JP2003346554A - 高分子ハイドロゲル電極 - Google Patents

高分子ハイドロゲル電極

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JP2003346554A JP2002098899A JP2002098899A JP2003346554A JP 2003346554 A JP2003346554 A JP 2003346554A JP 2002098899 A JP2002098899 A JP 2002098899A JP 2002098899 A JP2002098899 A JP 2002098899A JP 2003346554 A JP2003346554 A JP 2003346554A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し水洗した場合、もしくは一定時間水
に浸漬した場合でも、乾燥後において、粘着力に代表さ
れる物性の低下が極めて少ないゲル電極を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 重合性単量体に、架橋性単量体を共重合
させた高分子マトリックス内に湿潤剤と水と電解質塩が
含まれ、前記湿潤剤は、多価アルコール単量体を重合さ
せた重合体を50重量%以上含むとともに、多価アルコ
ール単量体として、3価以上の多価アルコール単量体を
含み、前記重合体の平均分子量は150〜4000であ
り、水溶性を示し、かつ((重合体中に存在するエーテ
ル基の数+重合体中に存在するヒドロキシル基の数)/
重合体中に存在する炭素原子の数))≧1/3の条件を
満たす導電性高分子ハイドロゲルと電極素子とを備えて
なることを特徴とする高分子ハイドロゲル電極により上
記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子ハイドロゲ
ル電極(以下単にゲル電極ともいう)に関する。更に詳
しくは、本発明は、粘着力を有するゲル電極を人体及び
対象物表面に貼付して使用したのち、汚れを落とし繰り
返し使用する目的で水洗しても粘着力が低下しない高分
子ハイドロゲル電極に関する。本発明の高分子ハイドロ
ゲル電極は、局部的な生体電気信号の測定、電気治療な
らびに帯電防止等のアース、工業用の電気探査等に好適
に利用できる。
【0002】
【従来の技術】重合・架橋したポリマーからなる高分子
マトリックスに、湿潤剤と水を含有させた導電性高分子
ハイドロゲルを用いた電極は、様々な分野で利用されて
いる。例えば、生体用電極には、従来からポリアクリル
酸等の電解質ポリマーを重合・架橋した高分子マトリッ
クスに、湿潤剤と水を含有させた導電性高分子ハイドロ
ゲルを用いた電極が用いられてきた。高分子ハイドロゲ
ルを用いた電極は、高分子マトリックスが親水性であ
り、水分の透過性があると同時に、水を含んでいるため
電解質の添加が容易であり、加えて低インピーダンス化
が可能である。そのため、心電図モニタリング等の高精
度測定用電極としても十分な性能を発揮する。
【0003】上記導電性の高分子ハイドロゲルを用いた
電極は、一旦被測定物に貼付して使用すると、生体用電
極では皮膚表面の皮脂や角質が、工業用電極では被測定
物自体又は表面の汚れ等がゲル表面に付着して粘着力が
低下するため、使い捨てにされるのが普通であった。し
かし、1回だけの使用で捨てるのは不経済であるため、
再使用可能な電極が望まれている。ところが、前記電極
でも使用のたびに粘着力が低下することを防ぐことは難
しく、満足できる再使用性は得られにくく、また、高分
子ハイドロゲルは、高分子マトリックスが親水性であ
り、同時にゲル内包成分も親水性であるため、繰り返し
の水洗使用や、一定時間水へ浸漬使用時の耐水性が殆ど
ないという欠点があった。
【0004】再使用の問題を解決する方法としては、従
来から存在する親油性ゲル、シリコーンゲル、ポリウレ
タン等を用いる方法が考えられる。これらの親油性ゲ
ル、シリコーンゲル、ポリウレタン等は、親水性が低
く、水洗に耐える化学構造を有している。しかし、生体
に用いた場合、水分の透過性が極めて小さいため、蒸れ
によるカブレが発生し、また、ゲルに添加できる電解質
の量が極めて少ないため、ゲル単体での優れた導電性を
有する用途、特に、心電図モニタリング、精密工業計測
等の高精度な電気測定には不向きであった。この問題を
解決するために、水洗することが可能なゲル電極が、特
開2001−406号公報で報告されている。このゲル
電極は、水と多価アルコールを含むハイドロゲルである
と同時に、導電性高分子ゲル表面を水洗し、汚れを除去
することにより初期の粘着力を回復できることを特徴と
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
ゲル電極でも、水洗回数を重ねる毎に、ゲル中に含まれ
る多価アルコールが徐々に溶出し、次第にゲルの保水力
が低下するとともに、乾燥後の柔軟性や粘着力も低下す
るのが現実であった。また、工業用計測においては、屋
外で一定時間水へ浸漬状態で使用する場合、時間経過と
ともにゲル中に含まれる多価アルコールが徐々に溶出
し、乾燥後の柔軟性や粘着力も低下するのが現実であっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、繰
り返し水洗した場合、もしくは一定時間水に浸漬した場
合でも、乾燥後において、粘着力に代表される物性の低
下が極めて少ないゲル電極の開発を目指して鋭意研究し
た結果、本発明に至った。かくして、本発明によれば、
重合性単量体に、架橋性単量体を共重合させた高分子マ
トリックス内に湿潤剤と水と電解質塩が含まれ、前記湿
潤剤は、多価アルコール単量体を重合させた重合体を5
0重量%以上含むとともに、多価アルコール単量体とし
て、3価以上の多価アルコール単量体を含み、前記重合
体の平均分子量は150〜4000であり、水溶性を示
し、かつ((重合体中に存在するエーテル基の数+重合
体中に存在するヒドロキシル基の数)/重合体中に存在
する炭素原子の数)≧1/3の条件を満たす導電性高分
子ハイドロゲルと電極素子とを備えてなることを特徴と
する高分子ハイドロゲル電極が提供される。
【0007】更に、本発明によれば、非イオン性の重合
性単量体に、架橋性単量体を共重合させた高分子マトリ
ックス内に湿潤剤と水と電解質塩とを含み、多価アルコ
ール単量体を重合させた重合体を少なくとも50重量%
含む湿潤剤と水と電解質塩を含む導電性高分子ハイドロ
ゲルと電極素子からなるゲル電極であって、前記ゲル電
極を20℃の水に30分間水に浸漬した時、その浸漬前
のゲル電極の重量100%に対する浸漬後のゲル電極の
重量は150%以下で、かつ前記ゲル電極を30分間水
に浸漬した後23℃、相対湿度60%の雰囲気下で乾燥
した時の平衡重量は浸漬前のゲル電極の重量100%対
し、その重量減少が40%以下であり、粘着力低下は浸
漬前の粘着力の50%以下である性質を有することを特
徴とする高分子ハイドロゲル電極が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の発明者等は、繰り返し水
洗した場合、もしくは一定時間水に浸漬した場合でも、
乾燥後において、粘着力に代表される物性の低下が極め
て少ないゲル電極を得るためには、特定の湿潤剤が有効
であることを見い出している。具体的には、本発明にお
ける湿潤剤は、多価アルコール単量体を重合させた重合
体を50重量%以上含み、多価アルコール単量体が、3
価以上の多価アルコール単量体を含み、該重合体が、平
均分子量150〜4000、水溶性、かつ((重合体中
に存在するエーテル基の数+重合体中に存在するヒドロ
キシル基の数)/重合体中に存在する炭素原子の数)≧
1/3の条件を満たすものである。以下、湿潤剤につい
て具体的に説明する。
【0009】本発明に使用可能な多価アルコール単量体
を重合してなる重合体は、150〜4000の平均分子
量を有し、好ましい平均分子量は、300〜4000で
ある。本明細書中、平均分子量は、GPC(ゲルバーミ
エイションクロマトグラフィー)で測定した数平均分子
量を意味する。低分子量の多価アルコール単量体、又は
多価アルコール単量体を重合して得られる重合体であっ
ても、平均分子量が150に満たない場合は、ゲル吸水
時に高分子マトリックス網目が開いた際に、それが網目
の拘束から外れて溶出しやすい。その理由は、これらは
立体障害の小さい低分子であるため、ゲル平衡時は高分
子マトリックスと水素結合し、安定化しているが、反
面、立体障害が小さいため、吸水時にはこの水素結合に
水が割り込み、水和し易く、その結果より網目の拘束か
ら外れ易くなるからである。
【0010】逆に、平均分子量が4000を超える場合
は、例えば、これら重合体が液状の場合でも、粘度が高
すぎ、仮に、水や液状の重合性単量体を用いて希釈した
としても、ゲルの原料となる配合液の粘度が十分に低下
せず、ハンドリングが悪くなると共に、ゲルに成型する
際に気泡が混入し、また、脱泡作業が困難になる場合が
ある。また、これらが、固形であった場合は、溶解に時
間がかかると共に、得られる配合液の粘度はやはり高
く、前記と同様の弊害が生じる恐れがある。多価アルコ
ール単量体でも、分子量が150以上のものが存在す
る。例えば、ブドウ糖やシュークロース等の単糖、二糖
類、更に、ソルビトール等がこれにあたる。これらの多
価アルコールは、単量体としてもある程度の高分子量を
有しているが、例えばシュークロース(分子量342)
の場合、保水性に乏しく、経時的に安定なゲルを得るこ
とが困難である。
【0011】本発明に使用可能な多価アルコール単量体
を重合してなる重合体は、水溶性である。水溶性とは水
100gに10g以上溶解することを意味する。更に、
多価アルコール単量体を重合してなる重合体としては、
((重合体中に存在するエーテル基の数+重合体中に存
在するヒドロキシル基の数)/重合体中に存在する炭素
原子の数)≧1/3の条件を満たす重合体が使用され
る。また、重合体の繰返し単位内に3価以上の多価アル
コール単量体由来の単位を配することにより、湿潤剤と
しての湿潤機能が向上すると共に、高分子マトリックス
や溶媒との静電気的相互作用が高くなり、ゲル内部から
の湿潤剤の溶出をより低減することができる。重合体中
の一部のみこれらの単量体由来の単位を配した場合で
も、重合体の結晶性を低下させることができるので、重
合体の分子量が高くても液状とすることが可能である。
【0012】本発明に使用可能な多価アルコール単量体
を重合してなる重合体としては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、ソルビタン、又は糖類等の1種又は2種以上の水溶
性の重合体が挙げられる。多価アルコール単量体を重合
してなる重合体は、常温で液状であることがゲルの粘弾
性特性の点と、製造時のハンドリング性の点で望まし
い。また、分子内また繰返し単位の末端に、エステル結
合、アルデヒド基、カルボキシル基等の官能基を有して
いてもよい。
【0013】ハイドロゲルは、高分子マトリックス内
に、湿潤剤や水等の可塑成分を含むことにより良好な粘
弾性特性を有する。しかし、可塑成分のうち、湿潤剤が
常温で固体であった場合は、湿潤剤自体は可塑成分とし
ての機能を果たさないため、ゲル内の水分が唯一の可塑
成分の機能を有する。例えば、高分子量の多価アルコー
ル単量体は常温で固形であり、可塑剤としての機能を有
しない。そのような単量体を使用する場合、配合液作製
時においても、溶解のために大量の水を使用する必要が
あり、また、結晶性が高く、融点も高い(例えば、ソル
ビトールでも融点が90〜140℃のため、単量体の加
熱溶解も困難であり、ゲルの製造が困難である。
【0014】上記3価以上の多価アルコール単量体を含
む多価アルコール単量体を重合させた重合体としては、
グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソ
ルビタン、糖類等のように分子内に3価以上の多価アル
コール単量体を少なくとも含む単量体を重合させた重合
体が挙げられる。3価以上の多価アルコール単量体は、
全単量体中、50〜100重量%含まれていることが好
ましい。なお、3価以上の多価アルコール単量体ユニッ
トには、重合していないヒドロキシル基が残留していて
もよい。3価以上の多価アルコール単量体由来の単位が
存在する場合、重合体に未反応のヒドロキシル基が残留
しうるため、湿潤性能を向上させることができる。
【0015】これら分子内に3価以上の多価アルコール
単量体を重合してなる重合体も、常温で液状であること
が好ましい。例えば、常温で液状のグリセリンを単独重
合して得られるポリグリセリンは、常温で液状であるた
め、ハンドリング性にも優れる。また、ソルビトールや
糖類のような常温で固体の単量体は、異なった種類の単
量体を組み合せて共重合したり、ポリグリセリン等の液
状の重合体をグラフトしたりすることにより液状にする
ことができる。また、湿潤剤の一部に多価アルコール単
量体を用いることも可能であるが、吸水時、湿潤剤溶出
の影響を低減するためには多価アルコール単量体の使用
量を湿潤剤総量に対して50重量%未満に抑えることが
好ましい。多価アルコール単量体の使用量が50重量%
以上の場合、湿潤剤総量に対して、低分子量な多価アル
コール単量体の比率が大きくなり、吸水時の溶出量が多
くなる。また、前記範囲を超えない範囲で、多価アルコ
ール単量体と、ポリエチレングリコール等の単純な重合
体や、当該分野で公知の他の湿潤剤を併用することも可
能である。
【0016】ゲル中の湿潤剤の濃度は、10〜80重量
%が好ましく、より好ましくは20〜70重量%に設定
するのがよい。10重量%未満では、ゲルの湿潤力が乏
しく、水分の蒸散が著しくなり、ゲルの経時安定性に欠
けると共に、柔軟性に欠け、粘着性が必要な場合でも粘
着性の付与が困難な場合が多いので好ましくない。ま
た、80重量%を超える場合は、相対的に高分子マトリ
ックスや水の濃度が小さくなる恐れがあるため好ましく
ない。また、重合性単量体と架橋性単量体、湿潤剤、水
を含むモノマー配合を作製する時、粘度が高くなりす
ぎ、ハンドリングが悪くなると共に、ゲルを成型する際
に気泡が混入し、脱泡作業が困難になるため好ましくな
い。更に湿潤剤中50重量%以上、すなわち、ゲル中に
5重量%以上の多価アルコール単量体を重合してなる重
合体を使用することが好ましい。
【0017】次に、本発明に使用できる重合性単量体
は、当該分野で公知の単量体をいずれも使用することが
できる。例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、クロトン酸、ビニルスルホン酸、
アリルスルホン酸及びそれらの塩等が挙げられる。これ
ら単量体以外にも、(ポリ)エチレングリコール(メ
タ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、(ポリ)グリセリン(メタ)アクリ
レート等のアクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル
(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等のN置換
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−
ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−
ビニルアミド誘導体等が挙げられる。これら単量体は、
1種又は複数種組み合わせて使用してもよい。なお、上
記例示において、(メタ)アクリルは、アクリル又はメ
タクリルを意味する。
【0018】本発明では、耐水性を向上させるために非
イオン性の重合性単量体を使用することが好ましい。特
に、非イオン性の重合性単量体は、遊離の酸又は塩基の
状態の単量体の1重量%水溶液が4〜9のpHを示すも
のを使用することが好ましく、6〜8のpHを示すもの
を使用することがより好ましい。具体的には、(ポリ)
エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)グ
リセリン(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アク
リルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−
プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、ダイアセトンア
クリルアミド等のN置換(メタ)アクリルアミド、N−
ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニ
ルアセトアミド等のN−ビニルアミド誘導体等が挙げら
れ、これらは1種又は複数種組み合わせて使用すること
ができる。
【0019】ここで、イオン性の重合性単量体を用いて
製造した高分子マトリックスは、高分子ハイドロゲル中
で側鎖のイオン基が電離しており、高分子マトリックス
はプラスかマイナスの何れかに帯電した状態にある。こ
のため、高分子マトリックスの直鎖同士は常に反発する
性質を有しており、ここに、大量の水が接触すると、短
時間で高分子マトリックスの網目が開き、より大きな吸
水力を発揮することとなる。これに対して、非イオン性
の重合性単量体を用いれば、そのような変化が少ない。
また、高分子マトリックス内にイオン基が存在しない
と、電気的な測定や治療を行う際、高分子マトリックス
が電気による影響を受けない。そのため、電極素子等と
高分子ハイドロゲルの界面での電気的な反発が生じにく
くなると同時に、導電性付与のための電解質の添加によ
るゲル収縮が発生しにくい。よって、より高性能な導電
性高分子ハイドロゲルを得ることができる。また、薬効
成分や各種添加剤を含む高分子ハイドロゲルを製造する
場合、例えば薬効成分等が電解質の場合でも重合性単量
体中のイオン基と薬剤等の相互作用が生じることがな
く、添加が容易であるという利点がある。
【0020】更に、非イオン性の重合性単量体として、
疎水部と親水部の比率(分子量−親水部の原子量の和/
親水部の原子量の和)が0.8〜2.0である非イオン
性の重合性単量体を使用することが好ましい。ここで、
非イオン性の重合性単量体の親水部とは、単量体中の親
水基及び親水性を有する部分を意味する。具体的には、
分子中の酸素原子、窒素原子、硫黄原子部分及び、親水
部(−OH、−O−、−NH2、−NH−、−N<、−
N−、−COO−、>C=O、−SH等)をいう。ま
た、例えば、分子中に−O−CH 2−CH2−のような構
造がある場合、−O−を親水部、−CH2−CH2−を疎
水部とみなす。
【0021】また、非イオン性の重合性単量体として、
疎水部と親水部の比率(分子量−親水の原子量の和/親
水部の原子量の和)が0.8〜2.0である非イオン性
の重合性単量体を25重量%以上使用することにより、
高分子マトリックス中にバランスよく疎水部が存在した
状態となり、湿潤剤の疎水的部分との静電気的相互作用
が高くなり、ゲル内部からの湿潤剤の溶出をより低減す
ることができる。更に、多価アルコール単量体を重合し
てなる重合体を湿潤剤として配した場合、高分子マトリ
ックスの疎水部と湿潤剤の疎水部との静電気的相互作用
によりゲル内部からの湿潤剤の溶出を一層低減すること
ができる。非イオン性の重合性単量体の疎水部と親水部
の比率が0.8以下の場合は、高分子マトリックス中の
親水性が強く、疎水的相互作用に勝る。そのため、高分
子マトリックス内の親水部と溶媒もしくは湿潤剤の間で
水素結合が強く形成されており、ゲル電極を水に浸漬し
たとき吸水により導電性高分子マトリックスの網目が広
がり、同時に水素結合がほどけてゲル内部からの湿潤剤
が溶出しやすい。
【0022】非イオン性の重合性単量体の疎水部と親水
部の比率が0.8〜2.0の場合のものを25重量%以
下使用する場合も同様に、高分子マトリックス中の親水
性が強く、疎水的相互作用に勝る。そのため、高分子マ
トリックス内の親水部と溶媒もしくは湿潤剤の間で水素
結合が強く形成されており、ゲル電極を水に浸漬したと
き吸水により導電性高分子マトリックスの網目が広が
り、同時に水素結合がほどけてゲル内部からの湿潤剤の
溶出しやすく十分な効果を得ることが困難である。非イ
オン性の重合性単量体の疎水部と親水部の比率が2.0
以上の場合は、親水性が低く、ゲル配合液として混和し
づらいもしくは、重合後の高分子ハイドロゲルにおい
て、ゲルの各成分の相溶性がなく析出白濁等が生じ、実
質的にハイドロゲルを構成することが困難である。な
お、ここにいう高分子マトリックスとは、重合性単量体
と架橋性単量体を重合架橋したマトリックスを指す。
【0023】一方、架橋性単量体とは、分子内に重合性
を有する二重結合を2以上有している単量体を使用する
ことが好ましい。具体的には、メチレンビス(メタ)ア
クリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリント
リ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリルア
ミド又は(メタ)アクリレート、テトラアリロキシエタ
ン、ジアリルアンモニウムクロライド等が挙げられ、こ
れらは1種又は2種以上組み合わせて使用することがで
きる。なお、架橋性単量体は、非イオン性の重合性単量
体に対して少量でよいので、イオン性及び非イオン性の
単量体のいずれも使用することができるが、非イオン性
の単量体の方がより好ましい。なお、上記分子内に重合
性を有する二重結合を2以上有する架橋性単量体とし
て、特許第2803886号公報に記載された、2個以
上の(メタ)アクリロイル基又はビニル基を有しかつ分
子量が400以上の多官能化合物であるポリグリセリン
誘導体も使用することができる。
【0024】架橋性単量体の添加量は、高分子マトリッ
クス総量に対して、0.05〜10重量%であるのが好
ましい。0.05重量%未満の場合、架橋密度が低く、
形状安定性が乏しくなると同時に、網目の橋架けの間隔
が大きくなり、吸水時の網目の膨張が大きくなり、吸水
倍率が増加する可能性がある。また、10重量%を超え
て架橋性単量体を使用した場合は、硬く脆いゲルになる
可能性がある。更に、架橋性単量体の総量はゲル全体の
5重量%以下であることが好ましい。なお、ここにいう
高分子マトリックスとは、重合性単量体と架橋性単量体
を重合架橋したマトリックスを指す。また、ハイドロゲ
ルに含まれる水は5〜50重量%であることが好まし
く、より好ましくは5〜40重量%である。5重量%未
満ではゲルの平衡水分量に対する含水量が少ないため、
吸湿性が強くなり、水洗等を行う際には吸水する傾向が
強くなる可能性がある。また、50重量%を超えると高
分子ハイドロゲルの平衡水分量との差が大きくなるた
め、乾燥によるゲルの収縮や、物性の変化が大きくなる
可能性がある。
【0025】本発明における高分子ハイドロゲルに含ま
れる高分子マトリックスの濃度は、5〜50重量%であ
ることが好ましく、より好ましくは5〜40重量%に設
定するのがよい。これは、5重量%未満では得られるゲ
ルのマトリックス濃度が低すぎるため、溶媒をかかえき
れずブリードしやすく、腰強度の弱いゲルとなる恐れが
あるからである。一方、50重量%を超えて製造した高
分子ハイドロゲルは、重合時の発熱が大きくなりすぎる
ため、溶媒の沸点を超え沸騰する恐れがある。また、沸
騰した場合は気泡が混入するため良好なゲルを得ること
が困難となる。
【0026】高分子ハイドロゲルには、電解質塩が含ま
れる。本発明に用いることが可能な塩としては、ハロゲ
ン化ナトリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化マグ
ネシウム、ハロゲン化カルシウム等のハロゲン化アルカ
リ金属やハロゲン化アルカリ土類金属、その他の金属ハ
ロゲン化物や、各種金属の次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、
塩素酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、アン
モニウム塩や、各種錯塩等の無機塩類、酢酸、安息香
酸、乳酸、酒石酸等の一価有機カルポン酸塩、フタル
酸、コハク酸、アジピン酸、クエン酸等の多価カルボン
酸の一価又は二価以上の塩、スルホン酸、アミノ酸等の
有機酸の金属塩、及び有機アンモニウム塩の他、ポリ
(メタ)アクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリター
シヤルブチルアクリルアミドスルホン酸、ポリアリルア
ミン、ポリエチレンイミン等の高分子電解質の塩も使用
可能である。なお、配合作製時には不溶性で、配合液中
に分散した形態であっても、時間とともにゲル中に溶解
させることも可能である。この場合、珪酸塩、アルミン
酸塩、金属の酸化物や水酸化物を用いることができる。
【0027】塩の量は13重量%以下であることが好ま
しく、より好ましくは10重量%以下である。13重量
%を超える場合は塩の溶解が困難になるため、ゲル内部
で結晶の析出が生じたり、他の成分の溶解を阻害したり
する場合がある。また、導電性能を必要とする場合は比
較的多量の塩を添加する場合があるが、実質13重量%
を超える塩を添加しても電離限界、言い換えれば導電性
能は頭打ちとなるため、コストの観点から好ましくな
い。塩の添加は、ゲルの導電性能を向上させるために用
いる場合がほとんどであるが、その他pH調整に酸性塩
や塩基性塩、多官能塩を添加する場合がある。また、ゲ
ルに薬効をもたせる場合、ハイドロゲルには塩を形成し
た薬効成分を添加する場合がある。更に、湿潤性能の向
上や抗菌性をもたせる目的で塩を添加する場合がある。
【0028】上記本発明の高分子ハイドロゲル電極は、
以下に説明するゲルの性質でも定義できる。すなわち、
吸水による重量増加は、高分子ハイドロゲルを水に浸漬
する時間が長いほど多くなり、通常数時間から24時間
程度、遅くとも48時間程度で平衡に達する。親水性を
有するゲルは、少なからず吸水し、重量が増加すると共
に、体積が膨張する。このため、ゲル自体の材料破壊が
生じる恐れがあると共に、支持基材等と複合したゲル電
極においては、支持基材との剥離、脱落等の問題を引き
起こす恐れがある。更に、体積膨張したゲルは、導電性
高分子マトリックスの網目が広がった状態であり、ゲル
の内包成分を保持する能力が著しく低下し、最終的に
は、内包成分がゲルの外に溶出する恐れがある。
【0029】しかしながら、現実的に水洗を行うために
は、例えば50cm2程度の面積のゲル電極であれば数
秒間の水洗で表面の汚れを除去することが可能である。
発明者らは、このように、数秒間の水洗を繰り返し行
い、ゲルの物性が損なわれず、ゲル電極が崩壊しないよ
うにするためには、ゲル電極を20℃の水に30分間水
に浸漬した時の浸漬前のゲル自重に対するゲル部分の重
量増加が150%以下で、ゲル電極を30分間水に浸漬
し、次いで23℃、相対湿度60%の雰囲気下で放置乾
燥した時の平衡重量が浸漬前のゲル自重に対するゲル部
分の重量減少が40%以下であり、粘着力低下が浸漬前
の粘着力の50%以下であることが好ましいことを見出
した。ゲル電極を20℃の水に30分間浸漬した時の浸
漬前のゲル自重に対するゲル部分の重量増加が、150
%以下であるということは、イオン交換水にゲル電極を
30分間浸積し吸水させたときに増加するゲルの重量が
浸漬前のゲル自重の150%以下であることを表し、以
下の式で表すことができる。 30分間浸漬時の重量増加= (浸漬後のゲル重量−浸漬前のゲル重量)/浸漬前のゲル重量≦1.5 式1
【0030】また、ゲルは吸水により重量増加すると共
に、導電性高分子マトリックスの網目が広がり、ゲルの
内包成分の一部が溶出する。ゲル電極を30分間水に浸
漬し、次いで23℃、相対湿度60%の雰囲気下で放置
乾燥した時の平衡重量が浸漬前のゲル自重に対するゲル
部分の重量減少が40%以下であるということは、30
分間水への浸漬により体積膨張し、導電性高分子マトリ
ックスの網目が広がったゲルから内包成分の一部である
湿潤剤等が、ゲルを浸漬している水中に拡散あるいは溶
出し、結果としてゲル中に保持できる水分量が減少す
る。この湿潤剤等の溶出量と保持できる水分量の減少分
の総和が、浸漬前のゲル重量の40%以下であることを
指す。
【0031】ゲル電極の粘着力低下が浸漬前の粘着力の
50%以下であるということは、30分間水への浸漬に
より体積膨張し、導電性高分子マトリックスの網目が広
がったゲルから内包成分の一部である湿潤剤等が、ゲル
を浸漬している水中に拡散あるいは溶出し、結果として
ゲル中に保持できる水分量が減少する。このように、ゲ
ル電極のゲル中の湿潤剤等と保持できる水分量の減少
は、ゲルの柔軟性をそこない同時に粘着力の低下を引き
起こす。このゲル部分の粘着力の低下が50%以下であ
ることを指す。また、ゲル電極のゲル中に保持できる水
分量の減少は、電極の電気性能低下を引き起こす。
【0032】なお、ゲル電極を20℃の水に30分間水
に浸漬した時の浸漬前のゲル自重に対するゲル部分の重
量増加が150%より大きく、及び/又はゲル電極を3
0分間水に浸漬し、次いで23℃、相対湿度60%の雰
囲気下で放置乾燥した時の平衡重量が浸漬前のゲル自重
に対するゲル部分の重量減少が40%より大きく、及び
/又は粘着力低下が浸漬前の粘着力の50%より大きく
ても、用途によっては、実用に耐える高分子ハイドロゲ
ルを提供することができる場合がある。高分子ハイドロ
ゲルを製造する方法としては、特に限定されず、公知の
方法をいずれも使用することができる。例えば、高分子
マトリックスを製造するための非イオン性の重合性単量
体と架橋性単量体とを水性媒体(水、水とアルコールの
混合媒体等)に溶解させ、溶解液に湿潤剤及び他の添加
剤を混合し、更に公知の重合開始剤を添加することで高
分子ハイドロゲルを得ることができる。重合開始剤は、
熱重合開始剤でも、光重合開始剤でもよい。湿潤剤や水
は重合時に含ませても、重合後に含ませてもよい。
【0033】本発明における高分子ハイドロゲルは、必
要に応じて防腐剤、殺菌剤、防黴剤、防錆剤、酸化防止
剤、安定剤、香料、界面活性剤、着色剤等や、抗炎症
剤、ビタミン剤、美白剤その他の薬効成分を適宜添加し
てもよい。薬効成分を添加する方法としては、あらかじ
め配合液に溶解又は分散させ、高分子マトリックスを形
成する方法と、一旦生成した高分子ハイドロゲルに後か
ら添加する方法が挙げられる。これら方法の内、ラジカ
ル重合反応を伴うゲル生成時に、薬効成分がラジカルに
攻撃され、薬効を失う場合があるため、後者の方法によ
る薬効成分添加の方がより好ましい。
【0034】本発明における電極素子は、高分子ハイド
ロゲルに接する導電層と外部機器に接続するための接続
端子を基本構造として有する。導電層は、非導電性支持
体とその表面の導電層からなり、銀/塩化銀及びカーボ
ンコーティング、金属箔及び金属箔の塩化物が好適に使
用可能である。具体的には図3に示すようにABS(ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂等の合成
樹脂又は上記合成樹脂とフィラーの混合物を成形し、表
面に銀/塩化銀粉末をコーティングしたホック型電極素
子(A2)を導電層とし、ステンレス、真鍮等の金属性
あるいはPE(ポリエチレン)樹脂等の合成樹脂又は上
記合成樹脂とフィラーの混合物を成形し、表面に銀/塩
化銀粉末をコーティングしたホック型接続端子(A1)
を接続端子とし、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)等の柔軟なプラスチックシートの支持基材(B)の
中央部に上記(A1)(A2)が互いに通電する様にカ
シメて電極素子とすることができる。図中、Cは高分子
ハイドロゲル、Dは保護フィルムを意味する。
【0035】あるいは図4に示すように、柔軟なプラス
チックシートの支持基材(B)上に銀/塩化銀もしくは
カーボンペースト等の導電層(A3)をコーティングし
てもよい。更に、図5に示すように、支持基材(B)と
PE(ポリエチレン)樹脂等の合成樹脂にカーボン粉末
等の導電性物質を練り込んでシート状に成形した導電層
(A4)を積層してもよい。また、図6に示すように、
電極素子は、PET等の柔軟なプラスチックシートの支
持基材(B)に銀/塩化銀もしくはカーボンペースト等
をコーティングして設けた導電層(A3)と、端部を接
続端子とした構造からなっていてもよい。導電層(A
3)の代わりに、PE樹脂等の合成樹脂カーボン粉末等
の導電性物質を練り込んでシート状に成形した導電層
(A4)を用いてもよい。また、電極素子は、必要に応
じ、上記接続端子以外の接続コード等の接続部分を具備
することが可能である。具体的には、図7に示すよう
に、PET等の柔軟プラスチックシートの支持基材
(B)と導電層(A3又はA4)との間に、接続端子と
しての接続コードを導通可能なように配置してもよい。
【0036】本発明における高分子ハイドロゲル電極
は、図3〜7に示すように、上記記載の高分子ハイドロ
ゲルとそれに密着させた上記記載の電極素子からなり、
誘電測定又は電流を印加する生体表面もしくは物質表面
と高分子ハイドロゲルが密着し、電極素子を通じて、接
続コード等で機器に接続される。また、ハンドリングと
保管性を考慮し、高分子ハイドロゲル表面に保護フィル
ムを配置することが好ましい。保護フィルムは、表面を
シリコン樹脂等で離型処理してあるPET等の柔軟プラ
スチックシートや紙が好適に使用できる。本発明におけ
る高分子ハイドロゲル電極は、例えば、特開2001−
299713号公報及び特開2001−76783号公
報に記載された電極の構造についても適応可能である。
本発明の高分子ハイドロゲル電極は、生体用電極、帯電
防止等のアース電極、電気探査等の工業計測用電極とし
て好適に用いることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に、説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。 実施例1〜7 高分子ハイドロゲルの作製 まず、非イオン性の重合性単量体としてのアクリルアミ
ド(Ml)とN,N−ジメチルアクリルアミド(M
2)、架橋性単量体としてのN,N−メチレンビスアク
リルアミド(Cl)、電解質塩としての塩化ナトリウム
(N)、湿潤剤としてのポリグリセリン(2量体)(G
l)、ポリグリセリン(6量体)(G2)とポリグリセ
リン(10量体)(G3)とポリエチレングリコール
(G4)とグリセリン(G5)を表1に示す配合量(重
量%)で配合し、溶媒としてのイオン交換水を加えて1
00重量%とした混合物を溶解攪拌して、モノマー配合
液を得た。
【0038】次に、モノマー配合液100重量部に対し
て、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ルフェニルケトン(商品名イルガキュア184、チバ・
スペシヤリティーケミカルズ社製)を0.3重量部加
え、更に攪拌して溶解した。表1にモノマー配合液を構
成する各成分の配合量を示す。ただし、表1の数値は、
イオン交換水を加えた配合液総量に対する重量%であ
る。得られたモノマー配合液は、初期温度を40℃に調
整した後、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に薄
く展開した。次いで、このモノマー配合液に50mW/
cm2の強度の紫外線を60秒間照射し、重合架橋反応
を行い、厚さ1.0mmのシート状で粘着性の高分子ハ
イドロゲルを得た。実施例1〜7の組成を表1に示す。
表2にGl〜G5の詳細をまとめて記載した。表3に非
イオン性の重合性単量体としてのM1、M2の疎水部と
親水部の比率の詳細を記載した。
【0039】電極作製 支持基材(B)としての厚さ75μmのPETフィルム
の片面上に、カーボンを含む導電インクをスクリーン印
刷によって塗布し、120℃で10分間乾燥させ、乾燥
後の導電層(A3)の厚みを10μmとした。これを7
5mm×50mmに裁断してカットして中央付近に直径
3cmの穴を開けた。支持基材(B)の穴がある中心部
に、ステンレス(SUS316)製の一対のホック型接
続端子(A1、A5)を貫通させ、カシメてホック型接
続端子と導電層を密着させる。そして、ホック型接続端
子の平面側(導電層側)に端子を覆うように直径20m
mの絶縁テープ(E)を貼付し、電極素子(重量:Wl
(g))とした。ポリエチレンテレフタレートフィルム
(D)上に得られた高分子ハイドロゲルを75mm×5
0mmに裁断してカットし、上記、電極素子の導電層
(A3)面と高分子ハイドロゲル(C)のゲル面を貼り
合わせ、図8の高分子ハイドロゲル電極とした。
【0040】・ゲルの粘着力測定 試験片(高分子ハイドロゲル電極)をステンレス板に貼
付し、JIS粘着テープ・粘着シート試験法Z0237
−1980に記載の90度引き剥がし法に準拠した方法
で、粘着力(A1(g))を測定した。 ・30分間浸漬時のゲル電極の重量変化 縦×横×深さ=100mm×l00mm×20mmのプ
ラスチック角型シャーレにイオン交換水50gをはかり
とった。なお、電極作製時にあらかじめ電極素子(重
量:Wl(g))の重量を測っておく。表面のポリエチ
レンテレフタレートフィルムを剥離し、あらかじめ重量
(W2(g))測定を行った試験片(高分子ハイドロゲ
ル電極)を浸漬し、30分経過後取出し、シャーレの縁
で静かに水を切り、ゲル表面及び支持基材表面の水滴を
除去した後、試験片の重量(W3(g))を測定した。
なお、残った水は溶出液として溶出量評価に使用した。
ゲル電極の浸漬時の重量変化は、式2により算出した。
結果を表4に示す。 30分間浸漬時の重量変化(%)=(W3−W2)/(W2−Wl)×100 式2
【0041】・30分間浸漬時の溶出量評価 30分間浸漬時の重量増加評価で得られた溶出液を、恒
量(W4(g))したガラス容器に移し替え、シャーレ
内をイオン交換水で2回洗浄し、洗浄液はガラス容器の
溶出液に追加した。次に、ガラス容器を105℃オープ
ンで16時間乾燥、水分を蒸発乾固した後、シリカゲル
入りのデシケータ内で30分室温まで冷却してから重量
(W5(g))を測定した。溶出量は、式3により算出
した。結果を表4に示す。 溶出量(重量%)=(W5−W4)/(W2−Wl)×100 式3
【0042】・30分間浸漬後、平衡まで乾燥させた時
の重量減少 上記30分間浸漬時の重量増加評価でゲル電極を30分
間水に浸漬した後、次いで23℃、相対湿度60%の雰
囲気下で放置乾燥させた。その時の平衡重量(W6
(g))を測定し、浸漬前のゲル電極重量に対するゲル
電極の重量減少を式4により算出した。結果を表4に示
す。 重量減少(%)=(W2−W6)/(W2−Wl)×100 式4 ・30分間浸漬前と30分間浸漬後平衡まで乾燥させた
時の粘着力低下 上記30分間浸漬後、平衡まで乾燥させた時の重量減少
評価後の試験片(高分子ハイドロゲル電極)をステンレ
ス板に貼付し、JIS粘着テープ・粘着シート試験法Z
0237−1980に記載の90度引き剥がし法に準拠
した方法で、粘着力(A2(g))を測定した。30分
間浸漬前と30分間浸漬後平衡まで乾燥させた時の粘着
力低下を式5により算出した。結果を表4に示す。 粘着力低下(%)=(A1−A2)/A1×100 式5
【0043】・サイクル評価 次に、実施例2及び実施例6について、ゲルの30分間
浸漬時の重量変化、溶出量、30分間浸漬後平衡まで乾
燥させた時の重量減少と実際の使用との相関を確認する
ため、サイクル評価を行った。3Lビーカーに入れた約
2Lの水道水に、あらかじめ重量(W2)測定した試験
片を10秒間浸漬後、よく水を切り、支持基材面を下側
にしてペーパータオルの上に置き、残った水滴を除去
し、重量(W6)測定を行った。次に、この試験片を、
60℃オーブン中に、ゲル面が上になるように静置し、
10分経過後オーブンから取出し、温度23±5℃、湿
度55±10%環境下で同じくゲル面が上になるように
して10分静置した後、重量(W7)測定を行った。こ
れを30回線り返して(W61)〜(W620)及び
(W71)〜(W720)を測定した。更に、水洗後重
量変化(%)と乾操後重量変化(%)を式6及び式7に
より算出した。結果、水洗後重量変化を表5及び図1
に、乾燥後重量変化を表6及び図2に示す。 水洗後重量変化(重量%)=(W6−Wl)/(W2−Wl)×100 式6 乾燥後重量変化(重量%)=(W7−Wl)/(W2−Wl)×100 式7
【0044】(比較例1〜3)重合性単量体としてのア
クリルアミド(Ml)、架橋性単量体としてのN,N−
メチレンビスアクリルアミド(Cl)、電解質塩として
の塩化ナトリウム(N)、湿潤剤としてのポリグリセリ
ン(6量体)(G2)、ポリエチレングリコール(G
4)及びグリセリン(G5)を表1に示す配合量(重量
%)で配合し、溶媒としてのイオン交換水を加えて10
0重量%とした混合物を溶解攪拌して、モノマー配合液
を得た。次に、モノマー配合液100重量部に対して、
光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフ
ェニルケトン(商品名イルガキュア184、チバ・スペ
シヤリティーケミカルズ社製)を0.3重量部加え、更
に攪拌して溶解した。表1にモノマー配合液を構成する
各成分の配合量を示す。ただし、表1の数値は、イオン
交換水を加えた配合液総量に対する重量%である。
【0045】得られたモノマー配合液は、初期温度を4
0℃に調整した後、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム上に薄く展開した。次いで、このモノマー配合液に5
0mW/cm2の強度の紫外線を60秒間照射し、重合
架橋反応を行った。また、比較例1〜3の各サンプルの
組成を表1に示す。表2にG1、G4、G5の詳細をま
とめて記載した。得られたサンプルを実施例と同様の条
件で試験片とし、ゲルの30分間浸漬時の重量増加、溶
出量、30分間浸漬後平衡まで乾燥させた時の重量減
少、30分間浸漬前と30分間浸漬後平衡まで乾燥させ
た時の粘着力低下評価を行った。結果を表4に示す。ま
た、比較例1及び3について、実施例と同様にサイクル
評価を行った。結果を表5及び図1、表6及び図2に示
す。
【0046】(比較例4)ポリアクリル酸ナトリウム
(分子量約500万)(M3)とポリアクリル酸(分子
量約30万)(M4)、グリセリン(G5)と1,3−
ブタンジオール(G6)とを表1に示す配合量(重量
%)で配合して混合し、更にイオン交換水を加えて50
℃で約30分間混練して均一にした。なお、イオン交換
水は、M3、M4、G5、G6及びこの後添加する合成
珪酸アルミニウム(C2)と、イオン交換水の合計が1
00重量%となるように配合した。次に、架橋性因子と
して合成珪酸アルミニウム(C2)を表1の配合量で加
えて、更に60℃l0分間混練して均一にした。こうし
て得られた配合液をポリエチレンテレフタレートフィル
ム上にドクターブレードを用いて展延した後、室温で約
2時間放置することにより厚さ1.0mmのシート状ゲ
ルを得た。なお、サンプルの組成を表1に示す。表2に
G5とG6の詳細をまとめて記載した。得られたサンプ
ルを実施例と同様の条件で試験片とし、ゲルの30分間
浸漬時の重量増加、溶出量、30分間浸漬後平衡まで乾
燥させた時の重量減少評価を行った。結果を表4に示
す。比較例4についてサイクル試験を試みたが、電極エ
レメントとゲルの接着力が弱く、イオン交換水との接触
時に剥離したため、サイクル試験に耐え得ないと判断し
た。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】結果 表4によると、実施例1〜7は、いずれも30分間浸漬
時の重量増加が150重量%以下であり、かつ、溶出量
が20重量%以下、30分間浸漬後平衡まで乾燥させた
時の重量減少が40%以下、30分間浸漬前と30分間
浸漬後平衡まで乾燥させた時の粘着力低下が50%以下
であった。これに対し、比較例1、3は30分間浸漬時
の重量増加は150%以下であるが、溶出量が20重量
%以上、30分間浸漬後平衡まで乾燥させた時の重量減
少が40%以上、30分間浸漬前と30分間浸漬後平衡
まで乾燥させた時の粘着力低下が50%以上であった。
また、比較例2は、30分間浸漬時の重量増加は150
%以下、30分間浸漬後平衡まで乾燥させた時の重量減
少が40%以下であるが、溶出量が20重量%以上、3
0分間浸漬前と30分間浸漬後平衡まで乾燥させた時の
粘着力低下が50%以上であった。
【0054】比較例4は、30分間浸漬時の重量増加が
150%を大幅に超えており、電極そのものが崩壊して
いるため、その後の評価に至らなかった。表5と図1に
よると30回洗浄直後のゲル重量は比較例1、3が54
%、58%と、著しく減少しているのに対し、実施例
2、6は、20%以内の重量減少にとどまっている。
【0055】また、比較例1、3は初期に対しゲルが痩
せて厚みが減少しているようすが観察された。指先によ
る官能的な粘着力も初期にくらべ著しく低下していた。
これに対し、実施例は、初期に対しゲルの痩せ、ゲルの
厚みの減少がほとんどないようすが観察された。指先に
よる官能的な粘着力も、実施例2では、初期にくらべ低
下が見られなかった。実施例6では、初期にくらべわず
かに低下しているが、使用するのに全く問題無いレベル
であった。表6と図2のように30回洗浄後、乾燥を行
うと、実施例は、70〜77%の重量を維持している
が、比較例は、45%、48%と、大幅に減少してい
る。水洗直後の重量では、ゲルが保水することにより見
かけ上重量減少が小さくなっているが、実際には表4に
示すようにゲル中の湿潤剤等が溶出しており、ゲルの平
衡状態における重量が減少していることを表わしてい
る。
【0056】
【発明の効果】本発明の高分子ハイドロゲル電極は、耐
水性に優れる。そのため、本発明の高分子ハイドロゲル
電極を生体用電極や工業用計測用電極に用いた場合、繰
り返し水洗が可能であると同時に、数秒程度の水洗であ
れは、水洗回数を重ねてもゲル中の湿潤剤が溶出しにく
く、長寿命化が可能である。更に、生体に用いた場合、
発汗が激しい場合でも汗との接触による劣化が少ない良
好な高分子ハイドロゲル電極となる。また、屋外に使用
する工業用計測等に使用しても、水に浸漬した状態にお
ける測定等の環境耐性が強く従来に比べて長寿命化が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子ハイドロゲル電極の水洗後重量変化を示
すグラフである。
【図2】高分子ハイドロゲル電極の乾燥後重量変化を示
すグラフである。
【図3】本発明の高分子ハイドロゲル電極の概略図であ
る。
【図4】本発明の高分子ハイドロゲル電極の概略図であ
る。
【図5】本発明の高分子ハイドロゲル電極の概略図であ
る。
【図6】本発明の高分子ハイドロゲル電極の概略図であ
る。
【図7】本発明の高分子ハイドロゲル電極の概略図であ
る。
【図8】実施例の高分子ハイドロゲル電極の概略図であ
る。
【符号の説明】
A2 ホック型電極素子 A1、A5 ホック型接続端子 B 支持基材 C 高分子ハイドロゲル D 保護フィルム A3、A4 導電層 E 絶縁テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08L 33/00 C08L 33/00 A61B 5/04 300Y Fターム(参考) 4C053 BB04 BB06 BB21 4J002 AB052 BG013 BG071 BG131 BJ001 BQ003 CH002 CH022 CM013 DD057 DD067 EC066 EF017 FD202 FD203 FD206 FD207 GT00 4J100 AJ01P AJ02P AJ08P AJ09P AL08P AL08Q AL09P AL09Q AL62R AL66R AL67R AM17P AM17Q AM19P AM19Q AM21P AM21Q AM24R AN04P AN04Q AN14R AP01P AQ08P AQ08Q BA03P BA03Q BA08P BA08Q BA08R BA34P BA34Q BA56P CA04 CA05 DA19 DA37 DA56 EA03 FA19 JA15 JA43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性単量体に、架橋性単量体を共重合
    させた高分子マトリックス内に湿潤剤と水と電解質塩が
    含まれ、前記湿潤剤は、多価アルコール単量体を重合さ
    せた重合体を50重量%以上含むとともに、多価アルコ
    ール単量体として、3価以上の多価アルコール単量体を
    含み、前記重合体の平均分子量は150〜4000であ
    り、水溶性を示し、かつ((重合体中に存在するエーテ
    ル基の数+重合体中に存在するヒドロキシル基の数)/
    重合体中に存在する炭素原子の数)≧1/3の条件を満
    たす導電性高分子ハイドロゲルと電極素子とを備えてな
    ることを特徴とする高分子ハイドロゲル電極。
  2. 【請求項2】 重合性単量体が、非イオン性の重合性単
    量体である請求項1に記載の電極。
  3. 【請求項3】 非イオン性の重合性単量体は、疎水部と
    親水部の比率(分子量−親水部の原子量の和)/親水部
    の原子量の和)が0.8〜2.0の範囲にある単量体を
    25重量%以上含む請求項2に記載の電極。
  4. 【請求項4】 非イオン性の重合性単量体に、架橋性単
    量体を共重合させた高分子マトリックス内に湿潤剤と水
    と電解質塩とを含み、多価アルコール単量体を重合させ
    た重合体を少なくとも50重量%含む湿潤剤と水と電解
    質塩を含む導電性高分子ハイドロゲルと電極素子からな
    るゲル電極であって、前記ゲル電極を20℃の水に30
    分間水に浸漬した時、その浸漬前のゲル電極の重量10
    0%に対する浸漬後のゲル電極の重量は150%以下
    で、かつ前記ゲル電極を30分間水に浸漬した後23
    ℃、相対湿度60%の雰囲気下で乾燥した時の平衡重量
    は浸漬前のゲル電極の重量100%対し、その重量減少
    が40%以下であり、粘着力低下は浸漬前の粘着力の5
    0%以下である性質を有することを特徴とする高分子ハ
    イドロゲル電極。
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