JP2003507214A - インクジェット受容シートとそのシートの製造方法 - Google Patents

インクジェット受容シートとそのシートの製造方法

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JP2003507214A
JP2003507214A JP2001516767A JP2001516767A JP2003507214A JP 2003507214 A JP2003507214 A JP 2003507214A JP 2001516767 A JP2001516767 A JP 2001516767A JP 2001516767 A JP2001516767 A JP 2001516767A JP 2003507214 A JP2003507214 A JP 2003507214A
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inkjet
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スーザン・ケイ・ヤーミー
マイケル・エル・スタイナー
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Abstract

(57)【要約】 バインダ、顔料粒子、電解質および任意のカチオン性有機シランカップリングを含む記録組成物を基材上にコーティングする、インクジェット記録シートとその製造および使用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、広義に、画像受容素子とかかる素子の製造および使用方法とに関す
る。特に、本発明は、インクジェット記録シートとしても周知であるインクジェ
ット受容体と、かかる素子の製造および使用方法とに関する。
【0002】 発明の背景 インクジェット印刷は、均一な形状のインク滴を記録シートの受容表面上に射
出することにより画像(グラフ、絵、記号、文字など)を作製する印刷技術であ
る。この印刷技術は個人市場および小型オフィス市場において広く用いられてい
る。用途の他の例として、ローエンド加工および医用照会市場が挙げられる。
【0003】 インクジェットプリンタの最高画像解像力および処理能力は主に、噴射される
液滴サイズと液滴の射出速度により決定される。インクジェットプリンタが達成
し得る画像解像力も、幾つかの要因によって最大に発揮することができなくなる
。こうした制限要因の1つは、噴射される液滴を受容する記録シートの性質であ
る。
【0004】 これまでに、画質は受容体表面のインク吸収速度および染料吸着速度に直接結
びついており、吸収速度および吸着速度が速ければ画質も良いことが研究者によ
りわかっている。一般に、インク滴の吸収速度が十分に速くないと、インクが拡
散して隣り合うインク滴と相互作用し、フェザリング、インク溜まり、ブリーデ
ィングなどの欠点を発生しがちであることも研究者によりわかっている。また、
研究者らは、インクが十分迅速に吸収されないと、インクは受容体内に染み出す
傾向にあって、解像力の低下、耐水性の低下、汚れ耐性の低下をまねくことも見
出している。こうした問題は、処理能力を上げようとして液滴射出回数を増加す
るにつれて悪化する。
【0005】 インク受容体表面は、連続状相システムと断続状相システムとの2種類の基本
型に分けられる。連続状相システムは一般に、受容体表面上に付着した水あるい
はインクを吸収して膨潤することで機能し、その吸収速度は、このシステムに用
いられるポリマーの化学的性質により決定される。連続状相システムに用いられ
る通常のポリマーの例として、ゼラチン、ポリビニルアルコールおよびセルロー
スが挙げられる。連続状相システムの代表例は、米国特許第3,889,270
号、同第4,503,111号および同第5,141,599号で説明されてい
る。
【0006】 大半のポリマー製連続状相システムは、インクジェット受容体として一般に有
効であるが、水溶性であるために受容体の耐水性が低い。ポリマー製連続状相シ
ステムによっては、架橋した不溶性ポリマーをこのシステムに混合(例えば、米
国特許第5,342,688号および同第5,389,723号に記載されてい
るように半相互侵入高分子網目などを形成)することによりこの耐水性問題に対
処している。しかしながら、架橋した不溶性ポリマーをこのシステム内に導入す
ると、システムの吸収速度が本質的に低下してしまう。
【0007】 断続状相システムは、受容体表面に毛管力によりインクを吸収できる孔を設け
ることにより機能させたものである。断続状相システムは一般に、連続状相シス
テムより大幅に速くインクを吸収するため、連続状相システムより好ましい。
【0008】 断続状相システムは2種類の基本型に分けられる。「多孔質断続状相システム
」として周知である断続状相システムの第1の種類では、その記録層内にミクロ
ン寸法の多孔質顔料粒子を用い、記録層上に噴射されるインクを、各粒子が含む
微細で相互連結している複数の孔を介して粒子内に吸収させる。多孔質断続状相
システム記録層を含むインク記録シートは、米国特許第5,165,973号、
同第5,270,103号、同第5,397,619号、同第5,478,63
1号および国際特許出願第WO9701448号に開示されている。
【0009】 「非多孔質断続状相システム」として周知であり、もう1つの第2の種類であ
る断続状相システムでは、受容体表面上に噴射されるインクを吸収できる間隙孔
が顔料粒子と粒子との間に設けられるように、ポリマーバインダにより互いに保
持された非多孔質顔料を用いている。
【0010】 多孔質断続状相システム型の記録層を含むインクジェット記録シートでは一般
に、インク吸収率が高く、インク容量も大きいが、記録シートの光沢のある外観
がやや損なわれる。一方、非多孔質断続状相システム型の記録層を含むインクジ
ェット記録シートではインク吸収率が高く、光沢のある外観も良いが、実質的に
コーティングの厚さを無制限に厚くすることができないため、そのインク容量に
限界がある。
【0011】 断続状層システムの受容体表面には、媒染剤あるいは染料固定剤を組み入れて
、受容体表面の孔内部に吸収された染料分子を結合させることが多い。さまざま
な種類の媒染剤がこれまで用いられてきており、その例として、特開平08−1
64667(ポリアルキレンオキサイドシラン)、特開平03−218887(
ケイ素化合物)、特開昭62−178384(シランカップリング剤)および特
開昭60−224580(クロロ基、アミノ基、アミノエチル基あるいはビニル
基を含むシランカップリング剤)に開示されている例などの中性シランカップリ
ング剤と、米国特許第5,302,437号および同第5,750,200号に
開示されている例などの第1級、第2級、第3級アミンおよび第4級アンモニウ
ム塩のモノマー、オリゴマーおよびポリマーが挙げられる。
【0012】 中性シランカップリング剤、カチオン型モノマー、オリゴマーおよびポリマー
アミン、および第4級アンモニウム塩は一般に、受容体表面に対する染料の許容
範囲である吸着速度を得るために有効であるが、染料吸着量、受容体層表面に対
する染料の接着強度、インク吸収速度およびインク吸収量を維持しつつ、優れた
染料吸着速度が得られるインク受容体表面をまだ尚、実質的に必要としている状
態である。
【0013】 発明の概要 本発明の第1の態様は、染料吸着量、受容体層表面に対する染料の接着強度、
インク吸収速度およびインク吸収量を維持しつつ、受容体層による優れた染料吸
着速度が得られ、バインダと、顔料粒子と、電解質とを含むインクジェット記録
シートである。
【0014】 本発明の第2の態様は、(1)(i)バインダ、(ii)顔料粒子、および(
iii)電解質とを少なくとも含む分散液である記録組成物の層を、基材の主面
上にコーティングするステップ、および(2)その記録層を乾燥させるステップ
を含む、インクジェット記録シートの製造方法である。
【0015】 本発明の第3の態様は、(1)(i)バインダ、(ii)顔料粒子、および(
iii)電解質を少なくとも含む分散液である記録組成物の層を少なくとも一方
の主面上に具備する基材を得るステップ、および(2)その記録組成物をコーテ
ィングした基材の主面上に、シート上に画像を形成するようにインクジェット印
刷のインクを噴射するステップを含む、インクジェット記録シートの使用方法で
ある。
【0016】 発明の詳細な説明 呼称 10:インクジェット記録シート 20:基材 30:下塗材料層 40:記録層 50:カーリング防止層
【0017】 定義 請求の範囲を含む本願明細書における記録層に関する用語「厚さ」とは、乾量
を基準にした記録層の厚さを意味する。
【0018】 請求の範囲を含む本願明細書における「重量%」とは、その組成物の固形分を
基準にしたもの(すなわち乾量で算出したもの)である。
【0019】 構造 断続状インクジェット記録シート10では、適した基材20上に断続的な記録
層40がコーティングされており、この記録層40は、染料吸着量、受容体層表
面に対する染料の接着強度、インク吸収速度およびインク吸収量を維持しつつ、
染料を迅速に吸収することができる。
【0020】 基材 基材20は、記録層40に必要な視覚的外観と構造上の支持とを提供でき、イ
ンクジェット記録シートの構造に用いられる通常の材料であれば、いずれでもよ
い。適した基材の例として、紙、布、ポリマー、金属およびガラスが挙げられる
。薄い可撓性シートが一般に好適であり、不透明な支持体を所望する場合は基材
として紙を選択し、半透明あるいは透明な外観を所望する場合にはポリマーフィ
ルムを使用する。基材20の厚さを約0.05〜1.0mmとすると好ましい。
【0021】 下塗材料層 記録層40をコーティングする基材20の主面を、その記録層40を基材20
上にコーティングする前に、任意に下塗剤、あるいは帯電防止層などの下塗材料
層30で処理することができる。
【0022】 記録層 記録層40には、電解質で処理されてバインダで相互に保持されている顔料粒
子を含有させる。この記録層40の厚さを、約30μmを超えるようにして、十
分な容量を得るのがよい。厚さを約100μm以下とすると、外観が許容範囲で
ある記録層40が得られ、その厚さが約35〜85μmであれば好ましい。
【0023】 顔料粒子 記録層40には、インクジェット記録層に従来用いられてきた種類の顔料粒子
を含有させる。この顔料粒子は多孔質であっても、非多孔質であってもよい。代
表的な顔料粒子として具体的に、(i)アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化ア
ルミニウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カル
シウム、硫酸カルシウム、カオリン、ケイ酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロ
イダルシリカ、ケイ酸、ケイ酸ナトリウム、タルク、チタニア、二酸化チタン、
炭酸亜鉛および酸化亜鉛などの無機顔料と、(ii)スチレンおよびアクリル系
プラスチック用顔料、尿素樹脂顔料およびメラミン樹脂などの有機顔料とが挙げ
られるがこれらに限定するものではない。
【0024】 約500nm未満の平均粒径である顔料を用いると、望ましい外観および性能
の記録層40を形成することができる。平均粒径が約10〜500nmである顔
料粒子が一般に好適であり、平均粒径が約50〜300nmである粒子が望まし
く、平均粒径が約50〜100nmである粒子が最も好ましい。
【0025】 この顔料粒子の形状は、所望する形状であれば実質的にいずれでもよく、記録
層40の性能特性を向上させる点で、相対称な粒子、特に球状粒子が一般に好適
である。
【0026】 バインダ この顔料粒子をバインダにより互いに保持する。顔料粒子を互いに保持し、許
容範囲の外観を得られるように、十分な量のバインダを用いる。性能を向上させ
る目的から記録層40内に孔(すなわち、相互連結している間隙孔)を設けるよ
うにバインダの量を制限すると一般に望ましい。この記録層40上に噴射された
インクは、毛管作用により層40の孔(すなわち、顔料粒子内部の孔あるいは顔
料粒子と粒子との間の孔)内部に吸収および保持される。
【0027】 従来のバインダであれば実質的にいずれを用いてもよく、その例として具体的
に、酸化デンプン、エーテル化デンプンおよびリン酸デンプンなどのデンプン誘
導体;カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシメチルセルロースなどのセ
ルロース誘導体;スチレン−ブタジエンおよびメチルメタクリル酸エチル−ブタ
ジエンコポリマーなどの共役ジエン型コポリマーラテックス;アクリル酸エステ
ルおよびメタクリル酸エステルのポリマーおよびコポリマーなどのアクリル系ポ
リマー樹脂およびラテックス;エチレン−酢酸ビニルコポリマーなどのビニル型
ポリマーラテックス;カルボキシル基などの官能基を含有するように変性された
上記ラテックス;メラミンあるいは尿素樹脂などの水性接着剤;ポリウレタン、
不飽和ポリエステル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラー
ルおよびアルキド樹脂などの合成樹脂;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白質、ポリ
ビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、および無水マレイ
ン樹脂が挙げられるがこれらに限定するものではない。
【0028】 顔料粒子およびバインダの相対濃度 顔料粒子量に対して記録層40内に用いるバインダ量を、対抗する利点である
保全性および耐磨耗性(バインダ量の増加により向上)とインク吸収速度および
インク吸収量(バインダ量の低減により向上)とを均衡させるように選択するの
がよい。したがって、性能特性を上手く均衡させた適切なインクジェット記録層
40を形成するために、バインダ濃度を慎重に考慮することが重要である。一般
に、バインダに対する顔料の重量比率が約1:2〜20:1、好ましくは約2:
1〜10:1であれば、対抗する性能特性を許容範囲内で均衡させることができ
る。
【0029】 電解質 記録層40に電解質を含有する。本明細書における電解質とは、適した溶剤に
溶解されるとイオン性導体として有効となる物質を意味する。言いかえれば、こ
の物質は溶解すると陰イオン(負に帯電した粒子)および陽イオン(正に帯電し
た粒子)に解離する。
【0030】 適した電解質の例として具体的に、酢酸、ブチル酸、クロロ酢酸、乳酸および
酒石酸などの酸;塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナ
トリウム、塩化アルミニウム、硫酸カルシウム、塩化鉄、塩化カリウム、炭酸カ
リウム、臭化リチウムおよび硫化亜鉛などの無機塩が挙げられるがこれらに限定
するものではない。
【0031】 この記録層には約0.5〜25重量%の、好ましくは約1〜15重量%の電解
質を含有するのがよい。電解質の量が不充分であると、染料吸着速度を有意義に
上昇させることができず、電解質の量が過剰になると、記録層に所望する他の性
能を干渉しがちとなる。
【0032】 カチオン性シランカップリング剤 この記録層に任意に、カチオン性有機シランカップリング剤を含有してもよい
。水中で解離すると有機シランカップリング剤に正に帯電した基を生成できる第
1の部分(R´)と、顔料粒子への接着に有効な第2の部分(R″)とを含むカ
チオン性有機シランカップリング剤が適している。解離すると、第1の部分が、
インクジェットインクに通常含まれるアゾ染料、直接染料および酸性染料の多く
に含まれる例などの電子供与基(−SO など)を有する染料との不溶性塩を
静電的に引付けて形成する。
【0033】 好適なカチオン性シランカップリング剤の基本構造は
【化3】 R´LSiR″ 但し、(i)R´は第4級アンモニウム基であり、(ii)Lは、単結合あるい
は2価架橋基であり、(iii)各R″は独立してアルコキシ基である。
【0034】 より好適なカチオン性シランカップリング剤の基本構造は
【化4】 R´SiR″(4−n) 但し、R´は、−R L−であり、Lは単結合あるいは2価架橋基であり
、Rは独立して水素、アルキル、アリールあるいはアルカリルであって、少な
くとも2つのRはアルキル、アリールあるいはアルカリルである、(ii)各
R″は独立してアルコキシ基であり、(iii)nは1あるいは2である。
【0035】 適したカチオン性シランカップリング剤の代表例として具体的に、N,N−ジ
デシル−N−メチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)塩化アンモニウ
ム、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)塩化アンモニウ
ム、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチル塩化アンモニウ
ム、テトラデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)塩化アンモニウ
ム、N−トリメトキシシリルエチルベンジル−N,N,N−トリメチル塩化アン
モニウム、N−(トリメトキシシリルプロピル)塩化イソチオウロニウム、N−
トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリ−n−ブチル塩化アンモニウム
、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリ−n−ブチル臭化アンモ
ニウム、3−[2−N−ベンジルアミノエチルアミノプロピル]トリメトキシシ
ランヒドロクロリド、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−N−メチル−
N,N−ジアリル塩化アンモニウムおよび3−N−スチリルメチル−2−アミノ
エチルアミノ−プロピルトリメトキシシランヒドロクロリドが挙げられるがこれ
らに限定するものではない。
【0036】 添加剤 この他、分散剤、潤滑剤、表面活性剤、可塑剤、帯電防止剤、pH調節剤、緩
衝剤、コーティング助剤、艶消し剤、インクジェット記録シートの機械的性能を
維持するための微粒子、発泡防止剤、発泡抑制剤、防水剤、硬化剤、着色剤、粘
度調節剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、耐白カビ剤などの添加
剤を所望に応じて任意にインクジェット記録層内に組み入れることができる。
【0037】 カーリング防止層 カーリング防止層50を任意に、基材20の裏側にコーティングしてもよい。
【0038】 製造方法 成分の混合 この記録層の成分を、実質的に従来の方法であればいずれを用いて互いに配合
してもよい。代表的な処理手順として、(i)一定速度で攪拌しながら顔料、電
解質およびバインダを十分な量の溶剤内に連続的に投入することと、(ii)顔
料、電解質およびバインダを適した混合機内の十分な溶剤内に同時に投入するこ
とと、(iii)顔料を水中に分散させ、この水性顔料分散液内に電解質を添加
し、続いてこの電解質含有水性顔料分散液をバインダの水性分散液内に添加する
こととが挙げられる。
【0039】 記録層のコーティングおよび乾燥 記録層40のコーティングには、こうした材料をコーティングするための従来
技術のいずれを用いてもよく、その例として具体的に、押出コーティング、直接
的および間接的グラビアコーティング、ナイフコーティング、マイヤーロッドコ
ーティング、ロールコーティングなどが挙げられるがこれらに限定するものでは
ない。
【0040】 同様に、コーティングした記録層40の乾燥にも、こうしたコーティング記録
層を乾燥させるための従来技術のいずれを用いてもよい。
【0041】 任意の処理 加熱した、あるいは加熱しないままのカレンダーロールをインクジェット記録
シート10の動作に対して平行あるいは逆向きに回転させながら、記録層40に
カレンダー処理を施して光沢を出すことができる。
【0042】 実験 用語集 Airflex500 ペンシルバニア州AllentownのAir Productsから入手可
能な、平均粒径が170nmであり、Tgが5℃(41°F)であるエチレン酢
酸ビニルコポリマーの非イオン性ラテックス。
【0043】 Epson Stylus(登録商標)Color800 Printer カリフォルニア州TorrenceのEpson America, Inc
.から入手可能なインクジェットプリンタ。
【0044】 Epson Stylus(登録商標)800 Color Ink カリフォルニア州TorrenceのEpson America, Inc
.から型番号S020089として入手可能な、シアン、マゼンタおよびイエロ
ーを含むカラーインクジェットカートリッジ。
【0045】 Epson Stylus(登録商標)800 Black Ink カリフォルニア州TorrenceのEpson America, Inc
.から型番号S020108として入手可能なブラックインクジェットカートリ
ッジ。
【0046】 MP1040 日本、東京の日産化学工業株式会社から入手可能な、直径が100±30nm
である微粒子シリカ。
【0047】 Imation Photograde Inkjet Paper ミネソタ州St.PaulのPaper Imation Corp.から入
手可能な紙シート(8.5×11)。
【0048】 PET ポリエチレンテレフタレート
【0049】 PVDC ポリビニリデンクロライド
【0050】 3MSP3BACl ペンシルバニア州TullytownのGelest, Inc.からカタロ
グ番号SIT8414.0として入手可能なカチオン性シランN−トリメトキシ
シリルプロピル−N,N,N−トリ−n−ブチル塩化アンモニウム。
【0051】 3MSEB3MACl ペンシルバニア州TullytownのGelest, Inc.からカタロ
グ番号SIS6994.0として入手可能なカチオン性シランN−トリメトキシ
シリルエチルベンジル−N,N,N−トリメチル塩化アンモニウム。
【0052】 試験手順 色彩度試験プロトコル Epson Stylus(登録商標)Color 800TMインクを、0
(色なし)から16(フルカラー彩度)のステップパッチでEpson Sty
lus(登録商標)Color 800TMプリンタから試料シートの記録層上
に噴射する。特に記載のない限り、中間調からフルカラーパッチ(すなわち6か
ら16パッチ)で印刷した試料を試験用に選択した。色の彩度を、Gretag TM 分光光度計により、その光度計内で電球から発せられる可視光の強度の、印
刷した試料から反射される可視光の強度に対する比率の経過記録として測定する
。こうして得た色の彩度を記録する。
【0053】 液滴サイズ試験プロトコル Epson Stylus(登録商標)Color 800TMインクを、中
間調パッチでEpson Stylus(登録商標)Color 800TM
リンタからImationTMPhotograde Inkjet試料シート
の記録層上に噴射する。噴射されるインクの液滴サイズを、顕微鏡で記録層内に
吸収されたインク滴の平面図を得るように顕微鏡を記録層表面に垂直に設置して
観察する。この顕微鏡を、画像のコンピュータ分析および保存ができるビデオカ
メラおよびフレームグラバに装着する。画像をコンピュータで分析することによ
り、試料の液滴サイズとしておよそ25液滴の平均が算出され、液滴サイズがわ
かる。
【0054】 標準試料構造 磁気攪拌機を装備したビーカー内に表1に記載した量で脱イオン水およびMP
1040TMを投入して、シリカ分散液を形成した。このシリカ分散液を30分
間攪拌した。表1に記載した種類および量のシランカップリング剤を任意にこの
シリカ分散液に添加し、一晩およそ25℃(77°F)にて攪拌した。こうして
攪拌したシリカ分散液に硫酸ナトリウムを表1に記載した量で添加した後、表1
に記載した量でAirflexTM500を添加して30分間攪拌することによ
り、最終的な分散液を形成した。この最終的な分散液を、コーティングする前に
1〜4時間攪拌した。
【0055】 攪拌後の最終分散液を、PVDC下塗り処理を施したPETシート上に7mm
ギャップのナイフコータを用いてコーティングした。コーティングしたPETシ
ートを7分間120°F(48.9℃)にてオーブン乾燥して、記録層を備えた
インクジェット記録シートを形成した。
【0056】 実施例 比較例C1 実施例1 (色の彩度および液滴サイズ) (シランカップリング剤なし) 記録層を備えた試料用インクジェット記録シートを上記標準試料構造手順によ
り形成した。この試料用記録シートの色彩度を上記色彩度試験プロトコルにより
調べた。液滴サイズを上記液滴サイズ試験プロトコルにより調べた。得られた試
験結果を記録した。これらを表2および表3にそれぞれ記載する。
【0057】 表2に示すように、色彩度(濃度)およびドットサイズ(解像度)については
主に、電解質を含有しない記録層を備えたシートに比較すると、電解質硫酸ナト
リウムを含む記録層を備えた記録シートで改善されており、彩度の高いインクジ
ェット印刷を行った場合にその改良程度は最も顕著である。
【0058】 比較例C2low、比較例C2med、比較例C2high、およびC3 実施例2Alow、実施例2Amed、実施例2Ahigh、実施例2Blow 、実施例2Bmed、実施例2Bhigh、および実施例3 (色の彩度および液滴サイズ) (異なる濃度のカチオン性シランカップリング剤) 異なる濃度のカチオン性シランカップリング剤を含有する記録層を備えたイン
クジェット記録シートを、上記標準試料構造手順により形成した。これらの記録
シートの色彩度を上記色彩度試験プロトコルにより調べた。液滴サイズも、上記
液滴サイズ特定プロトコルにより調べた。こうした試験結果を記録した。これら
を表2および表3にそれぞれ記載する。
【0059】 表2に示すように、色彩度(密度)およびドットサイズ(解像度)については
主に、電解質を含有しない記録層を備えたシートに比較すると、電解質硫酸ナト
リウムを含む記録層を備えた記録シートで改善されており、彩度の高いインクジ
ェット印刷を行った場合にその改良程度は最も顕著である。
【0060】
【表1】 表1(インクジェット受容体層の組成物)
【0061】
【表2】 表2(色彩度)
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】 表3(液滴サイズ)
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す拡大側面図である。
【符号の説明】
10:インクジェット記録シート 20:基材 30:下塗材料層 40:記録層 50:カーリング防止層
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月4日(2001.7.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 インクジェット受容シートとそのシートの製造方法
【特許請求の範囲】
【化1】 R´LSiR″ 但し、(i)R´が第4級アンモニウム基であり、(ii)Lが単結合あるい
は2価架橋基であり、(iii)各R″が独立してアルコキシ基である、 で表される構造を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット
記録シート。
【化2】 R´SiR″(4−n) 但し、(i)R´が、R L−であり、Lは単結合あるいは2価架橋基で
あり、Rは独立して水素、アルキル、アリールあるいはアルカリルであって、
少なくとも2つのRはアルキル、アリールあるいはアルカリルである、(ii
)各R″は独立してアルコキシ基であり、(iii)nが1あるいは2である、
で表される構造を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット
記録シート。
【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、広義に、画像受容素子とかかる素子の製造および使用方法とに関す
る。特に、本発明は、インクジェット記録シートとしても周知であるインクジェ
ット受容体と、かかる素子の製造および使用方法とに関する。
【0002】 発明の背景 インクジェット印刷は、均一な形状のインク滴を記録シートの受容表面上に射
出することにより画像(グラフ、絵、記号、文字など)を作製する印刷技術であ
る。この印刷技術は個人市場および小型オフィス市場において広く用いられてい
る。用途の他の例として、ローエンド加工および医用照会市場が挙げられる。
【0003】 インクジェットプリンタの最高画像解像力および処理能力は主に、噴射される
液滴サイズと液滴の射出速度により決定される。インクジェットプリンタが達成
し得る画像解像力も、幾つかの要因によって最大に発揮することができなくなる
。こうした制限要因の1つは、噴射される液滴を受容する記録シートの性質であ
る。
【0004】 これまでに、画質は受容体表面のインク吸収速度および染料吸着速度に直接結
びついており、吸収速度および吸着速度が速ければ画質も良いことが研究者によ
りわかっている。一般に、インク滴の吸収速度が十分に速くないと、インクが拡
散して隣り合うインク滴と相互作用し、フェザリング、インク溜まり、ブリーデ
ィングなどの欠点を発生しがちであることも研究者によりわかっている。また、
研究者らは、インクが十分迅速に吸収されないと、インクは受容体内に染み出す
傾向にあって、解像力の低下、耐水性の低下、汚れ耐性の低下をまねくことも見
出している。こうした問題は、処理能力を上げようとして液滴射出回数を増加す
るにつれて悪化する。
【0005】 インク受容体表面は、連続状相システムと断続状相システムとの2種類の基本
型に分けられる。連続状相システムは一般に、受容体表面上に付着した水あるい
はインクを吸収して膨潤することで機能し、その吸収速度は、このシステムに用
いられるポリマーの化学的性質により決定される。連続状相システムに用いられ
る通常のポリマーの例として、ゼラチン、ポリビニルアルコールおよびセルロー
スが挙げられる。連続状相システムの代表例は、米国特許第3,889,270
号、同第4,503,111号および同第5,141,599号で説明されてい
る。
【0006】 大半のポリマー製連続状相システムは、インクジェット受容体として一般に有
効であるが、水溶性であるために受容体の耐水性が低い。ポリマー製連続状相シ
ステムによっては、架橋した不溶性ポリマーをこのシステムに混合(例えば、米
国特許第5,342,688号および同第5,389,723号に記載されてい
るように半相互侵入高分子網目などを形成)することによりこの耐水性問題に対
処している。しかしながら、架橋した不溶性ポリマーをこのシステム内に導入す
ると、システムの吸収速度が本質的に低下してしまう。
【0007】 断続状相システムは、受容体表面に毛管力によりインクを吸収できる孔を設け
ることにより機能させたものである。断続状相システムは一般に、連続状相シス
テムより大幅に速くインクを吸収するため、連続状相システムより好ましい。
【0008】 断続状相システムは2種類の基本型に分けられる。「多孔質断続状相システム
」として周知である断続状相システムの第1の種類では、その記録層内にミクロ
ン寸法の多孔質顔料粒子を用い、記録層上に噴射されるインクを、各粒子が含む
微細で相互連結している複数の孔を介して粒子内に吸収させる。多孔質断続状相
システム記録層を含むインク記録シートは、米国特許第5,165,973号、
同第5,270,103号、同第5,397,619号、同第5,478,63
1号および国際特許出願第WO9701448号に開示されている。
【0009】 「非多孔質断続状相システム」として周知であり、もう1つの第2の種類であ
る断続状相システムでは、受容体表面上に噴射されるインクを吸収できる間隙孔
が顔料粒子と粒子との間に設けられるように、ポリマーバインダにより互いに保
持された非多孔質顔料を用いている。
【0010】 多孔質断続状相システム型の記録層を含むインクジェット記録シートでは一般
に、インク吸収率が高く、インク容量も大きいが、記録シートの光沢のある外観
がやや損なわれる。一方、非多孔質断続状相システム型の記録層を含むインクジ
ェット記録シートではインク吸収率が高く、光沢のある外観も良いが、実質的に
コーティングの厚さを無制限に厚くすることができないため、そのインク容量に
限界がある。
【0011】 断続状層システムの受容体表面には、媒染剤あるいは染料固定剤を組み入れて
、受容体表面の孔内部に吸収された染料分子を結合させることが多い。さまざま
な種類の媒染剤がこれまで用いられてきており、その例として、特開平08−1
64667(ポリアルキレンオキサイドシラン)、特開平03−218887(
ケイ素化合物)、特開昭62−178384(シランカップリング剤)および特
開昭60−224580(クロロ基、アミノ基、アミノエチル基あるいはビニル
基を含むシランカップリング剤)に開示されている例などの中性シランカップリ
ング剤と、米国特許第5,302,437号および同第5,750,200号に
開示されている例などの第1級、第2級、第3級アミンおよび第4級アンモニウ
ム塩のモノマー、オリゴマーおよびポリマーが挙げられる。
【0012】 国際特許出願第WOA99 06219号には、塩化カルシウムや塩化マグネ
シウムなどの2価金属塩を含む水性サイジング媒体のインク受容層をシートの表
面にコーティングしたインクジェット記録シートが開示されている。このサイジ
ング媒体には他にも、キャリア剤、充填剤、任意の光沢剤、消泡剤および殺生剤
などの従来の添加剤を含有することができる。
【0013】 国際特許出願第WOA95 28285号には、ランタンなどの3価塩あるい
はIIb族金属の錯体を含むインク受容層をシートの表面にコーティングしたイ
ンクジェット記録シートが開示されている。こうした塩を、Ca、Mg、Ba、
Na、Kなどを含む複塩の形態で用いることもできる。このインク受容層に、フ
ィルムを形成する親水性ポリマー材料を含有すると好ましい。
【0014】 英特許第A2 147 003号には、バインダ、顔料、2〜4価の水性塩、
およびカチオン性有機材料を含むインク受容層をシートの表面にコーティングし
たインクジェット記録シートが開示されている。
【0015】 欧州特許第A0 736 392号には、ベーム石構造を有する水酸化アルミ
ナとバインダとを含むインク受容層をシートの表面にコーティングしたインクジ
ェット記録シートが開示されている。このインク受容層に、金属酸化物、多価金
属塩、およびカチオン性有機物質を含有させてもよい。このインク受容層を乾燥
させた後、これに、金属アルコキシドあるいは、ヒドロキシル基をインク受容層
に架橋させることのできる他の材料で処理を施してもよい。
【0016】 欧州特許第A0 199 874号には、酸化ポリエチレンおよび白色充填剤
を含むインク受容層をシートの表面にコーティングしたインクジェット記録シー
トが開示されている。また、このインク受容層に、カチオン性樹脂および/また
は多価金属塩を含有させると好ましい。このインク受容層に樹脂を含有させても
よい。
【0017】 中性シランカップリング剤、カチオン型モノマー、オリゴマーおよびポリマー
アミン、および第4級アンモニウム塩は一般に、受容体表面に対する染料の許容
範囲である吸着速度を得るために有効であるが、染料吸着量、受容体層表面に対
する染料の接着強度、インク吸収速度およびインク吸収量を維持しつつ、優れた
染料吸着速度が得られるインク受容体表面をまだ尚、実質的に必要としている状
態である。
【0018】 発明の概要 本発明の第1の態様は、染料吸着量、受容体層表面に対する染料の接着強度、
インク吸収速度およびインク吸収量を維持しつつ、受容体層による優れた染料吸
着速度が得られ、バインダと、顔料粒子と、電解質とを含むインクジェット記録
シートである。
【0019】 本発明の第2の態様は、(1)(i)バインダ、(ii)顔料粒子、および(
iii)電解質とを少なくとも含む分散液である記録組成物の層を、基材の主面
上にコーティングするステップ、および(2)その記録層を乾燥させるステップ
を含む、インクジェット記録シートの製造方法である。
【0020】 本発明の第3の態様は、(1)(i)バインダ、(ii)顔料粒子、および(
iii)電解質を少なくとも含む分散液である記録組成物の層を少なくとも一方
の主面上に具備する基材を得るステップ、および(2)その記録組成物をコーテ
ィングした基材の主面上に、シート上に画像を形成するようにインクジェット印
刷のインクを噴射するステップを含む、インクジェット記録シートの使用方法で
ある。
【0021】 発明の詳細な説明 呼称 10:インクジェット記録シート 20:基材 30:下塗材料層 40:記録層 50:カーリング防止層
【0022】 定義 請求の範囲を含む本願明細書における記録層に関する用語「厚さ」とは、乾量
を基準にした記録層の厚さを意味する。
【0023】 請求の範囲を含む本願明細書における「重量%」とは、その組成物の固形分を
基準にしたもの(すなわち乾量で算出したもの)である。
【0024】 構造 断続状インクジェット記録シート10では、適した基材20上に断続的な記録
層40がコーティングされており、この記録層40は、染料吸着量、受容体層表
面に対する染料の接着強度、インク吸収速度およびインク吸収量を維持しつつ、
染料を迅速に吸収することができる。
【0025】 基材 基材20は、記録層40に必要な視覚的外観と構造上の支持とを提供でき、イ
ンクジェット記録シートの構造に用いられる通常の材料であれば、いずれでもよ
い。適した基材の例として、紙、布、ポリマー、金属およびガラスが挙げられる
。薄い可撓性シートが一般に好適であり、不透明な支持体を所望する場合は基材
として紙を選択し、半透明あるいは透明な外観を所望する場合にはポリマーフィ
ルムを使用する。基材20の厚さを約0.05〜1.0mmとすると好ましい。
【0026】 下塗材料層 記録層40をコーティングする基材20の主面を、その記録層40を基材20
上にコーティングする前に、任意に下塗剤、あるいは帯電防止層などの下塗材料
層30で処理することができる。
【0027】 記録層 記録層40には、電解質で処理されてバインダで相互に保持されている顔料粒
子を含有させる。この記録層40の厚さを、約30μmを超えるようにして、十
分な容量を得るのがよい。厚さを約100μm以下とすると、外観が許容範囲で
ある記録層40が得られ、その厚さが約35〜85μmであれば好ましい。
【0028】 顔料粒子 記録層40には、インクジェット記録層に従来用いられてきた種類の顔料粒子
を含有させる。この顔料粒子は多孔質であっても、非多孔質であってもよい。代
表的な顔料粒子として具体的に、(i)アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化ア
ルミニウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カル
シウム、硫酸カルシウム、カオリン、ケイ酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロ
イダルシリカ、ケイ酸、ケイ酸ナトリウム、タルク、チタニア、二酸化チタン、
炭酸亜鉛および酸化亜鉛などの無機顔料と、(ii)スチレンおよびアクリル系
プラスチック用顔料、尿素樹脂顔料およびメラミン樹脂などの有機顔料とが挙げ
られるがこれらに限定するものではない。
【0029】 約500nm未満の平均粒径である顔料を用いると、望ましい外観および性能
の記録層40を形成することができる。平均粒径が約10〜500nmである顔
料粒子が一般に好適であり、平均粒径が約50〜300nmである粒子が望まし
く、平均粒径が約50〜100nmである粒子が最も好ましい。
【0030】 この顔料粒子の形状は、所望する形状であれば実質的にいずれでもよく、記録
層40の性能特性を向上させる点で、相対称な粒子、特に球状粒子が一般に好適
である。
【0031】 バインダ この顔料粒子をバインダにより互いに保持する。顔料粒子を互いに保持し、許
容範囲の外観を得られるように、十分な量のバインダを用いる。性能を向上させ
る目的から記録層40内に孔(すなわち、相互連結している間隙孔)を設けるよ
うにバインダの量を制限すると一般に望ましい。この記録層40上に噴射された
インクは、毛管作用により層40の孔(すなわち、顔料粒子内部の孔あるいは顔
料粒子と粒子との間の孔)内部に吸収および保持される。
【0032】 従来のバインダであれば実質的にいずれを用いてもよく、その例として具体的
に、酸化デンプン、エーテル化デンプンおよびリン酸デンプンなどのデンプン誘
導体;カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシメチルセルロースなどのセ
ルロース誘導体;スチレン−ブタジエンおよびメチルメタクリル酸エチル−ブタ
ジエンコポリマーなどの共役ジエン型コポリマーラテックス;アクリル酸エステ
ルおよびメタクリル酸エステルのポリマーおよびコポリマーなどのアクリル系ポ
リマー樹脂およびラテックス;エチレン−酢酸ビニルコポリマーなどのビニル型
ポリマーラテックス;カルボキシル基などの官能基を含有するように変性された
上記ラテックス;メラミンあるいは尿素樹脂などの水性接着剤;ポリウレタン、
不飽和ポリエステル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラー
ルおよびアルキド樹脂などの合成樹脂;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白質、ポリ
ビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、および無水マレイ
ン樹脂が挙げられるがこれらに限定するものではない。
【0033】 顔料粒子およびバインダの相対濃度 顔料粒子量に対して記録層40内に用いるバインダ量を、対抗する利点である
保全性および耐磨耗性(バインダ量の増加により向上)とインク吸収速度および
インク吸収量(バインダ量の低減により向上)とを均衡させるように選択するの
がよい。したがって、性能特性を上手く均衡させた適切なインクジェット記録層
40を形成するために、バインダ濃度を慎重に考慮することが重要である。一般
に、バインダに対する顔料の重量比率が約1:2〜20:1、好ましくは約2:
1〜10:1であれば、対抗する性能特性を許容範囲内で均衡させることができ
る。
【0034】 電解質 記録層40に電解質を含有する。本明細書における電解質とは、適した溶剤に
溶解されるとイオン性導体として有効となる物質を意味する。言いかえれば、こ
の物質は溶解すると陰イオン(負に帯電した粒子)および陽イオン(正に帯電し
た粒子)に解離する。
【0035】 適した電解質の例として具体的に、酢酸、ブチル酸、クロロ酢酸、乳酸および
酒石酸などの酸;塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナ
トリウム、塩化アルミニウム、硫酸カルシウム、塩化鉄、塩化カリウム、炭酸カ
リウム、臭化リチウムおよび硫化亜鉛などの無機塩が挙げられるがこれらに限定
するものではない。
【0036】 この記録層には約0.5〜25重量%の、好ましくは約1〜15重量%の電解
質を含有するのがよい。電解質の量が不充分であると、染料吸着速度を有意義に
上昇させることができず、電解質の量が過剰になると、記録層に所望する他の性
能を干渉しがちとなる。
【0037】 カチオン性シランカップリング剤 この記録層に任意に、カチオン性有機シランカップリング剤を含有してもよい
。水中で解離すると有機シランカップリング剤に正に帯電した基を生成できる第
1の部分(R´)と、顔料粒子への接着に有効な第2の部分(R″)とを含むカ
チオン性有機シランカップリング剤が適している。解離すると、第1の部分が、
インクジェットインクに通常含まれるアゾ染料、直接染料および酸性染料の多く
に含まれる例などの電子供与基(−SO など)を有する染料との不溶性塩を
静電的に引付けて形成する。
【0038】 好適なカチオン性シランカップリング剤の基本構造は
【化3】 R´LSiR″ 但し、(i)R´は第4級アンモニウム基であり、(ii)Lは、単結合あるい
は2価架橋基であり、(iii)各R″は独立してアルコキシ基である。
【0039】 より好適なカチオン性シランカップリング剤の基本構造は
【化4】 R´SiR″(4−n) 但し、R´は、−R L−であり、Lは単結合あるいは2価架橋基であり
、Rは独立して水素、アルキル、アリールあるいはアルカリルであって、少な
くとも2つのRはアルキル、アリールあるいはアルカリルである、(ii)各
R″は独立してアルコキシ基であり、(iii)nは1あるいは2である。
【0040】 適したカチオン性シランカップリング剤の代表例として具体的に、N,N−ジ
デシル−N−メチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)塩化アンモニウ
ム、オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)塩化アンモニウ
ム、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチル塩化アンモニウ
ム、テトラデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)塩化アンモニウ
ム、N−トリメトキシシリルエチルベンジル−N,N,N−トリメチル塩化アン
モニウム、N−(トリメトキシシリルプロピル)塩化イソチオウロニウム、N−
トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリ−n−ブチル塩化アンモニウム
、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリ−n−ブチル臭化アンモ
ニウム、3−[2−N−ベンジルアミノエチルアミノプロピル]トリメトキシシ
ランヒドロクロリド、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−N−メチル−
N,N−ジアリル塩化アンモニウムおよび3−N−スチリルメチル−2−アミノ
エチルアミノ−プロピルトリメトキシシランヒドロクロリドが挙げられるがこれ
らに限定するものではない。
【0041】 添加剤 この他、分散剤、潤滑剤、表面活性剤、可塑剤、帯電防止剤、pH調節剤、緩
衝剤、コーティング助剤、艶消し剤、インクジェット記録シートの機械的性能を
維持するための微粒子、発泡防止剤、発泡抑制剤、防水剤、硬化剤、着色剤、粘
度調節剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、耐白カビ剤などの添加
剤を所望に応じて任意にインクジェット記録層内に組み入れることができる。
【0042】 カーリング防止層 カーリング防止層50を任意に、基材20の裏側にコーティングしてもよい。
【0043】 製造方法 成分の混合 この記録層の成分を、実質的に従来の方法であればいずれを用いて互いに配合
してもよい。代表的な処理手順として、(i)一定速度で攪拌しながら顔料、電
解質およびバインダを十分な量の溶剤内に連続的に投入することと、(ii)顔
料、電解質およびバインダを適した混合機内の十分な溶剤内に同時に投入するこ
とと、(iii)顔料を水中に分散させ、この水性顔料分散液内に電解質を添加
し、続いてこの電解質含有水性顔料分散液をバインダの水性分散液内に添加する
こととが挙げられる。
【0044】 記録層のコーティングおよび乾燥 記録層40のコーティングには、こうした材料をコーティングするための従来
技術のいずれを用いてもよく、その例として具体的に、押出コーティング、直接
的および間接的グラビアコーティング、ナイフコーティング、マイヤーロッドコ
ーティング、ロールコーティングなどが挙げられるがこれらに限定するものでは
ない。
【0045】 同様に、コーティングした記録層40の乾燥にも、こうしたコーティング記録
層を乾燥させるための従来技術のいずれを用いてもよい。
【0046】 任意の処理 加熱した、あるいは加熱しないままのカレンダーロールをインクジェット記録
シート10の動作に対して平行あるいは逆向きに回転させながら、記録層40に
カレンダー処理を施して光沢を出すことができる。
【0047】 実験 用語集 Airflex(登録商標)500 ペンシルバニア州AllentownのAir Productsから入手可
能な、平均粒径が170nmであり、Tgが5℃(41°F)であるエチレン酢
酸ビニルコポリマーの非イオン性ラテックス。
【0048】 Epson Stylus(登録商標)Color800 Printer カリフォルニア州TorrenceのEpson America,Incか
ら入手可能なインクジェットプリンタ。
【0049】 Epson Stylus(登録商標)800 Color Ink カリフォルニア州TorrenceのEpson America,Incか
ら型番号S020089として入手可能な、シアン、マゼンタおよびイエローを
含むカラーインクジェットカートリッジ。
【0050】 Epson Stylus(登録商標)800 Black Ink カリフォルニア州TorrenceのEpson America,Incか
ら型番号S020108として入手可能なブラックインクジェットカートリッジ
【0051】 MP1040(登録商標) 日本、東京の日産化学工業株式会社から入手可能な、直径が100±30nm
である微粒子シリカ。
【0052】 Imation Photograde Inkjet Paper(登録商標
) ミネソタ州St.PaulのPaper Imation Corp.から入
手可能な紙シート(8.5×11)。
【0053】 PET ポリエチレンテレフタレート
【0054】 PVDC ポリビニリデンクロライド
【0055】 3MSP3BACl ペンシルバニア州TullytownのGelest,Incからカタログ番
号SIT8414.0として入手可能なカチオン性シランN−トリメトキシシリ
ルプロピル−N,N,N−トリ−n−ブチル塩化アンモニウム。
【0056】 3MSEB3MACl ペンシルバニア州TullytownのGelest,Incからカタログ番
号SIS6994.0として入手可能なカチオン性シランN−トリメトキシシリ
ルエチルベンジル−N,N,N−トリメチル塩化アンモニウム。
【0057】 試験手順 色彩度試験プロトコル Epson Stylus(登録商標)Color 800TMインクを、0
(色なし)から16(フルカラー彩度)のステップパッチでEpson Sty
lus(登録商標)Color 800TMプリンタから試料シートの記録層上
に噴射する。特に記載のない限り、中間調からフルカラーパッチ(すなわち6か
ら16パッチ)で印刷した試料を試験用に選択した。色の彩度を、Gretag TM 分光光度計により、その光度計内で電球から発せられる可視光の強度の、印
刷した試料から反射される可視光の強度に対する比率の経過記録として測定する
。こうして得た色の彩度を記録する。
【0058】 液滴サイズ試験プロトコル Epson Stylus(登録商標)Color 800TMインクを、中
間調パッチでEpson Stylus(登録商標)Color 800TM
リンタからImationTMPhotograde Inkjet試料シート
の記録層上に噴射する。噴射されるインクの液滴サイズを、顕微鏡で記録層内に
吸収されたインク滴の平面図を得るように顕微鏡を記録層表面に垂直に設置して
観察する。この顕微鏡を、画像のコンピュータ分析および保存ができるビデオカ
メラおよびフレームグラバに装着する。画像をコンピュータで分析することによ
り、試料の液滴サイズとしておよそ25液滴の平均が算出され、液滴サイズがわ
かる。
【0059】 分散液に添加し、一晩およそ25℃(77°F)にて攪拌した。こうして攪拌し
たシリカ分散液に硫酸ナトリウムを表1に記載した量で添加した後、表1に記載
した量でAirflex(登録商標)500を添加して30分間攪拌することに
より、最終的な分散液を形成した。この最終的な分散液を、コーティングする前
に1〜4時間攪拌した。
【0060】 攪拌後の最終分散液を、PVDC下塗り処理を施したPETシート上に7mm
ギャップのナイフコータを用いてコーティングした。コーティングしたPETシ
ートを7分間120°F(48.9℃)にてオーブン乾燥して、記録層を備えた
インクジェット記録シートを形成した。
【0061】 実施例 比較例C1 実施例1 (色の彩度および液滴サイズ) (シランカップリング剤なし) 記録層を備えた試料用インクジェット記録シートを上記標準試料構造手順によ
り形成した。この試料用記録シートの色彩度を上記色彩度試験プロトコルにより
調べた。液滴サイズを上記液滴サイズ試験プロトコルにより調べた。得られた試
験結果を記録した。これらを表2および表3にそれぞれ記載する。
【0062】 表2に示すように、色彩度(濃度)およびドットサイズ(解像度)については
主に、電解質を含有しない記録層を備えたシートに比較すると、電解質硫酸ナト
リウムを含む記録層を備えた記録シートで改善されており、彩度の高いインクジ
ェット印刷を行った場合にその改良程度は最も顕著である。
【0063】 比較例C2low、比較例C2med、比較例C2high、およびC3 実施例2Alow、実施例2Amed、実施例2Ahigh、実施例2Blow 、実施例2Bmed、実施例2Bhigh、および実施例3 (色の彩度および液滴サイズ) (異なる濃度のカチオン性シランカップリング剤) 異なる濃度のカチオン性シランカップリング剤を含有する記録層を備えたイン
クジェット記録シートを、上記標準試料構造手順により形成した。これらの記録
シートの色彩度を上記色彩度試験プロトコルにより調べた。液滴サイズも、上記
液滴サイズ特定プロトコルにより調べた。こうした試験結果を記録した。これら
を表2および表3にそれぞれ記載する。
【0064】 表2に示すように、色彩度(密度)およびドットサイズ(解像度)については
主に、電解質を含有しない記録層を備えたシートに比較すると、電解質硫酸ナト
リウムを含む記録層を備えた記録シートで改善されており、彩度の高いインクジ
ェット印刷を行った場合にその改良程度は最も顕著である。
【0065】
【表1】 表1(インクジェット受容体層の組成物)
【0066】
【表2】 表2(色彩度)
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】 表3(液滴サイズ)
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す拡大側面図である。
【符号の説明】 10:インクジェット記録シート 20:基材 30:下塗材料層 40:記録層 50:カーリング防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FB01 FB02 FB03 FB04 FC06 2H086 BA15 BA31 BA33 BA36 BA37

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)第1および第2の主面を含む基材、および、 (b)(1)バインダ、 (2)顔料粒子、および (3)電解質 を少なくとも含む、該基材の少なくとも一方の該主面上の記録層、 を含むインクジェット記録シート。
  2. 【請求項2】 前記記録層がカチオン性有機シランカップリング剤をさらに
    含む、請求項1に記載のインクジェット記録シート。
  3. 【請求項3】 前記バインダがラテックスバインダである、請求項1または
    2に記載のインクジェット記録シート。
  4. 【請求項4】 前記顔料粒子がシリカ顔料粒子である、請求項1〜3のいず
    れか一項に記載のインクジェット記録シート。
  5. 【請求項5】 前記電解質が酸あるいは無機塩である、請求項1〜4のいず
    れか一項に記載のインクジェット記録シート。
  6. 【請求項6】 前記カチオン性有機シランカップリング剤が、 【化1】 R´LSiR″ 但し、(i)R´が第4級アンモニウム基であり、(ii)Lが単結合あるい
    は2価架橋基であり、(iii)各R″が独立してアルコキシ基である、 で表される構造を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット
    記録シート。
  7. 【請求項7】 前記カチオン性有機シランカップリング剤が、 【化2】 R´SiR″(4−n) 但し、(i)R´が、R L−であり、Lは単結合あるいは2価架橋基で
    あり、Rは独立して水素、アルキル、アリールあるいはアルカリルであって、
    少なくとも2つのRはアルキル、アリールあるいはアルカリルである、(ii
    )各R″は独立してアルコキシ基であり、(iii)nが1あるいは2である、
    で表される構造を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット
    記録シート。
  8. 【請求項8】 (i)各R″が独立して、炭素数1〜3を含むアルコキシ基
    であり、(ii)nが1である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジ
    ェット記録シート。
  9. 【請求項9】 (a)第1および第2の主面を含む基材を得るステップ、 (b)該基材の少なくとも一方の該主面上に、(i)バインダ、(ii)顔料
    粒子、および(iii)電解質を少なくとも含む分散液である記録組成物の層を
    コーティングするステップ、および、 (c)該記録層を乾燥させるステップ、 を含むインクジェット記録シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 インクジェット記録シートの使用方法であって、 (a)前記基材の少なくとも一方の主面上に、(i)バインダ、(ii)顔料
    粒子、および(iii)電解質を少なくとも含む分散液である記録組成物の層を
    含む基材を得るステップ、および、 (b)該シート上に画像を形成するように、該記録組成物でコーティングされ
    た該基材の該主面上にインクジェット印刷インクを噴射するステップ、 を含む方法。
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