JP2003325918A - ゲーム機の施錠装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】鉤部を針金等で不正に動かして解錠する不正解
錠を防止することができるゲーム機の施錠装置を提供す
る。 【解決手段】取付板と支持板３を設けた基枠体１の内側
に施錠杆６が摺動可能に配設され、施錠杆６の上部と下
部に鉤部６ａ、６ｂが突出して設けられる。取付板の中
間部にシリンダ錠７がその錠軸を取付板の内側に差込む
ように固定され、錠軸の先端に施錠杆６と係合するカム
板８が固定され、基枠体１の取付板がゲーム機の前面枠
に縦に取付けられる。施錠完了時に施錠杆６の動きをロ
ックするロック部材１１が施錠杆６に枢支され、解錠時
にはロック部材１１のロックを解除する機構が設けられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機、パチ
スロ機等のゲーム機の前面枠の内側に取り付けられ、前
面枠を本体枠に対し施錠するゲーム機の施錠装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ゲーム機の前面枠を本体枠に対し施錠す
る施錠装置として、断面Ｌ字状の取付板と支持板からな
る基枠体の内側に、施錠杆が摺動可能に配設され、施錠
杆の上部と下部に鉤部が一体に突出して形成され、取付
板の中間部にシリンダ錠がその錠軸を取付板の内側に差
込むように固定され、錠軸の先端に施錠杆と係合するカ
ム板が固定された構造の施錠装置が、使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この種の施錠装置は、
シリンダ錠の錠軸をキーで回すことにより、カム板を回
動させ、カム板に係合する施錠杆を上下に揩動させ、こ
れにより、施錠杆の上下に突設した鉤部を移動させ、鉤
部の受け金具との係合をはずして解錠する構造である。
しかしながら、施錠状態つまり鉤部が受け金具と係合し
た状態であっても、鉤部や施錠杆に直接力を加えて動か
せば、鉤部と受け金具との係合を解除することができる
ため、ゲーム機の一部に隙間があって、その隙間から針
金等を内部に差し込み、針金等で鉤部や施錠杆に直接力
を加えて移動させると、前面枠がキーを用いずに不正に
解錠されてしまう問題があった。

【０００４】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、施錠杆や鉤部を針金等で不正に動かして
解錠する不正解錠を防止することができるゲーム機の施
錠装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の施錠装置は、取付板と支持板を設けた基
枠体の内側に施錠杆が摺動可能に配設され、施錠杆の上
部と下部に鉤部が突出して形成され、取付板の中間部に
シリンダ錠がその錠軸を取付板の内側に差込むように固
定され、錠軸の先端に施錠杆と係合するカム板が固定さ
れ、基枠体の取付板がゲーム機の前面枠に縦に取付けら
れ、本体枠側に取付けられた受け金具に鉤部が係止され
て前面枠を施錠するゲーム機の施錠装置において、施錠
完了時に施錠杆の動きをロックするロック部材が施錠杆
に枢支され、解錠時にはロック部材のロックを解除する
機構が設けられたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】このような構成の施錠装置では、ゲーム機の前
面枠を本体枠に対し閉じ、鉤部を受け金具に係止させて
施錠を完了すると、ロック部材が施錠杆をロックするこ
とにより鉤部がロックされる。このため、パチンコ機の
本体枠と前面枠の隙間等から、針金等を差し込んで、施
錠杆や鉤部を移動させて不正解錠をしようとしても、施
錠状態にある鉤部はロックされて動かず、不正解錠を防
止することができる。

【０００７】また、解錠時にはロック部材のロックを解
除する機構が設けられるため、キー操作により解錠する
際、或はゲーム機の裏側から解錠する際にはロックを解
除して鉤部を移動させ、解錠することができる。

【０００８】また、ロック部材は、基枠体の一部に設け
た係止部に係止可能な係止片を有すると共に、カム板の
係合部と係合する傾斜部を有する構造とすれば、比較的
簡単な機構を用いて、カム板の解錠側への回動により係
止片と係止部との係合をはずしてロックを解除すること
ができる。

【０００９】また、本体枠に対し前面枠を閉じて施錠す
る際、ロック部材に作用してロックを解除するロック解
除部材を、基枠体の一部に回動可能に枢支して配設し、
ロック部材の作動片に係合可能な係合部をロック解除部
材に設ける構成とすれば、前面枠を閉じる際の施錠を容
易に且つ確実に行うことができる。

【００１０】さらに、基枠体にはカム板を囲う位置に保
護壁部が設けられ、保護壁部にはロック解除部材が枢支
されると共にロック部材の係止片を係止する係止部が設
けられ、さらに上記係止部を覆うカバー部とロック解除
部材の係合部を覆うカバー部を保護壁部に設けた構成と
すれば、ロック部材係止片やロック解除部材の係合部が
隙間から差し込まれた針金などによって不正に動かさ
れ、不正解錠されることを防止できる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図１はパチンコ機用の施錠装置の正面
図を、図２はその左側面図を、図３はその右側面図を、
図４はその背面図を各々示している。１は取付板２と支
持板３を断面略Ｌ字状で一部コ字状に曲折して一体成形
された縦長の基枠体で、後述のシリンダ錠７の右側に対
応した位置（支持板３と反対側の位置）に保護壁部４が
カム板８を囲うように取付板２から背面側に直角に立ち
上がって設けられる。この保護壁部４はシリンダ錠の錠
軸に固定されたカム板などへの不正行為を防止する機能
を有している。また、取付板２はこの保護壁部４に対応
した部分で、左側に突出した幅広形状を有し、この取付
板２の幅広部分にシリンダ錠７が取り付けられる。

【００１２】施錠杆６が支持板３の内側で支持板に沿っ
て摺動可能に配設される。施錠杆６にはその上部と下部
に鉤部６ａ，６ｂが背面側に突出して一体に形成され
る。鉤部６ａ、６ｂは三角形頭部を有しその中間部に係
合凹部を有し、下方に摺動しながら後述の受け金具２４
に係合凹部を係止可能である。さらに、基枠体１の内側
には、図４，５に示すように、取付板２に沿って長尺の
ガラス枠施錠杆５が上下に摺動可能に配設され、ガラス
枠施錠杆５の上部と下部には、ガラス枠鉤部５ａ、５ｂ
が正面側に突出して設けられる。ガラス枠鉤部５ａ、５
ｂは、図６に示すように、基枠体１の取付板２の上部と
中間部に縦に形成したスリット孔２ａ，２ｂに挿通さ
れ、前面側に突出する。

【００１３】また、ガラス枠施錠杆５には上部，中間
部、下部の三箇所に長孔５ｃが形成され、それらの長孔
５ｃを挿通して３本のガイドピン１３が取付板２に取り
付けられ、ガラス枠施錠杆５はガイドピン１３により摺
動をガイドされる。また、ガラス枠施錠杆５の下部に
は、後述のカム板の第二係合部８ｂと係合可能な係合凹
部５ｃが形成される。さらに、ガラス枠施錠杆５の中間
部には操作把持部５ｄが、背面側に突出して手で把持し
て上に押すことにより、ガラス枠を内側から解錠するた
めに、設けられる。

【００１４】一方、施錠杆６の上部と下部には、図５に
示すように、長孔６ｃが形成され、ガイドピン１６がそ
れらの長孔６ｃに挿通されて基枠体１の支持板３の幅広
部に固定され、施錠杆６はガイドピン１６によりその摺
動をガイドされる。さらに、施錠杆６における後述のカ
ム板８と対応した位置には幅広部が設けられ、その部分
にカム板８の第一係合部８ａが係合可能な係合孔６ｄが
形成される。さらに、この施錠杆６の幅広部には、施錠
杆６の施錠状態時の摺動をロックするためにロック部材
１１がピン１４によって僅かな角度範囲で回動可能に軸
支される。この鉤部６ａ、６ｂ及びそれを動かす施錠杆
６は、ゲーム機の前面枠用の施錠機構を構成する。

【００１５】取付板２の下部の拡幅部分に、シリンダ錠
７が基枠体１の異形孔から前面側に突き出すように挿入
され、そのフランジ部をねじ又はかしめで固定して装着
される。シリンダ錠７の錠軸には第一係合部８ａと第二
係合部８ｂを持つカム板８が固定される。図４反時計方
向にカム板８を回動させた場合、カム板の第一係合部８
ａは施錠杆６の係合孔６ｄに係合し、施錠杆６を下方に
摺動させ、鉤部６ａ、６ｂを下側に移動させて解錠す
る。一方、図４時計方向にカム板８を回動させた場合、
カム板の第二係合部８ｂはガラス枠用施錠杆５の係合部
５ｃに係合し、ガラス枠用施錠杆５を上方に摺動させ、
ガラス枠鉤部５ａ、５ｂを上側に移動させてガラス枠を
解錠する。施錠杆６とガラス枠用施錠杆５との間にコイ
ルばね９が掛けられ、施錠杆６とガラス枠用施錠杆５は
このコイルばね９によって相互に施錠方向に付勢され
る。

【００１６】ロック部材１１とロック解除部材１２は、
施錠杆６の動きをロックし又はロックを解除するため
に、施錠杆６と支持板３との間に所定の角度で回動可能
に軸支される。ロック部材１１は施錠杆６に対しピン１
４により回動可能に軸支され、ロック解除部材１２は基
枠体１の保護壁部４の上部位置にピン１５により回動可
能に軸支される。

【００１７】ロック部材１１は下端に係止片１１ａを有
し、この係止片１１ａは基枠体１の保護壁部４に設けた
異形の係止孔１７に入り、その一部の段状の係止部１７
ａに係止可能である。このロック部材１１の係止片１１
ａが係止孔１７の係止部１７ａに係止されると、施錠杆
６はその動きがロックされる。この係止孔１７の係止部
１７ａが形成される部分には、外側からその係止部１７
ａを覆うようにカバー部１７ｂが保護壁部４に形成され
ている。つまり、係止部１７ａは保護壁部４のカバー部
１７ｂの内側に凹状に形成されている。このカバー部１
７ｂによって、係止部１７ａに係止されるロック部材１
１の係止片１１ａが不正に係合を外されることを防止で
きる。

【００１８】さらに、ロック部材１１の中間部には開口
部が形成されその開口部に傾斜部１１ｃが設けられる。
上記カム板８の回動時、その第一係合部８ａがこの傾斜
部１１ｃに進入し、シリンダ錠７の回動操作時、第一係
合部８ａがこの傾斜部１１ｃ内で下方に動くことによ
り、ロック部材１１を回動させ、ロックを解除する。

【００１９】更に、ロック部材１１の下部には作動片１
１ｂが側方に突設され、この作動片１１ｂはロック解除
部材１２と係合する。ロック解除部材１２の一部には係
合部１２ｂが突設され、この係合部１２ｂは上記ロック
部材１１の作動片１１ｂに係合可能であり、前面枠の閉
鎖時にロック解除部材１２の先端が本体枠側の段差部等
に当接して回動した時、作動片１１ｂを押してロック部
材１１をロック解除位置に回動させる。

【００２０】また、保護壁部４における作動片１１ｂと
係合部１２ｂに対応した個所にはカバー部４ａが作動片
１１ｂと係合部１２ｂを外側から覆うように形成され、
作動片１１ｂと係合部１２ｂをカバーして不正解錠を防
止可能である。ロック解除部材１２の先端には丸く曲折
された当接部１２ａが設けられ、本体枠側の部分に当接
したとき摺動し易くしている。

【００２１】また、ロック部材１１とロック解除部材１
２との間にはコイルばね１０が掛け渡される。このコイ
ルばね１０により、ロック部材１１はロック側つまり係
止片１１ａを係止孔１７の係止部１７ａに係止させる側
に付勢され、ロック解除部材１２はロック解除を行わな
い方向に付勢される。

【００２２】このように構成された施錠装置は、図７に
示すように、パチンコ機における前面枠２１の内側に、
シリンダ錠７の先端を前面に露出させ、鉤部６ａ、６ｂ
を本体枠側に向けた状態で、取付板２を用いて縦に取付
けられる。一方、本体枠２０の内側における上記鉤部６
ａ、６ｂに対応した上下位置に、受け金具２４、２５が
固定される。

【００２３】なお、前面枠２１内に設けられる金枠の内
側にガラス枠２２が開閉可能に取りつけられ、そのガラ
ス枠２２にガラス枠用施錠杆５の上部と下部の鉤部５
ａ、５ｂが係合するガラス枠係合部２６、２７が設けら
れ、ガラス枠２２の閉鎖時、鉤部５ア、５ｂはそのガラ
ス枠係合部２６、２７に係合され，施錠状態となる。

【００２４】この施錠装置は、パチンコ機の前面枠２１
を本体枠２０に対し閉じると、図８に示すように、施錠
装置の鉤部６ａ、６ｂが本体枠２０側の受け金具２４、
２５に当って下方に摺動し、コイルばね９の付勢力によ
り上方に戻って係止され、施錠状態となる。このとき、
ロック解除部材１２は閉じられる本体枠２０側の一部に
当たって本体枠側（基枠体内側）に回動し、その係合部
１２ｂによりロック部材１１の作動片１１ｂを押す。

【００２５】このため、前面枠２１を閉じて施錠しよう
とするとき、図８の右側図のように、ロック部材１１の
係止片１１ａが係止孔１７の係止部１７ａに係止された
状態であっても、ロック部材１１の回動によりその係止
が外れる。したがって、施錠杆６は上方に揩動可能な状
態となり、鉤部６ａ、６ｂは摺動して施錠状態となるこ
とができる。

【００２６】更に、この施錠状態では、最終的にロック
解除部材１２が基枠体１内に略平行となるまで回動し、
コイルばね１０を介してロック部材１１を図８の時計方
向に付勢する。このため、ロック部材１１が保護壁部４
とほぼ平行な状態となり、係止片１１ａが係止孔１７の
係止部１７ａに係止され、これにより施錠杆６の下方移
動を阻止し、鉤部６ａ、６ｂの施錠状態がロックされ
る。従って、パチンコ機の前面枠２１と本体枠２０の間
に隙間が生じ、その隙間から針金等を差し込み、鉤部６
ａ，６ｂ或いは施錠杆６を不正に移動させようとして
も、施錠状態の鉤部６ａ、６ｂと施錠杆６はロックされ
て動かず、付勢解錠を防止することができる。

【００２７】また、カム部材８の右側を囲う位置つまり
前面枠の自由端に近い側の基枠体１には、保護壁部４が
形成されると共に、ロック部材１１の係止片１１ａが係
止される部分つまり係止孔１７の係止部１７ａ近傍が、
保護壁部４に設けたカバー部１７ｂによってカバーさ
れ、ロック解除部材１２の係合部１２ｂがロック部材１
１の作動片１１ｂと係合する個所は、カバー部４ａによ
ってカバーされているから、前面枠と本体枠の隙間から
針金などを差し込んでロック部材１１のロックを解除す
るような不正操作は阻止される。したがって、ロック部
材１１のロックを解除しての不正解錠も防止することが
できる。

【００２８】前面枠をキーにより解錠する場合は、キー
でシリンダ錠７の錠軸を回し、カム板８を図４反時計方
向に回転させると、カム板８の第一係合部８ａが、先ず
ロック部材１１の傾斜部１１ｃに係合して、ロック部材
１１を内側に回動させ、係止片１１ａと係止部１７ａと
の係合を外してロックを解除する。更に、第１係合部８
ａが施錠杆６の係合孔６ｄと係合してこれを下方へ摺動
させ、上下の鉤部６ａ、６ｂを下方に移動させる。

【００２９】この鉤部６ａ、６ｂの移動によって、本体
枠２０側の受け金具２４との係合が外れ、前面枠２１は
開放可能な状態となる。解錠後、施錠杆６はコイルばね
９の付勢力により上方に摺動して元の位置に戻るが、図
９の左側図に示すように、このとき、ロック部材１１も
施錠杆６と共に元の位置に戻り、ロック部材１１は前面
枠の開放により傾斜状態に戻るため、ロック部材１１は
基枠体１の保護壁部４と略平行な状態に戻る。

【００３０】ガラス枠２２を解錠する場合は、シリンダ
錠７のキーを逆方向に回して、カム板８を図４時計方向
へ回動させると、カム板８の第二係合部８ｂがガラス枠
用施錠杆５の係合孔５ｃと係合してこれを上方へ摺動さ
せ、ガラス枠鉤部５ａ，５ｂを上方に摺動させ、ガラス
枠２２のガラス枠係合部２６、２７との係合を解除して
ガラス枠の解錠を行う。

【００３１】このように、施錠杆６にはロック部材１１
が連結され、施錠状態において、このロック部材１１が
施錠杆６の解錠方向への移動を阻止するため、上下の鉤
部６ａ、６ｂは施錠状態でロックされるから、パチンコ
機の本体枠と前面枠の隙間等から、針金等を差し込ん
で、鉤部６ａ、６ｂや施錠杆６を直接移動させて不正解
錠をしようとしても、施錠状態にある鉤部６ａ、６ｂは
ロックされて動かず、不正解錠を防止することができ
る。

【００３２】図１１〜図１５は他の実施形態を示してい
る。この例では、上記のロック部材１１の位置にロック
補助部材３１を枢支し、上記のロック解除部材１２の位
置にロック部材３２を枢支して使用し、ロック部材３２
の係止部３２ｂでロック補助部材３１の係合部３１ａを
係止して、ロック補助部材３１とそれが軸支された施錠
杆６をロックする。なお、上記実施形態と同様な構造部
分については、上記と同じ符号を図に付して、その説明
を省略する。

【００３３】すなわち、図１２，１３に示すように、施
錠杆６のカム部材８に対向した位置に、ロック補助部材
３１がピン３４によって軸支され、所定の僅かな角度範
囲で回動可能である。ロック補助部材３１には、開口部
に傾斜部３１ｂが設けられ、カム部材８の回動時、その
第一係合部８ａが開口部に進入し、傾斜部３１ｂを押す
ように作用する。また、ロック補助部材３１の上部には
係合部３１ａが設けられ、この係合部３１ａはロック部
材３２の係止部に係止されてロックされる。ロック部材
３２は、基枠体１の右側の保護壁部３３にピン３５を介
して軸支され、図１２と図１３のように約４５度の範囲
で回動可能である。

【００３４】ロック部材３２の先端部には本体枠の一部
に当たる当接部３２ａが形成され、上記ロック補助部材
３１の係合部３１ａが係止される凹状の係止部３２ｂが
設けられる。また、ロック部材３２には、下方への回動
時にロック補助部材３１の係合部３１ａに係合可能な係
合部３２ｃが設けられる。ロック補助部材３１の上部と
ロック部材３２の上部間にはコイルばね３０がかけら
れ、ロック部材３２が他から押えられない状態では、図
１２に示すようにロック部材３２はその先端の当接部３
２ａを背面側に突き出すように付勢される。

【００３５】この施錠装置では、パチンコ機の前面枠２
１を本体枠２０に対し閉じると、図１４に示すように、
施錠装置の鉤部６ａ、６ｂが本体枠２０側の受け金具２
４、２５に当って下方に摺動し、コイルばね９の付勢力
により上方に戻って係止され、施錠状態となる。このと
き、ロック部材３２は閉じられる本体枠２０側の一部に
当たって本体枠側（基枠体内側）に回動し、その係合部
３２ｃによりロック補助部材３１の係合部３１ａを押
す。

【００３６】これにより、係合部３１ａが押されて、ロ
ック補助部材３１が少し回動しその係合部３１ａが係止
されていた凹状の係止部３２ｂから外れ、ロック補助部
材３１は施錠杆６と共にロックが外され、摺動可能な状
態となる。図１４に示すように、前面枠２１が閉じられ
るにつれて受け金具２４の端部に鉤部６ａ，６ｂの傾斜
部が押されて、施錠杆６が上方に移動し、同時にロック
部材３２の先端当接部３２ａが本体枠側に押されて下方
に回動していく。

【００３７】そして、図１４の左側図に示すように、鉤
部６ａ，６ｂが受け金具２４に係止される状態になる
と、コイルばね９の付勢力により施錠杆６が上方に戻る
ように移動し、同時にロック部材３２は基枠体１内に略
平行となるまで回動する。これにより、ロック補助部材
３１の係合部３１ａが凹状の係止部３２ｂに入り込み、
そこで係止される。したがって、施錠杆６に軸支された
ロック補助部材３１がロック部材３２によりその位置で
ロックされ、これによって、施錠杆６がロックされて施
錠杆６の下方移動が阻止され、鉤部６ａ、６ｂの施錠状
態もロックされる。

【００３８】従って、パチンコ機の前面枠２１と本体枠
２０の間に隙間が生じ、その隙間から針金等を差し込
み、鉤部６ａ，６ｂ或いは施錠杆６を不正に摺動させよ
うとしても、施錠状態の鉤部６ａ、６ｂと施錠杆６はロ
ックされて動かず、付勢解錠を防止することができる。

【００３９】前面枠２１をキーにより解錠する場合は、
キーでシリンダ錠７の錠軸を回し、カム板８を図１０反
時計方向に回転させると、図１５の右側図のように、カ
ム板８の第一係合部８ａが、先ずロック補助部材３１の
傾斜部３１ｂに係合して、ロック補助部材３１を内側に
回動させ、係止部３２ｂと係合部３１ａとの係合を外し
てロック補助部材３１のロックを解除する。更に、第１
係合部８ａが施錠杆６の係合孔６ｄと係合してこれを下
方へ摺動させ、上下の鉤部６ａ、６ｂを下方に移動させ
る。この鉤部６ａ、６ｂの移動によって、本体枠の受け
金具２４、２５との係合が外れ、前面枠２１は開放可能
な状態となる。

【００４０】解錠後、施錠杆６はコイルばね９の付勢力
により上方に摺動して元の位置に戻るが、図１５の左側
図に示すように、このとき、ロック補助部材３１も施錠
杆６と共に元の位置に戻り、ロック部材３２は前面枠の
開放により傾斜状態に戻るため、ロック補助部材３１は
基枠体１の保護壁部４と略平行な状態に戻る。

【００４１】なお、上記実施例では、パチンコ機に適用
した場合を説明したが、パチスロ機に適用することもで
き、パチスロ機の場合、前面枠に厚さの厚い装飾パネル
が取り付けられるため、それに合わせて長さの長いシリ
ンダ錠を使用すればよい。また、パチスロ機の場合、ガ
ラス枠はなくガラス枠用施錠杆５は不要となるが、その
場合、リセットスイッチ等の作動杆として施錠杆５を使
用すればよい。

【００４２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のゲーム機
の施錠装置によれば、ゲーム機の前面枠を本体枠に対し
閉じ、鉤部を受け金具に係止させて施錠を完了すると、
ロック部材が施錠杆をロックすることにより鉤部がロッ
クされるため、パチンコ機の本体枠と前面枠の隙間等か
ら、針金等を差し込んで、施錠杆や鉤部を移動させて不
正解錠をしようとしても、施錠状態にある鉤部はロック
されて動かず、不正解錠を防止することができる。ま
た、解錠時にはロック部材のロックを解除する機構が設
けられるため、キー操作により解錠する際、或はゲーム
機の裏側から解錠する際にはロックを解除して鉤部を移
動させ、解錠することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す施錠装置の正面図であ
る。

【図２】その左側面図である。

【図３】その右側面図である。

【図４】その背面図である。

【図５】施錠装置の分解側面図である。

【図６】施錠装置の分解背面図である。

【図７】施錠装置をゲーム機に装着した状態の右側面図
である。

【図８】前面枠を閉じて解錠する際のロック機構の動き
を示す説明図である。

【図９】キーを用いて解錠する際のロック機構の動きを
示す説明図である。

【図１０】他の実施形態の施錠装置の右側面図である。

【図１１】同実施形態のロック部材とロック補助部材の
非ロック状態を示す説明図である。

【図１２】同実施形態のロック部材とロック補助部材の
ロック状態を示す説明図である。

【図１３】同実施形態のロック部材とロック補助部材の
ロック状態を示す説明図である。

【図１４】同実施形態の前面枠を閉じて解錠する際のロ
ック機構の動きを示す説明図である。

【図１５】同実施形態のキーを用いて解錠する際のロッ
ク機構の動きを示す説明図である。

【符号の説明】

１−基枠体 ２−取付板 ３−支持板 ４―保護壁部 ６−施錠杆 ７−シリンダ錠 ８−カム板 １１−ロック部材 １１ａ−係止片 １１ｂ−作動片 １１ｃ−傾斜部 １２−ロック解除部材 １２ｂ−係止部 １７−係止孔 １７ａ−係止部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取付板と支持板を設けた基枠体の内側に
   施錠杆が摺動可能に配設され、該施錠杆には上部と下部
   に鉤部が突出して形成され、該取付板の中間部にシリン
   ダ錠がその錠軸を取付板に設けた孔から内側に差込むよ
   うに固定され、該錠軸の先端に前記施錠杆と係合するカ
   ム板が固定され、前記基枠体の取付板がゲーム機の前面
   枠に縦に取付けられ、本体枠側に取付けられた受け金具
   に前記鉤部が係止されて前面枠を施錠するゲーム機の施
   錠装置において、 施錠完了時に前記施錠杆の動きをロックするロック部材
   が該施錠杆に枢支され、解錠時には該ロック部材のロッ
   クを解除する機構が設けられたこと特徴とするゲーム機
   の施錠装置。
2. 【請求項２】 前記ロック部材は、前記基枠体に設けた
   係止部に係止可能な係止片を有すると共に、前記カム板
   の係合部と係合する傾斜部を有し、前記カム板の解錠側
   への回動により該係止片と係止部との係合をはずしてロ
   ックを解除する構造とした請求項１記載のゲーム機の施
   錠装置。
3. 【請求項３】 前記ロックを解除する機構としてロック
   解除部材が設けられ、該ロック解除部材は、前記基枠体
   に回動可能に枢支され、前記ロック部材の作動片に係合
   可能な係合部を有すると共に、本体枠側の一部に当接す
   る当接部を有している請求項２記載のゲーム機の施錠装
   置。
4. 【請求項４】 前記基枠体には前記カム板を囲う位置に
   保護壁部が設けられ、該保護壁部には前記ロック解除部
   材が枢支されると共に前記ロック部材の係止片を係止す
   る係止部が設けられ、さらに該保護壁部には該係止部を
   覆うカバー部と該ロック解除部材の係合部を覆うカバー
   部が設けられたことを特徴とする請求項３記載のゲーム
   機の施錠装置。
5. 【請求項５】 取付板と支持板を設けた基枠体の内側に
   施錠杆が摺動可能に配設され、該施錠杆には上部と下部
   に鉤部が突出して形成され、該取付板の中間部にシリン
   ダ錠がその錠軸を取付板に設けた孔から内側に差込むよ
   うに固定され、該錠軸の先端に前記施錠杆と係合するカ
   ム板が固定され、前記基枠体の取付板がゲーム機の前面
   枠に縦に取付けられ、本体枠側に取付けられた受け金具
   に前記鉤部が係止されて前面枠を施錠するゲーム機の施
   錠装置において、 ロック補助部材が該施錠杆に枢支され、施錠完了時に該
   ロック補助部材の動きをロックして該施錠杆の動きをロ
   ックするロック部材が基枠体に枢支され、解錠時にはカ
   ム板の係合部が該ロック補助部材の傾斜部に係合して該
   ロック補助部材を回動させ、ロック部材とロック補助部
   材との係合を解除してロックを解除すること特徴とする
   ゲーム機の施錠装置。