JP2003507598A - 紙ウエブおよび/または板紙ウエブの表面処理方法および装置 - Google Patents

紙ウエブおよび/または板紙ウエブの表面処理方法および装置

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JP2003507598A JP2001518499A JP2001518499A JP2003507598A JP 2003507598 A JP2003507598 A JP 2003507598A JP 2001518499 A JP2001518499 A JP 2001518499A JP 2001518499 A JP2001518499 A JP 2001518499A JP 2003507598 A JP2003507598 A JP 2003507598A
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21GCALENDERS; ACCESSORIES FOR PAPER-MAKING MACHINES
    • D21G1/00Calenders; Smoothing apparatus
    • D21G1/006Calenders; Smoothing apparatus with extended nips
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21FPAPER-MAKING MACHINES; METHODS OF PRODUCING PAPER THEREON
    • D21F5/00Dryer section of machines for making continuous webs of paper
    • D21F5/02Drying on cylinders

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  • Paper (AREA)
  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、紙ウエブおよび/または板紙ウエブ(W)の表面処理の方法および装置に関するものである。本発明によれば、本装置は、機械方向に順に配したヤンキーシリンダ(2)とカレンダ掛け装置(5)によって形成され、それによってウエブ(W)に先ず艶出しおよび乾燥を行い、その直後にカレンダ掛けする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、紙ウエブおよび/または板紙ウエブを表面処理する請求項1の前段
に記載した方法および請求項5の前段に記載した装置に関するものである。
【0002】 カレンダ掛けは、それによって紙ウエブなどのウエブ状材料の特性、特に平滑
度および光沢を抄紙機もしくは板紙抄紙機において乾燥装置の後で改善する方法
である。カレンダ掛けに際して、紙ウエブは、互いに押し付けられているロール
の間に作られるニップへ通され、ニップで紙ウエブは温度、湿度およびニップ圧
の作用により変形する。そのため、紙ウエブの物理特性に対して、上記パラメー
タおよび作用時間を制御することによって影響を及ぼすことができる。
【0003】 エクステンデッドニップカレンダ掛けは、低光沢の等級紙をカレンダ掛けによ
って作る優れた手段であることが判明している。高い光沢が必要な場合、エクス
テンデッドニップカレンダ掛けのニップ圧は光沢を出すには必ずしも十分ではな
い。
【0004】 運転速度の絶え間ない増大に従って、製紙工程においてカレンダ掛けが障害に
なりつつあり、今日のマシンカレンダ装置では満足な品質が達成されない。今日
の製紙工程の更なる欠点は、光沢および平滑度が改善されると嵩の損失が増すこ
とであり、また充分な品質の光沢および平滑度を出すためには、多くのコーティ
ングをウエブに用いるか、および/またはオフラインカレンダ掛けを用いること
が必要なことである。オフラインカレンダ掛けとしては、特に多重ニップスーパ
ーカレンダ掛けおよび/またはソフトカレンダ掛けを用いる必要がある。
【0005】 マシンカレンダ掛けとは、以下においては、ニップが金属ロール間に作られて
いるカレンダ装置におけるカレンダ掛けのことを言う。マシンカレンダにおける
ニップの幅は、ロールの幅およびカレンダ掛けされる紙ウエブの厚さに応じて、
代表的には非常に狭く、そのためニップ圧が比較的高くなる。
【0006】 オフライン運転で実際に品質的には最善の結果をもたらすスーパーカレンダ掛
けは、以上および以降においては、ニップが金属ロールもしくはチルド熱ロール
と、弾性表面を設けた紙ロールもしくは重合体ロールとの間に作られ、そのため
かなりの幅のニップが形成されるカレンダ装置におけるカレンダ掛けのことを言
う。
【0007】 ソフトカレンダ掛けとは、以上および以降においては、スーパーカレンダのニ
ップと同様にニップが金属もしくはチルドロールと、弾性表面を有するロールと
の間に作られ、そのためかなりの幅のニップが形成されるカレンダ装置における
カレンダ掛けのことを言う。ソフトカレンダにおいては、各ニップを別個の対の
ロール間に作っているため、ニップ圧を別個のニップごとに調節できる。
【0008】 シューカレンダ掛けおよび/またはエクステンデッドニップカレンダ掛けとは
、以上および以降においては、可撓マントルを設けたロールであって、上記ロー
ルのマントルが例えばポリウレタンで作られているロールと、剛性マントルを有
し、内側負荷用シューを設け、鋼鉄などの金属で作られているプレスロールもし
くはシューロールとの間にニップが作られているカレンダ装置におけるカレンダ
掛けのことを言う。本出願人により市販されているエクステンデッドニップの一
概念はOptiDwell(商標)と称され、それは2つの異なるエクステンデッドニッ
プカレンダを含む。
【0009】 −シュープレス技術によるOptiDwell Shoe(商標)カレンダ −ロール/ベルト技術によるOptiDwell Belt(商標)カレンダ ヤンキーシリンダは、従来技術において長年公知の乾燥および艶出し方法の代
表であり、ヤンキーシリンダは水を蒸発させることではなく、光沢を改善するこ
とを主たる目的としている。ヤンキーシリンダは、高級折たたみ箱用板紙および
封筒用紙を製造する抄紙機および板紙抄紙機に主として用いられる。ヤンキーシ
リンダにおけるウエブの水分は、ウエブがシリンダの表面に張り付いた時には、
多くて約65%であり、ウエブがシリンダ表面から離れた時には、多くて約7〜10%
である。ヤンキーシリンダに関する主たる問題は、たとえば、その速度依存性に
ある。ヤンキーシリンダの蒸発能力は限られているため、速度が増大すると、ウ
エブ表面はもはや満足な程度には艶出しされない。
【0010】 本発明は、ヤンキーシリンダの特徴であるこのような不利な速度依存性を改善
し、その改善によって品質、すなわち紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損な
うこと無しに速度を増大させることができるようにすることを主たる目的とする
【0011】 この目的は、本発明による冒頭に記述した種類の方法および装置によって達成
され、その方法の主要な要素を具体的に、添付の独立請求項1の特徴部に記載し
、装置の主要な要素を具体的に、添付の独立請求項5の特徴部に記載する。
【0012】 したがって本発明は、以下のような新規で進歩性のある基本概念に基づいてい
る。すなわち、有利と考えられる本発明の実施例によれば、ウエブをヤンキーシ
リンダ上で乾燥しかつ艶出し処理後に、ヤンキーシリンダの後に配したカレンダ
としてシューカレンダ装置および/またはエクステンデッドニップカレンダ装置
を用いて、ウエブに艶出しカレンダ処理を行なう。
【0013】 特に有利と考えられる本発明の実施例によれば、機械方向に先ずヤンキーシリ
ンダを配置し、その次に艶出しカレンダとして働くシューカレンダ装置を配置す
る組合せを本方法は用い、本装置がその組合せを含む。
【0014】 本発明に特有の他の特徴的な構成要件と、それらによって達成可能な利点に関
しては、添付の一連の請求項のうちの従属請求項を参照する。
【0015】 本発明および本発明によって達成可能な利点を、有利と考えられる本発明の一
実施例を用いて、添付の図面を参照して一例として以下に説明する。
【0016】 紙ウエブおよび/または板紙ウエブWの表面処理用の、同図に示す実施例によ
る装置は、ヤンキーシリンダ2と、ウエブWの処理方向に見てその後に配設した
カレンダ掛け装置5とを含む。当該カレンダ掛け装置は同図の実施例においては
、単一ニップ艶出しカレンダ掛け装置であり、この装置のエクステンデッドニッ
プは、剛性マントルを設けた金属ロールもしくはチルド熱ロール51と、可撓マン
トルを設けたシューロール52との間に作られている。シューロール52は内部滑り
シューを含む。内部滑りシューは、シューロール52の内部フレーム構体で支持さ
れると、シューロール52の可撓マントルを、もしくはシューロールの周囲に配さ
れているロール/ベルト構造物(図示しない)を、剛性マントルを有する熱ロー
ル51に対して押し付ける。所定の品質の紙もしくは板紙を達成しようとする場合
、抄紙機で使用される運転速度と、ヤンキーシリンダの蒸発能力によって許容さ
れる運転速度との間の差を艶出しカレンダ掛け装置5によって補償することがで
きる。すなわち、艶出しカレンダ掛け装置を用いることによって品質、すなわち
処理を受ける紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損なわないで抄紙機の速度を
増大させることができる。
【0017】 処理されるウエブWは支持ドローもしくは自由ドローとして送られて、図に示
すように平滑面を有するヤンキーシリンダ2と、ゴム表面を有するワイヤロール
もしくはプレスロール1との間に画成されたニップの中へ、もしくはヤンキーシ
リンダ2と、機械方向に一方を他方の後に配した2つのワイヤロールもしくはプ
レスロールとの間に画成されたニップの中へ入る。上記ニップ/複数ニップは、
主たる脱水機能は有していないが、その主たる機能は艶出しであり、さらにウエ
ブWはヤンキーシリンダ2の表面に対して、ワイヤロールもしくはプレスロール
1によって張り付く。ヤンキーシリンダ2と、ワイヤロールもしくはプレスロー
ル1との間のニップの後、ウエブWはヤンキーシリンダ2の表面上を前進し、そ
の上において約350kPaの蒸気圧がフード6の内側でウエブの外面上に対して作用
し、上記圧力が30〜50kg/mの蒸発能力を生成する。これによってウエブを、代
表的には65〜50%であり望ましくは多くても70〜80%の到来時水分から、代表的に
は7〜10%である最終水分にまで乾燥させる。
【0018】 ウエブWは、ヤンキーシリンダ2の表面からドクタ装置3および取出しロール
4によって離される。ドクタ装置3および取出しロール4の後、ウエブWは案内
されて、シューカレンダ掛け装置もしくはエクステンデッドニップカレンダ掛け
装置5の剛性マントル付ロール51と可撓マントル付ロール52との間のエクステン
デッドニップの中へ入る。本発明によればヤンキーシリンダ2の後に配置されて
いるシューカレンダ掛け装置5は、本発明の装置においては艶出しカレンダとし
て機能する。ヤンキーシリンダ2の蒸発能力が限られているため処理される紙も
しくは板紙の所望の品質を損なうことなく、この艶出しカレンダによって、ヤン
キーシリンダ2の蒸発能力に応じて上記最大運転速度より高いレベルまで、抄紙
機で用いられる運転速度を上げることが可能になる。有利には、ヤンキーシリン
ダ2上で艶出しされるウエブの「光沢面」は、カレンダ掛け装置5において艶出
しされる。
【0019】 艶出しをシューカレンダ5によって行なった後にウエブWを巻き取ることがで
きる。
【0020】 本発明による装置の試運転結果に基づいて、ウエブの品質値を改良すること、
すなわち、ヤンキーシリンダの後にシューカレンダ掛けを配すると、ウエブの厚
さに対するウエブの曲げ抵抗は変わらず、そのPPS 粗さが増し、ハンター光沢が
改善するということが一般的に達成できた。さらに、シューカレンダのニップに
おける線圧が大きいほど品質値の改善が明瞭になるということが一般的に達成で
きた。シューカレンダの関数としていくつかの品質値をさらに以下に表形式で示
す。
【0021】
【表1】 以上、本発明を、有利と考えられるいくつかのその実施例を用いて一例として
のみ説明した。これが本発明を限定するものでないことは当然のことであり、ま
たいわゆる当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲に明記する本発明
の概念の範囲内および保護の範囲内で多くの代替装置や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 添付の図は、紙および/または板紙の表面処理用の、本発明の有利な一実施例
による装置を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年9月5日(2001.9.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 請求項1に記載の方法において、所定の紙品質もしくは板
紙品質を達成しようとする場合、用いる運転速度と、前記ヤンキーシリンダ(2)
の蒸発能力に依存する最大運転速度との差をカレンダ掛けによって補償する、す
なわち前記ヤンキーシリンダの後のカレンダ掛けによって該ヤンキーシリンダの
運転速度を、品質、すなわち処理される紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損
なうこと無しに増大させることができることを特徴とする表面処理方法。
【請求項】 請求項1に記載の方法において、前記ヤンキーシリンダ(2
)により艶出しした前記ウエブ(W)の表面を前記カレンダ掛け装置(5)において艶
出しすることを特徴とする表面処理方法。
【請求項カレンダ掛け装置(5)が後続するヤンキーシリンダ(2)を含 む抄紙機または板紙抄紙機における紙および/または板紙の表面処理装置におい て、該装置は、 機械方向に先ずヤンキーシリンダ(2)を配置し次にカレンダ掛け
装置(5)を配置した組合せによって形成され、該カレンダ掛け装置はシューカレ
ンダ掛け装置もしくはエクステンデッドニップカレンダ掛け装置(5)によって形
成されることを特徴とする紙および/または板紙の表面処理装置。
【請求項】 請求項に記載の装置において、所定の紙品質もしくは板
紙品質を達成しようとする場合、用いる運転速度と、前記ヤンキーシリンダ(2)
の蒸発能力に依存する最大運転速度との間の差を前記カレンダ掛け装置(5)によ
って補償する、すなわち前記ヤンキーシリンダの後に配した該カレンダ掛け装置
によって運転速度を、品質、すなわち紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損な
うこと無しに増大させることができることを特徴とする表面処理装置。
【請求項】 請求項に記載の装置において、前記カレンダ掛け装置(5
)は、前記ヤンキーシリンダ(2)によって艶出しされたウエブ(W)の表面を艶出し
することを特徴とする表面処理装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、カレンダ掛け装置が後続するヤンキーシリンダを含む抄紙機または 板紙抄紙機において 紙ウエブおよび/または板紙ウエブを表面処理する方法およ び装置 に関するものである。
【0002】 この種の抄紙機は、特開平5-331793号により公知である。この特許公報による 抄紙機では、ウエブの乾燥される側は、ヤンキーシリンダで乾燥され、カレンダ 掛け装置は、ソフトカレンダにより形成されている。ソフトカレンダのニップ時 間は短く、そのため、最終的に良い結果、たとえばウエブの光沢を実現すること は困難である。
【0003】 カレンダ掛けは、それによって紙ウエブなどのウエブ状材料の特性、特に平滑
度および光沢を抄紙機もしくは板紙抄紙機において乾燥装置の後で改善する方法
である。カレンダ掛けに際して、紙ウエブは、互いに押し付けられているロール
の間に作られるニップへ通され、ニップで紙ウエブは温度、湿度およびニップ圧
の作用により変形する。そのため、紙ウエブの物理特性に対して、上記パラメー
タおよび作用時間を制御することによって影響を及ぼすことができる。
【0004】 エクステンデッドニップカレンダ掛けは、低光沢の等級紙をカレンダ掛けによ
って作る優れた手段であることが判明している。高い光沢が必要な場合、エクス
テンデッドニップカレンダ掛けのニップ圧は光沢を出すには必ずしも十分ではな
い。
【0005】 運転速度の絶え間ない増大に従って、製紙工程においてカレンダ掛けが障害に
なりつつあり、今日のマシンカレンダ装置では満足な品質が達成されない。今日
の製紙工程の更なる欠点は、光沢および平滑度が改善されると嵩の損失が増すこ
とであり、また充分な品質の光沢および平滑度を出すためには、多くのコーティ
ングをウエブに用いるか、および/またはオフラインカレンダ掛けを用いること
が必要なことである。オフラインカレンダ掛けとしては、特に多重ニップスーパ
ーカレンダ掛けおよび/またはソフトカレンダ掛けを用いる必要がある。
【0006】 マシンカレンダ掛けとは、以下においては、ニップが金属ロール間に作られて
いるカレンダ装置におけるカレンダ掛けのことを言う。マシンカレンダにおける
ニップの幅は、ロールの幅およびカレンダ掛けされる紙ウエブの厚さに応じて、
代表的には非常に狭く、そのためニップ圧が比較的高くなる。
【0007】 オフライン運転で実際に品質的には最善の結果をもたらすスーパーカレンダ掛
けは、以上および以降においては、ニップが金属ロールもしくはチルド熱ロール
と、弾性表面を設けた紙ロールもしくは重合体ロールとの間に作られ、そのため
かなりの幅のニップが形成されるカレンダ装置におけるカレンダ掛けのことを言
う。
【0008】 ソフトカレンダ掛けとは、以上および以降においては、スーパーカレンダのニ
ップと同様にニップが金属もしくはチルドロールと、弾性表面を有するロールと
の間に作られ、そのためかなりの幅のニップが形成されるカレンダ装置における
カレンダ掛けのことを言う。ソフトカレンダにおいては、各ニップを別個の対の
ロール間に作っているため、ニップ圧を別個のニップごとに調節できる。
【0009】 シューカレンダ掛けおよび/またはエクステンデッドニップカレンダ掛けとは
、以上および以降においては、可撓マントルを設けたロールであって、上記ロー
ルのマントルが例えばポリウレタンで作られているロールと、剛性マントルを有
し、内側負荷用シューを設け、鋼鉄などの金属で作られているプレスロールもし
くはシューロールとの間にニップが作られているカレンダ装置におけるカレンダ
掛けのことを言う。本出願人により市販されているエクステンデッドニップの一
概念はOptiDwell(商標)と称され、それは2つの異なるエクステンデッドニッ
プカレンダを含む。
【0010】 −シュープレス技術によるOptiDwell Shoe(商標)カレンダ −ロール/ベルト技術によるOptiDwell Belt(商標)カレンダ ヤンキーシリンダは、従来技術において長年公知の乾燥および艶出し方法の代
表であり、ヤンキーシリンダは水を蒸発させることではなく、光沢を改善するこ
とを主たる目的としている。ヤンキーシリンダは、高級折たたみ箱用板紙および
封筒用紙を製造する抄紙機および板紙抄紙機に主として用いられる。ヤンキーシ
リンダにおけるウエブの水分は、ウエブがシリンダの表面に張り付いた時には、
多くて約65%であり、ウエブがシリンダ表面から離れた時には、多くて約7〜10%
である。ヤンキーシリンダに関する主たる問題は、たとえば、その速度依存性に
ある。ヤンキーシリンダの蒸発能力は限られているため、速度が増大すると、ウ
エブ表面はもはや満足な程度には艶出しされない。
【0011】 本発明は、ヤンキーシリンダの特徴であるこのような不利な速度依存性を改善
し、その改善によって品質、すなわち紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損な
うこと無しに速度を増大させることができるようにすることを主たる目的とする
【0012】 この目的は、本発明による冒頭に記述した種類の方法および装置によって達成
され、その方法の主要な要素を具体的に、添付の独立請求項1の特徴部に記載し
、装置の主要な要素を具体的に、添付の独立請求項4の特徴部に記載する。
【0013】 したがって本発明は、以下のような新規で進歩性のある基本概念に基づいてい
る。すなわち、有利と考えられる本発明の実施例によれば、ウエブをヤンキーシ
リンダ上で乾燥しかつ艶出し処理後に、ヤンキーシリンダの後に配したカレンダ
としてシューカレンダ装置および/またはエクステンデッドニップカレンダ装置
を用いて、ウエブに艶出しカレンダ処理を行なう。
【0014】 特に有利と考えられる本発明の実施例によれば、機械方向に先ずヤンキーシリ
ンダを配置し、その次に艶出しカレンダとして働くシューカレンダ装置を配置す
る組合せを本方法は用い、本装置がその組合せを含む。
【0015】 本発明に特有の他の特徴的な構成要件と、それらによって達成可能な利点に関
しては、添付の一連の請求項のうちの従属請求項を参照する。
【0016】 本発明および本発明によって達成可能な利点を、有利と考えられる本発明の一
実施例を用いて、添付の図面を参照して一例として以下に説明する。
【0017】 紙ウエブおよび/または板紙ウエブWの表面処理用の、同図に示す実施例によ
る装置は、ヤンキーシリンダ2と、ウエブWの処理方向に見てその後に配設した
カレンダ掛け装置5とを含む。当該カレンダ掛け装置は同図の実施例においては
、単一ニップ艶出しカレンダ掛け装置であり、この装置のエクステンデッドニッ
プは、剛性マントルを設けた金属ロールもしくはチルド熱ロール51と、可撓マン
トルを設けたシューロール52との間に作られている。シューロール52は内部滑り
シューを含む。内部滑りシューは、シューロール52の内部フレーム構体で支持さ
れると、シューロール52の可撓マントルを、もしくはシューロールの周囲に配さ
れているロール/ベルト構造物(図示しない)を、剛性マントルを有する熱ロー
ル51に対して押し付ける。所定の品質の紙もしくは板紙を達成しようとする場合
、抄紙機で使用される運転速度と、ヤンキーシリンダの蒸発能力によって許容さ
れる運転速度との間の差を艶出しカレンダ掛け装置5によって補償することがで
きる。すなわち、艶出しカレンダ掛け装置を用いることによって品質、すなわち
処理を受ける紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損なわないで抄紙機の速度を
増大させることができる。
【0018】 処理されるウエブWは支持ドローもしくは自由ドローとして送られて、図に示
すように平滑面を有するヤンキーシリンダ2と、ゴム表面を有するワイヤロール
もしくはプレスロール1との間に画成されたニップの中へ、もしくはヤンキーシ
リンダ2と、機械方向に一方を他方の後に配した2つのワイヤロールもしくはプ
レスロールとの間に画成されたニップの中へ入る。上記ニップ/複数ニップは、
主たる脱水機能は有していないが、その主たる機能は艶出しであり、さらにウエ
ブWはヤンキーシリンダ2の表面に対して、ワイヤロールもしくはプレスロール
1によって張り付く。ヤンキーシリンダ2と、ワイヤロールもしくはプレスロー
ル1との間のニップの後、ウエブWはヤンキーシリンダ2の表面上を前進し、そ
の上において約350kPaの蒸気圧がフード6の内側でウエブの外面上に対して作用
し、上記圧力が30〜50kg/mの蒸発能力を生成する。これによってウエブを、代
表的には65〜50%であり望ましくは多くても70〜80%の到来時水分から、代表的に
は7〜10%である最終水分にまで乾燥させる。
【0019】 ウエブWは、ヤンキーシリンダ2の表面からドクタ装置3および取出しロール
4によって離される。ドクタ装置3および取出しロール4の後、ウエブWは案内
されて、シューカレンダ掛け装置もしくはエクステンデッドニップカレンダ掛け
装置5の剛性マントル付ロール51と可撓マントル付ロール52との間のエクステン
デッドニップの中へ入る。本発明によればヤンキーシリンダ2の後に配置されて
いるシューカレンダ掛け装置5は、本発明の装置においては艶出しカレンダとし
て機能する。ヤンキーシリンダ2の蒸発能力が限られているため処理される紙も
しくは板紙の所望の品質を損なうことなく、この艶出しカレンダによって、ヤン
キーシリンダ2の蒸発能力に応じて上記最大運転速度よりも高いレベルまで、抄
紙機で用いられる運転速度を上げることが可能になる。有利には、ヤンキーシリ
ンダ2上で艶出しされるウエブの「光沢面」は、カレンダ掛け装置5において艶
出しされる。
【0020】 艶出しをシューカレンダ5によって行なった後にウエブWを巻き取ることがで
きる。
【0021】 本発明による装置の試運転結果に基づいて、ウエブの品質値を改良すること、
すなわち、ヤンキーシリンダの後にシューカレンダ掛けを配すると、ウエブの厚
さに対するウエブの曲げ抵抗は変わらず、そのPPS 粗さが増し、ハンター光沢が
改善するということが一般的に達成できた。さらに、シューカレンダのニップに
おける線圧が大きいほど品質値の改善が明瞭になるということが一般的に達成で
きた。シューカレンダの関数としていくつかの品質値をさらに以下に表形式で示
す。
【表1】 以上、本発明を、有利と考えられるいくつかのその実施例を用いて一例として
のみ説明した。これが本発明を限定するものでないことは当然のことであり、ま
たいわゆる当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲に明記する本発明
の概念の範囲内および保護の範囲内で多くの代替装置や変更が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ラレス、 マッティ フィンランド共和国 エフアイエヌ− 00240 ヘルシンキ、 パルッカティラン カトゥ 5 ビィー 20 Fターム(参考) 4L055 BD08 BE20 CF03 CF41 CF50 CG12 CH02 CH03 FA14 FA16 FA22 GA05 GA15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙ウエブおよび/または板紙ウエブ(W)をヤンキーシリンダ(
    2)によって先ず艶出しおよび乾燥を行ない、その後、該ウエブを直ちにカレンダ
    掛けすることを特徴とする紙ウエブおよび/または板紙ウエブ(W)の表面処理方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記ウエブ(W)をシューカ
    レンダ掛け装置もしくはエクステンデッドニップカレンダ掛け装置(5)によって
    カレンダ掛けすることを特徴とする表面処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、所定の紙品質もしくは板紙
    品質を達成しようとする場合、用いる運転速度と、前記ヤンキーシリンダ(2)の
    蒸発能力に依存する最大運転速度との差をカレンダ掛けによって補償する、すな
    わち前記ヤンキーシリンダの後のカレンダ掛けによって該ヤンキーシリンダの運
    転速度を、品質、すなわち処理される紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損な
    うこと無しに増大させることができることを特徴とする表面処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法において、前記ヤンキーシリンダ(2)
    により艶出しした前記ウエブ(W)の表面を前記カレンダ掛け装置(5)において艶出
    しすることを特徴とする表面処理方法。
  5. 【請求項5】 機械方向に先ずヤンキーシリンダ(2)を配置し次にカレンダ
    掛け装置(5)を配置した組合せによって形成されることを特徴とする紙および/
    または板紙の表面処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の装置において、前記カレンダ掛け装置は、
    シューカレンダ掛け装置もしくはエクステンデッドニップカレンダ掛け装置(5)
    によって形成されることを特徴とする表面処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の装置において、所定の紙品質もしくは板紙
    品質を達成しようとする場合、用いる運転速度と、前記ヤンキーシリンダ(2)の
    蒸発能力に依存する最大運転速度との間の差を前記カレンダ掛け装置(5)によっ
    て補償する、すなわち前記ヤンキーシリンダの後に配した該カレンダ掛け装置に
    よって運転速度を、品質、すなわち紙もしくは板紙の光沢および平滑度を損なう
    こと無しに増大させることができることを特徴とする表面処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の装置において、前記カレンダ掛け装置(5)
    は、前記ヤンキーシリンダ(2)によって艶出しされたウエブ(W)の表面を艶出しす
    ることを特徴とする表面処理装置。
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