。
  5. 原水を加圧して噴射するための第1ノズル(21)と、
    前記第1ノズル(21)に配置され空気を供給するための第1空気供給管(23)と、
    前記第1ノズル(21)に加圧された前記原水を供給するための第1加圧ポンプ(11)と、
    前記噴射と共に空気を吸引して実質的に区画された空間を備え、前記原水と前記空気を攪拌・混合するための噴流を形成するための第1噴流発生室(22)と、
    前記第1噴流発生室(22)には前記攪拌・混合された前記原水、及び前記原水から分離された前記鉄分を含む空気を排出するための第1吐出口(24)と、
    前記原水と前記鉄分含む空気とを接触除鉄濾材層(25)で濾過して、原水中の鉄分を濾材に付着させるための除鉄カラム(5)と
    からなることを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  6. 請求項5に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記第1空気供給管(23)に加圧された空気を供給する第1ブロワ(4)とを有するものであることを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  7. 請求項5又は6に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記第1ノズル(21)と同軸に前記第1空気供給管(23)が配置されている
    ことを特徴とする鉄分の除去システム。
  8. 請求項5又は6に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記噴流を発生する第1噴流発生室(22)は、3次元の空間で扁平であり、
    前記空間の概ねの高さをHで、前記空間の概ねの幅をWで表し、前記第1ノズル(21)の開口の有効直径をDで表すと、
    前記噴射は長さ方向に向いて前記空間の概ね中心線の方向に射出され、前記噴流の発生条件として、
    <H、且つ、W/H>4 である
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  9. 請求項5ないし8から選択される1項に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記除鉄カラム(5)から出た徐鉄水は、揮発性有機化合物を除去分離するための揮発性有機化合物の除去システム(30)で処理される
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  10. 請求項9に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記揮発性有機化合物の除去システム(30)は、
    原水を加圧して実質的に鉛直方向上方に噴射するための第2ノズル(46)と、
    前記第2ノズル(46)に配置され空気を供給するための第2空気供給管(48)と、
    前記第2ノズル(46)に加圧された前記徐鉄水を供給するための第2加圧ポンプ(41)と、
    前記噴射と共に空気を吸引して実質的に区画された空間を備え、前記原水と前記空気を攪拌・混合するための噴流を形成するための第2噴流発生室(45)と、
    前記第2噴流発生室(45)には前記攪拌・混合された前記徐鉄水、及び前記徐鉄水から分離された前記揮発性有機化合物を含む空気を排出するための第2吐出口(47)と
    からなることを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  11. 請求項10に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム噴流発生装置において、
    前記第2ノズル(46)と同軸に前記第2空気供給管(48)が配置されている
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  12. 請求項10に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記噴流を発生する第2噴流発生室(45)は、3次元の空間で扁平であり、
    前記空間の概ねの高さをHで、前記空間の概ねの幅をWで表し、前記第2ノズル(46)の開口の有効直径をDで表すと、
    前記噴射は長さ方向に向いて前記空間の概ね中心線の方向に射出され、前記噴流の発生条件として、
    <H、且つ、W/H>4 である
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  13. 請求項10に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記第2噴流発生室(45)は、多段階に直列に接続されている
    ことを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
  14. 請求項10に記載の噴流発生装置を用いた水中の除鉄システムにおいて、
    前記第2噴流発生室(45)から吐出された前記徐鉄水と空気の気液混合体を受け入れ、空気と前記原水を分離するための気液分離函(59a−59c,70)と
    とからなることを特徴とする噴流発生装置を用いた水中の除鉄システム。
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