JP2003341765A - 液体容器の弁機構 - Google Patents

液体容器の弁機構

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JP2003341765A JP2002144525A JP2002144525A JP2003341765A JP 2003341765 A JP2003341765 A JP 2003341765A JP 2002144525 A JP2002144525 A JP 2002144525A JP 2002144525 A JP2002144525 A JP 2002144525A JP 2003341765 A JP2003341765 A JP 2003341765A
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勝利 増田
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    • B65D47/00—Closures with filling and discharging, or with discharging, devices
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その加工コストを安価なものとしながら、高
い液密性が得られる液体容器の弁機構を提供することを
目的とする。 【解決手段】弁機構８６は、弁座として機能する第２シ
リンダ２３の下端部に形成されたテーパー部５１と、こ
のテーパー部５１と実質的に同一の傾斜角度を有するテ
ーパー部５２を備えた弁体８９とを備える。第２シリン
ダ２３のテーパー部５１における弁体８９と当接する部
分には、環状の突起部１０３が形成されている。このた
め、第２シリンダ２３と弁体８９とはこの環状の突起部
１０３を介して当接する。このとき、第２シリンダ２３
と弁体８９とは、面接触ではなく、突起部１０３を介し
て突起部１０３の先端の円形の線状部分で当接すること
から、第２シリンダ２３や弁体８９の加工精度が劣化し
た場合においても、高い液密性を得ることが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、化粧品
用容器等の流動体や液体の容器に使用される弁機構に関
する。
【０００２】
【従来の技術】この弁機構としては、例えば、特開２０
０１−１７９１３９に記載されたように、球状の弁体と
この弁体を弁座に向けて付勢するためのバネとを有する
ものが使用されている。しかしながら、このような球状
の弁体とバネとを使用した弁機構は、その制作コストが
高額となりやすい。
【０００３】このため、樹脂製の弁座と、当該弁座と当
接する閉止位置と当該弁座から離隔した解放位置との間
を移動する樹脂製の弁体とを有する弁機構が一般的に使
用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このような樹脂製の弁
座と弁体とを使用する弁機構においては、弁座と弁体と
が面接触することにより液密な状態を形成する構成とな
っている。このため、弁座と弁体との接触部分が弁座お
よび弁体ともに高精度に加工されていない場合には、高
い液密性が得られないことになる。一方、弁座および弁
体における接触部分を高精度に加工するためには、弁座
および弁体の加工コストが上昇する。
【０００５】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その加工コストを安価なものとしなが
ら、高い液密性が得られる液体容器の弁機構を提供する
ことを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、弁座と、当該弁座と当接する閉止位置と当該弁座か
ら離隔した解放位置との間を移動する弁体とを有する弁
機構において、前記弁座または前記弁体のいずれかに環
状の突起部を形成し、前記弁座と前記弁体とを前記環状
の突起部を介して当接させることを特徴とする。
【０００７】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、前記環状の突起部は、その断面形状が
略Ｖ字形である。
【０００８】請求項３に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、前記環状の突起部は、その断面形状が
略Ｕ字形である。
【０００９】請求項４に記載の発明は、請求項２または
請求項３のいずれかに記載の発明において、前記環状の
突起部は、環状の突起が二重に配設された構成を有して
いる。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１は、この発明に係る弁機構
８６、８７を適用した液体容器の縦断面図であり、図２
乃至図４はその要部を示す拡大図である。
【００１１】なお、これらの図のうち、図１および図２
は液体吐出ポンプ１に応力を付与することなく放置した
状態を、また、図３はノズルヘッド２における押圧部１
２が押圧されることにより第１、第２連結筒８１、８２
が第２ピストン８３とともに下降しつつある状態を、さ
らに、図４はノズルヘッド２が開放されることにより第
１、第２連結筒８１、８２が第２ピストン８３とともに
上昇しつつある状態を示している。
【００１２】この液体容器は、美容の分野で使用される
ヘアージェルやクレンジングジェル等の一般にジェルと
呼称されるゲル（ｇｅｌ）、または、栄養クリームやマ
ッサージクリーム等のクリーム状物、あるいは、化粧水
等の液体などを貯留するための化粧品用の容器として使
用されるものである。なお、この液体容器を、一般の薬
品や溶剤あるいは食品等の容器として使用してもよい。
この明細書においては、高粘度の液体や半流動体あるい
はゾルがジェリー状に固化したゲルやクリーム状物等と
通常の液体とを含めて液体と呼称する。
【００１３】この液体容器は、液体吐出ポンプ１と、ノ
ズルヘッド２と、外蓋３と、その内部に液体を貯留する
液体貯留部４とから構成される。
【００１４】ここで、ノズルヘッド２は、液体を吐出す
るための吐出部１１と、液体の吐出時に押圧される押圧
部１２とを有している。また、外蓋３は、ネジ部材１４
を介して液体貯留部４の上端に形成されたネジ部と係合
されている。
【００１５】液体貯留部４は、円筒状の第１シリンダ１
５と、この第１シリンダ１５内を上下方向に移動する第
１ピストン１６と、複数の通気孔１８が穿設された外蓋
１７とを有している。この液体貯留部４における第１シ
リンダ１５と液体吐出ポンプ１とは、パッキング１９を
介して液密な状態で接続されている。
【００１６】この液体容器においては、ノズルヘッド２
における押圧部１２を押圧して上下方向に往復移動させ
ることにより、液体吐出ポンプ１の作用で、液体貯留部
４内に貯留された液体がノズルヘッド２における吐出部
１１から吐出される。そして、液体貯留部４内の液体の
減少に伴って、第１ピストン１６は第１シリンダ１５内
をノズルヘッド２方向に移動する。
【００１７】なお、この明細書においては、図１乃至図
４における上下方向を液体容器における上下方向と規定
する。すなわち、この実施形態に係る液体容器において
は、図１に示すノズルヘッド２側を上方向とし、第１ピ
ストン１６側を下方向とする。
【００１８】次に、液体吐出ポンプ１の構成について説
明する。
【００１９】この液体吐出ポンプ１は、第２シリンダ２
３と、この第２シリンダ２３内を往復移動可能な第２ピ
ストン８３と、ノズルヘッド２と第２ピストン８３とを
連結することにより、ノズルヘッド２に付与された押圧
力を第２ピストン８３に伝達して第２ピストン８３を下
降させるための連結筒を構成する互いに連結固定された
中空状の第１、第２連結筒８１、８２と、第２連結筒８
２の下端部に付設された当接部９２と、第２ピストン８
３を上昇させる方向に付勢するための第１、第２連結筒
８１、８２の外周部に配設されたコイルバネ２４と、液
体貯留部４に貯留された液体を第２ピストン８３の上昇
動作に伴って第２シリンダ２３内に流入させるためのこ
の発明に係る弁機構８６とを備える。
【００２０】ここで、上述した第２ピストン８３および
当接部９２は、第２シリンダ２３内に流入した液体を第
２ピストン８３の下降動作に伴って第１、第２連結筒８
１、８２の内部を介してノズルヘッド２に流出させるた
めのこの発明に係る弁機構８７を構成する。
【００２１】すなわち、上記弁機構８７における当接部
９２は、ノズルヘッド２が押圧されたときには前記第２
ピストン８３から離隔することにより第１、第２連結筒
８１、８２の内部と第２シリンダ２３の内部とを連通す
る流路を開放するとともに、ノズルヘッド２に対する押
圧力が解除されたときには第２ピストン８３と当接する
ことにより第１、第２連結筒８１、８２の内部と第２シ
リンダ２３の内部とを連通する流路を閉止する。弁機構
８７における当接部９２はこの発明に係る弁座に相当
し、弁機構８７における第２ピストン８３はこの発明に
係る弁体に相当する。
【００２２】図５および図６は、弁機構８７付近を拡大
して示す断面図である。
【００２３】これらの図に示すように、当接部９２にお
ける第２ピストン８３と当接する部分には、環状の突起
部１０１が形成されている。このため、当接部９２と第
２ピストン８３とは、この突起部１０１を介して当接す
る。なお、第１連結筒８１における第２ピストン８３と
当接する部分にも、弁機構８７における液密性をより高
めるため、環状の突起部１０２が形成されている。
【００２４】第２連結筒８２の筒状部下方には開口部９
１が穿設されている。図３および図６に示すように、第
２ピストン８３の下端部と第２連結筒８２の下端部に付
設された当接部９２とが離隔した状態では、開口部９１
を介して第２シリンダ２３の内部から第１、第２連結筒
８１、８２の内部に至る流路が形成される。
【００２５】一方、図２、図４および図５に示すよう
に、第２ピストン８３の下端部と第２連結筒８２の下端
部に付設された当接部９２とが突起部１０１を介して当
接した状態では、第２シリンダ２３の内部から第１、第
２連結筒８１、８２の内部に至る流路が閉鎖される。
【００２６】このとき、第２ピストン８３の下端部と第
２連結筒８２の下端部に付設された当接部９２とは、面
接触ではなく、突起部１０１を介して突起部１０１の先
端の円形の線状部分で当接することから、第２ピストン
８３や当接部９２の加工精度が劣化した場合において
も、高い液密性を得ることが可能となる。
【００２７】上述した弁機構８６は、第２シリンダ２３
の内部が加圧されたときには、第２シリンダ２３の下端
部付近に形成された液体貯留部４と第２シリンダ２３と
を連通する開口部４１を閉止するとともに、第２シリン
ダ２３の内部が減圧されたときには、この開口部４１を
開放するためのものである。
【００２８】図７は、弁機構８６を拡大して示す説明図
である。
【００２９】この弁機構８６は、弁座として機能する第
２シリンダ２３の下端部に形成されたテーパー部５１
と、このテーパー部５１と実質的に同一の傾斜角度を有
するテーパー部５２を備えた弁体８９とを備える。この
弁体８９は、軟質材料を成型して作成することが好まし
い。このような軟質材料としては、例えば、樹脂やシリ
コンゴムを使用することができる。
【００３０】また、第２シリンダ２３のテーパー部５１
における弁体８９と当接する部分には、環状の突起部１
０３が形成されている。このため、第２シリンダ２３と
弁体８９とはこの環状の突起部１０３を介して当接す
る。このとき、第２シリンダ２３と弁体８９とは、面接
触ではなく、突起部１０３を介して突起部１０３の先端
の円形の線状部分で当接することから、第２シリンダ２
３や弁体８９の加工精度が劣化した場合においても、高
い液密性を得ることが可能となる。
【００３１】なお、弁体８９の下端部には、規制部５３
が付設されており、この規制部５３には割溝が設けられ
ている。この割溝の作用により弁体８９の規制部５６を
第２シリンダ２３の開口部４１内に圧入することが可能
となり、また、圧入後においては、規制部５３が開口部
４１から離脱することを防止することが可能となる。
【００３２】なお、上述した実施形態においては、第２
シリンダ２３のテーパー部５１における弁体８９と当接
する部分に環状の突起部１０３を形成しているが、図８
に示すように、弁体８９のテーパー部５２における第２
シリンダ２３のテーパー部５１と当接する部分に環状の
突起部１０４を形成するようにしてもよい。
【００３３】次に、上述した液体吐出容器による液体の
吐出動作について説明する。
【００３４】初期状態においては、図１、図２および図
５に示すように、コイルバネ２４の作用により、互いに
連結された第１、第２連結筒８１、８２は上方向に付勢
されており、第２連結筒８２の下端部に付設された当接
部９２は第２ピストン８３の下端部と突起部１０１を介
して当接している。このため、第２シリンダ２３の内部
から第１、第２連結筒８１、８２の内部に至る流路は閉
鎖されている。また、弁体８９の自重により、図７に示
すように、弁体８９のテーパー部５２と第２シリンダ２
３のテーパー部５１が突起部１０３を介して当接し、開
口部４１は閉止されている。
【００３５】この状態においてノズルヘッド２における
押圧部１２が押圧された場合には、図３に示すように、
最初に第１、第２連結筒８１、８２が第２ピストン８３
に対して相対的に下降する。これにより、第２連結筒８
２の下端部に付設された当接部９２が第２ピストン８３
の下端部から離隔する。このため、第２シリンダ２３の
内部から開口部９１を介して第１、第２連結筒８１、８
２の内部に至る流路が形成される。
【００３６】ノズルヘッド２における押圧部１２がさら
に押圧されれば、図６に示すように、第２連結筒８１の
下端部が突起部１０２を介して第２ピストン８３の上面
に当接し、第２ピストン８３と第１、第２連結筒８１、
８２とは一体となって下降する。このときには、第２シ
リンダ２３の内部は加圧されており、図７に示すよう
に、弁体８９と第２シリンダ２３とが突起部１０３を介
して当接することにより開口部４１は閉止されている。
このため、第２シリンダ２３内の加圧された液体は、開
口部９１および中空状の第１、第２連結筒８１、８２を
介してノズルヘッド２における吐出部１１に流出し、こ
の吐出部１１から吐出される。
【００３７】第２ピストン８３がストローク下端部まで
下降した後、ノズルヘッド２に付与された押圧力が解除
されれば、コイルバネ２４の作用により、第１、第２連
結筒８１、８２が第２ピストン８３に対して相対的に上
昇する。これにより、図４および図５に示すように、第
２連結筒８２の下端部に付設された当接部９２が第２ピ
ストン８３の下端部と突起部１０１を介して当接する。
このため、第２シリンダ２３の内部から第１、第２連結
筒８１、８２の内部に至る流路は再度閉鎖される。
【００３８】しかる後、コイルバネ２４の作用により、
ノズルヘッド２と第１、第２連結筒８１、８２と第２ピ
ストン８３とが一体となって上昇する。このときには、
第２シリンダ２３の内部は減圧されることから、弁体８
９が第２シリンダ２３に形成された突起部１０３から離
隔することにより開口部４１が開放され、液体貯留部４
から第２シリンダ２３内に液体が流入する。そして、第
２ピストン８３がその昇降ストロークの上端まで移動す
れば、その上昇動作を停止する。
【００３９】以上の動作を繰り返すことにより、液体貯
留部４に貯留された液体をノズルヘッド２から吐出せし
めることが可能となる。
【００４０】なお、上述した実施形態においては、突起
部１０１、１０２、１０３、１０４として、図９（ａ）
に示すように、その断面形状が略Ｖ字形のものを使用し
ている。しかしながら、図９（ｂ）に示すように、その
断面が略Ｕ字状の突起部２０１を使用してもよい。さら
に、図９（Ｃ）に示すように、一対の環状の突起３００
が二重に配設された構成を有する突起部３０１を使用し
てもよい。
【００４１】
【発明の効果】この発明に係る液体容器の弁機構によれ
ば、弁座または弁体のいずれかに環状の突起部を形成
し、弁座と弁体とを環状の突起部を介して当接させるこ
とから、その加工コストを安価なものとしながら、高い
液密性が得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係る弁機構８６を適用した液体容器
の縦断面図である。
【図２】この発明に係る弁機構８６を適用した液体容器
の要部を示す拡大図である。
【図３】この発明に係る弁機構８６を適用した液体容器
の要部を示す拡大図である。
【図４】この発明に係る弁機構８６を適用した液体容器
の要部を示す拡大図である。
【図５】弁機構８７付近を拡大して示す断面図である。
【図６】弁機構８７付近を拡大して示す断面図である。
【図７】弁機構８６を拡大して示す説明図である。
【図８】他の実施形態に係る弁機構８６を拡大して示す
説明図である。
【図９】突起部１０１の変形例を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
１ 液体吐出ポンプ ２ ノズルヘッド ３ 外蓋 ４ 液体貯留部 １１ 吐出部 １２ 押圧部 １４ ネジ部材 １５ 第１シリンダ １６ 第１ピストン １７ 外蓋 １８ 通気孔 ２３ 第２シリンダ ２４ コイルバネ ４１ 開口部 ５１ テーパー部 ５２ テーパー部 ５３ 規制部 ８１ 第１連結筒 ８２ 第２連結筒 ８３ 第２ピストン ８６ 弁機構 ８７ 弁機構 ８９ 弁体 １０１ 突起部 １０２ 突起部 １０３ 突起部 １０４ 突起部 ２０１ 突起部 ３００ 突起 ３０１ 突起部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 弁座と、当該弁座と当接する閉止位置と
    当該弁座から離隔した解放位置との間を移動する弁体と
    を有する弁機構において、 前記弁座または前記弁体のいずれかに環状の突起部を形
    成し、前記弁座と前記弁体とを前記環状の突起部を介し
    て当接させることを特徴とする液体容器の弁機構。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載の液体容器の弁機構にお
    いて、 前記環状の突起部は、その断面形状が略Ｖ字形である液
    体容器の弁機構。
  3. 【請求項３】 請求項１に記載の液体容器の弁機構にお
    いて、 前記環状の突起部は、その断面形状が略Ｕ字形である液
    体容器の弁機構。
  4. 【請求項４】 請求項２または請求項３のいずれかに記
    載の液体容器の弁機構において、 前記環状の突起部は、環状の突起が二重に配設された構
    成を有する液体容器の弁機構。
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