JP2003535193A - ファイバーグレードのプロピレンポリマーの製造方法 - Google Patents
ファイバーグレードのプロピレンポリマーの製造方法Info
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Abstract
Description
エンから、メタロセン触媒を使用してこれらのモノマーを重合し、モノマーから
誘導される構成単位の90モル%以上がプロプレンから誘導されておりかつ多分
散度PDI(PDIはMw/Mnを意味する。)が2.2以下であるファイバー
グレードのプロピレンポリマーを製造する方法に関する。本発明はさらに、この
方法によって得ることができるプロピレンポリマー、上記プロピレンポリマーで
ありかつ異なるメルトフローレートを有する異なるプロピレンポリマーを製造す
る方法、上記プロピレンポリマーをファイバーの製造のために使用する方法、お
よび、上記プロピレンポリマーを含むフィルム、ファイバーおよび成形品に関す
る。
めに広く使用されている。このような用途分野では一般的に、使用するプロピレ
ンポリマーを例えば押出し機内でまず溶融し、次に紡糸口金から溶融物を吐出し
て紡糸する方法が行われる。
使用されるプロピレンポリマーの分子量分布の幅に依存することが周知である。
F.Kloosは“Kunststoffe 77,1987,1168−11
72”において、S.Misra、F.M.Lu、J.E.Spruiellお
よびG.C.Richesonは“J.Appl.Polym.Sci.56,
1995,1761−1779”において、分子量分布の幅が狭くなるにつれて
、可紡性が向上し、ファイバー強度が向上することを報告している。別の重要な
因子として、ポリマーの平均分子量または流動性が挙げられる。
レンポリマーに変換する一般的な方法として、平均分子量を減少させる効果を同
時に有する熱処理または過酸化物処理をポリマーに施して分解する方法が挙げら
れる。
マーを得る方法によって達成される。例えば、EP−A−600461号公報お
よびWO94/28219号公報は、メタロセン触媒を使用して得られたファイ
バーグレードのプロピレンポリマーを開示している。これらのポリマーは可紡性
が良好であり、強度の大きいファイバーに加工することができるという利点を有
する。その上、デニール数の小さいファイバーを得ることができ、アタクティッ
ク率がより小さくなっており、触媒から発生した残留物(特に腐食性のハロゲン
)の量がより少なくなっている。
よって得られたプロピレンポリマー成形用組成物を開示している。反応により分
子量分布の幅が反応前の値の75〜95%に減少する。しかし、このプロピレン
ポリマー成形用組成物を製造する目的に使用される結晶性プロピレンポリマーの
多分散度(PDI)は2.8より大きい。
れるファイバーの強度は慣用的なポリプロピレンを使用した場合に比較して顕著
に大きいけれども、より大きな強度を示すファイバーを紡糸することができるプ
ロピレンポリマーに対する需要が現在も存在する。
好であり、アタクティック率が小さく、特にハロゲン残留物の含有量が少なく、
強度がより向上したファイバーへと紡糸することができるプロピレンポリマーを
提供することである。
メタロセン触媒を使用してこれらのモノマーを重合し、モノマーから誘導される
構成単位のうちの90モル%以上がプロプレンから誘導されておりかつ多分散度
PDIが2.2以下であるファイバーグレードのプロピレンポリマーを製造する
方法であって、 重合に続いて上記プロピレンポリマーを過酸化物処理または熱処理して分解す
る工程を含むことを特徴とする製造方法、 により達成されることを発見した。上記PDIはMw/Mnを意味し、Mwは重
量平均分子量を意味し、Mnは数平均分子量を意味し、MwおよびMnの値はゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により1,2,4−トリクロ
ロベンゼン中145℃で測定された値である。メルトフローレート(MFR)の
値が同一のポリマーの場合には、メタロセン触媒を使用して得られるプロピレン
ポリマーを過酸化物処理または熱処理して分解することにより、分子量分布の幅
がもはや変化しないにもかかわらず、ファイバー強度がさらに向上することがわ
かっている。さらに、同一の重合反応生成物を基にして異なるメルトフローレー
トを有する異なるポリマーを得ることができるため、経済性が向上する。本発明
はさらに、この方法によって得ることができるプロピレンポリマー、上記プロピ
レンポリマーでありかつ異なるメルトフローレートを有する異なるプロピレンポ
リマーを製造する方法、本発明のプロピレンポリマーをファイバーを製造するた
めに使用する方法、および本発明のプロピレンポリマーを含むフィルム、ファイ
バー及び成形品を提供する。
−1−エンの重合によりファイバーグレードのプロピレンポリマーを製造する方
法である。C4−C18−アルカ−1−エンとは、炭素原子数が4〜18個の直
鎖状または分枝状の1−アルケンを意味する。直鎖状の1−アルケンが好ましい
。コモノマーは、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘ
プテンまたは1−オクテンまたはこれらの混合物が好ましく、エチレンまたは1
−ブテンを使用するのが特に好ましい。このプロピレンポリマーは、プロピレン
から誘導された構造単位を90モル%以上含む。プロピレンから誘導される構造
単位の量は95モル%以上であるのが好ましく、98モル%以上であるのが特に
好ましい。本発明の方法ではプロピレンを単独のモノマーとして使用するのが極
めて好ましい。即ちファイバーグレードのプロピレンポリマーはプロピレンホモ
ポリマーである。
セン化合物を含有する触媒組成物の全てを意味する。メタロセン化合物とは、元
素周期表の遷移元素に属する金属の有機配位子錯体であってメタロセニウムイオ
ンを形成する化合物と結合して活性な触媒組成物を形成する錯体の全てを意味す
る。
に含む。 (A)少なくとも1種の一般式(I)で表わされるメタロセン錯体
たは元素周期表の第3族の元素またはランタニドを表わし、 Xは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素、水素、C1〜C10−アルキル、C6〜C15−アリール、アルキル部分
に1〜10個の炭素原子を有しておりかつアリール部分に6〜20個の炭素原子
を有しているアルキルアリール、−OR6またはNR6R7を表わし、 nは、Mの価数−2の値に相当する値であり、1、2または3を表わし、 R6およびR7は、それぞれ、C1〜C10−アルキル、C6〜C15−アリ
ール、それぞれアルキル部分に1〜10個の炭素原子を有しておりアリール部分
に6〜20個の炭素原子を有しているアルキルアリールまたはアリールアルキル
またはフルオロアルキルまたはフルオロアリールを意味し、 R1〜R5は、それぞれ水素、C1〜C10−アルキル、5〜7員のシクロア
ルキル(このシクロアルキルは、置換基としてC1〜C10−アルキルを有して
いてもよい。)、C6〜C15−アリールまたはアリールアルキルを意味し、2
個の隣接する基はそれらと結合する原子と共同して4〜15個の炭素原子を有す
る飽和環基または不飽和環基を形成してもよく、R1〜R5はまたSi(R8)3 を意味し、 R8は、C1〜C10−アルキル、C3〜C15−シクロアルキルまたはC6 〜C15−アリールを意味し、 Zは、Xまたは
アルキル(このシクロアルキルは、置換基としてC1〜C10−アルキルを有し
ていてもよい。)、C6〜C15−アリールまたはアリールアルキルを意味し、
2個の隣接する基は共同して4〜15個の炭素原子を有する飽和環基または不飽
和環基を形成してもよく、R1〜R5はまたSi(R14)3を意味し、 R14は、C1〜C10−アルキル、C3〜C10−シクロアルキルまたはC6 〜C15−アリールを意味し、 または、基R4とZが共同して基−R15−A−を形成してもよく、 R15は、
水素、ハロゲン、C1〜C10−アルキル、C1〜C10−フルオロアルキル、
C6〜C10−アリール、C6〜C10−フルオロアリール、C1〜C10−ア
ルコキシ、C2〜C10−アルケニル、C7〜C40−アリールアルキル、C8 〜C40−アリールアルケニル、またはC7〜C40−アルキルアリールを表わ
し、2個の隣接する基は共同して4〜15個の炭素原子を有する飽和環基または
不飽和環基を形成してもよく、 M1は、ケイ素、ゲルマニウム、またはスズを表わし、 Aは、
リールは、置換基としてC1〜C4−アルキルを有していてもよい。)、または
C3〜C10−シクロアルキルを表わし、 または、R4とR12が共同して基−R15−を形成する。
物が特に好ましい。
表わし、 R9〜R13が、それぞれ水素、C1〜C4−アルキルまたはSi(R14)3 を表わす場合の化合物が特に好ましい。
る化合物が特に有用である。
び、対応するジメチルジルコニウム化合物が挙げられる。
、 R5とR13が同一であり、それぞれ水素、メチル、エチル、イソプロピルま
たはt−ブチルを表わし、 R3とR11が、それぞれC1〜C4−アルキルを表わし、 R2とR10が、それぞれ水素を表わし、 または、2個の隣接する基R2とR3またはR10とR11が、共同して4〜
12個の炭素原子を有する飽和環基または不飽和環基を形成し、 R15が、
る。
、 エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 エチレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、 エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、 テトラメチルエチレン−9−フルオレニルシクロペンタジエニルジクロロジル
コニウム、 ジメチルシランジイルビス(3−t−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(3−t−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニ
ル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−イソプロピルインデニル)ジクロロジルコニ
ウム、 ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチルインデニル)ジクロロジルコニウ
ム、 ジエチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブロモジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(3−メチル−5−メチルシクロペンタジエニル)
ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(3−エチル−5−イソプロピルシクロペンタジエ
ニル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジクロ
ロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジクロ
ロジルコニウム、 メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)
ジクロロジルコニウム、 メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)
ジクロロジルコニウム、 ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジク
ロロジルコニウム、 ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジク
ロロジルコニウム、および、 ジフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジクロロハフニウム、
および、対応するジメチルジルコニウム化合物が挙げられる。
ジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジクロロ
ジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジク
ロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル
)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−[4´−t−ブチルフェニル]イ
ンデニル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−[4´−t−ブチルフェニル]イ
ンデニル)ジクロロジルコニウム、 ジメチルシランジイルビス(2−プロピル−4−[4´−t−ブチルフェニル]
インデニル)ジクロロジルコニウム、および、 ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−[4´−t−ブチルフェニル]
インデニル)(2−メチル−4−[4´−t−ブチルフェニル]インデニルジクロ
ロジルコニウム、および対応するジメチルジルコニウム化合物が挙げられる。
、または、2個の隣接する基が共同して4〜12個の炭素原子を有する環基を形
成する、 場合の化合物が特に有用な化合物として挙げられる。
に置換されている環状炭化水素アニオンをチタン、ジルコニウム、ハフニウム、
バナジウム、ニオブまたはタンタルのハロゲン化物と反応させることにより合成
することができる。
try,369(1989),359−370”に記載されている。
ることができる化合物を少なくとも1種含有する。
い強ルイス酸、ルイス酸カチオンを有するイオン性化合物、またはカチオンとし
てブレンステッド酸を有するイオン性化合物である。
はガリウムを表し、ホウ素が好ましく、 X1、X2およびX3は、それぞれ水素、C1〜C10−アルキル、C6〜C15 −アリール、または、それぞれアルキル部分に1〜10個の炭素原子を有し
アリール部分に6〜20個の炭素原子を有しまたはフッ素、塩素、臭素またはヨ
ウ素を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルまたはハロアルキルまた
はハロアリール、特にハロアリール基を表し、ペンタフルオロフェニルが好まし
い。
化合物が好ましく、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが特に好ましい。
それぞれアルキル部分に1〜28個の炭素原子を有しアリール部分に6〜20個
の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルまたはハロアルキ
ルまたはハロアリール、またはC1〜C10−アルキル基で置換されていてもよ
いC3〜C10−シクロアルキル、ハロゲン、C1〜C28−アルコキシ、C6 〜C15−アリールオキシ、シリルまたはメルカプチルのような1価のアニオン
基を表し、 aは、1〜6の整数であり、 zは、0〜5の整数であり、 dは、a−zの値に相当する値であるが、dは常に1に等しいかまたは1より
大きい。
カチオン、スルホニウムカチオン、およびカチオン性遷移金属錯体が挙げられ、
特に、トリフェニルメチルカチオン、銀カチオンおよび1,1′−ジメチルフェ
ロセニルカチオンが挙げられる。これらは、配位していない対イオン、特にWO
91/09882にも開示されているようなホウ素化合物、好ましくはテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、を有しているのが好ましい。
イオンを有するイオン性化合物は、WO91/09882に開示されており、好
適なカチオンとしては、N,N−ジメチルアニリニウムが挙げられる。
およびカチオンとしてブレンステッド酸を有するイオン性化合物の使用量は、メ
タロセン錯体(A)に対して0.1〜10当量にあたる量が好ましい。
(V)で表される開鎖状または環状アルミノキサン化合物である。
ニウム化合物の溶液を水と反応させることによって行われ、例えば、EP−A−
284708およびUS−A−4794096に開示されている。
異なる長さを有する直線状および環状両方の鎖状分子の混合物であり、従って、
上式(IV)および(V)におけるmの値は平均値としての意味を持つ。アルミ
ノキサン化合物はまた、別のアルキル金属化合物、好ましくはアルキルアルミニ
ウム化合物、との混合物として存在させることもできる。
マー状アルミノキサン化合物は、メタロセン錯体に含まれる遷移金属に対するオ
リゴマー状アルミノキサン化合物に含まれるアルミニウムの原子比が10:1〜
106:1の範囲、特に10:1〜104:1の範囲になるような量で使用する
のが有効であることがわかっている。
US−A−5391793に開示されているようなアリールオキシアルミノキサ
ン、US−A−5371260に開示されているようなアミノアルミノキサン、
EP−A−633264に開示されているようなアミノアルミノキサン塩酸塩、
およびEP−A−621279に開示されているようなシロキシアルミノキサン
またはこれらの混合物を成分(B)として使用することもできる。
タフルオロフェニルボロキシ)]メチルアランのようなWO99/06414に
開示されているボロンアルミニウム化合物を含む。ボロンアルミニウム化合物は
、有機または無機の担体または支持体上に担持して使用してもよい。
溶液中で使用するのが好ましく、特に6〜20個の炭素原子を有する芳香族炭化
水素、中でもキシレンおよびトルエン中で使用するのが好ましい。
される金属化合物を含むことができる。
する金属、すなわちホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウムまたはタリウ
ム、を表し、 R22は、水素、C1〜C10−アルキル、C6〜C15−アリール、または
、それぞれアルキル部分に1〜10個の炭素原子を有しアリール部分に6〜20
個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表し、 R23およびR24は、それぞれ水素、ハロゲン、C1〜C10−アルキル、
C6〜C15−アリール、または、それぞれアルキル部分に1〜10個の炭素原
子を有しアリール部分に6〜20個の炭素原子を有するアルキルアリールまたは
アリールアルキルまたはアルコキシを表し、 rは、1〜3の整数であり、 sおよびtは、0〜2の整数である。但し、r+s+tの合計は、M3のイオ
ン価に対応する。
しい。
、n−ブチル−n−オクチルマグネシウム、n−ブチル−n−ヘプチルマグネシ
ウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウムおよびトリメチルアルミニウムが挙げられる。
属Mに対する式(VI)中のM3のモル比が800:1〜1:1の範囲、特に5
00:1〜50:1の範囲、になる量で触媒組成物中に存在させるのが好ましい
。
きる。
0μm、である微細な担体が好ましい。有用な担体材料には、例えばケイ素、ア
ルミニウム、チタン、または元素周期表の第1または第2主族に属する金属の無
機酸化物またはこれらの混合物が含まれ、アルミナ、マグネシア、板状珪酸塩の
他にシリカゲルが特に好ましい。
を一般的には80〜200℃、好ましくは100〜150℃で行い、または担体
を焼成してもよい。担体を化学処理してもよく、この場合には、アルキル金属、
好ましくはアルキルアルミニウム、クロロシランまたはSiCl4のような慣用
的な乾燥剤が使用される。
まれる。
下でチーグラー触媒と混合してオレフィン重合に使用してもよい。
こともできる。
用して、バルク中、懸濁液中、または気相中で、回分法またはより好ましくは連
続法により、1段階または多段階で行うことができる。重合は、温度が20〜1
50℃、圧力が1〜100bar、平均滞留時間が0.5〜5時間の条件下で行
うのが一般的である。温度が60〜90℃、圧力が20〜35bar、平均滞留
時間が0.5〜3時間の条件下で行うのが好ましい。
DIはMw/Mnを意味する)が2.2以下、好ましくは2.0以下の分子量分
布を有する。分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によ
り1,2,4−トリクロロベンゼン中145℃で測定する。GPCを校正するた
めに、100〜107の分子量を有するポリプロピレン標準物質を使用する。
ポリマーについて、慣用的な押出し機または混合器内で行うのが一般的である。
この目的のために、固体または液体の成形用組成物を収容した後オリフィスを通
過させて主に連続的に収容物を押出す機能を有する1段階または多段階用の装置
を使用することができる。押出し機の例としては、Diskpackプラスチケ
ーター、ピン型押出し機および遊星形多軸スクリュー押出し機が挙げられる。排
出スクリューおよび/またはギアポンプを備えた混合器の組み合わせも使用する
ことができる。好ましい押出し機はスクリュー押出し機であり、この押出し機は
1軸スクリュー装置または2軸スクリュー装置として構成することができる。特
に好ましいのは2軸スクリュー押出し機および排出部材を備えた連続式混合機で
ある。このような装置はプラスチック産業において慣用されており、例えば、W
erner & Pfleiderer社、Berstorff社、Leist
ritz社、JSW社、Farrel社、Kobe社またはToshiba社で
製造されている。
を過酸化物と接触させる。慣用的な過酸化物は、ジクミルペルオキシド、ビス(
t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
−t−ブチルペルオキシヘキサンおよびジ−t−ブチルペルオキシドである。使
用される過酸化物は2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキ
サンが好ましい。使用される過酸化物の量は、リプロピレン1tに対して0.1
〜2kgの範囲が一般的である。
囲、好ましくは190〜260℃の範囲の押出し機温度で行う。押出し機全体の
圧力は、0〜200barの範囲、好ましくは0.5〜150barの範囲であ
る。
い。しかしこの場合には、一般的には190〜300℃、好ましくは210〜2
80℃の押出し機温度で押出し加工を慣用的に行う。
量分布の幅はあまり影響を受けず、溶融物の流動性が増加する。
分解処理後は、ISO1133に従って負荷2.16kgの条件で230℃で測
定したメルトフローレート(MFR)の値が4〜3000g/10分、好ましく
は8〜40g/10分、の値に相当する流動性を有する。このファイバーグレー
ドのプロピレンポリマーのISO3146に従ってDSCによって測定した溶融
温度は、一般的には120〜165℃の範囲であり、好ましくは145〜155
℃の範囲である。
滑剤、離型剤、充填剤、造核剤、帯電防止剤、可塑化剤、染料、顔料または難燃
剤のような慣用的な添加剤が慣用的な量で添加させる。添加物は分解を引き起こ
す押出し工程の過程において、直接添加されるのが一般的である。
亜燐酸塩またはホスホン酸塩のような加工安定化剤、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸亜鉛またはジヒドロタルサイト、立体障害の大きなアミンのような
掃酸剤、さらにUV安定化剤が挙げられる。一般的には本発明のプロピレンポリ
マーの組成物は1種以上の安定化剤を2質量%までの量で含有する。
は亜鉛塩、脂肪アミドまたは低分子量のポリオレフィンワックスが含まれ、一般
的には2質量%までの量で使用される。
ーク、またはガラスファイバーが含まれ、50質量%までの量で使用される。
ムおよびt−ブチル安息香酸アルミニウムのようなモノカルボン酸またはポリカ
ルボン酸の塩、ジベンジリデンソルビトールまたはメチルジベンジリデンソルビ
トールまたはジメチルジベンジリデンソルビトールのようなジベンジリデンソル
ビトールのC1〜C8−アルキル置換誘導体、または2,2´−メチレンビス−
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)燐酸ナトリウムのような燐酸のジエステル
が含まれる。プロピレンポリマー組成物における造核剤の量は、一般的には5質
量%までの量である。
ueller, Plastics Additives Handbook,
4th edition, Hansa Publishers,Munich
、(1993)”に記載されている。
を有する異なるプロピレンポリマーを製造するための極めて好ましい方法は、 モノマーのメタロセン触媒を使用した重合を、例えば水素のような分子量調整
剤を添加することにより常に実質的に同一のメルトフローレートを有するポリマ
ーが得られるように制御し、 分解処理後のポリマーのメルトフローレートを、異なる量の過酸化物を添加す
ることにより異ならせる、 方法である。この方法は、産業的ラージスケールの連続工程の場合には、反応器
内の条件を変更する必要がなく、従って、ある製品から次の製品へと移行する際
に平衡状態に到達するまで待機する必要がない、という利点を有する。本発明の
場合には、例えば押出し機内に添加される過酸化物の量を変更する必要があるだ
けである。本発明により、製造される2種類の仕様に合致した製品の切換えを極
めて短期間に行うことが可能であり、切換え時に発生する仕様に合致しない物質
の量が極めて少ない。この方法は全工程を極めて経済的にする。
低く、残留物(特にハロゲン)の量が少ないという特徴を有し、特に経済的な方法
により製造することができ、可紡性が良好であり、強度が極めて大きいファイバ
ーを提供するポリマーである。
よびウェブを提供する。
することができる。例えば、Reifenhaeuser社のReicofil
法により不織布を製造することができる。フィラメント糸(CF/BCF/PO
Y)は、例えば、Barmag法またはNeumag法によって得ることができ
る。ステープルファイバーは、例えばFare社の製造ラインを使用して製造す
ることができる。
、フィラメントおよびウェブは、強度において特に優れている。
トリクロロベンゼン中145℃で行った。データは,HS−Entwicklu
ngsgesellshaft fuer wissenshaftliche
Hard− und Software mbH社(Ober−Hilber
sheim)のWin−GPCソフトプログラムを使用して分析した。カラムは
、分子量が100〜107のポリプロピレン標準物質を使用して校正した。ポリ
マーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定した。PDIは、
数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比である。
定した。
した。
の実施例9.1に従って製造した担持メタロセン触媒を300g/hの速度で導
入した。反応器は、24bar、67℃で稼動させた。圧力を維持するためにプ
ロピレンを2.1t/hの速度で添加した。プロピレン1tあたり400gのト
リイソブチルアルミニウムを補触媒として添加した。生成物は簡易式パルス型減
圧器により封管を介して排出した。付随して排出されたモノマーを分離し、得ら
れた反応器内で生成した粉末を20Nm3/tの窒素を流通させて洗浄し、ポリ
マー粉末を所定の受容器に移送した。メルトフローレートを測定したところ、5
.5g/10分の値であった。受容器からポリマー粉末を連続式計量装置により
計量して押出し機(Werner & Pfleiderer社製ZSK130
)のホッパー中に導入した。ヘプタン中に有機過酸化物(2,5−ジメチル−2
,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、Trigonox 101、Akz
o−Nobel社)を32.5%の濃度で溶解させた溶液を、ポリマー1tあた
り600gの量で、第3押出し機室に噴射することにより、ポリマーを分解した
。Werner & Pfleiderer社製UG200水中造粒器によって
押出し物をペレットに分割し、このペレットを遠心式乾燥機(Gala社製)を
使用して水から分離した。得られたペレットの平均MFRの値は12g/10分
であり、PDIの値は1.7であった。
d 紡糸−延伸−巻取機を使用してファイバーにした。この装置は、非加熱の巻
出ロールと、第3ゴデットロール(デュオ3)を備えていた。押出し機にRTM
混合機を有する3−ゾーンスクリュー(D=50mm;L=24D)を備え付け
た。圧縮比は3.1であった。溶融ラインの内径は円錐形に狭くなり、3個のS
ulzer社の静置式混合部材を有していた。Mahr社の1回転あたり2×3
.6cm3の紡糸ポンプを使用した。注ぎ口板の直径は80mmであり、直径0
.45mmおよび長さ0.9mmのキャピラリーを12本有していた。使用した
スクリーンパックは、各篩間に350〜500μmの鋼粉末が充填されている4
重の篩(d=68mm;21000/9000/625/64M/cm2)であ
った。使用した紡糸仕上げ剤は、Cognis社のStantex S 602
4であり、10質量%の乳状液として使用し、ファイバーの質量に対して0.8
〜1質量%の量で適用した。
を繰り返した。反応器で生成した粉末のMFR値は12g/10分であった。押
出し機には過酸化物を導入しなかった。得られたペレットの平均MFR値は12
g/10分であり、PDIは1.6であった。
l社)を32.5%の濃度に溶解した溶液をポリプロピレン1tに対して1.2
kgの量で第3押出し機室に噴射した以外は実施例1の手順を繰り返した。得ら
れたペレットの平均MFR値は18g/10分であり、PDIは1.6であった
。
順を繰り返した。反応器で生成した粉末のMFR値は18g/10分であった。
押出し機には過酸化物を導入しなかった。得られたペレットの平均MFR値は1
8g/10分であり、PDIは1.8であった。
l社)を32.5%の濃度に溶解した溶液をポリプロピレン1tに対して1.9
kgの量で第3押出し機室に噴射した以外は実施例1の手順を繰り返した。得ら
れたペレットの平均MFR値は30g/10分であり、PDIは1.7であった
。
順を繰り返した。反応器で生成した粉末のMFR値は30g/10分であった。
押出し機には過酸化物を導入しなかった。得られたペレットの平均MFR値は3
0g/10分であり、PDIは1.6であった。
流動性を有しており、分子量分布の幅は測定誤差の範囲内の差しか認められない
ことがわかる。しかし、本発明のポリマーから得たフィラメントの強力は、約1
5〜16%良好である。強力の測定誤差は±1%に過ぎないから、表中の値は、
本発明において強力が顕著に増加していることを示している。
Claims (8)
- 【請求項1】プロピレン、エチレンおよび/またはC4−C18−アルカ
−1−エンから、メタロセン触媒を使用してこれらのモノマーを重合し、モノマ
ーから誘導される構成単位のうちの90モル%以上がプロプレンから誘導されて
おりかつ多分散度PDI(PDIはMw/Mnを意味し、Mwは重量平均分子量
を意味し、Mnは数平均分子量を意味し、MwおよびMnの値はゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)により1,2,4−トリクロロベンゼン中
145℃で測定された値である。)が2.2以下であるファイバーグレードのプ
ロピレンポリマーを製造する方法であって、 重合に続いて前記プロピレンポリマーを過酸化物処理または熱処理して分解す
る工程を含むことを特徴とする製造方法。 - 【請求項2】前記プロピレンポリマーがプロピレンのホモポリマーである
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】前記プロピレンポリマーを180〜280℃の範囲の押出し
機温度および0〜200barの範囲の圧力下で過酸化物処理して分解すること
を特徴とする、請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】モノマーのメタロセン触媒を使用した重合を気相で行うこと
を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかの方法により得ることができるプロ
ピレンポリマー。 - 【請求項6】請求項5に記載のプロピレンポリマーでありかつ異なるメル
トフローレート(MFR)を有する異なるプロピレンポリマーを製造する方法で
あって、 モノマーのメタロセン触媒を使用した重合を、常に実質的に同一のメルトフロ
ーレートを有するポリマーが得られるように制御し、 分解処理後のポリマーのメルトフローレートを、異なる量の過酸化物を添加す
ることにより異ならせる、 ことを特徴とする方法。 - 【請求項7】請求項5に記載のプロピレンポリマーをファイバーの製造の
ために使用する方法。 - 【請求項8】請求項5に記載のプロピレンポリマーを含むファイバー、フ
ィルム、または成形品。
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