JP2003507374A - アルキレンオキシドを調製する方法 - Google Patents

アルキレンオキシドを調製する方法

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Abstract

(57)【要約】 有機ヒドロパーオキシドおよびアルケンを含有するフィードを、少なくとも二つの、直列に連結され、不均一エポキシ化触媒粒子ベッドをすべてが含む、循環方式で運転される、反応器の列に通すこと含み、ここにおいて、(a)上記循環運転する列の最初の上記反応器は、そこに含まれる上記エポキシ化触媒の活性が望ましくない低いレベルに低下したとき、この列のさらに下の位置に配置し、(b)低下した活性の上記触媒を、上記位置において、先行位置の反応器からの流出物と、上記列の最初の位置において触媒が使用された終局温度より少なくとも5℃高い温度で、低下した活性が望ましいレベルに回復するのに充分な時間、接触させる、アルキレンオキシドを調製する方法。循環運転されるエポキシ化反応器の列の後に、一つまたはそれ以上の、循環運転されない追加の固定ベッドエポキシ化反応器が続いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アルキレンオキシドを調製する方法に関し、より詳細には、使用さ
れるエポキシ化反応器を、エポキシ化触媒の寿命が著しく延長されるようにして
運転する、アルケンからのアルキレンオキシドを調製する方法に関する。また、
本発明は、少なくとも部分的に失活した不均一エポキシ化触媒を再活性化する方
法に関する。
【0002】 アルケンを有機ヒドロペルオキシドと反応させることによるアルケンのアルキ
レンオキシドへのエポキシ化は、当技術分野で知られている。
【0003】 たとえば、一般に知られているエチルベンゼンから出発してプロピレンオキシ
ドとスチレンを共生産する方法においては、前述のエポキシ化反応が応用される
。この共生産の方法は、一般に、(i)エチルベンゼンを酸素または空気と反応
させてエチルベンゼンヒドロペルオキシドを形成させるステップと、(ii)そ
れによって得られたエチルベンゼンヒドロペルオキシドをエポキシ化触媒の存在
下でプロペンと反応させて、プロピレンオキシドと1−フェニル−エタノールを
生成させるステップと、および(iii)その1−フェニル−エタノールを適当
な脱水触媒を使用して脱水することによりスチレンに転化させるステップとを含
む。
【0004】 アルキレンオキシドを生成させる別の方法は、イソブタンとプロペンから出発
してプロピレンオキシドとメチルt−ブチルエーテル(MTBE)を共生産する
ものである。この方法は、当技術分野ではよく知られており、前の段落で記述し
たスチレン/プロピレンオキシドの製造方法と同様の反応ステップを含む。エポ
キシ化ステップにおいて、t−ブチルヒドロペルオキシドが不均一エポキシ化触
媒の存在下でプロペンと反応してプロピレンオキシドとt−ブタノールを形成す
る。t−ブタノールをその後メタノールでエーテル化してMTBEとし、このM
TBEを原動機燃料の添加剤として使用する。
【0005】 本発明は、アルケンと有機ヒドロペルオキシドの間のエポキシ化反応に関し、
より詳細には、それぞれが少なくとも1つの不均一エポキシ化触媒ベッドで満た
され、直列に連結された固定ベッド反応器の列を使用する、それによりこの不均
一エポキシ化触媒を特に失活の方向に向けられるエポキシ化反応に関する。
【0006】 不均一エポキシ化触媒は、当技術分野では知られている。そのような触媒は、
触媒活性金属として、1つまたはそれ以上の、バナジウム、モリブデン、タング
ステン、チタン、ジルコニウム等の遷移金属を含んでいよう。特に適する種類の
不均一エポキシ化触媒の1つは、チタンベース触媒である。そのような触媒の例
は、たとえば、米国特許第4,367,342号、欧州特許出願公開第0,34
5,856号に記載されている。米国特許第4,367,342号がチタンの酸
化物または水酸化物の少なくとも0.1重量%を含む化学組成物中でケイ素の無
機酸素化合物を使用することを開示しており、一方、欧州特許出願公開第0,3
45,856号が、チタニアシリカの不均一触媒を開示している。欧州特許出願
公開第0,345,856号によれば、この触媒は、ケイ素化合物にガス状の四
塩化チタン流動体を含浸させ、続いてか焼ステップと加水分解ステップおよび場
合によってシリル化ステップを踏むことによって得ることができる。
【0007】 そのような不均一エポキシ化触媒は、アルケンをエポキシ化する触媒作用に使
用すると、触媒の失活が起こる。アルケンおよび有機ヒドロペルオキシドを含有
する先行の酸化ステップからの流体と接触するエポキシ化触媒は、何らかの防御
手段なしでは、失活のために限られた寿命しか有しなく、その結果取り替えなけ
ればならないであろう。
【0008】 触媒の寿命の増加は、より高率でより費用効果のあるアルキレンオキシドの生
産がもたらされ得るので、有益であろう。それにより、触媒消費による費用およ
び反応器の再装填にかかる時間と費用を削減できる。さらに、触媒の寿命が増す
のは、その場合平均反応温度を低く保つことができ、それにより副生物の生成を
少なくするため望ましい。
【0009】 本発明は、第一の態様において、触媒の寿命を著しく延長することが見出され
た一定の条件下で運転される、直列に連結された、固定ベッドエポキシ化反応器
の列の循環運転を含む、アルキレンオキシドを調製する方法を提供する。本発明
による方法は、失活した触媒の再活性化およびそれによる触媒の寿命の延長をも
たらす。この方法は、その結果、一層費用効果があり生産性の高い方法をもたら
す。
【0010】 したがって、本発明は、アルキレンオキシドを調製する方法に関し、この方法
は、有機ヒドロパーオキシドおよびアルケンを含有するフィードを、少なくとも
二つの、直列に連結され、不均一エポキシ化触媒粒子ベッドをすべてが含む、循
環方式で運転される、反応器の列に通すこと、上記列の後に不均一エポキシ化触
媒粒子ベッドを含む追加のエポキシ化反応器が場合によって続き、および、 生成物流体を、反応生成物としてアルキレンオキシドおよびアルコールを含有す
る最後のエポキシ化反応器から連続的に取り出し、上記生成物流体からアルキレ
ンオキシド最終生成物を回収すること を含み、ここにおいて、 (a)上記循環運転する列の最初の上記反応器は、そこに含まれる上記エポキシ
化触媒の活性が望ましくない低いレベルに低下したとき、この列のさらに下の位
置にまたは上記追加の反応器のいずれかの直ぐ後の位置に配置し、 (b)低下した活性の上記触媒を、上記位置において、先行位置の反応器からの
流出物と、上記列の最初の位置において触媒が使用された終局温度より少なくと
も5℃高い温度で、低下した活性が望ましいレベルに回復するのに充分な時間、
接触させる。
【0011】 本発明の方法による主要な利点は、失活した触媒を含有する反応器を失活のレ
ベルが望ましくない高さになる毎に運転の外に出す必要がなく、そのため、最初
のエポキシ化反応器のエポキシ化触媒が失活する度に工程を中断する必要がない
ことである。さらに、その失活した触媒は、新しい位置にある間、最終のアルキ
レンオキシドの収量になお寄与し続けることができる。すなわち、その活性度が
増している間に、アルキレンオキシドに転化するアルケンの量はこの特別の触媒
ベッド上でもまた増加することができる。
【0012】 直列に連結したエポキシ化反応器の列の循環運転は、当技術分野では知られて
いる。たとえば、米国特許第5,849,937号は、アルキレンオキシドを生
産するための直列に連結したエポキシ化反応器の列を運転する方法を開示してお
り、そこでは殆ど失活した触媒を含有する反応器が最初または終端の位置のいず
れかにあり、運転から外したとき、新しい触媒を含有する別の反応器をそれぞれ
終端の位置および最初の位置に直ちに戻す。したがって、この方法においては、
一定数のエポキシ化反応器が連続して運転に加わっている間、1つの反応器が待
機する位置にある。待機している1つの反応器を持つことは費用の観点から望ま
しくないものと考えられる。
【0013】 工業的運転において、エポキシ化反応は、一般的には、50℃から135℃、
適切には、70℃から125℃の温度、および、80バールまで、適切には、1
0バールから60バールの圧力で、液相の反応媒体中で行う。通常、エポキシ化
が進行すると反応器中では温度上昇がある。したがって、2つ続くエポキシ化反
応器の間のそれぞれには冷却手段が適当に存在する。失活による触媒の活性度損
失を補償するために、たとえば冷却適用量を制御することにより、反応器中の温
度を上げることができ、その結果、各反応器中の転化を望ましいレベルに保つこ
とができる。その温度は、温度がそれを超えると負の副作用(たとえば、副生物
の形成)が容認できなくなり、失活が触媒の交換を必要とするレベルと予想でき
るところまで到達するまで上昇させる。触媒の活性損失を補償するためにエポキ
シ化の間に到達させる最高温度を「終局温度」と称する。この終局温度は、通常
エポキシ化サイクルの終点に到達し、すなわち、可能性として追加のエポキシ化
反応器も加えたエポキシ化反応器の列中で2つの続く反応器間の期間が切替わる
【0014】 したがって、本発明の方法において、列の最初の反応器中にある少なくとも部
分的に失活した触媒は、前述の終局温度より少なくとも5℃高い温度にかける。
これは、この最初の反応器を前記列のさらに下の位置に、または、1つまたはそ
れ以上の追加のエポキシ化反応器を使用する場合には、追加の反応器のいずれか
1つのすぐ後の位置に置き、失活した触媒を、先行の反応器からの流出物と、所
望の温度で接触させることによって成し遂げる。
【0015】 したがって、本方法のステップ(a)においては、循環運転する列の最初の反
応器は、その中に含まれるエポキシ化触媒の活性が望ましくない低いレベルまで
低下した時、この列のさらに下の位置に、または、1つまたはそれ以上の追加の
エポキシ化反応器を使用する場合には、追加の反応器の1つのすぐ後の位置に置
く。しかしながら、はるかに好ましい実施形態においては、列の最初の反応器は
、追加の反応器の存在とは関係なく、ステップ(a)で循環運転する反応器列の
終端位置に置く。
【0016】 直列に連結し、循環運転するエポキシ化反応器の列は、少なくとも2つの固定
ベッドエポキシ化反応器から構成する。しかしながら、この列は、少なくとも3
つの反応器を含有するのが好ましく、列を形成する好ましい反応器の最大の数は
7つである。最も好ましくは、前記列は、3つから5つの反応器で構成する。
【0017】 上記の直列に連結したエポキシ化反応器列の後に、1つまたは複数の追加の固
定ベッドエポキシ化反応器を存在させてもよい。そのような追加の反応器を複数
存在させる場合は、それらの反応器は適当に連続してつなげて、好ましくは、循
環方式の運転は行わない。存在させるとしても追加の反応器の数は、1つから5
つが適当であり、費用の観点からすると1つから3つの追加の反応器が好ましい
【0018】 ステップ(a)における反応器の交換は、そこに含有されているエポキシ化触
媒の活性が望ましくない低いレベルまで減少したときに行う。通常これは触媒が
初期活性の残り20%以下を有している場合である。「初期活性」という語は、
エポキシ化サイクル開始時、すなわち、前回の反応器交換の直後で当の触媒を循
環運転する列の最初の位置にある反応器中に入れて使用するときの触媒の活性を
指す。反応器の交換は、好ましくは、触媒が初期活性の残り10%以下、より好
ましくは、5%未満、最も好ましくは、1%未満しか有さないときに行う。しか
しながら、触媒失活のレベルは、変化する可能性があって、冷却能力、列中の反
応器の数、追加の反応器の存在、失活速度、フィードの組成のような因子に依存
して、上で示した範囲から外れることもあり得る。
【0019】 実際の反応器の交換は、熟練作業者およびプロセスエンジニアに知られている
適当な方法によって実施することができる。通常そのような方法は、適当な場所
にバルブを有する適切なパイプラインシステムを含み、その結果様々な反応器の
フィード流体と排出流体をその工程の所望される場所に導くことができる。
【0020】 本方法のステップ(b)においては、活性度の低下した触媒を、その触媒が列
の最初の位置で使用されたときの終局温度より少なくとも5℃高い温度で、その
活性度が望ましいレベルまで回復するまでの十分な時間、それの新しい位置にお
いて先行位置にある反応器からの流出物と接触させる。この温度は、その触媒を
列の最初の位置で運転したときの終局温度より少なくとも10℃、好ましくは、
少なくとも15℃高い場合、特に有利であることが見出されている。より好まし
くは、少なくとも部分的に失活した触媒にかける温度は、前記終局温度より50
℃以下の高さ、より好ましくは30℃以下の高さである。(部分的に)失活した
触媒を高くした再活性化温度に維持する時間は、その触媒の活性が望まれるレベ
ルまで回復するために十分であるようにすべきである。通常この時間は20時間
未満ということはない。なぜなら、その場合、再活性化は不十分のまま終わるで
あろうからである。再活性化しなければならない触媒を含有する反応器は一定の
運転状態に留まっているから、この時間には決まっている最大というものはない
。このように、触媒を再活性化すればするほどこの触媒はアルケンをアルキレン
オキシドに転化することができる。再活性化した触媒を含有する反応器が運転状
態に留まっている場合、その新しい位置にそれが留まる時間は、その時点で列の
最初の位置にある反応器触媒ベッドの失活速度によって決定される。なぜなら列
の中でこれが次に再活性化する触媒だからである。再活性化した触媒を含有する
反応器が、循環運転される反応器列の最初の位置に戻される場合、その新しい位
置にそれが留まる時間は、せいぜい多くて10日、好ましくは、多くて6日であ
る。
【0021】 接触して触媒を再活性化する流動体は、先行のエポキシ化反応器からの流出物
である。この流出物は、いずれにしても、プロピレンオキシドとアルコール(プ
ロピレンオキシド製造プロセスがスチレン/プロピレンオキシド共生産工程の部
分を形成する場合は1−フェニル−エタノール)を含有する。スチレン−プロピ
レンオキシド共生産工程において、この流出物は、エチルベンゼンと、通常は、
エチルベンゼンヒドロペルオキシド(EBHP)も含有する。しかしながら、失
活した触媒を含有する反応器を循環運転する反応器の列の終端位置に置き、追加
のエポキシ化反応器を使用しない場合は、EBHPは基本的に存在しない。この
実施形態については後ほどより詳細に議論する。
【0022】 したがって、本発明の1つの好ましい実施形態において、本方法のステップ(
a)およびステップ(b)は、再活性化される触媒の活性が望まれるレベルまで
もはや回復することができなくなるまで繰り返す。さらに、再活性化がもはや十
分効果を発揮できない場合は、殆ど失活した触媒を含有する反応器を運転から取
り外し、この反応器中の失活した触媒を新しい触媒と取り替え、この反応器を列
の終端位置で運転に戻すのが好ましい。
【0023】 別の好ましい実施形態においては、本発明の方法は、ステップ(a)およびス
テップ(b)に加えて、 (c)触媒の活性が望まれるレベルまで回復した後、その反応器を列の最初の
位置に戻すステップと、 (d)場合によってステップ(a)から(c)を少なくとも1回繰り返すステ
ップと、 (e)最初の反応器を、そこに含有されているエポキシ化触媒の活性が許容で
きない低いレベルまで低下しもはや望まれるレベルまで回復できなくなったとき
、運転から取り外し、失活した触媒を新しい触媒と取り替えるステップと、 (f)この反応器を、循環運転される列の終端位置で運転に戻すステップと、
および (g)ステップ(a)から(f)を繰り返し、その間アルキレンオキシドとア
ルコールを含有する生成物流体を最後の反応器から連続的に取り出すステップと
、を含む。
【0024】 この実施形態において、少なくとも部分的に失活した触媒は、その活性が十分
回復したらすぐに列の最初の位置に戻す。
【0025】 エポキシ化反応器の循環運転する列の他に追加のエポキシ化反応器を使用しな
い場合は、後者の実施形態を実施するのに特に好ましい1つの方法は、ステップ
(a)において、再活性化すべき触媒を含有する最初の反応器を列の終端位置に
置き、その他の反応器の転化レベルを合計でEBHPに基づいて少なくとも95
%、最も好ましくは、本質的に100%まで増加させる。この結果、再活性化す
べき触媒を含有する反応器は、したがって、多くて5%のEBHPを含有し、好
ましくは実質的にEBHPを含まない、終端から2番目の位置にある反応器から
の流出物と接触する。少なくとも20時間後、好ましくは多くて10日後、より
好ましくは多くて6日後、その触媒は、十分に再活性化されており、その反応器
を最初の位置に戻す(ステップ(c))。転化条件、特に温度は、再度反応器全
体で、少なくとも95%のEBHPの転化、好ましくは、本質的に100%のE
BHPの転化を達成するように構成する。ステップ(d)から(g)は、そのと
き上記の手順と調和して行うことができる。
【0026】 本発明による方法は、アルケンの有機ヒドロペルオキシドとの反応を含む全て
のエポキシ化反応の不均一エポキシ化触媒に応用することができる。適切な有機
ヒドロペルオキシドは、C〜C20の脂肪族炭化水素、C〜C20のアラル
キル炭化水素またはそれらの混合物から誘導される第二級および第三級ヒドロペ
ルオキシドである。適切な有機ヒドロペルオキシドの例としては、t−ブチルヒ
ドロペルオキシド、第三級アミルヒドロペルオキシド、第三級オクチルヒドロペ
ルオキシド、エチルベンゼンヒドロペルオキシド、シクロヘキシルヒドロペルオ
キシド、ジエチルベンジルヒドロペルオキシド等が挙げられる。これらの中で、
エチルベンゼンヒドロペルオキシドおよびt−ブチルヒドロペルオキシドが適用
するのに最も適している。
【0027】 使用するアルケンは、少なくとも1つの脂肪族炭素−炭素二重結合を有する有
機化合物がいずれも該当し得る。そのような化合物は、一般に、2から25の炭
素原子、好ましくは、3から12の炭素原子を含有し、例えばプロペン、1−ブ
テン、2−ブテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−ドデセン、スチレン、メ
チルスチレン等である。しかしながら、アルケンとしてはプロペンを使用し、し
たがって、本発明の方法によってプロピレンオキシドを生産するのが最も好まし
い。
【0028】 使用する不均一エポキシ化触媒は、アルケンと有機ヒドロペルオキシドが相当
するアルキレンオキシドとアルコールになる反応の触媒作用に適するものとして
当技術分野で知られているような触媒がいずれも該当し得る。しかしながら、チ
タン含有触媒が好ましい。したがって、たとえば、上で述べた米国特許第4,3
67,342号および欧州特許出願公開第0,345,856号の特許明細書に
開示されている触媒を応用することができる。しかしながら、本発明の目的のた
めには、全てのエポキシ化反応器で欧州特許出願公開第0,345,856号に
開示されているチタニアシリカ触媒を使用するのが特に有利であることが見出さ
れている。これらの触媒を使用するとき、本方法によって非常に良好な結果が得
られる。
【0029】 エポキシ化反応器へのフィードの組成は、工業的運転において共通であるすべ
ての組成を持つことができるという意味で、本発明の方法にとって重要ではない
。したがって、スチレン/プロピレンオキシド共生産プロセスの場合、エポキシ
化単位へのフィードは、少なくともある程度のエチルベンゼンヒドロペルオキシ
ド(EBHP)および、通常は、かなりの量のエチルベンゼンを含む。プロペン
は、別のフィード流体として反応器に加えるか、または、エポキシ化反応器(1
つまたはそれ以上)に入る前のEBHP含有フィード流体に加えることができる
。また、そのフィードは、先行の酸化領域または先行のエポキシ化反応器で形成
されたかまたは再循環流体中に含有されているメチルフェニルケトンおよび/ま
たは1−フェニル−エタノールをいくらか含有しているかもしれない。酸化反応
器生成物の仕上げステップ(洗浄および蒸留など)を含む先行の酸化ステップの
後にくる列の最初にあるエポキシ化反応器への標準的なフィード流体は、100
重量%の合計に対して、15〜25重量%のEBHP、30〜50重量%のエチ
ルベンゼン、30〜50重量%のプロペン、0〜5重量%の1−フェニル−エタ
ノール、0〜5重量%のメチルフェニルケトンを含む。
【0030】 MTBE/プロピレンオキシド共生産プロセスにおいては、エポキシ化反応器
へのフィードは、少なくともある程度のt−ブタノール溶媒中のt−ブチルヒド
ロペルオキシド(TBHP)を含む。スチレン/プロピレンオキシド共生産プロ
セスにおけると同様に、プロペンは、別のフィード流体として反応器に加えるか
、または、エポキシ化反応器に入る前のTBHP含有フィード流体に加えること
ができる。
【0031】 さらなる態様において、本発明は、アルケンと有機ヒドロペルオキシドがアル
キレンオキシドとアルコールになるエポキシ化反応を促進することができる不均
一エポキシ化触媒の少なくとも部分的に失活したものを再活性化する方法にも関
する。
【0032】 そのような再活性化方法は、当技術分野では知られている。たとえば、国際公
開第98/28072号にはこのタイプの触媒の再生方法が開示されており、そ
れは使用済みの触媒を特定の溶媒と20℃から400℃の温度で接触させること
を含む。この方法が有する主要な欠点としては、使用済みの触媒を含有する反応
器を再生処理を行うために運転から取り外さなければならない点である。さらに
、再生されている間、その触媒は最終製品の収量には寄与しない。
【0033】 米国特許第5,798,313号には、チタン含有不均一のオレフィンエポキ
シ化触媒を再生する方法が開示されており、そこでは、使用済みエポキシ化触媒
を酸素の存在下で少なくとも700℃の温度で加熱する。この方法もまた失活し
た触媒を含有する反応器を運転から取り外す必要があり、再生を可能にするには
高温のため触媒を反応器から取り出す必要がある。さらに、この再生処理は、非
常にエネルギーを消費するので、環境および経済性の両面からも望ましくない。
【0034】 本発明は、既知の再生方法のこれらの不都合を克服することを目指す。
【0035】 したがって、本発明は、さらなる態様において、アルケンと有機ヒドロペルオ
キシドとの間のアルキレンオキシドとアルコールとへのエポキシ化反応を促進す
ることができる不均一エポキシ化触媒の少なくとも部分的に失活したものを再活
性化する方法に関するものであって、その方法は、 (1)適切なエポキシ化条件下で、適切な不均一エポキシ化触媒の存在下中で
、少なくともなにがしかの有機ヒドロペルオキシドをアルケンと反応させてアル
キレンオキシドとアルコールにするステップと、 (2)少なくとも部分的に失活した触媒を、有機ヒドロペルオキシド、アルケ
ン、アルキレンオキシド、およびアルコールを含むステップ(1)で得られたエ
ポキシ化反応混合物と、少なくとも部分的に失活した触媒を再活性化の開始直前
に使用していた終局温度より少なくとも5℃高い温度で、接触させるステップと
を含む。
【0036】 上記方法の長所は、(i)失活した触媒を含有する反応器を失活のレベルが望
ましくない高さになる度に運転から取り外さなくてもよい点、および(ii)失
活した触媒が、再生されている間もアルキレンオキシドの最終収量に寄与し続け
る点である。
【0037】 効果的な再活性化を達成するためには、上記の方法のステップ(1)において
、有機ヒドロペルオキシドとアルケンを含むフィードは、どちらも不均一エポキ
シ化触媒粒子ベッドを含有する少なくとも2つの反応器を通過させ、その後、そ
れによって得られた反応混合物を、ステップ(2)の少なくとも部分的に失活し
た触媒と接触させるのが好ましい。
【0038】 ステップ(2)は、少なくとも部分的に失活した触媒を再活性化の開始直前に
運転していた終局温度より少なくとも10℃、より好ましくは、少なくとも15
℃高い温度で行うのが好ましい。しかしながら、再活性化中の温度は、前記終局
温度より、適切なのは、50℃以下、より適切なのは、30℃以下の高さである
。エポキシ化触媒の効果的な再活性化を達成するためには、少なくとも部分的に
失活した触媒とステップ(2)の反応混合物の間の接触を、少なくとも20時間
、好ましくは、少なくとも30時間継続することが特に適切であることが見出さ
れている。この再活性化は、触媒活性が望ましいレベルまで回復したらすぐに停
止することができる。しかしながら、これも本明細書で前に説明したように、こ
の時間には決まっている最大というものはなく、何故ならば再活性化しなければ
ならない触媒を含有する反応器が再活性化の間一定の運転状態に留まっているか
らである。
【0039】 この再活性化は、非ゼオライトエポキシ化触媒、より詳細には、チタン含有エ
ポキシ化触媒に対して特に有効であることが見いだされている。その中でもチタ
ニアシリカ触媒が最も適切に応用される。しかしながら、その他の非ゼオライト
不均一エポキシ化触媒も同様に本方法によって再活性化することができる。
【0040】 アルケンと有機ヒドロペルオキシドは、プロピレンオキシドを調製する方法に
関して本明細書で前に記したものと同じものを使用する。したがって、最も好ま
しくは、アルケンはプロペンを、一方、有機ヒドロペルオキシドはエチルベンゼ
ンヒドロペルオキシドを使用する。これらの反応物は、プロピレンオキシドと1
−フェニルエタノールの形成をもたらす。
【0041】 本発明を、以下の実施例によりさらに説明するが、本発明の範囲をこれら特定
の実施形態に限定するものではない。
【0042】 実施例1 この実施例は、それぞれEBHPとアルケンのフィード流体を含有する自動計
量器上の2つの容器、2つの高圧ポンプ、固定ベッド反応器、再循環流体をポン
プ輸送するための反応器上の第3のポンプ、反応器を連続的に60℃と120℃
の間の温度に維持する手段、アルケンのような軽い沸騰成分を除去するストリッ
パー、冷却器、生成物を受けるための容器等を含むベンチスケールの連続エポキ
シ化装置内で行った。
【0043】 フィードは2つの高圧ポンプによって反応器に供給し、反応器に入る前にいっ
しょに混合した。反応器は、液体を満たし、50バールの圧で運転した。反応ベ
ッドの等温運転を得るためおよび再活性化すべき触媒をエポキシ化反応生成物と
確実に接触させるために大きな再循環流体を反応器上に保持した。アルケンのフ
ィードおよびEBHPの35重量%エチルベンゼン溶液は、再循環流体と混合し
た後に反応器に導入した。
【0044】 反応混合物の組成分析は、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を用いて
行った。
【0045】 以下の工程条件を維持した。
【0046】 EBHP溶液処理量:30グラム/時間 アルケン処理量 :18グラム/時間 再循環流量 :2.5kg/時間 反応器で使用した触媒は、工業的スチレン/アルキレンオキシド共生産プロセ
スのエポキシ化領域から取得した部分的に失活したチタン/シリカ触媒である。
【0047】 触媒活性度は「K85」で表すが、これは、EBHPおよびプロペンの場合一
次反応速度論があてはまるものと仮定して、85℃で標準化した、触媒のkg当
たり、モル当たり、時間当たりの液体のkg(kg/(kg・mol・h)
)による反応速度定数を示す。
【0048】 部分的に失活したチタン/シリカ触媒を含有するベンチスケールの連続式エポ
キシ化装置を、そのチタン/シリカ触媒が工業的スチレン/アルキレンオキシド
共生産プロセスのエポキシ化領域でその前に用いられていた終局温度である90
℃にして、運転時間0で始動した。その装置を上で示した条件でさらに運転した
。運転時間5時間の時点でK85が表す反応速度は、0.2kg/(kg・m
ol・h)であった。低いとはいえ、この反応定数は、プロピレンオキシドと1
−フェニル−エタノールが形成されていたことを示す。
【0049】 次に、運転時間30時間の時点で温度を90℃から110℃に上げた。
【0050】 チタン/シリカ触媒の活性の増加を表Iに示す。K85は、kg/(kg・
mol・h)で表す。
【0051】
【表1】
【0052】 表Iから、失活した触媒をエポキシ化反応生成物と接触させ、運転時間30時
間の時点で温度を90℃から110℃まで20℃上げると、ついには、失活した
触媒の最初の活性より15倍高い活性をもたらすことがわかる。
【0053】 比較例1 温度を90℃で150時間保った以外は実施例1を繰り返した。
【0054】 運転時間50、100、150時間において、K85が0.2kg/(kg
・mol・h)であることがわかった。したがって、失活した触媒の活性は一定
して低いままであった。
【0055】 実施例2 それぞれが9.2mの容積をもち、4000kgのチタニアシリカエポキシ
化触媒を含有する4つの直列に連結したエポキシ化反応器の列を、本発明を説明
するためにこの実験では使用した。
【0056】 この実験における36時間の再活性化の間、エポキシ化反応領域へのEBHP
のフィード(エチルベンゼン中の35重量%EBHP溶液)およびプロペンのフ
ィードは、それぞれ100トン/時間および90トン/時間で一定に保った。そ
れに応じて、EBHPとプロペンのプロピレンオキシドと1−フェニル−エタノ
ールへの転化は再活性化の間継続した。
【0057】 反応器列を、数週間運転状態においたところ、最初の反応器の触媒活性は、そ
れを反応器に詰め込んだ直後の新しい触媒の活性である最初の活性の1%未満ま
で減少していた。最初の反応器の出口温度は、おおよそ90℃であった。
【0058】 最初の反応器は、次に、終端の位置に切り替えた。この位置で3番目の反応器
からの流出物を失活した触媒ベッドに36時間通過させたが、前記流出物は12
0℃の温度を有していた。
【0059】 再活性化すべき触媒を含有する反応器中のEBHPの一次転化を測定して、エ
ポキシ化の一次反応速度定数(k)を時間を追って確定し、その結果を表II
に示した。
【0060】 反応器の切り替えは、t=0時間のところで行った。ln(k)で表示する
失活した触媒の各時点の活性を表に示す。
【0061】
【表2】
【0062】 表IIから、最初の反応器中の失活した触媒活性が本発明による処理によって
著しく増加することがわかる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月13日(2001.7.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】 そのような不均一エポキシ化触媒は、アルケンをエポキシ化する触媒作用に使
用すると、触媒の失活が起こる。アルケンおよび有機ヒドロペルオキシドを含有
する先行の酸化ステップからの流体と接触するエポキシ化触媒は、何らかの防御
手段なしでは、失活のために限られた寿命しか有しなく、その結果取り替えなけ
ればならないであろう。不活性化触媒は、例えば、WO98/18555に記載
のプロセスおよび/またはWO99/01445に記載のプロセスによって再生
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 デイルクズワーヘル,ヘンドリツク オランダ国、エヌ・エル−1031・セー・エ ム・アムステルダム、バドハイスウエヒ・ 3 (72)発明者 フアン・デル・フエーン,アレクサンダ ー・ヤン オランダ国、エヌ・エル−4782・エス・イ エー・ムールデイク、ヘミウエヒ・25 (72)発明者 ウエルメリング,ルトヘル・ヨハネス・フ ランシスカス オランダ国、エヌ・エル−4782・エス・イ エー・ムールデイク、ヘミウエヒ・25 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB02 CC01 XX02 4H039 CA63 CC40

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ヒドロパーオキシドおよびアルケンを含有するフィード
    を、少なくとも二つの、直列に連結され、不均一エポキシ化触媒粒子ベッドをす
    べてが含む、循環方式で運転される、反応器の列に通すこと、上記列の後に不均
    一エポキシ化触媒粒子ベッドを含む追加のエポキシ化反応器が場合によって続き
    、および、 生成物流体を、反応生成物としてアルキレンオキシドおよびアルコールを含有す
    る最後のエポキシ化反応器から連続的に取り出し、上記生成物流体からアルキレ
    ンオキシド最終生成物を回収すること を含み、ここにおいて、 (a)上記循環運転する列の最初の上記反応器は、そこに含まれる上記エポキシ
    化触媒の活性が望ましくない低いレベルに低下したとき、この列のさらに下の位
    置にまたは上記追加の反応器のいずれかの直ぐ後の位置に配置し、 (b)低下した活性の上記触媒を、上記位置において、先行位置の反応器からの
    流出物と、上記列の最初の位置において触媒が使用された終局温度より少なくと
    も5℃高い温度で、低下した活性が望ましいレベルに回復するのに充分な時間、
    接触させる、 アルキレンオキシドを調製する方法。
  2. 【請求項2】 循環方式で運転される列が、少なくとも3つの、直列に連結
    したエポキシ化反応器からなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 再活性化すべき触媒の活性がもはや所望するレベルまで回復
    しなくなるまでステップ(a)とステップ(b)を繰り返す請求項1または2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 殆ど失活した触媒を含有する列の最初の反応器を、運転から
    取り外し、上記失活した触媒を新しい触媒と取り替え、しかる後、この反応器を
    列の終端位置で運転に戻す請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 追加のステップとして、 (c)触媒の活性が望ましいレベルまで回復した後、その反応器を列の最初の
    位置に戻すステップと、 (d)場合によって、ステップ(a)から(c)を少なくとも1回繰り返すス
    テップと、 (e)最初の反応器を、そこに含有されているエポキシ化触媒の活性度が許容
    できない低いレベルまで低下しもはや望ましいレベルまで回復できなくなったと
    き、運転から取り外し、失活した触媒を新しい触媒と取り替えるステップと、 (f)この反応器を、循環運転される列の終端位置で運転に戻すステップと、
    および (g)ステップ(a)から(f)を繰り返し、その間アルキレンオキシドとア
    ルコールを含有する生成物流体を最後の反応器から連続的に取り出すステップと
    を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 すべてのエポキシ化反応器で使用する不均一エポキシ化触媒
    が、チタン含有触媒、好ましくはチタニアシリカ触媒である請求項1から5のい
    ずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 使用するアルケンがプロペンであり、使用する有機ヒドロペ
    ルオキシドがエチルベンゼンヒドロペルオキシドまたはt−ブチルヒドロペルオ
    キシドである請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルケンと有機ヒドロペルオキシドとの間のアルキレンオキ
    シドとアルコールとへのエポキシ化反応を促進することができる不均一エポキシ
    化触媒の少なくとも部分的に失活したものを再活性化する方法であって、 (1)適切なエポキシ化条件下で、適切な不均一エポキシ化触媒の存在下で、
    少なくともなにがしかの有機ヒドロペルオキシドをアルケンと反応させてアルキ
    レンオキシドとアルコールにするステップと、 (2)少なくとも部分的に失活した触媒を、有機ヒドロペルオキシド、アルケ
    ン、アルキレンオキシドおよびアルコールを含む、ステップ(1)で得られたエ
    ポキシ化反応混合物と、少なくとも部分的に失活した触媒を再活性化の開始直前
    に使用していた終局温度より少なくとも5℃高い温度で、接触させるステップと
    を含む、上記方法。
  9. 【請求項9】 ステップ(1)において、有機ヒドロペルオキシドとアルケ
    ンを含むフィードを、不均一エポキシ化触媒粒子ベッドを含有する少なくとも2
    つの反応器に通し、その後、それによって得られた反応混合物をステップ(2)
    の少なくとも部分的に失活した触媒と接触させる請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ステップ(2)を、少なくとも部分的に失活した触媒を再
    活性化の開始直前に運転していた終局温度より少なくとも10℃高い温度で行う
    請求項8または9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも部分的に失活した触媒とステップ(2)の反応
    混合物の間の接触を、少なくとも20時間、好ましくは少なくとも30時間継続
    する請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも部分的に失活したエポキシ化触媒が、チタン含
    有触媒、好ましくはチタニアシリカ触媒である請求項8から11のいずれか一項
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 有機ヒドロペルオキシドがエチルベンゼンヒドロペルオキ
    シドであり、形成されるアルコールが1−フェニルエタノールである請求項8か
    ら12のいずれか一項に記載の方法。
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