JP2003324372A - 改善された音響エコーキャンセレーション - Google Patents

改善された音響エコーキャンセレーション

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JP2003324372A
JP2003324372A JP2002327326A JP2002327326A JP2003324372A JP 2003324372 A JP2003324372 A JP 2003324372A JP 2002327326 A JP2002327326 A JP 2002327326A JP 2002327326 A JP2002327326 A JP 2002327326A JP 2003324372 A JP2003324372 A JP 2003324372A
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M9/00Arrangements for interconnection not involving centralised switching
    • H04M9/08Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic
    • H04M9/082Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic using echo cancellers

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  • Signal Processing (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信デバイスのリターンチャンネルで発生す
るエコーの大きさを低減するためのエコーキャンセラー
およびエコーキャンセラーを実行するための方法を提供
すること。 【解決手段】 通信デバイスのリターンチャンネルに発
生するエコーの大きさを低減させるエコーキャンセラー
であって、エコーキャンセラーは、エコー減衰信号を生
成する処理ユニットを備え、処理ユニットは、エコーの
プリカーサである第1の信号を受信する第1の入力と、
エコーを含む可能性のある第2の信号を受信する第2の
入力と、エコー減衰信号を出力する出力とを含み、エコ
ー減衰信号は第2の信号と適応信号とを組み合わせるこ
とにより誘発され、適応信号はエコー減衰信号を規格化
して規格化された適応信号を生成し、そして規格化され
た適応信号と第1の信号とを組み合わせて中間信号を生
成することにより生成され、中間信号は適応信号を生成
するために非規格化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に通信ネット
ワーク用の適応音響エコーキャンセリングデバイスに関
する。より詳細には、本発明は、改善された音響エコー
キャンセレーションおよびそれを実施するための方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な電話ネットワークにおいて、2
つのタイプのエコーが存在する。それは、音響エコーと
電子エコーである。音響エコーは、ハンズフリー電話端
末を使用する場合に電気通信ネットワークに発生し得
る。端末のスピーカから発生したスピーチ信号は、音響
環境(空気)を介した音響波の形態で伝播し、そしてそ
の一部は端末のマイクロホンに戻るように反射する。こ
の反射信号は、話者に戻るように伝送され、それにより
エコーが起こる。いくつかの場合では、音響的エコーは
イヤホンとマイクロホンとの間で結合(couplin
g)する貧弱な音声の電話において発生し得る。従っ
て、2つの異なるコンポーネントが音響エコーを構成し
得る。第1のコンポーネントは、屋根、窓、および壁で
反射される所望でない遠隔のスピーチである。第2のコ
ンポーネントは、拡声器とマイクロホンとの間の直接結
合である。第1のコンポーネントからのエコーは、20
0ミリ秒程も遅延し得る。
【0003】電子エコーは、ハイブリッドコンバータの
存在により発生する。ハイブリッドコンバータは、公衆
通信電話交換網(PSTN)からの単一指向性の4つの
ワイヤリンクをローカルな2つのワイヤループに接続す
ることが必要とされる。ハイブリッドコンバータの基本
的な機能は、PSTNセクションで受信した信号からロ
ーカルループに起源を有する伝送された信号を分離する
ことであり、その逆もある。このプロセスは、受信され
た信号のエネルギーがローカルループを十分に通過する
ことが必要である。しかし、ハイブリッドコンバータの
インピーダンスの不整合のために、受信されたエネルギ
ーの一部は伝送ポートに戻るように反射される。結果と
して、話者は自分自身の遅延したスピーチを聞くことに
なり、もちろんこれは望ましいことではない。
【0004】通信ネットワークにおけるエコー低減の1
つのアプローチは、エコー抑制器を使用することであ
る。典型的なエコー抑制器は、両方向に伝達する音声信
号をモニタするスイッチのように作用する。典型的なエ
コー抑制器は、どの人が会話をしているかを検知し、そ
の反対方向に伝達する信号を遮断する。このようなエコ
ー抑制器の欠点は、スピーチのアクティビティをモニタ
する応答時間のためにユーザが迅速に会話を前後に進め
る場合に、エコー抑制器がスピーチ信号を「チョップ」
する傾向があるということである。さらに、二重会話の
間(すなわち、ユーザが同時に会話する場合)、抑制器
はエコーを制御し損なう。
【0005】このエコー抑制器の問題を避けるための1
つの提案された解決策は、通信リンクのある方向におけ
るスピーチ信号を遮断するのではなく、適応フィルタを
用いてエコーをキャンセルする回路またはアルゴリズム
を提供することである。適応フィルタは、双方向様式で
リアルタイムの2つの信号間の関係をモデル化すること
を試みる演算デバイスである。適応フィルタは、エコー
キャンセレーションおよびラインイコライゼーションの
ために、通信システムにおいて十分に容認される。適応
フィルタは、たたみこみ(convolution)に
基づく。適応フィルタの最も頻繁に使用される構造は、
有限インパルス応答(FIR)フィルタである。
【0006】適応フィルタは、開ループフィルタまたは
閉ループフィルタとして実施され得る。閉ループフィル
タでは、アルゴリズムは反復性様式で動作し、新規なデ
ータの到着で調整可能なパラメータおよび現信号性能フ
ィードバックパラメータ(current−signa
l performance feedback pa
rameter)を更新する。各反復の間、システムは
入力信号の特性についてより学習する。プロセッサは、
最近のシステム性能に基づいた現在のセットのパラメー
タ(すなわち、エラー信号e(n))を調整する。従っ
て、調整可能なパラメータの値の最適なセットの値に順
次接近する。
【0007】図1は、従来の(従来技術の)適応エコー
キャンセルデバイスのブロック図であり、210で示さ
れる。適応エコーキャンセルデバイス210の1つの入
力は、遠エンド入力信号x(n)20である。この図に
おいて、遠エンド入力信号x(n)20は、遠エンド端
末(例えば、電話、携帯電話、IP電話による音声な
ど)由来であってもよい。遠エンド入力信号x(n)2
0は、ハンズフリー近エンド端末(図示せず)の拡声器
を駆動するために使用される不連続時間信号(disc
rete−time signal)である。
【0008】適応エコーキャンセルデバイス210の別
の入力は、近エンド入力信号d(n)26である。近エ
ンド入力信号d(n)26は、ハンズフリー近エンド端
末のマイクロホン(図示せず)によってピックアップさ
れる信号である。近エンド入力信号d(n)26は、エ
コー、バックグラウンドノイズ、およびおそらくローカ
ルスピーチの形態の遠エンド入力信号x(n)20の一
部を含む。
【0009】適応エコーキャンセルデバイス210の出
力は、遠エンドに出力される出力/エラー信号e(n)
28である。適応エコーキャンセルデバイス210は、
遠エンドに出力される出力/エラー信号e(n)28を
さらに処理するために、ロスコントローラ、非線形プロ
セッサ、補助的ハウリングコントロールデバイスなど
(図示せず)を含んでもよい。
【0010】適応エコーキャンセルデバイス210は、
適応FIRフィルタ211を含む。適応FIRフィルタ
211は、メインFIRコンポーネント230、加算器
232、および更新ステップサイズコントロール234
を含む。適応FIRフィルタ211はまた、遠エンド入
力信号x(n)20および近エンド入力信号d(n)2
6を受信するための入力を含む。適応FIRフィルタ2
11は、遠エンドに直接出力され得るか、または上記の
コンポーネントのうちの1つによってさらに処理され得
る出力/エラー信号e(n)28を出力する。
【0011】メインFIRコンポーネント230は、基
準信号として遠エンド入力信号x(n)20を使用す
る。メインFIRコンポーネント230は、推定された
エコー信号y(n)236を出力する。上記のように、
メインFIRコンポーネント230は、たたみこみに基
づく。
【0012】メインFIRコンポーネント230はま
た、図中でZ−1で示される複数の遅延ユニットを含
む。遠エンド入力信号x(n)20は、第1の遅延ユニ
ットの入力に結合される。第1の遅延ユニットの出力
は、第2の遅延ユニットの入力に結合される。第2の遅
延ユニットの出力は、続く遅延ユニットの入力に結合さ
れる。続く遅延ユニットの出力は、別の続く遅延ユニッ
ト(図示せず)の入力に結合される。最後の遅延ユニッ
トは、その入力として連なる先の遅延ユニットの出力を
受ける。遅延ユニットの数は、適応FIRフィルタ21
1のタップの数に依存する。遅延ユニットの数は、タッ
プの数から1を引いたものである。
【0013】メインFIRコンポーネント230はま
た、タップ係数(例えば、A)のシンボルを含む円で
示される複数の乗算器を含む。遠エンド入力信号x
(n)20はまた、第1の乗算器の入力に結合される。
第1の遅延ユニットの出力はまた、第2の乗算器の入力
に結合される。第2の遅延ユニットの出力はまた、続く
乗算器の入力に結合される。各続く遅延ユニットの出力
はまた、それぞれ各続く乗算器(図示せず)の入力に結
合される。最後の遅延ユニットの出力は、最後の乗算器
の入力に結合される。乗算器の数はまた、タップの数に
依存する。タップの数は、乗算器の数に等しい。各乗算
器は、第2の入力を有する。さらに以下に記載されるよ
うに、更新されたタップ係数ベクトルA(k)の各コン
ポーネントは、それぞれ各乗算器の第2の入力に結合さ
れる。
【0014】上記のように、メインFIRコンポーネン
ト230は複数のタップを含む。一点鎖線のブロック2
38(本明細書中以後「フィルタタップ238」)に囲
まれた演算ステップは、タップの例である。フィルタタ
ップ238の1つの入力は、遠エンド入力信号x(n)
20である。この例では、一連の遅延ユニットにおける
先の遅延ユニットからの遠エンド入力信号x(n)20
の遅延した出力は、最後の遅延ユニットへの入力であ
る。フィルタタップ238の別の入力は、更新ステップ
サイズコントロール234により出力された更新された
タップ係数Aである。特に、更新されたタップ係数A
は、最後の乗算器の入力に入力される。最後の遅延ユ
ニットの出力は、最後の乗算器の他の入力に入れられ
る。最後の乗算器は、最後の遅延ユニットの出力を更新
されたタップ係数Aで乗算する。最後の乗算器の出力
は、タップ出力である。従って、フィルタタップ238
は、たたみこみのステップと係数適応のステップとの両
方を含む。
【0015】タップの出力は、加算器240の複数の出
力に結合される。加算器240の出力は、推定されたエ
コー信号y(n)236である。加算器240の出力
(すなわち、推定されたエコー信号y(n)236)
は、加算器232の負の入力に結合される。近エンド入
力信号d(n)26は、加算器232の正の入力に結合
される。
【0016】加算器232は、近エンド入力信号d
(n)26と推定されたエコー信号y(n)236とを
比較し、出力/エラー信号e(n)28を出力する。従
って、出力/エラー信号e(n)28は、近エンド入力
信号d(n)26とメインFIRコンポーネント230
の推定されたエコー信号y(n)236との差分であ
る。出力/エラー信号e(n)28は、適応FIRフィ
ルタ211により遠エンドに出力される。
【0017】出力/エラー信号e(n)28はまた、更
新ステップサイズコントロール234を介してメインF
IRコンポーネント230に戻される。更新ステップサ
イズコントロール234は、乗算器242と適応係数ア
ルゴリズム244とを含む。出力/エラー信号e(n)
28は、乗算器242の入力に入力される。乗算器24
2の出力は、適応係数アルゴリズム244の入力に入力
される。適応係数アルゴリズム244の出力は、更新さ
れたタップ係数ベクトルA(k)である。従って、更新
ステップサイズコントロール234は、A(k)=[A
,A,A,・・・A]として定義された更新さ
れたタップ係数ベクトルを出力する。
【0018】乗算器242は、μで示されるステップサ
イズファクターを含む。ステップサイズμは、通常小さ
な正の定数である。可変のステップサイズμが用いられ
てもよいことが当業者に理解されるべきである。タップ
の適応係数更新が停止されるために必要である場合、い
くつかの状況が存在し得る。例えば、タップの適応係数
更新は、ローカルスピーチ信号が存在する場合に停止さ
れる必要があり得る。この場合、ステップサイズμは、
数学的に0に設定されているものとして示され得る。こ
れは、適応機能をディセーブルする一時的な効果を有す
る。
【0019】従って、従来の適応FIRフィルタ211
では、x(n)、d(n)、およびe(n)は、それぞ
れ遠エンド入力信号x(n)20、近エンド入力信号d
(n)26、および出力/エラー信号e(n)28を示
す。適応FIRフィルタ211は、遠エンド入力信号x
(n)20によって刺激され、適応アルゴリズム(例え
ば、規格化された最小平均2乗アルゴリズム(NLMS
またはLMS))によって駆動され、推定されたエコー
信号y(n)236またはエコー信号のレプリカを生成
する。次いで、エラー信号e(n)28が、近エンド入
力信号d(n)26からこの推定されたエコー信号y
(n)236を減算することで得られる。そして、以下
のように表すことができる:
【0020】
【数1】 タップ係数ベクトル更新式の適応アルゴリズム(すなわ
ち、LMSアルゴリズムを用いる場合)は、以下のよう
に表すことができる: Anew(k)=Aold(k)+μe(n)x(n−
k), k=0,・・・,N ここで、A(k)はタップの係数ベクトルを示し、μは
ステップサイズである。収束係数がμe(n)(すなわ
ち、出力/エラー信号e(n)で乗じられたステップサ
イズμ)で示されることが当業者に理解される。
【0021】出力信号e(n)28が近エンド入力信号
d(n)26に近似しない場合、適応アルゴリズムはタ
ップ係数を補正または更新するために実行され、その結
果推定されたエコー信号y(n)236は、近エンド入
力信号d(n)26(すなわち、所望の信号)に徐々に
接近する。近エンド入力信号d(n)26は未知であ
り、常に変化する。従って、適応FIRフィルタ211
は、近エンド入力信号d(n)26の規定に従うように
常に適応するリアルタイム閉ループフィードバックシス
テムである必要がある。
【0022】高品質の適応フィルタでは、係数の設定が
常に適応され、それゆえ、計算機能力の点において多く
のコストがかかる。従って、適応フィルタは計算機能力
の点において高価になる。
【0023】上記のように、適応アルゴリズムの1つの
例は、LMSアルゴリズムである。LMSアルゴリズム
は、最もポピュラーな適応アルゴリズムであるが、他の
適応アルゴリズムを用いてもよい。さらに、LMSアル
ゴリズムは、最も急な優れたアプローチを利用し得る。
LMSアルゴリズムは、限定された数のデータサンプル
に基づいて勾配ベクトルの推定を引き起こす。
【0024】さらに、適応アルゴリズムは、係数適応に
加えて収束コントロールを含み得る。収束コントロール
は、計算機能力のコストを低減するために、すべてのタ
ップで実行されるわけではない。他方で、係数適応は通
常、高性能適応フィルタの各サンプルの間にすべてのタ
ップについて実行される。従って、ほとんどの適応フィ
ルタの計算機能力は、係数適応を実行するときに消費さ
れる。
【0025】初期のエコーキャンセレーション実行は、
アナログ回路技術に基づいていた。しかし、アナログ技
術は、ルーム環境の変化に適切に従うことができなかっ
た。従って、現在では、エコーキャンセレーションは、
典型的にはディジタル技術を用いて行われる。ディジタ
ルエコーキャンセラーは、ロングタップサイズの適応F
IRフィルタである。
【0026】ロングタップ適応FIRフィルタのタップ
の数は、例えば、16kHzサンプリングレートのIS
DN電話システムで使用される200msエコーキャン
セラーについて、3200個より多くなり得る。このこ
とは、少なくとも7200個の乗算累積(MAC)演算
が各サンプルで必要であることを意味する。これは、た
たみこみに関する3200のMAC演算、および係数適
応に関する3200のMAC演算を含む。これは、1億
240万の指示/秒(MIP)に匹敵する。他の関連す
る演算およびコントロール演算を含む、MIPの全数
は、110MIPよりも多くなり得る。MIPの数を低
減する1つの方法は、適応演算の一部(これは、比較的
低い適応品質となる)をスキップすることである。
【0027】典型的なディジタル音響エコーキャンセレ
ーションにおいて、ロングタップ適応FIRフィルタ
は、上記のようにエコー環境をシミュレーションするた
めに使用され、近エンド入力信号からエコーを差し引
く。通常、テールコンポーネントのタップは、エコーエ
ネルギーが距離とともに減衰するためにヘッダーコンポ
ーネントのタップと比較して幾分小さいエンベロープ幅
を有する。有限の精度(すなわち、固定点)の実行にお
いて、テールコンポーネントのタップの係数適応は、係
数の精度が非常に低いために非能率的になる。二重精度
のアルゴリズムを採用することができるが、これらのア
ルゴリズムは計算の複雑性を顕著に増加させる。
【0028】例えば、音響エコーキャンセレーションの
低コストの実行において、音声信号およびFIRタップ
は、16ビットの固定点データで表される。テールコン
ポーネントのタップが有効なデータの3〜4のビットだ
けを含む場合、テールコンポーネントのタップの更新ま
たは適応は非常に非能率的である。二重精度がタップを
格納するために用いられると、タップ適応のMIPは二
重にされる。さらに、テールコンポーネントのタップの
メモリにおけるより高いビットが浪費される。
【0029】従って、改善された適応エコーキャンセリ
ングデバイスの分野には大きな必要性が存在する。この
改善された適応エコーキャンセリングデバイスは、特
に、少なくとも1つのハンズフリー電話端末を含む通信
セッションの間での使用に非常に適切である。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、通信
デバイスのリターンチャンネルで発生するエコーの大き
さを低減するためのエコーキャンセラーおよびエコーキ
ャンセラーを実行するための方法を提供することであ
る。
【0031】さらに本発明の目的は、、全体のアルゴリ
ズムの計算の複雑性を顕著に増加させることなく、既知
のタップ幅エンベロープに対してテールコンポーネント
のタップ係数の精度を増加させ、エコーリターンロス
(ERL)およびエコーキャンセラーの収束速度を含む
全体の性能が向上させることである。さらに、テールコ
ンポーネントを、既知のエンベロープの幅を超えること
なく、飽和状態にさせ、結果として、適応FIRフィル
タ11はより安定、分岐が少なくなるようにすることで
ある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明によるエコーキャ
ンセラーは、通信デバイスのリターンチャンネルに発生
するエコーの大きさを低減させるエコーキャンセラーで
あって、エコーキャンセラーは、エコー減衰信号を生成
する処理ユニットを備え、処理ユニットは、a)エコー
のプリカーサである第1の信号を受信する第1の入力
と、b)エコーを含む可能性のある第2の信号を受信す
る第2の入力と、c)エコー減衰信号を出力する出力と
を含み、エコー減衰信号は第2の信号と適応信号とを組
み合わせることにより誘発され、適応信号はエコー減衰
信号を規格化して規格化された適応信号を生成し、そし
て規格化された適応信号と第1の信号とを組み合わせて
中間信号を生成することにより生成され、中間信号は適
応信号を生成するために非規格化され、それにより上記
目的が達成される。
【0033】適応信号は、エコー信号の推定であっても
よい。
【0034】エコー信号の推定はエコー減衰信号を適応
させ、かつ重み付けることで生成されてもよい。
【0035】処理ユニットは、適応信号と第2の信号の
エコーとの差分を反復して低減するように動作してもよ
い。
【0036】処理ユニットはエコー減衰信号を生成する
適応フィルタを含み、適応フィルタは伝送機能によって
特徴付けられ、通信デバイスのリターンチャンネル中の
エコーを推定する適応信号により、適応フィルタが伝送
機能を変化させ、適応信号と第2の信号との差分を反復
して低減してもよい。
【0037】処理ユニットは加算器を含み、加算器はエ
コーを含む可能性のある第2の信号から適応信号を減算
し、エラー信号を生成するように動作してもよい。
【0038】処理ユニットは、エラー信号を低減するの
に役立つ適応フィルタを特徴付ける伝送機能を周期的に
更新する更新ユニットを含んでもよい。
【0039】更新ユニットは、エラー信号に基づいて伝
送機能を更新してもよい。
【0040】適応フィルタは、メインFIRコンポーネ
ントを含んでもよい。
【0041】メインFIRコンポーネントは、少なくと
も2つのタップを含んでもよい。
【0042】少なくとも2つのタップは、第1の信号の
少なくとも2つのコンポーネントを表すようにセグメン
トに分離されてもよい。
【0043】第1の信号を非規格化するようにセグメン
トに重み付けが加えられてもよい。
【0044】エコー減衰信号を規格化するようにセグメ
ントに重み付けが加えられてもよい。
【0045】電気通信デバイスは、エコーキャンセラー
を含んでもよい。
【0046】本発明による方法は、通信デバイスのリタ
ーンチャンネルに発生するエコーの大きさを低減させる
方法であって、方法は、エコー減衰信号を生成するステ
ップを包含し、エコー減衰信号を生成するステップは、
a)エコーのプリカーサである第1の信号を第1の入力
を介して受信するステップと、b)エコーを含む可能性
のある第2の信号を第2の入力から受信するステップ
と、c)エコー減衰信号を出力から出力するステップ
と、d)第2の信号と適応信号とを組み合わせてエコー
減衰信号を誘発するステップと、e)規格化された適応
信号を生成するステップと、f)中間信号を非規格化し
て適応信号を生成するステップとを含むことにより、上
記目的が達成される。
【0047】規格化された適応信号を生成するステップ
は、1)規格化された適応信号を生成するようにエコー
減衰信号を規格化するステップと、2)規格化された適
応信号と第1の信号とを組み合わせて中間信号を生成す
るステップとをさらに含んでもよい。
【0048】エコーを含む可能性のある第2の信号から
エコー推定を減算し、エラー信号を生成するステップを
さらに含んでもよい。
【0049】適応信号と第2の信号のエコーとの差分を
反復して低減させるステップをさらに含んでもよい。
【0050】エコー減衰信号を生成したエコー信号の推
定に適応し、かつ重み付けるステップをさらに含んでも
よい。
【0051】g)エコー減衰信号を規格化するためにエ
コー減衰信号のセグメントを重み付けるステップと、
h)適応信号を生成するために中間信号のセグメントを
重み付けるステップとをさらに含んでもよい。
【0052】本発明は、音響エコーキャンセレーション
に使用される適応FIRフィルタにセグメント重み付け
(segment weighting)を加えること
を含む。特に、セグメント重み付けは、適応FIRフィ
ルタの更新ステップサイズコントロールの更新されたタ
ップ係数に加えられる。さらに、セグメント重み付け
は、適応FIRフィルタのメインFIRフィルタ部分に
おけるタップの出力に加えられる。
【0053】テールコンポーネントのタップのエンベロ
ープ幅はヘッドコンポーネントのタップよりも低いの
で、タップは数個のセグメントに分離され、異なる精度
範囲でメモリに格納され得る。従って、タップ係数の適
応更新の間、重み付けがタップ格納変化を示すように各
セグメントのタップに加えられ得る。各セグメントのタ
ップに加えられた重み付けは、上記セグメントの精度を
向上させるために調整され得る。例えば、テールコンポ
ーネントセグメント(単数または複数)のタップに加え
られた重み付けは、ヘッドコンポーネントセグメント
(単数または複数)のタップに加えられた重み付けより
も比例的に大きくなり得る。
【0054】テールコンポーネントのタップに加えられ
た比例的に大きな重み付けは、テールコンポーネントの
タップの実質上の幅を増加する。特に、テールコンポー
ネントのタップの係数の精度が向上し、それによりタッ
プ係数の係数適応がより能率的になる。
【0055】更新ステップサイズコントロールにおける
更新されたタップ係数へのセグメント重み付けの結果と
して、セグメント重み付けは、適応FIRフィルタのメ
インFIRにおいて、処理された遠エンド信号を元のス
ケールに再設計するために加えられる。特に、セグメン
ト重み付けは、処理された遠エンド信号を元のスケール
に再設計するために、適応FIRフィルタのメインFI
Rにおけるタップ出力に加えられる。さらに、メインF
IRに加えられたセグメント重み付けは、テールコンポ
ーネントセグメントのタップ係数に加えられた比例的に
より大きな重み付けを除去する。再設計されたタップ出
力の合計は、推定されたエコー信号y(n)である。推
定されたエコー信号y(n)は、適応FIRフィルタの
メインFIRコンポーネントの出力である。
【0056】さらに、タップを数個のセグメントに分割
することにより、さらなる重み付けが、従来の適応FI
Rフィルタのアルゴリズムに非常に多くの複雑性を加え
ることなく、効率的に実行することが可能となる。
【0057】従って、これらの2つのセグメントの重み
付けの目的は、アルゴリズム全体の計算の複雑性を顕著
に増加させずに既知のタップ幅エンベロープに対してテ
ールコンポーネントのタップの係数の事実上の幅または
精度を増加させることである。従って、エコーリターン
ロスおよびエコーキャンセラーの収束速度を含む、全体
の性能が向上する。
【0058】本発明の1つの局面によれば、本発明は、
通信デバイスのリターンチャンネルに発生するエコーの
大きさを低減するためのエコーキャンセラーである。エ
コーキャンセラーは、エコー減衰信号を生成するための
処理ユニットを含む。処理ユニットは、第1の入力、第
2の入力、および出力を含む。第1の入力は、エコーの
プリカーサである第1の信号を受信するためのものであ
る。第2の入力は、エコーを含む可能性のある第2の信
号を受信するためのものである。出力は、エコー減衰信
号を出力するためのものである。エコー減衰信号は、第
2の信号と適応信号とを組み合わせることにより引き起
こされる。適応信号は規格化された適応信号を生成する
ようにエコー減衰信号を規格化し、そして中間信号を生
成するように規格化された適応信号と第1の信号とを組
み合わせることによって発生される。さらに、中間信号
は、適応信号を生成するように非規格化される。
【0059】本発明の別の局面によれば、本発明は、通
信デバイスのリターンチャンネルに発生する大きさを低
減するための方法である。この方法は、エコー減衰信号
を生成するステップを包含する。エコー減衰信号を生成
するステップは、第1の入力を介してエコーのプリカー
サである第1の信号を受信し、第2の入力からエコーを
含む可能性のある第2の信号を受信するステップを包含
する。この方法は、出力からエコー減衰信号を出力する
ステップをさらに包含する。この方法はまた、エコー減
衰信号を引き起こすために第2の信号と適応信号とを組
み合わせるステップを包含する。さらに、この方法は、
規格化された適応信号を生成し、そして低濠信号を生成
するために中間信号を非規格化するステップを包含す
る。
【0060】エラー信号のテールコンポーネントのタッ
プ係数に加えられた比例的により大きい重み付けは、ヘ
ッドコンポーネントに対してテールコンポーネントのタ
ップの精度を増加させる。推定されたエコー信号y
(n)を出力する前にタップの出力に加えられたセグメ
ント重み付けは、適応FIRフィルタの更新ステップサ
イズコントロールにおいて加えられた重み付けのため
に、推定されたエコー信号y(n)を再設計する。従っ
て、アルゴリズムの複雑性が顕著に増加することなく、
テールコンポーネントに関するタップの係数の精度は増
加する。それゆえ、リターンチャンネルにおけるエコー
の低減およびエコーキャンセラーの収束速度を含む、全
体の性能が向上する。
【0061】
【発明の実施の形態】明確かつ簡潔な様式で本発明を記
載するために、図面は必ずしもスケールが合わされてい
るわけではなく、ある特徴がいくらか概略的な形で示さ
れ得る。
【0062】以下の詳細に説明において、示される異な
る実施形態において同様の構成要素は、100でインク
リメントされる同様の参照符号を有する。例えば、第1
の実施形態では、電気通信ネットワークには参照符号1
4が割り当てられる。続く実施形態では、電気通信ネッ
トワークには参照符号114が割り当てられる。しか
し、この電気通信ネットワークは、異なる実施形態では
異なる機能を有していてもよい。簡潔にするために、同
様の構成要素の詳細な記載は、引き続く実施形態の記載
からは省略され得る。
【0063】本発明は、通信リンクの一端で起こる音響
フィードバック(音響エコー)の結果としてエコーが発
生する通信ネットワークに使用するために特によく適し
た改善されたエコーキャンセリングデバイスを提供す
る。
【0064】図2〜4は、適応エコーキャンセリングデ
バイス10の例示的な実施形態を示す。この例示的な実
施形態において、適応エコーキャンセリングデバイス1
0は、例えば電気通信端末12a内部に設置される。電
気通信端末12aは、単純な昔ながらの電話(PT
O)、VoIP(ボイスオーバーインターネットプロト
コル)電話、携帯電話などであり得る。電気通信端末1
2aは、電気通信ネットワーク14の一部である。電気
通信ネットワーク14はPSTNネットワーク、VoI
Pネットワーク、無線ネットワークなどであり得ること
が当業者に理解されるべきである。
【0065】電気通信端末12aは、音響エコーパス1
8が存在するルーム16(図2〜3に示される)に設置
され得る。適応エコーキャンセリングデバイス10は、
遠エンド端末12bから遠エンド入力信号x(n)20
を受信する。遠エンド入力信号x(n)20はまた、ユ
ーザが相手方を聞くことができるように、電気通信端末
12aの拡声器22の出力に供給される。拡声器22で
生成した得られた音波は、ルーム16中の壁および他の
物体で反射されて(すなわち、音波は音響エコーパス1
8をたどる)、電気通信端末12aに結合されたマイク
ロフォン24でピックアップされる。
【0066】従って、反射された音波は、マイクロフォ
ン24を発生源とする近エンド入力信号d(n)26の
一部として電気通信端末12aに戻る(図3に示す)。
マイクロフォン24は、近エンド入力信号d(n)26
を適応エコーキャンセリングデバイス10に送信する。
適応エコーキャンセリングデバイス10は、可能な限り
多くのエコーを除去し、出力信号/エラー信号e(n)
28を遠エンド端末12bに送信する。理想的には、こ
の出力信号/エラー信号e(n)28は、可能な限りエ
コーを無くすことが必要である。
【0067】図5は、適応エコーキャンセリングデバイ
ス110の別の実施形態を示す。この場合では、適応エ
コーキャンセリングデバイス110は、電気通信端末1
2aの外部であって、電気通信ネットワーク114内部
に設置される。しかし、信号パスは、図4に関する上記
のものと同様である。図5に示される例示の実施形態
は、いくつかの状況において好ましくあり得る。なぜな
ら、1つの適応エコーキャンセリングデバイス110
は、1つ以上の音声チャンネルを提供するように設計さ
れてもよいからである。これは、図3〜4に示される例
示の実施形態(このケースでは、各電気通信端末(すな
わち、例えば電気通信端末12aおよび電気通信端末1
2b)は専用の適応エコーキャンセリングデバイス10
に提供される)と比較してリソースのより良い利用をも
たらす。
【0068】図6は、概して10で示される本発明の適
応エコーキャンセリングデバイスのブロック図を示す。
適応エコーキャンセリングデバイス10の一方の入力
は、遠エンド入力信号x(n)20である。遠エンド入
力信号x(n)20は、例えば、電話、携帯電話、Vo
IP電話などのような遠エンド端末からのものであり得
る。遠エンド入力信号x(n)20は、ハンズフリー近
エンド端末12aの拡声器22(例えば、図3〜5に示
される)を駆動するために使用される離散時間信号であ
る。
【0069】適応エコーキャンセリングデバイス10の
他方の入力は、近エンド入力信号d(n)26である。
近エンド入力信号d(n)26は、ハンズフリー近エン
ド端末12aのマイクロホン24(例えば、図3〜5に
示される)でピックアップされる信号である。近エンド
入力信号d(n)26は、エコー、バックグラウンドノ
イズ、そしておそらくローカルスピーチの形態で、遠エ
ンド入力信号x(n)20の一部を含む。
【0070】適応エコーキャンセリングデバイス10の
出力は、遠エンド端末12bに出力される出力/エラー
信号e(n)28である。適応エコーキャンセリングデ
バイス10は、遠エンド端末12bに出力される出力/
エラー信号e(n)28をさらに処理するために、ロス
コントローラ、非線形プロセッサ、補助的ハウリングコ
ントロールデバイスなど(図示せず)を含んでもよい。
【0071】適応エコーキャンセルデバイス10は、適
応FIRフィルタ11を含む。適応FIRフィルタ11
は、メインFIRコンポーネント30、加算器32、お
よび更新ステップサイズコントロール34を含む。適応
FIRフィルタ11はまた、遠エンド入力信号x(n)
20および近エンド入力信号d(n)26を受信するた
めの入力を含む。適応FIRフィルタ11は、遠エンド
に直接出力され得るか、または上記のコンポーネントの
うちの1つによってさらに処理され得る出力/エラー信
号e(n)28を出力する。
【0072】メインFIRコンポーネント30は、基準
信号として遠エンド入力信号x(n)20を使用する。
メインFIRコンポーネント30は、推定されたエコー
信号y(n)36を出力する。メインFIRコンポーネ
ント30は、たたみこみに基づく。
【0073】メインFIRコンポーネント30はまた、
図中でZ−1で示される複数の遅延ユニットを含む。遠
エンド入力信号x(n)20は、第1の遅延ユニットの
入力に結合される。第1の遅延ユニットの出力は、第2
の遅延ユニットの入力に結合される。第2の遅延ユニッ
トの出力は、続く遅延ユニットの入力に結合される。続
く遅延ユニットの出力は、別の続く遅延ユニット(図示
せず)の入力に結合される。最後の遅延ユニットは、そ
の入力として連なる先の遅延ユニットの出力を受ける。
遅延ユニットの数は、適応FIRフィルタ11のタップ
の数に依存する。遅延ユニットの数は、タップの数から
1を引いたものである。
【0074】メインFIRコンポーネント30はまた、
タップ係数(例えば、A)のシンボルを含む円で示さ
れる複数の乗算器を含む。遠エンド入力信号x(n)2
0はまた、第1の乗算器の入力に結合される。第1の遅
延ユニットの出力はまた、第2の乗算器の入力に結合さ
れる。第2の遅延ユニットの出力はまた、続く乗算器の
入力に結合される。各続く遅延ユニットの出力はまた、
それぞれ各続く乗算器(図示せず)の入力に結合され
る。最後の遅延ユニットの出力は、最後の乗算器の入力
に結合される。乗算器の数はまた、タップの数に依存す
る。タップの数は、乗算器の数に等しい。各乗算器は、
第2の入力を有する。さらに以下に記載されるように、
更新されたタップ係数ベクトルA(k)の各コンポーネ
ントは、それぞれ各乗算器の第2の入力に結合される。
【0075】上記のように、メインFIRコンポーネン
ト30は複数のタップを含む。一点鎖線のブロック38
(本明細書中以後「フィルタタップ38」)に囲まれた
演算ステップは、タップの例である。フィルタタップ3
8の1つの入力は、遠エンド入力信号x(n)20であ
る。この例では、一連の遅延ユニットにおける先の遅延
ユニットからの遠エンド入力信号x(n)20の遅延し
た出力は、最後の遅延ユニットへの入力である。フィル
タタップ38の別の入力は、更新ステップサイズコント
ロール34により出力された更新されたタップ係数A
である。特に、更新されたタップ係数Aは、最後の乗
算器の入力に入力される。最後の遅延ユニットの出力
は、最後の乗算器の他の入力に入れられる。最後の乗算
器は、最後の遅延ユニットの出力を更新されたタップ係
数Aで乗算する。最後の乗算器の出力は、タップ出力
である。従って、フィルタタップ38は、たたみこみの
ステップと係数適応のステップとの両方を含む。
【0076】メインFIRコンポーネント30はまた、
セグメント重み付けユニット46を含む。タップは、セ
グメントに分割される。タップの数は、例えば1600
個であり得る。タップは、例えば4つのセグメントに分
割され得る。タップは、セグメント間で均一に分配され
る必要はない。例えば、1600のタップは、4つのセ
グメント間で以下のように分割されてもよい:0〜3
1、32〜127、128〜383、および384〜1
599。従って、特定のコンポーネントを示すタップの
数は、特定のコンポーネントの分解能ソート(reso
lution sought)に調整され得る。
【0077】各セグメント(すなわち、0〜31、32
〜127、128〜383、および384〜1599)
のタップ出力は、それぞれの加算器(加算器のうち2つ
のみ(加算器47および加算器49)が示される)の複
数の入力に入力される。加算器47および49は、タッ
プの入力を合計する。加算器47および49の出力は、
各セグメント重み付けブロックに入力される。
【0078】セグメント重み付けブロックは、図におい
てW(x)で示される。各セグメント重み付けブロック
は、セグメントの出力の小計をセグメント重み付けで乗
算し、セグメントをその元の大きさに再設計する。本質
的に、メインFIRコンポーネント30におけるセグメ
ント重み付けは、更新ステップサイズコントロール34
に加えられたセグメント重み付けを除去する。メインF
IRコンポーネント30の各セグメント重み付けブロッ
クについてのセグメント重み付けは、以下のようであり
得る:1、1/4、1/16、1/64。
【0079】各セグメント重み付けブロックの出力は、
加算器40の複数の入力に結合される。加算器40は、
入力を合計する。加算器40の出力は、推定エコー信号
y(n)36である。従って、各セグメント重み付けブ
ロックの出力が合計されて、推定エコー信号y(n)3
6を生成する。加算器40の出力(すなわち、推定エコ
ー信号y(n)36)は、加算器32の負の入力に結合
される。近エンド入力信号d(n)26は、加算器32
の正の入力に結合される。
【0080】加算器32は、近エンド入力信号d(n)
26と推定エコー信号y(n)36とを比較し、出力/
エラー信号e(n)28を出力する。従って、出力/エ
ラー信号e(n)28は、近エンド入力信号d(n)2
6とメインFIRコンポーネント30の推定エコー信号
y(n)36との差分である。出力/エラー信号e
(n)28は、適応FIRフィルタ11により遠エンド
に出力される。
【0081】出力/エラー信号e(n)28はまた、更
新ステップサイズコントロール34を介してメインFI
Rコンポーネント30に戻される。更新ステップサイズ
コントロール34は、乗算器42、適応係数アルゴリズ
ム44、およびセグメント重み付けユニット48を含
む。出力/エラー信号e(n)28は、乗算器42の入
力に入力される。乗算器42の出力は、適応係数アルゴ
リズム44の入力に入力される。適応係数アルゴリズム
44の出力は、更新されたタップ係数ベクトルA(k)
である。更新されたタップ係数ベクトルA(k)は、タ
ップセグメントに対応するセグメントに分離される。従
って、適応係数アルゴリズム44のセグメント化された
出力は、セグメント重み付けユニット48の複数の入力
に結合される。
【0082】セグメント重み付けユニット48は、W
μxで示される複数の重み付けブロックを有する。セグ
メント重み付けブロックの数は、タップがそこに分けら
れているセグメントの数に等しい。複数の重み付けブロ
ックの数は、セグメント重み付けを有する更新されたタ
ップ係数ベクトルA(k)である。従って、更新ステッ
プサイズコントロール34は、A(k)=[A
,A,・・・A]として定義された更新された
タップ係数ベクトルを出力する。
【0083】乗算器42は、μで示されるステップサイ
ズファクターを含む。ステップサイズμは、通常小さな
正の定数である。可変のステップサイズμが用いられて
もよいことが当業者に理解されるべきである。タップの
適応係数更新が停止されるために必要である場合、いく
つかの状況が存在し得る。例えば、タップの適応係数更
新は、ローカルスピーチ信号が存在する場合に停止され
る必要があり得る。この場合、ステップサイズμは、数
学的に0に設定されているものとして示され得る。これ
は、適応機能をディセーブルする一時的な効果を有す
る。
【0084】従って、適応FIRフィルタ11では、x
(n)、d(n)、およびe(n)は、それぞれ遠エン
ド入力信号x(n)20、近エンド入力信号d(n)2
6、および出力/エラー信号e(n)28を示す。適応
FIRフィルタ11は、遠エンド入力信号x(n)20
によって刺激され、適応アルゴリズム(例えば、規格化
された最小平均2乗アルゴリズム(NLMSまたはLM
S))によって駆動され、推定されたエコー信号y
(n)36またはエコー信号のレプリカを生成する。次
いで、エラー信号e(n)28が、近エンド入力信号d
(n)26からこの推定されたエコー信号y(n)36
を減算することで得られる。
【0085】タップ出力は、上記のようにセグメントに
分割される。重み付けW(m)が、上記のように出力セ
グメント重み付けブロック46を介してタップ出力に加
えられる。これらの重み付けは、推定エコー信号y
(n)をその元の大きさに調整または再設計するために
推定エコー信号y(n)に適用される。タップ格納モー
ド変更の結果として、重み付けWμ(m)が上記のよう
に更新ステップサイズコントロールブロック34のセグ
メント重み付けブロック48を介して更新されたタップ
係数ベクトルに加えられる。
【0086】先のテールコンポーネントタップA(x)
のエンベロープの幅はより低いと知られているので、よ
り正確にテールコンポーネントタップを格納する方法が
考えられ得る。例えば、テールコンポーネントタップの
エンベロープの幅は、適応アルゴリズム演算に従うある
重み付けで「規格化」され、次いで、メインFIR演算
中にある重み付けで元に「非規格化」され得る。最適値
に各タップを規格化することは費用がかかる。なぜな
ら、それはアルゴリズムのMIPを顕著に増加させるか
らである。従って、あまりコストが掛からない様式で高
分解能を達成するために、タップは数個のセグメントに
分割され得る。次いで、テールコンポーネントは、セグ
メント重み付けを用いて大まかに規格化され得る。各セ
グメントのタップ出力は小計されて、その後そのそれぞ
れのセグメント重み付け値で乗算される。従って、セグ
メントの数が十分に小さい場合、計算の複雑性が低減さ
れる。
【0087】それゆえ、メインFIRおよび例示の実施
形態の減算式は、
【0088】
【数2】 となる。
【0089】タップ適応更新式(すなわち、適応アルゴ
リズムとしてLMSを用いる場合)は、以下のように表
すことができる: Anew(k)=Aold(k)+Wμ(k)μe
(n)x(n−k), k=0,・・・,N;m=0,・・・,S ここで、A(k)はタップの係数ベクトルを示し、μは
ステップサイズであり、Wμはセグメント重み付けであ
る。S+1セグメント(すなわち、0−S)が存在す
る。収束係数がμe(n)(すなわち、出力/エラー信
号e(n)で乗じられたステップサイズμ)で示される
ことが当業者に理解される。
【0090】出力信号e(n)28が近エンド入力信号
d(n)26に近似しない場合、適応アルゴリズムはタ
ップ係数を補正または更新するために実行され、その結
果推定されたエコー信号y(n)36は、近エンド入力
信号d(n)26(すなわち、所望の信号)に徐々に接
近する。近エンド入力信号d(n)26は未知であり、
常に変化する。従って、適応FIRフィルタ11は、近
エンド入力信号d(n)26の規定に従うように常に適
応するリアルタイム閉ループフィードバックシステムで
ある必要がある。
【0091】従って、残留エコーの低減が達成される。
さらに、適応FIRフィルタの収束プロセスの効率が向
上する。結果として、従来の適応FIRフィルタと比較
して、エコーのより速い低減速度が観測される。これ
は、より速い収束速度が達成されることを意味する。
【0092】ここで、適応エコーキャンセリングデバイ
ス10を実施する方法が、図6〜7を参照して詳細に説
明される。図7は、本発明の適応エコーキャンセリング
デバイス10を実施するステップを概略的に示すフロー
図50である。
【0093】図7で示される本発明の方法のステップ5
2のように第1のステップにおいて、遠エンド信号が適
応FIRフィルタ11のメインFIRコンポーネント3
0に入力される。次に、ステップ54において、遠エン
ド入力信号x(n)20が一連の遅延ユニットに入力さ
れる。遅延ユニットは、遠エンド入力信号x(n)20
を別々のコンポーネントに分離する。遠エンド入力信号
x(n)20の別々のコンポーネントは、各乗算器の入
力に入力される。更新されたタップ係数は、各乗算器の
他の入力に入力される。乗算器は、遠エンド入力信号x
(n)20のコンポーネント(または遠エンド入力信号
x(n)20の遅延したコンポーネント)を各更新され
たタップ係数で乗算する。得られた出力は、タップ出力
である。
【0094】次に、ステップ56において、タップ出力
がセグメントに分割される。例えば、タップ出力は、4
つのセグメントに分割される。2つのセグメントはヘッ
ドコンポーネントに対応し、2つのセグメントはテール
コンポーネントに対応する。適応FIRフィルタ11の
例示の実施形態において、1600個のタップが存在し
得る。これらのタップは、以下のように4個のセグメン
トに分割され得る:0〜31、32〜127、128〜
383、384〜1599。タップの数は分解能ソート
に応じて増加または減少し得ることが当業者に理解され
るべきである。同様に、セグメントの数が増加または減
少し得る。なおさらに、セグメント分割は別々にグルー
プ化され得る。
【0095】次に、ステップ58において、各セグメン
トのタップ出力が小計される。各セグメント(すなわ
ち、0〜31、32〜127、128〜383、384
〜1599)のタップ出力は、それぞれの加算器47お
よび49の複数の入力に入力される。加算器47および
49は、入力を合計する。加算器47および49の出力
は、各セグメント重み付けブロックに入力される。
【0096】次に、ステップ60において、各セグメン
ト重み付けブロックは小計されたセグメントの出力をセ
グメント重み付けで乗算し、セグメントをその元の大き
さに再設計する。本質的に、メインFIRコンポーネン
ト30のセグメント重み付けは、更新されたステップサ
イズコントロール34に加えられたセグメント重み付け
を除去する。メインFIRコンポーネント30の各セグ
メント重み付けブロックについてのセグメント重み付け
は、以下のようにであり得る:1、1/4、1/16、
1/64。
【0097】次に、ステップ62において、各セグメン
ト重み付けブロックの出力が合計され、推定されたエコ
ー信号y(n)36を生成する。特に、各重み付けブロ
ックの出力は、加算器40の複数の入力に入力される。
加算器40は入力を合計し、推定エコー信号y(n)3
6を出力する。
【0098】次に、ステップ64において、メインFI
Rコンポーネント30の出力は、近エンド入力信号d
(n)26と比較される。次に、信号が近エンド入力信
号d(n)26に近いか否かが決定される。信号が近く
ない場合、信号はエラー信号e(n)28である。エラ
ー信号e(n)28は更新ステップサイズコントロール
34を介して戻され、ステップ66でステップサイズμ
で乗算される。
【0099】次に、ステップ68において、ステップサ
イズμの出力は、適応係数アルゴリズム44に出力され
る。適応係数アルゴリズム44は、LMSアルゴリズム
であり得る。適応係数アルゴリズム44の出力は、更新
されたタップ係数ベクトルA(k)である。更新された
タップ係数ベクトルA(k)のセグメント化された出力
は、セグメント重み付けユニット48の複数の入力に結
合される。セグメント化された出力は、各セグメント重
み付けブロックに入力される。各セグメント重み付けブ
ロックは、ステップ70において更新されたタップ係数
ベクトルA(k)のセグメント化された出力を乗じる。
セグメント重み付けブロック48の各セグメント重み付
けブロックについてのセグメント重み付けは、以下のよ
うであり得る:1、2、4、8。
【0100】直感的に、Wμ(i)は、W(i)のイン
バースであるべきである。しかし、2つの重み付けセグ
メント(メインFIRコンポーネント30のセグメント
重み付けブロックおよび更新ステップサイズコントロー
ル34のセグメント重み付けブロック)の重み付けは、
別々に精細に調整され得る。これは、各セグメントの異
なるステップサイズを用いることにより最適に示され得
る。すなわち、セグメント重み付けを有するステップサ
イズμは、セグメント重み付けを有さないステップサイ
ズμとは異なる。このように、セグメント重み付けは細
かく調整され、信号のテールコンポーネントのタップ係
数の精度を向上することができる。
【0101】次に、ステップ72において、更新された
タップ係数の重み付けられた出力がメインFIRコンポ
ーネント30の乗算器に戻され、乗算器のタップ係数を
更新する。タップ係数の更新は、上記のように遠エンド
入力信号およびその遅延したコンポーネントに対して乗
算される。これは、ステップ54のプロセスに戻って示
される。このプロセスは、ステップ64においてメイン
FIRコンポーネント30の出力が所望の信号に近似す
ると判定するまで、ステップ54からステップ72をル
ープするように続く。信号が所望の信号に近似したと判
定されると、このプロセスはステップ74に進む。次い
で、出力/エラー信号e(n)28が出力信号と見なさ
れ、遠エンド電気通信端末12bに伝送される。
【0102】16ビットDSPチップ上で実行される適
応エコーキャンセリングデバイス10の例は、以下のと
おりである: スピーチサンプリングレート:8kHz スピーチ分
解能:14ビットリニア (16ビット格納装置を使用) 音響エコーキャンセラーFIRタップ長:1600(2
00msエコー遅延) タップ格納精度:16ビット 適応アルゴリズム:L
MS セグメント数:4 セグメント分割:0〜31、32〜127、128〜3
83、384〜1599 各セグメント(W)についてのFIR出力重み付け:
1、1/4、1/16、1/64 各セグメント(Wμ)についてのタップ更新重み付け:
1、2、4、8 本発明は、全体のアルゴリズムの計算の複雑性を顕著に
増加させることなく、既知のタップ幅エンベロープに対
してテールコンポーネントのタップ係数の精度を増加さ
せる。従って、エコーリターンロス(ERL)およびエ
コーキャンセラーの収束速度を含む全体の性能が向上す
る。さらに、テールコンポーネントは、既知のエンベロ
ープの幅を超えることなく、飽和状態になり得る。結果
として、適応FIRフィルタ11はより安定になり、分
岐が少なくなるようである。
【0103】本発明の特定の実施形態を詳細に説明して
きたが、本発明は相当する範囲に波限定されず、特許請
求の範囲の意図および文言の範囲内のすべての変更、改
変、および均等物を含むことが理解される。
【0104】例えば、適応性エコーキャンセリングデバ
イスの他のコンポーネントが存在し得ることが当業者に
理解されるべきである。これらのコンポーネントは、ロ
スコントローラ、非線形プロセッサ、補助的ハウリング
コントロールデバイスなどを含んでもよい。これらの他
のコンポーネントとは無関係に、適応性FIRフィルタ
におけるセグメント重み付けを追加することが可能であ
る。
【0105】さらに、2つの余分なセグメント重み付け
が適応FIRフィルタのメモリに格納される固定点タッ
プに関連する。このような固定点タップを用いる場合、
どのタイプの適応アルゴリズムが使用されるかは問題で
はないということが当業者に理解されるべきである。適
応アルゴリズム(例えば、LMS、NLMS、RLSな
ど)が使用可能である。さらに、種々のストラテジーま
たは基準が、本発明の範囲を逸脱することなく、収束お
よびタップ更新を制御するために使用され得る。出力信
号が良好な場合、出力信号を遠エンドに送信するか否か
を判定するために種々のストラテジーまたは基準が使用
され得ることも当業者に理解されるベきである。さら
に、図7のフロー図50は特定の実行順序を示すが、実
行順序は示されたものとは異なり得ることが理解され
る。例えば、2つ以上のブロックの実行順序が示された
順序に対して混ぜ合わせられ得る。さらに、図7の流れ
に示される2つ以上のブロックは、同時にまたは部分的
に一致して実行され得る。
【0106】本発明は、通信デバイスのリターンチャン
ネルで発生するエコーの大きさを低減するためのエコー
キャンセラーおよびそれを実行するための方法である。
エコーキャンセラーは、エコー減衰信号を生成するため
の処理ユニットを含む。処理ユニットは、第1の入力、
第2の入力、および出力を含む。第1の入力は、エコー
のプリカーサである第1の信号を受信するためのもので
ある。第2の入力は、エコーを含む可能性のある第2の
信号を受信するためのものである。出力は、エコー減衰
信号を出力するためのものである。エコー減衰信号は、
第2の信号と適応信号とを組み合わせることで引き起こ
される。適応信号は、規格化された適応信号を生成する
ようにエコー減衰信号を規格化し、中間信号を生成する
ように規格化された適応信号と第1の信号とを組み合わ
せることにより生成される。さらに、中間信号は、適応
信号を生成するように非規格化される。
【0107】
【発明の効果】本発明により、通信デバイスのリターン
チャンネルで発生するエコーの大きさを低減するための
エコーキャンセラーおよびエコーキャンセラーを実行す
るための方法を提供することができる。
【0108】全体のアルゴリズムの計算の複雑性を顕著
に増加させることなく、既知のタップ幅エンベロープに
対してテールコンポーネントのタップ係数の精度を増加
させることができる。従って、エコーリターンロス(E
RL)およびエコーキャンセラーの収束速度を含む全体
の性能が向上する。さらに、テールコンポーネントは、
既知のエンベロープの幅を超えることなく、飽和状態に
なり得る。結果として、適応FIRフィルタ11はより
安定になり、分岐が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来技術の適応エコーキャンセリング
デバイスの電子ブロック図である。
【図2】図2は、本発明による適応エコーキャンセリン
グデバイスを特徴とするハンズフリー電気通信端末を含
む電気通信ネットワークの概略図である。
【図3】図3は、本発明による適応エコーキャンセリン
グデバイスを特徴とするハンズフリー電気通信端末のよ
り詳細な概略図である。
【図4】図4は、本発明による適応エコーキャンセリン
グデバイスを特徴とするハンズフリー電気通信端末の機
能的ブロック図である。
【図5】図5は、図4に示される実施形態の変型であ
る。
【図6】図6は、本発明による適応エコーキャンセリン
グデバイスの電子ブロック図である。
【図7】図7は、本発明による基本的な処理ステップを
示す概略のフロー図である。
【符号の説明】
10 適応エコーキャンセリングデバイス 11 適応FIRフィルタ 12a 電気通信端末 12b 遠エンド端末 14 電気通信ネットワーク 20 遠エンド入力信号 26 近エンド入力信号 28 出力/エラー信号 30 メインFIRコンポーネント 34 更新ステップサイズコントロール 36 推定されたエコー信号 38 フィルタタップ 114 電気通信ネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04R 3/04 G10L 9/08 H Fターム(参考) 5D020 CE04 5J023 DA01 DB01 DC07 DD01 5K027 BB03 DD10 HH03 5K046 BA01 BA06 BB01 HH24 HH31 HH53 HH77 HH78 HH79

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信デバイスのリターンチャンネルに発
    生するエコーの大きさを低減させるエコーキャンセラー
    であって、 該エコーキャンセラーは、エコー減衰信号を生成する処
    理ユニットを備え、該処理ユニットは、 a)該エコーのプリカーサである第1の信号を受信する
    第1の入力と、 b)該エコーを含む可能性のある第2の信号を受信する
    第2の入力と、 c)該エコー減衰信号を出力する出力と を含み、該エコー減衰信号は該第2の信号と適応信号と
    を組み合わせることにより誘発され、該適応信号は該エ
    コー減衰信号を規格化して規格化された適応信号を生成
    し、そして該規格化された適応信号と該第1の信号とを
    組み合わせて中間信号を生成することにより生成され、
    該中間信号は該適応信号を生成するために非規格化され
    る、エコーキャンセラー。
  2. 【請求項2】 前記適応信号は、前記エコー信号の推定
    である、請求項1に記載のエコーキャンセラー。
  3. 【請求項3】 前記エコー信号の推定は前記エコー減衰
    信号を適応させ、かつ重み付けることで生成される、請
    求項2に記載のエコーキャンセラー。
  4. 【請求項4】 前記処理ユニットは、前記適応信号と前
    記第2の信号の前記エコーとの差分を反復して低減する
    ように動作する、請求項1に記載のエコーキャンセラ
    ー。
  5. 【請求項5】 前記処理ユニットは前記エコー減衰信号
    を生成する適応フィルタを含み、該適応フィルタは伝送
    機能によって特徴付けられ、前記通信デバイスの前記リ
    ターンチャンネル中の前記エコーを推定する前記適応信
    号により、該適応フィルタが該伝送機能を変化させ、該
    適応信号と前記第2の信号との差分を反復して低減す
    る、請求項1に記載のエコーキャンセラー。
  6. 【請求項6】 前記処理ユニットは加算器を含み、該加
    算器は前記エコーを含む可能性のある前記第2の信号か
    ら前記適応信号を減算し、前記エラー信号を生成するよ
    うに動作する、請求項1に記載のエコーキャンセラー。
  7. 【請求項7】 前記処理ユニットは、前記エラー信号を
    低減するのに役立つ前記適応フィルタを特徴付ける前記
    伝送機能を周期的に更新する更新ユニットを含む、請求
    項5に記載のエコーキャンセラー。
  8. 【請求項8】 前記更新ユニットは、前記エラー信号に
    基づいて前記伝送機能を更新する、請求項7に記載のエ
    コーキャンセラー。
  9. 【請求項9】 前記適応フィルタは、メインFIRコン
    ポーネントを含む、請求項5に記載のエコーキャンセラ
    ー。
  10. 【請求項10】 前記メインFIRコンポーネントは、
    少なくとも2つのタップを含む、請求項9に記載のエコ
    ーキャンセラー。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも2つのタップは、前記
    第1の信号の少なくとも2つのコンポーネントを表すよ
    うにセグメントに分離される、請求項10に記載のエコ
    ーキャンセラー。
  12. 【請求項12】 前記第1の信号を非規格化するように
    前記セグメントに重み付けが加えられる、請求項11に
    記載のエコーキャンセラー。
  13. 【請求項13】 前記エコー減衰信号を規格化するよう
    に前記セグメントに重み付けが加えられる、請求項11
    に記載のエコーキャンセラー。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の前記エコーキャンセ
    ラーを含む電気通信デバイス。
  15. 【請求項15】 通信デバイスのリターンチャンネルに
    発生するエコーの大きさを低減させる方法であって、 該方法は、エコー減衰信号を生成するステップを包含
    し、該エコー減衰信号を生成するステップは、 a)該エコーのプリカーサである第1の信号を第1の入
    力を介して受信するステップと、 b)該エコーを含む可能性のある第2の信号を第2の入
    力から受信するステップと、 c)該エコー減衰信号を出力から出力するステップと、 d)該第2の信号と適応信号とを組み合わせて該エコー
    減衰信号を誘発するステップと、 e)規格化された適応信号を生成するステップと、 f)中間信号を非規格化して該適応信号を生成するステ
    ップとを含む、方法。
  16. 【請求項16】 前記規格化された適応信号を生成する
    ステップは、 1)規格化された適応信号を生成するように前記エコー
    減衰信号を規格化するステップと、 2)該規格化された適応信号と前記第1の信号とを組み
    合わせて前記中間信号を生成するステップとをさらに含
    む、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 エコーを含む可能性のある前記第2の
    信号からエコー推定を減算し、エラー信号を生成するス
    テップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記適応信号と前記第2の信号の前記
    エコーとの差分を反復して低減させるステップをさらに
    含む、請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記エコー減衰信号を生成した前記エ
    コー信号の推定に適応し、かつ重み付けるステップをさ
    らに含む、請求項15に記載の方法。
  20. 【請求項20】 g)前記エコー減衰信号を規格化する
    ために該エコー減衰信号のセグメントを重み付けるステ
    ップと、 h)前記適応信号を生成するために前記中間信号のセグ
    メントを重み付けるステップとをさらに含む、請求項1
    5に記載の方法。
JP2002327326A 2002-04-30 2002-11-11 改善された音響エコーキャンセレーション Withdrawn JP2003324372A (ja)

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