JP2003336131A - ポリエステル複合仮撚加工糸およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル複合仮撚加工糸およびその製造方法

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JP2003336131A
JP2003336131A JP2002142588A JP2002142588A JP2003336131A JP 2003336131 A JP2003336131 A JP 2003336131A JP 2002142588 A JP2002142588 A JP 2002142588A JP 2002142588 A JP2002142588 A JP 2002142588A JP 2003336131 A JP2003336131 A JP 2003336131A
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polyester
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JP2002142588A
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Masaaki Yanagihara
正明 柳原
Hiroyuki Aisaka
浩幸 逢坂
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフトで滑らかな表面タッチの風合および異
色の細かなフェザー効果を呈するフェザー織編物用とし
て好適なポリエステル複合仮撚加工糸およびそれを安定
して製造する方法を提供すること。 【解決手段】 ポリメチルメタクリレート系ポリマーま
たはポリスチレン系ポリマーを0.5〜3.0重量%含
有するイオン染料に可染性のポリエステルからなる糸条
群Aとイオン染料に不染性で酸化チタンを1.0〜3.
5重量%含有するポリエステルからなる糸条群Bとから
構成され、捲縮率が5〜10%、総繊度が120〜25
0dtexおよび単糸繊度が1〜5dtexの範囲のポ
リエステル複合仮撚加工糸とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めてソフトで滑
らかな表面タッチの風合および異色の細かなフェザー効
果を併せ呈する布帛を得るに適した、ポリエステル複合
仮撚加工糸およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】染色性の互いに異なる糸条群からなる複
合加工糸は、これを織編した後に染色を施せば、染色部
分が不均一に現れて杢調の外観が得られるため、従来種
々のものが提案されている。例えば、特開昭49−72
485号公報には、染色性の互いに異なる糸条群を引き
揃えて交絡処理した後に加撚する方法、特開昭50−1
16708号公報には、同一の紡糸口金から紡糸された
染色性の互いに異なる糸条群を合糸する方法、特開平9
−316744号公報には、長手方向に太部と細部が形
成されたフィラメントからなる糸条群と低伸度糸条群と
を合糸して交絡処理する方法が提案されている。確かに
これらの複合糸によれば、杢調や霜降調の織編物を得る
ことができるものの、所詮、延伸糸を単に空気交絡処理
して混繊しただけのものであるため、明瞭な細かいフェ
ザー効果(杢感)、さらには、ソフトで滑らかな表面タ
ッチの風合を得ることはできない。
【0003】一方、ソフトな表面タッチの風合を呈する
複合仮撚加工糸は、例えば特公昭60−22092号公
報、特公昭57−21526号公報等に提案されてい
る。しかし、これらの複合仮撚加工糸は、交絡部によっ
て集束性を、交絡部間の開繊部によって嵩高性を夫々付
与されているもので、ソフトではあるもののフカツキ感
を呈するものである。
【0004】また、ソフトな風合と異染性を有する複合
仮撚加工糸は、例えば特開平2―139440号公報に
提案されているが、ソフトな風合と異染性を有する一
方、鞘部に配されているカチオン可染ポリエステル繊維
が仮撚加工時に単糸切れして毛羽が発生しやすく、ま
た、単糸繊度が小さくなるとネップが発生しやすいとい
う問題がある。このため、製編織時の糸の解舒性が悪化
して、製編織工程通過性が不十分になるという問題もあ
り、取扱い性のさらなる改善が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を背景になされたもので、その目的は、極めてソフト
で滑らかな表面タッチの風合および異色の細かなフェザ
ー効果を併せ呈する布帛を得るに適し、しかも製編織時
の糸の解舒性にも優れたポリエステル複合仮撚加工糸お
よびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリメチルメ
タアクリレート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマ
ーを含有するイオン染料可染性ポリエステルからなる未
延伸糸条と、酸化チタンを高濃度に含有するイオン染料
不染性ポリエステルからなる未延伸糸条とを引き揃え、
仮撚温度、仮撚数などの仮撚条件を限定して延伸同時仮
撚加工すれば、極めてソフトで滑らかな表面タッチの風
合および異色の細かなフェザー効果(繊細な杢調:細杢
調)を併せ呈するフェザー織編物用として好適で、しか
も製編織時の糸の解舒性にも優れたポリエステル複合仮
撚加工糸が得られることを見出し本発明に到達した。
【0007】かくして本発明によれば、「ポリメチルメ
タアクリレート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマ
ーを重量基準で0.5〜3.0重量%含有するイオン染
料に可染性のポリエステルからなる糸条群Aと、酸化チ
タンを重量基準で1.0〜3.5重量%含有するイオン
染料に不染性のポリエステルからなる糸条群Bとから構
成され、下記(A)〜(C)の条件を満足するポリエス
テル複合仮撚加工糸、 (A)捲縮率が5〜10% (B)総繊度が120〜250dtex (C)平均単糸繊度が1.0〜5.0dtex」 が提供され、また、「ポリメチルメタアクリレート系ポ
リマーまたはポリスチレン系ポリマーを重量基準で0.
5〜3.0重量%含有するイオン染料に可染性のポリエ
ステルからなる未延伸糸条群A’と、酸化チタンを重量
基準で1.0〜3.5重量%含有するイオン染料に不染
性のポリエステルからなる未延伸糸条群B’とからなる
未延伸糸条を、下記(1)〜(3)の条件を同時に満足
する条件で延伸同時仮撚加工するポリエステル複合仮撚
加工糸の製造方法。 (1)延伸同時仮撚加工に先立って未延伸糸条に、延伸
仮撚加工後の交絡度が30〜70個/となるように予め
空気交絡処理を施す。 (2)加撚領域のヒーターとして非接触式ヒーターを用
い、その温度を250〜550℃、熱処理時間を0.0
4〜0.12secとする。 (3)仮撚数を((15000〜35000)/(複合
仮撚加工糸総繊度(dtex))1/2回/mとする。)
が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明のポリエステル複合仮撚加工
糸を構成する糸条群Aは、イオン染料に可染性であるポ
リエステルに、ポリメチルメタアクリレート系ポリマー
またはポリスチレン系ポリマーを配合したものからな
る。ここでいうイオン染料に可染性であるポリエステル
とは、全繰返し単位の85モル%以上、好ましくは95
モル%以上がエチレンテレフタレートからなり、スルホ
ン酸の金属塩基またはオニウム塩基を有する化合物が全
酸成分を基準として1〜7モル%、好ましくは1〜5モ
ル%共重合されたポリエステルをいい、その固有粘度
(オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で
測定)は0.4〜0.6の範囲であるものが好ましい。
【0009】イオン染料に可染性のポリエステルに配合
するポリメチルメタアクリレート系ポリマーまたはポリ
スチレン系ポリマーは、アタクチックまたはシンジオタ
クチック構造の非晶性ポリマーであっても、アイソタク
チック構造の結晶性ポリマーであってもよい。また、本
発明の目的を阻害しない範囲内で共重合成分を含有する
ものであっても構わない。
【0010】これらポリマーの分子量はあまりに小さい
と、後述する本発明の効果が低下する傾向にあるので、
その重量平均分子量でいって2000以上、特に500
0〜20万の範囲が好ましい。具体的には、重量平均分
子量が8000〜20万、メルトインデックスA(AS
TM−D1238準拠、温度230℃、荷重3.8kg
fで測定)が10〜30g/10minであるポリメチ
ルメタクリレート系共重合体またはアイソタクチックポ
リスチレン系重合体、重量平均分子量が8000〜20
万、メルトインデックスB(ASTM−D1238準
拠、温度300℃、荷重2.16kgfで測定)が6〜
50g/10minのシンジオタクチックポリスチレン
系重合体等を特に好ましい例としてあげることができ
る。これらの重合体は、前記ポリエステルに溶融混合し
て溶融紡糸する際、その熱安定性と分散状態の安定性に
優れているので好ましい。
【0011】かかるポリメチルメタアクリレート系ポリ
マーまたはポリスチレン系ポリマーの前記イオン染料可
染性ポリエステルへの混合は、該繊維の表面に微細な凸
部が形成されるためと推定され、繊維間摩擦抵抗が低下
して滑りやすくなり、これによりソフトで滑らかな表面
タッチの風合のカットパイル織編物が実現される一方、
染色時の光沢は未添加と同等のレベルが維持されるとい
う効果が発現される。かかる効果を発現させるためのポ
リマーの含有量は、イオン染料可染性ポリエステル重量
を基準として0.5〜3.0重量%、好ましくは1.0
〜2.0重量%とする必要がある。該含有量が0.5重
量%未満の場合には、繊維・繊維間の摩擦低下が不十分
で、得られるカットパイル布帛の風合いが硬いものとな
るので好ましくない。一方、3.0重量%を超える場合
には、かかるポリマー添加の効果が飽和するのみなら
ず、かかる繊維の紡糸延伸工程での安定性が低下して、
断糸が多くなるので好ましくない。
【0012】次に、本発明のポリエステル複合仮撚加工
糸を構成する他方の糸条群Bは、酸化チタンを重量基準
で1.0〜3.5重量%含有する、イオン染料に不染性
であるポリエステルからなる。なお、ここでいうイオン
染料に不染性のポリエステルとは、スルホン酸の金属塩
基またはオニウム塩基を有する化合物が共重合されてい
ない、全繰返し単位の85モル%以上、好ましくは95
モル%以上がエチレンテレフタレートからなるポリエス
テルをいい、その固有粘度(オルソクロロフェノールを
溶媒として使用し35℃で測定)は0.5〜0.7の範
囲であるものが好ましい。
【0013】上記酸化チタンの配合は、糸条群Aと糸条
群Bとの混ざり具合を適度に制御して、得られるフェザ
ー織編物表面に繊細な細杢調を発現させるためであり、
酸化チタンの含有量が1.0重量%未満の場合には、糸
条群Aと糸条群Bとの混ざり合いが進み過ぎて、フェザ
ー織編物表面の細杢調が不充分となるだけでなく、がさ
ついた風合となるので好ましくない。一方、3.5重量
%を超える場合には、ポリエステル複合仮撚加工糸の強
度、伸度が低下し、また毛羽も多い品質不良品となるだ
けでなく、織編物表面の杢が白けた光沢のないものとな
るので好ましくない。さらには、該糸条群Bを溶融紡糸
する際、断糸が頻発しやすい。
【0014】なお、イオン染料可染性ポリエステルおよ
びイオン染料不染性ポリエステルのいずれにも、本発明
の目的を阻害しない範囲で、公知の添加剤、例えば、顔
料、染料、艶消し剤、防汚剤、蛍光増白剤、難燃剤、安
定剤、紫外線吸収剤、滑剤等を配合してもよい。
【0015】糸条群Aと糸条群Bとは、その糸長に差が
あることが好ましく、特に糸条群Aの方が糸条群Bより
5〜20%、より好ましくは8〜15%の範囲で長い方
が好ましい。その際、糸条群Aが主として複合仮撚加工
糸の鞘部に配され、糸条群Bが主として芯部に配されて
いる芯鞘構造を有していることがさらに好ましい。かく
することにより、より繊細な細杢調を発現することが可
能となり、また、製編織工程での取扱い性が向上し、ソ
フトで滑らかな表面タッチの風合を呈する布帛が得られ
る。
【0016】本発明においては、上記糸条群Aと糸条群
Bとから構成される複合仮撚加工糸の捲縮率は5〜10
%の範囲、特に6〜9%の範囲であることが必要であ
り、この範囲とすることにより、ソフトな風合に優れる
と同時に、杢斑に起因する色調低下のないフェザー織編
物が得られる。捲縮率が5%未満の場合には、織編物と
した際の糸条間空隙が多くなり、染斑が発現しやすくな
るので好ましくない。一方、10%を超える場合には、
得られる織編物の表面の杢が白けた色調となり、かつフ
カツキ感を呈するようになるので好ましくない。
【0017】なお、カチオン可染複合仮撚加工糸を構成
する糸条群Aまたは糸条群Bから、夫々の糸条を取出し
て夫々単独で測定した時の捲縮率は、互いに同じであっ
ても異なっていてもよいが、糸条群Aの方が大きい場
合、該糸条が複合仮撚加工糸の主として鞘部に配されや
すくなるので、得られる織編物のソフトで滑らかな表面
タッチの風合が向上するので好ましい。
【0018】次に、本発明のポリエステル複合仮撚加工
糸は、製編織する際の織編密度を適正な範囲に調整しや
すくするため、その総繊度は120〜250dtex、
好ましくは140〜220dtexの範囲とする必要が
ある。総繊度が120dtex未満の場合には、充分に
密集したフェザー織編地を得ることが困難となるので好
ましくない。一方、250dtexを越える場合には、
織物の目付が大きくなりすぎるためフェザー織編地用と
しては好ましくなくなる。なお、糸条群Aと糸条群Bと
の総繊度比は、前者/後者で40/60〜60/40、
特に45/55〜55/45の範囲が、より微細な細杢
調を発現させる上で好ましい。
【0019】一方、糸条群Aと糸条群Bの単繊維繊度
は、同一であっても異なっていてもよいが、その平均単
繊維繊度は1.0〜5.0dtex、好ましくは1.2
〜4.0dtexの範囲であることが必要である。平均
の単繊維繊度が1.0dtex未満の場合には、糸条群
Aと糸条群Bとの混ざり合いが進みすぎるため、得られ
るフェザー織編物表面に杢調が発現し難くなるので好ま
しくない。一方平均単繊維繊度が5.0dtexを超え
る場合には、得られるフェザー織編物の風合が粗硬化
し、表面が不快な触感を与えるようになるので好ましく
ない。なお、糸条群Aと糸条群Bの単繊維繊度が異なる
場合には、複合仮撚加工糸のより芯部に配されやすい糸
条群の方が、その単繊維繊度は大きい方が好ましい。し
かし、あまりに大きくなりすぎると風合いが粗硬なもの
となりやすいので5.5dtex以下とするのが望まし
い。
【0020】以上に説明した本発明のポリエステル複合
仮撚加工糸は、例えば以下の方法により製造することが
できる。すなわち、ポリメチルメタアクリレート系ポリ
マーまたはポリスチレン系ポリマーを重量基準で0.5
〜3.0重量%含有するイオン染料に可染性のポリエス
テルからなる未延伸糸条群A’と、酸化チタンを重量基
準で1.0〜3.5重量%含有するイオン染料に不染性
のポリエステルからなる未延伸糸条群B’とを引き揃え
または混繊した未延伸糸条を後述する条件下で延伸同時
仮撚加工する。
【0021】ここで、未延伸糸条群A’と未延伸糸条群
B’との間に伸度差があり、糸条群A’の方が30〜1
30%、特に50〜100%の範囲で大きい場合、得ら
れる複合仮撚加工糸は、その鞘部に主として糸条群Aが
配されるようになるため、得られるフェザー織編物の風
合がよりソフトでしなやかものとなるので好ましい。な
お、伸度差が130%を超える場合には、延伸仮撚加工
工程で張力変動が発生しやすくなり、それに起因する断
糸頻度が増加して安定に加工することができなくなる。
【0022】また、未延伸糸条群A’と未延伸糸条群
B’は、夫々別々に紡糸して巻取った後、これらを合糸
して延伸仮撚加工に供しても、同一または異なる紡糸口
金から夫々のポリマーを溶融吐出し、夫々の糸条群を冷
却後合糸して延伸仮撚加工に供してもよいが、後者の方
法において、紡糸速度2500〜4000m/min、
特に3000〜3500m/minの範囲で溶融紡糸す
ると、ポリメチルメタアクリレート系ポリマーまたはポ
リスチレン系ポリマーを0.5〜3.0重量%含有する
イオン染料可染性ポリエステルは、酸化チタンを1.0
〜3.5重量%含有するイオン染料不染性ポリエステル
を同速度で溶融紡糸して得られる未延伸糸よりも伸度が
30〜130%、特に50〜100%大きいものが容易
にかつ効率よく得られるので好ましい。
【0023】本発明においては、まず上記未延伸糸条群
A’と未延伸糸条群B’とを合糸ないし混繊してなる未
延伸糸条に空気交絡処理を施す必要がある。空気交絡処
理は延伸仮撚加工と別の工程で行ってもよいが、図1に
示すように、延伸仮撚加工装置にインターレースノズル
を設置して延伸仮撚加工直前に施すのが好ましい。かく
することにより、伸度差によるネップ発生が抑制され、
解舒性に優れた取扱いの良好なものが得られる。
【0024】空気交絡の度合いは、少なすぎると延伸仮
撚加工中に糸条群Aと糸条群Bとが分離してフェザー織
編物にした際の織物表面の杢調が不均一なものとなりや
すく、特に未延伸糸A’とB’との間の伸度差が30%
以上となる場合に多くなるので、得られる複合仮撚加工
糸で測定した交絡度が30個/m以上、特に40個/m
以上となるように施す。一方、交絡度が大きくなりすぎ
ると、単糸同士の絡み合いが強くなりすぎ、フェザー織
編物にした際の風合が粗硬なものとなりやすいので70
個/m以下とする。
【0025】次に、交絡処理が施された未延伸糸は、例
えば図1に示すような2段式ヒーターを備えた延伸仮撚
加工機に掛けて、捲縮を有するポリエステル仮撚加工糸
とする。なお図1には、前述の該ポリエステル未延伸糸
(1)に、2対のフィードローラー(3、3’)の間に
設置されたインターレースノズル(4)により空気交絡
処理する工程が記載されている。ここで交絡処理された
未延伸糸は、フィードローラー(3’)と第1デリベリ
ーローラー(8)との間で延伸されながら、回転してい
る仮撚ディスク(7)との摩擦により加撚される。この
間、1段目ヒーター(5)で熱処理され、冷却プレート
(6)で冷却され、仮撚ディスク(7)を通過し解撚さ
れる。さらに、解撚された糸条は、必要に応じて第1デ
リベリーローラー(8)と第2デリベリーローラー(1
0)との間に設置されたインターレースノズル(4’)
により空気交絡処理が施されると同時に、2段目ヒータ
ー(9)で再熱処理された後、巻取ローラー(11)で
チーズ状パッケージ(12)として巻き取られ、本発明
のポリエステル複合仮撚加工糸が製造される。
【0026】本発明においては、高速での延伸仮撚加工
を考慮して1段目ヒーター(5)および2段目ヒーター
(9)は非接触式とするのが好ましい。なお、2段目ヒ
ーターは必要に応じて加熱しなくてもよく(使用しな
い)、複合仮撚加工糸にどのような特性を付与するかに
応じて適宜選択すればよい。
【0027】上記延伸仮撚加工工程において、本発明で
は、下記(2)〜(3)を同時に満足する条件で延伸仮
撚加工する。 (2)加撚領域のヒーターとして非接触ヒーターを用
い、その温度を250〜550℃、好ましくは350〜
450℃の範囲とし、ヒーター内における糸条の熱処理
時間を0.04〜0.12secの範囲とする。 (3)仮撚数を((15000〜35000)/(複合
仮撚加工糸総繊度(dtex))1/2回/mとする。
【0028】ここで加撚領域の第1ヒーターは、未延伸
糸条の延伸性および撚り掛け性を向上させるためのもの
であり、この温度が、非接触ヒーターの場合では250
℃未満になると、撚掛性が低下して本発明の目的とする
捲縮を付与することができなくなり、フェザー織編物に
した際の風合がペーパーライクとなる。また延伸仮撚加
工時の断糸および毛羽の発生が多くなり、捲縮斑や染色
時の染色斑も発生しやすくなる。一方、550℃を超え
ると、延伸撚り掛け時、単糸切れが発生しやすくなり、
特に高伸度側の未延伸糸条群に単糸切れが発生しやす
く、得られるポリエステル複合仮撚加工糸は毛羽の多い
ものとなる。なお、延伸仮撚加工機のタイプによって
は、1段目ヒーターが前半部と後半部に分割されている
場合があるが、例えば、前半部と後半部の温度を同一に
設定すればよい。
【0029】なお、第1段ヒーターにおける糸条の熱処
理時間は、短すぎると捲縮率が不十分なものとなりやす
く、また、張力変動に起因する延伸仮撚断糸、仮撚加工
糸の毛羽、織編物での染斑が発生しやすくなり、一方長
すぎると捲縮率が大きくなりすぎるので、0.04〜
0.12secの範囲、特に0.06〜0.10sec
の範囲とする必要がある。
【0030】次に、仮撚数が15000/(複合仮撚加
工糸総繊度(dtex))1/2回/m未満の場合には、
充分な捲縮を付与することが難しくなり、得られるフェ
ザー織物はペーパーライクな風合となり、一方3500
0/(複合仮撚加工糸総繊度(dtex))1/2回/m
を超える場合には、断糸および毛羽の発生が多くなるの
で好ましくない。
【0031】仮撚具は特に限定されないが、直径が40
〜70mmのディスク、特に直径45〜62mmのディ
スクが好ましい。例えば図2に示すような、ディスク2
枚を3軸に配置した仮撚ユニットとして組み立てて使用
する。ディスク直径が40mm未満では、ポリメチルメ
タクリレート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマー
が添加された糸条群A’の、ディスクによる摩擦損傷が
増加して断糸および毛羽の発生が多くなりやすい。一
方、70mmを超えるに場合は、ディスクによる撚掛け
力が低下して十分な捲縮を付与することが困難になる。
【0032】次に、ディスクを通過する糸条の走行角
(ディスク回転軸とディスクの外周上を接触走行する糸
条とがなす角度)は、30〜48度、特に32〜45度
の範囲とすることが好ましい。かくすることにより、デ
ィスクによる撚掛け力を低下させることなく、糸送り作
用を高め、安定した状態で加撚・解撚を施すことができ
る。
【0033】本発明においては、図1に示すように、解
撚された糸条は、第1デリベリーローラー(8)と第2
デリベリーローラー(10)との間に設置されたインタ
ーレースノズル(4’)により空気交絡処理を施しても
よい。かくすることにより、交絡が均一化され、より繊
細な細杢調を発現させることができ高級な風合のフェザ
ー織物を得ることができる。交絡の度合いは、得られる
複合仮撚加工糸で30〜70個/m、好ましくは40〜
60個/mとする必要があり、この範囲未満の場合には
細杢調が不均一なものとなりやすく、逆にこの範囲を超
える場合には風合が粗硬なものになりやすい。
【0034】このようにして得られる本発明のポリエス
テル複合仮撚加工糸は、例えば無撚無糊でウォータージ
ェットルームにて製織し、次いでカチオン染料にて染色
することにより、ソフトで滑らかな表面タッチを呈する
繊細な細杢調を呈するフェザー織物が得られる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に具体的に
説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測
定した。
【0036】(1)固有粘度 オルソクロルフェノールに溶解し、ウベローデ粘度管を
用いて35℃で測定した。
【0037】(2)メルトインデックス ASTMD−1238にしたがって測定した。
【0038】(3)紡糸断糸 複合紡糸設備で1週間溶融紡糸を行って断糸した回数を
記録し、1日1錘当りの紡糸断糸回数を紡糸断糸とし
た。ただし、人為的あるいは機械的要因による断糸は断
糸回数から除外した。
【0039】(4)伸度差 未延伸糸試料を気温25℃、湿度60%の恒温恒湿に保
たれた部屋に1昼夜放置した後、サンプル長さ100m
mを(株)島津製作所製引張試験機テンシロンにセット
し、200mm/minの速度にて引張り荷伸曲線を記
録した。記録したチャートから2群の構成糸条の荷伸曲
線を特定し、各々の破断時の伸度を読み取り、その差を
構成未延伸糸条群A’と未延伸糸条群B’との伸度差と
した。
【0040】(5)走行角 仮撚ディスク上を走行している糸条を写真撮影し、各仮
撚ディスク円盤上の糸条の走行角度θを写真の上で実測
して、それらの測定値の平均値を走行角とした。
【0041】(6)交絡度 約1.2mのポリエステル複合仮撚加工糸の糸端に0.
2cN/dtexの荷重をかけて、衝立上部に取り付け
られた固定点から垂直にたらし、0.1cN/dtex
の荷重に相当する重量の釣り針型のフックを用い、上部
固定点より、該釣り針型フックを挿入し、フックが自然
落下し止まるのを待って取り外す。次いで、停止点から
2mm下の位置にフックを再び挿入する。この繰り返し
を糸長1mにわたって行い、その間でフックの止まった
回数を交絡度(個/m)とした。
【0042】(7)延伸仮撚断糸 帝人製機製216錘建HTS−15V(2ヒーター仮撚
加工機で非接触式ヒーター仕様)にて、延伸仮撚加工を
1週間連続実施し、延伸仮撚機1台・1日当たりの断糸
回数を延伸仮撚断糸とした。ただし、糸繋ぎ前後による
断糸(ノット断糸)あるいは自動切替え時の断糸等、人
為的あるいは機械的要因による断糸は断糸回数から除外
した。
【0043】(8)捲縮率 カチオン可染ポリエステル複合仮撚加工糸サンプルに
0.044cN/dtexの張力を掛けてカセ枠に巻き
取り、約3300dtexのカセを作成した。該カセの
一端に、0.0177cN/dtexおよび0.177
cN/dtexの2個の荷重を負荷し、1分間経過後の
長さS0(cm)を測定した。次いで、0.177cN
/dtexの荷重を除去した状態で、100℃の沸水中
にて20分間処理した。沸水処理後0.0177cN/
dtexの荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾
燥し、再び0.0177cN/dtexおよび0.17
7cN/dtexの荷重を負荷し、1分間経過後の長さ
を測定しS1(cm)とした。次いで、0.177cN
/dtexの荷重を除去し、1分間経過後の長さを測定
しS2とし、次の算式で捲縮率を算出し、10回の測定
値の平均値で表した。 捲縮率(%)=[(S1−S2)/S0]×100
【0044】(9)糸条群AとBとの糸足差 50cmの複合仮撚加工糸の一端に0.176cN/d
tex(0.2g/de)の荷重を掛け、垂直に吊し、
正確に5cm間隔のマーキングを行った。荷重を外し、
マーキング部分を正確に切りとって10本の試料とし
た。該試料より、鞘部分のフィラメントおよび芯部のフ
ィラメントとを各々10本取出し、各々の単糸に0.0
3cN/dtex(1/30g/de)の加重を掛け
て、垂直に吊るし、各々の長さを測定する。10本の試
料について上記の測定を行い、各々の平均値をLa(鞘
部糸長)およびLb(芯部糸長)とし、下記式で糸足差
を計算した。 糸足差=(LaーLb)/La×100%
【0045】(10)複合可染仮撚加工糸の強度、伸度 JIS L―1013―75に準じて測定した。
【0046】(11)毛羽個数 東レ(株)製DT−104型毛羽カウンター装置を用い
て、ポリエステル複合仮撚加工糸サンプルを500m/
minの速度で20分間連続測定して発生毛羽数を計測
し、サンプル長1万m当たりの個数で表した。
【0047】(12)フェザー織物評価の判定基準 (a)杢(カスリ) レベル1:均一に分散した微細で杢であり、筋、繊維塊
等が認められない レベル2:筋、繊維塊等は認められないが、やや弱い色
調の杢となっている レベル3:杢が局所的に散在したり、筋、繊維塊等が認
められる。あるいは白けた色調の杢となっている(b)
風合 レベル1:ソフトで滑らかな表面タッチの感触がある レベル2:ややソフト感が乏しいが反撥性は感じられる レベル3:カサカサした触感あるいは硬い触感である
【0048】[実施例1〜5、比較例1〜4]固有粘度
0.48でナトリウムスルホイソフタル酸成分を2.6
モル%共重合したポリエチレンテレフタレートに、表1
に示す種類の添加剤を表1に示す割合で混合したペレッ
ト(以下ポリマーA1と称する)を常法で乾燥した。一
方、固有粘度が0.64で酸化チタンを表1に示す割合
で含んだポリエチレンテレフタレートのペレット(以下
ポリマーB1と称する)を常法で乾燥した。
【0049】乾燥ポリマーA1および乾燥ポリマーB1
を、2基のスクリュー押出機を装備した複合紡糸設備に
て各々常法で溶融し、スピンブロックを通して、複合紡
糸スピンパックに導入した。ポリマーA1流は、該スピ
ンパックに組み込まれた円形吐出孔を48個穿設した紡
糸口金から、ポリマーB1流は円形吐出孔を36個穿設
した紡糸口金より吐出した。引き続き、吐出された2群
のポリマー流を、通常のクロスフロー型紡糸筒からの冷
却風で冷却・固化し、紡糸油剤を付与しつつ一つの糸条
として集束し、3200m/minの速度で引取り27
0dtex/84フィラメントのポリエステル未延伸糸
を得た。表1から明らかなごとく、ポリスチレンの添加
量が0.5重量%に満たない比較例1においては、2つ
の未延伸糸状群の伸度差が30%未満となり、最終的に
得られた複合仮撚加工糸の糸条群AとBとの糸足差が5
%未満となった。また、ポリメチルメタアクリレートの
添加量が3.0重量%を超える比較例2および酸化チタ
ン含有量が3.5重量%を超える比較例4においては、
紡糸工程で断糸が多発した。
【0050】該ポリエステル未延伸糸を、帝人製機製2
16錘建HTS−15Vに掛け、図1の(4、4’)の
如く、加撚前と解撚後とで、孔径1.8mmの圧空吹き
出し孔を有するインターレースノズルを通過させつつ6
0nL/minの流量で、得られる複合仮撚加工糸の交
絡度が50個/mとなるように空気交絡処理を施しなが
ら、延伸倍率1.60、第1ヒーター(非接触タイプ)
温度350℃の条件に設定し、直径60mm、厚み9m
mのウレタンディスクを仮撚ディスクとして、走行角4
3度で仮撚数×(複合仮撚加工糸繊度(dtex))
1/2が26000となるように延伸仮撚を行い、速度8
00m/minでチーズ形状に巻き取り、168dte
x/84フィラメント(平均単糸繊度2.0dtex)
の複合仮撚加工糸を得た。この仮撚加工糸を構成する鞘
部は主としてポリマーA1からなる糸条群A(84dt
ex/48フィラメント)であり、芯部は主としてポリ
マーB1からなる糸条群B(84dtex/36フィラ
メント)であった。
【0051】得られた複合仮撚加工糸を用い、無撚無糊
でウォータージェットルームにより製織して目付135
g/m2の平織物とした。製織時の断糸は無くスムース
であった。得られた平織物をカチオン染料「Sevro
n Blue 5G」2%owfで浴比1:50、温度
120℃で60分間染色した。得られた織物の評価結果
を表1に示す。
【0052】表1から明らかなごとく、ポリスチレンの
添加量が0.5重量%に満たない比較例1におけるフェ
ザー織物は硬い風合のものとなった。ポリスチレンの添
加量が3.0重量%を超える比較例2においては、延伸
仮撚断糸および毛羽の発生が多かった。酸化チタンの含
有量が1.0重量%に満たない比較例3におけるフェザ
ー織物は杢が不鮮明であり、風合もがさついたものとな
った。酸化チタンの含有量が3.5重量%を超える比較
例4においては、得られた複合仮撚加工糸の強度、伸度
の低下が認められ、延伸仮撚断糸および毛羽の発生も多
かった。また、フェザー織物の表面は白けた光沢のない
ものとなった。
【0053】
【表1】
【0054】[実施例6〜9、比較例5〜8]固有粘度
が0.48でナトリウムスルホイソフタル酸成分を2.
6モル%共重合したポリエチレンテレフタレート・ペレ
ットに分子量50000、メルトインデックス9.0の
シンジオタクティックポリスチレンを1.5重量%均一
に混合したペレット(以下ポリマーA2と称する)およ
び固有粘度が0.64で酸化チタンを2.5重量%含有
したポリエチレンテレフタレートのペレット(以下ポリ
マーB2と称する)とを常法で乾燥した。以下、糸条群
A(ポリマーA2からの)および糸条群B(ポリマーB
2からの)のフィラメント数が表2に示す数値となる個
数の円形吐出孔を有する紡糸口金を用い、表2に示す糸
条群Aおよび糸条群Bの総繊度が得られるように吐出量
を調整する以外は、実施例2と同じ方法、条件で溶融紡
糸し、ポリエステル未延伸糸を得た。
【0055】得られたポリエステル未延伸糸を、帝人製
機製216錘建HTS−15Vに掛け、図1の(4、
4’)の如く、加撚前と解撚後とで、孔径1.8mmの
圧空吹き出し孔を有するインターレースノズルを通過さ
せつつ60nL/minの流量で交絡度が50個/mと
なるように空気交絡処理を施し、次いで表2に示す延伸
倍率、第1ヒーター(非接触タイプ)温度条件に設定
し、直径60mm、厚み9mmのウレタンディスクを仮
撚ディスクとして、走行角43度で、仮撚数×(複合仮
撚加工糸繊度(dtex))1/2が26000となるよ
うに延伸仮撚を行い、速度800m/minでチーズ形
状に巻き取り、表2に示す糸条群構成および総繊度を有
するポリエステル複合仮撚加工糸を得た。これらを実施
例1と同様に製織染色してフェザー織物となした。その
評価結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】[実施例10〜11、比較例9〜10]実
施例2で得られたポリエステル未延伸糸を、表3に示す
延伸仮撚条件で延伸仮撚加工を実施し、表3に示すポリ
エステル複合仮撚加工糸を得た。この時の延伸仮撚断糸
および毛羽発生状況を表3に示す。また、これらの複合
仮撚加工糸を用い、実施例1と同様に製織染色してフェ
ザー織物となした。その評価結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】[実施例12〜13、比較例11〜14]
実施例2で得られたポリエステル未延伸糸を、仮撚数×
(複合仮撚加工糸繊度(dtex))1/2およびインタ
ーレース圧空流量を表4に示す条件とする以外は、実施
例2と同じ延伸仮撚条件で延伸仮撚加工を施し、表4に
示すポリエステル複合仮撚加工糸を得た。この時の延伸
仮撚断糸および毛羽発生状況を表4に示す。これらの複
合仮撚加工糸を用い、実施例1と同様に製織染色してフ
ェザー織物となした。その評価結果を表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】
【発明の効果】本発明のポリエステル複合仮撚加工糸に
よれば、極めてソフトで滑らかな表面タッチの風合を呈
し、しかも異色の細かなフェザー効果に優れたフェザー
織物を提供することができる。また、本発明の仮撚加工
糸は解舒性に優れているので、後工程における取扱い性
も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の延伸仮撚工程の1実施態様を示した模
式図。
【図2】本発明で使用する仮撚ディスクユニットの1実
施態様を示した正面図。
【符号の説明】
1 :ポリエステル未延伸糸 2 :糸ガイド 3、3’:フィードローラー 4、4’:インターレースノズル 5 :第1ヒーター 6 :冷却プレート 7 :仮撚ディスクユニット 8 :第1デリベリーローラー 9 :第2ヒーター 10 :第2デリベリーローラー 11 :巻取ローラー 12 :ポリエステル仮撚加工糸チーズ 13 :仮撚ディスク 14 :ガイドディスク 15 :回転軸 16 :タイミングベルト 17 :駆動ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L035 BB31 BB33 BB55 DD15 DD17 EE20 GG03 4L036 MA05 MA25 MA33 MA39 PA05 PA14 PA42 RA04 UA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリメチルメタアクリレート系ポリマー
    またはポリスチレン系ポリマーを重量基準で0.5〜
    3.0重量%含有するイオン染料に可染性のポリエステ
    ルからなる糸条群Aと、酸化チタンを重量基準で1.0
    〜3.5重量%含有するイオン染料に不染性のポリエス
    テルからなる糸条群Bとから構成され、下記(A)〜
    (C)の条件を満足するポリエステル複合仮撚加工糸。 (A)捲縮率が5〜10% (B)総繊度が120〜250dtex (C)平均単糸繊度が1.0〜5.0dtex
  2. 【請求項2】 糸条群Aの平均糸長が、糸条群Bの平均
    糸長より5〜20%長い請求項1記載のポリエステル複
    合仮撚加工糸。
  3. 【請求項3】 ポリメチルメタアクリレート系ポリマー
    またはポリスチレン系ポリマーを重量基準で0.5〜
    3.0重量%含有するイオン染料に可染性のポリエステ
    ルからなる未延伸糸条群A’と、酸化チタンを重量基準
    で1.0〜3.5重量%含有するイオン染料に不染性の
    ポリエステルからなる未延伸糸条群B’とからなる未延
    伸糸条を、下記(1)〜(3)の条件を同時に満足する
    条件で延伸同時仮撚加工するポリエステル複合仮撚加工
    糸の製造方法。 (1)延伸同時仮撚加工に先立って未延伸糸条に、延伸
    仮撚加工後の交絡度が30〜70個/となるように予め
    空気交絡処理を施す。 (2)加撚領域のヒーターとして非接触式ヒーターを用
    い、その温度を250〜550℃、熱処理時間を0.0
    4〜0.12secとする。 (3)仮撚数を((15000〜35000)/(複合
    仮撚加工糸総繊度(dtex))1/2回/mとする。
  4. 【請求項4】 高伸度未延伸糸条群A’と低伸度未延伸
    糸条群B’との伸度差が30〜130%である請求項3
    記載のポリエステル複合仮撚加工糸の製造方法。
  5. 【請求項5】 未延伸糸条が、ポリメチルメタアクリレ
    ート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマーを重量基
    準で0.5〜3.0重量%含有するイオン染料に可染性
    のポリエステルと、酸化チタンを重量基準で1.0〜
    3.5重量%含有するイオン染料に不染性のポリエステ
    ルとを、同一または異なる紡糸口金から溶融吐出し、夫
    々の糸条群を冷却固化後合糸し、次いで2500〜40
    00m/minの速度で引き取った未延伸糸条である請
    求項3または4記載のポリエステル複合仮撚加工糸の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025043A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Teijin Fibers Ltd 異染性複合仮撚加工糸及びその製造方法
JP2021042481A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 東レ株式会社 複合仮撚加工糸及びそれからなる織編物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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