JP2003518626A - 主として非侵襲的な細胞収集技術と蛍光検出技術を用いたがんのスクリーニング方法 - Google Patents

主として非侵襲的な細胞収集技術と蛍光検出技術を用いたがんのスクリーニング方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明のがんのスクリーニング方法は、安全で、信頼性が高く、安価で、最小限に侵襲的な診断を可能にする。最初に、細胞を非侵襲的な手段または最小限に侵襲的な手段により収集する。収集された細胞が生存し続けるように該細胞を細胞培地に入れて保存する。培養細胞に5−ALAなどの化合物を導入する。導入された化合物と収集された細胞が相互作用するように、ある期間にわたって細胞をインキュベートする。次いで、細胞を蛍光顕微鏡下で調べる。この蛍光顕微鏡は、異常細胞が発する光の励起周波数と一致する特定周波数の光を発する。前悪性細胞および悪性細胞は、導入された化合物と特定周波数の相互作用に反応して蛍光を発するが、健康な正常細胞は通常、蛍光を発しない。必要に応じて、収集された細胞をフローサイトメーターに通過させて、蛍光を発する細胞をより容易に同定することができる。蛍光を発する細胞の有無に基づいて、がんに関する推定診断を行うことができる。細胞試料が十分に濃縮されている場合、セルソーターを使用する必要はなく、簡単に細胞試料を蛍光顕微鏡下で観察することができる。非侵襲的な細胞収集および最小限に侵襲的な収集のための特定の技術が開示される。これらの技術はいずれも患者の外傷を最小限にし、従来の生検処置で行われるような無理に組織を取り出すためのいかなる種類の切開も必要としない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明はがんのスクリーニング方法に関し、より詳細には、主として非侵襲的
な細胞収集技術および蛍光検出技術を用いて悪性細胞を確定的に同定する方法に
関する。
【0002】 背景技術 がんの検出および治療に用いられる先行技術の方法および機器が数多くある。
患者のがん組織を同定するために蛍光マーカーが用いられてきた。フローサイト
メトリー、ならびに組織試料内の悪性細胞を分離および計数する操作に関連する
先行技術の方法および機器もまた数多くある。がんのスクリーニングのための蛍
光検出の使用を開示する先行技術参考文献の一例に、Cercekらへの米国特
許第5,270,171号がある。この参考文献は、SCM(細胞質マトリック
ス構造反応性リンパ球による反応を刺激する1または複数の因子を同定、分離、
および精製する方法を教示している。このような精製された1または複数の因子
を用いると、SCMがんのスクリーニング検査が改善する。SCMは、少なくと
も9つのアミノ酸残基からなるペプチドである。このような残基は、がんに罹患
したドナーに由来するSCM反応性リンパ球の細胞内蛍光偏向値を少なくとも1
0%減少させる。SCM因子に特異的な抗体は、インビトロで増殖させたがん細
胞を検出することを含めて、このような因子を検出することができるイムノアッ
セイに有用である。SCM因子は、ドナーにおける悪性腫瘍の存在について、血
液試料および他の体液または細胞吸引液をスクリーニングするのに有用である。
悪性腫瘍の有無については、ドナーから得られたリンパ球を検査する方法も開示
されている。ドナー身体における悪性腫瘍の存在について、血液試料をスクリー
ニングするさらなる方法もまた開示されている。
【0003】 Hajekらへの米国特許第5,554,505号は、がん細胞などの細胞に
より示される形態と選択的な特徴または特性の両方を同定するための光学的なス
クリーニング方法および機器を開示している。細胞試料を、1または複数のセッ
トのマイクロスフェアと混合する。各セットのマイクロスフェアには反応物質が
結合しており、この反応物質は1または複数の種類のがん細胞上に存在し得る特
定の分子にマイクロスフェアを結合させる。細胞およびマイクロスフェアをスラ
イドに塗って塗抹標本にし、組織学用染色剤で染色し、光学的に観察して、種々
のセットのマイクロスフェアが結合したりしなかったりする細胞を同定する。異
なる細胞試料塗抹に対して特有の反応物質を備えた選択されたセットのマイクロ
スフェアを添加し、マイクロスフェアとの相互作用について試料塗抹を光学的に
スクリーニングすることにより、迅速ながんのスクリーニング方法が提供される
【0004】 Chuらへの米国特許第5,562,114号は、モノクローナル抗体を用い
た診断イムノアッセイ法を開示している。これらのモノクローナル抗体は、腺管
癌に関連する抗原を同定することが可能であり、診断および治療の両方に用いる
ことができる。より詳細には、この参考文献のモノクローナル抗体は、インビボ
で乳がん細胞を標的とすることができる。このモノクローナル抗体を精製し、放
射性化合物(例えば、放射性ヨウ素)で標識し、次いで、患者に静脈内投与する
。抗体を腫瘍部位に局在させた後、放射スキャニング、断層スキャニング、およ
び放射性核種スキャンニング技術により検出し、それによりがんの位置を決定す
ることができる。
【0005】 Jamiesonらへの米国特許第5,087,636号は、単核細胞集団に
おける悪性細胞を同定および破壊する方法を開示している。この方法は、骨髄細
胞または他の細胞からなる組成物と特定の化合物の緑色ポルフィリンを接触させ
るステップと、細胞組成物に、緑色ポルフィリンの蛍光を励起するのに有効な波
長の光を照射するステップと、次いで、蛍光を示す悪性腫瘍の有無を検出するス
テップを含む。この参考文献は、骨髄細胞を取り出し、分離し、治療に適切な濃
度まで洗浄および希釈し、インキュベートし、遠心分離し、照射光に暴露するス
テップも開示している。
【0006】 Dolphinらへの米国特許第5,308,608号および同第5,149
,708号は、標的組織とポルフィリン化合物を接触させ、該化合物を励起する
光を標的組織に照射した時に、標的となった生物学的物質の検出、光増感、また
は破壊に用いることができる特定の種類のポルフィリン化合物を開示している。
【0007】 Kennedyらへの米国特許第5,211,938号は、プロトポルフィリ
ンIX前駆体の光化学療法により悪性病変および非悪性病変を検出する方法を開
示している。病変においてプロトポルフィリンIX合成を誘導するのに十分な量
の5−アミノレブリン酸(5−ALA)を患者に投与し、続いて、処置された病
変を350〜640ナノメートルの範囲の光活性化光に暴露する。天然のプロト
ポルフィリンIXは、他の種類のポルフィリンで用いなければならない他の波長
の光と比べて簡単にヒト組織を通過する入射赤色光の範囲内(600〜700ナ
ノメートル)にある光により、活性化することができる。簡単に言うと、5−A
LAを用いると細胞蛍光の観察がより容易になり、また、プロトポルフィリンI
X前駆体の正常組織における半減期が他の一般的に用いられているポルフィリン
より非常に短いので、処置後の偶発的な皮膚の光毒性反応の危険性が著しく低下
する。
【0008】 蛍光を発する化合物を利用するフローサイトメトリーに関連する別の一連の参
考文献がある。このような先行技術の参考文献の1つとして、フルオロサイトメ
トリーにより試料中の急性白血病細胞の系譜を決定する方法を開示する、Ver
werらへの米国特許第5,605,805号が挙げられる。蛍光を利用したフ
ルオロサイトメトリーの他の例として、Crissmanらへの米国特許第5,
418,169号、Siztoらへの米国特許第5,556,764号、および
Bierreへの米国特許第5,627,040号が挙げられる。
【0009】 蛍光検出システムを利用したがんのスクリーニングに関連する現行の方法は、
特定の光周波数を患者の標的部位に送る特殊な性能を有する内視鏡などのインタ
ーベンション装置を使用することを必要とする。そのような内視鏡は、がんが疑
われる身体の標的部分に光を当てる。特定周波数で送られる光により、ある種類
の蛍光マーカー(例えば、特定周波数の光の観察中に、悪性細胞に光または蛍光
を発させるようにするポルフィリン)を前もって受けていた部位が明るくなる。
全ての場合において、身体への内視鏡の導入には、ある種類の鎮静剤または全身
麻酔剤もしくは局所麻酔剤が必要である。インターベンション装置を使用するこ
とで腫瘍の位置を特定したら、腫瘍の種類に応じて、光化学療法または他の治療
手段を使用することができる。しかしながら、実際の治療の前に、がんの確認検
査がなければならない。従って、適切な生検法により腫瘍を採取する必要が依然
としてある。一般的に、生検法でも、ある種類の鎮痛剤または麻酔剤が必要であ
る。従って、悪性腫瘍を確認する従来の方法には、少なくとも2回のインターベ
ンション外科的処置が必要な場合がある。
【0010】 前述の参考文献はどれも意図される目的に十分であるかもしれないが、これら
の発明の多くは、細胞試料を取り出すために患者を傷つけ得る外科手術を必要と
する。さらに、これらの参考文献の多くは、処置および診断を行うために複雑な
設備および特殊な医療専門技術を必要とする。従って、様々な細胞におけるがん
を検査することができ、患者の外傷を抑える非侵襲的または最小限に侵襲的な細
胞収集技術により達成することができ、実施に費用がかからず、かつ追加の検査
またはスクリーニングを行うことなく病理医、腫瘍医、または他の医師により確
定的に確認することができる、信頼性の高いがんのスクリーニングの技術または
方法が必要とされる。以下で説明する本発明は、特に、当業者に明らかな、これ
らの各利点を提供する。
【0011】 発明の開示 本発明は、非侵襲的または最小限に侵襲的な細胞収集技術および蛍光検出技術
を用いたがんのスクリーニング方法に関する。本明細書で使用され、特定の細胞
収集技術に適用される用語「非侵襲的」は、通常では身体に付着している細胞組
織を切り取るか、または引き剥がすなどにより組織を無理に取り出すことを伴わ
ない細胞収集を意味するものとする。以下でさらに述べるように、細胞診ブラシ
を用いた細胞収集技術は非侵襲的とみなされる。なぜなら、細胞診ブラシは取り
出そうとする組織標的部位と接触するが、身体から普通に剥脱または剥離する上
層の細胞を簡単に取り除くからである。従って、本発明の細胞収集技術に従って
用いられる細胞診ブラシは、組織を身体から切り取るか、または引き剥がす程度
まで組織をこすり取ることを伴わない。本明細書で使用され、本明細書に開示さ
れる他の細胞収集技術に適用される用語「最小限に侵襲的」は、標的細胞群にア
クセスするために何らかのインターベンション手段を必要とするが、このような
標的組織を実際に引き剥がすか、または切り取ることを必要せずに、身体から細
胞を取り出すことを意味するものとする。以下でさらに述べるように、最小限に
侵襲的な細胞収集技術として、内部標的組織にアクセスするために身体を貫通し
なければならない細いゲージの針またはカテーテルの使用が挙げられる。この最
小限に侵襲的な細胞収集技術は、特に、中枢神経系、腹腔、および胸腔に由来す
る細胞の収集で用いられる。身体のこれらの部位に由来する細胞は、組織を切り
取るか、または引き剥がすことにより収集されないが、最小限に侵襲的な手順で
アクセスすれば非侵襲的手段により収集される。
【0012】 従って、本発明の1つの態様によれば、細胞が非侵襲的手段によりヒト身体か
ら剥離されるか、または取り出される。肺系細胞を取り出す場合、患者を***ド
レナージが可能な***にして打診(手で叩くこと)を行う技術が開示される。胃
腸細胞を剥離する場合、前記技術には、最初に平衡電解溶液を経口投与して腸を
洗浄し、続いて、さらなる電解溶液を経口投与して細胞学的評価用の透明な肛門
***物を生じさせることによる洗浄細胞診が含まれる。口腔内の細胞は細胞診ブ
ラシで収集することができる。前立腺細胞を取り出す場合、医師は、管系により
精嚢および***管を通って尿道に運ばれる、含まれる液体を搾り出すように、前
立腺から「***を出す」。尿路細胞の場合、迅速な経口液体摂取と利尿薬(例え
ば、LasixTM)の使用により剥離することができる。子宮頚細胞および子宮
細胞試料を収集する場合にも細胞診ブラシを使用することができる。***細胞収
集の場合、乳頭の管の「栓」を溶解し重力に従って液体が流れ出るようにするS
eruminexTMなどの製品を用いて、***の管系の流れをよくすることがで
きる。以下の説明で、これらの特殊な非侵襲的細胞収集技術についてさらに十分
に詳述する。他の細胞種類の収集もまた以下で述べる。
【0013】 標的細胞を身体から取り出したら、標的細胞を所望の期間にわたって生かし続
けるために、温度を調節した(37℃)細胞培養液または培地に速やかに入れる
。大部分の細胞には、市販の細胞培地と同じ細胞輸送培地を使用する。一般的に
、水浴を用いて培養物を所望の温度に維持する。
【0014】 次いで、感光性化合物を細胞培養物に導入する。そのような化合物は、適量で
投与されると選択的に前悪性細胞および悪性細胞の中に入り、細胞内の(主とし
て核周囲にあるミトコンドリアの)「蛍光マーカー」として働く。本方法で用い
ることができる蛍光を発する化合物として、5−ALA、プロトポルフィリンI
X、テトラキスカルボキシ−フェニルポルフィン(TCPP)、ヘマトポルフィ
リン誘導体、フォトフリン、フォトフリンII、および前悪性細胞または悪性細
胞において蛍光を発することが当該技術分野で知られている他の化合物が挙げら
れる。TCPPについて、この化合物は、細胞外壁に見られる特殊な輸送機構を
介して生細胞の中に入る。TCPPは死細胞の中に入らず、このため生細胞培養
物が維持されることが重要である。TCPPは細胞内に入ると核周囲の領域に移
動し、ミトコンドリアとからみ合っているように見える。簡単に言うと、前記の
化合物を用いると、前悪性細胞または悪性細胞は、使用した特定の化合物の励起
周波数と一致する周波数の光に暴露された場合、蛍光を発するようになる。しか
しながら、通常、健康な細胞は蛍光を発しない。
【0015】 感光性化合物を細胞培養物に導入したら、調節された環境において特定の期間
にわたって該化合物を細胞組織と相互作用させる。このインキュベーション期間
の後、細胞が蛍光を発しているか観察するために蛍光顕微鏡を用いて細胞を検査
することができる。細胞に蛍光があれば悪性腫瘍の強い疑いがある。細胞培養液
から細胞を分離するのを助けるために、最初に、細胞培養物を遠心分離すること
ができる。細胞を生理食塩水に再懸濁し、少量をスライド上に置く。蛍光顕微鏡
下での最初の観察後、細胞が蛍光を発するのが発見されなかった場合、細胞をバ
ラバラにしてから、蛍光検出を利用したフローサイトメーターに通じて処理する
。これは、蛍光細胞を見落とさないようにするために行われる。細胞懸濁液の手
作業による検査は、何百万もの細胞を検査する必要があるのであまり正確でない
。フローサイトメーターにより、実質的に100%の精度で、何百万もの細胞か
らなるフィールドにおける1つの蛍光細胞を発見することができる。蛍光顕微鏡
およびフローサイトメーターは、使用する特定の化合物の励起周波数と一致する
光を供給する。例えば、TCPPの励起周波数は約380〜450ナノメートル
である。蛍光悪性細胞が蛍光顕微鏡で発見された場合、さらなる研究のために蛍
光悪性細胞を計数し、バラバラにすることもできる。インキュベーション後、細
胞試料を処理する必要はない。
【0016】 あるいは、細胞収集前に、前記の感光性化合物を患者に直接投与することがで
きる。5−ALAは、経口投与、局所投与、または(注射により)非経口投与す
ることができる。しかしながら、他の化合物は、局所投与するか、または注射に
より(非経口)投与しなければならない。細胞収集前の待機時間は、導入される
化合物に応じて2〜4時間である。化合物と標的細胞とが相互作用するのに十分
な時間をかけた後、非侵襲的または最小限に侵襲的な技術により患者から細胞を
剥離するか、または取り出すことができる。
【0017】 本発明の方法により、がんのスクリーニングのための迅速かつ信頼性の高い手
段が提供される。細胞収集のために非侵襲的または最小限に侵襲的な技術が用い
られるので、患者の外傷が減少すると共に、処置の費用が少なくなる。本発明の
方法は、化合物をエクスビボで導入する選択肢を提供するので、患者が日光に暴
露されることによる起こり得るいかなるアレルギー反応または光毒性反応の懸念
も無くす。さらに、組織生検を採取しないので、本発明の方法は、局所麻酔およ
び/または全身麻酔の投与につきまとう危険を無くす。前記の化合物を用いた細
胞マーキングは、健康な細胞と前悪性細胞または悪性細胞との識別に関する信頼
性が極めて高い。市販のフローサイトメーターおよび周辺装置を用いて、蛍光細
胞を分離、計数、および分析することができる。がんのスクリーニング手順の結
果は、悪性腫瘍の正確な状態をさらに確かめるために追加検査の実施を望む病理
医に送られる場合がある。悪性腫瘍の資料を作成するために、蛍光を発する細胞
の写真を撮ってもよい。これらの利点および他の利点を、詳細な説明および対応
する図面において以下でさらに十分に説明する。
【0018】 発明の詳細な説明 図1は、本発明の方法における主要なステップを示す。示すように、このプロ
セスは、細胞剥離/収集の非侵襲的な手段または最小限に侵襲的な手段10から
始まる。次いで、細胞を収集したら、ステップ12に示すように培地または細胞
輸送培地に入れる。この目的は、収集された細胞を身体から取り出した後に生か
し続けることである。従って、この中間ステップでさえも、細胞は、水浴または
他の手段を用いて約37℃に維持すべきである。次に、ステップ14として示す
ように、収集された細胞を、前悪性細胞および悪性細胞において蛍光を生じさせ
る化学物質に暴露する。前記のように、本発明で使用することが意図される化合
物として、5−ALA、プロトポルフィリンIX、TCPP、ヘマトポルフィリ
ン誘導体、フォトフリン、およびフォトフリンIIが挙げられるが、これに限定
されない。使用することができる他の可能性のある化合物として、ウロポルフィ
リン;コプロポルフィレン;テトラフェニルポルフィンスルホネート(TPPS
);およびテトラポルフェン(tetraporphen)(4,N−メチウル
ピリジル)(TMPP)が挙げられる。これらの化合物は適切な量で投与される
と、選択的に前悪性細胞および悪性細胞の中に入り、細胞内の(主として核周囲
にあるミトコンドリアの)蛍光マーカーとして働く。化合物TCPPが特に有用
である。この化合物は、Porphyrin Products,P.O.Bo
x 31,Logan,Utahより入手することができる。最もよく理解され
ているように、TCPPは、細胞外壁にある特殊な細胞輸送機構を介して生細胞
の中に入る。TCPPは死細胞の中には入らない。TCPPは細胞内に入ると核
周囲の領域に移動し、ミトコンドリアとからみ合うようになる。TCPPはパパ
ニコロースミアまたは他の同様の処置で用いられる染色剤ではない。従って、細
胞が死ぬ前に、この化合物を細胞蛍光標識に用いることが絶対必要である。化合
物をエクスビボで導入するのに好ましい化合物はTCPPである。
【0019】 培地での細胞の保存に関しては、市販の細胞培地を用いて細胞を生かし続ける
ことができる。これらの溶液は、栄養分と、導入された化学物質と細胞が効果的
に相互作用する能力を変化させ得る感染性生物に抵抗するように選択された抗生
物質とを含有している。細胞を身体から取り出した直後に栄養液または細胞輸送
培地に入れる。例えば、細胞試料を、10%ウシ血清、標準的な組織培養濃度の
ペニシリンおよびストレプトマイシンを添加した「ダルベッコ改変イーグル培地
」として知られる市販の培地に入れてもよい。この培地は細胞培養検査室におい
て周知であり、市販されているか、または技師が細胞培養検査室において処方す
ることができる。
【0020】 化学物質を細胞培養物に導入した後に、ステップ16に示すように、生細胞が
化合物を吸収すると共に化合物と相互作用する特定の期間にわたって培養物をイ
ンキュベートする。検査実験において、前悪性細胞および悪性細胞が化合物と相
互作用するためには、1〜4時間のインキュベーション時間が必要とされること
が分かっている。TCPPのインキュベーションの平均時間は1〜2時間である
。細胞を、水浴を用いることにより培養インキュベーターにおいて約37℃に維
持する。このインキュベーターは、水浴の周囲を包囲する5%二酸化炭素を含む
空気を利用してもよい。これらの細胞懸濁液は、非悪性細胞および(場合によっ
ては)悪性細胞の両方を含んでいる。正常細胞は細胞培養で生かし続けることが
困難であり、生かし続けようと注意を払っても身体から取り出してから通常7〜
10日で死ぬ。一方、悪性細胞は、細胞培養条件で通常数週間から数ヶ月間生き
続けることができる。この初期インキュベーション中に、化合物が細胞培養容器
に含まれる全ての細胞と確実に接触するように、細胞培養物を頻繁に攪拌するこ
とも望ましい。
【0021】 導入された化合物と培養物内の細胞が十分に相互作用した後、最初の観察のた
めに細胞を調製する必要がある。従って、細胞懸濁液を遠心管に入れ、細胞試料
を遠心分離する。細胞は、細胞の「ボタン」の形で遠心管の底に集まる。次いで
、細胞培地の液体を、液体の約10%を残して全て流し出すことにより除去する
。次いで、残っている細胞培地をピペットで除去し、細胞を生理食塩水の溶液に
再懸濁する。次いで、少量の再懸濁した細胞をピペットで取り出し(例えば、1
滴〜2滴)、スライドカバー付ガラススライドに置く。これらの調製の取り組み
をブロック18に大まかに示す。
【0022】 次いで、細胞を蛍光顕微鏡下で観察する。励起周波数と一致する光を供給する
ように蛍光顕微鏡を調整することができる。TCPPの場合、励起周波数は38
0〜400ナノメートルである。蛍光顕微鏡下で細胞を観察する技師は、可視赤
色光域の蛍光(約630ナノメートル)を発する細胞を探す。細胞を調べ、固有
蛍光を観察するために一致励起周波数を供給するステップをブロック20に示す
。TCPP以外の化合物を用いる場合、一致する励起周波数を供給するように蛍
光顕微鏡を調整し、固有蛍光を観察する。本発明の方法で使用することができる
市販の蛍光顕微鏡は数多くある。このような装置の製造業者の一部として、Ol
ympus、Nikon、およびKarl Zeissが挙げられる。細胞が蛍
光を発する場合、悪性腫瘍が存在することを示している。これを決定ポイント2
2に示す。次のステップは、ブロック23に示すように資料作成のための蛍光を
発する細胞のカラー写真撮影である。任意選択で長期細胞観察を行うことができ
、この場合、さらなる研究のために細胞を培地に戻す。これをブロック24に示
す。
【0023】 ブロック20において、蛍光顕微鏡下での最初の観察で蛍光を発する細胞が発
見されなかった場合、やはり決定ブロック22に示されるように、悪性細胞が存
在するか確かめるために細胞をさらなる分析にかける。蛍光顕微鏡を用いると観
察者は多数の悪性細胞を発見することができるが、これは蛍光を発する細胞を発
見するための絶対的な検査ではない。従って、これらの細胞をフローサイトメー
ターに通過させて、蛍光を発する細胞を発見し、計数してもよい。
【0024】 これをブロック25に示す。フローサイトメーターによる研究で蛍光を発する
細胞が明らかになった場合、これは悪性腫瘍が存在することを示している。次い
で、ブロック27に示すように、標本を蛍光活性化細胞選別のために調製するこ
とができる。蛍光活性化細胞選別(FACS)は、より簡単な観察のために、蛍
光を発する細胞の標本をさらに濃縮するために行われるものであり、フローサイ
トメーターに組み込むことができる追加機能である。蛍光活性化細胞選別は、特
定の細胞による蛍光の有無に基づいて行う。前述の化合物の1つを用いることに
より、前悪性細胞または悪性細胞は蛍光を発するが、非悪性細胞は蛍光を発しな
い。従って、蛍光活性化細胞選別は、非常に正確に、前悪性細胞および悪性細胞
と非悪性細胞を効果的に分離することができる。FACS研究が完了すると、蛍
光を発する細胞は蛍光を示さない残りの細胞から分離されている。次いで、この
蛍光を発する細胞の濃縮試料を蛍光顕微鏡下で観察し、写真撮影することができ
る。蛍光を発する細胞が1個しか存在しなくても、がんをスクリーニング診断す
る根拠となり得る。ブロック28に示すように、蛍光を発する細胞が発見されな
かった場合、悪性腫瘍なしとスクリーニング診断される。任意選択で、ブロック
25に示すように、蛍光を発する細胞の長期研究を行うこともできる。
【0025】 前記の手順は、FACS研究を行うステップについて説明したが、ブロック2
0での最初の観察により蛍光を発する細胞が発見されなかった場合、実際に悪性
腫瘍をスクリーニング診断することができるのは、細胞をフローサイトメーター
に通過させて、蛍光細胞が発見および計数された後であることが理解されるべき
である。前述のように、FACS研究を行う主な理由は、より小さな試料の大き
さに蛍光を発する細胞をさらに濃縮することである。濃縮しなければ、蛍光顕微
鏡下での細胞の発見および細胞の写真撮影は非常に困難であろう。
【0026】 以下で説明される最小限に侵襲的な/非侵襲的な方法により細胞を収集すると
、極めて多数の細胞を収集できることも理解されるべきである。例えば、以下で
説明する細胞診ブラシを用いて収集された、子宮頚から採取された標本は、平均
して約500万個の細胞の集まりである。500万個の細胞を注意深く手作業で
検査するのに数日かかるだろう。従って、このような多数の細胞が存在する場合
、ブロック20での最初の観察ステップは、数枚のスライドを使用して蛍光顕微
鏡で観察することにより行われる。蛍光を発する細胞が発見されなかった場合、
標本の残りをフローサイトメーターに通過させて処理することができる。所望で
あれば、FACSを行うこともできる。
【0027】 身体から採取された試料の大きさに応じて、蛍光顕微鏡下での最初の観察の前
でも、標本内の収集された細胞を標準的なフローサイトメーターで処理すること
ができる。多量の液体が細胞培養物に含まれる場合(例えば、子宮頚がんまたは
大腸がんのスクリーニングにおいて細胞を得る場合)、フローサイトメーターは
多量の細胞を非常に短時間で処理することができる。市販のフローサイトメータ
ーを使用することができる。このような装置の製造業者として、Coulter
、Becton−Dickenson、およびCytomationが挙げられ
る。当該技術分野でよく理解されているように、フローサイトメトリーは、個々
の細胞を溶液に懸濁し、次いで、細胞を一度に1個の細胞しか流れない管系に通
して移動させることを伴う。細胞は、細胞計数、全体の大きさに関する細胞測定
、および他のパラメーターを含む多数の測定を行うために、選択された異なる周
波数の光のレーザーが選択されるシステムのチャンバーを通過する。本発明の方
法に適用される場合、フローサイトメーターは、細胞試料において蛍光を発する
ために用いられた特定の化合物の励起周波数と一致する光を供給するレーザーを
選択する。この蛍光標識により、フローサイトメーターは、蛍光を発する細胞の
数を正確に計数することができる。蛍光を発する細胞と蛍光を発しない細胞を正
確に分離するために、FACSは行わなければならない。FACSは、フローサ
イトメーターを通過する各細胞の細胞表面を荷電(正電荷または負電荷)させる
ことを伴う。この荷電により、蛍光を発する細胞と蛍光を発しない細胞を分離す
る。従って、蛍光を発する細胞は、蛍光を発しない細胞とは別個の容器に入る。
前述のように、この蛍光を発する細胞の濃縮試料は蛍光顕微鏡下での観察をより
容易にし、蛍光を発する細胞の写真撮影をより容易にする。フローサイトメータ
ーの使用およびFACSを実施する追加ステップは、精巧かつかなり高価な装置
を使用することを必要とするので、大抵の場合、最初に、蛍光顕微鏡下で簡単に
観察することで蛍光を発する細胞を探し当てるのを試みることが望ましい。しか
しながら、本発明の方法は、フローサイトメーター、蛍光顕微鏡の使用またはF
ACSの実施に関して任意の特定の順番に制限されないことが理解されるべきで
ある。従って、本発明の精神および範囲内で、細胞試料を遠心分離した直後にF
ACSを行うことができると考えられる。しかしながら、実施される検査の大多
数ではがんが存在しないという結論に達するので、最初に細胞試料を手作業によ
り蛍光顕微鏡で観察することなく、直ぐにフローサイトメトリーに移行するか、
またはFACSを行うことは望ましくない。フローサイトメーターおよび蛍光活
性化セルソーターの性能は当業者に周知である。
【0028】 図1にやはり示すように、もう1つの選択肢として、蛍光を発する細胞を作成
するために、細胞収集前に化合物を患者に導入することにより所望の化合物を導
入することができる。この選択肢をブロック11に示す。前述のように、化合物
5−ALAを、経口、局所、または非経口で患者に導入することができる。記載
した他の化合物は、非経口または局所でしか投与することができない。
【0029】 さらに長期間観察するために、収集された細胞を培養することもできる。一般
的に、正常な非悪性細胞は、悪性細胞または腫瘍細胞と比較して非常に短い期間
しか生存しない。この収集された細胞の長期観察は、最初のスクリーニング診断
の確認検査として用いることができる。
【0030】 一般的に言って、個々の診療室には、蛍光顕微鏡も、細胞培養物中の細胞を分
析するために用いられる他の装置もない。従って、検査技師および医師が検査す
るために、細胞培養物は地域の検査室に輸送される。このような人たちは、従来
のパパニコロースミアの標準的なスクリーニングおよび他のがんのスクリーニン
グ手順を行う。
【0031】 Kennedyら,米国特許第5,211,938号に開示されるように、5
−ALAは、それ自体では蛍光マーカーでなく蛍光マーカー(すなわちプロトポ
ルフィリンIX)の前駆体である点で標準的なポルフィリンと比較して非常に異
なる化合物である。5−ALAは投与されると、細胞内の代謝経路に入り、ヘム
の中間前駆体であるPPIXに変換される。5−ALAは経口投与、局所投与し
てもよく、非経口投与により投与してもよい。5−ALAは実質的に全ての有核
細胞に吸収され、「ヘム」合成経路に直ぐに入り、最終的にPPIXに変換され
る。非悪性細胞では、このプロセスは、全てのPPIX形成を効果的に停止する
、生まれつき備わっている細胞フィードバック機構によりブロックされる。しか
しながら、悪性細胞および(多くの前悪性細胞に特徴的な)急速に細胞***して
いる細胞ではそのようなフィードバック機構が機能せず、かなりの量のPPIX
が生成される。5−ALAは、ミネソタ州セントルイス製造業者Sigma C
hemical Co.から入手することができる。現在、5−ALAは世界中
で試薬として販売されているが、USFDA(米国食品医薬品局)より認可され
た薬品としては販売されていない。しかしながら、5−ALAを光線療法に用い
る申請が進行中であるので、この状況は変わるかもしれない。
【0032】 フローサイトメーターを用いて蛍光を発する細胞を計数するだけでなく、細胞
の様々な寸法(細胞全径、核の大きさ、核に含まれるクロマチン物質、細胞質構
造(例えば、ミトコンドリア)などを含む)を測定することもできる。従って、
細胞全径に基づいて細胞を選別することができる。特定の大きさの細胞を計数し
、標本全体に含まれるこのような細胞を全て計数するようにフローサイトメータ
ーをプログラムすることもできる。様々な細胞懸濁液に含まれる多数の細胞から
任意の種類の細胞に関するデータを分類し、まとめるようにフローサイトメータ
ーをプログラムすることもできる。フローサイトメーターは細胞に関する他の高
度な研究、例えば、核のクロマチン含有量を測定する倍数性研究(2倍体細胞は
正確な数および大きさの染色体を有するが、異数体細胞は染色体の内容が著しく
変化している細胞である)を行うことができることも当業者に理解される。これ
らの非常に厳密な測定を、毎秒数千個の細胞の速度で行うことができる。
【0033】 場合によっては、収集された細胞をある程度、予め選択する必要がある。例え
ば、前述の収集技術に基づいて、細胞の塊またはシートの状態で一部の細胞を取
り出す。これらの細胞の塊またはシートを蛍光マーカーとして用いられる化合物
に完全に暴露するために、細胞を分離しなければならない。これらの細胞の塊ま
たはシートを、ある特定の酵素、キレート剤、および高速遠心分離による機械的
分離さえも用いて分離してから、その後、低粘度の溶液に希釈する実験手順が周
知である。これらの細胞を「解離」する方法は、細胞選別検査室において周知で
ある。
【0034】 蛍光を発する細胞を識別したら、訓練を積んだ病理医がさらに検査するために
保存することができる。最終的に、病理医が悪性腫瘍の存在について診断する。
収集された細胞が悪性であると決定された場合、(例えば、Kennedyら、
米国特許第5,211,938号に記載のように)先行技術の方法を用いて腫瘍
の位置を特定し腫瘍を除去してもよく、あるいは蛍光ガイド下で内視鏡および外
科用機器を用いる蛍光ガイド下内視鏡手術により腫瘍の位置を特定し腫瘍を除去
してもよい。腫瘍を除去するために切開手術が必要であると決定された場合、蛍
光を用いた手術をこうした状況で行うこともできる。医師は、調整された周波数
の光を送ることができるヘッドライトを使用し、他の光を発する機器(例えば、
照明内蔵の開創器、消息子、および解剖器具)を使用することもできる。
【0035】 本発明の方法は、身体の様々な表面(内面および外面)から普通に剥離する細
胞を主に利用する。従って、非侵襲的手段により細胞を取り出すので、過度に患
者を傷つけない。非侵襲的な細胞収集方法は、細胞が腫瘍塊の表面から解離する
のを促す。細胞は次いで前述のように収集および分析される。
【0036】 図2は、これらの非侵襲的な方法および最小限に侵襲的な方法に従って取り出
すことができる細胞の種類の組織図を示し、これらの種類の細胞を収集するため
に用いられる主要なステップまたは操作も示す。示すように、肺系30、前立腺
32、子宮頚/子宮部位34、***36、口腔部位38、尿路40、胃腸管42
、中枢神経系43、および種々のグループ45に由来する細胞を用いて細胞収集
10を行うことができる。
【0037】 剥離することができる特定の細胞は以下の通りである: 1.肺系30−気管、気管支、細気管支、および気胞 2.前立腺32−精嚢および***管 3.子宮頚/子宮部位34−子宮、子宮頚、および子宮腔細胞 4.***36−腺管癌細胞 5.口腔38−口(頬の内層、舌、口腔底および口蓋、歯肉、および咽喉を含む
)において曝されている全ての種類の細胞 6.尿路40−腎盂、腎杯、尿管、膀胱、および尿道 7.胃腸管42−食道、胃、小腸、および大腸(結腸) 8.中枢神経系43−脳室および髄膜 前述の大まかな細胞分類に加えて、非侵襲的または最小限に侵襲的な技術によ
り取り出すことができる身体の他の細胞がある。この種々のグループを、腹腔6
4に由来する細胞(例えば、肝臓、膵臓、卵巣の細胞、および他の腹腔細胞)な
らびに胸腔66に由来する細胞(例えば、胸腔穿刺細胞)を含むグループ45と
して示す。副鼻腔および鼻系68および耳道70の細胞もこの種々のグループに
含まれる。
【0038】 次に、以下で、各細胞群の非侵襲的および最小限に侵襲的な細胞収集技術にさ
らに詳細に注目した議論を行う。 ブロック44は、肺系30から細胞を収集する際に行われる主要な操作を示す
。示したように、非侵襲的な収集技術として、患者を***ドレナージが可能な体
位にして打診を行い、次いで、細胞が含まれる呼吸器の液体を***ドレナージに
より採取することが挙げられる。通常、痰それ自体には肺の気道の内層に由来す
る肺細胞(気管支細胞および気胞細胞)が含まれない。従って、***ドレナージ
と打診との併用により肺細胞を取り出して、細胞が含まれる液体(気管支細胞、
気胞細胞、および前述した他の細胞を含む)が生じるのを助ける。患者をベッド
または他の水平な面の端に臀部と足を水平にして座らせ、胸部と頭部を床に向け
て垂らす。この***ドレナージの***により、気胞、気管支、および気管からの
分泌物が重力により気管から口に流れることが可能になる。胸部全体への打診を
繰り返して、細胞を取り出し、気管から口に流れ続けるのを助ける。***ドレナ
ージ中に間を置いて咳をさせて、多数の細胞を収集することもできる。
【0039】 前立腺細胞の剥離32のためには、簡単に前立腺から「体液を出す」ことによ
り非侵襲的な収集方法を行う。これをブロック46に示す。医師は前立腺の状態
を調べるのに単に直腸指診を行うだけでよい。含まれる液体を搾り出すように前
立腺を押しつぶすことにより前立腺から***を出す。これらの液体は管系により
精嚢および***管を通って尿道に運ばれる。
【0040】 子宮頚細胞および子宮細胞の剥離34のためには、ステップ48に示すように
細胞診ブラシを用いて非侵襲的な収集を行うことができる。使用することができ
る子宮頚用収集ブラシの一例が本発明者の先願である米国特許第4,762,1
13号に開示されている。この特許で開示される細胞診ブラシは、必要な量の細
胞を収集する能力において標準的な細胞診ブラシより優れていることが分かって
いる。
【0041】 ***からの細胞の剥離36のためには、患者をうつ伏せにし、両方の***を診
察台の開口部に通して下に垂らす。これにより、両方の***は、診察台に通して
支えなしで垂れ下がることができる。次いで、「SeruminexTM」などの
製品を用いて***の管系の流れをよくすることができる。重力により、***の管
系に含まれる液体が乳頭の管を通って流れ出る。液体を取り出すのを促進するた
めに、授乳している母親が使用するような市販の搾乳器を使用することができる
。この非侵襲的な方法をブロック50に示す。
【0042】 口または咽喉部位から細胞を得るためには、疑わしい部位をこする細胞診ブラ
シを使用することができる。この非侵襲的をブロック52に示す。前述の子宮頚
用収集ブラシもまた、口および咽喉の細胞を取り出す際に使用するのに好都合で
ある。
【0043】 尿路からの細胞の剥離40のためには、迅速な経口液体摂取と利尿薬(例えば
、LasixTM)の投与により尿路の移行細胞内層から細胞を剥離する。尿道か
ら液体を収集し、さらに排尿によって液体を押し流すことができる。この非常に
迅速な流れは腎盂の段階で起こり、尿管、膀胱、および尿道まで続き、多量の細
胞を移動させる。次いで、細胞を収集し、遠心分離により濃縮し、細胞培養の細
胞輸送培地に保存することができる。この方法をブロック54に示す。
【0044】 胃腸管からの細胞の収集42のためには、最初に患者に平衡電解溶液を経口投
与することによる洗浄細胞診を利用する。この溶液は、腸内容排出を増大させる
薬物(例えば、ビスコジル(biscodyl)、コリテ(colyte)、お
よびゴリテリ(golytely))を含んでもよい。このように最初に電解溶
液を投与することにより腸がきれいに洗浄されて、糞便が除去される。次いで、
さらなる電解溶液を患者に経口投与して、細胞学的評価用の透明な肛門***物を
生じさせることができる。この透明な液体には数千個の細胞が含まれ、悪性腫瘍
が存在する場合、この多量の液体でがん細胞が押し流される。この技術をブロッ
ク56に示す。
【0045】 標準的な脊椎穿刺処置で用いられる注射器および針で脊椎管を「穿刺」するこ
とにより、中枢神経系からの細胞の収集43を行うことができる。従って、この
種の細胞収集には非侵襲的な細胞剥離手段は不可能である。この中枢神経系から
細胞を取り出す技術43をブロック72に示す。
【0046】 非侵襲的な手段は、胸腔66および腹腔64から細胞を取り出すことにも用い
ることができない。これらの種類の細胞を細胞収集する最小限に侵襲的な手段は
、注射器および針を用いることで、または腹腔洗浄カテーテルを用いることで達
成することができる。注射器と針または針に通して挿入されるカテーテルを腔内
に入れる。液体を腔内に導入して細胞を取り出し、次いで、細胞が含まれる液体
を収集するために腔から取り出す。これは、カテーテルを介した正常食塩溶液洗
浄(腹腔細胞の洗浄)を用いることを必要とする。必要に応じて、細胞を遠心分
離し、直ぐに細胞輸送培地に入れる。この技術を図2のブロック76として示す
【0047】 耳道70または鼻部位および副鼻腔通路68の細胞を剥離するためには、細胞
診ブラシを使用することができる。このブラシを耳または鼻に挿入し、標的部位
と接触させる。この方法を図2のブロック74に示す。前述の子宮頚用細胞診ブ
ラシを用いて、これらの部位から細胞を収集することもできる。
【0048】 要約すると、本発明の方法は、自覚症状のない患者における早期がんまたは後
期がんの検出に極めて有効である。本明細書に開示された細胞収集技術を用いる
と、患者を最小限に傷つけるだけで、最低の費用で、身体の実質的に全ての部位
からがんをスクリーニングすることができる。
【0049】 本発明の方法が標準的ながんのスクリーニング手順より優れている利点の非常
に明らかな一例は、前立腺がんのスクリーニングに関するものである。前立腺が
んのスクリーニングのための一般的な手順では、泌尿器科医が、前立腺の硬さが
増した部位を探すために前立腺を触診する直腸指診を行う。前立腺の硬い塊には
(結石、前感染による線維形成、嚢胞、および特定の前立腺部分への血液供給の
減少による梗塞を含む)非常に多くの他の原因がある。さらに、泌尿器科医は、
酸性ホスファターゼ(前立腺がんの存在下で上昇する可能性のある物質)濃度の
検査を指図してもよいし、前立腺特異的抗原(PSA)濃度の検査を指図しても
よい。骨転移の徴候があるか確かめるために、骨盤および腹部X線を用いてもよ
い。前立腺に疑わしい部位があるか確かめるために、超音波検査を用いてもよい
。前述の検査はどれも推定検査であるが、前立腺がんを絶対的に診断する検査は
ない。これらの検査を行った場合でも、前立腺におけるがん部位を発見するため
に針生検が何回か行われる。簡単に言うと、前述の手順は費用がかかり、患者を
傷つける場合があり、必ずしも早期診断を行えるとは限らない。それに比べると
、本発明の方法は比較的絶対的ながん診断法である。それでもなお病理医は本発
明のスクリーニング検査の結果に間違いがないと確かめたいかもしれないが、本
発明のスクリーニング検査により費用のかかる多くの手順はかなり排除され、初
期がん診断は大いに簡素化される。
【0050】 本発明を本発明の特定の態様に関して詳細に説明したが、本発明の精神および
範囲内で様々な他の変更が可能であることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の主要なステップを示す簡単なフローチャートであ
る。
【図2】 本発明の細胞収集技術に従って剥離または収集することができる
細胞の種類と、様々な細胞収集技術における主要なステップを示す組織図である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/483 G01N 33/483 C Fターム(参考) 2G043 AA03 BA16 CA03 DA02 EA01 FA02 GA07 GB21 KA02 KA05 LA01 2G045 AA24 AA26 CB01 CB02 CB03 CB04 CB14 CB30 FB12 4B063 QA01 QA19 QQ04 QR58 QR66 QS31 QX02 【要約の続き】 細胞収集および最小限に侵襲的な収集のための特定の技 術が開示される。これらの技術はいずれも患者の外傷を 最小限にし、従来の生検処置で行われるような無理に組 織を取り出すためのいかなる種類の切開も必要としな い。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 がんのスクリーニング方法であって、 ヒト身体から標的細胞を収集するステップと、 前記収集された細胞を細胞培地に入れるステップと、 前記収集された細胞に化合物を導入するステップと、 前記収集された細胞と前記化合物が十分に相互作用するように、前記収集され
    た細胞をインキュベートするステップと、 前記インキュベートするステップの間、十分な相互作用を確かなものにするた
    めに、前記収集された細胞の少なくとも一部を生かし続けるステップと、 前悪性細胞および悪性細胞が蛍光を発するように、前記収集された細胞を選択
    された範囲の周波数の光で刺激するステップと、 がんが存在することを示す蛍光が前記収集された細胞において生じたかどうか
    確かめるために、前記収集された細胞を観察するステップから成る方法。
  2. 【請求項2】 前記収集するステップが肺細胞を標的とし、 患者に胸部打診を行うステップと、 患者を***ドレナージが可能な***にして、細胞を収集するために肺系から口
    へ液体が流れるようにするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 肺細胞をさらに取り出すために、患者に咳をさせるステップ
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記収集するステップが前立腺細胞を標的とし、 直腸指診などにより前立腺から***を出すステップと、 尿道に存在するか、または排尿により押し流された液体を収集するステップを
    さらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記収集するステップが子宮/子宮頚細胞を標的とし、 疑わしい部位を細胞診ブラシでこすって、疑わしい部位から細胞を収集するス
    テップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記収集するステップが***細胞を標的とし、 患者を、***が支え無しで下に垂れるような***にするステップと、 ***の管系の流れをよくするステップと、 ***の管系から流れ出る***細胞を収集するステップをさらに含む、請求項1
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ***から液体を吸引して、***から細胞を取り出すのを促進
    するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記収集するステップが口腔細胞および咽喉部位の細胞を標
    的とし、 疑わしい部位を細胞診ブラシでこすって、疑わしい部位から細胞を収集するス
    テップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記収集するステップが尿路細胞を標的とし、 経口液体を、尿路の移行細胞内層から細胞を剥離する利尿薬と共に投与するス
    テップと、 尿道から出る液体を収集するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記収集するステップが胃腸管細胞を標的とし、 経口電解溶液を、腸内容排出を促して腸から糞便を取り除く薬物と共に投与す
    るステップと、 別の経口電解溶液を、腸内容排出を促して細胞を収集するための透明な肛門排
    泄物を生じさせる薬物と共に投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 前記収集するステップが中枢神経系細胞を標的とし、 脊柱の脊椎穿刺を行って、所望の中枢神経系細胞を取り出すステップをさらに
    含む、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記収集するステップが腹腔細胞を標的とし、 針またはカテーテルなどにより腹腔にアクセスするステップと、 腹腔を液体で洗浄するステップと、 腹腔細胞を含む液体を、腹腔から回収するステップをさらに含む、請求項1に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記収集するステップが胸腔細胞を標的とし、 針またはカテーテルなどにより胸腔にアクセスするステップと、 胸腔を液体で洗浄するステップと、 胸腔細胞を含む液体を、腹腔から回収するステップをさらに含む、請求項1に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記収集するステップが副鼻腔および鼻部位に由来する細
    胞を標的とし、 疑わしい部位を細胞診ブラシでこすって、疑わしい部位から細胞を取り出すス
    テップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記収集するステップが耳道細胞を標的とし、 疑わしい部位を細胞診ブラシでこすって、疑わしい部位から細胞を取り出すス
    テップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 長期細胞観察を行って、前悪性細胞および悪性細胞と正常
    細胞とをさらに区別するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 悪性腫瘍を診断するための資料として蛍光を発する収集さ
    れた細胞の写真を撮るステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 フローサイトメトリーを行って、収集された細胞を選択的
    に計数するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 蛍光活性化細胞選別を行って、収集された細胞を選択的に
    選別するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 身体から前もって取り出しておいた細胞をスクリーニング
    することにより達成されるがんのスクリーニング方法であって、 収集された細胞を細胞培地に入れるステップと、 前記収集された細胞に化合物を導入するステップと、 前記収集された細胞と前記化合物が十分に相互作用するように前記収集された
    細胞をインキュベートし、細胞の少なくとも一部を生かし続けるステップと、 前悪性細胞および悪性細胞が蛍光を発するように、前記収集された細胞を選択
    された範囲の周波数の光で刺激するステップと、 がんが存在することを示す蛍光が前記収集された細胞において生じたかどうか
    確かめるために、前記収集された細胞を観察するステップから成る方法。
  21. 【請求項21】 長期細胞観察を行って、前悪性細胞および悪性細胞と正常
    細胞とをさらに区別するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 悪性腫瘍を診断するための資料として蛍光を発する収集さ
    れた細胞の写真を撮るステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 フローサイトメトリーを行って、収集された細胞を選択的
    に計数するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 蛍光活性化細胞選別を行って、収集された細胞を選択的に
    選別するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  25. 【請求項25】 がんのスクリーニング方法であって、 標的細胞群と相互作用する蛍光マーカーとして使用するためのものである化合
    物を患者に投与するステップと、 身体から標的細胞を収集するステップと、 前記収集された細胞を細胞培地に入れるステップと、 前記収集された細胞が前記化合物とさらに相互作用するように、前記収集され
    た細胞をインキュベートするステップと、 前記インキュベートするステップの間、十分な相互作用を確かなものにするた
    めに、前記収集された細胞の少なくとも一部を生かし続けるステップと、 前悪性細胞および悪性細胞が蛍光を発するように、前記収集された細胞を選択
    された範囲の周波数の光で刺激するステップと、 がんが存在することを示す蛍光が前記収集された細胞において生じたかどうか
    確かめるために、前記収集された細胞を蛍光顕微鏡で観察するステップから成る
    方法。
  26. 【請求項26】 フローサイトメトリーを行って、収集された細胞を選択的
    に計数するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 蛍光活性化細胞選別を行って、収集された細胞を選択的に
    選別するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
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