JP2003329925A - レンズ系及びそれを有する光学機器 - Google Patents
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Abstract
小型でローコストでありながら、光学性能の良好なレト
ロフォーカス型レンズを提供すること。 【解決手段】 物体側から順に、物体側に凸面を向けた
メニスカス形状の負の屈折力の第1レンズ、両レンズ面
が凸面の正の屈折力の第2レンズ、開口絞り、両レンズ
面が凹面の負の屈折力の第3レンズ、正の屈折力の第4
レンズ、両レンズ面が凸面の正の屈折力の第5レンズを
有し、該第2レンズと第3レンズの間隔をDB、該第2
レンズの材質の屈折率をnd2、バックフォーカスをb
f、全系の焦点距離をfとした時に、0.5<DB/f
<0.8、nd2<1.7、0.8<bf/f<1.
0、なる条件を満足する事。
Description
タルカメラ等に好適な全長の短いレトロフォーカス型レ
ンズに関するものである。
ラやデジタルカメラが種々開発されている。ビデオカメ
ラやデジタルカメラにおいては、撮影レンズ後端から撮
像素子の間に、ローパスフィルターや色フィルター等の
各種のガラス材を配置される場合が多い。この為、ビデ
オカメラやデジタルカメラや焦点距離に比較して、バッ
クフォーカスを長くする必要が生じる。
ては、レトロフォーカス型レンズが従来より知られてお
り、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカ
スの第1レンズ、両凸の第2レンズ、両凹の第3レン
ズ、正屈折力の第4レンズ、両凸の第5レンズの5つの
レンズにより構成したレトロフォーカス型レンズが、例
えば特公昭46−24194号公報で提案されており、
この公報における数値実施例においては、バックフォー
カスが焦点距離の1.3倍程度となっている。
により、撮影レンズに要求される性能が非常に高くなっ
て来ており、高い結像性能と長いバックフォーカスを両
立した負・正・負・正・正の5枚構成のレトロフォーカ
ス型レンズとして、例えば特開昭63−81414号公
報、特開平3−63613号公報、特開平10−213
742号公報、特開平10−293246号公報、特開
2001−100091号公報等が知られている。
場合、第1レンズと第2レンズの間隔は狭くすると、十
分なバックフォーカスを得ることが困難になり、無理に
バックフォーカスを延ばすと、第1レンズのパワーが強
くなり収差補正が困難になるばかりか、第1レンズの平
行及び傾き偏芯に対する性能劣化の敏感度が高くなって
しまう。逆に間隔を広げると、第1レンズの外径が大型
化し、バックフォーカスも長くなりすぎ、レンズ全体が
大型化するという問題が発生する。
0−293246号公報は、第1レンズと第2レンズの
間隔が比較的狭く、レンズの小型化には有利であるが、
収差補正が難しい。
しては、間隔を狭くすると、第2レンズと第3レンズの
間に絞りを置く事が困難になり、十分な射出瞳を得るこ
とができなくなる。逆に間隔を広げると、レンズ全体の
レンズ径が大型化し、軸外光束が通る高さが相対的に高
くなり、結果的に軸外収差の補正が困難になるという問
題が発生する。
001−100091号公報は、絞りのみを配置するに
は十分な間隔を維持しているが、第2レンズと第3レン
ズの間に、メカニカルなシャッター手段をも配置する事
を考えた場合は、十分な間隔を有しているとは言えな
い。また、ビデオカメラやデジタルカメラの場合、バッ
クフォーカスを長くする必要はあるが、必要以上に長い
バックフォーカスは撮影レンズの全長が長くなり好まし
く無い。
フォーカスが焦点距離の1.2倍以上と長く、撮影レン
ズの全長に対して問題があった。また、負・正・負・正
・正レンズの5枚構成のレトロフォーカス型レンズにお
いて、非球面を用いてさらなる性能向上を図ったもの
が、例えば特開平9−166748号公報で提案されて
いる。
像側に配置された第5レンズの片面を非球面とすること
により、特に軸外諸収差を良好に補正している。
従来の欠点を改善し、十分なバックフォーカスを確保し
つつ、また小型でローコストでありながら、光学性能の
良好なレトロフォーカス型レンズを提供することにあ
る。
系は、物体側から順に、物体側に凸面を向けたメニスカ
ス形状の負の屈折力の第1レンズ、両レンズ面が凸面の
正の屈折力の第2レンズ、開口絞り、両レンズ面が凹面
の負の屈折力の第3レンズ、正の屈折力の第4レンズ、
両レンズ面が凸面の正の屈折力の第5レンズを有し、該
第2レンズと第3レンズの間隔をDB、該第2レンズの
材質の屈折率をnd2、バックフォーカスをbf、全系
の焦点距離をfとした時に、 0.5<DB/f<0.8 ・・・(1) nd2<1.7 ・・・(2) 0.8<bf/f<1.0 ・・・(3) なる条件を満足する事を特徴としている。
て、前記第1レンズと第2レンズの間隔をDA、前記第
1レンズから第2レンズの合成焦点距離をfA、前記第
3レンズから第5レンズの合成焦点距離をfB、前記第
4レンズの焦点距離をf4、前記第5レンズの焦点距離
をf5とした時に、 0.6<DA/f<1.0 ・・・(4) 0.45<fA/fB<0.7 ・・・(5) 1.4<f5/f4<2.0 ・・・(6) なる条件を満足する事を特徴としている。
おいて、前記第2レンズの少なくとも一つの面を非球面
としたことを特徴としている。
おいて、前記第3レンズの少なくとも一つの面を非球面
としたことを特徴としている。
か1項の発明において、撮像素子上に像を形成する為の
撮影レンズ系であることを特徴としている。
ら5のいずれか1項のレンズ系と該レンズ系によって形
成される像を受光する撮像素子を有することを特徴とし
ている。
本発明の数値実施例1〜6のレンズ断面図である。図
2、図4、図6、図8、図10、図12は、各数値実施
例の諸収差図を示す。
側で、右方は像面側である。本実施例では、5群5枚の
レンズ構成で前述の如く各レンズを設定することによ
り、良好な光学性能を有し小型で簡易な構成のローコス
トのレトロフォーカス型レンズを達成している。
に、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力
の第1レンズ、両レンズ面が凸面の正の屈折力の第2レ
ンズ、開口絞り、両レンズ面が凹の負の屈折力の第3レ
ンズ、正の屈折力の第4レンズ、両レンズ面が凸面の正
の屈折力の第5レンズの5つのレンズにより構成してい
る。第4レンズは、数値実施例1、4及び6では像側に
凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力のレンズ、数
値実施例2、3及び5では両レンズ面が凸面の正の屈折
力のレンズとなっている。
に非球面を配置し、数値実施例4では物体側に非球面を
配置している。絞りの近傍に非球面を配置することによ
り、画面全域に影響を与える球面収差やコマ収差を良好
に補正することが可能となる。また、数値実施例4にお
ける第2レンズの材質はプラスチックであり、比較的安
価なコストでの製造が可能である。
側に非球面を配置している。第2レンズと同様に絞りの
近傍に非球面を配置することにより、画面全域に影響を
与える球面収差やコマ収差を良好に補正することが可能
となる。さらに、絞りを第2レンズと第3レンズの間に
配置することで、近年の撮像素子に適した射出瞳距離を
得ている。
て説明する。
間隔に関する条件式であり、下限を超えて間隔を狭くす
ると、間に絞りを置く事が困難になり、十分な射出瞳を
得ることができなくなる。逆に上限を超えて間隔を広げ
ると、レンズ全体のレンズ径が大型化し、軸外光束が通
る高さが相対的に高くなり、結果的に軸外収差の補正が
困難になるという問題が発生する。
る条件式で、製造コストの安い屈折率の低いガラス材料
の、特に像面彎曲の補正の観点から使用可能な上限値を
示すものである。
条件式で、条件式の上限を超えてバックフォーカスが長
くなると全長が長くなり大型化し、第1レンズのパワー
が強くなり、歪曲収差の補正が困難になる。逆に下限を
超えてバックフォーカスが短くなると、ローパスフィル
ターや、色フィルターを入れることが困難になる。
間隔に関する条件式であり、下限を超えて間隔を狭くす
ると、十分なバックフォーカスを得ることが困難にな
り、無理にバックフォーカスを延ばすと、第1レンズの
パワーが強くなり収差補正が困難になるばかりか、第1
レンズの平行及び傾き偏芯に対する性能劣化の敏感度が
高くなってしまう。逆に上限を超えて間隔を広げると、
第1レンズの外径が大型化し、バックフォーカスも長く
なりすぎ、レンズ全体が大型化するという問題が発生す
る。
ズ群の焦点距離の比に関する条件式で、下限を超えると
像面彎曲が補正過剰となり好ましくない。また、上限値
を超えると全長が増大する方向となり好ましくない。
焦点距離の比に関する条件式で、下限を超えると歪曲収
差が補正不足となり好ましくない。また、上限値を超え
ると像面彎曲が補正不足となり好ましくない。
用いたデジタルカメラ(光学機器)の実施形態を図13
を用いて説明する。図13において、10はカメラ本
体、11は本発明のレンズ系によって構成された撮影光
学系、12は被写体像を観察するためのファインダーで
ある。13はストロボ装置、14は測定窓、15はカメ
ラの動作を知らせる液晶表示窓、16はレリーズボタ
ン、17は各種のモードを切り替える操作スイッチであ
る。
1〜6を示す。各数値実施例においてiは物体側からの
光学面の順序を示し、riは第i番目の光学面(第i
面)の曲率半径、diは第i面と第i面+1面との間の
間隔、niとνiはそれぞれd線に対する第i番目の光
学部材の材質の屈折率、アッベ数を示す。
ー、フェースプレート等のガラスブロックGを構成する
面である。fは焦点距離、fnoはFナンバー、ωは半
画角を示す。またKを離心率、B、C、D、E、F・・
・を非球面係数、光軸からの高さhの位置での光軸方向
の変位を面頂点を基準にしてxとするとき、非球面形状
は、 x=(h2/r)/[1+[1−(1+K)(h/
R)2]1/2]+Bh4+Ch6+Dh8+Eh10 で表示される。但しrは曲率半径である。また、例えば
「D−Z」の表示は「10-Z」を意味する。また各数値
実施例における上述した条件式との対応を表1に示す。
をとることにより、デジタルカメラに好適なバックフォ
ーカスの長い、小型でローコストで良好な性能を達成す
ることができる。
図
Claims (6)
- 【請求項1】 物体側から順に、物体側に凸面を向けた
メニスカス形状の負の屈折力の第1レンズ、両レンズ面
が凸面の正の屈折力の第2レンズ、開口絞り、両レンズ
面が凹面の負の屈折力の第3レンズ、正の屈折力の第4
レンズ、両レンズ面が凸面の正の屈折力の第5レンズを
有し、該第2レンズと第3レンズの間隔をDB、該第2
レンズの材質の屈折率をnd2、バックフォーカスをb
f、全系の焦点距離をfとした時に、 0.5<DB/f<0.8 nd2<1.7 0.8<bf/f<1.0 なる条件を満足する事を特徴とするレンズ系。 - 【請求項2】 前記第1レンズと第2レンズの間隔をD
A、前記第1レンズから第2レンズの合成焦点距離をf
A、前記第3レンズから第5レンズの合成焦点距離をf
B、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第5レンズ
の焦点距離をf5とした時に、 0.6<DA/f<1.0 0.45<fA/fB<0.7 1.4<f5/f4<2.0 なる条件を満足する事を特徴とする請求項1のレンズ
系。 - 【請求項3】 前記第2レンズの少なくとも一つの面を
非球面としたことを特徴とする請求項1又は2のレンズ
系。 - 【請求項4】 前記第3レンズの少なくとも一つの面を
非球面としたことを特徴とする請求項1又は2のレンズ
系。 - 【請求項5】 撮像素子上に像を形成する為の撮影レン
ズ系であることを特徴とする請求項1から4のいずれか
1項のレンズ系。 - 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項のレンズ
系と、該レンズ系によって形成される像を受光する撮像
素子を有することを特徴とする光学機器。
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