JP2004001446A - 画像保護シート、画像保護液、インクジェット記録物とその製造方法 - Google Patents

画像保護シート、画像保護液、インクジェット記録物とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像堅牢性に優れる顔料インクの特長を生かしたインクジェット記録物であって、表面に傷の付きにくい保護層を備えるインクジェット記録物を提供する。
【解決手段】基材と、前記基材上に熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さが1〜20μmである転写層を備える画像保護シートを、あるいは、樹脂エマルジョンと、滑剤成分と、を含有する画像保護液を、インクジェット記録画像部に施して、顔料インクにより形成された画像の保護層を設けることにより、上記課題は解決される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料インクにより画像形成されたインクジェット記録画像の画像保護シート、画像保護液及びインクジェット記録物並びにその製造方法に係り、より詳細には、インクジェット記録画像を保護するための画像保護シート、画像保護液及びインクジェット記録物、並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコン等により作成された写真、絵画、文字等を紙等の記録媒体に記録する手段として、インクジェット方式が多用されている。このインクジェット記録方法は、記録媒体にインク組成物の液滴を飛翔・付着させて、印刷を行う方法である。そして、最近では、インク組成物や記録媒体の改良により、比較的安価な装置で、高解像度、高品位な画像を、高速に印刷できるようになってきている。
【0003】
前述のインクジェット記録方法に用いられるインクとしては、染料や顔料等の着色剤を水やアルコール等を含む水性媒体中に溶解又は分散させたものが一般的であり、染料インクと顔料インクとに大別される。これまで、色再現性が高く、水への溶解性が高い等の利点を有する染料インクが広く用いられてきた。
【0004】
一方、インクジェット記録方法に用いられる記録媒体としては、銀塩写真に匹敵する高画質のフルカラー画像の形成には、多量のインクが使用される。そのため、高インク吸収能を有する要求に応えるために、紙やフィルム等の支持体上に、シリカやアルミナ等の無機微粒子顔料を主成分とするインク受容層を設けた構成の記録媒体が使用されるようになってきている。
【0005】
しかし、染料インクにより、インク受容層を備えるインクジェット記録媒体に形成させた画像は、光や水分、オゾンガス等の影響により、経時的な変退色を起こしやすく、画像堅牢性に劣るという問題が指摘されている。画像堅牢性は、近年のインクジェット記録技術のデジタル写真サービスや商業印刷用途等への拡大に伴い重要視されており、その向上はインクジェット記録技術の重要な課題となっている。そこで、インクジェット記録には、染料インクに比して画像堅牢性に優れる顔料インクが使用されるようになってきている。
【0006】
しかしながら、顔料インクにより形成された画像は、顔料が記録媒体の最表面に付着しているため、剥がれ落ちやすく耐擦性に劣るという問題があった。
【0007】
先述の剥がれ落ちやすい問題を解消するために、インクジェット記録媒体上に顔料インクにより形成された画像を有する記録面に、透明フィルム等をラミネートすることにより、該記録面上に保護層を形成する技術が知られており、常温で接着するフィルムを用いるコールドラミネート加工法や、フィルムを加熱しながら貼っていくヒートラミネート加工法等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
しかし、これらのラミネート加工法は、▲1▼ラミネート時にフィルムにシワや気泡が入り易いこと、▲2▼保護層の平滑性が記録面の平滑性に移り易いために、平滑性の高い保護層を形成することができないこと、等の欠点が指摘されている。
【0009】
また、保護層の種類等により当該保護層の表面に傷が付きやすく、当該傷部分に存在する顔料インクによる画像の品質を劣化させるおそれがある。
【0010】
そのため、上述したように、染料インクに比して画像堅牢性の優れる顔料インクが使用されるようになってきているものの、保護層の表面の傷や、その傷に起因する顔料インクの剥離等の問題は未だ解決されておらず、銀塩写真に匹敵する高画質と画像堅牢性(長期保存性)とを兼備したインクジェット記録物は、未だに提供されていない。
【特許文献1】
特開2000−153677号
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、画像堅牢性に優れる顔料インクの特長を生かしたインクジェット記録画像を保護する画像保護シートを提供することを、本発明の第一の目的とする。
【0011】
また、インクジェット記録画像を保護する画像保護液を提供することを、本発明の第二の目的とする。
【0012】
また、表面に傷の付きにくい保護層を備えるインクジェット記録物を提供することを、本発明の第三の目的とする。
【0013】
さらに、表面に傷の付きにくい保護層を備えるインクジェット記録物の製造方法を提供することを、本発明の第四の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記第一の目的は、基材と、前記基材上に、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さが1〜20μmである保護層と、を備える画像保護シートにより達成される。
【0015】
本発明の好ましい態様によれば、前記画像保護シートにおいて、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点が20〜120℃であることを特徴とする。
【0016】
本発明の好ましい態様によれば、前記画像保護シートにおいて、前記滑剤成分はステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択されることを特徴とする。
【0017】
上記の第二の目的は、樹脂エマルジョンと、滑剤成分と、を含有する画像保護液により達成される。
【0018】
本発明の好ましい態様によれば、前記画像保護液において、前記樹脂エマルジョンのガラス転移点が−20〜100℃であることを特徴とする。
【0019】
本発明の好ましい態様によれば、前記画像保護液において、前記滑剤成分はステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択されることを特徴とする。
【0020】
上記第三の目的は、支持体と、前記支持体上のインク受容層と、を備えるインクジェット記録媒体上に、顔料インクにより形成された画像を有するインクジェット記録物であって、前記画像が形成された記録面に、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さ1〜20μmである保護層を備えるインクジェット記録物により達成される。
【0021】
本発明の好ましい態様によれば、前記インクジェット記録物において、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は−20〜120℃であることを特徴とする。
【0022】
本発明の好ましい態様によれば、前記インクジェット記録物において、前記滑剤成分は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択されることを特徴とする。
【0023】
本発明の好ましい態様によれば、前記インクジェット記録物において、前記インク受容層は多孔質無機粒子を含有することを特徴とする。
【0024】
本発明の好ましい態様によれば、前記インクジェット記録物において、前記多孔質無機粒子は、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナ、コロイダルシリカ、擬ベーマイト及びベーマイトからなる群から選択されることを特徴とする。
【0025】
上記の第四の目的は、インクジェット記録物の製造方法であって、インクジェット記録媒体の支持体上のインク受容層に、顔料インクにより画像を形成する画像形成工程と、前記画像上に、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さ1〜20μmである保護層を転写させる転写工程と、を備える製造方法により達成される。
【0026】
また、上記の第四の目的は、インクジェット記録物の製造方法であって、インクジェット記録媒体の支持体上のインク受容層に、顔料インクにより画像を形成する画像形成工程と、樹脂エマルジョン及び滑剤成分を含有する保護液を、前記画像上にさせる付着させる付着工程と、前記した保護液を乾燥させる乾燥工程と、を備える製造方法により達成される。
【0027】
本発明の好ましい態様によれば、先述の二つの製造方法において、前記滑剤成分は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択されることを特徴とする。
【0028】
本発明の好ましい態様によれば、前記転写工程を備える製造方法において、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は20〜120℃であることを特徴とする。
【0029】
本発明の好ましい態様によれば、前記転写工程を備える製造方法において、前記転写工程は、前記保護層を基材上に備える画像保護シートの熱転写により実行されることを特徴とする。
【0030】
本発明の好ましい態様によれば、前記付着工程を備える製造方法において、前記樹脂エマルジョンのガラス転移点は−20〜100℃であることを特徴とする。
【0031】
本発明の好ましい態様によれば、前記付着工程を備える製造方法において、前記付着工程は、インクジェット方式又はリキッドラミネーション方式により実行されることを特徴とする。
【0032】
本発明の好ましい態様によれば、先述の二つの製造方法において、前記インク受容層は多孔質無機粒子を含有することを特徴とする。
【0033】
本発明の好ましい態様によれば、先述の二つの製造方法において、前記多孔質無機粒子は、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナ、コロイダルシリカ、擬ベーマイト及びベーマイトからなる群から選択されることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインクジェット記録物の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0035】
本発明による一の実施態様のインクジェット記録物10は、図1に示すように、支持体20上にインク受容層30を有するインクジェット記録媒体の該インク受容層30上に、顔料インクにより画像(不図示)が形成され、該画像を被覆する画像保護層40を有する。
【0036】
本発明に利用される支持体20としては、特に限定されず、上質紙、再生紙、サイズ処理紙等の紙;アート紙、コート紙、キャストコート紙、樹脂被覆紙、樹脂含浸紙等の加工紙;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムやシート状プラスチック基材;不織布、織物、金属フィルム、金属板;これらを貼り合わせた複合基材等、この種の塗工紙において基材として通常用いられるシート状のものを用いることができる。
【0037】
特に、紙又は紙の少なくとも片面を樹脂で被覆された樹脂被覆紙(レジンコート紙などともいう)を用いることが好ましい。また、支持体20は表面の平滑度が高いことが、保護層付着時の気泡混入防止の観点から特に好ましい。
【0038】
本発明に用いられるインク受容層30は、多孔質無機粒子を含有しており、その表面や該層中に無数の微細な空隙を有する、いわゆる空隙型のインク受容層であることが好ましい。前記多孔質無機粒子としては、特に限定されないが、沈殿法、ゲル法、気相法等のシリカ顔料のほか、スメクタイト粘土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、カリオン、白土、タルク、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、酸化アルミニウム、アルミナ、擬ベーマイト等が用いられる。合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト及びベーマイト等の無機系微粒子顔料が特に好ましい。
【0039】
また、本発明に利用されるインク受容層30の表面性(質感、風合い)は、特に限定されず、マット系、半光沢系、光沢系など、適宜調整可能である。
【0040】
さらに、本発明に利用されるインク受容層30は、前述の多孔質無機微粒子と、必要に応じてポリビニルアルコール等のバインダー樹脂や各種添加剤を含有する塗工液組成物を、支持体20上にエアナイフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、ゲートロールコーター、サイズプレス装置等の公知の塗工装置を用いて、常法通りに塗布し、乾燥させることにより得られる。
【0041】
本発明よるインク受容層30は、前出の多孔質無機微粒子を含有するものであればよいが、特に好ましい態様を挙げると、次の通りである。
【0042】
前記多孔質無機微粒子の含有量は、インク受容層30中、好ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは40〜80重量%である。また、既出のバインダー樹脂を使用する場合には、その使用量は、該多孔質無機微粒子100重量部に対して、好ましくは5〜60重量部、より好ましくは10〜50重量部である。
【0043】
また、インク受容層30の乾燥後の厚みは、好ましくは10〜50μm、更に好ましくは15〜40μmである、塗布量としては、乾燥重量で好ましくは10〜50g/m、さらに好ましくは15〜40g/mである。さらに、インク受理層30は、J. TAPPI No. 48−85に従い測定された空隙率が20%以上であることが好ましい。
【0044】
インク受容層30上の画像(不図示)は、顔料インクによりインクジェット方式にて形成される。顔料インクとしては、特に制限されないが、インクジェット記録方式に通常用いられるものであれがよい。顔料インクは、一般に、着色剤である顔料を水に含有させた水性液体であり、通常、浸透調整、保湿、粘土調整等のため、各種溶剤成分や界面活性剤等も適宜含有される。
【0045】
カラー記録を行う場合は、顔料インクとして、イエロー、マゼンタ及びシアンの3色のほかに、必要に応じてブラック、オレンジ、グリーン等の各色インク;ライトシアン、ライトマゼンタ等のいわゆる淡インク等を用いることもできる。
【0046】
前述のように形成された画像(不図示)を被覆する保護層40は、後述する方法により転写若しくは付着される。
【0047】
本発明に係る画像保護層40は、前記画像の形成されたインク受容層30の記録面に転写若しくは付着されて保護層となる層であり、主に樹脂と滑剤成分とからなる。該樹脂としては、熱や光で変色し難く、化学的・物理的バリア性に優れた膜を形成し得ることに加えて、透明性が高いものを選択することが好ましい。すなわち、画像保護層40の光透過率が、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるように、該樹脂を選択することが好ましい。前記光透過率はJIS K6 714、JIS K7105及びASTM D1003に従い測定できる。
【0048】
前記樹脂としては、熱可塑性樹脂等が挙げられ、特に限定されないが、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート、ウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリプロピレン、アセタール樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン(ABS)樹脂、ポリエステル樹脂等が好ましく、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0049】
前記樹脂からなる画像保護層は、その膜厚が好ましくは1〜30μm、より好ましくは1〜25μm、さらに好ましくは1〜20μmである。保護層の膜厚が30μm以上では、保護層自体に柔軟性はなく、僅かな外力によりひび割れが生じやすく、1μm以下の膜厚では保護層としての効果、つまり耐耗性等の機能が発揮されない。
【0050】
また、該保護層とインクジェット記録媒体の記録面との摩擦係数は、JIS規格P8147(摩擦係数試験方法)に従って測定され2.0以下の値であることが好ましい。摩擦係数が2.1以上では保護層の表面が滑り難く、傷が付き易い。
【0051】
さらに、該保護層の硬さは、JIS規格K5600(鉛筆硬度)に従って測定され、好ましく2H以上の値である。硬さが2H未満では保護層の表面が弱いため傷が付き易く。
【0052】
本発明に係る画像保護層40を構成する滑剤成分の例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックス等が挙げられ、それらの滑剤成分を1種類または2種類以上を組み合わせて用いてもよい。この滑剤成分により保護層に柔軟性が付与され、その表面に傷が付きにくくなる。
【0053】
また、必要に応じて、耐水向上剤、耐光向上剤、耐ガス性向上剤、耐擦性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤及びレベリング剤等の各種添加剤の1種又は2種以上を含有させることできる。
【0054】
次に、本発明に係る画像保護層40の転写若しくは付着方法について説明する。本発明に利用される転写若しくは付着方法としては、大別して2種類ある。一つは、シート状の画像保護シートをインクジェット記録媒体上に熱転写させる方法である。この場合、画像保護シートは熱可塑性樹脂と、前述の滑剤成分とを含有する。前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は20〜120℃であることが好ましい。
【0055】
他方、液体の画像保護液をインクジェット方式、リキッドラミネーション方式等により、インクジェット記録媒体上に付着させる方法ある。この場合、画像保護液は、樹脂エマルジョンと、滑剤成分とを含有する。
【0056】
前記樹脂エマルジョンとは、水不溶性若しくは水難溶性ポリマー微粒子の水系分散液のことをいう。特に、インクジェット記録媒体に付着した顔料インクの定着性を向上させ、顔料インクの耐擦性に優れる画像を保持する機能を具有するものである。
【0057】
前記ポリマーの具体例としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメタクリレート(三井化学製ボンロンシリーズ(商品名)、ロームアンドハースジャパン製プライマルシリーズ(商品名)、日本エヌエスシー製ナクリリックシリーズ(商品名)、日信化学製ビニブランシリーズ(商品名)、日本触媒製アクリセットシリーズ(商品名)、大成加工製アクリットシリーズ(商品名)、ダイセル化学製アクアブリッドシリーズ(商品名)、昭和高分子製ポリゾールシリーズ(商品名))、酢酸ビニル樹脂(例えば、日本カーバイド工業製ニカゾールシリーズ(商品名)、ダイセル化成品 セビアン(商品名))、エチレン‐酢酸ビニル重合体(クラリアントポリマー製モビニールシリーズ(商品名)、電気化学工業製デンカEVAテックス(商品名)、住友化学工業製スミカフレックスシリーズ(商品名)、昭和高分子製ポリゾール(商品名))、スチレン‐アクリル共重合体(中央理化工業製リカボンドシリーズ(商品名)、荒川工業製ポリマロンシリーズ(商品名))、カルボキシル変性スチレン・ブタジエン共重合体(JSR製JSRシリーズ(商品名))、ポリエステル、ポリビニルエーテル、ポリアミドポリウレタン、ポリエチレンアクリル樹脂、アクリル酸エステル樹脂等のプラスティックピグメント、エマルジョン(共重合体を含む)、コア−シェル型架橋ポリマー微粒子等が挙げられる。
【0058】
また、別の前記ポリマーの具体例としては、アクリル系、メタクリル系、スチレン系、ウレタン系、アクリルアミド系、エポキシ系からなる群から選ばれる1種又は2種以上のポリマーが挙げられ、特にアクリル系、メタクリル系、スチレン系又はこれらの混合系が好ましい。具体的には、スチレン、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ブチルメタクリレート、(α−2,3又は4)−アルキルスチレン、(α−2,3又は4)−アルコキシスチレン、3,4−ジメチルスチレン、α−フェニルスチレン、ジビニルベンジル、ビニルナフタレン、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基を有するジエチレングリコール、ポリエチレングルコールの(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、その他含フッ素、含塩素、含珪素(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸等の1官能のほかに架橋構造を導入する場合は、(モノ、ジ、トリ、テトラ、ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジール、1,8−オクタンジオール及び1,10−デカンジオール等の(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート、ビスフェノールA又はビスフェノールFのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグルコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等も挙げられる。
【0059】
前記エマルジョンを構成するポリマー微粒子は、その分散安定性の観点から、その平均粒子径が50〜250nm、特に60〜120nmであることが好ましい。また、前記ポリマー微粒子としては、単相構造及び複相構造(コアシェル型)の何れも使用できるが、分散安定性の観点から、特にコアシェル型のものが好ましい。
【0060】
前記樹脂エマルジョンのガラス転移点は−20から100℃であることが好ましい。なお、ガラス転移点はJIS K 6900に従い、測定される。
【0061】
本発明に係るインクジェット記録物の製造方法を、以下、詳細に説明する。
【0062】
(第一の実施形態)
本発明に係る第一の実施形態は、画像保護シートをインクジェット記録媒体に熱転写してなるインクジェット記録物の製造方法を説明する。
【0063】
図2は、本発明に係る画像保護シートの転写を説明する転写装置の要部の一の実施態様の概略断面図である。
【0064】
本発明が適用される転写装置200は、基材210上に保護層220を有する画像保護シート230を、連続シートとして巻き込んだ画像保護シート供給手段240と、転写工程中に通過する画像保護層220が剥離された後の前記基材210を巻き取る剥離手段250と、によって構成される画像保護シート搬送機構と、さらに、前記画像保護シート230の画像保護層220を、インクジェット記録媒体の記録画像を有する記録面に転写・接着させる加圧手段260と、を備える。前記加圧手段260は画像保護層220の転写を促進させるために、ヒータ等の加熱手段をさらに備えることが好ましい。この加圧手段260の加熱圧着により、画像保護シート230の画像保護層220が記録画像を有するインクジェット記録媒体270に転写される。
【0065】
画像保護シート230は連続したシートである場合には、必要に応じて、前記転写装置200はカッター等の切除手段(不図示)を備えることが好ましい。かかる切除手段により保護層220を転写させたインクジェット記録物を、所要の長さに調製できる。
【0066】
画像保護シート供給手段240は、ロール状に巻き取られた状態の画像保護シート230を、図2の矢印Aの搬送方向に沿って供給可能なローラから構成される。
【0067】
加圧手段260は、一対のローラを備えており、当該ローラ間を通過するシート状物に対して加圧処理を行う。
【0068】
転写の際の加圧条件は、画像保護層220の厚み等を考慮して適宜調整すればよいが、線圧で、好ましくは0.1〜10kN/m、より好ましくは0.2〜5kN/mであり、必要に応じて、転写を促進するため加熱することが好ましい。
【0069】
剥離手段250は、巻き取りロールを備えており、インクジェット記録媒体270へ画像保護層220を転写させた後の基材210を巻き取ることができる。
【0070】
前述のように画像保護シート230は、基材210と、該基材上の保護層220とからなる。基材210としては、特に限定されるものではないが、本発明に係る画像保護シート230のような転写シートにおいて、通常、基材として使用されるものが用いられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、1、4−ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスチレン、ポリプロピレン、アラミド、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セロファン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリイミド、アイオノマー等の樹脂フィルム;コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙;不織布;あるいは、紙又は不織布と樹脂フィルムとの複合フィルム等を用いることができる。これらのうち、特にPETを用いることがコスト及び剥離性の観点から好ましい。また、保護層との接着性を制御するため、前記素材に、コロナ放電処理、帯電防止処理、離型処理等を施したものを用いることもできる。さらに、保護層の表面性(例えば、マット、光沢、半光沢、エンボス等を含む)を制御するために、保護層と接着する面側が型付けされたものを用いることも可能である。
【0071】
基材210の厚みは、特に制限されないが、コスト及び剥離性の観点から10〜200μmが好ましく、15〜80μmであることがさらに好ましい。
【0072】
本発明にて利用される転写方式に用いられる、保護層220を有する画像保護シート230は、次のようにして製造することができる。
【0073】
まず、保護層を形成する前述の樹脂と滑剤成分とを、水系あるいは有機溶媒系等の適当な溶媒に溶解又は分散させ、必要に応じて各種の添加剤を含有させて調製した保護液を、前記基材210上に、コーティング後に乾燥させて画像保護層220を設ける。
【0074】
この際に、画像保護層220の膜厚は、前記保護液の濃度を適宜選択することにより、所望の厚さの制御することが可能である。
【0075】
必要に応じて、該保護層220上に、感圧性接着剤を常法により塗布し、乾燥させて接着層(不図示)を設けてもよい。本感圧接着層は、画像保護層220をインクジェット記録媒体のインク受理層へ固着させるための層であり、軽い押圧のような弱い圧力でインク受容層の表面に容易に接着することができる。
【0076】
図2に示すように、ロール状に巻き取られた状態のインクジェット記録媒体270は、入力された画像情報に基づき、インクジェット記録手段280により顔料インクによる記録画像を有するインクジェット記録媒体270が得られる。なお、インクジェット方式には、圧電素子を用いる方式や、発熱素子を用いる方式等があるが、本発明では特に限定されない。
【0077】
インクジェット記録媒体270の記録面と、画像保護シート230の前記保護層220又は感圧接着層と、を重ね合わせ、図2の加圧手段260である一つのローラ間を通過させると、画像保護層220をインクジェット記録媒体の記録面へ付着させることができる。その後、画像保護層220が剥離された基材210は剥離手段250に巻き取られる。
【0078】
以上では、基材上に一層の保護層が設けられた画像保護シートについて説明したが、基材上に二層の保護層が設けられた画像保護シートを利用した場合でも、本発明の目的を達成させることはできる。かかる場合、画像保護シートの構成する保護層であって、前記基材に最も近い保護層が、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有するものであればよい。つまり、インクジェット記録媒体に画像保護シートが熱転写された場合に、前記熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有する保護層が最表面に配設される。そして、最表面の保護層が、前記熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有する保護層であれば、表面に傷の付きにくいインクジェット記録物を提供することができるため、その他の保護層は熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂の種類に関係なく、いかなる樹脂で構成されていてもよい。なお、本発明に係る画像保護シートは、本発明の目的を損なわないのであれば、3層以上にしてもよい。前述のように3層以上の場合、インクジェット記録媒体に熱転写された保護層の最表面層が、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有する保護層であればよい。
(第二の実施形態)
図3は、インクジェット方式による画像保護層を形成する画像保護液の付着方法を説明する斜視図である。図4は、インクジェット方式に利用される画像保護用の画像保護液タンク及びインクタンクの説明図である。なお、インクジェット方式には、圧電素子を用いる方式や、発熱素子を用いる方式等があるが、本発明では特に限定されない。
【0079】
図3に示すように、記録ヘッド部300は、インク吐出口301a及び保護液吐出口301bと、各吐出口と液体連通状態にて連結されているインクタンク302a及び保護液タンク302bと、各タンクを取り付けるキャリッジ304と、該キャリッジ304を可動させるタイミングベルト306と、タイミングベルト306を駆動するモータ305と、を備える。
【0080】
キャリッジ304には、各吐出口301a及び301bが形成されていて、これら吐出口301a及び301bと各タンク302a及び302bとを液体連通状態に載置できるように構成されている。インクジェット記録媒体307は、プラテン308及びガイド309によって、被記録部分が記録ヘッド部300と対面する位置に位置付けられるように可動させる。
【0081】
本実施形態に用いられる一のインクタンク302aは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各インクを収容する4個のインク室Y、M、C、Bが、それぞれ並列に配設されている。また、各インク室は各インク室からインク吐出口30aに至る各インク供給口302aY、302aM、302aC、302aBを備える。
【0082】
画像保護液タンク302bは、画像保護液を収容する保護液室320と、該保護液室から保護液吐出口301bに至る保護液供給口322と、を備える。保護液供給口322及び各保護液吐出口301b間は液体連通している。
【0083】
本実施形態のインクジェット記録装置を用いて、インクジェット方式によりインクジェット記録物を形成する具体例を説明する。
【0084】
まず、インクジェット記録媒体307を給紙手段(不図示)にセットし、該記録媒体307は、プラテン308及びガイド309によって、記録ヘッド部300に対面する位置まで移動させる。パソコン等から送信された画像信号に基づいて、インク吐出口301aから所望の色のインクをインクジェット記録媒体307に吐出させて、インクジェット記録媒体307上に記録画像を形成する。
【0085】
こうして記録画像が記録されたインクジェット記録媒体307上に、前述した画像保護液が、保護液吐出口301bから吐出され、インクジェット記録媒体307の画像記録面側に付着させ、画像保護液を自然乾燥又はヒータ等による熱風乾燥により、前記画像を被覆する保護層が形成される。
【0086】
ここで、画像保護液の吐出は、インクジェット記録媒体307の全面に対して行っても良いし、記録ヘッド部300からインクが吐出されたインクの吐出部分のみに選択的に付着させてもよい。
【0087】
また、画像保護液は、画像保護層が1〜20μmの膜厚になるように、画像保護液の吐出量を、1pl〜40plとなるように制御することが好ましい。
【0088】
以上では、一層の保護層を形成させる、本発明に係る画像保護液について説明したが、インクジェット記録媒体307上の形成される最表面の画像保護層が、本発明に係る画像保護液から形成される画像保護層であれば、本発明の目的を達成することができる。そのため、本発明では、本発明の目的を損なわない限り、インクジェット記録媒体上に2層以上の保護層を形成したインクジェット記録物であって、前記保護層の最表面層が本発明に係る画像保護液から形成されるインクジェット記録物を提供する。
【0089】
(第三の実施形態)
本発明は、インクジェット記録媒体上にインクジェット方式に所望の画像を形成させた後、次に説明するリキッドラミネーション方式により画像保護層を前記画像上に付着せさ、被覆させる。
【0090】
なお、顔料インクを用いてインクジェット記録媒体上に記録画像を形成する段階までは、前出の第二の実施態様と同様であるので省略する。
【0091】
図5は、本発明に利用されるリキッドラミネーション方式の一の実施態様の概要を示す斜視図であり、図6は、図5のII−II線に沿った断面図である。
【0092】
本発明に利用されるリキッドラミネーション装置500は、顔料インクにより記録画像が施された記録媒体の記録面に、該記録面の表面を、本発明に係る画像保護液600により処理して、保護層を付着させ、前記画像を被覆するものである。
【0093】
図5及び図6に示すように、リキッドラミネーション装置500では、本発明に係る画像保護液600を、前記記録画像を有する記録面の表面に直接接触させながら塗布する保護液塗布手段540を備えている。
【0094】
本装置500は、本発明に係る画像保護液600を収容するタンク部材520と、保護液塗布手段540を備える塗布ヘッド530と、を具備する保護液塗布装置510を有し、保護液塗布装置510と、保護液塗布装置510内に充填された液状の画像保護液600とから構成される。本実施態様では、保護液塗布手段540は、ローラ状部材540からなる。
【0095】
また、本実施形態において、タンク部材520はほぼ長方形状であり、その下方に長方形状の開口部520aを有している。この開口部520aは、その内縁が保護液塗布手段540としてのローラ状部材540の外周面に当接して内部の画像保護液が漏出しないようにされている。
【0096】
タンク部材520には、画像保護液を充填するための補充口520bが配設されている。補充口520bは円筒状で、タンク部材520の上部に形成されている。また補充口520bには補充口キャップ520cが脱着自在に係合されている。
【0097】
塗布ヘッド530は、タンク部材520の下方側に形成されており、保護液塗布手段540としてのローラ状部材540と、ローラ状部材540を回転自在に保持する保持部550と、弾性部材560aとからなり、前記記録面の表面に塗布された画像保護液600のうち余分な保護液を拭き取り除去する拭き取り手段560とからなる。
【0098】
ローラ状部材540は、中心軸540aと、ローラ本体540bとから構成され、全体で円柱状の形態をなしている。
【0099】
保持部550は、ローラ状部材540の中心軸540aを軸支するように、タンク部材520の下方における長手方向両端部側に設けられている。前記保持部550は、ほぼ三角形状をしており、その先端部分に中心軸540aが回転自在に保持されている。
【0100】
拭き取り手段560は、弾性部材560aと、弾性部材560aを保持する弾性部材保持部材560bとからなる。弾性部材保持部材560bはほぼ矩形の枠体であり、弾性部材560aが挿設されている。そして、弾性部材560aは弾性部材保持部材560bの内寸よりも若干大きいものを用いているので、弾性部材560aが若干収縮された状態で弾性部材保持部材560b内に嵌挿されて、弾性部材560aが落下せずに保持されている。
【0101】
拭き取り手段560は、ローラ状部材540の回転方向後方に位置するように設けられるのが好ましく、本実施態様では、ローラ状部材540が、図6の回転方向A1、A2の何れも方向にも回転可能であるため、ローラ状部材540の径方向両外方に設けられて、ローラ状部材540が何れの方向に回転しても回転方向後方に拭き取り手段560が位置するように構成されている。
【0102】
また、塗布ヘッド530には、塗布ヘッド530を保護するキャップ部材570が脱着自在に取り付けられるように構成されている。本実施形態では、キャップ部材570は、上方全面が開口となされた長方形状の箱状体であり、その長手方向に沿う壁部の開口側には、弾性部材保持部材560bのタンク部材520の外方側表面に形成された凹部560cに嵌合するように、凸部570aが設けられている。
【0103】
本発明に利用されるリキッドラミネーション装置500は、保護液塗布手段540からの画像保護液600の塗出量を調節する塗出量調節手段を備える。具体的には、本実施態様における塗出量調節手段は、タンク部材520の壁部520dを、弾性力を有するように構成することにより形成される。壁部520dが弾性力を有するよう形成されているので、壁部520dを図6の矢印方向に押圧することにより、壁部520dを図6の矢印方向に凹ませることができる。これにより、開口部520aとローラ本体540bとの接触圧よりもタンク部材内部圧の方が高くなり、開口部520aとローラ本体540bとの当接部分から保護液が滲出させることができ、もって塗出量を調節できる。
【0104】
ここで、タンク部材520の壁部520dに弾性力を付与するには、通常の容器等に用いられる手法を特に制限なく用いることができるが、具体的には、タンク部材520の形成材料として弾性力の高い材料を用いたり、タンク部材520の壁部520dの厚みと高さとを調節することにより弾性力を付与させることができる。
【0105】
前述のように、画像記録面へ付着させる画像保護層の膜厚は、1〜30μm、より好ましくは1〜25μm、さらに好ましくは1〜20μmであるようにするためには、保護液の濃度及び塗出量を適宜選択することにより可能である。また、本装置500には、拭き取り手段560を利用することにより最適な量を記録面に塗布することもできる。
【0106】
以下では、前記した各部材の好ましい材料について説明する。
【0107】
本実施態様のリキッドラミネーション装置500において、弾性部材560aは、スポンジ状部材からなり、該スポンジ状部材としては、コットン、ポリウレタン、海綿等が挙げられる。
【0108】
また、ローラ状部材540におけるローラ本体540bは、開口部520aと当接して内容物が漏出しない程度に十分にシールされ、かつ、ローラの回転性も阻害しないように構成されることが好ましい。
【0109】
リキッドラミネーション方式に利用される画像保護液600としては、滑剤成分と、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等とを溶解又は分散させて得られるものが好適に用いられる。
【0110】
前記タンク部材520は、前記保護液に対して不溶性の材料より形成されていることが好ましい。ここで、不溶性の材料としては、金属、プラスチック等の公知の材料を制限なく用いることがでる。
【0111】
本装置500は、凹部550cと嵌合している凸部570aを外すことによりキャップ部材570を取り外して塗布ヘッド530を露出させ、壁部520dを押圧して塗出量を調節しつつ、ローラ状部材540及び拭き取り手段560を、インクジェット記録媒体の記録面に直接接触させて画像保護液600を塗布し、かつ、余分な保護液を除去することができる。かかる構成により、インクジェット方式により形成された画像を保護するための処理を、手軽で安全に実行することができる。
【0112】
なお、本発明に利用されるリキッドラミネーション方式により形成される画像保護層は、本発明の目的を損なわない限り、2層以上にしてもよい。かかる2層以上の保護層を付着させる場合、インクジェット記録媒体上に形成された保護層の最表面の保護層が、本発明に係る画像保護液から形成される。
【0113】
以下の実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、以下の説明で用いる用語「%」は、重量%を意味するものとする。
【0114】
[実施例1]
38μmのPETフィルムに、95%のアクリルエマルジョン(商品名アクアブリッド45592(Tg:80℃;ダイセル化学製)と、5%のポリエチレンワックス(ノプコートPEM−17 固形分40%)である滑剤とからなる画像保護液を、乾燥後の厚さが10μmになるようにコーティングし、乾燥させて画像保護シートを調製した。
【0115】
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターMC2000により、6色顔料インクを用いて写真画像を写真用紙に印字し、市販のラミネータで、前述のPETフィルム上に設けた画像保護シートをラミネートした後、PETを剥離し、インクジェット記録物1を得た。そのラミネート時の温度は約100℃で、速度10mm/秒で行った。
【0116】
[実施例2]
38μmのPETフィルムの表面に、シリコーン離型処理を施し、実施例1と同じように、95%のアクリルエマルジョン(商品名アクアブリッド45592(Tg:80℃;ダイセル化学製)と、5%のポリエチレンワックス(ノプコートPEM−17 固形分40%)である滑剤とからなる画像保護液を、乾燥後の厚さが10μmになるようにコーティングし、乾燥させた。
【0117】
さらにアクリル系粘着剤を厚さ10μm塗布し、実施例1と同じ条件でインクジェット記録を行った後、ラミネートし、しかる後にPETフィルムを剥離し、インクジェット記録物2を得た。
【0118】
[実施例3]
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−800Cのブラックインク用カートリッジに、以下の組成からなる保護液1を仕込んだ。
【0119】
Figure 2004001446
6色顔料インクのカラーインクジェットプリンタMC2000でPM写真用紙に写真画像を印刷した後、先述のブラックインク用カートリッジに仕込んだ保護液を利用して、オーバーコートをPM800Cで、前記写真画像上に施し、インクジェット記録物3を得た。
【0120】
[実施例4]
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターMC2000で6色顔料インクを用いて写真画像を印字後、以下に示す組成の保護液2をリキッドラミネータ(ACCU−16 ACCUTECH(米国)製)を使用して画像保護層を設け、インクジェット記録物4を得た。
【0121】
Figure 2004001446
[比較例1]
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターMC2000で6色顔料インクを用いて写真画像を写真用紙に印字し、画像保護層を設けてないインクジェット記録物5を得た。
【0122】
[インクジェット記録物の評価]
インクジェット(IJ)記録物1ないし5につき、光沢性、光沢均一性、耐擦性及び耐ガス性を、それぞれ下記の方法で評価した。それらの結果を下記表1に纏めて示す。
【0123】
[光沢感の評価]
各インクジェット記録物の非印字部分について、光沢度計「PG−1」(日本電色製)を用いて、60度鏡面光沢度をそれぞれ測定した。この値が大きいほど光沢間に優れることを示す。
【0124】
[光沢均一性の評価]
各インクジェット記録物について、Y、M、C、R、G、B及びBkのO.D.値1.0と最大濃度色との光沢差を求め、下記評価基準により評価した。
【0125】
<評価基準>
A : 光沢差が5未満。光沢均一性良好
B : 光沢差が5以上15未満。実用限界
C : 光沢差が15以上20未満。実用不可
[耐擦性の評価]
各インクジェット記録物の保護層(実施例1ないし4)又はインク受容層(比較例1)上に、消しゴム(幅20mm)を傾斜度60度で載置し、この消しゴムの上から1kの荷重をかけた状態で、保護層又はインク受容層上を該消しゴムで10往復擦った後の保護層又はインク受容層の表面状態を目視で観察し、下記評価基準により評価した。
【0126】
<評価基準>
A : 表面にキズ、ハガレがない。耐擦性良好。
【0127】
B ; 表面にキズが入る。実用上問題なし。
【0128】
C : 表面のインクが剥がれる。実用不可。
[耐ガス性の評価]
各インクジェット記録物を、ガス導入口及び排出口の付いたガラス容器に入れ、ガス発生器にて発生させたオゾンガスを1ppmで100時間連続して該ガラス容器に導入してガス処理を行った。そして、色差計を用いて、ガス処理前後の各インクジェット記録物のシアン色印刷部分についての色差を求め、下記評価基準により評価した。
【0129】
<評価基準>
A ; 色差が5未満。耐ガス性良好。
【0130】
B : 色差が5以上15未満。耐ガス性問題なし。
【0131】
C : 色差が15以上20未満。実用限界。
【0132】
D ; 色差が20以上。実用不可。
【0133】
【表1】
Figure 2004001446
1)各IJ記録物1ないし4において、滑剤を添加しない画像保護シート又は保護液による保護層を有するインクジェット記録物の耐擦性を示す。
【0134】
上記表1の結果から、本発明に係るインクジェット記録物は、画像保護層が記録面の表面が処理されたものであるため、つまり、インクジェット記録媒体の記録面上に、顔料インクで形成された画像を被覆する画像保護層を備え、その保護層が所望の厚さを有することにより、保護層自体に傷が付き難く、画像堅牢性に優れるものである。
【0135】
【発明の効果】
本発明によれば、顔料インクによる記録画像を有するインクジェット記録物であって、その記録物の記録面に特定の厚さの画像保護層を設けることにより、画像保護層の表面に傷が付き難く、画像堅牢性のあるインクジェット記録物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット記録物の概略断面図を示す図である。
【図2】本発明にて適用される転写方式を説明する転写装置の要部の一の実施態様の概略断面図である。
【図3】本発明に利用されるインクジェット記録装置の要部である記録ヘッド部分の斜視図である。
【図4】図3に示す本発明に利用されるインクタンク及び保護液タンクの説明図である。
【図5】本発明に利用されるリキッドラミネーション方式の実施態様の概要を示す斜視図である。
【図6】図6は、図5のII−II線に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録物、   20 支持体、   30 インク受容層、   40、220 (画像)保護層、   200 転写装置、   210基材、   230 画像保護層、   240 画像保護シート供給手段、250 剥離手段、   260 加圧手段、   270、307 インクジェット記録媒体、   280 インクジェット記録手段、   300記録ヘッド部、   301a インク吐出口、   301b 保護液吐出口、   302a インクタンク、   302b 保護液タンク、   304 キャリッジ、   305 モータ、   306 タイミングベルト、307 インクジェット記録媒体、   308 プラテン、   309 ガイド、   320 保護液室、   322 保護液供給口、   500 リキッドラミネーション装置、   510 保護液塗布装置、   520 タンク部材、   520a 開口部、   520b 補充口、   520c 帆熟知キャップ、   530 塗布ヘッド、   540 保護液塗布装置、   540a 中心軸、   540b ローラ本体、   550 保持部、   560 拭き取り手段、   560a 弾性部材、   560b 弾性部材保持部材、   560c 凹部、   570 キャップ部材、   570a 凸部、   600 画像保護液

Claims (20)

  1. 基材と、
    前記基材上に、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さが1〜20μmである保護層と、
    を備える画像保護シート。
  2. 前記熱可塑性樹脂のガラス転移点が20〜120℃である請求項1に記載の画像保護シート。
  3. 前記滑剤成分はステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択される請求項1に記載の画像保護シート。
  4. 樹脂エマルジョンと、滑剤成分と、を含有する画像保護液。
  5. 前記樹脂エマルジョンのガラス転移点が−20〜100℃である請求項4に記載の画像保護液。
  6. 前記滑剤成分はステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択される請求項4に記載の画像保護液。
  7. 支持体と、前記支持体上のインク受容層と、を備えるインクジェット記録媒体上に、顔料インクにより形成された画像を有するインクジェット記録物であって、
    前記画像が形成された記録面に、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さ1〜20μmである保護層を備えるインクジェット記録物。
  8. 前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は−20〜120℃である請求項7に記載のインクジェット記録物。
  9. 前記滑剤成分は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択される請求項7に記載のインクジェット記録物。
  10. 前記インク受容層は多孔質無機粒子を含有する請求項7に記載のインクジェット記録物。
  11. 前記多孔質無機粒子は、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナ、コロイダルシリカ、擬ベーマイト及びベーマイトからなる群から選択される請求項10に記載のインクジェット記録物。
  12. インクジェット記録物の製造方法であって、
    インクジェット記録媒体の支持体上のインク受容層に、顔料インクにより画像を形成する画像形成工程と、
    前記画像上に、熱可塑性樹脂及び滑剤成分を含有した厚さ1〜20μmである保護層を転写させる転写工程と、
    を備える製造方法。
  13. インクジェット記録物の製造方法であって、
    インクジェット記録媒体の支持体上のインク受容層に、顔料インクにより画像を形成する画像形成工程と、
    樹脂エマルジョン及び滑剤成分を含有する保護液を、前記画像上にさせる付着させる付着工程と、
    前記した保護液を乾燥させる乾燥工程と、
    を備える製造方法。
  14. 前記滑剤成分は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワックス及びポリエチレン−パラフィンワックスからなる群から選択される請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. 前記熱可塑性樹脂のガラス転移点は20〜120℃である請求項12に記載の製造方法。
  16. 前記転写工程は、前記保護層を基材上に備える画像保護シートの熱転写により実行される請求項12に記載の製造方法。
  17. 前記樹脂エマルジョンのガラス転移点は−20〜100℃である請求項13に記載の製造方法。
  18. 前記付着工程は、インクジェット方式又はリキッドラミネーション方式により実行される請求項13に記載の製造方法。
  19. 前記インク受容層は多孔質無機粒子を含有する請求項12又は13に記載の製造方法。
  20. 前記多孔質無機粒子は、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、気相法シリカ、アルミナ、コロイダルシリカ、擬ベーマイト及びベーマイトからなる群から選択される請求項19に記載の製造方法。
JP2003085025A 2002-03-28 2003-03-26 画像保護シート、画像保護液、インクジェット記録物とその製造方法 Withdrawn JP2004001446A (ja)

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