JP2003340790A - 順送用打抜き金型及び順送用打抜き装置 - Google Patents

順送用打抜き金型及び順送用打抜き装置

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JP2003340790A
JP2003340790A JP2002147451A JP2002147451A JP2003340790A JP 2003340790 A JP2003340790 A JP 2003340790A JP 2002147451 A JP2002147451 A JP 2002147451A JP 2002147451 A JP2002147451 A JP 2002147451A JP 2003340790 A JP2003340790 A JP 2003340790A
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hole
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stripper plate
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 絶縁フィルムに発生する外傷を低減して打抜
き穴を確実に形成することができる順送用打抜き金型及
び順送用打抜き装置を提供する。 【解決手段】 絶縁フィルムを挟持するストリッパプレ
ート32と、打抜き穴形成用凹部に対向する位置に打抜
きピン34a、34bを有すると共に打抜きピンをスト
リッパプレートを介して絶縁フィルムに打ち込んで打抜
き穴22を形成する上ダイプレート33とを具備し、複
数の領域70、80に間欠的に順送しながら打抜き穴を
形成する順送用打抜き金型において、ストリッパプレー
トが、打抜き穴23であるスプロケットホールが複数設
けられた部分を含む絶縁フィルムの幅方向両側の少なく
とも端部近傍に対向して設けられ絶縁フィルムと当接す
る押え部81と、押え部以外の部分に設けられて絶縁フ
ィルムとは実質的に当接しない凹部82とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、順送用打抜き金型
及び順送用打抜き装置に関し、特に、電子部品を実装す
るために用いるTAB(Tape Automated
Bonding)、COF(Chip On Fil
m)、CSP(Chip Size Packag
e)、BGA(Ball Grid Array)、μ
−BGA(μ−Ball Grid Array)、F
C(Flip Chip)、QFP(Quad Fla
t Package)などの電子部品実装用フィルムキ
ャリアテープ(以下、単に「電子部品実装用フィルムキ
ャリアテープ」という)の製造に用いられる順送用打抜
き金型及び順送用打抜き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス産業の発達に伴い、I
C(集積回路)、LSI(大規模集積回路)等の電子部
品を実装するプリント配線板の需要が急激に増加してい
るが、電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望さ
れ、これら電子部品の実装方法として、最近ではTAB
テープ、COFテープ、T−BGAテープおよびASI
Cテープ等を用いた実装方式が採用されている。特に、
より小さいスペースで高密度の実装を行う実装方法とし
て、裸のICチップをフィルムキャリアテープ上に直接
搭載するCOF(チップ・オン・フィルム)が実用化さ
れている。また、電子機器の軽薄短小化に伴って、電子
部品をより高い密度で実装すると共に、電子部品の信頼
性を向上させるために、実装する電子部品の大きさにほ
ぼ対応した大きさの基板のほぼ全面に外部接続端子を配
置した、例えば、CSP、BGA、μ−BGAなどの使
用頻度が高くなってきている。
【0003】この電子部品実装用フィルムキャリアテー
プは、ポリイミドからなる絶縁フィルムに、例えば、搬
送用のスプロケットホール、半田ボール又は金属バンプ
搭載用のラウンド穴あるいはボンディング用のデバイス
ホール等の打抜き穴を形成した後に、スプロケットホー
ルを用いて絶縁フィルムを搬送しながら、絶縁フィルム
の表面に設けられた銅箔をパターニングすることにより
配線パターンを形成し、その後、必要に応じて配線パタ
ーン上にソルダーレジスト層を形成する工程等を経て製
造される。また、BGAテープ等の電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープでは、絶縁フィルムを打抜くことに
よりラウンド穴等の打抜き穴が形成された後に、例え
ば、金属バンプ、半田ボール等をラウンド穴に搭載する
ことで配線パターンと電子部品とが接続される。
【0004】このような電子部品実装用フィルムキャリ
アテープの製造において、絶縁フィルムに打抜き穴を形
成する場合、絶縁フィルムを間欠的に順送りして打抜く
順送用打抜き金型が用いられる。すなわち、絶縁フィル
ムの搬送方向の上流側で一部の打抜き穴を打抜いた後、
当該打抜き穴に下流側で位置決めピンを挿入して位置決
めをした状態で残りの打抜き穴を打抜くものである。な
お、このような順送用打抜き金型は、ポンチホルダと下
ダイプレートとの間にストリッパプレートを具備し、ポ
ンチホルダにより残りの打抜き穴を打抜く前に、絶縁フ
ィルムの打抜き穴以外の全面がストリッパプレートと下
ダイプレートとで挟持されて当該絶縁フィルムがストリ
ッパプレートにより下ダイプレート上に位置決め固定さ
れるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
順送用打抜き金型では、打抜き穴を打抜く部分以外の絶
縁フィルムの全面を下ダイプレートとストリッパプレー
トとで挟持した状態で打抜き穴が打抜かれるため、絶縁
フィルムの打抜き穴以外の全面とストリッパプレート及
び下ダイプレートとが接触して、例えば、傷、打痕等の
外傷が発生するという問題がある。
【0006】このような外傷が発生した絶縁フィルムを
搬送しながら、例えば、配線パターン等を形成すると、
配線パターンの形成不良等が発生して、製品不良とな
り、重大な問題となる。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、絶縁フ
ィルムに発生する外傷を低減して打抜き穴を確実に形成
することができる順送用打抜き金型及び順送用打抜き装
置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の態様は、フィルムキャリアテープ用の絶縁フ
ィルムを支持すると共に打抜き穴形成用穴部を有する下
ダイプレートと、該下ダイプレートとの間に前記絶縁フ
ィルムを挟持するストリッパプレートと、前記打抜き穴
形成用穴部に対向する位置に打抜きピンを有すると共に
当該打抜きピンを前記ストリッパプレートを介して前記
絶縁フィルムに打ち込んで打抜き穴を形成するポンチホ
ルダとを具備し、前記絶縁フィルムを搬送方向上流側か
ら下流側に配置された複数の領域に間欠的に順送しなが
ら打抜き穴を形成する順送用打抜き金型において、前記
ストリッパプレートが、前記打抜き穴であるスプロケッ
トホールが複数設けられた部分を含む前記絶縁フィルム
の少なくとも幅方向両側の部分に対向して設けられ当該
絶縁フィルムと当接する押え部と、当該押え部以外の部
分に設けられて前記絶縁フィルムとは実質的に当接しな
い凹部とを具備することを特徴とする順送用打抜き金型
にある。
【0009】かかる第1の態様では、絶縁フィルムの表
面に外傷が発生することが防止され、確実に打抜き穴を
形成することができる。
【0010】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記押え部が、前記絶縁フィルムの幅方向両側以外
の部分に形成される打抜き穴の周縁部に対向する部分に
設けられていることを特徴とする順送用打抜き金型にあ
る。
【0011】かかる第2の態様では、絶縁フィルムの表
面に外傷が発生することが効果的に防止される。
【0012】本発明の第3の態様は、第1又は2の態様
において、前記ポンチホルダ及びストリッパプレートの
何れか一方の少なくとも下流側の領域に、当該領域より
上流側の領域で前記絶縁フィルムに形成した打抜き穴で
あるスプロケットホールにその領域より下流側にある他
の領域で挿入して当該絶縁フィルムの位置決めを行う位
置決めピンを具備し、当該領域のストリッパプレートに
は、前記位置決めピンを挿入する打抜き穴の周囲部に対
向する部分に前記凹部が設けられていることを特徴とす
る順送用打抜き金型にある。
【0013】かかる第3の態様では、絶縁フィルムの表
面に外傷が発生することが効果的に防止される。
【0014】本発明の第4の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記下ダイプレートが、前記押え部と
相対向する位置に設けられて前記絶縁フィルムを支持す
る支持部と、前記凹部と相対向する位置に設けられて前
記絶縁フィルムを実質的に支持しない溝部とを具備する
ことを特徴とする順送用打抜き金型にある。
【0015】かかる第4の態様では、絶縁フィルムの両
面に外傷が発生することが効果的に防止される。
【0016】本発明の第5の態様は、第1〜4の何れか
の態様の順送用打抜き金型を具備することを特徴とする
順送用打抜き装置にある。
【0017】かかる第5の態様では、絶縁フィルムに外
傷が発生することが防止され、確実に打抜き穴を形成す
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の打抜き金型及び打
抜き装置について詳細に説明する。
【0019】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係る順送用打抜き装置の一部断面図である。
【0020】図1に示すように、順送用打抜き装置10
は、間欠的に順送される絶縁フィルム20に所定個数の
打抜き穴を形成する順送用打抜き金型30と、絶縁フィ
ルム20を送り出す送り出しローラ40と、所定個数の
打抜き穴が形成され且つ必要に応じて所定の処理が施さ
れた絶縁フィルム20を巻き取る巻き取りローラ50
と、順送用打抜き金型30の下流側に設けられて絶縁フ
ィルム20を順送りする順送り機構60とを具備する。
【0021】順送用打抜き金型30は、絶縁フィルム2
0の搬送方向の上流側のステージ部30Aと下流側のス
テージ部30Bとを具備し、ステージ部30Aの領域が
絶縁フィルム20に打抜き穴を形成する第1の領域70
となり、ステージ部30Bの領域が第1の領域70で打
抜かれた打抜き穴で絶縁フィルム20の位置決めをする
と共に第1の領域70で打抜かれた打抜き穴とは違う位
置に他の打抜き穴を形成する第2の領域80となる。
【0022】なお、順送り機構60としては、絶縁フィ
ルム20を間欠的に順送、すなわち、絶縁フィルムを一
定量送った後に停止するという搬送を順次行うことがで
きるものであれば特に限定されず、例えば、ギア、ロー
ラ等を用いたものを挙げることができる。
【0023】このような順送用打抜き装置10では、絶
縁フィルム20の所定部分を第1の領域70に搬送し、
まず、所定個数のうちの一部、例えば、半数の打抜き穴
を形成し、さらに、その絶縁フィルム20の所定部分を
第2の領域80に搬送して残りの打抜き穴を形成する。
【0024】ここで、図2に示すような打抜き穴を絶縁
フィルム20に形成する過程を説明する。なお、図2
(a)は、打抜き穴が形成された絶縁フィルムの平面図
であり、図2(b)及び(c)は、本発明の実施形態1
に係る順送用打抜き装置によって打抜き穴を形成する過
程を説明する図である。
【0025】図2(a)に示すように、絶縁フィルム2
0の各所定部分21には、それぞれ所定個数の打抜き穴
22が形成されている。例えば、本実施形態では、絶縁
フィルム20の幅方向両側にスプロケットホールとなる
略矩形の打抜き穴23と、絶縁フィルム20の略中央部
にデバイスホールとなる略矩形のスリット、外部接続用
のスリット及び位置決め穴等の打抜き穴24が形成され
る。
【0026】具体的には、図2(b)に示すように、ま
ず、絶縁フィルム20に所定個数の打抜き穴22を形成
する所定部分21Aを第1の領域70に搬送し、第1の
領域70で絶縁フィルム20の幅方向両側に5箇所ずつ
打抜き穴23を形成する。同時に、絶縁フィルム20の
略中央部にも打抜き穴24aを形成する。ここでの打抜
き穴24aとしては、略矩形のスリットを打抜いた。
【0027】続いて、図2(c)に示すように、絶縁フ
ィルム20の打抜き穴23、24aが形成された所定部
分21Aを第2の領域80に搬送し、その後、第1の領
域70で打抜いた打抜き穴23、24aのうち、例え
ば、絶縁フィルム20の幅方向両側のスプロケットホー
ルとなる打抜き穴23で位置決めを行うと共に第1の領
域70で打抜いた打抜き穴23、24aとは違う位置、
すなわち絶縁フィルム20の略中央部に他の打抜き穴2
4bを形成する。ここでの他の打抜き穴24bとして
は、略矩形のスリット、略正方形のスリット及び円状の
位置決め穴等を打抜いた。なお、第2の領域80での絶
縁フィルム20の位置決めは、第1の領域70で打抜い
た打抜き穴23のうちの所定箇所で行えばよく、例え
ば、絶縁フィルム20の所定部分21Aにある打抜き穴
23の片側5つのうち1つ置きに3箇所で行い、両側で
合計6箇所の打抜き穴23で行えばよい。勿論、絶縁フ
ィルム20の位置決めは、打抜き穴24aを用いて行う
ようにしてもよい。
【0028】このとき、同時に第1の領域70では、絶
縁フィルム20の次の所定部分21Bに打抜き穴23、
24aを形成する。このように、絶縁フィルム20を順
次搬送しながら上述した動作を繰り返し行うことにより
連続的に打抜き穴22を形成する。従って、初回に絶縁
フィルム20を打抜いた打抜き穴をもとに2回目以降の
位置決めが行われると共に打抜きが正確に行われること
になる。
【0029】ここで、上述した順送用打抜き装置10を
構成する順送用打抜き金型30について図3を参照しな
がら詳細に説明する。なお、図3は、図2(c)のA−
A′断面図である。
【0030】図3に示すように、本実施形態の順送用打
抜き金型30は、フィルムキャリアテープ用の絶縁フィ
ルム20を支持する下ダイプレート31と、下ダイプレ
ート31との間に絶縁フィルム20を挟持するストリッ
パプレート32と、ストリッパプレート32を介して絶
縁フィルム20に打抜き穴23を形成する打抜きピン3
4aを有するポンチホルダ33とを具備し、ポンチホル
ダ33には絶縁フィルム20の搬送方向の上流側の第1
の領域70で打抜いたスプロケットホールとなる打抜き
穴23に下流側の第2の領域80で挿入して絶縁フィル
ム20の位置決めを行う位置決めピン35が設けられて
いる。
【0031】また、ポンチホルダ33は、下ダイプレー
ト31に支持された絶縁フィルム20に対向して上下方
向に移動可能に設けられ、ポンチホルダ33の下側に
は、下ダイプレート31との間に絶縁フィルム20を挟
持するストリッパプレート32が連結ピン(図示しな
い)で連結されている。すなわち、ストリッパプレート
32は、連結ピンによってポンチホルダ33の下側に所
定の間隔で連結されている。そして、ポンチホルダ33
が下方向に移動するとストリッパプレート32も同時に
下方向に移動し、ストリッパプレート32が下ダイプレ
ート31上の絶縁フィルム20に当接すると、ポンチホ
ルダ33とストリッパプレート32との間隔は次第に小
さくなっていく。
【0032】ここで、この順送用打抜き金型30の第1
の領域70及び第2の領域80について詳細に説明す
る。
【0033】ポンチホルダ33の第1の領域70には、
ストリッパプレート32を介して下ダイプレート31に
支持された絶縁フィルム20の所定箇所に打抜き穴2
3、24aを形成する打抜きピン34aが固定されてい
る。
【0034】また、ストリッパプレート32の第1の領
域70には、打抜きピン34aに対向する位置に打抜き
ピン挿入孔36aが設けられ、下ダイプレート31の第
1の領域70には、打抜きピン34aを受ける打抜き穴
形成用穴部38aが設けられている。この打抜き穴形成
用穴部38aの開口形状は、打抜きピン34aの横断面
形状と略同一形状であり、打抜きピン34aの横断面形
状より若干大きくなっている。例えば、打抜きピン34
aの横断面形状を略矩形とした場合には、打抜き穴形成
用穴部38aの開口形状を打抜きピン34aの横断面形
状より若干大きい略矩形とする。
【0035】このような第1の領域70では、ポンチホ
ルダ33を下方に移動させることにより、下ダイプレー
ト31上に載置された絶縁フィルム20がストリッパプ
レート32と下ダイプレート31との間で挟持され且つ
この状態のままでストリッパプレート32の打抜きピン
挿入孔36aを介して打抜きピン34aで絶縁フィルム
20に打抜き穴23、24aが打抜かれる。
【0036】一方、ポンチホルダ33の第2の領域80
には、ストリッパプレート32を介して第1の領域70
で打抜かれたスプロケットホールとなる打抜き穴23に
挿入される位置決めピン35と、この位置決めピン35
で位置決めされた絶縁フィルム20に第1の領域70で
打抜かれた打抜き穴23、24aとは違う位置に他の打
抜き穴24bを形成する打抜きピン34bとが固定され
ている。
【0037】また、ストリッパプレート32の第2の領
域80には、打抜きピン34bが挿入される打抜きピン
挿入孔36bと、位置決めピン35が挿入される位置決
めピン挿入孔37とが設けられている。
【0038】さらに、下ダイプレート31の第2の領域
80には、ストリッパプレート32の打抜きピン挿入孔
36bを通過した打抜きピン34bを受ける打抜き穴形
成用穴部38bと、ストリッパプレート32の位置決め
ピン挿入孔37を通過した位置決めピン35を受ける位
置決めピン用穴部39とが設けられている。この位置決
めピン用穴部39は、本実施形態では、開口形状が略矩
形であり、ストリッパプレート32の位置決めピン挿入
孔37の寸法と略同一となるように設けられている。
【0039】なお、本実施形態では、位置決めピン35
の断面形状の寸法を打抜き穴23の開口の寸法より小さ
くすることで、打抜き穴23の内周面と位置決めピン3
5の外周面との間に所定のクリアランスを確保してい
る。このクリアランスは、位置決めピン35で絶縁フィ
ルム20の位置決めを高精度に行うためには小さい方が
好ましい。しかしながら、絶縁フィルム20を順次搬送
して打抜き穴23の位置を下ダイプレート31の位置決
めピン用穴部39の位置に位置決めする際に、多少の搬
送誤差、すなわち、打抜き穴23の位置ズレが生じる虞
がある。このような状態で打抜き穴23に位置決めピン
35を挿入させると、位置決めピン35が打抜き穴23
の開口縁部に接触し、この打抜き穴23の開口縁部に、
例えば、変形、亀裂あるいは打痕等の外傷が発生してし
まう。このため、本実施形態では、打抜き穴23の内周
面と位置決めピン35の外周面との間の間隔に、5〜1
0μm程度のクリアランスを確保するようにした。
【0040】このような第2の領域80では、ストリッ
パプレート32と共にポンチホルダ33を下方向に移動
させると、ポンチホルダ33に固定された位置決めピン
35が絶縁フィルム20の打抜き穴23に挿入されて絶
縁フィルム20を所定位置に位置決めされ且つこの状態
のままで絶縁フィルム20が下ダイプレート31とスト
リッパプレート32との間で挟持され、打抜きピン挿入
孔36bを介して打抜きピン34bで位置決めされた絶
縁フィルム20の所定部分に他の打抜き穴24bが打抜
かれる。
【0041】ここで、上述したストリッパプレートにつ
いて図4及び図5を参照して詳細に説明する。なお、図
4は、順送用打抜き金型の第1の領域及び第2の領域を
説明する概略平面図である。また、図5は、図4の矢視
断面図であって、(a)がB−B′断面図、(b)がC
−C′断面図、(c)がD−D′断面図である。
【0042】図4及び図5に示すように、ストリッパプ
レート32の下ダイプレート31側には、ポンチホルダ
33を下方向に移動させた際に、絶縁フィルム20と当
接する押え部81と、この押え部81以外の部分に絶縁
フィルム20とは実質的に当接しない凹部82とが設け
られている。
【0043】具体的には、押え部81は、ストリッパプ
レート32の下ダイプレート31側に、第1の領域70
で絶縁フィルム20を打抜くことにより形成されるスプ
ロケットホールである打抜き穴23を除く絶縁フィルム
20の幅方向両側の端部近傍に対向して第1の領域70
から第2の領域80に亘って連続的に設けられている。
この押え部81の絶縁フィルム20に当接する当接面
は、全面が絶縁フィルム20と当接する平面となってい
る。このように、押え部81の当接面を平面とするの
は、絶縁フィルム20の厚みが薄くなった場合に、プレ
スの圧力により絶縁フィルム20が損傷を受けるのを防
止するためである。
【0044】また、押え部81は、第1の領域70で打
抜かれる打抜き穴24a及び第2の領域80で打抜かれ
る打抜き穴24bの周縁部と対向する部分にもそれぞれ
設けられている。
【0045】このような押え部81は、ポンチホルダ3
3と共にストリッパプレート32を下方向に移動させる
と、絶縁フィルム20の幅方向両側の端部近傍に当接
し、同時に、第1の領域70にある打抜き穴24a及び
第2の領域80にある打抜き穴24bの周縁部にも当接
することになる。
【0046】ここで、押え部81の寸法は、ストリッパ
プレート32の打抜きピン挿入孔36a、36bや位置
決めピン挿入孔37の開口縁部から凹部82までの距離
(W)が0.3〜1.0mmの範囲内であり、好ましく
は、0.5〜0.7mmである。但し、絶縁フィルム2
0の幅方向両側にある押え部81は、本実施形態では、
絶縁フィルム20の長手方向に亘って連続している。な
お、第2の領域71の位置決めピンを挿入する打抜き穴
23の周囲に対向する部分は、詳しくは後述するが、凹
部となっていてもよい。
【0047】これにより、絶縁フィルム20に所定個数
の打抜き穴22を形成する部分の周縁部を下ダイプレー
ト31とストリッパプレート32の押え部81との間で
挟持させることができるため、打抜き穴22の開口縁部
に、例えば、バリ、変形等の不具合が発生することを防
止できる。特に、このような不具合は、絶縁フィルム2
0の幅方向両側に長手方向に亘って複数形成されるスプ
ロケットホールである打抜き穴23の開口縁部で発生し
易いため、少なくとも絶縁フィルム20の幅方向両側の
端部近傍を第1の領域70から第2の領域80に亘って
押え部81で押えることにより確実に防止できる。従っ
て、第1の領域70に絶縁フィルム20の所定部分を順
送して確実に打抜き穴23、24aを形成することがで
き、また、この打抜き穴23、24aが形成された所定
部分を更に第2の領域80に順送して他の打抜き穴24
bを確実に形成することができる。
【0048】一方、凹部82は、ストリッパプレート3
2の下ダイプレート31側に、上述した押え部81以外
の部分に対向して絶縁フィルム20とは実質的に当接し
ないように、第1の領域70から第2の領域80に亘っ
て連続的に設けられている。
【0049】すなわち、凹部82は、ストリッパプレー
ト32の下ダイプレート31側の表面から厚さ方向に所
定の深さで設けられているため、ポンチホルダ33を下
方向に移動させることによりストリッパプレート32の
押え部81が絶縁フィルム20に当接しても、この押え
部81以外の部分に設けられた凹部82は絶縁フィルム
20に当接しないことになる。従って、絶縁フィルム2
0とストリッパプレート32との余分な接触部分、例え
ば、ストリッパプレート32で絶縁フィルム20を押え
る必要がない部分を低減することができる。これによ
り、絶縁フィルム20とストリッパプレート32との接
触に起因して、絶縁フィルム20の表面に、例えば、
傷、打痕等の外傷が発生することを防止することができ
る。
【0050】また、このような凹部82の深さは、絶縁
フィルム20と接触しない程度の深さであれば特に限定
されるものではなく、例えば、200〜1000μmで
あり、好ましくは、500〜800μmである。
【0051】さらに、絶縁フィルム20としては、可撓
性を有すると共に、耐薬品性及び耐熱性を有する材料を
用いることができる。この絶縁フィルム20の材料とし
ては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド
等を挙げることができ、特に、ビフェニル骨格を有する
全芳香族ポリイミド(例えば、商品名:ユーピレック
ス;宇部興産(株))が好ましい。なお、絶縁フィルム
20の厚さは、一般的には、25〜125μm、好まし
くは、25〜75μmである。
【0052】上述した本実施形態の順送用打抜き金型3
0によれば、ストリッパプレートの下ダイプレート31
側に、絶縁フィルム20に当接する押え部81と絶縁フ
ィルム20とは実質的に当接しない凹部82とを設ける
ようにしたので、絶縁フィルム20とストリッパプレー
ト32との不必要な接触部分を低減して、絶縁フィルム
20に外傷が発生することを防止することができると共
に確実に所定個数の打抜き穴22を形成することができ
る。
【0053】また、このような絶縁フィルム20と実質
的に当接しない凹部82をストリッパプレート32に設
けたとしても、第2の領域80で位置決めピン35を挿
入して絶縁フィルム20を位置決めした状態で、下ダイ
プレート31とストリッパプレート32の押え部81と
の間に絶縁フィルム20を挟持することにより、絶縁フ
ィルム20を所定位置に確実に位置決め固定させること
ができる。従って、絶縁フィルム20の所定部分に所定
個数の打抜き穴22を確実に形成することができる。
【0054】なお、上述した実施形態1では、第1の領
域70から第2の領域71に亘って絶縁フィルム20の
幅方向両側の端部近傍に対向するストリッパプレート3
2に押え部81を設けるようにしたが、これに限定され
ず、図6に示すように、第2の領域80に順送された絶
縁フィルム20の幅方向両側の端部近傍に対向するスト
リッパプレート32Aに凹部82Aを設けるようにして
もよい。なお、図6は、本発明の実施形態1に係る他の
順送用打抜き金型の第1の領域及び第2の領域を説明す
る概略平面図である。
【0055】具体的には、図6に示すように、第1の領
域70で打抜かれたスプロケットホールである打抜き穴
23に第2の領域80で位置決めピン35を挿入して絶
縁フィルム20を所定位置に位置決め固定させる場合に
は、この位置決めピン35が挿入される打抜き穴23の
周縁部に対向する部分のストリッパプレート32Aに凹
部82Aを設けるようにしてもよい。これによれば、絶
縁フィルム20の表面に発生する外傷を効果的に防止す
ることができる。
【0056】さらに、位置決めピン37をポンチホルダ
33に固定するようにしたが、これに限定されず、スト
リッパプレートに固定するようにしてもよい。この場
合、ストリッパプレートに位置決めピン挿入孔はなく、
ストリッパプレートの位置決めピン挿入孔の位置に下ダ
イプレート側に向かって所定量突出した状態で位置決め
ピンが固定される。
【0057】一方、上述した順送用打抜き金型30は、
ステージ部30Aとステージ部30Bとを一体の金型と
して説明したが、これに限定されず、ステージ部30A
とステージ部30Bとをそれぞれ別体の金型としてもよ
い。
【0058】また、ストリッパプレート32をポンチホ
ルダ33に連結ピンで連結することで、ポンチホルダ3
3を駆動させてストリッパプレート32を移動させるよ
うにしたが、これに限定されず、ストリッパプレート及
びポンチホルダを別々に駆動させるようにしてもよい。
【0059】さらに、第2の領域80にあるステージ部
30Bでは絶縁フィルム20の位置決め及び打抜きの両
方を行うようにしたが、これに限定されず、位置決めの
みを行うステージ部を第2の領域80に配置して位置決
めのみ行うようにしてもよい。
【0060】一方、上述したようなステージ部で形成さ
れる領域を3つ以上、すなわち複数有するようにしても
よく、これら領域の他に、位置決めのみを行う領域を1
つ又は複数含ませるようにしてもよい。
【0061】例えば、打抜きのステージ部30Aを2つ
以上配置した後、打抜き及び位置決めのステージ部30
B又は位置決めのみのステージ部を配置してもよく、ま
たは、ステージ部30Aを一つ又は複数配置した後に、
複数のステージ部30Bを配置してもよい。勿論、ステ
ージ部30Aの後に配置されたステージ部30Bの後
に、更にステージ部30Aが配置されるようにしてもよ
い。
【0062】何れにしても、打抜きだけを行う領域の後
に、位置決め及び打抜きの両方を行う領域、位置決めの
みを行う領域及び打抜きのみを行う領域等の各種領域を
組み合わせて、絶縁フィルム20に所定個数の打抜き穴
を形成するように適宜選択すればよい。
【0063】また、何れかの領域の後で、一時的に絶縁
フィルム20を巻き取って、必要に応じて、例えば、配
線パターンの形成等の各種処理を行った後、次の領域へ
送ってもよい。
【0064】さらに、何れかの領域と次の領域との間
に、例えば、配線パターン等を形成する配線処理部等の
別工程の領域を設けてもよい。
【0065】ここで、上述した順送用打抜き金型を用い
て所定部分に所定個数の打抜き穴を形成する方法につい
て図7及び図8を参照しながら詳細に説明する。なお、
図7及び図8は、本発明の実施形態1に係る順送用打抜
き金型の打抜き穴を形成する動作を説明する図4のE−
E′断面図である。
【0066】まず、図7(a)に示すように、絶縁フィ
ルム20の所定部分を第1の領域70の所定位置に搬送
する。
【0067】次に、図7(b)に示すように、ストリッ
パプレート32と共にポンチホルダ33を下ダイプレー
ト31側に向かって移動させることにより、ストリッパ
プレート32の押え部81と下ダイプレート31との間
に絶縁フィルム20を挟持する。このとき、ストリッパ
プレート32の押え部81以外の部分である凹部82と
絶縁フィルム20とが非接触状態となるので、絶縁フィ
ルム20の不必要な部分をストリッパプレート32で挟
持することがない。従って、絶縁フィルム20の凹部8
2に対応する表面に、例えば、傷、打痕等の外傷が発生
することがない。
【0068】次いで、図7(c)に示すように、ポンチ
ホルダ33を下側に移動させることで、ポンチホルダ3
3とストリッパプレート32との間隔が小さくなる。す
なわち、打抜きピン34aがストリッパプレート32の
打抜きピン挿入孔36aを介して絶縁フィルム20を打
抜く。これにより、絶縁フィルム20の幅方向両側及び
略中央部にそれぞれ打抜き穴23、24aが形成され
る。
【0069】続いて、図8(a)に示すように、打抜き
穴23が第1の領域70で打抜かれた絶縁フィルム20
の所定部分を、第2の領域80の所定位置に搬送する。
すなわち、打抜き穴23と下ダイプレート31の第2の
領域80に設けられた位置決めピン用穴部39とが対向
する所定位置に絶縁フィルム20を搬送する。
【0070】勿論、絶縁フィルム20の位置決めは、第
1の領域70で打抜いた打抜き穴23、24aのうち、
所定の打抜き穴、例えば、片側にある5つの打抜き穴の
うち1つ置きに両側で合計6箇所の打抜き穴に第2の領
域80で位置決めピン35を挿入して行うようにしても
よく、また、打抜き穴24aで位置決めを行うようにし
てもよい。
【0071】次に、図8(b)に示すように、ストリッ
パプレート32と共にポンチホルダ33を下ダイプレー
ト31側に向かって移動させ、ストリッパプレート32
の位置決めピン挿入孔37を介してポンチホルダ33に
固定された位置決めピン35を打抜き穴23に挿入して
絶縁フィルム20を所定位置に位置決めする。
【0072】その後、ポンチホルダ33を更に下ダイプ
レート31側に移動させることで、ストリッパプレート
32が連動して下ダイプレート31側に移動し、下ダイ
プレート31とストリッパプレート32の押え部81と
の間に絶縁フィルム20を挟持する。
【0073】すなわち、ストリッパプレート32の押え
部81と下ダイプレート31との間で、第1の領域70
で打抜いたスプロケットホールである打抜き穴23の部
分を除く絶縁フィルム20の幅方向両側の端部近傍を挟
持する。また、同時に、第2の領域80で絶縁フィルム
20の略中央部を打抜く他の打抜き穴24bの周縁部も
挟持する。このとき、押え部81以外の凹部82と絶縁
フィルム20とが非接触状態となるので、第1の領域7
0と同様に、凹部82に対応する絶縁フィルム20に外
傷が発生することがない。
【0074】次いで、図8(c)に示すように、ポンチ
ホルダ33を下方向に移動させることで、ポンチホルダ
33とストリッパプレート32との間隔が小さくなる。
すなわち、打抜きピン34bがストリッパプレート32
の打抜きピン挿入孔36bを介して絶縁フィルム20を
打抜く。これにより、第2の領域80で絶縁フィルム2
0の所定位置に他の打抜き穴24bが形成される。この
とき、第1の領域70では、絶縁フィルム20の次の所
定部分に打抜き穴23、24aが打抜かれる。
【0075】なお、ポンチホルダ33を図中上方向に移
動させることで、ポンチホルダ33に連動してストリッ
パプレート32も図中上方向に移動し、その後、絶縁フ
ィルム20を搬送方向に次の領域に搬送する。そして、
絶縁フィルム20を間欠的に順送しながら上述した動作
を繰り返し行うことで絶縁フィルム20に所定個数の打
抜き穴22を形成する。従って、第1の領域70で初回
に絶縁フィルム20を打抜いた打抜き穴23をもとに2
回目以降の位置決めが第2の領域80で行われるので、
第1の領域70及び第2の領域80で所定個数の打抜き
穴22が正確に形成されることになる。
【0076】以上説明した本実施形態の順送用打抜き金
型30は、電子部品実装用フィルムキャリアテープの製
造に用いられ、例えば、搬送用のスプロケットホール、
ボンディング用のデバイスホールあるいは外部接続用の
スリット等の打抜き穴22を形成する。
【0077】以下、上述した順送用打抜き金型30を用
いて製造した電子部品実装用フィルムキャリアテープの
一例について説明する。なお、図9は、本発明の実施形
態1に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープの一
例を示す概略平面図である。また、図10は、図9のF
−F′断面図である。
【0078】図示するように、電子部品実装用フィルム
キャリアテープ90は、上述した順送用打抜き金型30
によって、搬送用のスプロケットホール91、ボンディ
ング用のデバイスホール92及び外部接続用のスリット
93が設けられた絶縁フィルム20を搬送しながら製造
するTABテープであり、絶縁フィルム20上に電子部
品等が実装される領域が複数個連続的に設けられてい
る。
【0079】なお、このようなスプロケットホール9
1、デバイスホール92及びスリット93は、上述した
順送用打抜き金型30によって、絶縁フィルム20を間
欠的に順送させながら連続的に形成したものである。
【0080】この電子部品実装用フィルムキャリアテー
プ90には、スプロケットホール91によって絶縁フィ
ルム20を搬送しながら、絶縁フィルム20の表面に接
着剤層94を介して設けられた銅箔をパターニングする
ことにより形成された配線パターン95が設けられてい
る。また、各配線パターン95には、それぞれ、インナ
ーリード(デバイス側接続端子)96及びアウターリー
ド(外部接続端子)97A、97Bが設けられている。
このインナーリード96は、ボンディング用のデバイス
ホール92の開口側に所定量突出して設けられている。
また、アウターリード97Bは、外部接続用のスリット
93の開口を覆うように設けられている。
【0081】また、インナーリード96及びアウターリ
ード97A、97Bを除く配線パターン95は、例え
ば、スクリーン印刷法を用いて形成されたソルダーレジ
スト層98により覆われている。このソルダーレジスト
層98により覆われていない配線パターン95、すなわ
ち、インナーリード96及びアウターリード97A、9
7Bには、メッキ層99が施されている。かかるメッキ
層99としては、例えば、スズメッキ、半田メッキ、金
メッキ、ニッケル−金メッキなどを電子部品の実装方
法、外部配線との接続方法等に応じて適宜選択すればよ
い。なお、インナーリード96、アウターリード97
A、97Bに施すメッキ層99としては、電子部品又は
外部配線と異方性導電膜(ACF;Anisotrop
ic Conductive Film)接続させる場
合には、一般的にスズメッキである。
【0082】このような電子部品実装用フィルムキャリ
アテープ90は、一般的には、スプロケットホール91
を用いて搬送しながら、デバイスホール92上に実装さ
れる電子部品とインナーリード96とをボンディングに
よって接続する実装工程に用いられる。
【0083】そして、上述したように、このような電子
部品実装用フィルムキャリアテープの製造に用いる絶縁
フィルム20にスプロケットホール91、デバイスホー
ル92及びスリット93を、本発明の順送用打抜き金型
30を用いて形成するようにしたので、絶縁フィルム2
0の表面に外傷が発生することがない。従って、絶縁フ
ィルム20を搬送しながら配線パターン95及びソルダ
ーレジスト層98等を確実に形成することができるた
め、接続不良等を引き起こすことがない。
【0084】(実施形態2)図11は、本発明の実施形
態2に係る順送用打抜き金型の一例を示す断面図であ
る。なお、本実施形態では、図11に示すように、下ダ
イプレート31Bに絶縁フィルム20を支持する支持部
83と、絶縁フィルム20を実質的に支持しない溝部8
4とを設けた以外は実施形態1と同様である。
【0085】具体的には、下ダイプレート31Bの支持
部83は、ストリッパプレート32Bの押え部81Bに
相対向する位置に設けられている。また、溝部84は、
ストリッパプレート32Bの凹部82Bに相対向する位
置に設けられている。このため、絶縁フィルム20は、
下ダイプレート31Bの所定位置に搬送された際に、下
ダイプレート31Bの支持部83では部分的に支持され
るが、この支持部83以外の溝部84では絶縁フィルム
20と非接触状態となるため実質的に支持されないこと
になる。すなわち、ストリッパプレート32Bの押え部
81Bと下ダイプレート31Bの支持部83との間での
み絶縁フィルム20が挟持されることになる。
【0086】これにより、ストリッパプレート32Bの
凹部82Bと下ダイプレート31Bの溝部84との間で
は、絶縁フィルム20が挟持されないため、絶縁フィル
ム20とストリッパプレート32Bとを非接触状態とす
ることができる。従って、絶縁フィルム20の両面に発
生する外傷を効果的に低減して、絶縁フィルム20の所
定部分に所定個数の打抜き穴22を確実に形成すること
ができる。
【0087】なお、本発明の電子部品実装用フィルムキ
ャリアテープは、上述したTABテープに限定されず、
例えば、BGAテープ、デバイスホールが形成されてい
ないCOFタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテ
ープであってもよい。
【0088】また、電子部品実装用フィルムキャリアテ
ープに用いられる絶縁フィルムの厚さは、一般的には、
25〜125μmであり、このような厚さの絶縁フィル
ムに本発明の順送用打抜き金型を用いて高品質に打抜き
穴を形成できることはいうまでもないが、特に本発明の
順送用打抜き金型を用いれば、例えば、COFテープ等
に用いられる厚さが25〜40μmの比較的薄型で外傷
が発生し易い絶縁フィルムに高品質に打抜き穴を形成す
る場合に歩留りが10〜50%程度改善され優れた効果
を発揮する。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の順送用打
抜き金型及び順送用打抜き装置によれば、スプロケット
ホールが複数設けられた部分を含む絶縁フィルムの幅方
向両側の端部近傍を除く部分をストリッパプレートと下
ダイプレートとの間で挟持しないようにしたため、絶縁
フィルムに外傷が発生することを効果的に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る順送用打抜き装置の
一部断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る打抜き穴が形成され
た絶縁フィルムの平面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る順送用打抜き金型の
要部断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る順送用打抜き金型の
第1の領域及び第2の領域を説明する概略平面図であ
る。
【図5】本発明の実施形態1に係る順送用打抜き金型の
図4の矢視断面図であって、(a)がB−B′断面図、
(b)がC−C′断面図、(c)がD−D′断面図であ
る。
【図6】本発明の実施形態1に係る他の順送用打抜き金
型の第1の領域及び第2の領域を説明する概略平面図で
ある。
【図7】本発明の実施形態1に係る順送用打抜き金型の
打抜き穴を形成する動作を説明する図4のE−E′断面
図である。
【図8】本発明の実施形態1に係る順送用打抜き金型の
打抜き穴を形成する動作を説明する図4のE−E′断面
図である。
【図9】本発明の実施形態1に係る電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープの一例を示す概略平面図である。
【図10】本発明の実施形態1に係る電子部品実装用フ
ィルムキャリアテープの一例を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施形態2に係る順送用打抜き金型
の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 順送用打抜き装置 20、20A 絶縁フィルム 21、21A、21B 所定部分 22 打抜き穴 23 打抜き穴(スプロケットホール) 24 打抜き穴(デバイスホール、スリット、ラウンド
穴、位置決め穴) 30 順送用打抜き金型 30A、30B ステージ部 31、31A 下ダイプレート 32、32A ストリッパプレート 33、33A ポンチホルダ 34a、34b、34A 打抜きピン 35 位置決めピン 36a、36b 打抜きピン挿入孔 37 位置決めピン挿入孔 38a、38b、38A 打抜き穴形成用穴部 39 位置決めピン用穴部 40 送り出しローラ 50 巻き取りローラ 60 順送り機構 70 第1の領域 80 第2の領域 81、81A、81B 押え部 82、82A、82B 凹部 83 支持部 84 溝部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムキャリアテープ用の絶縁フィル
    ムを支持すると共に打抜き穴形成用穴部を有する下ダイ
    プレートと、該下ダイプレートとの間に前記絶縁フィル
    ムを挟持するストリッパプレートと、前記打抜き穴形成
    用穴部に対向する位置に打抜きピンを有すると共に当該
    打抜きピンを前記ストリッパプレートを介して前記絶縁
    フィルムに打ち込んで打抜き穴を形成するポンチホルダ
    とを具備し、前記絶縁フィルムを搬送方向上流側から下
    流側に配置された複数の領域に間欠的に順送しながら打
    抜き穴を形成する順送用打抜き金型において、 前記ストリッパプレートが、前記打抜き穴であるスプロ
    ケットホールが複数設けられた部分を含む前記絶縁フィ
    ルムの少なくとも幅方向両側の端部近傍に対向して設け
    られ当該絶縁フィルムと当接する押え部と、当該押え部
    以外の部分に設けられて前記絶縁フィルムとは実質的に
    当接しない凹部とを具備することを特徴とする順送用打
    抜き金型。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記押え部が、前記
    絶縁フィルムの幅方向両側以外の部分に形成される打抜
    き穴の周縁部に対向する部分に設けられていることを特
    徴とする順送用打抜き金型。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記ポンチホ
    ルダ及びストリッパプレートの何れか一方の少なくとも
    下流側の領域に、当該領域より上流側の領域で前記絶縁
    フィルムに形成した打抜き穴であるスプロケットホール
    にその領域より下流側にある他の領域で挿入して当該絶
    縁フィルムの位置決めを行う位置決めピンを具備し、当
    該領域のストリッパプレートには、前記位置決めピンを
    挿入する打抜き穴の周囲部に対向する部分に前記凹部が
    設けられていることを特徴とする順送用打抜き金型。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記下
    ダイプレートが、前記押え部と相対向する位置に設けら
    れて前記絶縁フィルムを支持する支持部と、前記凹部と
    相対向する位置に設けられて前記絶縁フィルムを実質的
    に支持しない溝部とを具備することを特徴とする順送用
    打抜き金型。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかの順送用打抜き金
    型を具備することを特徴とする順送用打抜き装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110125248A (zh) * 2019-06-18 2019-08-16 东莞宜安科技股份有限公司 一种组合式内脱板冲模结构

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JP5139278B2 (ja) * 2006-05-30 2013-02-06 株式会社 ベアック 穿孔装置
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