JP2003534319A - トリフルオロエトキシ置換安息香酸を調製する方法 - Google Patents

トリフルオロエトキシ置換安息香酸を調製する方法

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JP2003534319A JP2001586251A JP2001586251A JP2003534319A JP 2003534319 A JP2003534319 A JP 2003534319A JP 2001586251 A JP2001586251 A JP 2001586251A JP 2001586251 A JP2001586251 A JP 2001586251A JP 2003534319 A JP2003534319 A JP 2003534319A
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hal
benzoic acid
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カイ ファビアン、
ステフェン エンケ、
ヘルベルト ティリー、
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Merck Patent GmbH
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    • B01J27/06Halogens; Compounds thereof
    • B01J27/08Halides
    • B01J27/122Halides of copper
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/347Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups
    • C07C51/367Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups by introduction of functional groups containing oxygen only in singly bound form

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、塩基および銅塩の存在下で、溶媒テトラヒドロフラン中で、対応するハロゲン化安息香酸をトリフルオロエタノールと反応させ、続いて酸で後処理をすることによって、トリフルオロエトキシ置換安息香酸を調製する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、式Iのトリフルオロエトキシ置換安息香酸
【0002】
【化3】
【0003】 (式中、 RおよびR1は各々が互いに独立に、A、OA、COOH、COOA、SA、
CF3、OCF3、CN、NO2、Hal、−(CH2p−Hal、−O−(CH2p−Hal、−S−(CH2p−Hal、Ar、−(CH2p−Ar、OAr
、O(CO)Ar、NH2、NHA、NA2、CONH2、CONHA、またはC
ONA2であり、 Aは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、 Arは、フェニルまたはナフチルであり、各々が、非置換、あるいはA、OH
、OA、CF3、OCF3、CN、またはNO2によって一置換、二置換、または
三置換されており、 Halは、F、Cl、Br、またはIであり、 nは、1,2、または3であり、 mおよびoは各々が互いに独立に、0、1、または2であり、 pは、1または2である) を調製する方法であって、 式IIの化合物
【0004】
【化4】
【0005】 (式中、 Xは、Cl、Br、またはIであり、 R、R1、A、Ar、Hal、n、m、o、およびpは、式I中で定義した通
りであり、 ただし、n>1の場合、Xは同じでも異なってもよい) を塩基および銅塩の存在下で、溶媒テトラヒドロフラン中でトリフルオロエタノ
ールと反応させ、続いて酸で後処理する方法に関する。
【0006】 式Iのトリフルオロエトキシ置換安息香酸誘導体は、たとえば薬物の調製用に
用いられる、有用な合成の構成単位である。特に、化合物2,5−ビス(2,2
,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸は、抗不整脈薬の活性成分、US3,9
00,481に開示されている酢酸フレカイニドの合成における重要な中間体で
ある。
【0007】 式Iのトリフルオロエトキシ置換安息香酸誘導体を調製する既知の方法は、B
anittら、J.Med Chem.1975年、18巻、1130頁に記載
されている。ヒドロキシル置換安息香酸または安息香酸エステルを、従来の求核
置換反応でトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエチルと反
応させる。
【0008】 GB2045760は、2,5−ビス(2,2,2−トリフルオロオキシ)安
息香酸を調製する方法を記載している。初めに、ヒドロキノン、または1,4−
ジブロモベンゼンをトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロエ
チル、または2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロエタノーラートと反
応させて1,4−ジ(トリフルオロエトキシ)ベンゼンを得て、ルイス酸の存在
下でアセチル化によってトリフルオロエトキシ置換体のオルソの位置にアセチル
基を導入し、その後で生成物を所望の安息香酸に酸化する。
【0009】 上述の方法は、高価で市販品の入手が限られている原料を必要とし、あるいは
多段階の合成順序に基づいて行われ、大規模な工業用には実用的ではない。
【0010】 これらの欠点は、WO98/47853の一段合成によって克服されている。
WO98/47853では、ハロゲン化安息香酸またはその塩を、強塩基および
銅含有材料の存在下で、2,2,2−トリフルオロエタノ−ルと反応させ、必要
であれば酸で後処理をする。この反応のタイプは、ウルマン反応に相当する。さ
らに、非プロトン性溶媒、特に溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ピリジン、コリジン、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、またはそれらの混合物が有利で
あると見なされる。しかし、トリフルオロエタノール自体も溶媒として使用する
ことができる。前述のプロセスに適当な強塩基としては、ナトリウム、NaH、
NaNH2、ナトリウムアルコキシドまたはカリウムアルコキシド、NaOH、
KOH、窒素で置換されたアミジン、グアニジンまたは水酸化テトラアルキルア
ンモニウムがある。特に好ましい塩基として水素化ナトリウムが開示されている
【0011】 好ましい溶媒がDMFのため、反応温度は110〜115℃が好ましい。
【0012】 酸加水分解の後、反応生成物は、生じた銅塩および副生成物と一緒に沈殿し、
ろ過分離される。この残留物をまず5%KOH中に取り、溶液をセライトでろ過
する。残ったアルカリ溶液を、たとえばジクロロメタンで、多数回抽出した後、
生じた生成物を塩酸を用いてアルカリ溶液から沈殿させ、再結晶させる。
【0013】 しかし、NaHと上記にリストした溶媒、特にDMFの系では、制御不可能な
形で発熱を伴なって分解するので、大規模な工業的合成には安全に関するリスク
が高い(文献:Gordon DeWall、C & EN、1982年9月1
3日、42〜43頁)。残留するナトリウム水素化物の加水分解中に常に水素が
さらに生成され、安全に関する第2のリスクがもたらされる。他の塩基、たとえ
ばナトリウムt−ブトキシドまたはカリウムt−ブトキシドを使用するように変
更しても、WO98/47853に開示された溶媒、特にDMFとの組み合わせ
では、大規模な工業的合成のための安全要件を満足する反応制御性は得られない
。したがって、WO98/47853に開示された上記のプロセスは、実験室規
模の反応にしか適さない。
【0014】 したがって、本発明は、式Iのトリフルオロオキシ置換安息香酸誘導体の改善
された調製方法を開発することが目的である。改善された方法は、特に大規模な
工業的合成に適しているべきである。
【0015】 本発明による方法は、WO98/47853に記載の方法に関する選択発明で
ある。
【0016】 驚くべきことには、溶剤THFを用い、塩基および銅塩の存在下で、塩基とし
ては、ナトリウム、NaH、NaNH2、NaアルコキシドまたはKアルコキシ
ド、NaOHまたはKOHの存在下で、特にカリウムt−ブトキシドの存在下で
、上記の式IIのハロゲン化安息香酸誘導体をトリフルオロエタノールと反応さ
せると、安全性の点で非常に容易に制御可能な反応になることが判明した。
【0017】 出発原料の式Iのトリフルオロエトキシ置換安息香酸誘導体への変換は、WO
98/47853に比べて比較的低い反応温度約70℃で、良好ないし非常に良
好な収率で達成される。
【0018】 さらに、希塩酸の存在下で溶媒テトラヒドロフランを用いると、反応で生じた
銅塩の除去が簡単になる。本発明による方法に従った後処理では、生成物がTH
F中に溶解したままであるのに対して、銅塩と副生成物は主に水相に残るため、
WO98/47583に比較して必要な作業ステップが少なくてすむ。特にWO
98/47853の方法に記載の、ハロゲン化溶媒による後抽出が不要になる。
【0019】 上述のように反応温度が、WO98/47853の好ましい系に比較して低い
ため、副生成物の生成が抑制され、高純度の生成物が得られる。
【0020】 従って、本発明は、式I
【0021】
【化5】
【0022】 (式中、 RおよびR1は各々が互いに独立に、A、OA、COOH、COOA、SA、
CF3、OCF3、CN、NO2、Hal、−(CH2p−Hal、−O−(CH2p−Hal、−S−(CH2p−Hal、Ar、−(CH2p−Ar、OAr
、O(CO)Ar、NH2、NHA、NA2、CONH2、CONHA、またはC
ONA2であり、 Aは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、 Arは、フェニルまたはナフチルであり、各々が、非置換、あるいはA、OH
、OA、CF3、OCF3、CN、またはNO2によって一置換、二置換、または
三置換されており、 Halは、F、Cl、Br、またはIであり、 nは、1、2、または3であり、 mおよびoは、各々が互いに独立に0、1、または2であり、 pは、1または2である) のトリフルオロエトキシ置換安息香酸を調製する方法であって、 式II
【0023】
【化6】
【0024】 (式中、 Xは、Cl、Br、またはIであり、 R、R1、A、Ar、Hal、n、m、o、およびpは、式I中で定義した通
りであり、 ただし、n>1の場合、Xは同じでも異なってもよい) の化合物を、 塩基および銅塩の存在下で、溶媒テトラヒドロフラン中でトリフルオロエタノ
ールと反応させ、続いて酸で後処理する方法に関する。
【0025】 本発明による方法は、上述のように、特に大規模な工業的合成、すなわち、好
ましくは1〜500kgの範囲で生成物を調製するのに適している。
【0026】 上記の式で、Aは、アルキルであり、1〜4個の炭素原子を有し、好ましくは
、1、2、または3個の炭素原子を有する。アルキルは、好ましくはメチル、さ
らにはエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルまた
はt−ブチルである。Aは、特に好ましくはメチルである。
【0027】 Arは、好ましくは非置換のフェ二ルまたはナフチルであり、さらに好ましく
は、A、OH、OA、CF3、OCF3、CN、またはNO2で一置換、二置換、
または三置換されたフェニルである。Aは、上述の好ましい意味の一つを有する
。Arは、特に好ましくは非置換のフェニルである。
【0028】 −(CH2p−Ar(ただし、p=1または2)は、アリールアルキルであり
、好ましくはベンジル、フェニルエチル、またはフェニルメチルであり、特に好
ましくはベンジルである。
【0029】 O(CO)Arは、好ましくはベンゾイルである。
【0030】 Halは,好ましくはFまたはClである。
【0031】 Xは、好ましくはClまたはBrである。
【0032】 RまたはR1は各々互いに独立に、A、OA、COOH、COOA、SA、C
3、OCF3、CN、NO2、Hal、−(CH2p−Hal、−O−(CH2p −Hal、−S−(CH2p−Hal、Ar、−(CH2p−Ar、OAr、
O(CO)Ar、NH2、NHA、NA2、CONH2、CONHA、またはCO
NA2であり、RおよびR1は各々互いに独立に、特に好ましくはA、OA、また
はNH2であり、さらに非常に好ましくはHである。
【0033】 pは、好ましくは1である。
【0034】 nは、好ましくは1または2であり、特に好ましくは2である。
【0035】 mは、好ましくは0または1であり、特に好ましくは0である。
【0036】 oは、好ましくは0である。
【0037】 本発明による方法は、特に好ましくは2,5−ビス(2,2,2−トリフルオ
ロエトキシ)安息香酸の合成に適している。
【0038】 式IIのハロゲン化安息香酸誘導体は、市場から購入するか、あるいは、たと
えば、Houben−Weyl、Methoden der Organ.Ch
emie(Methods of Organ.Chemistry)に記載さ
れているようなそれ自体が公知の方法によって調製することができる。2,5−
ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸の合成のための好ましい出
発原料は、5−ブロモ−2−クロロ安息香酸である。さらに、式IIの安息香酸
誘導体の塩、たとえば式IIの安息香酸ナトリウムまたは安息香酸カリウムの使
用も、本発明による方法の出発原料として適当である。
【0039】 ウルマン反応またはウルマン類似反応のための、トリス(ポリオキサアルキル
)アミンのクラスからの相間移動触媒が文献(文献:G.Soula、J.Or
g.Chem.1985年、50巻、3717〜3721頁、またはRewca
stleら、J.Med.Chem.1989年、32巻、793〜799頁)
に開示されている。本発明による方法に特に適した相間移動触媒は、トリス[2
−(2−メトキシ)エトキシ]エチルアミン(TDA−1)、またはトリス[2
−(2−エトキシ)エトキシ]エチルアミン(TDA−2)であり、TDA−1
が特に好ましい。
【0040】 本発明は、上述のように、相間移動触媒がトリス(ポリオキサアルキル)アミ
ンであることを特徴とする方法に関する。特に好ましい実施形態では、本発明に
よる方法はTDA−1の存在下で実施される。
【0041】 本発明による方法のための適当な塩基は、上述のように、ナトリウム、NaH
、NaHN2、NaアルコキシドまたはKアルコキシド、NaOHまたはKOH
である。NaアルコキシドまたはKアルコキシド、たとえばナトリウムメトオキ
シドまたはカリウムメトオキシド、ナトリウムエトオキシドまたはカリウムエト
オキシド、あるいはナトリウムt−ブトオキシドまたはカリウムt−ブトオキシ
ドが特に適している。特に好ましくは、カリウムt−ブトオキシドが本発明によ
る方法に使用される。トリフルオロエタノールの代わりに対応するトリフルオロ
エトキシドを使用する場合は、一部のまたはすべての塩基を省略することができ
る。本発明による方法には、ナトリウムトリフルオロエトオキシドまたはカリウ
ムトリフルオロエトオキシドが特に適している。
【0042】 本発明は、上述のように、塩基がナトリウム、NaH、NaHN2、Naアル
コキシドまたはKアルコキシド、NaOHまたはKOHからなる群から選択する
ことを特徴とする方法に関する。
【0043】 一般に、銅塩という用語は銅(I)塩、たとえば酢酸Cu(I)、Cu(I)
Br、Cu(I)Cl、Cu(I)I、酸化Cu(I)、ロダンCu(I)を意
味する。銅塩、Cu(I)Cl、Cu(I)Br、またはCu(I)Iが、本発
明によれば特に適当であり、Cu(I)Brの使用が特に好ましい。
【0044】 本発明は同様に、上述のように、使用する銅塩がヨウ化銅(I)または臭化銅
(I)であることを特徴とする方法に関する。
【0045】 本発明による反応は、上述のように、好ましくは10〜80℃、特に好ましく
は50〜70℃の温度で実施される。この反応はさらに非常に好ましくは、テト
ラヒドロフランの沸点で実施される。
【0046】 本発明による方法の温度プログラムは、最初に35℃未満、好ましくは10〜
30℃、特に好ましくは20℃の温度で開始材料を混合し、次に、温度を実際の
反応温度50〜80℃、特にテトラヒドロフランの沸点まで上昇させるように選
択する。
【0047】 本発明はまた、上述のように、反応を10〜80℃の温度で実施することを特
徴とする方法に関する。本発明は、上述のように、出発原料を35℃未満好まし
くは10℃と30℃の間、特に好ましくは20℃の温度で混合し、反応混合物の
温度を反応温度の50〜80℃に上昇させる方法に関する。
【0048】 温度プログラムの記述に関連して、開始材料という用語は、反応の全ての成分
を含む。開始材料という用語(温度プログラムに関連して)は、THF、塩基、
相間移動触媒、トリフルオロエタノール、銅塩、および式IIのハロゲン化安息
香酸を含む。
【0049】 本発明はまた、上述のように、反応混合物を酸で後処理することを特徴とする
方法に関する。好ましくは酸加水分解が、有機酸、好ましくはギ酸、酢酸、また
はプロピオン酸、もしくは無機酸、好ましくは硫酸、硝酸、塩酸や臭化水素酸な
どのハロゲン水素酸、オルトリン酸などのリン酸を含む酸の群から選択した酸を
用いて実施する。特に好ましくは塩酸が使用される。
【0050】 本発明による方法で選択された成分同士の適当なモル比について、以下に説明
する。
【0051】 2,2,2−トリフルオロエタノールを、式IIの化合物のハロゲン原子当り
少なくとも1モル使用し、好ましくは、トリフルオロエタノールを過剰に使用す
る。特に好ましくは、2,2,2−トリフルオロエタノールを、式IIの化合物
のハロゲン原子当り3モル使用する。
【0052】 2,2,2−トリフルオロエタノールを、塩基1モル当り少なくとも1モル使
用する。
【0053】 銅塩と式IIの化合物の比は、0.01:1〜2:1とすることができる。モ
ル比1:1が特に好ましい。
【0054】 相間移動触媒と式IIの化合物の比は、0.01:1〜1:1とすることがで
きる。モル比0.1:1〜0.5:1が好ましく、モル比0.2:1が特に好ま
しい。
【0055】 本発明はさらに、最初に塩基および/または相間移動触媒が使用される場合は
それをTHF中に導入し、相間移動触媒(それが使用される場合)または塩基を
一緒に導入しないときは順次に加え、2,2,2−トリフルオロエタノールを滴
下して加え、銅塩および式IIの対応するハロゲン化安息香酸を、この混合物に
連続的または同時に所望の順序で添加することを特徴とする、式Iのトリフルオ
ロエトキシ置換安息香酸誘導体を調製する方法に関する。反応時間の数分〜数時
間の後で、反応混合物を冷却し、上述のように酸を加える。反応混合物が、当業
者には公知の方法によって、または以下の実施例で説明するように後処理する。
【0056】 これ以上詳しく注釈をしなくても、当業者は上記の説明を最も広い範囲で利用
することができるものと思われる。したがって、好ましい実施の形態は、決して
限定的なものではなく単に解説的な開示であることに留意されたい。
【0057】 以下の実施例、およびまた上記の注釈では温度は℃で示す。pHは、H+イオ
ン濃度の10を底とする対数に相当する。
【0058】 生成物の純度は、HPLC測定で調べる。
【0059】 実施例1 最初に、THF300mlを室温で導入し、カリウムt−ブトオキシド84.
7gを撹拌しながら加える。この反応混合物に温度を35℃未満に保ちながら2
,2,2−トリフルオロエタノール76.0gを滴下した。添加が完結したとき
、撹拌を続行し、続いて5−ブロモ−2−クロロ安息香酸29.6gを導入する
。続いて臭化銅(I)27.3gを添加後、反応混合物を加熱還流する。 43時間後、反応混合物を5℃に冷却し、5℃で希塩酸中に注ぎこむ。有機相を
水相から分離し、溶媒を蒸留して取り除き、この間に生成物が沈殿する。この残
渣に水100mlを加え、次いでろ過する。精製するために、粗生成物をMTB
エーテル(メチルt−ブチルエーテル)中に溶解する。不溶解成分を中性酸化ア
ルミニウムを通してろ過によって分離除去し、続いて溶媒を除去する。エタノー
ル/水混合物からの再結晶により、2,5−ビス(2,2,2−トリフルオロエ
トキシ)安息香酸が収率45%で得られる。 融点:120〜122℃、純度>98%(HPLC)
【0060】 実施例2 実施例1と同様に、最初にTHF1500mlを導入し、触媒のトリス[2−
(2−メトキシ)エトキシ]エチルアミン40.4g、続いてカリウムt−ブト
オキサイド423.6gを撹拌しながら導入する。2,2,2−トリフルオロエ
タノール380.1g、5−ブロモ−2−クロロ安息香酸148.2g、および
臭化銅(I)98.8gの添加後、混合物を実施例1に記載の通りに後処理した
。 エタノール/水混合物からの再結晶により、2,5−ビス(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)安息香酸が収率68%で得られる。 純度>98%(HPLC)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ファビアン、 カイ ドイツ連邦共和国 69259 ヴィルヘルム スフェルト オベラー ランゲライン 13 (72)発明者 エンケ、 ステフェン ドイツ連邦共和国 68535 ネッカーハウ ゼン アム アンカー 2 (72)発明者 ティリー、 ヘルベルト ドイツ連邦共和国 64319 プフンクシュ タット アン デア プフェフェルミュー ル 5 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC43 BA05 BA37 BB25 BJ50 BM10 BM71 BS30 4H039 CA61 CD20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 (式中、 RおよびR1は各々が互いに独立に、A、OA、COOH、COOA、SA、
    CF3、OCF3、CN、NO2、Hal、−(CH2p−Hal、−O−(CH2p−Hal、−S−(CH2p−Hal、Ar、−(CH2p−Ar、OAr
    、O(CO)Ar、NH2、NHA、NA2、CONH2、CONHA、またはC
    ONA2であり、 Aは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、 Arは、フェニルまたはナフチルであり、各々が、非置換、あるいはA、OH
    、OA、CF3、OCF3、CN、またはNO2で一置換、二置換、または三置換
    されており、 Halは、F、Cl、Br、またはIであり、 nは、1、2、または3であり、 mおよびoは、各々が互いに独立に0、1、または2であり、 pは、1または2である) のトリフルオロエトキシ置換安息香酸を調製する方法であって、 式II 【化2】 (式中、 Xは、Cl、Br、またはIであり、 R、R1、A、Ar、Hal、n、m、o、およびpは、式I中で定義した通
    りであり、 ただし、n>1の場合、Xは同じ、または異なってもよい) の化合物を、 塩基および銅塩の存在下で、溶媒テトラヒドロフラン中でトリフルオロエタノー
    ルと反応させ、続いて酸で後処理する方法。
  2. 【請求項2】 使用する相間移動触媒がトリス(ポリオキサアルキル)アミ
    ンであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 塩基がNa、NaH、NaHN2、Naアルコキシドまたは
    Kアルコキシド、NaOHまたはKOHからなる群から選択されることを特徴と
    する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 使用する銅塩がヨウ化銅(I)または臭化銅(I)であるこ
    とを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応を10〜80℃の温度で実施することを特徴とする、請
    求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 塩基および/または相間移動触媒が使用される場合はそれを
    最初にTHF中に導入し、相間移動触媒が使用される場合または塩基を一緒に導
    入しないときは順次に加え、2,2,2−トリフルオロエタノールを滴下して加
    え、この反応混合物に銅塩および式IIの対応するハロゲン化安息香酸を連続的
    または同時に所望の順序で添加することを特徴とする、請求項1から5のいずれ
    か一項に記載の式Iのトリフルオロエトキシ置換安息香酸を調製する方法。
  7. 【請求項7】 2,5−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香
    酸を調製することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
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