JP2003343488A - 送風機用羽根車 - Google Patents

送風機用羽根車

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JP2003343488A
JP2003343488A JP2002153909A JP2002153909A JP2003343488A JP 2003343488 A JP2003343488 A JP 2003343488A JP 2002153909 A JP2002153909 A JP 2002153909A JP 2002153909 A JP2002153909 A JP 2002153909A JP 2003343488 A JP2003343488 A JP 2003343488A
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JP
Japan
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impeller
synthetic resin
hub
boss member
resin material
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JP2002153909A
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English (en)
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Nariyuki Takaoka
成幸 高岡
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属部材を使うことなく、軽量で、リサイク
ル性、生産性に優れた防振性能の高い防振部材構造を備
えた送風機用羽根車を提供する。 【解決手段】 羽根部3a,3b,3cおよびハブ部2
を備えた羽根車本体1と、モータ駆動軸との嵌合孔5を
有して上記羽根車本体1の上記ハブ部2に一体に設けら
れる防振用のボス部材6とからなる送風機用羽根車にお
いて、上記ボス部材6が、各々所定の硬質合成樹脂材料
よりなる内外2重構造のスリーブ部材61,62と、該
内外2重構造のスリーブ部材61,62の間に介装一体
化された所定の軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収部材
63とから構成され、上記羽根車本体1のハブ部2に対
して、上記外側のスリーブ部材62を介して一体にイン
サート成形されるようにし、従来の金属スリーブと加硫
ゴムを組み合わせたボス部材の場合のような、生産性の
悪さや重量の増大、リサイクル性の悪化等の問題を招く
ことなく、同等以上の防振性能を得ることを可能にし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、送風機用羽根車
の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば空気調和機などの分野では、プロ
ペラファン等の軸流ファンやターボファン、クロスフロ
ーファン等の遠心ファンなど、その用途に応じて各種の
形態の羽根車を備えた種々の送風機が採用されている。
【0003】そして、その何れの送風機にあっても、上
記各羽根車は、駆動源であるモータからの振動を受ける
ことなく、安定した回転を行うことが要請される。
【0004】このため、従来から、上述のような送風機
用の羽根車では、モータの駆動軸に対して嵌合固定され
る羽根車側のハブ部分に、内外2重構造の金属スリーブ
と同金属スリーブ間に充填された加硫ゴムなどの弾性の
高いゴム部材とからなる防振用のボス部材を介装し、該
ボス部材によってモータ側からの振動を可及的に羽根車
側に伝わらないようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
防振構造の場合、その防振特性は上記加硫ゴム等のゴム
部材の硬度により決定されるが、一般に加硫ゴムは、そ
の製造に際して上記のように弾性を強化向上させるため
の加硫化操作が必要になるために、生産性が悪く、コス
トが高くなる欠点がある。
【0006】また、剛体部として内外2重構造の金属ス
リーブが使用されるので、ハブ部分の重量が大きくな
り、羽根車自体の重量を増大させる。その結果、その回
転特性にも影響を与える。
【0007】さらに、リサイクル時に、金属スリーブと
ゴム部材、合成樹脂材等との分離が必要となるなど、リ
サイクル性に劣る。
【0008】このような事情から、最近では上記金属ス
リーブに当たる部分を羽根車本体と同様の硬質樹脂、上
記ゴム部材に当たる部分を軟質樹脂により形成するよう
にし、同軟質樹脂部分を羽根車成形時に羽根車と一体に
成形することも検討されている、しかし、その場合、必
然的に羽根車そのものの成形に際して、大型で高コスト
の異材質同時成形機の採用が必要になり、生産設備の大
型化を招く。また、その結果、製品コストも高くつく。
また、そのようにした場合、上記羽根車本体側とスリー
ブ側の硬質材料の種類を変えることはできないので、ス
リーブ側に所望の合成樹脂を任意に採用するということ
はできない。
【0009】本願発明は、上記のような事情に基づいて
なされたもので、羽根車本体側の材質に制約されること
なく、所望の硬質合成樹脂材料と軟質合成樹脂材料を任
意に組み合わせて振動吸収性能の高い防振用ボス部材を
構成し、その後、羽根車本体側にインサート成形するよ
うにすることによって、上記のような従来の問題を解決
した送風機用の羽根車を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、該目的を達
成するために、次のような課題解決手段を備えて構成さ
れている。
【0011】(1) 請求項1の発明 この発明の送風機用羽根車は、羽根部3a,3b,3c
およびハブ部2を備えた羽根車本体1と、モータ駆動軸
との嵌合孔5を有して上記羽根車本体1の上記ハブ部2
に一体に設けられる防振用のボス部材6とからなる送風
機用羽根車において、上記ボス部材6が、各々所定の硬
質合成樹脂材料よりなる内外2重構造のスリーブ部材6
1,62と、該内外2重構造のスリーブ部材61,62
の間に介装一体化された所定の軟質合成樹脂材料よりな
る振動吸収部材63とから構成され、上記羽根車本体1
のハブ部2に対して、上記外側のスリーブ部材62を介
して一体にインサート成形されていることを特徴として
いる。
【0012】したがって、該構成では、従来の金属スリ
ーブと加硫ゴムを組み合わせたボス部材の場合のよう
な、生産性の悪さや重量の増大、リサイクル性の悪化等
の問題を招くことなく、同等以上の防振性能を得ること
が可能になる。
【0013】また、内外2重構造のスリーブ部材は、羽
根車本体成形時の一体成形ではないので、それぞれ所望
の硬質合成樹脂材料により任意に成形することができ、
羽根車本体側の合成樹脂材料と同様の材質のものには限
定されない。従って、コストや品質、成形性を考えて、
任意に材質を選択することができる。
【0014】そして、当該ボス部材は、ボス部材そのも
のとして単独成形された後に、羽根車本体のハブ部分に
インサート成形されるようになっているから、仮に異材
質同時成形を行うとしても、羽根車と一体に異材質同時
成形を行う場合のようなデメリット(製造装置、生産設
備の大型化、コストの増大)もなく、成形が容易で、低
コストになる。
【0015】(2) 請求項2の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1記載の発明
の構成において、外側のスリーブ部材62は、軸方向一
端側外周に接合用のフランジ部62aを有し、該フラン
ジ部62aを介して、ハブ部2と接合されていることを
特徴としている。
【0016】したがって、該構成では、同軸方向一端側
外周の接合用フランジ部62aを、ハブ部2側の対応す
る内周壁部分にインサートして固化(成形収縮)させる
ことにより、ボス部材6を、簡単かつ確実に一体化させ
ることができる。
【0017】(3) 請求項3の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項2記載の発明
の構成において、外側のスリーブ部材62は、軸方向一
端側外周の接合用フランジ部62aとともに本体部外周
もハブ部2と接合されていることを特徴としている。
【0018】したがって、該構成によれば、上記防振用
のボス部材6は、上記軸方向一端側外周の接合用のフラ
ンジ部62aとともに、その本体部周壁でもハブ部2側
内周壁に接合一体化されるから、ボス部材6とハブ部2
との接合強度が大きく向上し、より安定した支持が可能
となる。
【0019】(4) 請求項4の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項2又は3記載
の発明の構成において、接合用フランジ部62aには、
インサート成形時に、ハブ部2側の樹脂が注入係合され
るように、周方向に所定の間隔で上下方向の貫通孔62
c,62c・・・を有していることを特徴としている。
【0020】したがって、該構成では、ボス部材6側接
合用フランジ部62aとハブ部2側とのインサート部の
固化(成形収縮)後の確実な結合が、その全周に亘って
均一に実現される。
【0021】(5) 請求項5の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1,2,3又
は4記載の発明の構成において、ボス部材6は、硬質合
成樹脂材料よりなる内外2重構造のスリーブ部材61,
62と該内外2重構造のスリーブ部材61,62の間に
介装された軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収部材63
が、異材質同時成形されることにより一体に構成されて
いることを特徴としている。
【0022】したがって、該構成では、硬質合成樹脂材
料よりなる内外2重構造のスリーブ部材61,62、該
内外2重構造のスリーブ部材61,62の間に介装され
た軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収部材63の異なる
合成樹脂材よりなる防振用のボス部材6が、上記異材質
同時成形により、サイクル効率良く製造されるようにな
る。
【0023】しかも、防振用ボス部材6を異材質同時成
形するとは言っても、それは同ボス部材6を羽根車本体
1を同時に成形する場合とは異なって、予じめ小物であ
るボス部材6,6・・・だけを成形するものであること
から、1つの金型で多数のボス部材を同時に成形する多
数個取りが可能であり、製造装置、生産設備の大型化、
コストアップを招くことなく、生産性を向上させること
ができる。したがって、低コスト化が可能である。
【0024】また、羽根車1本体側の成形方法、成形金
型、成形発注先等の変更を要しないので、現場での対応
も容易である。
【0025】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の送風機用羽根車
によると、前述した従来の各問題を解決した、低コスト
で、リサイクル性、生産性に優れた振動吸収性能の高い
送風機用羽根車を提供し得るようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)先ず図1〜図7
は、送風機用羽根車の一例として、例えば軸流ファンで
あるプロペラファンの羽根車に適用した本願発明の実施
の形態1に係る送風機用羽根車の構造を示している。
【0027】(プロペラファン本体部の構造)先ず図1
〜図3は、合成樹脂により成形された同プロペラファン
の羽根車本体1部分の構造を示している。
【0028】図中、符号2は同羽根車本体1の円筒形の
ハブであり、該ハブ2の外周には複数枚(3枚)の例え
ばエアフォイル構造の翼(羽根)3a,3b,3cが送
風方向に所定の傾斜角を有して所定の翼間ピッチで設け
られている。
【0029】該翼3a,3b,3cは、それぞれその外
周側の翼弦長が大きく、かつ前縁が回転方向に前進した
前進翼形状となっている。
【0030】一方、上記筒状のハブ2内中央部には、図
示しないファンモータの駆動軸が嵌合される駆動軸嵌合
孔5を有するスリーブ構造の防振用のボス部材6が設け
られ、該ボス部材6とハブ2とは相互に等間隔で放射方
向に延びる複数枚の補強用のリブ(接続壁)7,7・・
・および一端側内周壁21の内周縁部21aによって相
互に衝合され、また連結一体化されている。
【0031】そして、これら複数枚の補強用のリブ7,
7・・・には、それらの共通する半径方向位置に置いて
各々軸方向に延びる所定直径の成形工程終了段階の離型
時におけるエジェクタピン突き当て部7a,7a・・・
が設けられている。
【0032】そして、上記ハブ2および翼3a,3b,
3cよりなる羽根車本体1は、例えばPP(ポリプロピ
レン)、PS(ポリスチレン)、PE(ポリエチレ
ン)、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレ
ン)などの熱可塑性汎用合成樹脂材料やPBT(ポリブ
チレンテレフタレート)、6PA(6ナイロン)、PC
(ポリカーボネート)などの高機能性合成樹脂材料(所
謂エンジニアリングプラスチックス)よりなる硬質合成
樹脂部材により形成されている。
【0033】(ボス部材の構造)次に図4〜図7は、同
プロペラファンの羽根車本体1のハブ2部分に設けられ
た上記防振用ボス部材6の構造を示している。
【0034】すなわち、該防振用ボス部材6は、各々所
定の硬質合成樹脂材料よりなる図示のような内外2重構
造の第1,第2のスリーブ部材61,62と、該第1,
第2のスリーブ部材61,62の間に充填状態で介装一
体化された所定の軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収部
材63とから構成され、上記羽根車本体1のハブ2部分
一端の内周壁21内端に設けられたフランジ状の内周縁
部21aに対して、上記外側の第2のスリーブ部材62
の軸方向上端側外周に設けられたフランジ状の縁部62
aを介して一体にインサート成形されている。
【0035】このフランジ状の縁部62aには、図示の
如く、周方向に所定の間隔で上下方向に貫通した貫通孔
62c,62c・・・が多数設けられていて、上記ハブ
2側の内周縁部21aとのインサート成形時にハブ2側
の樹脂を貫通孔62c,62c・・・内に注入充填し
て、結合強度を向上させるようになっている。
【0036】そして、本実施の形態の場合、同ボス部材
6の上記第1,第2のスリーブ部材61,62は、それ
ぞれ上述のハブ2および翼3a,3b,3cと同様に例
えばPP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、
PE(ポリエチレン)、ABS(アクリルニトリル・ブ
タジエン・スチレン)などの熱可塑性汎用合成樹脂材料
やPBT(ポリブチレンテレフタレート)、6PA(6
ナイロン)、PC(ポリカーボネート)などの高機能性
合成樹脂材料よりなる硬質合成樹脂部材により成形され
ている一方、上記振動吸収部材63は、例えば熱可塑性
エラストマー(TPE)などよりなる、高弾性の軟質合
成樹脂部材により形成されている。
【0037】(ボス部材の製造方法)ところで、上記ボ
ス部材6は、例えば図8に示すような、1次成形および
2次成形が可能な異材質同時成形装置を使用し、先ず1
次成形型11を使用して硬質合成樹脂材料(成形材料
A)よりなる第1,第2のスリーブ部材61,62を成
形し、その後、2次成形型12を使用して軟質合成樹脂
材料(成形材料B)よりなる振動吸収部材63を成形す
ることによって構成する。
【0038】図中、符号10は可動金型側の回転テーブ
ル、11aは同回転テーブル10の一端側に設けられた
1次成形用の可動金型、12aは同回転テーブル10の
他端側に設けられた2次成形用の可動金型、11bは1
次成形用の固定金型、12bは2次成形用の固定金型で
あり、また13Aは成形機13側の1次成形用硬質溶融
樹脂(成形材料A)供給シリンダ、13Bは同成形機1
3側の2次成形用軟質溶融樹脂(成形材料B)供給シリ
ンダである。
【0039】なお、この異材質同時成形装置によるボス
部材6の異材質部分同時成形(射出成形)に当たって
は、例えば上記成形型11a,11b、12a,12b
内に各々4個(図9参照)、6個(図10参照)等の複
数の型部をセットし、複数個のボス部材6,6・・を1
工程で成形できるようにすることによって、成形効率を
高くする成形方法が採用される。
【0040】そして、それによって異材質同時成形によ
る成形効率の悪さを大きく改善し、低コスト化するよう
にしている。
【0041】(本実施の形態の構成による場合の効果)
以上のように、本実施の形態に係る送風機用羽根車は、
翼3a,3b,3cおよびハブ2を備えた羽根車本体1
と、モータ駆動軸との嵌合孔5を有して上記羽根車本体
1の上記ハブ2に一体に設けられる防振用のボス部材6
とからなる送風機用羽根車において、上記ボス部材6
が、各々所定の硬質合成樹脂材料よりなる内外2重構造
の第1,第2のスリーブ部材61,62と、該内外2重
構造の第1,第2のスリーブ部材61,62の間に介装
一体化された所定の軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収
部材63とから構成され、上記羽根車本体1のハブ2に
対して、上記外側の第2のスリーブ部材62を介して一
体にインサート成形されるようになっていることを特徴
としている。
【0042】したがって、該構成では、従来の金属スリ
ーブと加硫ゴムを組み合わせたボス部材の場合のよう
な、生産性の悪さや重量の増大、リサイクル性の悪化等
の問題を招くことなく、同等以上の防振性能を得ること
が可能になる。
【0043】また、内外2重構造の第1,第2のスリー
ブ部材61,62は、羽根車本体1成形時の一体成形で
はないので、それぞれ所望の硬質合成樹脂材料により任
意に成形することができ、羽根車本体1側の合成樹脂材
料と同様の材質のものには限定されない。従って、コス
トや品質、成形性を考えて、任意に材質を選択すること
ができる。
【0044】そして、当該ボス部材6は、ボス部材6そ
のものとして単独成形された後に、羽根車本体1のハブ
2部分にインサート成形されるようになっているから、
仮に異材質同時成形を行うとしても、羽根車本体1と一
体に異材質同時成形を行う場合のようなデメリット(製
造装置、生産設備の大型化、コストの増大)もなく、成
形が容易で、低コストになる。
【0045】また同送風機用羽根車は、上記の構成にお
いて、外側の第2のスリーブ部材62は、軸方向一端側
外周に接合用のフランジ部62aを有し、該フランジ部
62aを介して、ハブ2の内周壁21と接合されるよう
になっている。
【0046】したがって、同構成では、同軸方向一端側
外周の接合用フランジ部62aを、ハブ2側の対応する
内周壁21の内周縁部21a部分にインサートして固化
(成形収縮)させることにより、上記ボス部材6を、簡
単かつ確実に一体化させることができる。
【0047】また、同送風機用羽根車は、同構成におい
て、上記接合用フランジ部62aには、上記インサート
成形時において、ハブ部2側の樹脂が注入係合されるよ
うに、周方向に所定の間隔で上下方向の貫通孔62c,
62c・・・が設けられている。
【0048】したがって、上記ボス部材6側接合用フラ
ンジ部62aとハブ部2側内周縁部21aとのインサー
ト部の固化後(成形収縮後)の確実な結合が、その全周
に亘って均一に実現される。
【0049】そして、同送風機用羽根車は、特に上記ボ
ス部材6は、硬質合成樹脂材料よりなる内外2重構造の
第1,第2のスリーブ部材61,62と該内外2重構造
の第1,第2のスリーブ部材61,62の間に介装され
た軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収部材63が、異材
質同時成形されることにより一体に構成されている。
【0050】したがって、該構成では、硬質合成樹脂材
料よりなる内外2重構造の第1,第2のスリーブ部材6
1,62、該内外2重構造の第1,第2のスリーブ部材
61,62の間に介装された軟質合成樹脂材料よりなる
振動吸収部材63の異なる合成樹脂材よりなる防振用の
ボス部材6が、上記異材質同時成形により、サイクル効
率良く製造されるようになる。
【0051】しかも、防振用ボス部材6を異材質同時成
形するとは言っても、それは同ボス部材6を羽根車本体
1と同時に成形する場合とは異なって、小物であるボス
部材6,6・・・だけを予じめ成形するものであること
から、すでに述べたように1つの金型で多数のボス部材
を同時に成形する多数個取りが可能であり、製造装置、
生産設備の大型化、コストアップを招くことなく、生産
性を向上させることができる。したがって、可及的な低
コスト化が可能である。
【0052】また、羽根車本体1側の成形方法、成形金
型、成形発注先等の変更を要しないので、現場での対応
も容易である。
【0053】これらの結果、同送風機用羽根車による
と、前述した従来の各問題を解決した、軽量、低コスト
で、リサイクル性、生産性に優れた振動吸収性能の高い
送風機用羽根車を提供し得るようになる。
【0054】(実施の形態2)次に図11〜図13は、
本願発明の実施の形態2に係る送風機用羽根車の構造を
示している。
【0055】本実施の形態のものでは、上述した羽根車
本体1側のハブ2の内周壁21の内側に、さらに上述し
た防振用ボス部材6の外側第2のスリーブ部材62を囲
む筒状の囲繞壁21b部分を2重壁構造に一体に設けて
ハブ2側との接合面積を拡大することによって、上記イ
ンサート成形後の防振用ボス部材6の保持力を高め、よ
り安定した状態に支持するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0056】その他の部分の構成は、上述した実施の形
態のものと全く同一であり、同様に作用する。
【0057】このように、防振用ボス部材6の外側の第
2のスリーブ部材62が、軸方向一端側外周の接合用フ
ランジ部62aとともに、その本体部外周面でもハブ2
側と接合されるようになっていると、当該防振用のボス
部材6は、上記軸方向一端側外周の接合用のフランジ部
62aとともに、その本体部周壁部でも上記囲繞壁21
bを介して上述したハブ2側内周壁21に接合一体化さ
れるから、ボス部材6とハブ部2との接合強度が大きく
向上し、より安定した支持が可能となる。
【0058】(その他の実施の形態)なお、以上の説明
では、送風機用羽根車としてプロペラファンの羽根車に
適用した場合について説明したが、本願発明は、これに
限られるものではなく、ターボファン、クロスフローフ
ァン、シロッコファンその他の各種のファンの羽根車に
適用できるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る送風機用羽根車
(プロペラファン)の構造を示す背面図である。
【図2】同羽根車の側面図である。
【図3】同羽根車の断面図である。
【図4】同同羽根車の要部の拡大断面図である。
【図5】同羽根車のハブ部分にインサート成形される防
振用ボス部材の構成を示す平面図である。
【図6】同羽根車の防振用ボス部材の構成を示す斜視図
である。
【図7】同羽根車の防振用ボス部材の構成を示す断面図
である。
【図8】同羽根車の防振用ボス部材の製造装置の概略を
示す説明図である。
【図9】同羽根車の防振用ボス部材の製造方法の一例を
示す説明図である。
【図10】同羽根車の防振用ボス部材の製造方法の他の
例を示す図である。
【図11】本願発明の実施の形態2に係る送風機用羽根
車の構成を示す背面図である。
【図12】同羽根車の断面図である。
【図13】同羽根車の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1は羽根車、2はハブ、3a,3b,3cは翼、5はモ
ータ駆動軸嵌合孔、6は防振用ボス部材、61は第1の
スリーブ部材、62は第2のスリーブ部材、63は振動
吸収部材である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽根部(3a),(3b),(3c)お
    よびハブ部(2)を備えた羽根車本体(1)と、モータ
    駆動軸との嵌合孔(5)を有して上記羽根車本体(1)
    の上記ハブ部(2)に一体に設けられる防振用のボス部
    材(6)とからなる送風機用羽根車において、上記ボス
    部材(6)が、各々所定の硬質合成樹脂材料よりなる内
    外2重構造のスリーブ部材(61),(62)と、該内
    外2重構造のスリーブ部材(61),(62)の間に介
    装一体化された所定の軟質合成樹脂材料よりなる振動吸
    収部材(63)とから構成され、上記羽根車本体(1)
    のハブ部(2)に対して、上記外側のスリーブ部材(6
    2)を介して一体にインサート成形されていることを特
    徴とする送風機用羽根車。
  2. 【請求項2】 外側のスリーブ部材(62)は、軸方向
    一端側外周に接合用のフランジ部(62a)を有し、該
    フランジ部(62a)を介して、ハブ部(2)と接合さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の送風機用羽根
    車。
  3. 【請求項3】 外側のスリーブ部材(62)は、軸方向
    一端側外周の接合用フランジ部(62a)とともに本体
    部外周もハブ部(2)と接合されていることを特徴とす
    る請求項2記載の送風機用羽根車。
  4. 【請求項4】 接合用フランジ部(62a)には、イン
    サート成形時に、ハブ部(2)側の樹脂が注入係合され
    るように、周方向に所定の間隔で上下方向の貫通孔(6
    2c),(62c)・・・を有していることを特徴とす
    る請求項2又は3記載の送風機用羽根車
  5. 【請求項5】 ボス部材(6)は、硬質合成樹脂材料よ
    りなる内外2重構造のスリーブ部材(61),(62)
    と該内外2重構造のスリーブ部材(61),(62)の
    間に介装された軟質合成樹脂材料よりなる振動吸収部材
    (63)が、異材質同時成形されることにより一体に構
    成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4
    記載の送風機用羽根車。
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