JP2003336998A - 車両搭載式火砲発射機構 - Google Patents

車両搭載式火砲発射機構

Info

Publication number
JP2003336998A
JP2003336998A JP2002145659A JP2002145659A JP2003336998A JP 2003336998 A JP2003336998 A JP 2003336998A JP 2002145659 A JP2002145659 A JP 2002145659A JP 2002145659 A JP2002145659 A JP 2002145659A JP 2003336998 A JP2003336998 A JP 2003336998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gun
vehicle
azimuth
cylinder
mortar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002145659A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Ouchi
稔 大内
Eiichi Horikawa
栄一 堀川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2002145659A priority Critical patent/JP2003336998A/ja
Publication of JP2003336998A publication Critical patent/JP2003336998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Aiming, Guidance, Guns With A Light Source, Armor, Camouflage, And Targets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両搭載式火砲において、起動性に富み、使い
勝手がよく、しかも射撃方向の調整が容易な車両搭載式
火砲発射機構を提供する。 【解決手段】車両本体1に迫撃砲の砲身12を載置した
アウトリガフレーム10を枢支部30を介して回動自在
に取付け、昇降用シリンダ14により、同アウトリガフ
レーム10を回動させる。迫撃砲の砲身12を車両本体
1に収納した状態(点線の状態)と、迫撃砲の砲身12
を地面31に設置した状態(一点鎖線の状態)とを昇降
用シリンダ14により行うことができる。迫撃砲の砲身
12を地面31に設置した状態では、方向角調整機構3
5及び射角用シリンダ15を制御して迫撃砲の射撃方向
を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飛翔体を発射する
火砲を車両に搭載可能とし、射撃方向を調節することが
できる車両搭載式火砲発射機構に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から用いられている火砲の一種として
用いられている迫撃砲において、迫撃砲をトラック等の
車両を用いて牽引するものとしては、車輪付きの迫撃砲
や牽引トレーラ上に搭載した迫撃砲が用いられている。
また、自走式の迫撃砲としては、大型車両の室内に緩衝
器を搭載してその上に迫撃砲を取り付けた車両搭載型迫
撃砲が用いられている。
【0003】車輪付きの迫撃砲の場合には、迫撃砲を牽
引車両から分離後、迫撃砲を地上に安定的に設置し、射
撃方向を手動にて調整して射撃を行う必要があった。牽
引トレーラ上に搭載した迫撃砲の場合には、牽引トレー
ラに設けた支持脚を展開伸張して牽引トレーラのタイヤ
が地面から離れる程度に牽引トレーラの基台を上昇さ
せ、その後同タイヤを上方に跳ね上げて地面との接地を
切り、次に支持脚を収縮して、射撃時における衝撃に対
して安定して支持されるようにすることが必要であっ
た。その後、射角方向を手動にて調整するとともに、発
射後に砲が地面にもぐり込む等のことによる射角修正も
手動にて行うことが必要であった。
【0004】車両搭載型の迫撃砲においては、射撃反力
を吸収するために車両室内に緩衝器を搭載して同緩衝器
上に迫撃砲を取り付けることが必要であったため、迫撃
砲を搭載できる車両としては大型車両に限られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、牽引車両で
牽引される迫撃砲においては、迫撃砲を牽引車両から切
り離した後、地面に設置して射角方向を調整するのに長
時間を要した。また、他の地点に移動するため、地面に
設置していた迫撃砲を牽引車両により牽引できるように
するまでに長時間を要するなど、その機動性、操作性に
問題があった。更に、車両搭載型の迫撃砲においては、
大型車両では小回りが効かずに射角方向を調整するため
に、車両の停車方向を調整するのに長時間を要した。ま
た、大型車両の停車方向が調整でき、しかも大型車両を
停車するためには広いスペースが必要であるなど、その
機動性や使い勝手に問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、起動性に富み、使い勝手が
よく、しかも射撃方向の調整が容易な車両搭載式火砲発
射機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の事項
を備えた本願各請求項に係わる発明により効果的に達成
される。
【0008】即ち、請求項1に係わる発明は、一端部を
車両に枢支し、他端部に火砲を載置したアウトリガフレ
ームと、同アウトリガフレームと前記車両との間を回動
自在に連結するフレーム昇降用シリンダとを有し、前記
フレーム昇降用シリンダによる前記アウトリガフレーム
の回動により、前記火砲を車載位置と地面設置位置とに
切り換えることを特徴とする車両搭載式火砲発射機構に
ある。
【0009】この発明では、車両に対して回動自在に枢
支したアウトリガフレーム上に火砲を載置し、アウトリ
ガフレームを昇降用シリンダーにより回動させること
で、火砲発射機構を車両に収納した車載位置と火砲を地
面に設置して火砲から飛翔体を発射することのできる地
面設置位置とに切り換えることができる。しかも、昇降
用シリンダの伸縮動作で、火砲発射機構を上記2つの位
置へ迅速に設定することができる。このため、車両に収
納していた火砲を射撃位置に設定することや、火砲を他
の地点への移動させるために射撃位置から車両の収納位
置へ移動させることが速やかに行うことができるように
なり、火砲の機動力を向上させることができる。
【0010】請求項2に係わる発明は、請求項1の事項
に加えて、アウトリガフレームが略L字状を呈し、火砲
の本体は前記アウトリガフレームの底板とジョイント結
合し、前記火砲の砲身をクランプした砲クランパーと前
記アウトリガフレームとの間を回動自在に連結する射角
用シリンダを有してなる事項を限定した車両搭載式火砲
発射機構にある。
【0011】この発明では、火砲の射角方向を射角用シ
リンダにより簡単に調整することができる。しかも、制
御装置からの制御信号に基づいて射角方向を自動的に設
定することができるようになり、火砲の射撃方向の調整
を短時間に設定することができるようになり、射撃にか
かる時間を短縮することができる。また、飛翔体の着弾
位置の補正や射撃反力等による射撃方向の変動等に対応
して射撃方向を修正することが短時間で行うことができ
る。
【0012】請求項3に係わる発明は、請求項2の事項
に加えて、射角用シリンダと砲クランパーとの間に中間
アームを有し、同中間アームが方位角調整機構を介して
前記砲クランパーと回動自在に連結されてなる事項を限
定した車両搭載式火砲発射機構にある。
【0013】この発明では、方位角調整機構により火砲
の方位角を簡単に調整することができる。しかも、制御
装置からの制御信号に基づいて方位角方向を自動的に設
定することができるようになり、火砲の射撃方向の調整
を短時間に設定することができるようになり、射撃にか
かる時間を短縮することができる。方位角調整機構とし
ては、方位角方向に配した油圧シリンダーにより火砲を
方位角方向に移動させる機構や駆動モータ等と回転運動
を直線運動に変換する変換手段とを用いて火砲を方位角
方向に移動させる機構等、火砲の先端部を方位角方向に
移動させることができる機構を用いることができる。ま
た、この発明により、飛翔体の着弾位置の補正や射撃反
力等による射撃方向の変動等に対応して射撃方向を修正
することが短時間に行うことができる。
【0014】請求項4に係わる発明は、請求項3の事項
に加えて、方位角調整機構が、前記中間アームに設けら
れた方位角用モータと、同方位角用モータの駆動により
伝達機構を介して方位角方向に移動する移動部材と、同
移動部材が取り付けられた前記砲クランパーとを有して
なる事項を限定した車両搭載式火砲発射機構にある。
【0015】この発明では、方位角調整機構として方位
角用モータを用いているので、方位角を微細に調整する
ことができる。しかも、制御装置からの制御信号に基づ
いて方位角用モータを制御することで自動的に設定で
き、火砲の射撃方向の設定を短時間にしかも正確に設定
することができるようになる。このため、射撃にかかる
時間を短縮することができる。また、飛翔体の着弾位置
の補正や射撃反力等による射撃方向が変動した場合等に
対応して射撃方向を修正することが短時間で行うことが
できる。
【0016】請求項5に係わる発明は、請求項1の事項
に加えて、昇降用シリンダは、火砲発射時にフリー状態
にできる事項を限定した車両搭載式火砲発射機構にあ
る。
【0017】この発明では、火砲の発射の瞬間に昇降用
シリンダをフリー状態とすることができるので、射撃反
力による無理な力が昇降用シリンダで緩和することがで
き、車両に無理な力が加わらないようにすることができ
る。昇降用シリンダをフリー状態にする方法としては、
昇降用シリンダの両シリンダ室を連通する回路を設け、
同両シリンダ室の連通を制御する弁部材を回路の途中に
設けることで、火砲からの飛翔体発射時に前記シリンダ
両室を連通させて昇降用シリンダをフリー状態とするな
ど、公知の方法を行うことで昇降用シリンダをフリー状
態とすることができる。
【0018】請求項6に係わる発明は、請求項1又は2
の事項に加えて、昇降用シリンダ及び/又は射角用シリ
ンダにストロークセンサと、前記アウトリガフレームに
傾斜角センサとを設けてなる事項を限定した車両搭載式
火砲発射機構にある。
【0019】この発明では、昇降用シリンダや射角用シ
リンダにストロークセンサを、アウトリガフレームに傾
斜角センサをそれぞれ設けることで、射撃反力により地
面にアウトリガフレームがもぐり込んだ状態が発生した
としても、ストロークセンサや傾斜角センサによる検出
値に基づいて前記アウトリガフレームがもぐり込んだ量
を検知することができる。また、火砲の地面への設置時
等でストロークセンサ、傾斜角センサによる検出値が予
め設定した基準の検出値より大きな値となったときに
は、アウトリガフレームを設置した地面が軟弱状態の地
面であることを検出することができる。軟弱地盤である
ことが検出されたときには、火砲から飛翔体を発射する
前に軟弱地盤に対する対策を早急に取ることができる。
【0020】請求項7に係わる発明は、請求項6の事項
に加えて、車両に搭載したGPS装置からの位置データ
と、ストロークセンサ及び傾斜角センサからの検出値
と、方位各調整機構による移動部材の方位方向への移動
量に基づき、火砲の射撃方向を修正する修正信号を前記
昇降用シリンダ、射角用シリンダ及び方位角調整機構の
各駆動部に対して出力する制御装置を有してなる事項を
特定した車両搭載式火砲発射機構にある。
【0021】この発明では、GPS装置からの位置デー
タ、各ストロークセンサ及び傾斜角センサからの検出
値、及び移動部材の方位方向への移動量に基づき、昇降
用シリンダ、射角用シリンダ及び方位角調整機構の各駆
動部に対して制御信号を出力する制御装置を設けている
ので、火砲の射撃方向設定時には、目標地点に向けて射
撃方向を自動的に設定することができる。また火砲発射
時の射撃反力でアウトリガフレームが地面にもぐり込ん
だ場合においても、上記各検出値から地面にもぐり込ん
だ量を演算し、もぐり込んだ量に対応した射角方向の修
正を自動的に行うことができる。
【0022】アウトリガフレームが地面にもぐり込んだ
量を演算する方法としては、例えば、火砲発射前のスト
ロークセンサでの検出値と火砲発射後のストロークセン
サでの検出値との差及び火砲発射後における傾斜角セン
サの検出値からもぐり込んだ量を演算することができ
る。また、昇降用シリンダを火砲左右側に一対設けてい
る場合には、左右の昇降用シリンダに設けたそれぞれの
ストロークセンサからの検出値の差に基づいて、アウト
リガフレームを地面に設置したときの傾きや、火砲発射
後のアウトリガフレームが地面にもぐり込んだ時左右の
もぐり込み量の違いを検出することができる。
【0023】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態を
添付図面に基づいて具体的に説明する。本実施形態で
は、火砲として迫撃砲を例に挙げて説明するが、本発明
の火砲発射機構としては、迫撃砲に限定されず、例え
ば、ロケットシステム発射機、榴弾砲、機関砲等の飛翔
体を発射する火砲に適用できるものである。
【0024】図1〜図12は、本発明の第1実施例につ
いての説明図である。図1には、迫撃砲を車両への収納
した状態と地面に設置した状態とを示している。図2、
3には、迫撃砲を車両への収納状態における迫撃砲発射
機構の拡大図及び斜視図を示し、図4,5には、迫撃砲
を地面に設置した状態における迫撃砲発射機構の拡大図
及び斜視図を示している。
【0025】図1において、車両本体1には迫撃砲の砲
身12を載置したアウトリガフレーム10が枢支部30
を介して回動自在に取付けられている。図示せぬ油圧駆
動部により伸縮制御される昇降用シリンダ14により、
同アウトリガフレーム10を回動する。点線の状態が迫
撃砲の砲身12を車両本体1に収納した状態を示し、一
点鎖線の状態が迫撃砲の砲身12を地面31に設置した
状態を示している。迫撃砲発射機構6を車両に収納した
位置において、迫撃砲の砲身12は車両側迫撃砲受け部
18によって支持される。
【0026】車両本体1には、車両位置を検出するGP
S装置2、射撃管制装置3、パワーパッケージ4及び補
助電源装置5が搭載されている。GPS装置2からの位
置データを用いて迫撃砲を地面に設置する前に、車両本
体1が迫撃砲の射撃方向を向くように車両本体1の停車
位置を制御することができる。射撃管制装置3は、GP
S装置2からの位置データ、目標地点データを元に迫撃
砲の射撃方向を自動制御することができる制御装置であ
り、迫撃砲発射機構6に設けられている各駆動部に対し
て制御信号を出力して迫撃砲の射撃方向を制御する。パ
ワーパッケージ4は、迫撃砲発射機構6に設けられてい
る駆動部としての各シリンダー14、15(図2参照)
に油圧動力を供給する装置である。補助電源装置5は、
方位各調整機構35における駆動部としての方位角用モ
ータ16(図3参照)、パワーパッケージ4等に電力を
供給する装置である。
【0027】図2は、車両本体を描かずに迫撃砲発射機
構6が車両に収納された状態を示している。略L字状の
アウトリガフレーム10は一端部が図示せぬ車両側に枢
支部30を介して回動自在に取付けられ、他端部にはア
ウトリガフレーム10内の底板11を介して迫撃砲の砲
身12がジョイント結合されている。アウトリガフレー
ム10の他端部に形成したフランジ部には、昇降用シリ
ンダ14の先端部が回動自在に結合され、同昇降用シリ
ンダ14の他端部は図示せぬ車両側に回動自在に取付け
られている。図3に示すように、昇降用シリンダ14は
アウトリガフレーム10を挟んで左右一対設けられてい
る。昇降用シリンダ14は左右一対設けることに限定さ
れるものではなく、アウトリガフレーム10を上下方向
に回動させることができる任意の数設けることができる
ものである。
【0028】図2、3においては、昇降用シリンダ14
が収縮して迫撃砲発射機構6を車両に収納し、車両側迫
撃砲受け部材18によって砲身12が支持されている状
態を示している。アウトリガフレーム10に形成したフ
ランジ部には、射角用シリンダ15の一端部が回動自在
に取付けられ、同他端部には中間アーム17が取り付け
られている。中間アーム17は方位角調整機構35を介
して、迫撃砲の砲身12にクランプした砲クランパー1
3に連結されている。
【0029】図6に示すように、方位角調整機構35は
射角用シリンダ15に取付けた二叉状の中間アーム17
の一方に設けた方位角用モータ16と、同方位角用モー
タ16で回転駆動され外周面にネジ溝又は螺旋溝が形成
された駆動軸36と、同駆動軸36の回転により同駆動
軸36のネジ溝又は螺旋溝によって駆動軸方向に移動す
る移動部材37及び同移動部材37を固定した砲クラン
パー13とより構成されている。移動部材37として
は、駆動軸36外周面のネジ溝又は螺旋溝によって駆動
軸方向に移動することができる構成であれば、公知の構
成を用いることができる。また、方位角調整機構として
は、方位角用モータ16の回転運動を直線運動に変換す
る公知の伝達機構を用いで行うこともできる。
【0030】方位角用モータ16の回転を直線運動に変
換する上述の伝達機構を介して、移動部材37を方位角
方向に移動させることができるので、方位角用モータ1
6を正転及び逆転することで、迫撃砲の砲身12を図6
の上下方向に移動させることができる。尚、方位角調整
機構35における砲身12を方位角方向に移動させる駆
動部として、方位角用シリンダ19(図8)を設けて、
砲身12を同方位角用シリンダ19により方位角方向で
の位置設定を行うこともできる。
【0031】図4、5においては、昇降用シリンダ14
を伸張してアウトリガフレーム10の枢支部30を回動
支点として回動させて、図1で示す一点鎖線の迫撃砲発
射機構6を射撃状態である地面設置位置とした状態を示
している。図4、5においても、図2、3の場合と同様
に車両本体を描いていない。この状態においては、アウ
トリガフレーム10が地面に設置し、迫撃砲の砲身12
及び車両本体を地面に固定することができる。
【0032】アウトリガフレーム10の地面との設置側
には突起部が複数形成され、アウトリガフレーム10と
地面との滑りを防止している。図5に示すように、昇降
用シリンダ14のピストンロッド部を覆うカバー38を
昇降用シリンダ14のシリンダ部とアウトリガフレーム
10のフランジ部間に設けることができる。
【0033】図7には、アウトリガフレーム10の地面
への設置部に傾斜角センサ21を設けた図を示してい
る。傾斜角センサ21のアウトリガフレーム上への設置
数は、アウトリガフレーム10の地面への設置部の傾斜
角度が検出できる数であればよく、同傾斜角を検出する
のに必要な数の傾斜角センサ21を検出に必要な箇所に
設置することができる。
【0034】図8には、迫撃砲の砲身12を射角方向に
制御する回路の概略図を示している。左右一対の昇降用
シリンダ14、射角用シリンダ15及び方位角調整機構
35における駆動部としての方位角用シリンダ19には
それぞれのシリンダストローク量を検出するストローク
センサ20がそれぞれ設けられている。
【0035】図8においては、方位角調整機構35にお
いて迫撃砲の砲身12を方位角方向に駆動する駆動部と
して方位角用シリンダ19を用いた例で説明する。しか
し、図6において説明したように、方位角調整機構35
における駆動部として方位角用モータ16を用いる場合
も方位角用シリンダ19で説明する場合と同様に行うこ
とができる。即ち、方位角調整機構35における駆動部
として方位角用モータ16を方位角用シリンダ19の代
わりに用い、同モータの回転量及び回転方向を検出する
センサからの検出信号により移動部材37の移動量を求
めて、同移動量を方位角用シリンダ19のストロークセ
ンサからの検出信号の代わりに用いることで、以下に説
明する制御を行うことができる。
【0036】射撃管制装置3からの制御信号に基づい
て、ポンプ駆動モータを起動し油圧ポンプ24から圧油
を供給する。また、射撃管制装置3からの制御信号に基
づいて、所望のシリンダを駆動するためソレノイドバル
ブ22−1〜22〜4の切換を制御する。油圧ポンプ2
4から一対の昇降用シリンダ14に圧油が供給される
と、アウトリガフレームの昇降が行われ、迫撃砲の車両
への収納位置及び地面設置位置の切換を行うことができ
る。また、射角用シリンダ15、方位角用シリンダ19
に圧油が供給されると、圧油の供給量に応じて迫撃砲を
所望の射撃方向に設定することができる。
【0037】傾斜角センサ21からの検出値及び各スト
ロークセンサからのシリンダストローク量が射撃管制装
置3にフィードバックされることで、迫撃砲を所望の射
撃方向に自動設定することができる。迫撃砲が所望の射
角方向に設定された後、迫撃砲から飛翔体が発射され
る。飛翔体が目標地点に着弾しなかったときには、飛翔
体の着弾位置が目標位置となるように射撃管制装置3か
ら該当するシリンダのソレノイドバルブ22に修正信号
を送出する。
【0038】また、迫撃砲発射時にアウトリガフレーム
が地面にもぐり込んだ時には、各シリンダに設けたスト
ロークセンサ20からの検出信号及び傾斜角センサ21
からの傾斜角に基づいて迫撃砲の射角方向を修正する信
号を該当するシリンダのソレノイドバルブ22に送出す
る。これにより、図12に示すように迫撃砲から発射し
た飛翔体を目標地点に着弾させることができる。
【0039】尚、傾斜角センサ21を、直交する2方向
の傾斜角を検出するように配することもできる。また、
傾斜角センサ21で直交する2方向の一方向の傾斜角を
検出し、他方向の傾斜角を一対の昇降用シリンダ14の
ストロークセンサからのそれぞれの検出値を用いて検出
することもできる。ところで、方位角調整機構35にお
いて方位角用モータ16を用いたときには、射撃管制装
置3により同方位角用モータに供給する駆動電流を制御
することで砲身12の方位角方向での位置制御を行うこ
とができる。
【0040】次に図9(a)〜(c)及び図10を用い
て迫撃砲の収納状態から発射状態に展開する順序の一例
を説明する。 (1)迫撃砲発射位置データと射撃目標位置データを射
撃管制装置3に入力する。 (2)発射位置において、GPS装置2からの車両位置
データ、迫撃砲発射位置データ、射撃目標位置データ等
を元に車両停車方向を射撃管制装置3により演算し、表
示する。射撃管制装置3による車両停車方向の表示方法
としては、ディスプレイ上に車両方向と目標停車方向と
を同時に表示する方法や音声による指示、あるいは目標
停車方向の方位を音声・文字等により示す等の適宜の表
示方法を用いることができる。 (3)同表示に基づいて、車両を所定の方向に向けて停
車する。その後、アウトリガフレーム10の展開指示信
号を射撃管制装置3から出力する。 (4)同展開指示信号を受けて昇降用シリンダ14は伸
張を行い、図9(a)の状態から(b)の状態へ展開す
る。昇降用シリンダ14の伸張が停車したことを昇降用
シリンダ14に設けたストロークセンサ20からの検出
値により射撃管制装置3が検知すると、昇降用シリンダ
14の伸張動作を停車する指令を発する。
【0041】(5)GPS装置2からの位置データ及び
目標地点の位置データ、発射位置データ、傾斜角センサ
21からの検出値の基づいて、車両が停車した地点と目
標地点との標高差、直線距離、地面の傾斜角、その他別
途検出した風速等の気象データを元に射撃管制装置3で
演算する。演算結果に基づいて、方位角調整機構35の
駆動部としての方位角用モータ16又は方位角用シリン
ダ19及び射角用シリンダ15を制御して迫撃砲が射撃
方向を向くように設定する。なお、このとき、方位角用
モータ16又は方位角用シリンダ19及び射角用シリン
ダ15におけるストロークセンサ等による検出値を射撃
管制装置3にフィードバック入力することで射角方向及
び方位角方向への自動制御を行うことができる。 (6)迫撃砲の射角方向への設定完了後、迫撃砲から飛
翔体を発射する。このとき、飛翔体を発射する際に発生
する射撃反力の車両本体への伝達を緩和するために、ソ
レノイドバルブ22−1,22−2を切換えて、各昇降
用シリンダ14におけるそれぞれのシリンダ室同士を連
通させて、昇降用シリンダ14をフリーにしておくこと
ができる。 (7)飛翔体発射後における各シリンダのストロークセ
ンサ20の検出値、方位角用モータ16を用いている場
合には飛翔体発射の衝撃で回転した方位角用モータ16
の回転量及び回転方向、及び傾斜角センサ21の検出値
を検出する。 (8)射撃管制装置3に上記検出値を入力し、次弾とし
ての飛翔体の発射に必要な方位角及び射角を演算し、方
位角用モータ16又は方位角用シリンダ19及び射角用
シリンダ15に対する制御信号を発し、射角方向及び方
位角方向の修正を行う。 (9)次弾を発射する。 (10)上記手順の(7)に戻り、手順(7)〜(9)
の制御を繰り返して次の飛翔体の発射を行う。
【0042】迫撃砲の発射状態から車両への収納は、迫
撃砲を車両から展開するのとは逆の順序で行うことがで
きる。迫撃砲を車両に収納する手順について、図11を
用いて説明する。 (1)収納指示を射撃管制装置3に入力すると、射撃管
制装置3は方位角調整機構35の駆動部としての方位角
用モータ16又は方位角用シリンダ19及び射角用シリ
ンダ15を制御して、迫撃砲を車両に収納するための初
期位置に設定する。初期位置に設定されたことをストロ
ークセンサ20や方位角用モータからの検出値により射
撃管制装置3が確認するまで、初期位置状態へ戻る制御
が実行される。 (2)迫撃砲の射角方向及び方位方向において初期位置
に戻ったことを確認すると、射撃管制装置3は昇降用シ
リンダ14に対して縮小するよう制御する。 (3)昇降用シリンダ14のストロークセンサ20から
の検出値により、迫撃砲の車両への収納を確認すると、
射撃管制装置3は迫撃砲の収納確認信号を表示したり、
確認音を発したりする。
【0043】本願発明の他の実施例としては、図13に
示すように搭載ポジションを行って、迫撃砲を車両に搭
載することができる。車両への迫撃砲搭載時などに、高
さ方向に制限のある場合に有効に機能し、砲の高さを車
高以下とすることができる。
【0044】別の実施例としては、図14(a)、
(b)に示すように、他口径の迫撃砲との互換性を持た
せることができる。底板11又はアウトリガフレーム1
0を交換することにより、他口径の迫撃砲を搭載するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成図である。
【図2】迫撃砲発射機構を車両に収納した状態を示す側
面図である。
【図3】迫撃砲発射機構を車両に収納した状態を示す斜
視図である。
【図4】迫撃砲発射機構を地面に設置した状態を示す側
面図である。
【図5】迫撃砲発射機構を地面に設置した状態を示す斜
視図である。
【図6】方位角調整機構を示す上面図である。
【図7】傾斜角センサを配置した側面図である。
【図8】迫撃砲射撃方向の制御回路図である。
【図9】迫撃砲の展開及び射角調整の説明図である。
【図10】迫撃砲の展開のフローチャートである。
【図11】迫撃砲の車両への収納のフローチャートであ
る。
【図12】飛翔体の着弾位置修正の説明図である。
【図13】迫撃砲の搭載ポジションにおける他の実施例
を示す側面図である。
【図14】他口径との互換性の説明図である。
【符号の説明】
1 車両本体 2 GPS装置 3 射撃管制装置 4 パワーパッケージ 5 補助電源装置 6 迫撃砲発射機構 10 アウトリガフレーム 11 底板 12 砲身 13 砲クランパー 14 昇降用シリンダ 15 射角用シリンダ 16 方位角用モータ 17 中間アーム 18 車体側迫撃砲受け部 19 方位角シリンダ 20 ストロークセンサ 21 傾斜角センサ 22-1〜22-4 ソレノイドバルブ 23 ポンプ駆動モータ 24 油圧ポンプ 25 タンク 30 枢支部 31 地面 35 方位角調整機構 36 駆動軸 37 移動部材 38 カバー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端部を車両に枢支し、他端部に火砲を載
    置したアウトリガフレームと、同アウトリガフレームと
    前記車両との間を回動自在に連結するフレーム昇降用シ
    リンダとを有し、 前記フレーム昇降用シリンダによる前記アウトリガフレ
    ームの回動により、前記火砲を車載位置と地面設置位置
    とに切り換えることを特徴とする車両搭載式火砲発射機
    構。
  2. 【請求項2】前記アウトリガフレームが略L字状を呈
    し、前記火砲の本体は前記アウトリガフレームの底板と
    ジョイント結合し、前記火砲の砲身をクランプした砲ク
    ランパーと前記アウトリガフレームとの間を回動自在に
    連結する射角用シリンダを有してなることを特徴とする
    請求項1記載の車両搭載式火砲発射機構。
  3. 【請求項3】前記射角用シリンダと前記砲クランパーと
    の間に中間アームを有し、同中間アームが方位角調整機
    構を介して前記砲クランパーと連結されてなることを特
    徴とする請求項2記載の車両搭載式火砲発射機構。
  4. 【請求項4】前記方位角調整機構が、前記中間アームに
    設けられた方位角用モータと、同方位角用モータの駆動
    により伝達機構を介して方位角方向に移動する移動部材
    と、同移動部材が取り付けられた前記砲クランパーとを
    有してなることを特徴とする請求項3記載の車両搭載式
    火砲発射機構。
  5. 【請求項5】前記昇降用シリンダは、火砲発射時にフリ
    ー状態にできることを特徴とする請求項1記載の車両搭
    載式火砲発射機構。
  6. 【請求項6】前記昇降用シリンダ及び/又は射角用シリ
    ンダにストロークセンサと、前記アウトリガフレームに
    傾斜角センサとを設けてなることを特徴とする請求項1
    又は2記載の車両搭載式火砲発射機構。
  7. 【請求項7】前記車両に搭載したGPS装置からの位置
    データと、前記ストロークセンサ及び傾斜角センサから
    の検出値と、方位各調整機構による前記移動部材の方位
    方向への移動量に基づき、火砲の射撃方向を修正する修
    正信号を前記昇降用シリンダ、射角用シリンダ及び方位
    角調整機構の各駆動部に対して出力する制御装置を有し
    てなることを特徴とする請求項6記載の車両搭載式火砲
    発射機構。
JP2002145659A 2002-05-21 2002-05-21 車両搭載式火砲発射機構 Pending JP2003336998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002145659A JP2003336998A (ja) 2002-05-21 2002-05-21 車両搭載式火砲発射機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002145659A JP2003336998A (ja) 2002-05-21 2002-05-21 車両搭載式火砲発射機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003336998A true JP2003336998A (ja) 2003-11-28

Family

ID=29704879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002145659A Pending JP2003336998A (ja) 2002-05-21 2002-05-21 車両搭載式火砲発射機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003336998A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535653A (ja) * 2004-04-29 2007-12-06 ビーエーイー システムズ ランド アンド アーマメンツ リミテッド パートナーシップ 迫撃砲用展開及び格納システム
JP2011185537A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Howa Mach Ltd 砲火器の診断方法及び診断装置
DE102011050537B3 (de) * 2011-05-20 2012-10-25 Krauss-Maffei Wegmann Gmbh & Co. Kg Geschütz und militärisches Fahrzeug
FR3002030A1 (fr) * 2013-02-12 2014-08-15 Nexter Systems Systeme d'arme leger
CN107387490A (zh) * 2017-09-18 2017-11-24 贵州航天天马机电科技有限公司 一种起竖***锁定及解锁装置
DE102018113755A1 (de) * 2018-06-08 2019-12-12 Rheinmetall Landsysteme Gmbh Fahrzeugtür
CN110887405A (zh) * 2019-11-27 2020-03-17 贵州航天特种车有限责任公司 一种火箭弹车载、地面一体化发射车
CN111475952A (zh) * 2020-04-09 2020-07-31 西北机电工程研究所 基于神经网络模型的火炮射角和方位角的修正方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535653A (ja) * 2004-04-29 2007-12-06 ビーエーイー システムズ ランド アンド アーマメンツ リミテッド パートナーシップ 迫撃砲用展開及び格納システム
JP2011185537A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Howa Mach Ltd 砲火器の診断方法及び診断装置
EP2710323B1 (de) 2011-05-20 2015-07-29 Krauss-Maffei Wegmann GmbH & Co. KG Geschütz und militärisches fahrzeug
DE102011050537B3 (de) * 2011-05-20 2012-10-25 Krauss-Maffei Wegmann Gmbh & Co. Kg Geschütz und militärisches Fahrzeug
US9360266B2 (en) 2011-05-20 2016-06-07 Krauss-Maffei Wegmann Gmbh & Co. Kg Cannon and military vehicle
FR3002030A1 (fr) * 2013-02-12 2014-08-15 Nexter Systems Systeme d'arme leger
WO2014125195A1 (fr) * 2013-02-12 2014-08-21 Nexter Systems Systeme d'arme leger
EP2956738B1 (fr) 2013-02-12 2017-04-19 NEXTER Systems Systeme d'arme leger
CN107387490A (zh) * 2017-09-18 2017-11-24 贵州航天天马机电科技有限公司 一种起竖***锁定及解锁装置
DE102018113755A1 (de) * 2018-06-08 2019-12-12 Rheinmetall Landsysteme Gmbh Fahrzeugtür
CN110887405A (zh) * 2019-11-27 2020-03-17 贵州航天特种车有限责任公司 一种火箭弹车载、地面一体化发射车
CN111475952A (zh) * 2020-04-09 2020-07-31 西北机电工程研究所 基于神经网络模型的火炮射角和方位角的修正方法
CN111475952B (zh) * 2020-04-09 2023-04-07 西北机电工程研究所 基于神经网络模型的火炮射角和方位角的修正方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109720608B (zh) 用于火箭回收的车载可移动式液压缓冲着陆平台
AU2010231536B2 (en) A mobile missile launch system and method thereof
JP3142816B2 (ja) 武器の安定化装置を有する武器の制御システム
EP1793195A2 (fr) Dispositif amélioré pour la télécommande d'une arme
US9649903B2 (en) Weapons platform, military vehicle comprising a weapons platform and method for operating a weapons platform
JP2003336998A (ja) 車両搭載式火砲発射機構
CN109178342A (zh) 一种弹射装置及机动发射装置
CA2346685C (en) Self propelled gun
KR101139343B1 (ko) 링크구조를 이용한 수직 발사대 고각구동장치
EP1671075B1 (en) Multiple weapon system for an armored vehicle
KR102052430B1 (ko) 무장장착대
KR20110121276A (ko) 차량탑재식 박격포
KR101160143B1 (ko) 발사대 수평 레벨링 장치 및 방법
JP2003056997A (ja) 弾発射機
KR20110121277A (ko) 차량탑재식 박격포
CN113945121A (zh) 一种具有双发射装置的自行式火箭炮
CN115289906A (zh) 一种靶弹发射车
CN220670328U (zh) 气象用多炮筒旋转发射架
CN108871087A (zh) 一种自动布雷车的控雷装置
CN210689384U (zh) 一种军工船导弹发射架
KR101842023B1 (ko) 원격 무장 시스템 및 그 제어방법
KR20110100959A (ko) 차량 장착형 장비의 자세 제어 장치 및 방법
JP3522183B2 (ja) Rc戦車等における弾丸発射装置
RU2746689C2 (ru) Способ вывешивания на боевой позиции самоходного артиллерийского орудия (варианты)
CN105486172A (zh) 一种大口径超音速靶弹发射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070327

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02