JP2003515366A - 露光制御付きx線診断装置 - Google Patents
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Abstract
Description
する露光制御系とを具えており、前記露光制御系が、低いX線線量でテスト露光
を行うと共に前記X線検出器によって制御信号を発生するように前記X線源を制
御し、且つ高いX線線量でX線露光を行うと共に、この露光中に前記X線検出器
によってX線イメージを取得するために、前記制御信号に基づいて前記X線源を
制御すべく構成されるようにしたX線診断装置に関するものである。
線イメージを形成するためにX線の線量に曝される。診断すべき個々の患者に必
要とされるX線線量は通常個々に調整される。このX線線量は露光制御系によっ
て調整される。
イメージを形成するようにしている。このテストイメージの形成中に、診断すべ
き患者は或る予定した強度及びエネルギーのX線に短期間曝される。X線はテス
トイメージの形成中にはごく短い時間供給するに過ぎないから、テストイメージ
を形成するためのX線の線量は比較的少量のままである。テストイメージはX線
検出器から読み出されて、例えば10ビットのビット深度でディジタルのグレース
ケール値にディジタル化される。既知のX線診断装置の露光制御系は、X線の露
光中にX線イメージを形成するのに必要とされるX線の線量をディジタルグレー
スケール値の分布から取出すようにしている。X線イメージを形成するのに必要
とされるX線線量は、テストイメージを形成するのに必要とされるX線線量に比
べて遥かに大きい。既知のX線診断装置では、テスト露光中に用いられるのと同
じ強度及びエネルギーのX線での露光時間を長くすることによって大きなX線線
量を得るようにしている。既知のX線検出器には、多数のセンサ素子を有するセ
ンサマトリックスを設けている。
器の読出しに要する時間が、X線イメージを形成するX線露光の後におけるX線
検出器の読出しに要する時間と同じであると云うことにある。従って、X線露光
用のX線源の調整に比較的長時間かかる。
ることにある。
且つX線露光の実行中にはX線検出器の空間分解能を細密に調整すべく露光制御
系を構成するようにしたことを特徴とする本発明によるX線診断装置によって達
成される。
み出す信号値は少なくて済む。従って、X線検出器を読み出すのに要する時間が
短くなる。さらに、制御信号を得るために処理しなければならない信号値、例え
ば輝度値の数がごく少なくて済むために、制御信号を形成するのに要する時間も
少なくて済む。本発明によるX線診断装置は、テスト露光に基づくこのX線診断
装置の調整に要する時間が極めて短いため、X線イメージをより早く入手できる
ようになる。さらに具体的に云うと、テスト露光とX線露光との間の経過時間が
ごく短時間となる。従って、テスト露光とX線露光との間にて生じがちな、例え
ば被検体又は被検体中の動きによる変化が少なくなる。このために、本発明によ
るX線診断装置は、X線イメージを迅速に形成することができると共に、X線イ
メージの診断品質を高めることができる。このことからして、コントラストの低
い小さなディテールでもX線イメージにてはっきり再生される。X線診断装置の
調整は特に、X線源によって放射されるX線のエネルギーと強度の調整に関する
ものである。
例を参照して詳細に説明する。
設けたX線診断装置に使用するのが好適である。個々のセンサ素子は入射X線を
電荷に変換する。センサマトリックスは読出しラインも具えており、これらのラ
インを介して、センサ素子にて形成された電荷を読み出すか又は検出することが
できる。テスト露光中に、電荷はセンサ素子内に形成される。制御信号の個別の
信号レベルは、センサ素子の比較的少数のグループ又は比較的大きなグループに
おける電荷で構成される。このような大きなグループは、多数のセンサ素子、即
ちいずれにせよ1つ以上のセンサ素子を含む。X線露光の実行中にも電荷はセン
サ素子内に形成される。テスト露光による残留電荷はいずれもセンサ素子から除
去される。このような電荷の除去は、“電気リセット”とも称され、これは例え
ば、全ての読み出しラインを介して電荷を同時に読み出し且つ排出することによ
って行われる。なお、電気リセットは本来米国特許第5,905,772号から既知であ
り、これはセンサマトリックス内に置き去りにされた電荷によって生じるゴース
トイメージを相殺するのに適用される。X線露光後に、電荷はイメージ信号を形
成するように再び読み出される。イメージ信号の個別信号レベルは、センサ素子
の比較的小さなグループからか、又は多少大きめの数のセンサ素子から取出され
る。斯様なセンサ素子の小さなグループは、少数のセンサ素子を含むだけであり
、例えば、このようなグループは単一のセンサ素子を包含するに過ぎない。セン
サ素子の小さなグループは、センサ素子の大きなグループよりも少ないセンサ素
子、好ましくはかなり少ないセンサ素子を包含するようにする。しかしながら、
大きなグループのセンサ素子も小さなグループのセンサ素子も、センサマトリッ
クスを構成するセンサ素子全体のアセンブリの一部を形成することに留意すべき
である。さらに、センサ素子の大きなグループも小さなグループも同じ構成とす
るのが好適である。例えば、センサ素子はフォトダイオードとして構成する。セ
ンサマトリックスには、例えば1000×1000又は4000×4000個ものセンサ素子を設
ける。例えば、小さなグループは僅か1個か又は2個の隣接するセンサ素子を包含
するに過ぎない。例えば、テスト露光用には4×4又は32×32個の大きなグループ
のセンサ素子を用いる。センサ素子の大きなグループxからの電荷を合成する場
合には、センサマトリックスを読み出すのに要する時間が少なくて済む。X線検
出器の空間分解能は、読出し中に多くのセンサ素子からの電荷が合成されるので
粗くなる。この空間分解能は、X線検出器によって忠実に検出される最小ディテ
ールの寸法を表す。制御信号用には、極めて小さなディテールを正確に検出する
必要がないことを確かめた。大きなグループから電荷を読み出すのに要する時間
が短くなることの利点は、空間分解能の損失を上回ることになり、さらに、大き
なグループのセンサ素子を用いると、即ち読出し中に多くのセンサ素子の電荷を
合成させるようにすると、制御信号の信号対雑音比は高くなる。
、X線検出器を細密空間分解能にして、X線イメージにおける小さなディテール
をイメージ信号の信号レベルで正確に取出すようにするのが重要である。この細
密空間分解能は、イメージ信号の個別信号レベルを、好ましくは僅か1個か、又
は2個のセンサ素子を包含するそれぞれ小さなグループの電荷から取出すことに
よって達成される。
ドは、このようなテストイメージから選択する。測定フィールドは被検体、例え
ば患者の一部に関係し、これはX線源の調整に極めて関連する。このような測定
フィールドは、例えばテストイメージの輝度値に基づいて決定する。制御信号は
、測定フィールドの輝度値から取出される。このような測定フィールドを用いる
ために、特に、X線源の制御が、被検体の一部に関連していないテストイメージ
の部分によって影響されると云うことがなくなる。特に、実際上減衰されずにX
線検出器に達するX線は、X線源の制御の影響を受けない。従って、X線の露光
中にX線源の調整に非減衰X線が及ぼす悪影響が回避される。例えば、ヒストグ
ラム解析をテストイメージの輝度値に基づいて行なって、特に、実質上非減衰X線
に関連するテストイメージの部分が制御信号に影響を及ぼすのを防ぐことができ
る。従って、X線イメージにおける解剖学上の該当部分の撮像に露光不足が生じ
なくなる。しかし、米国特許第5,608,775号から、テスト露光中にセンサ素子の
列の部分のみを読み出すことは既知であることに留意すべきである。
率は単位時間当りにX線がX線検出器に堆積されるエネルギーを表す。露光制御
系は、X線露光中における線量率の時間積分値を計算すべく構成するのが好適で
ある。X線露光を、テスト露光用に用いたX線と同じ強度及びエネルギーで行な
う場合には、テスト露光中に求めた線量率にX線露光の現行の露光時間を掛ける
ことにより線量率の時間積分値を簡単に計算することができる。この計算には、
テスト露光中に用いたX線の強度及びエネルギー以外に、X線露光中のX線の強
度及び/又はエネルギーを用いることもできる。線量率の時間積分値を計算する
ためには、X線の露光中と、テスト露光中の線量率の差を考慮する必要がある。テ
スト露光中の線量率とX線露光中の線量率との差に線量率が依存する度合いは、
検量測定によって計算するか、又は決定することができる。テスト露光中の線量
率とX線露光中の線量率との差に線量率が依存する度合いは、例えば、テスト露
光を2度続けて行ない、且つX線の異なるエネルギー及び/又は強度で線量率を測
定することにより得ることができる。X線露光中の線量率は、線量率に対するこ
れらの2つの結果に基づいて、例えば内挿又は外挿によって計算するか又は正確
に推定することができる。
れ、且つプレセット(設定)X線線量と比較される。現行X線線量が設定値に達
するか、又はそれ以上になるや否や、X線露光は、X線源を非活動状態にするこ
とによって終了させる。従って、X線源は、所望される設定量のX線線量を供給
すべく調整される。例えば、制御信号の信号レベルは現行X線の線量を表す。露
光制御系は、制御信号のレベルを或る限定値と比較する。現行X線の線量を再度
計算する時には常に、制御信号の信号レベルを適合させて、その信号レベルが限
定値以上になるや否やX線源を不作動状態にする。限定値は、例えば1Vのよう
な値とする。X線診断装置では、露光制御系が1Vの限定値を超える信号レベル
を有する制御信号を供給する際に、X線源を不作動状態にすることは通常行なわ
れていることである。従って、本発明は既存のX線診断装置にて簡単に実施する
ことができる。
トフィールドを横切るX線の平均強度を測定する。このようなテストフィールド
は、予め選択した1個又は複数のグループのセンサ素子を具えており;同じ読出
しラインに接続されるセンサ素子の列をテストフィールドとして作用させるのが
好適であることを確かめた。これは、テストフィールドのセンサ素子における総
電荷量は短時間内に検出することができるからである。このような検出は特に、
センサ素子及びこれらのセンサ素子を読出しラインに接続するスイッチング素子
間の寄生キャパシタンスを測定することによって行なうことができる。従って、
総電荷量は100μs以内に検出することができ、X線の露光は代表的には、2〜10
msか、又は300msもあるため、総電荷量はX線露光中に20回、100回又は1000回以
上も検出することができる。テストフィールドを横切るX線の平均強度はX線の
露光中に斯様に更新されるため、X線の露光中には現行X線の線量が分かる。個
々の読出しラインはそれぞれ読出し増幅器に接続されている。同じ読出しライン
に接続されたセンサ素子(例えば、列毎)から寄生信号が転送されるために、関
連する読出し増幅器の出力は常に、その関連する読出しラインに接続されたセン
サ素子における総電荷量に相当する信号レベルを提供することを確かめた。個々
の読出しラインに接続されたセンサ素子における総電荷量は、センサ素子を読出
しラインに接続するスイッチング素子の制御に無関係に、読出し増幅器の出力端
子にて測定することができる。それぞれの読出しラインに接続されるセンサ素子
の電荷量の和は、それぞれの読出しラインに接続されたセンサ素子を横切るX線
の平均強度に相当する。従って、テストフィールドを横切るX線の平均強度は、
X線の露光中に絶えず測定することができる。センサ素子をそれぞれの読出しラ
インに列的に接続する場合には、一列以上のセンサ素子でテストフィールドを構
成することができる。列毎に複数の読出しラインを用い、この場合に、個々の列
のセンサ素子の各グループを個々の読み出しラインに接続することもできる。こ
のようなグループのセンサ素子はこの場合、列の一部で構成される。従って、テス
トフィールドの形状及び大きさは、読出しラインへのセンサ素子の接続のし方に
応じて選択することができる。テストフィールドと測定フィールドは適度に一致
させるのが好適である。この場合に、テストフィールドを横切る平均X線強度は
、テストフィールドと測定フィールドとの差を小さくなるように補正することと
関連して、X線源を正確に制御する信号レベルの制御信号を発生する。実際上、
テストフィールドを一列以上のセンサ素子で構成することはよくあることである
。この場合には、テストフィールドと測定フィールドとの差が大きくなることが
よくあり、制御信号をテストフィールドを横切るX線の平均強度及び測定フィー
ルドを横切るX線の平均強度から取出すと共に、テストフィールドと測定フィー
ルドとの差を考慮する必要がある。このような測定フィールドとテストフィール
ドとの差を考慮するのに好適な手順は、テスト露光中にテストフィールドを横切
るX線の平均強度に対する、測定フィールドを横切るX線の平均強度の比を求め
るやり方である。この比は、テスト露光中にテストフィールドを横切るX線の平
均強度に対する、テスト露光中に測定フィールドを横切るX線の平均強度の比に
相当する補正係数によって表される。この比は、テストイメージのテストフィー
ルド及び測定フィールドにそれぞれ相当する部分における輝度値に基づいて容易
に計算することができる。この場合における測定フィールドを横切るX線の平均
強度は、テストフィールドを横切る現行X線の測定した平均強度に補正係数を掛
けることによってX線の露光中に得ることもできる。その後、斯くして計算した
現行X線の平均強度を時間積分して、検査すべき患者の部分に関連する当面のX
線線量を計算する。
検体2、例えば放射線診断すべき患者に照射するX線ビーム3を放射する。X線
イメージ(像)は、患者2内におけるX線吸収度の局部的な差異によってX線検
出器上に形成される。本例におけるX線検出器は、入射X線によって内部に電荷
キャリヤを放つ多数のセンサ素子5を有するX線感応性の固体センサマトリック
ス20を具えている。センサ素子における電荷は読出し増幅器6を介してマルチプ
レクサ22に供給されるように検出される(読み出される)。例えば、読出し増幅
器は列信号を形成し、これらの列信号の信号レベルは、センサマトリックスのそ
れぞれの列におけるセンサ素子の電荷量を表す。マルチプレクサは、X線イメー
ジの輝度値を表す信号レベルを有する一次イメージ信号(pIS)を形成するよう
に、それぞれの列信号の信号レベルを合成する。一次イメージ信号は、既知のエ
ラーソースに対しては事後処理ユニット7によって補正される。これらの補正は
、例えば不良センサ素子によるか、感度にむらがあるセンサ素子によって導入さ
れる欠陥や、センサマトリックスの読出しライン又はアドレス指定ラインの不良
や、不所望なクロストークや、センサ素子5の隣接する行と列からの同時読出し
時に生じる不所望な相関作用に関するものである。事後処理ユニットは、補正し
たイメージ信号(cIS)、例えば電子ビデオ信号をモニタ8に供給し、このモニタ
8にはX線イメージの情報が再生される。補正したイメージ信号はバッファユニ
ット9にも供給して、このバッファユニットに補正したイメージ信号の信号レベ
ルを格納させることもできる。バッファユニット9に格納した信号レベルを用い
ることにより、後の段階にてX線イメージのハードコピーを形成したり、又はさ
らなるイメージ処理をX線イメージに施すことができる。
を粗の空間分解能で発生するようにX線検出器を制御すると共に、X線検出器を
細密空間分解能に調整して、一次イメージ信号を発生させるべく構成する。露光
制御系は、センサマトリックスの読出し中に空間分解能を調整するために、制御
信号(r-cl,c-cl)を行ドライバ21及びマルチプレクサ22に供給する。露光制御
系は、制御信号(cS)に基づいてX線制御信号(cX)を得て、この信号をX線源1
の高電圧発生器11に供給する。制御信号(cS)を得るのには事後処理ユニット7を
用いることもできる。この場合に、マルチプレクサは複数の列信号の信号レベル
が加算される多重(mux)信号を形成する。その後、事後処理ユニット7を用いてセ
ンサマトリックスにおけるセンサ素子の複数の行からの多重信号の信号レベルを
加算して、制御信号(cS)を形成する。さらに、事後処理ユニット7は図1に破線に
て示したように露光制御系に接続する。
滅勢する。X線制御信号はX線の強度及びエネルギーも制御する。X線制御信号
は特に、X線源の陰極と陽極との間の高電圧(kV)及びX線源の陽極電流(mA)を制
御するのに用いられる。露光制御系10は、図3につき後に詳細に説明するように
、現行のX線線量及び/又は線量率rDXからX線制御信号(cX)を得る。
に示したものであり、ここでは簡単化のために、4x4個のセンサ素子を具えてい
るセンサマトリックスを示してある。実際には、例えば1000x1000,2000x3000
又は4000x4000個のような多数のセンサ素子を具えるセンサマトリックスを使用
する。実際上、2520x1920個のセンサ素子を使用した。個々のセンサ素子の各々
は約100μmx100μm又は200μmx200μmの活動表面領域を有している。マト
リックスの行のセンサ素子はそれぞれアドレス指定ライン41に接続されている。
マトリックスの列のセンサ素子はそれぞれ読出しライン40に接続されており、こ
れらの個々のセンサ素子はスイッチング素子43、例えば薄膜トランジスタによっ
て関連するアドレス指定ライン41に接続される。個々の薄膜トランジスタは、そ
れらのドレイン接点を介して関連する読出しライン40に接続されるのに対し、薄
膜トランジスタのソース接点は関連するセンサ素子に接続され、また、ゲート接
点は関連するアドレス指定ラインに接続される。行ドライバ21はアドレス信号を
個々のアドレス指定ラインに供給する。アドレス信号は、関連する行における薄
膜トランジスタ43のゲート接点に供給されて、このトランジスタをターンオン、
即ちスイッチング素子を閉成させる。センサ素子における電荷は、薄膜トランジ
スタを経て、読出しラインに沿って積分読出し増幅器6に読み出される。斯くし
てセンサマトリックスの全ての行は本質的に同時に読み出される。積分読出し増
幅器6は、関連する列におけるセンサ素子のそれぞれの電荷量を表す電圧形態で
列信号を取出す。これらの列信号は、露光制御系10によるX線検出器4の調整に
応じて、一次イメージ信号又は制御信号を形成するようにマルチプレクサ22にて
合成される。
の時間的変化を図表にて示した図である。
を短期間Tpの間、高電圧発生器に供給する。これにより、X線源は短期間Tpの間
X線ビームを放射する。X線源の陰極と陽極との間の高電圧及び陽極電流をテス
ト露光用に予備調整する。従って、X線のエネルギー及び強度はテスト露光中に
調整される。テスト露光中に患者を横切ったX線はX線検出器に入射して、この
X線検出器は制御信号(cS)を発生するようになる。テスト露光中のX線強度はIt とする。図3に示した例の制御信号(cS)の信号レベルは予備調整測定フィールド
に亘る平均強度を表す。テスト露光中にはX線検出器によって1つ以上のテスト
イメージを形成する。これらのテストイメージは、テスト露光中に診断する患者
を横切ったX線によりX線検出器上に形成される。露光制御系は、1つ又は複数
のテストイメージに基づいて測定フィールドを横切るX線の平均強度を計算する
。短期間Tpの間に、制御信号の信号レベルはほぼ段歩状に増大し、その段数はテ
ストイメージの数に等しく、また、そのレベルは、測定フィールドを横切るX線
の平均強度である値<m>に達する。この値<m>に基づいて、露光制御系はX線露光
中に生じることが予期される線量率の推定値Destを計算する。線量率のこの第1
推定値を線量率rDXのグラフに示してある。露光制御系はこの計算した線量率r DX から実際のX線の線量DXを計算する。この計算は、線量率が制御信号に非線形
依存することを考慮して行う。特に、非直線性は、テスト露光中にX線源を起動
させた後の短期間の間に発生するX線源の調整現象のために生じる。テスト露光
の期間が短いために、斯様な調整現象が目立つのであるが、こうした現象は長め
のX線露光中にはさほど目立たなくなる。さらに、テスト露光及びX線露光の場
合におけるX線源の高電圧の設定及び陽極電流の設定に差があるとすれば、この
差が制御信号と推定線量率Destとの間の関係を非線形なものにする。制御信号
の信号レベルと推定線量率との間の非線形関係は、例えば1回又はそれ以上の校
正露光期間中に測定する。推定線量率のこの計算をブロック“kV,mA”内に示し
てある。
も計算する。にテストフィールドは、センサマトリックスの全て、実際にはセン
サマトリックスの列の全て関連する。露光制御系はその後、補正係数の値、
ルドとテストフィールドをそれぞれ横切るX線の平均値である。補正係数の計算
をブロック“C”によって示してある。
供給される制御信号(r-cl,c-cl)によって、4x4,16x16,32x16又は32x32個
のグループにおけるセンサ素子の電荷が一緒になって、制御信号(cS)のそれ
ぞれのレベルを形成するようにして読み出される。従って、制御信号は空間分解
能が比較的粗いテストイメージを表す。これは、テストイメージに忠実に再生さ
れる最小ディテールの寸法が、例えば4x4又は32x32個のセンサ素子のグループ
の寸法に相当するからである。さらに、テスト露光中に露光制御系10は、マルチ
プレクサ22によって関連する読出し増幅器6の出力端子における信号レベルを測
定することによって、多数の列から成るテストフィールドを横切るX線の平均強
度も測定する。こうした測定は、薄膜トランジスタが(まだ)開いている間に、
関連する列における寄生キャパシタンスに関して読出し増幅器にて行なわれる。
ージの診断品質を適切なものとするために、テスト露光期間よりもかなり長く、
例えば10msとする。X線制御信号は、X線露光中に高電圧発生器、従ってX線源
を駆動させるために、時間的に長いブロックパルスTexpを有する。X線の強度
及びエネルギーに関するX線源の調整はテスト露光中の調整と同じとすることが
できるが、この調整はX線露光の場合に変えることもできる。X線露光の開始時
には、X線の強度Ixは値Itから値Iexpにまで増大する。その後、X線強度は
X線制御信号に基づいて値Iexpにて安定化する。
sの規則的な時間間隔にて測定する。マルチプレクサ22は常に読出し増幅器6の
出力端子における電圧を取り上げて、制御信号(cS)を再び発生する。X線診断の
このフェーズの期間中に、制御信号(cS)の信号レベルは最初増大し、この増加は
、X線源の再調整中におけるX線強度の増加に相当する。さらに、テストフィー
ルドから得た制御信号の信号レベルと、補正係数とに基づいて、現行の線量率rD X を規則的な間隔で計算し、また、現行線量率の積分により、現行X線の線量DX
を計算する。現行X線線量の値は、露光制御系における電気線量電圧によって表
される。露光制御系は、現在のX線線量とプレセットしたX線線量とを比較する
ようにも構成する。この比較は、特に、電気線量電圧が、例えば1Vの制限値に達
する瞬時を求めることによって行なう。これに応答して、X線制御信号(cX)が
X線源を不作動状態にし、X線の露光は、X線線量が所望値に達する際に正確に
終了させる。X線源用に通常用いられている高電圧電源は、1VのX線制御信号に
基づいてこれらの高電圧源が不作動となるように調整される。従って、本発明を
実施するのに、高電圧源の制御を追加的に変更する必要はない。
ンピュータ又は(マイクロ)プロセッサを含めるようにする。
的に示した図である。
化を図表的に示した図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 -X線源と、 -X線検出器と、 -前記X線源及び前記X線検出器を制御する露光制御系と を具えており、前記露光制御系が、 -低いX線線量でテスト露光を行うと共に、前記X線検出器によって制御信号
を発生するように前記X線源を制御し、且つ -高いX線線量でX線露光を行うと共に、この露光中に前記X線検出器によっ
てX線イメージを取得するために、前記制御信号に基づいて前記X線源を制御す
べく、 構成されるようにしたX線診断装置において、 -前記テスト露光の実行中には前記X線検出器の空間分解能を粗く調整し、且
つ -前記X線露光の実行中には前記X線検出器の空間分解能を細密に調整すべく
、 前記露光制御系を構成するようにしたことを特徴とするX線診断装置。 - 【請求項2】 前記X線検出器にX線を電荷に変換する多数のセンサ素子を有す
るセンサマトリックスを設けるようにした請求項1に記載のX線診断装置におい
て、 -前記テスト露光の実行中に、前記X線検出器を調整して、前記センサ素子の
それぞれ大きなグループからの電荷から前記制御信号の個別の信号レベルを取出
し、且つ -前記X線露光の実行中に、前記X線検出器を調整して、前記センサ素子のそ
れぞれ小さなグループからの電荷から、前記X線イメージ信号の個別の信号レベ
ルを取出すべく、 前記露光制御系を構成するようにしたことを特徴とするX線診断装置。 - 【請求項3】 各グループが単一のセンサ素子を含むそれぞれの小さなグループ
からイメージ信号の信号レベルを得るように前記X線検出器を調整すべく前記露
光制御系を構成するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のX線診断装置
。 - 【請求項4】 -前記テスト露光の実行中に、テストイメージを形成するように、前記X線検
出器を調整し、 -前記テストイメージから測定フィールドを選択し、且つ -前記測定フィールドにおける輝度値から前記制御信号を得るべく、 前記露光制御系を構成し、 -前記テストイメージの画素数を前記X線イメージの画素数よりも少なくなる
ようにしたことを特徴とする請求項2に記載のX線診断装置。 - 【請求項5】 -前記制御信号からX線の線量率を計算し、 -前記X線露光中に、現行X線の線量を前記計算した線量率の時間積分値とし
て1回以上計算し、且つ -該計算した現行X線線量とプレセットX線線量との比較結果に基づいて前記
X線源を調整すべく、 前記露光制御系を構成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のX線診
断装置。 - 【請求項6】 -前記テスト露光中に測定フィールドを横切るX線の平均強度を求め、 -前記X線露光中にテストフィールドを横切るX線の平均強度を1回以上測定し
、且つ -前記テストフィールドを横切る平均X線強度と前記測定フィールドを横切る
平均X線強度とに基づいて前記制御信号を得るべく、 前記露光制御系を構成し、 -前記テストフィールドをセンサ素子のグループで形成するようにしたことを
特徴とする請求項4に記載のX線診断装置。 - 【請求項7】 -前記テスト露光中にテストフィールドを横切るX線の平均強度に対する前記
テスト露光中に前記測定フィールドを横切るX線の平均強度の比に相当する補正
係数を計算し、且つ -前記テストフィールドを横切る前記X線の平均強度と、前記補正係数とに基
づいて前記制御信号を得るべく、 前記露光制御系を構成するようにしたことを特徴とする請求項6に記載のX線診
断装置。 - 【請求項8】 入射X線から検出器信号を得るように、可調整の空間分解能を有
するようにしたX線検出器を具えているX線診断装置。 - 【請求項9】 前記X線検出器にX線を電荷に変換する多数のセンサ素子を有す
るセンサマトリックスを設けるようにした請求項8に記載のX線診断装置におい
て、 -前記検出器信号の個々の信号レベルをセンサ素子のそれぞれのグループから
取り出し、且つ -前記センサ素子のそれぞれのグループの大きさを可調整としたことを特徴と
するX線診断装置。
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