JP2003336950A - 冷蔵ショーケース装置 - Google Patents

冷蔵ショーケース装置

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JP2003336950A
JP2003336950A JP2002148589A JP2002148589A JP2003336950A JP 2003336950 A JP2003336950 A JP 2003336950A JP 2002148589 A JP2002148589 A JP 2002148589A JP 2002148589 A JP2002148589 A JP 2002148589A JP 2003336950 A JP2003336950 A JP 2003336950A
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Japan
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showcase
temperature
evaporator
refrigerant
refrigerating
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Application number
JP2002148589A
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Shinichi Kaga
進一 加賀
Takatoshi Torihata
孝俊 鳥畑
Akihiko Hirano
明彦 平野
Tomio Suyama
富夫 陶山
Wakao Higashijima
和賀夫 東島
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Hoshizaki Electric Co Ltd
Original Assignee
Hoshizaki Electric Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/021Inverters therefor

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  • Freezers Or Refrigerated Showcases (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショーケース内に収容した生鮮食品の鮮度を
良好に保つ。 【解決手段】 冷凍装置は圧縮機23、凝縮器24、ド
ライヤ25、定圧膨張弁26、第1蒸発器21および第
2蒸発器22からなる循環回路で構成されている。第1
蒸発器21は、ショーケース10内の上部に設けられ、
ショーケース10内は、自然対流方式による熱交換を用
いて冷却される。定圧膨張弁26は、その下流の冷媒圧
力を一定に保つことにより、第1蒸発器21に供給され
る冷媒の温度を所定の低温度(例えば、−3℃)に保
つ。圧縮機23を駆動する電動モータ27の回転速度
は、コントローラ42およびインバータ回路43により
ショーケース内温度センサ41によって検出された温度
に応じてフィードバック制御されて、ショーケース10
内の温度が一定温度(5℃)に保たれる。これにより、
ショーケース10内は、高湿度かつ一定温度に保たれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品を冷蔵保存す
るとともにショーケースの前面側から食品を見ることが
できる冷蔵ショーケース装置に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来から、例えば特開
平7−332828号公報および特開平7−38283
3号公報に示されているように、電動モータによって駆
動される圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器および蒸発
器を介して循環させる冷凍装置を備えるとともに、蒸発
器の少なくとも一部をショーケース内の上部に配置し
て、自然対流方式による熱交換を用いてショーケース内
を冷却するようにした冷蔵ショーケース装置は知られて
いる。これによれば、ショーケース内にて冷気を強制的
に循環させることなく、同ショーケース内は無風状態に
保たれるので、食品表面が風によって損傷を受けること
なく、食品の鮮度が良好に保たれる。例えば、生魚のよ
うに濡れた食品は、その表面に薄い空気層を有してい
て、同空気層が食品表面からの水分の蒸発を防止し、食
品の乾燥を防ぐようになっている。そして、この空気層
は風によって破壊され易い。しかし、前記のような自然
対流方式による熱交換を採用すれば、前記空気層の破壊
が防止されて食品の鮮度が良好に保たれる。
【0003】しかし、このような自然対流方式による熱
交換を採用した冷蔵ショーケース装置においては、冷却
能力が低いために、外気温度が上昇するとショーケース
内の温度が上がる可能性があり、このショーケース内の
温度上昇を抑えるために、蒸発器の温度すなわち冷媒の
蒸発温度を低く保つようにしている。特に、ショーケー
ス内に位置する蒸発器に外表面に霜を付着させて、ショ
ーケース内が冷えている印象を視覚的に与える効果をね
らった冷蔵ショーケースの場合には、霜が融けないよう
にするために、蒸発器における冷媒の蒸発温度を非常に
低く設定するようにしている。
【0004】一方、蒸発器の温度を低く保つと、ショー
ケース内の上部と下部との温度差が大きくなって、この
温度差によってショーケース内の下部の湿度が低くな
る。蒸発器の外表面近傍の湿度は飽和状態にある水蒸気
のために高く保たれているが、ショーケース内の下部の
湿度は温度上昇による飽和水蒸気量の増加のために低く
なる。このような湿度の低下により、食品から水蒸気が
蒸発して食品の鮮度が悪化する。また、ショーケース内
の温度変化も、食品表面の温度が変化することを意味
し、食品の鮮度を低下させる。
【0005】このような点に着目して、ショーケース内
にダクトを配置しておき、このダクト内に蒸発器によっ
て冷却された空気を送風機を用いて流して、ダクトを介
してショーケース内を冷却するようにした冷蔵ショーケ
ース装置も知られている。この冷蔵ショーケース装置に
おいては、冷却表面積を大きくすることができ、自然対
流方式による熱交換を採用しても、十分な冷却能力を得
ることができる。したがって、この冷蔵ショーケース装
置によれば、無風状態でショーケース内の温度を一定の
冷蔵温度に保つことことができるとともに、ダクト外表
面とショーケース内の他の位置との温度差も小さくでき
るので、食品の鮮度を良好に保つことができる。
【0006】しかしながら、このようなダクトを用いた
冷蔵ショーケース装置においては、構造が複雑になると
ともに装置全体が大型化する。また、ダクトにおける結
露水が滴下しないようにするために、ダクト外面に親水
性の皮膜を必要とする。これらの理由により、ダクト方
式の冷蔵ショーケース装置においては、製造コストが高
くなるという問題がある。
【0007】
【発明の概要】本発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、上述した前者の
冷蔵ショーケース装置のように、蒸発器の少なくとも一
部をショーケース内に配置した冷蔵ショーケース装置に
おいて、無風状態で庫内温度をほぼ一定に保ち、かつ蒸
発器の外表面と庫内温度の他の位置との温度差を小さく
してショーケース内の湿度を高く保って、食品の鮮度を
良好に保つことができるようにすることにある。また、
本発明の目的は、蒸発器に霜を付着させて、ショーケー
ス内が冷えている印象を視覚的に与える効果を有する冷
蔵ショーケース装置を提供することにもある。
【0008】この目的を達成するために、本発明の特徴
は、圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器および蒸発器を
介して循環させる冷凍装置と、圧縮機を駆動する電動モ
ータと、蒸発器を収容するとともに食品を保存するため
のショーケースとを備えた冷蔵ショーケース装置におい
て、蒸発器に供給される冷媒の圧力を所定の低圧力に保
つ圧力調整手段と、ショーケース内の温度を検出するシ
ョーケース内温度センサと、ショーケース内温度センサ
によって検出されたショーケース内の温度に応じて電動
モータの回転速度を制御して、同ショーケース内の温度
を所定の冷蔵温度に保つようにする第1モータ制御手段
とを設けたことにある。
【0009】この場合、圧縮機および凝縮器をショーケ
ース外に配置するとともに、蒸発器の少なくとも一部を
ショーケース内の上部に配置し、前記ショーケース内を
自然対流方式による熱交換を用いて冷却するようにする
とよい。
【0010】また、この場合、圧力調整手段を、凝縮器
および蒸発器の間に介装されて同介装位置の下流側の冷
媒圧力に応じて開度が変更制御される定圧膨張弁で構成
するとよい。さらに、圧力調整手段を、凝縮器および蒸
発器の間に介装されて開度が電気的に変更制御される可
変制御弁と、可変制御弁の下流側の冷媒圧力を検出する
圧力センサと、圧力センサによって検出された冷媒圧力
に応じて可変制御弁の開度を制御して、蒸発器に供給さ
れる冷媒の圧力を所定の低圧力に保つようにする開度制
御手段とで構成してもよい。
【0011】この本発明の特徴においては、圧力調整手
段が蒸発器に供給される冷媒の圧力を所定の低圧力に保
つので、蒸発器における冷媒の蒸発温度すなわち蒸発器
の温度が常に一定に保たれる。また、第1モータ制御手
段が、ショーケース内の温度に応じて電動モータの回転
速度を制御することにより、圧縮機による冷媒の吐出量
を可変制御して、同ショーケース内の温度を所定の冷蔵
温度に保つので、ショーケースの置かれた環境温度が変
化しても、蒸発器の温度を一定に保った状態で、ショー
ケース内の温度が一定に保たれる。
【0012】したがって、無風状態で、蒸発器およびシ
ョーケース内の温度をほぼ一定に保つことができる。そ
して、蒸発器およびショーケース内の各温度の設定によ
り、蒸発器とショーケース内の温度差を所定温度差以内
(例えば、8度以内)になるようにすれば、ショーケー
ス内の湿度をある程度高く保つことができる。その結
果、前記本発明の特徴によれば、食品の鮮度を良好に保
つことができるようになる。
【0013】また、本発明の他の特徴は、圧力調整手段
によって保たれる冷媒の所定の低圧力を、蒸発器におけ
る冷媒の蒸発温度が−4℃以上かつ−1℃以下の所定温
度に保たれる圧力値に設定するとよい。好ましくは、蒸
発器における冷媒の蒸発温度を−3℃以上かつ−2℃以
下の所定温度に保たれる圧力値に設定するとよい。な
お、蒸発器における冷媒の蒸発温度と、圧力調整手段に
よって設定される冷媒の所定の低圧力との関係は、冷媒
の種類に依存するが、一定の関係を有する。例えば、冷
媒としてR134aを用いると、−4℃、−3℃、−2
℃および−1℃の冷媒蒸発温度は、この順に0.15メ
ガパスカルゲージ圧、0.16メガパスカルゲージ圧、
0.17メガパスカルゲージ圧および0.18メガパス
カルゲージ圧の冷媒圧力にそれぞれ対応する。
【0014】これによれば、ショーケース内に配置され
た蒸発器には霜が付着するので、ショーケース内が冷え
ている印象を視覚的に与える効果をもたらす。
【0015】また、第1モータ制御手段によって制御さ
れるショーケース内の所定の冷蔵温度を、蒸発器におけ
る冷媒の蒸発温度よりも8度以内の高い温度に設定する
とよい。絶対的には、ショーケース内の所定の冷蔵温度
を4℃以上かつ7度以下に設定するとよい。より好まし
くは、4.5℃以上かつ5度以下に設定するとよい。
【0016】これによれば、ショーケース内に収容した
生鮮食品の鮮度を良好に保つことができる。
【0017】また、本発明の他の特徴は、前記蒸発器に
供給される冷媒の圧力を所定の低圧力に保つ圧力調整手
段に代えて、凝縮器および蒸発器の間に介装されて開度
が電気的に変更制御される可変制御弁と、可変制御弁の
下流側の冷媒温度を検出する冷媒温度センサと、冷媒温
度センサによって検出された冷媒温度に応じて可変制御
弁の開度を制御して、蒸発器に供給される冷媒の温度を
所定の低温度に保つようにする開度制御手段とを備えた
ことにある。この場合、冷媒温度センサを、可変制御弁
と蒸発器とを接続するパイプ、または蒸発器における冷
媒の吸入口近傍に設けるようにするとよい。
【0018】これによっても、無風状態で、蒸発器およ
びショーケース内の温度をほぼ一定に保つことができ
る。そして、蒸発器およびショーケース内の各温度の設
定により、蒸発器とショーケース内の温度差を所定温度
差以内(例えば、8度以内)になるようにすれば、ショ
ーケース内の湿度をある程度高く保つことができる。そ
の結果、この本発明の他の特徴によっても、食品の鮮度
を良好に保つことができるようになる。
【0019】また、この場合にも、開度制御手段によっ
て制御されて蒸発器に供給される冷媒の所定の低温度
を、−4℃以上かつ−1℃以下の所定温度値に設定する
とよい。好ましくは、蒸発器における冷媒の蒸発温度を
−3℃以上かつ−2℃以下の所定温度値に設定するとよ
い。
【0020】これによれば、ショーケース内に配置され
た蒸発器には霜が付着するので、ショーケース内が冷え
ている印象を視覚的に与える効果をもたらす。
【0021】さらに、この場合も、第1モータ制御手段
によって制御されるショーケース内の所定の冷蔵温度
を、蒸発器に供給される冷媒の所定の低温度よりも8度
以内の高い温度に設定するよい。絶対的には、ショーケ
ース内の所定の冷蔵温度を4℃以上かつ7度以下に設定
するとよい。より好ましくは、4.5℃以上かつ5度以
下に設定するとよい。
【0022】これによれば、ショーケース内に収容した
生鮮食品の鮮度を良好に保つことができる。
【0023】また、本発明の他の特徴は、前記のような
冷蔵ショーケース装置において、さらに、蒸発器の一部
の温度を検出する蒸発器温度センサと、蒸発器温度セン
サによって検出された蒸発器温度に応じて、第1モータ
制御手段による制御よりも優先的に電動モータの回転速
度を制御して、前記蒸発器の一部の温度が−4℃以上か
つ−1℃以下の所定温度に保たれるようにする第2モー
タ制御手段とを設けたことにある。好ましくは、前記蒸
発器の一部の温度が−3℃以上かつ−2℃以下の所定温
度に保たれるようにするとよい。
【0024】これによれば、蒸発器の一部の温度が必ず
−4℃以上かつ−1℃以下(または−3℃以上かつ−2
℃以下)の所定温度に保たれるので、霜が確実に蒸発器
に付着するとともに、蒸発器に付着した霜が融けること
が確実に防止される。
【0025】また、本発明の他の特徴は、前記のような
冷蔵ショーケース装置において、さらに、ショーケース
内の上部に設けた蒸発器の部分のうち、冷媒入力端から
遠い側の一部を少なくともショーケースの前面側から見
えないようにしたことにある。
【0026】前述のように、蒸発器に供給される冷媒の
圧力を一定に保ち(温度を一定に保つことと等価)、か
つ電動モータの回転速度を制御してショーケース内の温
度を一定に保っている条件下で、冷凍装置の冷却能力を
高めるためには蒸発器の外表面の面積を大きくしておく
必要がある。そして、蒸発器の外表面の面積を大きくす
るために、蒸発器の長さを長くすると、冷媒の入力端か
ら遠い位置にある蒸発器内の冷媒は既にすべて蒸発し終
えている場合が生ずる。この場合、冷媒の入力端から遠
い位置にある蒸発器の外表面の温度は高くなるので、同
外表面には霜が付着しなくなる。このような場合でも、
前記本発明の他の特徴のように、冷媒入力端から遠い側
の一部を少なくともショーケースの前面側から見えない
ようにしておけば、ショーケースの前面側から見える位
置の蒸発器の外表面に、常に霜を付着させておくことが
でき、霜による前記視覚的効果を享受することができ
る。
【0027】この場合、さらに、ショーケースの前面側
から見える位置であって冷媒入力端から最も遠い位置に
おける蒸発器の温度を検出する蒸発器温度センサと、蒸
発器温度センサによって検出された蒸発器温度に応じ
て、第1モータ制御手段による制御よりも優先的に電動
モータの回転速度を制御して、ショーケースの前面側か
ら見える位置であって冷媒入力端から最も遠い位置にお
ける蒸発器の温度が−4℃以上かつ−1℃以下の所定温
度に保たれるようにする第2モータ制御手段とを設ける
とよい。この場合も、好ましくは、前記蒸発器の一部の
温度が−3℃以上かつ−2℃以下の所定温度に保たれる
ようにするとよい。
【0028】これによれば、ショーケースの前面側から
見える位置にある蒸発器内の冷媒の温度は必ず−4℃以
上かつ−1℃以下(または−3℃以上かつ−2℃以下)
の所定温度に保たれるので、同位置の蒸発器の外表面に
は霜が付着するとともに、同付着した霜が融けることは
ない。このため、霜による前記視覚的効果が確実に享受
されるようになる。
【0029】また、本発明の他の特徴は、ショーケース
を後面側から食品を出し入れ可能に構成し、ショーケー
スの後面と蒸発器との間に、後面側から侵入する外気が
蒸発器に直接当たらないようにするための仕切り壁を設
けたことにある。
【0030】このようなショーケースの後面を開いて食
品の出し入れを行なう場合、水分を多く含んだ外気が後
面側から侵入する。すなわち、ショーケース内の冷気は
下部から外部に流れ出て、水分を多く含んだ外気はショ
ーケースの上部に流れ込む。この場合、仕切り板がなけ
れば、この水分を多く含んだ空気は、蒸発器におけるシ
ョーケースの後面側に位置する表面の一部のみに直接当
たり、同一部には多くの霜が付着し、蒸発器におけるシ
ョーケースの前面側の表面には霜が付着し難い状態とな
る。これに対し、本発明の他の特徴によれば、仕切り壁
のために、水分を多く含んだ外気は、蒸発器におけるシ
ョーケースの後面側に位置する表面の一部のみに直接当
たることなく、蒸発器の表面全体に間接的かつ均等に当
たることになる。したがって、蒸発器におけるショーケ
ースの正面側の表面にも霜を充分に付着させることがで
き、霜による前記視覚的効果が増す。
【0031】また、本発明の他の特徴は、前記のような
冷蔵ショーケース装置において、さらに、圧縮機の吐出
口と吸入口とをバイパスするバイパス路を設け、同圧縮
機から凝縮器へ供給される冷媒の量を調整可能にしたこ
とにある。
【0032】一般的に、電動モータおよび圧縮機による
冷媒の吐出能力すなわち冷凍装置の冷却能力の可変幅は
有限であるので、冷蔵ショーケース装置の使用および設
置の環境が変化する場合には、同環境の変化に適応させ
て蒸発器およびショーケース内の温度を一定に制御する
ことには限界がある。しかし、バイパス路によって圧縮
機から凝縮器へ供給される冷媒の量を調整可能にしてお
けば、前記冷凍装置の冷却能力をシフトさせることがで
き、同冷却能力の可変幅を実質的に広くできる。言い換
えれば、冷凍装置の冷却能力の下限を予め高く設定して
おいて、前記バイパス路に流れる冷媒の量の調整によ
り、冷蔵ショーケース装置をその使用および設置に応じ
た種々の環境に適応させて、上述したショーケース内を
一定温度かつ高湿度に保った制御が可能になる。
【0033】また、本発明の他の特徴は、さらに、前記
のような冷蔵ショーケース装置において、圧縮機の吐出
口と吸入口とをバイパスするバイパス路と、バイパス路
内に介装されて冷媒の流量を変更可能とする流量変更手
段とを設けたことにある。
【0034】これによれば、流量変更手段を制御するこ
とにより、前述の場合と同様に、冷蔵ショーケース装置
をその使用および設置に応じた種々の環境に適応させ
て、上述したショーケース内を一定温度かつ高湿度に保
った制御が可能になる。
【0035】この場合,例えば、冷凍装置の運転開始時
に、バイパスされる冷媒の流量が減少する側に流量変更
手段を制御して、同冷凍装置の運転初期において圧縮機
から凝縮器に多量の冷媒が供給されるようにする初期制
御手段を設けるとよい。
【0036】これによれば、冷蔵ショーケース装置を使
用する前に、ショーケース内を急激に冷却できて、いわ
ゆる冷蔵ショーケース装置のプルダウン運転が可能とな
って、冷蔵ショーケース装置の使い勝手が良好になる。
【0037】
【発明の実施の形態】a.第1実施形態 以下、本発明の第1実施形態について説明すると、図1
は同第1実施形態に係る冷蔵ショーケース装置の外観斜
視図である。図2は、同冷蔵ショーケース装置の冷凍装
置部分を取り出して示す外観斜視図である。
【0038】この冷蔵ショーケース装置は、内部に密閉
された冷蔵陳列室を形成したショーケース10を有す
る。ショーケース10は、断熱材で横長に形成した底板
11と、同底板11の両側に立設された断熱性の一対の
側板12,13と、上面及び前面を覆う透明のガラス板
14と、後面に設けた透明のガラス製の引き戸15とに
より構成されている。引き戸15は、図示しないシール
部材により周囲が密封され、内部の冷気が漏出しないよ
うになっている。
【0039】ショーケース10内には、後述の冷凍装置
の一部を形成する第1および第2蒸発器21,22が収
容されている。第1蒸発器21は、比較的太いパイプで
U字状に横長に形成され、ショーケース10内の上部に
配置されている。第1蒸発器21の両基端部は、側板1
3を貫通して同側板13によって固定されている。な
お、第1蒸発器21が長い場合には、適宜位置にて、図
示しないショーケース10のステーなどに懸架させるよ
うにするとよい。第2蒸発器22は、比較的細いパイプ
で複数回折り返して構成され、底板11の上方に設けた
伝熱性の高い金属製の敷き板16の下面に配置されてい
る。第2蒸発器22の両基端部も、側板13を貫通して
いる。
【0040】ショーケース10の側方には、不透明な材
料で構成した機械室ケース30によって形成した機械室
が設けられている。機械室内には、第1および第2蒸発
器21,22と共に冷凍装置を構成する圧縮機23、凝
縮器24、ドライヤ25および定圧膨張弁26が収容さ
れている。これらの圧縮機23、凝縮器24、ドライヤ
25、定圧膨張弁26、第1蒸発器21および第2蒸発
器22は、この順にパイプを介してそれぞれ接続され
て、冷媒がこの冷凍装置内を循環するようになってい
る。図3は、このような冷凍装置をブロック線図により
示している。
【0041】圧縮機23は、図2において隠れた位置に
ある電動モータ27により回転駆動されて、高温高圧の
冷媒ガスを吐出する。この電動モータ27は速度制御さ
れるもので、例えば直流ブラシレスモータを利用でき
る。凝縮器24は、圧縮機23から吐出された高温高圧
の冷媒ガスを放熱液化して、ドライヤ25を介して定圧
膨張弁26に供給する。凝縮器24は、それに付設され
た冷却ファン28により強制冷却される。ドライヤ25
は、冷媒中の水分を除去するものである。定圧膨張弁2
6は、その下流側の冷媒圧力に応じて第1蒸発器21に
供給される冷媒圧力を自動的に所定の低圧力に保つ。具
体的には、その下流側の冷媒圧力が低くなると弁開度を
大きくし同下流側の冷媒圧力を上昇させ、その下流側の
冷媒圧力が高くなると弁開度を小さくして同下流側の冷
媒圧力を下降させる。
【0042】第1および第2蒸発器21,22は、供給
された冷媒を蒸発させて周囲の空気から熱を奪うもので
ある。この場合、第1蒸発器21にて蒸発し得なかった
冷媒は第2蒸発器22に至り、第2蒸発器22にて蒸発
する。第1および第2蒸発器21,22にて蒸発して気
体になった冷媒は、圧縮機23に戻り、再び圧縮されて
高温高圧の冷媒となり、ふたたび凝縮器24に供給され
る。これにより、ショーケース10内は、主に第1蒸発
器21によって冷却されるとともに、第2蒸発器22に
よって副次的に冷却される。この場合、第1蒸発器21
によって冷却された空気は自然対流によって下方に移動
し、この下方への移動時に温度が上昇して、温度上昇し
た空気は上方へ移動する。その結果、ショーケース10
内は、自然対流方式による熱交換を用いて冷却される。
【0043】次に、電動モータ27を制御する電気制御
装置について説明する。電気制御装置は、ショーケース
内温度センサ41、コントローラ42およびインバータ
回路43からなる。ショーケース内温度センサ41は、
ショーケース10内の温度Trを検出してコントローラ
42に出力するもので、図1に示すように冷蔵陳列室の
中央部分に設けるとよい。ただし、食品の保存に邪魔に
なることを考慮すると、側板13の中央位置に添着する
ようにしてもよい。このようにショーケース内温度セン
サ41を陳列室中央部に設けない場合には、実験などに
よるデータを用い、ショーケース内温度センサ41によ
る検出温度Trを補正するようにするとよい。
【0044】コントローラ42は、CPU、ROM、R
AMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品
とするもので、インバータ回路43を介して電動モータ
27の回転速度を制御することにより、ショーケース1
0内の温度を一定に保つように制御するものである。イ
ンバータ回路43は、コントローラ42により制御され
て、電動モータ27への供給電力を制御することによ
り、電動モータ27の回転速度を制御する。
【0045】このように構成した冷蔵ショーケース装置
においては、電動モータ27を回転させることにより圧
縮機23を作動させると、この圧縮機23の作動によ
り、冷媒が凝縮器24、ドライヤ25、定圧膨張弁2
6、第1蒸発器21および第2蒸発器22からなる冷凍
装置を循環する。この冷媒の循環により、第1および第
2蒸発器21,22が、ショーケース10内の空気を自
然対流方式の熱交換により冷却する。
【0046】この冷媒の循環時には、定圧膨張弁26
が、その下流側の冷媒圧力が低くなると弁開度を大きく
して同下流側の冷媒圧力を上昇させ、その下流側の冷媒
圧力が高くなると弁開度を小さくして同下流側の冷媒圧
力を低下させる。これにより、第1蒸発器21に供給さ
れる冷媒圧力が自動的に所定の低圧力に保たれる。この
冷媒圧力を所定の低圧力に保つことは、第1蒸発器21
の入口部における冷媒温度を所定の低温度に維持するこ
とと等価である。すなわち、この冷媒圧力と冷媒温度と
の関係は、冷媒の種類によって異なるが、常に一定の関
係にある。本実施形態においては、冷媒としてR134
aを用いており、定圧膨張弁26は、その下流の冷媒圧
力を0.16メガパスカルゲージ圧に保つように調整さ
れており、その結果、蒸発器21の入口部における冷媒
温度は−3℃に保たれる。
【0047】一方、ショーケース内温度センサ41は、
ショーケース10内の温度Trを検出して、コントロー
ラ42に供給する。コントローラ42は、インバータ回
路43との協働により、この検出温度Trを用いてショ
ーケース10内の温度が所定の低温度Tro(例えば、5
℃)に保たれるようにフィードバック制御する。すなわ
ち、検出温度Trが所定の低温度Troよりも高くなれ
ば、電動モータ27の回転速度を高めて圧縮機23から
の冷媒の吐出流量を増加させることにより冷凍装置の冷
却能力を高めて、ショーケース10内の温度を下降させ
る。逆に、検出温度Trが所定の低温度Troよりも低くな
れば、電動モータ27の回転速度を低くして圧縮機23
からの冷媒の吐出流量を減少させることにより冷凍装置
の冷却能力を低下させて、ショーケース10内の温度を
上昇させる。なお、この電動モータ27の制御は連続し
て行なわれ、同電動モータ27は常に作動している。
【0048】上記説明のように、この冷蔵ショーケース
装置においては、蒸発器21に供給される冷媒の温度、
言い換えれば冷媒の蒸発温度は、常に所定の低温度(本
実施形態では、−3℃)に保たれる。したがって、ショ
ーケース10内に配置された蒸発器21には霜が付着す
るので、ショーケース内が冷えている印象を視覚的に与
える効果をもたらす。
【0049】また、ショーケース10内の温度も、所定
の低温度(本実施形態では、5℃)に常に保たれる。こ
のように、蒸発器21における冷媒の蒸発温度およびシ
ョーケース10内の温度を一定に保つこと、および自然
対流方式により無風状態下で生鮮食品を冷却することに
より、生鮮食品の鮮度が良好に保たれる。また、蒸発器
21の蒸発器温度(冷媒の蒸発温度に等しい)と、ショ
ーケース10内の温度との温度差は、8度という低い値
に保たれているので、ショーケース10内の湿度もある
程度高く保たれる。この湿度の維持により、生鮮食品か
らの水分の蒸発を防ぐことができ、生鮮食品の鮮度をよ
り良好に保つことができるようになる。
【0050】このショーケース10内の温度と蒸発器温
度との組合せに対するショーケース10内の湿度の関係
を、下記表1に示す。これによれば、上記制御により、
ショーケース10内の湿度が55%に維持されることが
理解できる。
【0051】
【表1】
【0052】また、上記第1実施形態では、ショーケー
ス10内の冷蔵温度および蒸発器温度をそれぞれ5℃お
よび−3度に保つようにしたが、各種実験および上記表
1から、ショーケース10内の冷蔵温度を4℃以上かつ
7度以下に設定すれば、生鮮食品をある程度良好な鮮度
に保つことができることが確認されている。また、より
好ましくは、前記冷蔵温度を4.5℃以上かつ5度以下
に設定するとよい。また、蒸発器温度(冷媒の蒸発温
度)に関しても、−4℃以上かつ−1℃以下の所定温度
に保たれるようにすれば、生鮮食品をある程度良好な鮮
度に保つとともに蒸発器21に霜を付着させることがで
きることが確認されている。また、より好ましくは、蒸
発器温度を−3℃以上かつ−2℃以下の所定温度に保た
れるようにするとよい。そして、蒸発器温度と冷蔵温度
との温度差を8度以内とすれば、ショーケース10内の
湿度をある程度高く保って生鮮食品の鮮度が良好に保た
れる。
【0053】なお、冷媒としてR134aを用いれば、
前述した蒸発器温度−4℃、−3℃、−2℃および−1
℃は、この順に定圧膨張弁26の下流の冷媒圧力0.1
5メガパスカルゲージ圧、0.16メガパスカルゲージ
圧、0.17メガパスカルゲージ圧および0.18メガ
パスカルゲージ圧にそれぞれ対応する。したがって、前
記蒸発器温度を−4℃、−3℃、−2℃および−1℃に
保つためには、冷媒としてR134aを用いたとして、
定圧膨張弁26を調整して、その下流の冷媒圧力がそれ
ぞれ0.15メガパスカルゲージ圧、0.16メガパス
カルゲージ圧、0.17メガパスカルゲージ圧および
0.18メガパスカルゲージ圧になるようにすればよ
い。
【0054】b.第2実施形態 次に、本発明に係る冷蔵ショーケース装置の第2実施形
態について説明する。この第2実施形態においては、図
4に示すように、上記第1実施形態の定圧膨張弁26に
代えて、ドライヤ25と第1蒸発器21との間に、電気
的に開度の変更制御される可変制御弁としての電磁弁2
9が配置されている。また、この第2実施形態において
は、電磁弁29の下流の冷媒圧力を検出する圧力センサ
44が設けられている。さらに、コントローラ42は、
ショーケース内温度センサ41によって検出されたショ
ーケース内温度Trに加えて、圧力センサ44によって
検出された冷媒圧力Pvも入力して、図5に示すプログ
ラムの実行により電動モータ27および電磁弁29を制
御するようになっている。他の点については、上記第1
実施形態の場合と同じであり、同一符号を付してその説
明を省略する。
【0055】このように構成した第2実施形態において
は、この冷蔵ショーケース装置の運転開始が指示される
と、コントローラ42は、図5のプログラムをステップ
S10にて開始し、ステップS12,S14の処理を繰
返し実行する。ステップS12においては、圧力センサ
44からの検出冷媒圧力Pvを入力して、同検出冷媒圧
力Pvと所定の低圧力Pvo(例えば、0.16メガパス
カルゲージ圧)との圧力差Pv−Pvoを用いて、電磁弁
29の下流の冷媒圧力すなわち第1蒸発器21に供給さ
れる冷媒圧力が前記所定の低圧力Pvoに保たれるよう
に、電磁弁29の開度をフィードバック制御する。
【0056】具体的には、検出冷媒圧力Pvが所定の低
圧力Pvoよりも低ければ、電磁弁29の開度を大きくし
て電磁弁29の下流の冷媒圧力を上昇させる。逆に、検
出冷媒圧力Pvが所定の低圧力Pvoよりも高ければ、電
磁弁29の開度を小さくして電磁弁29の下流の冷媒圧
力を下降させる。これにより、電磁弁29の下流側の冷
媒圧力すなわち第1蒸発器21に供給される冷媒圧力
は、所定の低圧力に保たれる。その結果、上記第1実施
形態の場合と同様に、第1蒸発器21の入口部における
冷媒温度は−3℃に保たれる。
【0057】ステップS14においては、コントローラ
42がショーケース内温度センサ41からの検出温度T
rを入力して、同検出温度Trと所定の低温度Tro(例え
ば、5℃)との温度差Tr−Troを用いて、インバータ
回路43を介して電動モータ27の回転速度を制御し
て、ショーケース10の温度が所定の低温度Troに保
つ。なお、この制御は、上記第1実施形態の場合と同じ
である。
【0058】これにより、蒸発器21に供給される冷媒
の温度(すなわち冷媒の蒸発温度)は常に所定の低温度
(本例えば、−3℃)に保たれるとともに、ショーケー
ス10内の温度も所定の低温度(例えば、5℃)に常に
保たれる。したがって、この第2実施形態においても、
上記第1実施形態の場合と同様な効果が期待される。
【0059】また、この第2実施形態においても、ショ
ーケース10内の冷蔵温度が4℃以上かつ7度以下(よ
り好ましくは、前記冷蔵温度を4.5℃以上かつ5度以
下)の所定温度に保たれるように制御してもよい。ま
た、蒸発器温度(冷媒の蒸発温度)に関しても、−4℃
以上かつ−1℃以下(より好ましくは、蒸発器温度を−
3℃以上かつ−2℃以下)の所定温度に保たれるように
制御してもよい。そして、これらの場合も、蒸発器温度
とショーケース内の冷蔵温度との差を8度以内に保つよ
うにするとよい。
【0060】c.第3実施形態 次に、本発明に係る冷蔵ショーケース装置の第3実施形
態について説明する。この第3実施形態においては、図
4に破線で示すように、上記第2実施形態の圧力センサ
44に代えて、冷媒温度センサ45が設けれている。こ
の冷媒温度センサ21は、電磁弁29の下流の冷媒温度
すなわち第1蒸発器21に流入する冷媒温度Tvを検出
するもので、電磁弁29の下流側のパイプまたは第1蒸
発器21の入力端部に組み付けられる。そして、コント
ローラ42は、ショーケース内温度センサ41によって
検出されたショーケース内温度Trに加えて、冷媒温度
センサ45によって検出された冷媒温度Tvも入力し
て、図6に示すプログラムの実行により電動モータ27
および電磁弁29を制御するようになっている。他の点
については、上記第2実施形態の場合と同じであり、同
一符号を付してその説明を省略する。
【0061】このように構成した第2実施形態において
は、この冷蔵ショーケース装置の運転開始が指示される
と、コントローラ42は、図6のプログラムをステップ
S10にて開始し、ステップS16,S14の処理を繰
返し実行する。ステップS16においては、冷媒温度セ
ンサ45からの検出冷媒温度Tvを入力して、同検出冷
媒温度Tvと所定の低温度Tvo(例えば、−3℃)との
温度差Tv−Tvoを用いて、電磁弁29の下流の冷媒温
度すなわち第1蒸発器21に供給される冷媒温度が前記
所定の低温度Tvoに保たれるように、電磁弁29の開度
をフィードバック制御する。
【0062】具体的には、検出冷媒温度Tvが所定の低
温度Tvoよりも低ければ、電磁弁29の開度を大きくし
て電磁弁29の下流の冷媒温度を上昇させる。逆に、検
出冷媒温度Tvが所定の低温度Tvoよりも高ければ、電
磁弁29の開度を小さくして電磁弁29の下流の冷媒温
度を低下させる。これにより、電磁弁29の下流側の冷
媒温度すなわち第1蒸発器21に供給される冷媒温度
は、所定の低温度(例えば、−3℃)に保たれる。その
結果、上記第1実施形態の場合と同様に、蒸発器21の
入口部における冷媒温度は−3℃に保たれる。
【0063】また、ステップS14においては、上記第
1および第2実施形態の場合と同様に、ショーケース1
0内の温度を所定の低温度Troに保つ。これにより、蒸
発器21に供給される冷媒の温度(すなわち冷媒の蒸発
温度)は常に所定の低温度(例えば、−3℃)に保たれ
るとともに、ショーケース10内の温度も所定の低温度
(例えば、5℃)に常に保たれる。したがって、この第
3実施形態においても、上記第1実施形態および第2実
施形態の場合と同様な効果が期待される。
【0064】また、この第3実施形態においても、ショ
ーケース10内の冷蔵温度が4℃以上かつ7度以下(よ
り好ましくは、前記冷蔵温度を4.5℃以上かつ5度以
下)の所定温度に保たれるように制御してもよい。ま
た、蒸発器温度(冷媒の蒸発温度)に関しても、−4℃
以上かつ−1℃以下(より好ましくは、蒸発器温度を−
3℃以上かつ−2℃以下)の所定温度に保たれるように
制御してもよい。そして、これらの場合も、蒸発器温度
とショーケース内の冷蔵温度との差を8度以内に保つよ
うにするとよい。
【0065】d.第4実施形態 次に、本発明に係る冷蔵ショーケース装置の第4実施形
態について説明する。この第4実施形態は、上記第1実
施形態に係る冷蔵ショーケース装置を変形したものであ
る。この第4実施形態においては、図7および図8に示
すように、冷蔵陳列室の上部に設けた第1蒸発器21
は、前後に配置した一対のU字状のパイプを直列に連続
させて構成されている。そして、第1蒸発器21は、シ
ョーケース10の前面側に位置するU字状部分を前面か
ら見えるようにした状態で、ショーケース10の後面側
に位置するU字状部分を不透明かつ断面鉤状に形成した
シールドケース(目隠しケース)17内に収容して前面
から見えない状態にしてある。
【0066】ショーケース10の後面側に位置する第1
蒸発器21のU字状部分(シールドケース17内に配設
された部分)の入口側近傍には、蒸発器温度センサ46
が設けられている。この蒸発器温度センサ46は、ショ
ーケース10の前面側から見える位置であって冷媒入力
端から最も遠い位置における第1蒸発器21の温度Te
を検出するもので、この検出蒸発器温度Teは、図9に
示すようにコントローラ42に入力されている。コント
ローラ42は、図10に示すプログラムを実行すること
により、前記検出蒸発器温度Teおよびショーケース内
温度センサ41による検出ショーケース内温度Trに基
づいて電動モータ27の回転速度を制御する。他の構成
は上記第1実施形態と同じであり、同第1実施形態と同
一符号を付してその説明を省略する。
【0067】このように構成した第4実施形態において
は、冷蔵ショーケース装置の運転開始により、コントロ
ーラ42が図10に示すプログラムの実行をステップS
10にて開始する。このプログラムの実行開始後、ステ
ップS20にて蒸発器温度センサ46からの検出蒸発器
温度Teを入力して、ステップS20にて検出蒸発器温
度Teが所定の低温度Teo(例えば、−3℃)以下であ
るかを判定する。
【0068】検出蒸発器温度Teが所定の低温度Teo以
下であれば、ステップS20にて「Yes」と判定し
て、上述したステップS14の処理を実行する。このス
テップS14の処理においては、ショーケース内温度セ
ンサ41からの検出ショーケース内温度Trを入力し
て、同入力した検出ショーケース内温度Trと所定の低
温度Tro(例えば、5℃)との温度差Tr−Troを用い
て電動モータ27の回転速度をフィードバック制御し
て、ショーケース10内の温度を所定の低温度Troに保
つ。そして、検出蒸発器温度Teが所定の低温度Teo以
下である限り、ステップS20,S14の処理を繰返し
実行する。このとき、定圧膨張弁26の下流すなわち第
1蒸発器21に供給される冷媒温度は、上述したよう
に、定圧膨張弁26の作用によって所定の低温度(例え
ば、−3℃)に保たれている。
【0069】その結果、上記第1実施形態の場合と同様
に、第1蒸発器21に霜が付着した状態で、ショーケー
ス10内の温度は所定の低温度(例えば、5℃)かつ高
湿度に保たれて、生鮮食品は良好に冷蔵保存される。
【0070】一方、このような状態で、冷蔵ショーケー
ス装置の運転条件が変わり、検出蒸発器温度Teが所定
の低温度Teoよりも高くなると、コントローラ42は、
ステップS20にて「No」と判定して、ステップS2
2に進む。ステップS22においては、インバータ回路
43を介して電動モータ27の回転速度を所定量だけ増
加させる。すなわち、電動モータ27に供給される電力
を所定量だけ増加させる。この電動モータ27の回転速
度の増加制御により、圧縮機23からの冷媒の単位時間
あたりの吐出量が増加する。この冷媒吐出量の増加によ
り、第1および第2蒸発器21,22内の液状冷媒が存
在する長さが長くなる、すなわち第1および第2蒸発器
21,22内における冷媒の蒸発最終位置が後方まで移
動する。言い換えれば、第1および第2蒸発器21,2
2において、その入力端の位置から遠い位置まで温度が
低く保たれる。
【0071】前記ステップS22の処理後、コントロー
ラ42は、内蔵のタイマによる時間計測を用いて、前記
ステップS22による電動モータ27の回転速度の上昇
制御から所定時間(例えば、1分)が経過したかを判定
する。所定時間が経過するまでステップS24の処理を
実行し続け、所定時間が経過した時点で、ステップS2
0の処理に戻る。そして、ステップS20においては、
ふたたび検出蒸発器温度Teが所定の低温度Teo以下で
あるかを判定する。
【0072】前記ステップS22の電動モータ27の回
転速度の上昇制御によっても、検出蒸発器温度Teが所
定の低温度Teo以下にならない限り、ステップS20に
て「No」と判定され続けて、ステップS22,S24
の処理が繰返し実行される。これらのステップS22,
S24の処理により、電動モータ27の回転速度は順次
高められて、冷凍装置の冷却能力の増強が図られる。そ
して、検出蒸発器温度Teが所定の低温度Teo以下にな
れば、上述したステップS14の処理に戻る。
【0073】このような検出蒸発器温度Teが所定の低
温度Teoよりも高いときに、ステップS14の処理に優
先して実行されるステップS22の制御により、蒸発器
温度センサ46の組付け位置における第1蒸発器21の
温度は所定の低温度(例えば、−3℃)以下に保たれ
る。その結果、ショーケース10の前面側から見える位
置における第1蒸発器21の前面側U字状部分に付着し
た霜が融けることはない。このため、霜による視覚的効
果が確実に享受されるようになる。
【0074】また、この第4実施形態においても、ショ
ーケース10内の冷蔵温度が4℃以上かつ7度以下(よ
り好ましくは、前記冷蔵温度を4.5℃以上かつ5度以
下)の所定温度に保たれるように制御してもよい。ま
た、蒸発器温度(冷媒の蒸発温度)に関しても、−4℃
以上かつ−1℃以下(より好ましくは、蒸発器温度を−
3℃以上かつ−2℃以下)の所定温度に保たれるように
制御してもよい。そして、これらの場合も、蒸発器温度
とショーケース内の冷蔵温度との差を8度以内に保つよ
うにするとよい。
【0075】さらに、この第4実施形態においては、第
1蒸発器21に供給される冷媒温度の制御のために、上
記第1実施形態と同様な定圧膨張弁26を採用した。し
かし、この第4実施形態においても、上述した第2実施
形態のように、定圧膨張弁26による制御に代えて、電
磁弁29の開度を同電磁弁29の下流の冷媒圧力Pvに
応じて制御する方法を採用することもできる。また、上
述した第3実施形態のように、定圧膨張弁26による制
御に代えて、電磁弁29の開度を同電磁弁29の下流の
冷媒温度Tvに応じて制御する方法を採用することもで
きる。
【0076】また、この第4実施形態においては、シー
ルドケース17によりショーケース10の後面側の第1
蒸発器21の一つのU字状部分を隠すようにしたが、シ
ールドケース17の前後位置をずらして第1蒸発器21
の冷媒流出側の適宜部分を隠すようにすればよい。この
場合も、蒸発器温度センサ46は、第1蒸発器21の隠
された部分の冷媒流入側部分に設けるようにする。ま
た、第1蒸発器21においても、さらに多くのU字状部
分を直列接続したものでもよい。
【0077】e.第5実施形態 次に、本発明に係る冷蔵ショーケース装置の第5実施形
態について説明する。この第5実施形態は、図12に示
すように、上記第4実施形態またはその変形例をさらに
変形したものであり、圧縮機23の吐出口と吸入口とを
バイパスするバイパス路にキャピラリーチューブ51が
介装されている。このキャピラリーチューブ51は、圧
縮機23から凝縮器24へ供給される冷媒の量を調整可
能にしたことにある。他の構成は、上記第4実施形態ま
たはその変形例と同じである。
【0078】電動モータ27および圧縮機23による冷
媒の吐出能力すなわち冷凍装置の冷却能力の可変幅は有
限であるので、冷蔵ショーケース装置の使用および設置
の環境が変化する場合には、同環境に適応させて第1蒸
発器21およびショーケース10内の温度を一定に制御
することには限界がある。しかし、バイパス路によって
圧縮機23から凝縮器24へ供給される冷媒の量を調整
可能にしておけば、この冷凍装置の冷却能力をシフトさ
せることができ、同冷却能力の可変幅を実質的に広くで
きる。言い換えれば、冷凍装置の冷却能力の下限を予め
高く設定しておいて、前記バイパス路による冷媒の量の
調整により、冷蔵ショーケース装置をその使用および設
置の種々の環境に適応させて、上述したショーケース内
を一定温度かつ高湿度に保った制御が可能になる。
【0079】f.第6実施形態 次に、本発明に係る冷蔵ショーケース装置の第6実施形
態について説明する。この第6実施形態は、図13およ
び図14に示すように、上記第5実施形態に係る冷蔵シ
ョーケース装置に、キャピラリーチューブ51を介装し
たバイパス路にさらに電磁切換え弁52を介装させたも
のである。この電磁切換え弁52は、非通電状態で図1
4のように開状態にあるとともに、通電により図14の
状態から閉状態に切換えられるもので、バイパス路を流
れる冷媒の流量を変更可能とする流量変更手段を構成し
ている。そして、この電磁切換え弁52は、図16のプ
ログラムにより切換え制御されるようになっている。他
の構成は、上記第5実施形態と同様である。
【0080】このように構成した第6実施形態に係る冷
蔵ショーケース装置においては、図示しない運転開始ス
イッチの投入によって運転開始が指示されると、コント
ローラ42は図15のステップS10にてプログラムの
実行を開始する。このプログラムの実行開始後、コント
ローラ42はインバータ回路43を介して電動モータ2
7をその回転速度を最大にした状態または比較的高い回
転速度で回転させる。次に、コントローラ42は、ステ
ップS30にて電磁切換え弁52に通電して同電磁切換
え弁52を閉じる。これにより、圧縮機23から吐出さ
れた全ての冷媒は凝縮器24に供給される。このこと
は、本冷凍装置を最大冷却能力または比較的高い冷却能
力によって作動させることを意味し、その結果、ショー
ケース10内は急激に冷却され始める。これは、冷蔵シ
ョーケース装置の運転開始時には、ショーケース10内
の温度は外気温度に等しく極めて高いためであり、この
急冷により冷蔵ショーケース装置を早く利用可能とする
ことができる。以下、このような急冷をプルダウン運転
という。
【0081】前記ステップS34の処理後、コントロー
ラ42は、ショーケース内温度センサ41からの検出シ
ョーケース内温度Trを入力して、この検出ショーケー
ス内温度Trが所定温度Tr1(例えば、8℃)以下であ
るかを判定する。検出ショーケース内温度Trが所定温
度Tr1より高ければ、ステップS34にて「No」と判
定し続ける。したがって、検出ショーケース内温度Tr
が所定温度Tr1より高いときには、電磁切換え弁52が
閉状態に維持されて、冷蔵ショーケース装置はプルダウ
ン運転によってショーケース10内が急速に冷却され
る。なお、この所定の低温度Tr1は、冷蔵ショーケース
装置の定常運転状態で、ショーケース10内が保たれる
所定温度Troよりも若干高めに設定しておくとよい。
【0082】このプルダウン運転によりショーケース1
0内の温度が下がり、検出ショーケース内温度Trが所
定温度Tr1以下になると、コントローラ42は、ステッ
プS34にて「Yes」と判定してステップS36に進
む。ステップS36においては、コントローラ42は電
磁切換え弁52の通電を解除して、同電磁切換え弁52
を開状態に切換える。この電磁切換え弁52の開状態へ
の切換えにより、圧縮機23から吐出された冷媒の一部
は電磁切換え弁52およびキャピラリーチューブ51を
介して圧縮機23の吸入口に戻る。したがって、圧縮機
23から凝縮器24に供給される冷媒、すなわち冷凍装
置を循環する冷媒の流量が減少し、冷凍装置の冷却能力
は低下する。
【0083】前記ステップS36の処理後、コントロー
ラ42は、上記第4および第5実施形態の場合と同様な
ステップS20,S14,S22,S24の処理を実行
して、ショーケース10内の温度を所定の低温度(例え
ば、5℃)に保つとともに、第1蒸発器21に供給され
る冷媒温度を所定の低温度(例えば、−3℃)に保つ。
これにより、上記第4および第5実施形態と同様な効果
を奏する。
【0084】また、この第6実施形態によれば、プルダ
ウン運転により、冷蔵ショーケース装置を使用する前
に、ショーケース内を急激に冷却でき、冷蔵ショーケー
ス装置の使い勝手が良好になる。
【0085】なお、この第6実施形態においては、圧縮
機23のバイパス路に電磁切換え弁52を介装するよう
にしたが、この電磁切換え弁52に代えて、電気制御に
よって開度が連続的または段階的に切換えられる可変制
御弁を用いるようにしてもよい。これによれば、ショー
ケース10内の温度、ショーケース10外の温度、冷蔵
ショーケース装置の置かれた環境、冷蔵ショーケース装
置の能力に応じて可変制御弁の開度を制御することがで
き、種々の条件下における冷蔵ショーケース装置のより
良好な制御が可能となる。
【0086】g.その他の変形例 また、本発明の実施にあたっては、上記各実施形態およ
びその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的
を逸脱しない限りにおいて種々の変形も可能である。
【0087】例えば、上記第1〜第6実施形態に係る冷
蔵ショーケース装置において、図16(A)に示すよう
に、ショーケース10内にて、引き戸15と第1蒸発器
21(引き戸15に最も近い蒸発器)との間に、引き戸
15側(後面側)から侵入する外気が第1蒸発器21に
直接当たらないようにするための仕切り壁を構成する仕
切り板61を設けるとよい。この仕切り板61は、樹脂
により横長の長方形状に形成されており、長手方向の端
面にてガラス板14の天板部に固着されており、その下
端は第1蒸発器21よりも下方に位置している。なお、
必要に応じて、仕切り板61の左右両端面を側板12,
13に固着するようにしてもよい。
【0088】このように構成した変形例においては、食
品の出し入れを行うために引き戸15を開けると、水分
を多く含んだ外気が引き戸15側から侵入する。すなわ
ち、ショーケース10内の冷気は下部から外部に流れ出
て(図示矢印Aを参照)、水分の多く含んだ外気はショ
ーケース10の上部に流れ込む(図示矢印B)。このシ
ョーケース10内に流れ込んだ外気は、仕切り板61に
よって進行が妨げられ、外気が第1蒸発器21の表面の
一部のみに直接当たることはなく、第1蒸発器21の表
面全体に間接的かつ均等に当たる。したがって、水分を
多く含んだ外気が第1蒸発器21における引き戸15側
の表面だけに当たって、同第1蒸発器21の引き戸15
側の表面だけに霜が付着する状態を避けることができ
る。すなわち、ショーケース10の正面側を含む第1蒸
発器21の表面全体に均等に霜が付着する。したがっ
て、ショーケース10内が充分に冷やされている視覚的
効果を、充分に発揮させることができる。
【0089】また、前記長方形状の仕切り板61に代え
て、図16(B)に示すように、断面略L字型の長尺状の
仕切り板62を、その左右両端面で側板12,13に固
着することにより、ショーケース10内に設けるように
してもよい。この場合、仕切り板62の一方の平板部が
第1蒸発器21の上方にて水平に延設されるようにする
とともに、他方の平板部が引き戸15と第1蒸発器21
(引き戸15に最も近い蒸発器)との間に第1蒸発器2
1の下方まで垂直に延設されるようにして、外気が第1
蒸発器21に直接当たらないようにする。
【0090】また、前記長方形状の仕切り板61に代え
て、図16(C)に示すように、断面略コ字型の長尺状の
仕切り板63を、その左右両端面で側板12,13に固
着することにより、ショーケース10内に設けるように
してもよい。この場合、仕切り板63の平行な一対の平
板部で第1蒸発器21(引き戸15に最も近い蒸発器)
を前後から挟むようにするとともに、同一対の平板部を
連結する平板部を第1蒸発器21の上方に位置させる。
そして、前記一対の平板部の下端面を第1蒸発器21の
下方に位置させる。
【0091】また、これらの図16(B)(C)の仕切り板
62,63の各横方向適宜箇所にて、ガラス板14の天
井部に同仕切り板62,63を固定するようにしてもよ
い。これらによっても、前記図16(A)の場合と同様
に、水分を多く含んだ外気が第1蒸発器21に直接当た
らないようになるので、第1蒸発器21に間接的かつ均
等に霜を付着させることができる。
【0092】また、前記図16(A)(B)(C)のように仕
切り板61〜63をガラス板14または側板12,13
に固定するのに代えて、図17に示すように、仕切り板
(仕切り壁)64を引き戸15に最も近い第1蒸発器2
1に着脱可能に組付けるようにしてもよい。仕切り板6
4は、前記16(B)の仕切り板62と同様に略L字状に
形成された遮蔽部64aと、遮蔽部64aの長尺方向の
適宜箇所に一体的に円弧状に形成された把持部64bと
を備えている。この仕切り板64は、弾性変形可能な樹
脂で構成されていて、把持部64bにより第1蒸発器2
1に着脱可能に組み付けられるようになっている。
【0093】この変形例においても、前記図16(A)
(B)(C)の場合と同様に、水分を多く含んだ外気は、第
1蒸発器21に直接当たらないようになるので、特に前
面側に位置する第1蒸発器21に直接当たらないで同第
1蒸発器21の表面全体に間接的かつ均等に当たるよう
になるので、第1蒸発器21に均等に霜を付着させるこ
とができる。また、この変形例によれば、仕切り板64
を第1蒸発器21に組付けるだけでよいので、冷蔵ショ
ーケース装置の本体に特別に工夫を施すことなく、外気
の進路変更を簡単に実現できる。
【0094】また、図18に示すように、上部仕切り板
71と下部仕切り板72とで構成した仕切り板(仕切り
壁)70を用いることもできる。上部仕切り板71は断
面略コ字状の長尺に構成され、図示下方に位置する平板
部71aに第1蒸発器21に対応させた断面半円状の組
付け部71bを備えている。下部仕切り板72は断面略
L字状の長尺に構成され、図示上方に位置する平板部7
2aに第1蒸発器21に対応させた断面半円状の組付け
部72bを備えている。なお、これらの上部仕切り板7
1および下部仕切り板72は、不透明の樹脂によりそれ
ぞれ一体成形されている。そして、両仕切り板71,7
2は、各組み付け部71b,72bの両側にて、下部仕
切り板72の平板部72aの下面から侵入して、上部仕
切り板71の平板部71aを貫通する一対のねじ73,
74により第1蒸発器21に組み付けられている。
【0095】この変形例によっても、水分を多く含んだ
外気が第1蒸発器21に直接当たらないようになるとと
もに、冷蔵ショーケース装置の本体に特別に工夫を施す
ことなく仕切り板70を簡単に組み付けることができる
ので、前記図17の変形例の場合と同様な効果が期待さ
れる。また、この変形例においては、第1蒸発器21は
仕切り板70により隠されて見えない状態になるととも
に、水分を多く含んだ外気はショーケース10の前面側
に位置する第1蒸発器21に間接的かつ均等に当たるの
で、同前面側の第1蒸発器21にのみ均等に霜を付着さ
せることができる。
【0096】また、上記図16〜18の変形例における
仕切り板61〜64、70を横方向に連続して延設され
た一つの部材で構成してもよいが、適宜長さに分割して
複数の仕切り板61〜64,70を横方向に連結するよ
うにしてもよい。この場合、互いに隣り合う仕切り板6
1〜64,70を連結する端部において、隣り合う仕切
り板61〜64,70が前後に重なり合うようにして、
外気の通過する隙間が形成されないようにするとよい。
【0097】さらに、上記第1ないし第6実施形態にお
いては、機械室ケース30をショーケース10の側方に
設けるようにしたが、機械室ケース30をショーケース
10の下方または上方に設けるようにしてもよい。ま
た、本発明は、ショーケース10を横長に形成したもの
ばかりではなく、縦長、立方体など各種形状に形成した
冷蔵ショーケース装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1ないし第3実施形態に係る冷蔵
ショーケース装置の外観斜視図である。
【図2】 本発明の第1ないし第3実施形態に係る冷蔵
ショーケース装置の冷凍装置を取り出して示す外観斜視
図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る冷蔵ショーケー
ス装置の冷凍装置およびその電気制御装置のブロック線
図である。
【図4】 本発明の第2および第3実施形態に係る冷凍
装置およびその電気制御装置のブロック線図である。
【図5】 本発明の第2実施形態に係り、図4のコント
ローラによって実行されるプログラムのフローチャート
である。
【図6】 本発明の第3実施形態に係り、図4のコント
ローラによって実行されるプログラムのフローチャート
である。
【図7】 本発明の第4ないし第6実施形態に係る冷蔵
ショーケース装置の外観斜視図である。
【図8】 本発明の第4実施形態に係る冷蔵ショーケー
ス装置の冷凍装置を取り出して示す外観斜視図である。
【図9】 本発明の第4実施形態に係る冷凍装置および
その電気制御装置のブロック線図である。
【図10】 本発明の第4実施形態に係り、図9のコン
トローラによって実行されるプログラムのフローチャー
トである。
【図11】 本発明の第5実施形態に係る冷蔵ショーケ
ース装置の冷凍装置を取り出して示す外観斜視図であ
る。
【図12】 本発明の第5実施形態に係る冷凍装置およ
びその電気制御装置のブロック線図である。
【図13】 本発明の第6実施形態に係る冷蔵ショーケ
ース装置の冷凍装置を取り出して示す外観斜視図であ
る。
【図14】 本発明の第6実施形態に係る冷凍装置およ
びその電気制御装置のブロック線図である。
【図15】 本発明の第6実施形態に係り、図14のコ
ントローラによって実行されるプログラムのフローチャ
ートである。
【図16】 (A)〜(C)は、上記各実施形態の変形例に
係る冷蔵ショーケース装置の一部を破断して示す側断面
図である。
【図17】 上記各実施形態の他の変形例に係る冷蔵シ
ョーケース装置の一部を破断して示す側断面図である。
【図18】 上記各実施形態のさらに他の変形例に係る
冷蔵ショーケース装置の一部を破断して示す側断面図で
ある。
【符号の説明】
10…ショーケース、17…シールドケース、21…第
1蒸発器、22…第2蒸発器、23…圧縮機、24…凝
縮器、26…定圧膨張弁、27…電動モータ、29…可
変制御弁、30…機械室ケース、41…ショーケース内
温度センサ、42…コントローラ、43…インバータ回
路、44…圧力センサ、45…冷媒温度センサ、46…
蒸発器温度センサ、51…キャピラリーチューブ、52
…電磁切換え弁、61〜63,70…仕切り板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陶山 富夫 愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ 電機株式会社内 (72)発明者 東島 和賀夫 愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ 電機株式会社内 Fターム(参考) 3B110 AA04 BA06 3L045 AA02 BA01 CA02 DA02 LA06 MA02 MA09 NA01 PA02 PA03 PA04 PA05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器および
    蒸発器を介して循環させる冷凍装置と、前記圧縮機を駆
    動する電動モータと、前記蒸発器を収容するとともに食
    品を保存するためのショーケースとを備えた冷蔵ショー
    ケース装置において、 前記蒸発器に供給される冷媒の圧力を所定の低圧力に保
    つ圧力調整手段と、 前記ショーケース内の温度を検出するショーケース内温
    度センサと、 前記ショーケース内温度センサによって検出されたショ
    ーケース内の温度に応じて前記電動モータの回転速度を
    制御して、同ショーケース内の温度を所定の冷蔵温度に
    保つようにする第1モータ制御手段とを設けたことを特
    徴とする冷蔵ショーケース装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載した冷蔵ショーケース
    装置において、 前記圧力調整手段を、 前記凝縮器および蒸発器の間に介装されて同介装位置の
    下流側の冷媒圧力に応じて開度が変更制御される定圧膨
    張弁で構成した冷蔵ショーケース装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載した冷蔵ショーケース
    装置において、 前記圧力調整手段を、 前記凝縮器および蒸発器の間に介装されて開度が電気的
    に変更制御される可変制御弁と、 前記可変制御弁の下流側の冷媒圧力を検出する圧力セン
    サと、 前記圧力センサによって検出された冷媒圧力に応じて前
    記可変制御弁の開度を制御して、前記蒸発器に供給され
    る冷媒の圧力を所定の低圧力に保つようにする開度制御
    手段とで構成した冷蔵ショーケース装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1ないし3のうちのいずれか一
    つに記載した冷蔵ショーケース装置において、 前記圧力調整手段によって保たれる前記冷媒の所定の低
    圧力は、前記蒸発器における冷媒の蒸発温度が−4℃以
    上かつ−1℃以下の所定温度に保たれる圧力値に設定さ
    れていることを特徴とする冷蔵ショーケース装置。
  5. 【請求項5】前記請求項4に記載した冷蔵ショーケース
    装置において、 前記第1モータ制御手段によって制御される前記ショー
    ケース内の所定の冷蔵温度は、前記蒸発器における冷媒
    の蒸発温度よりも高くかつ同蒸発温度との差が8度以内
    である所定温度値に設定されている冷蔵ショーケース装
    置。
  6. 【請求項6】圧縮機から吐出された冷媒を凝縮器および
    蒸発器を介して循環させる冷凍装置と、前記圧縮機を駆
    動する電動モータと、前記蒸発器を収容するとともに食
    品を保存するためのショーケースとを備えた冷蔵ショー
    ケース装置において、 前記凝縮器および蒸発器の間に介装されて開度が電気的
    に変更制御される可変制御弁と、 前記可変制御弁の下流側の冷媒温度を検出する冷媒温度
    センサと、 前記冷媒温度センサによって検出された冷媒温度に応じ
    て前記可変制御弁の開度を制御して、前記蒸発器に供給
    される冷媒の温度を所定の低温度に保つようにする開度
    制御手段と、 前記ショーケース内の温度を検出するショーケース内温
    度センサと、 前記ショーケース内温度センサによって検出されたショ
    ーケース内の温度を用いて前記電動モータの回転速度を
    制御して、同ショーケース内の温度を所定の冷蔵温度に
    保つように制御する第1モータ制御手段とを設けたこと
    を特徴とする冷蔵ショーケース装置。
  7. 【請求項7】前記請求項6に記載した冷蔵ショーケース
    装置において、 前記開度制御手段によって制御されて前記蒸発器に供給
    される冷媒の所定の低温度は、−4℃以上かつ−1℃以
    下の所定温度値に設定されていることを特徴とする冷蔵
    ショーケース装置。
  8. 【請求項8】前記請求項6または7に記載した冷蔵ショ
    ーケース装置において、 前記第1モータ制御手段によって制御される前記ショー
    ケース内の所定の冷蔵温度は、前記蒸発器に供給される
    冷媒の所定の低温度よりも高くかつ同所定の低温度との
    差が8度以内である温度値に設定されている冷蔵ショー
    ケース装置。
  9. 【請求項9】前記請求項1ないし8のうちのいずれか一
    つに記載した冷蔵ショーケース装置において、 前記圧縮機および凝縮器を前記ショーケース外に配置す
    るとともに、前記蒸発器の少なくとも一部を前記ショー
    ケース内の上部に配置し、前記ショーケース内を自然対
    流方式による熱交換を用いて冷却するようにした冷蔵シ
    ョーケース装置。
  10. 【請求項10】前記請求項1ないし9のうちのいずれか
    一つに記載した冷蔵ショーケース装置において、さらに 前記蒸発器の一部の温度を検出する蒸発器温度センサ
    と、 前記蒸発器温度センサによって検出された蒸発器温度に
    応じて、前記第1モータ制御手段による制御よりも優先
    的に前記電動モータの回転速度を制御して、前記蒸発器
    の一部の温度が−4℃以上かつ−1℃以下の所定温度に
    保たれるようにする第2モータ制御手段とを設けたこと
    を特徴とする冷蔵ショーケース装置。
  11. 【請求項11】前記請求項1ないし9のうちのいずれか
    一つに記載した冷蔵ショーケース装置において、 前記ショーケース内の上部に設けた蒸発器の部分のう
    ち、冷媒入力端から遠い側の一部を少なくともショーケ
    ースの前面側から見えないようにしたことを特徴とする
    冷蔵ショーケース装置。
  12. 【請求項12】前記請求項11に記載した冷蔵ショーケ
    ース装置において、さらに前記ショーケースの前面側か
    ら見える位置であって冷媒入力端から最も遠い位置にお
    ける蒸発器の温度を検出する蒸発器温度センサと、 前記蒸発器温度センサによって検出された蒸発器温度に
    応じて、前記第1モータ制御手段による制御よりも優先
    的に前記電動モータの回転速度を制御して、前記ショー
    ケースの前面側から見える位置であって冷媒入力端から
    最も遠い位置における蒸発器の温度が−4℃以上かつ−
    1℃以下の所定温度に保たれるようにする第2モータ制
    御手段とを設けたことを特徴とする冷蔵ショーケース装
    置。
  13. 【請求項13】前記請求項1ないし12のうちのいずれ
    か一つに記載した冷蔵ショーケース装置において、さら
    に、 前記ショーケースを後面側から食品を出し入れ可能に構
    成し、 前記ショーケースの後面と前記蒸発器との間に、前記後
    面側から侵入する外気が前記蒸発器に直接当たらないよ
    うにするための仕切り壁を設けたことを特徴とする冷蔵
    ショーケース装置。
  14. 【請求項14】前記請求項1ないし13のうちのいずれ
    か一つに記載した冷蔵ショーケース装置において、さら
    に、 前記圧縮機の吐出口と吸入口とをバイパスするバイパス
    路を設け、同圧縮機から凝縮器へ供給される冷媒の量を
    調整可能にしたことを特徴とする冷蔵ショーケース装
    置。
  15. 【請求項15】前記請求項1ないし13のうちのいずれ
    か一つに記載した冷蔵ショーケース装置において、さら
    に、 前記圧縮機の吐出口と吸入口とをバイパスするバイパス
    路と、 前記バイパス路内に介装されて冷媒の流量を変更可能と
    する流量変更手段とを設けたことを特徴とする冷蔵ショ
    ーケース装置。
  16. 【請求項16】前記請求項15に記載した冷蔵ショーケ
    ース装置において、 前記冷凍装置の運転開始時に前記バイパスされる冷媒の
    流量が減少する側に前記流量変更手段を制御して、同冷
    凍装置の運転初期において前記圧縮機から前記凝縮器に
    多量の冷媒が供給されるようにする初期制御手段を設け
    たことを特徴とする冷蔵ショーケース装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8087182B2 (en) * 2007-04-20 2012-01-03 Bsh Bosch Und Siemens Hausgeraete Gmbh Method for operating a condenser tumble-dryer comprising condenser tumble dryer that is suitable for said method
CN107456000A (zh) * 2017-09-19 2017-12-12 郑州轻工业学院 一种大型冷冻食品陈列柜温度分布调节装置及其调节方法
CN111012114A (zh) * 2019-12-16 2020-04-17 珠海格力电器股份有限公司 一种恒温恒湿展柜及其控制方法

Cited By (4)

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