JP2004003951A - 車載レーダの軸調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モノパルスレーダ装置において、車軸とオフセット軸とを設定し、オフセット軸上に装着されたアンテナの取付角の調整を、正確に、かつ容易に、最小限の変更で行うことができる車載レーダの軸調整方法を提供する。
【解決手段】車両上に2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる二つの二等辺三角形を引き、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を車軸とし、車軸に対して水平方向に一定距離離れたオフセット位置にレーダアンテナを装着し、オフセット位置を通過し、車軸と平行する直線をオフセット軸として求め、アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置し、反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が方位角度の設定値になるようにしている。
【選択図】 図5
【解決手段】車両上に2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる二つの二等辺三角形を引き、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を車軸とし、車軸に対して水平方向に一定距離離れたオフセット位置にレーダアンテナを装着し、オフセット位置を通過し、車軸と平行する直線をオフセット軸として求め、アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置し、反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が方位角度の設定値になるようにしている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載レーダ、例えば電波、光、超音波等を送受信して自車両と先行車両など障害物との相対速度、車間距離等を計測してドライバーに障害物との接近を報知する衝突警報システム等に使用される車載レーダの軸調整方法に係り、特に、車両の車軸に対してアンテナをオフセットするように取り付けたレーダにおける、前記アンテナのオフセット装着を精度よく行い、アンテナの取付角の調整を容易に行うことのできる車載レーダの軸調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両事故を未然に防止するために、車間距離警報システム用の車間距離計測手段としてミリ波レーダが研究開発されている。一般的に、前記車間距離警報システムの送受信装置であるアンテナの送信軸の指向性が、レーダ測定の精度の基本条件として厳しく要求されている。このために、従来のアンテナ取付方法は、照射するビームが車両の車軸を正しく向くようにするため、車両の正面前方にミリ波レーダの電解強度測定装置を装着するにあたって、測定したアンテナの電磁波の放射強度が最大になるようにアンテナの取付角度を調整していた。
【0003】
特開平7−81490号公報には、前記調整方法として、レーダ装置の受信回路にその送信回路が送信した電磁波の反射波電解強度を表示するモードを設定し、そのアンテナの取付角度をその電解強度が最大になるように調整する方式の技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の技術には、次のような点で問題がある。即ち、第一の問題点としては、アンテナ取付角の調整を行う際に、レーダ装置の送信回路が送信した電磁波の反射波電界強度を表示する必要があるが、一般的に、レーダの表示装置は、受信電界強度を表示するような構成になっていないために、前記従来の技術は、一般のレーダの軸調整に対しては用いることができない。
【0005】
第二の問題点としては、アンテナの照射するビームが、自車両の走行方向、即ち、車軸を正しく向いているように設定しなければならない。また、車軸と離れた位置にオフセット装着する場合には、オフセット量を考慮して、検知値を調整する必要がある。特に先行車両との車間距離や相対速度に加えて、方位角も検知できるモノパルスレーダを対象とした場合は、方位角を正しく計測するためには、アンテナのオフセット量、及びアンテナ取付角度の調整が、精度に重要な影響を与える因子となる。前記従来の手段では、モノパルスレーダのアンテナ取付角の調整には不向きである。
【0006】
本発明は、前記の如き問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車載モノパルスレーダ装置において、車軸とオフセット軸とを設定し、オフセット軸上にオフセット装着されたアンテナの取付角の調整を、正確に、かつ容易に、最小限の変更で行うことができる車載レーダの軸調整方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明の車載レーダの軸調整方法は、基本的には、少なくとも先行車両との方位角度を検出することができる車載レーダ装置を備えた車両の車載レーダの軸調整方法であって、前記車両上に少なくとも2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる少なくとも二つの二等辺三角形を引き、かつ、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を車軸とし、該車軸に対して水平方向に一定距離離れた前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記オフセット位置を通過し、しかも前記車軸と平行する直線をオフセット軸として求め、前記アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置し、前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整することを特徴としている。
【0008】
前述の如く構成された本発明に係る車両の車載レーダの軸調整方法は、車軸に対して少なくとも水平方向に一定距離離れたオフセット位置の車両上に、レーダアンテナを装着するに当たって、車体上に少なくとも2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる少なくとも二つの二等辺三角形を引き、かつ、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を前記車両の車軸としてまず設定し、次いで、車両に装着したレーダアンテナのオフセット装着位置を通り、前記車軸と平行する直線をオフセット軸として設定すると共に、アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置して調整準備をした後、前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整するようにしたので、車載モノパルスレーダ装置において、前記レーダアンテナの取付角度を容易に、かつ精度良く確保することができ、前記レーダアンテナの車両の車軸から離れたオフセット装着によるレーダ検知精度の低下を防止することができる。
【0009】
また、本発明の車両の車載レーダの軸調整方法の好ましい他の態様としては、車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、該レーダアンテナの最大検知範囲の境界線に沿って反射体を設置し、前記所望検知範囲の境界線上の少なくとも2ヶ所以上のところにレーダ反射体を設置し、前記レーダアンテナが、前記レーダ反射体を検知できるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整することを特徴としている。
【0010】
更に、本発明の車両の車載レーダの軸調整方法の好ましい他の態様としては、前記車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記レーダアンテナの送信方向の中心の送信軸に沿って、前記車両の前方に反射体を設置し、前記レーダアンテナにより検知した前記反射体の方位角度検知値を、初期方位角度として設定し、前記レーダアンテナにより検知した見かけ上の車間距離値[Xo,Yo]Tに対して、前記初期方位角θoを含む直角座標変換式
【数2】
を用いて座標変換した結果[X,Y]Tを、真の車間距離値として補正することを特徴としている。
【0011】
更にまた、本発明の車両の車載レーダの軸調整方法の好ましい他の態様は、前記車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記レーダアンテナの送受信面に、一時的に装着が可能で、かつ光を反射できる反射体を装着し、該反射体に光を照射し、その反射光を受光検知器で検知して所望位置範囲内に反射するようにレーダアンテナの取付角度を調整することを特徴としている。
【0012】
更にまた、本発明の好ましい具体的態様としては、前記レーダ装置の前面に設置した電波反射体が、電波送信方向と所定の角度及び距離で、移動可能な電波反射体であり、前記レーダアンテナの取付角の調整により、前記反射体の検知の可否、もしくは反射体の方位角度の検知値を、音声情報もしくは表示による視覚情報で報知することを特徴とし、前記受光検知器が、フォトダイオード検知器であることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の車載レーダの軸調整方法の実施形態について詳細に説明する。該実施形態は、車載レーダ装置の信号送受信機能を有するアンテナを、車両の車軸と離れたオフセット位置に装着し、アンテナ取付角度を小さい工数で精度よく調整できるようにした車載レーダの軸調整方法である。
【0014】
図1は、本実施形態のオフセット装着アンテナを持つ車載レーダ装置の構造を示しており、該車載レーダ装置は、レーダアンテナ1、レーダ信号処理器2、及び車間距離警報表示器3で構成されている。レーダアンテナ1の取付位置、即ち、オフセット位置は、車軸5に対して、水平方向に所定のオフセット量eだけ離れているものとする。ここで、車軸5と直角に交わる車幅方向において、前記オフセット位置を通る車軸5と平行する方向をオフセット軸6として定義する。
【0015】
前記アンテナ1には、ミリ波などの送信回路と、その反射信号を受信する受信回路が内蔵されている。レーダ信号処理器2には、前記アンテナ1の送受信の信号を処理し、レーダ検知範囲9内にある反射体を検知すると、反射体との車間距離、相対速度及び方位角度を算出し、衝突危険度を判定した上で、車間距離警報などの処理を行う。
【0016】
前記車間距離警報表示器3は、レーダ信号処理器2の衝突危険度などの出力信号に基づいて、音声など聴覚情報もしくは表示による視覚情報によりドライバーに対して警報を発生する機能を有しており、また、人の操作によりレーダ装置の警報の発生するタイミングの設定などを行うこともできる。
次に、図2は、本実施形態のアンテナ1の2種類のオフセット装着状態を示したものである。図2(a)は、アンテナ1の装着位置を、水平方向において車軸5よりオフセット量eだけ離れた位置としたものであり、図2(b)は、アンテナ1の装着位置を、車軸5よりオフセット量eの距離離れた位置とし、かつ、オフセット量eに加えて、その送信軸8を車軸5に対して傾き角度θとして車軸5と交差するように配置設定している。
【0017】
この図2の二つの配置例(a)(b)のアンテナ1は、共に、図3(a)(b)に示すように、車両の前部のバンパ80とブラケット81に、ネジ83とネジ84とで固定されている。前記ネジ83とネジ84の締め付け調整により、アンテナ1の送信軸8もしくは光軸方向は、車軸5と平行する位置、或いは車軸5と所定角度θ傾けて交差する所望位置にすることができる。
【0018】
前記二つの配置例を含む図3の取付方法は、一例であり、ミリ波は、バンパ樹脂等に透過することができるので、図4に示すように、ミリ波レーダ装置をバンパ80の内側に内蔵した構成とすることもできる。
このような2種類のアンテナ1のオフセット装着配置の例に対して、アンテナ1の取付角度を、少ない工数で精度よく調整する手段を以下に詳細に説明する。
【0019】
図5は、アンテナ1のオフセット装着に基準として必要な車軸5と、オフセット軸6とを求める手段を説明したものである。
図5(a)は、車両4に車軸5に対して対称する二点であるA点20とB点25、車軸5に張る線分21、C点の表示マーク22と、D点の表示マーク23、およびアンテナ1を示している。ここで、C点とD点は、地面に対して同じ高さにあるものとする。図5(b)は、図5(a)の平面図を示しており、辺ACと辺BCの長さは等しく、また辺ADの長さは辺BDの長さと等しくなる場合に、表示マーク22のC点と表示マーク23のD点を結ぶ線は、車軸5の線上となる。また、車軸5から車幅方向にオフセット量eだけ離れたオフセット位置を通り、しかも車軸5と平行する方向の軸をオフセット軸6とする。なお、前記各線分(AC、AD、BC、BD)は、実際の作業においては、ピアノ線や伸縮性のあるロープ、あるいは光学的な手段等、何を用いて実現しても構わない。
【0020】
図6は、前記車軸5とオフセット軸6を求める手段の手順を示したフローチャートである。該手順のステップ1で、車両4に車軸5で対称になる二点のA点20とB点25を選び、ステップ2で、前記A点とB点から点Cに向けて線を引き、この時の辺ACの長さが、辺BCの長さと等しくなるように表示マーク22のC点位置を求める。次に、ステップ3で、A点とB点からもう一回それぞれ辺AD、BDの線を引いて、辺ADの長さを辺BDの長さと等しくし、かつD点とC点との位置が地面に対して同じ高さにあるように、表示マーク23のD点位置を求める。ステップ4では、得られた表示マーク位置22のC点と23のD点を結ぶ線分CDを車軸5とする。更に、ステップ5で、車軸5と直角に交わる車幅方向において、車軸5から所望のオフセット量eがあるオフセット位置を通り、しかも車軸5と平行する方向をオフセット軸6として求める。前記手段によって、アンテナ1をオフセット装着する時に、必要な車軸5とオフセット軸6を求めることができる。
【0021】
図7は、本発明の第一の実施形態の車載レーダの軸調整方法のオフセットアンテナ1の取付角の調整を、方位角検知値を用いて調整する場合の手段を示したものである。図7(a)に示した例においては、アンテナ1の取付角の調整装置は、車両4の車軸5、オフセット軸6、レーダのアンテナ1、レーダ信号処理器2、車間距離警報表示器3、電波反射体60で構成されている。
【0022】
まず、前記車軸5とオフセット軸6を求める手段を用いて、車軸5とオフセット軸6を求め、そのオフセット位置にアンテナ1を仮装着する。更に、前記オフセット位置において、所望方位角(θo)の線9aの方向において、アンテナ1との距離がLoのところに、反射体60を設置する。ここで、図7(b)に示すように、アンテナ1の送信軸8が、アンテナ1のオフセット軸6と一致していないため、レーダにより検知した方位角度検知値(θ)には、所望方位角(θo)の線9との誤差Δθが存在している。
【0023】
次に、その誤差Δθが零になるように、方位角度検知値θを用いてアンテナ1の取付角度の調整を行う手段の手順を、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ20で、車両4を所定場所にセットし、ステップ21で、図6の手順にしたがって、車軸5とアンテナ1のオフセット軸6を求める。次に、ステップ22で、求めたオフセット軸6にアンテナ1を仮装着する。
【0024】
アンテナ1に対して、方位角度が所望方位角(θo)の線9aの方向において相対距離がLoのところに電磁波反射体60を設置し、ステップ23で、アンテナ1を仮取付した後、レーダシステムに電源を入れ、車間距離警報表示器3の表示モードを方位角表示モードに切り替え、ステップ24で、レーダ装置により検知した方位角度検知値(θ)と所望方位角(θo)との差Δθを表示する。ここで、Δθ=0ならば、ステップ25で、アンテナ1を現在位置に固く固定し、アンテナ1の取付角度の調整を終了する。
【0025】
一方、ステップ24で、差Δθが0でないならば、ステップ26に進み、該ステップ26で差ΔθがΔθ>0ならば、ステップ27でアンテナ1をオフセット軸6に対して左方向へΔθ角度を調整する。また、差ΔθがΔθ<0ならば、ステップ28をアンテナ1をオフセット軸6に対して右方向へΔθ角度を調整する。
以上のように、レーダにより検知した反射体60の方位角度検知値θと所望方位角(θo)を用いて、アンテナ1の取付角度を調整することができる。
【0026】
次に、図9から図11は、本発明の第二の実施形態の車載レーダの軸調整方法を示したものであり、車載レーダの軸調整方法は、点光源とフォトダイオード検知器を用いるオフセット調整と、レーダ信号処理ソフトの設定手段を用いる方位角調整の二段階に分けて、アンテナの取付角度の調整を行うものである。
まず、図9〜図11によって、点光源30とフォトダイオード検知器31を用いて、アンテナ1の取付角度のオフセット調整を説明する。
【0027】
図9には、アンテナ1、車両4、車軸5、オフセット軸6にアンテナ1との間の距離がLoのところに設置する点光源装置30、点光源の照射を反射する反射ミラー32、アンテナ1の取付角度の校正誤差を表示するフォトダイオード検知器31が示されている。該車載レーダの軸調整方法は、前記車両4に仮固定するアンテナ1の送受信面に、反射ミラー32を装着し、点光源装置30の照射光を反射ミラー32で反射し、その反射光をフォトダイオード検知器31で検知するものである。
【0028】
図10(a)は、校正誤差の表示装置であるフォトダイオード検知器31を示している。これは、反射ミラー32から反射した反射光(点)を同心的に配置された赤発光用フォトダイオード52、黄発光用フォトダイオード51、及び緑発光用フォトダイオード50等の受光フォトダイオードにより検知し、検知した反射位置により発光フォトダイオードの色と位置が異なり、所望反射範囲にある緑発光用フォトダイオード50が点灯するまで、アンテナ1(反射ミラー32)の取付角度を調整するものである。
【0029】
また、校正誤差の表示装置として、図10(b)と(c)に示すような文字と数字などの視覚情報の表示板59、もしくは音声などの聴覚情報のスピーカ56によって作業者に知らせる装置でもよい。前記校正誤差の表示装置は、アンテナ1の向きを調整中に、現校正誤差値の絶対値(Δδ1)が前ステップの校正誤差値の絶対値(Δδ0)より大きくなっている場合に、”+”の表示もしくは音声で報知する。一方、Δδ1<Δδ0ならば、”−”の表示もしくは音声で報知する。一方、Δδ1=Δδ0ならば、現調整位置が最適となり、”OK”の表示もしくは音声で報知する。
【0030】
図11は、前記第二の車載レーダの軸調整方法のアンテナ1のオフセット調整手段の手順を示したフローチャートである。
まず、ステップ60で、車両4をセットし、ステップ61で、図6の手順にしたがって、車両4の車軸5とオフセット軸6を求め、車両4のオフセット軸6にアンテナ1を仮固定する。ステップ62で、オフセット軸6上のアンテナ1との間の距離がLoのところに点光源装置30とフォトダイオード検知器31とを設置し、ステップ63で、アンテナ1の送受信面に反射ミラー32を装着する。
【0031】
更に、ステップ64で反射ミラー32に点光源装置30から点光源を照射し、その反射光をフォトダイオード検知器31の受光用フォトダイオードで受光する。ここで、反射位置により発光用フォトダイオードの色が異なるが、緑発光フォトダイオード50が点灯している状態か否かを判定する。緑発光フォトダイオード50が点灯している状態であれば、ステップ65で前記アンテナ1の最適調整位置としてアンテナ1をその位置に堅く締め付ける。一方、緑発光フォトダイオード50が点灯せず、赤もしくは黄発光用フォトダイオードが点灯する状態の時は、ステップ66で、再度、アンテナ1の取付角度を調整する。該第二の実施形態によって、アンテナ1のオフセット調整を行うことができる。
【0032】
図12と図13は、本発明の車載レーダの軸調整方法の第3の実施形態を示したものであり、レーダ信号処理器2に内蔵のソフトにより、初期方位角(θo)を設定し、アンテナ1の方位角調整を行うものである。
図12(a)は、アンテナ1、レーダ信号処理ソフトを内蔵したレーダ信号処理器2、障害物の方位角度の表示と設定する機能を有する車間距離警報表示器3、反射体40を示している。反射体40は、オフセット軸6において、アンテナ1との間の距離がLoのところに設置されている。オフセット軸6とアンテナ1の送信軸8が一致すれば、レーダにより検知したこの反射体40の方位角(θ)値は0である。しかし、前記のオフセット調整をしたアンテナ1を用いて検知する時、アンテナ1のオフセット軸6と電波の送信軸8との傾きによる方位誤差θが存在している。このオフセット調整をしたアンテナ1の方位角度検知値θを、初期方位角(θo)として考え、また、この初期方位角θoをレーダ信号処理器2に内蔵のソフトに設定し、検知した車間距離値を初期方位角(θo)を用いて座標変換計算を行い、得られた値を車間距離の制御と警報用車間距離値として設定する。
【0033】
図12(b)は、車間距離警報表示器3の方位角表示モードを示す。モードスイッチを押すことにより、表示モードは通常の車間距離警報表示モードから、方位角度検知値を表示する方位角表示モードに切り換えられる。また、図12(b)に示すような角度(+)と角度(−)スイッチを同時に押した時に、車間距離警報表示器3の方位角表示モードは、図12(c)の初期方位角度設定モードに切り換えることができる。
【0034】
図12(c)は、初期方位角度設定モードを示し、角度(+)スイッチもしくは角度(−)スイッチの操作により、初期方位角(θo)を前記の方位角度検知値θになるように設定することができる。
図13は、アンテナ1の方位角調整手段の手順を説明したフローチャートである。
【0035】
まず、ステップ80で、図11の手順にしたがって、アンテナ1のオフセット調整を行い、ステップ81で、車間距離警報表示器3のモードスイッチ[Mode SW]を押して、車間距離警報表示器3の表示モードが、車間距離と方位角度を表示する方位角表示モードに切り換える。その後、ステップ82で、アンテナ1のオフセット軸6上に反射体40を設置し、レーダにより反射体40の方位角(θ)を検知する。ステップ83では、検知した方位角度θを初期方位角θoとして設定するか否かを判定し、θ≠0ならば、ステップ84で、検知した方位角(θ)の値を初期方位角として設定し、車間距離警報表示器3の角度(+)と角度(−)スイッチを同時に押して、表示モードが初期方位角度設定モードに切り換える。その後、ステップ85で、角度(+)スイッチもしくは角度(−)スイッチの操作により、初期方位角(θo)を前記の方位角度検知値θになるように設定する。
【0036】
一方、ステップ83で、θ=0ならば、アンテナ1の取付角度が最適調整結果となるので、ステップ86で、初期方位角(θo)を0とする。ステップ87では、レーダ信号処理器2の信号処理で、検知した車間距離値が初期方位角(θo)を用いた以下の座標変換式(1)により変換計算を行い、得られた結果を車間距離警報用車間距離値とし、車間距離警報を行う。
【0037】
【数3】
【0038】
以上のように、本第三の実施形態では、レーダ信号処理器2の内蔵ソフトに初期方位角度の設定を行い、アンテナ1の方位角調整を行うことができる。
図14、図15は、本発明の第四の実施形態を説明したものであり、アンテナ1の取付角度をレーダの検知範囲方式を用いて調整するものである。
【0039】
図14は、アンテナ1、レーダ信号処理器2、車間距離表示器3、車両4、車軸5、オフセット軸6、電磁波もしくは光の反射体60、レーダの所望検知範囲70、水平方向における所望検知範囲の境界線71、アンテナ1の所望検知幅を検証するための反射体60の設定位置点75、76、また、アンテナ1の最大検知距離を検証するための反射体60の設定位置点77等を示している。
【0040】
本第四の実施形態は、車両4にアンテナ1がオフセットとして仮設置したレーダ装置に対して、順次若しくは同時に位置点75、76、77に設置する反射体60の検知ができるかできないかを、車間距離警報表示器3により警告と表示を行い、3ヶ所の反射体60が検知できるように、アンテナ1の取付角度を調整するものである。
【0041】
図15は、前記第四の実施形態のアンテナ1の取付角度の調整手段の手順を説明したフローチャートであり、ステップ40で、車両4をセットし、ステップ41で、図6の手順にしたがって、車両4の車軸5とオフセット軸6を求める。ステップ42で、オフセット位置にアンテナ1を仮止めし、レーダ装置に電源を入れ、車間距離警報システムを作動する。ステップ43では、レーダの所望検知範囲70の境界線71上において、反射体60の設置位置点75、76、77にそれぞれ反射体60を設置する。
【0042】
ステップ44では、設置した反射体60に対して、車間距離警報表示器3が、順次3回、検知警報を発生するかしないかにより、アンテナ1の取付角度を検出し、反射***置点75、76、77の3ヶ所で反射体60が検知できる時は、アンテナ1の現取付位置が最適であるので、ステップ45で、前記反射体60を現位置に堅く固定する。
【0043】
一方、最大2ヶ所のところにしか反射体60を検知できない場合にはステップ46で、3ヶ所を検知できるようにアンテナ1を検知可の方向へ向けて取付角度を調整する。
本第四の実施形態においては、前記レーダ検知範囲が、水平方向の所望検知範囲70をカバーするように、アンテナ1の取付角度を調整することで車載レーダの軸調整が達成できる。
【0044】
前記所望検知範囲をカバーする調整手段はその調整の一例であり、ミリ波レーダは、上下方向における電波放射範囲も調整する必要がある。図16に示すように、ミリ波レーダ装置の放射電波が、上下方向における所望検知範囲90をカバーできるように、電波反射体60の設置位置点91、92、93を設定するような構成をとることもできる。このように、第四の実施形態においては、水平方向と上下方向との2種類の所望検知範囲をカバーできるように軸調整を行い、アンテナ1の取付角度を少ない工数で精度よく調整することができる。
【0045】
以上、本発明の車載レーダの軸調整方法の四つの実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱することなく、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、前記実施形態においては、方位角検知が可能なモノパルス方式の電波レーダを対象として、取付角度の調整方法について説明をした。しかしながら、本発明の性格上、これに限定されるものではなく、スキャン方式の電波レーダあるいはレーザなどを用いた光式レーダにおいても実施が可能である。
【0046】
また、電波反射体が静止物標であり、例えば、2周波CW方式のミリ波レーダを用いる場合には、相対速度が0の時には、検知が不可であるという問題があるが、このような場合には、図17に示すような前後方向に移動可能な可動電波反射体98を用いて、相対速度を発生させ、これにより電波反射体98との距離を検知するような手段も可能であり、また、アンテナ1の取付角度の調整では、前記実施形態と同様な調整手段の手順で行うことができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の車載レーダの軸調整方法は、車軸と該車軸と平行するレーダアンテナのオフセット軸とを設定し、アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置して調整準備をした後に、前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整するようにしたので、前記レーダアンテナの取付角度を容易に、かつ精度良く確保することができ、前記レーダアンテナの車両の車軸から離れたオフセット装着によるレーダ検知精度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車載レーザの軸調整方法のためのオフセットアンテナを持つ車載レーダ装置の構成図。
【図2】本発明の車載レーザの軸調整方法のためのアンテナのオフセット装着状態を示す図であり、(a)はアンテナを車軸とオフセット量eとし、平行なオフセット軸方向に向けて装着した図であり、(b)はアンテナを車軸とオフセット量eとし、車軸に角度θだけ傾けて装着した図。
【図3】図1の車載レーダ装置のアンテナの取付角度の調整機構を示す図。
【図4】図1の車載レーダ装置のアンテナをバンパ内側に内蔵した図。
【図5】本発明の車載レーザの軸調整方法の車軸とオフセット軸とを求める実施形態の図。
【図6】図5の車軸とオフセット軸とを求める手段の手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の第一の実施形態の車載レーザの軸調整方法における方位角度検知値を方位角設定値になるようにアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図8】図7の車載レーザの軸調整方法におけるアンテナ取付角度の調整手段の手順を示すフローチャート。
【図9】本発明の第二の実施形態の車載レーザの軸調整方法における点光源の照射光と反射光を用いてアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図10】図9の車載レーザの軸調整方法のための調整結果を表示する誤差表示器を示す図。
【図11】図9の車載レーザの軸調整方法の点光源の照射光と反射光を用いてアンテナ取付角度を調整する手段の手順を示すフローチヤート。
【図12】本発明の第三の実施形態の車載レーザの軸調整方法におけるソフトに初期方位角を設定するアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図13】図12の車載レーザの軸調整方法のソフトに初期方位角を設定するアンテナ取付角度を調整する手段の手順を示すフローチャート。
【図14】本発明の第四の実施形態の車載レーザの軸調整方法におけるレーダの検知範囲を水平方向における所望検知範囲になるようにアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図15】図14の車載レーザの軸調整方法のレーダの検知範囲を所望検知範囲になるようにアンテナ取付角度を調整する手段の手順を示すフローチャート。
【図16】図14の車載レーザの軸調整方法におけるレーダの検知範囲を上下方向における所望検知範囲になるようにアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図17】本発明の更に他の実施形態の車載レーザの軸調整方法のレーダの前面に可動電波反射体を設置する図。
【符号の説明】
1 ・・・アンテナ
2 ・・・レーダ信号処理器
3 ・・・車間距離警報表示器
4 ・・・車両
5 ・・・車軸
6 ・・・オフセット軸
8 ・・・アンテナの送信軸
9 ・・・レーダ検知範囲
θ ・・・方位角
θo ・・・方位角度の検知値
e ・・・オフセット量e
Lo ・・・距離
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載レーダ、例えば電波、光、超音波等を送受信して自車両と先行車両など障害物との相対速度、車間距離等を計測してドライバーに障害物との接近を報知する衝突警報システム等に使用される車載レーダの軸調整方法に係り、特に、車両の車軸に対してアンテナをオフセットするように取り付けたレーダにおける、前記アンテナのオフセット装着を精度よく行い、アンテナの取付角の調整を容易に行うことのできる車載レーダの軸調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両事故を未然に防止するために、車間距離警報システム用の車間距離計測手段としてミリ波レーダが研究開発されている。一般的に、前記車間距離警報システムの送受信装置であるアンテナの送信軸の指向性が、レーダ測定の精度の基本条件として厳しく要求されている。このために、従来のアンテナ取付方法は、照射するビームが車両の車軸を正しく向くようにするため、車両の正面前方にミリ波レーダの電解強度測定装置を装着するにあたって、測定したアンテナの電磁波の放射強度が最大になるようにアンテナの取付角度を調整していた。
【0003】
特開平7−81490号公報には、前記調整方法として、レーダ装置の受信回路にその送信回路が送信した電磁波の反射波電解強度を表示するモードを設定し、そのアンテナの取付角度をその電解強度が最大になるように調整する方式の技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の技術には、次のような点で問題がある。即ち、第一の問題点としては、アンテナ取付角の調整を行う際に、レーダ装置の送信回路が送信した電磁波の反射波電界強度を表示する必要があるが、一般的に、レーダの表示装置は、受信電界強度を表示するような構成になっていないために、前記従来の技術は、一般のレーダの軸調整に対しては用いることができない。
【0005】
第二の問題点としては、アンテナの照射するビームが、自車両の走行方向、即ち、車軸を正しく向いているように設定しなければならない。また、車軸と離れた位置にオフセット装着する場合には、オフセット量を考慮して、検知値を調整する必要がある。特に先行車両との車間距離や相対速度に加えて、方位角も検知できるモノパルスレーダを対象とした場合は、方位角を正しく計測するためには、アンテナのオフセット量、及びアンテナ取付角度の調整が、精度に重要な影響を与える因子となる。前記従来の手段では、モノパルスレーダのアンテナ取付角の調整には不向きである。
【0006】
本発明は、前記の如き問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車載モノパルスレーダ装置において、車軸とオフセット軸とを設定し、オフセット軸上にオフセット装着されたアンテナの取付角の調整を、正確に、かつ容易に、最小限の変更で行うことができる車載レーダの軸調整方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明の車載レーダの軸調整方法は、基本的には、少なくとも先行車両との方位角度を検出することができる車載レーダ装置を備えた車両の車載レーダの軸調整方法であって、前記車両上に少なくとも2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる少なくとも二つの二等辺三角形を引き、かつ、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を車軸とし、該車軸に対して水平方向に一定距離離れた前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記オフセット位置を通過し、しかも前記車軸と平行する直線をオフセット軸として求め、前記アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置し、前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整することを特徴としている。
【0008】
前述の如く構成された本発明に係る車両の車載レーダの軸調整方法は、車軸に対して少なくとも水平方向に一定距離離れたオフセット位置の車両上に、レーダアンテナを装着するに当たって、車体上に少なくとも2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる少なくとも二つの二等辺三角形を引き、かつ、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を前記車両の車軸としてまず設定し、次いで、車両に装着したレーダアンテナのオフセット装着位置を通り、前記車軸と平行する直線をオフセット軸として設定すると共に、アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置して調整準備をした後、前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整するようにしたので、車載モノパルスレーダ装置において、前記レーダアンテナの取付角度を容易に、かつ精度良く確保することができ、前記レーダアンテナの車両の車軸から離れたオフセット装着によるレーダ検知精度の低下を防止することができる。
【0009】
また、本発明の車両の車載レーダの軸調整方法の好ましい他の態様としては、車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、該レーダアンテナの最大検知範囲の境界線に沿って反射体を設置し、前記所望検知範囲の境界線上の少なくとも2ヶ所以上のところにレーダ反射体を設置し、前記レーダアンテナが、前記レーダ反射体を検知できるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整することを特徴としている。
【0010】
更に、本発明の車両の車載レーダの軸調整方法の好ましい他の態様としては、前記車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記レーダアンテナの送信方向の中心の送信軸に沿って、前記車両の前方に反射体を設置し、前記レーダアンテナにより検知した前記反射体の方位角度検知値を、初期方位角度として設定し、前記レーダアンテナにより検知した見かけ上の車間距離値[Xo,Yo]Tに対して、前記初期方位角θoを含む直角座標変換式
【数2】
を用いて座標変換した結果[X,Y]Tを、真の車間距離値として補正することを特徴としている。
【0011】
更にまた、本発明の車両の車載レーダの軸調整方法の好ましい他の態様は、前記車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記レーダアンテナの送受信面に、一時的に装着が可能で、かつ光を反射できる反射体を装着し、該反射体に光を照射し、その反射光を受光検知器で検知して所望位置範囲内に反射するようにレーダアンテナの取付角度を調整することを特徴としている。
【0012】
更にまた、本発明の好ましい具体的態様としては、前記レーダ装置の前面に設置した電波反射体が、電波送信方向と所定の角度及び距離で、移動可能な電波反射体であり、前記レーダアンテナの取付角の調整により、前記反射体の検知の可否、もしくは反射体の方位角度の検知値を、音声情報もしくは表示による視覚情報で報知することを特徴とし、前記受光検知器が、フォトダイオード検知器であることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の車載レーダの軸調整方法の実施形態について詳細に説明する。該実施形態は、車載レーダ装置の信号送受信機能を有するアンテナを、車両の車軸と離れたオフセット位置に装着し、アンテナ取付角度を小さい工数で精度よく調整できるようにした車載レーダの軸調整方法である。
【0014】
図1は、本実施形態のオフセット装着アンテナを持つ車載レーダ装置の構造を示しており、該車載レーダ装置は、レーダアンテナ1、レーダ信号処理器2、及び車間距離警報表示器3で構成されている。レーダアンテナ1の取付位置、即ち、オフセット位置は、車軸5に対して、水平方向に所定のオフセット量eだけ離れているものとする。ここで、車軸5と直角に交わる車幅方向において、前記オフセット位置を通る車軸5と平行する方向をオフセット軸6として定義する。
【0015】
前記アンテナ1には、ミリ波などの送信回路と、その反射信号を受信する受信回路が内蔵されている。レーダ信号処理器2には、前記アンテナ1の送受信の信号を処理し、レーダ検知範囲9内にある反射体を検知すると、反射体との車間距離、相対速度及び方位角度を算出し、衝突危険度を判定した上で、車間距離警報などの処理を行う。
【0016】
前記車間距離警報表示器3は、レーダ信号処理器2の衝突危険度などの出力信号に基づいて、音声など聴覚情報もしくは表示による視覚情報によりドライバーに対して警報を発生する機能を有しており、また、人の操作によりレーダ装置の警報の発生するタイミングの設定などを行うこともできる。
次に、図2は、本実施形態のアンテナ1の2種類のオフセット装着状態を示したものである。図2(a)は、アンテナ1の装着位置を、水平方向において車軸5よりオフセット量eだけ離れた位置としたものであり、図2(b)は、アンテナ1の装着位置を、車軸5よりオフセット量eの距離離れた位置とし、かつ、オフセット量eに加えて、その送信軸8を車軸5に対して傾き角度θとして車軸5と交差するように配置設定している。
【0017】
この図2の二つの配置例(a)(b)のアンテナ1は、共に、図3(a)(b)に示すように、車両の前部のバンパ80とブラケット81に、ネジ83とネジ84とで固定されている。前記ネジ83とネジ84の締め付け調整により、アンテナ1の送信軸8もしくは光軸方向は、車軸5と平行する位置、或いは車軸5と所定角度θ傾けて交差する所望位置にすることができる。
【0018】
前記二つの配置例を含む図3の取付方法は、一例であり、ミリ波は、バンパ樹脂等に透過することができるので、図4に示すように、ミリ波レーダ装置をバンパ80の内側に内蔵した構成とすることもできる。
このような2種類のアンテナ1のオフセット装着配置の例に対して、アンテナ1の取付角度を、少ない工数で精度よく調整する手段を以下に詳細に説明する。
【0019】
図5は、アンテナ1のオフセット装着に基準として必要な車軸5と、オフセット軸6とを求める手段を説明したものである。
図5(a)は、車両4に車軸5に対して対称する二点であるA点20とB点25、車軸5に張る線分21、C点の表示マーク22と、D点の表示マーク23、およびアンテナ1を示している。ここで、C点とD点は、地面に対して同じ高さにあるものとする。図5(b)は、図5(a)の平面図を示しており、辺ACと辺BCの長さは等しく、また辺ADの長さは辺BDの長さと等しくなる場合に、表示マーク22のC点と表示マーク23のD点を結ぶ線は、車軸5の線上となる。また、車軸5から車幅方向にオフセット量eだけ離れたオフセット位置を通り、しかも車軸5と平行する方向の軸をオフセット軸6とする。なお、前記各線分(AC、AD、BC、BD)は、実際の作業においては、ピアノ線や伸縮性のあるロープ、あるいは光学的な手段等、何を用いて実現しても構わない。
【0020】
図6は、前記車軸5とオフセット軸6を求める手段の手順を示したフローチャートである。該手順のステップ1で、車両4に車軸5で対称になる二点のA点20とB点25を選び、ステップ2で、前記A点とB点から点Cに向けて線を引き、この時の辺ACの長さが、辺BCの長さと等しくなるように表示マーク22のC点位置を求める。次に、ステップ3で、A点とB点からもう一回それぞれ辺AD、BDの線を引いて、辺ADの長さを辺BDの長さと等しくし、かつD点とC点との位置が地面に対して同じ高さにあるように、表示マーク23のD点位置を求める。ステップ4では、得られた表示マーク位置22のC点と23のD点を結ぶ線分CDを車軸5とする。更に、ステップ5で、車軸5と直角に交わる車幅方向において、車軸5から所望のオフセット量eがあるオフセット位置を通り、しかも車軸5と平行する方向をオフセット軸6として求める。前記手段によって、アンテナ1をオフセット装着する時に、必要な車軸5とオフセット軸6を求めることができる。
【0021】
図7は、本発明の第一の実施形態の車載レーダの軸調整方法のオフセットアンテナ1の取付角の調整を、方位角検知値を用いて調整する場合の手段を示したものである。図7(a)に示した例においては、アンテナ1の取付角の調整装置は、車両4の車軸5、オフセット軸6、レーダのアンテナ1、レーダ信号処理器2、車間距離警報表示器3、電波反射体60で構成されている。
【0022】
まず、前記車軸5とオフセット軸6を求める手段を用いて、車軸5とオフセット軸6を求め、そのオフセット位置にアンテナ1を仮装着する。更に、前記オフセット位置において、所望方位角(θo)の線9aの方向において、アンテナ1との距離がLoのところに、反射体60を設置する。ここで、図7(b)に示すように、アンテナ1の送信軸8が、アンテナ1のオフセット軸6と一致していないため、レーダにより検知した方位角度検知値(θ)には、所望方位角(θo)の線9との誤差Δθが存在している。
【0023】
次に、その誤差Δθが零になるように、方位角度検知値θを用いてアンテナ1の取付角度の調整を行う手段の手順を、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ20で、車両4を所定場所にセットし、ステップ21で、図6の手順にしたがって、車軸5とアンテナ1のオフセット軸6を求める。次に、ステップ22で、求めたオフセット軸6にアンテナ1を仮装着する。
【0024】
アンテナ1に対して、方位角度が所望方位角(θo)の線9aの方向において相対距離がLoのところに電磁波反射体60を設置し、ステップ23で、アンテナ1を仮取付した後、レーダシステムに電源を入れ、車間距離警報表示器3の表示モードを方位角表示モードに切り替え、ステップ24で、レーダ装置により検知した方位角度検知値(θ)と所望方位角(θo)との差Δθを表示する。ここで、Δθ=0ならば、ステップ25で、アンテナ1を現在位置に固く固定し、アンテナ1の取付角度の調整を終了する。
【0025】
一方、ステップ24で、差Δθが0でないならば、ステップ26に進み、該ステップ26で差ΔθがΔθ>0ならば、ステップ27でアンテナ1をオフセット軸6に対して左方向へΔθ角度を調整する。また、差ΔθがΔθ<0ならば、ステップ28をアンテナ1をオフセット軸6に対して右方向へΔθ角度を調整する。
以上のように、レーダにより検知した反射体60の方位角度検知値θと所望方位角(θo)を用いて、アンテナ1の取付角度を調整することができる。
【0026】
次に、図9から図11は、本発明の第二の実施形態の車載レーダの軸調整方法を示したものであり、車載レーダの軸調整方法は、点光源とフォトダイオード検知器を用いるオフセット調整と、レーダ信号処理ソフトの設定手段を用いる方位角調整の二段階に分けて、アンテナの取付角度の調整を行うものである。
まず、図9〜図11によって、点光源30とフォトダイオード検知器31を用いて、アンテナ1の取付角度のオフセット調整を説明する。
【0027】
図9には、アンテナ1、車両4、車軸5、オフセット軸6にアンテナ1との間の距離がLoのところに設置する点光源装置30、点光源の照射を反射する反射ミラー32、アンテナ1の取付角度の校正誤差を表示するフォトダイオード検知器31が示されている。該車載レーダの軸調整方法は、前記車両4に仮固定するアンテナ1の送受信面に、反射ミラー32を装着し、点光源装置30の照射光を反射ミラー32で反射し、その反射光をフォトダイオード検知器31で検知するものである。
【0028】
図10(a)は、校正誤差の表示装置であるフォトダイオード検知器31を示している。これは、反射ミラー32から反射した反射光(点)を同心的に配置された赤発光用フォトダイオード52、黄発光用フォトダイオード51、及び緑発光用フォトダイオード50等の受光フォトダイオードにより検知し、検知した反射位置により発光フォトダイオードの色と位置が異なり、所望反射範囲にある緑発光用フォトダイオード50が点灯するまで、アンテナ1(反射ミラー32)の取付角度を調整するものである。
【0029】
また、校正誤差の表示装置として、図10(b)と(c)に示すような文字と数字などの視覚情報の表示板59、もしくは音声などの聴覚情報のスピーカ56によって作業者に知らせる装置でもよい。前記校正誤差の表示装置は、アンテナ1の向きを調整中に、現校正誤差値の絶対値(Δδ1)が前ステップの校正誤差値の絶対値(Δδ0)より大きくなっている場合に、”+”の表示もしくは音声で報知する。一方、Δδ1<Δδ0ならば、”−”の表示もしくは音声で報知する。一方、Δδ1=Δδ0ならば、現調整位置が最適となり、”OK”の表示もしくは音声で報知する。
【0030】
図11は、前記第二の車載レーダの軸調整方法のアンテナ1のオフセット調整手段の手順を示したフローチャートである。
まず、ステップ60で、車両4をセットし、ステップ61で、図6の手順にしたがって、車両4の車軸5とオフセット軸6を求め、車両4のオフセット軸6にアンテナ1を仮固定する。ステップ62で、オフセット軸6上のアンテナ1との間の距離がLoのところに点光源装置30とフォトダイオード検知器31とを設置し、ステップ63で、アンテナ1の送受信面に反射ミラー32を装着する。
【0031】
更に、ステップ64で反射ミラー32に点光源装置30から点光源を照射し、その反射光をフォトダイオード検知器31の受光用フォトダイオードで受光する。ここで、反射位置により発光用フォトダイオードの色が異なるが、緑発光フォトダイオード50が点灯している状態か否かを判定する。緑発光フォトダイオード50が点灯している状態であれば、ステップ65で前記アンテナ1の最適調整位置としてアンテナ1をその位置に堅く締め付ける。一方、緑発光フォトダイオード50が点灯せず、赤もしくは黄発光用フォトダイオードが点灯する状態の時は、ステップ66で、再度、アンテナ1の取付角度を調整する。該第二の実施形態によって、アンテナ1のオフセット調整を行うことができる。
【0032】
図12と図13は、本発明の車載レーダの軸調整方法の第3の実施形態を示したものであり、レーダ信号処理器2に内蔵のソフトにより、初期方位角(θo)を設定し、アンテナ1の方位角調整を行うものである。
図12(a)は、アンテナ1、レーダ信号処理ソフトを内蔵したレーダ信号処理器2、障害物の方位角度の表示と設定する機能を有する車間距離警報表示器3、反射体40を示している。反射体40は、オフセット軸6において、アンテナ1との間の距離がLoのところに設置されている。オフセット軸6とアンテナ1の送信軸8が一致すれば、レーダにより検知したこの反射体40の方位角(θ)値は0である。しかし、前記のオフセット調整をしたアンテナ1を用いて検知する時、アンテナ1のオフセット軸6と電波の送信軸8との傾きによる方位誤差θが存在している。このオフセット調整をしたアンテナ1の方位角度検知値θを、初期方位角(θo)として考え、また、この初期方位角θoをレーダ信号処理器2に内蔵のソフトに設定し、検知した車間距離値を初期方位角(θo)を用いて座標変換計算を行い、得られた値を車間距離の制御と警報用車間距離値として設定する。
【0033】
図12(b)は、車間距離警報表示器3の方位角表示モードを示す。モードスイッチを押すことにより、表示モードは通常の車間距離警報表示モードから、方位角度検知値を表示する方位角表示モードに切り換えられる。また、図12(b)に示すような角度(+)と角度(−)スイッチを同時に押した時に、車間距離警報表示器3の方位角表示モードは、図12(c)の初期方位角度設定モードに切り換えることができる。
【0034】
図12(c)は、初期方位角度設定モードを示し、角度(+)スイッチもしくは角度(−)スイッチの操作により、初期方位角(θo)を前記の方位角度検知値θになるように設定することができる。
図13は、アンテナ1の方位角調整手段の手順を説明したフローチャートである。
【0035】
まず、ステップ80で、図11の手順にしたがって、アンテナ1のオフセット調整を行い、ステップ81で、車間距離警報表示器3のモードスイッチ[Mode SW]を押して、車間距離警報表示器3の表示モードが、車間距離と方位角度を表示する方位角表示モードに切り換える。その後、ステップ82で、アンテナ1のオフセット軸6上に反射体40を設置し、レーダにより反射体40の方位角(θ)を検知する。ステップ83では、検知した方位角度θを初期方位角θoとして設定するか否かを判定し、θ≠0ならば、ステップ84で、検知した方位角(θ)の値を初期方位角として設定し、車間距離警報表示器3の角度(+)と角度(−)スイッチを同時に押して、表示モードが初期方位角度設定モードに切り換える。その後、ステップ85で、角度(+)スイッチもしくは角度(−)スイッチの操作により、初期方位角(θo)を前記の方位角度検知値θになるように設定する。
【0036】
一方、ステップ83で、θ=0ならば、アンテナ1の取付角度が最適調整結果となるので、ステップ86で、初期方位角(θo)を0とする。ステップ87では、レーダ信号処理器2の信号処理で、検知した車間距離値が初期方位角(θo)を用いた以下の座標変換式(1)により変換計算を行い、得られた結果を車間距離警報用車間距離値とし、車間距離警報を行う。
【0037】
【数3】
【0038】
以上のように、本第三の実施形態では、レーダ信号処理器2の内蔵ソフトに初期方位角度の設定を行い、アンテナ1の方位角調整を行うことができる。
図14、図15は、本発明の第四の実施形態を説明したものであり、アンテナ1の取付角度をレーダの検知範囲方式を用いて調整するものである。
【0039】
図14は、アンテナ1、レーダ信号処理器2、車間距離表示器3、車両4、車軸5、オフセット軸6、電磁波もしくは光の反射体60、レーダの所望検知範囲70、水平方向における所望検知範囲の境界線71、アンテナ1の所望検知幅を検証するための反射体60の設定位置点75、76、また、アンテナ1の最大検知距離を検証するための反射体60の設定位置点77等を示している。
【0040】
本第四の実施形態は、車両4にアンテナ1がオフセットとして仮設置したレーダ装置に対して、順次若しくは同時に位置点75、76、77に設置する反射体60の検知ができるかできないかを、車間距離警報表示器3により警告と表示を行い、3ヶ所の反射体60が検知できるように、アンテナ1の取付角度を調整するものである。
【0041】
図15は、前記第四の実施形態のアンテナ1の取付角度の調整手段の手順を説明したフローチャートであり、ステップ40で、車両4をセットし、ステップ41で、図6の手順にしたがって、車両4の車軸5とオフセット軸6を求める。ステップ42で、オフセット位置にアンテナ1を仮止めし、レーダ装置に電源を入れ、車間距離警報システムを作動する。ステップ43では、レーダの所望検知範囲70の境界線71上において、反射体60の設置位置点75、76、77にそれぞれ反射体60を設置する。
【0042】
ステップ44では、設置した反射体60に対して、車間距離警報表示器3が、順次3回、検知警報を発生するかしないかにより、アンテナ1の取付角度を検出し、反射***置点75、76、77の3ヶ所で反射体60が検知できる時は、アンテナ1の現取付位置が最適であるので、ステップ45で、前記反射体60を現位置に堅く固定する。
【0043】
一方、最大2ヶ所のところにしか反射体60を検知できない場合にはステップ46で、3ヶ所を検知できるようにアンテナ1を検知可の方向へ向けて取付角度を調整する。
本第四の実施形態においては、前記レーダ検知範囲が、水平方向の所望検知範囲70をカバーするように、アンテナ1の取付角度を調整することで車載レーダの軸調整が達成できる。
【0044】
前記所望検知範囲をカバーする調整手段はその調整の一例であり、ミリ波レーダは、上下方向における電波放射範囲も調整する必要がある。図16に示すように、ミリ波レーダ装置の放射電波が、上下方向における所望検知範囲90をカバーできるように、電波反射体60の設置位置点91、92、93を設定するような構成をとることもできる。このように、第四の実施形態においては、水平方向と上下方向との2種類の所望検知範囲をカバーできるように軸調整を行い、アンテナ1の取付角度を少ない工数で精度よく調整することができる。
【0045】
以上、本発明の車載レーダの軸調整方法の四つの実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱することなく、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、前記実施形態においては、方位角検知が可能なモノパルス方式の電波レーダを対象として、取付角度の調整方法について説明をした。しかしながら、本発明の性格上、これに限定されるものではなく、スキャン方式の電波レーダあるいはレーザなどを用いた光式レーダにおいても実施が可能である。
【0046】
また、電波反射体が静止物標であり、例えば、2周波CW方式のミリ波レーダを用いる場合には、相対速度が0の時には、検知が不可であるという問題があるが、このような場合には、図17に示すような前後方向に移動可能な可動電波反射体98を用いて、相対速度を発生させ、これにより電波反射体98との距離を検知するような手段も可能であり、また、アンテナ1の取付角度の調整では、前記実施形態と同様な調整手段の手順で行うことができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の車載レーダの軸調整方法は、車軸と該車軸と平行するレーダアンテナのオフセット軸とを設定し、アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置して調整準備をした後に、前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整するようにしたので、前記レーダアンテナの取付角度を容易に、かつ精度良く確保することができ、前記レーダアンテナの車両の車軸から離れたオフセット装着によるレーダ検知精度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車載レーザの軸調整方法のためのオフセットアンテナを持つ車載レーダ装置の構成図。
【図2】本発明の車載レーザの軸調整方法のためのアンテナのオフセット装着状態を示す図であり、(a)はアンテナを車軸とオフセット量eとし、平行なオフセット軸方向に向けて装着した図であり、(b)はアンテナを車軸とオフセット量eとし、車軸に角度θだけ傾けて装着した図。
【図3】図1の車載レーダ装置のアンテナの取付角度の調整機構を示す図。
【図4】図1の車載レーダ装置のアンテナをバンパ内側に内蔵した図。
【図5】本発明の車載レーザの軸調整方法の車軸とオフセット軸とを求める実施形態の図。
【図6】図5の車軸とオフセット軸とを求める手段の手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の第一の実施形態の車載レーザの軸調整方法における方位角度検知値を方位角設定値になるようにアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図8】図7の車載レーザの軸調整方法におけるアンテナ取付角度の調整手段の手順を示すフローチャート。
【図9】本発明の第二の実施形態の車載レーザの軸調整方法における点光源の照射光と反射光を用いてアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図10】図9の車載レーザの軸調整方法のための調整結果を表示する誤差表示器を示す図。
【図11】図9の車載レーザの軸調整方法の点光源の照射光と反射光を用いてアンテナ取付角度を調整する手段の手順を示すフローチヤート。
【図12】本発明の第三の実施形態の車載レーザの軸調整方法におけるソフトに初期方位角を設定するアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図13】図12の車載レーザの軸調整方法のソフトに初期方位角を設定するアンテナ取付角度を調整する手段の手順を示すフローチャート。
【図14】本発明の第四の実施形態の車載レーザの軸調整方法におけるレーダの検知範囲を水平方向における所望検知範囲になるようにアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図15】図14の車載レーザの軸調整方法のレーダの検知範囲を所望検知範囲になるようにアンテナ取付角度を調整する手段の手順を示すフローチャート。
【図16】図14の車載レーザの軸調整方法におけるレーダの検知範囲を上下方向における所望検知範囲になるようにアンテナ取付角度を調整する手段を示す図。
【図17】本発明の更に他の実施形態の車載レーザの軸調整方法のレーダの前面に可動電波反射体を設置する図。
【符号の説明】
1 ・・・アンテナ
2 ・・・レーダ信号処理器
3 ・・・車間距離警報表示器
4 ・・・車両
5 ・・・車軸
6 ・・・オフセット軸
8 ・・・アンテナの送信軸
9 ・・・レーダ検知範囲
θ ・・・方位角
θo ・・・方位角度の検知値
e ・・・オフセット量e
Lo ・・・距離
Claims (7)
- 少なくとも先行車両との方位角度を検出することができる車載レーダ装置を備えた車両の車載レーダの軸調整方法において、
前記車両上に少なくとも2点を設定し、その設定点の結ぶ線を底辺として、辺の長さが異なる少なくとも二つの二等辺三角形を引き、かつ、得られた同一平面内にある二等辺三角形の頂点間を結ぶ線及びその延長線を車軸とし、
該車軸に対して水平方向に一定距離離れた前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記オフセット位置を通過し、しかも前記車軸と平行する直線をオフセット軸として求め、前記アンテナのオフセット位置から一定方位角度方向に反射体を設置し、
前記反射体をレーダの検知目標として、レーダで検知した反射体の方位角度検知値が前記方位角度の設定値になるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整することを特徴とする車載レーダの軸調整方法。 - 少なくとも先行車両との方位角度を検出することができる車載レーダ装置を備えた車両の車載レーダの軸調整方法において、
車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、該レーダアンテナの最大検知範囲の境界線に沿って反射体を設置し、前記所望検知範囲の境界線上の少なくとも2ヶ所以上のところにレーダ反射体を設置し、
前記レーダアンテナが、前記レーダ反射体を検知できるように、前記レーダアンテナの取付角度を調整することを特徴とする車載レーダの軸調整方法。 - 少なくとも先行車両との方位角度を検出することができる車載レーダ装置を備えた車両の車載レーダの軸調整方法において、
前記車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、前記レーダアンテナの送信方向の中心の送信軸に沿って、前記車両の前方に反射体を設置し、
前記レーダアンテナにより検知した前記反射体の方位角度検知値を、初期方位角度として設定し、前記レーダアンテナにより検知した見かけ上の車間距離値[Xo,Yo]Tに対して、前記初期方位角θoを含む直角座標変換式
- 少なくとも先行車両との方位角度を検出することができる車載レーダ装置を備えた車両の車載レーダの軸調整方法において、
前記車両の車軸に対して、該車軸上もしくは該車軸の少なくとも水平方向の前記車両のオフセット位置にレーダアンテナを装着し、
前記レーダアンテナの送受信面に、一時的に装着が可能で、かつ光を反射できる反射体を装着し、該反射体に光を照射し、その反射光を受光検知器で検知して所望位置範囲内に反射するようにレーダアンテナの取付角度を調整することを特徴とする車載レーダの軸調整方法。 - 前記受光検知器が、フォトダイオード検知器であることを特徴とする請求項4に記載の車載レーダの軸調整方法。
- 前記レーダアンテナの取付角の調整により、前記反射体の検知の可否、もしくは反射体の方位角度の検知値を、音声情報もしくは表示による視覚情報で報知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車載レーダの軸調整方法。
- 前記レーダ装置の前面に設置した電波反射体が、電波送信方向と所定の角度及び距離で、移動可能な電波反射体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車載レーダの軸調整方法。
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JP2010203827A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Honda Motor Co Ltd | 車両用物体検知装置のエイミング構造 |
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-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002372892A patent/JP2004003951A/ja active Pending
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