JP2003337194A - 廃液処理方法と装置 - Google Patents

廃液処理方法と装置

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JP2003337194A
JP2003337194A JP2002144053A JP2002144053A JP2003337194A JP 2003337194 A JP2003337194 A JP 2003337194A JP 2002144053 A JP2002144053 A JP 2002144053A JP 2002144053 A JP2002144053 A JP 2002144053A JP 2003337194 A JP2003337194 A JP 2003337194A
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liquid treatment
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JP2002144053A
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Takeshi Izumi
丈志 出水
Takao Ino
隆夫 猪野
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Ebara Corp
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架橋度の高いカチオン樹脂を用いて、経済的
で且つ高純度な処理水を得ることができ、原子力発電プ
ラントに用いることができる廃液処理方法と装置を提供
する。 【解決手段】 廃液を浄化処理する廃液の処理方法にお
いて、該廃液を、架橋度12〜16%の強酸性ゲル型カ
チオン樹脂と強塩基性アニオン樹脂の混床に通水して浄
化処理することとしたものであり、前記カチオン樹脂と
アニオン樹脂は、該イオン交換樹脂のいずれかもしくは
両方の粒径分布が均一であり、前記カチオン樹脂は、架
橋度が14%であるのがよく、前記廃液のイオン交換樹
脂混床への通水は、廃液をろ過処理してから通水するこ
とができ、該ろ過処理は、中空糸膜フィルタ、プリコー
ト型ろ過器もしくはプリーツフィルタで行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃液処理に係り、
特に原子力発電プラントにおいて発生する廃液を浄化処
理する廃液処理方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントでは、発生した廃液
を浄化して再利用するため、その浄化設備として、イオ
ン交換樹脂を使用している廃液脱塩装置や、中空糸膜フ
ィルタなどのろ過装置及び濃縮器が通常設置されてい
る。原子力発電プラント内で発生した廃液には、放射性
核種が含まれている可能性があり、全ての廃液がタンク
に回収され浄化処理を行っている。タンクに回収される
廃液は、原子炉水や回転機器シール水などの機器ドレン
水、床清掃廃液などの床ドレン水、イオン交換樹脂の逆
洗や通薬にて発生する再生廃液など、様々な性状の廃液
がある。それら廃液の性状により処理方法が異なってお
り、懸濁性物質が多い廃液ではろ過処理が、またイオン
濃度の高い廃液では濃縮処理が行われ、最終的には廃液
脱塩装置で処理されて回収、再利用される。
【0003】廃液脱塩装置で使用しているイオン交換樹
脂は、架橋度が8%から10%の強酸性ゲル型カチオン
樹脂と強塩基性ゲル型アニオン樹脂を混床で使用してい
る。最近の原子力発電プラントの廃液脱塩装置では、強
酸性カチオン樹脂から溶出する有機性不純物が、アニオ
ン樹脂の反応速度を低下させる要因となっていた。即
ち、強酸性カチオン樹脂より溶出する有機性不純物に
は、官能基としてスルホン基が含まれており、これは負
に帯電しているため、アニオン樹脂に吸着されることと
なる。しかし、カチオン樹脂より溶出した有機性不純物
の分子量が大きい場合、吸着した有機性不純物がアニオ
ン樹脂の表面に留まり、反応速度を低下させ、水質の低
下を来すと共に、樹脂寿命を短縮させる要因となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑み、架橋度の高いカチオン樹脂を用いることによ
り、経済的で且つ高純度な処理水を得ることができ、原
子力発電プラントに使用できる廃液処理方法と装置を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、廃液を浄化処理する廃液の処理方法に
おいて、該廃液を、架橋度12〜16%の強酸性ゲル型
カチオン樹脂と強塩基性アニオン樹脂の混床に通水して
浄化処理する廃液処理方法としたものである。前記廃液
処理方法において、カチオン樹脂とアニオン樹脂は、該
イオン交換樹脂のいずれかもしくは両方の粒径分布が均
一であり、前記カチオン樹脂は、架橋度が14%である
のがよく、前記廃液のイオン交換樹脂混床への通水は、
廃液をろ過処理してから通水することができ、また、前
記ろ過処理は、中空糸膜フィルタ、プリコート型ろ過器
もしくはプリーツフィルタで行うことができる。また、
本発明では、廃液を浄化処理する廃液の処理装置におい
て、前記廃液の処理流路に、架橋度12〜16%の強酸
性ゲル型カチオン樹脂と強塩基性アニオン樹脂の混床か
らなる充填層を設けたことを特徴とする廃液処理装置と
したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、脱塩処理に使用して
きた従来のイオン交換樹脂より架橋度の高いイオン交換
樹脂を使用する。架橋度の高いカチオン樹脂は、化学的
安定性が高いため耐酸化性が高く、有機性不純物の溶出
は架橋度が低い樹脂に比べ少ない。また、溶出する有機
性不純物の分子量も小さい。このため、架橋度の高いカ
チオン交換樹脂を使用することにより、良好な処理水質
が得られると共に、樹脂寿命の延長が出来るため経済的
である。特に原子力発電プラントでは、使用済みのイオ
ン交換樹脂は、放射性固体廃棄物となるため処理、処分
が難しく、発生量をより少なくする必要があり、本発明
は有効である。加えて、イオン交換樹脂の架橋度と交換
容量には一定の相関があり、架橋度の高い樹脂ほど大き
い交換容量を有しており、架橋度の高い樹脂を使用する
と、通薬再生頻度を低減することが可能となる。
【0007】一方、架橋度の高いイオン交換樹脂は、樹
脂内部構造が密であるため、反応速度の面で、従来使用
されているイオン交換樹脂に比べ僅かに劣る特性を有し
ている。この欠点を補うために、均一粒径樹脂を使用す
る方法がある。即ち、粒径分布を均一にし平均粒径を小
さくすることにより、樹脂層の持つ表面積を増やすこと
が可能となり、反応速度を高めることが可能となる。ま
た、カチオン樹脂からの有機性不純物の溶出は、樹脂マ
トリックスの酸化反応により進行することが知られてい
る。従って、処理する廃液中に含まれる鉄などの金属酸
化物が、イオン交換樹脂に捕捉されると酸化反応の触媒
として作用する。そこで、イオン交換樹脂にて処理する
廃液を、予め中空糸膜フィルタ、プリコート型ろ過器も
しくはプリーツフィルタなどのろ過装置で処理し、廃液
中に含まれる金属酸化物を除去することで、イオン交換
樹脂への負荷を軽減し、有機性不純物の溶出を低減する
ことが可能となる。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
廃液処理方法では、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂とを混合する混床を使用する。使用するイオン交換樹
脂は、スチレンとジビニルベンゼンの共重合体を母体と
する。カチオン交換樹脂は、官能基として例えば強酸性
のスルホン酸基などを有しており、アニオン交換樹脂
は、官能基として例えば強塩基性の第4アンモニウム基
などを有している。本発明で使用するカチオン交換樹脂
は、ジビニルベンゼンの含有率すなわち架橋度が12〜
16%、より好ましくは14%である。架橋度が12%
未満であると、有機性不純物の溶出が大きくなり好まし
くない。16%を超えると、反応速度が低下すると共
に、通薬再生を実施してイオン交換容量を回復させる
際、再生特性が低く好ましくない。逆に、架橋度が12
〜16%の範囲にある限り、有機性不純物の溶出が少な
く、アニオン樹脂の反応速度への影響は少なく好まし
い。
【0009】また、使用するイオン交換樹脂の粒径分布
としては、350〜1200μmで、好ましくは550
〜750μmの、実質的に均一の、いわゆる均一粒径品
を使用すると良い。このようなイオン交換樹脂には、入
口側に設置されたろ過装置に通水した処理水を通水する
と良い。ろ過装置としては、中空糸膜フィルタ、プリコ
ート型ろ過器もしくはプリーツフィルタなどを使用する
と良い。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 本実施例では、カチオン樹脂の架橋度と有機性不純物
(TOC)の溶出速度との関係を調べた。内径25mm
のガラスカラムを有する図1に示す試験装置を用い、カ
チオン樹脂とアニオン樹脂を、体積比で2/1にて混合
して50mLを充填し、40℃の純水を循環通水し、T
OC溶出速度を求めた。結果を図2に示す。図2から明
らかなように、架橋度が高い樹脂ほど溶出が少ないこと
がわかる。
【0011】実施例2 実施例2では、カチオン樹脂から溶出する有機性不純物
(TOC)の分子量分布を調べた。カチオン樹脂と純水
を体積比で1/2で浸漬し、60℃にて2週間処理して
溶出したTOCの分子量分布を、ゲル浸透クロマトグラ
フ分析装置にて測定した。結果を図3に示す。図3から
明らかなように、架橋度の高い樹脂ほど溶出したTOC
の分子量分布は小さいことがわかる。
【0012】実施例3 実施例3では、有機物の分子量とアニオン樹脂反応速度
への影響を調べた。カチオン樹脂より溶出した有機性不
純物の模擬物質としてポリスチレンスルホン酸を使用
し、既知分子量のポリスチレンスルホン酸をアニオン樹
脂に吸着させ、アニオン樹脂の反応速度を測定した。反
応速度は、シャローベッド法による脱塩率として測定し
た。結果を図4に示す。図4から明らかなように、低分
子量のポリスチレンスルホン酸ではアニオン樹脂脱塩率
への影響はほとんどないが、高分子量のポリスチレンス
ルホン酸ではアニオン樹脂脱塩率への影響は大きいこと
がわかる。
【0013】実施例4 内径25mmのガラスカラムにイオン交換樹脂20mL
を充填し、Co、Mn、Feなどの放射性核種を含む、
放射能濃度4Bq/mLの廃液をSV(空間速度)=2
5にて通水し、2時間後における放射性核種の除去率を
測定した。イオン交換樹脂として、従来技術である架橋
度8%の強酸性ゲル型カチオン交換樹脂と本発明である
架橋度14%の強酸性ゲル型カチオン樹脂を、始めに
0.5%過酸化水素水中で60℃にて6時間処理した上
で、アニオン樹脂と体積比2/1にて混合して通水試験
を実施した。表1にその結果を示す。表1から明らかな
ように、本発明の樹脂は従来より使用されているイオン
交換樹脂に比べ除去率が高いことがわかる
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、原子力発電プラントの
廃液処理方法に関し、架橋度12〜16%の強酸性ゲル
型カチオン樹脂と強塩基性アニオン樹脂の混床を使用す
ることで、経済的で且つ処理水質を高度化することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に用いた試験装置のフロー工程図。
【図2】カチオン樹脂の架橋度とTOC溶出速度の関係
を示すグラフ。
【図3】カチオン樹脂の架橋度と溶出有機物の分子量分
布の関係を示すグラフ。
【図4】有機物の分子量とアニオン樹脂脱塩率の関係を
示すグラフ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃液を浄化処理する廃液の処理方法にお
    いて、該廃液を、架橋度12〜16%の強酸性ゲル型カ
    チオン樹脂と強塩基性アニオン樹脂の混床に通水して浄
    化処理することを特徴とする廃液処理方法。
  2. 【請求項2】 前記カチオン樹脂とアニオン樹脂は、該
    イオン交換樹脂のいずれかもしくは両方の粒径分布が均
    一であることを特徴とする請求項1記載の廃液処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記カチオン樹脂は、架橋度が14%で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の廃液処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記廃液のイオン交換樹脂混床への通水
    は、廃液をろ過処理してから通水することを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の廃液処理方法。
  5. 【請求項5】 廃液を浄化処理する廃液の処理装置にお
    いて、前記廃液の処理流路に、架橋度12〜16%の強
    酸性ゲル型カチオン樹脂と強塩基性アニオン樹脂の混床
    からなる充填層を設けたことを特徴とする廃液処理装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009281874A (ja) * 2008-05-22 2009-12-03 Ebara Corp 復水脱塩方法及び復水脱塩装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009281874A (ja) * 2008-05-22 2009-12-03 Ebara Corp 復水脱塩方法及び復水脱塩装置

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