JP2004006783A - 投影光学系、露光装置、露光方法及びマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】局所的なフレアを許容範囲内に抑えた投影光学系を提供することである。
【解決手段】波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面R上のパターンの像を第2面W上に形成する投影光学系PLであって、前記第1面Rに配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンを有する投影パターンを前記第2面へ投影する場合、前記第2面W上に形成される前記明パターンの像の照度を100とするとき、前記第2面W上に形成される前記暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面R上のパターンの像を第2面W上に形成する投影光学系PLであって、前記第1面Rに配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンを有する投影パターンを前記第2面へ投影する場合、前記第2面W上に形成される前記明パターンの像の照度を100とするとき、前記第2面W上に形成される前記暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レチクルのパターンの像を基板上に投影するための投影光学系、この投影光学系を備えた露光装置、この投影光学系を用いた露光方法及びマイクロデバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路の高集積化、高密度化が進められている。半導体集積回路の線幅を細くし、回路パターンを更に精密なものとするために、半導体集積回路製造用の露光装置のフォトリソグラフィ解像度の更なる向上が求められている。露光装置のフォトリソグラフィ解像度を向上させるために、露光装置で用いられる露光光は、これまでにg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ光(248nm)へと短波長化が進められており、現在、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光、即ちArFエキシマレーザ光(193nm)、F2レーザ光(157nm)へと更なる短波長化が図られている。
【0003】
ここで露光装置においては、露光光が短波長化することにより投影光学系を構成する光学素子の中のいくつかの光学素子の硝材として、短波長域において光透過率が極めて高い蛍石が用いられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の露光装置においては、ウエハ上において局所的なフレア、即ちウエハ上における露光光の0次光の到達点の周辺部にフレア光が到達することが知られている。この局所的なフレアが存在することにより、ウエハ上に所定の線幅のパターンを形成しようとした場合に、形成されたパターンが所定の線幅よりも細くなり、製造された半導体素子が所望の性能を有さなくなる場合がある。
【0005】
この発明の課題は、局所的なフレアを許容範囲内に抑えた投影光学系、この投影光学系を備えた露光装置、この投影光学系を用いた露光方法及びマイクロデバイスの製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の投影光学系は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面上のパターンの像を第2面上に形成する投影光学系であって、前記第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、前記第2面上に形成される前記明パターンの像の照度を100とするとき、前記第2面上に形成される前記暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であることを特徴とする。
【0007】
この請求項1記載の投影光学系によれば、第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、第2面上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であるため、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)に精密に形成することができる。
【0008】
ここで、請求項1記載の投影光学系において、第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、第2面上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が5以下であることが好ましい。この場合には、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)により精密に形成することができる。
【0009】
更に、請求項1記載の投影光学系において、第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、第2面上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が3以下であることがより一層好ましい。この場合には、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)により一層精密に形成することができる。
【0010】
また、請求項2記載の投影光学系は、前記第1面に1つの明点が位置する場合、前記第2面上に形成される前記1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、前記1つの明点の像の中心位置(重心位置)より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が1.5以下であることを特徴とする。
【0011】
この請求項2に記載の投影光学系によれば、第2面上におけるフレア光の影響を大幅に低減できるため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面のパターンの像を第2面に極めて良好かつ精密に形成することができる。
【0012】
また、請求項3記載の投影光学系は、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする。
【0013】
この請求項3記載の投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面のパターンの像を第2面に精密に形成することができる。
【0014】
また、請求項4記載の投影光学系は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面のパターンの像を第2面上に形成する投影光学系であって、前記第1面に1つの明点が位置する場合、前記第2面上に形成される前記1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、前記1つの明点の像の中心位置(重心位置)より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が1.5以下であることを特徴とする。この請求項4記載の投影光学系によれば、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)に精密に形成することができる。
【0015】
ここで、請求項4記載の投影光学系において、第1面に1つの明点が位置する場合、第2面上に形成される1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、1つの明点の像の中心位置より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が0.8以下であることが好ましい。この場合には、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)により一層精密に形成することができる。
【0016】
また、請求項5記載の投影光学系は、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする。
【0017】
この請求項5記載の投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0018】
また、請求項6記載の投影光学系は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する投影光学系であって、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする。
【0019】
ここで、請求項6記載の投影光学系において、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が12%以下であることが好ましい。更に、この請求項6記載の投影光学系において、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が8%以下であることが好ましい。
【0020】
この請求項6記載の投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0021】
また、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が12%以下に抑えられている場合には、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が、線幅の変化量が15%の場合に比較して好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面の像を第2面に更に精密に形成することができる。
【0022】
更に、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が8%以下に抑えられている場合には、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が、線幅の変化量が12%の場合に比較して更に好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に更に精密に形成することができる。
【0023】
また、請求項7記載の露光装置は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明光学系と、前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置されている基板上に投影するための請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系とを備えることを特徴とする。
【0024】
この請求項7記載の露光装置によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いてレチクルの像をウエハ(基板)上に形成する場合に、レチクルの像をウエハ上に精密に形成することができる。
【0025】
また、請求項8記載の露光方法及び請求項9記載のマイクロデバイスの製造方法は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明工程と、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置される基板上に投影する投影工程とを含むことを特徴とする。
【0026】
この請求項8記載の露光方法及び請求項9記載のマイクロデバイスの製造方法によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いてレチクルの像をウエハ(基板)上に形成する場合に、レチクルの像をウエハ上に精密に形成することができる。これにより良好なマイクロデバイスを製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。図1は、投影光学系を備えた投影露光装置の構成を示す図である。
【0028】
図1に示すように、投影光学系PLの物体面(第1面)には所定の回路パターンが形成された投影原版としてレチクルRが配置され、投影光学系PLの像面(第2面)には、基板としてのフォトレジストが塗布されたウエハWが配置されている。レチクルRはレチクルステージRS上に保持され、ウエハWはウエハステージWS上に保持されている。レチクルRの上方には、レチクルRを均一照明するための照明光学系ISが配置されている。
【0029】
投影光学系PLは、瞳位置近傍に可変の開口絞りASを有すると共に、レチクルR側及びウエハW側において、実質的にテレセントリックとなっている。照明光学系ISは、ArFエキシマレーザ光源、このArFエキシマレーザ光源からの露光光の照度分布を均一化するためのフライアイレンズ、照明系開口絞り、可変視野絞り(レチクルブラインド)、及びコンデンサレンズ系等から構成されている。照明光学系ISから供給される露光光は、レチクルRを照明し、投影光学系PLの瞳位置には照明光学系IS中の光源の像が形成され、所謂ケーラー照明が行われる。そして、ケーラー照明されたレチクルRのパターンの像が、投影光学系PLを介して投影倍率で縮小されてウエハW上に露光(転写)される。
【0030】
ここで、投影光学系PLは、複数のレンズ(光学素子)を組み合わせて構成されているものであり、投影光学系PLを構成するレンズの硝材として石英、蛍石等が用いられている。なお、本願発明者らの鋭意研究の結果、局所的なフレアは、投影光学系を構成する光学素子の硝材として用いられる蛍石の内部の不均質性のうちの高周波数成分及び/又は蛍石の表面形状の面粗さの高周波数成が発生要因であることが判明した。そして、この実施の形態にかかる投影光学系PLにおいては、硝材として蛍石を用いたレンズの数を所定数以下に抑えることで、蛍石に起因するフレア光の低減を図っている。
【0031】
この投影光学系PLは、硝材として蛍石を用いたレンズの数を所定数以下に抑えていることから、ウエハW上における局所的なフレア光の量、フレア光の光強度の最大値、フレア光のウエハW上における到達範囲が許容範囲内に抑えられている。即ち、例えば図2に示すように、第1面(レチクル面、投影光学系PLの物体面)に配置されたレチクル(マスク)R上に暗パターン(図中領域A)と暗パターンAの周囲に形成された明パターン(図中領域B)とが存在する場合、第2面(ウエハ面、投影光学系PLの像面)に配置されたウエハW面上に形成される像を図3に示す。図3に示すように、明パターン(領域B)からの光(波長200nmよりも短波長の波長域の光)は、投影光学系PLを通過し、領域B′(明パターン像の領域)に到達する。この場合に明パターンBからの光の一部が投影光学系PL内の開口絞りASにて回折されて回折光となり、また投影光学系PLを構成するレンズ等の光学部材から発生するフレア光となる。これら回折光及びフレア光の一部が暗パターン(領域A)を投影する領域A′(暗パターン像の領域)に到達するため、領域A′の照度は0とならない。
【0032】
図4は、図3に示す領域A′近傍の照度分布を示す図である。図4に示すように、領域A′から十分離れた領域B′での照度を照度B1とし、領域A′内の照度の平均値を平均照度A1とし、照度B1を100で規格化した場合において、平均照度A1が8以下であることから、どのようなパターン構成のマスクを使用した場合においても高精度な投影露光が可能となる。なお、本発明でいう暗パターンとは、比較的広い範囲の明部(光透過部)の中に形成される小さな暗部(遮光部)を意味する。また、本発明でいう明点とは、比較的広い範囲の暗部(遮光部)の中に形成される小さな明部(光透過部)を意味する。
【0033】
従って、この投影光学系PLにおいて、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて物体面(第1面)に配置されているレチクルRの像を像面(第2面)に配置されているウエハW上に形成する場合に、レチクルRのパターンの像をウエハW上に精密に形成することができる。
【0034】
この実施の形態においては、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用い、レチクルR面に配置された暗パターンとこの暗パターンの周囲に存在する明パターンを有する投影パターンを像面としてのウエハ面に投影する場合、ウエハW上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、ウエハW上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が5以下であることが好ましい。この場合には、レチクルR面のパターンの像をウエハW面上により精密に形成することができる。
【0035】
更に、この実施の形態においては、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用い、レチクルR面に暗パターンと暗パターンの周囲に存在する明パターンとが位置する場合、ウエハW上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、ウエハW上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が3以下であることがより一層好ましい。この場合において、フレア光等による影響をより低減することができ、レチクルR面のパターンの像をウエハW面上により一層精密に形成することができる。
【0036】
また、この実施の形態において、図5は、例えばレチクルR面(第1面、物体面)上にコンタクトホール等の一点とみなせるパターンが位置する場合、投影光学系PLによりウエハW面(第2面、像面)上に形成されるパターン像(コンタクトホール等の一点とみなせるパターンの像)に関する点像強度分布を示す図である。図5は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いた時の点像強度分布の様子を示している。図5に示すように、点像の中心(重心)を原点0とし、ウエハW面上に形成される点像のエネルギー総量を100とした場合、半径1μmから4μmまでの環状部分領域内に分布するエネルギー総量は1.5以下である。この場合において、どのようなパターン構成のマスクを使用した場合においても高精度な投影露光が可能となる。
【0037】
更に、点像の中心(重心)を原点0とし、ウエハW面上に形成される点像のエネルギー総量を100とした場合、半径1μmから4μmまでの環状部分領域内に分布するエネルギー総量は0.8以下であることが望ましい。この場合には、レチクルR面のパターンの像をウエハW面上により精密に形成することができる。
【0038】
次に、図6のフローチャートを参照して、上述の投影光学系PLが有する局所的なフレア光の光強度の計測について説明する。なお、ここで局所的なフレア光の光強度の計測を行う投影光学系PLは、露光光としてArFエキシマレーザ光を用いるものであり、開口数(N.A.)が0.78、倍率が0.25である。
【0039】
まず、投影光学系PLを構成する各レンズ材料のそれぞれの透過波面を計測する(ステップS10)。この透過波面計測に際しては、露光光(本実施の形態ではArFエキシマレーザ)の波長と同じ波長で行うことが好ましい。そして、各レンズ材料の透過波面の測定結果を波面のグリッドデータとして取得する(ステップS11)。ここで、図7は、投影光学系PLを構成する複数のレンズ素子のうちの1つのレンズ材料の露光光と同波長の測定光を用いて測定された透過波面のグリッドデータを示すものである。
【0040】
次に、測定された透過波面のデータに対してフーリエ変換を行うことにより周波数展開する(ステップS12)。図8は、空間周波数と振幅との関係を示すグラフである。なお、この図8において、2×10−5よりも大きい振幅を有する光を局所的フレア光とする。
【0041】
次に、投影光学系PLを構成する各レンズ素子に関する情報(曲率半径、面間隔、屈折率等)を用いて、上記局所的フレア光を光線追跡し、ウエハW上でのフレア光の分布を求める(ステップS13)。
【0042】
なお、図8に示した結果は、ウエハW上の1つの像点でのデータ(1像点に対するフレアの分布)であるため、このデータに対して積分を行い(ステップS14)、フレア光の光強度に変換する(ステップS15)。ここで、図9は、図8に示される特性を有するレンズ材料が投影光学系PLの瞳位置に存在したときに、ウエハW上におけるフレア光の分布を示すグラフである。
【0043】
上述のステップにより求められるシミュレーション結果によれば、この実施の形態にかかる投影光学系PLにおいては、レチクルR面に配置された暗パターンとこの暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを像面としてのウエハ面上へ投影する場合、ウエハW面(投影光学系の像面)上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、ウエハW面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値は1.5である。
【0044】
また、上記シミュレーション結果によれば、この実施の形態にかかる投影光学系PLにおいては、レチクルR面に1つの明点が位置する場合、ウエハW面(投影光学系の像面)に形成される1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、1つの明点の像の中心位置より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が0.2である。
【0045】
これにより、露光光として波長200nmよりも短波長の波長域の光を用いてレチクルRのパターン像をウエハW上に形成する場合に、レチクルRのパターン像をウエハW上に精密に形成することができる。
【0046】
ここで、投影光学系PLを構成するレンズ材料の透過波面の測定に際しては、例えばオイルオンプレート法を用いることができる。これはレーザ干渉計の光学系に例えば円柱又は角柱状に加工された光学部材を試料として用いて透過波面収差の測定を行うものである。なお、干渉計で得られた透過波面収差を光学部材の厚さで割ることにより光学部材の屈折率分布を求めることが可能である。
【0047】
次に、図1に示す露光装置を用いて、投影光学系PLが有する局所的フレア光の量、最大値等を推定するために、所定の線幅を有するパターンをウエハW上に形成することについて説明する。ここで図10は、所定の線幅を有するパターンの周囲が暗部である場合のパターン形状、図11は、所定の線幅を有するパターンの周囲が明部である場合のパターン形状を示している。なお、図10に示すパターンの線幅と図11に示すパターンの線幅は同一である。
【0048】
即ち、図1に示す露光装置を用いて、図10に示すパターンの周囲が暗部であるパターン形状をウエハW上に第1パターンとして形成する。また、図1に示す露光装置を用いて、図11に示すパターンの周囲が明部であるパターン形状をウエハW上に第2パターンとして形成する。
【0049】
そして、形成された第1パターンと第2パターンの線幅について臨界線幅(CD:Critical Dimension)計測を行った。即ち、図10及び図11において矢印で挟まれているパターンの線幅についてCD計測を行った。その結果、第1パターンの線幅に対する第2パターンの線幅の変化量、即ち減少量が15%以下であった。従って、この投影光学系においては、ウエハW上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、ウエハW上に形成される明点の像の中心位置より所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられていると推定される。
【0050】
従って、例えば、150nmの線幅を有するパターンをウエハW上に形成して半導体素子等を製造する場合においても、不良品の発生確率を極めて小さく抑え、精密な半導体素子等を製造することができる。
【0051】
なお、この実施の形態において、第1パターンの線幅に対する第2パターンの線幅の変化量、即ち減少量が12%以下である場合には、例えば、120nmの線幅を有するパターンをウエハW上に形成して半導体素子等を製造する場合においても、不良品の発生確率を極めて小さく抑え、精密な半導体素子等を製造することができる。更に、第1パターンの線幅に対する第2パターンの線幅の変化量、即ち減少量が8%以下である場合には、例えば、100nmの線幅を有するパターンをウエハW上に形成して半導体素子等を製造する場合においても、不良品の発生確率を極めて小さく抑え、精密な半導体素子等を製造することができる。
【0052】
なお、上述の実施の形態においては、照明光学系ISの光源としてArFエキシマレーザ光源を用いているが、波長200nm以下の光を照射する、例えば、F2レーザ光源を用いてもよい。
【0053】
次に、この発明の実施の形態による露光装置をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法について説明する。図12は、マイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。まず、図12のステップS40において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップS42において、その1ロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップS44において、この発明の実施の形態にかかる露光装置を用いて、レチクル(マスク)R上のパターンの像がその投影光学系PLを介して、その1ロットのウエハW上の各ショット領域に順次露光転写される。即ち、照明光学系ISを用いてレチクルRが照明され、投影光学系PLを用いてレチクルR上のパターンの像がウエハW上に投影され露光転写される。従って、ArFエキシマレーザ光源からの露光光を用いてレチクルRの像をウエハW上に形成する場合に、レチクルRの像を、ウエハW上に精密に形成することができる。
【0054】
その後、ステップS46において、その1ロットのウエハW上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS48において、その1ロットのウエハW上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハW上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
【0055】
また、この発明の実施の形態にかかる露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図13のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図13は、この実施の形態の露光装置を用いてプレート上に所定のパターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【0056】
図13のパターン形成工程S50では、この実施の形態の露光装置を用いてレチクル(マスク)Rのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。即ち、照明光学系ISを用いてレチクルRが照明され、投影光学系PLを用いてレチクルR上のパターンの像が感光性基板上に投影され露光転写される。従って、ArFエキシマレーザ光源からの露光光を用いてレチクルRの像を感光性基板上に形成する場合に、レチクルRの像を、感光性基板上に精密に形成することができる。
【0057】
この光リソグラフィ工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S52へ移行する。
【0058】
次に、カラーフィルタ形成工程S52では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、又はR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S52の後に、セル組み立て工程S54が実行される。セル組み立て工程S54では、パターン形成工程S50にて得られた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ形成工程S52にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
【0059】
セル組み立て工程S54では、例えば、パターン形成工程S50にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S52にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組立工程S56にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
この発明の投影光学系によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の中心位置(重心位置)より所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0061】
また、この投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の中心位置(重心位置)より所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0062】
また、この発明の露光装置によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面上に精密に形成することができる。
【0063】
また、この発明の露光方法及びマイクロデバイスの製造方法によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。これにより良好なマイクロデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる露光装置の全体の概略構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかるフレア光の計測をするためのレチクルの投影パターン(孤立暗パターン)の例を示す図である。
【図3】図2に示すレチクルの投影パターンがウエハ面に形成されたときの様子を示す図である。
【図4】図3に示すレチクルの投影パターン像(孤立暗パターン像領域及び明パターン像領域)での照度を示す図である。
【図5】ウエハ面上に形成される明点像の強度分布を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態にかかる露光装置の投影光学系に存在する局所的フレア光の計測について説明するためのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態にかかる露光光が露光装置の投影光学系を透過した波面を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態にかかる露光光の透過波面を周波数展開し周波数と振幅との関係を示すグラフである。
【図9】この発明の実施の形態にかかるフレア光の強度とウエハ上の位置との関係を示すグラフである。
【図10】この発明の実施の形態にかかる露光装置を用いてウエハ上に形成するパターンの形状を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態にかかる露光装置を用いてウエハ上に形成するパターンの形状を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての半導体デバイスを製造する方法のフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての液晶表示素子を製造する方法のフローチャートである。
【符号の説明】
IS…照明光学系、R…レチクル、RS…レチクルステージ、PL…投影光学系、AS…開口絞り、W…ウエハ、WS…ウエハステージ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、レチクルのパターンの像を基板上に投影するための投影光学系、この投影光学系を備えた露光装置、この投影光学系を用いた露光方法及びマイクロデバイスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路の高集積化、高密度化が進められている。半導体集積回路の線幅を細くし、回路パターンを更に精密なものとするために、半導体集積回路製造用の露光装置のフォトリソグラフィ解像度の更なる向上が求められている。露光装置のフォトリソグラフィ解像度を向上させるために、露光装置で用いられる露光光は、これまでにg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ光(248nm)へと短波長化が進められており、現在、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光、即ちArFエキシマレーザ光(193nm)、F2レーザ光(157nm)へと更なる短波長化が図られている。
【0003】
ここで露光装置においては、露光光が短波長化することにより投影光学系を構成する光学素子の中のいくつかの光学素子の硝材として、短波長域において光透過率が極めて高い蛍石が用いられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の露光装置においては、ウエハ上において局所的なフレア、即ちウエハ上における露光光の0次光の到達点の周辺部にフレア光が到達することが知られている。この局所的なフレアが存在することにより、ウエハ上に所定の線幅のパターンを形成しようとした場合に、形成されたパターンが所定の線幅よりも細くなり、製造された半導体素子が所望の性能を有さなくなる場合がある。
【0005】
この発明の課題は、局所的なフレアを許容範囲内に抑えた投影光学系、この投影光学系を備えた露光装置、この投影光学系を用いた露光方法及びマイクロデバイスの製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の投影光学系は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面上のパターンの像を第2面上に形成する投影光学系であって、前記第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、前記第2面上に形成される前記明パターンの像の照度を100とするとき、前記第2面上に形成される前記暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であることを特徴とする。
【0007】
この請求項1記載の投影光学系によれば、第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、第2面上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であるため、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)に精密に形成することができる。
【0008】
ここで、請求項1記載の投影光学系において、第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、第2面上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が5以下であることが好ましい。この場合には、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)により精密に形成することができる。
【0009】
更に、請求項1記載の投影光学系において、第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、第2面上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が3以下であることがより一層好ましい。この場合には、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)により一層精密に形成することができる。
【0010】
また、請求項2記載の投影光学系は、前記第1面に1つの明点が位置する場合、前記第2面上に形成される前記1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、前記1つの明点の像の中心位置(重心位置)より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が1.5以下であることを特徴とする。
【0011】
この請求項2に記載の投影光学系によれば、第2面上におけるフレア光の影響を大幅に低減できるため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面のパターンの像を第2面に極めて良好かつ精密に形成することができる。
【0012】
また、請求項3記載の投影光学系は、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする。
【0013】
この請求項3記載の投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面のパターンの像を第2面に精密に形成することができる。
【0014】
また、請求項4記載の投影光学系は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面のパターンの像を第2面上に形成する投影光学系であって、前記第1面に1つの明点が位置する場合、前記第2面上に形成される前記1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、前記1つの明点の像の中心位置(重心位置)より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が1.5以下であることを特徴とする。この請求項4記載の投影光学系によれば、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)に精密に形成することができる。
【0015】
ここで、請求項4記載の投影光学系において、第1面に1つの明点が位置する場合、第2面上に形成される1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、1つの明点の像の中心位置より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が0.8以下であることが好ましい。この場合には、第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)により一層精密に形成することができる。
【0016】
また、請求項5記載の投影光学系は、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする。
【0017】
この請求項5記載の投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0018】
また、請求項6記載の投影光学系は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する投影光学系であって、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする。
【0019】
ここで、請求項6記載の投影光学系において、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が12%以下であることが好ましい。更に、この請求項6記載の投影光学系において、前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が8%以下であることが好ましい。
【0020】
この請求項6記載の投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0021】
また、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が12%以下に抑えられている場合には、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が、線幅の変化量が15%の場合に比較して好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面(レチクル面)のパターンの像を第2面(ウエハ面、投影光学系の像面)上に形成する場合に、第1面の像を第2面に更に精密に形成することができる。
【0022】
更に、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が8%以下に抑えられている場合には、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が、線幅の変化量が12%の場合に比較して更に好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に更に精密に形成することができる。
【0023】
また、請求項7記載の露光装置は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明光学系と、前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置されている基板上に投影するための請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系とを備えることを特徴とする。
【0024】
この請求項7記載の露光装置によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いてレチクルの像をウエハ(基板)上に形成する場合に、レチクルの像をウエハ上に精密に形成することができる。
【0025】
また、請求項8記載の露光方法及び請求項9記載のマイクロデバイスの製造方法は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明工程と、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置される基板上に投影する投影工程とを含むことを特徴とする。
【0026】
この請求項8記載の露光方法及び請求項9記載のマイクロデバイスの製造方法によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いてレチクルの像をウエハ(基板)上に形成する場合に、レチクルの像をウエハ上に精密に形成することができる。これにより良好なマイクロデバイスを製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。図1は、投影光学系を備えた投影露光装置の構成を示す図である。
【0028】
図1に示すように、投影光学系PLの物体面(第1面)には所定の回路パターンが形成された投影原版としてレチクルRが配置され、投影光学系PLの像面(第2面)には、基板としてのフォトレジストが塗布されたウエハWが配置されている。レチクルRはレチクルステージRS上に保持され、ウエハWはウエハステージWS上に保持されている。レチクルRの上方には、レチクルRを均一照明するための照明光学系ISが配置されている。
【0029】
投影光学系PLは、瞳位置近傍に可変の開口絞りASを有すると共に、レチクルR側及びウエハW側において、実質的にテレセントリックとなっている。照明光学系ISは、ArFエキシマレーザ光源、このArFエキシマレーザ光源からの露光光の照度分布を均一化するためのフライアイレンズ、照明系開口絞り、可変視野絞り(レチクルブラインド)、及びコンデンサレンズ系等から構成されている。照明光学系ISから供給される露光光は、レチクルRを照明し、投影光学系PLの瞳位置には照明光学系IS中の光源の像が形成され、所謂ケーラー照明が行われる。そして、ケーラー照明されたレチクルRのパターンの像が、投影光学系PLを介して投影倍率で縮小されてウエハW上に露光(転写)される。
【0030】
ここで、投影光学系PLは、複数のレンズ(光学素子)を組み合わせて構成されているものであり、投影光学系PLを構成するレンズの硝材として石英、蛍石等が用いられている。なお、本願発明者らの鋭意研究の結果、局所的なフレアは、投影光学系を構成する光学素子の硝材として用いられる蛍石の内部の不均質性のうちの高周波数成分及び/又は蛍石の表面形状の面粗さの高周波数成が発生要因であることが判明した。そして、この実施の形態にかかる投影光学系PLにおいては、硝材として蛍石を用いたレンズの数を所定数以下に抑えることで、蛍石に起因するフレア光の低減を図っている。
【0031】
この投影光学系PLは、硝材として蛍石を用いたレンズの数を所定数以下に抑えていることから、ウエハW上における局所的なフレア光の量、フレア光の光強度の最大値、フレア光のウエハW上における到達範囲が許容範囲内に抑えられている。即ち、例えば図2に示すように、第1面(レチクル面、投影光学系PLの物体面)に配置されたレチクル(マスク)R上に暗パターン(図中領域A)と暗パターンAの周囲に形成された明パターン(図中領域B)とが存在する場合、第2面(ウエハ面、投影光学系PLの像面)に配置されたウエハW面上に形成される像を図3に示す。図3に示すように、明パターン(領域B)からの光(波長200nmよりも短波長の波長域の光)は、投影光学系PLを通過し、領域B′(明パターン像の領域)に到達する。この場合に明パターンBからの光の一部が投影光学系PL内の開口絞りASにて回折されて回折光となり、また投影光学系PLを構成するレンズ等の光学部材から発生するフレア光となる。これら回折光及びフレア光の一部が暗パターン(領域A)を投影する領域A′(暗パターン像の領域)に到達するため、領域A′の照度は0とならない。
【0032】
図4は、図3に示す領域A′近傍の照度分布を示す図である。図4に示すように、領域A′から十分離れた領域B′での照度を照度B1とし、領域A′内の照度の平均値を平均照度A1とし、照度B1を100で規格化した場合において、平均照度A1が8以下であることから、どのようなパターン構成のマスクを使用した場合においても高精度な投影露光が可能となる。なお、本発明でいう暗パターンとは、比較的広い範囲の明部(光透過部)の中に形成される小さな暗部(遮光部)を意味する。また、本発明でいう明点とは、比較的広い範囲の暗部(遮光部)の中に形成される小さな明部(光透過部)を意味する。
【0033】
従って、この投影光学系PLにおいて、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて物体面(第1面)に配置されているレチクルRの像を像面(第2面)に配置されているウエハW上に形成する場合に、レチクルRのパターンの像をウエハW上に精密に形成することができる。
【0034】
この実施の形態においては、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用い、レチクルR面に配置された暗パターンとこの暗パターンの周囲に存在する明パターンを有する投影パターンを像面としてのウエハ面に投影する場合、ウエハW上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、ウエハW上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が5以下であることが好ましい。この場合には、レチクルR面のパターンの像をウエハW面上により精密に形成することができる。
【0035】
更に、この実施の形態においては、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用い、レチクルR面に暗パターンと暗パターンの周囲に存在する明パターンとが位置する場合、ウエハW上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、ウエハW上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値が3以下であることがより一層好ましい。この場合において、フレア光等による影響をより低減することができ、レチクルR面のパターンの像をウエハW面上により一層精密に形成することができる。
【0036】
また、この実施の形態において、図5は、例えばレチクルR面(第1面、物体面)上にコンタクトホール等の一点とみなせるパターンが位置する場合、投影光学系PLによりウエハW面(第2面、像面)上に形成されるパターン像(コンタクトホール等の一点とみなせるパターンの像)に関する点像強度分布を示す図である。図5は、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いた時の点像強度分布の様子を示している。図5に示すように、点像の中心(重心)を原点0とし、ウエハW面上に形成される点像のエネルギー総量を100とした場合、半径1μmから4μmまでの環状部分領域内に分布するエネルギー総量は1.5以下である。この場合において、どのようなパターン構成のマスクを使用した場合においても高精度な投影露光が可能となる。
【0037】
更に、点像の中心(重心)を原点0とし、ウエハW面上に形成される点像のエネルギー総量を100とした場合、半径1μmから4μmまでの環状部分領域内に分布するエネルギー総量は0.8以下であることが望ましい。この場合には、レチクルR面のパターンの像をウエハW面上により精密に形成することができる。
【0038】
次に、図6のフローチャートを参照して、上述の投影光学系PLが有する局所的なフレア光の光強度の計測について説明する。なお、ここで局所的なフレア光の光強度の計測を行う投影光学系PLは、露光光としてArFエキシマレーザ光を用いるものであり、開口数(N.A.)が0.78、倍率が0.25である。
【0039】
まず、投影光学系PLを構成する各レンズ材料のそれぞれの透過波面を計測する(ステップS10)。この透過波面計測に際しては、露光光(本実施の形態ではArFエキシマレーザ)の波長と同じ波長で行うことが好ましい。そして、各レンズ材料の透過波面の測定結果を波面のグリッドデータとして取得する(ステップS11)。ここで、図7は、投影光学系PLを構成する複数のレンズ素子のうちの1つのレンズ材料の露光光と同波長の測定光を用いて測定された透過波面のグリッドデータを示すものである。
【0040】
次に、測定された透過波面のデータに対してフーリエ変換を行うことにより周波数展開する(ステップS12)。図8は、空間周波数と振幅との関係を示すグラフである。なお、この図8において、2×10−5よりも大きい振幅を有する光を局所的フレア光とする。
【0041】
次に、投影光学系PLを構成する各レンズ素子に関する情報(曲率半径、面間隔、屈折率等)を用いて、上記局所的フレア光を光線追跡し、ウエハW上でのフレア光の分布を求める(ステップS13)。
【0042】
なお、図8に示した結果は、ウエハW上の1つの像点でのデータ(1像点に対するフレアの分布)であるため、このデータに対して積分を行い(ステップS14)、フレア光の光強度に変換する(ステップS15)。ここで、図9は、図8に示される特性を有するレンズ材料が投影光学系PLの瞳位置に存在したときに、ウエハW上におけるフレア光の分布を示すグラフである。
【0043】
上述のステップにより求められるシミュレーション結果によれば、この実施の形態にかかる投影光学系PLにおいては、レチクルR面に配置された暗パターンとこの暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを像面としてのウエハ面上へ投影する場合、ウエハW面(投影光学系の像面)上に形成される明パターンの像の照度を100とするとき、ウエハW面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値は1.5である。
【0044】
また、上記シミュレーション結果によれば、この実施の形態にかかる投影光学系PLにおいては、レチクルR面に1つの明点が位置する場合、ウエハW面(投影光学系の像面)に形成される1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、1つの明点の像の中心位置より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が0.2である。
【0045】
これにより、露光光として波長200nmよりも短波長の波長域の光を用いてレチクルRのパターン像をウエハW上に形成する場合に、レチクルRのパターン像をウエハW上に精密に形成することができる。
【0046】
ここで、投影光学系PLを構成するレンズ材料の透過波面の測定に際しては、例えばオイルオンプレート法を用いることができる。これはレーザ干渉計の光学系に例えば円柱又は角柱状に加工された光学部材を試料として用いて透過波面収差の測定を行うものである。なお、干渉計で得られた透過波面収差を光学部材の厚さで割ることにより光学部材の屈折率分布を求めることが可能である。
【0047】
次に、図1に示す露光装置を用いて、投影光学系PLが有する局所的フレア光の量、最大値等を推定するために、所定の線幅を有するパターンをウエハW上に形成することについて説明する。ここで図10は、所定の線幅を有するパターンの周囲が暗部である場合のパターン形状、図11は、所定の線幅を有するパターンの周囲が明部である場合のパターン形状を示している。なお、図10に示すパターンの線幅と図11に示すパターンの線幅は同一である。
【0048】
即ち、図1に示す露光装置を用いて、図10に示すパターンの周囲が暗部であるパターン形状をウエハW上に第1パターンとして形成する。また、図1に示す露光装置を用いて、図11に示すパターンの周囲が明部であるパターン形状をウエハW上に第2パターンとして形成する。
【0049】
そして、形成された第1パターンと第2パターンの線幅について臨界線幅(CD:Critical Dimension)計測を行った。即ち、図10及び図11において矢印で挟まれているパターンの線幅についてCD計測を行った。その結果、第1パターンの線幅に対する第2パターンの線幅の変化量、即ち減少量が15%以下であった。従って、この投影光学系においては、ウエハW上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、ウエハW上に形成される明点の像の中心位置より所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられていると推定される。
【0050】
従って、例えば、150nmの線幅を有するパターンをウエハW上に形成して半導体素子等を製造する場合においても、不良品の発生確率を極めて小さく抑え、精密な半導体素子等を製造することができる。
【0051】
なお、この実施の形態において、第1パターンの線幅に対する第2パターンの線幅の変化量、即ち減少量が12%以下である場合には、例えば、120nmの線幅を有するパターンをウエハW上に形成して半導体素子等を製造する場合においても、不良品の発生確率を極めて小さく抑え、精密な半導体素子等を製造することができる。更に、第1パターンの線幅に対する第2パターンの線幅の変化量、即ち減少量が8%以下である場合には、例えば、100nmの線幅を有するパターンをウエハW上に形成して半導体素子等を製造する場合においても、不良品の発生確率を極めて小さく抑え、精密な半導体素子等を製造することができる。
【0052】
なお、上述の実施の形態においては、照明光学系ISの光源としてArFエキシマレーザ光源を用いているが、波長200nm以下の光を照射する、例えば、F2レーザ光源を用いてもよい。
【0053】
次に、この発明の実施の形態による露光装置をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法について説明する。図12は、マイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。まず、図12のステップS40において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップS42において、その1ロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップS44において、この発明の実施の形態にかかる露光装置を用いて、レチクル(マスク)R上のパターンの像がその投影光学系PLを介して、その1ロットのウエハW上の各ショット領域に順次露光転写される。即ち、照明光学系ISを用いてレチクルRが照明され、投影光学系PLを用いてレチクルR上のパターンの像がウエハW上に投影され露光転写される。従って、ArFエキシマレーザ光源からの露光光を用いてレチクルRの像をウエハW上に形成する場合に、レチクルRの像を、ウエハW上に精密に形成することができる。
【0054】
その後、ステップS46において、その1ロットのウエハW上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS48において、その1ロットのウエハW上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハW上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
【0055】
また、この発明の実施の形態にかかる露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図13のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図13は、この実施の形態の露光装置を用いてプレート上に所定のパターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【0056】
図13のパターン形成工程S50では、この実施の形態の露光装置を用いてレチクル(マスク)Rのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。即ち、照明光学系ISを用いてレチクルRが照明され、投影光学系PLを用いてレチクルR上のパターンの像が感光性基板上に投影され露光転写される。従って、ArFエキシマレーザ光源からの露光光を用いてレチクルRの像を感光性基板上に形成する場合に、レチクルRの像を、感光性基板上に精密に形成することができる。
【0057】
この光リソグラフィ工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S52へ移行する。
【0058】
次に、カラーフィルタ形成工程S52では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、又はR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S52の後に、セル組み立て工程S54が実行される。セル組み立て工程S54では、パターン形成工程S50にて得られた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ形成工程S52にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
【0059】
セル組み立て工程S54では、例えば、パターン形成工程S50にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S52にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組立工程S56にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
この発明の投影光学系によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の中心位置(重心位置)より所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0061】
また、この投影光学系によれば、パターンの周囲が暗部である際に形成される第1パターンと、パターンの周囲が明部である際に形成される第2パターンとの線幅の変化量が15%以下に抑えられている。従って、この投影光学系においては、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の中心位置(重心位置)より所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられている。そこで、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。
【0062】
また、この発明の露光装置によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面上に精密に形成することができる。
【0063】
また、この発明の露光方法及びマイクロデバイスの製造方法によれば、第2面上に形成される暗パターンの像の領域における照度の平均値、第2面上に形成される明点の像の所定の環状部分領域内におけるエネルギー総量が好ましい範囲に抑えられているため、波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する場合に、第1面の像を第2面に精密に形成することができる。これにより良好なマイクロデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる露光装置の全体の概略構成を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかるフレア光の計測をするためのレチクルの投影パターン(孤立暗パターン)の例を示す図である。
【図3】図2に示すレチクルの投影パターンがウエハ面に形成されたときの様子を示す図である。
【図4】図3に示すレチクルの投影パターン像(孤立暗パターン像領域及び明パターン像領域)での照度を示す図である。
【図5】ウエハ面上に形成される明点像の強度分布を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態にかかる露光装置の投影光学系に存在する局所的フレア光の計測について説明するためのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態にかかる露光光が露光装置の投影光学系を透過した波面を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態にかかる露光光の透過波面を周波数展開し周波数と振幅との関係を示すグラフである。
【図9】この発明の実施の形態にかかるフレア光の強度とウエハ上の位置との関係を示すグラフである。
【図10】この発明の実施の形態にかかる露光装置を用いてウエハ上に形成するパターンの形状を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態にかかる露光装置を用いてウエハ上に形成するパターンの形状を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての半導体デバイスを製造する方法のフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスとしての液晶表示素子を製造する方法のフローチャートである。
【符号の説明】
IS…照明光学系、R…レチクル、RS…レチクルステージ、PL…投影光学系、AS…開口絞り、W…ウエハ、WS…ウエハステージ。
Claims (9)
- 波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面上のパターンの像を第2面上に形成する投影光学系であって、
前記第1面に配置された暗パターンと該暗パターンの周囲に形成された明パターンとを有する投影パターンを第2面へ投影する場合、前記第2面上に形成される前記明パターンの像の照度を100とするとき、前記第2面上に形成される前記暗パターンの像の領域における照度の平均値が8以下であることを特徴とする投影光学系。 - 前記第1面に1つの明点が位置する場合、前記第2面上に形成される前記1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、前記1つの明点の像の中心位置より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が1.5以下であることを特徴とする請求項1記載の投影光学系。
- 前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の投影光学系。
- 波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面のパターンの像を第2面上に形成する投影光学系であって、
前記第1面に1つの明点が位置する場合、前記第2面上に形成される前記1つの明点の像のエネルギー総量を100とするとき、前記1つの明点の像の中心位置より1μmから4μmまでの環状部分領域内におけるエネルギー総量が1.5以下であることを特徴とする投影光学系。 - 前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする請求項4記載の投影光学系。
- 波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて第1面の像を第2面上に形成する投影光学系であって、
前記第2面上に配置される基板上に所定の線幅のパターンを形成する場合に、前記パターンの周囲が暗部である際に形成される前記パターンを第1パターンとし、前記パターンの周囲が明部である際に形成される前記パターンを第2パターンとするとき、前記第1パターンの線幅に対する前記第2パターンの線幅の変化量が15%以下であることを特徴とする投影光学系。 - 波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明光学系と、
前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置される基板上に投影するための請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系と
を備えることを特徴とする露光装置。 - 波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明工程と、
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置される基板上に投影する投影工程と
を含むことを特徴とする露光方法。 - 波長200nmよりも短波長の波長域の露光光を用いて前記第1面に配置されるレチクルを照明する照明工程と、
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の投影光学系を用いて前記レチクルのパターン像を前記第2面に配置される基板上に投影する投影工程と
を含むことを特徴とするマイクロデバイスの製造方法。
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