JP2003534765A - 単離されたvshk−1レセプターポリペプチドおよびそれを使用する方法 - Google Patents

単離されたvshk−1レセプターポリペプチドおよびそれを使用する方法

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JP2003534765A JP2000579741A JP2000579741A JP2003534765A JP 2003534765 A JP2003534765 A JP 2003534765A JP 2000579741 A JP2000579741 A JP 2000579741A JP 2000579741 A JP2000579741 A JP 2000579741A JP 2003534765 A JP2003534765 A JP 2003534765A
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ハミダディン コージャ,
ヴェンカタクリシュナ シマラ,
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カイロン コーポレイション
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    • C07K14/72Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for hormones
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Abstract

(57)【要約】 本発明においては、新たな7回膜貫通レセプターが同定され、そしてその7回膜貫通レセプターのアミノ酸配列およびヌクレオチド配列が提供される。本発明のこのヌクレオチド配列は、そのレセプター、その変異体、フラグメントまたは融合物を発現し得る、宿主細胞を生産するための発現カセットおよびベクターを構築するために有用である。本発明のこのようなポリペプチドは、新たなレセプター結合のアゴニストおよびアンタゴニストを同定するために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、分子生物学および薬学研究の分野に関する。より詳細には、本発明
は、VSHK−1という新たな7回膜貫通レセプターの同定および組換え発現、
ならびにリガンド結合、シグナル伝達の測定ならびに新規のレセプターアゴニス
トおよびアンタゴニストを同定する方法における使用に関する。
【0002】 (発明の背景) 7回膜貫通レセプターファミリーは、細胞膜を貫く7回の螺旋ドメインを含む
レセプターを包含する。この膜貫通領域は、3つの細胞内ループおよび3つの細
胞外ループに連結されており、さらに、そのようなレセプターは、細胞外アミノ
末端テイルおよび細胞内カルボキシ末端テイルを有する。
【0003】 細胞外ループおよび細胞内ループは、このレセプターのリガンド結合およびシ
グナル伝達活性に寄与する。例えば、このレセプターの細胞内ドメインは、グア
ニルヌクレオチド結合タンパク質すなわちGタンパク質と共役していることが知
られている。Gタンパク質は、GDP結合形態とGTP結合形態との間を相互転
換する。このレセプターへの内因性リガンドの結合によって、Gタンパク質がそ
のGTP結合形態へと変換することが開始され、これは、反応のカスケードを開
始して、所望の生物学的応答を生成する。このカスケードは、シグナル伝達と呼
ばれる。具体的には、7回膜貫通レセプターのシグナル伝達は、細胞内Ca2+
ベルの増加およびホスホリパーゼCの活性化を生じる。シグナル伝達は、イノシ
トール三リン酸(IP3)およびジアシルグリセロール(DAG)のレベルを観
察することによって測定され得る。これらのレベルは、ホスホリパーゼC活性化
および環状AMP(cAMP)に起因して増加する。
【0004】 (発明の要旨) 本発明は、VSHK−1レセプターポリペプチドと呼ばれる新たな7回膜貫通
レセプターに関する。従って、本発明は、単離されたVSHK−1レセプターポ
リペプチドを提供する。これらのレセプターポリペプチドは、1以上のVSHK
−1の機能を調節する物質を同定するために有用である。そのような物質として
は、新規なVSHK−1レセプター結合のアゴニストおよびアンタゴニストが挙
げられる。単離されたVSHK−1レセプターポリペプチドを含む組成物がさら
に提供される。
【0005】 本発明はさらに、ネイティブなVSHK−1レセプターポリペプチドをコード
するヌクレオチド配列を含む、単離されたVSHK−1ポリヌクレオチドを提供
する。これらのポリヌクレオチドは、VSHK−1レセプターポリペプチドの生
成に有用である。VSHK−1ポリヌクレオチドは、ハイブリダイズするポリヌ
クレオチドを検出するためにさらに有用であり、そしてそれゆえ、これを使用し
て、生物学的サンプルにおいてVSHK−1 mRNAの存在を検出し得、そし
て/またはそのレベルを測定し得、ならびに関連するポリヌクレオチドを検出し
得る。それらは、VSHK−1 mRNAのレベルを調節する物質を同定するア
ッセイにおいてさらに有用である。この単離されたポリヌクレオチドを含む、組
換えベクターおよび宿主細胞がさらに提供される。
【0006】 本発明はさらに、VSHK−1レセプターポリペプチドを特異的に結合する抗
体を提供する。そのような抗体は、VSHK−1レセプターポリペプチドの存在
を検出するアッセイにおいて有用である。
【0007】 本発明のさらに別の課題は、VSHK−1レセプターポリペプチドに結合する
リガンドを決定(すなわち、検出または測定)して、レセプター結合のアゴニス
トまたはアンタゴニストを同定する方法を提供することである。個の方法は、V
SHK−1レセプターポリペプチドと、試験される物質とを、リガンド/レセプ
ター複合体の形成を可能にする条件下で接触させる工程;およびVSHK−1レ
セプターポリペプチドとその物質との間に形成される複合体を検出する工程を包
含する。
【0008】 本発明のさらなる課題は、VSHK−1レセプターポリペプチドシグナル伝達
活性を決定(すなわち、検出および/またはそのレベルを測定)してレセプター
結合のアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法を提供することである。
この方法は、概して、VSHK−1レセプターポリペプチドを発現する細胞(ま
たはそのような細胞からの細胞膜調製物)を提供する工程;その発現されたVS
HK−1レセプターポリペプチドを、リガンドに、リガンド/レセプター複合体
の形成を可能にする条件下で曝露する工程;およびVSHK−1レセプターポリ
ペプチドシグナル伝達活性を測定する工程、を包含する。
【0009】 本発明の別の課題は、生物学的サンプルにおいてVSHK−1ポリヌクレオチ
ドを検出するための方法を提供することである。この方法は、概して、ポリヌク
レオチドを含むサンプルを、本発明のVSHK−1ポリヌクレオチドに、核酸ハ
イブリダイゼーションに有利な条件下でハイブリダイズさせる工程;および存在
する場合ハイブリダイゼーションを検出する工程を包含する。
【0010】 本発明のさらなる課題は、生物学的サンプルにおいてVSHK−1レセプター
ポリペプチドを検出するための方法を提供することである。この方法は、概して
、生物学的サンプルと、VSHK−1特異的な抗体とを接触させる工程、および
抗体結合を検出する工程を包含する。
【0011】 別の実施形態において、本発明は、VSHK−1レセプター媒介性障害ならび
に/または付随する生物学的および物理的発現を処置または改善するための組成
物および方法の両方を提供する。処置または改善のための組成物は、以下を含む
:VSHK−1ポリヌクレオチドまたはその相補体をハイブリダイズし得る配列
を含むポリヌクレオチド(アンチセンス、リボザイムおよび遺伝子治療核酸構築
物を含む);VSHK−1レセプターポリペプチド;およびVSHK−1レセプ
ターポリペプチドに特異的に結合し得る抗体。
【0012】 しかし、本発明のこれらおよび他の課題、局面、利点ならびに特徴は、以下に
より詳細に説明するように、本発明の詳細を読めば、当業者に明らかである。
【0013】 (発明を実施する形態) 本発明は、VSHK−1レセプターのアミノ酸配列およびヌクレオチド配列を
提供する。開示されたヌクレオチド配列を用いて、核酸プローブアッセイならび
にVSHK−1レセプターポリペプチドのための発現カセットおよびベクターが
産生され得る。発現ベクターは、一過的または安定に宿主細胞に導入されて、V
SHK−1レセプターポリペプチドが産生され得る。精製されたレセプターポリ
ペプチドを使用して、VSHK−1レセプターポリペプチドに対する抗体を産生
し得る。また、この宿主細胞または抽出物は、レセプター結合アゴニストまたは
アンタゴニストを単離するための生物学的アッセイのために利用され得る。
【0014】 本発明のタンパク質、ポリヌクレオチド、抗体,アッセイおよび方法が開示さ
れ、そして記載される前に、本発明が特定の配列、抗体、アッセイなどに限定さ
れないことが理解されるべきである。なぜなら、そのようなものは当然変動し得
るからである。本明細書において使用される用語は、特定の実施形態のみを記載
する目的のために使用され、そして限定を意図しないこともまた理解されるべき
である。なぜなら、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定さ
れるからである。
【0015】 そうでないと定義しない限り、本明細書において使用される全ての化学および
技術の用語は、本発明が属する分野の当業者によって通常理解されるものと同じ
意味を有する。本明細書において記載されるものに類似または等価である任意の
方法および材料が、本発明の実施または試験において使用され得るが、好ましい
方法および材料がここでは記載される。本明細書において言及するすべての刊行
物は、その刊行物が引用するものに関連する方法および/または材料を開示およ
び記載するために本明細書において参考として援用される。
【0016】 本明細書において記載される刊行物は、その刊行物が引用するものに関連する
方法および/または材料を開示および記載するために、本明細書において参考と
して援用される。本明細書においては、本発明が先行発明によってそのような刊
行物に先行しないということを認めるものは存在しない。さらに、提供される刊
行物の日付は、実際の刊行日が本明細書において提供されるものと異なることが
見出された場合には変更されることになる。
【0017】 (定義) 本願の目的のために、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明
らかに層でないと言及しない限り、複数形の言及を包含する。従って、例えば、
「(1つの)(ある)ポリペプチド(a polypeptide)」との言及
は、多数のポリペプチドを包含し、「(1つの)(ある)薬剤(an agen
t)」との言及は、多数の薬剤およびその混合物を包含し、「(その)方法(t
he method)」との言及は、本明細書に記載される型の1つ以上の方法
または工程を包含する。
【0018】 用語「ポリペプチド」とは、アミノ酸のポリマーをいい、そしてその産物の特
定の長さに言及しない。従って、ペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質は
、ポリペプチドの定義に含まれる。この用語は、化学的にもしくは生化学的に改
変されまたは誘導されたアミノ酸を含むポリペプチド、および改変されたペプチ
ド骨格を有するポリペプチドを包含する。この用語は、融合タンパク質を含み、
これには、以下が挙げられるがそれらに限定されない:異種アミノ酸配列を有す
る融合タンパク質、異種および同種のリーダー配列を有する融合物(これは、N
末端にメチオニン残基を有するかまたは有しない);免疫学的にタグ化されたタ
ンパク質など。この用語は、そのポリペプチドの翻訳後改変(修飾)を有するポ
リペプチドを包含する(例えば、グリコシル化、アセチル化、リン酸化など)。
この定義内に含まれるのは、例えば、以下がある:1つ以上のアミノ酸のアナロ
グ(例えば、非天然のアミノ酸、非コードアミノ酸などを含む)を含むポリペプ
チド、置換された連結を伴うポリペプチド、ならびに当該分野において公知の他
の改変(天然に存在するものおよび天然に存在しないものの両方)。
【0019】 ポリペプチドは、そのアミノ酸配列が別のポリペプチドのアミノ酸配列と比較
されるとき、特定の「%配列同一性」を有し得る。同様に、ポリヌクレオチドは
、そのヌクレオチド配列が別のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と比較され
るときに、特定の「%配列同一性」を有し得る。配列同一性を決定するために、
配列は、以下を含む方法およびコンピュータプログラムを用いて整列され得る:
BLAST(http://ww ncbi.nlm.nih.gob/BLA
ST/のワールドワイドウェブを通じて利用可能)。別の整列アルゴリズムは、
Fasta(Oxford Molecular Group、Incの完全子
会社であるMadison、Wisconsin、USAからのGenetic
s Computing Group (GCG)パッケージにおいて利用可能
である)がある。整列のための他の技術は、Methods in Enzym
ology、第266巻:Computer Methods for Mac
romolecular Sequence Analysis (1996)
、編者Doolittle、Academic Press、Inc.、a d
ivision of Harcourt Brace & Co.、San
Diego、California、USAにおいて記載されている。好ましく
は、その配列においてギャップを許容する整列プログラムを利用して、その配列
を整列する。Smith Watermanは、配列整列におけるギャップを許
容するアルゴリズムの1つの型である。Meth.Mol.Biol.70:1
73−187 (1997)を参照のこと。また、Needleman and
Wunsch整列方法を使用するGAPプログラムを利用して、配列を整列し
得る。
【0020】 FastDBアルゴリズムを使用して、配列同一性を決定し得る。FastD
Bは、Current Methods in Sequence Compa
rison and Analysis、Macromolecule Seq
uencing and Synthesis、Selected Metho
ds and Applications、127−149頁,1988、Al
an R.Liss、Incにおいて記載されている。%配列同一性は、以下の
パラメータに基づいてFastDBによって算出される: Mismatch Penalty:1.00; Gap Penalty:1.00 ; Gap Size Penalty:0.33;および Joining Penalty:30.0。
【0021】 %配列同一性を決定するための1つのパラメータは、最強の整列が見出される
「整列領域の長さの%」である。
【0022】 この整列領域の長さの%は、最強の整列の領域に見出される個々の配列の残基
の数を計数することによって算出される。この数を、その標的またはクエリ(q
uery)ポリヌクレオチド配列の残基の長さの合計で除して、%を見出す。例
を以下に示す: 標的配列 :GCGCGAAATACTCACTCGAGG | ||| |||| ||| クエリ配列:TATAGCCCTAC.CACTAGAGTCC 1 5 10 15 整列の領域は、残基9で始まり、そしてアミノ酸19で終わる。標的配列の長
さの合計は、20残基である。この整列領域の長さの%は、例えば、11を20
で除し、すなわち55%である。
【0023】 %配列同一性は、その標的ポリヌクレオチド配列とクエリポリヌクレオチド配
列との間の残基適合の数を計数すること、および最強の整列の領域に見出される
その標的配列またはクエリ配列の残基の数によって適合の数の合計を除すること
によって算出される。上記の例について、%同一性は、10適合を11残基で除
し、すなわち、およそ90.9%である。
【0024】 この整列領域の長さの%は、代表的に、その配列の長さ合計の少なくとも約5
5%であり;より代表的には、少なくとも約58%であり;さらにより代表的に
は、その配列の残基の長さの合計の少なくとも約60%である。通常、この整列
領域の%長さは、約62%ほどであり得;より通常には、約64%ほどであり得
;さらにより通常には、約66%ほどであり得る。
【0025】 用語「ポリヌクレオチド」および「核酸」は、本明細書において互換的に使用
され、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドのいずれかの、任意の
長さのヌクレオチドのポリマー形態をいう。従って、この用語は、以下を含むが
それらに限定されない:一本鎖の、二本鎖の、または複数本鎖のDNAもしくは
RNA,ゲノムDNA,cDNA,DNA−RNAハイブリッド、あるいはプリ
ンおよびピリミジン塩基または他の天然のヌクレオチド塩基、化学的もしくは生
化学的に改変されたヌクレオチド塩基、非天然のヌクレオチド塩基、またはは誘
導体化されたヌクレオチド塩基を含むポリマー。このポリヌクレオチドの骨格は
、糖およびリン酸基(RNAまたはDNAに代表的に見出され得るように)、ま
たは改変されたもしくは置換された糖もしくはリン酸基を含み得る。あるいは、
このポリヌクレオチドの骨格は、合成サブユニット(例えば、ホスホルアミダイ
ト(phosphoramidate))のポリマーを含み得、そしてそれゆえ
、オリゴデオキシヌクレオチドホスホルアミダイト(phosphoramid
ate)または混合ホスホルアミダイト(phosphoramidate)−
ホスホジエステルオリゴマーであり得る。Peyrottesら(1996)N
ucl.Acids Res.24:1841−1848; Chaturve
diら(1996)Nucl.Acids Res.24:2318−2323
を参照のこと。ポリヌクレオチドは、改変されたヌクレオチド(例えば、メチル
化されたヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログ)、ウラシル、他の糖および
連結基(例えば、フルオロリボースおよびチオエート)、ならびにヌクレオチド
分岐を含み得る。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド成分によって中断され
得る。ポリヌクレオチドは、重合後、例えば、標識成分との結合体化によってさ
らに改変され得る。この定義に含まれる他の型の改変は、キャップ、1つ以上の
天然に存在するヌクレオチドのアナログでの置換、およびタンパク質、金属イオ
ン、標識成分、他のポリヌクレオチドまたは他のポリヌクレオチド、または固体
支持体へのポリヌクレオチドの付着のための手段の導入。
【0026】 ハイブリダイゼーションプローブについて、安定性および結合親和性を改善す
るために、核酸アナログを使用することが望ましくあり得る。多数の改変が、ホ
スホジエステル骨格、糖またはヘテロ環状塩基の化学を変更するために記載され
ている。
【0027】 骨格化学における有用な変化のなかでは、ホスホロチオエート:ホスホロジチ
オエート(ここで、非架橋酸素の両方は、硫黄に置換されている);ホスホロア
ミダイト;アルカリホスホトリエステル;およびボラノホスフェートがある。ア
キラルホスフェート誘導体としては、3’−O’−5’−S−ホスホロチオエー
ト、3’−S−5’−O−ホスホロチオエート、3’−CH2−5’−O−ホス
ホネートおよび3’−NH−5’−O− ホスホロアミダイト(phospho
ramidate)が挙げられる。ペプチド核酸は、ホスホジエステル骨格の全
体を、ペプチド連結に置き換える。
【0028】 糖改変もまた使用して、安定性および親和性が増強される。α−アノマーのデ
オキシリボースが使用され得、ここで、その塩基が天然のβ−アノマーに関して
反転している。リボース糖の2’−OHは、2’−O−メチルまたは2’−O−
アリル糖を形成するように改変され得る。これは、親和性を含むことなく分解に
対する耐性を提供する。
【0029】 ヘテロ環状塩基の改変は、適切な塩基対合を維持しなければならない。いくつ
かの有用な置換としては、デオキシチミジンについてのデオキシウリジン;デオ
キシシチジンについての5−メチル−2’−デオキシシジチンおよび5−ブロモ
−2’−デオキシシチジンが挙げられる。5−プロピニル−2’−デオキシウリ
ジンおよび5−プロピニル−2’−デオキシシチジンは、デオキシチミジンおよ
びデオキシシチジンにそれぞれ置換されたときに親和性および生物学的活性を増
加させることが示されている。
【0030】 「アンチセンスポリヌクレオチド」によって、所定のポリヌクレオチド配列(
例えば、VSHK−1レセプターポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配
列)に対して相補的なヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドが意味される
。このポリヌクレオチドには、この所定のポリヌクレオチド配列の転写または翻
訳に関連するポリヌクレオチド配列(例えば、VSHK−1レセプターポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチドのプロモーター)が含まれ、ここで、このア
ンチセンスポリヌクレオチドは、VSHK−1レセプターポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド配列に対してハイブリダイズし得る。特に興味深いのは、
VSHK−1ポリヌクレオチドをインビトロまたはインビボのいずれかで転写お
よび/または翻訳を阻害し得るアンチセンスポリヌクレオチドである。
【0031】 本明細書において使用される用語「ネイティブVSHK−1レセプター」とは
、対立遺伝子改変体および多型を含む天然に見出されるポリペプチドをいう。例
は、ネイティブヒトVSHK−1レセプターポリペプチドであり、これは、配列
番号2と実質的なアミノ酸同一性を示す。
【0032】 「ネイティブVSHK−1レセプター活性」とは、ネイティブのポリペプチド
が示す生物学的および生化学的な活性をいい、これは、リガンド結合活性、免疫
学的活性、シグナル伝達活性、および治療活性を含む。
【0033】 「シグナル伝達活性」は、リガンドがVSHK−1レセプターに結合するとき
に生じ、そして細胞または細胞抽出物において生物学的応答を開始する。この生
物学的応答は、生化学的な反応のカスケードの結果である。いずれか1つのこれ
らの反応の測定は、生物学的応答が開始されたことを示し得る。例えば、VSH
K−1レセプターは、G共役タンパク質であり、これは、適切なシグナル伝達活
性が生じる場合、細胞内のCa2+、IP3、およびDAGの増加を開始する。遊
離の細胞質ゾルCa2+のレベルの増加についてのアッセイは、Sakuraiら
、EP 480 381、およびAdachiら(1992)FEBS Let
t 311:179−183に記載される。細胞内IP3濃度は、Sakura
iら、EP 480 381およびAmershamのイノシトール1,4,5
−三リン酸アッセイ系(Arlington Heights、Illinoi
s、U.S.A.)に従って測定され得る。これらのアッセイは、そのレセプタ
ーがその細胞によって天然に発現されるかまたは組換え技術によって異種細胞型
によって発現されるかにかかわらず、VSHK−1レセプターシグナル伝達活性
を決定するために有効である。適切なシグナル伝達活性は、レセプター/リガン
ド結合のみならず、特定の細胞内タンパク質の存在にも依存する。従って、多数
の細胞が、組換え技術を介して、VSHK−1レセプターポリペプチドを発現し
得るが、その宿主細胞が特定の細胞内タンパク質を産生しない場合に、適切なレ
セプター/リガンド結合にもかかわらず、生物学的応答は検出されない。例えば
、異種宿主細胞であるCOSおよびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞
は、組換え技術によってそのレセプターを産生するように改変される場合に、生
物学的応答を産生し得る。シグナル伝達活性はまた、ヒトにおけるVSHK−1
レセプターを天然に発現することが知られる細胞(例えば、心臓細胞)において
検出され得る。
【0034】 本明細書において使用される用語「単離(された)」は、ポリヌクレオチド、
ポリペプチド、抗体または宿主細胞が天然に存在する環境とは異なる環境に存在
する、そのポリヌクレオチド、そのポリペプチド、その抗体またはその宿主細胞
をいうことを意味する。本明細書において使用される用語「実質的に精製された
」とは、その天然の環境から取り出され、そして少なくとも60%の、好ましく
は75%の、そして最も好ましくは90%が天然に付随する他の成分を含まない
化合物(例えば、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドまたは抗体のいずれか)
をいう。従って、例えば、Aを含む化合物は、その組成物中のA+Bの合計の少
なくとも85重量%がAである場合に、Bを「実質的に含まない」。好ましくは
、Aは、その組成物において、A+Bの合計の少なくとも約90重量%、より好
ましくは少なくとも約95重量%またはさらに99重量%含む。
【0035】 2つのエレメントは、それらが天然において一緒に随伴しない場合に、「異種
」である。例えば、ヒト細胞に挿入されるマウスプロモーターは、その細胞にと
って異種である。別の例として、ヒトエンドセリンプロモーターは、VSHK−
1コード配列にとって異種である。なぜなら、そのエンドセリンプロモーターは
、天然でVSHK−1レセプターコード配列とは随伴しない。
【0036】 「作動可能に連結された」とは、並列をいい、ここで、そのように記載された
成分は、それらの意図された様式で、それらが機能することを可能にする関係で
ある。例えば、プロモーターは、そのプロモーターがその転写または発現に影響
を与える場合にコード配列に作動可能に連結される。
【0037】 「調節配列」とは、その遺伝子の発現に影響を与える(遺伝子の転写およびメ
ッセンジャーRNAの翻訳、スプライシング、安定性などを含む)、遺伝子座の
コード領域に通常随伴する(例えば、50kb以内)の配列をいう。調節配列に
は、とりわけ、プロモーター、エンハンサー、スプライス部位およびポリアデニ
ル化部位が含まれる。
【0038】 「プロモーター」は、そのプロモーターがコード配列に作動可能に連結される
場合に、そのコード配列の転写の開始および調節を行うDNA配列である。プロ
モーターは、そのプロモーターが、コード配列に対して天然では作動可能に連結
していない場合、そのコード配列に対して「異種」である。「ネイティブ」プロ
モーターは、天然でそのコード配列に作動可能に連結されている。
【0039】 「複製起点」は、発現ベクターのようなポリヌクレオチドの複製を開始および
調節するポリヌクレオチド配列である。複製起点は、細胞内においてポリヌクレ
オチド複製の自律単位として挙動し、それ自身の制御下で複製し得る。特定の複
製起点を用いて、発現ベクターは、適切なタンパク質の存在下で、その細胞内で
高コピー数で増幅され得る。複製起点の例は2μおよび自律複製配列であり、こ
れは、酵母において有効であり;そしてウイルスT抗原は、COS−7細胞にお
いて有効である。
【0040】 「宿主細胞」は、本明細書において使用される場合、微生物または真核生物細
胞、または組換えベクターもしくは他の移入ポリヌクレオチドのためのレシピエ
ントとして使用され得るかまたは使用された単細胞実体として培養された細胞株
(そして、これらには、トランスフェクトされた元の細胞の子孫が含まれる)を
いう。単一の細胞の子孫は、その元の親細胞とは、天然の、偶然のまたは故意の
変異に起因して、形態において、またはゲノムもしくは全DNAの相補物におい
て必ずしも完全に同一ではないかもしれないことが理解される。
【0041】 VSHK−1レセプターポリペプチドを産生し得る宿主細胞は、「発現を誘導
する条件下」で培養される。そのような条件は、VSHK−1レセプターポリペ
プチドをコードするDNA分子の転写および翻訳を可能にする。これらの条件は
、培養温度、酸素濃度、培地組成、pHなどを包含する。例は、trpプロモー
ターが発現ベクターにおいて利用される場合であり、このとき、この培地は、そ
のプロモーターを開始し、そして発現を誘導するためにトリプトファンを欠く。
抽出条件は、宿主細胞によって、および発現ベクターによって変動する。
【0042】 用語「免疫学的に活性」とは、天然の、組換えまたは合成のVSHK−1レセ
プターポリペプチド、または任意のそのオリゴペプチドが、特異的な免疫応答を
、適切な動物または細胞において誘導し、そして特異的抗体に結合する能力を定
義する。本明細書において使用される「抗原性アミノ酸配列」とは、単独でまた
はキャリア分子とともにのいずれかで、哺乳動物における抗体応答を惹起し得る
アミノ酸配列を意味する。
【0043】 本明細書において使用される用語「抗体」とは、少なくとも1つの抗体組み合
わせ部位から構成される、ポリペプチドまたはポリペプチドの群をいう。「抗体
組合せ部位」は、抗原のエピトープの特徴に相補的な内部表面形状および電荷分
布を有する三次元結合空間である。これは、抗原と抗体との結合を可能にする。
「抗体」には、例えば、脊椎動物の抗体、ハイブリッド抗体、キメラ抗体、変更
された抗体、一価抗体、Fabタンパク質および単一ドメイン抗体が含まれる。
【0044】 本明細書において使用される用語「処置」「処置する」などは、所望の薬理学
的および/または生理学的な効果を手に入れることをいう。この効果は、疾患ま
たはその症状を完全にまたは部分的に予防する事に関して予防的であり得、そし
て/または疾患および/もしくはその疾患に起因し得る有害な影響についての部
分的または完全な治癒に関して治療的であり得る。本明細書において使用される
「処置」は、哺乳動物、特にヒトにおける疾患の任意の処置を包含し、そして以
下を包含する:(a)その疾患が、その疾患の素因があり得るがそれを有すると
まだ診断されていない被験体において生じることを予防すること;(b)その疾
患を阻害すること、すなわち、その発症を停止すること;および(c)その疾患
を緩和すること、すなわち、その疾患の後退を生じさせること。
【0045】 用語「VSHK−1レセプター媒介(性)障害」とは、VSHK−1レセプタ
ーポリペプチドの活性によって生じるかまたは悪化する疾患の状態または疾病を
いう。「VSHK−1媒介(性)障害」とは、VSHK−1の生物学的活性によ
って生じ、悪化し、調節され、または改善される疾患の状態または疾病をいう。
例としては、糸球体腎炎、喘息、炎症性腸疾患、同種異系移植拒絶、慢性関節リ
ウマチ、炎症、灌流障害および化学的肺炎に関連する組織損傷、ウイルス感染、
脈管形成、ガンまたは細胞の過剰増殖がある。別のVSHK−1媒介性障害は、
灌流障害および化学的肺炎に関連する組織損傷である。
【0046】 「生物学的サンプル」は、生物から得られる種々のサンプル型を包含し、そし
て診断アッセイまたはモニターアッセイにおいて使用され得る。この用語は、生
物学的起源の血液および他の液体サンプル、固体組織サンプル(例えば、生検標
本またはそれに由来する組織培養物もしくは細胞およびそれらの子孫)を含む。
この用語は、その獲得の後に何らかの方法(例えば、試薬での処理、可溶化また
は特定の成分についての富化)で操作されたサンプルを包含する。この用語は、
臨床サンプルを包含し、そしてまた、細胞培養物中の細胞、細胞上清、細胞溶解
物、血清、血漿、生体液(生物学的液体)および組織サンプルを含む。
【0047】 (単離されたVSHK−1レセプターポリペプチド) 本発明は、単離された、VSHK−1レセプターポリペプチドを提供する。V
SHK−1レセプターポリペプチドを使用して、VSHK−1レセプターポリペ
プチドに特異的に結合する抗体を生成し得る。VSHK−1レセプターポリペプ
チドはまた、VSHK−1レセプターシグナル伝達活性を調節する薬剤を同定す
るためのアッセイ方法において、VSHK−1レセプターポリペプチドと相互作
用するタンパク質を同定するアッセイにおいて、およびVSHK−1レセプター
ポリペプチドのリガンドを同定するためのアッセイ方法において、有用である。
【0048】 目的の特定の実施形態において、VSHK−1レセプターポリペプチドは、そ
の天然に存在する環境において存在する成分を実質的に含まない組成物中に存在
する。例えば、本発明に従う、この実施形態におけるVSHK−1レセプターポ
リペプチドを含む組成物は、その天然に環境に存在する他の生物学的な成分(例
えば、タンパク質、炭水化物、脂質など)を実質的に(完全ではないにしろ)有
しない。それ自体、これらの実施形態のタンパク質組成物は、天然に存在する供
給源からそのタンパク質を精製することによって調製されたものとは必ず異なる
。ここで、少なくとも微量のタンパク質の成分が、天然に存在する供給源から調
製された組成物になおも存在する。
【0049】 本発明のVSHK−1レセプターポリペプチドはまた、単離物として存在し得
る。ここで、単離物とは、VSHK−1レセプターポリペプチドが非VSHK−
1レセプタータンパク質および他の天然に存在する生物学的分子(例えば、オリ
ゴサッカリド、ポリヌクレオチドおよびそれらのフラグメントなど)の両方を実
質的に含まないことを意味し、ここで、この例において実質的に含まないとは、
単離されたVSHK−1レセプターポリペプチドを含む組成物の、70%未満、
通常60%未満、およびより通常には50%未満が、非VSHK−1レセプター
の天然に存在する生物学的分子であることを意味する。特定に実施形態において
、VSHK−1レセプターポリペプチドは、実質的に純粋な形態で存在する。こ
こで実質的に純粋な形態とは、少なくとも95%、通常少なくとも97%、そし
てより通常少なくとも99%純粋であることを意味する。
【0050】 用語「VSHK−1レセプターポリペプチド」は、種々の真核生物種からのV
SHK−1レセプターポリペプチドを包含し、これには、以下が含まれるがそれ
らに限定されない:哺乳動物種(例えば、ラット、マウスおよびヒト);昆虫種
;爬虫類;酵母:線虫;および両生類。
【0051】 本明細書において使用される「VSHK−1レセプターポリペプチド」は、以
下のアミノ酸配列を有する組換えまたは非組換えのポリペプチドのアミノ酸配列
をいう:i)ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチド、ii)VSH
K−1レセプターポリペプチドのフラグメント、iii)VSHK−1レセプタ
ーポリペプチドのポリペプチドアナログ、iv)VSHK−1レセプターポリペ
プチドの改変体;v)VSHK−1レセプターポリペプチドの免疫学的活性フラ
グメント;vi)VSHK−1レセプターポリペプチドのイソ形態;およびvi
i)VSHK−1レセプターポリペプチドを含む融合タンパク質。本発明のVS
HK−1レセプターポリペプチドは、天然であれ、合成であれ、半合成であれま
たは組換えであれ、生物学的サンプルから、または任意の供給源から得られ得る
【0052】 「VSHK−1レセプターポリペプチド」は、変異体、フラグメント、および
融合体ならびに天然のVSHK−1レセプターを含む。天然のVSHK−1レセ
プターポリペプチドの変異体は、天然のVSHK−1レセプターポリペプチドの
付加、置換、または欠失を含む。フラグメントが、天然のVSHK−1レセプタ
ーポリペプチドまたは変異体のVSHK−1レセプターポリペプチドのアミノ末
端配列および/またはカルボキシル末端配列を欠くことを除けば、フラグメント
は、天然のVSHK−1レセプターポリペプチドまたは変異体のVSHK−1レ
セプターポリペプチドと同じアミノ酸配列を有し得る。融合体は、アミノ末端お
よび/またはカルボキシル末端のアミノ酸伸長を含む、変異体、フラグメント、
または天然のVSHK−1レセプターポリペプチドである。アミノ酸の置換、付
加、または失欠の数またはタイプは、重要でなく、アミノ酸失欠の長さまたは数
、あるいはVSHK−1レセプターポリペプチドに取り込まれるアミノ酸伸長も
また重要でない。しかし、これらのポリペプチドの全ては、天然のVSHK−1
レセプターポリペプチド活性のうち少なくとも1つの少なくとも20%を示す。
より代表的には、このポリペプチドは、天然のVSHK−1レセプター活性のう
ちの少なくとも1つの少なくとも約40%を示し、さらにより代表的には、この
ポリペプチドは、少なくとも60%を示す。これらのポリペプチドの全ては、配
列番号2と、少なくとも約50%;さらに代表的には、少なくとも60%、さら
により代表的には、少なくとも80%のアミノ酸同一性を保持する。好ましくは
、これらのポリペプチドは、配列番号2と、少なくとも85%;より好ましくは
、少なくとも90%のアミノ酸配列同一性;さらにより好ましくは、少なくとも
91%、92%、または93%の配列同一性;さらにより好ましくは、少なくと
も94%、95%、または96%の配列同一性;さらにより好ましくは、少なく
とも97%、98%、または99%の配列同一性を保持する。アミノ酸配列の同
一性のパーセントは、ソフトウエアの仕様に従ってデフォルトパラメータを使用
してClustalWプログラムを使用して計算される。このパラメータは、以
下を含む:オープンギャップペナルティ=10;伸長ギャップペナルティ=0.
1;類似性マトリクス=BLOSUM。さらに、VSHK−1レセプターポリペ
プチドは、天然のVSHK−1レセプターポリペプチド配列と比較した場合、5
0個までのアミノ酸の変化;一般に35個までのアミノ酸;より一般に30、2
5、または20個までのアミノ酸の変化;さらにより一般に18、15、または
12個までのアミノ酸の変化;さらにより一般に、10、9、8、7、6、5、
4、3、2、または1個までのアミノ酸の変化を含み得る。
【0053】 「VSHK−1レセプターポリペプチド」は、原核生物の生物体または真核生
物の生物体から得られた単離されたVSHK−1レセプターポリペプチドのアミ
ノ酸配列を言い、全ての天然に存在する対立遺伝子の改変体を含むことを意味し
、そして引用されるタンパク質分子に付随した完全な、天然のアミノ酸配列にこ
のアミノ酸配列を限定することを意味しない。用語「VSHK−1レセプターポ
リペプチド」は、本明細書中に記載されるVSHK−1ポリヌクレオチドのオー
プンリーディングフレーム(ORF)によってコードされたアミノ酸配列を包含
し、このポリペプチドは、完全な長さの天然のポリペプチドおよびそのフラグメ
ント(特に生物学的に活性のフラグメント)ならびに/あるいは構造ドメインま
たは機能ドメイン(例えば、膜貫通ドメイン、シグナル伝達ドメインまたは領域
、リガンド結合ドメイン、Gタンパク質結合ドメインなど)に対応するフラグメ
ントを含み、そして他のタンパク質またはその一部分に対する、本願のポリペプ
チドの融合体を含む。
【0054】 当業者は、変化は、VSHK−1レセプターポリペプチドの機能に実質的に影
響を与えることなく、配列番号2(VSHK−1)に示される配列を含む、VS
HK−1レセプターポリペプチド配列に対して成され得ることを理解する。従っ
て、用語「VSHK−1レセプターポリペプチド」は、配列番号2に示される配
列と比較して保存的アミノ酸置換を有するポリペプチドを包含する。保存的アミ
ノ酸置換の例としては、Ser/Thr;Ala/Val;Leu/Ile;A
sp/Glu;およびPhe/Tyr/Trpが挙げられる。明らかに、他のア
ミノ酸の置換、欠失、および挿入は、ポリペプチドの1以上の機能に影響を与え
ることなく、このポリペプチドに対して成され得る。
【0055】 多くの好ましい実施形態において、VSHK−1レセプターポリペプチドは、
天然でのグリコシル化状態で存在する。すなわち、このポリペプチドは、糖タン
パク質であるような、天然に存在するVSHK−1レセプターポリペプチドにお
いて見出されるのと同じグリコシル化パターンを有する。他の実施形態において
、このタンパク質は、非天然でグリコシル化される。非天然でグリコシル化され
るとは、タンパク質が、対応する天然に存在するタンパク質で見出されるグリコ
シル化パターンと同じではないグリコシル化パターン(存在する場合)を有する
ことを意味する。本実施形態の非天然でグリコシル化されたVSHK−1レセプ
ターポリペプチドは、非グリコシル化VSHK−1レセプターポリペプチド(す
なわち、共有結合されたグリコシル基を有さないタンパク質)を含む。
【0056】 変異体のサブセット、または「ムテイン」は、ジスルフィド結合に関与しない
システインが中性アミノ酸で(一般にセリンで)置換された一群のポリペプチド
である。これらの変異体は、天然のVSHK−1レセプターポリペプチドよりも
広い温度範囲にわたって安定であり得る。好ましくは、N末端ループおよび第3
の細胞外領域のシステインは、ジスルフィド結合がこれらの2つの領域間で所望
される場合、保存される。これらの残基として、Cys112およびCys18
4が挙げられる。しかし、他の領域のシステインは、置換または失欠され得る。
さらに、天然のVSHK−1レセプターポリペプチドの第3の細胞内ループフラ
グメントは、生理学的なpHで正に荷電した残基の数のために塩基性である。こ
の第3の細胞内ループへの変化は、ループフラグメントが、生理学的なpHで正
に荷電されたままにするのを可能にする変化を含み得る。所望のpHで全体の正
味の正の電荷を保存するために、多数の正に荷電したアミノ酸(例えば、ヒスチ
ジン、リジン、アルギニン、アスパラギン、およびグルタミン)は、天然のVS
HK−1レセプターアミノ酸配列に置換され得るか、または挿入され得る。
【0057】 さらに、天然のVSHK−1レセプターポリペプチドのN末端ループは、酸性
であり、このペプチドは、生理学的なpHで負に荷電された多数の残基を含む。
従って、ループフラグメントが、所望のpHで負の電荷を保持するのを可能にす
る置換、付加、または失欠が成され得る。アスパラギン酸およびグルタミン酸を
含む、このような天然に存在する残基は、生理学的なpH下で負の電荷を保持し
、そして酸性特性を保持するために、N末端ループの変異体に置換または挿入さ
れ得る。
【0058】 N末端ループは、細胞に進入するのを防ぐために、感染ウイルスに結合するウ
イルスインヒビターとして使用され得る。代表的に、このN末端ループフラグメ
ントは、変異され得るが、酸の性質を残し、そしてチロシン残基を残す。N末端
ループの2つの潜在的なグリコシル化部位は、グリコシル化が所望されるかどう
かに依存して、保存、欠失、または改変され得る。
【0059】 好ましくは、7番目の膜貫通ドメインのアルギニンは、保存されるか、または
ヒスチジン、リジン、アスパラギン、またはグルタミンのような別の正に荷電し
たアミノ酸で置換される。
【0060】 VSHK−1レセプターポリペプチドに保存され得る他のモチーフが、以下の
ような膜貫通領域に配置される: TM1:GNXXV TM2:IXNLAXAADL TM3:LXXISXDRY TM4:WXXAXXXXXP TM5:FXXPXXXMXXXY TM6:KXXXXXXXXFXXXXXPY TM7:SXXNPXXY。
【0061】 一文字アミノ酸略語が、上記で列挙されるモチーフを記載するために使用され
、Xは任意のアミノ酸を示す。
【0062】 当業者は、本明細書で与えらるガイダンスが提供されると、VSHK−1レセ
プターポリペプチドの所定の機能が保存されるかどうかを容易に決定し得る。こ
のような機能の1つは、本発明のVSHK−1レセプターポリペプチドによるシ
グナル伝達である。なお別の機能は、他のタンパク質(単数または複数)(例え
ば、1以上のGプロテイン)に結合することである。さらに別の機能は、リガン
ド結合である。
【0063】 シグナル伝達および/またはリガンド結合および/またはGプロテイン結合に
おけるVSHK−1レセプターポリペプチド機能は、本明細書中で記載されるシ
グナル伝達アッセイを含む、任意の公知のアッセイを使用して、容易に決定され
る。
【0064】 用語「VSHK−1レセプターポリペプチド」は、配列番号2に示される配列
の8以上の連続するアミノ酸を含むポリペプチドを含む。従って、用語「VSH
K−1レセプターポリペプチド」は、配列番号2に記載される配列の少なくとも
約8、10、15、20、25、50、75、100、200、300、または
325個の連続するアミノ酸を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態に
おいて、VSHK−1ポリペプチドは、配列番号2に示されるような全配列を有
する。用語「VSHK−1レセプターポリペプチド」はまた、配列番号2に示さ
れる配列のアミノ酸1〜80の少なくとも8、10、15、20、25、50、
75、または80の連続するアミノ酸を含むポリペプチドを含む。用語「VSH
K−1レセプターポリペプチド」はまた、配列番号2に記載される配列のアミノ
酸189〜350の少なくとも8、10、15、20、25、50、75、10
0、125、150、または162の連続するアミノ酸を含むポリペプチドを含
む。
【0065】 配列番号2に記載される配列を有するVSHK−1レセプターポリペプチドは
、ケモカインレセプターと類似のいくらかの配列を有する。ケモカインレセプタ
ーは、白血球移動において、そしてヒト免疫不全ウイルスの細胞への侵入におい
て中心的な役割を果たす。例えば、Pelchen−Matthewsら(19
99)Immunol.Rev.168:33〜49;Wellsら(1999
)Immunol.Lett.65:35〜40;およびBergerら(19
99)Ann.Rev.Immunol.17:657〜700を参照のこと。
図3は、ケモカインレセプターCCR6、CCR7、およびCXCR2とともに
整列される、配列番号2に示される配列を有するVSHK−1レセプターポリペ
プチドを示す。CCR6およびCCR7は、配列番号2に示されるアミノ酸配列
と、それぞれ、32%および37%のアミノ酸配列同一性を共有する。この整列
は、ClustalWプログラムを使用し、このソフウエアの開発者によって提
供されるデフォルトパラメータを使用して、実施された。ClustalWプロ
グラムは、Thompsonら(1994)Nucl.Acids Res.2
2:4673〜4680に記載される。
【0066】 従って、配列番号2に示される配列と、少なくとも約40%、より好ましくは
少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少な
くとも約70%、より好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくと
も約85%、なおより好ましくは少なくとも約90%以上のアミノ酸配列同一性
(これは、ClustalWプログラムをデフォルトパラメータを用いて使用し
て計算される)を共有するポリペプチドはまた、用語「VSHK−1レセプター
ポリペプチド」によって含まれる。
【0067】 他のケモカインレセプターとの類似性に基づいて、VSHK−1レセプターポ
リペプチドは、以下の1以上の生物学的活性を示し得る:(1)好中球、リンパ
球、腫瘍浸潤リンパ球、造血先祖(hemopoietic progenit
or)、単球、ナチュラルキラー細胞の化学走性の介在。以下に関する化学走性
についてのアッセイは、以下に記載される:好中球、Walzら(1987)B
iochem.Biophys.Res.Commun.149:755;Yo
shimuraら(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA
84:9233;およびSchroderら(1987)J.Immunol
.139:3474;リンパ球、Larsenら、Science243:14
64:(1989);Carrら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 91:3652(1994);腫瘍浸潤リンパ球、Liaoら、J.Ex
p.Med.182:1301(1995);造血先祖、Aiutiら、J.E
xp.Med.185:111(1997);単球、Valenteら、Bio
chem.27:4162(1988);ナチュラルキラー細胞、Loetsc
herら、J.Immunol.156:322(1996)、およびAlla
venら(1994)Eur.J.Immunol.24:3233;(2)新
脈管形成または細胞増殖における関与。このような活性についてのアッセイは、
Maioneら、Science247:77(1990)に記載される。;(
3)グルコサミノグリカン産生における関与。この活性を検出するための方法は
、Castorら(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA
80:765に記載される;(4)好塩基球からのヒスタミン放出における関
与。放出についてのアッセイは、Dahindenら(1988)J.Exp.
Med.170:1787;およびWhiteら(1989)Immunol.
Lett.22:151に記載される;(5)ヘパリン結合は、Lusterら
(1995)J.Exp.Med.182:219に記載される;(6)ウイル
スの炎症性応答における関与。この活性は、Bleulら(1996)Natu
re 382:829;およびOberlinら(1996)Nature 3
82:833に記載されるようにアッセイされ得る;(7)単球のエキソサイト
ーシスの促進。このような活性についてのアッセイは、Uguccioniら(
1995)Eur.J.Immunol.25:64に記載される;(8)造血
幹細胞増殖における関与。このような活性についての試験のための方法は、Gr
ahamら(1990)Nature 344:442に報告される。
【0068】 VSHK−1の特定のフラグメントもまた、用語「VSHK−1レセプターポ
リペプチド」に包含される。本発明によって提供されるVSHK−1レセプター
ポリペプチドの特定のフラグメントは以下を含む:(1)配列番号2のアミノ酸
1〜41、アミノ酸10〜41、アミノ酸30〜41を含む、ネイティブのVS
HK−1のN末端細胞外テールのフラグメント;(2)配列番号2のアミノ酸1
00〜112、アミノ酸105〜112、アミノ酸97〜115を含む、ネイテ
ィブのVSHK−1レセプターポリペプチドの第2の細胞外ループのフラグメン
ト;(3)配列番号2のアミノ酸178〜198、アミノ酸180〜190、ア
ミノ酸175〜201を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチ
ドの第3の細胞外ループのフラグメント;(4)配列番号2のアミノ酸264〜
282、アミノ酸267〜279、アミノ酸257〜295を含む、ネイティブ
のVSHK−1レセプターポリペプチドの第4の細胞外ループのフラグメント;
(5)配列番号2のアミノ酸42〜67、アミノ酸39〜70、アミノ酸58〜
62を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチドの第1の膜貫通
ドメイン;(6)配列番号2のアミノ酸74〜99、アミノ酸71〜102、ア
ミノ酸80〜88を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチドの
第2の膜貫通ドメイン;(7)配列番号2の113〜138、アミノ酸110〜
141、アミノ酸130〜138を含む、ネイティブのVSHK−1レセプター
ポリペプチドの第3の膜貫通ドメイン;(8)配列番号2のアミノ酸152〜1
77、アミノ酸149〜180、アミノ酸160〜172を含む、ネイティブの
VSHK−1レセプターポリペプチドの第4の膜貫通ドメイン;(9)配列番号
2のアミノ酸198〜224、アミノ酸195〜227、アミノ酸209〜22
0を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチドの第5の膜貫通ド
メイン;(10)配列番号2のアミノ酸238〜263、アミノ酸235〜26
6、アミノ酸240〜256を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリ
ペプチドの第6の膜貫通ドメイン;(11)配列番号2のアミノ酸283〜30
8、アミノ酸280〜311、アミノ酸296〜303を含む、ネイティブのV
SHK−1レセプターポリペプチドの第7の膜貫通ドメイン;(12)配列番号
2のアミノ酸309〜350、アミノ酸330〜350、アミノ酸340〜35
0を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチドのC末端細胞内テ
ール;(13)配列番号2のアミノ酸68〜73、アミノ酸68〜76、アミノ
酸65〜76を含む、ネイティブのVSHK−1レセプターポリペプチドの第1
の細胞内ループ;(14)配列番号2のアミノ酸139〜151、アミノ酸13
9〜154、アミノ酸136〜154を含む、ネイティブのVSHK−1レセプ
ターポリペプチドの第2の細胞内ループ;および(15)配列番号2のアミノ酸
225〜237、アミノ酸222〜237、アミノ酸222〜240を含む、ネ
イティブのVSHK−1レセプターポリペプチドの第3細胞内ループ。1以上の
上記フラグメントを含むポリペプチド;1以上の上記フラグメントを含む融合タ
ンパク質;保存的アミノ酸変化を含む任意の上記フラグメント;およびこのよう
なフラグメントを含むポリペプチドもまた含まれる。
【0069】 VSHK−1レセプターポリペプチドは、VSHK−1レセプターポリペプチ
ドに結合する、タンパク質のような因子を検出する方法において使用され得る。
従って、本発明は、VSHK−1レセプターポリペプチドに結合するタンパク質
を同定する方法を提供する。これらの方法は一般に、タンパク質−タンパク質複
合体の形成を可能にする条件下で、試験基質をVSHK−1レセプターポリペプ
チドと接触させる工程;および形成した全ての複合体の存在を検出する工程を包
含する。相互作用するタンパク質を同定するための任意の公知の方法が使用され
得、この方法には、酵母ツーハイブリッドスクリーン(これはタンパク質相互作
用トラッピングとしても公知である);および相互作用クローニングが挙げられ
るが、これに限定されない。これらの方法は、文献中に十分に記載され、本明細
書中では詳細に記載する必要はない。これらの方法を記載する刊行物には、例え
ば、「Current Protocols in Molecular Bi
ology」(F.M.Ausubelら編、1987,および最新版);「S
hort Protocols in Molecular Biology」
(F.M.Ausubelら編、1999)、第19章;BlanarおよびR
uttner(1992)Science 256:1014〜1018;およ
びMcAlister−Hennら(1999)Methods 19:330
〜337、ならびにタンパク質相互作用トラッピングを記載する、この中で引用
される参考文献が挙げられる。これらの方法は、例えば、本発明のVSHK−1
レセプターポリペプチドに結合するGタンパク質を同定するために使用し得る。
【0070】 VSHK−1レセプターポリペプチドの抗原性エピトープもまた、用語「VS
HL−1レセプターポリペプチド」に包含される。細胞外ループは細胞表面上に
暴露され、従って、上記のペプチドフラグメントを含む抗原性エピトープをより
含むようである。当業者は、どのペプチドフラグメントが抗原性エピトープであ
るかを容易に決定し得る。タンパク質のどの領域(単数または複数)が表面(す
なわち、親水性ドメイン)上に暴露され易く、従って潜在的に抗原性であるかを
決定し得る方法の非限定的な例として、Kyte−Doolittle親水性疎
水性(hydropathicity)分析および/またはHopp−Wood
s親水性分析を使用して、アミノ酸配列を分析し得る。KyteおよびDool
ittle(1982)J.Mol.Biol.157:105;およびHop
pおよびWoods(1981)Proc.Natl.Acad.Sci.US
A 78:3824。
【0071】 (VSHK−1レセプターポリペプチドの生成) VSHK−1レセプターポリペプチドは、生物学的供給源から単離され得るか
、合成的に生成され得るか、または組換え生成され得る。すなわち、VSHK−
1レセプターコード領域が、発現ベクターに挿入され得、そしてこのVSHK−
1レセプターコード領域は転写および翻訳される。
【0072】 VSHK−1レセプターポリペプチドは、当該分野で公知の標準的なタンパク
質精製方法を使用して、生物学的供給源から単離され得る。VSHK−1レセプ
ターはまた、VSHK−1レセプター特異性抗体を使用し、当該分野で公知の標
準方法を使用して、アフィニティクロマトグラフィーによって生物学的供給源か
ら単離され得る。
【0073】 固相ペプチド合成技術を使用し得、ここでこのような技術は当業者に公知であ
る。Jones,「The Chemical Synthesis of P
eptides」(Clarendon Press,Oxford)(199
4)を参照のこと。一般に、このような方法において、ペプチドは、固相結合成
長ペプチド鎖への一連の付加的活性化モノマーユニットを介して、生成される。
【0074】 発現のために、発現カセットが用いられ得る。発現ベクターは、誘導性または
構成的であり得る、転写および翻訳開始領域を提供し、ここでコード領域は、転
写開始領域、ならびに転写および翻訳終止領域の転写制御下で作動可能に連結さ
れる。これらの制御領域は、目的の遺伝子に対してネイティブであってもよいし
、または外因性供給源に由来してもよい。
【0075】 発現ベクターは一般に、プロモーター配列の付近に配置される、都合のよい制
限部位を有し、異種タンパク質をコードする核酸配列の挿入を提供する。発現宿
主において効力を発する選択マーカーが存在し得る。発現ベクターは、融合タン
パク質の産生のために使用され得、ここで、外因性融合ペプチドは、さらなる機
能性(すなわち、増大されたタンパク質合成、安定性、規定された抗血清、酵素
マーカー(例えば、β−ガラクトシダーゼ)などとの反応性)を提供する。
【0076】 発現カセットは、転写開始領域、遺伝子またはそのフラグメント、および転写
終結領域を含んで、調製され得る。特に興味深いのは、機能性エピトープまたは
ドメインの発現を、通常少なくとも約8のアミノ酸長、より通常では少なくとも
約15のアミノ酸長で、約25のアミノ酸まで、そしてこの遺伝子の完全オープ
ンリーディングフレームまで、可能にする、配列の使用である。DNAの導入後
、この構築物を含む細胞は、選択マーカーによって選択され得、この細胞は、拡
張され、次いで、発現に使用される。
【0077】 ポリペプチドは、原核生物または真核生物において、従来の方法によって、発
現の目的に依存して発現され得る。タンパク質の大規模産生に関して、単細胞生
物、例えば、E.coli、B.subtilis、S.cerevisiae
、昆虫細胞をバキュロウイルスベクターと組み合わせて、あるいは高等生物(例
えば、脊椎動物、特に哺乳動物)の細胞(例えば、COS 7細胞、または29
3細胞)は、発現宿主細胞として使用され得る。ある状況下において、真核生物
細胞中で遺伝子を発現することが望ましく、ここで、タンパク質は、ネイティブ
なフォールディングおよび翻訳後の改変から利点がある。小さなペプチドはまた
、研究室にて合成され得る。完全アミノ酸配列のサブセットであるポリペプチド
は、機能に重要なタンパク質の部分を同定および研究するために、またはこれら
の領域に対する抗体を生じさせるために、使用され得る。
【0078】 精製されたVSHK−1レセプターポリペプチドは、シグナル伝達アッセイお
よびリガンド/レセプター結合アッセイに有用である。精製されたポリペプチド
はまた、VSHK−1レセプターポリペプチド特異的抗体を産生するために利用
され得る。
【0079】 リガンド/レセプター結合研究に関して、粗製細胞膜フラクションが利用され
得る。これらの膜抽出物は、細胞を溶解しそして細胞膜フラクションを細胞内フ
ラクションから遠心分離によって分離することによってVSHK−1レセプター
ポリペプチドを発現した細胞から単離され得る。細胞膜を用いるリガンド結合ア
ッセイ手順について、Adachiら(1992)FEBS Lett.311
:179−183を参照のこと。
【0080】 一旦、ポリペプチドが細胞膜から分離されると、所望のVSHK−1レセプタ
ーポリペプチドはまた、特異的VSHK−1レセプター抗体を用いてアフィニテ
ィー精製され得る。
【0081】 発現宿主を用いることによるタンパク質またはそのフラグメントの大量のアベ
イラビリティーで、このタンパク質は、従来の方法に従って、単離および精製さ
れ得る。溶解物は、発現宿主から調製され得、そしてこの溶解物は、HPLC、
排除クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、アフィニティークロマトグラフィー、
または他の精製技術を用いて精製され得る。
【0082】 (単離されたVSHK−1ポリヌクレオチド) 本発明は、VSHK−1レセプターポリペプチドをコードする、単離されたV
SHK−1ポリヌクレオチドを提供する。これらのポリヌクレオチドは、組換え
発現ベクターにおける場合に、コードされたVSHK−1レセプターポリペプチ
ドを産生するために、使用され得る。これらはまた、VSHK−1遺伝子発現(
特に、転写)を検出する方法でハイブリダイゼーションプローブとして有用であ
る。従って、本発明は、組換えベクター、および本発明のVSHK−1ポリヌク
レオチドを含む宿主細胞をさらに提供する。
【0083】 本発明のVSHK−1ポリヌクレオチドは、実質的純度で、一般に、インタク
トな染色体以外として、単離され、そして得られる。通常、DNAは、他の核酸
配列を実質的に含まずに得られ、この配列は、VSHK−1ポリヌクレオチド配
列またはそのフラグメントを含まず、一般に、少なくとも約50%、通常、少な
くとも約90%の純度であり、そして典型的に「組換え」(すなわち、天然に存
在する染色体に通常は関連していない1以上のヌクレオチドによって隣接される
)である。
【0084】 本発明の新規ポリヌクレオチドは、配列番号1(VSHK−1 nt)に記載
される配列、またはその同一配列を含む。「同一配列」は、少なくとも約10の
ヌクレオチド(nt)から約20nt長、通常は少なくとも約50ntから約1
00nt長の、残基の連続した配列であり、これは、提供された配列と比類なく
同一である。
【0085】 発現された配列タグ(EST)は、GenBank(GenBank登録番号
H67224)によって一般に利用可能に作製された。H67224 ESTは
、ヒト嗅上皮由来の328−ヌクレオチドフラグメントのヌクレオチド配列を提
供する。この配列は、配列番号1のヌクレオチド325〜651と同一である。
Hillierら(1996)Genome Res.6:807−828。
【0086】 用語「VSHK−1ポリヌクレオチド」に包含されるのは、配列番号1の全コ
ード領域を含む、配列番号1の約330、350、400、500、600、7
00、800、900、1000、1500、または1950の連続したヌクレ
オチドを含むポリヌクレオチドである。配列番号2に記載されるアミノ酸配列を
有するVSHK−1のアミノ酸1〜80をコードする、配列番号1のヌクレオチ
ド1〜324を含むポリヌクレオチドもまた包含される。配列番号1のヌクレオ
チド1〜324の、少なくとも約18、20、30、40、50、100、15
0、200、250、および/または300の連続したヌクレオチドを含むポリ
ヌクレオチドもさらに含まれる。配列番号1のヌクレオチド652〜1890を
含むポリヌクレオチドもまた包含される。配列番号1のヌクレオチド652〜1
890の、少なくとも約18、30、50、100、150、200、500、
750、1000、および/または1239の連続したヌクレオチドを含むポリ
ヌクレオチドもさらに包含される。G−タンパク質と相互作用するVSHK−1
レセプタータンパク質の領域をコードする配列を含むポリヌクレオチドもまた、
目的である。このようなフラグメントは、しばしば、コード領域内に含まれ、そ
して約250〜500のヌクレオチド長から完全コード配列までであり得る。
【0087】 本発明のポリヌクレオチドはまた、配列番号1に与えられる配列との配列類似
性、または配列相同性を有する、核酸を含む。配列類似性を有する核酸は、低ス
トリンジェンシー条件下(例えば、50℃および10×SSC(0.9M Na
Cl/0.09Mクエン酸ナトリウム)でのハイブリダイゼーションにより検出
され、そして1×SSC中55℃での洗浄に供される場合に、結合したままであ
る。配列同一性は、ストリンジェントな条件下(例えば、50℃以上および0.
1×SSC(9mM NaCl/0.9mMクエン酸ナトリウム)でのハイブリ
ダイゼーションにより、決定され得る。ハイブリダイゼーションの方法および条
件は、当該分野において周知である。例えば、米国特許第5,707,829号
を参照のこと。提供される核酸配列と実質的に同一の核酸(例えば、対立遺伝子
の改変体)は、一般に、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、
提供される核酸配列(配列番号1)に結合する、遺伝子の変更された改変体など
である。プローブ(特に、DNA配列の標識プローブ)の使用によって、相同性
遺伝子または関連遺伝子が単離され得る。相同性遺伝子の供給源は、任意の種(
例えば、霊長類種(特にヒト);げっ歯類(ラットおよびマウスなど);イヌ、
ネコ、ウシ、ヒツジ、ウマ、酵母、線虫など)であり得る。
【0088】 「ハイブリダイゼーション」とは、水素結合による2つの核酸配列の互いの会
合をいう。2つの配列は水素結合に好ましい条件下で互いに接触して配置される
。この結合に影響を与える因子は以下を含む:溶媒のタイプおよび容量;反応温
度;ハイブリダイゼーションの時間;撹拌;液体相の配列の固体支持体への非特
異的な付着をブロックする薬剤(Denhardt’s試薬またはBLOTTO
);配列の濃度;配列の会合の速度を増大させる化合物(硫酸デキストランまた
はポリエチレングリコール)の使用;およびハイブリダイゼーション後の洗浄条
件のストリンジェンシー。Sambrookら、Molecular Clon
ing:A Laboratory Manual、第2版(1989)、第2
巻、第9章、9.47〜9.57頁を参照のこと。
【0089】 「ストリンジェンシー」とは、異なる配列よりも非常に類似する配列の会合に
好ましいハイブリダイゼーション反応における条件をいう。例えば、研究中のハ
イブリッドの計算されたTmより約120〜200℃低い温度および塩濃度の組
み合わせが選択されるべきである。温度および塩条件はしばしば、フィルターに
固定したゲノムDNAのサンプルが目的の配列にハイブリダイズし、次いで異な
るストリンジェンシーの条件下で洗浄される、予備的な実験において経験的に決
定され得る。Sambrookら(前出)9.50頁を参照のこと。
【0090】 例えば、サザンブロットを行う場合、考慮する変数は、(1)ブロットされる
DNAの複雑さ、および(2)標的および検出される配列の間の相同性である。
研究されるポリヌクレオチドの全量は、プラスミドまたはファージ消化物につい
ての0.1〜1μgから高度に複雑な真核生物ゲノム中の単一コピー遺伝子につ
いての10-9〜10-8μgまで、10倍変化し得る。より低い複雑さのポリヌク
レオチドについては、実質的により短いブロッティング、ハイブリダイゼーショ
ン、および曝露回数、より少量の出発ポリヌクレオチド、およびより低い特異的
活性の標的ポリヌクレオチドが使用され得る。例えば、単一コピーの酵母遺伝子
は、1μgの酵母DNAで開始し、2時間ブロットし、そして4〜8時間108
cpm/μgで放射線標識された標的ポリヌクレオチドを用いてハイブリダイズ
して、わずか1時間の曝露時間で検出され得る。単一コピーの哺乳動物遺伝子に
ついて、保存性のアプローチは、10μgのDNAで開始し、一晩ブロットし、
そして108cpm/μgより多くで放射線標識された標的ポリヌクレオチドを
用いて10%硫酸デキストランの存在下で一晩ハイブリダイズし、約24時間の
露光時間を生じる。
【0091】 いくつかの因子が、標的と目的の配列との間のDNA−DNAハイブリッドの
融解温度(Tm)、ならびに、結果として、ハイブリダイゼーションおよび洗浄
についての適切な条件に影響を与え得る。多くの場合において、その標的はフラ
グメントに対して100%相同なわけではない。他の共通して直面する変数には
、長さ、ハイブリダイズする配列の全G+C含量、ならびにイオン強度およびハ
イブリダイゼーション緩衝液のホルムアミド含量が含まれる。これらのすべての
因子の効果は、一つの式によって近似され得る: Tm=81+16.6(log10Ci)+0.4[%(G+C)]−0.6
(ホルムアミド%)−600/n−1.5(ミスマッチ%)。 ここでCiは塩濃度(一価イオン)であり、そしてnは塩基対内のハイブリッド
の長さである(MeinkothおよびWahl(1984)Anal.Bio
chem.138:267〜284からわずかに改変した)。
【0092】 ハイブリダイゼーション実験の設計において、核酸ハイブリダイゼーションに
影響を与えるいくつかの因子が簡便に変更され得る。ハイブリダイゼーションお
よび洗浄の温度ならびに洗浄時の塩濃度を調整するのが最も単純である。ハイブ
リダイゼーション温度(すなわち、ストリンジェンシー)が上昇するにつれて、
非相同的な鎖の間で起こるハイブリダイゼーションは起こりにくくなるようであ
り、結果として、バックグラウンドが減少する。標識したプローブが固定化され
たフラグメントと完全には相同ではない場合(遺伝子ファミリーおよび種間のハ
イブリダイゼーション実験における場合に頻繁であるように)、ハイブリダイゼ
ーション温度は低下されなければならず、そしてバックグラウンドが増大する。
洗浄の温度は、類似の様式で、ハイブリダイゼーションバンドの強度、およびバ
ックグラウンドの程度に影響を与える。洗浄のストリンジェンシーはまた、塩濃
度の減少とともに増大する。
【0093】 一般的に、50%ホルミアミドの存在下で都合よいハイブリダイゼーション温
度は、検出される配列に対して95%〜100%配列相同性を有する標的ポリヌ
クレオチドについて42℃、90%〜95%配列相同性では37℃、85%〜9
0%配列相同性については32℃である。より低い百分率の配列相同性について
は、上記の式を用いてホルムアミド含量が低くされ、そして温度が調整されるべ
きである。標的ポリヌクレオチドと検出される配列との間の相同性が未知である
場合、最も単純なアプローチは、ともにストリンジェントではないハイブリダイ
ゼーション条件および洗浄条件で開始することである。オートラジオグラフィー
後に非特異的バンドまたは高いバックグラウンドが観察される場合、フィルター
は高ストリンジェンシーで洗浄され得、そして再び露光され得る。露光のために
必要な時間がこのアプローチを非実用的にする場合、いくつかのハイブリダイゼ
ーションおよび/または洗浄ストリンジェンシーが並行して試験されるべきであ
る。ストリンジェントな条件には、約5×SSCの溶液中で65℃、または少な
くとも約4×SSC中で42℃でのハイブリダイゼーションを含む;例えば、米
国特許第5,707,829号(この開示を、本明細書中に参考として援用する
)を参照のこと。
【0094】 一般に、ハイブリダイゼーションは、配列番号1の少なくとも18の連続した
ヌクレオチドを使用して実施される。すなわち、開示の配列番号1の少なくとも
18の連続したヌクレオチドがプローブとして使用される場合には、このプロー
ブは、相補的な配列を含む核酸またはmRNAと優先的にハイブリダイズし、選
択したプローブと独特にハイブリダイズする生物学的材料の核酸の同定および検
索を可能にする。18より多いヌクレオチドのプローブ(例えば、約25ヌクレ
オチド〜約100ヌクレオチド、約100ヌクレオチド〜約500ヌクレオチド
、コード領域全体までのプローブ)が使用され得るが、特有の同定のために十分
な配列を、18ヌクレオチドが一般に例示する。
【0095】 本発明の核酸はまた、ヌクレオチド配列の天然に存在する改変体(例えば、変
性改変体、対立遺伝子改変体など)を含む。本発明の核酸の改変体は、本明細書
中に開示されるヌクレオチド配列による推定改変体のハイブリダイゼーションに
よって、好ましくはストリンジェント条件下でのハイブリダイゼーションによっ
て同定される。例えば、適切な洗浄条件を使用することによって、本発明の核酸
の改変体は同定され得、ここで対立遺伝子改変体は、選択された核酸プローブに
対してせいぜい約25〜30%の塩基対ミスマッチを示す。一般に、対立遺伝子
改変体は15〜25%の塩基対ミスマッチを含み、そして単一の塩基対ミスマッ
チのほかに、僅かに5〜15%、または2〜5%、または1〜2%の塩基対ミス
マッチでさえも含み得る。
【0096】 VSHK−1の相同体はまた、本発明において提供される。このような相同体
は、当業者にとって公知の多数の方法のいずれかによって同定され得る。提供さ
れるcDNAのフラグメントは、目的の標的生物体由来のcDNAライブラリー
に対するハイブリダイゼーションとして使用され得、ここでストリンジェンシー
厳重度の低い条件が使用される。このプローブは大きなフラグメント、または1
つ以上の短い変性プライマーであり得る。
【0097】 本発明はまた、配列番号1の核酸に対応する相同体を包含し、ここで相同遺伝
子の供給源は、同じ属または群の任意の関連した種であり得る。群において相同
体は、BLASTアルゴリズムプログラムを使用して決定されるように、ヌクレ
オチド配列間において、実質的な配列同一性(例えば、少なくとも75%配列同
一性、通常は少なくとも90%配列同一性、より通常は少なくとも95%配列同
一性)を有する。配列類似性は、例えば、保存されたモチーフ、コード化領域、
フランキング領域などのより大きな配列のサブセットであり得る参照配列に基づ
いて計算される。参照配列は、通常少なくとも約18連続ヌクレオチド長、より
通常は少なくとも約30ヌクレオチド長であり、そして比較される完全配列まで
拡張し得る。
【0098】 用語「VSHK−1ポリヌクレオチド」とは、上記のように、VSHK−1ポ
リぺプチドをコードするポリヌクレオチド、それらのフラグメント、またはそれ
らの融合タンパク質を包む。従って、幾つかの実施形態において、VSHK−1
ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される配列の少なくとも約8、10、15
、20、25、50、75、100、200、300、または325の連続アミ
ノ酸を含有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。他の実施形
態において、VSHK−1ポリヌクレオチドは、配列番号2に示されるアミノ酸
配列を有するポリペプチドの全体をコードするヌクレオチド配列を含む。他の実
施形態において、VSHK−1ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される配列
のアミノ酸189〜350の少なくとも約8、10、15、20、25、50、
75、100、125、150、または162の連続アミノ酸を含有するポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む。さらに他の実施形態において
、VSHK−1ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される配列を用いて、デフ
ォルトパラメーターを有するClustalWプログラムを使用して決定される
ように、少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約80%、さらにより
好ましくは少なくとも約90%以上のアミノ酸配列同一性を共有するアミノ酸配
列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。
【0099】 上記に定義されるようなVSHK−1ポリヌクレオチドに対して相補的なポリ
ヌクレオチドもまた、用語「VSHK−1ポリヌクレオチド」に包含される。さ
らに、VSHK−1アンチセンスポリヌクレオチドおよびリボザイムが、さらに
包含される。アンチセンス配列の種々の誘導体が調製され得、ここでリン酸が改
変され得、酸素が硫黄および窒素で置換され得、糖が改変される等があり得る。
このアンチセンス配列はそれ自体で使用され得るか、または、例えば、金属キレ
ート、感作剤、リボザイムなどのような種々の毒性部分と組み合わせられ得る。
アンチセンス配列および/またはリボザイム配列は、***形成を阻害するために
使用され得る。アンチセンスポリヌクレオチド、およびこのようなものを使用す
る方法は、例えば、「Antisense Technology:A Pra
ctical Approach」Lichtenstein and Nel
len編.(1997)IRL Pressを含む多数の出版物に記載される。
【0100】 アンチセンス分子は、細胞中のVSHK−1遺伝子の発現をダウンレギュレー
トするために使用され得る。このアンチセンス試薬は、アンチセンスオリゴデオ
キシヌクレオチド(ODN)、特にネイティブの核酸、またはRNAのようにこ
のようなアンチセンス分子を発現する核酸構築物からの化学的改変を有する合成
ODNであり得る。このアンチセンス配列は、標的遺伝子のmRNAに対して相
補的であり、標的遺伝子産物の発現を阻害する。アンチセンス分子は、種々の機
構(例えば、翻訳にとって有用なmRNAの量を減少することによって、RNA
seHの活性化を通して、または立体障害によって)を通して、遺伝子発現を阻
害する。1つのアンチセンス分子または1つの組み合わせのアンチセンス分子が
投与され得、ここで1つの組み合わせは2以上の異なる配列を含み得る。
【0101】 アンチセンス分子は、適切なベクター内の標的遺伝子配列の全てまたは一部の
発現によって産生され得、ここで転写開始はアンチセンス鎖がRNA分子として
産生されるように方向付けられる。あるいは、このアンチセンス分子は、合成オ
リゴヌクレオチドである。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、一般に、少なく
とも約7ヌクレオチド長、通常は少なくとも約12ヌクレオチド長、より通常は
少なくとも約20ヌクレオチド長、そして約500ヌクレオチド長以下、通常は
約50ヌクレオチド長以下、より通常は約35ヌクレオチド長以下であり、この
長さは阻害の効率、交差反応性の欠失を含む特異性などによって支配される。7
〜8塩基長の短いオリゴヌクレオチドは遺伝子発現の強力かつ選択的なインヒビ
ターであり得ることが見出されている(Wagnerら、(1996)Natu
re Biotechnology 14:840−844を参照のこと)。
【0102】 内因性センス鎖mRNA配列の特定の領域(単数または複数)は、アンチセン
ス配列に対して相補的であるように選択される。オリゴヌクレオチドに対する特
定の配列の選択は経験的方法を使用し得、ここで幾つかの候補配列が、インビト
ロまたは動物モデル内の標的遺伝子の発現の阻害のためにアッセイされる。配列
の組み合わせもまた使用され得、mRNA配列の幾つかの領域がアンチセンス相
補性のために選択される。
【0103】 アンチセンスオリゴヌクレオチドは、当該分野において公知の方法(Wagn
erら(1993)、前出、を参照のこと)によって化学的に合成され得る。好
ましいオリゴヌクレオチドは、それらの細胞内安定性および結合親和性を増大さ
せるために、ネイティブのホスホジエステル構造から化学的に改変される。この
ような改変は、プローブの使用に関して前で議論されている。
【0104】 アンチセンスインヒビターの代替として、触媒性核酸化合物(例えば、リボザ
イム)、アンチセンス結合体などは、遺伝子発現を阻害するために使用され得る
。リボザイムは、インビトロで合成され、患者に投与され得るか、または発現ベ
クターにおいてコードされ得、これからリボザイムが標的細胞において合成され
る(例えば、国際特許出願WO9523225、およびBeigelmanら、
(1995)Nucl.Acids Res 23:4434−42を参照のこ
と)。触媒活性を有するオリゴヌクレオチドの例は、WO9506764に記載
される。アンチセンスODNと金属錯体(例えば、テルピリジルCu(II))
との結合体(mRNA加水分解を媒介し得る)は、Bashkinら(1995
)Appl Biochem Biotechnol 54;43−56に記載
される。
【0105】 VSHK−1ポリヌクレオチドは、VSK−1 cDNAであり得る。本明細
書中で使用される用語「cDNA」は、ネイティブな成熟mRNA種において見
出される配列要素の配置を共有する全ての核酸を含むことが意図され、ここで、
配列要素は、エキソンおよび3”および5”非コード領域である。通常mRNA
種は、隣接エキソンを有し、介在イントロンが、存在する場合、核RNAスプラ
イシングによって除去され、タンパク質をコードする連続オープンリーディング
フレームを作製する。
【0106】 用語「VSHK−1ポリヌクレオチド」にはまた、VSHK−1ゲノム配列が
含まれる。目的のゲノム配列は、列記された配列に規定される開始コドンおよび
停止コドンの間に存在する核酸(ネイティブな染色体に通常存在するイントロン
の全てを含む)を含む。これは、成熟mRNAに見出される3'および5’未翻
訳領域をさらに含み得る。これはまた、プロモーター、エンハンサーなどの特定
の転写調節配列および翻訳調節配列(転写領域の5’または3'末端のいずれか
に約1kb(多分それより多く)〜約6kbまでのフランキングゲノムDNAを
含む)をさらに含み得る。ゲノムDNAは、100kbpまたはそれより小さい
フラグメントとして、フランキング染色体配列を実質的に含まないで単離され得
る。コード領域に隣接するゲノムDNA(3’または5’のいずれか、あるいは
時々イントロンにおいて見出される内部調節配列)は、適切な組織および時期特
異的(stage specific)発現に必要とされる配列を含む。
【0107】 5’フランキング領域の配列は、エンハンサー結合領域を含むプロモーター要
素に利用され得、これは、VSHK−1が発現される組織において発生調節を提
供する。この組織特異的発現は、発現のパターンを決定するため、およびネイテ
ィブな発現パターンを模倣するプロモーターを提供するために有用である。プロ
モーター領域における天然に存在する多型性は、発現における自然なバリエーシ
ョン(特に、疾患に関係し得るバリエーション)を決定するために有用である。
【0108】 あるいは、実験的に規定された系における発現を変化する効果を決定するため
に、プロモーター領域に変異が導入され得る。転写因子の結合に関与する特定の
DNAモチーフの同定のための方法は、当該分野において公知であり、例えば、
公知の結合モチーフに対する配列類似性、ゲルリターデーション(retard
ation)研究などがある。例えば、Blackwellら(1995)Mo
l.Med.1:194−205;Mortlockら、(1996)Geno
me Res.6:327−33;ならびにJoulinおよびRichard
−Foy(1995)Eur.J.Biochem.232:620−626を
参照のこと。
【0109】 調節配列は、発現の転写調節または翻訳調節に(特に、異なる組織または発生
の段階において)必要とされるシス作用配列を同定するため、ならびに発現を調
節するかまたは媒介するシス作用配列およびトランス作用因子を同定するために
使用され得る。このような転写制御領域または翻訳制御領域は、培養細胞中、ま
たは胚芽組織中、胎児組織中、または成体組織中において、野生型または変異し
たVSHK−1タンパク質または目的の他のタンパク質の発現を促進するため、
および遺伝子治療のために、対象の遺伝子の1つに作動可能に連結され得る。
【0110】 本発明の核酸組成物は、本発明のVSK−1レセプターポリペプチドのすべて
または一部をコードし得る。二本鎖または一本鎖のフラグメントは、従来方法に
従うオリゴヌクレオチドを化学的に合成することによって、制限酵素消化によっ
て、PCR増幅によってなどでDNA配列から得られ得る。大部分について、D
NAフラグメントは、少なくとも18nt、通常少なくとも25ntまたは50
ntであり、少なくとも約100ntであり得る。このような小さなDNAフラ
グメントは、PCR、ハイブリダイゼーションスクリーニングプローブなどのプ
ライマーとして有用である。より大きなDNAフラグメント(すなわち500n
tよりも大きい)は、コードされるポリペプチドの産生に有用である。PCRの
ような増幅反応における使用について、一対のプライマーが使用される。プライ
マー配列の正確な組成は、本発明に重要ではないが、大部分の用途について、プ
ライマーは、当該分野で公知のストリンジェントな条件下で対象の配列にハイブ
リダイズする。少なくとも約50nt、好ましくは少なくとも約100ntの増
幅生成物を生成する一対のプライマーを選択することが好ましい。プライマー配
列の選択のためのアルゴリズムは、一般的に公知であり、市販のソフトウェアパ
ッケージで入手可能である。増幅プライマーは、DNAの相補的鎖にハイブリダ
イズし、互いに向かってプライムする。
【0111】 本発明のポリヌクレオチドは、実質的に純粋に、一般的にインタクトな染色体
以外として単離および入手される。通常、DNAは、VSHK−1ポリヌクレオ
チド以外の核酸配列を実質的に含まず、一般的に少なくとも50%、通常少なく
とも90%の純度で、典型的には「組換え体」(すなわち、天然に存在する染色
体上では通常付随しない1つ以上のヌクレオチドによって隣接される)で得られ
る。
【0112】 DNAはまた、生物学的検体において遺伝子の発現を同定するために使用され
得る。ゲノムDNAまたはRNAとして、特定のヌクレオチド配列の存在につい
て細胞を検査する方法は、文献に十分に確立され、ここでは詳細を必要としない
。DNAまたはmRNAは、細胞サンプルから単離される。mRNAは、逆転写
酵素を使用して相補的なDNA鎖を形成し、続いて、対象のDNA配列に特異的
なプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応増幅を行って、逆転写酵素−ポリ
メラーゼ連鎖反応(RT−PCR)によって増幅され得る。あるいは、mRNA
サンプルは、ゲル電気泳動によって分離され、適切な支持体(例えば、ニトロセ
ルロース、ナイロンなど)に移され、次いで、対象のDNAのフラグメントをプ
ローブとして検査する。オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ、インサイ
チュハイブリダイゼーション、および固体チップに配列されたDNAプローブへ
のハイブリダイゼーションのような他の技術もまた、使用を見い出し得る。対象
配列へハイブリダイズするmRNAの検出は、サンプル中のVSHK−1遺伝子
発現(すなわち、少なくとも転写)を示す。
【0113】 VSHK−1レセプターをコードする遺伝子の配列(隣接プロモーター領域お
よびコード領域を含む)は、当該分野で公知の種々の方法で変異され、プロモー
ター強度の目標とされる変化、コードされたタンパク質の配列の変化などを生じ
る。このような変異のDNA配列またはタンパク質産物は、通常、本明細書中に
提供される配列と実質的に類似している。すなわち、それらは、それぞれ、少な
くとも1つのヌクレオチドまたはアミノ酸だけ異なり、そして少なくとも2、約
10以下のヌクレオチドまたはアミノ酸だけ異なり得る。この配列変化は、置換
、挿入、欠失またはそれらの組合せであり得る。欠失はさらに、ドメインまたは
エキソンの欠失のようなより大きな変化を含み得る。当業者は、一般に、このよ
うな変異は、VSHK−1シグナル伝達活性に影響する領域の外側で起こること
を認識している。目的の他の改変は、例えば、FLAG系、HAなどを用いる、
エピトープタグ化(GFP)を含む。亜細胞配置の研究において、緑色蛍光タン
パク質を有する融合タンパク質が使用され得る。
【0114】 クローン化された遺伝子のインビトロ変異誘発に関する技術は公知である。部
位特異的変異誘発性におけるプロトコルの例は以下に見出され得る:Gusti
nら(1993)Biotechniques 14:22;Barany(1
985)Gene 37:111−23;Colicelli(1985)Mo
l.Gen.Genet.199:537−9;Prentkiら(1984)
Gene 29:303−13;ならびにShyamalaおよびAmes(1
991)Gene 97:1−6。部位特異的変異誘発性についての方法は以下
に見出され得る:Sambrookら、Molecular Cloning:
A Laboratory Manual,CSH Press 1989,1
5.3−15.108頁;Weinerら(1993)Gene 126:35
−41;Sayerら(1992)Biotechniques 13:592
−6;Jonesら(1992)Biotechniques 12:528−
30;Bartonら(1990)Mucleic Acids Res.18
:7349−55;Morattiら(1989)Gene Anal.Tec
h.6:67−70;およびZhu(1989)Anal Biochem 1
77:120−4。このような変異遺伝子は、VSHK−1ポリペプチドの構造
−機能関係を研究するために、あるいはその機能または調節に影響するタンパク
質の特性を変更するために使用され得る。
【0115】 VSHK−1ポリヌクレオチドは、多くの異なる方法で調製され得る。例えば
、核酸は固相合成技術を使用して合成され得、この固相合成技術は当該分野で公
知である。オリゴヌクレオチド合成はまた、Edgeら(1981)Natur
e 292:756;Duckworthら(1981)Nucleic Ac
ids Res.9:1691;およびBeaucageら(1981)Tet
.Letts 22:1859に記載される。核酸の調製に続いて、次いで核酸
は、発現系の他のメンバーと連結され、転写開始領域よおび転写終結領域と作動
可能な組合せで、目的の産物をコードする核酸を含む発現カセットまたは発現系
を生成する。このことは、適切な条件下で、核酸の目的のポリペプチド産物への
発現を提供する。
【0116】 (本発明の組換えベクター) 本発明はさらに、本発明のVSHK−1ポリヌクレオチドを含む組換えベクタ
ー(「構築物」)を提供する。組換えベクターは、目的のVSHK−1ポリヌク
レオチドの伝播において有用である(クローニングベクター)。それらはまた、
細胞中でのVSHK−1ポリヌクレオチドの発現をもたらすために有用である(
発現ベクター)。いくつかのベクターは、クローニングおよび発現機能の両方を
達成する。適切なベクターの選択は、十分に当該分野の技術範囲内である。多く
のこのようなベクターが市販されている。
【0117】 種々の宿主−ベクター系が本発明のVSHK−1ポリヌクレオチドを伝播およ
び/または発現するために利用され得る。このような宿主−ベクター系は、目的
のコード配列が生成され、そして続いて精製され得るビヒクルを表し、そしてま
た、適切なヌクレオチドコード配列で形質転換またはトランスフェクトされる場
合、本発明のVSHK−1レセプターポリペプチドを産生し得る細胞を表す。こ
れらは、以下を含むが、これらに限定されない:VSHK−1ポリヌクレオチド
を含む組換えバクテリオファージベクター、プラスミドDNA、またはコスミド
DNAベクターで形質転換された微生物(例えば、E.coli、B.subt
ilis);VSHK−1ポリヌクレオチドを含む組換え酵母ベクターで形質転
換された酵母(例えば、Saccharomyces、Pichia);VSH
K−1ポリヌクレオチドを含む組換えウイルス発現ベクター(例えば、バキュロ
ウイルスベクター(それらの多くは市販され、例えば、pBacPak8、およ
びBacPAK6を含む))に感染した昆虫細胞系(例えば、Spodopte
ra frugiperda);植物細胞系;哺乳動物のプロモーター(例えば
、メタロチオネインプロモーター)または哺乳動物の細胞において複製するウイ
ルス由来のプロモーター(例えば、アデノウイルス後期プロモーター;ワクシニ
アウイルスプロモーターなど)を含む組換えベクターを保有する哺乳動物細胞系
(例えば、COS、CHO、BHK、293、3T3)。本発明のVSHK−1
ポリヌクレオチドの伝播における用途を見出す原核生物のクローン化ベクターの
例は、pBR322、M13ベクター、pUC18、pcDNA、およびpUC
19である。原核生物細胞においてVSHK−1ポリペプチドの発現における用
途を見出される原核生物の発現ベクターとしては、pTrc99A、pK223
−3、pEZZ18、pRIT2T、およびpMC1871が挙げられる。真核
生物細胞においてVSHK−1ポリヌクレオチドおよびVSHK−1ポリペプチ
ドの発現における用途を見出される真核生物の発現ベクターとしては、pSVK
3、pSVL、pMSG、pCH110、pMAMneo、pMAMneo−L
UC、pPURなどのような市販のベクターが挙げられる。
【0118】 一般に、細菌宿主は、ベクターを使用して、発現システムを含むように、形質
転換される。種々のベクターが、発現系によってコードされた産物が発現され得
る様式で、それらが発現系を宿主に導入する限りは、使用され得る。従って、ベ
クターは、宿主染色体の領域を相同的に組換え得るものであり得、その結果、発
現系は、それらによってコードされたタンパク質の発現が起こり得るように宿主
染色体に組み込まれる。ThomasおよびCapecchi(1987)Ce
ll 51:503−512;ならびに米国特許第5,631,153号;同第
5,627,059号;同第5,487,992号および同第5,464,76
4号を参照のこと(これらの開示は、本明細書中で参考として援用される)。
【0119】 一般に、発現カセットは、適切な条件下(すなわち、宿主細胞において)コー
ドされたVSHK−1レセプターポリペプチドの発現を提供するプラスミドであ
る。発現ベクターは、代表的に、レプリコンを含み、このレプリコンは、複製起
点およびその関連したシス作用性制御要素を含む。発現ベクターに存在し得る代
表的なレプリコンとしては以下が挙げられる:pMB1、p15A、pSC10
1およびColE1。発現ベクターは、一般に、プロモーター配列の付近に位置
した好都合な制限部位を有し、異種タンパク質をコードする核酸配列の挿入を提
供する。さらに、発現ベクターはまた、代表的に、ベクターで形質転換されたク
ローンの検出を提供するマーカーを含む。種々のマーカーは、公知であり、そし
てベクター上に存在し得、ここで、このようなマーカーは、以下のようなマーカ
ーを含む:抗生物質耐性(例えば、アンピシリン、テトラサイクリン、クロラム
フェニコール、カナマイシン(ネオマイシン)に対する耐性)を付与するマーカ
ー;組織化学的な検出を提供するマーカーなど。本方法における用途を見出し得
る特定のベクターとしては以下が挙げられる:pBR322、pUC18、pU
C19、pcDNAなど。本発明のペプチド産物をコードする核酸の発現ベクタ
ーへの導入は、発現ベクターを切断し、そして所望の産物をコードするポリヌク
レオチドを挿入することによって達成される。
【0120】 その核酸を含む発現ベクターの調製後、その発現ベクターをVSHK−1ポリ
ペプチドの産生のために適切な宿主細胞に導入する(すなわち、宿主細胞はその
発現ベクターで形質転換される)。宿主細胞の形質転換は、任意の好都合な様式
において達成され得、ここで2つの代表的な形質転換の手段は、二価の陽イオン
形質転換組成物および電気形質転換(electorotransformat
ion)を用いる処理である。二価の陽イオン処理を介する形質転換において、
その宿主細胞は、代表的に1つ以上の二価の陽イオン(例えば、CaCl2)と
ともにインキュベートされ、これは、その宿主細胞がベクターDNAに対して透
過性となるために役に立つ。Cohenら、(1972)Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 69:2110を参照のこと。その宿主細胞がまた
インキュベートされ得る他の因子は、DMSO、還元因子、ヘキサミンコバルト
などを含み、ここでそのような因子は、形質転換の効率を改善するのに役に立つ
。電気形質転換(エレクトロポレーションによる形質転換としても知られる)に
おいて、宿主細胞は、ベクターが宿主細胞に入るのに十分な様式におけるベクタ
ーの存在下において電気パルスに供される。Dowerら、(1988)Nuc
leic Acids Research 16:6127を参照のこと。
【0121】 種々の宿主細胞が適切であり、そしてVSHK−1レセプターポリペプチドの
産生において使用され得、ここで、そのような宿主細胞は、細菌細胞、酵母細胞
または他の細胞(例えば、植物細胞(Depicker(1982)J.Mol
.Appl.Gen.1:561を参照のこと)であり得、ここで、宿主細胞は
、一般に、細菌性(例えば、E.coli、B.subtilis)であり、こ
こでE.coli株は、しばしば選り抜きの宿主細胞であるか、または宿主細胞
は哺乳動物細胞(例えば、COS、CHO、3T3など)であり得る。使用され
得るE.coli株には、DH1、DH5、MM294、LE392、MC10
61およびJM109が挙げられる。
【0122】 形質転換後、細菌性宿主細胞は、発現ベクターの取り込みについてスクリーニ
ングされる。形質転換コロニー(例えば、VSHK−1レセプターポリペプチド
をコードする核酸を有する発現ベクターを収容している宿主細胞)が同定され、
次いで、大量に増殖される。適切な場合、VSHK−1レセプターポリペプチド
の発現を誘導する因子(例えば、イソプロピルチオガラクトシド(IPTG))
を宿主細胞に接触させる。
【0123】 コロニー増殖後、発現産物を収集し、後の使用のために精製する。代表的に、
その産物の精製は、宿主細胞の崩壊、ネイティブな宿主タンパク質の不活性化お
よび除去ならびに核酸の沈澱に関与する。その産物は、当業者に公知の1つ以上
の多くの分離技術(例えば、遠心分離、透析、ゲルろ過クロマトグラフィー、イ
オン交換クロマトグラフィーなど)を使用して、他の宿主細胞構成物質から分離
される。Guide to Protein Purification(Mu
rray P.Deutscher編、Harcourt Brace&Co.
)(1990)を参照のこと。これらのタンパク質精製技術を使用して、単離さ
れた産物が調製され得る。ここで単離によって、組成物が脱水(例えば、凍結乾
燥)される場合、少なくとも約95重量%ペプチド産物、通常、少なくとも約9
8重量%そしてより通常には、少なくとも約99重量%である組成物が意味され
る。
【0124】 対象核酸分子は、ベクター内にその分子を配置することにより一般に増殖され
る。ウイルスベクターおよび非ウイルスベクター(プラスミドを含む)が使用さ
れる。プラスミドの選択は、増殖が所望される細胞の型および増殖の目的に依存
する。特定のベクターが、所望される大量のDNA配列を増幅し、そして作製す
るために有用である。
【0125】 他のベクターは、培養物中の細胞における発現のために適切である。これらの
ベクターは、一般に、調節配列が作動可能に連結されたVSHK−1ポリヌクレ
オチドの発現に影響を与えるために必要である調節配列(「制御配列」または「
制御領域」)を含む。さらに他のベクターが、生物体全体またはヒト全体におけ
る細胞における移入および発現のために適切である。
【0126】 本発明のVSHK−1ポリヌクレオチドおよびレセプターポリペプチドが、遺
伝子送達ビヒクルによって、細胞へ導入され得る。一般に、遺伝子送達ビヒクル
はポリペプチドまたはポリヌクレオチド(例えば、アンチセンスまたはリボザイ
ム)のいずれかをコードし得る。この遺伝子送達ビヒクルは、ウイルス起源また
は非ウイルス起源であり得る(一般的に、Jolly(1994)Cancer
Gene Therapy 1:51−64;Kimura(1994)Hu
man Gene Therapy 5:845−852;Connelly(
1995)Human Gene Therapy 1:185−193;およ
びKaplitt(1994)Nature Genetics 6:148−
153を参照のこと)。本発明のポリヌクレオチドのコード配列を含む構築物の
送達のための遺伝子治療ビヒクルは、局所的または全身的にのいずれかで投与さ
れ得る。これらの構築物は、ウイルスベクターアプローチまたは非ウイルスベク
ターアプローチを利用し得る。このようなコード配列の発現は、内在性哺乳動物
プロモーターまたは異種プロモーターを使用して誘導され得る。コード配列の発
現は、構成的であり得るか、または調節され得るかのいずれかである。
【0127】 本発明は、選択された目的の核酸分子を運ぶためか、または発現するために構
築された組換えレトロウイルスベクターを使用し得る。使用され得るレトロウイ
ルスベクターは、以下;EP 415 731;WO90/07936;WO9
4/03622;WO93/25698;WO93/25234;米国特許第5
,219,740号;WO93/11230;WO93/10218;Vile
およびHart、Cancer Res.(1993)53:3860−386
4;VileおよびHart、Cancer Res.(1993)53:96
2−967;Ramら、Cancer Res.(1993)53:83−88
;Takamiyaら、J.Neurosci.Res.(1992)33:4
93−503;Babaら、J.Neurosurg.(1993)79:72
9−735;米国特許第4,777,127号;GB特許第2,200,651
号;およびEP 345 242に記載されるベクターを含む。
【0128】 上記のレトロウイルスベクター構築物を用いる使用のために適切なパッケージ
ング細胞株は、容易に調製され得(PCT公開WO95/30763およびWO
92/05266を参照のこと)、そして使用されて、組換えベクター粒子の産
生のために産生細胞株(ベクター細胞株とも呼ばれる)を作成し得る。本発明の
特に好ましい実施形態内において、パッケージング細胞株は、ヒト細胞株(例え
ば、HT1080細胞)またはミンク親細胞株から作製され、それによりヒト血
清における不活性化を生存し得る組換えレトロウイルスの産生を可能にする。
【0129】 本発明の遺伝子送達ビヒクルはまた、パルボウイルス(例えば、アデノ随伴ウ
イルス(AAV)ベクター)を使用する。代表的な例は、WO93/09239
におけるStrivastava、Samulskiら、J.Vir.(198
9)63:3822−3828;Mendelsonら、Virol.(198
8)166:154−165;およびFlotteら、PNAS(1993)9
0:10613−10617により開示される(AAVベクターを含む)。
【0130】 また目的であるのは、アデノウイルスベクター(例えば、以下に記載されるア
デノウイルスベクター)である:Berkner、Biotechniques
(1988)6:616−627;Rosenfeldら(1991)Scie
nce 252:431−434;WO 93/19191;Kollsら(1
994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:215−21
9;Kass−Eislerら(1993)Proc.Natl.Acad.S
ci.USA 90:11498−11502;WO94/12649、WO9
3/03769;WO93/19191;WO94/28938;WO95/1
1984およびWO95/00655。
【0131】 他の遺伝子送達ビヒクルおよび方法が用いられ得る。これには、以下を含む:
殺傷した単独のアデノウイルスに連結したかまたは連結していないポリカチオン
性の凝縮DNA(例えば、Curiel(1992)Hum.Gene The
r.3:147−154);リガンド連結DNA(例えば、Wu(1989)J
.Biol.Chem.264:16985−16987を参照のこと);真核
生物細胞送達ビヒクル細胞;光重合化ヒドロゲル材料の沈着;米国特許第5,1
49,655号に記載されたような携帯型遺伝子移入パーティクルガン;米国特
許第5,206,152号およびWO92/11033に記載のような電離放射
線;核荷電中性化または細胞膜との融合。さらなるアプローチが、Philip
(1994)Mol.Cell Biol.14:2411−2418、および
Woffendin(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.91
:1581−1585に記載される。
【0132】 裸のDNAもまた、用いられ得る。裸のDNAの例示的な導入方法は、WO9
0/11092および米国特許第5,580,859号に記載される。取り込み
効率が、生物分解性ラテックスビーズの使用により改良され得る。DNAでコー
ティングされたラテックスビーズは、このビーズによるエンドサイトーシスの開
始後、細胞内へ効率的に輸送される。本方法は、疎水性を増すためのビーズの処
理により、さらに改良され得、そしてそれにより、エンドソームの破壊を容易に
し得、そして細胞質内へのDNAの放出を容易にし得る。遺伝子送達ビヒクルと
して働き得るリポソームは、米国特許第5,422,120号;PCT番号WO
95/13796;WO94/23697およびWO91/14445;および
EP第524 968号に記載される。
【0133】 使用に適したさらなる非ウイルス送達としては、Woffendinら(19
94)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:11581−1
1585に記載されるアプローチのような機械的送達系が挙げられる。さらにコ
ード配列およびそのようなものの発現産物は、光重合したヒドロゲル物質の沈殿
を通じて送達され得る。コード配列の送達に用いられ得る遺伝子送達のための従
来の他の方法としては、例えば、以下が挙げられる:米国特許第5,149,6
55号に記載されるような携帯型遺伝子移入パーティクルガンの使用;米国特許
第5,206,152号およびPCT番号WO92/11033に記載されるよ
うな、移入された遺伝子の活性化のための電離放射線の使用。
【0134】 (本発明の宿主細胞) 本発明はさらに、本発明のVSHK−1ポリヌクレオチドを含む宿主細胞(単
離された宿主細胞であり得る)を提供する。適切な宿主細胞としては、原核生物
(例えば、E.coli、B.subtilis)、真核生物(バキュロウイル
スベクターと組み合わせた昆虫細胞、酵母細胞(例えば、Saccharomy
ces cerevisiae)または脊椎動物(両生類(例えば、Xenop
us laevis卵母細胞)および哺乳動物を含む)のような高等生物の細胞
を含む)が挙げられ、特に、哺乳動物(例えば、COS細胞、CHO細胞、29
3細胞、3T3細胞など)が発現宿主細胞として用いられ得る。宿主細胞は、V
SHK−1ポリヌクレオチドを増殖させる目的のために、VSHK−1レセプタ
ーポリペプチドの生成のために、または細胞においてVSHK−1のmRNAお
よび/もしくはタンパク質および/もしくは酵素活性のレベルを調節する薬剤を
同定するための細胞ベースの方法において、用いられ得る。
【0135】 本核酸を用いて、トランスジェニック動物または細胞株における部位特異的遺
伝子改変を作製し得る。改変された細胞または動物は、VSHK−1の機能およ
び調節の研究において有用である。例えば、一連の小さな欠失または置換は、V
SHK−1遺伝子において作製されて、シグナル伝達などにおける異なるコード
領域の役割を決定し得る。
【0136】 相同組換えのためのDNA構築物は、所望の遺伝子改変を有する少なくとも一
部のVSHK−1遺伝子を含み、そして標的遺伝子座に対する相同性領域を含む
。都合良く、ポジティブ選択およびネガティブ選択のためのマーカーが含まれる
。相同組換えを通じて標的化された遺伝子改変を有する細胞を作製するための方
法は、当該分野で公知である。哺乳動物細胞をトランスフェクトするための種々
の技術に関しては、Keownら(1990)Methods in Enzy
mology 185:527−537を参照のこと。
【0137】 胚性幹(ES)細胞に関しては、ES細胞株が用いられ得るか、またはES細
胞が宿主(例えば、マウス、ラット、モルモットなど)から新たに入手され得る
。このような細胞を、適切な線維芽細胞フィーダー層上で増殖させるか、または
白血病阻害因子(LIF)の存在下で増殖させる。ES細胞が形質転換された場
合、これらを用いて、トランスジェニック動物を生成し得る。形質転換後、この
細胞を、適切な培地中のフィーダー層上にプレーティングする。構築物を含む細
胞は、選択培地を用いることにより検出され得る。コロニーが増殖するために十
分な時間の後、これらを拾い、そして相同組換えの発生について分析する。次い
で、相同組換えを示すコロニーは、胚操作および胚盤胞注射のために用いられ得
る。胚盤胞は、4〜6週齢の過剰***雌性から入手される。ES細胞はトリプシ
ン処理され、そして改変された細胞が、胚盤胞の胞胚腔に注射される。注射後、
胚盤胞は、偽妊娠雌性の各子宮角に戻される。次いで、雌性は、分娩日を迎える
ようにされ、そして得られる同腹子は、構築物を有する変異細胞についてスクリ
ーニングされる。異なる表現型の胚盤胞およびES細胞を提供することにより、
キメラ子孫が容易に検出され得る。キメラ動物は、VSHK−1遺伝子の存在に
ついてスクリーニングされ、そして改変を有する雄性と改変を有する雌性とが交
配されて、ホモ接合性子孫が生成される。トランスジェニック動物は、任意の非
ヒト哺乳動物(例えば、実験動物、家畜動物など)であり得る。トランスジェニ
ック動物を用いて、インビボ環境における望ましくない細胞増殖の制御(例えば
、癌細胞増殖の減少)に対する候補薬物の効果を決定し得る。
【0138】 (抗体) VSHK−1レセプターポリペプチドに対する抗体は、アフィニティークロマ
トグラフィー、免疫蛍光アッセイおよびVSHK−1レセプターポリペプチドの
検出に有用である。さらに、抗体は、VSHK−1レセプター媒介障害を処置す
るために有用であり得る。ネイティブなVSHK−1レセプター細胞外部分を認
識する抗体が特に目的である。
【0139】 本明細書中で使用される場合、用語「抗体」は、任意のアイソタイプの抗体、
抗原への特異的結合を保持する抗体のフラグメント(Fab、Fv、scFv、
およびFdフラグメントが挙げられるが、これらに限定されない)、キメラ抗体
、ヒト化抗体、単鎖抗体、ならびに抗体および非抗体タンパク質の抗原結合部分
を含む融合タンパク質を含む。抗体は、例えば、放射性同位体、検出可能な生成
物を生成する酵素、グリーン蛍光タンパク質などで、検出可能に標識され得る。
抗体はさらに、特異的結合対のメンバー(例えば、ビオチン(ビオチン−アビジ
ン特異的結合対のメンバー)など)のような他の部分に結合体化され得る。抗体
はまた、固体支持体に結合され得、固体支持体としては、ポリスチレンプレート
またビーズなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0140】 「抗体特異性」とは、抗体−抗原相互作用の状況において、当該分野で良く理
解された用語であり、そして所定の抗体が所定の抗原に結合することを示し、こ
こでこの結合は、抗体によって認識される抗原またはそのエピトープによって阻
害され得、そして未関連の抗原には実質的に結合しない。特異的抗体結合を決定
する方法は、当業者に周知であり、そしてVSHK−1レセプターポリペプチド
のための本発明の抗体の特異性を決定するために使用され得る。
【0141】 本発明のタンパク質に対する抗体(ポリクローナルおよびモノクローナルの両
方)は、従来の方法によって調製され得る。抗体は、従来の様式に従って調製さ
れ、ここで、発現されたポリペプチドまたはタンパク質は、それ自体によって、
または公知の免疫原性キャリア(例えば、KLH、pre−S HBsAg、他
のウイルスもしくは真核生物タンパク質など)と結合体化されて、免疫原として
使用される。様々なアジュバントが、適切である場合、一連の注入とともに使用
され得る。モノクローナル抗体については、1以上の追加免疫注入の後、脾臓が
単離され、リンパ球が細胞融合によって不死化され、次いで、高親和性抗体結合
についてスクリーニングされる。次いで、所望の抗体を産生する不死化細胞(す
なわち、ハイブリドーマ)が拡大(expand)され得る。さらなる記載につ
いては、Monoclonal Antibodies:A Laborato
ry Manual,Harlow and Lane編、Cold Spri
ng Harbor Laboratories、Cold Spring H
arbor,New York,1988を参照のこと。所望される場合、重鎖
および軽鎖をコードするmRNAがE.coliにおけるクローニングによって
単離および変異誘発され得、そして重鎖および軽鎖が混合されて抗体の親和性を
さらに増大し得る。抗体を惹起する方法としてのインビボ免疫化に対する代替法
は、通常、インビトロ親和性成熟(affinity maturation)
と組み合わせた、ファージディスプレイライブラリーへの結合を含む。
【0142】 所望ならば、抗体は(ポリクローナルまたはモノクローナルいずれであっても
)、従来技術を使用して標識され得る。適切な標識としては、以下が挙げられる
:発蛍光団、発色団、放射性原子(特に32Pおよび125I)、電子密度試薬、酵
素、および特異的結合パートナーを有するリガンド。酵素は、代表的に、その活
性によって検出される。例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼは、通常、3,3
’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)を青い色素(分光光度計を用
いて定量可能)へ変換するその能力によって、検出される。「特異的結合パート
ナー」とは、高い特異性でリガンド分子に結合し得るタンパク質をいい、例えば
抗原およびそれに特異的なモノクローナル抗体の場合である。他の特異的結合パ
ートナーは、ビオチンおよびアビジンまたはストレプトアビジン、IgGおよび
プロテインA、ならびに当該分野において公知の多くのレセプター−リガンド対
を含む。同じ標識がいくつかの異なる様式で働き得るので、以上の記載が、種々
の標識を別個のクラスへ分類することを意味しないことは、理解されるべきであ
る。例えば、125Iは、放射性標識として、または電子密度試薬として働き得る
。HRPは、酵素として、またはMAbについての抗原として働き得る。さらに
、所望の効果のために、種々の標識を組み合わせ得る。例えば、MAbおよびア
ビジンはまた、本発明の実施において、標識を必要とする。従って、MAbをビ
オチンで標識して、そして125Iで標識したアビジン、またはHRPで標識した
抗ビオチンMAbで、その存在を検出し得る。他の置換および可能性は、当業者
に容易に明らかであり、そして本発明の範囲内の等価物であると考えられる。
【0143】 (本発明の組成物) 本発明はさらに、本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチド、組換えベクター
、宿主細胞、および抗体を含む組成物を提供する。これらの組成物は、ポリペプ
チド、ポリヌクレオチド、組換えベクター、宿主細胞、または抗体の所望の使用
に従って選択される緩衝液を含み得、そしてまた、意図される使用に適切な他の
物質を含み得る。当業者は、意図された使用に適切な、適切な緩衝液(広範な種
々の緩衝液が当該分野で公知である)を容易に選択し得る。いくつかの場合には
、組成物は、薬学的に受容可能な賦形剤を含み得、種々の賦形剤が当該分野で公
知であり、そして本明細書中で詳細に議論する必要はない。薬学的に受容可能な
賦形剤は、種々の刊行物に十分に記載されており、例えば、Remington
:The Science and Practice of Pharmac
y,第19版(1995)Mack Publishing.Co.が挙げられ
る。
【0144】 (本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドを使用する方法) 本発明は、種々の検出方法を提供し、この方法は、診断用アッセイに有用であ
る。VSHK−1レセプターリガンドを検出するためのアッセイもまた提供され
る。種々のスクリーニングアッセイもまた提供され、このアッセイは、VSHK
−1レセプターシグナル形質導入または他の活性、ならびに/あるいはVSHK
−1 mRNAおよび/またはVSHK−1レセプターポリペプチドレベルに影
響を及ぼす薬剤を同定するために有用である。
【0145】 (検出方法) 本発明の検出方法は、生物学的サンプル中のVSHK−1レセプターポリペプ
チドを検出するための方法、生物学的サンプル中のVSHK−1 mRNAを検
出するための方法、および生物学的サンプル中のVSHK−1レセプターシグナ
ル伝達活性を検出するための方法を含む。
【0146】 この検出方法は、キットの一部として提供され得る。従って、本発明はさらに
、生物学的サンプル中のVSHK−1レセプターポリペプチドまたはVSHK−
1ポリヌクレオチドの、存在および/またはレベルを検出するためのキットを提
供する。これらのキットを使用する手順は、臨床研究室、実験研究室、医者、ま
たは私人により実施され得る。VSHK−1レセプターポリペプチドを検出する
ための本発明のキットは、VSHK−1レセプターに特異的に結合する部分を含
み、この部分には、VSHK−1特異的抗体およびVSHK−1レセプターリガ
ンドが挙げられるが、これらに限定されない。VSHK−1ポリヌクレオチドを
検出するための本発明のキットは、VSHK−1ポリヌクレオチドに特異的にハ
イブリダイズする部分を含む。このキットは、必要に応じて、この手順において
有用であるさらなる成分を提供し、この成分としては、緩衝液、発色試薬、標識
、反応性表面、検出手段、コントロールサンプル、標準物、指示書、および解釈
情報が挙げられるが、これらに限定されない。
【0147】 (生物学的サンプル中のVSHK−1レセプターポリペプチドを検出する方法
) イムノアッセイおよびリガンド結合アッセイは、宿主細胞が所望のVSHK−
1レセプターポリペプチドを発現しているか否かを決定するために使用され得る
【0148】 例えば、免疫蛍光アッセイは、このVSHK−1レセプターポリペプチドが細
胞膜から分離することなく、宿主細胞上で容易に実施され得る。この宿主細胞は
、まず、固体支持体上(例えば、顕微鏡またはマイクロタイターウェル)に固定
される。この固定工程は、この細胞膜を透過性にし得る。この細胞膜の透過性化
は、この抗体が、ネイティブのレセプターの細胞内部分(例えば、このVSHK
−1レセプターポリペプチドの第2の細胞質ループ)に結合するのを可能にする
【0149】 次に、この固定された宿主細胞は、抗VSHK−1レセプターポリペプチド抗
体に暴露される。好ましくは、このアッセイの感度を増加するために、この固定
された細胞は、第2の抗体に暴露される。この第2の抗体は、標識され、そして
この抗VSHK−1レセプターポリペプチド抗体に結合する。代表的には、この
2次抗体は、蛍光マーカーで標識される。このVSHK−1レセプターポリペプ
チドを発現する宿主細胞は、蛍光標識され、そして顕微鏡下で容易に可視化され
る。例えば、Hashidoら(1992)Biochem.Biophys.
Res.Comm.187:1241〜1248を参照のこと。
【0150】 また、このVSHK−1レセプターポリペプチドは、リガンド結合アッセイの
ために細胞膜から分離される必要はない。この宿主細胞は、固体支持体(例えば
、顕微鏡プレート)に固定され得る。あるいは、粗膜画分が、溶解された宿主細
胞から遠心分離により分離され得る(Adachiら(1992)FEBS L
ett.311:179〜183を参照のこと)。この固定された宿主細胞また
は粗膜画分は、標識されたリガンド(内因性また非天然)に暴露される。代表的
には、このリガンドは、放射性原子で標識される。所望のVSHK−1レセプタ
ーポリペプチドを発現する宿主細胞は、容易に検出され得る標識リガンドと結合
し得る。
【0151】 あるいは、VSHK−1レセプターポリペプチドを発現する全細胞が、例えば
、マイクロタイタープレートにて培養され、そしてリガンド結合アッセイのため
に使用され得る。このようなアッセイの記載について、Sakamotoら(1
991)Biochem.Biophys.Res.Comm.178:656
〜663を参照のこと。
【0152】 他のアッセイ(例えば、シグナル伝達アッセイおよびイムノアッセイ)が、宿
主細胞がVSHK−1レセプターポリペプチドを発現するか否かを決定するため
に使用され得る。これらのアッセイは、以下に記載される。
【0153】 本発明はさらに、VSHK−1レセプター特異的抗体を使用して、生物学的サ
ンプル中のVSHK−1レセプターポリペプチドの存在を検出し、そして/また
はそのVSHK−1レセプターポリペプチドのレベルを測定するための、方法を
提供する。この方法は一般的に、以下を包含する: a)VSHK−1レセプターポリペプチドに特異的な抗体とこのサンプルを接
触させる工程;および b)この抗体とこのサンプルの分子との間の結合を検出する工程。
【0154】 VSHK−1レセプター特異的抗体の特異的結合の検出は、適切なコントロー
ルと比較した場合、VSHK−1レセプターポリペプチドがこのサンプル中に存
在するという指標である。適切なコントロールとしては、VSHK−1レセプタ
ーポリペプチドを含まないことが既知のサンプル;およびVSHK−1に特異的
ではない抗体(例えば、抗イディオタイプ抗体)と接触されたサンプルが挙げら
れる。特定の抗体−抗原相互作用を検出するための種々の方法は、当該分野で公
知であり、そして以下を含むが、これらに限定されない方法において使用され得
る:標準的免疫組織学的方法、免疫沈降、酵素イムノアッセイ、およびラジオイ
ムノアッセイ。一般には、このVSHK−1レセプター特異的抗体は、直接的ま
たは間接的いずれかで、検出可能に標識される。直接標識としては、放射性同位
体;その生成物が検出可能な酵素(例えば、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダ
ーゼなど);蛍光標識(例えば、フルオレセインイソチオシアナート、ローダミ
ン、フィコエリトリンなど);蛍光発光金属(例えば、EDTAのような金属キ
レート基を介して抗体に結合した、152Euまたはランタニド(lanthan
ide series)の他のもの);化学発光化合物(例えば、ルミノール、
イソルミノール、アクリジニウム(acridinium)塩など;生体発光化
合物(例えば、ルシフェリン、エクオリン(グリーン蛍光タンパク質)など)が
挙げられる。この抗体は、不溶性支持体(例えば、ポリスチレンプレートまたは
ビーズ)に付着(結合)され得る。間接標識としては、VSHK−1レセプター
特異的抗体に特異的な第2の抗体(この第2の抗体は上記のように標識される)
;および特異的結合対(例えば、ビオチン−アビジン)のメンバーなどが挙げら
れる。この生物学的サンプルは、細胞、細胞粒子、または可溶性タンパク質を固
定し得る、固体支持体またはキャリア(例えば、ニトロセルロース)上に固定さ
れて接触するようにされ得る。次に、この支持体は、適切な緩衝液で洗浄され、
続いて、検出可能に標識されたVSHK−1レセプター特異的抗体と接触され得
る。検出方法は、当該分野で公知であり、そしてこの検出可能な標識により発せ
られるシグナルに適切なように、選択される。検出は、一般的に、適切なコント
ロールおよび適切な標準物と比較して達成される。
【0155】 (生物学的サンプル中のVSHK−1 mRNAを検出する方法) 本発明はさらに、生物学的サンプル中のVSHK−1 mRNAの存在を検出
するための方法を提供する。この方法は、例えば、試験化合物が、直接的または
間接的にVSHK−1遺伝子発現に影響するか否かを評価するために使用され得
る。
【0156】 この方法は、一般に、以下の工程を包含する: a)ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で、このサンプルと本発明の
VSHK−1ポリヌクレオチドとを接触させる工程;および b)もしあれば、ハイブリダイゼーションを検出する工程。
【0157】 ハイブリダイゼーションの検出は、適切なコントロールと比較される場合、V
SHK−1ポリヌクレオチドのサンプルにおける存在の指標である。適切なコン
トロールとしては、例えば、VSHK−1 mRNAを含まないことが知られて
いるサンプル、およびVSHK−1 mRNAと同じ「センス」の標識されたポ
リヌクレオチドの使用が挙げられる。ハイブリダイゼーションを可能にする条件
は、当該分野で公知であり、そして上記でより詳細に記載されている。検出は、
任意の公知の方法によって達成され得、この方法としては、適切に標識されたV
SHK−1ポリヌクレオチドを使用する、インサイチュハイブリダイゼーション
、PCR、RT−PCR、および「ノーザン」もしくはRNAブロッティング、
またはこのような技術の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。ポリヌ
クレオチドのための種々の標識および標識化方法は、当該分野で公知であり、そ
して本発明のアッセイ方法において使用され得る。特異的ハイブリダイゼーショ
ンは、適切なコントロールに対する比較によって決定され得る。
【0158】 PCR増幅を使用する方法は、単一細胞由来のDNAに対して実施され得るが
、少なくとも約105細胞を使用することが簡便である。ポリメラーゼ連鎖反応
の使用は、Saikiら(1985)Sceince 239:487に記載さ
れ、そして現在の技術の総説は、Sambrookら、Molecular C
loning:A Laboratory Manual,CSH Press
1989,14.2〜14.33頁において見出され得る。検出可能な標識は
、この増幅反応において含まれ得る。適切な標識としては、蛍光色素(例えば、
フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ローダミン、テキサスレッド
、フィコエリトリン、アロフィコシアニン、6−カルボキシフルオレセイン(6
−FAM)、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−6−カルボキシ
フルオレセイン(JOE)、6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−
カルボキシ−2’,4’,7’,4,7−ヘキサクロロフルオレセイン(HEX
)、5−カルボキシフルオレセイン(5−FAM)またはN,N,N’,N’−
テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA))、放射性標識(例え
ば、32P、35S、3Hなど)などが挙げられる。この標識は、2段階の系であり
得る。ここで、この増幅されたDNAは、高親和性結合パートナー(例えば、ア
ビジン、特異的抗体など)を有するビオチン、ハプテンなどに結合体化され、こ
こで、この結合パートナーは、検出可能な標識に結合体化される。この標識は、
1つまたは両方のプライマーに結合体化され得る。あるいは、この増幅において
使用されるヌクレオチドのプールは、この標識を増幅産物へ組み込むように、標
識される。
【0159】 (スクリーニングアッセイ) 本発明は、VSHK−1レセプターシグナル伝達活性を調節する薬剤を同定す
るためのスクリーニング方法、VSHK−1レセプターリガンドである薬剤を同
定するための方法、細胞中のVSHK−1レセプターポリペプチドのレベルを調
節する薬剤を同定するための方法、および細胞中のVSHK−1 mRNAのレ
ベルを調節する薬剤を同定するための方法を提供する。
【0160】 用語「薬剤」、「物質」および「化合物」は、本明細書において交換可能に使
用される。候補薬剤は、多くの化学的クラス、代表的には、合成の無機分子もし
くは有機分子、半合成の無機分子もしくは有機分子、または天然に存在する無機
分子もしくは有機分子を包含する。候補薬剤は、50を超える分子量および約2
,500ダルトン未満を有する、低分子量の有機化合物であり得る。候補薬剤は
、ペプチドまたはペプトイドであり得る。候補薬剤は、タンパク質との構造的相
互作用、特に水素結合、に必要な官能基を含み得、そして、代表的に、少なくと
もアミン基、カルボニル基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を含み、そし
て少なくとも2つの官能的化学基を含み得る。この候補薬剤は、1つ以上の上記
の官能基で置換される、環式炭素構造もしくは複素環式構造および/または芳香
族構造もしくは多芳香族(polyaromatic)構造を含み得る。候補薬
剤はまた、生体分子(ペプチド、サッカリド、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピ
リミジン、誘導体、構造的アナログまたはそれらの組合せを含む)において見出
される。
【0161】 候補薬剤は、広範な種々の供給源(合成化合物または天然化合物のライブラリ
ーを含む)から得られる。例えば、多くの手段は、広範な種々の有機化合物およ
び生体分子のランダムなおよび指向された合成(ランダム化されたオリゴヌクレ
オチドおよびオリゴペプチドの発現を含む)のために利用可能である。あるいは
、細菌抽出物、真菌抽出物、植物抽出物およ動物抽出物の形態において天然化合
物のライブラリーは、利用可能であるか、または容易に生成される。さらに、天
然または合成で生成されたライブラリーおよび化合物は、従来の化学的手段、物
理的手段および生化学的手段を通じて容易に改変され、そしてコンビナトリアル
ライブラリーを生成するために使用され得る。公知の薬学的薬剤は、指向された
かまたはランダムな化学的改変(例えば、アシル化、アルキル化、エステル化、
アミド化など)に供されて、構造的アナログを生成し得る。
【0162】 このスクリーニングアッセイが、結合アッセイである場合、1つ以上の分子が
標識に結合され得、ここで、この標識は、検出可能なシグナルを直接的または間
接的に提供し得る。種々の標識としては、放射性同位体、蛍光剤、化学発光剤、
酵素、特異的結合分子、粒子(例えば、磁気粒子など)が挙げられる。特異的結
合分子としては、対(例えば、ビオチンおよびストレプトアビジン、ジゴキシン
およびアンチジゴキシン(antidigoxin)など)が挙げられる。この
特異的結合メンバーについて、相補的メンバーは、通常、公知の手順に従って検
出を提供する分子を用いて標識される。
【0163】 種々の他の試薬は、スクリーニングアッセイにおいて含まれ得る。これらとし
ては、最適なタンパク質−タンパク質結合を容易にし、および/または非特異的
相互作用もしくはバックグラウンド相互作用を低減する、塩、中性タンパク質(
例えば、アルブミン)、界面活性剤などのような試薬が挙げられる。このアッセ
イの効力を改善する試薬(例えば、プロテアーゼインヒビター、ヌクレアーゼイ
ンヒビター、抗菌剤など)が、使用され得る。混合物の成分は、必須な結合を提
供する任意のオーダーで付加される。インキュベーションは、任意の適切な温度
、代表的には4℃と40℃との間で、実施される。インキュベーション時間は、
至適活性について選択されるが、これはまた、迅速な高処理能スクリーニングを
容易にするために最適化され得る。代表的には、0.1時間と1時間との間が、
十分である。
【0164】 (VSHK−1レセプターリガンド、アゴニスト、およびアンタゴニストを検
出する方法) VSHK−1レセプターポリペプチドはまた、化合物のライブラリー(例えば
、ペプチドライブラリー)をスクリーニングしてレセプター結合部分を同定する
ために用いられ得る。レセプター結合部分はリガンドを含む。リガンドはレセプ
ターアゴニストまたはアンタゴニストであってもよい。従って、本発明のスクリ
ーニング方法は、VSHK−1レセプターポリペプチドリガンドを同定する方法
、およびVSHK−1レセプターシグナル伝達活性を遂行するかまたは調節する
因子を同定する方法を含む。本明細書において用いる場合、用語「調節する(m
odulate)」は、「増加する」または「減少する」を包含する。アッセイ
は、インビトロで行われ、そして細胞に基づいてもまたは無細胞でもよい。
【0165】 VSHK−1レセプターリガンドを同定するための方法は、一般に以下を含む
:a)試験されるべき物質とVSHK−1レセプターポリペプチドを含むサンプ
ルを接触させる工程;およびb)この物質の存在下で、VSHK−1レセプター
ポリペプチドのシグナル伝達活性をアッセイする工程。物質の存在下でのシグナ
ル伝達は、この物質がVSHK−1レセプターリガンドであるという指標である
【0166】 VSHK−1レセプターポリペプチドのシグナル伝達活性を調節する物質を同
定する方法は、一般に以下を含む:a)試験されるべき物質をVSHK−1レセ
プターポリペプチドを含有するサンプルと接触させる工程;およびb)この物質
の存在下で、VSHK−1レセプターポリペプチドのシグナル伝達活性をアッセ
イする工程。適切なコントロール(例えば、試験されている物質の非存在下でV
SHK−1レセプターポリペプチドを含むサンプル)中のVSHK−1レセプタ
ーシグナル伝達活性と比較してシグナル伝達活性の増加または減少は、この物質
がVSHK−1レセプターポリペプチドのシグナル伝達活性を調節することを示
す。シグナル伝達活性の増加は、この物質がVSHK−1レセプターアゴニスト
であることを示す。アゴニストは、一般に、ほとんど同様に(同様にまたはより
よく)、公知のリガンドよりもシグナル伝達を促進する。シグナル伝達活性の減
少は、この物質がVSHK−1レセプターアンタゴニストであることを示す。レ
セプターアンタゴニストを同定するために、アッセイ結果は、一般に公知のリガ
ンドによって媒介されるシグナル伝達レベルと比較される。
【0167】 詳細には以下に示すように、シグナル伝達活性は、以下:細胞内Ca2+、細胞
内IP3および、細胞内DAGの一つ以上のレベルを測定することによってアッ
セイされ得る。シグナル伝達活性は、インタクトな真核生物細胞においてインビ
トロで、あるいは、無細胞膜標品において測定され得る。使用する細胞は、細胞
膜における内因性のVSHK−1レセプターポリペプチドを発現する細胞であっ
てもよい。あるいは、この細胞は、VSHK−1レセプターのシグナル伝達活性
のために必要な他成分がこの細胞に存在する限り、VSHK−1レセプターポリ
ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む組換構築物によって形質導入され
得る。これらの状況では、VSHK−1レセプターポリペプチドをコードしてい
るヌクレオチド配列は、アッセイに依存して、異種のプロモーター(例えば.誘
導性プロモーター、構成的プロモーターなど)に作動可能に連結され得る。
【0168】 いくつかの実施形態において、候補因子は、ペプチドである。レセプター結合
ペプチドを同定するために種々の方法が記載されていた。そのいずれかは本明細
書における使用に適しており得る。以下は、適切な方法の2つの非限定的な例で
ある。
【0169】 ペプチドの「ライブラリー」は、米国特許第5,010,175号において開
示される方法に従って合成され得る。簡略には、当業者はペプチドの混合物を調
製する。次いでこれは所望のシグナル伝達活性およびレセプター結合活性を呈し
ているペプチド決定するためにスクリーニングされる。米国特許第5,010,
175号において開示される方法では、適切なペプチド合成支持体(例えば、樹
脂)は、適切に保護された、活性化されたアミノ酸の混合物に結合される。反応
混合物中のそれぞれのアミノ酸の濃度は、この産物が開始樹脂に連結するアミノ
酸の等モル混合物であるように、平衡されるか、またはその結合反応率に対して
反比例して調節される。次いで、結合したアミノ酸は、脱保護されて、全ての可
能なジペプチドの等モル混合物を形成するようにバランスのとれた別のアミノ酸
混合物と化学反応される。このプロセスは、所望の長さのペプチド(例えば、ヘ
キサマー)の混合物が形成されるまで繰り返される。以下の点に注意のこと:各
工程において全てのアミノ酸を含む必要があるというわけではない:いくつかの
工程においては、ただ1つまたは2つのアミノ酸のみを含み得(例えば、特定の
アミノ酸が所定の位置に必須であることが公知である場合)、従ってこの混合物
の複雑性を低下させる。ペプチドライブラリーの合成が終了した後、選択された
VSHK−1レセプターポリペプチドに対する結合について、このペプチド混合
物をスクリーニングする。次いで、VSHK−1レセプターシグナル伝達活性を
阻害または増強する能力について、このペプチドを試験する。次いで、所望の活
性を呈示するペプチドを単離および配列決定する。
【0170】 レセプター結合ペプチドを同定するための別の方法は、PCT WO91/1
7823に提供される。この方法は、米国特許第5,010,175号に記載さ
れる方法と類似している。しかし合成樹脂と活性化アミノ酸の混合物との反応の
代わりに、この樹脂を20の等量の部分に(またはその工程に添加されるべき異
なるアミノ酸の数に対応する部分の数に)分割し、そして、各アミノ酸を別々に
樹脂のその部分と結合させる。次いで、この樹脂部分を組み合わせ、混合し、そ
して再度、第2のアミノ酸との反応のための多数の等量部分に分割する。この様
式では、各反応は完了まで容易に進行され得る。さらに、当業者は、それぞれの
工程で全ての樹脂を組み合わせるよりも、並行して部分を処理することにより別
の「サブプール」を維持し得る。これにより、ペプチドが任意の観察されたレセ
プター結合活性またはシグナル伝達活性の原因であることを決定するプロセスは
容易になる。
【0171】 このような場合、例えば、1〜2,000の候補物を含有するサブプールは、
それぞれ所望のVSHK−1レセプターポリペプチドに曝露される。次いで、ポ
ジティブな結果を生じる各サブプールは、例えば、20〜100の候補物を含有
するより小さいサブプール(サブ−サブプール)のグル−プとして再合成され、
そして再アッセイされる。ポジティブなサブ−サブプールは、個々の化合物とし
て再合成され得、そしてアッセイされて最終的に、高い結合定数を示すペプチド
を決定し得る。次いで、これらのペプチドは、VSHK−1レセプターシグナル
伝達活性を阻害または増強する能力について試験され得る。’17823および
米国特許第5,194,392号(本明細書において参考として援用される)に
記載される方法は、並行した自動化技術によりこのようなプールおよびサブプー
ルの調製を可能にし、この結果、全ての合成および再合成は、数日中に行われ得
る。
【0172】 VSHK−1レセプター結合リガンド、アゴニスト、およびアンタゴニストと
して作用する化合物は、任意の公知の方法を用いてスクリーニングされる。本明
細書中に開示される方法は、現在好ましい。アッセイ条件は、VSHK−1レセ
プターシグナル伝達が、インビボで示される条件(すなわち、物理的pH、温度
、イオン強度など)に概念的に似ている。適切なアゴニストまたはアンタゴニス
トは、細胞もしくは被験体に対する毒性の副作用を引き起こさない濃度でのVS
HK−1レセプターシグナル伝達活性の強力な阻害または増強を示す。VSHK
−1レセプターリガンド結合部位に結合することに対して競合するアゴニストま
たはアンタゴニストは、VSHK−1レセプター濃度に等しいか、またはより高
い濃度を必要とし得るが、VSHK−1レセプターに対して不可逆的に結合し得
るインヒビターは、VSHK−1レセプター濃度のオーダーの濃度で添加され得
る。
【0173】 (シグナル伝達アッセイ) シグナル伝達アッセイおよび他の生物学的アッセイは、アゴニストおよびアン
タゴニスト(ネイティブのVSHK−1の変異体、フラグメント、および融合体
)を同定するために有用である。シグナル伝達は、Ca+放出、イノシトール三
リン酸濃度、および/またはcAMP濃度により測定され得る。シグナル伝達プ
ロトコルは、当業者に公知であり、そして例えば、Signal Transd
uction Protocol:Methods in Molecular
Biology、41巻、KendallおよびHill編、Humana
Press,1995;およびSignalling by Inositid
es:A Practical Approach,Shears編、IRL
Press,1997を含む、種々の文献に詳細に記載されている。
【0174】 殆どの細胞性Ca2+イオンは、ミトコンドリア、小胞体、および他の細胞質小
胞内に隔離されるが、VSHK−1に対するリガンドの結合は、細胞質における
遊離のCa2+イオンの増加を引き起こす。蛍光色素(例えば、fura−2)を
用いて、遊離のCa2+の濃度をモニターし得る。fura−2のエステルは、V
SHK−1レセプターポリペプチドを発現する宿主細胞の培地に添加される。f
ura−2エステルは、親油性であり、そして膜を横切って拡散する。一旦細胞
内に入ると、fura−2エステルは、サイトゾルエステラーゼにより、その非
親油性形態へと加水分解されて、次いでこの色素は、細胞の外に逆拡散される。
fura−2の非親油性形態は、それが遊離のCa2+イオンに結合する場合に蛍
光を発する。これは、VSHK−1レセプターポリペプチドに対するリガンドの
結合後に放出される。この蛍光は、340nmまたは500nmの励起スペクト
ル、および500nmの蛍光スペクトルで、細胞の溶解なしに測定され得る。例
えば、遊離の細胞内Ca2+濃度を測定するアッセイの例としては、Sakura
iら、EP 480 381 およびAdachiら、FEBS Lett 3
11(2):179−183(1992)を参照のこと。
【0175】 細胞質Ca2+濃度の上昇は、ホスファチジルイノシトール4,5−ビスリン酸
の加水分解に先行される。形質膜の酵素であるホスホリパーゼCによるこのリン
脂質の加水分解は、1,2−ジアシルグリセロール(DAG)(これは膜内に残
留し、そして水溶性イノシトール1,4,5−三リン酸(IP3))を生じる。
内在性のリガンドまたはアゴニストの結合は、DAGおよびIP3の濃度を増加
させる。従って、シグナル伝達活性は、これらの加水分解産物の濃度をモニタリ
ングすることにより測定され得る。
【0176】 IP3濃度を測定するために、放射性標識化3H−イノシトールは、VSHK−
1レセプターポリペプチドを発現する宿主細胞の培地へと添加される。3H−イ
ノシトールが細胞により取り込まれ、そして内在性のリガンドまたはアゴニスト
を用いて細胞を刺激した後に、得られたイノシトール三リン酸は、一リン酸およ
び二リン酸の形態から分離され、そして測定される。Sakuraiら、EP
480 381を参照のこと。あるいは、Amershamは、イノシトール1
,4,5−三リン酸アッセイ系を提供する。この系を用いて、Amersham
は、トリチル化イノシトール1,4,5−三リン酸、および他のイノシトールリ
ン酸から放射性イノシトールを区別し得るレセプターを提供する。これらの試薬
を用いて、有効かつ正確な競合アッセイを行って、イノシトール三リン酸レベル
を決定し得る。
【0177】 (VSHK−1 mRNAおよび/またはVSHK−1レセプターポリペプチ
ドのレベルを調節する薬剤の検出する方法) 細胞に基づく広範な種々のアッセイは、例えば、cDNAが過剰発現されるよ
うな、VSHK−1レセプターコードcDNAを含む構築物、またはレポーター
遺伝子に作動可能に連結されたVSHK−1プロモーターを含む構築物を用いて
形質転換された哺乳動物細胞を用いて、VSHK−1 mRNAのレベルを調節
する薬剤を同定するために用いられ得る。
【0178】 あるいは、本発明は、薬剤、特に生物学的に活性な薬剤(これは細胞における
VSHK−1発現のレベルを調節する)を同定するための方法を提供し、この方
法は、以下:試験される候補薬剤とVSHKレセプターポリペプチドをコードす
る核酸を含む細胞とを組み合わせる工程;およびVSHK−1発現に対するこの
薬剤の効果を決定する工程を包含する。VSHK−1発現レベルの「調節」は、
試験される薬剤を欠くコントロールと比較した場合、VSHK−1 mRNAお
よび/またはVSHK−1ポリヌクレオチドによりコードされるVSHK−1レ
セプターポリペプチドのレベルを増加させることおよび減少させることを含む。
細胞と試験される候補薬剤との接触後の、VSHK−1 mRNAおよび/また
はポリペプチドのレベル(すなわち、量)における、薬剤が添加されないコント
ロールと比較して、約1.25倍、通常少なくとも1.5倍、通常少なくとも約
2倍、通常少なくとも約5倍、通常約10倍以上の増加または減少は、この薬剤
がVSHK−1発現を調節することの指示である。
【0179】 VSHK−1発現に対する効果について試験される薬剤は、周知のアッセイ(
例えば、トリパンブルー色素排除、MMT([3−(4,5−ジメチルチアゾー
ル−2−イル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロミド])アッ
セイなど)を用いて、アッセイにおいて用いられる細胞に対して示し得る、任意
の細胞傷害活性について、評価される。細胞傷害活性を示さない薬剤は、候補薬
剤と考えられる。
【0180】 このアッセイにおいて使用される細胞は、齧歯類細胞およびヒト細胞を含むが
、これらに限定されない、通常の哺乳動物細胞である。この細胞は、主に細胞培
養物であってもよいし、不死化細胞株であってもよい。
【0181】 そのレベルが測定され得るVSHK−1 mRNAおよび/またはポリペプチ
ドは、内因性VSHK−1ポリヌクレオチドによってコードされ得るか、あるい
はVSHK−1ポリヌクレオチドは、組換えベクター中に含まれかつ細胞中に導
入されるものであり得る。すなわち、VSHK−1 mRNAおよび/またはポ
リペプチドは、内因性VSHK−1ポリヌクレオチドによってコードされ得る。
例えば、組換えベクターは、単離されたVSHK−1転写制御配列(例えば、レ
ポーター遺伝子(例えば、β−ガラクトシダーゼ、CAT、ルシフェラーゼ、ま
たは発現について容易にアッセイされ得る他の遺伝子)に作動可能に連結された
プロモーター配列)を含み得る。これらの実施形態において、細胞中でVSHK
−1発現のレベルを調節する薬剤を同定するための方法は:レポーター遺伝子に
作動可能に連結されたVSHK−1遺伝子転写制御エレメントを含む核酸を含む
細胞中で試験される候補薬剤を合わせる工程;およびレポーター遺伝子発現に対
する上記薬剤の効果を決定する工程を包含する。組換えベクターは、単離された
VSHK−1転写制御配列(例えば、VSHK−1レセプターポリペプチドをコ
ードする配列に作動可能に連結されたプロモーター配列)を含み得るか;または
その転写制御配列は、検出を容易にするポリペプチドに融合されたVSHK−1
レセプターポリペプチドを含むVSHK−1融合タンパク質についてのコード配
列に作動可能に連結され得る。これらの実施形態において、その方法は、試験さ
れる候補薬剤を、VSHK−1レセプターポリペプチドコード配列に作動可能に
連結されたVSHK−1遺伝子転写調節エレメントを含む核酸を含む細胞と合わ
せる工程;およびVSHK−1発現に対する上記薬剤の効果を決定する工程(そ
の決定は、その細胞によって産生されるVSHK−1 mRNA、VSHK−1
レセプターポリペプチド、またはVSHK−1融合ポリペプチドの量を測定する
ことによって実行され得る)を包含する。
【0182】 細胞に基づくアッセイは、一般的に、細胞を、試験される薬剤と接触させる工
程、試験サンプルを形成する工程、および、適切な時間の後に、VSHK−1発
現に対するその薬剤の効果を評価する工程を包含する。コントロールサンプルは
、候補薬剤が加えられていない以外は同じ細胞を含む。VSHK−1発現レベル
は、試験サンプルとコントロールサンプルの両方において測定される。試験サン
プル中のVSHK−1発現レベルと、コントロールサンプル中のそのレベルとの
間の比較がなされる。VSHK−1発現は、従来のアッセイを使用して評価され
得る。例えば、哺乳動物細胞株が、VSHK−1の発現を生じる構築物を用いて
形質転換される場合、VSHK−1 mRNAレベルが、上記のように検出およ
び測定され得るか、またはVSHK−1レセプターポリペプチドレベルが、上記
のように検出および測定され得る。薬剤を細胞と接触させる適切な時間の期間が
経験的に決定され得、そしてそれは、一般的に細胞への薬剤の侵入を可能にし、
かつ薬剤がVSHK−1 mRNAレベルおよび/またはVSHK−1ポリペプ
チドレベルに対する測定可能な効果を有するに十分な時間である。一般的に、適
切な時間は10分間〜24時間の間、より代表的には約1〜8時間の間である。
VSHK−1 mRNAレベルを測定する方法は当該分野で公知であり、それら
のいくつかは上記に記載されており、そしてこれらの方法のいずれもが、細胞中
のVSHK−1 mRNAレベルを調節する薬剤を同定するために本発明の方法
において使用され得、これらの方法には、PCR(例えば、検出可能に標識され
たオリゴヌクレオチドプライマーを利用するPCR)および種々のハイブリダイ
ゼーションアッセイのいずれかが含まれるがこれらに限定されない。同様に、V
SHK−1レセプターポリペプチドレベルは、任意の標準的な方法を用いて測定
され得、それらのいくつかは、本明細書中に記載されており、これらの方法には
、ELISA(例えば、VSHK−1レセプターポリペプチドに特異的な、検出
可能に標識された抗体を利用するELISA)のようなイムノアッセイが含まれ
るがこれに限定されない。
【0183】 (同定された基質を含む組成物) 本発明はさらに、上記に記載したスクリーニング方法のいずれかによって同定
される基質を提供する。その基質は、その基質を含む組成物中で提供され得る。
これらの組成物には、意図される用途に適切な基質の所望される用途に従って選
択される緩衝液が含まれ得る。当業者は、適切な緩衝液を容易に選択し得、広範
な種々のそれらは当該分野において公知であり、意図される用途のために適切で
ある。いくつかの例において、その組成物は、薬学的に受容可能な賦形剤を含み
得、種々のそれらは当該分野において公知であり、そして本明細書中において詳
細に議論する必要はない。薬学的に受容可能な賦形剤は、例えば、「Remin
gton:The Science and Practice of Pha
rmacy」第19版(1995)Mack Publishing Co.を
含む種々の刊行物において十分に記載されてきた。
【0184】 (処置方法) (VSHK−1レセプター媒介障害の処置) 処置または寛解の方法は、 翻訳および/または転写を阻害するため; 生物学的活性を阻害するため; ワクチン抗原として;および 免疫系インデューサーとして、 使用され得る、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗体、またはそれらの組み合
わせの組成物を投与する工程を包含する。このような組成物は、全身的にまたは
所望の部位に局所的に投与され得る。例えば、誤って調節される遺伝子または遺
伝子発現産物の調節が使用されて、VSHK−1レセプター媒介障害および/ま
たは付随する物理的および生物学的徴候を処置し得る。
【0185】 治療組成物は、以下の1つ以上を含み得る:(1)細胞中でVSHK−1 m
RNAレベルを減少させるリボザイムおよび/またはアンチセンス分子;(2)
VSHK−1レセプターポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む構築
物;(3)本発明の抗体;(4)本発明のVSHK−1レセプターポリペプチド
;(5)VSHK−1リガンド;(6)VSHK−1レセプターアゴニスト;(
7)VSHK−1アンタゴニスト。
【0186】 本発明の方法は、一般的に、真核生物細胞を、基質と接触させる工程を包含し
、これは、細胞に侵入した後に、VSHK−1レセプターポリペプチドのシグナ
ル伝達活性を阻害および/または調節するか、ならびに/あるいは真核生物細胞
中でのVSHK−1 mRNAおよび/またはVSHK−1レセプターポリペプ
チドのレベルを調節する。一般的に、その細胞は、基質の有効量を含む組成物と
接触される。
【0187】 VSHK−1レセプターポリペプチドのシグナル伝達活性を調節する物質の有
効量は、この物質の非存在下でのVSHK−1レセプターポリペプチドのシグナ
ル伝達活性と比較した場合、少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約
15%、より好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50
%以上、VSHK−1レセプターポリペプチドのシグナル伝達活性を増大または
減少させる量である。細胞におけるVSHK−1 mRNAのレベルを調節する
物質の有効量は、この物質の非存在下でのVSHK−1 mRNAのレベルと比
較した場合、少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約15%、より好
ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%以上、VSH
K−1 mRNAレベルを増大または減少させる量である。細胞におけるVSH
K−1レセプターポリペプチドのレベルを調節する物質の有効量は、この物質の
非存在下でのVSHK−1レセプターポリペプチドのレベルと比較した場合、少
なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約15%、より好ましくは少なく
とも約25%、より好ましくは少なくとも約50%以上、VSHK−1レセプタ
ーポリペプチドのレベルを増大または減少させる量である。
【0188】 本発明の方法についての標的である細胞は、(1)正常レベルより低いレベル
でVSHK−1 mRNAおよび/またはVSHK−1ポリペプチドを発現する
細胞;(2)異常な機能を有するVSHK−1レセプターポリペプチドを発現す
る細胞;または(3)VSHK−1レセプターポリペプチドを正常に発現する細
胞(例えば、心臓細胞)である。
【0189】 (薬学的組成物および治療的使用) 薬学的組成物は、ポリペプチド;抗体;VSHK−1リガンド、アンタゴニス
ト、もしくはアゴニスト;および/または本発明のポリヌクレオチドを含み得る
。この薬学的組成物は、治療的に有効な量の、本発明のポリペプチド、抗体、ま
たはポリヌクレオチドのいずれかを含む。
【0190】 用語「治療的に有効な量」とは、本明細書中で使用される場合、所望の疾患ま
たは状態を処置、改善、または予防するか、あるいは検出可能な治療的効果また
は予防効果を示す治療的薬剤の量をいう。この効果は、例えば、化学的マーカー
または抗原レベルにより検出し得る。治療的効果はまた、身体的症状の低減(例
えば、体温の低下)を含む。被験体に対する正確な有効量は、被験体の大きさお
よび健康状態、状態の性質および程度、ならびに投与のために選択された治療剤
または治療剤の組み合わせに依存する。従って、予め正確な有効量を特定するこ
とは有用ではない。しかし、所定の状況についての有効量は、慣用的な実験法に
より決定され得、そして臨床医の判断内にある。
【0191】 本発明の目的に関して、有効量は、投与される個体において約0.01mg/
kg〜50mg/kgまたは約0.05mg/kg〜約10mg/kgのポリヌ
クレオチド、ポリペプチドまたは抗体の組成物である。
【0192】 薬学的組成物はまた、薬学的に受容可能なキャリアを含み得る。用語「薬学的
に受容可能なキャリア」とは、治療的薬剤(例えば、抗体またはポリペプチド、
遺伝子、および他の治療的薬剤)の投与のためのキャリアをいう。この用語は、
それ自体が、組成物を与えられた個体に対して有害な抗体の生成を誘導しない任
意の薬学的キャリアをいう。そしてこれは、過度な毒性なく、投与され得る。適
切なキャリアは、大きな、ゆっくりと代謝される巨大分子(例えば、タンパク質
、ポリサッカライド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、重合アミノ酸、アミノ酸コ
ポリマー、および不活性ウイルス粒子)であり得る。このようなキャリアは、当
業者に周知である。
【0193】 薬学的に受容可能な塩は、薬学的組成物において使用され得る(例えば、無機
酸塩(例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩など);および有機酸
の塩(例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩など))。薬
学的に受容可能な賦形剤の詳細な議論は、Remington‘s Pharm
aceutical Sciences(Mack Pub.Co.,N.J.
1991)において利用可能である。
【0194】 治療的組成物における薬学的に受容可能なキャリアは、液体(例えば、水、生
理食塩水、グリセロールおよびエタノール)を含み得る。さらに、補助物質(例
えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝化物質など)は、このようなビヒクル中に
存在し得る。代表的には、治療的組成物は、注射可能物(液体溶液または懸濁液
としてのいずれか)として調製され;注射前に液体ビヒクルにおいて溶液、また
は液体ビヒクルにおいて懸濁液に適切な固体形態もまた調製され得る。リポソー
ムは、薬学的に受容可能なキャリアの定義内に含まれる。
【0195】 治療的薬剤は、種々の方法において、すなわち、経口的に、局所的に、非経口
的に(例えば、皮下に、腹腔内に)、ウイルス感染により、血管内などに投与さ
れ得る。吸入処置もまた、重要であり得る。導入の様式に依存して、化合物は、
種々の方法において処方され得る。処方物中の治療的に活性な化合物の濃度は、
約0.1〜100重量%まで変化し得る。
【0196】 薬学的組成物は、種々の形態(例えば、顆粒、錠剤、丸剤、坐剤、カプセル剤
、懸濁液、軟膏、ローションなどに調製され得る。経口的使用または局所的使用
のために適切な薬学的グレードの有機または無機のキャリアおよび/または希釈
剤を使用して、治療的に活性な化合物を含む組成物を作製し得る。当該分野で公
知の希釈剤としては、水性媒体、植物油ならびに動物油および脂肪が挙げられる
。安定化剤、湿潤剤および乳化剤、浸透圧を変化させるための塩または適切なp
H値を確保するための緩衝液、および皮膚透過性増強剤が、補助剤として使用さ
れ得る。
【0197】 一旦処方されると、本発明のポリヌクレオチド組成物は、(1)被験体に直接
投与され得るか;(2)エキソビボで被験体由来の細胞に送達され得るか;また
は(3)組換えタンパク質の発現のためにインビトロで送達され得る。
【0198】 エキソビボ送達または形質転換細胞の被験体への再移植のための方法は、当該
分野で公知であり、例えば、国際公開番号WO93/14778に記載される。
エキソビボ適用において有用な細胞の例としては、例えば、幹細胞(特に造血系
)、リンパ球、マクロファージ、樹状細胞、または腫瘍細胞が挙げられる。
【0199】 一般に、エキソビボおよびインビトロでの両方の適用についての核酸の送達は
、例えば、デキストラン媒介性トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿、
ポリブレン媒介性トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレ
ーション、リポソームにおけるポリヌクレオチドのカプセル化、および核内への
DNAの直接的な微量注入(すべて当該分野において十分に公知)によって達成
され得る。
【0200】 本発明は、ここで、特に有利な実施形態を示す、以下の実施例を参照すること
によって例示される。しかし、これらの実施形態は、例示的であり、そして本発
明をいかなる様式にも制限するものとして解釈されないことに留意するべきであ
る。
【0201】 (実施例) (実施例1) (VSHK−1のcDNAクローニングおよび特徴付け) VSHK−1 cDNAを、クローニングし、そして配列決定した。図1に示
されるように、cDNA配列(配列番号1)は、2つの潜在的なMet開始コド
ン(これらのうちの最初は、コンセンサスKozak配列を有する)を有する。
全長VSHK−1 cDNAは、7回膜貫通レセプターに代表的ないくつかの保
存されたモチーフを有する、350アミノ酸のポリペプチド(配列番号2)をコ
ードする。図2において、推定膜貫通ドメインに下線を付し、そして1〜7と印
を付ける。このアミノ酸配列は、3つの潜在的なNグリコシル化部位(2つは、
アミノ末端部分にあり(図1において下線を付している「NQS」および「NG
T」)、そして1つは第3の細胞外ループにある(図1において下線を付してい
る「NMS」))を有する。EST H67224(GenBank登録番号H
67224)は、配列番号1のヌクレオチド324〜651に同一である(ES
T H67224において、「n」すなわち未同定のヌクレオチドを除く)32
8ヌクレオチド配列を提供する。
【0202】 図2に示されるように、VSHK−1 mRNAは、心臓組織において優勢に
見出される。かすかなまたは検出不可能なハイブリダイゼーションが、脳、胎盤
、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、および膵臓からのmRNAで検出された。心臓にお
いて、3つのRNA種を同定した:1.3kb;2.0kb;および5.0kb
の種。図1に示されるcDNAは、2.0kb形態に対応する。選択的ポリアデ
ニル化部位の使用は、1.3形態を説明し得る。
【0203】 ゲノム分析は、ヌクレオチド74にイントロンを示し、ここでスプライスドナ
ー部位およびスプライスアクセプター部位は、それぞれ、ACTACCAACA
Ggttggtacttta(配列番号3)およびctttgccatctag
AGTGGAGCC(配列番号4)である。3.0kbイントロンが転写され、
そして5.0kbのmRNA種を説明し得る。
【0204】 VSHK−1のアミノ酸配列を、GenBankにおいて利用可能な既知のア
ミノ酸配列と比較した。デフォルトパラメーターでClustal Wプログラ
ムを使用して、VSHK−1とアミノ酸同一性を共有する配列を、CCR6、C
CR7、およびCXCR2として同定した。CCR6およびCCR7は、配列番
号2に示される配列と、それぞれ、32%および37%のアミノ酸配列同一性を
共有する。そのアライメントを図3に示す。最高のアミノ酸配列同一性は、膜貫
通ドメイン2に見出される。
【0205】 VSHK−1コード領域を、哺乳動物発現ベクターpcDNA3(Invit
rogen)中にクローニングした。pHA−VSHK−1と命名された構築物
はまた、VSHK−1コード配列とともに血液凝集素(hemagglutin
in)(HA)エピトープタグをインフレームで含む。このインサートをインビ
トロで転写させ、そしてイヌ膵臓ミクロソーム膜の存在および非存在下で翻訳さ
せた。この膜の存在下で高分子量形態に改変された、約45kDaの主要なポリ
ペプチドを、観察した。N末端でのさらなるHAタグの存在は、ポリペプチドの
サイズを増大させ、このことは、このシグナル配列が処理されていないことを確
認する。
【0206】 HEK−293細胞を、pHA−VSHK−1またはpcDNA−3(ベクタ
ーコントロール)のいずれかで、TransIt−LT1を使用して、一過性に
トランスフェクトした。ShymalaおよびKhoja(1998)Bioc
hem.37:15918〜15924。トランスフェクションの6時間後、培
地を、10%血清を含有するDMEMに変更した。48時間後に、細胞を、5m
M EDTAを含有する、Ca2+およびMg2+を含まないリン酸緩衝化生理食塩
水を有するプレートから取り出した。インタクトな細胞を、マウスモノクローナ
ル12CA5抗HA抗体(Boehringer)で処理し、次いで、FITC
結合体化抗マウス抗体でインキュベートした。細胞懸濁液を、FACS(蛍光活
性化細胞選別)分析に供した。結果を、図4に示す。ベクターコントロール(破
線)は、バックグランドの結合を示し、一方、pHA−VSHK−1発現細胞(
実線)は、エピトープタグ化タンパク質の発現を示した。
【0207】 (実施例2) (レセプター結合アゴニストおよびアンタゴニストの同定) VSHK−1ペプチドリガンド、アゴニスト、およびアンタゴニストを、以下
の方法を使用して、同定し得る。ランダムペプチドをコードするファージライブ
ラリーの構築は、Devlin、WO91/18980に記載されている。この
ような構築は、以下: 1)ランダムペプチドをコードするオリゴヌクレオチドの生成; 2)野生型ファージでの組換えのための、シャトルベクターであるプラスミド M13LP67の作製;そして 3)組換えによるランダムペプチドをコードするファージの生成、 からなる。一旦、ファージライブラリーが構築されると、VSHK−1レセプタ
ーポリペプチドを使用して、このライブラリーをスクリーニングする。このファ
ージライブラリーから、所望の結合特性を有するペプチドが、それらのレセプタ
ー結合アゴニストまたはアンタゴニストの特性についてアッセイされ得る。
【0208】 (I.ランダムペプチドをコードするオリゴヌクレオチドの生成) 以下の構造を有するオリゴヌクレオチドを、Devlin,WO91/189
80に記載されるような、当該分野において公知の方法を使用して、合成し、そ
して精製した:
【0209】
【化1】 (NNS)15の合成の間に、等量のデオキシヌクレオチドA、CおよびT、お
よび約30%多いGからなる混合物を、Nに対して使用し、そしてCおよびGの
等しい混合物を、Sに対して使用した。デオキシイノシン(i)を、4つの塩基
の各々(A、G、C、およびT)と塩基対合するその能力のために使用した(J
.F.Reidhaar−Olsonら、Science、(1988)24:
53)。あるいは、他の塩基アナログが、J.Habenerら、Proc N
atl Acad Sci USA(1988)85:1735によって記載さ
れるように使用され得る。
【0210】 ランダムペプチド配列をコードするヌクレオチド配列にすぐ先行して、アラニ
ンおよびグルタミン酸残基をコードするヌクレオチド配列がある。これらのアミ
ノ酸は、それらがM13の野生型成熟遺伝子IIIタンパク質の最初の2つのア
ミノ末端残基に対応し、そしてそれ故、以下に記載のように産生された融合タン
パク質の産生を促進し得るので含められた。
【0211】 このランダムペプチド配列の直後に6つのプロリン残基をコードするヌクレオ
チド配列がある。従って、このオリゴヌクレオチドは、以下のアミノ酸配列をコ
ードする: H2N−Ala−Glu−Xaa15−Pro6
【0212】 Xaaは、ランダムDNA配列によりコードされるアミノ酸を示す。以下に記
載のように、このオリゴヌクレオチドは、M13の誘導体中にクローン化され、
上記アミノ酸配列、およびプロリン残基の後に野生型成熟遺伝子IIIの全体を
有する成熟融合タンパク質を産生する。
【0213】 (II.野生型ファージとの組換えのための、シャトルベクターであるプラス
ミドM13LP67の構築) プラスミドM13LP67を用いて、ランダムペプチド/遺伝子III融合タ
ンパク質構築物を発現した。M13LP67はM13mp19に由来した。
【0214】 要約すれば、M13mp19は、2つの方法で改変された。第1の改変は、マ
ーカー遺伝子βラクタマーゼをビリオンのポリリンカー領域中に挿入することか
らなった。これは、プラスミドpAc5からPCR増幅によりこの遺伝子を得る
ことからなった。pAc5テンプレートにアニールしたオリゴヌクレオチドプラ
イマーは以下の配列を有する: 5’GCT GCC CGA GAG ATC TGT ATA TAT GA
G TAA ACT TGG3’(配列番号7);および 5’GCA GGC TCG GGA ATT CGG GAA ATG TG
C GCG GAA CCC3’(配列番号8) βラクタマーゼ遺伝子の増幅されたコピーを、制限酵素BglIIおよびEc
oRIで消化し、そして改変されたM13mp19の複製形態をBamHIおよ
びEcoRIで消化した。所望のフラグメントをゲル電気泳動により精製し、連
結し、そしてE.coli株DH5α(BRL)中に形質転換した。この挿入片
を保持するファージで形質転換されたE.coliを、アンピシリンプレート上
で選択した。このように生成されたファージを、JD32と呼んだ。
【0215】 このファージのプラスミド形態であるpJD32(M13mp19Ampr
を変異誘発し、2つの制限部位EagIおよびKpnIを、遺伝子III中に、
この領域中にコードされるアミノ酸を改変することなく導入した。この制限部位
は、M.Innisら、「PCR Protocols−−A Guide t
o Methods and Applications」(1990)、Ac
ademic Press、Inc.によって記載されるように、標準的なPC
Rインビトロ変異誘発技法を用いて導入された。
【0216】 KpnI部位は、位置1611における配列TGTTCCをGGTACCに変
換することにより構築された。変異誘発を行うために用いた2つのオリゴヌクレ
オチドは以下の配列を有する: LP159:AAACTTCCTCATGAAAAAGTC(配列番号9);お
よびLP162:AGAATAGAAAGGTACCACTAAAGGA(配列
番号10)。
【0217】 EagI制限部位を構築するため、pJD32の位置1631における配列C
CGCTGを、以下の2つのオリゴヌクレオチドを用いてCGGCCGに変えた
:LP160:TTT AGT GGT ACC TTT CTA TTC T
CA CTC GGC CGA AAC TGT(配列番号11);およびLP
161:AAA GCG CAG TCT CTG AAT TTA CCG(
配列番号12)。
【0218】 より詳細には、プライマーLP159、LP162ならびにLP160および
LP161を用いて得たPCR産物を、それぞれ、BspHIおよびKpnI、
ならびにKpnIおよびAlwNIで消化した。これらを、T4リガーゼを用い
て、予めBspHIおよびAlwNIで切断したM13mp19に連結し、M1
3mpLP66を得た。このベクターは、所望のEagIおよびKpnI制限部
位を含むが、アンピシリン耐性遺伝子であるβラクタマーゼを欠いている。従っ
て、このEagIおよびKpnI制限部位およびβラクタマーゼを含むベクター
M13mpLP67を、このベクターをXbaIおよびEcoRIで消化するこ
とによってpJD32からβラクタマーゼ配列を取り出すことにより生成した。
次いで、このβラクタマーゼ遺伝子を、予めXbaIおよびEcoRIで消化し
たM13mpLP66のポリリンカー領域中に挿入した。T4リガーゼを用いた
引き続く連結は、M13mpLP67を生成し、これを用いて、ランダムペプチ
ドライブラリーを生成した。M13mpLP67の構築の図解は、Devlin
ら、PCT WO91/18980に示されている。
【0219】 (ランダムペプチドをコードするファージの産生) ランダムペプチド配列をコードするDNA配列を有するファージを産生するた
めに、M13LP67をEagIおよびKpnIで消化し、そして上記オリゴヌ
クレオチドに連結した。この連結混合物は、45ng/μlの消化されたM13
LP67 DNA、5倍モル過剰のオリゴヌクレオチド、3.6U/μlのT4
リガーゼ(New England Biolabs)、25mM Tris−
HCl、pH7.8、10mM MgCl2、2mM DTT、0.4mM A
TP、および0.1mg/ml BSAから構成された。この連結混合物に添加
される前に、個々のオリゴヌクレオチドは、組み合わされ、そして95℃で5分
間加熱され、そして次に15μLのアリコート中室温まで冷却した。次に、この
連結混合物を室温で4時間、次いで15℃で一晩インキュベートした。次いでこ
の混合物を、以下に記載のようにE.coli中にエレクトロポーションした。
【0220】 M13LP67 DNAを、本質的には、W.Dowerら(1988)Nu
cl.Acids Res.16:6127に記載のように調製したH249細
胞にエレクトロポレートした。H249細胞は、MM294のrecA、supo 、F’kanR誘導体である。簡単に言えば、4×109のH249細胞および
1μgのM13LP67 DNAを、1mM HEPESからなる85μlの低
電導度溶液中で混合した。この細胞/M13LP67DNA混合物を、BTXエ
レクトロポレーションデバイス(BTX Corp.)の冷却した0.56mm
間隔電極中に配置し、そして560ボルトの5ミリ秒パルスに供した。
【0221】 エレクトロポレーションの直後、この細胞を電極アセンブリから取り出し、新
鮮なH249叢細胞と混合し、そして400cm2プレート当たり約2×105
ラークの密度でプレートした。翌日、各プレートからのファージを30mlの新
鮮培地で溶出し、PEG沈降し、20%グリセロール中に再懸濁し、そして−7
0℃で凍結保存した。約2.8×107プラークを採取し、そして数百を分析し
て、ランダムペプチド配列を保有する概数を決定した。
【0222】 ランダムペプチド配列をコードする領域中のDNAを増幅するためにポリメラ
ーゼ連鎖反応を用いて、約50〜90%のファージが遺伝子IIIの5’末端に
69塩基対挿入物を含むことを決定した。このことは、ランダムペプチド配列を
コードするオリゴヌクレオチドの存在を確認した。PCR反応を、標準的な技術
を用いて、そして以下のオリゴヌクレオチドを用いて実施した:5’TCGAA
AGCAAGCTGATAAACCG3’(配列番号13);および5’ACA
GACAGCCCTCATAGTTAGCG3’(配列番号14)。
【0223】 この反応を40サイクルの間実施し、その後産物を2%アガロースゲルにおけ
る電気泳動によって分離した。これらの結果に基づいて、2.8×107プラー
クからのファージが約2×107の異なるランダムアミノ酸配列をコードするこ
とを算定した。
【0224】 (レセプター結合アゴニストおよびアンタゴニストについてのパニング) VSHK−1レセプターに対する親和性を有するペプチドを、以下のようにし
て同定する: 1.)上記のようにして調製した15マーファージ(2.5×1010)を、感染
後2日目に、バキュロウイルス発現ベクターにおいてネイティブVSHK−1を
発現する106 Sf9(Spodoptera frugiperda)細胞
との同時インキュベーションによって選択する。この同時インキュベーションは
、2%脱脂乳を含むグレース培地中で、室温で60分間である。結合ファージを
、6M尿素(pH2.2)で溶出し、pHを2M Tris−HClを添加する
ことにより中和し、そしてアッセイする。ファージを、固体寒天プレート上でプ
ラークとして増幅し、Tris緩衝化生理食塩水で溶出し、そしてポリエチレン
グリコールで沈降した。 2.)ラウンド1から生じたファージを、3.1×1011ファージを用いて2%
脱脂乳および10mM HEPESを含むDMEMで細胞を7.1×105の密
度でプレートした後2日目に、ネイティブVSHK−1を発現するCHO細胞上
で再選択する。このファージを、ラウンド1に記載のように結合し、溶出し、ア
ッセイし、そして増幅する。 3.)ラウンド2で選択したファージを、ラウンド1について記載のように、感
染後2日目で、ネイティブVSHK−1レセプターを発現するSf9細胞上で再
選択する(106Sf9細胞に対して2.8×1010ファージ)。尿素溶出物か
らのサンプルファージをクローニングし、そしてそれらのDNAを単離し、そし
て配列決定する。
【0225】 いったん推定アゴニストおよびアンタゴニストのアミノ酸配列を決定すると、
合成オリゴペプチドが生成され得、そしてそれらのシグナル伝達活性が、例えば
、Amershamのイノシトール1,4,5−三リン酸アッセイ系(Arli
ngton Heights、Illinois、U.S.A.)によって、ア
ッセイされ得る。
【0226】 VSHK−1レセプターポリペプチドを発現するCHO細胞を、12ウェルプ
レート中で1×105細胞/ウェルの密度でプレートする。この細胞を2日間培
養し、次いで、この細胞を0.2%BSAを含有するPBSで2回洗浄する。次
に、この細胞を同じ培地中に37℃で30分間インキュベートする。細胞に対す
る培地を、0.2% BSAおよび10mM LiClを含有するPBSに交換
し、そしてこの細胞を37℃でさらに30分間インキュベートする。
【0227】 細胞の培地を0.2% BSA、10mM LiCl、およびスクリーニング
により決定された所望の濃度のオリゴペプチドを含有するPBSに交換すること
により、シグナル伝達を誘導する。細胞をこの培地中で5分間インキュベートし
、次いでこの培地を細胞から除去する。次に、0.2容量の氷冷20%(v/v
)過塩素酸(PCA)を細胞に添加して、刺激を停止し、そしてこの細胞をリン
酸イノシトールアッセイについて調製する。この細胞を、氷上、PCA中で20
分間インキュベートする。インキュベーションの開始時に、細胞をラバーポリス
マンを用いてプレートから取り外す。インキュベーション後、この細胞をプレー
トから取り出し、そして2,000×gで15分間、4℃で遠心分離する。上清
を除去し、10N KOHでpH7.5に滴定し、そして氷上で維持する。この
溶液を2,000×gで15分間、4℃で遠心分離し、沈殿物を除去する。次い
で、上清をアッセイし、存在するリン酸イノシトールの量を決定する。
【0228】 Amershamは、三リン酸イノシトール競合アッセイのための試薬を含有
するキットを提供する。キットと共に、イノシトール1,4,5−三リン酸結合
タンパク質が提供され、これは、10%未満がイノシトール1,3,4,5−テ
トラキスリン酸と、そして1%未満が他のイノシトールリン酸と交差反応する。
このアッセイは、放射性標識した三リン酸基を有する結合タンパク質について競
合するイノシトール三リン酸の量を測定する。
【0229】 1)標準物の調製 まず、全ての試薬を2〜8℃で解凍し、次いで十分に混合する。存在するよう
に、8つのポリプロピレンチューブ(12×75mm)に「0.19」、「0.
38」、「0.76」、「1.5」、「3.1」、6.2、「12.5」、およ
び「25pmol」との標識を付ける。「25pmol」との標識を付けたチュ
ーブに1.5mlの水をピペットで入れる。残りの標識を付けた標準チューブに
、500μlの水をピペットで入れる。次に、「25pmol」との標識を付け
たチューブに、正確に100μlの標準溶液(水中3nmolのD−myo−イ
ノシトール1,4,5−三リン酸)を添加する。この溶液を完全に混合する。5
00μlの25pmol溶液を12.5pmolチューブに移し、そしてこの溶
液を十分にボルテックスにかける。残りのチューブを用いてこの1:2希釈を継
続して繰り返す。これらの実験標準物は、各アッセイの直前に調製しなければな
らず、再利用してはならない。キットからの標準溶液は、使用後、再び蓋をし、
すぐに−15℃〜−30℃で保存されなければならない。
【0230】 2)アッセイプロトコル まず、2組のポリプロピレンチューブ(10×55mm)を標識する:「TC
」(全数について);「NSB」(非特異的結合について);「B0」(ゼロ標
準について);「0.19」、「0.38」、「0.76」、「1.5」、「3
.1」、6.2、「12.5」、および「25」pmol(標準について);お
よびサンプルについて所望されるものは何でも。次に、全てのチューブに、10
0μlのアッセイ緩衝液(0.1M Tris緩衝液、pH9.0、4mM E
DTA、および4mg/mlウシ血清アルブミン(BSA))をピペットで入れ
る。B0チューブおよびTCチューブに、それぞれ100μlおよび200μl
の脱イオン水を添加する。次いで、最も希釈した溶液で出発して、100μlの
上記の各標準溶液を、適切に標識したチューブにピペットで入れる。各標準溶液
について新たなピペットチップを使用する。NSBチューブに、100μlのス
トック標準溶液(水中3nmol D−myo−イノシトール1,4,5−三リ
ン酸)をピペットで入れる。100μlのサンプルを適切なサンプルチューブに
添加すべきである。各サンプルについて新たなピペットチップを使用する。
【0231】 100μlのまずはトレーサー(1:1(v/v)水:エタノール中の約1.
0μCiまたは約37kBqのD−ミオ−[3H]イノシトール1,4,5−三
リン酸)を、次に結合タンパク質を、全てのチューブに添加する。全てのチュー
ブをボルテックスして、全ての内容物を徹底的に混合し、次に、15分間氷上で
インキュベートする。次に、結合タンパク質を、以下の遠心分離手順によって単
離する。
【0232】 「TC」と標識した以外の全てのチューブを、2,000×gで、少なくとも
10分間、4℃で遠心分離する。遠心分離後、そのチューブを適切なデカンテー
ションラック中に注意深く配置し、そして上清を注ぎ出して、棄てる。チューブ
を逆さにして、吸収性のティッシュ上に配置し、そして2分間排出させる。次に
、その逆さにしたチューブのふちを、ティッシュ上にしっかりと吸い取り、付着
する任意の液滴を取り除き、そしてチューブの内側を、同様の理由で注意深く交
換する。チューブの底部のペレットを乱さないように、この作業を注意深くする
【0233】 各チューブに対して、200μlの水を添加して、「TC」と標識したチュー
ブ以外のペレットを再懸濁する。このチューブをボルテックスして溶液を徹底的
に混合する。次に、2mlのシンチレーション液を、再懸濁したペレットに添加
する。γシンチレーションカウンター中で、4分間各サンプルの放射活性を測定
する前に、サンプルにキャップをして、徹底的に混合する。
【0234】 (実施例3) (核酸からのVSHK−1レセプターポリペプチドの精製) VSHK−1コード配列を含む発現ベクターでトランスフェクトしたCOS−
7細胞、HEK293細胞、またはCHO細胞を使用するリガンド結合アッセイ
のための膜調製のために、以下のプロトコールを、使用し得る。例えば、COS
−7細胞を、245mm×245mm組織培養プレート中で増殖させ、30μg
のVSHK−1レセプターコードプラスミドDNAでトランスフェクトする。2
日後、その細胞をPBSで洗浄し、そしてその細胞を5mM EDTAおよびプ
ロテアーゼカクテルを含有するPBS中にスクレーピングすることによって、培
養プレートから取り出す。このプロテアーゼカクテルは、0.5mM PMSF
、5μg/mlアプロチニン、5μg/mlロイペプチン、および5μg/ml
ペプスタチンを含有する。細胞を、2,500×gで5分間、4℃で遠心分離す
ることによって収集し、そして1mlのPBS−プロテアーゼカクテル中に再懸
濁する。収集された細胞を、その細胞をプロテアーゼカクテルを含有する20m
lの氷冷した20mMのHEPES緩衝液、pH7.5中に迅速に希釈すること
によって、溶解する。その溶解した細胞を、30,000gで30分間遠心分離
する。細胞膜を含有するペレットを、液相から分離し、次に、そのペレット50
mM HEPES、pH7.5、10mM MgCl2中に再懸濁する。この膜
を、将来の使用のために−70で保存し得る。
【0235】 (寄託の情報) 以下の材料を、American Type Culture Collec
tionに寄託した: 名称 寄託日 受託番号 E.coli宿主DH5α中のVCT170 1998年10月30日 989
68 E.coli宿主DH5α中のVCT181 1998年10月30日 989
67 VCT170は、全長VSHK−1コード配列を含有する。VCT181は、5
’非翻訳領域および部分コード配列を含有する。
【0236】 上記の材料が、American Type Culture Collec
tion、Manassas、Virginia、U.S.A.に、示された受
託番号のもとで、寄託された。この寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際的
承認に関するブタペスト条約の条項のもとで維持される。この寄託は、この特許
の発行の後30年間か、またはこの特許の実施し得る期間のどちらか長い期間維
持される。特許の発行に際して、寄託は、制限されることなく、ATCCから公
衆に利用可能である。
【0237】 これらの寄託は、単に、当業者の便宜のためであり、そしてこれらの寄託は、
寄託が35 U.S.C.§112に必要であることの承認ではない。寄託され
た材料内に含まれるポリヌクレオチドの配列、ならびにそれによってコードされ
るポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書において参考として援用され、そし
て本明細書における配列の書かれた記載との任意の衝突の場合において、支配す
る。寄託された材料を作製、使用、または販売するためには、ライセンスが要求
され得、そして本明細書によってそのようなライセンスは、付与されない。
【0238】 上記の発明は、理解を明確にする目的で、例示および実施例によって幾分詳細
に記載されてきたが、上記の特許請求の範囲の趣旨または範囲を逸脱することな
く特定の変化および変更が本発明に対してなされることが、本発明の教示を考慮
すれば、当業者によって容易に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、VSHK−1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す(それぞ
れ、配列番号1および配列番号2)。
【図2】 図2は、配列番号2のアミノ酸114〜223をコードするVSHK−1ポリ
ヌクレオチドを用いた、種々のヒト組織のノーザンブロット分析の結果を示す。
【図3】 図3は、デフォルトパラメータを用いたClustalWプログラムを使用し
た、配列番号1に示すVSHK−1レセプターポリペプチドアミノ酸配列と、ヒ
トケモカインレセプターCCR6、CCR7およびCXCR2のアミノ酸配列と
のアミノ酸配列整列を示す。
【図4】 図4は、エピトープタグ化されたVSHK−1を発現するHEK293のFA
CS分析の結果を示す。偽トランスフェクトされた細胞(破線)およびエピトー
プタグ化されたVSHK−1発現構築物でトランスフェクトされた細胞(実線)
に結合する、エピトープ特異的な抗体が示される。
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月16日(2000.2.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】 配列番号2に記載される配列を有するVSHK−1レセプターポリペプチドは
、ケモカインレセプターと類似のいくらかの配列を有する。ケモカインレセプタ
ーは、白血球移動において、そしてヒト免疫不全ウイルスの細胞への侵入におい
て中心的な役割を果たす。例えば、Pelchen−Matthewsら(19
99)Immunol.Rev.168:33〜49;Wellsら(1999
)Immunol.Lett.65:35〜40;およびBergerら(19
99)Ann.Rev.Immunol.17:657〜700を参照のこと。
図3Aおよび3Bは、ケモカインレセプターCCR6、CCR7、およびCXC
R2とともに整列される、配列番号2に示される配列を有するVSHK−1レセ
プターポリペプチドを示す。CCR6およびCCR7は、配列番号2に示される
アミノ酸配列と、それぞれ、32%および37%のアミノ酸配列同一性を共有す
る。この整列は、ClustalWプログラムを使用し、このソフウエアの開発
者によって提供されるデフォルトパラメータを使用して、実施された。Clus
talWプログラムは、Thompsonら(1994)Nucl.Acids
Res.22:4673〜4680に記載される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0201
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0201】 (実施例) (実施例1) (VSHK−1のcDNAクローニングおよび特徴付け) VSHK−1 cDNAを、クローニングし、そして配列決定した。図1に示
されるように、cDNA配列(配列番号1)は、2つの潜在的なMet開始コド
ン(これらのうちの最初は、コンセンサスKozak配列を有する)を有する。
全長VSHK−1 cDNAは、7回膜貫通レセプターに代表的ないくつかの保
存されたモチーフを有する、350アミノ酸のポリペプチド(配列番号2)をコ
ードする。図2において、推定膜貫通ドメインに下線を付し、そして1〜7と印
を付ける。このアミノ酸配列は、3つの潜在的なNグリコシル化部位(2つは、
アミノ末端部分にあり(図1Aおよび1Bにおいて下線を付している「NQS」
および「NGT」)、そして1つは第3の細胞外ループにある(図1Aおよび1
Bにおいて下線を付している「NMS」))を有する。EST H67224(
GenBank登録番号H67224)は、配列番号1のヌクレオチド324〜
651に同一である(EST H67224において、「n」すなわち未同定の
ヌクレオチドを除く)328ヌクレオチド配列を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0202
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0202】 図2に示されるように、VSHK−1 mRNAは、心臓組織において優勢に
見出される。かすかなまたは検出不可能なハイブリダイゼーションが、脳、胎盤
、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、および膵臓からのmRNAで検出された。心臓にお
いて、3つのRNA種を同定した:1.3kb;2.0kb;および5.0kb
の種。図1Aおよび1Bに示されるcDNAは、2.0kb形態に対応する。選
択的ポリアデニル化部位の使用は、1.3形態を説明し得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0204
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0204】 VSHK−1のアミノ酸配列を、GenBankにおいて利用可能な既知のア
ミノ酸配列と比較した。デフォルトパラメーターでClustal Wプログラ
ムを使用して、VSHK−1とアミノ酸同一性を共有する配列を、CCR6、C
CR7、およびCXCR2として同定した。CCR6およびCCR7は、配列番
号2に示される配列と、それぞれ、32%および37%のアミノ酸配列同一性を
共有する。そのアライメントを図3Aおよび3Bに示す。最高のアミノ酸配列同
一性は、膜貫通ドメイン2に見出される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】 図1AおよびBは、VSHK−1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示
す(それぞれ、配列番号1および配列番号2)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図3】 図3Aおよび3Bは、デフォルトパラメータを用いたClustalWプログ
ラムを使用した、配列番号1に示すVSHK−1レセプターポリペプチドアミノ
酸配列と、ヒトケモカインレセプターCCR6、CCR7およびCXCR2のア
ミノ酸配列とのアミノ酸配列整列を示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図2】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図3】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12Q 1/02 5/10 1/68 A C12Q 1/02 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 M 33/53 33/566 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G045 AA40 BB20 CB01 DA12 DA13 DA14 DA30 DA36 DA77 DB07 FB02 FB03 4B024 AA01 AA11 BA61 BA63 CA04 DA02 EA03 EA04 GA11 HA01 HA14 HA17 4B063 QA01 QA08 QA18 QQ08 QQ48 QQ53 QQ68 QQ70 QQ89 QR33 QR48 QR56 QS03 QS25 QS33 QS34 QX02 4B065 AA26 AA90 AB01 BA02 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA30 CA40 DA50 DA75 EA23 EA50 FA74

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2のアミノ酸1〜80またはアミノ酸189〜35
    0に示す配列の少なくとも8の連続するアミノ酸を含む、単離されたポリペプチ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記ポリペプチドが、配列番号2に示すアミノ酸配列と少な
    くとも約70%同一である、アミノ酸配列を有する、請求項1に記載の単離され
    たポリペプチド。
  3. 【請求項3】 前記ポリペプチドが配列番号2に示すアミノ酸配列を有する
    、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のポリペプチドおよび緩衝液を含む、組成物
  5. 【請求項5】 VSHK−1レセプターポリペプチドについて特異的な、単
    離された抗体。
  6. 【請求項6】 配列番号2のアミノ酸1〜80またはアミノ酸189〜35
    0に示す配列の少なくとも8の連続するアミノ酸を含むポリペプチドをコードす
    るヌクレオチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 前記ポリヌクレオチドが、配列番号2に示す配列を含むポリ
    ペプチドをコードする、請求項6に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 配列番号1に示す配列のヌクレオチド1〜324またはヌク
    レオチド652〜1890と少なくとも約70%のヌクレオチド配列同一性を有
    するヌクレオチド配列を含む、単離されたポリヌクレオチド。
  9. 【請求項9】 前記ポリヌクレオチドが、ストリンジェントな条件下で、配
    列番号1に示すポリヌクレオチド配列とハイブリダイズする、請求項8に記載の
    単離されたポリヌクレオチド。
  10. 【請求項10】 配列番号1に示す配列のヌクレオチド1〜324またはヌ
    クレオチド652〜1890の少なくとも約18の連続するヌクレオチドを含む
    、単離されたポリヌクレオチド。
  11. 【請求項11】 前記ポリヌクレオチドが、配列番号1に示すヌクレオチド
    配列を含む、請求項8に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載のポリヌクレオチドを含む、組換えベクタ
    ー。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のポリヌクレオチドを含む、単離された
    宿主細胞。
  14. 【請求項14】 サンプルにおけるVSHK−1レセプターポリペプチドを
    検出する方法であって、該方法は以下の工程: a)該サンプルと、該VSHK−1レセプターポリペプチドに特異的に結合す
    る抗体とを接触させる工程;および b)該抗体と該サンプルの分子との間の結合を検出する工程、 を包含する、方法。
  15. 【請求項15】 前記抗体が検出可能に標識されている、請求項14に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 生物学的サンプルにおけるVSHK−1メッセンジャーR
    NA(mRNA)分子の存在を検出する方法であって、該方法は以下の工程: a)該サンプルと、VSHK−1 mRNAに相補的なVSHK−1ポリヌク
    レオチドとを、ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で接触させる工程;
    および b)存在する場合、ハイブリダイゼーションを検出する工程、 を包含する、方法。
  17. 【請求項17】 VSHK−1レセプターポリペプチドに結合するタンパク
    質を同定する方法であって、該方法は以下の工程: (a)試験物質と、VSHK−1レセプターポリペプチドとを、タンパク質−
    タンパク質複合体の形成を可能にする条件下で、接触させる工程;および (b)該複合体の存在を検出する工程、 を包含する、方法。
  18. 【請求項18】 VSHK−1レセプターリガンドを同定する方法であって
    、該方法は以下の工程: (a)試験物質と、VSHK−1レセプターポリペプチドとを、リガンド/レ
    セプター複合体の形成を可能にする条件下で接触させる工程;および (b)形成された任意の複合体のシグナル伝達活性を測定する工程、 を包含する、方法。
  19. 【請求項19】 VSHK−1のシグナル伝達活性を調節する物質を同定す
    る方法であって、該方法は以下の工程: a)該物質と、VSHK−1レセプターポリペプチドを含むサンプルとを接触
    させる工程;および b)該VSHK−1レセプターポリペプチドのシグナル伝達活性を、該物質の
    存在下でアッセイする工程であって、適切なコントロールにおけるVSHK−1
    シグナル伝達活性に比較してのシグナル伝達活性の増加または減少が該物質が該
    VSHK−1のシグナル伝達活性を調節することを示す、工程、 を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 前記シグナル伝達活性が、イノシトール1,4,5−三リ
    ン酸、ジアシルグリセロールおよびCa2+からなる群より選択される化合物の細
    胞内レベルを測定することによってインタクト細胞において測定される、請求項
    18に記載の方法。
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