JP2004003656A - 液封入防振装置 - Google Patents

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Shigeki Takeo
竹尾 茂樹
Tetsuya Tsuiki
對木 哲也
Sadaki Shimoda
下田 禎己
Tatsuo Suzuki
鈴木 達雄
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】より簡易な構成で製作が容易であり、コンパクトで、しかも広い領域で良好な防振特性を示す液封入防振装置を提供する。
【解決手段】ゴム弾性体1内に形成した主液室Aと、ゴム膜3内に形成した副液室Bとを仕切壁2で区画し、第1の絞り流路S1で連通する。仕切壁2は中空で、弾性体膜22の上方に第3の液室Dが、下方に負圧室Cが形成され、第3の液室Dは主液室Aと、第2の絞り流路S2を介して連通している。弾性体膜22は中央下面に凸部22bを有し、また外周の立壁22cを、対向する仕切壁2面に設けた環状凸部23f上に固定している。負圧室Cに負圧を導入すると、弾性体膜22は下方に吸引されるが、凸部22b、23fにより小空間6が残るため、弾性体膜22は微小変位してこもり音振動を吸収することができる。
【選択図】   図1

Description

【特許請求の範囲】
【請求項1】厚肉のゴム弾性体を室壁とする主液室と、薄肉のゴム膜を室壁とし上記主液室と仕切壁を隔てて対向する副液室と、この副液室と上記主液室とを連通し内部を流通する液の作用により所定の低周波振動を低減する第1の絞り流路と、中空とした上記仕切壁内に張設される弾性体膜と、該弾性体膜の上記主液室側に形成される第3の液室と、上記弾性体膜の上記副液室側に形成され外部より負圧を導入することにより上記弾性体膜を対向する上記仕切壁内表面に吸着するようになした負圧室と、上記第3の液室と上記主液室とを連通し上記第1の絞り流路より高周波側で作用する第2の絞り流路とを具備する液封入防振装置において、
上記負圧室に面する上記弾性体膜の表面に凸部を形成し、上記負圧室に負圧が導入された時に上記弾性体膜と上記仕切壁内表面との間に小空間残存形成させることにより、該小空間に面する部分において上記弾性体膜を微小変位可能となしたことを特徴とする液封入防振装置。
【請求項2】上記仕切壁を、外周部に上記第1の絞り流路を設けた本体部と、該本体部の上記主液室側に設けられ上記本体部との間に上記負圧室を形成する上記弾性体膜と、上記弾性体膜と上記主液室との間に配設されて上記弾性体膜との間に上記第3の液室を形成し内部に上記第2の絞り流路を設けた仕切板とで構成し、上記凸部を上記弾性体膜の中央部に形成して、該凸部の周囲に前記小空間を残存形成させることを特徴とする請求項1記載の液封入防振装置。
【請求項3】上記仕切壁を、本体部と、該本体部の上記主液室側に設けられ本体部との間に上記負圧室を形成する上記弾性体膜と、上記弾性体膜と上記主液室との間に配設されて上記弾性体膜との間に上記第3の液室を形成する仕切板とで構成し、上記弾性体膜の上記負圧室に面する表面および上記第3の液室に面する表面にそれぞれ凸部を形成し、該凸部の端面をそれぞれ対向する上記本体部および上記仕切板に密着させるとともに、上記負圧室に面する上記弾性体膜の表面に形成した上記凸部により上記負圧室に負圧が導入された時に上記弾性体膜と 上記本体部表面との間に上記小空間を残存形成させたことを特徴とする請求項1記載の液封入防振装置。
【請求項4】上記凸部を、上記弾性体膜の上記負圧室に面する表面および上記第3の液室に面する表面のそれぞれ中央部に設けたことを特徴とする請求項3記載の液封入防振装置。
【請求項5】上記本体部の外周部に環状凸部を形成し、上記負圧室に負圧が導入された時に該環状凸部により上記弾性体膜と上記本体部表面との間に小空間を残存形成させて、該小空間に面する部分において上記弾性体膜を微小変位可能となしたことを特徴とする請求項2又は4記載の液封入防振装置。
【請求項6】上記弾性体膜の外周縁に上記本体部側に突出する立壁を形成し、該立壁の突出端面を上記本体部の環状凸部上に固定して、該突出端面でのみ上記弾性体膜が上記本体部の環状凸部に密着するようにした請求項5記載の液封入防振装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は車両のエンジンマウント等に利用される液封入防振装置に関し、特に、防振特性の切換手段を有する液封入防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液封入防振装置は、一般に、厚肉のゴム弾性体を室壁とする主液室と、薄肉のゴム膜を室壁とする副液室とを仕切壁で区画してなる。そして、該仕切壁内に設けた絞り流路を介して両液室間を流通する液の作用により、低周波振動域、主にエンジンシェイク振動(約5〜13Hz付近)に相当する振動の減衰を図っている。
【0003】
ところが、上記構造の液封入防振装置では、より高周波側の振動域において動ばね定数が高くなり、例えば、アイドリング振動(約15〜35Hz付近)に対する防振効果が低いという問題があった。これを解決するために、仕切壁を中空として弾性体膜を室壁とする第3の液室を設け、該第3の液室と上記主液室とを、エンジンシェイク振動より高周波側で作用する絞り流路によって連通させることで、複数の振動を低減可能とした液封入防振装置が提案されている。
【0004】
また、アイドリング振動用の絞り流路は、通常、エンジンシェイク振動用の絞り流路より、流路径が大きくあるいは流路長が短く形成してあって、液が流入しやすい。このため、上記第3の液室を構成する弾性体膜の背面に負圧室を設けて、防振特性を切換可能となしたものがある。この場合、上記負圧室内に負圧を導入すると、上記弾性体膜が背面に吸着されて移動が規制されるので、エンジンシェイク振動の入力時に、上記第3の液室への液の流入を規制し、上記副液室への絞り流路に強制的に液を流通させて高減衰を得ることができる。アイドル振動の入力時には、上記負圧室を大気開放することで、上記弾性体膜を弾性変形可能とし、上記第3の液室へ液を流入させて振動を低減する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、アイドリング振動より高周波側のこもり音振動(約60〜80Hz)に対する対策として、上記主液室内に可動部材を配設し、上記可動部材の変位により上記主液室内の液圧を低下させて振動を吸収低減することが知られている。また、この可動部材を上記負圧室内に設けたものがあり、例えば、特開平4−277338号公報には、上記負圧室内に弾性拘束部材を配置し、上記第3の液室を構成する弾性体膜に負圧力が及ぼされた際に、該弾性体膜を上記弾性拘束部材に吸着させて、一体に変形するようになしている。
【0006】
しかしながら、上記従来の構成では、防振特性を切換えるために必要な構成部材が多く、また、上記弾性拘束部材の変位を受容するために弾性拘束部材の背面に空間を設ける必要があるといった問題があった。
【0007】
しかして、本発明の目的は、より簡易な構成で製作が容易であり、コンパクトで、しかも広い領域で良好な防振特性を示す液封入防振装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の液封入防振装置は、厚肉のゴム弾性体を室壁とする主液室と、薄肉のゴム膜を室壁とし上記主液室と仕切壁を隔てて対向する副液室と、この副液室と上記主液室とを連通し内部を流通する液の作用により所定の低周波振動を低減する第1の絞り流路と、中空とした上記仕切壁内に張設される弾性体膜と、該弾性体膜の上記主液室側に形成される第3の液室と、上記弾性体膜の上記副液室側に形成され外部より負圧を導入することにより上記弾性体膜を対向する上記仕切壁内表面に吸着するようになした負圧室と、上記第3の液室と上記主液室とを連通し上記第1の絞り流路より高周波側で作用する第2の絞り流路とを具備する。そして、上記負圧室に面する上記弾性体膜の表面に凸部を形成し、上記負圧室に負圧が導入された時に上記弾性体膜と上記仕切壁内表面との間に小空間残存形成させることにより、該小空間に面する部分において上記弾性体膜を微小変位可能となしたものである。
【0009】
上記構成において、上記負圧室に負圧を導入すると、上記弾性体膜は対向面に吸引されてその移動が規制されるが、上記凸部により小空間が残存形成されるので、この小空間に面する部分において上記弾性体膜は微小変位が可能である。従って、こもり音振動の入力時には、上記弾性体膜の微小変位により振動を吸収することができる。また、この状態で低周波のシェイク振動が入力すると、上記弾性体膜は移動が規制されているので、主液室内の液は第1の絞り流路を介して上記副液室へ流入し、効果的に振動減衰がなされる。アイドリング振動の入力時には、上記負圧室を大気に開放して、上記弾性体膜が自由に変位できるようにし、より高周波側で作用する第2の絞り流路に液を流入させて振動を低減させる。
【0010】
このように、上記構成によれば、異なる周波数域の振動を良好に低減することができる。しかも、既成部材の形状を変更するのみで、部品点数を増加する必要がないので、構成がより簡易で、製作が容易であり、コンパクトにできる。
【0011】
より具体的には、上記仕切壁を、外周部に上記第1の絞り流路を設けた本体部と、該本体部の上記主液室側に設けられ上記本体部との間に上記負圧室を形成する上記弾性体膜と、上記弾性体膜と上記主液室との間に配設されて上記弾性体膜との間に上記第3の液室を形成し内部に上記第2の絞り流路を設けた仕切板とで構成し、上記凸部を上記弾性体膜の中央部に形成して、該凸部の周囲に前記小空間を残存形成させてもよい(請求項2)。
【0012】
あるいはまた、上記仕切壁を、本体部と、該本体部の上記主液室側に設けられ本体部との間に上記負圧室を形成する上記弾性体膜と、上記弾性体膜と上記主液室との間に配設されて上記弾性体膜との間に上記第3の液室を形成する仕切板とで構成し、上記弾性体膜の上記負圧室に面する表面および上記第3の液室に面する表面にそれぞれ凸部を形成し、該凸部の端面をそれぞれ対向する上記本体部および上記仕切板に密着させるとともに、上記負圧室に面する上記弾性体膜の表面に形成した上記凸部により上記負圧室に負圧が導入された時に上記弾性体膜と上記本体部表面との間に上記小空間を残存形成させてもよい(請求項3)。この場合、上記凸部を、上記弾性体膜の上記負圧室に面する表面および上記第3の液室に面する表面のそれぞれ中央部に設けてもよい(請求項4)。
【0013】
また、上記本体部の外周部に環状凸部を形成し、上記負圧室に負圧が導入された時に該環状凸部により上記弾性体膜と上記本体部表面との間に小空間を残存形成させて、該小空間に面する部分において上記弾性体膜を微小変位可能となすこともできる(請求項5)。また、この場合、上記弾性体膜の外周縁に上記本体部側に突出する立壁を形成し、該立壁の突出端面を上記本体部の環状凸部上に固定して、該突出端面でのみ上記弾性体膜が上記本体部の環状凸部に密着するようにすれば(請求項6)、上記小空間を形成しやすい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1、図2により、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1(a)において、1は厚肉のゴム弾性体で、中空とした下半部内を主液室Aとなしている。該ゴム弾性体1の下端開口には、これを閉鎖するように仕切壁2が配設され、さらにその下方には薄肉のゴム膜3が配してあって、上記仕切壁2とゴム膜3で囲まれる空間を副液室Bとしている。
【0015】
上記ゴム弾性体1の下半部外周には、筒状の本体金具4が接合してある。この本体金具4の下端縁は、上記仕切壁2および上記ゴム膜3の外周に沿って下方に延び、さらに内方へ屈曲してこれらを保持している。上記ゴム弾性体1の上部には連結部材11が埋設固定してあり、該連結部材11によってエンジンに連結されるようになしてある。上記ゴム弾性体1の上半部にはキャップ5が覆着されており、該キャップ5の側部に設けた複数の脚部51(図2参照)によって、車両本体に固定されるようになしてある。
【0016】
上記仕切壁2は、図2に示すように、アルミニウム鋳物または樹脂の一体成形品よりなる略容器状の本体部21と、その内部に保持される弾性体膜22および仕切板23からなる。上記本体部21は、下面外周部を厚肉に形成して下方に開口する円弧状の溝21aを設け、下方に配設されるゴム膜3の外周部31との間に、第1の絞り流路S1(図1参照)を形成するようになしてある。ここで、上記ゴム膜3の外周部31には、筒状の補強部材が接合してあり、その上端は、上記溝21aの底部に沿うフランジ形状となしてある。
【0017】
上記本体部21には、上記第1の絞り流路S1と主液室Aとを連通する連通孔21bが設けられるとともに、図示しない位置に上記第1の絞り流路S1と副液室Bとを連通する連通孔を有している。そして、上記第1の絞り流路S1を介して上記主液室Aと副液室Bとの間に液を流通させることにより、その流路径および流路長によって設定される所定の周波数域の振動、例えばエンジンシェイク振動を低減する。
【0018】
上記弾性体膜22は、ゴム等の弾性部材よりなり、上記ゴム膜3よりやや膜厚に形成してある。上記弾性体膜22の外周には、筒状の金属部材22aが固定され、該金属部材22aにて上記本体部21内に嵌着固定されるようになしてある。上記金属部材22aの上端縁は外方に屈曲して上記本体部21上面に当接している。上記弾性体膜22と上記本体部21との間に形成される空間は負圧室Cとしてあり、上記本体部21内に設けた負圧路21cから負圧を導入することにより上記弾性体膜22を下方に吸引できるようにしてある。
【0019】
上記負圧路21cは、上記本体部21側部に突出する負圧管21dに連通し、該負圧管21dをエンジンの負圧路等に連通することで、上記負圧室Cへ負圧を導入することができる。なお、上記本体金具4の、ゴム弾性体1が接合されない下端部には、周方向の複数箇所に切欠き部41が形成してあり、上記負圧管21dは、上記本体金具4の切欠き部41の1つに対応して設けられて、組付けと同時に上記負圧管21dの取り出しができるようになしてある。また、上記本体金具4の他の切欠き部41には、上記本体部21側部に設けた複数の突起21eが、それぞれ対応しており、組付け時の位置合わせを容易にしている。
【0020】
上記仕切板23は、外周部に第2の絞り流路S2となる環状空間を有するとともに、下面外周縁に下方に突出するフランジ23aを有し、上記金属部材22a内に嵌着保持されるようになしてある。これにより、上記仕切板23と、上記弾性体膜22との間に第3の液室Dが形成される(図1参照)。上記第2の絞り流路S2は、上記第1の絞り流路S1より流路径が大きくあるいは流路長を短く形成して、上記第1の絞り流路S1より高周波側の振動、例えばアイドリング振動を吸収するように調整される。上記第2の絞り流路S2は、連通孔23bにて上記主液室と連通するとともに、図示しない位置に設けた連通孔により上記副液室Bに連通している。
【0021】
上記弾性体膜22の中央部には、上下面に突出する凸部22bが形成してあり、該凸部22bは、両端面が上記本体部21の上面および上記仕切板23の下面にそれぞれ密着するようになしてある(図1)。また、上記弾性体膜22の外周縁には下方に突出する立壁22cが形成してある。上記本体部21の外周部には、環状凸部21fが設けてあり、該環状凸部21f上面に、上記立壁22cの下端面が密着するようになしてある。上記凸部22bおよび上記環状凸部21fを設けることで、上記弾性体膜22と、上記本体部21との間に空間が形成されやすくなる。上記立壁22cは、上記弾性体膜22を補強すると同時に、上記本体部21との間の空間形成を容易にしている。
【0022】
上記構成において、上記負圧室Cに負圧を導入すると、図1(b)に示すように、上記弾性体膜22は下方に吸引される。ただし、上記弾性体膜22と上記本体部21とは完全に密着せず、中央部の上記凸部22bの周囲、および外周部の上記環状凸部21fと上記立壁22cとの間に小空間6が残る。従って、この小空間6に面する部分において、上記弾性体膜22は微小変位が可能であり、負圧作用時の上記弾性体膜22の剛性および上記小空間6の容積が適当となるようにすることで、こもり音振動を効果的に吸収することができる。通常、車両走行時に得られる−200〜−500mmHg負圧時の、上記弾性体膜22と上記本体部21との接触部面積が、大気導入時(図1(b)に点線で示す)の可動面積の40〜95%程度となるようにするのがよい。また、この時、上記弾性体膜22の自由な変形は規制されるので、エンジンシェイク振動の入力時には、より変形しやすい上記副液室Bへ液が流入し、振動減衰がなされる。
【0023】
これを図3、図4の周波数特性図を用いて説明する。図3は、上記弾性体膜22および上記本体部21が凸部を有しない場合で、負圧時、上記負圧室Cに小空間が残らないため、上記弾性体膜22は剛体として機能する。この場合、図に実線で示すように、エンジンシェイク振動に対応する約10Hz付近において、上記第1の絞り流路S1を流通する液の作用により高い減衰係数が得られるが、これより高周波側では動バネ定数が高く、振動低減効果が得られない。図の点線は上記負圧室Cを大気に連通した場合で、上記弾性体膜22の自由変形により、上記第3の液室Dへの液流入が可能となる。そして、上記第2の絞り流路S2を流通する液の作用により、アイドリング振動に対応する約30Hz付近の動バネ定数が低くなるが、これより高周波側では動バネ定数が高くなり、振動低減効果が得られない。
【0024】
図4は、上記弾性体膜22および上記本体部21に凸部22b、21f、立壁22cを設けた本発明の構成において、負圧を導入した場合の特性図である。この時、上記弾性体膜22は充分に高い剛性を有し、第3の液室Dへの液の流入が規制されるので、約10Hz付近のエンジンシェイク振動の入力時には、上記第1の絞り流路S1を流通する液の作用により良好な振動減衰がなされる。また、こもり音振動に対応する約60〜80Hz付近においては、上記弾性体膜22と上記本体部21の間に形成される小空間6により、上記弾性体膜22が微小変位可能であり、上記主液室の内圧上昇を吸収して動バネ定数を低下させることにより、振動低減する。アイドリング振動の入力時には、上記負圧室Cに大気を導入することにより上記図3(点線)と同様に、動バネ定数を低下させ、振動を低減することができる。
【0025】
このように、上記構成によれば、簡易な構成で、良好な防振特性が得られ、実用性が高い。なお、本発明において、上記凸部の数、設置位置等は、上記実施の形態に示したものに限らず、適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の液封入防振装置の全体断面図、(b)はその部分拡大断面図である。
【図2】本発明の液封入防振装置の分解断面図である。
【図3】従来の液封入防振装置の周波数特性を示す図である。
【図4】本発明の液封入防振装置の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1 ゴム弾性体
2 仕切壁
21 本体部
21f 環状凸部(凸部)
22 弾性体膜
22b 凸部
22c 立壁
23 仕切板
3 ゴム膜
4 本体金具
5 キャップ
A 主液室
B 副液室
C 負圧室
D 第3の液室
S1 第1の絞り流路
S2 第2の絞り流路

Claims (4)

  1. 厚肉のゴム弾性体を室壁とする主液室と、薄肉のゴム膜を室壁とし上記主液室と仕切壁を隔てて対向する副液室と、この副液室と上記主液室とを連通し内部を流通する液の作用により所定の低周波振動を低減する第1の絞り流路と、中空とした上記仕切壁内に張設される弾性体膜と、該弾性体膜の上記主液室側に形成される第3の液室と、上記弾性体膜の上記副液室側に形成され外部より負圧を導入することにより上記弾性体膜を対向する上記仕切壁内表面に吸着するようになした負圧室と、上記第3の液室と上記主液室とを連通し上記第1の絞り流路より高周波側で作用する第2の絞り流路とを具備する液封入防振装置において、上記負圧室に面する上記弾性体膜の表面および上記仕切壁内表面の一方または両方に1つ以上の凸部を形成し、上記負圧室に負圧が導入された時に上記弾性体膜と上記仕切壁内表面との間に小空間が残存形成されるようにしたことを特徴とする液封入防振装置。
  2. 上記仕切壁を、外周部に上記第1の絞り流路を設けた本体部と、該本体部の上記主液室側に設けられ上記本体部との間に上記負圧室を形成する上記弾性体膜と、上記弾性体膜と上記主液室との間に配設されて上記弾性体膜との間に上記第3の液室を形成し内部に上記第2の絞り流路を設けた仕切板とで構成した請求項1記載の液封入防振装置。
  3. 上記凸部を上記弾性体膜または上記本体部の中央部および外周部に形成した請求項2記載の液封入防振装置。
  4. 上記弾性体膜の外周縁に上記本体部側に突出する立壁を形成し、該立壁の端部を上記本体部の外周部に形成した環状凸部上に固定した請求項2または3記載の液封入防振装置。
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