JP2003507698A - 励起音響パルス・エコーによる膜厚の検出 - Google Patents

励起音響パルス・エコーによる膜厚の検出

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JP2003507698A JP2001517113A JP2001517113A JP2003507698A JP 2003507698 A JP2003507698 A JP 2003507698A JP 2001517113 A JP2001517113 A JP 2001517113A JP 2001517113 A JP2001517113 A JP 2001517113A JP 2003507698 A JP2003507698 A JP 2003507698A
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Abstract

(57)【要約】 ポンプ・レーザパルス(12)を試料(30)の表面(30a)へ向け、試料(30)の中に音響パルス(30a’)を発生させることにより試料(30)の薄膜の厚さの検出を可能とする。ヘテロダイン干渉計測法(10)を用いて、第1のエコーと第2のエコー間の時間経過を計測し、この経過時間から薄膜の厚さの決定を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願の相互参照】
本願は、1998年2月24日出願の米国特許出願番号09/028,417
の一部継続である。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に構造物の厚さの計測に関し、特に、非接触干渉計測法を利用
するレーザ励起音響パルス・エコーによる膜厚の計測システムに関する。
【0003】
【従来の技術】
楕円偏光法は、半導体処理における膜厚計測を行うための強力な技法である。
検査対象の薄膜が照射用放射に対して透明な場合、楕円偏光法により、1単分子
膜の厚さ(3〜10オングストローム)まで薄膜の計測を行うことが可能である
。しかし、楕円偏光法では検査対象の薄膜が不透明な場合計測は不可能である。
集積回路の製造において主要な役割を果たす金属薄膜はこの不透明なカテゴリに
属する。波長と検査対象の材料に応じて、光線は薄膜の最初の数十から数百オン
グストロームの範囲で吸収される。例えば、アルミニウムの薄膜において0.5
ミクロンの波長の緑色放射を使用すると、吸収長は70オングストローム未満と
なる。さらに長い波長、特に赤外線波長ではこの状況はさらに良くなるが、それ
でも、金属薄膜やその他の光学的に不透明な薄膜に関しては、楕円偏光法により
完全な解決策が与えられるまでには至っていない。
【0004】 計測対象の厚さが数ミリメートル乃至少なくとも数十ミクロンである状況では
、時間分解パルス・エコー超音波法が厚さの計測を行う周知の方法である。半導
体処理で使用する薄膜に対して表面エコーの時間分解を行うことができるように
極短パルスが必要となる。このようなパルスは短いレーザパルスにより発生が可
能であり、この技術の一般的分野は光音響学として知られている。関係する物理
的処理は以下の通りである:短いレーザパルスが表面から1吸収長の範囲内に吸
収され、それによって表面の局所温度の上昇が生じる。温度膨張係数(膨張係数
)に起因して薄膜は熱応力を受け、この熱応力により、薄膜の両端で音速で伝播
する弾性パルスが生じる。薄膜内に音速が与えられた場合、薄膜の両端にわたる
音の飛行時間を計測すれば、膜厚の計算が可能となる。したがって、残る重要な
問題点として、音響擾乱が薄膜の後側から跳ね返って前面に達するときに生じる
音響擾乱の検出という問題がある。
【0005】 米国特許出願第4,710,030の、ブラウン(Brown) 大学における研究員
たちの研究について言及する。該特許によれば、応力パルスは、薄膜の後側から
反射されて表面に達するとすぐに、表面および表面近くの光学定数の変化を生じ
させると記載されている。薄膜の弾性特性と電子特性の双方に応じて、これらの
変化を100万分の2〜3の範囲にできることが証明されている。表面の光学定
数の変化により反射率の変化が生じ、この反射率の変化は、表面を照射する“プ
ローブ”光による照射強度のモニタにより検出される。光学定数の変化がわずか
なものである場合、他にも問題はあるが、ブラウン大学の研究者たちによるこの
特許された方法は測定精度が不足している。
【0006】 上述の応力パルスは、表面の光学定数を変化させるのみならず、表面の小さな
変位をも引き起こす。ヘテロダイン干渉計を用いて、凹凸のある表面から生じる
連続する超音波変位などの表面の動きが検出されるようになってきた。例えば、
Monchalin 著“連続する超音波変位を計測するためのヘテロダイン干渉形レーザ
プローブ”(Rev. Instrum., Vol.56, No.4, 1985年4 月, pp.543-546.)を参照さ
れたい。Monchalyn が記述しているシステムのような従来形のヘテロダイン干渉
形システムでは、連続波(CW)レーザ源が使用される。Monchalyn の論文に記
載されているような従来形のヘテロダイン干渉計では、基準光とプローブ光とは
異なる信号経路に沿って進む。大気乱流や機械的振動のような環境に起因する擾
乱により、これら2つの経路で様々な変動が生じて、ランダムなノイズが引き起
こされる原因になる場合もある。このようなランダムなノイズに起因して、半導
体の膜厚計測時に遭遇する位相差のような小さな位相差の計測を行うには、従来
形のヘテロダイン干渉計の信号対騒音比では不十分である。従来形のヘテロダイ
ン干渉計の別の例として、米国特許出願第4,619,529に記載されている
例がある。
【0007】 したがって、改善された膜厚計測方法の提供が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、半導体の分野では膜厚計測における重要な問題点として反響
音の検出がある。本願出願人は、従来の方法に代って、反響音の計測を行うため
に相互にほぼ同じ位相をなす一対のプローブ・パルスと基準パルス放射を行うこ
とを提案するものである。ポンプ・パルスによってつくりだされた弾性パルスに
よって試料が影響を受けると、プローブ・パルスは、試料の回路領域へ向けられ
、次いで、基準パルスは試料の同一の表面領域あるいは別の表面領域へ向けられ
、それによって、この一対のパルスは試料によって修正されることになる。これ
らの修正されたパルスは検出器において干渉を起こす。この一対のパルスのうち
の少なくとも一方が、試料による修正の前あるいは試料による修正の後に、検出
器による検出に先行して、同じ位相または周波数で変調される。検出器の出力の
分析により膜厚情報を得ることができる。試料表面の計測を行うために基準パル
スとプローブ・パルスとを使用するため、本願出願人が提案する本システムは、
弾性波によって生じる反響音の検出に必要な分解能を有するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
推奨実施例では、光遅延ユニットを利用してポンプ・パルスとプローブ・パル
スとの間の時間関係を変更して、ポンプ・パルスによってつくりだされた弾性パ
ルスにより試料表面が影響を受けたとき、プローブ・パルスが試料表面へ向けら
れるようにすることができる。
【0010】 干渉計内の基準信号とプローブ信号が同じ経路に沿って進まない場合、環境要
因によってつくりだされたランダムなノイズのために、干渉計は、試料表面で反
響音により生じた小さな位相変化の計測を行うには実際的なものでなくなる可能
性がある。したがって、好適には、発光源と検出器との間の実質的に共通な光路
に沿って基準パルスとプローブ・パルスが送られることが望ましい。
【0011】 非常に薄い膜や層の計測を所望の場合、使用するプローブ・パルスと基準パル
スは約10ピコ秒未満の持続時間を持つものにすることができる。このような方
式はヘテロダイン・システムとホモダイン・システムの双方のシステムで適用可
能なため、2つのパルス双方の強度、位相、周波数を変調したり、2つのパルス
のいずれも変調しないようにすることができる。
【0012】 本願では、説明を単純にするために、同一の成分に対しては同一の参照番号が
つけられている。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、試料の膜厚を決定する弾性パルスの検出用干渉計を含む、1以上の弾
性パルスを試料内で励起させるシステム10の概略図であり、1つの推奨実施例
を例示する図である。図1に図示のように、システム10にはレーザ12が含ま
れ、このレーザ12は、第1の周波数による一続きの周期パルス・ビームの形で
光周波数でビーム・スプリッタ14へ放射を行う。このビーム・スプリッタ14
によってビーム光の一部が検出器16の方へ逸らされる。検出器16は、レーザ
12によって供給されたパルスの強度の変動を検出し、他のデータとの比較を行
うためにデータ収集ユニット/パーソナル・コンピュータ18へこのような情報
を出力してレーザ12の強度変動によって生じたデータ内のエラーを減らしたり
取り除いたりすることができるようになっている。レーザ12によって出力され
たエネルギーの大部分は、ビーム・スプリッタ14の中を通過し、ビーム・スプ
リッタ20へ続く。ビーム・スプリッタ20によってエネルギーは2つの部分に
分けられる。第1の部分は、弾性パルスを試料内に発生させるポンプ光のポンプ
・パルスとして、第2の部分は、試料の膜厚計測用弾性パルスを検出する干渉計
40の中で使用される。図を単純にするため、図1に後続する図では検出器16
とビーム・スプリッタ14は省かれている。
【0014】 ビーム・スプリッタ20は、レーザ12からの一続きのポンプ・パルスを同一
の第1の周波数からなる2つのシーケンスに分割する。一方のシーケンスは上記
一続きのポンプ・パルスであり、もう一方のシーケンスは、以下で説明する方法
で、一続きの対の基準パルスとプローブ・パルスに変換される一続きのポンプ・
パルスである。この一続きのポンプ・パルスは、音響光学変調器(AOM)ある
いはチョッパ24によって変調される。チョッパ24は、変調周波数で周期的に
この一続きのポンプ・パルスの通過をブロックし、AOMあるいはチョッパ24
の中をポンプ・パルスが通される際に使用される周波数と等しい第2の周波数で
ポンプ・パルスの周期的バーストを発生させる。
【0015】 したがって、図1に図示のように、ポンプ・パルスはミラー22により反射さ
れ、一続きのパルス・バーストとしてAOMあるいはチョッパ24の中を通され
、別のミラー26によって反射されて試料30の方へ向かう。これらのパルスは
約100MHzの第1の周波数でレーザ12により供給される。各ポンプ・パル
スは試料の表面30aから1吸収長の範囲で吸収され、表面の局所温度を変化さ
せ、この温度の変化に起因して表面は熱応力を受ける。この熱応力により弾性パ
ルスが生じ、弾性パルスは、試料の中で音速で下方へ試料を貫通して伝播する。
弾性パルスは、異なる層の間の試料内のインターフェースによりエコーとして反
射され、このようなエコーは試料の表面30aの方へ伝播して戻る。この弾性パ
ルスとそのエコーに起因して、試料の表面30aは、例えば新しい位置30a’
まで短時間動かされ、表面30aの光学特性の変化が生じる可能性がある。
【0016】 レーザ12が出力したエネルギーの第2の部分は、モータ付き変換段(motoriz
ed translation stage) とミラー36とに装着された再帰反射器34を含む遅延
経路32に沿ってビーム・スプリッタ20により反射されて干渉計40へ向かう
。弾性パルスによって生じた表面30aの動きはこの干渉計40により検出され
る。干渉計40の出力はロックイン増幅器42などの同期用手段へ出力される。
この同期用手段によってAOMまたはチョッパ24からの第2変調周波数の受信
も行われる。ロックイン増幅器42は、AOMあるいはチョッパ24の変調周波
数(あるいは以下に説明するような変調周波数と関連する周波数)で干渉計の出
力を増幅し、データ収集/パーソナル・コンピュータ・ユニット18へ増幅用信
号を供給する。モータ制御装置44によってモータ付き遅延ユニット36が制御
され、以下詳細に説明するように、干渉計40により供給される試料表面30a
用パルスと、ポンプ・パルスとの間のタイミング関係の変動が行われる。データ
収集/パーソナル・コンピュータ・ユニット18は膜厚値の計算に用いられる。
図1では、ポンプ光は、表面30aに対して斜角になるように図示されているが
、以下さらに詳細に説明するように、システム10の実施態様に応じてそのよう
にしてもよいし、しなくてもよいことは理解できよう。
【0017】 図2は、共通路/時間差構成における図1のシステムの1つの実施例10Aの
概略図である。図1では偏光用ビーム・スプリッタ20’によって反射されたビ
ーム光がポンプ光となるのに対して、偏光用ビーム・スプリッタ20’を通過し
たビーム光が干渉計の中で使用されるという点で、また、モータ付き変換段に装
着された遅延変動ユニット34’が、干渉計40へ向かうビーム光の光路内にで
はなく、ポンプ光の光路内に存在するという点で、システム10Aは図1のシス
テム10とは異なるものである。レーザ12からのレーザ光は、2分の1波長板
52を通過後直線偏光される。次いで、このレーザ光は、偏光用ビーム・スプリ
ッタ20’によりポンプ光ともう一つのビーム光とに分けられる。上述のように
、ポンプ光は、ドライバ60により制御されるような第2の変調周波数で音響光
学変調器あるいはチョッパ24によって変調される。偏光用ビーム・スプリッタ
20’は、ポンプ光になるようにレーザ光の一部を変調器あるいはチョッパ24
の方へ向けて反射させ、もう一つのビームを通過させる。このもう一つのビーム
光から一対の基準パルスとプローブ・パルスが導き出される。スプリッタ20’
を通過したビーム光は、平面(図面平面)に関してある角度(好適には45°)
の軸線を有する4分の1波長板54の中を通される。この平面には、ポンプ光と
、レーザ12から発せられるレーザ光と、スプリッタ20’からのビーム光との
光路が含まれる。このビーム光から一対の基準パルスとプローブ・パルスとが導
き出される。説明の便宜上、このような平面すなわち図面の平面は、光テーブル
に対して平行な平面としてもよい。本明細書ではこの平面を水平面と呼ぶことに
するが、この平面は説明の便宜上用いるものにすぎないこと、および、図2の実
施態様はこの平面によって限定されるものではないことを理解されたい。以下の
説明では、このような横方向は矢印により示され、上記のような平面に対する垂
直方向は縦方向と呼ばれ、中心に黒点(・)を持つ円によって示される。図4a
、4bに図示のような上方向の2つの方向のうちの一方に加えられる帽子の形ま
たは“S”字形の符号は、これらの偏光成分のうちの一方が、図2の変調器56
のような光電子変調器によって位相変調されたものであることを意味する。
【0018】 図3は、図2のレーザ12、4分の1波長板54および変調器56の透視図で
あり、プレート54の軸線と、レーザ12によって出力される放射を偏光する偏
光板とに対する、変調器56の軸線の相対配向を例示する。図3を参照すると、
XZ平面は水平面であり、Y軸は縦方向を示す。したがって、図3を参照すると
、4分の1波長板54は、その軸線が水平面に対して好適に45°となるように
配向されている。したがって、レーザ12からの放射がプレート54を通るとき
、現れる放射は円偏光される。光電子変調器56は、水平面での変調あるいは縦
方向に沿う変調のいずれかでしか放射電場の変調を行わないように配向され、放
射電場の変調がこれら双方で行われることはない。
【0019】 例示を目的として、変調器56は水平面だけでしか放射成分の変調を行わず、
縦方向には放射成分の変調を行わないと仮定されている。図2、4a、4bを参
照しながら、基準パルスとプローブ・パルスの経路について以下説明する。
【0020】 変調器56からビーム・スプリッタBS1 へ通過するレーザ光パルスは、2つ
のパルス(プローブ・パルスと基準パルス)に分割される。基準パルスとプロー
ブ・パルスは、2つのビーム・スプリッタ間を直接つなぐ短路と、信号がミラー
62と64によって反射される長路との2つの異なる経路に沿って、ビーム・ス
プリッタBS1 からビーム・スプリッタBS2 へ進む。
【0021】 図4aを参照すると、光電子変調器56から現れ、ビーム・スプリッタBS1
に接近する放射パルスは、変調器56によって同じ位相または周波数で変調され
る水平成分と、変調器56によって変調されない垂直成分とを有する。ビーム・
スプリッタBS1 は、変調器56からのビーム光でこれら2つの成分の各部分を
基準パルスとして反射し、残り部分(各々の変調された水平成分と変調されなか
った垂直成分の一部も含む)を対応するプローブ・パルスとして送信する。その
結果、一続きの基準パルスと一続きのプローブ・パルスとの2つのシーケンスが
ビーム・スプリッタBS1 から現れる。
【0022】 図4aは、基準パルスの偏光状態と、試料による基準パルスの反射とを例示す
る。図4aを参照すると、円偏光された基準パルスは、BS1 からBS2 へこれ
らビーム・スプリッタ間の短路に沿って直接進み、ビーム・スプリッタBS2
通過して偏光用ビーム・スプリッタ66に達する。該偏光用ビーム・スプリッタ
66は、変調器56により変調されたパルスの水平成分しかレンズ68を介して
通さず、この水平成分は試料30の表面38に達する。図2を参照すると、モー
タ付き変換段50に装着された遅延変動ユニット34’の調節が行われ、水平方
向に偏光された基準パルスが、対応するポンプ・パルスよりも前に試料30に達
するようになされる。したがって、水平方向に偏光された基準パルスが試料に達
したとき、試料の表面30aは動かず、対応するポンプ・パルスによる影響を受
けない。次いで、このような基準パルスに対応するポンプ・パルスは試料30に
達して、試料の中に弾性パルスをつくりだし、そこで、この弾性パルスに起因し
て試料の表面30aの動きおよび/または別様に検出可能な特性の変化が生じる
。このようにして、基準パルスは、BS1 から直接BS2 へ次いで試料30へ向
かって順方向に進む。
【0023】 一続きのプローブ・パルスの偏光状態が図4bに例示されている。試料へ向か
う順方向の進行では、この一続きのプローブ・パルスはビーム・スプリッタBS 1 を通過し、BS2 へ向かう長い光路へ向かい、ミラー62、64により反射さ
れ、2分の1波長板72により回転される。これに起因して、変調器56によっ
て同じ位相または周波数で変調された各プローブ・パルスの元々水平な成分は、
位相または周波数変調された垂直成分になり、また、変調器56によって元々影
響を受けない垂直成分は、図4bに図示のような変調されない水平成分になる。
偏光用ビーム・スプリッタ66は、プローブ・パルスの変調されなかった水平成
分だけをレンズ68を介して試料30まで通すが、変調された垂直成分はブロッ
クする。
【0024】 2つのビーム・スプリッタBS1 とBS2 間、および、ミラー62と64間の
長い光路長は、対応するポンプ・パルスが上述のように試料30の中に弾性パル
スをつくりだした後、プローブ・パルスの各水平成分が試料30に達するように
なされる。この弾性パルスは、試料の表面30aを動かし、さらに、試料表面の
光学的に検出可能な別の特性の変化を生じさせる場合がある。試料表面による反
射時にプローブ・パルスのこれらの成分は弾性パルスの上記のような影響によっ
て修正される。段50による可変光遅延ユニット34’の調節により、対応する
ポンプ・パルスによって弾性パルスがつくりだされた後、プローブ・パルスの水
平成分を様々な時点で試料30へ向けることが可能である。
【0025】 上述したように、弾性パルスに起因して、試料の表面30aに動きおよび/ま
たは光学的に検出可能な試料表面の別の特性の変化が生じる。試料30によりこ
のように修正され、反射されて、この反射されたプローブ・パルスは、レンズ6
8、偏光用ビーム・スプリッタ66、ビーム・スプリッタBS2 とBS1 の中を
通って、ミラー62と64に達することなく、短路で逆方向に戻って進み、次い
で、ミラー74により反射されて偏光用ビーム・スプリッタ76に達する。偏光
用ビーム・スプリッタ76は水平面に対して45°にその偏光軸を好適に配向さ
れ、その結果、このビーム・スプリッタ76は、その軸線に沿って、反射された
各プローブ・パルスの成分を通過させて検出器82へ送り、次いで、その軸線に
対して垂直な反射された各プローブ・パルスの成分を反射させて検出器84へ送
る。
【0026】 図4aを参照すると、変調器56により変調された、試料30へ向かって進む
基準パルスの各水平成分は試料30により反射される。対応するポンプ・パルス
によって弾性パルスがつくりだされる前に、このような成分が試料に達するため
、弾性パルスによる影響を受けないように反射された基準パルスが、レンズ68
と、偏光用ビーム・スプリッタ66の中を通り、ビーム・スプリッタBS2 によ
り一部が反射されて2分の1波長板72の方へ向かうとき、上記のような基準パ
ルスの変調された水平成分は試料30により反射される。変調され、水平方向に
偏光され、反射された基準パルスは2分の1波長板72によって回転される。そ
の結果、反射された基準パルスは、今度は縦方向に偏光される。ミラー64、6
2により反射された後、この変調され、反射された基準パルスは、一部がBS1
により反射され、ミラー74によりさらに反射されて偏光用ビーム・スプリッタ
76の方へ向かう。偏光用ビーム・スプリッタ76は、その軸線に沿って、この
ような反射された基準パルスの成分を通過させて検出器82へ送り、その軸線に
垂直な成分を反射させて検出器84へ送る。
【0027】 上記の説明から留意すべき点は、検出器82と84に達するこの反射された基
準パルスの上記部分が偏光用ビーム・スプリッタ20’と検出器82、84との
間の光路を進む光路長は、同じレーザパルスから発した対応する反射プローブ・
パルスの上記部分が進む光路長と同じであるという点である。反射された基準パ
ルスの場合、基準パルスは、BS1 からBS2 へ短路の中を通って順方向に最初
進み、次いで、その基準パルスは反射されて、逆方向にミラー64と62を介し
て長路でBS2 からBS1 へ帰還する。反射されたプローブ・パルスの場合、プ
ローブ・パルスは、最初BS1 から進み、長路でミラー62、64によって反射
されて、順方向にBS2 まで進み、次いで、反射されたプローブ・パルスは、逆
方向に短路に沿ってBS2 からBS1 へ帰還する。したがって、反射された基準
パルスの上記部分は、上述のプローブ・パルスの対応する部分とほぼ同じ時刻に
検出器82に達し、このような検出器において干渉を起こすことになる。この同
じ経路(vein)で、検出器84に達する上述の反射された基準パルスの部分は、
対応する反射されたプローブ・パルスの部分とほぼ同じ時刻にこのような検出器
に到着し、検出器でこのような部分と干渉を起こすことになる。
【0028】 図2を参照すると、偏光用ビーム・スプリッタ76は干渉パルスの一部を反射
させ、残り部分を送信する。ビーム・スプリッタ76は、干渉されたパルスの反
射された部分と送信された部分との間に180°の位相シフトを導入する。ミク
サ86の中で2つの検出器82と84の出力の差を計算することにより差分信号
が得られる。この場合、このような差分信号の方が試料表面の反射率への依存度
がずっと少なくなり、表面の動きによって生じる位相の変化に対してずっと敏感
になる。変調器56によって位相シフトまたは周波数シフトを導入することによ
り、この差分信号には、変調器56の動作周波数と変調器56の高調波との成分
が含まれることになる。 @1つの実施例では、およそ50kHzで変調器56を作動させることもできる
。このような高い周波数での作動により、環境と機械の振動により生じる低周波
ノイズの影響が大きく低減されるため、図2のシステムはホモダイン・システム
より好適である。
【0029】 ミクサ86から得られた差分信号はロックイン増幅器42に印加される。変調
器56はドライバ62により所定の動作周波数で駆動される。ドライバ60と6
2は、ポンプ&プローブ/基準パルスの変調周波数fpump、fprobe をロックイ
ン増幅器42へそれぞれ出力する。ロックイン増幅器42は、ドライバ60と6
2の駆動周波数間の差(fprobe−fpump)によって与えられる混合周波数や、
ドライバ60の駆動周波数fpumpの任意の倍数とドライバ62の駆動周波数fpr obe の任意の倍数との間の和または差によって与えられる周波数などの選択され
た周波数でしか増幅を行わない。ロックイン増幅器42を用いて、異なる混合周
波数で信号の増幅を行い、較正用およびレーザノイズの低減用として、増幅され
た信号比を異なる混合周波数で得ることもできる。
【0030】 再び図4aを参照すると、上述のように長路に沿ってビーム・スプリッタBS 2 により反射された各反射基準パルスの部分に加えて、BS2 はこのような反射
された基準パルスの一部も短路に沿って通過させ、直接ビーム・スプリッタBS 1 へ送り、次いで、検出器82、84へ送る。しかし、反射された基準パルスの
このような部分が、対応するプローブ・パルスの上述の部分が進んだ光路より短
い光路に沿って進むことに起因して、対応するプローブ・パルス部分が到着する
前に基準パルスのこのような部分が検出器に到着することになるため、対応する
プローブ・パルス部分との干渉が起らなくなる。
【0031】 この推奨実施例では、レーザ12はフェムト秒レーザであり、レーザ12によ
ってフェムト秒のオーダーの各持続時間レーザパルスが出力される。これらのパ
ルスは非常に広い帯域幅を持つ。したがって、同じパルスが分割されて異なる部
分になった場合同じパルスから発する部分だけが干渉を起こし、また、これらの
異なる部分がほぼ同じ光路長を進んだ場合に限り干渉を起こすことになる。異な
るパルスから分けられた部分は、互いに対して相対的にインコヒーレントであり
、一般に干渉を起こさない。したがって、図2の共通経路構成を用いることによ
り、同じパルスから分割され、同じ光路長を進む放射部分しか干渉を起こさなく
なる。
【0032】 上述したように、干渉用プローブ・パルスと基準パルスとが共通路に沿って進
まない場合、環境要因が2つの干渉パルスに別様に影響を与える可能性があり、
それによってバックグラウンド・ノイズが生み出される。干渉用プローブ・パル
スと基準パルスが同じ光路に沿って進む場合には、たとえこれらのパルスが、上
述したように異なる時点で短路と長路に沿って進んでも、環境要因によって生じ
るノイズは大きく低減される。したがって、上述のような共通経路構成では、環
境に起因する擾乱が基準パルスとプローブ・パルスの双方に実質的に同様の影響
を与えるため、擾乱の影響は干渉時にみずから相殺される。
【0033】 ヘテロダイン干渉計測法を実行するために、干渉用基準パルスとプローブ・パ
ルスが共通路に沿って進む場合、基準パルスとプローブ・パルスの別様の変調を
必要とする。図2、4a、4bの実施例では、この変調は光電子変調器56の配
向により行われるため、特定方向にのみ放射電場の変調が行われるようなり、た
とえ基準パルスとプローブ・パルスとが同じ経路に沿って進むとしても、パルス
の変調が可能である。そのため、これら一対のパルスが検出器において干渉を起
こした場合、2つのパルスのうちの一方だけが変調器56により変調されること
になる。変調器56とは異なる周波数で垂直成分の変調を行うために別の変調器
を追加して、変調器56の周波数でこの一対のパルスの一方を変調しながら、そ
のような周波数でパルスの中の1つを変調するようにすることが可能であること
は言うまでもない。このようなイベントでは、2つの変調周波数間の差分だけ差
分信号が与えられる。さらに別の変調方式が可能である。このような変更例およ
び別の変更例は本発明の範囲に属するものである。
【0034】 上述のヘテロダイン干渉計測方式は強度変調と比較して高い感度を有する。多
くの材料の位相変調深度のほうが強度変調の深度よりも一般に大きいので、プロ
ーブ光出力の有用部分が上昇が増し、高い感度につながることになる。上記とは
別に、ホモダイン検出時の感度と同じ感度を保持するために、プローブ光出力を
落としてもよい。上述のような位相変調方式では、位相変調周波数の第1、第2
あるいはさらに高い高調波と関連する信号を得ることが可能である。較正用とし
て、あるいは、ノイズの低減用としてこれらの信号を利用してもよい。
【0035】 図5a〜5dは、図2、4aおよび4bの実施例のポンプ光と、基準光と、プ
ローブ光の対応するパルスに対するタイミングと変化とを例示する。図5aは、
ポンプ・パルスと、一対の対応するプローブ・パルスと基準パルスとを導き出す
源となるパルスを例示する。図5aに図示のように、一対のプローブ・パルスと
基準パルスとを導き出す源となるパルスは、偏光用ビーム・スプリッタ20’を
通過する際、水平面で成分A(t)cosω0 tを持つものは偏光され、垂直成
分では偏光されない。偏光用ビーム・スプリッタ20’からパルスが現れる時点
は、図5aではtとして示されている。図2の実施例の水平面が試料30におけ
るビーム光の入射平面であるため、水平成分はP偏光された成分であり、垂直成
分はS偏光された成分である。したがって、一対のプローブ・パルスと基準パル
スとを導き出す源となるパルスは、偏光用ビーム・スプリッタ20’から現れる
際にP偏光された成分しか持たず、以下の式で与えられる。 但し、ω0 は放射を行う角周波数であり、A(t)は放射パルスの振幅である。
上記の数式1は、上述の方法で時刻tに偏光用ビーム・スプリッタ(PBS)2
0’から出現したときに分割される前のプローブ・パルスと基準パルスの状態を
示す。基準パルスはBS1 から直接BS2 へ通過し、試料表面に達する。試料に
より反射される直前の試料に当る基準パルスは、以下の式で与えられる。 但し、tR は基準経路の伝送係数であり、ωC はPEM位相変調(搬送周波数)
の角周波数であり、τP (図5b参照)は、放射がポンプ経路に沿ってPBS2
0’から試料まで進むための所要時間を表し、τ1 は、放射がPBS20’から
BS1 まで進む時間を表し、τR は、短路に沿って放射がBS1 から試料まで進
む時間を表す。
【0036】 上述の方法で、プローブ・パルスは、BS1 からミラー62、64およびBS 2 まで長路に沿って進む。このようなパルスは、試料表面に達するとP偏光され
、以下の式で与えられる。 但し、tS はプローブ信号経路の伝送係数であり、τS は長路に沿って放射がB
1 から試料まで進む時間を表す。
【0037】 基準パルスは試料表面によって反射され、以下の式で与えられる。 但し、r0 は、光音響励起反射率の変化を伴わない、試料表面の反射率である。
【0038】 プローブ・パルスは試料表面によって反射され、次いで、試料表面の動きおよ
び弾性パルスに起因して生じる光学的に検出可能な別の現象によって修正される
。反射されたプローブ・パルスは以下の式で与えられる。 但し、r(t”)は、光音響励起反射率の変化を含む試料表面の反射率であり、
uは光音響励起表面の変位であり、ωS は光音響信号の角周波数である。
【0039】 反射された基準パルスは、BS2 からミラー64、62までの長路に沿ってB
1 まで進み、ビーム・スプリッタ76に現れる。ビーム・スプリッタ76に達
した基準パルスはS偏光され、以下の式で与えられる。 但し、τ2 は45°で放射がBS1 からPBS76まで進む時間を表す。
【0040】 反射されたプローブ・パルスはBS2 からBS1 まで短路に沿って逆方向に直
接進み、偏光用ビーム・スプリッタ76に達する。このような反射されたプロー
ブ・パルスは以下の式で与えられる。
【0041】 図6は、厚いシリコン基板上の厚さ96nmと180nmの層のチタニウム薄
膜から検出された場合の、基準パルスとプローブ・パルスとの間で時間の関数と
して検出された位相シフトの実験から得られたグラフである。遅延変動ユニット
34’を変化させることにより、異なる時点で表面30aの位置の検出を行って
、図6に示す、基準パルスとプローブ・パルス間の位相シフト曲線をつくりだす
ことが可能である。シリコン基板が厚いために基板の底部からの反射は無視する
ことができる。図6に図示のように、96nm層の場合、ポンプ光は任意の時刻
ゼロから約0ピコ秒で高い振幅の音響パルスを発生させる。この音響パルスは、
チタニウム薄膜を貫通して下方へ伝播し、薄膜とその下に在るシリコン基板との
間のインターフェースにより反射される。反射が試料表面30aに達すると、こ
の反射に起因して表面の動きが生じ、この反射はゼロから28ピコ秒の第1のエ
コーとして検出される。この第1のエコーは下方へ伝播し、チタニウム/シリコ
ン・インターフェースによって再び反射され、上方へ伝播して、第2のエコーと
して試料表面に達し、ゼロから約60ピコ秒で検出される。したがって、空気/
チタニウム・インターフェースからチタニウム/シリコン・インターフェースの
方へ向かって28ピコ秒目の第1のエコーから音響パルスが進み、次いで、第2
のエコーとして、チタニウム/空気インターフェースの方へ向かって戻るために
要した時間は(60−28)ピコ秒であった。チタニウムにおける音速がわかれ
ば、チタニウム薄膜の厚さは、上記のような速度×第1のエコーと第2のエコー
間の時間間隔×1/2によって求められる。上述したように、試料表面30aの
高さすなわち標高の変化は、検出器96によって検出される基準パルスとプロー
ブ・パルス間の位相シフトに比例する。本発明の主要関心事は、第1のエコーと
第2のエコー間(またはポンプ・パルスが表面30aに達する時刻と、第1のエ
コーが到着する時刻との間)の時間間隔の検出であるため、ポンプ・パルスが表
面と第1のエコーに達する時刻間の時間、あるいは、第1のエコーと第2のエコ
ー間の時間を、表面の高さの変化を実際に計算することなく、位相シフトのグラ
フから単純に導き出すことが適切であろう。図6に図示のように、180nm層
の場合、第1のエコーは約58ピコ秒で生じ、ポンプ・パルスが時刻0に表面に
達する時間と、第1のエコーに達する時間(58ピコ秒)との間の時間間隔を得
ることにより、96nm層の場合と同じ計算を行うことができる。
【0042】 ロックイン増幅器42とモータ制御装置44とはデータ収集/パーソナル・コ
ンピュータ18へ出力を行い、コンピュータ18によって図6に図示のようなグ
ラフがプロットされる。したがって、このグラフから音響パルスのエコーの識別
を行い、それによって膜厚を得ることができる。
【0043】 図7は図1のシステムの第2の実施態様10Bの概略図である。図7の実施態
様10Bは、図2のシステム10Aの場合のような4分の1波長板の代わりに2
分の1波長板54’を使用するという点で図2の実施態様10Aとは異なってい
る。レーザ12の偏光板と変調器56とに対する2分の1波長板54’の相対配
向が図8に例示されている。図8に図示のように、2分の1波長板54’の軸線
は水平面すなわち入射平面に対して好適に22.5°に配向され、その結果、プ
レート54’から現れ、変調器56に達するビームは図2の場合のように円偏光
される代わりに、直線偏光されたビームとなる。図2では、このようなビームの
偏光平面は水平面に対して45°である。図2、4aおよび4bの実施例では、
実施態様10Bの混合周波数fprobe −fpumpの信号が、混合周波数2fprobe
−fpumpの信号に対応するという点を除いて、図2、4aおよび4bの実施態様
についての上述の分析は、図7の実施態様10Bについても当てはまる。
【0044】 図2、4a、4bおよび図7と8の実施例では、垂直および水平(S偏光およ
びP偏光)成分は実質的に等しい振幅を有する。このことは、検出器82、84
において最大信号を生成するので望ましいことである。この等しい振幅は、実施
態様10のプレート54の軸線を水平面に対して45°に配向し、プレート54
’の軸線を実施態様10Aの水平面に対して22.5°に配向することにより達
成される。この配向構成は必要要件ではなく、別の配向も可能であり、そのよう
な配向も本発明の範囲に属することは理解されるであろう。
【0045】 従来の実施態様の場合のように、4分の1波長板や2分の1波長板と組み合せ
て光電子変調器56を用いる代わりに、4分の1波長板や2分の1波長板を省い
て、図9と10に例示されているように、水平面または入射平面に対して変調軸
をある角度に配向した光電子変調器を用いることも可能である。したがって、図
9と10の実施例10Cでは、変調器56’は、水平面または入射平面に対して
その変調軸が好適に45°に配向されて、変調軸に沿う放射成分の変調が行われ
るようになされるが、このような軸線に垂直な成分の変調は行われない。図7と
8の第2の実施態様に対して適用可能なほぼ同じ分析が実施態様10Cに対して
もこの場合同様に適用できる。上記のような違いを別にすれば、図9と10の第
3の実施態様は従来の実施態様とほぼ同じ方法で作動する。
【0046】 図11は、図1のシステムのさらに別の実施態様であるヘテロダイン/共通路
干渉計10dを例示する。システム10Dは、光学的構成での光電子変調器56
”の配置が図9と10のシステム10Cとは異なっている。光電子変調器56”
は、偏光用ビーム・スプリッタ20’とBS1 との間に配置されずに、図11に
図示のようにBS1 とBS2 との間の長路に配置される。図9と10の実施例で
は、変調器56”は、図10に例示されているようにその変調軸を水平面に対し
て好適に45°に配向してもよい。
【0047】 図12は、図1のシステムのさらに別の実施態様であるヘテロダイン/共通路
干渉計10Eの概略図である。システム10Eは、光電子変調器56'''の配置
のみが図11のシステム10Dとは異なっている。変調器56'''は、2つのミ
ラーを含むビーム・スプリッタBS1 とBS2 間の長路に変調器を配置する代わ
りに、BS1 とBS2 を直接接続する経路である短路に配置されている。この場
合も、変調器56'''はその変調軸を水平面すなわち入射平面に対して好適に4
5°に設けて好適に配向されている。システム10Eは上記実施例と実質的に同
様に機能する。
【0048】 図13と14とは、図1のシステム10のさらなる実施態様10F、10Gの
概略図である。システム10Fは、光電変調器156が光電子変調器の代わりに
使用されるという点を除いて、図2、4aおよび4bの実施態様とほぼ同じであ
る。同様に、図14のシステム10Gは、光電子変調器の代わりに光電変調器1
56が使用されるという点を除いて、図7と8の実施態様と類似している。この
ような違いを別にすれば、システム10F、10Gは、上述の実施態様10A、
10Bと実質的に同様に機能し作動する。
【0049】 図15は、図1のシステム10のさらに別の実施態様であるシステム10Hの
概略図である。前の場合と同様に、レーザ12からの一続きのポンプ・パルスは
偏光用ビーム・スプリッタ20’によって一続きのポンプ・パルスto別のパル
スとに分けられ、この別のパルスから一対の基準パルスとプローブ・パルスとが
導き出される。音響光変調器(acoustic opto-modulator) 24により変調され、
レンズLによって合焦された後、この一続きのポンプ・パルスは、遅延変動用ド
ライバ44が駆動する遅延変動ループ回路34が内包される光ファイバ102の
中を通って試料30へ供給される。偏光用ビーム・スプリッタ20’を通過した
この一続きのポンプ・パルスは、レンズLと光ファイバとを通じて3dBカプラ
104へ送出される。カプラ104は一対の光ファイバ108と110とを介し
て別の3dBカプラ106と結合される。この場合、光ファイバ110は図15
に図示のような光ファイバ108よりずっと長い光ファイバである。したがって
、2つのファイバ110と108との間の長さの違いは固定遅延ループとして役
に立つ。位相変調器112は、ファイバ110に隣接して配置され、ファイバの
中で放射信号の位相変調を行う。このようにして、遅延変動ユニット34”の調
節により、偏光用ビーム・スプリッタ20’を通過して、ファイバ108の中を
短路に沿って進むパルスの一部は、ファイバ102の中を通るポンプ・パルスの
到着より前に試料30に到着することになり、したがって基準パルスとして役立
つことになる。反射された基準パルスは長いファイバ110に沿って進み、位相
変調器112によって変調され、検出器82’に到着する。ファイバ102を介
して供給された対応するポンプ・パルスにより弾性パルスが試料の中につくりだ
された後、偏光用ビーム・スプリッタ20’を通過したもう一方の放射部分は、
長路110に沿って進み、試料30に達するよりも前に位相変調器112により
変調される。プローブ・パルスは、試料表面の動きと光学的に検出可能な別の特
性とによって修正され、その結果、この修正され、反射されたプローブ・パルス
は、ファイバ108の中の短路を通って検出器82’へ帰還する。したがって、
基準パルスが逆方向の進行方向でその帰還経路の中で位相変調器112により同
じ位相で変調されるのに対して、プローブ・パルスはその順方向の進行方向で位
相変調器により変調される。したがって、この一対の対応する基準パルスとプロ
ーブ・パルスは位相変調器112により異なる時点で変調され、それによって、
基準パルスとプローブ・パルスとの間に相対的時間依存位相差が生じることにな
る。したがって、上記の反射された基準パルスとプローブ・パルスは、ほぼ同じ
時点に検出器82’に到着したとき、前と同じように干渉を起こすことになる。
この干渉から、データ収集/コンピュータ18により膜厚およびその他の有益な
情報を導き出すことができる。図15の実施例では光ファイバの中で広帯域幅と
短いフェムト秒パルスとが分散する可能性があるが、その一方で、このような分
散を考慮に入れることができる。
【0050】 図16は、基板S上にわたって蒸着などの従来の方法により形成される金属層
30’を含む試料30の断面図であり、本発明が例示されている。このようにし
て、典型的には、シリコン基板上の誘電体層30”(シリコン二酸化物など)の
ような基板S上にわたって1以上の層の上に金属層30’の蒸着を行うことがで
き、金属層30’上にわたって層30''' のようなさらに可能な追加層を設ける
ことも可能である。図16に図示のように、試料30は、層30’、30”、3
0''' およびその他の可能な層を試料30上に持つ基板を含むことができる。但
し、図を単純にするために、図16には層30’、30”、30''' しか示され
ていない。基板S上にわたって層30”上にアルミニウムや銅のような金属材料
の蒸着を行うことにより層30’を形成してもよい。試料30の中の層30’お
よびその他の層の厚さは上述の技法により決定することができる。
【0051】 上述の実施例では、基準パルスとプローブ・パルスは、試料表面による反射に
より試料によって修正されるが、その代わりに、試料を貫通してこのようなパル
スを通過させ、試料を貫通して通過させたパルス部分を帰還させて、検出器にお
いて干渉を起こすことにより、基準パルスとプローブ・パルスを修正することも
可能であることは理解できるであろう。上述の実施例では、基準パルスとプロー
ブ・パルスは、試料表面上の同一のスポットまたは2つの実質的に重なり合うス
ポットの方へ向けられる。しかし、たとえ基準パルスと、対応するプローブ・パ
ルスとが試料の異なる領域に向けられたとしても、例えば複屈折結晶を通してパ
ルスを通過させることにより、このような修正されたシステムは上述の方法とほ
ぼ同じように作動し、同じ利点が与えられる。これは、各基準パルスと、その対
応するプローブ・パルスとがほぼ同じ共通路に沿って進む場合であり、環境要因
によって生じたノイズが2つのパルスの計測精度に著しく干渉を与えるようにな
ることはない。このような変更例およびその他の変更例は本発明の範囲内に属す
る。
【0052】 半導体の中で遭遇する薄膜や層の厚さは、数100ミクロンから数10オング
ストロームの範囲となる場合がある。半導体デバイスのサイズの縮小が続くにつ
れて、半導体で計測の対象となる様々な薄膜層の厚さは絶えず薄くなり続ける。
このような薄膜および層の検出を行う適切な分解能を与えるために、採用される
パルスは好適にはフェムト秒の範囲にあるような短い持続時間のものであること
が望ましい。現状の技術では、10ピコ秒未満の持続時間を持つプローブ・パル
スと基準パルスが膜厚の計測に適しているものもあれば、1ピコ秒未満の持続時
間を持つプローブ・パルスと基準パルスのほうが望ましいものもある。
【0053】 上記の事実は、上述の実施態様のヘテロダイン検出法について言えるだけでな
く、図17に図示のようなホモダイン検出システムの場合についても言える。図
17の実施態様10Gは、光電子変調器56が音響光学変調器56’によって置
き換えられているという点だけが図2の実施態様10Aとは異なっている。プロ
ーブ・パルスと基準パルスとを導き出す源のパルスの周波数または位相(PEM
56の場合)の変調を行う代わりに、この音響光学変調器56’によって強度の
変調が行われる。したがって、図17の実施態様10Gは、親出願(1998年
2月24日出願の米国特許出願番号09/028,417)の図2の場合と本質
的に同じである。親出願は、その全体が参考文献として本明細書に取り入れられ
ている。
【0054】 本願では、レーザ12からのパルスは、図2の変調器56により同じ位相ある
いは周波数で変調されたり、図17の音響光学変調器56’により強度で変調さ
れる。双方の場合、このようなパルスは上記のように短い持続時間を持ち、サブ
ミクロンの厚さの薄膜あるいは数10オングストロームものオーダーの膜厚用の
計測に適した分解能が与えられる。
【0055】 様々な実施態様を参照しながら本発明について上述したが、添付の請求項とそ
れらの均等物によってのみ画定される本発明の範囲から逸脱することなく変更と
修正を行うことが可能であることは理解されるであろう。上述の引用文献のすべ
てはその全体が参考文献として本明細書に取り入れられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 膜厚を決定するために弾性パルスの検出を行う干渉計の中で、弾性パルスを試
料内に発生させるシステムの概略図であり、本発明を例示する概略図である。
【図2】 共通経路構成での図1のシステムの第1の実施態様の概略図である。
【図3】 4分の1波長板の軸線に対する光電子変調器の相対配向と、レーザからの偏光
の相対配向とを例示する図1のシステムの一部の透視図であり、図2の実施態様
を例示する。
【図4a】 図2の実施態様の一部の概略図であり、このような部分の基準パルスとプロー
ブ・パルスの偏光状態をそれぞれ例示している。
【図4b】 図2の実施態様の一部の概略図であり、このような部分の基準パルスとプロー
ブ・パルスの偏光状態をそれぞれ例示している。
【図5a】 ポンプ・パルス、および、一対のプローブ・パルスと基準パルスを後で導き出
す源となる1つのパルスとのタイミング図であり、これらのパルスは、図1また
は図2の偏光用ビーム・スプリッタ20または20’から現れる。
【図5b】 ポンプ・パルスと、一対の基準パルスとプローブ・パルスとのタイミング図で
あり、この時点で。これらのパルスは、試料に達してはいるが、まだ試料による
修正は行われていない。
【図5c】 試料によって反射された後の、試料におけるポンプ・パルスと、一対の基準パ
ルスとプローブ・パルスとのタイミング図である。
【図5d】 図2の検出器の前面の偏光用ビーム・スプリッタに到達時の、反射された一対
の基準パルスとプローブ・パルスのタイミング図である。
【図6】 2つの異なる厚さの金属層の計測に際して、図2の検出器の時間の関数として
出力された計測信号のグラフであり、本発明を例示するグラフである。
【図7】 図1のシステムの第2の実施態様の概略図である。
【図8】 光電子変調器と、2分の1波長板と、レーザとの透視図であり、2分の1波長
板の軸線に対する変調器の相対方向と、レーザからの放射を偏光する偏光板の相
対配向とが例示され、図7の実施態様を例示する図である。
【図9】 図1のシステムの第3の実施態様の概略図である。
【図10】 図9の光電子変調器とレーザの透視図であり、変調器の相対配向と、図9のレ
ーザが出力する放射を偏光する偏光板の相対配向とが例示されている。
【図11】 図1のシステムの4つの追加の実施態様のための概略図である。
【図12】 図1のシステムの4つの追加の実施態様のための概略図である。
【図13】 図1のシステムの4つの追加の実施態様のための概略図である。
【図14】 図1のシステムの4つの追加の実施態様のための概略図である。
【図15】 図1のシステムの追加の実施態様の概略図であり、光路の少なくともいくつか
は光ファイバを用いて実現される。
【図16】 基板上にわたって他の層の間に挟まれる金属層を含む試料の断面図であり、本
発明を例示する図である。
【図17】 膜厚を決定する弾性パルスの検出を行う干渉計における、試料に弾性パルスを
発生させるシステムの概略図であり、本発明のさらに別の実施例を例示する図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リー,シング アメリカ合衆国、94539、カリフォルニア 州、フリーモント、パークミドウ ドライ ブ 45080 (72)発明者 ニコナハッド,メールダッド アメリカ合衆国、94025、カリフォルニア 州、メンロ パーク、オークハースト プ レイス 271 Fターム(参考) 2F064 AA01 DD04 EE10 FF01 GG12 GG15 GG22 GG23 GG38 GG51 GG55 GG68 GG70 HH01 JJ05 2F068 AA28 BB01 BB14 BB22 DD03 DD05 FF03 FF12 GG07 GG09 HH01 TT07 2G047 AA06 BC18 CA04 EA03 EA04 GD01

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の特性の非破壊計測を行うシステムにおいて、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給する第1の光源であって、前記弾性パル
    スが前記第1の表面領域に影響を与えるように成す第1の光源と、 出力を供給する干渉計であって、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力する第2の光源と、 検出器と、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向ける光学系であって、前記一対のパルスが前記試料により修
    正され、前記修正されたパルスが前記検出器において干渉を起こし、前記修正さ
    れたプローブ・パルスと一緒の前記プローブ・パルスが、前記第2の光源と前記
    検出器との間で、前記修正された基準パルスと一緒の前記基準パルスと共に共通
    光路を実質的に共有するように成す光学系と、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの少なくとも一方の位相または周波数の変調を行う前記共通光路内の第
    1の変調器とを含む干渉計と、を有することを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第2の光源がフェ
    ムト秒パルスを出力することを特徴とするシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記変調器が、前記一
    対のパルスのうちの前記一方のパルスの電場を実質的に唯一の方向に変調するこ
    とを特徴とするシステム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のシステムにおいて、前記変調器が光電子変
    調器または光電変調器を有することを特徴とするシステム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のシステムにおいて、前記変調器が、前記第
    2の光源と、前記光電子変調器または光電変調器との間の前記共通光路内に4分
    の1波長板または2分の1波長板をさらに有し、前記第2の光源は軸線に沿って
    偏光放射を行い、前記光電子変調器または光電変調器は、実質的に前記軸線に沿
    ってのみ、あるいは、前記軸線に対して実質的に垂直な方向にのみ前記一対のパ
    ルスのうちの一方のパルスの電場を変調するように配向されることを特徴とする
    システム。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のシステムにおいて、前記第2の光源が軸線
    に沿って偏光放射を行い、前記光電子変調器または光電変調器が、前記一対のパ
    ルスのうちの一方のパルスの電場を前記軸線に対して或る角度で実質的に1方向
    に沿ってのみ変調を行うように配向されることを特徴とするシステム。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記共通路が1以上の
    光ファイバと1以上の光カプラとを含むことを特徴とするシステム。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第1の表面領域が
    前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記光学系が前記プローブ・パルス
    を前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の第2の表面
    領域へ向けるように成し、前記一対のパルスが前記試料により反射されるように
    成し、さらに、前記反射されたパルスが前記検出器において干渉を起こすように
    成すことを特徴とするシステム。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第1および第2の
    領域が実質的に重なり合うことを特徴とするシステム。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のシステムであって、前記試料が前記表面
    の下に少なくとも1つのインターフェースを有するシステムにおいて、前記弾性
    パルスによって生じた前記試料表面の変化を検知するために、前記ポンプ・パル
    スと前記プローブ・パルスとの間の時間関係を変更する可変光遅延ユニットをさ
    らに有することを特徴とするシステム。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のシステムにおいて、前記試料表面の高
    さの変化を検知することを特徴とするシステム。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1
    つのインターフェースから前記試料表面までの距離を前記弾性パルスによって生
    じた前記試料表面の前記変化から導き出す処理回路をさらに有することを特徴と
    するシステム。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第1の光源が第
    1の周波数で一続きの前記ポンプ・パルスを供給し、前記第2の光源が前記プロ
    ーブ・パルスと基準パルスの一続きの1対を前記試料へ出力し、前記各対が前記
    ポンプ・パルスの少なくともいくつかの各パルスに対応し、前記修正された基準
    パルスとプローブ・パルスの各対が前記検出器において干渉を起こすように成す
    ことを特徴とするシステム。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のシステムにおいて、前記ポンプ・パル
    スが前記試料に達するよりも前に、第2の周波数で間欠的に生じるバーストで前
    記ポンプ・パルスを供給するために、前記一続きのポンプ・パルスを変調する第
    2の変調器をさらに有することを特徴とするシステム。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のシステムにおいて、前記一対のパルス
    が前記第1および第2の表面領域に達するよりも前に、前記第1の変調器が前記
    一続きの対のパルスの中の各一対のパルスのうちの前記少なくとも1つを第3の
    周波数で変調することを特徴とするシステム。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のシステムにおいて、前記第2と第3の
    周波数と関連する周波数で前記干渉計の出力を検出する回路をさらに有すること
    を特徴とするシステム。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のシステムにおいて、前記回路が、前記
    第2の周波数と第3の周波数との間の差、あるいは、前記第2の周波数の倍数と
    前記第3の周波数の倍数との間の差によって与えられる周波数差に実質的に等し
    い周波数で前記干渉計の出力を検出することを特徴とするシステム。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載のシステムにおいて、前記回路がロック
    イン増幅器を含むことを特徴とするシステム。
  19. 【請求項19】 請求項14に記載のシステムにおいて、前記第2の変調器
    が音響光学変調器を含むことを特徴とするシステム。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第2の光源が、 放射を行う入力パルスを前記プローブ・パルスと前記基準パルスに分割する第
    1のビーム・スプリッタと、 第2のビーム・スプリッタと、 前記2つのビーム・スプリッタ間の第1および第2の光路であって、前記第2
    の光路が、前記第1の光路の光路長より長い光路長と、前記2つの光路に沿った
    、前記第1のビーム・スプリッタから前記第2のビーム・スプリッタへ向う順方
    向の伝播方向と、前記順方向に対して反対の逆方向である方向とを有する第1お
    よび第2の光路と、を含み、 前記第1のビーム・スプリッタは、前記基準パルスとプローブ・パルスとがそ
    れぞれ前記順方向に前記第1と第2の光路に沿って伝播するように成され、それ
    により、前記プローブ・パルスよりも前に前記基準パルスが前記試料に達するよ
    うに成すことを特徴とするシステム。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第2のビーム
    ・スプリッタに起因して、修正された基準パルスとプローブ・パルスとがそれぞ
    れ前記第2と第1の光路に沿って逆方向に進み、前記基準パルスが進んだ光路長
    と、前記試料による前記基準パルスの修正値との合計が、前記プローブ・パルス
    が進んだ光路長と、前記試料による前記プローブ・パルスの修正値との合計とほ
    ぼ同じであるように成すことを特徴とするシステム。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第1のビーム
    ・スプリッタが、順方向に前記第1の光路へ向かって前記基準パルスを反射させ
    、次いで、逆方向に前記第2の光路から前記修正された基準パルスを反射させる
    ことを特徴とするシステム。
  23. 【請求項23】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第1のビーム
    ・スプリッタが、順方向に前記第2の光路へ向かって前記プローブ・パルスを通
    過させ、次いで、逆方向に前記第1の光路から前記修正されたプローブ・パルス
    を通過させることを特徴とするシステム。
  24. 【請求項24】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第2のビーム
    ・スプリッタが、順方向に前記第1の光路から前記基準パルスを通過させ、次い
    で、逆方向に前記第2の光路へ向かって前記修正された基準パルスを反射させる
    ことを特徴とするシステム。
  25. 【請求項25】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第2のビーム
    ・スプリッタが順方向に前記第2の光路から前記プローブ・パルスを反射させ、
    逆方向に前記第1の光路へ前記修正されたプローブ・パルスを通過させることを
    特徴とするシステム。
  26. 【請求項26】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第2の光路が
    2分の1波長板を含むことを特徴とするシステム。
  27. 【請求項27】 請求項20に記載のシステムにおいて、前記第1の変調器
    が前記第1または第2の光路の中に在ることを特徴とするシステム。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載のシステムにおいて、前記第2の光源が
    軸線に沿って偏光放射を行い、前記変調器が、前記軸線に対して或る角度で実質
    的に1方向に沿ってのみ前記一対のパルスのうちの一方のパルスの電場の変調を
    行うように配向されることを特徴とするシステム。
  29. 【請求項29】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第1の光源が、
    前記一対のパルスの経路から空間的に離れている前記試料へ向かう1つの経路に
    沿って前記ポンプ・パルスを供給することを特徴とするシステム。
  30. 【請求項30】 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第1の表面領域
    が前記弾性パルスによって動かされたとき、光学系が前記プローブ・パルスを前
    記第1の表面領域へ向けることを特徴とするシステム。
  31. 【請求項31】 試料の特性の非破壊計測を行うシステムにおいて、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給する手段であって、前記弾性パルスが前
    記第1の表面領域に影響を与えるように成す手段と、 出力を供給する干渉計であって、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力する手段と、 検出器と、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向ける手段であって、前記一対のパルスが前記試料により修正
    され、前記修正されたパルスが前記検出器において干渉を起こし、前記修正され
    たプローブ・パルスと一緒の前記プローブ・パルスが、前記第2の光源と前記検
    出器との間で、前記修正された基準パルスと一緒の前記基準パルスと共に共通光
    路を実質的に共有するように成す手段と、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの一方の位相または周波数を変調する手段とを含む干渉計とを有するこ
    とを特徴とするシステム。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載のシステムにおいて、前記第1の表面領
    域が前記弾性パルスによって動かされたとき、パルスを表面領域へ向ける前記手
    段が前記プローブ・パルスを前記第1の表面領域へ向けることを特徴とするシス
    テム。
  33. 【請求項33】 試料の特性の非破壊計測を行う方法において、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給するステップであって、前記弾性パルス
    が前記第1の表面領域に影響を与えるように成すステップと、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力するステップと、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向けるステップであって、前記一対のパルスが前記試料により
    修正され、前記修正されたパルスが、前記検出器において干渉を起こして出力を
    供給するように成し、前記修正されたプローブ・パルスと一緒の前記プローブ・
    パルスが、前記第2の光源と前記検出器との間で前記修正された基準パルスと一
    緒の前記基準パルスと共に共通光路を実質的に共有するように成すステップと、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの一方の位相または周波数を変調するステップと、を有することを特徴
    とする方法。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載の方法において、前記出力ステップがフ
    ェムト秒パルスを出力することを特徴とする方法。
  35. 【請求項35】 請求項33に記載の方法において、前記変調ステップが前
    記一対のパルスのうちの前記一方のパルスの電場を実質的に唯一の方向に変調す
    ることを特徴とする方法。
  36. 【請求項36】 請求項33に記載の方法において、前記変調ステップが光
    電子変調器または光電変調器によって実行されることを特徴とする方法。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載の方法であって、前記出力ステップが軸
    線に沿って偏光放射を行う方法において、前記軸線に対して或る角度で実質的に
    1方向に沿ってのみ前記一対のパルスのうちの一方のパルスの電場の変調を行う
    ように、前記光電子変調器または光電変調器を配向するステップをさらに有する
    ことを特徴とする方法。
  38. 【請求項38】 請求項33に記載の方法において、パルスを表面領域へ向
    ける前記ステップが、前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受け
    たとき、前記プローブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準
    パルスを前記試料の第2の表面領域へ向けて、前記一対のパルスが前記試料によ
    り反射されるように成し、次いで、前記反射されたパルスが前記検出器において
    干渉を起こすように成すことを特徴とする方法。
  39. 【請求項39】 請求項33に記載の方法において、前記第1と第2の領域
    が実質的に重なり合うことを特徴とする方法。
  40. 【請求項40】 請求項33に記載の方法であって、前記試料が前記表面の
    下に少なくとも1つのインターフェースを有する方法において、前記弾性パルス
    によって生じた前記試料表面の変化を検知するために前記ポンプ・パルスと前記
    プローブ・パルスとの間の時間関係を変更するステップをさらに有することを特
    徴とする方法。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の方法において、前記変更ステップが光
    遅延経路の光路長を変更することを特徴とする方法。
  42. 【請求項42】 請求項40に記載の方法において、前記試料表面の高さの
    変化を検知することを特徴とする方法。
  43. 【請求項43】 請求項40に記載の方法において、前記少なくとも1つの
    インターフェースから前記試料表面までの距離を、前記弾性パルスによって生じ
    た前記試料表面の前記変化から導き出すことを特徴とする方法。
  44. 【請求項44】 請求項33に記載の方法において、前記供給ステップが第
    1の周波数で一続きの前記ポンプ・パルスを供給し、前記出力ステップが一続き
    の1対の前記プローブ・パルスと基準パルスを前記試料へ出力し、前記1対の前
    記プローブ・パルスと基準パルスの各対は前記ポンプ・パルスの少なくともいく
    つかの各ポンプ・パルスに対応し、前記修正された基準パルスとプローブ・パル
    スの各対は前記検出器において干渉を起こすように成すことを特徴とする方法。
  45. 【請求項45】 請求項44に記載の方法において、前記ポンプ・パルスが
    前記試料に達するよりも前に、第2の周波数で間欠的に生じるバーストで前記ポ
    ンプ・パルスが供給されるように前記一続きのポンプ・パルスを変調するステッ
    プをさらに有することを特徴とする方法。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載の方法において、前記対のパルスが前記
    第1と第2の表面領域に達するよりも前に、前記一続きの対のパルスの中の各一
    対のパルスのうちの一方のパルスが第3の周波数で変調されることを特徴とする
    方法。
  47. 【請求項47】 請求項46に記載の方法において、前記第2および第3の
    周波数と関連する周波数を検出するステップをさらに有することを特徴とする方
    法。
  48. 【請求項48】 請求項47に記載の方法において、前記検出ステップが、
    前記第2の周波数と第3の周波数との間の差、あるいは、前記第2の周波数の倍
    数と前記第3の周波数の倍数との間の差によって与えられる周波数差に実質的に
    等しい周波数で出力を検出することを特徴とする方法。
  49. 【請求項49】 請求項33に記載の方法において、前記供給ステップが、
    前記試料へ向かう前記一対のパルスの経路から空間的に離れている前記試料へ向
    かう1つの経路に沿って前記ポンプ・パルスを供給することを特徴とする方法。
  50. 【請求項50】 請求項33に記載の方法において、前記第1の表面領域が
    前記弾性パルスによって動かされたとき、パルスを表面領域へ向ける前記ステッ
    プが前記プローブ・パルスを前記第1の表面領域へ向けることを特徴とする方法
  51. 【請求項51】 試料の特性の非破壊計測を行う方法において、 試料をつくるために基板上に材料層を形成するステップと、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給するステップであって、前記弾性パルス
    が前記第1の表面領域に影響を与えるように成すステップと、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力するステップと、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向けるステップであって、前記一対のパルスが前記試料により
    修正され、前記修正されたパルスが、前記検出器において干渉を起こして出力を
    供給するように成し、前記修正されたプローブ・パルスと一緒の前記プローブ・
    パルスが、前記第2の光源と前記検出器との間で前記修正された基準パルスと一
    緒の前記基準パルスと共に共通光路を実質的に共有するように成すステップと、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの一方の位相または周波数を変調するステップと、を有することを特徴
    とする方法。
  52. 【請求項52】 試料の特性の非破壊計測を行うシステムにおいて、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給する第1の光源であって、前記弾性パル
    スが前記第1の表面領域に影響を与えるように成す第1の光源と、 出力を供給する干渉計であって、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力する第2の光源と、 検出器と、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向ける光学系であって、前記一対のパルスが前記試料により修
    正され、前記修正されたパルスが前記検出器において干渉を起こすように成す光
    学系と、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの少なくとも一方のパルスの位相または周波数の変調を行う前記共通光
    路内の変調器とを含む干渉計と、を有することを特徴とするシステム。
  53. 【請求項53】 試料の特性の非破壊計測を行う方法において、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給するステップであって、前記弾性パルス
    が前記第1の表面領域に影響を与えるように成すステップと、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力するステップと、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向けるステップであって、前記一対のパルスが前記試料により
    修正され、前記修正されたパルスが前記検出器において干渉を起こして出力を供
    給すように成すステップと、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの一方のパルスの位相または周波数を変調するステップと、を有するこ
    とを特徴とする方法。
  54. 【請求項54】 試料の特性の非破壊計測を行う方法において、 試料をつくるために基板上に材料層を形成するステップと、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給するステップであって、前記弾性パルス
    が前記第1の表面領域に影響を与えるように成すステップと、 相互にほぼ同じ位相をなす、放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルス
    を出力するステップと、 前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって影響を受けたとき、前記プロー
    ブ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを前記試料の
    第2の表面領域へ向けるステップであって、前記一対のパルスが前記試料により
    修正され、前記修正されたパルスが前記検出器において干渉を起こして出力を供
    給するように成すステップと、 前記試料による修正の前あるいは前記試料による修正の後に、前記一対のパル
    スのうちの一方のパルスの位相または周波数を変調するステップと、を有するこ
    とを特徴とする方法。
  55. 【請求項55】 試料の特性の非破壊計測を行うシステムにおいて、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給する第1の源であって、前記弾性パルス
    が前記表面領域を動かすように成す第1の源と、 出力を供給する干渉計であって、 検出器と、 放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルスを出力する第2の源であって
    、前記第1の表面領域が前記弾性パルスによって動かされたとき、前記プローブ
    ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを第2の表面領
    域へ向ける第2の源において、前記一対のプローブ・パルスと基準パルスが前記
    試料により修正されるように成し、前記一対のパルスが約10ピコ秒未満の持続
    時間を持つように成す第2の源と、 前記修正された一対のパルスを前記検出器へ向けて、前記検出器において前記
    修正された一対が干渉を起こして前記検出器に前記出力を供給させるように成す
    光学系とを含む干渉計と、を有することを特徴とするシステム。
  56. 【請求項56】 請求項55に記載のシステムにおいて、前記一対のプロー
    ブ・パルスと基準パルス、あるいは、前記一対のパルスを導き出す源であるパル
    スを変調する変調器をさらに有することを特徴とするシステム。
  57. 【請求項57】 請求項56に記載のシステムにおいて、前記変調器が、前
    記一対のパルスの前記位相、周波数または強度を変調することを特徴とするシス
    テム。
  58. 【請求項58】 請求項55に記載のシステムにおいて、前記光学系が、前
    記干渉を引き起こす一対のパルスの第1の部分を反射させ、前記干渉を引き起こ
    す一対のパルスの第2の部分を送信し、前記2つの部分の間に位相差を導入する
    偏光用ビーム・スプリッタをさらに有することを特徴とするシステム。
  59. 【請求項59】 請求項58に記載のシステムにおいて、前記システムが、
    前記第1の部分の出力の供給を検出する第1の検出器と、前記第2部分の出力を
    検出する第2の検出器と、前記2つの検出器の出力の差を計算して差分信号を得
    る装置とを含むことを特徴とするシステム。
  60. 【請求項60】 試料の特性の非破壊計測を行う方法において、 前記試料内に弾性パルスを非破壊的に発生させるために前記試料の第1の表面
    領域へ放射を行うポンプ・パルスを供給するステップであって、前記弾性パルス
    が前記表面領域を動かすように成すステップと、 放射を行う一対のプローブ・パルスと基準パルスを出力するステップであって
    、前記一対のパルスが約10ピコ秒未満の持続時間を持つように成すステップと
    、 前記弾性パルスによって前記第1の表面領域が動かされたとき、前記プローブ
    ・パルスを前記第1の表面領域へ向け、次いで、前記基準パルスを別の表面領域
    へ向け、それによって、前記一対のプローブ・パルスと基準パルスが前記試料に
    よって修正されるように成すステップと、 前記一対の修正されたパルスを干渉させて出力を供給するように成すステップ
    と、を有することを特徴とする方法。
  61. 【請求項61】 請求項58に記載のシステムにおいて、前記一対のプロー
    ブ・パルスと基準パルス、あるいは、前記一対のパルスを導き出す源であるパル
    スを変調するステップをさらに有することを特徴とするシステム。
  62. 【請求項62】 請求項59に記載のシステムにおいて、前記変調ステップ
    が、前記一対のパルスの位相、周波数または強度を変調することを特徴とするシ
    ステム。
  63. 【請求項63】 請求項60に記載の方法において、前記干渉を行うステッ
    プが、前記干渉を引き起こす一対のパルスの第1の部分を反射させ、前記干渉を
    引き起こす一対のパルスの第2の部分を送信し、それらの部分の間に位相シフト
    を導入する偏光用ビーム・スプリッタへ前記一対の修正されたパルスを送るステ
    ップを含むことを特徴とする方法。
  64. 【請求項64】 請求項63に記載の方法において、前記干渉を行うステッ
    プが、前記位相シフトされた2つの部分の2つの出力信号の供給を検出するステ
    ップと、前記2つの出力信号の差を計算するステップとを含むことを特徴とする
    方法。
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