JP2003343322A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2003343322A
JP2003343322A JP2002159460A JP2002159460A JP2003343322A JP 2003343322 A JP2003343322 A JP 2003343322A JP 2002159460 A JP2002159460 A JP 2002159460A JP 2002159460 A JP2002159460 A JP 2002159460A JP 2003343322 A JP2003343322 A JP 2003343322A
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Japan
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fuel cut
deceleration fuel
deceleration
internal combustion
combustion engine
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JP2002159460A
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English (en)
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Atsushi Sakai
厚 酒井
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒コンバータ、特に薄壁セラミック担体で
の、偏温の発生による損傷を防止する。 【解決手段】 減速運転時に燃料カットを行う場合、燃
料カット開始時の触媒温度が所定温度より高い条件に
て、燃料カットを開始してからの累積排気量又は累積期
間が所定の閾値を超えたときに、燃料カットを禁止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気通路に触媒コ
ンバータを備える内燃機関において、触媒の損傷を防止
するための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、特開平10−19
6433号公報に記載されたものがある。これは、触媒
の早期劣化を防止するために、触媒の温度が所定温度を
超えたとき、燃料カットを禁止している。すなわち、燃
料カットは、燃料供給が不必要な減速運転時やエンジン
の過回転時になされるが、燃料カットは、排気系におい
て酸素過剰のリーン雰囲気を誘発するものであり、触媒
の温度が高い状態において燃料カットを実行すると、触
媒周辺が高温のリーン雰囲気となり、触媒が早期に劣化
する。このため、触媒温度が所定温度を超えたときは燃
料カットを禁止することにより、高温下で酸素過剰状態
に晒されることを防止して、触媒の劣化を防止してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、触媒の
温度が高い状態において、減速燃料カットを一律に禁止
すると、燃料カットの機会が減少して、燃費の悪化を招
いてしまう。本発明は、このような点に鑑み、減速燃料
カットによる触媒の損傷を防止するも、触媒の損傷を招
かない範囲で、できる限り減速燃料カットを可能とし
て、燃費の向上を図り得る内燃機関の制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温度より高い条
件にて、減速燃料カットを開始してからの累積排気量又
は累積期間が所定の閾値を超えたときに、減速燃料カッ
トを禁止するように構成する。
【0005】
【発明の効果】本発明によれば、減速燃料カット開始時
の触媒温度が高い条件でも、減速燃料カットを開始して
からの累積排気量又は累積期間が所定の閾値を超えるま
では、減速燃料カットを行うので、燃費を改善できる。
その一方、所定の閾値を超えたときは、減速燃料カット
を禁止することで、触媒の損傷を確実に防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態を示す自
動車用エンジンのシステム図である。車両に搭載される
エンジン1の各気筒の燃焼室には、エアクリーナ2から
吸気ダクト3、スロットル弁4、吸気マニホールド5を
経て空気が吸入される。吸気マニホールド5の各ブラン
チ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設けられている。
【0007】燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて
開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁(イ
ンジェクタ)であって、後述するエンジンコントロール
ユニット(以下ECUという)12からの駆動パルス信
号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプから
圧送されてプレッシャレギュレータにより所定圧力に調
整された燃料を噴射供給する。従って、駆動パルス信号
のパルス幅により燃料噴射量が制御される。
【0008】エンジン1の各燃焼室には点火栓7が設け
られており、これにより火花点火して混合気を着火燃焼
させる。エンジン1の各燃焼室からの排気は、排気マニ
ホールド8を介して排出される。また、排気マニホール
ド8からEGR通路9が導出され、これによりEGR弁
10を介して排気の一部を吸気マニホールド5に還流し
ている。
【0009】一方、排気通路には、排気マニホールド8
の直下に位置させて、排気浄化用の触媒コンバータ11
が設けられている。この触媒コンバータ11は、ハニカ
ム構造のセラミック担体に触媒を担持させたもので、特
にセラミック担体として、薄壁担体、すなわち、ハニカ
ム状隔壁の壁厚を、3ミル(=3×25.4/1000
=0.076mm)以下、より具体的には、約2ミル
(=2×25.4/1000=0.051mm)とした
ものを用いている。
【0010】ECU12は、CPU、ROM、RAM、
A/D変換器及び入出力インターフェイス等を含んで構
成されるマイクロコンピュータを備え、各種センサから
の入力信号を受け、後述のごとく演算処理して、燃料噴
射弁6の作動を制御する。前記各種センサとしては、エ
ンジン1のクランク軸又はカム軸回転よりクランク角度
と共にエンジン回転数Neを検出可能なクランク角セン
サ13、吸気ダクト3内で吸入空気量Qaを検出するエ
アフローメータ14、スロットル弁4の開度TVOを検
出するスロットルセンサ15(スロットル弁4の全閉位
置でONとなるアイドルスイッチを含む)、エンジン1
の冷却水温Twを検出する水温センサ16、排気マニホ
ールド8の集合部にて排気空燃比のリッチ・リーンに応
じた信号を出力する空燃比センサ17、触媒コンバータ
11の温度(触媒温度)Tcを検出する触媒温度センサ
18、車速VSPを検出する車速センサ19などが設け
られている。
【0011】ここにおいて、ECU12は、前記各種セ
ンサからの信号を入力しつつ、吸入空気量Qaとエンジ
ン回転数Neとに基づいて基本燃料噴射量Tp=K・Q
a/Ne(Kは定数)を演算し、これに各種補正を施し
て最終的な燃料噴射量Ti=Tp・COEF・α(CO
EFは各種補正係数、αは空燃比フィードバック補正係
数)を定める。そして、このTiに相当するパルス幅の
駆動パルス信号をエンジン回転に同期して各気筒毎に所
定のタイミングで燃料噴射弁6に出力して、燃料噴射を
行わせる。
【0012】一方、ECU12は、後述するように、回
転リミッタ、車速リミッタ、又は減速運転時の燃料カッ
ト条件か否かを判定しており、これにより燃料カット指
令(回転リミッタフラグ=1、車速リミッタフラグ=
1、又は減速F/Cフラグ=1)がなされたときは、図
2のフローチャートに従って、燃料噴射弁6への駆動パ
ルス信号の出力を停止して、燃料カットを行う。
【0013】すなわち、図2の燃料噴射制御ルーチンに
おいて、S1では回転リミッタフラグ=1か否かを判定
し、また、S2では車速リミッタフラグ=1か否かを判
定し、また、S3では減速F/Cフラグ=1か否かを判
定する。この結果、全てのフラグが0であれば、S4へ
進んで通常燃料噴射を行うが、いずれかのフラグが1で
あれば、S5へ進んで燃料カットを行う。
【0014】図3は回転リミッタ制御ルーチンのフロー
チャートであり、回転リミッタフラグの設定を行う。本
ルーチンは所定時間毎に実行される。ここで、回転リミ
ッタ制御は、エンジンを保護するためにエンジンの過回
転を防止すべく実行されるものである。S11では、回
転リミッタによる燃料カット中を示す回転リミッタフラ
グ=1か否かを判定し、回転リミッタフラグ=0の場合
は、S12へ進む。
【0015】S12では、エンジン回転数Neを検出し
て、予め定めた許容回転数Ne1を超えたか否かを判定
し、超えていなければ、そのまま本ルーチンを終了す
る。エンジン回転数Neが許容回転数Ne1を超えた場
合は、S12からS13へ進み、回転リミッタフラグ=
1として、本ルーチンを終了する。これにより、回転リ
ミッタによる燃料カットが開始される。
【0016】回転リミッタフラグ=1となった後は、次
回以降、S11からS14へ進む。S14では、エンジ
ン回転数Neを検出して、予め定めた許容回転数Ne2
(Ne1よりやや低く設定)を下回ったか否かを判定
し、下回っていなければ、そのまま本ルーチンを終了す
る。これにより、回転リミッタフラグ=1の状態を維持
して、燃料カットを続行する。
【0017】エンジン回転数Neが許容回転数Ne2を
下回った場合は、S14からS15へ進む。S15で
は、回転リミッタフラグ=0として、本ルーチンを終了
する。これにより、回転リミッタによる燃料カットが終
了し、燃料噴射が再開される。図4は車速リミッタ制御
ルーチンのフローチャートであり、回転リミッタフラグ
の設定を行う。本ルーチンは所定時間毎に実行される。
ここで、車速リミッタ制御は、高車速を防止すべく実行
されるものである。
【0018】S21では、車速リミッタによる燃料カッ
ト中を示す車速リミッタフラグ=1か否かを判定し、車
速リミッタフラグ=0の場合は、S22へ進む。S22
では、車速VSPを検出して、予め定めた許容車速VS
P1を超えたか否かを判定し、超えていなければ、その
まま本ルーチンを終了する。車速VSPが許容車速VS
P1を超えた場合は、S22からS23へ進み、車速リ
ミッタフラグ=1として、本ルーチンを終了する。これ
により、車速リミッタによる燃料カットが開始される。
【0019】車速リミッタフラグ=1となった後は、次
回以降、S21からS24へ進む。S24では、車速V
SPを検出して、予め定めた許容車速VSP2(VSP
1よりやや低く設定)を下回ったか否かを判定し、下回
っていなければ、そのまま本ルーチンを終了する。これ
により、車速リミッタフラグ=1の状態を維持して、燃
料カットを続行する。
【0020】車速VSPが許容車速VSP2を下回った
場合は、S24からS25へ進む。S25では、車速リ
ミッタフラグ=0として、本ルーチンを終了する。これ
により、車速リミッタによる燃料カットが終了し、燃料
噴射が再開される。図5又は図6は減速燃料カット制御
のフローチャートであり、減速F/Cフラグの設定を行
う。
【0021】このフローの説明に先立って、課題を整理
する。本発明で問題とする触媒の損傷は、触媒部の高温
による劣化などの他に、触媒内部に生じた温度差(偏
温)によるもの(ヒートショック)がある。例えば、回
転リミッタや車速リミッタが作動している時は、燃料噴
射と燃料カットとが交互に繰り返され、瞬間的にリッチ
・リーンの雰囲気が触媒に送り込まれるため、触媒温度
が大きく上昇する。
【0022】このような回転リミッタや車速リミッタの
作動後、又は高負荷運転後など、触媒温度が極めて高い
状態で、減速運転時の燃料カットが行われると、燃焼し
ていない空気が送り込まれるため、触媒が急激に冷却さ
れる。この際、排気系の形状などにより排気の流れには
偏りが生じ、触媒中心部などの空気の流量の多い部分が
急速に冷却されるため、触媒中心部と触媒周辺部とで偏
温が発生してしまい、触媒の損傷に至ることがある。
【0023】特に近年は、触媒担体としてセラミック担
体が使用され、しかもヒートマス低減による早期活性化
を可能とするため、薄壁担体が使用され、この薄壁担体
は、強度が低いために偏温による耐久性が低い。図7は
通常運転後に減速運転に移行した場合の触媒温度の変化
を示したもので、減速燃料カットを行っても、触媒中心
部と触媒周辺部との温度差はさほど大きくならないこと
を示している。
【0024】図8は高温状態から減速運転に移行した場
合の触媒温度の変化を示したもので、減速燃料カットを
行うと、行わない場合に比べ、触媒温度自体は低下する
ものの、触媒中心部などの空気の流量の多い部分が急速
に冷却されるため、触媒中心部と触媒周辺部との温度差
が大きくなることを示している。そこで、触媒の温度が
高い状態において、減速燃料カットを禁止することが考
えられるが、一律に禁止すると、燃料カットの機会が減
少して、燃費の悪化を招いてしまう。
【0025】そこで、図8からもわかるように、偏温が
拡大するまでにはある程度の時間があることに着目し、
減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温度より高い条
件にて、減速燃料カットを開始してからの累積排気量又
は累積期間が所定の閾値を超えたときに、減速燃料カッ
トを禁止するようにする。かかる技術的思想は図5又は
図6の減速燃料カット制御ルーチンによって具現化され
る。
【0026】図5は第1実施形態での減速燃料カット制
御ルーチンのフローチャートである。本ルーチンは所定
時間毎に実行される。S31では、減速燃料カット中で
あることを示す減速F/Cフラグ=1か否かを判定し、
減速F/Cフラグ=0の場合は、S32へ進む。S32
では、減速燃料カットが禁止されていることを示す禁止
フラグ=1か否かを判定し、禁止フラグ=0の場合は、
S33へ進む。
【0027】S33では、通常の減速燃料カット条件
(減速F/C条件)か否かを判定する。具体的には、車
両が減速状態にあり、かつエンジン回転数が所定回転数
以上である場合を、減速F/C条件としており、ここで
は、アイドルスイッチON(スロットル弁全閉)で、エ
ンジン回転数Neが所定の燃料カット回転数Nfc以上で
あること(更には、車速VSPが所定値以上であるこ
と)を、減速F/C条件としている。
【0028】減速F/C条件でない場合は、本ルーチン
を終了するが、減速F/C条件が成立した場合は、S3
4へ進む。S34では、減速燃料カット開始時の触媒温
度Tcを計測する。尚、ここでは触媒温度Tcを直接的
に検出する触媒温度センサ18を用いるが、下流側の排
気温度より間接的に検出してもよいし、エンジン運転状
態から推定してもよい。
【0029】次のS35では、計測した触媒温度Tcが
所定温度より高いか否かを判定する。ここでの所定温度
は、回転リミッタや車速リミッタの作動後、又は高負荷
運転後に相当するような温度で、例えば900℃に設定
される。減速燃料カット開始時の触媒温度Tcが所定温
度より低い場合は、減速燃料カットを実行しても、触媒
での偏温の発生による損傷のおそれがないので、S35
からS39へ進み、減速F/Cフラグ=1として、本ル
ーチンを終了する。これにより、減速燃料カットが開始
される。
【0030】減速燃料カット開始時の触媒温度Tcが所
定温度より高い場合は、条件付きで減速燃料カットを実
行するため、S35からS36へ進む。S36では、制
限フラグ=1とする。また、S37で、減速燃料カット
開始からの累積排気量の計算を開始するため、累積排気
量ΣQ=0とする。また、S38で、図9(a)のテー
ブルを参照し、減速燃料カット開始時の触媒温度Tcよ
り、累積排気量に対する閾値ΣQ#を設定する。また、
ここで、閾値ΣQ#は触媒温度Tcが高いほど小の特性
で設定する。これらの後、S39へ進んで、減速F/C
フラグ=1として、本ルーチンを終了する。これによ
り、減速燃料カットが開始される。
【0031】減速燃料カット開始後は、S31での判定
で減速F/Cフラグ=1であるので、S40へ進む。S
40では、制限フラグ=1か否かを判定する。制限フラ
グ=1の場合、すなわち減速燃料カット開始時の触媒温
度Tcが所定温度より高かった場合は、S41へ進む。
【0032】S41では、累積排気量ΣQを計算する。
具体的には、排気量と等価の吸入空気量Qaの検出値を
積算する(ΣQ=ΣQ+Qa)。次のS42では、累積
排気量ΣQが所定の閾値ΣQ#を超えたか否かを判定す
る。累積排気量ΣQが所定の閾値ΣQ#を超えた場合
は、触媒内部での偏温が次第に大きくなって触媒の損傷
のおそれがあるため、S43へ進んで、減速燃料カット
を禁止すべく、禁止フラグ=1とする。そして、更にS
45へ進んで、減速F/Cフラグ=0とし、また、S4
6で制限フラグ=0として、本ルーチンを終了する。こ
れにより、減速燃料カットが終了し、燃料噴射が再開さ
れる。
【0033】また、減速燃料カット中は、S44での判
定がなされる。S44では、減速燃料カットのリカバー
条件か否かを判定する。具体的には、アイドルスイッチ
OFF(アクセルペダルの踏込み)になったこと、又
は、エンジン回転数Neが所定のリカバー回転数Nrc以
下になったことを、リカバー条件とする。
【0034】リカバー条件でない場合は、本ルーチンを
終了するが、リカバー条件が成立した場合は、S45へ
進む。S45では、減速F/Cフラグ=0とし、また、
S46で制限フラグ=0として、本ルーチンを終了す
る。これにより、減速燃料カットが終了し、燃料噴射が
再開される。
【0035】減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温
度より高い条件にて、減速燃料カットを開始してからの
累積排気量ΣQが所定の閾値を超えて、減速燃料カット
が禁止された場合は、次回以降、S32での判定で禁止
フラグ=1であるので、S47へ進む。S47では減速
燃料カットの禁止から所定時間経過したか否かを判定
し、所定時間経過するまではそのまま本ルーチンを終了
するが、所定時間経過した時点で、S48へ進んで、禁
止フラグ=0とした後に、本ルーチンを終了する。
【0036】図6は第2実施形態での減速燃料カット制
御ルーチンのフローチャートである。本ルーチンも所定
時間毎に実行される。ここでは、減速燃料カット開始時
の触媒温度が所定温度より高い条件にて、減速燃料カッ
トを開始してからの累積期間(累積時間)が所定の閾値
を超えたときに、減速燃料カットを禁止するようにして
いる。すなわち、累積排気量に変えて、累積期間を用い
る点のみが異なる。
【0037】従って、S37、S38、S41、S42
の部分のみが異なる。S37では、減速燃料カット開始
からの累積期間の計算を開始するため、累積期間ΣT=
0とする。また、S38では、図9(b)のテーブルを
参照し、減速燃料カット開始時の触媒温度Tcより、累
積期間に対する閾値ΣT#を設定する。また、ここで、
閾値ΣT#は触媒温度Tcが高いほど小の特性で設定す
る。
【0038】S41では、累積期間ΣQを計算する。具
体的には、本ルーチンの実行時間隔ΔTを積算する(Σ
T=ΣT+ΔT)。そして、S42では、累積期間ΣT
が所定の閾値ΣQ#を超えたか否かを判定する。累積期
間ΣTが所定の閾値ΣT#を超えた場合は、触媒内部で
の偏温が次第に大きくなって触媒の損傷のおそれがある
ため、減速燃料カットを禁止する(S43、S45、S
46)。
【0039】図10は本制御のタイムチャートであり、
高温状態から、減速運転に移行すると、減速燃料カット
がなされるが、累積排気量又は累積期間が閾値に達する
と、減速燃料カットを禁止して、燃料噴射を再開するこ
とを示している。尚、図2のルーチンのS1→S5の部
分、及び、図3のルーチンが、回転リミッタ手段に相当
する。図2のルーチンのS2→S5の部分、及び、図4
のルーチンが、車速リミッタ手段に相当する。図2のル
ーチンのS3→S5の部分、及び、図5又は図6のルー
チンが、減速燃料カット手段に相当する。また、図5又
は図6ルーチンの特にS32、S34〜S38、S40
〜S43、S45の部分が、減速燃料カット禁止手段に
相当する。
【0040】本実施形態(第1実施形態又は第2実施形
態)によれば、減速燃料カット開始時の触媒温度が所定
温度より高い条件にて、減速燃料カットを開始してから
の累積排気量又は累積期間が所定の閾値を超えたとき
に、減速燃料カットを禁止する減速燃料カット禁止手段
を設けることで、触媒の損傷を招かない範囲で、できる
限り減速燃料カットを可能として、燃費の向上を図るこ
とができる。
【0041】また、本実施形態によれば、減速燃料カッ
ト開始時の触媒温度が所定温度より低い条件では、減速
燃料カットを開始してからの累積排気量又は累積期間に
関係なく、所定のリカバー条件が成立するまで、減速燃
料カットを継続することで、燃費の向上を図ることがで
きる。また、本実施形態によれば、累積排気量又は累積
期間に対する閾値は、減速燃料カット開始時の触媒温度
に応じて設定することで、特に、減速燃料カット開始時
の触媒温度が高いほど小の特性で設定することで、適切
な設定により、触媒損傷防止と燃費向上との両立を高次
元で達成することができる。
【0042】更に、本実施形態によれば、触媒コンバー
タが排気マニホールドの直下に配置される場合、触媒コ
ンバータがセラミック担体を含んで構成される場合、そ
してセラミック担体が壁厚が3ミル以下の薄壁担体であ
る場合に適用することで、触媒の損傷を生じやすい条件
下で、より大きな触媒損傷防止効果が得られる。更に、
本実施形態によれば、減速燃料カット開始時の触媒温度
が所定温度より高い条件は、回転リミッタ手段又車速リ
ミッタ手段の作動後の減速燃料カットであるとすること
で、回転リミッタ又は車速リミッタの作動後は、通常運
転時では起こりえない触媒温度の上昇が発生するのに確
実に対応して、触媒の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示すエンジンのシステム
【図2】 燃料噴射制御ルーチンのフローチャート
【図3】 回転リミッタ制御ルーチンのフローチャート
【図4】 車速リミッタ制御ルーチンのフローチャート
【図5】 第1実施形態での減速燃料カット制御ルーチ
ンのフローチャート
【図6】 第2実施形態での減速燃料カット制御ルーチ
ンのフローチャート
【図7】 通常運転時の減速中の触媒温度の変化を示す
【図8】 高温状態からの減速中の触媒温度の変化を示
す図
【図9】 閾値設定用テーブルを示す図
【図10】 本制御のタイムチャート
【符号の説明】
1 エンジン 4 スロットル弁 5 吸気マニホールド 6 燃料噴射弁 8 排気マニホールド 11 触媒コンバータ 12 ECU 13 クランク角センサ 15 スロットルセンサ(アイドルスイッチ) 18 触媒温度センサ 19 車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 312 F02D 45/00 312Z 314 314Z Fターム(参考) 3G084 BA09 BA13 CA06 DA02 DA35 EA11 EB12 FA05 FA07 FA10 FA20 FA27 FA29 FA33 FA38 3G091 AA02 AA11 AA17 AA23 AA28 AB01 BA08 BA10 CA13 CB02 DA01 DA02 DA03 DA08 DA10 DB06 DB10 DC01 EA01 EA05 EA07 EA16 EA18 EA30 EA31 EA34 EA39 FA05 FA19 FB10 FB11 FB12 GA06 GB01X GB10X GB17X HA03 HA36 HA39 HB05 3G093 BA19 CB07 DA01 DA04 DA05 DA06 DA07 DA09 DA11 DB05 EA04 FA07 FA11 3G301 JA02 JA34 KA16 KA26 KA27 MA01 MA11 MA24 MA25 NA08 NB11 ND02 PA01Z PA11Z PD03Z PD12Z PE01Z PE03Z PE08Z PF01Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気通路に触媒コンバータを備える一方、
    減速運転時に燃料カットを行う減速燃料カット手段を備
    える内燃機関において、 減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温度より高い条
    件にて、減速燃料カットを開始してからの累積排気量が
    所定の閾値を超えたときに、減速燃料カットを禁止する
    減速燃料カット禁止手段を設けたことを特徴とする内燃
    機関の制御装置。
  2. 【請求項2】減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温
    度より低い条件では、減速燃料カットを開始してからの
    累積排気量に関係なく、所定のリカバー条件が成立する
    まで、減速燃料カットを継続することを特徴とする請求
    項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】前記累積排気量に対する閾値は、減速燃料
    カット開始時の触媒温度に応じて設定することを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】前記累積排気量に対する閾値は、減速燃料
    カット開始時の触媒温度が高いほど小の特性で設定する
    ことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】排気通路に触媒コンバータを備える一方、
    減速運転時に燃料カットを行う減速燃料カット手段を備
    える内燃機関において、 減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温度より高い条
    件にて、減速燃料カットを開始してからの累積期間が所
    定の閾値を超えたときに、減速燃料カットを禁止する減
    速燃料カット禁止手段を設けたことを特徴とする内燃機
    関の制御装置。
  6. 【請求項6】減速燃料カット開始時の触媒温度が所定温
    度より低い条件では、減速燃料カットを開始してからの
    累積期間に関係なく、所定のリカバー条件が成立するま
    で、減速燃料カットを継続することを特徴とする請求項
    5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】前記累積期間に対する閾値は、減速燃料カ
    ット開始時の触媒温度に応じて設定することを特徴とす
    る請求項5又は請求項6記載の内燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】前記累積期間に対する閾値は、減速燃料カ
    ット開始時の触媒温度が高いほど小の特性で設定するこ
    とを特徴とする請求項7記載の内燃機関の制御装置。
  9. 【請求項9】前記触媒コンバータが排気マニホールドの
    直下に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項8
    のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  10. 【請求項10】前記触媒コンバータがセラミック担体を
    含んで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項9
    のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  11. 【請求項11】前記セラミック担体はその壁厚が3ミル
    (=0.076mm)以下の薄壁担体であることを特徴
    とする請求項10記載の内燃機関の制御装置。
  12. 【請求項12】減速燃料カット開始時の触媒温度が所定
    温度より高い条件は、機関回転数が許容回転数を超えた
    ときに燃料カットを行う回転リミッタ手段の作動後の減
    速燃料カットであることを特徴とする請求項1〜請求項
    11のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
  13. 【請求項13】減速燃料カット開始時の触媒温度が所定
    温度より高い条件は、車速が許容車速を超えたときに燃
    料カットを行う車速リミッタ手段の作動後の減速燃料カ
    ットであることを特徴とする請求項1〜請求項11のい
    ずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
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JP2013194620A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Hitachi Automotive Systems Ltd 内燃機関の燃料噴射制御装置

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