JP2003509257A - 印刷された平面の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ＵＶ照明の下で蛍光する印刷面の製造方法は単色もしくは４色印刷法を使用し、その際、原色の黄、青、赤及び特別な色相に蛍光する顔料を含有し、前記の顔料は標準光で不可視でありかつＵＶ光の下で可視であり、かつ蛍光顔料は高い光堅牢性の印刷インキの非蛍光顔料に対して一定の割合にある。この方法は簡単に適用可能であり、かつ今まで必要であった多数の印刷工程は減少する。最も有利であるのは、蛍光インキを用いて印刷された画像は夜間にＵＶ光の下で正確な色の再現で、昼光の作用と対比して、全ての色のぼかしにおいて無段階で全体として三次元的に見えるように浮かび上がる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は請求項１の上位概念による印刷された平面の製造方法に関する。

【０００２】 多様な効果のために蛍光着色剤を通常の着色剤と組み合わせて利用することは
公知である。

【０００３】 昼光で色彩をより発光させるために、蛍光着色剤を通常の着色剤と混合する。
不可視であるか又は紫外光（ＵＶ光）で蛍光する着色剤は、特に特殊な効果のた
めに劇場においても使用され、この場合に、ＵＶ照射のもとで劇的に蛍光する特
性が利用される。

【０００４】 看板及び広告に使用するために、蛍光する接着シートを文字及び／又は図形、
エンブレム、ロゴなどの形に切断し、これを例えば窓ガラス又は相当するガラス
、プレキシガラス又は類似の半透明の材料からなる板又はプレートに張り付け、
この材料がそれにより看板又は広告の支持体を形成することは公知である。

【０００５】 看板又は広告に、最も望ましい、情熱的なネオン状の効果を付与するために、
いわゆる不可視の又は黒色の光を用いて照射しなければならない。

【０００６】 欧州特許出願公開（ＥＰ−Ａ１）第９２９１６０３１号明細書中には、ＵＶ線
に対して不透過性であるか、ほとんど不透過性である半透明層を備えた蛍光する
接着シートが開示されている。

【０００７】 このような蛍光する接着シートを裁断された文字、図形、エンブレム、ロゴな
どの形で使用した場合の欠点は、単に字面、ロゴ及び画一的色彩面が強調される
だけで、しかしながら一般に色のぼかし及び移行の形で写真のような画像及び絵
柄を描くことができないことである。さらに、煩雑な個々の工程で多数のシート
記号（模様）を製造しかつ切断しなければならず、個々の単色のシート模様は看
板又は広告面の本来の構成の枠内に手作業で位置決めし、かつ接着しなければな
らないことが欠点である。

【０００８】 米国特許（ＵＳ−Ａ）第４６５２４６４号明細書によると、インキの多くの印
刷ラインにおいて可視及び／又は不可視の蛍光着色剤及び非蛍光着色剤を使用し
てアートグラフィック又は広告グラフィックの印刷方法も公知であり、その際、
各印刷ラインは規定の印刷モデルを用いて実施される。この場合、印刷プロセス
において、昼光又は白熱光からＵＶ光まで変化する照明の下で対象物を観察する
場合に、対象を明らかに異なる光の条件下で穏やかな移行を伴って生じる特性を
有するアートグラフィック及び広告グラフィックが製造される。

【０００９】 この方法において、印刷プロセスに間に、可視の及び／又は不可視の蛍光着色
剤が利用され、標準光もしくは昼光の下で所望の色彩を得るため並びに蛍光着色
剤をＵＶ光の下で非蛍光着色剤と解け合わせるために、画像の予め選択されたフ
ィールドに所定の模様の形で前記の蛍光着色剤を適用することで、蛍光塗料は標
準光の場合に混色されるか又は遮蔽されている。

【００１０】 この場合、昼光とＵＶ光との間を切り替える光の割合の下で観察した場合、画
像上でゆっくりとした繊細な移行を達成するために、又は効果を混合するか又は
調色するか又は蛍光着色剤の強度を所定のフィールドで弱めるため、ＵＶ光の下
で自然な柔らかな効果を達成するために、非蛍光着色剤及び可視の及び不可視の
蛍光着色剤の相対的割合及び色彩及び多様な色調は予め選択される。

【００１１】 米国特許（ＵＳ−Ａ）第４６５２４６４号明細書によるこの方法の欠点は、蛍
光着色剤の適用を含めるために、印刷プロセスを煩雑に変更しなければならず、
かつ多数の特定の蛍光着色剤の適用を行う多くの印刷工程に分類された印刷プロ
セスが必要であり、さらに所望の効果を試すため、画像に反する蛍光着色剤が通
常の昼光−着色剤模様により悪い影響を与えるないために、所定のフィールドを
通常の塗料並びに不可視の蛍光着色剤を段階付けして印刷しなければならない。

【００１２】 最後に、ドイツ国特許出願公開（ＤＥ−Ａ１）第１９６２００９０号明細書に
より、発光塗料の赤、緑、青を用いるマトリックス印刷法を使用し、夜間でも印
刷面が発光するような夜間発光面の製造方法は公知である。第２の印刷ラインに
おいて、この印刷面上に示されたモチーフを日中でも見えるようにすることがで
きる。第２の印刷ラインはこの場合に発光塗料のＵＶ保護及び反応保護として同
時に用いられる。

【００１３】 本発明の根底をなす課題は、今まで必要でな多数の印刷工程、特に印刷プロセ
スにおいて蛍光する塗料の煩雑な調整を回避することである。

【００１４】 前記課題は、請求項１に記載した特徴部により解決される。

【００１５】 従って、特別な必要条件もしくは付加的工程はもはや必要ない。今まで４色及
び多色印刷において不可視の蛍光着色剤は前記の形で使用されなかった。本発明
の利点は、多数の印刷工程の代わりに、不可視の蛍光印刷インキ及び塗料を使用
して実際に常用の印刷工程を実施し、この関連でリソグラフィーによる仕上げに
おいて常用の基本色を用いる４色印刷及び多色印刷の場合であっても、それぞれ
の印刷インキの色彩パラメータの意図的な変更によって正確な画像再現が行われ
、かつ印刷自体において塗布すべきインキ量の変更によって色の印象の微調整が
行われることにある。このような各印刷者に公知の変更方法は、特別な教育又は
その他のノウハウなしに問題なく直ちに実施することができる。

【００１６】 本発明の他の有利な実施態様は引用形式請求項から出発する。

【００１７】 本発明の有利な実施態様は、印刷インキ及び／又は塗料に、インキ１キログラ
ムにおいて有機顔料を１５％〜２０％の範囲内で、蛍光顔料５％〜３０％の範囲
内で及び光学活性物質を０％の範囲内で混合することである。この措置によって
、インキの著しく弱い発光効果が達成される。

【００１８】 請求項３の措置によりインキの弱い発光効果が達成され、請求項４の措置によ
り中程度の発光効果が達成され、請求項５の措置により強い発光効果が達成され
、最終的に請求項６の措置により著しく強い発光効果が達成される。

【００１９】 本発明は単色印刷法も対象としている。この印刷インキは高い耐光堅牢性の印
刷インキである。特別な色相を同様に考慮することができる。

【００２０】 蛍光インキを用いた印刷により、印刷された画像は昼光でその色彩堅牢性及び
色彩のグラデーションにおいて原図と同じであり、かつ全く通常のポスター面又
は広告面に見えるが、蛍光着色剤の使用により、昼光の場合であっても色彩の比
較的高い明るさが表現され、その結果、この画像は観察者にとって従来の４色印
刷ポスターよりもより速く目にとまる。

【００２１】 最も特徴のある利点は、蛍光インキを用いて印刷した画像、広告グラフィック
、広告面等は夜間にＵＶ光の下で、昼光の作用と比べて忠実な色の再現において
全体として、テレビジョンの画像の光度と同等に浮き上がって発光し、画像中で
プロジェクターの発光作用を有する３次元的効果が生じ、深い立体的効果が達成
されるため、観察者の特に注目されることである。その他には、暗い背景上に配
置された画像面は夜間の場合ＵＶ照射の下でそれ自体浮き上がって発光している
、それというのもＵＶ光源は白色光とは反対に散乱光を投影しないためである。

【００２２】 本発明による印刷方法は、従来の方法及び材料を包含し、その際、要素の機能
の関係が本発明を構成する。

【００２３】 蛍光顔料と非蛍光顔料との混合物のパーセント割合は、一方で個々の色もしく
は色調、多様な印刷材料に応じて変化し、他方で使用した印刷方法、例えばオフ
セット印刷又はスクリーン印刷によって変化する。この印刷インキは次のように
記載される：慣用の原色及び特別な色相は有機顔料、蛍光顔料及び光学活性物質
との組合せで、その際、印刷方法に応じて、原色及び特別な色相に応じて、及び
印刷材料に応じて、有機顔料、蛍光顔料及び光学活性物質の混合は多様なパーセ
ンテージの割合で行われる。

【００２４】 この割合についての有利なインデックスは、本発明の実施態様により、顔料混
合量は着色剤ｋｇに対して、有機顔料の場合、０．５％〜５％の範囲内で、蛍光
顔料の場合、１５％〜８０％の範囲内で、光学活性物質の場合０．５％〜１％の
範囲内にあることにより決定される。

【００２５】 本発明を次の実施例によりさらに説明する。

【００２６】 写真に撮影した西部都市のシルエットを印刷し、その際人物の背中を前景に印
刷した。

【００２７】 このモチーフを４色印刷法を用いて不可視の蛍光印刷インキ及び塗料を使用し
て製造し、その際、リトグラフ仕上げの印刷プロセス工程で、例えば慣用の４色
印刷法と同様に、色のパラメータを変えることにより原画に応じて色のぼかしを
達成し、印刷自体において、色の印象の微調整を印刷において塗布されるインキ
量を適当に増加又は減少させることにより行った。この調整は欧州スケール規格
（Euroskalennorm）に従わない蛍光印刷インキの使用を考慮しながら目で見て行
った。

【００２８】 提案された方法を用いて蛍光する広告面は、各使用目的に対して製造すること
ができ、その結果、ＵＶ照明を用いるレストラン業界での包装のために使用され
る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 シュテファン モイター ドイツ連邦共和国 ザールブリュッケン イェンネヴェーク 109 Ｆターム(参考） 2H113 AA01 AA03 AA04 BA18 BC09 CA11 CA15 CA32 FA43 4J039 BE01 EA15 EA16 EA17 EA28

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 標準光で不可視でありかつＵＶ光で可視である顔料を有する
   印刷インキ及び／又は塗料を使用して、ＵＶ照射時に蛍光する印刷された平面を
   製造する方法において、印刷インキの蛍光顔料、特に黄（イエロー）、青（シア
   ン）及び赤（マゼンタ）及び特別な色相の蛍光顔料が、印刷インキの蛍光しない
   顔料に対して一定の割合にある、従来の単色印刷もしくは多色印刷、有利に４色
   印刷を行うことを特徴とする、印刷された平面の製造方法。
2. 【請求項２】 印刷インキ及び／又は塗料に、インキ１キログラム中で有機
   顔料を１５％〜２０％の範囲内で、蛍光顔料を５％〜３０％の範囲内で及び光学
   活性物質を０％の範囲内で混合する、請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 印刷インキ中に、インキ１キログラム中で有機顔料を５％〜
   １５％の範囲内で、蛍光顔料を１０％〜５０％の範囲内で及び光学活性物質を０
   ．１％〜０．５％の範囲内で混合する、請求項１記載の方法。
4. 【請求項４】 印刷インキ及び／又は塗料に、インキ１キログラム中で有機
   顔料を０．５％〜５％の範囲内で、蛍光顔料を１５％〜８０％の範囲内で及び光
   学活性物質を０．５％〜１％の範囲内で混合する、請求項１記載の方法。
5. 【請求項５】 印刷インキ及び／又は塗料に、インキ１キログラム中で有機
   顔料を０．５％〜３％の範囲内で、蛍光顔料２０％〜８５％の範囲内で及び光学
   活性物質を１％〜２％の範囲内で混合する、請求項１記載の方法。
6. 【請求項６】 印刷インキ及び／又は塗料に、インキ１キログラム中で有機
   顔料を０．５％〜１％の範囲内で、蛍光顔料を２５％〜９０％の範囲内で及び光
   学活性物質を２％〜５％の範囲内で混合する、請求項１記載の方法。