JP2004002608A - 熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなるパウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる成形体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなるパウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる成形体 Download PDF

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Hiroyuki Sugimoto
杉本 博之
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】柔軟性に優れ、折り曲げても折り曲げた部分の白化が小さく、80℃程度からポリオレフィン系樹脂の融点未満の温度で保管したときに光沢及びブリード物の発生が少なく、引張強度及び耐寒衝撃性に優れる成形体を得ることができる熱可塑性エラストマー組成物を提供し、更には、該組成物からなるパウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体を提供すること。
【解決手段】下記成分(I)100重量部、下記成分(II)50〜200重量部及び下記成分(III)30〜200重量部を含有する熱可塑性エラストマー組成物。
(I):ポリオレフィン系樹脂
(II):特定の水添ジエン系共重合体
(III):特定のエチレン−1−オクテン共重合体
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性エラストマー組成物、該組成物パウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体に関するものである。更に詳しくは、本発明は、ポリオレフィン系樹脂、特定の構造の水添ジエン系共重合体及び特定の構造のエチレン−1−オクテン共重合体を必須の成分として含有し、柔軟性に優れ、折り曲げても折り曲げられた部分の白化が小さく、80℃程度からポリオレフィン系樹脂の融点未満の温度で保管したときに光沢及びブリード物の発生が少なく、引張強度及び耐寒衝撃性に優れる成形体を得ることができる熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなるパウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車内外装部品、家電用品、文房具品、OA機器等に用いられている塩化ビニル系樹脂の代替が進められてきており、その代替物として、ポリオレフィン系樹脂及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。
【0003】
例えば、特開平3−72512号公報には、ポリプロピレンと水添ジエン系共重合体とからなる水添ジエン系共重合体組成物が開示されている。該組成物からなる成形体は、柔軟性に優れ、該組成物からなる成形体を折り曲げても、折り曲げた部分が白化しないという利点がある。しかしながら、該組成物からなる成形体は、80℃程度からポリプロピレンの融点未満の温度で保管した場合、該成形体の表面が光沢を発するため、例えば自動車内装材料として用いた場合に、外観不良を生じるという問題点があった(夏場に自動車を屋外で保管すると、車内温度が80〜120℃程度になることがある。)。
【0004】
特開2001−49052号公報には、柔軟性に優れ、折り曲げても折り曲げた部分が白化せず、80℃程度からポリプロピレンの融点未満の温度で保管した場合に光沢が発生しない成形体を得ることができる粉末成形用熱可塑性エラストマーとして、ポリプロピレンと特定の構造を有する水添ジエン系共重合体とを含有する粉末成形用熱可塑性エラストマー組成物、該組成物とエチレン−プロピレン共重合体ゴムとからなる組成物が開示されている。
【0005】
しかしながら、上記組成物からなる成形体の耐寒衝撃性は、十分満足し得るものではなく、例えば、上記組成物を最外層として用いたエアバッグ展開装置内蔵インストルメントパネルのエアバッグ機構を、低温で作動させた場合、インストルメントパネルの破片が飛散する場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、ポリオレフィン系樹脂、特定の構造の水添ジエン系共重合体及び特定の構造のエチレン−1−オクテン共重合体を必須の成分として含有し、柔軟性に優れ、折り曲げても折り曲げた部分の白化が小さく、80℃程度からポリオレフィン系樹脂の融点未満の温度で保管したときに光沢及びブリード物の発生が少なく、引張強度及び耐寒衝撃性に優れる成形体を得ることができる熱可塑性エラストマー組成物を提供し、更には、該組成物からなるパウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のうち第一の発明は、下記成分(I)100重量部、下記成分(II)50〜200重量部及び下記成分(III)30〜200重量部を含有する熱可塑性エラストマー組成物に係るものである。
(I):ポリオレフィン系樹脂
(II):下記条件▲1▼〜▲4▼のすべてを充足する水添ジエン系共重合体
▲1▼:下記(A)及び(B)の構造単位を含有する原料ジエン系共重合体を水添してなること
(A):ビニル芳香族化合物重合体ブロック
(B):下記(B1)及び(B2)から選ばれる少なくとも一種類のブロック
(B1):ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック
(B2):共役ジエン重合体ブロック
▲2▼:水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量(T:重量%)が10〜18重量%であること
▲3▼:水添ジエン系共重合体中の水添共役ジエン単位の含有量100重量%に対し、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)が60重量%を超えること。
▲4▼:(A)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量% ただし、水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量を100重量%とする。)、条件▲2▼の(T)、条件▲3▼の(V)の関係が、下記式(1)を満足すること
V≦0.375×S+1.25×T+40    (1)
(III):下記条件▲5▼及び▲6▼を充足するエチレン−1−オクテン共重合体
▲5▼:23℃における密度が867〜890kg/mであること
▲6▼:190℃におけるメルトフローレートが5〜100g/10分であること
【0008】
また、本発明のうち第二の発明は、前記第一の発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーに係るものである。
【0009】
更に、本発明のうち第三の発明は、前記第二の発明のパウダーを粉末成形してなる粉末成形体に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる成分(I)は、オレフィンから誘導される繰り返し単位を含有する重合体であり、X線回折法により求められる結晶化度が50%以上である重合体である。該オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどがあげられる。成分(A)としては、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体などのオレフィン単独重合体;プロピレンとプロピレン以外のオレフィンからなる共重合体などがあげられる。該共重合体はランダム共重合体やブロック共重合体であってもよい。これらは、単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。また、これらは、公知の方法で製造することができる。
【0011】
成分(I)としては、粉末成形体の耐熱性の観点から、プロピレンから誘導される繰り返し単位(プロピレン単位)の含有量が70重量%を超えるポリオレフィン系樹脂が好ましく、更には、プロピレン単位の含有量が90重量%を超えるプロピレン−エチレン共重合体及び/又はプロピレン単位の含有量が80重量%を超えるプロピレン−1−ブテン共重合体が好ましい。粉末成形体の耐寒衝撃性をより高めたい場合は、プロピレン単位の含有量が98重量%を超えるプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン単位の含有量が98重量%を超えるプロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン単独重合体を使用することが好ましい。
【0012】
成分(I)のJIS K−7210に従い、230℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(MFR)は、粉末成形体の引張強度をより高める観点から、好ましくは10〜500g/10分であり、より好ましくは20〜300g/10分である。
【0013】
本発明に用いられる成分(II)は、前記条件▲1▼〜▲4▼のすべてを充足する水添ジエン系共重合体である。
【0014】
成分(II)は、下記(A)及び(B)の構造単位を含有する原料ジエン系共重合体を水添してなる重合体である(条件▲1▼)。
(A):ビニル芳香族化合物重合体ブロック
(B):下記(B1)及び(B2)から選ばれる少なくとも一種類のブロック
(B1):ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック
(B2):共役ジエン重合体ブロック
【0015】
成分(II)の製造に用いられる共役ジエンとしては、例えば、炭素原子数4〜8の共役ジエンが用いられ、1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2−3−ジメチルブタジエンなどをあげることができ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、得られる成形体の引張強度をより高める観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。ビニル芳香族化合物としては、例えば、炭素原子数8〜12のビニル芳香族化合物が用いられ、そのビニル基の1位又は2位がメチル基などのアルキル基などで置換されていてもよく、具体的には、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどをあげることができ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、得られる成形体の引張強度をより高める観点から、スチレンが好ましい。
【0016】
成分(II)は通常、一般式[(A)−(B)]n、[(A)−(B)]n−(A)、[(B)−(A)]n−(B)(但し、nは1以上の整数で、(A)及び(B)が複数の場合、複数の(A)及び(B)はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。)で表わされる構成を有し、例えば[(A)−(B1)]n−(A)又は[(A)−(B2)]n−(A)(但し、nは1以上の整数で、繰り返し単位の(A)、(B1)及び(B2)は同じであっても異なってもよい。)で表わされる水添ジエン系共重合体があげられる。
【0017】
成分(II)としては、得られる成形体の引張強度の観点から、(A)−(B1)−(A)又は(A)−(B2)−(A)で表わされる水添ジエン系共重合体が好ましく、例えばスチレン単独重合体ブロック−ブタジエン−スチレン共重合体ブロック(ランダム共重合ブロックまたはスチレンが漸増するテーパー状ブロック)−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−ブタジエン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン−スチレン共重合体ブロック(ランダム共重合ブロックまたはスチレンが漸増するテーパー状ブロック)−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物、スチレン単独重合体ブロック−イソプレン単独重合体ブロック−スチレン単独重合体ブロックから構成された重合体の水添物等があげられる。これらの中では、得られる成形体の引張強度及び耐寒衝撃性をより高める観点から、(A)−(B2)−(A)で表わされる水添ジエン系共重合体が好ましく、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物が特に好ましい。
【0018】
成分(II)のビニル芳香族化合物単位の含有量(T)は、10〜18重量%であり(条件▲2▼)、好ましくは12〜17重量%である。ただし、成分(II)に含有される全単量体単位を100重量%とする。ビニル芳香族化合物単位の含有量が多すぎると、得られる成形体の柔軟性が劣る場合があり、成形体を折り曲げた時に、折り曲げた部分の白化が大きい場合がある。また、ビニル芳香族化合物単位の含有量が少なすぎると、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合がある。なお、ビニル芳香族化合物単位の含有量は、成分(II)の四塩化炭素等溶液を用いて、H−NMR測定により求めることができる。
【0019】
原料ジエン系共重合体を水添することにより、共役ジエン単位の不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を水添共役ジエン単位とした場合、成分(II)中の水添共役ジエン単位の含有量100重量%に対し、成分(II)において、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)は、60重量%を超えるものであり(条件▲3▼)、好ましくは65〜85%であり、特に好ましくは70〜80%である。該割合が少なすぎると、得られる成形体の柔軟性が劣る場合があり、成形体を折り曲げた時に、折り曲げた部分の白化が大きいという問題がある。また、該割合が多すぎると、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合がある。なお、該含有量は、赤外分析を用い、モレロ法により求めることができる。
【0020】
(A)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量% ただし、水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量を100重量%とする。)、条件▲2▼の(T)、条件▲3▼の(V)の関係が、下記式(1)を満足することが必要である(条件▲4▼)
V≦0.375×S+1.25×T+40    (1)
(1)式において、左辺の値が右辺の値を超える場合、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合がある。また、得られる成形体の耐寒衝撃性が不十分となる場合がある。
【0021】
成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生をより低減する観点から、水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量100重量%として、(A)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量%)は、好ましくは3〜100重量%であり、より好ましくは30〜100重量%であり、更に好ましくは50〜100重量%である。(条件▲7▼)
【0022】
得られる成形体の柔軟性をより高める観点、成形体を折り曲げたときに、折り曲げた部分の白化をより低減する観点、また、成形体の耐光性を高める観点から、原料ジエン系共重合体を水添することにより、共役ジエン単位の不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を水添共役ジエン単位とした場合、原料ジエン系共重合体中の共役ジエン単位量の含有量を100重量%として、水添ジエン系共重合体中の水添共役ジエン単位の含有量は、好ましくは80重量%以上であり、より好ましくは90重量%以上であり、さらに好ましくは96重量%以上である。(以下、該含有量を水添率と称する。)(条件▲8▼)なお、該含有量は、成分(II)の四塩化炭素溶液を用いて、H−NMR測定により求めることができる。
【0023】
得られる成形体の耐熱保持性や耐光性を高める観点、成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面での光沢及びブリード物の発生をより低減する観点から、成分(II)の数平均分子量は、好ましくは5万以上であり、より好ましくは10万以上である。また、得られる成形体の柔軟性をより高める観点、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを粉末成形してなる成形体の外観を高める(欠肉やピンホールを低減する)観点から、成分(II)の数平均分子量は、好ましくは40万以下であり、より好ましくは30万以下である。(条件▲9▼)数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によって測定される。
【0024】
成分(II)のJIS K−7210に従って230℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレート(MFR)は、成形体の引張強度をより高める観点、成形体の耐寒衝撃強度をより高める観点、成形体の外観をより高める観点から、好ましくは0.1〜200g/10分であり、より好ましくは1〜100g/10分であり、更に好ましくは3〜80g/10分である。
【0025】
本発明の成分(II)は、官能基で変性してもよく、官能基としては、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基及びエポキシ基から選ばれた少なくとも一種の官能基を用いることができる。これら官能基で変性した水添ジエン系共重合体を用いた場合、たとえば得られる成形体をポリウレタン発泡層と接着して二層成形体又は多層成形体を製造する場合に、ポリウレタン発泡層との接着性が向上するという利点を得ることが可能である。
【0026】
本発明の成分(II)は、たとえば特開平3―72512号公報、特開平5―271325号公報、特開平5―271327号公報、特開平6−287365号公報などに記載された方法によって製造することができる。
【0027】
本発明に用いられる成分(III)とは、前記条件▲5▼及び▲6▼を充足するエチレン−1−オクテン共重合体である。
【0028】
成分(III)の23℃における比重は、867〜890kg/mであり(条件▲5▼)、好ましくは870〜880kg/mである。該比重が小さすぎると、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合がある。該比重が大きすぎると、得られる成形体の柔軟性、耐寒衝撃性が低下し、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合がある。ここで該比重は、JIS K6922−1記載の方法のアニール無しの条件で測定される。
【0029】
成分(III)のJIS K−7210に従い190℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレート(MFR)は、5〜100g/10分であり(条件▲6▼)、好ましくは8〜30g/10分である。該メルトフローレートが小さすぎると、得られる成形体の引張強度が低下する場合があり、また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを粉末成形してなる成形体を製造する場合、成形体の外観が低下する(たとえば、欠肉及びピンホール等の欠陥が発生する。)場合がある。該メルトフローレートが大きすぎると、得られる成形体の引張強度、耐寒衝撃強度が低下する場合があり、さらには、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合がある。
【0030】
成分(III)の1−オクテン単位の含有量は、通常は10〜35重量%である。また、成分(III)は、エチレン及び1−オクテンからなるモノマー単位以外の他のモノマー単位を、成分(III)の全モノマー単位100重量%に対し5重量%以下含有していてもよい。他のモノマー単位を構成するモノマーとしては、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、5−メチレン−2−ノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエンなどを例示することができる。成分(III)は分子内に長鎖分岐を有してもよい。
【0031】
成分(III)は、公知のオレフィン重合用触媒を用い、公知の重合方法を用いて製造することができる。重合用触媒としては、例えば、チーグラー・ナッタ型触媒や特開平6−306121号公報、特開平9−179216号公報等に開示されるメタロセン錯体、非メタロセン錯体等の錯体系触媒等が用いられる。これらの中でも、メタロセン錯体又は非メタロセン錯体を用いた触媒は、分子量分布及び組成分布が狭いエチレン−1−オクテン共重合体を製造することができ、該エチレン−1−オクテン共重合体を用いることにより、より柔軟性に優れ、表面に光沢及びブリード物を生じ難い成形体を得ることができるため好ましい。
【0032】
成分(III)の公知の重合方法としては、例えば、スラリー重合法、不活性媒体を用いる溶液重合法、実質的に不活性媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法等があげられる。重合条件としては、温度は−10〜300℃、重合圧力は3500kg/cm以下の範囲で実施される。
【0033】
成分(III)としては、例えば、デュポンダウエラストマー製「エンゲージ」等の市販品を用いることができる。
【0034】
成分(III)は、後述の動的架橋などの架橋処理がされていてもよい。
【0035】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、必須の成分である成分(I)〜(III)に加えて、成分(II)以外の水添ジエン系共重合体を、本発明の効果を損なわない範囲で含有してもよい。成分(II)以外の水添ジエン系共重合体としては、たとえば、成分(II)記載と同様の構造単位(A)及び(B)を含有する水添ジエン系共重合体(但し(II)を除く。例えば、条件▲2▼〜▲4▼の少なくとも1つの条件を満足しない水添ジエン系共重合体)、ビニル芳香族化合物−共役ジエンランダム共重合体の水添物等があげられる。
【0036】
たとえば、条件▲4▼を充足せず、▲1▼〜▲3▼を充足する水添ジエン系共重合体を併用した場合(V>0.375×S+1.25×T+40の関係式を充足する場合)、耐傷つき性に優れた成形体を得ることができる。
【0037】
また、条件▲3▼を充足しない水添ジエン系共重合体(水添ジエン系共重合体中の水添共役ジエン単位の含有量100重量%に対し、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)が60重量%以下である水添ジエン系共重合体)を併用した場合、さらに強度に優れた成形体を得ることができる。
【0038】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、エチレン−1−オクテン共重合体以外のエチレン−α−オレフィン系共重合体、共役ジエン重合体の水添物、天然ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム等のゴム質重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びこれらのけん化物、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体などの他の重合体成分を、本発明の効果を損なわない範囲で、通常は(I)100重量部に対して50重量部以下含有していてもよい。
【0039】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、さらに下記成分(IV)を配合することにより、成形体の引張強度を向上することができる。
(IV):水添共役ジエン重合体
水添共役ジエン重合体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2−3−ジメチルブタジエンなどの炭素原子数4〜8の共役ジエン1種又は2種以上の重合体である原料共役ジエン重合体を水添したものをあげることができ、ポリブタジエンの水添物、ポリイソプレンの水添物などを用いることができる。原料共役ジエン重合体を水添することにより、共役ジエン単位の不飽和結合が飽和されるが、該飽和されてなる単量体単位を単位Zとした場合、水添共役ジエン重合体としては、得られる成形体の柔軟性の観点から、側鎖の炭素数が2以上である単位Zの含有量が50重量%を超えることが好ましい。ただし、水添共役ジエン重合体中の単位Zの含有量を100重量%とする。水添共役ジエン重合体は、該割合が異なる2以上のブロックから構成されていてもよい。このような水添共役ジエン重合体としては、特開平3―74409号公報に記載の重合体、JSR株式会社製の「ダイナロンCEBC6200」などの市販品等があげられる。
【0040】
成分(IV)の含有量は、成形体の引張強度および柔軟性の観点から、成分(I)100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部であり、より好ましくは3〜20重量部であり、更に好ましくは4〜15重量部である。
【0041】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、たとえば鉱物油系軟化剤や、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系、アミド系等の耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、顔料、金属石けん、パラフィン系、マイクロクリスタリン系、水添テルペン樹脂等のワックス、防かび剤、抗菌剤、フィラー、発泡剤などの各種添加剤などを含有していてもよい。
【0042】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が顔料を含有する場合、所望の色の成形体を得ることができる。顔料としては、アゾ系、フタロシアン系、スレン系、染色レーキ等の有機顔料、酸化チタン等の酸化物系、クロモ酸モリブデン酸系、硫化セレン化合物、フェロシアン化合物、カーボンブラック等の無機顔料が用いられる。
【0043】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が発泡剤を含有する場合、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を発泡成形することにより、発泡成形体を製造することもできる。この場合、発泡剤は熱可塑性エラストマー組成物に予め含有されていることが好ましい。発泡剤としては、通常は熱分解型発泡剤が用いられる。かかる熱分解型発泡剤の例には、アゾジカルボンアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾジアミノベンゼンなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ベンゼン−1,3−スルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフタルアミドなどのニトロソ化合物、テレフタルアジドなどのアジド化合物、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウムなどの炭酸塩類などが含まれる。中でも、アゾジカルボンアミドが好ましく使用される。発泡剤の配合は、通常は発泡剤の分解温度以下の温度で行われる。また、発泡剤と共に、発泡助剤やセル調整剤を含有していてもよい。
【0044】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(I)〜(III)を必須成分として含有し、必要に応じてその他の成分を含有する。成分(I)100重量部に対する成分(II)の含有量は、50〜200重量部であり、好ましくは60〜180重量部である。成分(II)の含有量が少なすぎると、得られる成形体の柔軟性が低下することがあり、成分(II)の含有量が多すぎると、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合があり、また、該成形体の耐熱保持性や耐光性が不十分となる場合がある。
【0045】
成分(I)100重量部に対する成分(III)の含有量は、30〜200重量部であり、好ましくは50〜180重量部である。成分(III)の含有量が少なすぎると、得られる成形体の耐寒衝撃性が低下する場合があり、成分(III)の含有量が多すぎると、得られる成形体を80℃から成分(I)の融点未満の温度で保管したときに、該成形体の表面への光沢及びブリード物の発生が多い場合があり、また、該成形体の耐熱保持性が不十分となる場合がある。
【0046】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を得るためには、成分(I)〜成分(III)と、必要に応じて、他の重合体成分及び/又は添加剤とを溶融混練すればよい。また、上記の成分の全種類あるいは数種類を選択して混練又は動的架橋した後に、選択しなかった成分を溶融混練することによっても製造することができる。ここで、溶融混練には、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、ロール等の公知の混練設備を用いることができる。なお、先述のその他の重合体成分や添加剤は、これらが予め配合された成分(I)、成分(II)又は成分(III)を用いることによって配合することもできるし、上記成分の混練や動的架橋の際に配合することもできる。
【0047】
動的架橋は、動的架橋に付される成分及び架橋剤を加熱下に混練することにより行うことができる。架橋剤としては、通常は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシノ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物が用いられる。架橋剤は、動的架橋に付される成分の合計100重量部当たり、通常は1重量部以下、好ましくは0.1〜0.8重量部、より好ましくは0.2〜0.6重量部の範囲で使用される。
【0048】
架橋剤として有機過酸化物を用いる場合には、ビスマレイミド化合物などの架橋助剤を併用した動的架橋により、優れた耐熱性を有する成形体を得ることができる。架橋助剤の使用量は、動的架橋に付される成分の合計100重量部当たり、通常は1.5重量部以下、好ましくは0.2〜1重量部、より好ましくは0.4〜0.8重量部の範囲である。架橋助剤は架橋剤の添加の前に配合されることが好ましく、通常は架橋に付される前記成分を予備混練する際に添加される。動的架橋は、一軸押出機や二軸押出機などを用いて加熱下、たとえば150〜250℃の温度範囲で混練することにより行うことができる。また、硫黄架橋などの方法で架橋を行うことも可能である。
【0049】
例えば、成分(I)、成分(II)及び成分(III)を含有し、成分(I)及び/又は成分(III)が分子内及び/又は分子間で架橋している本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(I)と成分(III)とを動的架橋した後に、成分(II)を添加して混練することにより製造することができる。ここで、混練には、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、ロール等を用いることができる。なお、先述の各種添加剤及び各種他の重合体は、これらが予め配合された成分(I)、成分(II)又は成分(III)を用いることによって配合することもできるし、上記成分の混練や動的架橋の際に配合することもできる。
【0050】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、粉末成形法、射出成形法、押出成形法、真空成形法、圧縮成形法等の成形法を適用するによって、所望の形状の成形体を製造することができる。これらの成形法の中では、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は粉末成形法に好適である。これらの成形における成形温度は、ポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度であれば問題はないが、通常160〜320℃、好ましくは180〜300℃の範囲内である。
【0051】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を粉末成形法に適用する場合、粉末成形体の外観をより高める観点から、該組成物の250℃における複素動的粘度η(1)は、1×10〜8×10ポイズの範囲が好ましく、更には3×10〜5×10ポイズ、特には3×10〜1×10ポイズの範囲であることが好ましい。ここで複素動的粘度η(1)とは、温度250℃、振動周波数1ラジアン/秒における貯蔵弾性率G’(1)及び損失弾性率G’’(1)を用いて、下記計算式(2)によって算出される値である。
η(1)={〔G’(1)〕+〔G’’(1)〕1/2 /ω   (2)
【0052】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を粉末成形する場合に用いられる熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーは、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を機械的に粉砕する方法、ストランドカット法、ダイフェースカット法又は溶剤処理法等の方法によって製造することができる。
【0053】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を機械的に粉砕する方法としては、冷凍粉砕法又は常温粉砕法があげられる。冷凍粉砕法は、該熱可塑性エラストマー組成物をそのガラス転移温度以下、好ましくは−70℃以下、さらに好ましくは−90℃以下に冷却し、冷却状態を保ったまま粉砕する方法である。熱可塑性エラストマーからなるパウダーの粒径をより均一にし、粉末成形性を高める観点から、冷凍粉砕法が好ましい。
【0054】
また、該熱可塑性エラストマー組成物を冷却状態に保ちながら粉砕する方法としては、粉砕効率がよく、発熱が少ない方法で粉砕する方法が好ましく、たとえばボールミルなどの衝撃式粉砕機を用いる機械的粉砕法などが用いられる。この方法での熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーは、通常、タイラー標準篩24メッシュ(目開き700μm×700μm)を通過する大きさであり、好ましくは28メッシュ(目開き590μm×590μm)を通過する大きさであり、更に好ましくは32メッシュ(目開き500μm×500μm)、特に好ましくは42メッシュ(目開き355μm×355μm)を通過する大きさである。
【0055】
該熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーは、その表面に微細粉体をコーティングすることによって、その粉体流動性を更に向上させることができる。微細粉体としては、1次粒径が10μm以下である微細粉体が用いられる。微細粉体としては、アルミナ、シリカ、アルミナシリカ、炭酸カルシウム等の無機酸化物(その表面はジメチルシリコーンオイル等でコーティングされていてもよいし、トリメチルシリル基等で表面処理されていてもよい)、ペースト用塩化ビニル樹脂、脂肪酸金属塩、炭酸カルシウム、粉末顔料(ただし、顔料を熱可塑性エラストマー組成物に含有せしめる場合は、その顔料と同色であることが好ましい。アゾ系、フタロシアン系、スレン系、染色レーキ等の有機顔料、酸化チタン等の酸化物系、クロモ酸モリブデン酸系、硫化セレン化合物、フェロシアン化合物、カーボンブラック等の無機顔料等があげられる。)等があげられる。微細粉体の1次粒径は10μm以下であることが必要であり、好ましくは5μ以下であり、更には5nm〜5μmであることが好ましい。ここで1次粒径とは、透過型電子顕微鏡(TEM)により微細粉体の写真を撮影し、任意に1000個程度の粒子を選択して粒子の直径を測定し、これらの粒子の直径を粒子の個数で除した値である。
【0056】
これら微細粉体は単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。たとえば、無機酸化物単独を用いることもできるし、粉末顔料と無機酸化物とを組み合わせて用いることも可能である。また、微細粉体として、1次粒径が異なる微細粉体を2種以上組み合わせて用いてもよく、例えば、1次粒径が300nm以下の微細粉体と、300nm〜10μmの微細粉体を組み合わせて使用した場合、各々を単独で用いた場合と比較して、さらにパッキング性及び耐凝集性の優れた熱可塑性エラストマー組成物パウダーを得ることができる。
【0057】
微細粉体の添加量は熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダー100重量部に対して、通常0.1〜10重量部であり、好ましくは0.2〜8重量部である。該添加量が少なすぎると、粉体流動性の向上効果が低下する場合があり、該添加量が多すぎると、熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダー間の熱融着が低下するため、得られる粉末成形体の引張強度が低下することがある。
【0058】
熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーに微細粉体を配合する方法としては、微細粉体が熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダー上に均一付着する方法であれば、特に限定されるものではない。たとえば、ジャケットのついたブレンダーや高速回転型ミキサー等を使用してブレンドする方法などがあげられる。中でもヘンシェルミキサーやスーパーミキサーを使用してブレンドする方法が、せん断力を加えることによりパウダーの互着を防止して均一に分散させる方法であるため好ましい。また、配合は通常室温で行われる。
【0059】
熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーは、下記の溶剤処理法、ストランドカット法、ダイフェースカット法によっても製造することができる。この場合、先述の微細粉体を配合しなくても、粉体流動性により優れたパウダーを得ることができるが、該微細粉体を配合すると更に粉体流動性を改良することもできる。
【0060】
溶剤処理法:熱可塑性エラストマー組成物をそのガラス転移温度以下(通常は−70℃以下、好ましくは−90℃以下)に冷却し、粉砕する。次いで、該冷凍粉砕法によって製造された熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを、熱可塑性エラストマー組成物に対し貧溶媒である溶剤中で、分散剤と乳化剤との存在下、熱可塑性エラストマー組成物の溶融温度以上、好ましくは該溶融温度よりも30〜50℃高い温度で攪拌する。攪拌後、該溶剤を冷却することにより熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを製造する方法。
【0061】
溶剤処理法においては、溶剤としては、たとえばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが用いられ、該溶剤の使用量は、熱可塑性エラストマー組成物100重量部あたり、通常は300〜1000重量部であり、好ましくは400〜800重量部である。分散剤としては、たとえばエチレン−アクリル酸共重合体、無水ケイ酸、酸化チタンなどが用いられ、該分散剤の使用量は、熱可塑性エラストマー組成物100重量部あたり、通常は5〜20重量部であり、好ましくは10〜15重量部である。乳化剤としては、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ソルビタントリステアレートなどが用いられ、該乳化剤の使用量は、熱可塑性エラストマー組成物100重量部あたり、通常は3〜15重量部であり、好ましくは5〜10重量部である。溶剤処理法としては、たとえば、特開昭62−280226号公報記載の方法を例示することができる。
【0062】
ストランドカット法:溶融している熱可塑性エラストマー組成物をダイスから空気中に押し出してストランドとし、これを冷却して切断することにより熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを製造する方法。
【0063】
ストランドカット法においては、ダイスの吐出口径は、通常は0.1〜3mmであり、好ましくは0.2〜2mmである。ダイスの吐出口1個あたりの熱可塑性エラストマー組成物の吐出速度は、通常は0.1〜5kg/時であり、好ましくは0.5〜3kg/時である。ストランドの引取速度は、通常は1〜100m/分であり、好ましくは5〜50m/分である。また、冷却されたストランドは、通常は1.4mm以下に、好ましくは0.3〜1.2mmに切断される。ストランドカット法としては、たとえば、特開昭50−149747号公報記載の方法を例示することができる。
【0064】
ダイフェースカット法:溶融している熱可塑性エラストマー組成物をダイスから水中に押し出しながら切断することにより熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを製造する方法。
【0065】
ダイフェースカット法においては、ダイスの吐出口径は、通常は0.1〜3mmであり、好ましくは0.2〜2mmである。ダイスの吐出口1個あたりの熱可塑性エラストマー組成物の吐出速度は、通常は0.1〜5kg/時であり、好ましくは0.5〜3kg/時である。水の温度は、通常は30〜70℃であり、好ましくは40〜60℃である。
【0066】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーは、粉末スラッシュ成形法、流動浸漬法、静電塗装法、粉末溶射法、粉末回転成形法などの種々の粉末成形法に適用することができ、中でも粉末スラッシュ成形法に好適である。
【0067】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体は、単層成形体として使用してもよく、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなる層の片面及び/又は両面に他の層を積層した多層成形体として使用してもよい。該他の層としては、合成樹脂層や金属層などがあげられ、該合成樹脂層を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、熱可塑性エラストマー、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエステル樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、接着性樹脂などをあげることができ、これらの層は発泡処理されていてもよい。
【0068】
本発明の成形体は、たとえばインストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、ピラー等の自動車内装部品等に最適に使用できる。
【0069】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
まず初めに、本発明での物性の測定方法について説明する。
[1]材料物性
(1)水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量(T:重量%)
水添ジエン系共重合体の四塩化炭素溶液を用いて、H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(2)(A)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量%)
水添ジエン系共重合体の四塩化炭素溶液を用いて、H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(3)側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)
赤外分析を用い、モレロ法により求めた。
(4)水添ジエン系共重合体の水添率
原料ジエン系共重合体の四塩化炭素溶液、水添ジエン系共重合体の四塩化炭素溶液を用いて、H−NMR測定法(周波数90MHz)より求めた。
(5)水添ジエン系共重合体の数平均分子量
水添ジエン系共重合体のテトラヒドロフラン溶液を用いて、38℃におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算値として求めた。
【0070】
(6)密度
JIS K6922−1に従い、アニール無しの条件で測定した。
(7)メルトフローレート(MFR)
JIS K−7210に従い、荷重21.18Nで測定を行った。測定温度は、(I)ポリオレフィン系樹脂および(II)水添ジエン系共重合体の測定温度は230℃、(III)エチレン−1−オクテン共重合体の測定温度は190℃とした。
【0071】
(8)250℃における複素動的粘度η(1)
レオメトリックス社製ダイナミックアナライザー(RDS−7700型)を用いて、温度250℃、振動周波数1ラジアン/秒における貯蔵弾性率G’(1)及び損失弾性率G’’(1)を測定し、前記の計算式(2)によって算出した。なお、測定は平行平板モード、印加歪み5%で行った。
【0072】
[2]成形体の柔軟性
熱可塑性エラストマー組成物をプレス成形して得た2mm厚のシートの曲げ弾性率を23℃で測定した。
【0073】
[3]成形体を加温したときの光沢、ブリード
後述の粉末スラッシュ成形法によって得られた1mm厚の粉末成形体を、15cm×15cmに切断し、槽内を120℃に制御したギアーオーブン(タバイ株式会社製、パーフェクトオーブン、型番PH−200)内に100時間入れた。
(1)ブリード物の発生状況
下記判定基準で目視で判定した。
1:粒状ブリード物が発生したため、外観が劣った。
2:粒状ブリード物は発生せず、外観に優れた。
(2)加熱前後の光沢(グロス値)の差
加熱前後におけるグロス値をデジタル変角光度計(スガ試験機株式会社製、型番UGV−5DI、反射角60°)により測定し、加熱前後のグロス値の差を基に判定した。
1:グロス値の差が0.6よりも大であった。
2:グロス値の差が0.3を超え0.6以下の範囲内にあった。
3:グロス値の差が0.3以下であった。
【0074】
[4]成形体の引張物性
後述の粉末スラッシュ成形法によって得られた1mm厚の粉末成形体から、JIS K6251に記載のダンベル状1号形の試験片を打ち抜き、23℃で、引張速度200mm/分で引張試験を行い、破断時の強度と伸びを測定した。
【0075】
[5]成形体の折り曲げ白化性
後述の粉末スラッシュ成形法によって得られた1mm厚の粉末成形体を、1cm×5cmに切断し、23℃で、折り曲げ荷重1kgで折り曲げた後、1分後に荷重を除き、折り曲げにより白化した部分の幅を基にして下記の基準によって評価した。
1:白化部分が認められた。
2:白化部分が認められなかった。
【0076】
[6]成形体の耐寒衝撃性
レオメトリクス社製高速衝撃試験装置HRIT−8000を用いて−15℃雰囲気下で測定した。後述の粉末スラッシュ成形法によって得られた1mm厚の粉末成形体を、9cm×9cmに切断した。恒温槽内のフォルダーに該成形シートを固定した後、該恒温槽の槽内温度が−15℃の状態で、該成形シートに5m/秒の速度でステンレススチール製のダート(5/8インチφ製)を衝突させ、該成形シートに衝撃を与えた。耐寒衝撃性を下記の基準によって評価した。
1:該成形シートが脆性破壊した
2:該成形シートが延性破壊した。
【0077】
実施例1
[熱可塑性エラストマー組成物パウダーの製造]
プロピレン−エチレン共重合体樹脂(住友化学工業株式会社製PPD200、エチレン単位の含有量5重量%、MFR(230℃)=220g/10分)100重量部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物((A)−(B2)−(A)構造に該当、スチレン単位の含有量15重量%、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物中のスチレン単位の含有量に対する(A)部のスチレン単位の含有量100重量%、MFR(230℃)=30g/10分、側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量80重量%、水添率98重量%、数平均分子量13万)100重量部、エチレン−1−オクテン共重合体(デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8407、密度(23℃)=870kg/m、MFR(190℃)=30g/10分)117重量部、ワックス(ヤスハラケミカル社製、M115)17重量部及び黒色顔料カーボンブラック1重量部を、二軸混練機(田辺プラスチック機械株式会社製、VS40mm エキストルーダー)を用いて、温度170℃で混練して組成物(η(1)=900ポイズ)を得、切断機を用いて切断してペレットを得た。このペレットを、液体窒素を用いて−120℃に冷却後、冷却状態を保ったまま粉砕した(タイラー標準篩42メッシュ(目開き355μm×355μm)を通過)。得られた粉砕物100重量部に対し、互着防止剤としてシリカ(日本アエロジル社製OX50)1重量部及びアルミナシリカ(水沢化学社製JC−30)2重量部をミキサー(川田製作所社製、5リッタースーパーミキサー)を用いて配合し、熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを得た。
【0078】
[粉末スラッシュ成形法による成形体の製造]
得られた熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを、280℃に加熱されたしぼ模様付き金型(30cm角)の成形面上に供給し、次いで15秒間放置した後、余剰のパウダーを払い落とし、280℃のオーブン内に1分間保管した。その後、シート状に溶融した熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーの乗った金型を水冷し、該金型からシートを脱型することにより、粉末成形体を得た。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
【0079】
実施例2
エチレン−1−オクテン共重合体として、デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8200、密度(23℃)=870kg/m、MFR(190℃)=5g/10分)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0080】
実施例3
エチレン−1−オクテン共重合体として、デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8411、密度(23℃)=880kg/m、MFR(190℃)=18g/10分)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0081】
比較例1
エチレン−1−オクテン共重合体として、デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8130、密度(23℃)=865kg/m、MFR(190℃)=13g/10分)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0082】
比較例2
エチレン−1−オクテン共重合体として、デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8550、密度(23℃)=902kg/m、MFR(190℃)=7g/10分)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0083】
比較例3
エチレン−1−オクテン共重合体の代わりに、エチレン−プロピレン共重合体(住友化学工業株式会社製エスプレンV0115、密度(23℃)=870kg/m、MFR(190℃)=5g/10分)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0084】
比較例4
実施例1において、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物の代わりに、スチレン−ブタジエン・スチレン−スチレン共重合体の水添物((A)−(B1)−(A)構造に該当、スチレン単位の含有量9重量%、スチレン−ブタジエン・スチレン−スチレン共重合体の水添物中のスチレン単位の含有量に対する(A)部のスチレン単位の含有量48重量%、MFR(230℃)=10g/10分、側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量80重量%、水添率98重量%,数平均分子量20万)100重量部を用い、エチレン−1−オクテン共重合体の配合量を50重量%とした以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0085】
比較例5
比較例4において、エチレン−1−オクテン共重合体の代わりに、エチレン−プロピレン共重合体(住友化学工業株式会社製エスプレンV0115、密度(23℃)=870kg/m、MFR(190℃)=5g/10分)50重量部を使用した以外は、比較例4と同様に行った。結果を表4に示す。
【0086】
比較例6
エチレン−1−オクテン共重合体及びワックスを使用しなかった以外は、実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0087】
実施例4
熱可塑性エラストマー組成物パウダーの原料として、プロピレン−エチレン共重合体樹脂100重量部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物113重量部、エチレン−1−オクテン共重合体(デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8411、密度(23℃)=880kg/m、MFR(190℃)=18g/10分)84重量部及びワックス(ヤスハラケミカル社製、M115)16重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表5に示す。
【0088】
実施例5
実施例4において、熱可塑性エラストマー組成物パウダーの原料として、プロピレン−エチレン共重合体樹脂100重量部に対し、さらに水添共役ジエン重合体(JSR株式会社製CEBC6200、密度(23℃)=880kg/m、MFR(230℃)=2.5g/10分)8重量部を用いた以外は、実施例4と同様に行った。結果を表5に示す。
【0089】
実施例6
熱可塑性エラストマー組成物パウダーの原料として、プロピレン単独重合体樹脂(住友化学工業株式会社製HU100G、MFR(230℃)=100g/10分)100重量部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物((A)−(B2)−(A)構造に該当、スチレン単位の含有量15重量%、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水添物中のスチレン単位の含有量に対する(A)部のスチレン単位の含有量100重量%、MFR(230℃)=30g/10分、側鎖の炭素数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量80重量%、水添率98重量%、数平均分子量13万)136重量部、エチレン−1−オクテン共重合体(デュポンダウエラストマー社製エンゲージ8411、密度(23℃)=880kg/m、MFR(190℃)=18g/10分)104重量部及びワックス(ヤスハラケミカル社製、M115)18重量部を用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表5に示す。
【0090】
比較例7
実施例6において、エチレン−1−オクテン共重合体の代わりに、エチレン−プロピレン共重合体(住友化学工業株式会社製エスプレンV0141、密度(23℃)=860kg/m、MFR(190℃)=0.7g/10分)を用いた以外は、実施例6と同様に行った。結果を表6に示す。
【0091】
【表1】
Figure 2004002608
【0092】
【表2】
Figure 2004002608
【0093】
【表3】
Figure 2004002608
【0094】
【表4】
Figure 2004002608
【0095】
【表5】
Figure 2004002608
【0096】
【表6】
Figure 2004002608
【0097】
【発明の効果】
本発明により、ポリオレフィン系樹脂、特定の構造の水添ジエン系共重合体及び特定の構造のエチレン−1−オクテン共重合体を必須の成分として含有し、柔軟性に優れ、折り曲げても折り曲げた部分の白化が小さく、80℃程度からポリオレフィン系樹脂の融点未満の温度で保管したときに光沢及びブリード物の発生が少なく、引張強度及び耐寒衝撃性に優れる成形体を得ることができる熱可塑性樹脂組成物、更には、該組成物からなるパウダー及び該組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体を提供することができた。本発明の熱可塑性樹脂組成物からなるパウダーは粉末成形性にも優れ、また、本発明の熱可塑性樹脂組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体は、耐熱保持性、耐光性、外観にも優れうるので、該成形体は、たとえばインストルメントパネル、ドアトリム、コンソールボックス、ピラー等の自動車内装部品等に好適に使用される。

Claims (5)

  1. 下記成分(I)100重量部、下記成分(II)50〜200重量部及び下記成分(III)30〜200重量部を含有する熱可塑性エラストマー組成物。
    (I):ポリオレフィン系樹脂
    (II):下記条件▲1▼〜▲4▼のすべてを充足する水添ジエン系共重合体
    ▲1▼:下記(A)及び(B)の構造単位を含有する原料ジエン系共重合体を水添してなること
    (A):ビニル芳香族化合物重合体ブロック
    (B):下記(B1)及び(B2)から選ばれる少なくとも一種類のブロック
    (B1):ビニル芳香族化合物と共役ジエンの共重合体ブロック
    (B2):共役ジエン重合体ブロック
    ▲2▼:水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量(T:重量%)が10〜18重量%であること
    ▲3▼:水添ジエン系共重合体中の水添共役ジエン単位の含有量100重量%に対し、側鎖の炭素原子数が2以上である水添共役ジエン単位の含有量(V:重量%)が60重量%を超えること。
    ▲4▼:(A)ビニル芳香族化合物重合体ブロック中のビニル芳香族化合物単位の含有量(S:重量% ただし、水添ジエン系共重合体中のビニル芳香族化合物単位の含有量を100重量%とする。)、条件▲2▼の(T)、条件▲3▼の(V)の関係が、下記式(1)を満足すること
    V≦0.375×S+1.25×T+40    (1)
    (III):下記条件▲5▼及び▲6▼を充足するエチレン−1−オクテン共重合体
    ▲5▼:23℃における密度が867〜890kg/mであること
    ▲6▼:190℃におけるメルトフローレートが5〜100g/10分であること
  2. 成分(II)が下記条件▲7▼〜▲9▼をすべて充足する請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    ▲7▼:条件▲4▼の(S)が3重量%以上であること
    ▲8▼:原料ジエン系共重合体中の共役ジエン単位量の含有量を100重量%として、水添ジエン系共重合体中の水添共役ジエン単位の含有量が80重量%以上であること。
    ▲9▼:水添ジエン系共重合体の数平均分子量が5万〜40万であること
  3. 成分(I)100重量部に対し、下記成分(IV)1〜50重量部を含有する請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    (IV):水添共役ジエン重合体
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダー。
  5. 請求項4記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるパウダーを粉末成形してなる粉末成形体。
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