JP2003326269A - 電気再生式脱塩装置 - Google Patents

電気再生式脱塩装置

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JP2003326269A
JP2003326269A JP2002136602A JP2002136602A JP2003326269A JP 2003326269 A JP2003326269 A JP 2003326269A JP 2002136602 A JP2002136602 A JP 2002136602A JP 2002136602 A JP2002136602 A JP 2002136602A JP 2003326269 A JP2003326269 A JP 2003326269A
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JP2002136602A
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Osayuki Inoue
修行 井上
Atsushi Aoyama
淳 青山
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力差による膜の変形を防止して、各室間で
の片流膜同士の接触による膜焼け等を防止できる電気再
生式脱塩装置を提供する。 【解決手段】 陰極室2と、陽極室4とを有し、この両
極室の間に、陽イオン交換膜6及び陰イオン交換膜5を
一部交互に配列し、これらのイオン交換膜と室枠を用い
て脱塩室7と濃縮室8を形成させると共に、前記存在す
る室のうちの少なくとも7にはイオン交換体9が充填さ
れている電気再生式脱塩装置であって、前記8のうちの
1以上には、内部に剛性のある導電性物質で作られた濃
縮室分割板30が備えられ、該30を備える8には、導
入される濃縮水が、該30の両面を流れるように室枠が
形成されたものであり、前記30は、該8を構成してい
る室枠の板厚方向にほぼ中央部に配置され、該室枠に組
込まれており、前記9は、放射線クラフト重合法によっ
てイオン交換基を導入したものがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気再生式脱塩装
置に係り、特に、各室における圧力差による膜の変形に
よる片流、及び脱塩効率が低下することを防ぐ電気再生
式脱塩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の純水製造方法としては、イオン交
換樹脂を充填した容器に脱塩室入口水を通過させ、脱塩
室入口水中のイオンをH+、OH-イオンに交換すること
により純水を製造するイオン交換法が知られている。し
かし、このイオン交換法では、イオン交換樹脂の交換能
力が飽和すると、イオン交換樹脂の種類に応じて、酸、
アルカリを用いてイオン交換能力の再生をする必要があ
る。イオン交換樹脂の再生操作は、煩雑で、多量の酸、
アルカリの貯蔵、取り扱い及び廃棄に、細心の注意が必
要であると共に設備が大きくなる、という問題を有して
いる。それに対し、近年、電気によってイオン交換体を
再生し、連続的に純水を製造する電気再生式脱塩装置が
開発された。これは図5に示すように、脱塩室入口水1
0中のイオン分を装置の両端に印可した直流電源によ
り、濃縮室出口水13及び陰極液、陽極液に移動させる
ことにより除去する装置であり、陰極1を有する陰極室
2と陽極3を有する陽極室4及び陰極室2と陽極室4の
間に、陰イオン交換膜5と陽イオン交換膜6を交互に配
置することにより形成された脱塩室7と濃縮室8を備
え、少なくとも脱塩室7内にはイオン交換体9を充填し
ているものである。
【0003】陰極室2に陰極室入口水14を、陽極室4
に陽極室入口水16を、濃縮室8に濃縮室入口水12
を、脱塩室7に脱塩室入口水10を導入し、陰極1と陽
極3間に直流電流を印可することにより、脱塩室入口水
10中に含まれているイオン分は、イオン交換体9の表
面を電位の方向に移動し、陰イオンは陰イオン交換膜
5、陽イオンは陽イオン交換膜6を透過して濃縮室8中
の濃縮水、陰極室2中の陰極液及び陽極室4中の陽極液
に移動し、脱塩室入口水10は脱イオン処理され純水1
1が製造される。 脱塩室7内に充填されたイオン交換
体9は、水解によって発生するH+、OH-により連続的
に再生されるため、酸あるいはアルカリによる再生作業
は必要なく、このようにして、純水11を連続的に製造
することが可能となる。脱塩室入口水10は、通常市
水、工水等を原水として、逆浸透膜等により硬度成分を
除去された水が用いられる。
【0004】また、濃縮室入口水12は、脱塩室入口水
10から分岐して濃縮室8に供給してもよいし、外部か
ら濃縮水として使用可能な水質の水を別途導入してもよ
く、濃縮水ポンプ(図示せず)を使用して供給してもよ
い。濃縮水ポンプを使用して濃縮室入口水12を濃縮室
8に供給する場合は、濃縮室出口水13、陰極室出口水
15、陽極室出口水17の一部を循環使用し、濃縮室入
口水12の流量を増加させて運転することも可能であ
る。また、濃縮水には、電気抵抗を減少させるために、
外部から電解質を添加する方法も用いられている。陰極
室入口水14、陽極室入口水16は、それぞれ濃縮室入
口水12と同じ水を用いてもよいし、脱塩室入口水1
0、純水11を用いても、別途外部から供給してもかま
わない。
【0005】また、図6に示すように、電気再生式脱塩
装置の他の形態として、脱塩室入口水10中のイオンを
粗脱塩する第1の脱塩室群20と、さらに脱塩処理を行
う第2の脱塩室群21を有する電気再生式脱塩装置も存
在する。この形の電気再生式脱塩装置においては、第1
の脱塩室群20と第2の脱塩室群21の間に濃縮室を配
置することによって第1の脱塩室群と第2の脱塩室群を
分割している。第1の脱塩室群において、粗脱塩処理さ
れた処理水19は、装置内配管、もしくは装置外配管を
経由して第2の脱塩室群に導入され、さらに脱塩処理さ
れて純水11として外部に供給される。この場合、第2
の脱塩室群に隣接している濃縮室には、第1の脱塩室群
に隣接している濃縮室入口水と同じ水を供給することも
あるし、別の水を用いることもある。別の水の例として
は、第1の脱塩室群に隣接している濃縮水出口水を第2
の脱塩室群に隣接する濃縮室入口水として用いるか、第
2の脱塩室群に隣接する濃縮室出口水を第1の脱塩室群
に隣接する濃縮室入口水として用いるか、又は外部より
濃縮水に適する水を供給する等があげられる。
【0006】前述した電気再生式脱塩装置においては、
濃縮室、極室と脱塩室に供給される濃縮水、極液、被処
理水の圧力が異なることから、脱塩室、濃縮室、極室の
間に備えられているイオン交換膜が変形してしまい、膜
同士が接触することによる膜焼けが生じたり、各脱塩
室、濃縮室に均一に液が供給されない、同一脱塩室内に
おいて片流が生じる、などの問題が発生し、電気再生式
脱塩装置のトラブル、流量低下、性能劣化の原因となっ
ていた。また、粗脱塩を行う第1の脱塩室群と、第1の
脱塩室群で処理された水をさらに脱塩する第2の脱塩室
群を、1台の電気再生式脱塩装置に組込んだ電気再生式
脱塩装置においては、第1の脱塩室群と第2の脱塩室群
の圧力差も膜の変形が生じる原因となり、上述の問題の
他、第1の脱塩室群の圧力が高いために、第2の脱塩室
群がつぶされてしまい、第2の脱塩室群の圧損が高くな
るという問題もあった。
【0007】このような、各室の圧力差による膜の変形
を防ぐために、脱塩室、濃縮室、極室を形成する室枠
に、格子状の室枠を用い、この格子を利用してイオン交
換膜の変形を減少させる、などの対策がとられている
(例えば、特開平7−100391号公報)。しかし、こ
の様な方法では、膜の変形を防ぐための格子によって有
効脱塩面積が減少してしまう、格子があるために、イオ
ン交換体の充填に手間がかかる、といった問題がある。
また、図7に示すように、第1の脱塩室群と第2の脱塩
室群を有する電気再生式脱塩装置においては、第1の脱
塩室群と第2の脱塩室群の間に剛性のある隔壁を配置す
ることにより、第1の脱塩室群と第2の脱塩室群の圧力
差による影響をなくす、といった方法も採られることが
あるが、隔壁に導電性がないため、隔壁の両側にさらに
電極、極室が必要となり、装置が大型になる、組立に手
間がかかる、といった問題も生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消し、脱塩室、濃縮室、極室間に生じる
圧力差による膜の変形を防止することで、電気再生式脱
塩装置のトラブルの原因である、各脱塩室間、濃縮室間
での片流膜同士の接触による膜焼け等を防止することが
できる電気再生式脱塩装置を提供することを課題とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、陰極を有する陰極室と、陽極を有する
陽極室とを有し、この両極室の間に、陽イオン交換膜及
び陰イオン交換膜を少なくとも一部交互に配列し、これ
らのイオン交換膜と室枠を用いて脱塩室と濃縮室を形成
させると共に、前記存在する室のうちの少なくとも脱塩
室にはイオン交換体が充填されている電気再生式脱塩装
置であって、前記濃縮室のうちの1以上には、内部に剛
性のある導電性物質で作られた濃縮室分割板が備えられ
ると共に、該濃縮室分割板を備える濃縮室には、導入さ
れる濃縮水が、該濃縮室分割板の両面を流れるように室
枠が形成されていることを特徴とする電気再生式脱塩装
置としたものである。
【0010】また、本発明では、陰極を有する陰極室
と、陽極を有する陽極室とを有し、この両極室の間に、
陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を少なくとも一部交
互に配列し、これらのイオン交換膜と室枠を用いて脱塩
室と濃縮室を形成させると共に、前記存在する室のうち
の少なくとも脱塩室にはイオン交換体が充填されてお
り、該脱塩室は、被処理水を粗脱塩する第1の脱塩室群
と、第1の脱塩室群で処理された処理水をさらに脱塩処
理する第2の脱塩室群とに濃縮室を介して分けられてい
る電気再生式脱塩装置であって、前記第1の脱塩室群と
第2の脱塩室群を隔てている濃縮室内部には、剛性のあ
る導電性物質で作られた濃縮室分割板が備えられると共
に、該濃縮室分割板を備える濃縮室には、導入される濃
縮水が、該濃縮室分割板の両面を流れるように室枠が形
成されていることを特徴とする電気再生式脱塩装置とし
たものである。
【0011】前記電気再生式脱塩装置において、濃縮室
分割板は、該濃縮室を構成している室枠の板厚方向にほ
ぼ中央部に配置され、該室枠に組込まれているのがよ
く、また、前記イオン交換体は、放射線グラフト重合法
によってイオン交換基が導入されたイオン交換体であ
り、その形状が不織布、織布、ネット様のシートとする
ことができ、前記剛性のある導電性物質は、例えばチタ
ン板等の金属、表面に白金メッキを施したチタン板等、
及びなんらかの処理を施した金属導電性プラスチック等
が用いられている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者は、濃縮室内部、望まし
くは厚み方向の中央部分付近に、イオン交換膜よりもは
るかに剛性が高い導電性板(複極)を介在させることに
より、電極面積を減少させずに各室間の圧力による膜変
形を減少させることが可能であることを見いだし、本発
明を完成するに至った。そして、本発明によれば、粗脱
塩を行う第1の脱塩室群と、第1の脱塩室群で処理され
た水をさらに脱塩する第2の脱塩室群を1台の電気再生
式脱塩装置に組み込んだ場合にも、第1の脱塩室群と第
2の脱塩室群の双方に隣接する濃縮室内に、イオン交換
膜よりもはるかに剛性が高い導電性板(複極)を介在さ
せることにより、間に電極、極室を増加させずに第1の
脱塩室群と第2の脱塩室群の間に生じる圧力差による膜
変形を減少させることも可能である。このように、本発
明では、イオン交換膜よりもはるかに剛性が高い導電性
物質、例えばチタン等の金属板、導電性プラスチック
等、からなる濃縮室分割板を濃縮室内に組込むことによ
り、脱塩室面積を減少させずに、各室間に生じる圧力差
による膜の変形を抑えることにより、流路圧力損失の増
大、あるいは偏流を防ぎ、性能向上が可能となる。
【0013】次に、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は、本発明の電気再生式脱塩装置の一例を示す
概略構成図であり、先に説明した図5に示す構成と同一
構成を同一符号で示して説明する。陰極1を有する陰極
室2と、陽極3を有する陽極室4を対向して配置し、こ
の陰極室2と陽極室4の間に陰イオン交換膜5と陽イオ
ン交換膜6を交互に配置することにより、脱塩室7と濃
縮室8を形成し、濃縮室8中には導電性物質により作ら
れた濃縮室分割板30を設け、濃縮水は濃縮室分割板3
0の両面を流れるように濃縮室8を形成する。脱塩室7
には、イオン交換体9を充填することにより、電気再生
式脱塩装置が構成される。また、濃縮室8、及び両極室
2、4にもイオン交換体9を充填することが望ましい。
【0014】陰極室2に陰極室入口水14を、陽極室4
に陽極室入口水16を、濃縮室8に濃縮室入口水12
を、脱塩室7に脱塩室入口水10を導入し、陰極1と陽
極3間に直流電流を印可することにより、脱塩室入口水
10中に含まれているイオン分は、イオン交換体9の表
面を電位の方向に移動し、陰イオンは陰イオン交換膜
5、陽イオンは陽イオン交換膜6を透過して濃縮室8中
の濃縮水、陰極室2中の陰極水、陽極室4中の陽極水に
移動し系外に排出され、脱塩室入口水10は脱イオン処
理され純水11が製造される。脱塩室7内に充填された
イオン交換体は、水解によって発生するH+、OH-によ
り連続的に再生されるため、酸あるいはアルカリによる
再生作業は必要なく、以後、このようにして、純水11
を連続的に製造することが可能となる。陰極室陽、極室
に隣接する室は、脱塩室であっても、濃縮室であっても
かまわない。
【0015】また、陰極室に脱塩室が隣接する場合に
は、陰極室中に充填するイオン交換体は、陽イオン交換
体が望ましく、濃縮室が隣接する場合には、陰イオン交
換体が望ましい。陽極室に脱塩室が隣接する場合には、
陽極室中に充填するイオン交換体は、陰イオン交換体が
望ましく、濃縮室が隣接する場合には、陽イオン交換体
が望ましい。また、図2は、本発明の電気再生式脱塩装
置の他の例を示す概略構成図であり、第1の脱塩室群2
0と第2の脱塩室群21に隣接する濃縮室8中に濃縮室
分割板30を組込んだ例である。濃縮室分割板30の組
込み方法は、その機能を満足すれば特に制限するもので
はないが、その1例として本発明では、図3に示すよう
に2枚の濃縮室室枠で濃縮室分割板を挟み込み、これを
1つの濃縮室として使用した。ここで、両者は完全に分
割されていても差し支えない。この場合は、当然両側に
水を供給する必要がある。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 本実施例では、図4に示す試験装置のフロー図にしたが
って脱塩処理する実験を行った。脱塩室入口水10、濃
縮室入口水1、陰極室入口水14、陽極室入口水16と
して、藤沢市水を活性炭濾過器保安フィルタ、逆浸透膜
装置で前処理したものを使用し、その水質は、比抵抗
0.20MΩ・cm、カルシウム濃度0.75mg/
L、マグネシウム濃度0.22mg/Lであった。
【0017】実験は、図4の試験装置に図1に示す構成
の電気再生式脱塩装置を用い、脱塩室入口水10の流量
は1m3/h、濃縮室入口水12の流量は360L/
h、陰極室入口水14の流量及び陽極室入口水16の流
量をそれぞれ40L/hとして、濃縮室分割板30は、
表面に白金メッキを施したチタン製の板を使用し、1.
2Aの直流電流を陰極1と陽極3に印可して運転を行っ
た。電気再生式脱塩装置は、電極面積0.256m2
脱塩室は10室、濃縮室は9室とし、両端に陰極室と陽
極室を設け、脱塩室と濃縮室内部には陰イオン交換体と
陽イオン交換体を、陰極室には陽イオン交換体を、陽極
室には陰イオン交換体を充填してある。上記条件で運転
した結果、純水11の比抵抗は14.8MΩ・cmであ
り、比較例1に対して比抵抗の高い純水を得ることがで
きた。
【0018】比較例1として、図4中の電気再生式脱塩
装置に図5に示す構成の電気再生式脱塩装置を用い、濃
縮室分割板を用いずに、他の条件は実施例1と同じとし
た。その結果、比抵抗10.4MΩ・cm程度の純水1
1が連続して製造された。この結果から、実施例1で
は、濃縮室分割板を濃縮室中に入れたために、各室の圧
力差による膜の変形量が減少し、各脱塩室に均等に脱塩
室入口水10が導入された。本実施例1に示すように、
濃縮室8中に濃縮室分割板30を組込むことにより、各
室間の圧力の影響を減少でき、それにより各室間におけ
る脱塩室入口水10の流量が均等になることにより脱塩
性能が向上した。
【0019】実施例2 実施例2では、図4の試験装置に図2に示す構成の電気
再生式脱塩装置を用いて試験を行った。脱塩室入口水1
0の流量は1m3/h、濃縮室入口水12の流量は68
0L/h、陰極室入口水14流量及び陽極室入口水16
の流量をそれぞれ40L/hとして、濃縮室分割板30
は、表面に白金メッキを施したチタン製の板を使用し、
1.2Aの直流電流を陰極1と陽極3に印可して運転を
行った。電気再生式脱塩装置は、電極面積0.256m
2、第1、第2の脱塩室群はともに8室、濃縮室は17
室とし、両端に陰極室と陽極室を設け、脱塩室、濃縮室
内部には陰イオン交換体と陽イオン交換体を、陰極室に
は陽イオン交換体を、陽極室には陰イオン交換体を充填
してある。
【0020】上記条件で運転した結果、純水11の比抵
抗は17.5MΩ・cm程度となり、水質も比較例2に
対して向上したほか、第1の脱塩室群及び第2の脱塩室
群の圧損はそれぞれ0.05MPa程度となり、脱塩室
入口水10の供給圧力は約0.1MPaで供給すること
ができた。また、第1の脱塩室群20及び第2の脱塩室
群21にそれぞれ隣接する濃縮室出口水13の流量は、
第1の脱塩室群20に隣接している濃縮室出口水13は
320L/hで、第2の脱塩室群21に隣接している濃
縮室出口水13は360L/hと、比較例2に対して流
量のアンバランスは大分解消されていた。
【0021】また、比較例2として、図4の電気再生式
脱塩装置に図6に示す構成の電気再生式脱塩装置を用
い、濃縮室分割板を用いずに他の条件は実施例2と同じ
とした。その結果、比抵抗16.5MΩ・cm程度の純
水11が連続して製造できた。しかし、第1の脱塩室群
の圧損が約0.05MPa程度であるのに対し、第2の
脱塩室群の圧損が約0.12MPaとなり、脱塩室入口
水10の供給圧力は約0.2MPa必要であった。ま
た,第1の脱塩室群に隣接している濃縮室出口水13の
流量と第2の脱塩室群に隣接している濃縮室出口水13
の流量を測定したところ、第2の脱塩室群に隣接してい
る濃縮室出口水13の流量が約440L/hであったの
に比べ第1の脱塩室群に隣接している濃縮室出口水13
の流量は約240L/hとかなりアンバランスが生じて
いた。
【0022】
【発明の効果】本発明の電気再生式脱塩装置によれば、
上述したように、被処理水中のイオン分を除去して純水
を製造する電気再生式脱塩装置において、濃縮室内に導
電性物質により作られた濃縮室分割板(複極)を組込む
ことで、各室の圧力差による膜の変形等の影響を抑える
ことができ、これにより、電極板面積を減少させること
なく、圧力差による膜変形を防止することが可能とな
り、安定した運転をすることができる電気再生装置を作
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気再生式脱塩装置の一例を示す概略
構成図。
【図2】本発明の電気再生式脱塩装置の他の例を示す概
略構成図。
【図3】本発明に用いる濃縮室分割板の組込み方法を示
す説明図。
【図4】実施例に用いた試験装置のフロー図。
【図5】従来の電気再生式脱塩装置の他の例を示す概略
構成図。
【図6】従来の電気再生式脱塩装置の他の例を示す概略
構成図。
【図7】従来の電気再生式脱塩装置の他の例を示す概略
構成図。
【符号の説明】
1:陰極、2:陰極室、3:陽極、4:陽極室、5:陰
イオン交換膜、6:陽イオン交換膜、7:脱塩室、8:
濃縮室、9:イオン交換体、10:脱塩室入口水、1
1:純水、12:濃縮室入口水、13:濃縮室出口水、
14:陰極室入口水、15:陰極室出口水、16:陽極
室入口水、17:陽極室出口水、19:第1の脱塩室出
口水、20:第1の脱塩室群、21:第2の脱塩室群、
30:濃縮室分割板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA17 HA47 HA55 JA05A JA05C JA05Z JA06C JA30A JA30C JA43A MA03 MA13 MA14 PA01 PB06 4D061 DA03 DB13 EA09 EB04 EB11 EB13 EB17 FA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極を有する陰極室と、陽極を有する陽
    極室とを有し、この両極室の間に、陽イオン交換膜及び
    陰イオン交換膜を少なくとも一部交互に配列し、これら
    のイオン交換膜と室枠を用いて脱塩室と濃縮室を形成さ
    せると共に、前記存在する室のうちの少なくとも脱塩室
    にはイオン交換体が充填されている電気再生式脱塩装置
    であって、前記濃縮室のうちの1以上には、内部に剛性
    のある導電性物質で作られた濃縮室分割板が備えられる
    と共に、該濃縮室分割板を備える濃縮室には、導入され
    る濃縮水が、該濃縮室分割板の両面を流れるように室枠
    が形成されていることを特徴とする電気再生式脱塩装
    置。
  2. 【請求項2】 陰極を有する陰極室と、陽極を有する陽
    極室とを有し、この両極室の間に、陽イオン交換膜及び
    陰イオン交換膜を少なくとも一部交互に配列し、これら
    のイオン交換膜と室枠を用いて脱塩室と濃縮室を形成さ
    せると共に、前記存在する室のうちの少なくとも脱塩室
    にはイオン交換体が充填されており、該脱塩室は、被処
    理水を粗脱塩する第1の脱塩室群と、第1の脱塩室群で
    処理された処理水をさらに脱塩処理する第2の脱塩室群
    とに濃縮室を介して分けられている電気再生式脱塩装置
    であって、前記第1の脱塩室群と第2の脱塩室群を隔て
    ている濃縮室内部には、剛性のある導電性物質で作られ
    た濃縮室分割板が備えられると共に、該濃縮室分割板を
    備える濃縮室には、導入される濃縮水が、該濃縮室分割
    板の両面を流れるように室枠が形成されていることを特
    徴とする電気再生式脱塩装置。
  3. 【請求項3】 前記濃縮室分割板は、該濃縮室を構成し
    ている室枠の板厚方向にほぼ中央部に配置され、該室枠
    に組込まれていることを特徴とする請求項1又は2記載
    の電気再生式脱塩装置。
  4. 【請求項4】 前記イオン交換体は、放射線グラフト重
    合法によってイオン交換基が導入されたイオン交換体で
    あり、その形状が不織布、織布、ネット様のシートであ
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電気再生
    式脱塩装置。
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