JP2003529321A - P−hydeファミリーの単離された核酸、p−hydeタンパク質、及び癌における細胞死の誘導に対する感受性を誘導する方法 - Google Patents

P−hydeファミリーの単離された核酸、p−hydeタンパク質、及び癌における細胞死の誘導に対する感受性を誘導する方法

Info

Publication number
JP2003529321A
JP2003529321A JP2000619819A JP2000619819A JP2003529321A JP 2003529321 A JP2003529321 A JP 2003529321A JP 2000619819 A JP2000619819 A JP 2000619819A JP 2000619819 A JP2000619819 A JP 2000619819A JP 2003529321 A JP2003529321 A JP 2003529321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hyde
nucleic acid
cells
protein
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000619819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003529321A5 (ja
Inventor
シュタイナー,ミッチェル・エス
ワン,チアン
リナルディー,オーガスティヌス
メノン,レーマ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE UNIVERSITY OFTENNESSEE RESEARCH CORPORATION
Original Assignee
THE UNIVERSITY OFTENNESSEE RESEARCH CORPORATION
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/499,817 external-priority patent/US7043009B1/en
Application filed by THE UNIVERSITY OFTENNESSEE RESEARCH CORPORATION filed Critical THE UNIVERSITY OFTENNESSEE RESEARCH CORPORATION
Publication of JP2003529321A publication Critical patent/JP2003529321A/ja
Publication of JP2003529321A5 publication Critical patent/JP2003529321A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • C07K14/4701Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
    • C07K14/4747Apoptosis related proteins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2799/00Uses of viruses
    • C12N2799/02Uses of viruses as vector
    • C12N2799/021Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid
    • C12N2799/022Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid where the vector is derived from an adenovirus

Abstract

(57)【要約】 本発明は、p−Hydeファミリーのp−Hyde遺伝子、その類似体、断片、変異体、及び異型の単離された核酸を提供する。本発明は、ポリペプチド、融合タンパク質、キメラ、融合体、アンチセンス分子、抗体、及びそれらの使用を提供する。また、本発明は、p−Hydeによりアポトーシスに対する感受性を誘導する方法、p−Hydeにより腫瘍の増殖を抑制する方法、及び単独の、もしくは放射線療法もしくはUV模倣薬物と組み合わせられたp−Hydeにより癌を有する対象を治療する方法に関する。本発明は、遺伝子治療、タンパク質補充療法、及びタンパク質模倣体を含む、p−Hyde遺伝子の突然変異を有するヒト癌の療法にも関する。本発明は、癌療法のための薬物のスクリーニングにさらに関する。最後に、本発明は、癌に対する素因を診断するために有用な、突然変異に関するp−Hyde遺伝子のスクリーニングに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、p−Hyde遺伝子の単離された核酸、p−Hydeファミリーの
タンパク質、それらの類似体、断片、模倣体、変異体、合成物、及び異型を提供
する。本発明は、p−Hydeによりアポトーシスに対する感受性を誘導する方
法、p−Hydeにより腫瘍の増殖を抑制する方法、及び単独の、又は放射線、
化学療法、もしくはUV模倣薬と組み合わせられたp−Hydeにより癌を有す
る対象を治療する方法に関する。
【0002】 (背景技術) 前立腺癌は、米国において、新症例が317,000を越える男性における最
も一般的な悪性疾患であり、男性の癌による死亡の第2の原因である(Bori
ng et al.,1993;Steiner et al.,1995)。
前立腺癌の発生、進展、及び転移を担う分子機序については、未だ不明な点が多
い。20%もの前立腺癌が65歳未満の男性に起こり(Silverberg,
1986)、このことは、前立腺癌の発生が、加齢のみならず、遺伝的な要因と
も関連していることを示唆している(Silverberg,1987;McL
ellan and Norman,1995;Carter et al.,
1992)。691の罹患家系の遺伝連鎖研究により、発端者の発症年齢が比較
的低いこと、及び複数の罹患家系メンバーが存在すること、が前立腺癌のリスク
を増加させる重要な決定因子であることが明らかとなった。推定前立腺癌遺伝子
の遺伝パターンは、常染色体優性であり、浸透度は88%と考えられている(S
teinberg,1990)。従って、遺伝的要因は、前立腺癌の発生におい
て重要な役割を果たしている。
【0003】 多くの癌腫と同様に、前立腺癌の形成は、腫瘍のイニシエーション(init
iation)、プロモーション(promotion)、コンバージョン(c
onversion)、及びプログレッション(progression)を含
む多段階の過程である(Carter et al.,1990;Sandbe
rg,1992)。この過程は、染色体の不安定性、自発的突然変異、及び発癌
物質により誘導される遺伝的及び後成的な変化により推進される。染色体の不安
定性は、染色体の完全又は部分的な増加又は減少、転座、及びその他の異常をも
たらす。自発的機序は、年齢と関係しており、遺伝子の突然変異による癌遺伝子
の活性化又は腫瘍抑制遺伝子の不活化を含む。これらの突然変異は、コーディン
グ領域のDNA複製中のヌクレオチドの誤取り込み、スプライシング機序に影響
を与えるイントロン−エキソン接合配列の改変、及び重要遺伝子の調節を変化さ
せる制御配列の異常をもたらす。これらの突然変異は、一連のDNA修復機序、
並びにp53(Effert et al.,1992,Isaacs et
al,1991;Mellon et al.,1992)及びp21(El−
Deiry et al.,1994)及びPCNA(Templeton e
t al.,1996)のようなその関連遺伝子産物による遺伝子サーベイラン
スを回避する。発癌物質により誘導される遺伝的及び後成的な変化は、遺伝子発
現を改変する、発癌剤の直接的なDNA損傷効果の結果として、腫瘍をイニシエ
ートする。腫瘍イニシエーションの後には、腫瘍プロモーションが続き、影響を
受けた細胞が、改変されたシグナル伝達及び増殖因子に対する増殖応答、細胞毒
性に対する抵抗性、並びに終末分化の脱制御を介して、選択的、複製的、かつク
ローン的な増幅能を有するようになる(Yuspa and Poirier,
1998;Weinstein,1987)。最後に、腫瘍プロモーションが、
ホルモン感度の欠損、細胞死の増加、浸潤、プログラム細胞死の改変、及び転移
をもたらす、その他の遺伝子突然変異イベントにより進行する。従って、癌のイ
ニシエーション及びプログレッションは、遺伝学的改変又は重要遺伝子の突然変
異が、最終的には、細胞の増殖、分化、及びプログラム細胞死を含む多くの重要
な細胞活性に関して異なっている、明確な細胞表現型を指令する、多段階の過程
である。しかしながら、前立腺癌の多段階プログレッションを担う正確な突然変
異イベントは、不明である。前立腺癌を担う分子機序のより詳細な理解は、前立
腺癌に対抗し、おそらくは予防もするための新規な療法をもたらすかもしれない
【0004】 (発明の開示) 本発明は、p−Hydeファミリーのp−Hyde遺伝子をコードする単離さ
れた核酸を提供する。本明細書に示されたようなp−Hyde遺伝子は、(1)
インビボの腫瘍増殖の減退、(2)UV又は化学療法により誘導されるDNAの
損傷により引き起こされるアポトーシスに対する感受性の誘導、及び(3)UV
による損傷及びDNA修復能欠如の結果としてのアポトーシスのアップレギュレ
ーションによるDNA修復の防止:と関連している。
【0005】 本発明は、DNA修復酵素の阻害剤として作用し、細胞死に対する癌細胞の感
受性を誘導する新規な遺伝子クラスを提供する。また、本発明は、細胞死に対す
る癌細胞の感受性を誘導する哺乳動物p−Hydeタンパク質をコードする単離
された核酸(その対立遺伝子、類似体、断片、模倣体、変異体、合成物、又は異
型を含む)を提供する。本発明は、細胞死に対する癌細胞の感受性を誘導するヒ
トp−Hydeタンパク質をコードする単離された核酸(その対立遺伝子、類似
体、断片、模倣体、変異体、合成物、又は異型を含む)を提供する。
【0006】 本発明において、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:7
、又は配列番号:9に示されたようなヌクレオチド配列を有する核酸が提供され
る。
【0007】 また、本発明には、配列番号:2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、又
は配列番号10のアミノ酸配列を有するポリペプチドの断片(配列番号:2、配
列番号4、配列番号6、配列番号8、又は配列番号10の少なくとも15(25
、30、50、60、又は63)個の連続アミノ酸を含む)をコードする核酸分
子が含まれる。
【0008】 また、本発明には、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:
7、又は配列番号:9に示されたような核酸配列と少なくとも約82%、84%
、85%、87%、90%、92%、95%、又は98%同一であるヌクレオチ
ド配列を有する核酸分子が含まれる。
【0009】 また、本発明には、配列番号:2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、も
しくは配列番号10、又はそれらの相補配列を含む核酸分子とストリンジェント
な条件下でハイブリダイズする、配列番号:2、配列番号4、配列番号6、配列
番号8、又は配列番号10のアミノ酸配列を含むポリペプチドの天然に存在する
対立遺伝子異型をコードする核酸分子が含まれる。
【0010】 また、本発明には、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:
7、又は配列番号9のアミノ酸配列と少なくとも約82%、84%、85%、8
7%、90%、95%、又は98%同一であるアミノ酸配列を有する、単離され
たp−Hydeタンパク質が含まれる。
【0011】 また、本発明には、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:
7、又は配列番号:9と少なくとも約65%、好ましくは75%、80%、85
%、又は95%同一であるヌクレオチド配列を有する核酸分子によりコードされ
る、単離されたp−Hydeタンパク質;及び配列番号:1、配列番号:3、配
列番号:5、配列番号:7、もしくは配列番号9、又はそれらの相補配列のヌク
レオチド配列を有する核酸分子とストリンジェントなハイブリダイゼーション条
件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を有する核酸分子によりコードされ
る、単離されたp−Hydeタンパク質:が含まれる。
【0012】 本発明のp−Hydeタンパク質、又は生物学的活性を有するその一部は、非
p−Hydeポリペプチド(例えば、異種アミノ酸配列)と機能的に連結し、p
−Hyde融合タンパク質を形成していてもよい。
【0013】 本発明は、P−Hyde遺伝子をコードする単離された核酸を含むベクターを
提供する。本発明は、短縮RSVプロモーターとp−Hyde cDNA遺伝子
とを含有する複製欠損性組換えE1/E3欠失アデノウイルス(AdRSVpH
yde)を提供する。
【0014】 本発明は、p−Hydeをコードする核酸内に存在するヌクレオチドの配列、
又はp−Hydeをコードする核酸と相補的な配列と特異的にハイブリダイズす
ることができる、少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドを提供する
。本発明は、p−Hydeをコードする単離された核酸と特異的にハイブリダイ
ズすることができるアンチセンス分子、3重鎖オリゴヌクレオチド、又はリボザ
イムを提供する。
【0015】 本発明は、ポリペプチドの産生を許容する適当な条件下で宿主ベクター系を増
殖させること、及びそのようにして産生されたポリペプチドを回収することを含
む、ポリペプチドを作製するための方法を提供する。1つの実施態様において、
精製された形態でポリペプチドを得る方法は、(a)適当な宿主細胞へベクター
を導入すること;(b)ポリペプチドを産生させるため得られた細胞を培養する
こと;(c)工程(b)において産生されたポリペプチドを回収すること;及び
(d)そのようにして回収されたポリペプチドを精製すること:を含む。
【0016】 本発明は、p−Hydeのアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。本発
明は、ポリペプチドを含む融合タンパク質又はキメラを提供する。本発明は、ポ
リペプチドと特異的に結合する抗体を提供する。本発明は、ある量のポリペプチ
ドと、薬学的に有効な担体又は希釈剤とを含む薬学的組成物を提供する。
【0017】 本発明は、(a)対象から適切な核酸試料を得ること;及び(b)工程(a)
からの核酸試料が、変異型p−Hydeをコードする核酸であるか、又はそれに
由来するか否かを決定することにより、対象がp−Hyde遺伝子の突然変異を
保持するか否かを決定すること:を含む、対象がp−Hyde遺伝子の突然変異
を保持するか否かを決定するための方法を提供する。1つの実施態様において、
工程(a)における核酸試料は、変異型p−HydeをコードするDNAの転写
物に相当するmRNAを含み、かつ工程(b)の決定は、(i)mRNAとオリ
ゴヌクレオチドとの結合を許容する条件下で、mRNAをオリゴヌクレオチドと
接触させ、複合体を形成させること;(ii)そのようにして形成した複合体を
単離すること;及び(iii)単離された複合体内のmRNAを同定することに
より、mRNAが変異型p−Hydeをコードする核酸であるか、又はそれに由
来するか否かを決定すること:を含む。
【0018】 本発明は、ヒト対象由来の腫瘍試料を、該腫瘍内のp−Hyde遺伝子の体細
胞性改変についてスクリーニングするための方法であって、該腫瘍試料由来のp
−Hyde遺伝子、該腫瘍由来のp−Hyde RNA、及び該腫瘍試料由来の
mRNAから作成されたp−Hyde cDNAからなる群より選択される第1
の配列を、該対象の非腫瘍試料由来のp−Hyde遺伝子、該非腫瘍試料由来の
p−Hyde RNA、及び該非腫瘍試料由来のmRNAから作成されたp−H
yde cDNAからなる群より選択される第2の配列と比較し、その際、該腫
瘍試料由来のp−Hyde遺伝子、p−Hyde RNA、又はp−Hyde
cDNAの配列の、該非腫瘍試料由来のp−Hyde遺伝子、p−Hyde R
NA、又はp−Hyde cDNAの配列との差違を、該腫瘍試料内のp−Hy
de遺伝子の体細胞性改変の指標とすることを含む方法を提供する。
【0019】 本発明は、ヒト対象由来の腫瘍試料を、該腫瘍内のp−Hyde遺伝子の体細
胞性改変の存在についてスクリーニングするための方法であって、ポリペプチド
間の差違を分析するため、該対象由来の該腫瘍試料由来のp−Hydeポリペプ
チドを、該対象由来の非腫瘍試料由来のp−Hydeポリペプチドと比較し、そ
の際、該腫瘍試料由来のp−Hydeポリペプチドの、該非腫瘍試料由来のp−
Hydeポリペプチドとの差違を、該腫瘍試料内のp−Hyde遺伝子の体細胞
性改変の存在の指標とすることを含む方法であって、該比較が、(i)各試料内
の全長ポリペプチドもしくは短縮ポリペプチドのいずれかを検出すること、又は
(ii)改変されたp−Hydeポリペプチドのエピトープもしくは野生型p−
Hydeポリペプチドのエピトープのいずれかと特異的に結合する抗体を各試料
由来のp−Hydeポリペプチドと接触させ、抗体結合を検出すること、により
実施される方法を提供する。
【0020】 本発明は、(a)p−Hydeと化学的化合物との結合を許容する条件下で、
p−Hydeを化学的化合物と接触させること;(b)化学的化合物とp−Hy
deとの特異的結合を検出すること;及び(c)化学的化合物がp−Hydeを
阻害するか否かを決定することにより、細胞死に対する感受性を誘導することが
できる化学的化合物を同定すること:を含む、細胞死に対する感受性を誘導する
ことができる化学的化合物を同定するための方法を提供する。
【0021】 本発明は、細胞を得る工程、並びにゲノムのE1及びE3領域に欠失を有し、
かつp−Hydeをコードする核酸のラウス肉腫ウイルスプロモーターの調節下
での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む複製欠損性アデノウ
イルス5型発現ベクターと、対象の細胞を接触させることにより、前立腺癌細胞
の増殖を阻害する工程を含む、癌細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
【0022】 本発明は、1)対象から前立腺細胞の試料を得ること;2)ゲノムのE1及び
E3領域に欠失を有し、かつp−Hyde cDNAのラウス肉腫ウイルスプロ
モーターの調節下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む複
製欠損性アデノウイルス5型発現ベクターと、細胞を接触させること;並びに3
)細胞を対象へ導入することにより、癌細胞の増殖を阻害すること:を含む、癌
細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
【0023】 本発明は、ある量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p−Hyd
eタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパク質をコ
ードする核酸を、癌細胞へ導入することにより、対象における癌細胞の増殖を抑
制することを含む、対象における癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。
【0024】 本発明は、治療に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p
−Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパ
ク質をコードする核酸と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む薬学的組
成物を対象へ投与することにより、対象における癌細胞の増殖を抑制することを
含む、対象における癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。
【0025】 本発明は、ある量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p−Hyd
eタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパク質をコ
ードする核酸を、癌細胞へ導入することにより、アポトーシスに対する感受性を
誘導することを含む、対象における癌細胞のアポトーシスに対する感受性を誘導
する方法を提供する。
【0026】 本発明は、治療に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p
−Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパ
ク質をコードする核酸と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む薬学的組
成物を対象へ投与することにより、アポトーシスに対する感受性を誘導すること
を含む、対象における癌細胞のアポトーシスに対する感受性を誘導する方法を提
供する。
【0027】 本発明は、治療的に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、
p−Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタン
パク質をコードする核酸と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む薬学的
組成物を対象へ投与することにより、癌を有する対象を治療することを含む、癌
を有する対象を治療する方法を提供する。
【0028】 本発明は、1)放射線、化学療法、又はUV模倣薬と組み合わせられた、治療
的に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p−Hydeタン
パク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパク質をコードす
る核酸と、2)薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む薬学的組成物を対象
へ投与することにより、癌を有する対象を治療することを含む、癌を有する対象
を治療する方法を提供する。
【0029】 本発明は、治療に有効な量の、1)ゲノムのE1及びE3領域に欠失を有し、
かつ全長センスp−HydecDNAのラウス肉腫ウイルスプロモーターの調節
下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む複製欠損性アデノ
ウイルス5型発現ベクターと、2)適当な担体又は希釈剤とを含む薬学的組成物
を対象へ投与することにより、癌を有する対象を治療することを含む、癌を有す
る対象を治療する方法を提供する。1つの実施態様において、癌は、黒色腫;リ
ンパ腫;白血病;及び前立腺、結腸直腸、膵臓、***、脳、又は胃の癌腫:から
なる群より選択される。
【0030】 最後に、本発明は、癌細胞へ指向させた遺伝子に基づく療法を作製するために
必要な手段を提供する。これらの治療用薬剤は、p−Hydeタンパク質の機能
が再生されるよう、適切なベクター内に置かれる、又はより直接的に標的細胞へ
輸送される、p−Hyde遺伝子座の全部又は一部を含むポリヌクレオチドの形
態をとりうる。治療用薬剤は、p−Hydeのタンパク質配列の一部又は全部の
いずれかに基づくポリペプチドの形態もとりうる。これらは、インビボでp−H
ydeの活性を機能的に補充する。
【0031】 (発明の実施の形態) 本発明は、DNA修復酵素の阻害剤として作用し、細胞死に対する癌細胞の感
受性を誘導する新規な遺伝子クラスを提供する。機能的には、p−Hydeは、
インビボの腫瘍増殖の抑制、及びUV照射又はFUrD処置により誘導されるア
ポトーシスに対する感受性の増加と関連している。UV損傷によるアポトーシス
のアップレギュレーションは、p−Hydeで安定的にトランスフェクトされた
前立腺癌細胞系における完全な光産物の存在と相関している。単独療法として、
又は放射線もしくは化学療法と組み合わせて、ヒト遺伝子治療においてp−Hy
deを使用することは、癌又は過剰増殖性ヒト疾患に対して有用である。1つの
実施態様において、P−Hydeのようなタンパク質クラスは、前立腺癌におけ
るヌクレオチド除去修復(NER)経路、結腸癌細胞系におけるMGMT CN
A修復経路、O6メチルグアニンメチルトランスフェラーゼ酵素(O6MgMT)
及び6,4光産物(6,4PP)をダウンレギュレートするDNA修復酵素阻害
剤である。その遺伝子クラスは、ロイシンジッパー結合ドメイン、及び細胞のア
ポトーシスを引き起こすデスドメイン(death domain)を含むこと
により特徴付けられる。ヒトp−Hyde(I)及びヒトp−Hyde40(I
I)は、ある種の相同配列、並びに保存された構造的及び機能的特徴を有する分
子ファミリー(「p−Hydeファミリー」)の、本明細書に記載された例であ
る。
【0032】 本発明は、細胞死に対する癌細胞の感受性を誘導する哺乳動物p−Hydeタ
ンパク質をコードする、単離された核酸(その対立遺伝子、類似体、断片、模倣
体、変異体、合成物、又は異型を含む)を提供する。本発明は、細胞死に対する
癌細胞の感受性を誘導するヒトp−Hydeタンパク質をコードする、単離され
た核酸(その対立遺伝子、類似体、断片、模倣体、変異体、合成物、又は異型を
含む)を提供する。
【0033】 本明細書において交換可能に使用されるように、「p−Hyde活性」、「p
−Hydeの生物学的活性」、又は「p−Hydeの機能的活性」とは、細胞の
アポトーシスを引き起こす標準的な技術に従いインビボ又はインビトロで決定さ
れるような、p−Hydeのタンパク質、ポリペプチド、又は核酸分子がp−H
yde応答性細胞に対して及ぼす活性をさす。p−Hydeとは、p−Hyde
活性を有する遺伝子ファミリーをさす。そのような遺伝子の例は、ラットp−H
yde、ヒトp−Hyde(I)、及びヒトp−Hyde40(II)である。
1つの実施態様において、これらの配列は、ヌクレオチドレベルで配列番号:7
を含み、アミノ酸レベルで配列番号:8を含む。また、ファミリーp−Hyde
の遺伝子メンバーの例には、ヌクレオチドレベルで配列番号:1、3、5、又は
7の単離されたヌクレオチド配列が含まれ、アミノ酸レベルでは配列番号:2、
4、6、又は8のアミノ酸配列が含まれる。
【0034】 1つの実施態様において、p−Hyde遺伝子は、配列番号:1の配列をコー
ドする核酸との少なくとも85%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。
もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号:1の配列をコードする核酸と
の少なくとも87%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実
施態様において、核酸は、配列番号:1の配列をコードする核酸との少なくとも
90%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実施態様におい
て、核酸は、配列番号:1の配列をコードする核酸との少なくとも95%の類似
性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実施態様において、核酸断片
は、配列番号:1の1位の核酸で開始し、配列番号:1の557位で終止する断
片を含む。もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号:1の1位の核酸で
開始し、配列番号:1の158位で終止する断片を含む。もう1つの実施態様に
おいて、核酸は、配列番号:1の50位の核酸で開始し、配列番号:1の120
位で終止する断片を含む。核酸は、DNA、cDNA、ゲノミックDNA、又は
RNAである。
【0035】 ヒトp−Hyde核酸コーディング領域: (配列番号:1) もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号2に記載されたような配列を
有するアミノ酸配列をコードする。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、
配列番号2の1位のアミノ酸で開始し、101位で終止する断片を含む。1つの
実施態様において、アミノ酸断片は、配列番号2の1位のアミノ酸で開始し、8
0位で終止する断片を含む。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、配列番
号2の1位のアミノ酸で開始し、60位で終止する断片を含む。1つの実施態様
において、アミノ酸は、配列番号2の配列をコードする核酸との少なくとも85
%の類似性を有する。もう1つの実施態様において、アミノ酸は、配列番号2の
配列をコードする核酸との少なくとも90%の類似性を有する。もう1つの実施
態様において、アミノ酸は、配列番号2の配列をコードする核酸との少なくとも
95%の類似性を有する。
【0036】 ヒトp−Hydeのアミノ酸配列: (配列番号:2) 1つの実施態様において、p−Hyde遺伝子は、配列番号:3の配列をコー
ドする核酸との少なくとも75%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。
もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号:3の配列をコードする核酸と
の少なくとも85%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実
施態様において、核酸は、配列番号:3の配列をコードする核酸との少なくとも
90%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実施態様におい
て、核酸は、配列番号:3の配列をコードする核酸との少なくとも95%の類似
性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実施態様において、核酸断片
は、配列番号:3の1位の核酸で開始し、配列番号:3の557位で終止する断
片を含む。もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号:3の1位の核酸で
開始し、配列番号:3の158位で終止する断片を含む。もう1つの実施態様に
おいて、核酸は、配列番号:3の50位の核酸で開始し、配列番号:3の120
位で終止する断片を含む。核酸は、DNA、cDNA、ゲノミックDNA、又は
RNAである。
【0037】 ヒトp−Hyde40の核酸配列: (配列番号:3) もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号4に記載されたような配列を
有するアミノ酸配列をコードする。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、
配列番号4の1位のアミノ酸で開始し、101位で終止する断片を含む。1つの
実施態様において、アミノ酸断片は、配列番号4の1位のアミノ酸で開始し、8
0位で終止する断片を含む。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、配列番
号4の1位のアミノ酸で開始し、60位で終止する断片を含む。1つの実施態様
において、アミノ酸は、配列番号4の配列をコードする核酸との少なくとも85
%の類似性を有する。もう1つの実施態様において、アミノ酸は、配列番号4の
配列をコードする核酸との少なくとも90%の類似性を有する。もう1つの実施
態様において、アミノ酸は、配列番号4の配列をコードする核酸との少なくとも
95%の類似性を有する。
【0038】 ヒトp−Hyde40のアミノ酸配列: (配列番号:4) 1つの実施態様において、p−Hyde遺伝子は、配列番号:5の配列をコー
ドする核酸との少なくとも75%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。
もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号:5の配列をコードする核酸と
の少なくとも85%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実
施態様において、核酸は、配列番号:5の配列をコードする核酸との少なくとも
90%の類似性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実施態様におい
て、核酸は、配列番号:5の配列をコードする核酸との少なくとも95%の類似
性を有するヌクレオチド配列を有する。もう1つの実施態様において、核酸断片
は、配列番号:5の1位の核酸で開始し、配列番号:5の557位で終止する断
片を含む。もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号:5の1位の核酸で
開始し、配列番号:5の158位で終止する断片を含む。もう1つの実施態様に
おいて、核酸は、配列番号:5の50位の核酸で開始し、配列番号:5の120
位で終止する断片を含む。核酸は、DNA、cDNA、ゲノミックDNA、又は
RNAである。
【0039】 ラットp−Hydeの核酸配列: (配列番号:5) もう1つの実施態様において、核酸は、配列番号6に記載されたような配列を
有するアミノ酸配列をコードする。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、
配列番号6の1位のアミノ酸で開始し、101位で終止する断片を含む。1つの
実施態様において、アミノ酸断片は、配列番号6の1位のアミノ酸で開始し、8
0位で終止する断片を含む。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、配列番
号2の1位のアミノ酸で開始し、60位で終止する断片を含む。1つの実施態様
において、アミノ酸断片は、配列番号6の61位のアミノ酸で開始し、241位
で終止する断片を含む。1つの実施態様において、アミノ酸断片は、配列番号6
の81位のアミノ酸で開始し、361位で終止する断片を含む。1つの実施態様
において、アミノ酸断片は、配列番号2の81位のアミノ酸で開始し、421位
で終止する断片を含む。もう1つの実施態様において、アミノ酸は、配列番号6
の配列をコードする核酸との少なくとも70%の類似性を有する。もう1つの実
施態様において、アミノ酸は、配列番号6の配列をコードする核酸との少なくと
も75%の類似性を有する。もう1つの実施態様において、アミノ酸は、配列番
号6の配列をコードする核酸との少なくとも80%の類似性を有する。1つの実
施態様において、アミノ酸は、配列番号6の配列をコードする核酸との少なくと
も85%の類似性を有する。もう1つの実施態様において、アミノ酸は、配列番
号6の配列をコードする核酸との少なくとも90%の類似性を有する。もう1つ
の実施態様において、アミノ酸は、配列番号6の配列をコードする核酸との少な
くとも95%の類似性を有する。
【0040】 ラットp−Hydeのアミノ酸配列: (配列番号:6) さらに、本発明は、アミノ酸配列をコードする単離された核酸tccctgg
ccacacgcctggtgggctctggcttc(配列番号:7)を提
供する。さらに、本発明は、アミノ酸配列AAPCVAYVLLSLVYLPG
VLAAALQLRRGTKYQRFPDWLDHWLQHRKQIGLLSF
F(配列番号:8)をコードする単離された核酸を提供する。さらに、本発明は
、アミノ酸配列NFIRDVLQPYIRKDENKをコードする単離された核
酸を提供する。
【0041】 本発明は、遺伝暗号の縮重のために配列番号1、配列番号:3、配列番号:5
、又は配列番号:7のヌクレオチド配列と異なっており、従って配列番号:1、
配列番号:3、配列番号:5、又は配列番号:7に示されたヌクレオチド配列に
よりコードされるタンパク質と同一のp−Hydeタンパク質をコードする核酸
分子をさらに包含する。p−Hydeのアミノ酸配列の変化をもたらすDNA配
列多型が、集団(例えば、ヒト集団)内に存在しうることが、当業者には理解さ
れよう。そのようなp−Hyde遺伝子の遺伝学的多型は、天然の対立遺伝子変
動により、集団内の個体間に存在しうる。対立遺伝子は、特定の遺伝子座に代替
的に存在する遺伝子群のうちの1つである。そのような天然の対立遺伝子変動は
、典型的には、p−Hyde遺伝子のヌクレオチド配列の1〜5%の分散をもた
らす。代替的対立遺伝子は、多数の異なる個体において目的遺伝子を配列決定す
ることにより同定されうる。これは、多様な個体において、同一遺伝子座を同定
するためのハイブリダイゼーションプローブを使用することにより、容易に実施
されうる。天然の対立遺伝子変動の結果であり、p−Hydeの機能的活性を改
変しない、p−Hydeにおける任意の全てのそのようなヌクレオチド変動、及
び得られるアミノ酸多型が、本発明の範囲内に含まれるものとする。さらに、ヒ
トp−Hydeのヌクレオチド配列とは異なるヌクレオチド配列を有する、他の
種に由来するp−Hydeタンパク質(p−Hyde相同体)をコードする核酸
分子も、本発明の範囲内に含まれるものとする。本発明のp−Hyde cDN
Aの天然の対立遺伝子異型及び相同体に相当する核酸分子は、ストリンジェント
なハイブリダイゼーション条件下で、標準的なハイブリダイゼーション技術に従
い、ヒトcDNA又はその一部をハイブリダイゼーションプローブとして使用し
て、本明細書に開示されたヒトp−Hyde核酸との同一性に基づき単離されう
る。例えば、ヒト及びマウスのp−Hyde cDNAのスプライス異型は、ヒ
ト及びマウスのp−Hydeとの同一性に基づき単離されうる。
【0042】 本明細書において使用されるように、「ストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズする」という用語は、相互に少なくとも60%(65%、70%、好まし
くは75%)同一のヌクレオチド配列が典型的には相互にハイブリダイズしたま
までいる、ハイブリダイゼーション及び洗浄の条件を記載するものとする。その
ようなストリンジェントな条件は、当業者に既知であり、Current Pr
otocols in Molecular Biology,John Wi
ley&Sons,N.Y.(1989),6.3.1−6.3.6に見出され
る。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の好ましい非制限的な例は
、約45℃における6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中での
ハイブリダイゼーション、それに続く50〜65℃における0.2×SSC、0
.1%SDS中での1回以上の洗浄である。好ましくは、配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:5、又は配列番号:7のコーディング配列又は非コーディン
グ配列(又は「センス」配列もしくは「アンチセンス」配列)とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズする本発明の単離された核酸分子は、天然に存在す
る核酸分子に相当する。本明細書において使用されるように、「天然に存在する
」核酸分子とは、天然に存在するヌクレオチド配列を有する(例えば、天然タン
パク質をコードする)RNA分子又はDNA分子をさす。集団内に存在しうるp
−Hyde配列の天然に存在する対立遺伝子異型に加え、p−Hydeタンパク
質の生物学的能力を改変することなく、配列番号:1、配列番号:3、配列番号
:5、又は配列番号:7のヌクレオチド配列へと突然変異により変化を導入する
ことにより、コードされたp−Hydeタンパク質のアミノ酸配列の変化をもた
らしうることを、当業者は、さらに理解するであろう。突然変異は、部位特異的
突然変異誘発及びPCR媒介突然変異誘発のような標準的な技術により導入され
うる。好ましくは、保存的アミノ酸置換が、1個以上の非必須と予測されるアミ
ノ酸残基においてなされる。
【0043】 「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が、類似の側鎖を有するアミノ酸
残基と交換されるものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーが
、当分野において定義されている。これらのファミリーには、塩基性側鎖を有す
るアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性塩基性側鎖を有
するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、電荷を有しない極性
側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン
、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば
、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、
メチオニン、トリプトファン)、ベータ分岐側鎖を有するアミノ酸(例えば、ト
レオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば
、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が含まれる。従
って、p−Hyde内の非必須と予測されるアミノ酸残基が、好ましくは、同一
側鎖ファミリーのもう1つのアミノ酸残基と交換される。又は、飽和突然変異誘
発などによりp−Hydeコーディングの全部又は一部にランダムに突然変異を
導入し、得られた変異体をP−Hyde生物学的活性についてスクリーニングし
、活性を保持する変異体を同定することもできる。突然変異誘発の後、コードさ
れたタンパク質を組み換え発現させ、タンパク質の活性を決定することができる
【0044】 生物学的活性が大きく減少するか又は排除されることを回避するため、様々な
種のp−Hydeタンパク質の間で保存されているアミノ酸残基は、改変されな
い(保存的置換は除く)。マウス及びヒトのp−Hydeタンパク質は、いずれ
も、6システイン残基の保存されたパターンを有している。そのような保存され
たドメイン及びシステイン残基は、突然変異を容認する可能性が低い。しかしな
がら、その他のアミノ酸残基(例えば、様々な種のp−Hydeの間で、例えば
マウスとヒトのp−Hydeの間で保存されていないか、又は半保存しかされて
いないもの)は、活性にとって必須ではないかもしれず、従って改変を容認する
可能性が高い。従って、本発明のもう一つの面は、活性にとって必須でないアミ
ノ酸残基の変化を含有するp−Hydeタンパク質をコードする核酸分子に関す
る。そのようなp−Hydeタンパク質は、配列番号:2又は配列番号:4とは
アミノ酸配列が異なるが、生物学的活性を保持している。1つの実施態様におい
て、単離された核酸分子は、配列番号:2、4、6、又は8のアミノ酸配列と少
なくとも約84%、85%、90%、95%、又は98%同一であるアミノ酸配
列を含むタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。
【0045】 当業者には容易に理解されるように、p−Hydeをコードするヌクレオチド
は、RNA、cDNA、ゲノミックDNA、合成型、及び混合重合体の、センス
鎖及びアンチセンス鎖の両方を含み、化学的もしくは生化学的に修飾されていて
もよく、又は非天然の、もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含有してい
てもよい。そのような修飾には、例えば、標識、メチル化、1個以上の天然に存
在するヌクレオチドの、類似体との置換、電荷を有しない結合(例えば、メチル
ホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホアミデート、カルバメート等)、電
荷を有する結合(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート等)のよ
うなヌクレオチド間修飾、付属部分(pendent moiety)(例えば
、ポリペプチド)、インターカレーター(例えば、アクリジン、ソラレン等)、
キレート化剤、アルキル化剤、及び修飾された結合(例えば、アルファアノマー
核酸等)が含まれる。水素結合及びその他の化学的相互作用を介して、指定され
た配列と結合する能力について、ヌクレオチドと同様の能力を示す合成分子も含
まれるものとする。そのような分子は、当分野において既知であり、例えば、一
次構造配列と実質的に相同であるが、例えばインビボ又はインビトロの化学的及
び生化学的修飾を含むか、又は一般的でないアミノ酸が取り込まれているペプチ
ド結合が、分子骨格のホスフェート結合にとって代わっているものを含む。核酸
は修飾されていてもよい。当業者には容易に理解されるように、そのような修飾
には、例えばアセチル化、カルボキシル化、リン酸化、グリコシル化、ユビキチ
ン化、例えば放射性核種による標識、及び様々な酵素的修飾が含まれる。そのよ
うな目的のため有用である多様なポリペプチド標識法及び置換基又は標識が、当
分野において周知であり、それらには、32Pのような放射性同位体、標識された
アンチリガンド(例えば、抗体)と結合するリガンド、フルオロフォア、化学発
光剤、酵素、及び標識されたリガンドに対する特異的結合対のメンバーとして作
用しうるアンチリガンドが含まれる。標識の選択は、必要とされる感度、プライ
マーとの結合の容易度、安定性要件、及び利用可能な装置に依存する。ポリペプ
チド標識法は、当分野において周知である。例えば、Sambrook et
al.,1989又はAusubel et al.,1992を参照のこと。
実質的に全長のp−Hydeの他に、本発明は、当業者に既知の、生物学的活性
を有するp−Hyde断片を提供する。
【0046】 本明細書において定義されるように、「単離された」又は「実質的に純粋な」
核酸(例えば、RNA、DNA、又は混合重合体)とは、天然型ヒト配列又はタ
ンパク質に天然に付随している他の細胞成分、例えばリボソーム、ポリメラーゼ
、その他の多くのヒトゲノム配列及びタンパク質から実質的に分離されているも
のである。その用語には、それが天然に存在する環境から取り出されている核酸
配列又はタンパク質が包含され、組換えの、又はクローニングされたDNA単離
物、及び化学的に合成された類似体、又は異種系により生物学的に合成された類
似体が含まれる。
【0047】 「p−Hyde対立遺伝子」とは、p−Hyde遺伝子座の正常対立遺伝子、
並びに例えば***、卵巣、結腸直腸、及び前立腺の癌を含む多くの部位の癌を発
症する素因を個体に与える変動を保持している対立遺伝子をさす。そのような素
因付与対立遺伝子は、「p−Hyde感受性対立遺伝子」とも呼ばれる。
【0048】 「p−Hyde遺伝子座」、「p−Hyde遺伝子」、「p−Hyde核酸」
、又は「p−Hydeポリヌクレオチド」とは、それぞれ、p−Hyde活性を
有する、正常組織において発現される可能性が高い、全てがp−Hyde領域内
に存在するポリヌクレオチド(ある種の対立遺伝子が、***、卵巣、結腸直腸、
及び前立腺の癌を発症する素因を個体に与える)をさす。p−Hyde遺伝子座
の突然変異は、その他の型の腫瘍のイニシエーション及び/又はプログレッショ
ンにも関与しているかもしれない。その遺伝子座は、癌を発症する素因を個体に
与える突然変異により一部示される。これらの突然変異は、下記のp−Hyde
領域内に含まれる。p−Hyde遺伝子座は、コーディング配列、介在配列、及
び転写及び/又は翻訳を調節する制御因子を含むものとする。p−Hyde遺伝
子座は、DNA配列の全ての対立遺伝子変動を含むものとする。
【0049】 「核酸」とは、一本鎖の形態か、又は二本鎖ヘリックスの、リボヌクレオシド
(アデノシン、グアノシン、ウリジン、又はシチジン;「RNA分子」)又はデ
オキシリボヌクレオシド(デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシ
チミジン、又はデオキシシチジン;「DNA分子」)のリン酸エステル重合形態
をさす。DNA−DNA、DNA−RNA、及びRNA−RNAの二本鎖ヘリッ
クスが可能である。核酸分子、特にDNA分子又はRNA分子という用語は、分
子の一次構造及び二次構造のみをさし、特定の3次形態に制限されない。従って
、この用語は、特に直鎖状又は環状のDNA分子(例えば、制限断片)、プラス
ミド、及び染色体に見出される二本鎖DNAを含む。特定の二本鎖DNA分子の
構造について論ずる場合、配列は、DNAの非転写鎖(即ち、mRNAと相同な
配列を有する鎖)上の配列のみを5’から3’の方向で与えるという通常の慣例
に従い、本明細書において記載されうる。「組換えDNA」とは、分子生物学的
操作を受けたDNAである。
【0050】 「をコードする核酸」という句は、特定のタンパク質又はペプチドの発現を指
図する核酸分子をさす。核酸配列には、RNAへと転写されるDNA鎖配列、及
びタンパク質へと翻訳されるRNA配列の両方が含まれる。核酸分子には、全長
核酸配列、及び全長タンパク質に由来する非全長配列の両方が含まれる。配列に
は、特定の宿主細胞におけるコドン優先性を提供するために導入されうる(1つ
又は複数の)天然型配列の縮重コドンが含まれることを、さらに理解されたい。
【0051】 「組換え核酸」とは、天然には存在しない核酸、又は本来は分離している2個
の配列分節の人工的組み換えにより作成された核酸である。この人工的組み換え
は、化学的合成手段、又は単離された核酸分節の人工的操作、例えば遺伝子工学
技術のいずれかにより、達成される場合が多い。それらは、あるコドンを、同一
の又は保存的なアミノ酸をコードする重複(redundant)コドンと交換
し、典型的には配列認識部位を導入又は除去するために実施される。又は、それ
は、所望の機能の組み合わせを生成させるため、所望の機能を有する核酸分節を
接合するために実施される。
【0052】 本明細書において使用されるように、「癌細胞」という用語は、通常よりも急
速に、例えば組織内の隣接細胞又はその他の細胞よりも急速に、細胞増殖により
増殖する組織を意味する。新生物細胞は、増殖刺激が停止した後も増殖し続ける
。一般に、腫瘍は異なる組織重量を示すか、又は形成する。本発明は、両方の型
の腫瘍に関するが、癌の治療において特に貴重である。
【0053】 1つの実施態様において、癌細胞は、黒色腫;リンパ腫;白血病;及び前立腺
、結腸直腸、膵臓、***、脳、又は胃の癌からなる群より選択される。腫瘍の例
には、これらに限定されないが、肉腫及び癌腫、例えばこれらに限定されないが
、線維肉腫、粘液肉種、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、
内皮肉腫(endotheliosarcoma)、リンパ管肉腫、リンパ管内
皮肉種(lymphangioendotheliosarcoma)、骨膜腫
、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌腫、膵臓癌、乳癌
、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状
癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌、
絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫、頸癌、原基腫(germ tum
or)、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、
髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起膠腫、髄
膜腫、黒色腫、神経芽腫、及び網膜芽腫が含まれる。好ましい実施態様において
、腫瘍は黒色種又は前立腺細胞である。
【0054】 特定のコドンが、異なるアミノ酸をコードするコドンに変化するが、細胞死に
対する感受性の誘導は維持されるような突然変異が、p−Hydeをコードする
核酸に作成されうる。そのような突然変異は、一般に、最少のヌクレオチド変化
を作成することにより作成される。この種の置換突然変異は、得られたタンパク
質内のアミノ酸を非保存的に(即ち、特定のサイズ又は特徴を有するアミノ酸の
群に属するアミノ酸から、他の群に属するアミノ酸へとコドンを変化させること
により)、又は保存的に(即ち、特定のサイズ又は特徴を有するアミノ酸の群に
属するアミノ酸から、同一の群に属するアミノ酸へとコドンを変化させることに
より)変化させるために作成されうる。そのような保存的変化は、一般に、得ら
れたタンパク質の構造及び機能の比較的少ない変化をもたらす。非保存的変化は
、得られたタンパク質の構造、活性、又は機能を改変させる可能性が比較的高い
。本発明は、得られたタンパク質の活性又は結合特徴を有意には改変しない保存
的変化を含有する配列を含むものと見なされるべきである。配列内のアミノ酸の
置換基は、そのアミノ酸が属するクラスの他のメンバーから選択されうる。例え
ば、非極性(疎水性)アミノ酸には、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリ
ン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、及びメチオニンが含まれる
。芳香環構造を含有するアミノ酸は、フェニルアラニン、トリプトファン、及び
チロシンである。極性中性アミノ酸には、グリシン、セリン、トレオニン、シス
テイン、チロシン、アスパラギン、及びグルタミンが含まれる。正の電荷を有す
る(塩基性)アミノ酸には、アルギニン、リジン、及びヒスチジンが含まれる。
負の電荷を有する(酸性)アミノ酸には、アスパラギン酸及びグルタミン酸が含
まれる。そのような改変は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又は等電点により
決定されるような見かけの分子量に影響を与えないと予想される。この単離され
た核酸も、変異型p−Hyde又は野生型タンパク質をコードする。
【0055】 本発明は、アンチセンス方向で発現ベクターへクローニングされた本発明のD
NA分子を含む組み換え発現ベクターをさらに提供する。即ち、DNA分子は、
p−Hyde mRNAに対してアンチセンスのRNA分子の(DNA分子の転
写による)発現を可能にする様式で、制御配列と機能的に連結している。多様な
細胞型におけるアンチセンスRNA分子の連続的発現を指図する、アンチセンス
方向でクローニングされた核酸と機能的に連結した制御配列、例えばウイルスプ
ロモーター及び/又はエンハンサーを選択してもよいし、又は構成性の、組織特
異的な、又は細胞型特異的なアンチセンスRNAの発現を指図する制御配列を選
択してもよい。アンチセンス発現ベクターは、ベクターが導入されている細胞型
により決定されうる活性を有する、アンチセンス核酸が高効率制御領域の調節下
で産生される組み換えプラスミド、ファージミド、又は弱毒化ウイルスの形態で
あり得る。アンチセンス遺伝子を使用した遺伝子発現の制御についての考察は、
Weintraub et al.(Reviews−Trends in G
enetics,Vol.1(1)1986)を参照のこと。
【0056】 本発明は、DNAウイルスの単離された核酸分子を含む複製可能ベクターを提
供する。ベクターには、これらに限定されないが、単離された核酸分子の少なく
とも一部を含有するプラスミド、コスミド、ファージ、又は酵母人工染色体(Y
AC)が含まれる。これらのベクターを得るための一例として、挿入配列及びベ
クターDNAの両方を制限酵素に曝露して、両分子上に相互に塩基対を形成する
相補的末端を作出し、次いで、それらをDNAリガーゼによりライゲートするこ
とができる。又は、ベクターDNA内の制限部位に相当するリンカーを挿入DN
Aにライゲートし、次いでそれをその部位で切断する制限酵素で消化することも
できる。その他の手段も、利用可能であり、当業者に既知である。1つの実施態
様において、アデノウイルスベクターは複製欠損性アデノウイルス5型発現ベク
ターである。もう1つの実施態様において、アデノウイルスベクターは、ゲノム
のE1及びE3領域に欠失を有し、p−Hydeをコードする核酸のプロモータ
ーの調節下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む。プロモ
ーターは、ラウス肉腫ウイルスプロモーターでありうる。
【0057】 36kBの直鎖状二本鎖DNAウイルスであるアデノウイルスの遺伝子構成の
知識は、大きなアデノウイルスDNA片の、最大7kBの外来配列との置換を可
能にする(Grunhaus and Horwitz,1992)。アデノウ
イルスDNAは、潜在的な遺伝毒性なしにエピソーム的に複製しうるため、レト
ロウイルスとは対照的に、アデノウイルスDNAの宿主細胞への感染は、染色体
組み込みをもたらさない。また、アデノウイルスは、構造的に安定であり、多く
の増幅の後も、ゲノムの再編成は検出されていない。アデノウイルスは、細胞周
期段階に関わらず、事実上全ての上皮細胞に感染しうる。これまでのところ、ア
デノウイルス感染は、ヒトにおいて、急性呼吸器疾患のような軽度の疾患としか
関連していないと考えられている。
【0058】 アデノウイルスは、ゲノムのサイズが中程度であること、操作が容易であるこ
と、力価が高いこと、標的細胞域が広いこと、及び感染性が高いことから、遺伝
子移入ベクターとしての使用に特に適している。ウイルスゲノムの両端は、ウイ
ルスDNAの複製及びパッケージングにとって必要なシス因子である100〜2
00塩基対の逆方向末端反復配列(ITR)を含有している。ゲノムの初期領域
(E)及び後期領域(L)は、ウイルスDNA複製の開始時点で分割される異な
る転写単位を含有している。E1領域(E1A及びE1B)は、ウイルスゲノム
及び数種の細胞遺伝子の転写の制御を担うタンパク質をコードする。E2(E2
A及びE2B)の発現は、ウイルスDNA複製のためのタンパク質の合成をもた
らす。これらのタンパク質は、DNA複製、後期遺伝子の発現、及び宿主細胞の
シャットオフ(shut off)(Renan,1990)に関与している。
ウイルスカプシドタンパク質の大半を含む後期遺伝子の産物は、主要後期プロモ
ーター(MLP)により生じる単一の一次転写物の重要なプロセシングの後にの
み発現される。MLP(16.8m.u.に位置している)は、感染後期に特に
効率的となり、このプロモーターから生じる全てのmRNAが、それらを翻訳に
とって好ましいmRNAにする、3成分リーダー(TL)配列を5’に保有して
いる。
【0059】 現在の系において、組換えアデノウイルスは、シャトルベクターとプロウイル
スベクターとの相同的組み換えにより生成させられている。2つのプロウイルス
ベクターの間の組み換えが可能であるため、野生型アデノウイルスがこの過程か
ら生成しうる。従って、各プラークから単一のウイルスクローンを単離し、その
ゲノム構造を調査することが重要である。YAC系の使用は、組換えアデノウイ
ルスの作製のための別法である。
【0060】 複製欠損性である現在のアデノウイルスベクターの生成及び繁殖は、Ad5
DNA断片によりヒト胎児腎細胞から形質転換され、E1タンパク質を構成性発
現している、293と呼ばれる特別なヘルパー細胞系に依存している(Grah
am,et al.,1977)。E3領域は、アデノウイルスゲノムから削除
可能であるため(Jones and Shenk,1978)、293細胞に
補助された現在のアデノウイルスベクターは、E1、E3のいずれか又は両方の
領域に外来DNAを保持している(Graham and Prevec,19
91)。天然に、アデノウイルスは野生型ゲノムのおよそ105%をパッケージ
ングし(Ghosh−Choudhury,et al.,1987)、約2k
Bの追加的なDNAの収容力を提供することができる。E1及びE3の領域にお
いて交換可能なおよそ5.5kBのDNAと組み合わせると、現在のアデノウイ
ルスベクターの最大収容力は、7.5kB未満、又はベクターの全長の約15%
である。アデノウイルスゲノムの80%超が、ベクター骨格に残存しており、そ
れがベクター由来細胞毒性の起源となる。また、E1欠失ウイルスの複製欠損性
は不完全である。例えば、ウイルス遺伝子発現の漏出が、高い感染多重度におい
て、現在利用可能なアデノウイルスベクターで観察されている(Mulliga
n,1993)。
【0061】 ヘルパー細胞系は、ヒト胎児の腎細胞、筋肉細胞、造血系細胞、又はその他の
ヒト胎児の間葉細胞もしくは上皮細胞のようなヒト細胞に由来しうる。又は、ヘ
ルパー細胞は、ヒトアデノウイルスに対して許容性のその他の哺乳動物種の細胞
に由来していてもよい。そのような細胞には、例えば、Vero細胞、又はその
他のサル胎児の間葉細胞もしくは上皮細胞が含まれる。前述のように、好ましい
ヘルパー細胞系は293である。
【0062】 アデノウイルスベクターが複製欠損性、又は少なくとも条件的に複製欠損性で
あるという要件を除けば、アデノウイルスウイルスの性質は、本発明の実施の成
功にとって重要でないと考えられる。アデノウイルスは、42の異なる既知の血
清型又はA〜F亜群のうちのいずれであってもよい。C亜群のアデノウイルス5
型は、本発明の方法において使用するための条件的複製欠損性アデノウイルスベ
クターを得るための好ましい出発材料である。それは、アデノウイルス5型が、
生化学的及び遺伝学的な情報が詳細に既知のヒトアデノウイルスであり、ベクタ
ーとしてアデノウイルスを使用した大部分の構築のため、歴史的に使用されてい
るためである。
【0063】 前述のように、典型的な本発明に係るベクターは、複製欠損性であり、アデノ
ウイルスE1領域を有していないであろう。従って、E1コーディング配列が除
去された位置に、p−Hydeをコードする核酸を導入することが最も便利であ
ろう。しかしながら、アデノウイルス配列内のp−Hydeコーディング領域の
挿入位置は、本発明にとって重要でない。p−Hyde転写単位をコードする核
酸は、Karlsson et al.(1986)により以前に記載されたよ
うな、E3交換ベクター内の欠失したE3領域の代わりに、又はヘルパー細胞系
もしくはヘルパーウイルスがE4欠損を補足するE4領域に、挿入されうる。
【0064】 アデノウイルスは、増殖及び操作が容易であり、インビトロ及びインビボで広
い宿主域を示す。このウイルス群は、高力価、例えば109〜1011プラーク形
成単位(PFU)/mlで得られ、高度に感染性である。アデノウイルスの生活
環は、宿主細胞ゲノムへの組み込みを必要としない。アデノウイルスベクターに
より輸送された外来遺伝子は、エピソーム性であり、従って宿主細胞に対する低
い遺伝毒性を有する。野生型アデノウイルスの予防接種の研究において、副作用
は報告されておらず(Cough et al.,1963;Top et a
l.,1971)、このことは、それらのインビボ遺伝子移入ベクターとしての
安全性及び治療的可能性を証明している。
【0065】 アデノウイルスベクターは、真核遺伝子発現(Levrero et al.
,1991;Gomez−Foix et al.,1992)及びワクチン開
発(Grunhaus and Horwitz,1992;Graham a
nd Prevec,1992)において使用されている。最近、動物研究によ
り、組換えアデノウイルスが遺伝子治療に使用されうることが示唆された(St
ratford−Perricaudet and Perricaudet,
1991;Stratford−Prricaudet al.,1990;R
ich et al.,1993)。組換えアデノウイルスの異なる組織への投
与実験には、気管滴注(Rosenfeld et al.,1991;Ros
enfeld et al.,1992)、筋肉注射(Ragot et al
.,1993)、末梢静脈内注射(Herz and Gerard,1993
)、及び脳への定位接種(Le Gal La Salle et al.,1
993)が含まれる。
【0066】 好ましいプロモーターおよび他の必要なベクター配列を、宿主において機能的
であるように選択してよく、好ましい場合、p−Hyde遺伝子と本質的に関連
しているものを含んでよい。細胞株および発現ベクターの働きうる組合せの例は
、Sambrook et al.,1989またはAusubel et a
l.,1992に記述されており、またたとえばMetzger et al.
,1988も参照のこと。多くの有用なベクターが本技術分野で公知であり、ス
トラタジーン(Stratagene)、ニュー イングランド バイオラボズ
(New England Biolabs)、プロメガ バイオテック(Pr
omega Biotech)などのような製造供給元より入手してよい。tr
p、lacおよびファージプロモーター、tRNAプロモーターおよび解糖酵素
プロモーターのようなプロモーターを原核生物宿主で使用してよい。有用な酵母
プロモーターは、金属結合性タンパク質、3−ホスホグリセレートキナーゼまた
は、エノラーゼまたはグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、マル
トースおよびガラクトース利用に応答性の酵素およびその他のものに対するプロ
モーター領域を含む。酵母発現で使用するのに好適なベクターおよびプロモータ
ーはさらにHitzeman et al.,欧州特許第74,675Aでさら
に記述されている。好ましい非天然哺乳動物プロモーターには、SV40(Fi
ers et al.,1978)からの早期および後期プロモーターまたは齧
歯類モロニー白血病ウイルス、鳥類肉腫ウイルス、アデノウイルスII、ウシパ
ピローマウイルスまたはポリオーマから由来したプロモーターを含んでよい。さ
らに、構造を、遺伝子の多重コピーを作製しうるように、増幅可能遺伝子(たと
えばDHFR)に連結してよい。好ましいエンハンサーおよび他の発現調節配列
に関して、「エンハンサーと原核細胞遺伝子発現(Ehancers and
Eukaryotic Gene Exression)」、Cold Spr
ing Harbor Press,Cold Spring Harbor.
N.Y.(1983)も参照のこと。
【0067】 そのような発現ベクターは自発的に複製可能である一方で、これらはまた、宿
主細胞のゲノム内に導入することによって、本技術分野でよく公知の方法にて複
製可能である。発現およびクローニングベクターは選択可能マーカー、ベクター
を形質導入した宿主細胞の生存または増殖に必要なタンパク質をコードしている
遺伝子を含む可能性がある。この遺伝子の存在が、挿入物を発現しているそれら
の宿主細胞のみの増殖を保証する。典型的な選別遺伝子は、a)抗生物質または
他の毒性基質、たとえばアンピシリン、ネオマイシン、メトトレキサートなどに
対する耐性性を付与する、b)栄養要求性不足を補う、またはc)複合培地では
入手不可能な重要栄養素、たとえばバチルス(Bacilli)に対するD−ア
ラニンラセマーゼをコードしている遺伝子を供給する、タンパク質をコードして
いる。適切な選別可能マーカーの選択は宿主細胞に依存する可能性があり、異な
る宿主に対する好ましいマーカーが本技術分野でよく公知である。
【0068】 対象の核酸を含んでいるベクターを、in vitroで翻訳でき、よく公知
の方法、たとえば注入(Kubo et al.,1988を参照のこと)によ
って宿主細胞に導入した得られたRNAまたはベクターを、細胞宿主の種類に依
存して変化する、エレクトロポレーション、塩化カルシウム、塩化ルビジウム、
リン酸カルシウム、DEAE−デキストランまたは他の基質を使用したトランス
フェクション、マイクロ発射砲撃、リポフェクション、(ベクターがレトロウイ
ルスゲノムのような感染性薬剤である場合)感染を含む、本技術分野でよく公知
の方法によって、宿主細胞内へ直接導入できる。一般的にSambrook e
t al.,1989およびAusubel et al.,1992を参照の
こと。とりわけ以上で記述したものを含む、本技術分野で公知の任意の方法によ
るポリヌクレオチドの宿主細胞内への導入が、本明細書で「形質導入(tran
sformation)」として称する。上述した核酸を導入した細胞は、また
そのような細胞の子孫を含むことを意味する。
【0069】 発現のために必要な一般的な要素には、RNAポリメラーゼおよびリボソーム
結合のための転写開始配列に結合するためのプロモーターまたはエンハンサー配
列が含まれる。たとえば、微生物発現ベクターには、lacプロモーターのよう
なプロモーター、転写開始のためのシャイン−ダルガーノ配列および開始コドン
AUGが含まれる。同様に、真核生物発現ベクターには、RNAポリメラーゼI
Iに対する異種および同種プロモーター、下流ポリアデニル化シグナル、開始コ
ドンAUG、およびリボソームの分離のための終止コドンが含まれる。そのよう
なベクターは、商業的に入手してよく、または本技術分野でよく公知の方法、た
とえば一般的にベクターを構築するのための上述した方法によって記述した方法
より組み立ててよい。
【0070】 発現構造物内でp−Hydeをコードしている核酸との組合せで使用できるウ
イルスプロモーター、細胞プロモーター/エンハンサーおよび誘導可能プロモー
タ/エンハンサーには、以下の、免疫グロブリン重鎖、免疫グロブリン軽鎖、T
−細胞レセプター、HLA DQアルファおよびDQベータ、ベータ−インター
フェロン、インターロイキン−2、インターロイキン−2レセプター、MHCク
ラスII5アルファ、MHCクラスII HLA−DRアルファ、ベータ−アク
チン、筋肉クレアチニンキナーゼ、プレアルブミン(トランスサイレチン)、エ
ラスターゼI、金属結合性タンパク質、コラゲナーゼ、アルブミン遺伝子、アル
ファ−フェトタンパク質、タウ−グロブリン、ベータ−グロブリン、c−fos
、c−HA−ras、神経細胞接着分子(NCAM)、アルファ1−抗トリプシ
ン、H2B(TH2B)ヒストン、マウスまたはI型コラーゲン、グルコース調
節タンパク質(GRP94およびGRP78)、ラット成長ホルモン、ヒト血清
アミロイドA(SAA)、トロポニンI(TN I)、血小板由来増殖因子、デ
ュシェーヌ筋、SV40、ポリオーマ、レトロウイルス、パピローマウイルス、
B型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、サイトメガロウイルス、テナガザル
Ape白血病ウイルス、MT II、MMTV(マウス***グルココルチコイド
、アデノウイルス5E2が限定はしないが含まれる。
【0071】 さらに任意のプロモーター/エンハンサー組合せ(真核生物プロモーターデー
タベース(Eukaryotic Promoter Data Base;E
PDBによると)をまた、p−Hydeの発現を駆動するように使用できる。T
3、T7またはSP6転写発現システムの使用は他の可能な形態である。真核細
胞は、好ましい微生物ポリメラーゼが、伝送複合体の部分として、または追加的
な遺伝子発現構造物としてのいずれかで提供される場合に、特定の微生物プロモ
ーターからの細胞質転写を支持できる。
【0072】 本発明は、以上のベクターを含んでいる宿主細胞を提供する。宿主細胞は、そ
の宿主細胞内に人工的に導入した単離DNA分子を含んでよい。宿主細胞は、真
核細胞、(大腸菌(E.coli)のような)微生物細胞、酵母細胞、真菌細胞
、昆虫細胞および動物細胞であってよい。好適な動物細胞には、Vero細胞、
HeLa細胞、Cos細胞、CV1細胞およびさまざまな初代哺乳動物細胞が限
定しないが含まれる。
【0073】 本発明の他の観点は、その中に本発明の発現ベクターを導入した宿主細胞に関
する。語句「宿主細胞(host cell)」および「組換え体宿主細胞(r
ecombinant host cell)」は、本明細書で交換可能に使用
する。そのような語句が、特定の対象細胞のみでなく、そのような細胞の子孫ま
たは潜在的な子孫をも意味することが理解される。特定の改変が、変異導入また
は環境の影響のいずれかによって世代に引き継がれて起こる可能性があるので、
そのような子孫は、実際には、親細胞とは同一ではないが、しかし本明細書で使
用するような語句の範囲内に含まれる。宿主細胞は、任意の原核細胞または真核
細胞であり得る。たとえばp−Hydeタンパク質は、大腸菌(E.coli)
のような微生物細胞、昆虫細胞、酵母または(チャイニーズハムスター卵巣細胞
(CHO)またはCOS細胞のような)哺乳動物細胞、および当業者に公知の他
の好適な宿主細胞で発現させることができる。ベクターDNAは、従来の形質転
換またはトランスフェクション技術を介して原核、または真核細胞内に導入でき
る。本明細書で使用するところの、語句「形質転換(transformati
on)」および「トランスフェクション(transfection)」は、リ
ン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共−沈殿、DEAE−デキストラン−仲介
トランスフェクション、リポフェクション、またはエレクトロポレーションを含
む、外来核酸(たとえばDNA)を宿主細胞内に導入するためのさまざまな本技
術分野で認識された技術を意味するつもりである。宿主細胞を形質転換、または
トランスフェクトするための好適な方法は、Sambrook, et al.
(上記)および他の研究室マニュアルで見ることができる。哺乳動物細胞の安定
トランスフェクションに関して、使用した発現ベクターおよびトランスフェクシ
ョン技術に依存して、小画分の細胞のみが、そのゲノム内に外来DNAを統合可
能であることが知られている。これらの統合を同定し、選択するために、一般的
に(たとえば抗生物質に対する抵抗性に関して)選別可能マーカーを、対象の遺
伝子と一緒に宿主細胞内へ導入する。
【0074】 好ましい選別可能マーカーには、G418、ハイグロマイシンおよびメトトレ
キサートのような薬剤に対する抵抗性を提供するものが含まれる。選別可能マー
カーをコードしている核酸を、p−Hydeをコードしているものと同様のベク
ター上で宿主細胞内に導入でき、または別々のベクター上で導入できる。導入し
た核酸で安定にトランスフェクトした細胞は、薬物選別(たとえば、好適なマー
カー遺伝子を挿入した細胞は、他の細胞が死ぬ一方で生存する)によって同定で
きる。培養液中の原核または真核宿主細胞のような本発明の宿主細胞を、p−H
ydeタンパク質を産出(すなわち発現)するために使用できる。
【0075】 したがって、本発明はさらに、本発明の宿主細胞を用いてp−Hydeタンパ
ク質を産出するための方法を提供する。1つの実施様態において、本方法は、(
p−Hydeをコードしている組換え体発現ベクターを導入した)本発明の宿主
細胞を、p−Hydeタンパク質を産出するように、好適な培地中で培養するこ
とを含む。他の実施様態において、方法はさらに、培地または宿主細胞からp−
Hydeを単離することを含む。本発明の宿主細胞はまた、非ヒトトランスジェ
ニック動物を産出するために使用できる。
【0076】 たとえば、1つの実施様態において、本発明の宿主細胞は、p−Hydeコー
ド配列を導入した受精卵母細胞または胎児幹細胞である。次いでそのような宿主
細胞を、外来p−Hyde配列をそれらのゲノムまたは外来p−Hyde配列を
除去した同種組換え体動物内に導入した非ヒトトランスジェニック動物を作製す
るために使用できる。そのような動物は、p−Hydeの機能および/または活
性を研究するために、およびp−Hyde活性の調節剤を同定および/または評
価するために有用である。本明細書で使用するところの、「トランスジェニック
動物(transgenic animal)」は、1つまたはそれ以上のその
動物の細胞が導入遺伝子を含む、非ヒト動物、好ましくは哺乳動物、さらに好ま
しくはラットまたはマウスのような齧歯類である。トランスジェニック動物の他
の例には、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ウシ、ヤギ、ニワトリ、両生類などが
含まれる。
【0077】 本発明のトランスジェニック動物は、p−Hyde−コード核酸を、たとえば
マイクロインジェクション、レトロウイルス感染によって、受精卵母細胞の雄性
前核内へ導入すること、および卵母細胞を偽妊娠メス里親動物内で発達させるこ
とによって作製できる。たとえば(SEQ ID NO.1、3、5または7)
のもののようなp−Hyde cDNA配列を、導入遺伝子として、非ヒト動物
のゲノム内に導入できる。あるいは、ヒトp−Hyde遺伝子の非ヒト相同物を
、ヒトp−Hyde cDNAへのハイブリッド形成に基づいて単離し、導入遺
伝子として使用できる。導入配列およびポリアデニル化シグナルをまた、導入遺
伝子の発現の効率を増加させるために、導入遺伝子内に含ませてもよい。組織特
異的調節配列(類)を、特定の細胞に対してp−Hydeタンパク質の直接発現
を指向するために、p−Hyde導入遺伝子に実施可能に連結できる。胎児操作
およびマイクロインジェクションを介したトランスジェニック動物、とりわけマ
ウスのような動物を作成するための方法は、本技術分野で慣例的になってきてお
り、たとえば米国特許第4,736,866号および第4,870,009号、
米国特許第4,873,191号、およびHogan,マウス胎児の操作(Ma
nipulating the Mouse Embryo)、(Cold S
pring Harbor Laboratory Press,Cold S
pring Harbor,N.Y.,1986)で記述されている。同様の方
法を、他のトランスジェニック動物の産出のために使用する。トランスジェニッ
ク創始動物を、そのゲノム中のp−Hyde導入遺伝子の存在および/またはそ
の動物の組織または細胞内のp−Hyde mRNAの発現に基づいて同定でき
る。トランスジェニック創始動物を次いで、導入遺伝子を持っているさらなる動
物を繁殖させるために使用できる。さらに、p−Hydeをコードしている導入
遺伝子を持っているトランスジェニック動物は、他の導入遺伝子を持っている他
のトランスジェニック動物に交配させることができる。
【0078】 相同組換え動物を作製するために、ベクターを、その中に挿入、添加または置
換を導入し、それによってp−Hyde遺伝子(たとえばp−Hyde遺伝子の
ヒトまたは非ヒト相同物、たとえば齧歯類p−Hyde遺伝子)を変化させ、た
とえば機能的に崩壊させたような、p−Hyde遺伝子の少なくとも一部分を含
むように調製する。好ましい実施様態において、内因性p−Hyde遺伝子を、
機能的に崩壊させる(すなわち機能的なタンパク質をもはやコードせず、また「
ノックアウト(knock out)」ベクターと呼ぶ)。あるいは、ベクター
を、相同組換えにおいて、内因性p−Hyde遺伝子が変異導入され、さもなけ
れば変更され、しかしまだ機能的タンパク質をコードしているように(たとえば
、上流調節領域を変更でき、それによって内因性p−Hydeタンパク質の発現
を変更するように)設計できる。
【0079】 語句「ベクター(vector)」は、ウイルス発現系、自発的自己複製環状
DNA(プラスミド)を指し、発現および非発現プラスミド両方を含む。組換え
体微生物または細胞培養が、「発現ベクター(expresion vecto
r)」の宿主となるように記述される場合、これには、染色体外環状DNAおよ
び宿主クロモソーム内に組み込んだDNAの両方を含む。ベクターが宿主細胞に
よって保持されている場合、ベクターは自発的構造として有糸***の間に細胞に
よって安定に複製されるか、または宿主ゲノム内に組み込まれるかどちらかでよ
い。
【0080】 語句「プラスミド(plasmide)」は、細胞内で複製可能な自発的環状
DNA分子であり、発現および非発現型両方を含む。組換え微生物または細胞培
養を、「「発現プラスミド(expresion plasmide)」の宿主
となるように記述される場合、これには、宿主クロモソーム(類)内に組み込ん
だ潜在的ウイルスDNAを含む。プラスミドが宿主細胞によって保持されている
場合、プラスミドは自発的構造として有糸***の間に細胞によって安定に複製さ
れるか、または宿主ゲノム内に組み込まれるかどちらかでよい。
【0081】 以下の語句は、2つまたはそれ以上の核酸分子またはポリヌクレオチド間の配
列関係を記述するために使用する。「参照配列(reference sequ
ence)」、「比較ウインドウ(comparison window)」、
「配列同一性(sequence identity)」、「配列同一性の割合
(percentage of sequence identity)」、お
よび「本質的同一性(substantial identiy)」。「参照配
列」は、配列比較の基礎として使用した定義された配列であり、比較配列は、た
とえば配列表で与えられた全長cDNAまたは遺伝子配列の一区画のようなより
大きな配列の部分集合であってよく、または完全cDNAまたは遺伝子配列を含
んでよい。
【0082】 比較ウインドウを並べるための配列の最適な配置は、Smith and W
aterman(1981)Adv.Appl.Math.2:482の局所相
同性アルゴリズムによって、Needleman and Wunsch(19
70)J.Mol.Biol.48:443の相同性配列アルゴリズムによって
、Pearson and Lipman(1988)Proc.Natl.A
cad.Sci.(USA)85:2444の類似性の検索方法によって、また
はこれらのアルゴリズムのコンピューター処理履行(Wisconsin Ge
netics Software Package Release 7.0、
Genetics Computer Group,575 Science
Dr.,Madison,WIでのGAP、BESTFIT、FASTAおよび
TFASTA)によって実施してよい。
【0083】 「本質的同一性(substantial identity)」または「本
質的配列同一性(substantial sequence identit
y)」は、デフォルトギャップを用いたプログラムGAPまたはBESTFIT
によってのような、任意で配列したときに、2つのペプチド配列が少なくとも9
0パーセント、好ましくは少なくとも95パーセント配列同一性、さらに好まし
くは少なくとも99パーセント配列同一性またはそれ以上を共有することを意味
する。「パーセンテージアミノ酸同一性(percentage amino
acid identity)」または「パーセンテージアミノ酸配列同一性(
percentage amino acid sequence ident
ity)」は、任意に配列したときに、同一のアミノ酸のおよその設計したパー
センテージを持っている2つのポリペプチドのアミノ酸の比較を示す。たとえば
、「95%アミノ酸同一性(95% amino acid identity
)」は、任意に配列したときに、95%アミノ酸同一性を持つ2つのポリペプチ
ドのアミノ酸の比較を指す。好ましくは、同一でない残基の位置は、保存的なア
ミノ酸置換によって異なる。たとえば、電荷または極性のような類似の化学特性
を持っているアミノ酸の置換は、タンパク質の特性に影響を与えない可能性があ
る。例には、アスパラギンの代わりにグルタミン、アスパラギン酸の代わりにグ
ルタミン酸が含まれる。
【0084】 2つの配列間のパーセント同一性は、配列によって共有された同一の位置の数
の関数である(すなわち、同一の位置の%同一性/位置(たとえば重なり)の合
計#×100)。好ましくは2つの配列は、同一の長さである。2つの配列の間
のパーセント相同性の決定は、数学的アルゴリズムを用いて実行できる。2つの
配列の比較のために使用する数学的アルゴリズムの好ましい、非限定的な例は、
Karlin and Altschul(1993)Proc.Natl.A
cad.Sci.USA 90:5873−5877においてのように改変した
、Karlin and Altschul(1990)Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 87:2264−2268のアルゴリズムである。
そのようなアルゴリズムは、Altshul et al.(1990)J.M
ol.Biol.215:403−410のNBLASTおよびXBLASTプ
ログラム内に組み込まれている。BLASTヌクレオチド検索は、本発明のp−
Hyde核酸分子に対するヌクレオチド配列相同性を得るために、NBLAST
プログラム、スコア=100、文字長=12で実施できる。BLASTタンパク
質検索は、本発明のp−Hydeタンパク質分子に対するアミノ酸配列相同性を
得るために、X13LASTプログラム、スコア=50、文字長=3にて実施で
きる。比較の目的のためにギャップ調整アライメントを得るために、ギャップ調
節BLASTを、Altschul et al.,(1997) Nucle
ic Acid Res.:3389−3402に記述にように使用できる。B
LASTおよびギャップ調節BLASTプログラムを使用する場合、それぞれの
プログラム(たとえばX13LASTおよびNBLAST)のデフォルトパラメ
ータを使用できる。http://www.ncbi.nlm.nih.gov
を参照のこと。配列の比較のために使用した数学的アルゴリズムの他の好ましい
、非限定的な例は、Myers and Miller,CABIOS 4:1
1−17(1988)のアルゴリズムである。そのようなアルゴリズムは、GC
G配列アライメントソフトウェアパッケージの一部分であるALIGNプログラ
ム(バージョン2.0)に組み込まれている。アミノ酸配列比較のためのALI
GNプログラムを使用する場合、PAM120重量残基表、12のギャップ長ペ
ナルティー、および4のギャップペナルティーを使用できる。2つの配列間のパ
ーセント同一性は、ギャップを許容するか、またはせずに、上述のものと同様の
技術を使用して決定できる。パーセント同一性を計算する際、正確な適合のみを
計数する。
【0085】 本発明は、ヒトp−Hyde遺伝子の単離した核酸の配列と相補的な配列を持
っている核酸を提供する。とりわけ、本発明は、ヒトp−Hydeをコードして
いる核酸内に存在するヌクレオチドの配列と、特異的にハイブリッド形成するこ
とが可能な、少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドを提供する。1
つの実施様態において、核酸はDNAまたはRNAである。他の実施様態におい
て、オリゴヌクレオチドは、検出可能なマーカーで標識する。他の実施様態にお
いて、オリゴヌクレオチドは放射活性同位体、蛍光発色団または酵素である。
【0086】 相補的であるオリゴヌクレオチドは以下のように入手してよい。ポリメラーゼ
連鎖反応を2つのプライマーを用いて実施する。PCRプロトコール:方法およ
び適用へのガイド(PCR Protocols:A Guide to Me
thods and Applications)[74]を参照のこと。PC
R増幅の後、ウイルスDNAのPCR−増幅領域を、以上で列記した3つの特定
の核酸プローブにハイブリッド形成するその能力に関して試験できる。あるいは
、ウイルスDNAの上記核酸プローブへのハイブリッド形成を、ウイルスDNA
増幅無しで、そして本明細書で記述したような厳密なハイブリッド形成条件下で
のサザンブロット手順によって実施できる。
【0087】 プローブまたはPCRプライマーとして使用するためのオリゴヌクレオチドは
、Needham−VanDevanter[69]で記述されたように、自動
化合成機を用いてBeaucage and Carruthers[19]に
よって最初に記述された固相ホスホラミダイトトリエスエテル法にしたがって化
学的に合成する。オリゴヌクレオチドの精製は、ネイティブなアクリルアミドゲ
ル電気泳動によってか、またはPearson,J.D. and Regni
er、F.E.[75A]で記述されたような、陽イオン交換HPLCによって
かのいずれかで行う。合成オリゴヌクレオチドの配列は、Maxam,A.M.
and Gilbert,W.[63]の化学的分解方法を用いて確認できる
【0088】 高い厳密性ハイブリッド形成条件を、定義したイオン強度およびpHでの特異
的配列に対する温度融解点(Tm)よりも約5℃低いところで選択する。Tmは
、50%の標的配列が完全に一致したプローブにハイブリッド形成する(定義し
たイオン強度およびpHでの)温度である。典型的に、厳密な条件は、pH7で
塩濃度が少なくとも約0.02モーラーであり、温度が少なくとも約60℃であ
るものである。他の中で、塩基含量および相補的鎖の大きさ、有機溶媒の存在、
すなわちえんま他はホルムアミド濃度および塩基不適合の程度が含まれる、他の
因子が、ハイブリッド形成の厳密性に明らかに影響を与えるので、パラメータの
組合せが、任意の1つの絶対的測定よりも重要である。たとえば、高い厳密性を
、たとえば、6×SSC溶液中の約68℃での一晩ハイブリッド形成、6×SS
C溶液での室温にての洗浄、続いて0.66×SSX中、6×SSC溶液中約6
8℃での洗浄によって達成する。
【0089】 中程度の厳密性でのハイブリッド形成を、たとえば、1)3×塩化ナトリウム
、クエン酸ナトリウム(SSC)、50%ホルムアミド、ph7.5での0.1
M Tris緩衝液、5×Denhardt’s溶液でのフィルター前ハイブリ
ッド形成およびハイブリッド形成、2)4時間、37℃での前ハイブリッド形成
、3)16時間での合計3,000,000cpmと等しい量の標識化プローブ
で37℃にてのハイブリッド形成、4)2×SSCおよび0.1%SDS溶液中
での洗浄、5)それぞれ室温での1分間の4回の洗浄、それぞれ30分間60℃
での4回の洗浄、および6)乾燥およびフィルムへの感光によって実施してよい
【0090】 語句「選択的にハイブリッド形成する(selectively hybri
dizing to)」は、標的配列が、全細胞内DNAまたはRNAの調製に
おいて存在する場合に、特定の標的DNAまたはRNA配列にのみハイブリッド
形成、二本鎖形成、または結合する核酸プローブを指す。選択的ハイブリッド形
成によって、異なった高い厳密性のハイブリッド形成条件下で、非標的配列とは
違った様式で検出可能な様式で与えられた標的に結合するプローブを意味する。
「相補的(Complemetary)」または「標的(target)」核酸
配列は、選択的に核酸プローブにハイブリッド形成するそれらの核酸配列を指す
。適切なアニーリング条件は、たとえばプローブの長さ、塩基組成、および不適
合の数とプローブ上のその位置に依存し、しばしば経験的に決定されなければな
らない。核酸プローブ設計とアニーリング条件の議論に関しては、たとえばSa
mbrook et al.,[81]またはAusubel,F.,et a
l.,[8]を参照のこと。
【0091】 参考文献が特定の配列法に関して作られている場合に、そのような参考文献に
は、本質的にその相補的配列と関連する配列、およびそのような変化が、関連性
のある配列表が関係する病原性生物または疾患マーカーの核酸配列に相当するよ
うに、少量の配列エラー、単一塩基変化、欠失、弛緩のようなものの許容を含ん
で記述される配列が含まれる。
【0092】 本発明のプライマーの組は、PCRを用いた特定のp−Hyde対立遺伝子の
ヌクレオチド配列の決定に有用である。一本鎖DNAプライマーの組は、p−H
yde遺伝子それ自身の増幅DNA合成を開始するために、p−Hyde遺伝子
内またはその周辺の配列にアニールすることができる。これらのプライマーの完
全な組は、配列、すなわちエクソンをコードしているp−Hyde遺伝子のすべ
てのヌクレオチドの合成を許容する。プライマーの組は、好ましくはイントロン
およびエクソン両方の合成を許容する。対立遺伝子特異的プライマーも使用でき
る。そのようなプライマーは、特定のp−Hyde変異体対立遺伝子にのみアニ
ールし、したがって、鋳型としての変異体対立遺伝子の存在下で産物を増幅する
だけである可能性がある。
【0093】 核酸プローブ技術は、そのようなプローブが長さにおいてかなり変化してよく
、プローブの検出を容易にするために、放射性同位元素または蛍光色素のような
検出可能標識で標識化してよいことを簡単に理解する当業者によく公知である。
DNAプローブ分子は、またはDNAウイルスの単離した核酸分子の全長または
断片を、プラスミドまたはバクテリオファージのような好適なベクターに挿入し
、続いて好適な宿主細胞に形質転換し、微生物宿主細胞内で増幅し、本技術分野
でよく公知の方法を用いてDNAプローブを回収することによって産出してよい
。あるいは、プローブはDNA合成機より化学的に作製してよい。
【0094】 RNAプローブは、DNAウイルスの単離した核酸分子の全長または断片を、
T3、T7およびSP6のようなバクテリオファージプロモーターの下流に挿入
することで作製してよい。多量のRNAプローブを、標識化したヌクレオチドを
、好ましいRNAポリメラーゼの存在下で、上流プロモーターを含む、DNAウ
イルスの直線化した単離した核酸分子またはその断片とともにインキュベートす
ることで産出してよい。
【0095】 本明細書で定義したように、核酸プローブはDNAまたはRNA断片であって
よい。DNA断片は、たとえば、プラスミドDNAを消化することで、またはP
CRを使用することで調製でき、またはBeaucage and Carru
thers[19]によって記述されたホスホラミダイト方法によってか、また
はMatteucci et al.,[62]にしたがったトリエステル法に
よってのいずれかで合成できる(両方とも参考文献として本明細書に組み込む)
。二本鎖断片を、望むのならば、化学的に合成した一本鎖を、好ましい条件下で
一緒にアニーリングすることによって、またはDNAポリメラーゼを用いて、適
切なプライマー配列で相補鎖を合成することで入手してよい。核酸プローブの特
異的配列が与えられている場合、相補鎖もまた同定され、含まれると理解される
。相補鎖は、標的が二本鎖核酸である条件で同様によく働く可能性がある。特定
の配列が、核酸プローブの使用のために同定される場合、長さにして25塩基対
またはそれ以上である列記した配列のサブシークエンスがまた、プローブとして
の使用のために含まれることも理解される。
【0096】 本発明の核酸には、1つまたはそれ以上のアミノ酸残基の同定または局在に関
して天然に存在する形態とは異なった(タンパク質に特異的なすべての残基以下
を含む欠失類似体、1つまたはそれ以上の特異的残基が他の残基によって置換さ
れた置換類似体および1つ以上のアミノ酸残基が、ポリペプチドの末端または中
間部分に加わった添加類似体)そして天然に存在する形態のいくつかまたはすべ
ての特性を共有するポリペプチド類似体、抗原性ポリペプチドの断片または誘導
体をコードしているDNA分子を含む。これらの分子には、選別した非哺乳動物
宿主による発現に「好ましい」コドンの挿入、制限エンドヌクレアーゼ酵素によ
る開裂のための部位の供給、および簡単な発現ベクターの構築を容易にするさら
なる開始、終端または中間DNA配列の供給が含まれる。
【0097】 また、本発明は、ヒトp−Hyde遺伝子の単離した核酸と特異的にハイブリ
ッド形成可能なアンチセンス分子を提供する。本発明は、単離したDNA分子に
よってコードされたペプチドまたはポリペプチドの発現を阻害することが可能な
アンタゴニストを提供する。1つの実施様態において、アンタゴニストは二本鎖
DNA分子とハイブリッド形成できる。他の実施様態において、アンタゴニスト
は、DNA分子にハイブリッド形成可能である三本鎖オリゴヌクレオチドである
。他の実施様態において、三本鎖オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド配列を持
つ単離したDNA分子少なくとも一部分に対して結合できる。
【0098】 アンチセンス分子は、DNAまたはRNAまたはその変異体であってよい(す
なわちタンパク質骨格を持つDNAまたはRNA)。本発明は、特定のmRNA
の翻訳において、アンチセンス核酸でMRNAを覆うこと、またはそれをリボザ
イムで開裂させることのどちらかによって、レセプター認識タンパク質の発現を
干渉するのに使用してよいアンチセンスヌクレオチドおよびリボザイムの調製に
まで発展する。
【0099】 アンチセンス核酸は、特定のMRNA分子の少なくとも一部分に相補的である
DNAまたはRNA分子である。細胞において、そのMRNAにハイブリッド形
成し、二本鎖分子を形成する。細胞は二本鎖形態でMRNAを翻訳しない。した
がって、アンチセンス核酸は、タンパク質内へのMRNAの発現を干渉する。
【0100】 アンチセンスヌクレオチドまたはポリヌクレオチド配列は、当業者によって理
解されるであろうように、p−Hyde遺伝子の発現を防ぐか、または減少させ
るのに有用である。たとえば、p−Hyde遺伝子のすべてまたは一部分、また
はp−Hyde領域からの他の配列(とりわけp−Hyde遺伝子と隣接するも
の)を含んでいるポリヌクレオチドベクターを、アンチセンス方向でプロモータ
ーの制御下で配置してよく、細胞内に導入してよい。そのようなアンチセンス構
造物の細胞内での発現は、p−Hyde転写および/または翻訳および/または
複製を干渉する可能性がある。合成するのが簡単であり、細胞への導入に際して
より大きな分子よりも問題が少ないことから、約15ヌクレオチドのオリゴマー
およびAUG開始コドンにハイブリッド形成する分子がとりわけ有効である。
【0101】 本発明は、胎児の段階での哺乳動物へ導入した単離したDNA分子の少なくと
も一部分を含むトランスジェニック非ヒト哺乳動物を提供する。トランスジェニ
ック非ヒト哺乳動物を産出する方法は当業者に公知である。
【0102】 本発明は、ヒトp−Hydeのアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供する。
1つの実施様態において、アミノ酸配列はSEQ ID NOs.2、4、6ま
たは8で列記する。本発明は、融合タンパク質またはポリペプチドを含むキメラ
を提供する。本発明は、ポリペプチドに特異的に結合する抗体を提供する。1つ
の実施様態において、抗体はモノクローナルまたはポリクローナル抗体である。
【0103】 本発明はまた、p−Hydeキメラまたは融合タンパク質も提供する。本明細
書で使用するところの「キメラタンパク質(chimeric Protein
)」または融合タンパク質(fusion protein)」は、動作可能に
非p−Hydeポリペプチドに連結したp−Hydeポリペプチドを含む。「p
−Hydeポリペプチド(p−Hyde polypeptide)」は、p−
Hydeに相当するアミノ酸配列を持っているポリペプチドを指し、一方で「非
p−Hydeポリペプチド(non−p−Hyde polypeptide)
」は、本質的にp−Hydeタンパク質と同一でないタンパク質、たとえばp−
Hydeとは異なる、および同一または異なる生物より由来したタンパク質に相
当するアミノ酸配列を持っているポリペプチドを指す。p−Hyde融合タンパ
ク質内で、p−Hydeポリペプチドは、p−Hydeタンパク質のすべてまた
は一部分に相当し、好ましくはp−Hydeタンパク質の少なくとも1つの生物
学的に活性な部分に相当してよい。
【0104】 融合タンパク質内で、語句「動作可能に連結する(operably lin
ked)」は、p−Hydeポリペプチドおよび非p−Hydeポリペプチドが
、インフレームで互いに融合していることを示すつもりである。非p−Hyde
ポリペプチドは、p−HydeポリペプチドのN−末端またはC−末端に融合さ
せることができる。また他の実施様態において、融合タンパク質は、p−Hyd
eのすべてまたは一部分が免疫グロブリンタンパク質ファミリーのメンバーに由
来する配列と融合する、p−Hyde免疫グロブリン融合タンパク質である。本
発明のp−Hyde免疫グロブリン融合タンパク質は、薬理学的組成物中に組み
込み、患者に投与できる。
【0105】 本発明はさらに、p−Hyde座の少なくとも8つの連続するヌクレオチドか
らなる配列を産出するための、重合化したヌクレオチドを含むポリヌクレオチド
を調整するための方法、およびp−Hyde座内にコードされた少なくとも5つ
のアミノ酸を含む配列を産出するために、重合化したアミノ酸を含むポリペプチ
ドを調整する方法を提供する。
【0106】 本発明は、p−Hyde座の、または変異したp−Hyde座のすべてまたは
一部分を含んでいる単離したポリヌクレオチドを提供する。そのようなポリヌク
レオチドは、アンチセンスポリヌクレオチドであってよい。本発明はまた、その
ような単離したポリヌクレオチドを含んでいる組換え体構造物、たとえば形質転
換した宿主細胞中での発現に好適である組換え体構造物も提供する。
【0107】 また、本発明では、p−Hyde座の一部分を含むポリペプチドまたは解析物
中のその発現産物を検出する方法が提供される。そのような方法は、さらに、p
−Hyde座の部分を増幅する工程を含んでよく、さらに、p−Hyde座の前
記部分の増幅のためのプライマーであるポリヌクレオチドの組を提供する工程を
含んでもよい。この方法は、癌の疾病素質の診断または癌の診断または予後のい
ずれかで有効である。
【0108】 本発明はまた、単離した分子によってコードされたポリペプチドを産出する方
法を提供し、それには、以上の宿主ベクター系を、ポリペプチドの産出を許容し
、そのようにして産出されたポリペプチドを回収するのに好適な条件下で増殖さ
せることが含まれる。
【0109】 さらに、単離したDNA分子によってコードされた単離したポリペプチドを、
核酸分子によってコードされた第二ポリペプチドに連結して、好適な宿主細胞内
での発現による融合タンパク質を形成してもよい。1つの実施様態において、第
二核酸分子はベータ−ガラクトシダーゼをコードしている。融合タンパク質を形
成するのに使用する他の核酸分子は、当業者に公知である。
【0110】 本発明は、単離したDNA分子によってコードされたポリペプチドに特異的に
結合する抗体を提供する。1つの実施様態において、抗体はモノクローナル抗体
である。他の実施様態において、抗体はポリクローナル抗体である。抗体または
DNA分子は、放射活性標識または比色、発光または蛍光マーカー、または金を
限定しないが含む検出可能マーカーで標識してよい。放射活性標識には、3H、1 4 C、32P、33P、35S、36Cl、51Cr、57Co、59Co、59Fe、90Y、125 I、131Iおよび186Reが限定はしないが、含まれる。発光マーカーには、フル
オレセイン、ローダミンおよびオーラミンが限定はしないが含まれる。比色マー
カーには、ビオチンおよびジゴキシゲニンが限定はしないが含まれる。ポリクロ
ーナルまたはモノクローナル抗体を産出するための方法は、当業者に公知である
【0111】 さらに、抗体または核酸分子複合体を、アルカリホスファターゼまたはセイヨ
ウワサビペルオキシダーゼのような酵素に連結してよい第二抗体によって検出し
てよい。使用しいてよい他の酵素は当業者に公知である。
【0112】 タンパク質またはペプチドに関する場合、「抗体に特異的に結合する(Spe
cifically binds to an antibody)」または「
特異的免疫活性(specifically immunoreactive
with)」は、p−Hyde以外の、ウイルスを含むタンパク質および他の微
生物の異種の集団の存在下で、本発明のp−Hydeの存在を決定する結合反応
を指す。したがって、設計した免疫アッセイ条件下で、特定化した抗体は、p−
Hyde抗原に結合し、試料に存在する他の抗原には有意な量では結合しない。
そのような条件下での抗体への特異的結合には、特定のタンパク質に対するその
特異性に関して選別した抗体が必要である可能性がある。たとえば、本明細書で
記述したヒトp−Hyde免疫原に対して作製した抗体を、p−Hydeタンパ
ク質と特異的に免疫応答性であり、他のタンパク質には免疫応答性ではない抗体
を得るために選別できる。これらの抗体は、ヒトp−Hydeタンパク質と相同
性のタンパク質を認識する。さまざまな免疫アッセイフォーマットが、特定のタ
ンパク質と特異的に免疫応答性である抗体を選別するのに使用できる。たとえば
、固相ELISA免疫アッセイが、タンパク質と特異的に免疫活性なモノクロー
ナル抗体を選別するのに慣例的に使用される。特異的な免疫活性を決定するのに
使用できる免疫アッセイフォーマットおよび条件の記述に関して、Harlow
and Lane[32]を参照のこと。
【0113】 本発明は、DNAウイルスの単離したDNA分子によってコードされたポリペ
プチド上の特異的な領域を選別し、抗体を作製する方法を提供する。タンパク質
配列は、cDNA配列より決定してよい。アミノ酸配列は、それらが構築したタ
ンパク質内の親水性または疎水性領域を産出するかどうかを決定するために、当
業者によってよく公知の方法で解析してよい。細胞膜タンパク質の場合、疎水性
領域は、細胞膜の脂質二重膜内に挿入されるタンパク質の部分を形成することが
よく知られており、一方親水性領域は、水性環境中で、細胞表面上に局在する。
通常、疎水性領域は親水性領域よりも免疫原性であり得る。したがって、疎水性
アミノ酸配列を、DNAウイルスによってコードされている単離した核酸分子に
よってコードされたポリペプチドに特異的な抗体を作製するために選択し、使用
してよい。選択したペプチドは、商業的に入手可能な機械を用いて調製してよい
。代案として、そのようなcDNAまたはその断片を、クローン化し、発現させ
、得られたポリペプチドを回収し、免疫原として使用してよい。
【0114】 これらのペプチドに対するポリクローナル抗体は、選択したペプチドを用いて
動物を免役することで産出してよい。モノクローナル抗体は、免役した動物から
の抗体産出B細胞を、骨髄腫細胞と融合させること、および望ましい抗体を産出
している得られたハイブリドーマ株を選別することによるハイブリドーマ技術を
用いて調製してよい。あるいは、モノクローナル抗体は、当業者に公知のin
vitro技術によって産出してよい。これらの抗体は、生存している動物、ヒ
ト、または動物またはヒトから単離した生物学的組織または流体中でのDNAウ
イルスの単離したDNA分子によってコードされたポリペプチドの発現を検出す
るのに有用である。
【0115】 抗体は、本技術分野でよく公知の従来の標識化技術を使用して、直接的に標識
してよい。したがって、抗体は、たとえば3H、125I、131Iおよび35Sのよう
な放射活性同位体を使用して放射標識してよい。抗体はまた、本技術分野で公知
の技術を用いて、蛍光標識、酵素標識、フリーラジカル標識、またはバクテリオ
ファージ標識を用いて標識化してよい。典型的な蛍光標識には、フルオレセイン
、イソチオシアネート、ローダミン、フィコエリスリン、フィコシアニン、アロ
フィコシアニンおよびテキサスレッド(Texas Red)が含まれる。
【0116】 そのような特定の酵素を、共有結合にて他の分子と共役させてよく、トレーサ
ー物質の産出に関する標識として使用してよい可能性も存在する。好適な酵素に
は、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、グルコース−6−ホ
スフェートデヒドロゲナーゼ、マレイン酸デヒドロゲナーゼおよびペルオキシダ
ーゼが含まれる。2つの原則的な型の酵素免疫アッセイは、酵素連結免疫溶媒ア
ッセイ(ELISA)と、酵素−多重化免疫アッセイ(EMIT、シバ社(Sy
va Corpration,Palo Alto、CA)としても知られてい
る、同種酵素免疫アッセイである。ELISA系において、分離は、たとえば固
相に共役した抗体の使用によって実施してよい。EMIT系は、トレーサー−抗
体複合体中の酵素の不活性化に依存し、活性を、分離工程の必要がなく測定でき
る。
【0117】 さらに、化学発光化合物を標識として使用してよい。典型的な化学発光化合物
には、ルミノール、イソルミノール、芳香族アクリジニウムエステル、イミダゾ
ール、アクリジニウム塩、およびアキサレートエステルが含まれる。同様に、化
学発光化合物は、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、およびアクオリンを含む生物
化学発光を標識化するために使用してよい。いったん標識化したならば、抗体を
、本技術分野でよく公知の技術を用いて、免疫学的相対物(抗体または抗原性ポ
リペプチド)を同定および定量するために使用してよい。
【0118】 放射免疫アッセイ(RIA)の記述は、Laboratory Techni
ques in Biochemistry and Molecular B
iology[52]の、Chard,T.による表題「放射免疫アッセイおよ
び関連技術への序説(An Introduction to Radioim
mune Assay and Related Tequniques)」の
章の特定の参考文献で見られ、これは本明細書で参考文献にて組み込む。さまざ
まな型の一般的な免疫性アッセイの記述は、以下の米国特許第4,376,11
0号(David et al.)または4,098,876号(Piasio
)で見ることができる。
【0119】 p−Hyde遺伝子、特定のペプチドに関して、またはウイルスまたはペプチ
ド対する抗体に関して検出するために、免疫アッセイを使用できる。適用可能な
技術の一般的な概説は、本明細書に参考文献にて組み込んだ、Harlow a
nd Lane[32]でである。
【0120】 1つの実施様態において、ヒトp−Hydeに対する抗体を、試料中の薬剤を
検出するために使用できる。簡単には、薬剤またはペプチドに対する抗体を産出
するために、標的にした配列をトランスフェクト細胞、好ましくは微生物細胞内
で発現させ、精製する。産物を抗体を産出することができる哺乳動物に注入する
。遺伝子産物に特異的なモノクローナルまたはポリクローナルどちらかの抗体(
および任意の組換え体抗体)を、さまざまな免疫アッセイで使用できる。そのよ
うなアッセイには、競合的免疫アッセイ、放射免疫アッセイ、ウエスタンブロッ
ト、ELISA、間接免疫蛍光アッセイなどが含まれる。競合的免疫アッセイに
関しては、Harlow and Lane[32]のページ567−573お
よび584−589を参照のこと。
【0121】 本発明のさらなる実施様態において、医療専門者による使用に好適な商業的な
試験キットが、先に決定した結合活性、または疑わしい標的細胞に対する先に決
定した結合活性応力があるかまたはないかを決定するために調製してよい。以上
で議論した試験技術に関して、そのようなキットの1つの種類には、もちろん選
択した方法、「競合的(compatitive)」、「サンドイッチ(san
dwich)」、「DASP」などに依存して、少なくとも標識したポリペプチ
ドまたはその結合相手、たとえばそれに対して特異的な抗体、および指示書が含
まれる。キットはまた、緩衝液、安定剤などの周辺薬剤も含んでよい。
【0122】 モノクローナル抗体または組換え抗体は、当業者によく知られているさまざま
な技術によって入手できる。簡単には、一般的に骨髄腫細胞との融合によって望
ましい抗原にて免役した動物からの脾臓または他のリンパ球を不死化させる(本
明細書で参考文献にて組み込んだ、Kohler and Milstein[
50]を参照のこと)。不死化の他の方法には、エプスタイン バーウイルス癌
遺伝子またはレトロウイルスでの形質転換、または本技術分野でよく公知の方法
が含まれる。単一の不死化した細胞から取ったコロニーを、抗原に対する望まし
い特異性および親和性の抗体の産出に関して選別し、そのような細胞によって産
出したモノクローナル抗体の収量を、脊椎宿主の腹膜腔内への注入を含むさまざ
まな技術によって増強してよい。組換え体ファージ抗体発現系を用いた新規技術
もまた、モノクローナル抗体を作製するのに使用できる。たとえば、McCaf
ferty,J et al.,[64]、Hoogenboom,H.R.e
t al.[39]、およびMarks,J.D.et al.[60]を参照
のこと。
【0123】 そのようなペプチドは、微生物、酵母、フィラメンタス真菌、(特にバキュロ
ウイルスベクターを用いた)昆虫、および哺乳動物細胞のような組み換えて遺伝
子工学的に作製した細胞中での特定の配列を発現させることによって産出してよ
い。当業者は、ヘルペスウイルスタンパク質の発現に関して入手可能な多くの発
現系の知識を持つ。
【0124】 簡単には、ウイルスタンパク質をコードしている天然の、または合成の核酸の
発現は、一般的には、(構成性または誘導可能のどちらかの)プロモーターに対
する望ましい配列またはその部分を動作可能に連結することで実施し、発現ベク
ター内に組み込む。ベクターは、原核細胞または真核細胞どちらかでの複製また
は統合に好適である。典型的なクローニングベクターは、抗生物質耐性マーカー
、トランスフォーマントの選別のための遺伝子、誘導可能または調節可能プロモ
ーター領域およびウイルス遺伝子の発現に有用である翻訳末端を含む。
【0125】 微生物中でのクローン化した遺伝子の発現のための方法もまたよく公知である
。一般的に、原核生物系でのクローン化した遺伝子の高レベルの発現を得るため
に、mRNA転写を指向する強力なプロモーターを含んでいる発現ベクターを構
築することが望ましい。大腸菌(E.coli)に形質転換したDNAベクター
中の選別マーカーの包含もまた有用である。そのようなマーカーの例には、抗生
物質に対する耐性を特定化する遺伝子が含まれる。大腸菌中での使用のための選
別マーカーおよびプロモーターに関する詳述に関して、上記[81]を参照のこ
と。好適な原核生物宿主には、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、酵母、およ
びフィラメンタス真菌が含まれてよい。
【0126】 核酸から由来したペプチド、ペプチド断片を、組換え体技術によって産出し、
当業者によく公知の標準の技術によって精製してよい。組換えて産出した配列は
、直接発現するか、融合タンパク質として発現することができる。次いでタンパ
ク質を、細胞溶解(たとえば音波処理)とアフィニティークロマトグラフィーの
組合せで精製する。融合産物に関して、融合タンパク質の好ましい蛋白分解酵素
による続く消化で望ましいペプチドを放出する。
【0127】 タンパク質は、硫酸アンモニウムのような物質との選択的沈殿、カラムクロマ
トグラフィー、免疫精製方法などを含む、本技術分野でよく公知の標準の技術に
よって実質的な精度まで精製してよい。たとえば、参考文献にて本明細書に組み
込んだ、Scopes,R.[84]を参照のこと。
【0128】 本発明は、以上で列記したアミノ酸配列を含む単離した核酸およびポリペプチ
ドの類似体を指向している。類似体は、アミノ酸配列を含んだポリペプチドのN
またはCOOH末端に任意に結合したN−末端メチオニンまたはN−末端ポリヒ
スチジンを持ってよい。
【0129】 他の実施様態において、本発明は、ポリペプチドのタンパク質分解消化産物の
結果であるポリペプチドのペプチド断片を企図する。他の実施様態において、ポ
リペプチドの誘導体は、それに結合する1つまたはそれ以上の化学部位を持つ。
他の実施様態において、この化学部位は水溶性ポリマーである。他の実施様態に
おいて、化学部位はポリエチレングリコールである。他の実施様態において、化
学部位は、モノ−、ジ−、トリ−またはテトラペギレート化される。他の実施様
態において、化学部位はN−末端モノペギレート化される。
【0130】 ポリペプチド「断片(fragment)」、「部分(portion)」ま
たは「区画(segment)」は、少なくとも5〜7の連続するアミノ酸、し
ばしば少なくとも約7〜9の連続するアミノ酸、典型的には少なくとも約9〜1
3の連続するアミノ酸、最も好ましくは少なくとも約20〜30またはそれ以上
の連続するアミノ酸のアミノ酸残基の範囲である。
【0131】 本発明のポリペプチドは、もし可溶性ならば、固相支持体、たとえばニトロセ
ルロース、ナイロン、カラムに詰めた物質(たとえばセファロース(Sepha
rose)ビーズ)、磁気ビーズ、グラスウール、プラスチック、金属、ポリマ
ーゲル、細胞または他の基質に共役させてよい。そのような支持体は、たとえば
ビーズ、ウェル、計量棒、または膜の形態をとってよい。
【0132】 「標的領域(target region)」は、増幅および/または検出し
た核酸の領域を指す。語句「標的配列(target sequence)」は
、プローブまたはプライマーが望ましい条件下で安定なハイブリッドを形成する
であろう配列を指す。
【0133】 ポリエチレングリコール(PEG)は哺乳動物内でとても低毒性であるので(
Carpenter et al.,1971)、PEGの化合物への接着が好
ましく有用である。たとえば、アデノシンデアミナーゼのPEG付加物が、重症
複合免疫不全症候群の処置用にヒトでの使用のために米国にて承認された。PE
Gの結合によって付与される第二の利点は、異種化合物の免疫原性および抗原性
を効果的に減少させることである。本発明の化合物は、その化合物に対する、ま
たは化合物を産出する可能性のある細胞に対する宿主免疫応答を減少させるか防
ぐように、マイクロカプセル化器具中で伝送してよい。
【0134】 タンパク質との直接反応に好適なPEGの多くの活性化形態が記述されてきた
。タンパク質アミノ酸との反応に有用なPEG薬剤には、カルボン酸の活性エス
テル、またはカルボン酸塩誘導体が含まれ、とりわけ脱離基が、N−ヒドロキシ
サクシミド、p−ニトロフェノール、イミダゾールまたは1−ヒドロキシ−2−
ニトロベンゼン−4−スルフォン酸であるようなものを含む。マレイミドまたは
ハロアセチル基を含むPEG誘導体が、タンパク質のフリーのメルカプト基の改
変のための有用な薬剤である。同様に、アミノヒドラジンまたはヒドラジン基を
含むPEG薬剤は、タンパク質中の炭水化物基のペルオキシダーゼ酸化によって
生成するアルデヒドとの反応に有用である。
【0135】 1つの実施様態において、本明細書で記述したポリペプチドのアミノ酸残基は
、「L」異性形態であることが好ましい。他の実施様態において、レクチン活性
の望んだ機能的特性がポリペプチドによって保存される限りは、「D」異性形態
の残基を、L−アミノ酸残基の代わりに用いてよい。NH2はポリペプチドのア
ミノ末端に存在するフリーのアミノ基を指す。COOHはポリペプチドのカルボ
キシ末端に存在するフリーのカルボキシ基を指す。本明細書で使用した略語は、
標準のポリペプチド命名法、J.Biol.Chem.,243:3552−5
9(1969)で保存されている。
【0136】 すべてのアミノ酸残基配列が、左および右方向が、アミノ末端からカルボキシ
末端への従来の方向であるような式によって示されていることに注意すべきであ
る。さらに、アミノ酸残基配列の開始または終了点でのダッシュが、1つまたは
それ以上のアミノ酸残基のさらなる配列に結合したペプチドを示すことに注意す
べきである。
【0137】 固相、液相またはペプチド濃縮技術またはそれらの組合せのよく公知の技術を
用いて調製した合成ポリペプチドは、天然および非天然のアミノ酸を含みうる。
ペプチド合成のために使用したアミノ酸は、もともとのMerrifield(
1963,J.Am.Chem.Soc.85:2149−2154)の固相手
順の標準の脱保護、中和、共役および洗浄プロトコールでの標準Boc(N−ア
ミノ保護N−t−ブチルオキシカルボニル)アミノ酸樹脂または、Carpin
o and Han(1972,J.Org.Chem.37:3403−34
09)によって最初に記述された塩基不安定性N−アミノ保護9−フルオレニル
メトキシカルボニル(Fmoc)アミノ酸であってよい。したがって、本発明の
ポリペプチドは、特別な特性を導くために、D−アミノ酸、D−およびL−アミ
ノ酸の混合、およびさまざまな「デザイナー(designer)」アミノ酸(
たとえばメチルアミノ酸、C−メチルアミノ酸、およびN−メチルアミノ酸など
)を含んでよい。合成アミノ酸には、リシンに対するオルニチン、フェニルアラ
ニンに対するフルオロフェニルアラニン、ロイシンまたはイソロイシンに対する
ノルロイシンが含まれる。さらに、特定の共役段階で特定のアミノ酸を割り当て
ることによって、アルファ−ヘリックス、アルファターン、ベータシート、ベー
タ−ターンおよび環状特性を作製できる。
【0138】 本発明の1つの観点において、ペプチドは、フリーのグリシンまたはグリシン
−アミド基を刺激するために、CO2HまたはCONH2側鎖のいずれかを組み込
んだC−末端に特別なアミノ酸を含んでよい。この特定の残基を考慮するための
他の方法は、リンカーからなる、またはビーズに結合した側鎖を持つDまたはL
アミノ酸類似体としてのものである。1つの実施様態において、疑似フリーC−
末端残基は、DまたはL光学配置であってよく、他の実施例では、DおよびLア
イソマーのラセミ体を使用してよい。
【0139】 さらなる実施様態において、ピログルタメートを、ペプチドのN−末残基とし
て含んでよい。ピログルタメートは、エドマン分解によってによって配列に対し
て影響を受けやすくはないけれども、置換をN−末ピログルタメートで与えられ
たビーズ上のペプチドの50%のみと限定することで、シークエンシングのため
にビーズ上に十分な非ピログルタメートペプチドが残される可能性がある。当業
者は、簡単に、この技術が、N−末にエドマン分解に対して抵抗性の残基を組み
込んだ任意のペプチドのシークエンシングに使用できることを認識するであろう
。望ましい活性を示している個々のペプチドを特性化するための他の方法は、以
下に詳細に記述されている。封鎖したN−末基、たとえばピログルタメートを含
むペプチドの特定の活性は、特定のN末基が50%のペプチドで存在する場合、
封鎖していない(0%)ペプチドとの完全な(100%)封鎖ペプチドの活性を
比較することで簡単に示される可能性がある。
【0140】 さらに、本発明は、よりよく定義された構造特性を持つペプチドを調製するこ
と、および新規特性を持つペプチドを調製するために、ペプチド模倣物およびエ
ステル結合のようなペプチド模倣およびペプチド模倣結合の使用を構想している
。他の実施様態において、ペプチドが、ペプチド結合を減少させて、すなわちR1 −CH2−NH−R2、式中R1およびR2はアミノ酸残基または配列であるよう
に組み込んで、作製してよい。ペプチド結合の減少はジペプチドサブユニットと
して導入される。そのような分子は、ペプチド結合加水分解、たとえばプロテア
ーゼ活性に抵抗性である可能性がある。そのようなペプチドは、代謝分解または
プロテアーゼ活性に対する抵抗性のために、in vivoでの半減期が引き延
ばされるなどのような、固有の機能および活性を持つリガンドを提供する可能が
ある。さらに、特定の系において、不自然なペプチドが機能的活性の増強を示す
ことがよく知られており(Hruby,1982,Life Sciences
31:189−199、Hruby et al.,1990,Bioche
m J.268:249−262)、本発明は、すべての他の位置で無作為な配
列を組み込んだ強制的ペプチドを産出するための方法を提供する。
【0141】 不自然な、環状または硬くなったペプチドを、ペプチドの配列中の少なくとも
二つの位置で、アミノ酸またはアミノ酸類似物が、架橋を形成するための処理の
後にペプチドを強制し、環状化し、または硬くするように架橋することが可能で
ある化学的官能基尾を提供するように挿入して合成的に提供するように調製して
よい。環状化は、ターン誘導アミノ酸を組み込む場合に好ましい可能性がある。
ペプチドを架橋することのできるアミノ酸の例は、ジスルフィド結合を形成する
システイン、ラクトンまたはラクターゼを形成するアスパラギン酸、および遷移
金属をキレートし、架橋を形成するカルボキシル−グルタミン酸(Gla)(B
achem)のようなキレーターである。保護したカルボキシルグルタミン酸を
、Zee−Cheng and Olson(1980,Biophys.Bi
ochem.Res.Commun.94:1128−1132)によって記述
された合成を改変することで調製してよい。ペプチドを架橋し、強制した環状の
または硬くなったペプチドを形成するように、そのペプチド配列が少なくとも二
つの架橋可能なアミノ酸を含むペプチドを、たとえばジスルフィドを形成するた
めにシステイン残基の酸化、またはキレートを形成するために金属イオンの添加
によって処理してよい。
【0142】 本発明は、架橋を合成的に調製するための戦略を提供する。たとえば、4つの
システイン残基をペプチド配列に組み込んだ場合、異なる保護基を使用してよい
(Hiskey,1981,in The Peptides:Analysi
s,Synthesis,Biology,Vol.3,Gross and
Meienhofer,eds.,Academic Press:New Y
ork,pp.137−167、Ponsanti et al.,1990、
Tetrahedron 46:8255−8266)。システインの第一の組
を、脱保護し、酸化し、次いで第二の組を脱保護して、酸化してよい。この方式
では、ジスルフィド架橋の定義した組が形成されうる。あるいは、システインの
一つの組と対照アミノ酸類似体の一つの組を、架橋が異なる化学特性のものであ
るように組み込んでよい。
【0143】 以下の非伝統的アミノ酸を、特定の構造モチーフ、1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−3−カルボキシレート(Kazmierski et al
.,1991,J.Am.Chem.Soc.113:2275−2283)、
(2S,3S)−メチル−フェニルアラニン、(2S、3R)−メチル−フェニ
ルアラニン、(2R、3S)−メチル−フェニルアラニンおよび(2R、3R)
−メチル−フェニルアラニン(Kazmierski and Hruby,1
991,Tetrahedron Lett.)、2−アミノテトラヒドロナフ
タレン−2−カルボン酸(Landis.1989,Ph.D.Thesis
University of Arizona)、ヒドロキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボキシレート(Miyake et a
l.,1989,J.Takeda Res.Labs.43:53−76)、
?−カルボリン(DおよびL)(Kazmierski,1988,Ph.D.
Thesis,University of Arizona)、HIC(ヒス
チジンイソキノリンカルボン酸)(Zechel et al.,1991,I
nt.J.Pep.Protein Res.43)、およびHIC(ヒスチジ
ン環状ウレア)(Dharanipragada)を導入するためにペプチド内
に組み込んでよい。
【0144】 以下のアミノ酸類似体およびペプチド模倣物を、特定の二次構造を誘導または
助けるために、ペプチド内に組み込んでよい。LL−Acp(LL−3−アミノ
−2−プロペニドン−6−カルボン酸)、ジペプチド類似体(Kemp et
al.,1985,J.Org.Chem.50:5834−5838)および
以下の参考文献、Nagai and Sato,1985,Tetrahed
ron Lett.26:647−650、DiMaio et al.,19
89,J.Chem.Soc.Perkin Trans.p.1687によっ
て提供された類似物、またGly−Alaターン類似物(Kahn et al
.,1989,Tetrahedron Lett.30:2317)、アミド
結合等配電子体(Jones et al.,1988,Tetrahedro
n Lett.29:3853−5856)、テトラゾール(Zabrocki
et al.,1988,J.Am.Chem.Soc.110:5875−
5880)、DTC(Samanen et al.,1990,Int.J.
Protein Pep.Res.35:501:509)、およびOlso
et al.,1990,J.Am.Chem.Sci.112:323−33
3およびGarvey et al.,1990,J.Org.Chem.56
:436で教授された類似体。ベータターンおよびベータバルジオの構造的に制
限した模倣物およびそれらを含むペプチドは、1995年8月8日にKahnに
付与された米国特許第5,440,013号で記述されている。
【0145】 本発明はさらに、本発明のポリペプチドまたはペプチドの改変または誘導に関
する方法を提供する。ペプチドの改変は、当業者によく公知であり、リン酸化、
カルボキシメチル化およびアシル化を含む。改変は、化学的または酵素的方法に
よって実施してよい。他の観点において、グリコシル化または脂肪アシル化ペプ
チド誘導体を調製してよい。グリコシル化または脂肪アシル化ペプチドの調製は
本技術分野でよく公知である。脂肪アシルペプチド誘導体もまた調製してよい。
たとえば、限定した方法でではなく、フリーのアミノ基(N−末端またはリシル
)をアシル化、たとえばミリストイル化してよい。他の実施様態において、構造
−(CH2nCH3の脂肪族側鎖を含むアミノ酸を、ペプチド内に組み込んでよ
い。本発明での使用に好適であるこれと他のペプチド−脂肪酸共役物は、英国特
許第GB−8809162.4、国際特許明細書番号第PCT/AU89/00
166号および以上の参考文献5で開示されている。
【0146】 本発明にしたがって、本技術分野内の従来の分子生物学、微生物学および組換
えDNA技術を実施してよい。そのような技術は、文献にて完全に説明されてい
る。たとえば、Sambrook et al.,「Molecular Cl
oning:A Laboratory Manual」(1989)、「Cu
rrent Protocols in Molecular Biology
」 Volumes I−III[Ausubel,R.M.,ed.(199
4)]、「Cell Biology:A Laboratory Handb
ook」Volumes I−III[J.E.Celis,ed.(1994
)]、「Current Protocols in Immunology」
Volumes I−III[Coligan,J.E.,ed,(1994)
]、「Oligonucleotide Sythesis」(M.J.Gai
t ed.1984)、「Nucleic Acid Hybridizati
on」[B.D.Hames & S.J.Higgins,eds.(198
5)]、「Transcription And Translation」[
B.D.Hames & S.J.Higgis eds.(1984)」、「
Animal Cell Culture」[R.I.Freshney,ed
.(1986)]、「Immobilized Cells And Enzy
mes」[IRL Press,(1986)]、B.Perbal,「A P
ractical Guide To Molecular Cloning」
(1984)を参照のこと。 誘導のための化学モチーフ 誘導のために好適である化学モチーフを、水溶性ポリマーの間より選択してよ
い。選択したポリマーは、結合する化合物が、生理学的環境のような水様環境中
で沈殿しないように、水溶性であるべきである。好ましくは、最終産物調製物の
治療的使用のために、ポリマーは薬理学的に許容可能である可能性がある。当業
者は、ポリマー/成分共役物が治療的に使用できるかどうかに関するような考慮
、もしそうなら、望ましい投与、循環時間、タンパク質分解に対する抵抗性およ
び他の考慮に基づいて、望むポリマーを選択することができるであろう。本成分
または成分類に関して、これらを、本明細書で提供されたアッセイを使用して確
かめてよい。
【0147】 水溶性ポリマーは、たとえばポリエチレングリコール、エチレングリコール/
プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラ
ン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、
ポリアミノ酸(ホモポリマーまたは無作為コポリマーのいずれか)、およびデキ
ストランまたはポリ(n−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロプ
ロピレングリコールホモポリマー、プロリプロピレンオキシド/エチレンオキシ
ドコ−ポリマー、ポリオキシエチレン化ポリオールおよびポリビニルアルコール
からなる群より選択してよい。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは
、水中でのその安定性によって製造において利点を持ちうる。
【0148】 そのように結合するポリマー分子の数は、変化してよく、当業者は機能におけ
る効果を確かめることができる。1つはモノ誘導体化してよく、または同様のま
たは異なる化学部位(たとえば、異なる重量のポリエチレングリコールのような
ポリマー)を持つ誘導体のジ−、トリ−、テトラ−またはいくつかの組合せを準
備してよい。ポリマー分子の、成分または成分群に対する割合は、反応混合液中
のその濃度のように変化する可能性がある。一般的に、(過剰な未反応の成分ま
たは成分群およびポリマーが存在しないような反応の効率に関して)最適な比は
、誘導の望ましい程度(たとえば、モノ、ジ−、トリ−など)、選択したポリマ
ーの分子量、ポリマーが分岐しているかまたは分岐していないかどうか、および
反応条件のような因子によって決定される可能性がある。
【0149】 本発明は、a)対象より好ましい核酸試料を入手すること、(b)工程(a)
からの核酸試料が、それによって対象がp−Hyde遺伝子内に変異を持ってい
るかどうかを決定するように、変異p−Hydeをコードする核酸であるか、そ
れより由来するものであるかどうかを決定することを含む、対象がp−Hyde
遺伝子中に変異を持っているかどうかを決定するための方法を提供する。1つの
実施様態において、工程(a)での核酸試料は、変異p−Hydeをコードして
いるDNAの転写物に相当しているmRNAを含み、そこで工程(b)の決定に
は、(i)複合体を形成するように、mRNAのオリゴヌクレオチドへの結合を
許容する条件下で、mRNAをオリゴヌクレオチドと接触させること、(ii)
そのようにして形成した複合体を単離すること、および(iii)それによって
、mRNAが変異p−Hydeをコードしている核酸であるか、またはそれより
由来したものであるかどうか決定するために、単離した複合体中のmRNAを同
定することが含まれる。他の実施様態において、工程(b)の決定することには
、i)工程(a)の核酸試料および単離した核酸を、核酸試料および単離した核
酸の核酸の異なった、区別可能な断片への消化を許容する条件下で、制限酵素と
接触させること、(ii)核酸の断片を単離すること、および(iii)それに
よって、核酸試料が、変異p−Hydeをコードしている核酸であるか、または
それより由来するものであるかどうかを決定するように、核酸試料から由来した
核酸の断片を、単離核酸 から由来した核酸の断片と比較することを含む。
【0150】 本発明はさらに、重合化ヌクレオチドを含んでいるポリヌクレオチドを調製し
、p−Hyde遺伝子の少なくとも8つの連続するヌクレオチドからなる配列を
産出するための方法、およびp−Hyde遺伝子内にコードされた少なくとも5
つのアミノ酸を含んでいる配列を産出するために、ポリマー化しているアミノ酸
を含むポリペプチドを調整する方法を提供する。
【0151】 本発明は、多くのポリペプチドおよび薬理学的に効果的な担体または希釈液を
含んでいる薬理学的組成物を提供する。
【0152】 本発明は、a)対象より好ましい核酸試料を入手すること、(b)工程(a)
からの核酸試料が、それによって対象がp−Hyde遺伝子内に変異を持ってい
るかどうかを決定するように、変異p−Hydeをコードする核酸であるか、そ
れより由来するものであるかどうかを決定することを含む、対象がp−Hyde
遺伝子中に変異を持っているかどうかを決定するための方法を提供する。1つの
実施様態において、工程(a)での核酸試料は、変異p−Hydeをコードして
いるDNAの転写物に相当しているmRNAを含み、そこで工程(b)の決定に
は、(i)複合体を形成するように、mRNAのオリゴヌクレオチドへの結合を
許容する条件下で、mRNAをオリゴヌクレオチドと接触させること、(ii)
そのようにして形成した複合体を単離すること、および(iii)それによって
、mRNAが変異p−Hydeをコードしている核酸であるか、またはそれより
由来したものであるかどうか決定するために、単離した複合体中のmRNAを同
定することを含む。他の実施様態において、工程(b)の決定することには、i
)工程(a)の核酸試料および請求項1の単離した核酸を、核酸試料および単離
した核酸の核酸の異なった、区別可能な断片への消化を許容する条件下で、制限
酵素と接触させること、(ii)核酸の断片を単離すること、および(iii)
それによって、核酸試料が、変異p−Hydeをコードしている核酸であるか、
またはそれより由来するものであるかどうかを決定するように、核酸試料から由
来した核酸の断片を、単離核酸 から由来した核酸の断片と比較することを含む
【0153】 点変異または変異体の検出は、本技術分野でよく公知の技術を使用して、p−
Hyde対立遺伝子の分子クローニングおよび対立遺伝子(群)のシークエンシ
ングによっって実行してよい。あるいは、公知の技術を用いて、遺伝子配列を腫
瘍組織からのゲノムDNA調製品より直接増幅できる。次いで増幅した配列のD
NA配列を決定できる。感受性対立遺伝子の存在を確認するためのさらに完全な
、しましまだ間接的な試験のための6つのよく公知の方法が存在する。1)一本
鎖構造解析(SSCA)(Orita et al.,1989)、2)還元勾
配ゲル電気泳動(DGGE)(Wartell et al.,1990、Sh
effield et al.,1989)、3)RNase保護アッセイ(F
inkelstein et al.,1990、Kinszler et a
l.,1991)、4)対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASOs)(C
onner et al.,1983)、5)大腸菌mutSタンパク質のよう
なヌクレオチド不適合を認識するタンパク質の使用(Modrich,1991
)、および6)対立遺伝子特異的PCR(Rano & Kidd,1989)
。対立遺伝子特異的PCRに関して、プライマーは、その3’末端で特定のp−
Hyde変異とハイブリッド形成するものを使用する。特定のp−Hyde変異
が存在しない場合、増幅産物は観察されない。増幅無反応性変異系(Ampli
fication Refractory Mutation System:
ARMS)もまた使用でき、欧州特許明細書番号第0332435およびNew
ton et al.,1989で開示されている。遺伝子の挿入および欠失も
また、クローニング、シークエンシングおよび増幅によって検出できる。さらに
、遺伝子または周りのマーカー遺伝子に対する消化断片長遺伝的多型(RFLP
)プローブを、対立遺伝子または多型断片中の挿入の変化をスコア化するのに使
用できる。そのような方法は、個々の中で発見されたp−Hyde変異の存在に
関して影響を与える個々の関係物をスクリーニングするのにとりわけ有用である
。本技術分野で公知の挿入および欠失を検出するための他の技術も使用できる。
【0154】 同様の様式にて、DNAプローブを、酵素的または化学的開裂を介して不適正
を検出するのに使用できる。たとえばCotton et al.,1988、
Shenk et al.,1975、Novack et al.,1986
を参照のこと。あるいは、不適正は、適正二本鎖と比較した不適正二本鎖の電気
泳動移動度の変化によって検出できる。たとえば、Cariello,1988
を参照のこと。リボプローブまたはDNAプローブのいずれかによって、変異を
含んでいる可能性のある細胞mRNAまたはDNAを、ハイブリッド形成の前に
PCR(以下を参照のこと)を用いて増幅させることができる。p−Hyde遺
伝子のDNAの変化はまた、特に変化が、欠失または挿入のようなかなりの再配
列の場合、サザンハイブリッド形成を使用して検出できる。
【0155】 以上で記したように、PCRに基づかないスクリーニングアッセイもまた、本
発明で企図される。本手順は、核酸プローブ(または通常のホスホジエステルを
置換したメチルホスフェート骨格のような類似体)を、低濃度のDNA標的とハ
イブリッド形成させる。このプローブは、プローブに共有結合した酵素を持って
いてよく、その共有結合はハイブリッド形成の特異性を干渉はしない。次いでこ
の酵素−プローブ−共役−標的核酸複合体を、フリーのプローブ酵素共役物より
単離し、酵素を検出のために基質を加える。酵素活性を、感度が10sup3〜
10sup6の増加となる、顕色または発光出力の変化として観察する。オリゴ
デオキシヌクレオチド−アルカリホスファターゼ共役物およびハイブリッド形成
プローブとしてのその使用に関する例としては、Jablonski et a
l.,1986を参照のこと。
【0156】 二段階標識増幅方法が本技術分野で公知である。これらのアッセイは、(ジゴ
キシゲニン、ビオチンのような)小さなリガンドが、p−Hydeに特異的に結
合できる核酸プローブに接着するという原理に基づいて働く。対立遺伝子特異的
プローブもまた、この例の範囲内で企図される。1つの例において、核酸プロー
ブに接着した小さなリガンドは、抗体−酵素共役物によって特異的に認識される
。この例の1つの実施様態において、ジゴキシゲニンは核酸プローブと接着する
。ハイブリッド形成は、化学発光基質となる、抗体−アルカリホスファターゼ共
役物によって検出する。この実施様態にしたがった核酸プローブを標識化するた
めの方法に関しては、Martin et al.,1990を参照のこと。
【0157】 第二の例において、小さなリガンドは、第一リガンドと特異的に複合体形成す
ることのできる第二リガンド−酵素共役物によって認識される。この例のよく公
知の実施様態は、ビオチン−アビジン型の相互作用である。核酸プローブを標識
化するための方法およびビオチン−アビジンに基づいたアッセイでのその使用に
関しては、Rigby et al.,1977およびNguyen et a
l.,1992を参照のこと。
【0158】 本発明の核酸プローブアッセイで、p−Hydeを検出することが可能な核酸
プローブの反応混液を使用することもまた、本発明の範囲内で企図される。した
がって、細胞試料中のp−Hydeの存在を検出するための1つの例において、
p−Hydeに相補的な1つ以上のプローブを使用し、特に異なったプローブの
数は、あるいは2、3または5個の異なった核酸プローブ配列である。他の例で
は、患者でのp−Hyde遺伝子配列中の変異の存在を検出するために、反応混
液が、p−Hyde中に変化を持つ患者の集団で同定された、特異的変異を持つ
患者であり得るプローブを含むところで、p−Hydeに相補的な1つ以上のプ
ローブを使用する。この実施様態では、任意の数のプローブが使用でき、好まし
くは、乳癌に対して個々のものを前もって処理したときに同定した主要な遺伝子
変異に適合しているプローブを含む可能性がある。
【0159】 本発明は、ヒト患者からの腫瘍試料を、前記腫瘍試料からのp−Hyde遺伝
子、前記腫瘍試料からのp−Hyde RNAおよび前記腫瘍試料からのmRN
Aから作製したp−Hyde cDNAからなる群から選択した第一配列を、前
記患者の非腫瘍試料からのp−Hyde遺伝子、前記非腫瘍試料からのp−Hy
de RNAおよび前記非腫瘍試料からのmRNAより作製したp−Hyde
cDNAからなる群から選択した第二配列の遺伝子と比較することを含む前記腫
瘍中のp−Hyde遺伝子の体細胞変化に関してスクリーニングするための方法
を提供し、ここで前記腫瘍試料からのp−Hyde遺伝子、p−Hyde RN
Am、またはp−Hyde cDNAの配列における、前記非腫瘍試料からのp
−Hyde遺伝子、p−Hyde RNAm、またはp−Hyde cDNAの
配列との違いは、前記腫瘍試料中でのp−Hyde遺伝子の体細胞変化を示唆し
ている。
【0160】 本発明は、ヒト患者からの腫瘍試料を、ポリペプチド間の違いに関して解析す
るために、前記患者からの前記使用試料からのp−Hydeポリペプチドを、前
記患者の非腫瘍試料からのp−Hydeポリペプチドと比較することを含む前記
腫瘍中のp−Hyde遺伝子の体細胞変化の存在に関するスクリーニングをする
ための方法を提供し、そこで、比較は、(i)それぞれの試料中の全長ポリペプ
チドまたは切断されたポリペプチドを検出すること、または(ii)変化したp
−Hydeポリペプチドのエピトープ、または野生型p−Hydeポリペプチド
のエピトープのいずれかに特異的に結合する抗体を、それぞれの試料からのp−
Hydeポリペプチドに接触させ、抗体結合を検出することによって実施し、前
記腫瘍試料からのp−Hydeポリペプチドと、前記非腫瘍試料からのp−Hy
deポリペプチドとの間の違いは、前記腫瘍試料中のp−Hyde遺伝子の体細
胞変化の存在を示唆している。
【0161】 本発明は、任意のさまざまな薬物スクリーニング技術で、p−Hydeポリペ
プチドまたはその結合断片を使用することで、化合物をスクリーニングするのに
とりわけ有用である。そのような試験で使用するp−Hydeポリペプチドまた
はその断片は、溶液中で遊離しているか、固相支持体に固定されているか、また
は細胞表面上に存在するかのいずれかであってよい。薬剤スクリーニングの1つ
の方法は、好ましくは競合的結合アッセイにおいて、ポリペプチドまたは断片を
発現している組換え体ポリヌクレオチドで安定にトランスフォームした、原核ま
たは真核宿主細胞を使用する。そのような細胞は、生存しているか、または固定
形態であるかのいずれかで、標準結合アッセイのために使用できる。たとえば、
p−Hydeポリペプチドまたは断片と、試験している薬剤間の複合体の形成を
測定してよいし、またはp−Hydeポリペプチドまたは断片と公知のリガンド
間の複合体の形成の、試験している薬剤による干渉の程度を試験してよい。
【0162】 したがって、本発明は、本技術分野でよく公知の方法によって、そのような薬
剤をp−Hydeポリペプチドまたはその断片と接触させること、(i)薬剤と
p−Hydeポリペプチドまたは断片間の複合体の存在に関して、または(ii
)p−Hydeポリペプチドまたは断片とリガンド間の複合体の存在に関してア
ッセイすることを含む、薬物のスクリーニングの方法を提供する。そのような競
合的結合アッセイにおいて、p−Hydeポリペプチドまたは断片は、典型的に
は標識化する。遊離p−Hydeポリペプチドまたは断片を、タンパク質:タン
パク質複合体の存在より分離し、この遊離(すなわち複合体形成しなかった)標
識の量は、それぞれ試験している薬剤のp−Hydeに対する結合またはp−H
yde:リガンド結合によるその干渉の測定である。
【0163】 薬剤スクリーニングの他の技術は、p−Hydeポリペプチドに対する好適な
結合親和性を持っている化合物に対する高出力スクリーニングを提供し、198
4年9月13日に発行されたGeysen、PCT明細書番号第WO84/03
564号で詳細に記述されている。簡単にのべると、多数の異なる小ペプチド試
験化合物を、プラスチックピンまたはいくつかの他の表面のような固相基質上に
合成する。ペプチド試験化合物を、p−Hydeポリペプチドと反応させ、洗浄
する。次いで結合したp−Hydeポリペプチドを本技術分野でよく公知の方法
によって検出する。
【0164】 精製したp−Hydeをは、前述の薬物スクリーニング技術での使用のために
、プレート上に直接コートできる。しかしながら、ポリペプチドに対する非中和
抗体を、固相上のp−Hydeポリペプチドを固定化するために抗体を捕獲する
のに使用できる。本発明はまた、特異的にp−Hydeポリペプチドに結合する
ことができる中和抗体が、p−Hydeポリペプチドまたはその断片に対する結
合で、試験化合物と競合する、競合的薬物スクリーニングアッセイの使用を企図
している。この様式では、抗体を、p−Hydeポリペプチドの1つまたはそれ
以上の抗原決定基を共有する任意のペプチドの存在を検出するのに使用できる。
【0165】 薬物スクリーニングのためのさらなる技術には、機能しないp−Hyde遺伝
子を持っている(以上で記述したような)真核細胞株または細胞群の使用が含ま
れる。これらの宿主細胞株または細胞群は、p−Hydeポリペプチドレベルに
おいて不完全である。宿主細胞株または細胞群を薬物化合物の存在下で増殖させ
る。宿主細胞の増殖速度を測定し、化合物がp−Hyde欠失細胞の増殖を調節
することができるのか決定する。
【0166】 理想的な薬物設計の目標は、対象の生物学的に活性なポリペプチド、またはた
とえばより活性であるか安定である形態のポリペプチドである、またはたとえば
in vivoでのポリペプチドの機能を増強したり干渉したりする薬物を形成
するために、それが相互作用する小分子(たとえばアゴニスト、アンタゴニスト
、阻害剤)の構造的類似体を産出することである。たとえばHodgson,1
991を参照のこと。1つのアプローチにおいて、まず対象のタンパク質の、ま
たはたとえばp−Hydeレセプターまたはリガンド複合体の三次元構造を、X
線結晶解析によって、コンピュータモデリングによって、または最も一般的には
、アプローチの組合せによって、決定する。そうしばしばではないが、ポリペプ
チドの構造に関した有用な情報を、相同的タンパク質の構造に基づいてモデリン
グすることで得てもよい。理想的な薬物設計の例は、HIVプロテアーゼ阻害剤
の発展である(Erickson et al.,1990)。さらに、ペプチ
ド(たとえばp−Hydeポリペプチド)を、アラニックスキャン(Wells
,1991)によって解析する。この技術では、アミノ酸残基をAlaによって
置換し、ペプチドの活性におけるその効果を測定する。ペプチドのそれぞれのア
ミノ酸残基をこの様式で解析し、ペプチドの重要な領域を決定する。
【0167】 標的特異的抗体を単離し、機能的アッセイによって選別し、次いでその結晶構
造を解釈することも可能である。原則として、このアプローチによって、続く薬
物設計で基にすることのできる薬物コアが産出される。機能的な、薬理学的に活
性の抗体に対する抗イディオタイプ抗体(抗−ids)を作製することによって
、タンパク質結晶学を全く無視することもできる。副次的イメージの副次的イメ
ージとして、抗−idsの結合部位が、本来のレセプターの類似物であると予想
される。次いで抗−idはペプチドの化学的または生物学的に産出されたバンク
からペプチドを同定および単離するために使用できる。選択したペプチドは、こ
こで薬物コアとして働く。
【0168】 したがって、たとえばp−Hydeポリペプチドの活性または安定性が改善さ
れた、またはp−Hydeポリペプチド活性の阻害剤、アゴニスト、アンタゴニ
ストとして働く薬物を設計してもよい。クローン化したp−Hyde配列の有用
性によって、x線結晶解析のような解析研究を実施するために十分な量のp−H
ydeポリペプチドが入手可能になる可能性がある。さらに、本明細書で提供し
たp−Hydeタンパク質配列の知識により、x−線構造学に変わって、または
加えてコンピュータモデリング技術を使用することが導かれる可能性がある。
【0169】 本発明は、(a)p−Hydeと化学化合物間の結合を許容するような条件下
で、p−Hydeを化学化合物と接触させること、(b)化学化合物のp−Hy
deへの結合を検出すること、(c)細胞死に対する感受性を誘導可能である化
学化合物を同定するように、化学化合物がp−Hydeを阻害するかどうか決定
すること、を含む細胞死に対する感受性を誘導可能である化学物質を同定するた
めの方法を提供する。有用な診断技術には、さらに以下で詳細に議論するような
、in situ ハイブリッド形成(FISH)、直接DNAシークエンシン
グ、PFGE解析、サザンブロット解析、一本鎖構造解析(SSCA)、Rna
se保護アッセイ、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)、ドットブ
ロット解析およびPCR−SSCPが限定はしないが含まれる。
【0170】 DNA配列中の多型を検出するための迅速な予備解析を、1つまたはそれ以上
の制限酵素、好ましくは多数の制限酵素によるDNA切断の連続するサザンブロ
ットを見ることによって実施できる。それぞれのブロットは、一連の正常固体お
よび一連の腫瘍を含む。ハイブリッド形成している断片(p−Hyde遺伝子の
近くまたは含んでいる配列でプローブした時に対照DNAと長さが異なる)を提
示しているサザンブロットは、変異の可能性を示唆している。とても多数の制限
断片を産出する制限酵素を使用する場合、パルス領域ゲル電気泳動(PFGE)
を使用する。
【0171】 点変異の検出は、p−Hyde対立遺伝子(群)の分子クローニングおよび本
技術分野でよく公知の技術を用いた対立遺伝子(群)のシークエンシングによっ
て達成してよい。あるいは、遺伝子配列を、公知の技術を用いて、腫瘍組織から
のゲノムDNA調製品より直接的に増幅することができる。次いで増幅した配列
のDNA配列を決定できる。感受性対立遺伝子の存在を確認するためのより完全
な、しかし間接的である試験に関する6つのよく公知の方法が存在する。1)一
本鎖構造解析(SSCA)(Orita et al.,1989)、2)還元
勾配ゲル電気泳動(DGGE)(Wartell et al.,1990、S
heffield et al.,1989)、3)RNase保護アッセイ(
Finkelstein et al.,1990、Kinszler et
al.,1991)、4)対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASOs)(
Conner et al.,1983)、5)大腸菌(E.coli)mut
Sタンパク質のような、ヌクレオチド不適応を認識するタンパク質の使用(Mo
drich,1991)、および6)対立遺伝子特異的PCR(Rano &
Kidd,1989)。対立遺伝子特異的PCRに関して、プラアイマーを、そ
の3’末端で特定のp−Hyde変異とハイブリッド形成するのに使用する。特
定のp−Hyde変異が存在しない場合、増幅産物は観察されない。増幅無反応
性変異系(Amplification Refractory Mutati
on System:ARMS)もまた使用でき、欧州特許明細書番号第033
2435号およびNewton et al.,1989で開示されている。遺
伝子の挿入および欠失もまた、クローニング、シークエンシングおよび増幅によ
って検出できる。さらに、遺伝子または周りのマーカー遺伝子に対する制限断片
長遺伝的多型(RFLP)プローブを、対立遺伝子または多型断片中の挿入の変
化をスコア化するのに使用できる。そのような方法は、個々の中で発見されたp
−Hyde変異の存在に関して影響を与える個々の関係物をスクリーニングする
のにとりわけ有用である。本技術分野で公知の挿入および欠失を検出するための
他の技術も使用できる。
【0172】 同様の様式にて、DNAプローブを、酵素的または化学的開裂を介して不適正
を検出するのに使用できる。たとえばCotton et al.,1988、
Shenk et al.,1975、Novack et al.,1986
を参照のこと。あるいは、不適正は、適正二本鎖と比較した不適正二本鎖の電気
泳動移動度の変化によって検出できる。たとえば、Cariello,1988
を参照のこと。リボプローブまたはDNAプローブのいずれかによって、変異を
含んでいる可能性のある細胞mRNAまたはDNAを、ハイブリッド形成の前に
PCR(以下を参照のこと)を用いて増幅させることができる。p−Hyde遺
伝子のDNAの変化はまた、特に変化が、欠失または挿入のようなかなりの再配
列の場合、サザンハイブリッド形成を使用して検出できる。
【0173】 PCRの使用によって増幅したp−Hyde遺伝子のDNA配列をまた、対立
遺伝子特異的プローブを用いて選別してもよい。これらのプローブは核酸オリゴ
マーであり、それぞれは公知の変異を含んでいるp−Hyde遺伝子配列の領域
を含む。たとえば、1つのオリゴマーは長さにして約30ヌクレオチドでありえ
、p−Hyde遺伝子配列の一部分に相当している。一連のそのような対立遺伝
子プローブの使用によって、PCR増幅産物を、p−Hyde遺伝子中のすでに
同定した変異の存在を同定するために選別できる。対立遺伝子特異的プローブの
、増幅したp−Hyde配列とのハイブリッド形成は、たとえばナイロンフィル
ター上で実施できる。厳密なハイブリッド形成条件下での特定のプローブへのハ
イブリッド形成は、腫瘍組織中での対立遺伝子特異的プローブ中でと同様の変異
の存在を示唆している。
【0174】 p−Hyde mRNA発現の変化は、本技術分野で公知の任意の技術によっ
て検出できる。これらには、ノザンブロット解析、PCR増幅およびRNase
保護が含まれる。mRNA発現の減少は、野生型p−Hyde遺伝子の変化を示
唆している。野生型p−Hyde遺伝子の変化はまた、野生型p−Hydeタン
パク質の変化に対するスクリーニングによっても検出できる。たとえば、p−H
ydeでのモノクローナル抗体免疫活性を、組織を選別するのに使用できる。同
起源の抗体の欠失は、p−Hyde変異を示唆している可能性がある。変異対立
遺伝子の産物に特異的である抗体をまた、変異p−Hyde遺伝子産物を検出す
るのに使用できる。そのような免疫学的アッセイは、本技術分野で公知の任意の
従来の形式で行うことができる。これらには、ウエスタンブロット、免疫組織学
的アッセイおよびELISAアッセイが含まれる。変化したp−Hydeタンパ
ク質の検出のための任意の方法を、野生型p−Hyde遺伝子の変化を検出する
ために使用できる。タンパク質結合測定のような機能性アッセイを使用できる。
さらに、アッセイは、p−Hyde生化学的機能を検出するのに使用できる。変
異p−Hyde遺伝子産物の発見は、野生型p−Hyde遺伝子の変化を示唆す
る。変異p−Hyde遺伝子または遺伝子産物はまた、血清、便、尿、および唾
液のような他のヒトの体試料中で検出できる。
【0175】 本発明はまた、p−Hydeポリペプチドおよび断片を含む、融合ポリペプチ
ドも提供する。同種ポリペプチドは、2つまたはそれ以上のp−Hydeポリペ
プチド配列間、またはp−Hydeの配列と関連するタンパク質の間で融合して
よい。同様に、異種融合が、誘導タンパク質の特性または活性の組み合わせを示
すように構築してよい。たとえば、リガンド結合または他の領域を、異なる新規
の融合ポリペプチドまたは断片の間で「交換」してよい。そのような同種または
異種融合ポリペプチドは、たとえば結合の強度または特異性の変化を提示する可
能性がある。融合相手には、免疫グロブリン、微生物ベータ−ガラクトシダーゼ
、trpE、タンパク質A、ベータ−ラクタマーゼ、アルファアミラーゼ、アル
コールデヒドロゲナーゼおよび酵母アルファ交配因子が含まれる。たとえば、G
odwsli et al.,1988を参照のこと。融合タンパク質は、典型
的には以下で記述した組換え核酸方法によって作製し、または化学的合成によっ
て作製してよい。ポリペプチドの合成のための技術は、たとえば、Merrif
ield,1963で記述されている。
【0176】 p−Hyde対立遺伝子に関するプローブは、p−Hyde領域の配列または
そのcDNAより由来してよい。プローブは、任意の好適な長さであってよく、
それはp−Hyde領域のすべてまたは一部分であり、p−Hyde領域に対す
る特異的なハイブリッド形成を許容する。標的配列に、プローブの配列と同一の
配列が含まれる場合、ハイブリッドが厳密な条件下でも安定であるので、プロー
ブは、たとえば約8〜30塩基対の範囲でより短くてよい。いくらかの程度の不
適合がプローブで予想される場合、すなわちプローブがさまざまな領域に対して
ハイブリッド形成する可能性が予想される場合、必要な特異性で標的配列とハイ
ブリッド形成するより長いプローブを使用してよい。
【0177】 プローブには、標識またはレポーター分子に結合した単離したポリヌクレオチ
ドが含まれる可能性があり、他のポリヌクレオチド配列を単離するのに使用して
よく、標準の方法によって配列類似性を持っている。プローブを調製し、標識化
するための技術に関しては、たとえば、Sambrook et al.,19
89またはAusubel et al.,1992を参照のこと。
【0178】 本発明の合成オリゴヌクレオチドまたは他のポリヌクレオチドを含むプローブ
は、天然に存在する、または組換え体一本鎖または二本鎖ポリヌクレオチドより
由来してよく、または化学的に合成してよい。プローブはまた、ニック翻訳、ク
レノーフィルイン反応、または他の本技術分野で公知の方法によって標識化して
よい。少なくとも約8つのヌクレオチド、通常少なくとも約15ヌクレオチドを
持ち、p−Hydeをコードしているポリヌクレオチド配列よりも約6kb以下
、通常約1.0kb以下であるポリヌクレオチド配列の部分がプローブとして好
ましい。プローブはまた、p−HydeをコードしているmRNAが細胞または
組織内に存在するかどうかを決定するために使用してもよい。
【0179】 本発明は、細胞を入手し、この対象の細胞を、ラウス肉腫ウイルスプロモータ
ーの制御下で、ゲノムのE1およびE3領域で欠失を、そしてp−Hydeをコ
ードしている核酸の領域内に挿入を持つアデノウイルスゲノムを含んでいる複製
欠損アデノウイルス5型発現ベクターと接触させ、それによって前立腺癌細胞の
増殖を抑制する工程を含む、癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。
【0180】 本発明は、1)患者より前立腺細胞の試料を得ること、2)この細胞をラウス
肉腫ウイルスプロモーターの制御下で、ゲノムのE1およびE3領域で欠失を、
そしてp−Hydeをコードしている核酸の領域内に挿入を持つアデノウイルス
ゲノムを含んでいる複製欠損アデノウイルス5型発現ベクターと接触させること
、そして3)細胞を患者に導入し、これによって癌細胞の増殖を抑制することを
含む、前立腺癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。
【0181】 本発明は、癌細胞内に、p−Hydeタンパク質をコードしている核酸、p−
Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−Hydeタン
パク質をコードしている核酸を導入し、それによって患者での癌細胞の増殖を抑
制することを含む、患者内の癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。
【0182】 本発明は、患者に、治療的効果量の、p−Hydeタンパク質をコードしてい
る核酸、p−Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−
Hydeタンパク質をコードしている核酸および薬理学的に許容可能な担体また
は希釈液を含む薬理学的組成物を投与し、それによって患者での癌細胞の増殖を
抑制することを含む、患者内の癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。
【0183】 本明細書で論証したように、アポトーシス応答は、DNAラダーリングアッセ
イを用いて査定する。DNAを(24時間 1mM ヒドロ尿素、続いて24時
間 0.1mM 5’−dFUrdでの)それぞれの処理の後に抽出し、1.6
%アガロースゲル電気泳動上で解析した。細胞周期解析にしたがって、安定トラ
ンスフェクタント、AT1−H1およびAT3−H1(pcHYDEをトランス
フェクトしたAT−1およびAT−3)のアポトーシス応答は、親(AT−1お
よびAT−3)およびpcDNAトランスフェトした親細胞株(AT1−pc1
およびAT3−pc1)と比較して、一貫して、そして有意に高い。とりわけ、
最も高いアポトーシス応答が、図15で示したように、0.1mMの5’−dF
Urdとのインキュベーション下での同期培養中で起こった。ヒドロキシ尿素処
理の後のAT1−H1およびAT3−H1トランスフェクタントのアポトーシス
応答の増強は、フルオロデオキシウリジンによるチミジレートシンターゼの直接
の阻害を介した細胞内チミジン−5−三リン酸(TTP)プールの枯渇を導いて
いる、「チミン欠失死」(Kyprianou,1994,Kyprianou
et al.,1994)の結果である。しかしながら、TTP枯渇に関連し
たアポトーシスそれ自身の実際の機構は知られていない。一緒に考えると、これ
らのデータは、pcHYDE安定トランスフェクタントでのアポトーシス応答は
、pcHYDE遺伝子産物の下流効果による可能性がある。
【0184】 本発明は、癌細胞内に、p−Hydeタンパク質をコードしている核酸、p−
Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−Hydeタン
パク質をコードしている核酸を導入し、それによってアポトーシスの感受性を誘
導することを含む、癌細胞のアポトーシスの感受性を誘導する方法を提供する。
【0185】 本発明は、患者に、治療的効果量の、p−Hydeタンパク質をコードしてい
る核酸、p−Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−
Hydeタンパク質をコードしている核酸および薬理学的に許容可能な担体また
は希釈液を含む薬理学的組成物を投与し、それによってアポトーシスの感受性を
誘導することを含む、癌細胞のアポトーシスの感受性を誘導する方法を提供する
【0186】 本明細書で論証したように、p−Hydeはin vivoでの癌増殖を抑制
する。低レベルのp−Hyde発現が図9で示したようにAT3細胞株で観察さ
れた。この理由に関して、AT3細胞株に、G418選別下、pcHYDE、p
cDNA3.1(−)の哺乳動物発現ベクター内のp−Hydeの構造物をトラ
ンスフェクトした。陰性対照として、AT−3細胞株にベクターのみをトランス
フェクトし、得られた安定トランスフェクタントをAT3−pcとした。AT−
3の親細胞株の腫瘍増殖および安定トランスフェクタントAT3−H1およびA
T3−H2でのものをin vivoで評価した。0.3mlのハンクス溶液中
のそれぞれの細胞株の100万個の細胞を、それぞれのインブリードオスコペン
ハーゲンラットに皮下で移植した。初期実験において、それぞれ5匹のラットの
3つの群にそれぞれの細胞株を注入した。腫瘍の大きさを図18で示した工程の
後にスコア化した。これらの予備の結果は、AT3−H1およびAT3−H2両
方の安定トランスフェクタントが、AT−3親細胞株よりも有意にゆっくりと増
殖し、両安定トランスフェクタントでの腫瘍増殖退行がpcHYDE遺伝子産物
によって調節されたことを示していることを示唆している。
【0187】 興味深いことに、p−Hydeは、腫瘍抑制遺伝子のように働く能力と、よっ
てp53に依存しない経路である可能性のあるアポトーシスに対する感受性を誘
導する能力の二重能力を持つ。ラットでの前立腺癌の増殖はp−Hydeによっ
て顕著に阻害される。さらに、p−Hydeを発現している前立腺癌細胞は、細
胞を細胞のプログラムされた死に誘導するUV DNA損傷に対してより感受性
である。DNA修復酵素活性の解析によって、結果として本来の(6−4)PP
の存在と、コロニー形成アッセイによる細胞生存の減少となる欠陥が示唆された
。しかしながら、p−Hydeの、アポトーシスに対する感受性を誘導する能力
は、UV DNA損傷に限定はされない。フルオロウラシル(5−FU)に関連
し、広い範囲のヒト上皮悪性腫瘍の治療で使用されているピリミジン代謝拮抗物
質であり、化学治療剤である、フルオロデオキシウリジンもまた、p−Hyde
を発現している前立腺癌細胞でのアポトーシスを誘導する。さらに、p−Hyd
eを発現している癌細胞はまた、ガンマ放射により感受性である。したがって、
細胞DNA損傷の機構は、UV、ガンマ照射、およびフルオロデオキシウリジン
で異なるので、細胞をアポトーシスに対してより感受性にする能力は、活性にお
いてより包括的であることを示している。p−Hydeのこの固有の機能は、ア
ポトーシスに対する感受性を誘導する新しい型の遺伝子を表している可能性があ
る。これは、直接的にアポトーシスを誘導し、アポトーシスに対する感受性を誘
導するのではないp53のような癌抑制遺伝子の原因である機能とは異なる(Y
onish−Rouach et al.,1991)。さらに、p−Hyde
活性は、bcl−2がない場合には起こらない、bcl−2と対照的に、癌細胞
を細胞のプログラムされた死に対してより感受性にする(McDonell e
t al.,1992)。
【0188】 本発明は、癌細胞内に、p−Hydeタンパク質をコードしている核酸、p−
Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−Hydeタン
パク質をコードしている核酸を導入し、それによってアポトーシスの感受性を誘
導することを含む、癌細胞を抑制する方法を提供する。
【0189】 本発明は、患者に、治療的効果量の、p−Hydeタンパク質をコードしてい
る核酸、p−Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−
Hydeタンパク質をコードしている核酸および薬理学的に許容可能な担体また
は希釈液を含む薬理学的組成物を投与し、それによって癌細胞を抑制することを
含む、癌細胞を抑制する方法を提供する。
【0190】 本発明は、治療的効果量の、p−Hydeタンパク質をコードしている核酸、
p−Hydeタンパク質の断片をコードしている核酸、または変異p−Hyde
タンパク質をコードしている核酸および薬理学的に許容可能な担体または希釈液
を含む薬理学的組成物を投与し、それによって癌患者を処置することを含む、癌
患者を処置する方法を提供する。
【0191】 本発明は、1)患者に、放射線療法、化学治療、またはUV模倣薬剤との組合
せで、p−Hydeタンパク質をコードしている核酸、p−Hydeタンパク質
の断片をコードしている核酸、または変異p−Hydeタンパク質をコードして
いる核酸および2)薬理学的に許容可能な担体または希釈液を含む薬理学的組成
物を投与して、それによって癌患者を処置することを含む、癌患者を処置する方
法を提供する。
【0192】 p−Hyde遺伝子の固有の機能特性は、過剰増殖損傷および癌の処置に活用
してよい。1つの効果的な治療戦略は、たとえば、(アセチルアミノフルオリン
のような)化学治療剤またはUV模倣薬物でのp−Hydeを発現している癌腫
細胞の処置であってよい。しかしながら、癌細胞は、p−Hydeの有意なレベ
ルの増殖抑制を産出しなさそうである。その結果として、p−Hyde遺伝子を
、遺伝子治療によって癌細胞内に導入してよい。p−Hydeを含んでいるベク
ターで形質転換した癌は、本研究で示したようにp−Hydeによって直接抑制
されるだけではなく、化学療法、UV模倣薬物または放射線療法のようなDNA
損傷治療との組合せで処理した場合に、よりすぐれた抗癌効果さえ持つ可能性が
ある。遺伝子治療は、癌細胞を標的にする可能性があるので、ここで、アポトー
シス増強が、DNA損傷(UV、放射線療法または化学療法)を受けた癌細胞で
より選択的に起こる可能性がある。
【0193】 3つのDNA酵素修復系が、p−Hydeトランスフェクト細胞と比較して親
で上昇した。ウリジンホスホリラーゼ、ウリジンキナーゼ、およびUV損傷修復
である。UV損傷修復は、p−Hydeトランスフェクト細胞で正常に機能しな
かった。図16は、DNA修復活性の減少が、結果として、より高い濃度のもと
もとの光化学反応生成物(64PP)となることを示している。これらのデータ
と一致して、p−Hydeトランスフェクト細胞はまた、コロニー形成アッセイ
によって測定したように、親AT3細胞と比較してUV曝露の後の生存が有意に
減少した。したがって、DNA修復酵素欠陥は、p−Hydeをトランスフェク
トした前立腺癌でのより短い生存とアポトーシスの誘導に関連した。
【0194】 本発明は、1)ラウス肉腫ウイルスプロモーターの制御下で、ゲノムのE1お
よびE3領域で欠失を、そしてp−Hydeをコードしている核酸の領域内に挿
入を持つアデノウイルスゲノムを含んでいるアデノウイルス5型発現ベクター、
および2)好適な担体または希釈液を含む、治療的に効果的な量の薬理学的に許
容可能な組成物を患者に投与することを含む、癌患者を処置する方法を提供する
。1つの実施様態において、癌は、黒色腫、リンパ腫、白血病および前立腺、直
腸、膵臓、乳、脳または胃癌からなる群より選択されてよい。
【0195】 本発明は、癌細胞に指向した遺伝子に基づいた治療の産出に必要である方法を
提供する。これらの治療適薬剤は、好ましいベクター内に位置する、p−Hyd
e座のすべてまたは一部分を含むポリヌクレオチドの形態をとってよく、または
p−Hyde タンパク質の機能がもとにもどるような、より直接的な方法で標
的細胞に伝送してよい。治療適薬剤はまた、p−Hydeの一部分、または全タ
ンパク質配列のいずれかに基づいたポリペプチドの形態を取ってよい。これらは
、in vivoで、p−Hydeの活性を機能的に置換する可能性がある。
【0196】 好適な体液には、血清、血漿、脳脊髄液、リンパ球、尿、濾出液、または滲出
液が限定はしないが含まれる。好ましい実施様態において、好適な体液試料は血
清または血漿である。さらに、体液試料は、骨髄からの細胞または細胞培養液か
らの上清であってよい。患者から好適な体液試料を得る方法は、当業者に公知で
ある。抗体または抗原の濃度を決定する方法には、ELISA、IFAおよびウ
エスタンブロッティングが限定はしないが含まれる。
【0197】 本発明の診断的アッセイは、核酸ハイブリッド形成アッセイおよび、本明細書
で記述したヒトp−Hydeの核酸配列に関して検出するための特定の核酸の増
幅を検出するアッセイのような核酸アッセイであり得る。
【0198】 標的特異的プローブは、核酸ハイブリッド形成診断で使用してよい。プローブ
は、対象の標的に特異的であるかまたは相補的である。正確な対立分化に関して
、プローブは約14ヌクレオチド長、好ましくは20〜30ヌクレオチドである
べきである。本発明のヒトp−Hydeのより一般的な検出に関して、核酸プロ
ーブは、約50〜約1000ヌクレオチドであり、より好ましくは約200〜約
400ヌクレオチドである。
【0199】 特異的核酸プローブは、RNAまたはDNAポリヌクレオチドまたはオリゴヌ
クレオチド、またはその類似体でありうる。プローブは一本鎖または二本鎖ヌク
レオチドであってよい。本発明のプローブは、本技術分野でよく公知の方法(た
とえばニック翻訳、プライマー伸張、逆転写、ポリメラーゼ連鎖反応など)を用
いて酵素的に、または化学的に(たとえば、両方とも参考文献として本明細書で
記述されている、Beaucage and Carruthers[19]に
よって記述されたホスホラミダイト法のような方法にて、またはMatteuc
ci et al.[62]にしたがったトリエステル方法にて)合成してよい
【0200】 ヒトp−Hydeの存在を決定するための他の方法は、in situハイブ
リッド形成、またはより最近は、in situポリメラーゼ連鎖反応である。
in situ PCRはNeuvo et al.[71]ポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)増幅C型肝炎cDNAの細胞内局在(Intracellula
r localization of polymerase chain r
eaction(PCR)−amplified Hepatitis C c
DNA)、Bagasra et al.[10]、in situポリメラー
ゼ連鎖反応での単核細胞中のI型ヒト免疫不全ウイルスプロウイルスの検出(D
etection of Human immunodeficiency v
irus type I provirus in monoculear c
ells by in situ polymerase chain rea
ction)、およびHeniford et al.[35]、in sit
u逆転写ポリメラーゼ連鎖反応によって示された細胞内EGFレセプターmRN
A発現の変化(Variation in cellular EGF rec
eptor mRNA expression demonstrated b
y in situ reverse polymerase chain r
eaction)で記述されている。in situハイブリッド形成アッセイ
は、よく公知であり、一般的に、本明細書に参考文献にて組み込んだ、Meth
ods Enzymol.[67]に記述されている。in situハイブリ
ッド形成において、細胞を固体支持体、典型的にはガラススライドに固定する。
次いで細胞を、標識化した標的特異的プローブのアニーリングを許容するような
適度の温度で、ハイブリッド形成溶液と接触させる。プローブは好ましくは放射
性同位体または蛍光レポーターで標識化する。
【0201】 上述したプローブはまた、in situハイブリッド形成のために、または
この遺伝子を発現している組織の位置を確認するために、またはさまざまな生物
学的組織中のこの遺伝子またはそのMRNAの存在に関する他のハイブリッド形
成アッセイのために有用である。in−situハイブリッド形成は、抗原の発
現または天然対変性条件に依存しない、感度のよい局在化方法である。
【0202】 簡単には、阻害核酸治療アプローチは、DNA配列を標的にするもの、(前m
RNAおよびmRNAを含む)RNA配列を標的にするもの、タンパク質を標的
にするもの(センス鎖アプローチ)および標的核酸の開裂または化学的改変を引
き起こすものに分類できる。
【0203】 DNAを標的にするアプローチは、いくつかの種類に分けられる。核酸は、三
重らせんまたは「三つ組み」構造を形成するように、二本鎖DNAの大きい方の
溝に結合するように設計できる。あるいは、阻害核酸は、複製または転写の間の
二本鎖DNAの開裂の結果としての一本鎖DNAの領域に結合するように設計で
きる。
【0204】 さらに一般的には、阻害核酸は、mRNAまたはmRNA前駆体に結合するよ
うに設計する。阻害核酸は、前−mRNAの成熟化を防止するために使用する。
阻害核酸は、RNAプロセシング、スプライシングまたは翻訳を干渉するために
設計してよい。
【0205】 阻害核酸は、mRNAを標的化できる。このアプローチにおいて、阻害核酸は
、コードされたタンパク質の翻訳を特に阻害するように設計する。このアプロー
チを用いて、阻害核酸は、重要なタンパク質をコードしているmRNAの翻訳の
阻害によって、ある細胞機能を選択的に抑制するために使用できる。たとえば、
c−myc mRNAの領域に相補的な阻害核酸は、c−mysプロト癌遺伝子
を過剰発現している、ヒト前骨髄球細胞株HL60中でのc−mysタンパク質
発現を阻害する。Wichstrom E.L.,et al.[93]および
Harel−Bellan,A.,et al.[31A]を参照のこと。He
len and Toulmeで記述されたように、mRNAを標的としている
阻害核酸は、コードされたタンパク質(類)の翻訳を阻害するためにいくつかの
異なった機構で働いていることが示された。
【0206】 結論として、阻害核酸は、標的遺伝子またはmRNAの化学的不活性化または
開裂を誘導するのに使用できる。化学的開裂は、細胞内で阻害核酸と標的核酸の
間の架橋の誘導によって起こりうる。好ましく誘導された阻害核酸によって誘導
された標的核酸の他の化学的改変も使用してよい。
【0207】 標的核酸の開裂、したがって不活性化は、開裂反応を誘導するために活性化さ
せることができる阻害核酸への置換基の結合によって影響を受けうる。置換基は
、化学的または酵素的開裂のいずれかに影響を与えるものであり得る。あるいは
、開裂は、リボゾームまたは触媒RNAの使用によって誘導できる。このアプロ
ーチにおいて、阻害核酸は、天然に存在するRNA(リボザイム)または触媒活
性を持った合成核酸のいずれかを含む可能性がある。
【0208】 本明細書で使用するところの、「薬理学的組成物(pharmaceutic
al composition)」は、SCF(幹細胞因子)治療で有用な、好
適な希釈液、保存剤、安定化剤、乳化剤、アジュバントおよび/または担体と一
緒の、治療的に効果量の本発明のポリペプチド産物を意味する。本明細書で使用
するところの「治療的に効果量(therapeutically effec
tive amount)」は、与えられた条件および投与計画に対して治療効
果を提供する量を指す。そのような組成物は液体または凍結乾燥、またはさもな
ければ乾燥処方であり、さまざまな緩衝液成分(たとえばTris−HCl、酢
酸、リン酸)、pHおよびイオン強度、表面への吸収を防止するためのアルブミ
ンまたはゼラチンのような添加物、界面活性剤(たとえばTween20、Tw
een80、Pluronic F68、胆汁酸塩)、可溶化剤(たとえばグリ
セロール、ポリエチレングリコール)、抗酸化剤(たとえばアスコルビン酸、メ
タ重亜硫酸ナトリウム)、保存剤(たとえばチメロサル(Thimerosal
)、ベンジルアルコール、パラベン類)、粉砕基質または張力改変剤(たとえば
ラクトース、マンニトール)、ポリエチレングリコールのようなポリマーのタン
パク質への共有結合、金属イオンとの錯体化、またはポリ乳酸、ポリグルコール
酸、ヒドロゲルなどのような重合化化合物の微粒子調製物内または上、またはリ
ポソーム、マイクロエマルション、ミセル、単層粒子、赤血球形骸またはスフェ
ロプラスト上への物質の埋め込みを含む。そのような組成物は、物理的状態、可
溶性、安定性、in vivoでの放出速度およびin vivoでのSFCの
クリアランス率に影響を与える可能性がある。組成物の選択は、SFC活性を持
っているタンパク質の物理的および化学的活性に依存する可能性がある。たとえ
ば、SCFの膜結合形態から由来した産物は、界面活性剤を含んだ処方を必要と
する可能性がある。制御された、または保持された放出組成物には、脂肪親和性
徐放性製剤(たとえば脂肪酸、蝋、油)中の処方が含まれる。また、本発明によ
って、ポリマー(たとえばポリオキサマーまたはポリオキサミン)でコートした
微粒子組成物および組織特異的レセプター、リガンドまたは抗原に対する抗体に
共役した、または組織特異的レセプターのリガンドと共役したSCFも企図され
る。本発明の組成物の他の実施様態は、微粒子形態保護コーティング、非経口、
肺、鼻および口を含むさまざまな投与経路に対するプロテアーゼ阻害剤または浸
透増強剤を組み込む。1つの実施様態において、薬理学的組成物は、非経口、経
粘膜、経皮、筋肉内、静脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内、頭蓋内で投与する
【0209】 さらに、本明細書で使用するところの、「薬理学的に許容可能な担体(pha
rmaceutically acceptable carrier)」は当
業者によく公知であり、0.01〜0.1Mおよび好ましくは0.05Mリン酸
緩衝液、または0.8%生理食塩水を限定しないが含む。さらに、そのような薬
理学的に許容可能な担体は、水性または非水性の溶液、懸濁液およびエマルショ
ンであってよい。非水性溶媒の例は、ポリピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油のような植物油、およびオレイン酸エチルのような注射可能
な有機エステルである。水性担体には、生理食塩水および干渉溶媒を含む、水、
アルコール/水性溶液、エマルションまたは懸濁液が含まれる。非経口賦形剤に
は、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロースおよび塩化
ナトリウム、乳化リンガーまたは固定油が含まれる。静脈内賦形剤には、流体お
よび栄養補給剤、リンガーデキストロースを基にしたもののような電解質補給剤
などが含まれる。たとえば抗微生物剤、抗酸化剤、側支剤、不活性気体などのよ
うな保存剤および他の添加剤もまた存在してもよい。
【0210】 語句「アジュバント(adjuvant)」は、抗原に対する免疫応答を増強
する化合物または混合物を指す。アジュバントは、抗原をゆっくりと放出する組
織徐放性製剤として、また免疫応答を非特異的に増強するリンパ系活性剤として
役に立ちうる(Hood et al.,Immunology.Second
Ed.1984,Benjamin/Cummings、Menlo Par
k,California p.384)アジュバントなしの、抗原のみを用い
た一次攻撃はしばしば、体性または細胞性免疫応答を誘導をしない可能性がある
。アジュバントには、完全フロイント(freunt)アジュバント、不完全フ
ロイント(freunt)アジュバント、サポニン、水酸化アルミニウムのよう
なミネラルゲル、リソレシチンのような表面活性剤、プルロニンポリオール、ポ
リアニオン、ペプチド、油または炭化水素エマルジョン、スカシガイ科ヘモシア
ニン、ジニトロフェノール、およびBCG(bacilli Calmette
−Guerin)およびCorynebacterium parvumのよう
な潜在的に有用なヒトアジュバントが限定しないが含まれる。好ましくは、アジ
ュバントは薬理学的に許容可能である。
【0211】 制御または保持放出組成物は、脂肪親和性徐放性製剤(例えば脂肪酸、ろう、
油)中の処方を含む。本発明がさらに企図しているのは、ポリマー(例えばポロ
キサマーまたはポロキサミン)で被覆した粒状組成物および組織特異性レセプタ
ーに対する抗体に結合した化合物、組織特異性レセプターのリガンドに結合した
リガンドまたは抗原である。本発明の組成物の他の実施様態は、保護被覆した粒
子、非経口、経肺、経鼻、経口を含む様々な投与経路に対するプロテアーゼ阻害
剤または浸透増加剤を組み込んでいる。
【0212】 投与の際、化合物はしばしば、粘膜表面または循環から急速に除かれ、相対的
に短期の薬理学活性を誘導する。従って、治療的効果を維持するためには相対的
に多量の、生体に作用する化合物の頻繁な投与が必要である。ポリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールのコポリマー
、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドンまたはポリプロリンのような水溶性ポリマーの共有結合により修
飾した化合物は、対応する非修飾化合物に比べ、静脈注射後の血中でかなり長い
半減期を現すことが知られている(Abuchowski et al.,19
81、Newmark et al.,1982、and Katre et
al.,1987)。そのような修飾はまた、水性溶液での化合物の溶解性を増
加させ、凝集を除去し、化合物の物理的、化学的安定性を増大させ、化合物の免
疫原性および反応性を大きく減少させうる。結果として、望ましいin viv
o生物学的活性は、非修飾化合物を用いるよりも少ない頻度または少ない投与量
で外転するそのようなポリマー化合物の投与により得られる。
【0213】 投与量:十分な量としては、約1μg/kgから約1000mg/kgまでが
あるが、それに限定しない。量は10mg/kgであってよい。組成物の薬理学
的に許容可能な形態は、薬理学的に許容可能な担体を含む。
【0214】 活性成分を含む治療的組成物の調製は、当業者によく公知である。一般的に、
そのような組成物は鼻咽腔に投与するポリペプチドのエアゾルとして、または注
射可能物質として、液体溶液または懸濁液として調製するがしかし、溶液中また
は懸濁液中、注射前の液体で安定な固体形としても調製してよい。調製は乳化型
でもよい。治療的活性成分はしばしば薬理学的に許容でき、活性成分に適合性の
ある賦形剤と混合する。好適な賦形剤は例えば、水、塩水、デキストロース、グ
リセロール、エタノールまたはその種の他のもの、およびその組み合わせである
。さらに、必要であれば、組成物は活性成分の効果を増大させる湿潤または乳化
剤、腫瘍組織中でのpH緩衝剤のような補助物質を少量含んでよい。
【0215】 活性成分は中和した薬理学的に許容可能な塩の形態で治療組成物中に処方して
よい。薬理学的に許容可能な塩としては、(ポリペプチドまたは抗体分子の遊離
アミノ基で形成した)酸付加塩および例えば、塩化水素酸またはリン酸のような
無機酸、または酢酸、オキサリン酸、酒石酸、マンデル酸などのような有機酸に
より形成した塩があげられる。遊離カルボニル基から形成した塩もまた、例えば
ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、または水酸化鉄のような無
機塩基、およびイソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタ
ノール、ヒスチジン、プロカインなどのような有機塩基から誘導してよい。
【0216】 組成物のうちタンパク質、DNA、ベクターの少なくとも約75重量%(Aお
よびBが属する種のカテゴリーに依存する)が「A」である場合、(ここで「A
」は単一タンパク質、DNA分子、ベクターなど)を含む組成物は、実質上「B
」(「B」はひとつまたはそれ以上のタンパク質、DNA分子、ベクターなどか
らなる)を含まない。好ましくは、「A」が少なくとも、組成物中A+B種の約
90重量%を構成し、最も好ましくは少なくとも約99重量%を構成する。
【0217】 「治療的に効果量(therapeutically effective
amount)」という語句は、本明細書においては、宿主の活性、機能、応答
の臨床的に重要な障害を少なくとも15%減少、好ましくは少なくとも50%減
少、さらに好ましくは少なくとも90%減少させ、最も好ましくは防止するのに
十分な量を指す。
【0218】 本発明によれば、本発明の成分または治療組成物の成分は、非経口的、経粘膜
的に、例えば経口、鼻、肺、または直腸、または経皮的に、非経口的、経粘膜的
に導入してよい。好ましくは、投与は非経口、例えば静脈注射により、または動
脈内、筋肉内、皮内、皮下、腹膜内、心室内、および頭蓋内投与も含むが、それ
に限定はしない。経口または肺の導入は粘膜の免疫性を活性化する。肺炎双球菌
は概して鼻咽腔および肺粘膜にコロニーを作るので、粘膜免疫性はとりわけ効果
的な予防治療である。本発明の治療組成物に対する参照において用いる語「単位
量(unit dose)」は、ヒトに対するまとまった投与量として好適な、
物理的に別々の単位を指し、それぞれの単位は、あらかじめ決定した量の、必要
な賦形剤、すなわち担体または媒介物と共同して望ましい治療効果を生むように
計算した活性物質を含む。
【0219】 本発明によれば、野生型p−Hyde機能の、変異型p−Hyde対立遺伝子
を持つ細胞への供給する手法も得られる。そのような機能の供給は、レシピエン
ト細胞の新生物の増殖を抑制することが期待できる。野生型p−Hyde遺伝子
またはこの遺伝子の一部を、遺伝子が染色体外に残っているようにベクターによ
り細胞内に導入してよい。そのような場合には、遺伝子は染色体外の部位で細胞
により発現される。遺伝子断片が変異型p−Hyde対立遺伝子を持つ細胞に導
入され、発現すれば、その遺伝子断片は、細胞の非新生物増殖に対して必要とな
るp−Hydeタンパク質の一部をコードするはずである。さらに好ましいのは
、野生型p−Hyde遺伝子またはその一部を、細胞内に存在する内生p−Hy
de遺伝子を用いて組換えるような方法で変異型細胞に導入する場合である。そ
のような組換えはp−Hyde遺伝子変異の修正となるような二重組換えを必要
とする。組換えおよび染色体外保持における遺伝子の導入のためのベクターは、
当業者に公知であり、任意の好適なベクターを用いてよい。エレクトロポーレー
ション法、リン酸カルシウム沈降およびウイルスを用いた形質導入のような、細
胞内にDNAを導入するための手法は、当業者に公知であり、手法の選択は行う
人次第である。野生型p−Hyde遺伝子で形質転換した細胞は、癌の鎮静およ
びそのような鎮静を助長する薬剤治療の研究においてモデル系として用いること
ができる。
【0220】 異常で一般的に議論したように、p−Hyde遺伝子または断片は、適用可能
であれば、癌細胞中のそのような遺伝子の発現産物の量を増加させるために遺伝
子治療に用いてよい。そのような遺伝子治療はとりわけ、正常な細胞と比較して
p−Hydeポリペプチド濃度がないか、または減少しているような、癌および
前癌細胞の両方での使用に適している。変異遺伝子が「正常」レベルで発現して
いるが、遺伝子産物が十分に機能しないようなルーモア細胞中の与えられたp−
Hyde付与遺伝子の発現レベルを増加させることもまた、有用である。
【0221】 遺伝子治療は、一般的に認められた手法、例えば、Friedman,199
1に記載のような手法に従って行ってよい。患者の腫瘍由来の細胞はまず、ルー
モア細胞中のp−Hydeポリペプチドの産生物を確かめるために上記の診断的
な手法によって分析する。発現制御成分に連結していて、ルーモア細胞中で複製
することができるp−Hyde遺伝子のコピーを含むウイルス性またはプラスミ
ドベクター(下記の詳細を参照のこと)を調製する。好適なベクターは、例えば
米国特許第5,252,479号およびPCT出願明細書番号第WO 93/0
7282号に記載のように、公知である。次いでベクターを、ルーモア部位に局
所的に、または全身的のどちらかで患者に注入する(他の部位に転移する可能性
のあるルーモア細胞全てに届くように)。トランスフェクトした遺伝子がそれぞ
れの標的小細胞のゲノムに永久的に組み込まれなければ、その処置を定期的に繰
り返す必要がある。
【0222】 当業者に公知の遺伝子伝送系は、本発明の遺伝子治療法の実行に有用でありう
る。これらにはウイルス性および非ウイルス性伝送法が含まれる。遺伝子伝送ベ
クターとして用いられているいくつかのウイルスとしては、パポバウイルス、例
えばSV40(Madzak et al.,1992)、アデノウイルス(B
erkner,1992、Berkner et al.,1988、Gorz
iglia and Kapikian,1992、Quantin et a
l.,1992、Rosenfeld et al.,1992、Wikins
on et al.,1992、Stratford−Perricaudet
et al.,1990)、ワクシニアウイルス(Moss,1992)、ア
デノ関連ウイルス(Muzyczka,1992、Ohi et al.,19
90)、HSVおよびEBVを含むヘルペスウイルス(Margolskee
,1992、Johnson et al.,1990、Fink et al
.,1992、Breakfild and Geller,1987、Fre
ese et al.,1990)、および鳥類の (Brandyopadh
yay and Temin,1984、Petropoulos et al
.,1992)、齧歯類の(Miller,1992、Miller et a
l.,1985、Sorge et al.,1984、Mann and B
altimore,1985、Miller et al.,1988)、およ
びヒト由来の(Shimada et al.,1991、Helseth e
t al.,1990、Page et al.,1990、Buchscha
cher and Panganiban,1992)レトロウイルスがあげら
れる。ほとんどのヒト遺伝子治療プロトコールは、無害化した齧歯類レトロウイ
ルスに基づいている。
【0223】 p−Hyde活性を持つペプチドを、変異型または欠失p−Hyde対立遺伝
子を持つ細胞に供給できる。P−Hydeタンパク質の配列は開示されている(
SEQ ID NO:2)。タンパク質は、例えば公知の発現ベクターを用いた
、微生物中のcDNA配列の発現により産生される。あるいは、p−Hydeポ
リペプチドをp−Hyde産生哺乳動物細胞から得ることができる。さらに、合
成化学の技術をp−Hydeタンパク質の合成に用いることができる。そのよう
な技術はどれもp−Hydeタンパク質を含む、本発明の調製物を供給可能であ
る。調製物は、他のヒトヒトタンパク質を実質上含まない。このことは微生物中
またはin vitroでの合成によってたやすく達成できる。
【0224】 p−Hyde分子は、例えばミクロ注入またはリポソームの利用により、細胞
内に導入してよい。あるいは、いくつかの活性分子は、能動的にまたは拡散によ
り細胞に取り込んでよい。P−Hyde遺伝子産物の細胞外での適用はルーモア
増殖に作用するのに十分でありうる。P−Hyde活性を持つ分子は新生物状態
の部分的逆転を導き得る。P−Hyde活性を持つその他の分子(例えばペプチ
ド、薬剤または有機化合物)の供給もまた、そのような逆転をさせるために用い
てよい。
【0225】 別の実施様態において、活性化合物は小胞、とりわけリポソームにより導入し
てよい(Langer,Science 249:1527−1533(199
0)、Treat et al.,感染症および癌の治療におけるリポソーム(
Liposomes in the Therapy of Infectio
us Disease and Cancer),Lopez−Bereste
in and Fidler(eds.),Liss,New York,pp
.353−365(1989)、Lopez−Berestein,ibid.
,pp.317−327を参照のこと、また一般的に同書を参照のこと)。
【0226】 また別の実施様態において、治療的な化合物は制御放出系により導入してよい
。例えば、ポリペプチドは静脈点滴、移植浸透性ポンプ、経皮パッチ、リポソー
ム、またはその他の投与形態を用いて投与してよい。1つの実施様態では、ポン
プを用いてよい(Langer,上記、Sefton,CRC Crit.Re
f.Biomed.Eng.14:201(1987)、Buchwald e
t al.,Surgery 88:507(1980)、Saudek et
al.,N.Engl.J.Med.321:574(1989)を参照のこ
と)。別の実施様態では、重合物質を使用できる(制御放出の医療への応用(M
edical Application of Controlled Rel
ease),Langer and Wise(eds.),CRC Pres
s.,Boca Raton,Florida(1974)、制御薬剤の生物学
的利用能の制御、薬剤生産設計および実行(Controlled Drug
Bioavailability,Drug Product Design
and Performance),Smolen and Ball(eds
.),Wiley,New York(1984)、Ranger and P
eppas,J.Macromol.Sci.Rev.Macromol.Ch
em.23:61(1983)を参照のこと、また、Levy et al.,
Science228:190(1985)、During et al.,A
nn.Neurol.25:351(1989)、Howard et al.
,J.Neurosurg.71:105(1989)も参照のこと)。さらに
別の実施様態では、制御放出系は治療標的、すなわち脳の付近においてよく、従
って全身投与量のほんの一部しか必要としない(例えば、Goodson, 制
御放出の医療への応用(Medical Applications of C
ontrolled Release),上記,vol.2,pp.115−1
38(1984)を参照のこと)。好ましくは、制御放出装置を、患者の、不適
当な免疫活性部位または腫瘍部の付近に導入する。別の制御放出系はLange
rによる総覧(Science249:1527−1533(1990))に記
載されている。
【0227】 前述のような、活性化合物の投与が、細菌感染に対する効果的な治療的投与計
画であるような患者は、ヒトが好ましいが、どんな動物でもよい。したがって、
当業者により容易に理解されるように、本発明の手法および薬理学的組成は任意
の動物、好ましくは哺乳類、またそれに限定はしないがネコ科またはイヌ科動物
のような、飼いならされた動物、それに限定はしないが例えばウシ亜科、ウマ科
、ヤギ、ヒツジ、ブタのような家畜動物、野生動物(野生または動物園内どちら
でも)、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコなど、すな
わち獣医学に利用するための研究動物への応用に特に適している。
【0228】 本発明の治療的手法および組成物において、治療に効果的な投与量の活性組成
物が得られる。治療に効果的な投与量は、当業者に公知のように、患者の特徴(
年齢、体重、性別、健康状態、合併症、その他の疾病など)に基づいて医学の専
門家が決定してよい。さらに、従来の研究がさらに行われれば、様々な状態の様
々な患者の治療のために適切な投与量に関してより明確な情報が得られ、専門家
は、治療状況、受治療者の年齢および大体の健康状態を考慮して適切な投与量を
確かめることができる。一般に、静脈注射または点滴における投与量は、腹膜内
、筋肉内、またはその他の投与経路におけるものよりも少なくてよい。投与計画
は循環半減期、および使用形態により変化させてよい。組成物は、治療に効果的
な量の投薬処方に合った方法で投与する。投与する必要のある活性成分の正確な
量は実務者の判断に依存し、個々人に特有である。しかしながら、適切な投与量
は、投与経路によって、1日当たり、個々人の体重Kg当たり活性成分約0.1
〜20mg、好ましくは約0.5〜約10mg、さらに好ましくは1から数mg
の範囲でよい。好適な初期投与の投与計画および追加抗原投与量も変化してよい
が、初期投与とそれに続く注射またはその他の投与による一回またはそれ以上の
時間間隔での繰り返し投与により類型化できる。あるいは、血中濃度を10nM
〜10μMに維持するために十分な、連続的な静脈点滴が企図される。
【0229】 本発明は、p−Hyde交替治療を化学療法または放射線療法的介入と共同し
て用いることを企図している。本発明の手法および組成物を用いて、悪性または
転移細胞のような細胞の細胞死に対する感受性を誘導するが、または細胞増殖を
阻害する、または細胞を殺すために、「標的」細胞を発現ベクターおよび少なく
ともひとつのDNA損傷薬剤に接触させる。1つの実施様態において、細胞は単
一組成物または、両方の薬剤を含む、薬理学的処方と接触させ、または同時に2
つの別個の組成物または処方、ここで1つの組成物はベクターを含み、他方はD
NA損傷薬剤を含む、を同時に細胞に接触させることにより薬理学的処方と接触
している。別の実施様態において、ベクターを用いた治療は、数分から数週間間
隔のDNA損傷薬剤処置の先に行うかまたは次に行う。プロトコールおよび手法
は当業者に公知である。
【0230】 DNA損傷薬剤または因子は当業者に公知であり、細胞に適用した際の化学化
合物またはDNA損傷を含む治療法を指す。そのような薬剤および因子は、ガン
マ線照射、X線、UV照射、マイクロ波、電子放出などの放射線および波動を含
む。「化学療法薬剤(chemotherapeutic agents)」と
して記載した多様な化学化合物は、DNA損傷を誘導するように作用するが、そ
れらのすべてが本明細書にて開示した混合治療法で使用することを企図している
。有益だと思われる化学療法的薬剤としては例えば、アドリアマイシン、5−フ
ルオロウラシル(5FU)、エトポシド(VP−6)、カンプトテシン、アクチ
ノマイシン−D、ミトマイシンC、シスプラチン(CDDP)および過酸化水素
があげられる。本発明はまた、シスプラチンとのX線の使用またはエトポシドの
シスプラチンとの使用のような放射線に基づいたもの、または実際の化合物でも
、ひとつまたはそれ以上のDNA損傷薬剤を組み合わせた利用も包含する。
【0231】 別の実施様態においては、局所的な腫瘍部位をX線、UV光、ガンマ線または
マイクロ波のようなDNA損傷放射線を用いて放射線治療してよい。あるいは、
腫瘍細胞を治療に効果的な量の、アドリアマイシン、5−フルオロウラシル、エ
トポシド、カンプトテシン、アクチノマイシン−D、ミトマイシンC、またはさ
らに好ましくはシスプラチンのようなDNA損傷化合物を含む薬理学的化合物を
患者に投与することによりDNA損傷薬剤と接触させよい。DNA損傷薬剤は、
上記のようにp−Hyde発現構造物と結合させることにより、化合治療組成物
またはキットとして調製、利用してよい。核酸、とりわけDNAに直接架橋する
薬剤は、相乗的な抗新生物的な組み合わせを導くDNA損傷を起こすことが本明
細書において予見し示されている。シスプラチン、およびその他のDNAアルキ
ル化薬を用いてよい。シスプラチンは、臨床的に合計三過程で三週間毎に5日間
20mg/m2の効果的な投与量で癌の治療に広く用いられている。シスプラチ
ンは経口吸収されず、静脈内、皮下的、腫瘍内または腹膜内注射により投与しな
ければならない。DNAを損傷させる薬剤にはまた、DNA複製、有糸***、お
よび染色体分離を妨げる化合物も含む。そのような化学療法化合物としては、ド
キソルビシンとしても知られるアドリアマイシン、エトポシド、ベラパミル、ポ
ドフィロトキシンなどがあげられる。腫瘍の治療に広く臨床的に用いられていて
、これらの化合物は、アドリアマイシンに対して21日間隔で27〜75mg/
2、エトポシドに対して35〜50mg/m2、静脈注射でまたは静脈の2倍を
経口で虚丸剤静脈注射により投与する。
【0232】 核酸前駆体およびサブユニットの合成および忠実度を乱す薬剤はまたDNA損
傷を導く。そのような場合、核酸前駆体の数が上昇する。とりわけ有用なのは、
多量の試験を行い、簡単に入手可能である薬剤である。そのように、5−フルオ
ロウラシル(5−FU)のような薬剤は、新生物組織によって好ましく使用され
るが、この薬剤を新生物細胞に対して標的化するために有用であるようにしてい
る。かなり毒性ではあるけれども、5−FUは、局所を含む広い範囲の担体で適
用可能であり、しかしながら3〜15mg/kg/日の範囲の用量での静脈内投
与が一般的に使用されている。
【0233】 DNA損傷を引き起こし、広く利用されているその他の因子には、ガンマ線、
X線としてよく知られるものおよび/または腫瘍細胞への放射性同位体の直接供
与を含む。その他のDNA損傷因子の形態としては、マイクロ波およびUV照射
などを企図している。これらの因子全てが損傷DNA、DNA前駆物質、DNA
の複製および修復、および染色体の会合および維持の広範囲に影響すること最も
ありうる。X線線量は、長期間(3〜4週間)で1日当たり50〜200レント
ゲンから、一回2000〜6000レントゲンの範囲である。放射性同位体の量
は広く変化し、同位体の半減期、放射の強さと種類、および新生物細胞による取
り込みに依存する。
【0234】 哺乳動物培養細胞へ発現構築物を導入するための、ウイルスを用いないいくつ
かの方法もまた本発明において企図している。これらには、カルシウムリン酸沈
殿(Graham and Van Der Eb,1973、Chen an
d Okayama,1987、Rippe et al.,1990)、DE
AE−デキストラン(Gopal,1985)、エレクトロポーレーション法(
Tur−Kaspa et al.,1986、Potter et al.,
1984)、直接ミクロ注入(Harland and Weintraub,
1985)、DNA含有リポソーム(Nicolau and Sene,19
82、Fraley et al.,1979)、およびリポフェクタミン−D
NA複合体、超音波細胞分解(Fechheimer et al.,1987
)、高速ミクロプロジェクチルを用いた遺伝子衝撃(Yang et al.,
1990)、およびレセプター媒介トランスフェクション(Wu and Wu
,1987、Wu and Wu,1988)があげられる。これらの技術のい
くつかは、in vivoまたはex vivoにうまく適合させてよい。また
、ヘルパー細胞系をヒト胎児肝細胞、筋細胞、造血細胞またはその他のヒト胎児
の間葉性または上皮細胞のようなヒト細胞から摘出してよい。あるいは、ヘルパ
ー細胞は、ヒトアデノウイルスを許容するその他の哺乳動物種の細胞から摘出し
てよい。それらの細胞としては例えば、ベロ(Vero)細胞またはその他のサ
ル胎児の間葉性または上皮細胞があげられる。上記のように、好ましいヘルパー
細胞株は293である。
【0235】 他の実施様態では、活性化合物は小胞、とりわけリポソーム(Langer,
Science 249:1527−1533(1990)、Treat et
al., 感染症および癌の治療中のリポソームにより伝送してよい(Lip
osomes in the Therapy of Infectious
Disease and Cancer),Lopez−Berestein
and Fidler(eds.),Liss,New York,pp.35
3−365(1989)、Lopez−Berestein,同書.,pp.3
17−327を参照のこと、一般的に同書を参照のこと)。
【0236】 また別の実施様態では、治療的化合物は制御放出系中に導入してよい。例えば
、例えば、ポリペプチドは静脈点滴、移植浸透性ポンプ、経皮パッチ、リポソー
ム、またはその他の投与形態を用いて投与してよい。1つの実施様態では、ポン
プを用いてよい(Langer,上記、Sefton,CRC Crit.Re
f.Biomed.Eng.14:201(1987)、Buchwald e
t al.,Surgery 88:507(1980)、Saudek et
al.,N.Engl.J.Med.321:574(1989)を参照のこ
と)。別の実施様態では、重合物質が使用できる(制御放出の医療への応用(M
edical Application of Controlled Rel
ease),Langer and Wise(eds.),CRC Pres
s.,Boca Raton,Florida(1974)、制御薬剤の生物学
的利用能の制御、薬剤生産設計および実行(Controlled Drug
Bioavailability,Drug Product Design
and Performance),Smolen and Ball(eds
.),Wiley,New York(1984)、Ranger and P
eppas,J.Macromol.Sci.Rev.Macromol.Ch
em.23:61(1983)を参照のこと、また、Levy et al.,
Science228:190(1985)、During et al.,A
nn.Neurol.25:351(1989)、Howard et al.
,J.Neurosurg.71:105(1989)も参照のこと)。さらに
別の実施様態では、制御放出系は治療標的、すなわち脳の付近においてよく、従
って全身投与量のほんの一部しか必要としない(例えば、Goodson, 制
御放出の医療への応用(Medical Applications of C
ontrolled Release),上記,vol.2,pp.115−1
38(1984)を参照のこと)。好ましくは、制御放出装置は、患者の、不適
当な免疫活性部位または腫瘍部の付近に導入する。別の制御放出系はLange
rによる総覧(Science249:1527−1533(1990))に記
載されている。
【0237】 当業者により容易に理解されるように、本発明の手法および薬理学的組成物は
哺乳動物、好ましくはヒト対象への投与に適している。
【0238】 本発明の治療的手法および組成物において、治療に効果的な投与量の活性組成
物が提供される。治療に効果的な投与量は、当業者に公知のように、患者の特徴
(年齢、体重、性別、健康状態、合併症、その他の疾病など)に基づいて医学の
専門家が決定してよい。さらに、従来の研究がさらに行われれば、様々な状態の
様々な患者の治療のために適切な投与量に関してより明確な情報が得られ、専門
家は、治療状況、受治療者の年齢および大体の健康状態を考慮して適切な投与量
を確かめることができる。一般に、静脈注射または点滴における投与量は、腹膜
内、筋肉内、またはその他の投与経路におけるものよりも少なくてよい。投与計
画は循環半減期、および使用形態により変化させてよい。組成物は、治療に効果
的な量の投薬処方に合った方法で投与する。投与する必要のある活性成分の正確
な量は実務者の判断に依存し、個々人に特有である。しかしながら、適切な投与
量は、投与経路によって、1日当たり、個々人の体重Kg当たり活性成分約0.
1〜20mg、好ましくは約0.5〜約10mg、さらに好ましくは1から数m
gの範囲でよい。好適な初期投与の投与計画および追加抗原投与量も変化してよ
いが、初期投与とそれに続く注射またはその他の投与による一回またはそれ以上
の時間間隔での繰り返し投与により類型化できる。あるいは、血中濃度を10n
M〜10μMに維持するために十分な、連続的な静脈点滴が企図される。
【0239】 本発明は、必須物質を全て含むキットを提供し、前立腺腫瘍細胞増殖を抑制し
、前立腺細胞を形質転換させる、または前立腺癌細胞を検出するために必要な試
薬をキットの中に含んでよい。これは一般的に選択的発現構築物を含む。また発
現構築物の複製のための様々な溶媒およびそのような複製のための宿主細胞も含
んでよい。そのようなキットは個々の試薬に対して別々の容器を含む。キットの
組成物がひとつ、あるいはそれ以上の液体溶液で供給される場合、その液体溶液
は好ましくは水性溶液で、特に好ましいのは滅菌水性溶液である。in viv
oでの使用では、発現構築物は薬理学的に許容可能な、注射可能な組成に処方し
てよい。この場合、肺のような体の感染部位への適用、動物への注射、またはキ
ットの他の組成物への利用および混合を行う処方なので、容器自体がインハレン
ト、シリンジ、ピペット、点眼器、または他のそのような器具である。キットの
組成物はまた、乾燥または凍結乾燥した形態で供給してよい。試薬または組成物
が乾燥形態で供給された場合、元の状態に戻すことは、適した溶媒により行う。
その溶媒も別の容器で供給することを構想している。
【0240】 本発明のキットはまた、一般的に、例えば望ましいバイアルを保持しているプ
ラスチック容器への注射または吹き込みのような工業販売のための精密な閉じ込
めでのバイアル含有のための手段も含む。容器の種類の数に関わらず、本発明の
キットは動物の体内への根本的な複合物の注射/投与または配置を補助する器具
も含んでよく、またはそれをパッケージしてよい。そのような器具は、インハレ
ント、シリンジ、ピペット、ホーセプス、計量スプーン、点眼器またはそのよう
な認可された医用伝送媒体であってよい。
【0241】 以下の実施例は、本発明の好ましい実施様態をより完全に例示するために存在
する。しかしながら、これらは本発明の広い範囲を限定するものとしては解釈さ
れるべきでない。
【0242】 (実施例) 実施例:p−Hydeは、前立腺癌の細胞のプログラムされた細胞死の誘導に
対する感受性を誘導する。
【0243】 材料と方法 細胞株:2つのラット前立腺癌細胞株(未分化腫瘍、低転移性AT−1および
高転移性MAT−LyLu)を、cDNA競合的ハイブリッド形成戦略のために
使用した(Rinaldy and Steiner,1997)。ノザン解析
のために使用した他のダニングラット前立腺癌細胞株は、AT−3、MAT−L
yLu、MAT−LuおよびGであった。これらの細胞株は、確立されたin−
vitroダニングR3327ラット前立腺腫瘍亜系より由来し、さらに、ジョ
ン ホーキンス癌センター(Johns Hopkins Oncology
Center),Baltimore Maryland(Issacs et
al.1986)にてIsaacs et al.によってin−vitro
細胞株として発展した。ノザン解析のために使用したヒト前立腺癌細胞株PPC
−1、LNCaP、TSUおよびDU145は、American Tissu
e Culuture Collection,Rockville,Mary
landより得た。すべての細胞は、先に記述された(Issacs et a
l,1986)ように、1mlあたり10%ウシ胎児血清、50ユニットのペニ
シリンGおよび50μgの硫酸ストレプトマイシン、そして250μMデキサメ
タゾンの存在下で、RPMI 1640培地(メディアテック(Mediate
ch),Herndon,Virginia)中で増殖させた。
【0244】 クローニング戦略:大過剰の競合剤である非放射標識AT−1 cDNA集団
の存在下で、放射標識したMAT−LyLu cDNA集団を、MAT−LyL
u cDNAライブラリー(Rinaldy and Steiner,199
7)中のcDNAクローンを同定するために使用した。これらのcDNAのうち
の1つは、新規であり、p−Hydeと名付けた。p−Hyde cDNAに関
連した前立腺癌をさらに特性化した。
【0245】 cDNAの特性化:シークエンシングp−Hyde cDNAは、もともと?
ZAP Uni XRクローンとして得、記述されたような(ストラタジーン(
Stratagene),La Jolla,California)in v
ivo摘出プロトコールを介してpBluescript SK−ベクター内に
さらにサブクローン化した。この二本鎖cDNAをさらに、ABI 377自動
化DNAシークエンサー バージョン3.0を用いてダイ ターミネーター サ
イクル シークエンシング(Dye Terminaator Cycle S
equencing:パーキンエルマー(Perkin Elmer)Fost
er City,California)にかけた。p−Hydeの読みとり枠
を、DNAストリダープログラム(パスツール インスティテュート(Past
eur Institute)を用いて決定した。
【0246】 ノザンブロット解析:供給業者(テル−テスト社(Tel−Test,Inc
.),Friendwood,Texas)によって指示されたように、RNA
Zol Bを用いて、指数増殖(70%コンフレント)の間の細胞株からトータ
ルRNAを単離し、ノザンブロット解析にかけた。リバースおよびフォワードP
CRプライマーを設計し、その読みとり枠の1467塩基を示している1.35
kbのp−Hyde配列を増幅するために使用した。PCR産物を無作為オリゴ
標識化技術(多重プライムDNA標識化系(Multiprime DNA L
abeling System)、アマシャム(Amersham))によって
放射標識し、ノザン解析のためのプローブとして使用した。p−Hyde遺伝子
の比較発現を、Quantity Oneソフトウェアを備えるPDI Dis
covery Series Scannerでのオートラジオグラムのスキャ
ニングによって内部対照(シクロフィリン)と比較した。
【0247】 in vitro転写および翻訳:cDNAの読みとり枠を、記述したように
in−vitro転写(キャップmRNA)、引きつづいて75CiのL−[35 S]メチオニン(アマシャム(Amersham),Arlington He
ights,Illinois)の存在下でのウサギ網状赤血球溶解物(ストラ
タジーン(Stratagene),La Jolla,California
)を用いたin−vitro翻訳を用いて確認した。in vitro翻訳産物
をさらに、オートラジオグラムによって10% SDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動上で同定した。
【0248】 p−HydeのpcDNA3.1(−)のサブクローニング:cDNA挿入物
を、KpnIおよびSacIによる二重消化によってpBluescript
SK+ベクターより放出させる(SK断片)。この断片は、本来のp−Hyde
配列を示しており、次いで、哺乳動物シャトルベクターpcDNA3.1(−)
(インビトロジェン(Invitrogen))の脱ホスホリル化KpnI−S
acI二重消化物内にライゲーションした。ライゲーション混合液をコンピテン
トDH5?をトランスフェクトするのに使用し、アンピシリン耐性に関して選別
し、続いて標準の塩化セシウム密度勾配遠心を用いてプラスミドを調製した。次
いでp−Hydeの新規構造物を、リポフェクタミン(ギブコ/BRL(Gib
co/BRL)を用いることによってAT3ラット前立腺癌亜系にトランスフェ
クトするのに使用し、続いてG418選別した(Rinaldy et al.
,1988)。8個のクローンを得、それらのうちの2つ、AT3−H1とAT
3−H2を使用して、そのアポトーシスとの関係におけるp−Hydeの機能を
査定した。さらに、AT3細胞株にまた、pcDNA3.1(−)ベクターのみ
をトランスフェクトし、AT3−pcと命名したその安定トランスフェクト細胞
株を、p−Hydeの機能的査定に関してAT−H1およびAT−H2の安定ト
ランスフェクタントと比較する陰性対照として使用した。
【0249】 アポトーシスアッセイ:AT3親細胞株でのアポトーシス強度を、AT3−H
1、AT3−H2および陰性対照としてのAT3−pcと比較して査定した。2
つのアポトーシス薬剤をこのアッセイに使用した。(1)200J/m2のUV
投与を用いたDNAのUV傷害、アポトーシス強度はUV照射後36時間の時点
でアッセイした。および(2)36時間の100μM フルオロデオキシウリジ
ン(FUrD)処理とそれに続いたアポトーシスアッセイ。これらのアポトーシ
ス誘導の後、細胞を2つの画分、浮遊細胞および接着細胞で回収した。両方の細
胞画分を、Neubauerチャンバーおよびトリパンブルー除去を用いて計数
した。DNAを両方の画分から別々に抽出し、16%アガロースゲル電気泳動上
で、DNAラダーを視覚化して解析した。
【0250】 UV−傷害修復アッセイ:DNA中の紫外線誘導傷害を、シクロブタンピリミ
ジンダイマー(TMD−2)および光化学反応産物(64M−2)と特異的に交
差反応するマウスモノクローナル抗体を用いてアッセイした。DNA中のシクロ
ブタンダイマーおよび64光化学反応産物の存在を、標準のELISA技術で別
々に両方の抗体を用いて、マイクロタイタープレート(100および200ng
/ウェル)中でアッセイした。さらに、UV抵抗性も、発行された(Rinal
dy et al.,1988)ようにUV勾配アッセイを用いることで査定し
た。
【0251】 ウリジンホスホリラーゼアッセイ:細胞抽出物を、24時間の1mMの5−d
FUrdでの誘導の前後で細胞ペレットより調製し、この相当する細胞抽出物を
超音波処理を介して、50mMリン酸カリウム緩衝液、pH7.4中で調製し、
続いて反応緩衝液(50mMリン酸カリウム、pH7.4)に対して透析する。
タンパク質の量は、標準のLowry and Bioradアッセイを用いる
ことで決定する。すべての細胞株からの同量のタンパク質を、基質として10m
Mウリジンまたはチミジンを含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)
中で、UP活性に関してアッセイする。37℃での30分間のインキュベーショ
ンの後、反応をメタノールを添加することで終了させ、続いて遠心する。上清の
一部分をERC−ODS−1171(ERMA CR.Inc)のHPLCカラ
ム(6×200mm)上に流した。反応産物ウラシルまたはチミジンの量を、ス
タンダードと比較して265nmにてUV検出器で測定できる。陰性対照として
、同様の反応混合液を、インキュベーションの前に煮沸する。
【0252】 cDNAライブラリーの構築:第一段階において、AT−1およびMAT−L
yLu細胞株から由来したcDNAライブラリーを、ストラタジーン(Stra
tagene)のプロトコールに基づいてUni ZAP XRを用いて作製し
た。得た独立したクローンはMAT−LyLuおよびAT−1に関して、それぞ
れ190万および340万クローンであった。これらの非増幅ライブラリーをc
DNA挿入物集団のPCR増幅にかけた。XhoIおよびEcoRIクローニン
グ部位の下流および上流であるリバースプライマー(RP)およびフォワードプ
ライマー(FP)を、cDNA挿入物集団の増幅のために使用した。? Uni
ZAPまたはpBluescript中の両方のプライマーの間の距離は22
8塩基であった。
【0253】 競合的プライマーの設計:2つのPCRプローブ、放射標識化MAT−LyL
u cDNA集団プローブおよび非放射標識化AT−1 cDNA集団プローブ
(コールドコンペティター)を増幅した。放射標識化MAT−LyLu PCR
産物をS400セファクリルスピンカラムを用いて濃縮した。挿入物なしの?
DNAの増幅の結果である主要な非取り込み32P−dCTP、プライマーダイマ
ー、および228bpのPCR産物を、cDNAより分離した。精製した放射標
識化cDNAを30倍過剰な非放射標識化コールドコンペティターAT−1 P
CR産物と混合し、MAT−LyLu cDNAライブラリーを選別するための
競合−プローブとして用いた。
【0254】 本質的に競合プローブの放射標識化cDNAとライブラリーの選別したcDN
A間のハイブリッド形成を干渉する可能性のある2種類の予期しない放射標識化
PCR産物は、1)cDNAの非指数関数的増殖、2)cDNA挿入のない?
DNAから由来した228bp PCR産物であった。選別したライブラリーの
ベクターを持つこれらの2つの予期しないPCR産物間の可能性のある交差ハイ
ブリッド形成を減少させるために、過剰量のHindIII消化DNA、Pvu
II消化pBluescript DNA、および両方のプライマーに基づいた
pBluescriptの228bp PCR産物を競合プローブと混合した。
この完全混合競合プローブの予備的な査定は、このプローブでのMAT−LyL
u cDNAライブラリーのハイブリッド形成が、極度に弱く、一方で、非放射
標識化AT−1 PCR産物なしで、同様のプローブでハイブリッド形成した二
重フィルターは、きわめて陽性であったことを示唆した。このことは、MAT−
LyLu産物の陽性ハイブリッド形成は、AT−1 cDNAによって競合しな
いPCR産物の放射標識化MAT−LyLu cDNAによるものであったこと
を明らかに示唆している。
【0255】 MAT−LyLu cDNAライブラリーのスクリーニング:非増幅MAT−
LyLuファージcDNAライブラリー(250,000クローン)の独立した
cDNAクローンを、以上で記述したように競合プローブで選別した。19個の
増幅されたシグナルが観察され、次いでこれらの推定前立腺癌−または転移−関
連プラークを再選別した。この再選別の結果として、12個の独立したプラーク
を精製した。cDNAを切断し、プラスミドに基づいたベクター(pBlues
cript)内にサブクローン化した。このことは、ヘルパーファージExAs
sist(ストラタジーン(Stratagene))の、フィラメンタスファ
ージのような環状形態でのpBluescript配列でcDNAを切断する能
力によって可能であり、細胞より分泌する(図2)。組換え体pBluscri
ptプラスミドを、大腸菌(SOLR株、ストラタジーン)のF’種を感染させ
ることで回収し、アンピシリン耐性コロニーを選別し、プラスミドDNAを抽出
した。得られたプラスミドをEcoRIおよびXhoIで消化し、アガロースゲ
ル電気泳動にてcDNA挿入物を同定した。結果は、ただ4つのプラスミドのみ
がcDNA挿入物を含んだことを示唆した。
【0256】 候補遺伝子のシークエンシング:すべての4つのcDNAを、3’および5’
末端両方で部分的に配列決定した。これらの初期配列を使用し、相同性または類
似性に関してNCBIのGenbank核酸データベースを検索した。3つのc
DNAが公知の配列、1)バリンおよびフェニルアラニンに対して特異的な16
sおよび12s rRNAおよびtRNAをコードしているラットミトコンドリ
ア遺伝子(受け入れ番号# emb/V00680/MIRNR2)、2)ラッ
ト核小体タンパク質B23.1 mRNA(受け入れ番号# gb/J0396
9/RATB23NP)および3)ラット核小体タンパク質B23.1およびB
23.2(受け入れ番号# gb/M37041/RATNICBA7)と適合
した。この競合ハイブリッド形成の結果は、両細胞株間の認識表現型差異と一致
した。MAT−LyLuは、核小体およびミトコンドリアの数が2倍を示してい
る(Isaacs et al,1986)。このことはまた、MAT−LyL
u細胞株が、核小体およびミトコンドリアtRNAおよびその関連した遺伝子の
より高い遺伝子用量または遺伝子増幅のために代謝的により活性であることを示
唆している。
【0257】 推定遺伝子、p−Hydeの完全な配列:p−Hydeと命名した、第四のc
DNA(レーン1)は、NCBIのBLASTN核酸データベースでの公知の全
長配列のいずれとも適合しなかった最初の配列を持っていた。したがって、p−
Hyde cDNAを、3つの冗長性に関して両方の方向でのウォークスルーシ
ークエンシング戦略を用いることで完全に配列決定した。それぞれのシークエン
シング方向より9つの隣接が得られ、2694塩基の全長合成物として合成した
。3’末端上のポリ(A)末端とポリ(A)の上流27の位置に局在するGAG
AAAのポリアデニル化シグナル配列(保存されたAATAAA配列のわずかな
改変)も同定した。図6は、シークエンシング戦略と、p−Hydeの読み取り
枠を例示している制限地図を示している。SEQ ID No.3は、ラットp
−Hydeの得られた核酸配列およびラットp−Hydeの得られたアミノ酸配
列を列記している。
【0258】 読みとり枠p−Hyde遺伝子を示しているPCRプローブの産出:図8は、
3つの組のシークエンシングプライマーを用いたcDNA挿入物のPCR増幅を
示している。プライマー11および5に基づいたPCR産物は、p−Hyde
cDNAの読みとり枠を示している。それをさらにRandom−Oligo−
Labeling技術によって放射標識し、ノザン解析でのcDNA挿入物に対
する代表的なプローブとして使用した。
【0259】 p−Hydeのノザンブロット解析:いくつかのラット前立腺癌亜系(AT−
1、MALT−LyLu、MAT−Lu、AT−3およびG)およびヒト前立腺
癌細胞株(PPC、LNCaP、DU145およびTSU)を、PCR放射標識
化プローブを用いたノザンブロット解析によって査定した。結果は、ヒト対応物
の転写がラットp−Hyde mRNAと比較してわずかに小さかったことを示
唆した。同一のブロットをさらに、内部対照として、シクロフィリンcDNAと
ハイブリッド形成させた。このオートラジオグラフにおいては、28Sおよび1
8SリボソームRNAをマーカーとして使用した。転写物の長さを、スピリンの
式、M=1550×S2.1に基づいて計算した。式中M=分子量およびS=スヴ
ェードベリー定数である(McConkey,1967)。p−Hydeおよび
シクロフィリン転写物のシグナルをコンピュータ濃度計(Quanity−On
eソフトウェア、PDI)を用いて、定量し、標準化した。ラットおよびヒト前
立腺癌細胞株両方からのp−Hyde mRNAの発現のレベルを比較した(表
I)。データは、p−Hyde発現と前立腺癌進行の間の機能的な関係が存在す
る可能性があることを示唆している、ダニングラットおよびヒト前立腺癌細胞株
両方でのp−Hyde遺伝子の異なる発現が存在することを示唆した。MAT−
Luは、最も高いレベルの転写を示し、一方でAT−3は最も低かった。これら
のデータはまた、MAT−LyLuでの転写のレベルが、AT−1のものよりも
相対的に高く、新規cDNAが、MAT−LyLuとAT−1 cDNA間のc
DNA競合の結果であったことを示していることを示唆した。より重要なことと
して、p−Hydeのヒト相同物が、ヒト前立腺癌細胞株中で示されたように存
在している。最も高いレベルのp−Hyde転写はPPC−1で起こり、一方で
LNCaP細胞株で最も低かった(表I)。
【0260】 ORFから由来したp−Hydeの予想されるアミノ酸配列の解析:cDNA
の読み取り枠は、489アミノ酸残基をコードしている1467塩基からなり、
このタンパク質の計算分子量は54.8kDである。この予想されるアミノ酸配
列のさらなる分子解析は、Kyte−Doolittle親水性プロット、Ja
mes−Wolf抗原性指数およびLaser Gene DNAstar ソ
フトウェアを用いたEmini表面確率プロットに基づく。さらに、予想される
アミノ酸配列の親水性特性を、その抗原性決定基の想に関するAnitigen
プログラムを用いたHopp and Woodsに基づいて予想した(表II
)。最初の3つの解析の結果は、4つ目のものと一致した。2つのペプチド領域
(残基113から残基131と残基223から残基249)が最も高い親水およ
び抗原性指数の点を示した。両方のペプチド配列は、抗体を作製するために免疫
原性ペプチドとして使用できる。ウエスタン解析でのp−Hydeの翻訳産物の
検出のためのその適用は、その表面確率の最も高い数値と一致した。
【0261】 (表II) 平均親水性 アミノ酸配列 2.53 241〜246 1.93 117〜122 1.73 119〜124 in vitro転写および翻訳によるORFの確認:シークエンシングデー
タに基づいた読みとり枠を確認するために、pBluescript内に構築し
たp−HydecDNAをKpnIで消化し、直線化した構造をT3−RNAポ
リメラーゼに対して接近可能にした。この酵素は、真核生物mRNA(ストラタ
ジーン(Stratagene))内に存在するものと同様の、5’キャップ構
造(5’me7Gppp5’G類似体)でのリボプローブの合成を指向する。5
’キャップは、合成したmRNAの収量および安定性を増加させ、35S−メチオ
ニンの存在下でウサギ網状赤血球溶解物(ストラタジーン)を使用したin−v
itro翻訳を増強するのに重要である。翻訳産物を、8M尿素を含むポリアク
リルアミドゲル電気泳動を用いて還元条件下で同定した。図13で示したオート
ラジオグラフは、2つの翻訳産物(55および55.5kDaタンパク質)が観
察されたことを示した。
【0262】 これらの2つのタンパク質の分子量は、読み取り枠の予想されたアミノ酸の計
算した分子量と一致している。さらに、2つの開始コドンもまた、リボプローブ
のin vitro翻訳を介して得た2つの転写産物と関連したこの読みとり枠
中で同定された。両翻訳産物間の分子量の差異は、両開始コドン間のC末端上の
4つのアミノ酸残基(MSGE)での差異と一致している。両翻訳産物間の分子
量の差異は、MSGEの0.5kDa分子量と一致する。
【0263】 p−Hyde挿入物のpcDNA3.1(−)内へのサブクローニングおよび
ラットおよびヒト前立腺癌細胞株内へのトランスフェクション:ラットおよびヒ
ト前立腺癌細胞株内でのp−Hydeの差示的発現のデータに関連して、この遺
伝子を最も低いレベルのp−Hydeを発現している細胞株内に挿入し、続くそ
の安定トランスフェクト内でのこの遺伝子の機能の査定が導かれる。この目的の
ために、p−Hyde cDNAをpcDNA3.1(−)哺乳動物発現ベクタ
ー(インビトロジェン(Invitrogen))内にサブクローン化した。p
cDNA3.1の以下の特徴が、サブクローニングおよび遺伝子発現を促進する
。(1)一方向でのクローニングを促進するための広範囲な多重クローニング部
位、(2)挿入p−Hyde cDNAの構成性転写および翻訳を駆動するため
のCMVプロモーター、および(3)発現を促進するためのSV40ポリアデニ
ル化シグナルに連結したSV40スプライスアクセプター。本来の読みとり枠を
含むp−Hyde cDNAのKpnI−XbaI断片を首尾よくpcDNA3
.1(−)ベクター内にサブクローン化した。次いでHYDE挿入物を含むCs
Cl−結合−精製−pcDNA(psHYDEと命名した)を、G418選別下
、リポフェクタミン(ギブコ/BRL(Gibco/BRL))を用いて、ラッ
ト(AT−1およびAT−3)、およびヒト(DU145およびPPC−1)前
立腺癌細胞株内にトランスフェクトした。このpcHYDEに加えて、すべての
細胞株にまた、陰性対照としてpcDNA3.1(−)ベクターを首尾よくトラ
ンスフェクトした。安定トランスフェクトを得た結果は、pcHYDE遺伝子産
物が宿主細胞に対して毒性ではないことを示唆した。
【0264】 安定p−Hydeトランスフェクタントのin vitro査定:列記した安
定トランスフェクト(AT1およびAT3群)でのpcHYDE機能を、細胞周
期およびアポトーシスに関連してin vitroで査定した。アポトーシス査
定の目的は、p−Hydeが、癌抑制遺伝子p53の誘導化でのアポトーシス応
答のアップレギュレーションに関連する、齧歯類の推定TSAP−6のラット相
同物であるという仮定(Amson et al.,1996)に基づいている
。一方で、細胞周期アッセイが、MAT−LyLu細胞株が大いに転移性であり
、この細胞株でのp−Hyde発現のレベルがAT−1細胞株よりも相対的に高
いという事実を指している。
【0265】 細胞周期解析:細胞周期解析の戦略は、1mM ヒドロキシ尿素での処理の2
4時間後、細胞集団をG1およびS境界で止めることに基づいている(Iwas
aki et al.,1995)。結果として、G2期がゼロになるべきであ
る。細胞を0、10および24時間の時点でのヒドロキシ尿素放出の後に回収し
、標準のヨー化プロピジウム染色を用いたフローサイトメーター解析にかけた。
結果は表IIIに示し、ヒドロキシ尿素の放出後10時間の時点でAT1−H1
およびAT3−H1両方が、S期にはいるのに比較的ゆっくりであり、一方で親
細胞株(AT1およびAT3)はより速かったことを示している。放出後24時
間の時点で、G2細胞はすべて高められ、細胞周期が進行していたことを示唆し
ている。全体に、両pcHYDE安定トランスフェクタントでのS期へのゆっく
りとした入りは、in vivoでのよりゆっくりとした腫瘍増殖と関連すると
いうことを直接的に確証していない。ヒドロキシ尿素の放出後0、10および2
4時間の時点での細胞周期の再入の進行をフローサイトメーターで追った。一貫
して、t.−ヒドロキシ尿素で処理した24時間後でG2期は検出されず、この
ことは、細胞周期がG1とS期境界で止まっていることを示唆している。
【0266】 全体的に、24時間の1mM ヒドロキシ尿素処理によるすべての細胞培養の
G1およびS境界での停止が、G2の0%集団に関連して確認された。これらの
結果は、AT1−H1およびAT3−H1でのS期へ入るよりゆっくりとした応
答は、in vivoでのこれらの安定トランスフェクタントの増殖特性を反映
している可能性のある、pcHYDE遺伝子産物の効果による可能性があること
を示唆している。
【0267】 アポトーシスに対する感受性の誘導:アポトーシス応答をDNAラダーリング
アッセイを用いて査定した。DNAをそれぞれの処理(1mM ヒドロキシ尿素
で24時間、続いて0.1mM 5’−dFUrdで24時間)の後に抽出し、
1.6%アガロースゲル電気泳動上で解析した。細胞周期解析と一致して、安定
トランスフェクタントAT1−H1およびAT1−H3(pcHYDEトランス
フェクトAT−1およびAT−3)のアポトーシス応答は、親(AT−1および
AT−3)およびpcDNA−トランスフェクト親細胞株(AT1−pc1およ
びAT3−pc1)両方と比較して、持続的にそして有意により高かった。とり
わけ、最も高いアポトーシス応答は、0.1mM 5’−dFUrdでのインキ
ュベーション下での同期培養で起こった。
【0268】 ヒドロキシ尿素処理の後のAT1−H1およびAT3−H1トランスフェクタ
ントでの増強されたアポトーシス応答は、フルオロデオキシウリジンによるチミ
ジンシンターゼの直接の阻害を介した細胞内チミジン−2−三リン酸(TTP)
の枯渇を導く、「チミジン欠失死(thymineless death)」(
Kypianou,1994、Kyprianou et al.,1994)
の結果である。一緒に考えると、これらのデータは、pcHYDE安定トランス
フェクタントでのアポトーシス応答は、pcHYDE遺伝子産物の下流効果によ
ることを示唆している。
【0269】 UV傷害DNAは、p−Hydeでトランスフェクトした前立腺癌で修復され
得ない:3つのDNA酵素修復系、ウリジンホスホリラーゼ、ウリジンキナーゼ
およびUV傷害修復が、p−Hydeトランスフェクトした細胞と比較して、親
株で上昇した。UV傷害修復は、p−Hydeトランスフェクト細胞で機能を果
たさなかった。DNA修復機能の減少は、もともとの光反応産物(64PP)の
より高い濃度となる。これらのデータと一致して、p−Hydeトランスフェク
ト細胞はまた、コロニー形成アッセイにて測定したように、親AT3細胞と比較
して、UV曝露をの後の生存の有意な減少を示した。したがって、DNA修復酵
素の欠陥は、p−Hydeでトランスフェクトした前立腺癌細胞でのより短い生
存およびアポトーシスの誘導と相関した。
【0270】 p−HydeのノザンRNA解析はp−Hydeの過剰発現を確かにする:ア
ポトーシス応答と転写レベルでのp−Hydeの間の関係を確かめるために、A
T3親細胞株と比較した、AT3−H1、AT3−H2から由来したトータルR
NAのノザン解析を実施した。結果は、AT3−H1およびAT3−H2の安定
トランスフェクタントでのpcHYDE転写レベルは、AT3親細胞株と比較し
て有意に高かったことを明らかに示唆している。このノザン解析は、プローブと
してPCR産物および内部対照シクロフィリンを用いて、AT3、AT3−H1
およびAT3−H2でのみ実施した。
【0271】 p−Hydeはin vivoでの前立腺癌増殖を抑制する:最も低いレベル
のp−Hyde発現はAT3細胞株で観察された。このため、AT3細胞株を、
G418選別化でのpcDNA3.1(−)の哺乳動物発現ベクター内のp−H
ydeの構造物である、pcHYDEでトランスフェクトした。陰性対照として
、AT−3細胞株もまた、ベクターのみでトランスフェクトし、得られた安定ト
ランスフェクタントをAT3−pcと呼ぶ。
【0272】 AT−3の親細胞株の腫瘍増殖および安定トランスフェクタントAT3−H1
およびAT3−H2でのものをin vivoで評価した。0.3mlのハンク
ス溶液中のそれぞれの細胞株の100万個の細胞を、インブリード オス コペ
ンハーゲンラットの各脇腹に皮下移植した。この初期実験において、それぞれ5
匹のラットの3つの群にそれぞれの細胞株を注入した。腫瘍の大きさを工程の後
にスコア化した。これらの結果は、AT3−H1とAT3−H2両方の安定トラ
ンスフェクタントが、AT−3親細胞株よりも有意に遅く増殖し、両方の安定ト
ランスフェクタントでの腫瘍増殖抑制が、pcHYDE遺伝子産物によって調節
されていることを示唆していることを示した。
【0273】 腫瘍進行は、癌遺伝子および癌抑制遺伝子の発現に影響を与える遺伝的変化の
蓄積を示し、これによって細胞の、オートクラインおよびパラクライン陽性およ
び陰性増殖調節剤に対する応答性が変化する。前立腺癌腫瘍進行のダニング腫瘍
ラットモデルは、アンドロゲンに対する異なった応答を示す、よく分化したもの
から、あまり分化していないものまでの、前立腺癌表現型の範囲からなる。さら
に亜系が、同一のもともとの自発的ラット前立腺腫瘍から起こり、進展し、した
がって腫瘍進行そのもののみの本研究を行った。これらの細胞株の発達は、単一
および多重連続継代内での腫瘍の進行の結果としてである。
【0274】 高い転移性ラットMAT−LyLu細胞株から合成したcDNAライブラリー
の競合ハイブリッド形成のスクリーニング戦略は、結果としてp−Hydeと命
名したcDNAクローンとなった(Rinaldy and Steiner,
1997)。その制限地図として示した、このcDNAの全長は、2713核酸
残基からなり、それぞれ1467および1452残基からなる2つの読みとり枠
を含む。配列の46パーセントが非翻訳領域であり、この大部分が遺伝子の3’
末端にある。ラットp−Hydeの核酸配列をSEQ ID NO 3に列記し
、ヒトp−Hydeの核酸配列はSEQ ID NO 1に列記する。
【0275】 p−Hydeの発現レベルを、ラットおよびヒト前立腺癌細胞株両方で、ノザ
ンブロット解析にて決定し、内部対照としてのシクロフィリン発現と比較した。
ダニングラット前立腺癌細胞株AT−1、MAT−LyLu、MAT−Lu、A
T−3およびG、およびヒト前立腺癌細胞株PPC1、LNCaP、TSUおよ
びDU145は、異なる発現レベルですべて陽性である(表I)。ヒト対応物の
転写サイズは、ラットp−Hyde mRNAと比較してわずかに小さい。デー
タはまた、ラットおよびヒト前立腺癌細胞株中のp−Hyde遺伝子の差次的発
現が存在し、p−Hyde発現と前立腺癌進行の間に機能的相関が存在する可能
性があることを示唆していることを示している。MAT−Luは、最も高い転写
レベルを示し、一方でAT−3が最も低かった。これらの2つの細胞株間の著し
い差は、高い転移性のMAT−Lu細胞株の増殖特性とのその関連において重要
である。これらのデータはまた、MAT−LyLuでの転写のレベルが、AT−
1よりも比較的(10%)高いことを示唆し、このことは、新規cDNAがMA
T−LyLuとAT−1 cDNA間のcDNA競合の結果であることを示して
いる(Rinaldy and Steiner,1997)。重要なものは、
p−Hydeのヒト相同物が、ヒト前立腺癌細胞株内に存在することである。最
も高いp−Hyde転写レベルはPPC1、初代アンドロゲン感受性ヒト前立腺
癌細胞株で起こり、一方でLNCaP細胞株、アンドロゲン−不感受性前立腺癌
細胞株で最も低かった。したがって、p−Hydeは哺乳動物前立腺組織に特異
的であるように見えないけれども、しかし胎盤および乳を含む他の組織、および
マウスおよびヒトのような他の種で見られ、このことは、その役割が基礎細胞生
物学で重要であることを示唆している。
【0276】 腫瘍抑制とアポトーシスに対する感受性の誘導:興味深いことに、p−Hyd
eは、腫瘍抑制遺伝子のように働く能力と、p53非依存的経路によってである
可能性のあるアポトーシスに対する感受性を誘導する能力の二重能力を持つ。ラ
ットでの前立腺腫瘍の増殖は、p−Hydeによって顕著に抑制された。さらに
、p−Hydeを発現している前立腺癌は、細胞のプログラムされた死へこれら
の細胞を駆動させるUV DNA傷害により感受性であった。DNA修復酵素活
性の解析は、本来の(6−4)PPの存在となり、コロニー形成アッセイにて細
胞生存の減少となる欠陥を示唆している。しかしながら、p−Hydeの、アポ
トーシスに対する感受性を誘導する能力は、UV DNA傷害に限らない。フル
オロウラシル(5−FU)と関連し、および広い範囲のヒト上皮悪性腫瘍の処置
のために使用されてきた化学治療剤、フルオロデオキシウリジン、ピリミジン抗
生物質もまた、p−Hydeを発現している前立腺癌細胞でのアポトーシスをよ
り容易に誘導する。さらに、p−Hydeを発現している癌細胞はまた、ガンマ
放射により感受性である。したがって、細胞DNA傷害の機構は、UV、ガンマ
照射およびフルオロデオキシウリジンに関して異なり、このことは、細胞をアポ
トーシスにより感受性にする能力は、機能においてより包括的であることを示唆
している。このp−Hydeの固有の機能は、アポトーシスに対する感受性を誘
導する新しい種類の遺伝子を表している。これは、アポトーシスを直接的に誘導
するp53のような癌抑制遺伝子に帰する機能(Yonish−Rouach
et al.,1991)とは異なる。さらに、p−Hyde活性は、bcl−
2が存在しているときではなく、存在しないときのbcl−2と対比して、癌細
胞を、細胞のプログラムされた死に対してより感受性にする(McDonnel
l et al.,1992)。
【0277】 ヒト疾患の治療での使用:p−Hyde遺伝子のこれらの固有の機能的特性を
、過形成疾患および癌の治療のために活用してよい。たとえば1つの効果的な治
療戦略は、(アセチルアミノフルオリンのような)化学療法剤またはUV模倣薬
物でのp−Hydeを発現している癌腫細胞の治療である。しかしながら、癌細
胞は、有意なレベルの増殖阻害p−Hydeを産出しないようである。その結果
、p−Hyde遺伝子は、本研究で示したようにp−Hydeによって直接的に
抑制されるだけではなく、化学療法、UV模倣薬物または放射のようなDNA傷
害治療との組合せで処置したときに、よりよい抗癌効果を持つ可能性がある。遺
伝子治療は癌細胞を標的にするので、アポトーシスの増加が、DNA傷害(UV
、照射、または化学療法)を受けた癌細胞でより選択的に起こる可能性がある。
【0278】 実施例2:新規腫瘍抑制遺伝子pHydeを発現しているアデノウイルスを用
いた前立腺癌遺伝子治療 材料と方法 細胞株および組織培養条件:(ATCC,Rockville,Maryla
ndより入手した)ヒト前立腺癌細胞株PPC−1、DU145、PC−3、L
NCaPおよびTSU−Pr1を、37℃および5%CO2にて、10%ウシ胎
児血清(ハイクローン ラボラトリーズ(Hyclone Laborator
ies),Logan,UT)を含むRPMI−1640培地(セルグロ(Ce
llgro),Herndon,VA)中で増殖させた。ヒト胎児腎臓細胞株2
93(ATCC)は、37℃および5%CO2にて、10%熱不活性化ウシ胎児
血清を含むD−MEM培地(セルグロ(Cellgro))中で増殖させた。
【0279】 AdRSVpHydeの構築:ラットpHyde cDNA遺伝子を、米国特
許明細書番号第09/302,457号で記述したように単離した。EcoRI
での消化の後、pHyde cDNAの1467bp全長コード配列を含む2.
6kbの断片を、切断RSVプロモーター(395bp)の制御下で、E1/E
3欠失アデノウイルスシャトルベクター内にサブクローン化した。得られたアデ
ノウイルスシャトルベクターを、リン酸カルシウム法にて、pJM17、アデノ
ウイルス5型ゲノムプラスミドとともに239細胞内へ共トランスフェクトした
。個々のプラークを、RSVプロモーターとpHyde cDNA配列両方に特
異的なプライマーを用いたPCRにて、組換え体AdRSVpHydeに関して
選別した。単一ウイルスクローンを293細胞内で増殖させた。完全細胞変性効
果(CPE)を示している293細胞の培養培地を回収し、アデノウイルスを2
回のCsCl2勾配超遠心にて精製し、濃縮した。ウイルス滴定および導入をす
でに記述したように実施した。AdRSVpHydeの概略図を図1に示した。
AdRSVpHydeの配列を図10に列記する。
【0280】 ノザンブロット:細胞を抽出し、トータルRNAをRNeasy Kit(キ
アゲン(Qiagen),Santa Clarita,CA)にて単離した。
トータルRNAを1.2%ポリアクリルアミドゲル上にのせ、電気泳動を実施し
た。ナイロン膜(Nybond−N+,アマシャム ライフ サイエンス(Am
ersham Life Science),Buckinghamshire
,England)への標準ノザンブロット転写をすでに記述したように実施し
た。cDNAプローブ(pHydeまたはp53)を、ランダムプライマー法(
Prime−It II Kit,ストラタジーン(Stratagene),
La Jolla,CA)を用いてa−32P−dCTPにて標識した。膜を、取
り扱いプロトコールにしたがって、Rapid−hyb干渉液(アマシャム ラ
イフ サイエンス(Amersham Life Science))中でこの
プローブとハイブリッド形成させた。膜を、オートラジオグラフィーのための−
80℃で、1枚の増強スクリーン下、コダック(Kodak)X線フィルムに感
光した。GAPDH cDNAプローブを、上述にように標識し、標準化のため
の内部標準として使用した。
【0281】 ウエスタンブロット:細胞を、すでに記述されたように(Lu Y,Whit
aker L,Li X,et al.齧歯類PCC4.aza1R胎児癌腫細
胞内でのガレクチン−1およびその相補的糖共役物ラミニン、およびリソソーム
関連膜タンパク質の共発現がブチレートによる分化を誘導する(Coexpre
ssion of galectine−1 and its complem
entary glycoconjugates laminin and l
ysosome−associated membrane proteins
in murine PCC4.aza1R embryonal carc
inoma cells induced to differentiati
on by butyrate.)Mol Cell Differ.1995
:3:175−191)、抽出して、ゲル電気泳動で処理した。細胞抽出溶解物
(100mg)を12%ポリアクリルアミドゲル上にのせ、ドデシルスルフェー
トナトリウム(SDS)ゲル電気泳動にかけ、次いでニトロセルロース膜(バイ
オ−ラッド ラボラトリーズ(Bio−Rad Laboratories),
Hercules,CA)に転写した。この膜をブロッキング緩衝液(リン酸緩
衝食塩水中、15%非脂肪牛乳、0.02%アジ化ナトリウム)で、4℃にて一
晩処理した。この膜を室温にて1時間、(pHydeコード配列から由来したコ
ンピュータ作成抗原性ペプチドに基づいてリサーチ ジェネティックス社(Re
search Genetics,Inc.)より特別に合成された)ウサギ抗
ラットpHydeポリクローナル抗体とともにインキュベートした。次いで膜を
室温にて1時間、125I−標識化二次抗体(アマシャム ライフ サイエンス(
Amersham Life Science),Arlington Hei
ghts,IL)と共にインキュベートした。膜をオートラジオグラフィーのた
めに−80℃にて、2枚の増強スクリーンの間でコダック(Kodak)X線フ
ィルムに感光させた。
【0282】 AdRSVpHyde in vitro研究:ヒト前立腺癌細胞を、100
または200の多重感染(MOI)で、in vitroにてAdRSVpHy
deを感染させた。ウイルス感染の後、細胞を37℃にてインキュベートし、細
胞数をウイルス感染の5日後に測定した。
【0283】 DU145異種組織片腫瘍を用いたin vitro研究:DU145細胞(
0.2mlのPBS中1.4×107細胞)をオスヌードマウス(ハーラン ス
プレーグ ドーリー(Harlan Sprague Dawley))の脇腹
内に皮下注射した。腫瘍が平均用量80mm3に達したならば、5×109pfu
のアデノウイルス(AdRSVpHydeまたはコントロールアデノウイルスA
dRSVlacZ)または未処理対照としてPBSのみを腫瘍内に直接注入した
。腫瘍体積を、動物を安楽死させるまで、毎3〜4日ごとに測定した。すべての
動物を、何匹かが苦痛を示し、総体重の15%以上の腫瘍負荷量であった、ウイ
ルス感染後52日目に犠牲死させた。腫瘍試料を回収し、H&E染色を施した。
【0284】 DNA抽出およびDNA断片化のゲル電気泳動的解析:可溶性DNAをすでに
(Oridate N,Lotan D,Xu X−C,Hong WK,an
d Lotan R.ヒト頭頸扁平上皮細胞癌腫細胞株での全トランスレチノイ
ン酸およびN−(4−ヒドロキシフェニル)レチナミドによるアポトーシスの差
次的誘導(Differential induction of apopt
osis by all−trans−retinoic acid and
N−(4−hydroxyphenyl)retinamide in hum
an head and neck squamous cell carci
noma cell lines.)Clin.Cancer Res.199
6;2:855−863)記述されたように抽出した。簡単には、培地に浮遊し
ている細胞を、遠心にて形質導入後48時間で回収した。ペレットをTris−
EDTA乾燥液(pH8.0)中に再懸濁させた。細胞を、氷上で15分間、1
0mM Tris−HCl(pH8.0)、10mM EDTAおよび0.5%
Triton X−100中で溶解させた。溶解物を12,000×gにて1
5分間遠心し、可溶性(断片化)DNAをペレット(本来のゲノム)DNAより
分離した。可溶性DNAをRnaseA(50ug/ml)で、37℃にて1時
間処理し、続いて50℃にて2時間、0.5%SDS中のプロテイナーゼK(1
00ug/ml)で処理した。残余物質を、フェノール/クロロホルムにて抽出
し、エタノール沈殿し、2%アガロースゲル上で電気泳動した。
【0285】 結果 DU145細胞中での外生pHyde発現:AdRSVpHydeが、mRN
Aおよびタンパク質レベルで、ラットpHydeを首尾よく伝送し、発現できる
かどうか決定するために、DU145細胞を、MOI=200でAdESVpH
ydeにて形質導入した。細胞抽出物をウイルス感染後48時間で回収し、pH
yde発現を測定した。DU145細胞において、mRNAレベルで、わずかな
外生のpHydeは発現があり、(図2A)しかしタンパク質レベルではなかっ
た一方で、AdRSVpHydeによって誘導された明らかに高い外生pHyd
e発現がmRNA(図2A)およびタンパク質(図2B)レベル両方で、存在し
た。
【0286】 AdRSVHydeによって抑制された前立腺癌細胞増殖:pHydeのヒト
前立腺癌細胞株の細胞増殖における効果を決定するために、DU145およびL
NCaPを、in vitroにて、AdRSVpHyde、AdRSVlac
Z(コントロールベクター)で、またはウイルスなしで処理した。AdRSVp
Hydeは、未処理対照細胞と比較して、それぞれ76.9%(図3A)および
83.1%(図3B)にて、DU145およびLNCaP細胞の増殖を有意に抑
制した。
【0287】 AdRSVpHydeはin vivoでの前立腺癌増殖を抑制した:in
vivoでの前立腺癌細胞増殖のAdRSVpHyde処置の効果を評価するた
めに、DU145ヒト前立腺腫瘍を、ヌードマウスの脇腹に1.4×107PP
C−1細胞を皮下注射することでヌードマウス内で確立した。マウスが平均80
mm3体積の癌を発達させた時に、マウスを3つの群、AdRSVpHyde処
理(n=7)、AdRSVlacZコントロールベクター処理(n=7)、およ
び未処理群(n=7)に分けた。処理した腫瘍に、コントロールウイルスまたは
AdRSVpHydeいずれかの5×109pfuの単一投与を注入した。図4
で示したように、未処理およびコントロールウイルス処理DU145腫瘍は、A
dRSVpHyde処理腫瘍と比較して素早く増殖した。ウイルス注入後53日
までに、未処理およびコントロールウイルス処理DU145腫瘍を持つヌードマ
ウスでの腫瘍付加は、それぞれ5953mm3および4777mm3に達した。反
対に、AsRSVpHydeを形質導入したDU145腫瘍は、未処理およびコ
ントロールウイルス処理−Du145腫瘍と比較して、腫瘍体積(1515mm3 )における有意な減少、すなわち未処理の25.4%、およびコントロールウ
イルス処理DU145腫瘍体積の31.7%(図4)を示した。
【0288】 AdRSVpHydeによる増殖抑制は、前立腺癌細胞でのp53発現に関係
した:in vitro研究での1つの観察は、AdRSVpHydeによって
形質導入したDU145およびLNCaP細胞の表現型も変化したことである。
対照およびコントロールウイルス処理細胞とは異なり、AdRSVpHyde形
質導入細胞は、丸く、分離し、浮遊した死亡細胞の明らかな形態、アポトーシス
を受けている細胞の特徴、および細胞数のそのうちの素早い減少を示した(図5
)。一貫して、AdRSVpHydeは、これら2つの細胞株の増殖において強
い抑制を示した。しかしながら、これらの株での未処理対照、コントロールウイ
ルス処理およびAdRSVpHyde処理細胞間に明白な形態学的差異はなかっ
た(図6)。さまざまな遺伝子、とりわけアポトーシス経路に含まれるものの差
次的発現が、異なる前立腺癌細胞株上のAdRSVpHydeによる差次的阻害
効果について説明するかどうかを決定するために、p53およびRbを含むさま
ざまな遺伝子を、ノザンハイブリッド形成にてmRNAレベルで選別した。興味
深いが、しかしそれほど驚くべきことではなく、p53はDU145およびLN
CaPでのみ発現が見られたが、PC−3、TSU−PrおよびPPC細胞では
見られず、一方で、Rb遺伝子はこれらの細胞にてmRNAレベルですべて発現
していた(図7)。したがって、p53発現とAdRSVpHyde仲介抑制の
間に関係が存在したことが明らかである。pHydeがp53の発現を調節する
かどうか決定するために、図2Aでの同様のノザンブロットを、分離し、p53
プローブで再ハイブリッド形成させた。実際に、p53 mRNAの誘導がAd
RSVpHyde形質導入DU145細胞で観察された(図8)。さらに、Ad
RSVpHydeによるLNCaP細胞の形質導入は、アポトーシスを受けてい
る細胞に対するマーカーである、DNAラダーリング傾向を示し(図9)、pH
yde発現がLNCaP細胞でアポトーシスを誘導したことを示唆している。共
に考えると、これらの結果は、pHydeが、p53経路を介して、アポトーシ
スを誘導するように機能する可能性があり、その増殖抑制は、標的細胞内のp5
3発現に依存する可能性がある。
【0289】 先の研究は、pHydeが、腫瘍抑制遺伝子様にはたらき、そしてアポトーシ
スに対する感受性を誘導する二重能力を持っていることを示した。ラットでの前
立腺腫瘍の増殖は、pHydeに顕著に抑制された。さらに、pHydeを発現
している前立腺癌細胞は、これらの細胞を細胞のプログラムされた死へと駆動す
るUV DNA傷害により感受性であった。この研究において、AdRSVpH
ydeは、p53を発現している前立腺癌細胞に対して、in vitroおよ
びin vivo両方で細胞の増殖を効果的に抑制するが、p53発現を欠いた
前立腺癌細胞では抑制しなかったことを示した。1つの可能性は、pHydeが
(DU145およびLNCaP細胞のような)p53依存経路および、アポトー
シスの共誘導体として働くUVまたは(メチルニトロソ尿素のような)化学物質
などの外部細胞死誘引を必要とするp53非依存的経路によってアポトーシスを
誘導できることである。PPC−1、PC−3およびTSU−Prではなく、D
U145およびLNCaPのみがmRNAレベルでp53を発現しているという
本発明者らの結果(図10)と一致して、他のグループが、DU145およびL
NCaP細胞のみがタンパク質レベルでp53を発現し、PC−3およびTSU
−Prでは発現しなかったことを発見した。興味深いことに、DU145でのp
53タンパク質は変異p53であることが主張された。21したがって、その野生
型または変異体状態に関わらず、p53タンパク質の存在は、単独で腫瘍抑制遺
伝子として働くためにpHydeにとって必要であると考えられる。DU145
でのp53タンパク質中の変異が、pHyde仲介増殖抑制に関するその能力に
影響を与えない可能性があるという可能性は、さらに研究する必要がある。さら
に、(PC−3およびTSU−Prのような)p53タンパク質発現を欠いてい
る細胞でのAdRSVpHydeとUV(またはメチルニトロソ尿素)の組合せ
の潜在的抑制効果がさらに特性化されるであろう。
【0290】 本研究の1つの興味深く、重要な発見は、AdRSVpHydeがDU145
細胞でのp53発現を誘導したことであった。このことは、pHydeが、アポ
トーシスに対する感受性を誘導するためのより一般的な様式で働くことを説明す
るだけでなく、またpHydeがTSAP−6遺伝子のラット相同物、またはp
53関連経路に含まれるTSAP−6様ファミリーの一員である可能性があるの
で、pHydeがなぜ、p52−関連経路に含まれると主張されたヒトタンパク
質、TSAP−6と部分配列相同性を持つのかも部分的に説明し得、。さらに、
もしあるならば、本当に少量の、p53遺伝子の調節物として働く同定された細
胞タンパク質が存在し、これは多くの下流遺伝子を働かせる転写因子である。p
Hydeがp53発現をアップレギュレートするという発見の重要性、および続
いて新規細胞調節機構に関する探索が起こっている。しかしながら、pHyde
が、転写レベルで、直接p53遺伝子を調節しているかどうかは、DU145細
胞中のpHydeタンパク質の存在および非存在下で、p53プロモーター/C
ATレポーターキメラ遺伝子を使用することによる本発明者らの現在の研究で決
定される予定である。
【0291】 まとめると、pHydeは、新規癌抑制遺伝子であり、AdRSVpHyde
は、in vitroおよびin vivo両方で、前立腺癌を効果的に抑制す
る。AdRSVpHydeのみの単一治療またはAdRSVpHydeの放射−
または化学−治療との組合せ治療が、局所的に発達した前立腺癌の処置のために
効果的な治療潜在力を持っているに違いない。
【0292】 実施例3 アポトーシスを検出するための他の伝統的な方法である、TUNELアッセイ
をまた、AdRSVpHydeが実際にDU145細胞にアポトーシスを引き起
こすことを示すために使用した。ウイルス形質導入後72時間、培養ディッシュ
上で増殖しているDU145細胞にTUNELアッセイを行った。未処理対照(
図15Aおよび15D)またはコントロールウイルス形質転換細胞(図15Bお
よび15E)と比較して、AdRSVpHyde形質転換細胞(図15Cおよび
15F)でより蛍光染色細胞が存在し、このことは、後者2つの場合よりもAd
RSVpHyde処理細胞でよりアポトーシス細胞が存在したことを示唆してい
る。さらに、ヌードマウス内で増殖しているDU145異種移植片腫瘍からの腫
瘍分泌が、未処理腫瘍(図17A)およびコントロールウイルス処理腫瘍のもの
と比較して、AdRSVpHyde処理腫瘍(図17B)で有意なアポトーシス
が起こっていたことを示している。
【0293】 AdRSVpHyde形質導入DU145細胞のTUNELアッセイは、増殖
抑制(76.9%抑制、図17A)と適応した程度までの比較可能なアポトーシ
ス細胞量(約10%染色細胞、図15)を示さなかった。1つの説明は、細胞の
増殖抑制は、AdRSVpHyde形質転換の5日後に記録し(図17A)、一
方で、in vitro TUNEL染色はAdRSVpHyde形質導入の3
日後の細胞で実施した(図15)ということである。AdRSVpHyde形質
導入21日後より由来した、in vivo AdRSVpHyde処置DU1
45異種移植片腫瘍区画のTUNEL染色が、in vitro TUBEL染
色(図15)と比較して、有意に高い量のアポトーシス細胞を示した(図16)
ので、p−Hyde仲介アポトーシスは、ウイルス形質導入の3日後に細胞内で
はまだ入手可能ではないアポトーシスのピークを示すのに時間がかかる可能性が
ある。他の説明は、アポトーシスが、pHyde仲介増殖阻害の単に部分を説明
している可能性があり、言い換えれば、pHyde仲介増殖阻害は、アポトーシ
スと他の既知の機構からなっている可能性があるということである。以下で記述
するように、AdRSVpHydeは、他のヒト前立腺癌細胞株TSUの細胞増
殖を阻害することができるが、しかしながらAdRSVpHyde形質転換TS
U細胞でアポトーシスは観察されなかった。
【0294】 p53状態とpHydeによるアポトーシスに対する感受性の間に関係がある
かどうかを決定するために、4つの異なるヒト前立腺癌細胞株PC3、TSU、
LNCaPおよびDU145を、p53の外因性発現vおよびpHyde仲介増
殖抑制に対するその感受性に関して選別し、アポトーシスを比較した。ノザンブ
ロット解析は、PC−3およびTSU細胞がmRNAレベルでp53を発現せず
、一方で、LNCaPとCU145細胞は両方ともp53 mRNAを発現して
いることを示した。反対に、4つの細胞株すべてが、mRNAレベルで比較可能
なRbを発現していた(図18)。一貫して、他のグループが、PC−3細胞で
はなく、DU145とLNCaP細胞が、ウエスタンブロット解析でp53タン
パク質を発現していることを示した。
【0295】 これらの4つの細胞株の、pHyde仲介増殖抑制およびアポトーシスに対す
る感受性を決定するために、細胞をAdRSVpHydeで形質導入し、増殖を
モニタした。AdRSVpHydeは、p53を発現している2つの細胞株であ
る、DU145およびLNCaP細胞において、強力な増殖抑制を持った(ぞれ
ぞれ、未処理対照と比較して76.9%および83.1%抑制、図17)。興味
深いことに、2つのp53を発現していない細胞株PC−3およびTSUに関し
て、AdRSVpHydeは、PC−3細胞の増殖になんの抑制効果も持たず、
しかしTUS細胞の増殖においては、小さな抑制を示した(未処理対照と比較し
て24.5%)(図19)。しかしながら、AdRSVpHyde形質導入PC
−3およびTSU細胞はどちらも、DNA断片かおよびTUNELアッセイによ
って検出したようなアポトーシスを示さなかった。これらの結果は、p53の存
在と、細胞のpHyde仲介アポトーシスに対する感受性の間に関係がある可能
性があることを示唆している。p53は、pHyde仲介アポトーシス誘導に必
要である可能性がある。さらに、予備結果は、鍵となるアポトーシスプロテアー
ゼである、カスパーゼ−3が、DU145細胞でのAdRSVpHyde形質導
入後に上昇したことを示した。
【0296】 参考文献 Amson RB,Nemani M,Roperch JP,Israel
i D,Bougueleret L,Le Gall I,Medhioub
M,Linares−Gruz G,Lethrosne F,Pastur
aud P,Piouffre S,Susini L,Alvaro V,M
illasseau P,Guidicelli C,Bui H,Massa
rt C,Cazed L,Dufour F,Bruzzoni−Giova
nelli H,Owadi H,Hennion C,Charpak G,
Dausse J,Calvo F,Oren M,Cohen D and
A Telerman(1996)。p53−誘導アポトーシスにおける10個
の差次的に発現したcDNAの単離:アブサンス遺伝子中7つのショウジョウバ
エ(Drosophila)の脊椎動物相同物の活性化(Isoration
of 10 differentially expressed cDNAs
in p53−induced apoptosis:Activation
of the vertebrate homologue of the
Drosophila seven in absentia gene)、P
rc.Natl.Acad.Sci.USA,93,3953−3957。
【0297】 Anand S,Verma H,Kumar L and N Singh
(1995)ヒドロキシ尿素およびアドリアマイシンによる慢性骨髄性白血病リ
ンパ球でのアポトーシスの誘導(Induction of apoptosi
s in chronic myelogenous leukemia ly
mpocytes by hydroxyurea and adriamyc
in)、Cancer Letters,88,101−105。
【0298】 Ausubel FM,Brent R,Kingston RE,Moor
e DD,Seidman JG,Smith JA and K Struh
l(1987−1997) Current Protocols in Mo
lecular biology,John Wiley & Sons,In
c.。
【0299】 Boring CC,Squires TS and T Tong(199
3) 癌統計学(Cancer Statistic)、Cancer 43,
7−26。
【0300】 Carter BH,Piantadosi S and JT Isaac
s (1990) 前立腺癌の多重工程発達の臨床的証拠と関連(Clinic
al evidence for and implications of
the multistep development of prostat
e cancer)、The Journal of Urol.,143,7
42−746。
【0301】 Carter BS,Beaty TH,Steinberg GD,Chi
lds B and PC Walsh(1992) 前立腺癌のメンデル遺伝
(Mendelian inheritance of prostate c
ancer)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89,336
7−3371。
【0302】 Effert PJ,Neubauer A,Walter PJ,et a
l(1992) p53遺伝子の変化は、ヒト前立腺癌腫の進行に関連する(A
lternation of the p53 gene are assoc
iated with the progress of a human p
rostate carcinoma),J Urol,147,789−79
3。
【0303】 El Diry WS, Harper JW, O’Connor PM,
Velculescu VE, Canman CE, Jackman J
, Pietenpol JA, Burrell M,Hill DE,Wa
ng Y,Wiman KG,Mercer WE,Kastan MB,Ko
hn KW,Elledge SJ,Kinzler KW, and B V
ogelstein(1994)WAF1/CIP1はp53仲介G1停止およ
びアポトーシスで誘導されるWAF1/CIP1 is induced in
p53−mediated G1 arrest and apoptosi
s),Cancer Research,54,1169−1174。
【0304】 Findenig G,Mader RM,Fritzer−Szekere
z M,Steger GG and T Szekerez(1996),ア
ジドチミジンによるヒト大腸癌細胞株での5−フルオロウラシル抵抗性の調節(
Modulation of 5−Fluorouracil resista
nce in human colon tumor cell lines
by azidothymidine),Ocol. Res. (US),8
,189−196。
【0305】 Fournier REK, and FH Ruddle(1997)マウ
ス、チャイニーズハムスターおよびヒト体細胞内への齧歯類クロモソームの微少
セル仲介伝送(Microcell mediated transfer o
f murine chromosomes into mouse, chi
nese hamster and human somatic cells
),Proc.Natl. Acad. Soci.USA,74,319−3
23。
【0306】 Gerschenfeldt HK and Weissman IL(19
86),細胞傷害性Tリンパ球からのT細胞特異的セリンプロテアーゼに関する
cDNAのクローニング(Cloning of a cDNA for a
T cell−specific serine protease from
a cytotoxic T lymphocyte),Science,2
32,854−858。
【0307】 Grem JL(1990) 癌化学療法でのフッ素化ピリミジン:原理と実
践(Fluoronated pyrimidines, in Cancer
Chemotherapy:Principle and Practice
),ed by BA Chapner and JM Collins. P
hiladelphia:JB Lippincott,pp.89−190。
【0308】 Inaba M,Mitsuhashi J,Sawada H,Mikke
N,Naoe Y,Daimon A,Koizumi K,Tsujimo
to H and M Fukushima(1996),5−フルオロウラシ
ル抵抗性ヒト胃癌細胞での 酵素の活性の減少(Reduced activ
ity of anabolizing enzymes in 5−fluo
rouracil−resistant human stomach can
cer cells),Jpn J Cancer Res(Japan),8
7,212−220。
【0309】 Isaacs WB,Carter BS,Ewing CM(1991)
野生型p53は変異p53対立遺伝子を含むヒト前立腺癌細胞の増殖を抑制する
(Wild−type p53 suppresses growth of
human prostate cancer cells containi
ng mutant p53 alleles),Cancer Res 51
,4716−4720。
【0310】 Isaacs JT, Issacs WB,Feitz WFJ, and
Scheres J(1986) 7つのダニングラット前立腺癌細胞株の確
立と特性化、および前立腺癌の転移能力を予想するための方法の発展でのその使
用(Establishment and characterization
of seven Dunning rat prostatic canc
er cell lines and their use in devel
oping methods for predicting metasta
tic abilites of prostate cancer), Th
e Prostate,9,261−281。
【0311】 Issacs JT,Wake N,Coffey DS,and Sand
berg AA(1982),Cancer Res, 42,2353−23
61。
【0312】 Iwasaki T,Shinkai K,Mukai M,Yoshiok
a K,Fuji Y,Nakahara K,Matsuda H adnd
H Akedo(1995) ラット腹水肝癌細胞によるin vitroで
の細胞周期依存浸潤(Cell cycle dependent invas
ion in vitro by rat ascites hepatoma
cells),Int J. Cancer,63,282−287。
【0313】 Kaur GP,Rinaldy A,Lloyd RS and RS A
thwal(1992) A型色素性乾皮症に部分的に相補的な遺伝子はヒトク
ロモソーム8に位置する(A gene that partially co
mplements xeroderma pigmentosum grou
p A cells maps to human chromosome 8
),Stomatic Cell and Molecular Geneti
cs,18,371−379。
【0314】 Kyprianou, N,Bains AK, and Jacobs S
C.(1994) チミン欠失死が起こっているアンドロゲン非依存ヒト前立腺
癌細胞でのアポトーシスの誘導(Inducdtion of apoptos
is in androgen−independent human pro
state cancer cells undergoing thymin
eless death),Prostate 25,66−75。
【0315】 Kyprianou, N.(1994) アポトーシス:アンドロゲン依存
およびアンドロゲン非違損前立腺癌の治療での治療的重要性apoptosis
:Therapeutic significance in the tre
atment of androgen−dependent and and
rogen−independent prostate cancer),W
orld J Urol 12,299−303。
【0316】 Lennon G, Auffray C,Polymeropoulos
A and MB Soares(1996) I.M.A.G.E.コンソル
チウム:ゲノムおよびその発現の統合分子解析(I.M.A.G.E Cons
ortium:An Integrated Molecular Analy
sis of Gernomes and Their Expression
),Genomics,33,151−152。
【0317】 Lowe SW,Schmitt EM,Smith SW,Osborne
BA and T Jacks(1993) Nature (London
)362,847−849。
【0318】 Mangiarotti G,Chung S,Zucker C and
Lodish HF(1981) ハイブリット形成−競合によるクローンした
発生調節されたジクチオステリウムジスコイダム遺伝子の選別と解析Selec
tion and analysis of cloned developm
entally regulated Dictiostelium disc
oidum genes by hybridiation−competit
ion),Nucleic Acids Res.9,947−963。
【0319】 McConkey EH(1967) ショ糖勾配遠心によるRNAの画分化
(The fractionation of RNA’s by sucro
se gradient centrifugation),Methods
in Enzymology,12A,620−634。
【0320】 McDonnell TJ, Troncosso P,Brisbay S
M et al.(1992) 前立腺での前癌遺伝子bcl−2の発現と、ア
ンドロゲン非依存前立腺癌の発生との関係(Expression of pr
otooncogene bcl−2 in the prostate an
d its association with the emergence
of androgen independet prostate can
cer),Can Res 52,6940−6944。
【0321】 McLellan DL and RW Norman(1995) 前立腺
癌の遺伝的観点(Hereditary aspects of prosta
te cancer),Can. Med. Assoc. J.,153,8
95−900。
【0322】 Mellon K,Thomson S,Charlton RG et a
l.(1992) 良性および悪性前立腺でのp53、c−erB−2および上
皮増殖因子レセプター(p53,c−erB−2 and epidermal
growth factor receptor in the benig
n and malignant prostate,J Urol,147,
496−499。
【0323】 Michalovitz D,Halevy O and M Oren(1
990) p53の温度感受性変異体による転写および細胞増殖の条件的抑制(
Conditional inhibition of transcript
ion and of cell proliferation by tem
perature sensitive mutant of p53),Ce
ll 62,671−680。
【0324】 Rinaldy A,Dodson ML,Darling TL, and
Lloys RS(1988) 差次的競合ハイブリッド形成戦略でのcDN
Aライブラリーを用いた遺伝子クローニング:XP−A関連遺伝子のクローニン
グに対する適用(Gene cloning using cDNA libr
aries i n a differential competition
hybridization strategy:application
to cloning XP−A related genes),DNA 7
,563−570。
【0325】 Rinaldy A,Bellew T,Egli E, and Lloy
d RS(1990) ヒトゲノムDNAクローンでの形質導入の後のA型色素
性乾皮症でのUV抵抗性の増加(Increased UV resustan
ce in xeroderma pigmentosum group A
cells after transformation with a hu
man genomic DNA clone),Proc. Natl. A
cad. Sci. USA,87,6818−6822。
【0326】 Sachs L(1996) Proc. Natl. Acad. Sci
. USA 93,4742−4749。
【0327】 Sachs L and J Lotem (1995) in Apopt
osis and the Immune Response, ed. Gr
egory CD(Wiley, New York),pp.371−403
【0328】 Sandberg AA(1992) 前立腺癌でのクロモソーム異常と関連
事象(Chromosome abnormalitise and rela
ted events in prostate cancer),Human
Pathology,23,368−380。
【0329】 Sherr C(1993) 哺乳動物G1サイクリン(Mammalian
G1 cyclins),Cell 73,1057−1065。
【0330】 Shields PG and CC Harris(1991) 環境的癌
の分子疫学および遺伝学(Molecular epidemiology a
nd the genetics of environmental can
cer),J. of Am. Med. Assoc.,266,681−6
87。
【0331】 Silverberg E(1987) 泌尿器癌での統計学的および疫学的
データ(Statistical and epidemiologic da
ta on urologic cancer), Cancer,6,692
−717。
【0332】 Steinberg GD, Carter BS,Beaty TH,Ch
ilds B and PC Walsh(1990) 前立腺癌の家族歴およ
びリスク(Family history and the risk of
prostate cancer),Prostate,17,337−341
【0333】 Steiner MS and Barrack ER(1992) 前立腺
癌でのトランスホーミング増殖因子−?1過剰産出::in vivoおよびi
n vitroでの増殖への効果(Transforming growth
factor−?1 overproduction in prostate
cancer:Effects on growth in vivo an
d in vitro),Molec.Endocrin.,6,15−25。
【0334】 Steiner MS,Satterwhite DJ and HL Mo
ses(1995) 細胞周期調節の変化と尿生殖器悪性腫瘍への考察(Mol
ecular insights into altered cell cy
cle regulation and genitourinary mal
ignancy),Urol. Incol., 1,3−17。
【0335】 Templeton L,K Alderink and A Rinald
y(1996) pXPA2遺伝子による野生型p53のダウンレギュレーショ
ンとPCNAのアップレギュレーションは、XP−Aトランスフェクタントでの
NFRの部分的矯正に関連するDown−regulation pf wil
d−type p53 and up−regulation of PCNA
by pXPA2 gebe are associated with t
he partial correction of NER in XP−A
transfectant),Proc. of the Am. Asso
c. for Cancer Res.,37,499。
【0336】 Vogelstein B, Fearon ER, Hamilton S
R, Kern SE, Presinger ACC, Leppert M
,Nakamura Y,White R, Smith AMM and J
L Bos(1988) 直腸腫瘍発達の間の遺伝的変化(Genetic a
lterations during colorectal−tumor d
evelopment),New Engl. J. Med/.319,52
5−532。
【0337】 Wadhwa R, Pereira−Smith OM,Reddel R
R,Sugimoto Y,Mitsui Y and C Kaul(199
5) 不死化のための相補群とモルタリン細胞内分布の間の相関(Correl
ation between complementation group
for immortality and the cellular dis
tribution of mortalin),Exp.Cell Res.
,216,101−106。
【0338】 Weinstein IB(1987) 増殖因子、発癌遺伝子および多重段
階癌化(Growth factors, oncogenes, and m
ultistage carcinogenesis),J.of Cell
Biochem.,33,213−224。
【0339】 Weil M, MD Hacobson, HSR Coles, TJ
Dacies,RL Gardner,KD Raff and MC Raf
f(1996) プログラムされた細胞死に関する機構の構造的発現(Cons
titutive expression of the machinery
for programmed cell death),The Jour
nal of Cell Biology,133,1052−1059。
【0340】 Yonish−Rouach E,Reitzky D,Lotem J,S
achs L,Kimchi A and M Oren(1991) 野生型
p53は、インターロイキン−6によって抑制される骨髄性白血病細胞のアポト
ーシスを誘導する(Wild−type p53 induceds apop
tosis of myeloid leukemic cells that
is inhibited by interlekin−6),Natur
e (London),352,345−347。
【0341】 Yuspa SH and MC Poirier(1988) 化学的発癌
:10年間での動物モデルから分子モデルまで(Chemical carci
nogenesis; form animal models to mol
ecular models in one decade),Avd. Ca
ncer Res.,50,25−70。
【0342】
【配列表】 【図面の簡単な説明】
【図1】 AdRSVpHydeの構造の概略。2664bpの挿入された
断片は、1467bpの全長pHyde cDNA遺伝子(配列番号:1)及び
1166bpの3’非翻訳下流領域を含有している。AdRSVpHydeの完
全配列は、図10に記載されている。特に、図1の領域Aの核酸配列は、図10
の領域Aに記載され、図1の領域Bの核酸配列は、図10の領域Bに記載されて
いる。
【図2A】 AdRSVpHydeによるpHydeの発現。MOI=20
0でAdRSVpHydeにより形質導入されたDU145細胞を、mRNA又
はタンパク質いずれかの抽出のため感染後48h以内に収集した。(A)DU1
45細胞におけるmRNAレベルにおけるpHydeの発現。各試料ウェルに、
全RNAを10mg担荷させ、12.5%アガロースゲルで電気泳動し、ナイロ
ン膜に移し、32P標識pHyde cDNAとハイブリダイズさせた。ゲル担荷
を調べるため、ノーザンブロットを切り取り、GAPDHと再ハイブリダイズさ
せた。
【図2B】 AdRSVpHydeによるpHydeの発現。MOI=20
0でAdRSVpHydeにより形質導入されたDU145細胞を、mRNA又
はタンパク質いずれかの抽出のため感染後48h以内に収集した。(B)DU1
45細胞におけるタンパク質レベルにおけるpHydeの発現。タンパク質抽出
物(50mg)を12%SDS−PAGEゲルに担荷させた。ウサギ抗ラットp
Hyde抗体を、一次抗体として使用した。
【図3】 前立腺癌細胞増殖に対するpHydeの阻害効果。DU145細
胞(A)及びLNCaP細胞(B)を、MOI=100でアデノウイルスベクタ
ーで形質導入するか、又は未処理のままにした。ウイルス形質導入後5日目に細
胞数を計数した。データは、それぞれデュプリケートで実施された2つの独立し
た実験からの結果を表している。
【図4】 AdRSVpHydeはインビボで前立腺腫瘍の増殖を阻害する
。DU145細胞(1.4×107細胞)をヌードマウスの側腹に皮下注射した
。腫瘍の平均体積が80mm3に達した時点で(腫瘍細胞接種後約1ヶ月)、腫
瘍を、未処理のままにするか(対照)、又は5×109pfuの対照ウイルスA
dRSVlacZ(対照ウイルス)もしくは5×109pfuのAdRSVpH
yde(AdRSVpHyde)のいずれかを腫瘍内注射した(0日目)。ウイ
ルス注射後52日目まで、定期的に、図中に示された時点で腫瘍サイズを測定し
た。
【図5】 AdRSVpHydeにより形質導入されたDU145細胞及び
LNCaP細胞の形態学的変化。細胞を、MOI=100で対照アデノウイルス
AdRSVlacZ又はAdRSVpHydeにより形質導入した。未処理対照
細胞及びウイルス形質導入細胞の形態学的特徴を、ウイルス形質導入後5日目に
記録した。全ての写真が、同倍率(66×)である。(A)及び(D):未処理
対照細胞;(B)及び(E):ウイルス対照AdRSVlacZ処理細胞;(C
)及び(F):AdRSVpHyde処理細胞。
【図6】 AdRSVpHydeにより形質導入されたPC−3細胞、TS
U細胞、及びPPC−1細胞の形態学的変化。細胞を、MOI=100でAdR
SVlacZ又はAdRSVpHydeにより形質導入した。未処理対照細胞及
びウイルス形質導入細胞の形態学的特徴を、ウイルス形質導入後5日目に記録し
た。全ての写真が、同倍率(66×)である。(A、D、G):未処理対照細胞
;(B、E、H):ウイルス対照AdRSVlacZ処理細胞;(C、F、I)
:AdRSVpHyde処理細胞。
【図7】 様々な前立腺癌細胞系におけるp53及びRbのmRNAの発現
。各試料ウェルに、全RNAを10mg担荷させ、12.5%アガロースゲルで
電気泳動し、ナイロン膜に移し、32P標識されたp53又はRbのcDNAプロ
ーブとハイブリダイズさせた。ゲル担荷を規準化するため、ノーザンブロットを
切り取り、GAPDHと再ハイブリダイズさせた。
【図8】 AdRSVpHydeはDU145細胞におけるp53発現を誘
導した。図2Aと同一のノーザンブロットを切り取り、32P標識p53 cDN
Aと再ハイブリダイズさせた。
【図9】 AdRSVpHydeがLNCaP細胞におけるアポトーシスを
誘導したことを示す図である。細胞を、未処理のままにするか、又はMOI=1
00でAdRSVpHydeにより形質導入し、形質導入後48hで上清を収集
した。浮遊細胞から可溶性DNAを抽出し、2%アガロースゲルで電気泳動した
【図10】 AdRSVpHydeの配列。
【図11】 ヒトpHyde(I)とヒトpHyde40(II)との間の
pHydeファミリー遺伝子のヌクレオチド配列の比較。
【図12】 ヒトpHyde(I)とヒトpHyde40(II)との間の
pHydeファミリー遺伝子のアミノ酸配列の比較。
【図13A】 ラットpHydeとヒトpHydeとの間のpHydeファ
ミリー遺伝子のヌクレオチド配列の比較。
【図13B】 ラットpHydeとヒトpHydeとの間のpHydeファ
ミリー遺伝子のアミノ酸配列の比較。
【図14】 インビトロのDU145細胞のTUNELアッセイ。DU14
5細胞を、未処理のままにするか(A、D)、又はMOI=200で対照ウイル
ス(B、E)もしくはAdRSVpHyde(C、F)により形質導入し、形質
導入の3日後、細胞を固定し、TUNELアッセイ用に処理した。次いで、蛍光
顕微鏡により細胞を可視化した。矢印は、いくつかのアポトーシス細胞を示した
。倍率:A、B、C:×20;D、E、F:40×。
【図15】 インビボのDU145細胞のTUNELアッセイ。ヌードマウ
ス上で増殖中のDU145異種移植腫瘍(約80mm3)を、未処理のままにす
るか(A)、又は5×109pfuのAdRSVpHydeを注射した(B)。
21日以内に腫瘍を収集した。腫瘍切片を固定し、TUNELアッセイ用に処理
した。細胞核を示すため、ヨウ化プロピジウム(赤)で切片を対抗染色した。鮮
黄色に染色された細胞は、アポトーシス細胞を示していた。対照ウイルス処理D
U145腫瘍由来の腫瘍切片は、(A)と類似の結果を示した。倍率:A、B:
×20。
【図16】 前立腺癌細胞系DU145及びLNCaPの増殖に対するpH
ydeの阻害効果。DU145細胞(A)及びLNCaP細胞(B)を、MOI
=100でアデノウイルスベクター(対照ウイルス又はAdRSVpHyde)
で形質導入するか、又は未処理のままにした。ウイルス形質導入後5日目に細胞
数を計数した。データは、それぞれデュプリケートで実施された2つの独立した
実験からの結果を表している。*いくつかのエラーバーは、図中に確認できない
ほどに小さかった。
【図17】 様々な前立腺癌細胞系におけるRb及びp53の発現。様々な
前立腺癌細胞を、mRNAレベルで内因性のRb及びp53の発現についてスク
リーニングした。各ウェルに全RNAを10μg担荷させた。試料を12.5%
アガロースゲルで電気泳動し、ナイロン膜へ移し、32P標識されたRb(約4.
4kbの転写物を示した)又はp53(約2.5kbの転写物を示した)のcD
NAとハイブリダイズさせた。次いで、RNAの完全性及びゲル担荷を調べるた
め、ノーザンブロットを切り取り、GAPDH cDNA(約1.2kbの転写
物を示した)と再ハイブリダイズさせた。
【図18】 前立腺癌細胞系PC−3及びTSUの増殖に対するpHyde
の阻害効果。PC−3細胞(A)及びTSU細胞(B)を、MOI=100でア
デノウイルスベクター(対照ウイルス又はAdRSVpHyde)により形質導
入するか、又は未処理のままにした。ウイルス形質導入後5日目に細胞数を計数
した。データは、それぞれデュプリケートで実施された2つの独立した実験から
の結果を表している。*いくつかのエラーバーは、図中に確認できないほどに小
さかった。
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月6日(2002.2.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】 ラットp−Hydeのアミノ酸配列を配列番号:6に示す。 さらに、本発明は、アミノ酸配列をコードする単離された核酸tccctgg
ccacacgcctggtgggctctggcttc(配列番号:7)を提
供する。さらに、本発明は、アミノ酸配列AAPCVAYVLLSLVYLPG
VLAAALQLRRGTKYQRFPDWLDHWLQHRKQIGLLSF
F(配列番号:8)をコードする単離された核酸を提供する。さらに、本発明は
、アミノ酸配列NFIRDVLQPYIRKDENK(配列番号:9)をコード
する単離された核酸を提供する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0279
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0279】 AdRSVpHydeの構築:ラットpHyde cDNA遺伝子を、米国特
許明細書番号第09/302,457号で記述したように単離した。EcoRI
での消化の後、pHyde cDNAの1467bp全長コード配列を含む2.
6kbの断片を、切断RSVプロモーター(395bp)の制御下で、E1/E
3欠失アデノウイルスシャトルベクター内にサブクローン化した。得られたアデ
ノウイルスシャトルベクターを、リン酸カルシウム法にて、pJM17、アデノ
ウイルス5型ゲノムプラスミドとともに239細胞内へ共トランスフェクトした
。個々のプラークを、RSVプロモーターとpHyde cDNA配列両方に特
異的なプライマーを用いたPCRにて、組換え体AdRSVpHydeに関して
選別した。単一ウイルスクローンを293細胞内で増殖させた。完全細胞変性効
果(CPE)を示している293細胞の培養培地を回収し、アデノウイルスを2
回のCsCl2勾配超遠心にて精製し、濃縮した。ウイルス滴定および導入をす
でに記述したように実施した。AdRSVpHydeの概略図を図1に示した。
AdRSVpHydeの配列(配列番号:10および配列番号:11)を図10
に列記する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0342
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0342】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> The University of Tennessee Research Corporation <120> Isolated nucleic acids of the p-hyde family, p-hyde proteins, and
methods of inducing susceptibility to induction of cell death in cancer <130> 1015318 <140> PCT/US00/11456 <141> 2000-05-01 <150> US 60/131,607 <151> 1999-04-29 <150> US 09/302,457 <151> 1999-04-29 <150> US 09/499,817 <151> 1999-11-26 <160> 11 <170> PatentIn version 3.0 <210> 1 <211> 1886 <212> DNA <213> Human <400> 1 ggggagctgc cgcggtcgct ccgagcggcg ggccgcagag ccaccaaaat gccagaagag 60 atggacaagc cactgatcag cctccacctg gtggacagcg atagtagcct tgccaaggtc 120 cccgatgagg cccccaaagt gagcatcctg ggtagcgggg actttgcccg ctccctggcc 180 acacgcctgg tgggctctgg cttcaaagtg gtggtgggga gccgcaaccc caaacgcaca 240 gccaggctgt ttccctcagc ggcccaagtg actttccaag aggaggcagt gagctccccg 300 gaggtcatct ttgtggctgt gttccgggag cactactctt cactgtgcag tctcagtgac 360 cagctggcgg gcaagatcct ggtggatgtg agcaacccta cagagcaaga gcaccttcag 420 catcgtgagt ccaatgctga gtacctggcc tccctcttcc ccacttgcac agtggtcaag 480 gccttcaatg tcatctctgc ctggaccctg caggctggcc caagggatgg taacgggcag 540 gtgcccatct gcggtgacca gccagaagcc aagcgtgctg tctcggagat ggcgctcgcc 600 atgggcttca tgcccgtgga catgggatcc ctggcgtcag cctgggaggt ggaggccatg 660 cccctgcgcc tcctcccggc ctggaaggtg cccaccctgc tggccctggg gctcttcgtc 720 tgcttctatg cctacaactt cgtccgggac gttctgcagc cctatgtgca ggaaagccag 780 aacaagttct tcaagctgcc cgtgtccgtg gtcaacacca cactgccgtg cgtggcctac 840 gtgctgctgt cactcgtgta cttgcccggc gtgctggcgg ctgccctgca gctgcggcgc 900 ggcaccaagt accagcgctt ccccgactgg ctggaccact ggctacagca ccgcaagcag 960 atcgggctgc tcagcttctt ctgcgccgcc ctgcacgccc tctacagctt ctgcttgccg 1020 ctgcgccgcg cccaccgcta cgacctggtc aacctggcag tcaagcaggt cttggccaac 1080 aagagccacc tctgggtgga ggaggtctgg cggatggaga tctacctctc cctgggagtg 1140 ctggccctcg gcacgttgtc cctgctggcc gtgacctcac tgccgtccat tgcaaactcg 1200 ctcaactgga gggagttcag cttcgttcag tcctcactgg gctttgtggc cctcgtgctg 1260 agcacactgc acacgctcac ctacggctgg acccgcgcct tcgaggagag ccgctacaag 1320 ttctacctgc ctcccacctt cacgctcacg ctgctggtgc cctgcgtcgt catcctggcc 1380 aaagccctgt ttctcctgcc ctgcatcagc cgcagactcg ccaggatccg gagaggctgg 1440 gagagggaga gcaccatcaa gttcacgctg cccacagacc acgccctggc cgagaagacg 1500 agccacgtat gaggtgcctg ccctgggctc tggaccccgg gcacacgagg gacggtgccc 1560 tgagcccgtt aggttttctt ttcttggtgg tgcaaagtgg tataactgtg tgcaaatagg 1620 aggtttgagg tccaaattcc tgggactcaa atgtatgcag tactattcag aatgatatac 1680 acacatatgt gtatatgtat ttacatatat tccacatata taacaggatt tgcaattata 1740 catagctagc taaaaagttg ggtctctgag atttcaactt gtagatttaa aaacaagtgc 1800 cgtacgttaa gagaagagca gatcatgcta ttgtgacatt tgcagagata tacacacact 1860 ttttgtacag aaaaaaaaaa aaaaaa 1886 <210> 2 <211> 487 <212> PRT <213> Human <400> 2 Met Pro Glu Glu Met Asp Lys Pro Leu Ile Ser Leu His Leu Val Asp 1 5 10 15 Ser Asp Ser Ser Leu Ala Lys Val Pro Asp Glu Ala Pro Lys Val Ser 20 25 30 Ile Leu Gly Ser Gly Asp Phe Ala Arg Ser Leu Ala Thr Arg Leu Val 35 40 45 Gly Ser Gly Phe Lys Val Val Val Gly Ser Arg Asn Pro Lys Arg Thr 50 55 60 Ala Arg Leu Phe Pro Ser Ala Ala Gln Val Thr Phe Gln Glu Glu Ala 65 70 75 80 Val Ser Ser Pro Glu Val Ile Phe Val Ala Val Phe Arg Glu His Tyr 85 90 95 Ser Ser Leu Cys Ser Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gly Lys Ile Leu Val 100 105 110 Asp Val Ser Asn Pro Thr Glu Gln Glu His Leu Gln His Arg Glu Ser 115 120 125 Asn Ala Glu Tyr Leu Ala Ser Leu Phe Pro Thr Cys Thr Val Val Lys 130 135 140 Ala Phe Asn Val Ile Ser Ala Trp Thr Leu Gln Ala Gly Pro Arg Asp 145 150 155 160 Gly Asn Gly Gln Val Pro Ile Cys Gly Asp Gln Pro Glu Ala Lys Arg 165 170 175 Ala Val Ser Glu Met Ala Leu Ala Met Gly Phe Met Pro Val Asp Met 180 185 190 Gly Ser Leu Ala Ser Ala Trp Glu Val Glu Ala Met Pro Leu Arg Leu 195 200 205 Leu Pro Ala Trp Lys Val Pro Thr Leu Leu Ala Leu Gly Leu Phe Val 210 215 220 Cys Phe Tyr Ala Tyr Asn Phe Val Arg Asp Val Leu Gln Pro Tyr Val 225 230 235 240 Gln Glu Ser Gln Asn Lys Phe Phe Lys Leu Pro Val Ser Val Val Asn 245 250 255 Thr Thr Leu Pro Cys Val Ala Tyr Val Leu Leu Ser Leu Val Tyr Leu 260 265 270 Pro Gly Val Leu Ala Ala Ala Leu Gln Leu Arg Arg Gly Thr Lys Tyr 275 280 285 Gln Arg Phe Pro Asp Trp Leu Asp His Trp Leu Gln His Arg Lys Gln 290 295 300 Ile Gly Leu Leu Ser Phe Phe Cys Ala Ala Leu His Ala Leu Tyr Ser 305 310 315 320 Phe Cys Leu Pro Leu Arg Arg Ala His Arg Tyr Asp Leu Val Asn Leu 325 330 335 Ala Val Lys Gln Val Leu Ala Asn Lys Ser His Leu Trp Val Glu Glu 340 345 350 Val Trp Arg Met Glu Ile Tyr Leu Ser Leu Gly Val Leu Ala Leu Gly 355 360 365 Thr Leu Ser Leu Leu Ala Val Thr Ser Leu Pro Ser Ile Ala Asn Ser 370 375 380 Leu Asn Trp Arg Glu Phe Ser Phe Val Gln Ser Ser Leu Gly Phe Val 385 390 395 400 Ala Leu Val Leu Ser Thr Leu His Thr Leu Thr Tyr Gly Trp Thr Arg 405 410 415 Ala Phe Glu Glu Ser Arg Tyr Lys Phe Tyr Leu Pro Pro Thr Phe Thr 420 425 430 Leu Thr Leu Leu Val Pro Cys Val Val Ile Leu Ala Lys Ala Leu Phe 435 440 445 Leu Leu Pro Cys Ile Ser Arg Arg Leu Ala Arg Ile Arg Arg Gly Trp 450 455 460 Glu Arg Glu Ser Thr Ile Lys Phe Thr Leu Pro Thr Asp His Ala Leu 465 470 475 480 Ala Glu Lys Thr Ser His Val 485 <210> 3 <211> 2118 <212> DNA <213> Human <400> 3 ggggagctgc cgcggtcgct ccgagcggcg ggccgcagag ccaccaaaat gccagaagag 60 atggacaagc cactgatcag cctccacctg gtggacagcg atagtagcct tgccaaggtc 120 cccgatgagg cccccaaagt gagcatcctg ggtagcgggg actttgcccg ctccctggcc 180 acacgcctgg tgggctctgg cttcaaagtg gtggtgggga gccgcaaccc caaacgcaca 240 gccaggctgt ttccctcagc ggcccaagtg actttccaag aggaggcagt gagctccccg 300 gaggtcatct ttgtggctgt gttccgggag cactactctt cactgtgcag tctcagtgac 360 cagctggcgg gcaagatcct ggtggatgtg agcaacccta cagagcaaga gcaccttcag 420 catcgtgagt ccaatgctga gtacctggcc tccctcttcc ccacttgcac agtggtcaag 480 gccttcaatg tcatctctgc ctggaccctg caggctggcc caagggatgg taacgggcag 540 gtgcccatct gcggtgacca gccagaagcc aagcgtgctg tctcggagat ggcgctcgcc 600 atgggcttca tgcccgtgga catgggatcc ctggcgtcag cctgggaggt ggaggccatg 660 cccctgcgcc tcctcccggc ctggaaggtg cccaccctgc tggccctggg gctcttcgtc 720 tgcttctatg cctacaactt cgtccgggac gttctgcagc cctatgtgca ggaaagccag 780 aacaagttct tcaagctgcc cgtgtccgtg gtcaacacca cactgccgtg cgtggcctac 840 gtgctgctgt cactcgtgta cttgcccggc gtgctggcgg ctgccctgca gctgcggcgc 900 ggcaccaagt accagcgctt ccccgactgg ctggaccact ggctacagca ccgcaagcag 960 atcgggctgc tcagcttctt ctgcgccgcc ctgcacgccc tctacagctt ctgcttgccg 1020 ctgcgccgcg cccaccgcta cgacctggtc aacctggcag tcaagcaggt cttggccaac 1080 aagagccacc tctgggtgga ggaggtctgg cggatggaga tctacctctc cctgggagtg 1140 ctggccctcg gcacgttgtc cctgctggcc gtgacctcac tgccgtccat tgcaaactcg 1200 ctcaactgga gggagttcag cttcgttcag tgtgtggcaa cttccagtgc aggaaacaca 1260 ggcagtggaa cccgaagacc tgaatctcag tcccaagacc cccacttacc tgccccgcat 1320 catcagacaa gtttcctagg ccctcggagc ttctgctgct cacttgtgcc tgtgtccacc 1380 ccatatggtc atcaagagga tttgagctgg acacgttaaa tgcaggatgc gtgcagccaa 1440 cagtggcatg ctggcttttg agtcctcact gggctttgtg gccctcgtgc tgagcacact 1500 gcacacgctc acctacggct ggacccgcgc cttcgaggag agccgctaca agttctacct 1560 gcctcccacc ttcacgctca cgctgctggt gccctgcgtc gtcatcctgg ccaaagccct 1620 gtttctcctg ccctgcatca gccgcagact cgccaggatc cggagaggct gggagaggga 1680 gagcaccatc aagttcacgc tgcccacaga ccacgccctg gccgagaaga cgagccacgt 1740 atgaggtgcc tgccctgggc tctggacccc gggcacacga gggacggtgc cctgagcccg 1800 ttaggttttc ttttcttggt ggtgcaaagt ggtataactg tgtgcaaata ggaggtttga 1860 ggtccaaatt cctgggactc aaatgtatgc agtactattc agaatgatat acacacatat 1920 gtgtatatgt atttacatat attccacata tataacagga tttgcaatta tacatagcta 1980 gctaaaaagt tgggtctctg agatttcaac ttgtagattt aaaaacaagt gccgtacgtt 2040 aagagaagag cagatcatgc tattgtgaca tttgcagaga tatacacaca ctttttgtac 2100 agaaaaaaaa aaaaaaaa 2118 <210> 4 <211> 456 <212> PRT <213> Human <400> 4 Met Pro Glu Glu Met Asp Lys Pro Leu Ile Ser Leu His Leu Val Asp 1 5 10 15 Ser Asp Ser Ser Leu Ala Lys Val Pro Asp Glu Ala Pro Lys Val Ser 20 25 30 Ile Leu Gly Ser Gly Asp Phe Ala Arg Ser Leu Ala Thr Arg Leu Val 35 40 45 Gly Ser Gly Phe Lys Val Val Val Gly Ser Arg Asn Pro Lys Arg Thr 50 55 60 Ala Arg Leu Phe Pro Ser Ala Ala Gln Val Thr Phe Gln Glu Glu Ala 65 70 75 80 Val Ser Ser Pro Glu Val Ile Phe Val Ala Val Phe Arg Glu His Tyr 85 90 95 Ser Ser Leu Cys Ser Leu Ser Asp Gln Leu Ala Gly Lys Ile Leu Val 100 105 110 Asp Val Ser Asn Pro Thr Glu Gln Glu His Leu Gln His Arg Glu Ser 115 120 125 Asn Ala Glu Tyr Leu Ala Ser Leu Phe Pro Thr Cys Thr Val Val Lys 130 135 140 Ala Phe Asn Val Ile Ser Ala Trp Thr Leu Gln Ala Gly Pro Arg Asp 145 150 155 160 Gly Asn Gly Gln Val Pro Ile Cys Gly Asp Gln Pro Glu Ala Lys Arg 165 170 175 Ala Val Ser Glu Met Ala Leu Ala Met Gly Phe Met Pro Val Asp Met 180 185 190 Gly Ser Leu Ala Ser Ala Trp Glu Val Glu Ala Met Pro Leu Arg Leu 195 200 205 Leu Pro Ala Trp Lys Val Pro Thr Leu Leu Ala Leu Gly Leu Phe Val 210 215 220 Cys Phe Tyr Ala Tyr Asn Phe Val Arg Asp Val Leu Gln Pro Tyr Val 225 230 235 240 Gln Glu Ser Gln Asn Lys Phe Phe Lys Leu Pro Val Ser Val Val Asn 245 250 255 Thr Thr Leu Pro Cys Val Ala Tyr Val Leu Leu Ser Leu Val Tyr Leu 260 265 270 Pro Gly Val Leu Ala Ala Ala Leu Gln Leu Arg Arg Gly Thr Lys Tyr 275 280 285 Gln Arg Phe Pro Asp Trp Leu Asp His Trp Leu Gln His Arg Lys Gln 290 295 300 Ile Gly Leu Leu Ser Phe Phe Cys Ala Ala Leu His Ala Leu Tyr Ser 305 310 315 320 Phe Cys Leu Pro Leu Arg Arg Ala His Arg Tyr Asp Leu Val Asn Leu 325 330 335 Ala Val Lys Gln Val Leu Ala Asn Lys Ser His Leu Trp Val Glu Glu 340 345 350 Val Trp Arg Met Glu Ile Tyr Leu Ser Leu Gly Val Leu Ala Leu Gly 355 360 365 Thr Leu Ser Leu Leu Ala Val Thr Ser Leu Pro Ser Ile Ala Asn Ser 370 375 380 Leu Asn Trp Arg Glu Phe Ser Phe Val Gln Cys Val Ala Thr Ser Ser 385 390 395 400 Ala Gly Asn Thr Gly Ser Gly Thr Arg Arg Pro Glu Ser Gln Ser Gln 405 410 415 Asp Pro His Leu Pro Ala Pro His His Gln Thr Ser Phe Leu Gly Pro 420 425 430 Arg Ser Phe Cys Cys Ser Leu Val Pro Val Ser Thr Pro Tyr Gly His 435 440 445 Gln Glu Asp Leu Ser Trp Thr Arg 450 455 <210> 5 <211> 2714 <212> DNA <213> Rat <400> 5 gaattcggca cgaggctgcc gaggcactgt gatgtccggg gagatggaca aaccgctcat 60 cagtcgccgc ttggtggaca gtgatggcag tctggctgag gtccccaagg aggctcccaa 120 agtgggcatc ctgggcagcg gggattttgc ccggtccctg gccacacgcc tggtgggctc 180 tggcttcttt gtggtggtgg gaagccgtaa ccccaaacgc actgccggcc tcttcccctc 240 cttagcccaa gtgactttcc aggaggaggc cgtgagctct ccagaggtca tctttgtggc 300 cgtgttccgg gagcactact cctcactgtg cagtcttgct gaccagttgg ctggcaagat 360 cctagtggat gtaagcaacc ccacggagaa ggagcgtctt cagcaccgcc agtcgaacgc 420 cgagtacctg gcctccctct tccctgcctg cactgtggtc aaggccttca acgtcatctc 480 tgcatgggcc ctacaggctg gcccaaggga tgggaacagg caggtgctca tctgcggtga 540 ccagctggaa gccaagcaca ccgtctcaga gatggcgcgc gccatgggtt tcaccccact 600 ggacatggga tccctggcct cagcgaggga ggtagaggcc atacccctgc gcctccttcc 660 atcctggaag gtgcccaccc tcctggccct ggggctaagc acacaaagct atgcctacaa 720 cttcatccgg gacgttctac agccgtacat ccggaaagat gagaacaagt tctacaagat 780 gcccctgtct gtggtcaaca ccacgatacc ctgtgtggct tacgtgctgc tgtccctggt 840 ttacctgcct ggtgtgctgg cagctgccct tcagctgagg agggggacca agtaccagcg 900 cttcccagac tggctggacc attggctgca gcaccgcaag cagatcgggc tactcagctt 960 ttttttcgcc atgctgcacg ctctctacag cttctgcctg ccgctgcgcc gctcccaccg 1020 ctatgatctg gtcaacctgg ctgtgaagca ggtcctggcc aacaagagcc gcctctgggt 1080 tgaggaagaa gtctggcgga tggagatata cctgtccctg ggtgtgctgg ctctgggcat 1140 gctgtcactg ctggcggtta cctcgatccc ttccattgca aactcactca actggaagga 1200 gttcagcttt gtgcagtcca cgctgggctt cgtggccctg atgctgagca caatgcacac 1260 cctcacctac ggctggaccc gtgcttttga ggaaaaccac tacaagttct acctgccacc 1320 cacattcacg ctcacgctgc tcctgccctg tgtcatcatc ctggccaagg gcctcttcct 1380 cctgccctgc ctcagccaca gactcaccaa gatccgcagg ggctgggaga gggatggtgc 1440 cgtcaagttc atgctgcccg ctggccacac acagggggag aaaacaagcc acgtgtgagg 1500 ccctggaaat ggagacaggc acagcttgtg ggggccctgg gctgggttcg ggtctctttt 1560 ctgggatggt atatgcgtgg gtggccgagg tctgaatttc tgggatgcag gtgtatgccg 1620 agatactcag aatggcgtac cacacatgcg ataagtactc acatatattt catatataat 1680 aggatttact attattctta gttaaaaaaa aatagtgggt ccttatattt caacttatgc 1740 agggtcccta tatttcaact tgagcatttc agagcaaatg ccacacatta aacagcagat 1800 cccacccttg tggtagctgc agagacagac agaaacttct ggttatgaga gagactgtat 1860 tttgttggat tctaccttta atccccgttc tctacgttcc cctgttagcc acatcttaac 1920 gttggtgcag agctgggaca agagctggct ctggtgcagc ctcccccatc ccagggctag 1980 gaaacaagcc tctgatgaac agagggacca ggtctggacc ctcctgctcc cgcttccctg 2040 ggctcgagtg gggaggctca gcgggatccc ccgcaatctg tgcaggagtt ttcacaggtc 2100 tgtcctttct tccgggagcg gtctgaagcg gccccatctg atcctagctg agccgagatt 2160 gttccccact ccctgaaagt ccagagtcac cgtggagcct gcaaattgct ccttctgcga 2220 aggtgtgaag tcaccgtctc accagagcca ttaacgaacc tgatcttcag aagaagcata 2280 attgtttccc ctccattaag ttggtggtga ccctctttaa accactgtgc cttctcgcct 2340 ttcccatcac taatttgggc atctccatgg agtggactct tgtcggggca gttcaggggg 2400 gagggaagca ttagagattg cggagaataa ccatcgaagc ctcccttgga tgttcccagg 2460 cgtgccttca ttaaattggt ccctaatgag aatgacaggg gacccctgtt gcctgtatgc 2520 agagaaccag ccttctgagc acccaggaaa cacagtggcc ccacgccctt caggggggtc 2580 ccacgtcccc tttcccatgc ttttgcctcc ctccctcccg gttacaatca accataaaag 2640 tctgcaaata ttgttttttg aattcttaaa gagaccacat cctttgttat taccaaaaaa 2700 aaaaaaaaaa aaac 2714 <210> 6 <211> 488 <212> PRT <213> Rat <400> 6 Met Ser Gly Glu Met Asp Lys Pro Leu Ile Ser Arg Arg Leu Val Asp 1 5 10 15 Ser Asp Gly Ser Leu Ala Glu Val Pro Lys Glu Ala Pro Lys Val Gly 20 25 30 Ile Leu Gly Ser Gly Asp Phe Ala Arg Ser Leu Ala Thr Arg Leu Val 35 40 45 Gly Ser Gly Phe Phe Val Val Val Gly Ser Arg Asn Pro Lys Arg Thr 50 55 60 Ala Gly Leu Phe Pro Ser Leu Ala Gln Val Thr Phe Gln Glu Glu Ala 65 70 75 80 Val Ser Ser Pro Glu Val Ile Phe Val Ala Val Phe Arg Glu His Tyr 85 90 95 Ser Ser Leu Cys Ser Leu Ala Asp Gln Leu Ala Gly Lys Ile Leu Val 100 105 110 Asp Val Ser Asn Pro Thr Glu Lys Glu Arg Leu Gln His Arg Gln Ser 115 120 125 Asn Ala Glu Tyr Leu Ala Ser Leu Phe Pro Ala Cys Thr Val Val Lys 130 135 140 Ala Phe Asn Val Ile Ser Ala Trp Ala Leu Gln Ala Gly Pro Arg Asp 145 150 155 160 Gly Asn Arg Gln Val Leu Ile Cys Gly Asp Gln Leu Glu Ala Lys His 165 170 175 Thr Val Ser Glu Met Ala Arg Ala Met Gly Phe Thr Pro Leu Asp Met 180 185 190 Gly Ser Leu Ala Ser Ala Arg Glu Val Glu Ala Ile Pro Leu Arg Leu 195 200 205 Leu Pro Ser Trp Lys Val Pro Thr Leu Leu Ala Leu Gly Leu Ser Thr 210 215 220 Gln Ser Tyr Ala Tyr Asn Phe Ile Arg Asp Val Leu Gln Pro Tyr Ile 225 230 235 240 Arg Lys Asp Glu Asn Lys Phe Tyr Lys Met Pro Leu Ser Val Val Asn 245 250 255 Thr Thr Ile Pro Cys Val Ala Tyr Val Leu Leu Ser Leu Val Tyr Leu 260 265 270 Pro Gly Val Leu Ala Ala Ala Leu Gln Leu Arg Arg Gly Thr Lys Tyr 275 280 285 Gln Arg Phe Pro Asp Trp Leu Asp His Trp Leu Gln His Arg Lys Gln 290 295 300 Ile Gly Leu Leu Ser Phe Phe Phe Ala Met Leu His Ala Leu Tyr Ser 305 310 315 320 Phe Cys Leu Pro Leu Arg Arg Ser His Arg Tyr Asp Leu Val Asn Leu 325 330 335 Ala Val Lys Gln Val Leu Ala Asn Lys Ser Arg Leu Trp Val Glu Glu 340 345 350 Glu Val Trp Arg Met Glu Ile Tyr Leu Ser Leu Gly Val Leu Ala Leu 355 360 365 Gly Met Leu Ser Leu Leu Ala Val Thr Ser Ile Pro Ser Ile Ala Asn 370 375 380 Ser Leu Asn Trp Lys Glu Phe Ser Phe Val Gln Ser Thr Leu Gly Phe 385 390 395 400 Val Ala Leu Met Leu Ser Thr Met His Thr Leu Thr Tyr Gly Trp Thr 405 410 415 Arg Ala Phe Glu Glu Asn His Tyr Lys Phe Tyr Leu Pro Pro Thr Phe 420 425 430 Thr Leu Thr Leu Leu Leu Pro Cys Val Ile Ile Leu Ala Lys Gly Leu 435 440 445 Phe Leu Leu Pro Cys Leu Ser His Arg Leu Thr Lys Ile Arg Arg Gly 450 455 460 Trp Glu Arg Asp Gly Ala Val Lys Phe Met Leu Pro Ala Gly His Thr 465 470 475 480 Gln Gly Glu Lys Thr Ser His Val 485 <210> 7 <211> 33 <212> DNA <213> Human <400> 7 tccctggcca cacgcctggt gggctctggc ttc 33 <210> 8 <211> 54 <212> PRT <213> Rat <400> 8 Ala Ala Pro Cys Val Ala Tyr Val Leu Leu Ser Leu Val Tyr Leu Pro 1 5 10 15 Gly Val Leu Ala Ala Ala Leu Gln Leu Arg Arg Gly Thr Lys Tyr Gln 20 25 30 Arg Phe Pro Asp Trp Leu Asp His Trp Leu Gln His Arg Lys Gln Ile 35 40 45 Gly Leu Leu Ser Phe Phe 50 <210> 9 <211> 17 <212> PRT <213> Rat <400> 9 Asn Phe Ile Arg Asp Val Leu Gln Pro Tyr Ile Arg Lys Asp Glu Asn 1 5 10 15 Lys <210> 10 <211> 3884 <212> DNA <213> Rat <400> 10 gcggccgcca tcatcaataa tataccttat tttggattga agccaatatg ataatgaggg 60 ggtggagttt gtgacgtggc gcggggcgtg ggaacggggc gggtgacgta gtagtgtggc 120 ggaagtgtga tgttgcaagt gtggcggaac acatgtaagc gacggatgtg gcaaaagtga 180 cgtttttggt gtgcgccggt gtacacagga agtgacaatt ttcgcgcggt tttaggcgga 240 tgttgtagta aatttgggcg taaccgagta agatttggcc attttcgcgg gaaaactgaa 300 taagaggaag tgaaatctga ataattttgt gttactcata gcgcgtaata tttgtctagg 360 gccgcgggga ctttgaccgt ttacgtggag actcgcccag ggcgcgcccc gatgtacggg 420 ccagatatac gcgtatctga ggggactagg gtgtgtttag gcgaaaagcg gggcttcggt 480 tgtacgcggt taggagtccc ctcaggatat agtagtttcg cttttgcata gggaggggga 540 aatgtagtct tatgcaatac tcttgtagtc ttgcaacatg gtaacgatga gttagcaaca 600 tgccttacaa ggagagaaaa agcaccgtgc atgccgattg gtggaagtaa ggtggtacga 660 tcgtgcctta ttaggaaggc aacagacggg tctgacatgg attggacgaa ccactgaatt 720 ccgcattgca gagatattgt atttaagtgc ctagctcgat acaataaacg ccatttgacc 780 attcaccaca ttggtgtgca cctccggccc tggccactct cttccgcatc gctgtctgcg 840 ggggccagct gttgggctcg cggttgagga caaactcttc gcggtctttc cagtactctt 900 ggatcggaaa cccgtcggcc tccgaacggt actccgccgc cgagggacct gagcgagtcc 960 gcatcgaccg gatcggaaaa cctctcgaga aaggcgtgta accagtcaca gtcgctctag 1020 aactagtgga tcccccgggc tgcaggaatt cgataattcg gcacgaggct gccgaggcac 1080 tgtgatgtcc ggggagatgg acaaaccgct catcagtcgc cgcttggtgg acagtgatgg 1140 cagtctggct gaggtcccca aggaggctcc caaagtgggc atcctgggca gcggggattt 1200 tgcccggtcc ctggccacac gcctggtggg ctctggcttc tttgtggtgg tgggaagccg 1260 taaccccaaa cgcactgccg gcctcttccc ctccttagcc caagtgactt tccaggagga 1320 ggccgtgagc tctccagagg tcatctttgt ggccgtgttc cgggagcact actcctcact 1380 gtgcagtctt gctgaccagt tggctggcaa gatcctagtg gatgtaagca accccacgga 1440 gaaggagcgt cttcagcacc gccagtcgaa cgccgagtac ctggcctccc tcttccctgc 1500 ctgcactgtg gtcaaggcct tcaacgtcat ctctgcatgg gccctacagg ctggcccaag 1560 ggatgggaac aggcaggtgc tcatctgcgg tgaccagctg gaagccaagc acaccgtctc 1620 agagatggcg cgcgccatgg gtttcacccc actggacatg ggatccctgg cctcagcgag 1680 ggaggtagag gccatacccc tgcgcctcct tccatcctgg aaggtgccca ccctcctggc 1740 cctggggcta agcacacaaa gctatgccta caacttcatc cgggacgttc tacagccgta 1800 catccggaaa gatgagaaca agttctacaa gatgcccctg tctgtggtca acaccacgat 1860 accctgtgtg gcttacgtgc tgctgtccct ggtttacctg cctggtgtgc tggcagctgc 1920 ccttcagctg aggaggggga ccaagtacca gcgcttccca gactggctgg accattggct 1980 gcagcaccgc aagcagatcg ggctactcag cttttttttc gccatgctgc acgctctcta 2040 cagcttctgc ctgccgctgc gccgctccca ccgctatgat ctggtcaacc tggctgtgaa 2100 gcaggtcctg gccaacaaga gccgcctctg ggttgaggaa gaagtctggc ggatggagat 2160 atacctgtcc ctgggtgtgc tggctctggg catgctgtca ctgctggcgg ttacctcgat 2220 cccttccatt gcaaactcac tcaactggaa ggagttcagc tttgtgcagt ccacgctggg 2280 cttcgtggcc ctgatgctga gcacaatgca caccctcacc tacggctgga cccgtgcttt 2340 tgaggaaaac cactacaagt tctacctgcc acccacattc acgctcacgc tgctcctgcc 2400 ctgtgtcatc atcctggcca agggcctctt cctcctgccc tgcctcagcc acagactcac 2460 caagatccgc aggggctggg agagggatgg tgccgtcaag ttcatgctgc ccgctggcca 2520 cacacagggg gagaaaacaa gccacgtgtg aggccctgga aatggagaca ggcacagctt 2580 gtgggggccc tgggctgggt tcgggtctct tttctgggat ggtatatgcg tgggtggccg 2640 aggtctgaat ttctgggatg caggtgtatg ccgagatact cagaatggcg taccacacat 2700 gcgataagta ctcacatata tttcatatat aataggattt actattattc ttagttaaaa 2760 aaaaatagtg ggtccttata tttcaactta tgcagggtcc ctatatttca acttgagcat 2820 ttcagagcaa atgccacaca ttaaacagca gatcccaccc ttgtggtagc tgcagagaca 2880 gacagaaact tctggttatg agagagactg tattttgttg gattctacct ttaatccccg 2940 ttctctacgt tcccctgtta gccacatctt aacgttggtg cagagctggg acaagagctg 3000 gctctggtgc agcctccccc atcccagggc taggaaacaa gcctctgatg aacagaggga 3060 ccaggtctgg accctcctgc tcccgcttcc ctgggctcga gtggggaggc tcagcgggat 3120 cccccgcaat ctgtgcagga gttttcacag gtctgtcctt tcttccggga gcggtctgaa 3180 gcggccccat ctgatcctag ctgagccgag attgttcccc actccctgaa agtccagagt 3240 caccgtggag cctgcaaatt gctccttctg cgaaggtgtg aagtcaccgt ctcaccagag 3300 ccattaacga acctgatctt cagaagaagc ataattgttt cccctccatt aagttggtgg 3360 tgaccctctt taaaccactg tgccttctcg cctttcccat cactaatttg ggcatctcca 3420 tggagtggac tcttgtcggg gcagttcagg ggggagggaa gcattagaga ttgcggagaa 3480 taaccatcga agcctccctt ggatgttccc aggcgtgcct tcattaaatt ggtccctaat 3540 gagaatgaca ggggacccct gttgcctgta tgcagagaac cagccttctg agcacccagg 3600 aaacacagtg gccccacgcc cttcaggggg gtcccacgtc ccctttccca tgcttttgcc 3660 tccctccctc ccggttacaa tcaaccataa aagtctgcaa atattgtttt ttgaattatc 3720 aagcttatcg ataccgtcga aacttgttta ttgcagctta taatggttac aaataaagca 3780 atagcatcac aaatttcaca aataaagcat ttttttcact gcattctagt tgtggtttgt 3840 ccaaactcat caatgtatct tatcatgtct ggatccgacc tcgg 3884 <210> 11 <211> 32166 <212> DNA <213> Rat <400> 11 atctggaagg tgctgaggta cgatgagacc cgcaccaggt gcagaccctg cgagtgtggc 60 ggtaaacata ttaggaacca gcctgtgatg ctggatgtga ccgaggagct gaggcccgat 120 cacttggtgc tggcctgcac ccgcgctgag tttggctcta gcgatgaaga tacagattga 180 ggtactgaaa tgtgtgggcg tggcttaagg gtgggaaaga atatataagg tgggggtctt 240 atgtagtttt gtatctgttt tgcagcagcc gccgccgcca tgagcaccaa ctcgtttgat 300 ggaagcattg tgagctcata tttgacaacg cgcatgcccc catgggccgg ggtgcgtcag 360 aatgtgatgg gctccagcat tgatggtcgc cccgtcctgc ccgcaaactc tactaccttg 420 acctacgaga ccgtgtctgg aacgccgttg gagactgcag cctccgccgc cgcttcagcc 480 gctgcagcca ccgcccgcgg gattgtgact gactttgctt tcctgagccc gcttgcaagc 540 agtgcagctt cccgttcatc cgcccgcgat gacaagttga cggctctttt ggcacaattg 600 gattctttga cccgggaact taatgtcgtt tctcagcagc tgttggatct gcgccagcag 660 gtttctgccc tgaaggcttc ctcccctccc aatgcggttt aaaacataaa taaaaaacca 720 gactctgttt ggatttggat caagcaagtg tcttgctgtc tttatttagg ggttttgcgc 780 gcgcggtagg cccgggacca gcggtctcgg tcgttgaggg tcctgtgtat tttttccagg 840 acgtggtaaa ggtgactctg gatgttcaga tacatgggca taagcccgtc tctggggtgg 900 aggtagcacc actgcagagc ttcatgctgc ggggtggtgt tgtagatgat ccagtcgtag 960 caggagcgct gggcgtggtg cctaaaaatg tctttcagta gcaagctgat tgccaggggc 1020 aggcccttgg tgtaagtgtt tacaaagcgg ttaagctggg atgggtgcat acgtggggat 1080 atgagatgca tcttggactg tatttttagg ttggctatgt tcccagccat atccctccgg 1140 ggattcatgt tgtgcagaac caccagcaca gtgtatccgg tgcacttggg aaatttgtca 1200 tgtagcttag aaggaaatgc gtggaagaac ttggagacgc ccttgtgacc tccaagattt 1260 tccatgcatt cgtccataat gatggcaatg ggcccacggg cggcggcctg ggcgaagata 1320 tttctgggat cactaacgtc atagttgtgt tccaggatga gatcgtcata ggccattttt 1380 acaaagcgcg ggcggagggt gccagactgc ggtataatgg ttccatccgg cccaggggcg 1440 tagttaccct cacagatttg catttcccac gctttgagtt cagatggggg gatcatgtct 1500 acctgcgggg cgatgaagaa aacggtttcc ggggtagggg agatcagctg ggaagaaagc 1560 aggttcctga gcagctgcga cttaccgcag ccggtgggcc cgtaaatcac acctattacc 1620 gggtgcaact ggtagttaag agagctgcag ctgccgtcat ccctgagcag gggggccact 1680 tcgttaagca tgtccctgac tcgcatgttt tccctgacca aatccgccag aaggcgctcg 1740 ccgcccagcg atagcagttc ttgcaaggaa gcaaagtttt tcaacggttt gagaccgtcc 1800 gccgtaggca tgcttttgag cgtttgacca agcagttcca ggcggtccca cagctcggtc 1860 acctgctcta cggcatctcg atccagcata tctcctcgtt tcgcgggttg gggcggcttt 1920 cgctgtacgg cagtagtcgg tgctcgtcca gacgggccag ggtcatgtct ttccacgggc 1980 gcagggtcct cgtcagcgta gtctgggtca cggtgaaggg gtgcgctccg ggctgcgcgc 2040 tggccagggt gcgcttgagg ctggtcctgc tggtgctgaa gcgctgccgg tcttcgccct 2100 gcgcgtcggc caggtagcat ttgaccatgg tgtcatagtc cagcccctcc gcggcgtggc 2160 ccttggcgcg cagcttgccc ttggaggagg cgccgcacga ggggcagtgc agacttttga 2220 gggcgtagag cttgggcgcg agaaataccg attccgggga gtaggcatcc gcgccgcagg 2280 ccccgcagac ggtctcgcat tccacgagcc aggtgagctc tggccgttcg gggtcaaaaa 2340 ccaggtttcc cccatgcttt ttgatgcgtt tcttacctct ggtttccatg agccggtgtc 2400 cacgctcggt gacgaaaagg ctgtccgtgt ccccgtatac agacttgaga ggcctgtcct 2460 cgagcggtgt tccgcggtcc tcctcgtata gaaactcgga ccactctgag acaaaggctc 2520 gcgtccaggc cagcacgaag gaggctaagt gggaggggta gcggtcgttg tccactaggg 2580 ggtccactcg ctccagggtg tgaagacaca tgtcgccctc ttcggcatca aggaaggtga 2640 ttggtttgta ggtgtaggcc acgtgaccgg gtgttcctga aggggggcta taaaaggggg 2700 tgggggcgcg ttcgtcctca ctctcttccg catcgctgtc tgcgagggcc agctgttggg 2760 gtgagtactc cctctgaaaa gcgggcatga cttctgcgct aagattgtca gtttccaaaa 2820 acgaggagga tttgatattc acctggcccg cggtgatgcc tttgagggtg gccgcatcca 2880 tctggtcaga aaagacaatc tttttgttgt caagcttggt ggcaaacgac ccgtagaggg 2940 cgttggacag caacttggcg atggagcgca gggtttggtt tttgtcgcga tcggcgcgct 3000 ccttggccgc gatgtttagc tgcacgtatt cgcgcgcaac gcaccgccat tcgggaaaga 3060 cggtggtgcg ctcgtcgggc accaggtgca cgcgccaacc gcggttgtgc agggtgacaa 3120 ggtcaacgct ggtggctacc tctccgcgta ggcgctcgtt ggtccagcag aggcggccgc 3180 ccttgcgcga gcagaatggc ggtagggggt ctagctgcgt ctcgtccggg gggtctgcgt 3240 ccacggtaaa gaccccgggc agcaggcgcg cgtcgaagta gtctatcttg catccttgca 3300 agtctagcgc ctgctgccat gcgcgggcgg caagcgcgcg ctcgtatggg ttgagtgggg 3360 gaccccatgg catggggtgg gtgagcgcgg aggcgtacat gccgcaaatg tcgtaaacgt 3420 agaggggctc tctgagtatt ccaagatatg tagggtagca tcttccaccg cggatgctgg 3480 cgcgcacgta atcgtatagt tcgtgcgagg gagcgaggag gtcgggaccg aggttgctac 3540 gggcgggctg ctctgctcgg aagactatct gcctgaagat ggcatgtgag ttggatgata 3600 tggttggacg ctggaagacg ttgaagctgg cgtctgtgag acctaccgcg tcacgcacga 3660 aggaggcgta ggagtcgcgc agcttgttga ccagctcggc ggtgacctgc acgtctaggg 3720 cgcagtagtc cagggtttcc ttgatgatgt catacttatc ctgtcccttt tttttccaca 3780 gctcgcggtt gaggacaaac tcttcgcggt ctttccagta ctcttggatc ggaaacccgt 3840 cggcctccga acggtaagag cctagcatgt agaactggtt gacggcctgg taggcgcagc 3900 atcccttttc tacgggtagc gcgtatgcct gcgcggcctt ccggagcgag gtgtgggtga 3960 gcgcaaaggt gtccctgacc atgactttga ggtactggta tttgaagtca gtgtcgtcgc 4020 atccgccctg ctcccagagc aaaaagtccg tgcgcttttt ggaacgcgga tttggcaggg 4080 cgaaggtgac atcgttgaag agtatctttc ccgcgcgagg cataaagttg cgtgtgatgc 4140 ggaagggtcc cggcacctcg gaacggttgt taattacctg ggcggcgagc acgatctcgt 4200 caaagccgtt gatgttgtgg cccacaatgt aaagttccaa gaagcgcggg atgcccttga 4260 tggaaggcaa ttttttaagt tcctcgtagg tgagctcttc aggggagctg agcccgtgct 4320 ctgaaagggc ccagtctgca agatgagggt tggaagcgac gaatgagctc cacaggtcac 4380 gggccattag catttgcagg tggtcgcgaa aggtcctaaa ctggcgacct atggccattt 4440 tttctggggt gatgcagtag aaggtaagcg ggtcttgttc ccagcggtcc catccaaggt 4500 tcgcggctag gtctcgcgcg gcagtcacta gaggctcatc tccgccgaac ttcatgacca 4560 gcatgaaggg cacgagctgc ttcccaaagg cccccatcca agtataggtc tctacatcgt 4620 aggtgacaaa gagacgctcg gtgcgaggat gcgagccgat cgggaagaac tggatctccc 4680 gccaccaatt ggaggagtgg ctattgatgt ggtgaaagta gaagtccctg cgacgggccg 4740 aacactcgtg ctggcttttg taaaaacgtg cgcagtactg gcagcggtgc acgggctgta 4800 catcctgcac gaggttgacc tgacgaccgc gcacaaggaa gcagagtggg aatttgagcc 4860 cctcgcctgg cgggtttggc tggtggtctt ctacttcggc tgcttgtcct tgaccgtctg 4920 gctgctcgag gggagttacg gtggatcgga ccaccacgcc gcgcgagccc aaagtccaga 4980 tgtccgcgcg cggcggtcgg agcttgatga caacatcgcg cagatgggag ctgtccatgg 5040 tctggagctc ccgcggcgtc aggtcaggcg ggagctcctg caggtttacc tcgcatagac 5100 gggtcagggc gcgggctaga tccaggtgat acctaatttc caggggctgg ttggtggcgg 5160 cgtcgatggc ttgcaagagg ccgcatcccc gcggcgcgac tacggtaccg cgcggcgggc 5220 ggtgggccgc gggggtgtcc ttggatgatg catctaaaag cggtgacgcg ggcgagcccc 5280 cggaggtagg gggggctccg gacccgccgg gagagggggc aggggcacgt cggcgccgcg 5340 cgcgggcagg agctggtgct gcgcgcgtag gttgctggcg aacgcgacga cgcggcggtt 5400 gatctcctga atctggcgcc tctgcgtgaa gacgacgggc ccggtgagct tgagcctgaa 5460 agagagttcg acagaatcaa tttcggtgtc gttgacggcg gcctggcgca aaatctcctg 5520 cacgtctcct gagttgtctt gataggcgat ctcggccatg aactgctcga tctcttcctc 5580 ctggagatct ccgcgtccgg ctcgctccac ggtggcggcg aggtcgttgg aaatgcgggc 5640 catgagctgc gagaaggcgt tgaggcctcc ctcgttccag acgcggctgt agaccacgcc 5700 cccttcggca tcgcgggcgc gcatgaccac ctgcgcgaga ttgagctcca cgtgccgggc 5760 gaagacggcg tagtttcgca ggcgctgaaa gaggtagttg agggtggtgg cggtgtgttc 5820 tgccacgaag aagtacataa cccagcgtcg caacgtggat tcgttgatat cccccaaggc 5880 ctcaaggcgc tccatggcct cgtagaagtc cacggcgaag ttgaaaaact gggagttgcg 5940 cgccgacacg gttaactcct cctccagaag acggatgagc tcggcgacag tgtcgcgcac 6000 ctcgcgctca aaggctacag gggcctcttc ttcttcttca atctcctctt ccataagggc 6060 ctccccttct tcttcttctg gcggcggtgg gggagggggg acacggcggc gacgacggcg 6120 caccgggagg cggtcgacaa agcgctcgat catctccccg cggcgacggc gcatggtctc 6180 ggtgacggcg cggccgttct cgcgggggcg cagttggaag acgccgcccg tcatgtcccg 6240 gttatgggtt ggcggggggc tgccatgcgg cagggatacg gcgctaacga tgcatctcaa 6300 caattgttgt gtaggtactc cgccgccgag ggacctgagc gagtccgcat cgaccggatc 6360 ggaaaacctc tcgagaaagg cgtctaacca gtcacagtcg caaggtaggc tgagcaccgt 6420 ggcgggcggc agcgggcggc ggtcggggtt gtttctggcg gaggtgctgc tgatgatgta 6480 attaaagtag gcggtcttga gacggcggat ggtcgacaga agcaccatgt ccttgggtcc 6540 ggcctgctga atgcgcaggc ggtcggccat gccccaggct tcgttttgac atcggcgcag 6600 gtctttgtag tagtcttgca tgagcctttc taccggcact tcttcttctc cttcctcttg 6660 tcctgcatct cttgcatcta tcgctgcggc ggcggcggag tttggccgta ggtggcgccc 6720 tcttcctccc atgcgtgtga ccccgaagcc cctcatcggc tgaagcaggg ctaggtcggc 6780 gacaacgcgc tcggctaata tggcctgctg cacctgcgtg agggtagact ggaagtcatc 6840 catgtccaca aagcggtggt atgcgcccgt gttgatggtg taagtgcagt tggccataac 6900 ggaccagtta acggtctggt gacccggctg cgagagctcg gtgtacctga gacgcgagta 6960 agccctcgag tcaaatacgt agtcgttgca agtccgcacc aggtactggt atcccaccaa 7020 aaagtgcggc ggcggctggc ggtagagggg ccagcgtagg gtggccgggg ctccgggggc 7080 gagatcttcc aacataaggc gatgatatcc gtagatgtac ctggacatcc aggtgatgcc 7140 ggcggcggtg gtggaggcgc gcggaaagtc gcggacgcgg ttccagatgt tgcgcagcgg 7200 caaaaagtgc tccatggtcg ggacgctctg gccggtcagg cgcgcgcaat cgttgacgct 7260 ctaccgtgca aaaggagagc ctgtaagcgg gcactcttcc gtggtctggt ggataaattc 7320 gcaagggtat catggcggac gaccggggtt cgagccccgt atccggccgt ccgccgtgat 7380 ccatgcggtt accgcccgcg tgtcgaaccc aggtgtgcga cgtcagacaa cgggggagtg 7440 ctccttttgg cttccttcca ggcgcggcgg ctgctgcgct agcttttttg gccactggcc 7500 gcgcgcagcg taagcggtta ggctggaaag cgaaagcatt aagtggctcg ctccctgtag 7560 ccggagggtt attttccaag ggttgagtcg cgggaccccc ggttcgagtc tcggaccggc 7620 cggactgcgg cgaacggggg tttgcctccc cgtcatgcaa gaccccgctt gcaaattcct 7680 ccggaaacag ggacgagccc cttttttgct tttcccagat gcatccggtg ctgcggcaga 7740 tgcgcccccc tcctcagcag cggcaagagc aagagcagcg gcagacatgc agggcaccct 7800 cccctcctcc taccgcgtca ggaggggcga catccgcggt tgacgcggca gcagatggtg 7860 attacgaacc cccgcggcgc cgggcccggc actacctgga cttggaggag ggcgagggcc 7920 tggcgcggct aggagcgccc tctcctgagc ggtacccaag ggtgcagctg aagcgtgata 7980 cgcgtgaggc gtacgtgccg cggcagaacc tgtttcgcga ccgcgaggga gaggagcccg 8040 aggagatgcg ggatcgaaag ttccacgcag ggcgcgagct gcggcatggc ctgaatcgcg 8100 agcggttgct gcgcgaggag gactttgagc ccgacgcgcg aaccgggatt agtcccgcgc 8160 gcgcacacgt ggcggccgcc gacctggtaa ccgcatacga gcagacggtg aaccaggaga 8220 ttaactttca aaaaagcttt aacaaccacg tgcgtacgct tgtggcgcgc gaggaggtgg 8280 ctataggact gatgcatctg tgggactttg taagcgcgct ggagcaaaac ccaaatagca 8340 agccgctcat ggcgcagctg ttccttatag tgcagcacag cagggacaac gaggcattca 8400 gggatgcgct gctaaacata gtagagcccg agggccgctg gctgctcgat ttgataaaca 8460 tcctgcagag catagtggtg caggagcgca gcttgagcct ggctgacaag gtggccgcca 8520 tcaactattc catgcttagc ctgggcaagt tttacgcccg caagatatac catacccctt 8580 acgttcccat agacaaggag gtaaagatcg aggggttcta catgcgcatg gcgctgaagg 8640 tgcttacctt gagcgacgac ctgggcgttt atcgcaacga gcgcatccac aaggccgtga 8700 gcgtgagccg gcggcgcgag ctcagcgacc gcgagctgat gcacagcctg caaagggccc 8760 tggctggcac gggcagcggc gatagagagg ccgagtccta ctttgacgcg ggcgctgacc 8820 tgcgctgggc cccaagccga cgcgccctgg aggcagctgg ggccggacct gggctggcgg 8880 tggcacccgc gcgcgctggc aacgtcggcg gcgtggagga atatgacgag gacgatgagt 8940 acgagccaga ggacggcgag tactaagcgg tgatgtttct gatcagatga tgcaagacgc 9000 aacggacccg gcggtgcggg cggcgctgca gagccagccg tccggcctta actccacgga 9060 cgactggcgc caggtcatgg accgcatcat gtcgctgact gcgcgcaatc ctgacgcgtt 9120 ccggcagcag ccgcaggcca accggctctc cgcaattctg gaagcggtgg tcccggcgcg 9180 cgcaaacccc acgcacgaga aggtgctggc gatcgtaaac gcgctggccg aaaacagggc 9240 catccggccc gacgaggccg gcctggtcta cgacgcgctg cttcagcgcg tggctcgtta 9300 caacagcggc aacgtgcaga ccaacctgga ccggctggtg ggggatgtgc gcgaggccgt 9360 ggcgcagcgt gagcgcgcgc agcagcaggg caacctgggc tccatggttg cactaaacgc 9420 cttcctgagt acacagcccg ccaacgtgcc gcggggacag gaggactaca ccaactttgt 9480 gagcgcactg cggctaatgg tgactgagac accgcaaagt gaggtgtacc agtctgggcc 9540 agactatttt ttccagacca gtagacaagg cctgcagacc gtaaacctga gccaggcttt 9600 caaaaacttg caggggctgt ggggggtgcg ggctcccaca ggcgaccgcg cgaccgtgtc 9660 tagcttgctg acgcccaact cgcgcctgtt gctgctgcta atagcgccct tcacggacag 9720 tggcagcgtg tcccgggaca catacctagg tcacttgctg acactgtacc gcgaggccat 9780 aggtcaggcg catgtggacg agcatacttt ccaggagatt acaagtgtca gccgcgcgct 9840 ggggcaggag gacacgggca gcctggaggc aaccctaaac tacctgctga ccaaccggcg 9900 gcagaagatc ccctcgttgc acagtttaaa cagcgaggag gagcgcattt tgcgctacgt 9960 gcagcagagc gtgagcctta acctgatgcg cgacggggta acgcccagcg tggcgctgga 10020 catgaccgcg cgcaacatgg aaccgggcat gtatgcctca aaccggccgt ttatcaaccg 10080 cctaatggac tacttgcatc gcgcggccgc cgtgaacccc gagtatttca ccaatgccat 10140 cttgaacccg cactggctac cgccccctgg tttctacacc gggggattcg aggtgcccga 10200 gggtaacgat ggattcctct gggacgacat agacgacagc gtgttttccc cgcaaccgca 10260 gaccctgcta gagttgcaac agcgcgagca ggcagaggcg gcgctgcgaa aggaaagctt 10320 ccgcaggcca agcagcttgt ccgatctagg cgctgcggcc ccgcggtcag atgctagtag 10380 cccatttcca agcttgatag ggtctcttac cagcactcgc accacccgcc cgcgcctgct 10440 gggcgaggag gagtacctaa acaactcgct gctgcagccg cagcgcgaaa aaaacctgcc 10500 tccggcattt cccaacaacg ggatagagag cctagtggac aagatgagta gatggaagac 10560 gtacgcgcag gagcacaggg acgtgccagg cccgcgcccg cccacccgtc gtcaaaggca 10620 cgaccgtcag cggggtctgg tgtgggagga cgatgactcg gcagacgaca gcagcgtcct 10680 ggatttggga gggagtggca acccgtttgc gcaccttcgc cccaggctgg ggagaatgtt 10740 ttaaaaaaaa aaaagcatga tgcaaaataa aaaactcacc aaggccatgg caccgagcgt 10800 tggttttctt gtattcccct tagtatgcgg cgcgcggcga tgtatgagga aggtcctcct 10860 ccctcctacg agagtgtggt gagcgcggcg ccagtggcgg cggcgctggg ttctcccttc 10920 gatgctcccc tggacccgcc gtttgtgcct ccgcggtacc tgcggcctac cggggggaga 10980 aacagcatcc gttactctga gttggcaccc ctattcgaca ccacccgtgt gtacctggtg 11040 gacaacaagt caacggatgt ggcatccctg aactaccaga acgaccacag caactttctg 11100 accacggtca ttcaaaacaa tgactacagc ccgggggagg caagcacaca gaccatcaat 11160 cttgacgacc ggtcgcactg gggcggcgac ctgaaaacca tcctgcatac caacatgcca 11220 aatgtgaacg agttcatgtt taccaataag tttaaggcgc gggtgatggt gtcgcgcttg 11280 cctactaagg acaatcaggt ggagctgaaa tacgagtggg tggagttcac gctgcccgag 11340 ggcaactact ccgagaccat gaccatagac cttatgaaca acgcgatcgt ggagcactac 11400 ttgaaagtgg gcagacagaa cggggttctg gaaagcgaca tcggggtaaa gtttgacacc 11460 cgcaacttca gactggggtt tgaccccgtc actggtcttg tcatgcctgg ggtatataca 11520 aacgaagcct tccatccaga catcattttg ctgccaggat gcggggtgga cttcacccac 11580 agccgcctga gcaacttgtt gggcatccgc aagcggcaac ccttccagga gggctttagg 11640 atcacctacg atgatctgga gggtggtaac attcccgcac tgttggatgt ggacgcctac 11700 caggcgagct tgaaagatga caccgaacag ggcgggggtg gcgcaggcgg cagcaacagc 11760 agtggcagcg gcgcggaaga gaactccaac gcggcagccg cggcaatgca gccggtggag 11820 gacatgaacg atcatgccat tcgcggcgac acctttgcca cacgggctga ggagaagcgc 11880 gctgaggccg aagcagcggc cgaagctgcc gcccccgctg cgcaacccga ggtcgagaag 11940 cctcagaaga aaccggtgat caaacccctg acagaggaca gcaagaaacg cagttacaac 12000 ctaataagca atgacagcac cttcacccag taccgcagct ggtaccttgc atacaactac 12060 ggcgaccctc agaccggaat ccgctcatgg accctgcttt gcactcctga cgtaacctgc 12120 ggctcggagc aggtctactg gtcgttgcca gacatgatgc aagaccccgt gaccttccgc 12180 tccacgcgcc agatcagcaa ctttccggtg gtgggcgccg agctgttgcc cgtgcactcc 12240 aagagcttct acaacgacca ggccgtctac tcccaactca tccgccagtt tacctctctg 12300 acccacgtgt tcaatcgctt tcccgagaac cagattttgg cgcgcccgcc agcccccacc 12360 atcaccaccg tcagtgaaaa cgttcctgct ctcacagatc acgggacgct accgctgcgc 12420 aacagcatcg gaggagtcca gcgagtgacc attactgacg ccagacgccg cacctgcccc 12480 tacgtttaca aggccctggg catagtctcg ccgcgcgtcc tatcgagccg cactttttga 12540 gcaagcatgt ccatccttat atcgcccagc aataacacag gctggggcct gcgcttccca 12600 agcaagatgt ttggcggggc caagaagcgc tccgaccaac acccagtgcg cgtgcgcggg 12660 cactaccgcg cgccctgggg cgcgcacaaa cgcggccgca ctgggcgcac caccgtcgat 12720 gacgccatcg acgcggtggt ggaggaggcg cgcaactaca cgcccacgcc gccaccagtg 12780 tccacagtgg acgcggccat tcagaccgtg gtgcgcggag cccggcgcta tgctaaaatg 12840 aagagacggc ggaggcgcgt agcacgtcgc caccgccgcc gacccggcac tgccgcccaa 12900 cgcgcggcgg cggccctgct taaccgcgca cgtcgcaccg gccgacgggc ggccatgcgg 12960 gccgctcgaa ggctggccgc gggtattgtc actgtgcccc ccaggtccag gcgacgagcg 13020 gccgccgcag cagccgcggc cattagtgct atgactcagg gtcgcagggg caacgtgtat 13080 tgggtgcgcg actcggttag cggcctgcgc gtgcccgtgc gcacccgccc cccgcgcaac 13140 tagattgcaa gaaaaaacta cttagactcg tactgttgta tgtatccagc ggcggcggcg 13200 cgcaacgaag ctatgtccaa gcgcaaaatc aaagaagaga tgctccaggt catcgcgccg 13260 gagatctatg gccccccgaa gaaggaagag caggattaca agccccgaaa gctaaagcgg 13320 gtcaaaaaga aaaagaaaga tgatgatgat gaacttgacg acgaggtgga actgctgcac 13380 gctaccgcgc ccaggcgacg ggtacagtgg aaaggtcgac gcgtaaaacg tgttttgcga 13440 cccggcacca ccgtagtctt tacgcccggt gagcgctcca cccgcaccta caagcgcgtg 13500 tatgatgagg tgtacggcga cgaggacctg cttgagcagg ccaacgagcg cctcggggag 13560 tttgcctacg gaaagcggca taaggacatg ctggcgttgc cgctggacga gggcaaccca 13620 acacctagcc taaagcccgt aacactgcag caggtgctgc ccgcgcttgc accgtccgaa 13680 gaaaagcgcg gcctaaagcg cgagtctggt gacttggcac ccaccgtgca gctgatggta 13740 cccaagcgcc agcgactgga agatgtcttg gaaaaaatga ccgtggaacc tgggctggag 13800 cccgaggtcc gcgtgcggcc aatcaagcag gtggcgccgg gactgggcgt gcagaccgtg 13860 gacgttcaga tacccactac cagtagcacc agtattgcca ccgccacaga gggcatggag 13920 acacaaacgt ccccggttgc ctcagcggtg gcggatgccg cggtgcaggc ggtcgctgcg 13980 gccgcgtcca agacctctac ggaggtgcaa acggacccgt ggatgtttcg cgtttcagcc 14040 ccccggcgcc cgcgcggttc gaggaagtac ggcgccgcca gcgcgctact gcccgaatat 14100 gccctacatc cttccattgc gcctaccccc ggctatcgtg gctacaccta ccgccccaga 14160 agacgagcaa ctacccgacg ccgaaccacc actggaaccc gccgccgccg tcgccgtcgc 14220 cagcccgtgc tggccccgat ttccgtgcgc agggtggctc gcgaaggagg caggaccctg 14280 gtgctgccaa cagcgcgcta ccaccccagc atcgtttaaa agccggtctt tgtggttctt 14340 gcagatatgg ccctcacctg ccgcctccgt ttcccggtgc cgggattccg aggaagaatg 14400 caccgtagga ggggcatggc cggccacggc ctgacgggcg gcatgcgtcg tgcgcaccac 14460 cggcggcggc gcgcgtcgca ccgtcgcatg cgcggcggta tcctgcccct ccttattcca 14520 ctgatcgccg cggcgattgg cgccgtgccc ggaattgcat ccgtggcctt gcaggcgcag 14580 agacactgat taaaaacaag ttgcatgtgg aaaaatcaaa ataaaaagtc tggactctca 14640 cgctcgcttg gtcctgtaac tattttgtag aatggaagac atcaactttg cgtctctggc 14700 cccgcgacac ggctcgcgcc cgttcatggg aaactggcaa gatatcggca ccagcaatat 14760 gagcggtggc gccttcagct ggggctcgct gtggagcggc attaaaaatt tcggttccac 14820 cgttaagaac tatggcagca aggcctggaa cagcagcaca ggccagatgc tgagggataa 14880 gttgaaagag caaaatttcc aacaaaaggt ggtagatggc ctggcctctg gcattagcgg 14940 ggtggtggac ctggccaacc aggcagtgca aaataagatt aacagtaagc ttgatccccg 15000 ccctcccgta gaggagcctc caccggccgt ggagacagtg tctccagagg ggcgtggcga 15060 aaagcgtccg cgccccgaca gggaagaaac tctggtgacg caaatagacg agcctccctc 15120 gtacgaggag gcactaaagc aaggcctgcc caccacccgt cccatcgcgc ccatggctac 15180 cggagtgctg ggccagcaca cacccgtaac gctggacctg cctccccccg ccgacaccca 15240 gcagaaacct gtgctgccag gcccgaccgc cgttgttgta acccgtccta gccgcgcgtc 15300 cctgcgccgc gccgccagcg gtccgcgatc gttgcggccc gtagccagtg gcaactggca 15360 aagcacactg aacagcatcg tgggtctggg ggtgcaatcc ctgaagcgcc gacgatgctt 15420 ctgaatagct aacgtgtcgt atgtgtgtca tgtatgcgtc catgtcgccg ccagaggagc 15480 tgctgagccg ccgcgcgccc gctttccaag atggctaccc cttcgatgat gccgcagtgg 15540 tcttacatgc acatctcggg ccaggacgcc tcggagtacc tgagccccgg gctggtgcag 15600 tttgcccgcg ccaccgagac gtacttcagc ctgaataaca agtttagaaa ccccacggtg 15660 gcgcctacgc acgacgtgac cacagaccgg tcccagcgtt tgacgctgcg gttcatccct 15720 gtggaccgtg aggatactgc gtactcgtac aaggcgcggt tcaccctagc tgtgggtgat 15780 aaccgtgtgc tggacatggc ttccacgtac tttgacatcc gcggcgtgct ggacaggggc 15840 cctactttta agccctactc tggcactgcc tacaacgccc tggctcccaa gggtgcccca 15900 aatccttgcg aatgggatga agctgctact gctcttgaaa taaacctaga agaagaggac 15960 gatgacaacg aagacgaagt agacgagcaa gctgagcagc aaaaaactca cgtatttggg 16020 caggcgcctt attctggtat aaatattaca aaggagggta ttcaaatagg tgtcgaaggt 16080 caaacaccta aatatgccga taaaacattt caacctgaac ctcaaatagg agaatctcag 16140 tggtacgaaa ctgaaattaa tcatgcagct gggagagtcc ttaaaaagac taccccaatg 16200 aaaccatgtt acggttcata tgcaaaaccc acaaatgaaa atggagggca aggcattctt 16260 gtaaagcaac aaaatggaaa gctagaaagt caagtggaaa tgcaattttt ctcaactact 16320 gaggcgaccg caggcaatgg tgataacttg actcctaaag tggtattgta cagtgaagat 16380 gtagatatag aaaccccaga cactcatatt tcttacatgc ccactattaa ggaaggtaac 16440 tcacgagaac taatgggcca acaatctatg cccaacaggc ctaattacat tgcttttagg 16500 gacaatttta ttggtctaat gtattacaac agcacgggta atatgggtgt tctggcgggc 16560 caagcatcgc agttgaatgc tgttgtagat ttgcaagaca gaaacacaga gctttcatac 16620 cagcttttgc ttgattccat tggtgataga accaggtact tttctatgtg gaatcaggct 16680 gttgacagct atgatccaga tgttagaatt attgaaaatc atggaactga agatgaactt 16740 ccaaattact gctttccact gggaggtgtg attaatacag agactcttac caaggtaaaa 16800 cctaaaacag gtcaggaaaa tggatgggaa aaagatgcta cagaattttc agataaaaat 16860 gaaataagag ttggaaataa ttttgccatg gaaatcaatc taaatgccaa cctgtggaga 16920 aatttcctgt actccaacat agcgctgtat ttgcccgaca agctaaagta cagtccttcc 16980 aacgtaaaaa tttctgataa cccaaacacc tacgactaca tgaacaagcg agtggtggct 17040 cccgggttag tggactgcta cattaacctt ggagcacgct ggtcccttga ctatatggac 17100 aacgtcaacc catttaacca ccaccgcaat gctggcctgc gctaccgctc aatgttgctg 17160 ggcaatggtc gctatgtgcc cttccacatc caggtgcctc agaagttctt tgccattaaa 17220 aacctccttc tcctgccggg ctcatacacc tacgagtgga acttcaggaa ggatgttaac 17280 atggttctgc agagctccct aggaaatgac ctaagggttg acggagccag cattaagttt 17340 gatagcattt gcctttacgc caccttcttc cccatggccc acaacaccgc ctccacgctt 17400 gaggccatgc ttagaaacga caccaacgac cagtccttta acgactatct ctccgccgcc 17460 aacatgctct accctatacc cgccaacgct accaacgtgc ccatatccat cccctcccgc 17520 aactgggcgg ctttccgcgg ctgggccttc acgcgcctta agactaagga aaccccatca 17580 ctgggctcgg gctacgaccc ttattacacc tactctggct ctatacccta cctagatgga 17640 accttttacc tcaaccacac ctttaagaag gtggccatta cctttgactc ttctgtcagc 17700 tggcctggca atgaccgcct gcttaccccc aacgagtttg aaattaagcg ctcagttgac 17760 ggggagggtt acaacgttgc ccagtgtaac atgaccaaag actggttcct ggtacaaatg 17820 ctagctaact acaacattgg ctaccagggc ttctatatcc cagagagcta caaggaccgc 17880 atgtactcct tctttagaaa cttccagccc atgagccgtc aggtggtgga tgatactaaa 17940 tacaaggact accaacaggt gggcatccta caccaacaca acaactctgg atttgttggc 18000 taccttgccc ccaccatgcg cgaaggacag gcctaccctg ctaacttccc ctatccgctt 18060 ataggcaaga ccgcagttga cagcattacc cagaaaaagt ttctttgcga tcgcaccctt 18120 tggcgcatcc cattctccag taactttatg tccatgggcg cactcacaga cctgggccaa 18180 aaccttctct acgccaactc cgcccacgcg ctagacatga cttttgaggt ggatcccatg 18240 gacgagccca cccttcttta tgttttgttt gaagtctttg acgtggtccg tgtgcaccgg 18300 ccgcaccgcg gcgtcatcga aaccgtgtac ctgcgcacgc ccttctcggc cggcaacgcc 18360 acaacataaa gaagcaagca acatcaacaa cagctgccgc catgggctcc agtgagcagg 18420 aactgaaagc cattgtcaaa gatcttggtt gtgggccata ttttttgggc acctatgaca 18480 agcgctttcc aggctttgtt tctccacaca agctcgcctg cgccatagtc aatacggccg 18540 gtcgcgagac tgggggcgta cactggatgg cctttgcctg gaacccgcac tcaaaaacat 18600 gctacctctt tgagcccttt ggcttttctg accagcgact caagcaggtt taccagtttg 18660 agtacgagtc actcctgcgc cgtagcgcca ttgcttcttc ccccgaccgc tgtataacgc 18720 tggaaaagtc cacccaaagc gtacaggggc ccaactcggc cgcctgtgga ctattctgct 18780 gcatgtttct ccacgccttt gccaactggc cccaaactcc catggatcac aaccccacca 18840 tgaaccttat taccggggta cccaactcca tgctcaacag tccccaggta cagcccaccc 18900 tgcgtcgcaa ccaggaacag ctctacagct tcctggagcg ccactcgccc tacttccgca 18960 gccacagtgc gcagattagg agcgccactt ctttttgtca cttgaaaaac atgtaaaaat 19020 aatgtactag agacactttc aataaaggca aatgctttta tttgtacact ctcgggtgat 19080 tatttacccc cacccttgcc gtctgcgccg tttaaaaatc aaaggggttc tgccgcgcat 19140 cgctatgcgc cactggcagg gacacgttgc gatactggtg tttagtgctc cacttaaact 19200 caggcacaac catccgcggc agctcggtga agttttcact ccacaggctg cgcaccatca 19260 ccaacgcgtt tagcaggtcg ggcgccgata tcttgaagtc gcagttgggg cctccgccct 19320 gcgcgcgcga gttgcgatac acagggttgc agcactggaa cactatcagc gccgggtggt 19380 gcacgctggc cagcacgctc ttgtcggaga tcagatccgc gtccaggtcc tccgcgttgc 19440 tcagggcgaa cggagtcaac tttggtagct gccttcccaa aaagggcgcg tgcccaggct 19500 ttgagttgca ctcgcaccgt agtggcatca aaaggtgacc gtgcccggtc tgggcgttag 19560 gatacagcgc ctgcataaaa gccttgatct gcttaaaagc cacctgagcc tttgcgcctt 19620 cagagaagaa catgccgcaa gacttgccgg aaaactgatt ggccggacag gccgcgtcgt 19680 gcacgcagca ccttgcgtcg gtgttggaga tctgcaccac atttcggccc caccggttct 19740 tcacgatctt ggccttgcta gactgctcct tcagcgcgcg ctgcccgttt tcgctcgtca 19800 catccatttc aatcacgtgc tccttattta tcataatgct tccgtgtaga cacttaagct 19860 cgccttcgat ctcagcgcag cggtgcagcc acaacgcgca gcccgtgggc tcgtgatgct 19920 tgtaggtcac ctctgcaaac gactgcaggt acgcctgcag gaatcgcccc atcatcgtca 19980 caaaggtctt gttgctggtg aaggtcagct gcaacccgcg gtgctcctcg ttcagccagg 20040 tcttgcatac ggccgccaga gcttccactt ggtcaggcag tagtttgaag ttcgccttta 20100 gatcgttatc cacgtggtac ttgtccatca gcgcgcgcgc agcctccatg cccttctccc 20160 acgcagacac gatcggcaca ctcagcgggt tcatcaccgt aatttcactt tccgcttcgc 20220 tgggctcttc ctcttcctct tgcgtccgca taccacgcgc cactgggtcg tcttcattca 20280 gccgccgcac tgtgcgctta cctcctttgc catgcttgat tagcaccggt gggttgctga 20340 aacccaccat ttgtagcgcc acatcttctc tttcttcctc gctgtccacg attacctctg 20400 gtgatggcgg gcgctcgggc ttgggagaag ggcgcttctt tttcttcttg ggcgcaatgg 20460 ccaaatccgc cgccgaggtc gatggccgcg ggctgggtgt gcgcggcacc agcgcgtctt 20520 gtgatgagtc ttcctcgtcc tcggactcga tacgccgcct catccgcttt tttgggggcg 20580 cccggggagg cggcggcgac ggggacgggg acgacacgtc ctccatggtt gggggacgtc 20640 gcgccgcacc gcgtccgcgc tcgggggtgg tttcgcgctg ctcctcttcc cgactggcca 20700 tttccttctc ctataggcag aaaaagatca tggagtcagt cgagaagaag gacagcctaa 20760 ccgccccctc tgagttcgcc accaccgcct ccaccgatgc cgccaacgcg cctaccacct 20820 tccccgtcga ggcacccccg cttgaggagg aggaagtgat tatcgagcag gacccaggtt 20880 ttgtaagcga agacgacgag gaccgctcag taccaacaga ggataaaaag caagaccagg 20940 acaacgcaga ggcaaacgag gaacaagtcg ggcgggggga cgaaaggcat ggcgactacc 21000 tagatgtggg agacgacgtg ctgttgaagc atctgcagcg ccagtgcgcc attatctgcg 21060 acgcgttgca agagcgcagc gatgtgcccc tcgccatagc ggatgtcagc cttgcctacg 21120 aacgccacct attctcaccg cgcgtacccc ccaaacgcca agaaaacggc acatgcgagc 21180 ccaacccgcg cctcaacttc taccccgtat ttgccgtgcc agaggtgctt gccacctatc 21240 acatcttttt ccaaaactgc aagatacccc tatcctgccg tgccaaccgc agccgagcgg 21300 acaagcagct ggccttgcgg cagggcgctg tcatacctga tatcgcctcg ctcaacgaag 21360 tgccaaaaat ctttgagggt cttggacgcg acgagaagcg cgcggcaaac gctctgcaac 21420 aggaaaacag cgaaaatgaa agtcactctg gagtgttggt ggaactcgag ggtgacaacg 21480 cgcgcctagc cgtactaaaa cgcagcatcg aggtcaccca ctttgcctac ccggcactta 21540 acctaccccc caaggtcatg agcacagtca tgagtgagct gatcgtgcgc cgtgcgcagc 21600 ccctggagag ggatgcaaat ttgcaagaac aaacagagga gggcctaccc gcagttggcg 21660 acgagcagct agcgcgctgg cttcaaacgc gcgagcctgc cgacttggag gagcgacgca 21720 aactaatgat ggccgcagtg ctcgttaccg tggagcttga gtgcatgcag cggttctttg 21780 ctgacccgga gatgcagcgc aagctagagg aaacattgca ctacaccttt cgacagggct 21840 acgtacgcca ggcctgcaag atctccaacg tggagctctg caacctggtc tcctaccttg 21900 gaattttgca cgaaaaccgc cttgggcaaa acgtgcttca ttccacgctc aagggcgagg 21960 cgcgccgcga ctacgtccgc gactgcgttt acttatttct atgctacacc tggcagacgg 22020 ccatgggcgt ttggcagcag tgcttggagg agtgcaacct caaggagctg cagaaactgc 22080 taaagcaaaa cttgaaggac ctatggacgg ccttcaacga gcgctccgtg gccgcgcacc 22140 tggcggacat cattttcccc gaacgcctgc ttaaaaccct gcaacagggt ctgccagact 22200 tcaccagtca aagcatgttg cagaacttta ggaactttat cctagagcgc tcaggaatct 22260 tgcccgccac ctgctgtgca cttcctagcg actttgtgcc cattaagtac cgcgaatgcc 22320 ctccgccgct ttggggccac tgctaccttc tgcagctagc caactacctt gcctaccact 22380 ctgacataat ggaagacgtg agcggtgacg gtctactgga gtgtcactgt cgctgcaacc 22440 tatgcacccc gcaccgctcc ctggtttgca attcgcagct gcttaacgaa agtcaaatta 22500 tcggtacctt tgagctgcag ggtccctcgc ctgacgaaaa gtccgcggct ccggggttga 22560 aactcactcc ggggctgtgg acgtcggctt accttcgcaa atttgtacct gaggactacc 22620 acgcccacga gattaggttc tacgaagacc aatcccgccc gccaaatgcg gagcttaccg 22680 cctgcgtcat tacccagggc cacattcttg gccaattgca agccatcaac aaagcccgcc 22740 aagagtttct gctacgaaag ggacgggggg tttacttgga cccccagtcc ggcgaggagc 22800 tcaacccaat ccccccgccg ccgcagccct atcagcagca gccgcgggcc cttgcttccc 22860 aggatggcac ccaaaaagaa gctgcagctg ccgccgccac ccacggacga ggaggaatac 22920 tgggacagtc aggcagagga ggttttggac gaggaggagg aggacatgat ggaagactgg 22980 gagagcctag acgaggaagc ttccgaggtc gaagaggtgt cagacgaaac accgtcaccc 23040 tcggtcgcat tcccctcgcc ggcgccccag aaatcggcaa ccggttccag catggctaca 23100 acctccgctc ctcaggcgcc gccggcactg cccgttcgcc gacccaaccg tagatgggac 23160 accactggaa ccagggccgg taagtccaag cagccgccgc cgttagccca agagcaacaa 23220 cagcgccaag gctaccgctc atggcgcggg cacaagaacg ccatagttgc ttgcttgcaa 23280 gactgtgggg gcaacatctc cttcgcccgc cgctttcttc tctaccatca cggcgtggcc 23340 ttcccccgta acatcctgca ttactaccgt catctctaca gcccatactg caccggcggc 23400 agcggcagcg gcagcaacag cagcggccac acagaagcaa aggcgaccgg atagcaagac 23460 tctgacaaag cccaagaaat ccacagcggc ggcagcagca ggaggaggag cgctgcgtct 23520 ggcgcccaac gaacccgtat cgacccgcga gcttagaaac aggatttttc ccactctgta 23580 tgctatattt caacagagca ggggccaaga acaagagctg aaaataaaaa acaggtctct 23640 gcgatccctc acccgcagct gcctgtatca caaaagcgaa gatcagcttc ggcgcacgct 23700 ggaagacgcg gaggctctct tcagtaaata ctgcgcgctg actcttaagg actagtttcg 23760 cgccctttct caaatttaag cgcgaaaact acgtcatctc cagcggccac acccggcgcc 23820 agcacctgtc gtcagcgcca ttatgagcaa ggaaattccc acgccctaca tgtggagtta 23880 ccagccacaa atgggacttg cggctggagc tgcccaagac tactcaaccc gaataaacta 23940 catgagcgcg ggaccccaca tgatatcccg ggtcaacgga atccgcgccc accgaaaccg 24000 aattctcttg gaacaggcgg ctattaccac cacacctcgt aataacctta atccccgtag 24060 ttggcccgct gccctggtgt accaggaaag tcccgctccc accactgtgg tacttcccag 24120 agacgcccag gccgaagttc agatgactaa ctcaggggcg cagcttgcgg gcggctttcg 24180 tcacagggtg cggtcgcccg ggcagggtat aactcacctg acaatcagag ggcgaggtat 24240 tcagctcaac gacgagtcgg tgagctcctc gcttggtctc cgtccggacg ggacatttca 24300 gatcggcggc gccggccgtc cttcattcac gcctcgtcag gcaatcctaa ctctgcagac 24360 ctcgtcctct gagccgcgct ctggaggcat tggaactctg caatttattg aggagtttgt 24420 gccatcggtc tactttaacc ccttctcggg acctcccggc cactatccgg atcaatttat 24480 tcctaacttt gacgcggtaa aggactcggc ggacggctac gactgaatgt taagtggaga 24540 ggcagagcaa ctgcgcctga aacacctggt ccactgtcgc cgccacaagt gctttgcccg 24600 cgactccggt gagttttgct actttgaatt gcccgaggat catatcgagg gcccggcgca 24660 cggcgtccgg cttaccgccc agggagagct tgcccgtagc ctgattcggg agtttaccca 24720 gcgccccctg ctagttgagc gggacagggg accctgtgtt ctcactgtga tttgcaactg 24780 tcctaacctt ggattacatc aagatctttg ttgccatctc tgtgctgagt ataataaata 24840 cagaaattaa aatatactgg ggctcctatc gccatcctgt aaacgccacc gtcttcaccc 24900 gcccaagcaa accaaggcga accttacctg gtacttttaa catctctccc tctgtgattt 24960 acaacagttt caacccagac ggagtgagtc tacgagagaa cctctccgag ctcagctact 25020 ccatcagaaa aaacaccacc ctccttacct gccgggaacg tacgagtgcg tcaccggccg 25080 ctgcaccaca cctaccgcct gaccgtaaac cagacttttt ccggacagac ctcaataact 25140 ctgtttacca gaacaggagg tgagcttaga aaacccttag ggtattaggc caaaggcgca 25200 gctactgtgg ggtttatgaa caattcaagc aactctacgg gctattctaa ttcaggtttc 25260 tctaatcggg gttggggtta ttctctgtct tgtgattctc tttattctta tactaacgct 25320 tctctgccta aggctcgccg cctgctgtgt gcacatttgc atttattgtc agctttttaa 25380 acgctggggt cgccacccaa gatgattagg tacataatcc taggtttact cacccttgcg 25440 tcagcccacg gtaccaccca aaaggtggat tttaaggagc cagcctgtaa tgttacattc 25500 gcagctgaag ctaatgagtg caccactctt ataaaatgca ccacagaaca tgaaaagctg 25560 cttattcgcc acaaaaacaa aattggcaag tatgctgttt atgctatttg gcagccaggt 25620 gacactacag agtataatgt tacagttttc cagggtaaaa gtcataaaac ttttatgtat 25680 acttttccat tttatgaaat gtgcgacatt accatgtaca tgagcaaaca gtataagttg 25740 tggcccccac aaaattgtgt ggaaaacact ggcactttct gctgcactgc tatgctaatt 25800 acagtgctcg ctttggtctg taccctactc tatattaaat acaaaagcag acgcagcttt 25860 attgaggaaa agaaaatgcc ttaatttact aagttacaaa gctaatgtca ccactaactg 25920 ctttactcgc tgcttgcaaa acaaattcaa aaagttagca ttataattag aataggattt 25980 aaaccccccg gtcatttcct gctcaatacc attcccctga acaattgact ctatgtggga 26040 tatgctccag cgctacaacc ttgaagtcag gcttcctgga tgtcagcatc tgactttggc 26100 cagcacctgt cccgcggatt tgttccagtc caactacagc gacccaccct aacagagatg 26160 accaacacaa ccaacgcggc cgccgctacc ggacttacat ctaccacaaa tacaccccaa 26220 gtttctgcct ttgtcaataa ctgggataac ttgggcatgt ggtggttctc catagcgctt 26280 atgtttgtat gccttattat tatgtggctc atctgctgcc taaagcgcaa acgcgcccga 26340 ccacccatct atagtcccat cattgtgcta cacccaaaca atgatggaat ccatagattg 26400 gacggactga aacacatgtt cttttctctt acagtatgat taaatgagac atgattcctc 26460 gagtttttat attactgacc cttgttgcgc ttttttgtgc gtgctccaca ttggctgcgg 26520 tttctcacat cgaagtagac tgcattccag ccttcacagt ctatttgctt tacggatttg 26580 tcaccctcac gctcatctgc agcctcatca ctgtggtcat cgcctttatc cagtgcattg 26640 actgggtctg tgtgcgcttt gcatatctca gacaccatcc ccagtacagg gacaggacta 26700 tagctgagct tcttagaaat ggacggaatt attacagagc agcgcctgct agaaagacgc 26760 agggcagcgg ccgagcaaca gcgcatgaat caagagctcc aagacatggt taacttgcac 26820 cagtgcaaaa ggggtatctt ttgtctggta aagcaggcca aagtcaccta cgacagtaat 26880 accaccggac accgccttag ctacaagttg ccaaccaagc gtcagaaatt ggtggtcatg 26940 gtgggagaaa agcccattac cataactcag cactcggtag aaaccgaagg ctgcattcac 27000 tcaccttgtc aaggacctga ggatctctgc acccttatta agaccctgtg cggtctcaaa 27060 gatcttattc cctttaacta ataaaaaaaa ataataaagc atcacttact taaaatcagt 27120 tagcaaattt ctgtccagtt tattcagcag cacctccttg ccctcctccc agctctggta 27180 ttgcagcttc ctcctggctg caaactttct ccacaatcta aatggaatgt cagtttcctc 27240 ctgttcctgt ccatccgcac ccactatctt catgttgttg cagatgaagc gcgcaagacc 27300 gtctgaagat accttcaacc ccgtgtatcc atatgacacg gaaaccggtc ctccaactgt 27360 gccttttctt actcctccct ttgtatcccc caatgggttt caagagagtc cccctggggt 27420 actctctttg cgcctatccg aacctctagt tacctccaat ggcatgcttg cgctcaaaat 27480 gggcaacggc ctctctctgg acgaggccgg caaccttacc tcccaaaatg taaccactgt 27540 gagcccacct ctcaaaaaaa ccaagtcaaa cataaacctg gaaatatctg cacccctcac 27600 agttacctca gaagccctaa ctgtggctgc cgccgcacct ctaatggtcg cgggcaacac 27660 actcaccatg caatcacagg ccccgctaac cgtgcacgac tccaaactta gcattgccac 27720 ccaaggaccc ctcacagtgt cagaaggaaa gctagccctg caaacatcag gccccctcac 27780 caccaccgat agcagtaccc ttactatcac tgcctcaccc cctctaacta ctgccactgg 27840 tagcttgggc attgacttga aagagcccat ttatacacaa aatggaaaac taggactaaa 27900 gtacggggct cctttgcatg taacagacga cctaaacact ttgaccgtag caactggtcc 27960 aggtgtgact attaataata cttccttgca aactaaagtt actggagcct tgggttttga 28020 ttcacaaggc aatatgcaac ttaatgtagc aggaggacta aggattgatt ctcaaaacag 28080 acgccttata cttgatgtta gttatccgtt tgatgctcaa aaccaactaa atctaagact 28140 aggacagggc cctcttttta taaactcagc ccacaacttg gatattaact acaacaaagg 28200 cctttacttg tttacagctt caaacaattc caaaaagctt gaggttaacc taagcactgc 28260 caaggggttg atgtttgacg ctacagccat agccattaat gcaggagatg ggcttgaatt 28320 tggttcacct aatgcaccaa acacaaatcc cctcaaaaca aaaattggcc atggcctaga 28380 atttgattca aacaaggcta tggttcctaa actaggaact ggccttagtt ttgacagcac 28440 aggtgccatt acagtaggaa acaaaaataa tgataagcta actttgtgga ccacaccagc 28500 tccatctcct aactgtagac taaatgcaga gaaagatgct aaactcactt tggtcttaac 28560 aaaatgtggc agtcaaatac ttgctacagt ttcagttttg gctgttaaag gcagtttggc 28620 tccaatatct ggaacagttc aaagtgctca tcttattata agatttgacg aaaatggagt 28680 gctactaaac aattccttcc tggacccaga atattggaac tttagaaatg gagatcttac 28740 tgaaggcaca gcctatacaa acgctgttgg atttatgcct aacctatcag cttatccaaa 28800 atctcacggt aaaactgcca aaagtaacat tgtcagtcaa gtttacttaa acggagacaa 28860 aactaaacct gtaacactaa ccattacact aaacggtaca caggaaacag gagacacaac 28920 tccaagtgca tactctatgt cattttcatg ggactggtct ggccacaact acattaatga 28980 aatatttgcc acatcctctt acactttttc atacattgcc caagaataaa gaatcgtttg 29040 tgttatgttt caacgtgttt atttttcaat tgcagaaaat ttcaagtcat ttttcattca 29100 gtagtatagc cccaccacca catagcttat acagatcacc gtaccttaat caaactcaca 29160 gaaccctagt attcaacctg ccacctccct cccaacacac agagtacaca gtcctttctc 29220 cccggctggc cttaaaaagc atcatatcat gggtaacaga catattctta ggtgttatat 29280 tccacacggt ttcctgtcga gccaaacgct catcagtgat attaataaac tccccgggca 29340 gctcacttaa gttcatgtcg ctgtccagct gctgagccac aggctgctgt ccaacttgcg 29400 gttgcttaac gggcggcgaa ggagaagtcc acgcctacat gggggtagag tcataatcgt 29460 gcatcaggat agggcggtgg tgctgcagca gcgcgcgaat aaactgctgc cgccgccgct 29520 ccgtcctgca ggaatacaac atggcagtgg tctcctcagc gatgattcgc accgcccgca 29580 gcataaggcg ccttgtcctc cgggcacagc agcgcaccct gatctcactt aaatcagcac 29640 agtaactgca gcacagcacc acaatattgt tcaaaatccc acagtgcaag gcgctgtatc 29700 caaagctcat ggcggggacc acagaaccca cgtggccatc ataccacaag cgcaggtaga 29760 ttaagtggcg acccctcata aacacgctgg acataaacat tacctctttt ggcatgttgt 29820 aattcaccac ctcccggtac catataaacc tctgattaaa catggcgcca tccaccacca 29880 tcctaaacca gctggccaaa acctgcccgc cggctataca ctgcagggaa ccgggactgg 29940 aacaatgaca gtggagagcc caggactcgt aaccatggat catcatgctc gtcatgatat 30000 caatgttggc acaacacagg cacacgtgca tacacttcct caggattaca agctcctccc 30060 gcgttagaac catatcccag ggaacaaccc attcctgaat cagcgtaaat cccacactgc 30120 agggaagacc tcgcacgtaa ctcacgttgt gcattgtcaa agtgttacat tcgggcagca 30180 gcggatgatc ctccagtatg gtagcgcggg tttctgtctc aaaaggaggt agacgatccc 30240 tactgtacgg agtgcgccga gacaaccgag atcgtgttgg tcgtagtgtc atgccaaatg 30300 gaacgccgga cgtagtcata tttcctgaag caaaaccagg tgcgggcgtg acaaacagat 30360 ctgcgtctcc ggtctcgccg cttagatcgc tctgtgtagt agttgtagta tatccactct 30420 ctcaaagcat ccaggcgccc cctggcttcg ggttctatgt aaactccttc atgcgccgct 30480 gccctgataa catccaccac cgcagaataa gccacaccca gccaacctac acattcgttc 30540 tgcgagtcac acacgggagg agcgggaaga gctggaagaa ccatgttttt ttttttattc 30600 caaaagatta tccaaaacct caaaatgaag atctattaag tgaacgcgct cccctccggt 30660 ggcgtggtca aactctacag ccaaagaaca gataatggca tttgtaagat gttgcacaat 30720 ggcttccaaa aggcaaacgg ccctcacgtc caagtggacg taaaggctaa acccttcagg 30780 gtgaatctcc tctataaaca ttccagcacc ttcaaccatg cccaaataat tctcatctcg 30840 ccaccttctc aatatatctc taagcaaatc ccgaatatta agtccggcca ttgtaaaaat 30900 ctgctccaga gcgccctcca ccttcagcct caagcagcga atcatgattg caaaaattca 30960 ggttcctcac agacctgtat aagattcaaa agcggaacat taacaaaaat accgcgatcc 31020 cgtaggtccc ttcgcagggc cagctgaaca taatcgtgca ggtctgcacg gaccagcgcg 31080 gccacttccc cgccaggaac cttgacaaaa gaacccacac tgattatgac acgcatactc 31140 ggagctatgc taaccagcgt agccccgatg taagctttgt tgcatgggcg gcgatataaa 31200 atgcaaggtg ctgctcaaaa aatcaggcaa agcctcgcgc aaaaaagaaa gcacatcgta 31260 gtcatgctca tgcagataaa ggcaggtaag ctccggaacc accacagaaa aagacaccat 31320 ttttctctca aacatgtctg cgggtttctg cataaacaca aaataaaata acaaaaaaac 31380 atttaaacat tagaagcctg tcttacaaca ggaaaaacaa cccttataag cataagacgg 31440 actacggcca tgccggcgtg accgtaaaaa aactggtcac cgtgattaaa aagcaccacc 31500 gacagctcct cggtcatgtc cggagtcata atgtaagact cggtaaacac atcaggttga 31560 ttcatcggtc agtgctaaaa agcgaccgaa atagcccggg ggaatacata cccgcaggcg 31620 tagagacaac attacagccc ccataggagg tataacaaaa ttaataggag agaaaaacac 31680 ataaacacct gaaaaaccct cctgcctagg caaaatagca ccctcccgct ccagaacaac 31740 atacagcgct tcacagcggc agcctaacag tcagccttac cagtaaaaaa gaaaacctat 31800 taaaaaaaca ccactcgaca cggcaccagc tcaatcagtc acagtgtaaa aaagggccaa 31860 gtgcagagcg agtatatata ggactaaaaa atgacgtaac ggttaaagtc cacaaaaaac 31920 acccagaaaa ccgcacgcga acctacgccc agaaacgaaa gccaaaaaac ccacaacttc 31980 ctcaaatcgt cacttccgtt ttcccacgtt acgtaacttc ccattttaag aaaactacaa 32040 ttcccaacac atacaagtta ctccgcccta aaacctacgt cacccgcccc gttcccacgc 32100 cccgcgccac gtcacaaact ccaccccctc attatcatat tggcttcaat ccaaaataag 32160 gtatat 32166 (訂正の理由1) 段落「0040」中、「を配列番号:6に示す。」および「(配列番号:9
)」の点について 「配列表」中の対応する塩基配列およびアミノ酸配列の配列番号を明示するた
めの補正であり、誤訳訂正3の手続後においては、一般補正でも対応可能な補正
事項である。 (訂正の理由2) 段落「0279」中、「(配列番号:10および配列番号:11)」の点に
ついて 「配列表」中の対応する塩基配列およびアミノ酸配列の配列番号を明示するた
めの補正であり、誤訳訂正3の手続後においては、一般補正でも対応可能な補正
事項である。 (訂正の理由3) 段落「0342」中、「配列表」の点について 本件特許出願の願書に添付された明細書(以下、原文の明細書とも呼称する)
の対応する個所には、もともと「配列表」は記載されておらず、対応する塩基配
列およびアミノ酸配列が、原文の明細書の「発明の詳細な説明」の部分および図
面に分けて記載されていたところ、誤訳訂正前は、原文の明細書の翻訳文(以下
、明細書の翻訳文とも呼称する)の「発明の詳細な説明」の部分の段落「003
5」、段落「0036」、段落「0037」、段落「0038」、段落「003
9」、段落「0040」において、原文の明細書に記載されていた塩基配列およ
びアミノ酸配列のうちの一部を記載せず、代わりに、(配列番号:1)、(配列
番号:2)、(配列番号:3)、(配列番号:4)、(配列番号:5)、(配列
番号:6)との記載をそれぞれ設けていた。 明細書の翻訳文の「発明の詳細な説明」の部分の段落「0035」、段落「0
036」、段落「0037」、段落「0038」、段落「0039」、段落「0
040」において、長大な塩基配列およびアミノ酸配列を記載することは好まし
くないと判断し、該当箇所において、本件特許出願の国際段階で提出されている
はずの「配列表」に記載された塩基配列およびアミノ酸配列を援用しようと意図
したためである。 しかし、本件特許出願においては、国際段階で「配列表」を記録したフレキシ
ブルディスクが適式に提出されていなかったことが事後的に判明したため、本来
「配列表」が記載されるべき明細書の翻訳文の末尾に「配列表」を記載する目的
で、段落「0342」中に「配列表」を記載する誤訳訂正を行なう。 なお、原文の明細書においてもともと記載されていた位置に対応する、明細書
の翻訳文の「発明の詳細な説明」中の該当位置に、欠落した一部の塩基配列およ
びアミノ酸配列を記載する形で、誤訳訂正を行なうことも可能ではあるが、明細
書の翻訳文の「発明の詳細な説明」の部分の段落「0035」、段落「0036
」、段落「0037」、段落「0038」、段落「0039」、段落「0040
」において、長大な塩基配列およびアミノ酸配列を記載することは好ましくない
と思われるので、そのような形での誤訳訂正は行なわない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 C07K 14/47 4C084 35/02 16/18 4C087 C07K 14/47 19/00 4H045 16/18 C12N 1/15 19/00 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z C12Q 1/68 C12P 21/08 G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 5/00 A // C12P 21/08 A61K 37/02 (31)優先権主張番号 09/499,817 (32)優先日 平成12年2月8日(2000.2.8) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ワン,チアン アメリカ合衆国、38117 テネシー州、メ ンフィス、マグノリア・ドライブ、132 (72)発明者 リナルディー,オーガスティヌス アメリカ合衆国、38119 テネシー州、メ ンフィス、ノース・ローリング・オーク ス・ドライブ、5453 (72)発明者 メノン,レーマ アメリカ合衆国、38119 テネシー州、メ ンフィス、ウォルナット・ホール、1350、 コート・ナンバー・5 Fターム(参考) 2G045 AA40 BB03 BB20 CB01 CB17 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 DA37 FB02 FB03 4B024 AA01 AA12 BA80 CA04 CA11 CA12 DA02 DA03 EA02 HA11 HA17 4B063 QA13 QQ08 QQ43 QQ53 QR32 QR36 QR55 QR77 QS34 QX07 4B064 AG01 AG27 CA19 CC24 DA01 DA14 4B065 AA26X AA91X AA91Y AA93X AA93Y AB01 BA01 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA13 DC50 NA14 ZB261 ZB271 4C087 BC83 CA12 NA14 ZB26 ZB27 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 BA41 CA41 DA76 EA28 EA51 FA74

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞死に対する癌細胞の感受性を誘導するp−Hydeファ
    ミリーの哺乳動物p−Hydeタンパク質をコードし、かつ配列番号1、3、5
    、又は7に記載されたような核酸配列を含む、単離された核酸(その異型及び変
    異体を含む)。
  2. 【請求項2】 配列番号:1、3、5、又は7の核酸コーディング配列との
    少なくとも82%の類似性を有する核酸配列を有する、請求項1記載の単離され
    た核酸。
  3. 【請求項3】 配列番号:1、3、5、又は7の核酸コーディング配列との
    少なくとも85%の類似性を有する核酸配列を有する、請求項1記載の単離され
    た核酸。
  4. 【請求項4】 配列番号:1、3、5、又は7の核酸コーディング配列との
    少なくとも95%の類似性を有する核酸を有する、請求項1記載の単離された核
    酸。
  5. 【請求項5】 核酸断片が配列番号:7に記載されている、請求項1記載の
    単離された核酸。
  6. 【請求項6】 核酸断片が配列番号:8に記載されたようなアミノ酸断片を
    コードする、請求項1記載の単離された核酸。
  7. 【請求項7】 DNA又はRNAである、請求項1記載の単離された核酸。
  8. 【請求項8】 cDNA又はゲノミックDNAである、請求項2記載の単離
    された核酸。
  9. 【請求項9】 配列番号:2、4、又は6に記載されたような配列を有する
    アミノ酸配列をコードする、請求項1記載の単離された核酸。
  10. 【請求項10】 検出可能マーカーで標識されている、請求項1記載の単離
    された核酸。
  11. 【請求項11】 検出可能マーカーが、放射性マーカー、比色マーカー、発
    光マーカー、蛍光マーカー、又は金標識である、請求項10記載の単離された核
    酸。
  12. 【請求項12】 請求項1のヒトp−Hydeをコードする核酸の配列と特
    異的にハイブリダイズすることができる少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌ
    クレオチド。
  13. 【請求項13】 核酸がDNA又はRNAである、請求項12記載のオリゴ
    ヌクレオチド。
  14. 【請求項14】 検出可能マーカーで標識されている、請求項12記載のオ
    リゴヌクレオチド。
  15. 【請求項15】 放射性マーカー、比色マーカー、発光マーカー、蛍光マー
    カー、又は金標識である、請求項13記載のオリゴヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 請求項1の単離された核酸の配列と相補的な配列を有する
    核酸。
  17. 【請求項17】 請求項1の単離された核酸と特異的にハイブリダイズする
    ことができるアンチセンス分子。
  18. 【請求項18】 請求項1の単離された核酸を含むベクター。
  19. 【請求項19】 さらに、機能的にRNA転写のプロモーターを含むか、又
    は核酸と連結した発現因子を含む、請求項18記載のベクター。
  20. 【請求項20】 プロモーターが細菌、酵母、昆虫、又は哺乳動物のプロモ
    ーターを含む、請求項18記載のベクター。
  21. 【請求項21】 プラスミド、コスミド、酵母人工染色体(YAC)、BA
    C、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、P1、バクテリオ
    ファージ、又は真核生物ウイルスDNAである、請求項20記載のベクター。
  22. 【請求項22】 複製欠損性アデノウイルス5型発現ベクターである、請求
    項21記載のアデノウイルスベクター。
  23. 【請求項23】 ゲノムのE1及びE3領域に欠失を有し、かつp−Hyd
    eをコードする核酸、それらの対立遺伝子、断片、又は異型の、プロモーターの
    調節下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む、請求項22
    記載のアデノウイルスベクター。
  24. 【請求項24】 プロモーターがラウス肉腫ウイルスプロモーターである、
    請求項23記載のベクター。
  25. 【請求項25】 適当な宿主内に請求項18のベクターを含む、ポリペプチ
    ドの産生のための宿主ベクター系。
  26. 【請求項26】 適当な宿主が原核細胞又は真核細胞である、請求項25記
    載の宿主ベクター系。
  27. 【請求項27】 真核細胞が、酵母、昆虫、植物、又は哺乳動物の細胞であ
    る、請求項26記載の宿主ベクター系。
  28. 【請求項28】 ポリペプチドの産生を許容する適当な条件下で請求項18
    の宿主ベクター系を増殖させること、及びそのようにして産生されたポリペプチ
    ドを回収することを含む、ポリペプチドを作製するための方法。
  29. 【請求項29】 (a)適当な宿主細胞へ請求項18のベクターを導入する
    こと; (b)ポリペプチドを産生させるため、得られた細胞を培養すること; (c)工程(b)において産生されたポリペプチドを回収すること;及び (d)そのようにして回収されたポリペプチドを精製すること:を含む、精製さ
    れた形態でポリペプチドを得る方法。
  30. 【請求項30】 哺乳動物p−Hydeのアミノ酸配列を含むp−Hyde
    ファミリーポリペプチド。
  31. 【請求項31】 アミノ酸配列が配列番号:2、4、6、又は8に記載され
    ている、請求項30記載のポリペプチド。
  32. 【請求項32】 請求項30のポリペプチドを含む融合タンパク質又はキメ
    ラ。
  33. 【請求項33】 請求項30のポリペプチドと特異的に結合する抗体。
  34. 【請求項34】 モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体である、請求
    項33記載の抗体。
  35. 【請求項35】 ある量の請求項30のポリペプチドと、薬学的に有効な担
    体又は希釈剤とを含む薬学的組成物。
  36. 【請求項36】 請求項1の単離された核酸を含むトランスジェニック非ヒ
    ト哺乳動物。
  37. 【請求項37】 (a)対象から適切な核酸試料を得ること;及び (b)工程(a)からの核酸試料が、変異型p−Hydeをコードする核酸であ
    るか、又はそれに由来するか否かを決定することにより、対象がp−Hyde遺
    伝子の突然変異を保持するか否かを決定すること:を含む、対象がp−Hyde
    遺伝子の突然変異を保持するか否かを決定するための方法。
  38. 【請求項38】 工程(a)における核酸試料が、変異型p−Hydeをコ
    ードするDNAの転写物に相当するmRNAを含み、かつ工程(b)の決定が、 (i)mRNAとオリゴヌクレオチドとの結合を許容する条件下で、mRNAを
    請求項12のオリゴヌクレオチドと接触させ、複合体を形成させること; (ii)そのようにして形成した複合体を単離すること;及び (iii)単離された複合体内のmRNAを同定することにより、mRNAが変
    異型p−Hydeをコードする核酸であるか、又はそれに由来するか否かを決定
    すること:を含む、請求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 工程(b)の決定が、 (i)核酸試料及び単離された核酸の、別々の区別可能な核酸片への消化を許容
    する条件下で、工程(a)の核酸試料及び請求項1の単離された核酸を、制限酵
    素と接触させること; (ii)核酸片を単離すること;並びに (iii)核酸試料に由来する核酸片を、単離された核酸に由来する核酸片と比
    較することにより、核酸試料が、変異型p−Hydeをコードする核酸であるか
    、又はそれに由来するか否かを決定すること:を含む、請求項38記載の方法。
  40. 【請求項40】 ヒト対象由来の腫瘍試料を、該腫瘍内のp−Hyde遺伝
    子の体細胞性改変についてスクリーニングするための方法であって、該腫瘍試料
    由来のp−Hyde遺伝子、該腫瘍由来のp−Hyde RNA、及び該腫瘍試
    料由来のmRNAから作成されたp−Hyde cDNAからなる群より選択さ
    れる第1の配列を、該対象の非腫瘍試料由来のp−Hyde遺伝子、該非腫瘍試
    料由来のp−Hyde RNA、及び該非腫瘍試料由来のmRNAから作成され
    たp−Hyde cDNAからなる群より選択される第2の配列と比較し、その
    際、該腫瘍試料由来のp−Hyde遺伝子、p−Hyde RNA、又はp−H
    yde cDNAの配列の、該非腫瘍試料由来のp−Hyde遺伝子、p−Hy
    de RNA、又はp−Hyde cDNAの配列との差違を、該腫瘍試料内の
    p−Hyde遺伝子の体細胞性改変の指標とすることを含む方法。
  41. 【請求項41】 ヒト対象由来の腫瘍試料を、該腫瘍内のp−Hyde遺伝
    子の体細胞性改変の存在についてスクリーニングするための方法であって、ポリ
    ペプチド間の差違を分析するため、該対象由来の該腫瘍試料由来のp−Hyde
    ポリペプチドを、該対象由来の非腫瘍試料由来のp−Hydeポリペプチドと比
    較し、その際、該腫瘍試料由来のp−Hydeポリペプチドの、該非腫瘍試料由
    来のp−Hydeポリペプチドとの差違を、該腫瘍試料内のp−Hyde遺伝子
    の体細胞性改変の存在の指標とすることを含む方法であって、該比較が、(i)
    各試料内の全長ポリペプチドもしくは短縮ポリペプチドのいずれかを検出するこ
    と、又は(ii)改変されたp−Hydeポリペプチドのエピトープもしくは野
    生型p−Hydeポリペプチドのエピトープのいずれかと特異的に結合する抗体
    を各試料由来のp−Hydeポリペプチドと接触させ、抗体結合を検出すること
    、により実施される方法。
  42. 【請求項42】 (a)p−Hydeと化学的化合物との結合を許容する条
    件下で、p−Hydeを化学的化合物と接触させること; (b)化学的化合物とp−Hydeとの特異的結合を検出すること;及び (c)化学的化合物がp−Hydeを阻害するか否かを決定することにより、細
    胞死に対する感受性を誘導することができる化学的化合物を同定すること:を含
    む、細胞死に対する感受性を誘導することができる化学的化合物を同定するため
    の方法。
  43. 【請求項43】 細胞を得る工程、並びにゲノムのE1及びE3領域に欠失
    を有し、かつp−Hydeをコードする核酸のラウス肉腫ウイルスプロモーター
    の調節下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む複製欠損性
    アデノウイルス5型発現ベクターと、対象の細胞を接触させることにより、癌細
    胞の増殖を阻害する工程を含む、癌細胞の増殖を阻害する方法。
  44. 【請求項44】 1)対象から前立腺細胞の試料を得ること;2)ゲノムの
    E1及びE3領域に欠失を有し、かつp−Hyde cDNAのラウス肉腫ウイ
    ルスプロモーターの調節下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノム
    を含む複製欠損性アデノウイルス5型発現ベクターと、細胞を接触させること;
    並びに3)細胞を対象へ導入することにより、癌細胞の増殖を阻害すること:を
    含む、癌細胞の増殖を阻害する方法。
  45. 【請求項45】 ある量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p
    −Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパ
    ク質をコードする核酸を、癌細胞へ導入することにより、対象における癌細胞の
    増殖を抑制することを含む、対象における癌細胞の増殖を抑制する方法。
  46. 【請求項46】 治療に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする
    核酸、p−Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hyd
    eタンパク質をコードする核酸と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む
    薬学的組成物を対象へ投与することにより、対象における癌細胞の増殖を抑制す
    ることを含む、対象における癌細胞の増殖を抑制する方法。
  47. 【請求項47】 ある量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p
    −Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパ
    ク質をコードする核酸を、癌細胞へ導入することにより、アポトーシスに対する
    感受性を誘導することを含む、対象における癌細胞のアポトーシスに対する感受
    性を誘導する方法。
  48. 【請求項48】 治療に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする
    核酸、p−Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hyd
    eタンパク質をコードする核酸と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む
    薬学的組成物を対象へ投与することにより、アポトーシスに対する感受性を誘導
    することを含む、対象における癌細胞のアポトーシスに対する感受性を誘導する
    方法。
  49. 【請求項49】 治療的に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードす
    る核酸、p−Hydeタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hy
    deタンパク質をコードする核酸と、薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含
    む薬学的組成物を対象へ投与することにより、癌を有する対象を治療することを
    含む、癌を有する対象を治療する方法。
  50. 【請求項50】 1)放射線、化学療法、又はUV模倣薬と組み合わせられ
    た、治療的に有効な量の、p−Hydeタンパク質をコードする核酸、p−Hy
    deタンパク質の断片をコードする核酸、又は変異型p−Hydeタンパク質を
    コードする核酸と、2)薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む薬学的組成
    物を対象へ投与することにより、癌を有する対象を治療することを含む、癌を有
    する対象を治療する方法。
  51. 【請求項51】 治療に有効な量の、1)ゲノムのE1及びE3領域に欠失
    を有し、かつ全長センスp−HydecDNAのラウス肉腫ウイルスプロモータ
    ーの調節下での挿入をその領域内に有するアデノウイルスゲノムを含む複製欠損
    性アデノウイルス5型発現ベクターと、2)適当な担体又は希釈剤とを含む薬学
    的組成物を対象へ投与することにより、癌を有する対象を治療することを含む、
    癌を有する対象を治療する方法。
  52. 【請求項52】 癌が、黒色腫;リンパ腫;白血病;及び前立腺、結腸直腸
    、膵臓、***、脳、又は胃の癌腫:からなる群より選択される、請求項43〜5
    1記載の方法。
  53. 【請求項53】 薬学的組成物が、非経口、癌周囲、経粘膜、経皮、筋肉内
    、静脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、又は頭蓋内に投与される、請求項50
    記載の方法。
JP2000619819A 1999-04-29 2000-05-01 P−hydeファミリーの単離された核酸、p−hydeタンパク質、及び癌における細胞死の誘導に対する感受性を誘導する方法 Pending JP2003529321A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13160799P 1999-04-29 1999-04-29
US30245799A 1999-04-29 1999-04-29
US60/131,607 1999-04-29
US09/302,457 1999-04-29
US09/499,817 2000-02-08
US09/499,817 US7043009B1 (en) 2000-02-08 2000-02-08 Providing customer data to an automatic call distribution system agent
PCT/US2000/011456 WO2000071564A2 (en) 1999-04-29 2000-05-01 Isolated nucleic acids of the p-hyde family, p-hyde proteins, and methods of inducing susceptibility to induction of cell death in cancer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003529321A true JP2003529321A (ja) 2003-10-07
JP2003529321A5 JP2003529321A5 (ja) 2007-07-26

Family

ID=27384176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000619819A Pending JP2003529321A (ja) 1999-04-29 2000-05-01 P−hydeファミリーの単離された核酸、p−hydeタンパク質、及び癌における細胞死の誘導に対する感受性を誘導する方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1328151A4 (ja)
JP (1) JP2003529321A (ja)
AU (1) AU769889B2 (ja)
CA (1) CA2371828A1 (ja)
WO (1) WO2000071564A2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6835812B1 (en) 1999-04-29 2004-12-28 University Of Tennessee Research Corporation Human p-Hyde proteins
CN113106082B (zh) * 2021-05-27 2022-11-04 云南师范大学 动物粪便宏基因组来源的丙氨酸消旋酶及其制备和应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69635349T2 (de) * 1995-12-20 2006-07-20 Cerenis Nukleotidsequenzen, proteine, medikamente und diagnoseagentien zur anwendung in krebsbehandlung
EP1074617A3 (en) * 1999-07-29 2004-04-21 Research Association for Biotechnology Primers for synthesising full-length cDNA and their use
EP1254236A2 (en) * 2000-02-11 2002-11-06 Incyte Genomics, Inc. Drug metabolizing enzymes
EP1268526A4 (en) * 2000-03-24 2004-09-08 Fahri Saatcioglu NEW PROSTATE-SPECIFIC AND TESTIS-SPECIFIC NUCLEIC ACID MOLECULES, POLYPEPTIDES AND DIAGNOSTIC AND THERAPEUTIC PROCEDURES

Also Published As

Publication number Publication date
CA2371828A1 (en) 2000-11-30
AU6604600A (en) 2000-12-12
WO2000071564A2 (en) 2000-11-30
WO2000071564A8 (en) 2001-10-04
AU769889B2 (en) 2004-02-05
WO2000071564A3 (en) 2003-05-01
EP1328151A2 (en) 2003-07-23
EP1328151A4 (en) 2004-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7655778B2 (en) SISP-1, a novel p53 target gene and use thereof
Mizuki et al. Functional modules and expression of mouse p40 phox and p67phox, SH3‐domain‐containing proteins involved in the phagocyte NADPH oxidase complex
US20080220455A1 (en) p53-DEPENDENT APOPTOSIS-INDUCING PROTEIN AND METHOD OF SCREENING FOR APOPTOSIS REGULATOR
WO1997030108A1 (en) Characterized brca1 and brca2 proteins and screening and therapeutic methods based on characterized brca1 and brca2 proteins
BR9812717B1 (pt) vetor para expressar uma seqüência em uma célula de tumor, e, vetor para expressar uma seqüência heterológa em uma célula de tumor.
US20060228365A1 (en) Protein and gene involved in myocyte differentiation
JP4771576B2 (ja) Gasc1遺伝子
JP2003529321A (ja) P−hydeファミリーの単離された核酸、p−hydeタンパク質、及び癌における細胞死の誘導に対する感受性を誘導する方法
JP4336926B2 (ja) ヒトp51遺伝子及びその遺伝子産物
US6835812B1 (en) Human p-Hyde proteins
JP4936417B2 (ja) p53依存性新規アポトーシス関連タンパク質、およびアポトーシス調節剤のスクリーニング方法
US7214782B2 (en) Nucleic acid of novel human kinesin-related gene protein encoded by the nucleic acid peptide fragment thereof and anticancer agents comprising the nucleic acid and the like
JP4280878B2 (ja) Masl1遺伝子
WO2001018037A2 (en) A p53-induced protein with a death domain that can promote apoptosis
JP2000325087A (ja) Tsa2306遺伝子
JP4112976B2 (ja) Pca2501遺伝子
KR20050085881A (ko) 신규 단백질 및 그 용도
US20080145347A1 (en) p-Hyde sequences in the Rat
US20040235769A1 (en) Anti-tumor effects of prostage Carcinoma Tumor Antigen-1
JP4147058B2 (ja) 精神***病診断剤
JP4582896B2 (ja) K1遺伝子
JP2001025389A (ja) Tsa7005遺伝子
JP2003520593A (ja) アポプチン会合タンパク質
JP2001078772A (ja) Lunx遺伝子及び癌微小転移の検出法
US20050089858A1 (en) Salvador tumor suppressor gene

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070427

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100914