JP2003506406A - 長鎖n−アルキル化合物およびそのオキサ誘導体 - Google Patents

長鎖n−アルキル化合物およびそのオキサ誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、長鎖N−アルキルアミノおよびイミノ化合物、そのオキサ−置換誘導体、およびこれらの化合物を含有する医薬組成物に関する。この長鎖N−アルキル基は、C8〜C16アルキル基である。これらの長鎖N−アルキル化合物およびそのオキサ−置換誘導体は、ウイルス、特にB型肝炎ウイルスまたはC型肝炎ウイルス感染の処置に使用することができる。一例として、これらの長鎖N−アルキル化合物およびそのオキサ−置換誘導体は、ピペリジン化合物、ピロリジン化合物、フエニルアミン化合物、ピリジン化合物、ピロール化合物またはアミノ酸化合物から誘導することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、動物およびヒトのペスチウイルスおよびフラビウイルス感染を処置
するための長鎖N−アルキルアミノおよびイミノ化合物ならびにそのオキサ誘導
体に関する。
【0002】 (発明の背景) HCVは、フラビビリダエ(Flaviviridae)族に属するRNAウ
イルスである。各単離体は密接に関連しているが、ウイルスゲノムの異種集団に
属する。この遺伝的相違は、ウイルスが宿主の免疫系から逃げることを可能にし
、高割合の慢性感染を導く。HCVが属するフラビウイルスは、節足動物門(a
rthropod)ベクターにより伝達される多くのヒト疾病の原因因子を含む
ことが知られている。フラビウイルスにより引き起こされるヒト疾病は、種々の
出血熱、肝炎、および脳炎を包含する。これらの疾病をヒトに発病させることが
知られているウイルスには、例えば黄熱病ウイルス、デング熱病ウイルス1〜4
、日本脳炎ウイルス、マリーバレイ(MurrayValley)脳炎ウイルス
、ロシオ(Rocio)ウイルス、西ナイル(West Nile)熱病、セン
トルイス(St.Louis)脳炎ウイルス、ダニ媒介脳炎ウイルス、ルーピン
病(Loupingill)ウイルス、ポアサン(Powassan)ウイルス
、オムスク(Omsk)出血性熱病ウイルス、およびキアサムル森林(Kysa
nur forest)病ウイルスが包含される。従って、少なくとも1種のウ
イルス、例えばフラビウイルスおよび/またはペストウイルスに感染した動物お
よびヒトを処置するための臨床上の要求が存在する。
【0003】 世界中の4000万人よりも多くの人々が、C型肝炎ウイルス(HCV)に慢
性的に感染しており、この処置は開発国の公衆健康に対する最も重大な処置の一
つである(Hoofnagle等、New Engl.J.Med.336:3
47〜356,1997)。C型肝炎感染は、米国で年間10,000人よりも
多くの人々の死亡原因になっており(Washington Post,Nov
ember11,1997、A2)、その数は、効果的介入が存在しなければ、
次の20年間で3倍になるものと予測される。慢性HCVはまた、肝臓ガンの危
険性を増大させる。世界中には、HCVに慢性的に感染している4000万人よ
りも多くの人々が存在し、開発国の公衆健康に対する最も重大な処置の一つにな
っている(Hoofnagle等、上記刊行物)。持続的感染は、HCV患者の
85%程度で発生し、またこれらの患者の少なくとも20%では、慢性感染が感
染時点から20年以内に、肝硬変を生じさせる。慢性感染している推定3900
万の北アメリカ人の場合、C型肝炎ウイルス感染からの併発が米国における肝臓
移植を導く理由になっている。
【0004】 肝線維症、肝硬変、炎症性肝臓疾病、および肝臓ガンを包含する急性および慢
性肝臓疾病のもう一つの原因因子は、B型肝炎ウイルス(HBV)である(Jo
klik,Virology,3版、Appleton & Lange,No
rwalk,Connecticut,1988)。効果的なワクチンを利用す
ることができるが、世界中で30000万人以上の人々、すなわち世界人口の5
%の人々は、依然としてウイルスに慢性的に感染している(Locamini等
、Antiviral Chemistry & Chemotherapy,
7:53〜64,1996)。このようなワクチンは、当該ウイルスにすでに感
染している人々に対しては治療的価値を有していない。ヨーロッパおよび北アメ
リカにおいて、人口の0.1%〜1%が感染している。感染した者の15%〜2
0%はHBV感染から肝硬変または慢性障害を発症するものと推定される。一旦
、肝硬変が確立されると、羅患率および死亡率は重大になり、患者生存期間は約
5年間である(Blume等,Advanced Drug Delivery
Reviews 17:321〜331,1995)。従って、改良された効
果的な抗HBV抗肝炎治療法を見出すという必要性および高度の優先性が存在し
ている(Locamini等による上記刊行物)。
【0005】 HCV感染の処置に有効である治療的介入は、数上で、また有効性の点で限ら
れている。HCV感染に対する標準的処置は、インターフェロン−αの投与を包
含する。しかしながら、インターフェロン−αは、その使用がHCV感染の約2
0%に制限されており(Hoofnagle等、上記刊行物)、またこの化合物
による処置は、患者の5%のみでしか長期間改善をもたらさない。さらにまた、
合併症およびインターフェロン−αの限界は、この処置の利用性を重大に制限す
る。インターフェロン−αおよびリバビリン(ribavirin)(1−β−
D−リボフラノシル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミド
)の投与を包含する実験的処置は、HCV感染を再発した患者の約半分にのみ長
期間改善をもたらした(Washington Post,November1
1,1997,A2)。明白なように、このインターフェロンによるむなしい結
果から、さらに有効で、また毒性の低い治療法の研究が促進されなければならな
い。従って、HCV感染を効果的に処置する治療的干渉、またはその別段の利用
可能な補助手段にかかわる臨床上の要求が残されている。
【0006】 これらのHCVに慢性的に感染した人々に加えて、B型肝炎ウイルス(HBV
)に慢性的に感染している35000万人以上の人々が存在する。これらの人々
の15000万人以上がまた、介入がなければ、肝臓病で死亡する。2000万
人程度のHBVキャリアが開発国に存在し、その大部分はHCVキャリアである
。HCVに感染した多くの個人はまた、HBVに感染している。組合せHBV/
HCV感染用の治療は、HBVウイルスとHCVウイルスとが、治療的に重要な
手段の点で相互に相違していることから、特に挑戦的である。HBVはヘパドナ
ウイルス(hepadnavirus)であるのに対して、HCVはペスチウイ
ルスである。HBVはDNA含有ウイルスであり、そのゲノムはDNA依存性R
NAポリメラーゼとRNA依存性DNAポリメラーゼとの組合わせ(すなわち、
逆転写酵素)を用いて感染細胞で複製される。HCVはRNA含有ウイルスであ
り、そのゲノムは1種または2種以上の種類のRNA依存性RNAポリメラーゼ
を用いて感染細胞の細胞質で複製される。
【0007】 HBV感染およびHCV感染の同時発生頻度を別にしても、HBV感染の処置
に有効であることが知られている多くの化合物は、HCVに対しては有効ではな
い。例えば、ラミブジン(lamivudine)(ヌクレオシド類縁化合物3
TC)はHBV感染の処置に有用であるが、HCV感染の処置には有用ではない
。HBVとHCVとの抗ウイルス薬に対する感受性の差異が、それらの一般的な
基本的複製性の差異の結果であることは疑いの余地がないことである。HBV感
染およびHCV感染の両方を効果的に処置する治療手段に対する特に臨床上の要
求が残されている。
【0008】 ヒト疾病の原因因子として重要な別種の肝炎ウイルスは、A型肝炎ウイルス、
デルタ肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、F型肝炎ウイルス、およびG型肝炎ウ
イルスを包含する(Coates等、Exp.Opin.Ther.Paten
ts 5:747〜756,1995)。さらに、種特異性である動物肝炎ウイ
ルスが存在する。これらには、例えばイヌ、ウッドチャックおよびマウスが包含
される。動物モデルの利用性は、各種のウイルスに対する抗ウイルス化合物の前
臨床処置を可能にする。さらにまた、動物ウイルスは、家畜業界に重大な損失を
与えることがある(Sullivan等、Virus Res.38:231〜
239,1995)。このような動物ウイルスは、ウシウイルス性下痢ウイルス
(BVDV)、古典的ブタコレラ(classical swine feve
r)ウイルス、ボーダー病ウイルス、およびブタコレラウイルスを包含する。
【0009】 (発明の要旨) 一般に、本発明の特徴は、長鎖N−アルキルアミノおよびイミノ化合物および
そのオキサ置換誘導体にあり、また有効量のこのような化合物を含有する医薬組
成物を包含する。長鎖N−アルキル基は、C8〜C16アルキル基である。この長
鎖N−アルキル化合物およびそのオキサ置換誘導体は、細胞または個体における
ウイルス感染の処置に使用することができる。個体の場合、感染は慢性または急
性疾病を発症させることがあり、これらの処置は感染(例えば、ウイルスの産生
)または病気の症状の重篤度を減少させることができる。この長鎖N−アルキル
化合物は、検出可能レベルでグリコシダーゼ活性または糖脂質(glycopl
ipid)合成を抑制することができるか、または抑制することができない;好
適化合物は検出可能レベルでα−グルコシダーゼ活性を抑制しないが、感染処置
としては依然として有効である。例えば、長鎖N−アルキル化合物およびオキサ
置換誘導体は、ピペリジン、ピロリジン、フェニルアミン、ピリジン、ピロール
、またはアミノ酸から誘導することができる。
【0010】 一態様において、本発明の特徴は、N−C8−C16アルキル基を含有する窒素
含有ウイルス抑制化合物にある。この化合物は好ましくは、N−C8−C10アル
キル基(例えば、N−ノニルまたはN−デシル基)またはN−C8−C10オキサ
アルキル基(例えば、N−(CH26O(CH2nCH3基またはN−(CH2 2 O(CH2n+4CH3基(ただし、n=1,2または3である)を含有する。こ
れらの窒素含有ウイルス抑制化合物は、検出(例えば、プラーク形成、収率)に
おいて、1種または2種以上のペスチウイルスまたはフラビウイルスの抑制にか
かわり、約20μMまたはそれ以下、好ましくは約10μMまたはそれ以下、さ
らに好ましくは約5μMまたはそれ以下の抑制濃度(IC50)を有することがで
きる。特に、ペスチウイルスおよびフラビウイルス(例えば、HBVおよびBV
DV)の両方に対して有効である化合物は好適である。
【0011】 もう一つの態様において、本発明の特徴は、ウイルスの形態形成を抑制する方
法にある。この方法は、有効量の窒素含有ウイルス抑制化合物またはその医薬上
で許容される塩を、ウイルスに感染している細胞または個体に投与することを包
含する。この細胞は哺乳動物細胞またはヒト細胞であることができる。
【0012】 さらにもう一つの態様において、本発明の特徴は、ウイルス感染した個体の処
置方法にある。この方法は、有効量の窒素含有ウイルス抑制化合物またはその医
薬上で許容される塩を、ウイルス感染した個体に投与することを包含する。この
処置は、動物またはヒトにおけるウイルス感染を減少、弱体化または減低させる
ことができる。動物は、鳥類または哺乳動物(例えば、ブタ、ウシ、マウス)で
あることができる。窒素含有ウイルス抑制化合物は、経口投与することができる
【0013】 もう一つの態様において、本発明の特徴は、少なくとも1種のN−C8−C16
アルキル基またはそのオキサ−置換誘導体を含有する窒素含有ウイルス抑制化合
物を医薬上で許容される担体と組合わせて含有する医薬組成物の製造方法にある
【0014】 これらの化合物は下記式を有することができる:
【化4】 式中、 R1は、C8〜C16アルキル基であり、この基はまた、1〜5個、好ましくは1
〜3個、さらに好ましくは1〜2個の酸素原子を含有することができる(すなわ
ち、オキサ−置換誘導体)。好適オキサ−置換誘導体は、3−オキサノニル、3
−オキサデシル、7−オキサノニルおよび7−オキサデシルである。
【0015】 R2は、水素であり;R3は、カルボキシまたはC1〜C4アルコキシカルボニル
であり、またはR2とR3とは一緒になって、
【化5】 (ここで、nは3または4であり、Xはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、
アミノ、カルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1
4アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシまたはア
ロイルオキシであり、およびYはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ
、カルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アル
コキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシおよびアロイルオ
キシであるか、または削除される(すなわち、存在していない) を表わし;
【0016】 R4は、水素であるか、または削除される(すなわち、存在していない);お
よび R5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、アルコキシカ
ルボニル、アミノカルボニル、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、
ヒドロキシアルキル、アシルオキシまたはアロイルオキシであるか、またはR3
とR5とは一緒になって、フェニルを形成しており、およびR4は削除される(す
なわち、存在していない)。R2とR3とが一緒になって、−(CXY)n−を形
成しており、およびR4が削除される(すなわち、存在していない)場合、全部
のYは削除される(すなわち、存在していない)。当該化合物は、これらの化合
物の生理学的に許容される塩または溶媒和物であることができる。
【0017】 或る態様において、R1は、C8〜C10アルキル基(例えば、C9アルキル)で
あり、およびR2は水素であることができ、R3はカルボキシまたはC1〜C4アル
コキシカルボニルであることができ、R4は水素であることができ、およびR5
水素、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、
アミノカルボニル、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ヒドロキシ
アルキル、アシルオキシまたはアロイルオキシであることができる。
【0018】 或る好適態様において、R3はカルボキシである。別の好適態様において、R3 とR5とは一緒になって、フェニルを形成しており、およびR4は削除される(す
なわち、存在していない)。さらに別の好適態様において、R2とR3とは一緒に
なって、−(CXY)n−である。
【0019】 或る態様において、化合物は下記式を有する:
【化6】
【0020】 各式中、R6〜R10はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、カルボ
キシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、
1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C4アシルオキシまたはアロイルオキシであ
り、およびR11は、水素またはC1〜C6アルキルである。
【0021】 窒素含有ウイルス抑制化合物は、N−アルキル化ピペリジン化合物、N−オキ
サ−アルキル化ピペリジン化合物、N−アルキル化ピロリジン化合物、N−オキ
サ−アルキル化ピロリジン化合物、N−アルキル化フェニルアミン化合物、N−
オキサ−アルキル化フェニルアミン化合物、N−アルキル化ピリジン化合物、N
−オキサ−アルキル化ピリジン化合物、N−アルキル化ピロール化合物、N−オ
キサ−アルキル化ピロール化合物、N−アルキル化アミノ酸化合物またはN−オ
キサ−アルキル化アミノ酸化合物であることができる。或る態様において、N−
アルキル化ピペリジン化合物、N−オキサ−アルキル化ピペリジン化合物、N−
アルキル化ピロリジン化合物またはN−オキサ−アルキル化ピロリジン化合物は
、イミノ糖であることができる。
【0022】 例えば、好適窒素含有ウイルス抑制化合物は、N−ノニル−1,5−ジデオキ
シ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−ノニル−デオキシガラクトノジ
リマイシンまたはN−ノニルDGJ)、N−(7−オキサ−ノニル)−1,5−
ジデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−オキサ−ノニルDGJ
)、N−ノニル−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチト
ール(N−ノニルMeDGJ)、N−(7−オキサ−ノニル)−1,5,6−ト
リデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−7−オキサ−ノニルM
eDGJ)、N−ノニル−アルトロスタチン、N−ノニル−2R,5R−ジヒド
ロキシメチル−3R,4R−ジヒドロキシピロリジン(N−ノニルDMDP)、
N−ノニル−デオキシノジリマイシン(N−ノニルDNJ)、N−ノニル−2−
アミノベンズアミド(2ABC9)、またはその誘導体、エナンチオマーまたは
立体異性体であることができる。未置換化合物の構造は、図1に示されている。
【0023】 或る態様において、ウイルスはフラビウイルスまたはペスチウイルスであるこ
とができる。ペスチウイルスによる感染は、これらに制限されないものとして、
黄熱病ウイルス、デング熱病ウイルス(例えばデング熱病ウイルス1〜4)、日
本脳炎ウイルス、マリーバレイ(Murray Valley)脳炎ウイルス、
ロシオ(Rocio)ウイルス、西ナイル(West Nile)熱病ウイルス
、セントルイス(St.Louis)脳炎ウイルス、ダニ媒介脳炎ウイルス、ル
ーピン病(Louping ill)ウイルス、ポアサン(Powassan)
ウイルス、オムスク(Omsk)出血性熱病ウイルス、およびキアサムル森林(
Kysanur forest)病ウイルスにより引き起こされる感染を包含す
る。
【0024】 ペスチウイルスによる感染は、これらに制限されないものとして、C型肝炎ウ
イルス(HCV)、ルベラウイルス(rubella virus)、ウシウイ
ルス性下痢ウイルス(BVDV)、古典的ブタコレラ(classical s
wine fever)ウイルス、ボーダー病ウイルス、およびブタコレラウイ
ルスにより引き起こされる感染を包含する。
【0025】 さらにもう一つの態様において、本発明の特徴は、ウイルス感染した哺乳動物
を、中でも、ウイルス感染の結果である肝炎または肝細胞ガンの発症から防護す
る予防方法にあり、この方法は動物のウイルス感染細胞に、抗ウイルス有効量の
窒素含有ウイルス抑制化合物を投与することを包含する。
【0026】 (図面の簡単な説明) 図1は、この試験に使用された化合物の化学構造を示している。 図2は、種々の濃度の下記化合物の存在下における感染細胞培養により生成さ
れたBVDVプラークのパーセントを示すグラフである:N−ブチルDGJ(◆
)、N−ノニルDGJ(■)、N−ノニルMeDGJ(▲)、またはN−ノニル
DNJ(X)。 図3は、種々のアルキル鎖長を有するN−アルキル化化合物のIC50を示すグ
ラフであり、および図5はN−ノニル化合物のIC50を示すグラフである。 図4は、種々の濃度のN−ノニルDGJ(▲)またはN−デシルDGJ(X)
の存在下における感染細胞培養により生成されたBVDVプラークのパーセント
を示すグラフである。
【0027】 図6は、種々の濃度のN−ノニル化合物:2ABC9(◆)、ノニルアミン(
■)、N−ノニル−アルトロスタチン(△)、N−ノニル−DGJ(X)、N−
ノニル−MeDGJ(*)、N−ノニル−DNJ(●)、またはN−ノニル−D
MDP(+)の存在下における感染細胞培養により生成されたBVDVプラーク
のパーセントを示すグラフである。 図7は、種々の濃度のN−7−オキサ−ノニルMeDGJの存在下における感
染細胞培養により生成されたBVDVプラークのパーセントを示すグラフである
。 図8は、HepG2細胞中の3H−標識したインヒビターの取り込みが、下記
の順序で増加することを示すグラフである:N−ブチルDNJ(◆)、N−ヘキ
シルDNJ(■)、N−オクチルDNJ(▲)、N−ノニルDNJ(X)、N−
デシルDNJ(*)、N−ドデシルDNJ(●)、N−ヘキサデカンDNJ(+
)、またはN−オクタデカンDNJ(―)。
【0028】 (発明の説明) 窒素含有ウイルス抑制化合物は、N−C8−C16アルキル基、例えばN−C8
10アルキル基、特にノニルまたはデシルを含有する化合物またはそのオキサ−
置換誘導体である。この窒素含有ウイルス抑制化合物は、N−アルキル化ピペリ
ジン化合物、N−オキサ−アルキル化ピペリジン化合物、N−アルキル化ピロリ
ジン化合物、N−オキサ−アルキル化ピロリジン化合物、N−アルキル化フェニ
ルアミン化合物、N−オキサ−アルキル化フェニルアミノ化合物、N−アルキル
化ピリジン化合物、N−オキサ−アルキル化ピリジン化合物、N−アルキル化ピ
ロール化合物、N−オキサ−アルキル化ピロール化合物、N−アルキル化アミノ
酸化合物またはN−オキサ−アルキル化アミノ酸化合物、例えばN−ノニル−D
GJ、N−オキサ−ノニルDGJ、N−ノニル−MeDGJ、N−オキサ−ノニ
ルMeDGJ、N−ノニルアルトロスタチン、N−ノニルDMDP、N−オキサ
−ノニルDMDP、N−ノニル−2−アミノベンズアミドまたはN−オキサ−ノ
ニル−2−アミノベンズアミドであることができる。
【0029】 この化合物は下記式を有する:
【化7】
【0030】 式中、R1は、C8〜C16アルキル基であり、R2は、水素であり、R3は、カル
ボキシまたはC1〜C4アルコキシカルボニルであり、R4は、水素であり、およ
びR5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、アルコキシカ
ルボニル、アミノカルボニル、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、
ヒドロキシアルキル、アシルオキシまたはアロイルオキシである。
【0031】 別様に、R1は、C8〜C16アルキル基であり、R2は、水素であり、R3とR5
とは一緒になって、フェニルを形成しており(この基は未置換であるか、または
置換されていてもよい)、およびR4は削除されている(すなわち、存在してい
ない)。もう一つの別様において、R1は、C8〜C16アルキル基であり、R4
水素であるか、または削除されており(すなわち、存在していない)、R5は、
水素、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、
アミノカルボニル、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ヒドロキシ
アルキル、アシルオキシまたはアロイルオキシであり、およびR2とR3とは一緒
になって、
【化8】 を形成しており、
【0032】 ここでnは3または4であり、Xはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ア
ミノ、カルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4 アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシまたはアロイ
ルオキシであり、およびYはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、カ
ルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキ
シ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシまたはアロイルオキシ
であるか、または削除されている。 R2とR3とが一緒になって、−(CXY)n−を形成しており、およびR4
削除されている場合、全部のYは削除されている。化合物は、これらの化合物の
生理学的に許容される塩または溶媒和物であることができる。
【0033】 或る態様において、化合物は下記式を有する:
【化9】
【0034】 各式中、R6〜R10はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、カルボ
キシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、
1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C4アシルオキシまたはアロイルオキシであ
り、およびR11は、水素またはC1〜C6アルキルである。
【0035】 本明細書で使用されているものとして、各基は、炭素原子数が特定されていな
いかぎり、下記特徴を有する。アルキル基は炭素原子1〜16個を有し、直鎖状
または分枝状の置換または未置換の基である。アルコキシ基は炭素原子1〜16
個を有し、直鎖状または分枝状の置換または未置換の基である。アルコキシカル
ボニル基は炭素原子2〜16個を有する。アルケニルオキシ基は炭素原子2〜1
6個を有し、二重結合1〜6個を有し、直鎖状または分枝状の置換または未置換
の基である。
【0036】 アリール基は炭素原子6〜14個を有し(例えば、フェニル基)、置換または
未置換の基である。アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ)およびアロ
イルオキシ基(例えば、ベンゾイルオキシ)は、炭素原子7〜15個を有し、置
換または未置換の基である。アミノ基は、一級、二級、三級または四級アミノ基
(すなわち、置換アミノ基)であることができる。アミノカルボニル基は、炭素
原子1〜32個を有するアミド基(例えば、置換アミド基)である。置換されて
いる基は、ハロゲン、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C1-10アシルまたは
1-10アルコキシからなる群から選択される置換基を包含することができる。
【0037】 N−アルキル化アミノ酸は、N−アルキル化されている天然産生アミノ酸,例
えばN−アルキル化α−アミノ酸であることができる。天然産生アミノ酸は、2
0種の通常のアミノ酸(Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Ser、T
hr、Asp、Asn、Lys、Glu、Gln、Arg、His、Phe、C
ys、Trp、Tyr、Met、およびPro)および天然産物であるその他の
アミノ酸、例えばノルロイシン、エチルグリシン、オルニチン、メチルブテニル
−メチルスレオニン、およびフェニルグリシンの1種である。アミノ酸側鎖(例
えば、R5)の例は、H(グリシン)、メチル(アラニン)、−CH2C(O)N
2(アスパラギン)、−CH2−SH(システイン)、および−CH(OH)C
3(スレオニン)を包含する。
【0038】 長鎖N−アルキル化化合物は、アミノ(またはイミノ)化合物の還元的アルキ
ル化により製造することができる。一例として、アミノまたはイミノ化合物は、
還元剤(例えば、シアノホウ素水素化ナトリウム)とともに長鎖アルデヒドにさ
らし、アミンをN−アルキレートに変換する。同様に、長鎖N−オキサ−アルキ
ル化化合物は、アミノ(またはイミノ)化合物の還元的アルキル化により製造す
ることができる。一例として、アミノまたはイミノ化合物は、還元剤(例えば、
シアノホウ素水素化ナトリウム)とともに長鎖オキサ−アルデヒドにさらし、ア
ミンをN−オキサ−アルキレートに変換する。
【0039】 これらの化合物は、保護基を包含することができる。種々の保護基は周知であ
る。一般に、保護基の種類は、当該化合物の別の位置におけるいずれかの引き続
く反応(1つまたは2つ以上)の反応条件下に安定であり、かつ残りの分子に有
害に作用することなく、適当な時点で分離することができる限り、制限はない。
さらに、保護基は、後続の合成転移が完了した後、別の置換基に置き換えること
ができる。明白なように、開示されている化合物の保護基の1個または2個以上
が相違する保護基により置き換えられている点でのみ本明細書に記載の化合物と
は相違する化合物の場合、このような化合物もまた、本発明の範囲内にある。追
加の例および条件は、Greene,Protective Groups i
n Organic Chemistry(1版、1981,Greene &
Wuts,2版、1991)。
【0040】 これらの化合物は、例えば結晶化またはクロマトグラフイ方法により精製する
ことができる。これらの化合物は、立体特異性アミノまたはイミノ化合物を出発
物質として使用し、立体特異性に製造することができる。
【0041】 長鎖N−アルキル化化合物の製造に出発物質として使用されるアミノおよびイ
ミノ化合物は、市販されているか(Sigma,St.Louis,MO;Ca
mbridge,Research Biochemicals,Norwic
h,Cheshire,英国;Toronto Research Chmic
als,Ontario,Canada)、または公知合成方法よって製造する
ことができる。一例として、これらの化合物は、長鎖N−アルキル化イミノ糖化
合物またはそのオキサ−置換誘導体であることができる。このイミノ糖化合物は
、例えばデオキシガラクトノジリマイシン(DGJ)、1−メチル−デオキシガ
ラクトノジリマイシン(MeDGJ)、デオキシノジリマイシン(DGJ)、ア
ルトロスタチン、2R,5R−ジヒドロキシメチル−3R,4R−ジヒドロキシ
ピロリジン(DMDP)、またはその誘導体、エナンチオマーまたは立体異性体
であることができる。
【0042】 種々のイミノ糖化合物の合成は、開示されている。一例として、DNJ誘導体
の合成方法は、公知であり、例えば米国特許第5,622,972号、同第5,
200,523号、同第5,043,273号、同第4,994,572号、同
第4,246,345号、同第4,266,025号、同第4,405,741
号および同第4,806,650号、ならびに米国特許出願07/851,81
8(1992年3月16日出願)に記載されている。その他のイミノ糖誘導体の
合成は、公知であり、例えば米国特許第4,861,892号、同第4,894
,388号、同第4,910,310号、同第4,996,329号、同第5,
011,929号、同第5,013,842号、同第5,017,704号、同
第5,580,884号、同第5,286,877号および同第5,100,7
97号に記載されている。2R,5R−ジヒドロキシメチル−3R,4R−ジヒ
ドロキシピロリジン(DMDP)は、Fleet & Smithにより開示さ
れている(Tetrahedron Lett. 26:1469〜1472,
1985)。
【0043】 このイミノ糖化合物上の置換基は、抗ウイルス薬としての化合物の効力に影響
を及ぼし、またさらに、当該分子は1種の器官に対して、別の器官よりも優先的
に標的を定める。種々の置換化合物の効力の比較方法は、例に示す。 塩の形態であるピリジニウム化合物の場合を除いて、本明細書に記載されてい
る化合物は、遊離アミン形態で、または医薬的に許容される塩として使用するこ
とができる。ピリジニウム化合物の対向アニオンは、クロライド、酒石酸塩、リ
ン酸塩、または硫酸塩であることができる。医薬的塩および塩形態の製造方法は
、Berge等により提供されている(J.Pharm.Sci.66:1〜1
8,1977)。医薬として許容される塩は、医薬組成物中で溶解が困難である
化合物が好適であることができる(例えば、より長いアルキル鎖を有する化合物
)。
【0044】 塩形態は、例えばアミノ誘導体のHCl塩と表わされる。これらの化合物はま
た、プロドラッグの形態で、例えば米国特許第5,043,273号および同第
5,103,008号に記載されているような6−ホスホリル化DNJ誘導体な
どと同様に、使用することができる。医薬的に許容される担体をさらに含有する
組成物および当該組成物を動物に放出するのに有用な成分をさらに含有する組成
物が特に、考えられる。当該組成物のヒトに対する放出に有用な医薬的に許容さ
れる多くの担体およびウシなどの別種の動物に対する放出に有用な成分は、当技
術で公知である。このような担体および成分の本発明による組成物への添加は、
通常の技術レベルを有する当業者の範囲内にある。一例として、これらの化合物
は、ジ−またはテトラ−アセテート、ピロピオネート、ブチレート、またはイソ
プロピオネートであることができる。これらの化合物は、溶媒和物であることが
できる。
【0045】 本発明はまた、本明細書に記載されている化合物の同位元素標識した対応化合
物を包含する。本発明の同位元素標識化合物は、1個または2個以上の原子の代
わりに、検出可能な粒子−またはx−線発射性(放射性活性)核または磁気核を
有する同位元素を含有する。このような核の例には、2H、3H、13C、15N、19 F、29Si、31P、32Pおよび125Iが包含される。本発明による同位元素標識
した化合物は特に、立体性の分析、放射性免疫検定、シンチレーションに基づく
結合性分析、フルオログラフィ、オウトラジオグラフィおよび動態学的分析(例
えば、抑制試験または一次および二次同位元素効果の測定)用のプローブまたは
試験用具として有用である。
【0046】 窒素含有ウイルス抑制化合物は、ウイルスに犯された細胞または個体に投与す
ることができる。これらの化合物は、ウイルスの形態形成を抑制し、または個体
を処置することができる。この処置は、動物におけるウイルス感染を、減少、弱
体化、または減低させることができる。一例として、N−ノニル、N−デシル、
N−3−オキサ−ノニル、N−3−オキサ−デシル、N−7−オキサ−ノニルお
よびN−7−オキサ−デシル化合物は、抗ウイルス薬である。その抗ウイルス活
性は、化合物の残りの官能性基とは実質的に無関係である。
【0047】 少なくとも1種の別種の抗ウイルス性化合物、例えばウイルスDNAまたはR
NAポリメラーゼおよび/またはプロテアーゼの阻害薬、および/または少なく
とも1種のウイルス遺伝子の発現、ウイルスゲノムの複製、および/またはウイ
ルス粒子の組立ての抑制薬と組合わせることができる。補助的抗ウイルス化合物
は、現時点で認められている全部の抗ウイルス薬または認識されるようになる全
部の抗ウイルス薬であることができる。
【0048】 一例として、この補助的抗ウイルス薬は、インターフエロン−α、インターフエ
ロン−β、リバビリン(ribavirin)、ラミブジン(lamivudi
ne)、ブレフェルジンA(brefeldinA)、モネンシン(monen
sin)、TUVIRUMAB(登録商品名)(Protein Design
Labs)、PENCICLOVIR(登録商品名)(SmithKline
Beecham)、FAMCICLOVIR(登録商品名)(SmithKl
ine Beecham)、BETASETON(登録商品名)(Chiron
)、THERADIGM−HBV(登録商品名)(Cytel)、アデホビル
ジピボキシル(Adefovir Dipivoxil)(GS840,Gil
ead Sciences)、
【0049】 INTRONA(登録商品名)(Scherinf Plough)、ROF
ERON(登録商品名)(Roche Labs)、BMS200,475(B
ristol Myers Squibb)、FTC(Triangle Ph
armaceuticals)、DAPD(Triangle Pharmac
euticals)、チモシンアルファペプチド、Glycovir(Bloc
k等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:2235〜22
40,1994)、顆粒球マクロファージコロニイ刺激因子(Martin等、
Hepatplogy,18:775〜780,1993)、「免疫サイトキニ
ン」(Guidoti等、J.Virol.68:1265〜1270,199
4)、CDG(Fourel等、J.Virol.68:1059〜1065,
1994)等であることができる。
【0050】 長鎖N−アルキル化化合物は、ウイルス発現に対して抑制効果を示す薬剤であ
る。イミノ糖の或る種の短鎖N−アルキル化誘導体(例えば、N−ブチルDNJ
)は、N−結合したオリゴ糖加工酵素、例えばα−グルコシダーゼIおよびα−
グルコシダーゼIIの強力な阻害剤であるが(Saumier等、J.Biol
.Chem.257:14155〜14161,1982;Elbein、An
n.Rev.Biochem.56:497〜534,1987)、本発明によ
る長鎖N−アルキル化化合物の一部は、特にN−ブチルDNJまたはN−ノニル
DNJに比較して、グルコシダーゼ酵素の実質的に僅かな阻害を示すか、または
阻害を示さない。
【0051】 予想外のこととして、長鎖N−アルキル化化合物の一部は、ウイルス、例えば
フラビウイルスまたはペスチウイルスに感染した細胞におけるウイルスの形態形
成を効果的に抑制する。一例として、窒素含有ウイルス抑制化合物は、BVDV
または別種のウイルスの抑制にかかわり、約10μMまたはそれ以下、好ましく
は約3μMまたはそれ以下のIC50を有するが、同一化合物はまた、グルコシ
ダーゼに対して、または糖脂質合成の抑制にかかわり僅かな活性を示すのみであ
る。
【0052】 呼吸シンシチウムウイルス(respiratory synsytial
virus)に感染した哺乳動物を、DNJ誘導体を用いて処置する方法はまた
、米国特許第5,622,972号に記載されている。DNJおよびN−メチル
−DNJの使用は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ネコ白血病ウイルス、ウ
マ感染貧血ウイルス、およびヒツジおよびヤギのレイチウイルスなどの非不全性
レトロウイルスの複製を中断させることについて開示されている(米国特許第5
,644,356号および同第5,263,888号;Acosta等、Am.
J.Hosp.Pharm.51:2251〜2267,1994)。
【0053】 ヒトHCVの複製を支持することができる適当な細胞培養系の不存在下に、ウ
シウイルス性下痢ウイルス(BVDV)は、有意の程度の局所的タンパク質領域
相同性(Miller & Purcell,Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 87:2057〜2061,1990)、共通複製戦略および
多分、ウイルス発現にかかわる同一細胞下場所を両方で分け合うHCV用のFD
A支持モデル器官として作用する。BVDVに対して抗ウイルス効果を有するこ
とが見出されている化合物は、HCVの処置用の強力な候補者として高くに推奨
されている。
【0054】 組織培養中の哺乳動物細胞をウシウイルス性下痢ウイルス(BVDV)にさら
した結果として生じる細胞毒性は、この組織培養培地に窒素含有ウイルス抑制化
合物を添加することによって防止される。下記の例で使用されたウイルス抑制薬
は、DGJの長鎖N−アルキル誘導体を包含する。BVDVは、HCVの許容さ
れる組織培養モデルであることから(Henzler & Kaiser,Na
ture Bnology 16:1077〜1078,1998)、BVDV
の形態形成を抑制することにかかわり本明細書に記載されている組成物および方
法はまた、HCVの形態形成の抑制に有用である。
【0055】 本発明による方法に従い動物または動物細胞に投与される抗ウイルス薬の量は
、細胞からのウイルス形態形成の抑制に有効な量である。本明細書で使用されて
いるものとして、「抑制」の用語は、本発明による窒素含有ウイルス抑制化合物
の不存在下に示される生物学的活性の検知可能な減少および/または消滅を表わ
す。「有効量」の用語は、指示効果の達成に要する組成物の量を表わす。本明細
書で使用されているものとして、「処置」の用語は、対象における症状の減少ま
たは軽減、悪化または進行からの症状の防止、原因因子の抑制または消滅、また
は対象における感染または障害を防止し、対象を自由にすることを表わす。
【0056】 従って、例えばウイルス感染の処置は、感染因子の破壊、その成長または転移
の阻止または中断、その病理学的作用の中和などを包含する。細胞または動物に
投与される組成物の量は、好ましくはその投与が付随する利点に優るいずれかの
毒性作用を生じさせない量である。 本発明による医薬組成物中の活性成分の実際の用量レベルは、特定の患者に対
する所望の治療的応答を得るために有効である活性化合物(1種または2種以上
)の量が投与されるかぎり、変えることができる。
【0057】 選択された用量レベルは、選択された化合物の活性、投与経路、処置する症状
の重篤度、および処置される患者の状態および以前の医療の歴史に依存する。し
かしながら、所望の治療効果の達成に必要なレベルよりも低いレベルの化合物用
量から出発し、所望の効果が得られるまで用量を徐々に増加することは、当業者
の範囲内にある。所望により、有効一日薬用量は、投与の目的に応じて、多回投
与量、例えば一日あたりで2回〜4回に分割することもできる。しかしながら、
いずれか特定の患者に対する特定の用量レベルは、体重、一般的健康状態、投与
の時期および経路、ならびに別種の医薬との組合せ、および処置する疾病の重篤
度を包含する、種々の因子に依存する。
【0058】 成人したヒトに対する一日薬用量は通常、約1マイクログラム〜約1グラム/窒
素含有ウイルス抑制化合物/体重kg、好ましくは約10mg〜100mg/窒
素含有ウイルス抑制化合物/体重kgの範囲にある。勿論のこととして、細胞ま
たは動物に投与されるべき組成物の量は、当業者により十分に理解されている多
くの因子、例えば窒素含有ウイルス抑制化合物の分子量、投与経路などに依存す
る。
【0059】 本発明の方法に有用である医薬組成物は、経口固形製剤による全身投与、眼用
製剤、座薬、エアゾル、局所用またはその他類似の製剤であることができる。一
例として、この組成物は、粉末、錠剤、カプセル剤、舐剤、ゲル、溶液、懸濁液
、シロップ、などの物理的形態であることができる。このような医薬組成物は、
窒素含有ウイルス抑制化合物に加えて、医薬的に許容される担体およびその他の
医薬投与を増強および促進することが知られている成分を含有することができる
。ナノ粒子、リポソーム、再シールされた赤血球(resealed eryt
hrocytes)、および免疫学的基礎系などのその他の可能な製剤もまた、
本発明の方法に従う化合物の投与に使用することができる。このような医薬組成
物は、公知経路で投与することができる。本明細書で使用されているものとして
、「非経口」の用語は、制限的意味を伴わず、皮下、静脈内、動脈内、鞘内、お
よび注射および潅流技法を包含する。一例として、医薬組成物は、経口、局所、
非経口、全身、または肺経路により投与することができる。
【0060】 これらの組成物は、単次用量で、または相違する時期に投与する多回投与によ
り、本発明の方法に従い投与される。組成物の抑制効果は持続性であることから
、投与計画は、宿主細胞に最低の作用を及ぼしつつ、ウイルス繁殖を遅延させる
ように調整することができる。一例として、動物には、本発明の組成物の用量を
、一週間に一度投与することができ、これにより宿主細胞の機能が、一週間あた
りで一度、短期間のみ抑制されるが、ウイルスの繁殖は一週間全体にわたり遅延
される。 下記特定の例は、単に説明のためののものであって、本記載の残りの部分を制
限するものではない。
【0061】 N−ノニル−DGJ(NN−DGJ)、N−ノニル−メチルDGJ(NN−Me DGJ)、N−ノニル−アルトロスタチン、N−ノニル−DNJ(NN−DNJ )、N−ノニル−DMDP(NN−DMDP)、およびN−ノニル−2−アミノ ベンズアミドの製造 親のアミノまたはイミノ化合物(DGJ、MeDGJ、アルトロスタチン、D
NJ、DMDPまたは2−アミノベンズアミド(2ABC9)を、ノニルアルデ
ヒド(1.2mol当量)により、1mol当量のシアノホウ素水素化ナトリウ
ムの存在下に、酸性化メタノール中で室温において3時間にわたり還元的にアル
キル化した。
【0062】 この反応からの代表的収率は、高速カチオン交換クロマトグラフイ(Dion
ex)後、電流測定法により測定して、95%よりも大きかった。N−ノニル化
合物は、下記のとおりの高速液体クロマトグラフイ(HPLC)により、反応混
合物から精製した。20%(v/v)アセトニトリル中の試料を、SCXカチオ
ン交換カラム(7.5X50mm)に充填し、0.1%トリフルオロ酢酸(TF
A)含有10%アセトニトリルで500mMアンモニウムホーメート含有する2
0%アセトニトリルによりpH4.4で溶出した。N−ノニル化合物を採取し、
次いで直線勾配の0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)含有10%アセトニトリ
ルで平衡にしたC18逆相カラム(4.6X250mm)に充填した。化合物を
、直線勾配の0.1%トリフルオロ酢酸含有80%アセトニトリルを用いて、カ
ラムから溶出し、凍結乾燥させ、次いでメタノールに溶解した。精製した化合物
の試料を、マトリックスとして、2,5−ジヒドロキシ安息香酸を用いるマトリ
ックス補助レーザー脱離イオン化飛行時間型(MALDI−TOP)質量分析に
より分析した。
【0063】 相違するN−アルキル鎖長を有する化合物を、ノニルアルデヒドの代わりに、
所望の鎖長を有するアルデヒドを用いて製造する。この反応の還元剤としてトリ
チウム化シアノホウ素水素化ナトリウムを使用することによってトリチウム化化
合物を製造する。 (a) N−ノニル−DGJ:MALDI−TOF質量分析は、図1に示され
ている構造が予測される、288.83原子質量単位にピークを示した。 (b) N−ノニル−MeDGJ:MALDI−TOF質量分析は、図1に示
されている構造が予測される、273.9原子質量単位にピークを示した。
【0064】 (c) N−ノニル−アルトロスタチン:MALDI−TOF質量分析は、図
1に示されている構造が予測される、289.44原子質量単位にピークを示し
た。 (d) N−ノニル−DMDP:MALDI−TOF質量分析は、図1に示さ
れている構造が予測される、287.66原子質量単位にピークを示した。 (e) N−ノニル−2−アミノベンズアミド(2ABC9):MALDI−
TOF質量分析は、図1に示されている構造が予測される、261.57原子質
量単位にピークを示した。
【0065】N−(7−オキサ−ノニル)−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D −ガラクチトールの製造 工程1:2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グロノ−1,4−ラ
クトンの合成
【化10】
【0066】 2,2−ジメトキシプロパン(60ml)および乾燥アセトン(200ml)
中のD−グロノラクトン(20g、0.11mol)の攪拌溶液に、p−トルエ
ンスルホン酸−一水化物(1g)を添加した。24時間後に、t.c.l.(酢
酸エチル)は、出発物質の消費(Rf0.0)および主要生成物の生成(Rf0.
8)を示した。この反応混合物を過剰量の炭酸水素ナトリウムと共に攪拌するこ
とによって中和し、濾過し、次いで溶媒を減圧下に分離した。この残留物を酢酸
エチル/ヘキサンから結晶化させ、2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン
−D−グロノ−1,4−ラクトンを白色結晶として得た(26.3g、0.1m
ol、収率91%)。
【0067】 融点:150−153℃;
【0068】 工程2:2,3−O−イソプロピリデン−D−グロノ−ラクトンの合成
【化11】
【0069】 2,3;5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−グロノ−1,4−ラクトン
(26g、0.1mol)を、水性酢酸(200ml、80%)中に溶解し、こ
の溶液を室温で一夜かけて攪拌した。t.l.c.(酢酸エチル)は出発物質の
消費(Rf0.8)および1種の主要生成物の生成(Rf0.4)を示した。この
反応溶媒を分離し、残留物を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させ、2,3−O
−イソプロピリデン−D−グロノ−1,4−ラクトンを白色固形物として得た(
20.7g、95mmol、収率95%)。
【0070】 融点:139−141℃;
【0071】 工程3:2,3−O−イソプロピリデン−L−リキソノ−1,4−ラクトンの合
【化12】
【0072】 2,3−O−イソプロピリデン−D−グロノラクトン(10.9g、50mm
ol)を、N2雰囲気下に、乾燥THF(250ml)中に溶解した。過ヨウ素
酸(12.8g、56mmol、1.12当量)を添加した。5分後、この溶液
は濁り、これをさらに15分間にわたり激しく攪拌した。この反応混合物を、シ
リカプラグに酢酸エチルを用いて通すことによって溶出し、精製した。溶媒を減
圧で分離し、得られた黄色油状物を酢酸(150ml)に溶解した。シアノホウ
素水素化ナトリウム(3.22g、51mmol)を添加し、この溶液を90分
間にわたり攪拌した。飽和水性塩化アンモニウム溶液(20ml)を加え、反応
混合物を静め、次いで溶媒を減圧で分離した。この残留物を酢酸エチル(200
ml)中に溶解し、次いで飽和水性塩化アンモニウム溶液(50ml)、水(5
0ml)、およびブライン(50ml)で洗浄した。この水性層を酢酸エチルで
再抽出した(3X50ml)。この有機フラクションを集め、乾燥させ(硫酸マ
グネシウム)、濾過し、次いで溶媒を分離した。フラッシュクロマトグラフィ(
酢酸エチル)により精製し、2,3−O−イソプロピリデン−L−リキソノ−1
,4−ラクトンを白色結晶として得た(7.93g、42mmol、収率84%
)。
【0073】 融点:94−95℃;
【0074】 工程4:5−アジド−5−デオキシ−2,3−O−イソプロピリデン−L−リキ
ソノ−1,4−ラクトンの合成
【化13】
【0075】 2,3−O−イソプロピリデン−L−リキソノ−1,4−ラクトン(5.8g
、30.9mmol)を、N2雰囲気下に、無水ジクロロメタン(140ml)
に溶解した。この溶液を、−30℃に冷却させ、乾燥ピリジン(12ml)を添
加した。次いで、この−30℃で攪拌されている溶液に、無水トリフルオロメタ
ンスルホン酸(6.5ml、38.7mmol)を滴下して添加した。60分後
、t.l.c.(酢酸エチル/ヘキサン1:1)は反応の完了を示した。この溶
液を、0℃まで温め、次いで乾燥DMF(250ml)およびナトリウムアジド
(8.2g、12.6mmol、4当量)を添加した。この懸濁液を室温で4に
わたり攪拌した。水(25ml)を加えて反応を静めた。溶媒を次いで、減圧で
分離し、次いでトルエンと共沸させた。この残留物をジクロロメタン(250m
l)に溶解し、次いで水(2X50ml)およびブライン(50ml)で洗浄し
た。この水性層をジクロロメタンで再抽出した(3X50ml)。この有機フラ
クションを集め、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濾過し、次いで溶媒を分離し
た。フラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン/酢酸エチル1:1)により精製し
、5−アジド−5−デオキシ−2,3−O−イソプロピリデン−L−リキソノ−
1,4−ラクトンを白色結晶として得た(5.8g、27.2mmol、収率8
8%)。
【0076】
【0077】 工程5:6−アジド−1,6−ジデオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−L
−リキソノ−2,5−ヘキスロースの合成
【化14】
【0078】 5−アジド−5−デオキシ−2,3−O−イソプロピリデン−L−リキソノ−
1,4−ラクトン(4g、18.8mmol)を、N2雰囲気下に分子篩(4Å
)の存在下に、乾燥THF(70ml)中に溶解した。この溶液を−78℃に冷
却させた。メチルリチウム(18ml、25.2mmol、ジエチルエーテル中
の1.4M)を添加し、次いでこの溶液を−78℃で攪拌した。2時間後、t.
l.c.(酢酸エチル/ヘキサン1:1)は、出発物質(Rf0.62)および
新規物質(Rf0.72)の不存在を示した。飽和水性塩化アンモニウム溶液(
10ml)を加え、この溶液を30分間にわたり攪拌した。この反応混合物を次
いで、ジクロロメタン(4X50ml)で抽出した。この有機抽出液を集め、乾
燥させ(硫酸マグネシウム)、濾別し、次いで溶媒を減圧で分離した。フラッシ
ュクロマトグラフィ(酢酸エチル/ヘキサン1:2)により精製し、6−アジド
−1,6−ジデオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−L−リキソノ−2,5
−ヘキスロースを白色固形物として得た(3.49g、収率91%)。
【0079】 融点:89−90℃;
【0080】 工程6:1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−3,4−O−イソプロピ
リデン−D−ガラクチトールの合成
【化15】
【0081】 6−アジド−1,6−ジデオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−L−リキ
ソノ−2,5−ヘキスロース(1.0g、4.4mmol)を、エタノール(2
5ml)中に溶解した。パラジウムブラック(300mg)を添加した。この溶
液を3回、脱気し、空気をH2と置き換えた。この溶液を室温でH2雰囲気下に攪
拌した。24時間後、この溶液をセライトプラグに通し、エタノールにより溶出
して濾過した。溶媒を減圧で分離し、得られた黄色固形物をフラッシュクロマト
グラフィ(クロロホルム/メタノール4:1)により精製し、1,5,6−トリ
デオキシ−1,5−イミノ−3,4−O−イソプロピリデン−D−ガラクチトー
ルを白色固形物として得た(700mg、3.7mmol、収率84%)。
【0082】 融点:164−166℃;
【0083】 工程7:N−ノニル−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−3,4−O
−イソプロピリデン−D−ガラクチトールの合成
【化16】
【0084】 1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−3,4−O−イソプロピリデン
−D−ガラクチトール(804mg、4.3mmol)を、エタノール(15m
l)に溶解した。氷酢酸(0.1ml)および6−エトキシ−ヘキサノール(1
.83g、12.9mmol、2.2ml、3当量)を添加した。この反応混合
物を室温でN2雰囲気下に、20分間にわたり攪拌した後、パラジウムブラック
(300mg)を添加した。この溶液を脱気し、窒素をH2で置き換えた。この
溶液を室温でH2雰囲気下に撹拌した。16時間後、この溶液をセライトプラグ
に通して濾過し、エタノール(50ml)および酢酸エチル(40ml)により
溶出した。溶媒を減圧で分離し、得られた黄色固形物をフラッシュクロマトグラ
フィ(酢酸エチル)により精製し、N−ノニル−1,5,6−トリデオキシ−1
,5−イミノ−3,4−O−イソプロピリデン−D−ガラクチトールを白色固形
物として得た(829mg、2.7mmol、収率63%)。
【0085】 融点:41−43℃;
【0086】 工程8:N−(7−オキサ−ノニル)−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イ
ミノ−D−ガラクチトールの合成
【化17】
【0087】 N−ノニル−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−3,4−O−イソ
プロピリデン−D−ガラクチトール(1.4g、4.5mmol)を、50%水
性トリフルオロ酢酸(10ml)に溶解し、この溶液を2時間にわたり撹拌した
。溶媒を減圧で分離し、次いでトルエン(2X5ml)と共沸させた。フラッシ
ュクロマトグラフィ(CHCl3/CH3OH3:1)により精製し、N−(7−
オキサ−ノニル)−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチ
トールを得た(1.18g、4.3mmol、収率96%)。
【0088】 融点:49−51℃;
【0089】N−7−オキサ−ノニル−DGJ、N−7−オキサ−ノニル−メチルDGJ、N −7−オキサ−ノニル−DMDP、およびN−7−オキサ−ノニル−2−アミノ ベンズアミドの製造 親のアミノまたはイミノ化合物(DGJ、MeDGJ、DMDPまたは2−ア
ミノベンズアミド(2ABC9))を、酸性メタノール中でシアノホウ素水素化
ナトリウム1当量の存在下に室温で3時間かけて、6−エトキシ−ヘキサナル(
1.2mol当量)により還元的にアルキル化した。この反応からの代表的収率
は、高速カチオン交換クロマトグラフィ(Dinox)後の電流測定試験により
測定して95%よりも大であった。N−7−オキサ−ノニル化合物は、下記のと
おりの高速クロマトグラフィ(HPLC)により反応混合物から精製した。
【0090】 試料を、20%(v/v)アセトニトリル中でSCXカチオン交換カラム(7
.5X50mm)に適用し、次いで500mMアンモニウムホーメートを含有す
る20%アセトニトリル、pH4.4の直線勾配で溶出した。N−7−オキサ−
ノニル化合物を採取し、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)含有10%アセト
ニトリルで平衡化したC18逆相カラム(4.6X250mm)に適用した。化
合物は、0.1%トリフルオロ酢酸含有80%アセトニトリルの直線勾配でカラ
ムから溶出し、凍結乾燥させ、次いでメタノールに溶解した。精製された化合物
の試料を、マトリックスとして2,5−ジヒドロキシ安息香酸を用いるマトリッ
クス補助レーザー脱離イオン化飛行時間型(MALDI−TOP)質量分析によ
り分析した。
【0091】 相違するN−7−オキサ−アルキル鎖長を有する化合物は、オキサノニル−ア
ルデヒドの代わりに、所望の鎖長を有するアルデヒドを用いて製造される。トリ
チウム化化合物は、反応における還元剤としてトリチウム化シアノホウ素水素化
ナトリウムを用いることによって製造される。
【0092】 合成された化合物の特徴 N−(7−オキサ−ノニル)−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D
−ガラクチトール(クロライド塩)
【化18】
【0093】 N−(7−オキサ−ノニル)−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−
3,4−O−イソプロピリデン−D−ガラクチトール(70mg、0.22mm
ol)を、50%水性トリフルオロ酢酸(1ml)に溶解し、この溶液を2時間
にわたり撹拌した。溶媒を減圧で分離した。フラッシュクロマトグラフィ(CH
Cl3/CH3OH3:1)により精製し、N−(7−オキサ−ノニル)−1,5
,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトールを得た(60mg、
0.21mmol、収率96%)。この化合物を水(1ml)に溶解し、次いで
水性塩酸溶液(0.18ml、2M、1当量)を添加した(pH2)。この反応
混合物を3時間にわたり撹拌した。この時間後のt.l.c.(CHCl3/M
eOH4:1)は、出発物質の消費(Rf=0.19)および1つのベースライ
ンスポットを示した。溶媒を減圧で分離し、残留する固形物を24時間かけて凍
結乾燥させ、黄色固形物を得た(65mg、0.23mmol、99%)。下記
データは、HClで処理する前の生成物にかかわる。
【0094】
【0095】 MDBK細胞における各種鎖長のN−アルキルDNJの毒性を表1に示す。
【表1】
【0096】 種々の化合物の抑制活性(IC50)および細胞毒性(IC50)、ならびにα−
グルコシダーゼおよびセラミドグルコシルトランスフェラーゼに対するそれらの
効果を表2に示す。
【表2】
【0097】 N−アルキルオキサ置換化合物の細胞毒性の欠落およびその優れた選択性指数
に留意されるべきである。その他の物質および方法 細胞およびトランスフェクション:CHO,MDBKおよびHepG2細胞を
、10%ウシ胎児血清(Gibco−BRL)含有RPMI1640(Gibc
o−BRL MD)で増殖させた。HepG2.2.15細胞は、Dr.Geo
rg Acs(Mt.Sinai Medical College(New
York,NY))により好意的に提供され、またHepG2細胞と同様である
が、G418(Gibco−BRL)200μg/mlを添加して維持した。H
epG2細胞のDNAトランスフェクションは、従来の開示とおりに行った(B
russ & Ganem,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
88:1059〜1063,1991)。N−ブチルデオキシノジリマイシン(
NB−DNJ)は、Monsant/Searl(St.Louis,MO)に
より提供された。N−ノニルデオキシガラクトジリマイシン(N−ノニル−DG
J)およびN−ノニルデオキシノジリマイシン(N−ノニル−DNJ)は、Sy
nergyPharmaceuticals(Somerset,NJ)により
提供された。
【0098】 プラーク減少および収率分析:MDBK細胞を抑制剤の存在または不存在下に
、6ウエルプレートで成長させ、cpBVDV(moi=0.005;500p
fu/ウエル)に37℃で1時間かけて感染させた。この接種体を成長培地単独
、または成長培地および抗ウイルス薬に接種し、抑制剤の存在または不存在下に
2〜3日間にわたりインキュベートした(プラーク減少試験)。顕微鏡下に眼に
よりプラークの数を測定した後、分泌された感染性ウイルスを含有する上清をウ
エルから採取し、次いで6ウエルプレート中のMDBK細胞の新鮮単層に感染さ
せた。3日後、生成したプラークの数を顕微鏡下に測定した(収率分析)。
【0099】 図5は、N−ノニル−DGJ、N−ノニル−MeDGJ、N−ノニル−DNJ
、N−DMDP、N−ノニル−2−アミノベンズアミド(ABC9)、ノニルア
ミン、およびN−ノニル−アルトロスタチンにかかわる平均IC50値を示すグラ
フである。相違する濃度の2ABC9(◆)、ノニルアミン(■)、N−ノニル
−アルトロスタチン(△)、N−ノニル−DGJ(X)、N−ノニル−MeDG
J(*)、N−ノニル−DNJ(●)およびN−DMDP(+)の存在下におけ
る感染細胞培養により産生されたBVDVプラークの存在を図6に示す。N−ノ
ニル−MeDGJのIC50値は、図7に示されているように、約2.5μMより
も小さい。
【0100】 分泌DNA分析:分泌DNA分析は、Wei等の方法(J.Virol.70
:6455〜6458,1996)によって行った。HepG2.2.15細胞
は、T75フラスコに85〜90%密集状態で接種し、3日後、指定医薬を下記
特定濃度で添加した:3TC(記載されていないかぎり1μM);N−ブチル−
DNJ(4.52mM);N−ノニル−DNJ(指定されているように、7μM
、70μMまたは100μM);N−ノニル−DGJ(指定されているように、
7μM、70μMまたは100μM)。医薬を含有する培地は、2日毎に取替え
、7日目に培地を採取し、20%スクロースに16時間通すことによりペレット
化することによって、ウイルスを濃縮した(SW41ローター、36,000R
PM)。
【0101】 ウイルスを10mM TRIS(pH7.9)、10mMEDTA(pH8.
0)、および10mM MgCl2の400μl中に再懸濁した。 試料は200μlづつ2つに分割し、+Dnaseと−Dnaseのラベルを付
けた。両方の試験管に、プロテイナーゼK15μlを、37℃で1時間かけて、
750μg/mlまで添加した。1時間後、Dnase10μlを+Dnase
と標識した試験管に添加し(最終濃度は50単位/mlである)、次いで37℃
で1時間にわたりインキュベートした。SDSを、1%の最終濃度まで添加し、
追加のプロテイナーゼKを500μg/mlの最終濃度まで添加し、反応を37
℃で3〜4時間にかけて進行させた。DNAを次いで、フェノール/クロロホル
ム抽出により精製した。DNAを、1%アガロースゲル上で、上記の32P標識し
たプローブをプローブとして用いて分離した(Mehta等、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA94:1822〜1827,1997)。
【0102】 細胞内DNA分析:HepG2.2.15細胞は、未処理で放置するか、また
は上記化合物で7日間処理し、次いで全部のDNAを開示されているとおりにし
て抽出した(Mehta等、上記刊行物)。DNA(20μg)をHindII
Iにより消化させ、1.2%アガロースゲルにより再溶解し、次いでナイロン膜
に移した。この膜を次いで、総HBVゲノムを含有する32P標識プローブとハイ
ブリッド形成し、次いで開示されているとおりに発現させた(Lu等、Proc
.Natl.Acad.Sci.USA94:2380〜2385,1997)
。弛緩環状(rc)、線状(lin)および閉鎖環状(CCC)DNAを酵素消
化により確認した。
【0103】 内在プロテアーゼ分析:HepG2.2.15細胞からのHBV含有培地を、
16時間かけて20%スクロースによりペレット化し(SW28ローター、24
,000RPM)、このペレットを50mM TRIS(pH7.5)、75m
M NH4Cl、1mM EDTA、25mM MgCl2、0.1%β−メルカ
プトエタノール、0.5%NP−40、dATP、dGTP、dTTPのそれぞ
れ0.4mMおよびP32標識したdCTP10μlを含有する混合物50μl中
に再懸濁した。3TC(7μM)、NB−DNJ(5mM)、NN−DNJ(1
00μM)およびNN−DGJ(100μM)の最終濃度まで添加し、次いでこ
れらの試料を37℃に一夜にわたり維持し、次いで37℃で1時間かけてインキ
ュベートした。DNAは、フェノール/クロロホルム抽出により精製し、次いで
エタノールで沈殿させた。
【0104】 長鎖N−アルキル化合物の存在下における感染性BVDVの分泌 MDBK細胞を、24ウエルプレートの各ウエルに準密集状態に増殖させた。
これらに細胞に次いで、BVDVを感染させ、次いでこれらの細胞を、増殖培地
に懸濁したNADLおよびBVDV約50PFUの存在下に37℃で1時間かけ
てインキュベートした。この接種体を次いで、増殖培地単独に、または特定濃度
の長鎖N−アルキル化合物含有増殖培地に接種した。3日後、上清を分離し、6
ウエルブレート中のMDBK単層の感染に使用した。3日後、これらの細胞単層
を、プラーク検出用のエタノール中の0.2%(w/v)クリスタルバイオレッ
トによる染色前および染色後、およびウイルス誘発プラークの生存および存在お
よび数測定用の0.2%ニュートラルレッドによる染色前および後に顕微鏡で観
察した。
【0105】 これらの結果は、抑制剤を含有していないプラーク試験上清の場合の感染から
得られた結果(=100%)に基づくプラーク数のパーセンテージで表わした。
これらの試験結果を、図2、図3および図4にグラフで示す。図2には、次の鎖
長を有するN−アルキル化DNJ化合物のIC50の変化がグラフで示されている
:ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサ
デシルおよびオクタデシル。 種々の鎖長を有するN−アルキルDNJ誘導体のセラミドグルコシルトランス
フェラーゼ(CerGlcT)およびα−グルコシダーゼに対する抑制定数を表
3にまとめて示す。
【0106】
【表3】
【0107】 相違する細胞種による放射線活性標識した抑制剤の取り込み MDBKおよびHepG2細胞を、12−ウエルプレートで密集させ、次いで
トリチウム化長鎖N−アルキル化化合物の存在下に(100,000cpm/ウ
エル)、図7に指示されている時間にわたりインキュベートした。これらの細胞
をPBS(2X500μl)で洗浄し、氷冷した10%過塩素酸/2%リンタン
グステン酸500μlで固定し、氷冷エタノール500μlで2回洗浄し、空気
乾燥させ、次いで0.5M NaOH500μlにより室温で一夜かけて細胞溶
解させた。上清、PBS洗浄液および溶解細胞における放射能数パーセンテージ
を、液体シンチレーション測定法によって測定した。これらの結果を、図8にグ
ラフで示す。
【0108】 ラミブジン、NN−DNJおよびNN−DGJの存在下におけるHBVの分泌 HepG2.2.15細胞は、HBVゲノムのダイマーを含有するHepG2
胚芽腫細胞の安定にトランスフェクションされた細胞系であり、感染性HBVを
産生し、また分泌する。これは、発現されたHBVは抗原捕獲法によって培養培
地で測定することができることから、HBVの臨床前評価に標準的に用いられる
細胞系である。2.2.15細胞からの発現HBV分泌に対するNN−DGJの
能力を、従来開示された抗原捕獲法を使用し、ラミブジン(3TC)とNN−D
NJとを比較した。簡単に言えば、2.2.15細胞を密集状態まで増殖させ、
次いで指定濃度の化合物とともにインキュベートした。
【0109】 化合物の存在下におけるインキュベーション後の6日目および9日目に、培養
培地で発現されたHBVの量を、HbsAg特異性抗体で免疫沈澱させることに
よって得られる試料から、ウイルスDNAkPCR増幅法により測定した。イン
キュベーションの9日間後における結果を表4に示す。9日間のインキュベーシ
ョン後に採取された培地は、容易に検出可能な量でHBVを含有していた。予測
されるように、未処理対照に比較した場合、3TC(ラミブジン)は培養培地に
おける発現HBVの量の減少に有効であった。NN−DGJは、HBV分泌の減
少にかかわり、少なくともNN−DNJと同様に有効であった。この分析法にお
いて、NN−DNJおよびNN−DGJのIC50値は、それぞれ、約1および0
.5μMであった。これらの培養物のMTT分析は、使用濃度および露呈時間で
、測定可能な毒性を見出すことはできないことを示している。これらの結果は、
NN−DGJはマイクロモルの濃度で、HepG2.2.15細胞からのHBV
の分泌の防止に有効であることを示している。
【0110】 表4:抗ウイルス化合物の存在および不存在におけるHepG2.2.15細胞
からのB型肝炎ウイルス(HBV)の分泌
【表4】
【0111】 12.2.15細胞は、96ウエルトレイで密集状態まで増殖させ、次いで培
養培地中のHBVの量を、3種の濃度の3TC(ラミブジン)、NN−DNJま
たはNN−DGJのいずれかの不存在または存在下における6日間および9日間
にわたるインキュベーション後に、抗原捕獲/PCR基本分析法により測定した
。各濃度点について、一対のウエルを使用した。 2IC50:未処理培養物を含有するウエルからの培地で測定されたHBV量の
50%の分泌を防止した化合物の濃度。IC90が、使用された化合物のそれぞれ
について得られた。 3TOX50:試験完了時点(10日間)における培養物で測定して、未処理
対照のMTT活性の50%までMTT活性の量を減少させる化合物の濃度。To
x50は、使用された最高濃度の化合物でさえも、達成されなかったことから、
当該数値は「>」(より多い)により示されている。
【0112】 サザンブロッティングハイブリッド形成により測定して、HBVの分泌に対す るN−ノニル−DGJの効果 HepG2.2.15細胞を、NB−DNJ(1000μg/ml)、 NN−DNJ(20μg/ml)またはNN−DGJ(20μg/ml)の存
在または不存在下に、7日間かけてそれぞれ増殖させた。7日後、これらの細胞
培養物からウイルスを単離し、濃縮し、次いで精製した。分泌されたHBVDN
Aを、サザンブロットハイブリッド形成により検出した。未処理細胞からのHB
VウイルスDNAは容易に検出された。処理したHepG2.2.15からのH
BVDNAの分泌がまた、検出された。N−ブチル−DNJおよびN−ノニル−
DNJはそれぞれ、約3倍および1.5倍の分泌ウイルスDNAの僅かな減少を
生じさせたのに対して、N−ノニル−DGJは約14倍の格別に大きい減少を示
した。
【0113】 3TCおよび各種イミノ糖の存在下に増殖されたHepG2.2.15細胞中 のHBVDNAの細胞内レベル 感染細胞は、HBVライフサイクルで相違する段階にある数種の形態のHBV
DNAを含有する。例えば、共有結合閉鎖環状DNA(CCCDNA)は核型D
NAであり、ウイルス鋳型であると考えられる(Heermann & Ger
lich,1992)。これに対して、弛緩環状DNA(reDNA)および線
状DNA(lin)はウイルス粒子を伴い、それらの存在はウイルスプレゲノム
RNAの包膜形成、引き続く子孫DNAの逆転写の指示体である(Ganem,
Curr.Top.Microbiol.Immunol.168:61〜83
,1991)。
【0114】 未処理または3TC(1μg/ml)、NB−DNJ(1000μg/ml)
、NN−DNJ(2μg/mlまたは20g/ml)、またはNN−DGJ(2
μg/mlまたは20μg/ml)で処理した、HepG2.2.15細胞から
の細胞内HBVDNAの蓄積を上記のとおりに測定した。HBV弛緩環状DNA
(rcDNA)、共有結合閉鎖環状(CCC)DNA、および一本鎖(SS)D
NAの位置を、相対運動性により同定した。
【0115】 HBV弛緩環状DNA(rcDNA)は、より小さい複製性中間体として容易
に見出された。3TCの処理は、細胞内HBVDNAの完全消失を導く。これは
ポリメラーゼ阻害剤として作用し、またDNA産生を防止する3TCと一致する
(Doong等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88:84
95〜8499,1991)。これに対して、N−ブチル−DNJによる処理は
、複製型のHBVDNAの劇的増加を生じさせる(Mehta等、Proc.N
atl.Acad.Sci.USA,94:1822〜1827,1997)。
この発見は、ウイルス包膜形成および発芽を防止するが、DNA合成に対する作
用は有していない、当該医薬の作用と一致する。驚くDNAを大きく増加させず
、むしろ減少させた。この減少は、N−ノニル−DGJの場合にますます増大さ
れ、細胞内HBVDNAのほぼ完全な消失を導く(25倍以上)。この結果は、
N−ノニル−DNJおよびN−ノニル−DGJとN−ブチル−DNJとの作用の
明白な差異をもたらす。
【0116】 HBVDNA複製は、HBVポリメラーゼの作用によるプレゲノムRNA(p
gRNA)のDNAへの変換を包含する。HBV処置用の現存するヌクレオシド
類縁医薬(例えば、3TC)は、この反応の標的であり、HBVウイルスDNA
の形成および分泌を阻止する。イミノ糖N−ノニル−DGJはHBVreDNA
の形成を阻止することから、N−ノニル−DGJがポリメラーゼの延長段階を抑
制することによって作用するのかにかかわる決定は重要であった。正常HepG
2.2.15細胞および医薬処理したHepG2.2.15細胞からのHBVビ
リオンを精製し、次いで内在ポリメラーゼ活性を測定した。
【0117】 HBVビリオンは、超遠心分離により未処理細胞の培養培地から精製し、次い
でGenem等の方法(1998)によって、そのポリメラーゼ活性(指定化合
物の存在における)を試験した。簡単に言えば、部分的に精製したウイルス粒子
を、指示濃度の化合物および32P−dCTP 10μCiとともに一夜かけてイ
ンキュベートした。ウイルスDNAは、フェノール抽出およびエタノール沈殿に
より精製し、次いで1.2%アガロースゲル上に再溶解した。このゲルを乾燥さ
せ、次いでウイルスDNAバンドを、ホスホイメージャー(PosphoIma
ger)を用いて測定した。
【0118】 未処理ビリオンからのポリメラーゼの活性を、rcDNA中への放射線活性ヌ
クレオシドの挿入によって測定した。これに対して、3TC(20μM)による
処理は、ポリメラーゼ活性を阻害した。このことは、3TCがポリメラーゼ阻害
剤として作用することと一致する。N−ブチル−DNJ(4.52mM)は、ポ
リメラーゼ活性に対して作用しない。このことはα−グルコシダーゼ阻害剤とし
てのそのメカニズムと一致する。N−ノニル−DNJ(69μM)およびN−ノ
ニル−DGJ(69μM)は両方ともに、ポリメラーゼ活性に対して作用しない
が、これらの医薬は両方ともに、細胞内HBVDNAレベルにおける有意の減少
生じさせることが上記で証明されている。これらのデータは、これらのアルキル
鎖誘導体が、ポリメラーゼ活性の抑制以外の別様の方法によって、HBVDNA
の形成または安定性を抑制しなければならないことを示唆している。
【0119】 引用されている刊行物、書籍、特許および特許出願の全部は、これらが優先権
を主張する1999年8月10日付けで出願された米国出願第60/148,1
01号および2000年4月20日付けで出願された米国出願第60/198,
621号を包含して引用されている場合、それらの全体を引用することによって
組み入れる。
【0120】 前記から、本発明がその精神または基本的特徴から逸脱することなく、その他
の特定の態様を具体化することができることは当業者にとって明白である。一例
として、前記態様の全部の組合せは、従来技術が排除されているかぎり、本発明
の一部あると見なされる。本発明の範囲は前記説明よりはむしろ特許請求の範囲
により示されていることから、開示されている態様は例示のためのものであって
、制限しようとするものではない。特許請求の範囲との合法的均等物の意味およ
び範囲内にある全部の修正は、この範囲内に包含されるものとする。この観点で
、別段の記載がないかぎり、処理工程に特定の順序はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、この研究に使用された化合物の化学構造を示している。
【図2】 図2は、種々の濃度の下記化合物の存在下における感染細胞培養により生成さ
れたBVDVプラークのグラフである:N−ブチルDGJ(◆)、N−ノニルD
GJ(■)、N−ノニルMeDGJ(▲)、または N−ノニルDNJ(X)。
【図3】 図3は、種々のアルキル鎖長を有するN−アルキル化化合物のIC50を示すグ
ラフである。
【図4】 図4は、種々の濃度のN−ノニルDGJ(▲)またはN−デシルDGJ(X)
の存在下における感染細胞培養により生成されたBVDVプラークのパーセント
を示すグラフである。
【図5】 図5は、N−ノニル化合物のIC50を示すグラフである。
【図6】 図6は、種々の濃度のN−ノニル化合物:2ABC9(◆)、ノニルアミン(
■)、N−ノニル−アルトロスタチン(△)、N−ノニル−DGJ(X)、N−
ノニル−MeDGJ(*)、N−ノニル−DNJ(●)、またはN−ノニル−D
MDP(+)の存在下における感染細胞培養により生成されたBVDVプラーク
のパーセントを示すグラフである。
【図7】 図7は、各種濃度のN−7−オキサ−ノニルMeDGJの存在下における感染
細胞培養により生成されたBVDVプラークのパーセントを示すグラフである。
【図8】 図8は、HepG2細胞中のH3−標識したインヒビターの取り込みが、下記
の順序で増加することを示すグラフである:N−ブチルDNJ(◆)、N−ヘキ
シルDNJ(■)、N−オクチルDNJ(▲)、N−ノニルDNJ(X)、N−
デシルDNJ(*)、N−ドデシルDNJ(●)、N−ヘキサデカンDNJ(+
)、またはN−オクタデカンDNJ(―)。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年3月12日(2001.3.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0120】 前記から、本発明がその精神または基本的特徴から逸脱することなく、その他
の特定の態様を具体化することができることは当業者にとって明白である。一例
として、前記態様の全部の組合せは、従来技術が排除されているかぎり、本発明
の一部あると見なされる。本発明の範囲は前記説明よりはむしろ特許請求の範囲
により示されていることから、開示されている態様は例示のためのものであって
、制限しようとするものではない。特許請求の範囲との合法的均等物の意味およ
び範囲内にある全部の修正は、この範囲内に包含されるものとする。この観点で
、別段の記載がないかぎり、処理工程に特定の順序はない。 米国認定のみの優先権主張範囲 本出願は、1999年8月10日付けで出願された米国仮出願第60/148
,101号、および2000年4月20日付けで出願された米国仮出願第60/
198,621号に優先権を主張する。本出願は、1998年12月10日付け
で出願され、審査中の米国出願第09/209,033号の継続出願である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/12 C07C 231/12 4H006 C07C 231/12 237/30 237/30 C07D 207/12 // C07D 207/12 211/46 211/46 A61K 43/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,BR,C A,CN,IN,JP,KR,US (71)出願人 サイナージィ ファーマスーティカルズ、 インコーポレイテッド アメリカ合衆国、ニュージャージー、サマ セット、 ツー イグゼキュティブ ドラ イブ、スウィート 450 (72)発明者 ツィッツマン、ニコル イギリス国 オックスフォード、サウス パークス ロード、 ザ ロドニー ポー ター ビルディング (72)発明者 バターズ、テリー、ディー イギリス国 オックスフォードシャー、ガ ーシントン、パイン クローズ 1 (72)発明者 プラット、フランセス、エム イギリス国 オックスフォードシャー、ロ ング ハンボロー、ミルウッド エンド 33 (72)発明者 カルーイ、サンドラ フランス国 エクス アン プロヴァン ス、アブニュ サン ミシェル デュ ピ ニョネット、14 (72)発明者 ジェイコブ、ゲイリー、エス アメリカ合衆国 ミズーリ、クレーブ ク ール、メイソン フォレスト ドライブ 12541 (72)発明者 ピッカー、ドナルド、エイチ アメリカ合衆国 ニュージャージー、ウォ ーレン、ブロードウェイ ロード 20 (72)発明者 フリート、ジョージ、ダブリュ、ジェイ イギリス国 オックスフォードシャー、オ ックスフォード、 ウッドストック ロー ド 187 (72)発明者 ドウェク、レイモンド、エイ イギリス国 オックスフォードシャー、オ ックスフォード、ヴァーノン アヴェニュ ー、アンブルサイド (72)発明者 デュランテル、ダヴィッド フランス国 アルル、アブニュ デユ マ レシャル デ ラトル ド タシニュイ、 20 (72)発明者 メータ、アナンド アメリカ合衆国 ペンシルバニア、ランデ ンバーグ、インディアンタウン ロード 335 (72)発明者 ブロック、ティモシー、エム アメリカ合衆国 ペンシルバニア、ドイル ズタウン、フォックスクロフト ドライブ 90 Fターム(参考) 4C054 AA02 BB03 CC02 CC03 DD01 DD04 DD08 DD12 EE24 FF24 4C069 AA13 BB02 BB15 BC04 4C084 AA12 AA17 AA27 ZB331 ZB332 ZC611 ZC612 4C086 AA02 BC07 BC21 MA02 MA05 ZB33 ZC61 4C206 AA02 GA17 GA22 KA01 MA02 MA05 ZB33 ZC61 4H006 AA01 AB29 BJ50 BU46 BV71

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効量の窒素含有ウイルス抑制化合物またはその医薬上で許
    容される塩を、ウイルス感染した細胞または個体に投与することを包含するペス
    チウイルスまたはフラビウイルスの形態形成の抑制方法であって、上記窒素含有
    ウイルス抑制化合物が、N−C8−C16アルキル基またはそのオキサ誘導体を含
    有する(ただし、上記窒素含有ウイルス抑制化合物はN−ノニル−1,5−デオ
    キシ−1,5−イミノ−D−グルシトール(N−ノニル−DNJ)ではない)、
    上記抑制方法。
  2. 【請求項2】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−C8−C16アルキル基
    またはそのオキサ置換誘導体を含有する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−ノニル−1,5−ジデ
    オキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−ノニル−DGJ)またはN
    −ノニル−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(
    N−ノニル−MeDGJ)である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−オキサ−ノニル基を含
    有する、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−アルキル化ピペリジン
    化合物、N−アルキル化ピロリジン化合物、N−アルキル化フェニルアミン化合
    物、N−アルキル化ピリジン化合物、N−アルキル化ピロール化合物、N−アル
    キル化アミノ酸化合物、およびそのオキサ−置換誘導体からなる群から選択され
    る、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−アルキル化ピペリジン
    化合物、N−アルキル化ピロリジン化合物、またはイミノ糖であるそのオキサ−
    置換誘導体である、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、B型肝炎ウイルスの抑制に
    かかわり約20μMまたはそれ以下のIC50を有する、請求項1〜4のいずれか
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、B型肝炎ウイルスの抑制に
    かかわり約5μMまたはそれ以下のIC50を有する、請求項1〜4のいずれかに
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、B型肝炎ウイルスの抑制に
    かかわり約20μMまたはそれ以下のIC50を有する、請求項1〜4のいずれか
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、ウシウイルス性下痢ウイ
    ルスの抑制にかかわり約5μMまたはそれ以下のIC50を有する、請求項1〜4
    のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−ノニル−DNJのよ
    うにα−グルコシダーゼおよびセラミドグルコシルトランスフェラーゼを阻害し
    ない、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、下記式で表わされる化合
    物またはこの化合物の生理学的に許容される塩または溶媒和物である、請求項1
    に記載の方法。 式中、 R1は、C8〜C16アルキル基またはそのオキサ置換誘導体であり; R2は、水素であり;R3は、カルボキシまたはC1〜C4アルコキシカルボニル
    であり、またはR2とR3とは一緒になって、 (ここで、nは3または4であり、Xはそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、
    アミノ、カルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1
    4アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシおよびア
    ロイルオキシからなる群から選択され、およびYはそれぞれ独立して、水素、ヒ
    ドロキシ、アミノ、カルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキ
    ル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシ
    およびアロイルオキシからなる群から選択されるか、または存在していない) を表わし; R4は、水素であるか、または存在しておらず;および R5は、水素、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、アルコキシカ
    ルボニル、アミノカルボニル、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、
    ヒドロキシアルキル、アシルオキシおよびアロイルオキシからなる群から選択さ
    れ、またはR3とR5とは一緒になって、フェニルを形成し、およびR4は存在し
    ておらず、またR2とR3とが一緒になって、−(CXY)n−を形成しており、
    およびR4が存在していない場合、全部のYは存在していない。
  13. 【請求項13】 R1が、C8〜C10アルキル基またはそのオキサ置換誘導体
    である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 R2が水素であり、R3がカルボキシまたはC1〜C4アルコ
    キシカルボニルであり、R4が水素であり、およびR5が水素、ヒドロキシ、アミ
    ノ、置換アミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アル
    キル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アシルオキシ
    およびアロイルオキシからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 R3がカルボキシである、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 R3とR5とが一緒になって、フェニルを形成しており、お
    よびR4が存在していない、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 R2とR3とが一緒になって、−(CXY)n−(ここで、
    nは3または4であり、各Xおよび各Yは独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ
    、カルボキシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アル
    コキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシおよびアロイルオ
    キシからなる群から選択される、請求項12または請求項13のいずれかに記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 各Xが水素であり、および各Yが独立して、ヒドロキシ、
    1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1
    6アシルオキシおよびアロイルオキシからなる群から選択される、請求項17
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 R4が水素であり、およびR5が水素である、請求項18に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 R4が存在しておらず、およびR2とR3とが一緒になって
    、−(CXY)n−(ここで、nは3または4であり、各Yは存在しておらず、
    および各Xは独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、C1〜C4アル
    キルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシ
    アルキル、C1〜C6アシルオキシおよびアロイルオキシからなる群から選択され
    る、請求項13に記載の方法。
  21. 【請求項21】 各Xが独立して、水素、ヒドロキシ、C1〜C4アルキル、
    1〜C4アルコキシ、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C6アシルオキシおよ
    びアロイルオキシからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  22. 【請求項22】 窒素含有ウイルス抑制化合物が下記式を有する、請求項1
    2に記載の方法。 【化1】 (各式中、R6〜R10はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、カルボ
    キシ、C1〜C4アルキルカルボキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、
    1〜C4ヒドロキシアルキル、C1〜C4アシルオキシおよびアロイルオキシから
    なる群から選択され、およびR11は、水素またはC1〜C6アルキルである)。
  23. 【請求項23】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−ノニル−アルトロス
    タチン、N−ノニル−2R,5R−ジヒドロキシメチル−3R,4R−ジヒドロ
    キシピロリジン(N−ノニルDMDP)、およびN−ノニル−2−アミノベンズ
    アミド(2ABC9)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  24. 【請求項24】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−(7−オキサ−ノニ
    ル)−1,5,6−トリデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−
    7−オキサ−ノニルMeDGJ)である、請求項1に記載の方法: 【化2】
  25. 【請求項25】 窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−(7−オキサ−ノニ
    ル)−1,5−ジデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−7−オ
    キサ−ノニルDGJ)である、請求項1に記載の方法: 【化3】
  26. 【請求項26】 哺乳動物細胞を処置する、請求項1〜25のいずれかに記
    載の方法。
  27. 【請求項27】 ヒト細胞を処置する、請求項1〜25のいずれかに記載の
    方法。
  28. 【請求項28】 哺乳動物を処置する、請求項1〜25のいずれかに記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 ヒトを処置する、請求項1〜25のいずれかに記載の方法
  30. 【請求項30】 ウイルスがB型肝炎ウイルスである、請求項1〜25のい
    ずれかに記載の方法。
  31. 【請求項31】 ウイルスがC型肝炎ウイルスである、請求項1〜25のい
    ずれかに記載の方法。
  32. 【請求項32】 請求項12に記載の式を有する化合物またはこの化合物の
    生理学的に許容される塩または溶媒和物。
  33. 【請求項33】 化合物が、N−ノニル−1,5−ジデオキシ−1,5−イ
    ミノ−D−ガラクチトール(N−ノニルDGJ)、N−ノニル−1,5,6−ト
    リデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−ノニルMeDGJ)、
    およびその生理学的に許容される塩または溶媒和物からなる群から選択される、
    請求項32に記載の化合物。
  34. 【請求項34】 化合物が、N−ノニルアルトロスタチン、N−ノニルDM
    DP、N−ノニル−2−アミノベンズアミド、およびその生理学的に許容される
    塩または溶媒和物からなる群から選択される、請求項32に記載の化合物。
  35. 【請求項35】 化合物が、N−(7−オキサ−ノニル)−1,5,6−ト
    リデオキシ−1,5−イミノ−D−ガラクチトール(N−7−オキサ−ノニルM
    eDGJ)、N−(7−オキサ−ノニル)−1,5−ジデオキシ−1,5−イミ
    ノ−D−ガラクチトール(N−7−オキサ−ノニルDGJ)、およびその生理学
    的に許容される塩または溶媒和物からなる群から選択される、請求項32に記載
    の化合物。
  36. 【請求項36】 窒素含有ウイルス抑制化合物および医薬上で許容される担
    体を含有する医薬組成物であって、窒素含有ウイルス抑制化合物が、N−C8
    16アルキル基を含有する、上記医薬組成物。
  37. 【請求項37】 医薬上で許容される担体と組合わせて窒素含有ウイルス抑
    制化合物を含有する医薬組成物の製造方法であって、窒素含有ウイルス抑制化合
    物が、N−C8−C16アルキル基を含有する、上記方法。
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