JP2003324249A - 面発光型半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

面発光型半導体レーザ及びその製造方法

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JP2003324249A
JP2003324249A JP2002125856A JP2002125856A JP2003324249A JP 2003324249 A JP2003324249 A JP 2003324249A JP 2002125856 A JP2002125856 A JP 2002125856A JP 2002125856 A JP2002125856 A JP 2002125856A JP 2003324249 A JP2003324249 A JP 2003324249A
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layer
film mirror
optical resonator
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JP2002125856A
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Hironobu Narui
啓修 成井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の吸収は増大させることなく電流の低抵抗
化を実現した面発光型半導体レーザ及びその製造方法を
提供すること。 【解決手段】 第1の多層半導体膜ミラー2と、その第
1の多層半導体膜ミラー2と逆導電型の第2の多層半導
体膜ミラー4とで発光層3を挟んで成る光共振器11a
が絶縁基板50上に柱状に積層されており、第1の多層
半導体膜ミラー2と同導電型の第1の埋め込み層12a
と、第2の多層半導体膜ミラー4と同導電型の第2の埋
め込み層16とが、光共振器11aの側面に平行な面を
境界面として互いに接して、且つそれぞれが光共振器1
1aの側面にも接してその側面を囲んで面発光型半導体
レーザ21が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板面に対して垂
直な方向にレーザ光が出射される面発光型半導体レーザ
及びその製造方法に関し、更に詳しくは、発光層を挟む
p、n型の多層半導体膜ミラーに横方向からキャリアが
注入される構造を有する面発光型半導体レーザ及びその
製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】基板面(レーザ素子が形成された主面)
に対して垂直にレーザ光が出射される面発光型半導体レ
ーザは、端面発光型半導体レーザに比べて発振しきい値
電流が1桁ほど小さい、2次元的に高集積化が可能など
の優れた特長を有し、光通信への応用を中心に期待が高
まっている。中でも、光共振器も主面に対して垂直な垂
直共振器型(VCSEL;Vertical Cavity Surface Emitting
Laser)と呼ばれる面発光型半導体レーザについて以下
説明する。これは、大半の領域を光フィードバックのた
めの多層半導体膜ミラー(DBR;Distributed Bragg Refl
ector )が占めている。多層半導体膜ミラーには、通
常、2種の屈折率の異なる半導体材料を発振波長の1/
4波長の厚さで交互に積層した多層膜が用いられる。
【0003】以下、図16〜図19を参照して、従来例
の面発光型レーザの構成及び製造方法について説明す
る。
【0004】先ず、図16に示すように、MOCVD(Metal
Organic Chemical Vapor Deposition)法あるいはMBE
(Molecular Beam Epitaxy )法などの結晶成長法で、
n型半導体基板1の主面上に、n型多層半導体膜ミラー
2、発光層3、p型多層半導体膜ミラー4を順に成長さ
せる。これによって、発光層3をn型多層半導体膜ミラ
ー2とp型多層半導体膜ミラー4とで上下に挟んでなる
光共振器が、n型半導体基板1の主面に対して垂直に形
成される。
【0005】n型半導体基板1は、例えばn型GaAsでな
る。n型多層半導体膜ミラー2は、例えばn型AlAsとn
型AlGaAsのヘテロ接合層を1ペアとして、これが数十ペ
ア積層されて構成される。p型多層半導体膜ミラー4
は、例えばp型AlAsとp型AlGaAsのヘテロ接合層を1ペ
アとして、これが数十ペア積層されて構成される。発光
層3は、例えばGaAsのウェル(井戸層)をAlGaAsで上下
に挟んで構成される。
【0006】光共振器の結晶成長後、通常、例えば特開
2000−196189号公報に示されているように、
電流狭窄構造が形成される。これは、図17に示すよう
に、レーザ光の出射部となるべき部分の上面に形成され
たマスク6をマスクとして、H+ などのイオン注入が行
われ、レーザ光の出射部の周囲に高抵抗化領域5を形成
する。これによって、動作時に、レーザ光の出射部は局
所的に電流密度が高められる。
【0007】この後、図18に示すように、p型多層半
導体膜ミラー4とオーミック接触をとるp側電極(金属
膜)7と、n型半導体基板1とオーミック接触をとるn
側電極(金属膜)8が形成される。p側電極7は、光共
振器の上面に開口(アパーチャ)7aを形成して、例え
ば蒸着法で形成される。n側電極8は、n型半導体基板
1の裏側全面に、例えば蒸着法で形成される。なお、図
20は図19を上から見た平面図である。
【0008】以上のように構成される面発光型半導体レ
ーザにおいて、両電極7、8を介して、図18に示すよ
うに、順方向の電圧をかけると、p型多層半導体膜ミラ
ー4からはホールが矢印hで示すように発光層3に注入
され、n型半導体基板1及びn型多層半導体膜ミラー2
からは電子が矢印eで示すように発光層3に注入され
る。これによって、光共振器長によって決定される波長
のレーザ光Lが、p側電極7に形成された開口7aを通
って上方へと出射される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の面
発光型半導体レーザでは、多数のヘテロ障壁を有する多
層半導体膜ミラー2、4を通して、キャリアを発光層3
に注入するため抵抗が大きくなるという問題がある。特
に、p側のキャリアであるホールは電子に比べて移動度
が1/10以下と小さいため、p側で特に抵抗が大きく
なってしまう。更に、上述の構成のように、レーザ光L
の取り出し側とp側電極7とが重なる場合には、レーザ
光Lの出射を許容する開口7aを形成するためp側電極
7を部分的に除去している。このため、p側電極7とp
型多層半導体膜ミラー4との接触部9は狭いリング状と
なり(図19参照)、接触抵抗を高くしている。
【0010】なお、p型多層半導体膜ミラー4を構成す
るAlAs層や、AlAs層とAlGaAs層との界面に高濃度に例え
ばZnをドーピングして、p型多層半導体膜ミラー4中の
キャリア濃度を高くして低抵抗化する方法がある。しか
し、Znなどのドーピングによりキャリア濃度上げると光
の吸収が多くなってしまう。光の吸収量の増大は、発振
しきい値電流の増大や発光効率の低下を引き起こし、こ
の結果、駆動電流の増大、すなわち消費電力の増大を招
く。また、不純物のドーピングは、その制御性や再現性
が難しく、特性のばらつきを招くといった問題もある。
【0011】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、その
目的とするところは、光の吸収は増大させることなく電
流の低抵抗化を実現した面発光型半導体レーザ及びその
製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、第1の多
層半導体膜ミラーと、その第1の多層半導体膜ミラーと
逆導電型の第2の多層半導体膜ミラーとで発光層を挟ん
で成る光共振器が、絶縁基板上に柱状に積層されてお
り、第1の多層半導体膜ミラーと同導電型の第1の埋め
込み層と、第2の多層半導体膜ミラーと同導電型の第2
の埋め込み層とが、光共振器の側面に平行な面を境界面
として互いに接して、且つそれぞれが光共振器の側面に
も接してその側面を囲んでいる面発光型半導体レーザ、
によって解決される。
【0013】また、以上の課題は、発光層を第1の多層
半導体膜ミラーと、この第1の多層半導体膜ミラーと逆
導電型の第2の多層半導体膜ミラーとで挟んで成る光共
振器を絶縁基板上に形成する工程と、その光共振器を選
択的にエッチングして柱状にする工程と、第1の多層半
導体膜ミラーと同導電型の第1の埋め込み層を、光共振
器の側面を囲むようにその側面に接して形成する工程
と、第1の埋め込み層を選択的にエッチングして、光共
振器の側面を部分的に露出させる工程と、その露出され
た光共振器の側面を、第2の多層半導体膜ミラーと同導
電型の第2の埋め込み層で覆う工程とを有することを特
徴とする面発光型半導体レーザの製造方法、によって解
決される。
【0014】第1の多層半導体膜ミラーとして例えばn
型の多層半導体膜ミラーを、第2の多層半導体膜ミラー
として例えばp型の多層半導体膜ミラーを考えると、こ
れらn、p型の多層半導体膜ミラー側面には、n型の多
層半導体膜ミラーと同導電型のn型の埋め込み層が第1
の埋め込み層として、更にp型の多層半導体膜ミラーと
同導電型のp型の埋め込み層が第2の埋め込み層として
接している。
【0015】このような構成のため、n型の多層半導体
膜ミラーにおけるn型の埋め込み層が接している部分に
は、その側面側から電子の注入が可能となり、p型の多
層半導体膜ミラーにおけるp型の埋め込み層が接してい
る部分には、その側面側からホールの注入が可能とな
る。この結果、電子やホールは、電子やホールにとって
抵抗となる多数のヘテロ障壁を長い距離通らなくて済み
抵抗を低くできる。
【0016】もちろん、第1の多層半導体膜ミラーをp
型の多層半導体膜ミラーとして、第2の多層半導体膜ミ
ラーをn型の多層半導体膜ミラーとして、第1の埋め込
み層をp型の埋め込み層として、第2の埋め込み層をn
型の埋め込み層として考えた場合にも、上述のことは言
える。
【0017】光共振器は、電流狭窄の機能を実現できる
ように角柱や円柱などの柱状に形成される。光共振器や
埋め込み層は、MOCVD 法やMBE 法などにてエピタキシャ
ル成長させれば、良好なレーザ特性の面発光型半導体レ
ーザが得られる。
【0018】光共振器を構成する各層の半導体材料の選
択によって様々な波長の面発光型半導体レーザを構成す
ることが可能である。例えば、GaAs系の場合には、多層
半導体膜ミラーとしてはGaAs系の基板上にエピタキシャ
ル成長が可能で、発振波長に対して吸収の少ないAlAs/
(Al)GaAs多層膜を用いるのが一般的である。InP 系の
場合には、InP 系基板上にエピタキシャル成長が可能な
InGaAsP/InP多層膜を用いることができるが、その屈折
率差が非常に小さく高反射率が得にくいため、他の材
料、例えば、SiO2/Si多層膜や、Al2O3 /Si多層膜など
が用いられることもある。光共振器がGaAs系の場合に
は、埋め込み層もGaAs系とした方が欠陥のない埋め込み
層を得ることができる。同様に、光共振器がInP 系の場
合には、埋め込み層もInP 系とした方が欠陥のない埋め
込み層を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0020】(第1の実施の形態)図11は、第1の実
施の形態による面発光型半導体レーザ21の上面図を示
し、図12は図11における[12]−[12]線方向
の断面図を示す。
【0021】絶縁基板50上に発光層(活性領域)3を
含む光共振器を成長させた後、選択的なエッチングを行
い角柱状の光共振器11aとする。光共振器11aは、
第1の多層半導体膜ミラーとしてのn型多層半導体膜ミ
ラー2と、第2の多層半導体膜ミラーとしてのp型多層
半導体膜ミラー4とで発光層3を上下に挟んで構成され
る。その光共振器11aの周囲を第1の埋め込み層とし
てのn型埋め込み層12aと、第2の埋め込み層として
のp型埋め込み層16とで囲む。これらn型埋め込み層
12a、p型埋め込み層13は、何れも光共振器11a
の側面に接している。図11に示すように、n型埋め込
み層12aとp型埋め込み層13は、四角柱状の光共振
器11aの4つの側面のうちの1つの側面15を含む平
面(側面15と同一平面上の平面)を境界面として互い
に接している。
【0022】以下、具体的に本実施の形態による面発光
型半導体レーザ21の製造方法について説明する。
【0023】先ず、図1に示すように、絶縁基板50上
に、n型多層半導体膜ミラー2、発光層3、p型多層半
導体膜ミラー4を順にエピタキシャル成長させる。これ
によって、発光層3をn型多層半導体膜ミラー2とp型
多層半導体膜ミラー4とで上下に挟んでなる光共振器1
1が、絶縁基板50の主面に対して垂直に形成される。
【0024】絶縁基板50は、例えばノンドープのGaAs
でなる。あるいは、クロム銅などを用いてもよい。n型
多層半導体膜ミラー2は、例えばn型AlAsとn型AlGaAs
のヘテロ接合層を1ペアとして、これが数十ペア積層さ
れて構成される。p型多層半導体膜ミラー4は、例えば
p型AlAsとp型AlGaAsのヘテロ接合層を1ペアとして、
これが数十ペア積層されて構成される。n型、p型多層
半導体膜ミラー2、4中のAlGaAs層のAl混晶比は例えば
0.1 である。発光層3は、例えばGaAsのウェル(井戸
層)をAlGaAsで上下に挟んで、全体の厚さを波長サイズ
にしている。
【0025】エピタキシャル成長の方法としては、例え
ばメチル系MOCVD 法が用いられる。更に具体的には、II
I 族元素のガスソースとしてトリメチルガリウム、トリ
メチルアルミニウムを用い、V族元素のガスソースとし
てはAsH3を、n型ドーパントとしてはH2Seを、p型ドー
パントとしてはジエチルジンクを用いてCVDを行う。
もちろん、他の結晶成長法、例えばMBE法を用いても
よい。
【0026】次いで、光共振器11上面の正方形状の領
域に絶縁膜などからなるマスク25を形成し、そのマス
ク25をマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching)
などの手法を用いてエッチングを行う。これにより、図
2に示すように、四角柱形状の光共振器11aが形成さ
れる。なお、RIE法でエッチングした後も、光共振器
11a(p型多層半導体膜ミラー4)の上面にはマスク
25を残しておく。以下、図面上ではマスク25を網掛
けで示す。
【0027】次いで、図3に示すように、絶縁基板50
上に、n型埋め込み層12をマスク25とほぼ同じ高さ
になるまでエピタキシャル成長させる。n型埋め込み層
12は、例えばn型AlGaAsでなる。これにより、n型埋
め込み層12は、光共振器11aの全側面に接して取り
囲む。このときの結晶成長法としてはMOCVD 法を用いれ
ば、欠陥のない良好な結晶面を形成させることができ
る。
【0028】続いて、n型埋め込み層12の上に、n型
コンタクト層13(例えばn型GaAsでなる)が、MOCVD
法にて結晶成長される。
【0029】続いて、n型コンタクト層13の上に、部
分的(光共振器11aの左端側の側面15より右側の全
部分)にマスク14が形成される。マスク14は、その
左端側の側面を光共振器11aの左端側の側面15と面
一になるようにして形成される。また、光共振器11a
上に形成されたマスク25は、マスク14に覆われる。
【0030】続いて、そのマスク14をマスクとして、
n型コンタクト層13とn型埋め込み層12を順次、絶
縁基板50の上面が露出するまでエッチングする。この
エッチングは、例えばRIE法が用いられる。これによ
り、図5に示されるように、光共振器11aの左端側側
面15が露出する。残されたn型埋め込み層12aは、
光共振器11aにおける、側面15以外の3つの側面に
接して覆っている。
【0031】続いて、図6に示すように、そのままマス
ク14は残したまま、そのマスク14をマスクとして、
絶縁基板50上に、p型埋め込み層16をn型埋め込み
層12aとほぼ同じ高さになるまでエピタキシャル成長
させる。p型埋め込み層16は、例えばp型AlGaAsでな
る。これにより、p型埋め込み層16は、光共振器11
aの左端側側面15に接してその側面15を覆う。この
ときの結晶成長法としてはMOCVD 法を用いれば、欠陥の
ない良好な結晶面を形成させることができる。
【0032】続いて、p型埋め込み層16の上に、p型
コンタクト層17(例えばp型GaAsでなる)が、MOCVD
法にて結晶成長される。この際、n型コンタクト層13
aとp型コンタクト層17との境界を、[011]方向
としているため、p型コンタクト層17の、光共振器1
1aよりも上方への成長では{111}B面が形成さ
れ、p型の領域とn型の領域とをきれいに分断させて成
長させることができる。
【0033】次いで、マスク14及びマスク25を除去
して、図7の状態となる。続いて、それぞれのコンタク
ト層13、17に、リソグラフィー技術にて矩形状のパ
ターニングを行った後、ウェットエッチングにてその矩
形状パターン以外の部分を除去する。これにより、図8
に示すように、n型埋め込み層12aの上に部分的にn
型コンタクト層13a’が、p型埋め込み層16の上に
部分的にp型コンタクト層17’が、それぞれ形成され
る。
【0034】続いて、図9に示すように、n型コンタク
ト層13a’の上にn側電極(金属膜)19と、p型コ
ンタクト層17’の上にp側電極(金属膜)18が、そ
れぞれ蒸着法にて形成される。もちろん、電極18、1
9は蒸着法に限らず、スパッタリング法などで形成して
もよい。
【0035】最後に、図10に示すように、n側電極1
9とp側電極18のそれぞれに、例えば金線にてワイヤ
ボンディングが行われて、本実施の形態による面発光型
半導体レーザ21が得られる。
【0036】以上のように構成される面発光型半導体レ
ーザ21において、図12に示すように、光共振器11
aにとって順方向電圧となるように、電極18、19に
電圧を印加すると、p型多層半導体膜ミラー4には、p
型埋め込み層16から、ホールが矢印hで示すように注
入されて発光層3に至る。n型多層半導体膜ミラー2に
は、n型埋め込み層12aから、電子が矢印eで示すよ
うに注入されて発光層3に至る。なお、図12では、図
10に示されるボンディングワイヤ20の図示は省略し
ている。
【0037】図11から明らかなように、ホールは光共
振器11aの1つの側面15側から注入され、電子は光
共振器11aの側面15以外の3つの側面側から注入さ
れる。
【0038】この結果、発光層3にてホールと電子の再
結合により光が生じて、その光が両多層半導体膜ミラー
2、4間で反射されながら増幅されて、光共振器11a
の上面からレーザ光Lが出射する。なお、p、n埋め込
み層16、12aの形成される基板50を絶縁基板とし
ていることで、その基板50を通じてはp、n埋め込み
層16、12a間に電流は流れず、発光層3のpn接合
に電流が流れ良好な発光作用を行うことができる。
【0039】このように、本実施の形態では、ホール及
び電子が、p、n多層半導体膜ミラー4、2へと、横方
向(p、n多層半導体膜ミラー4、2の側面側)から注
入されるため、ホール及び電子がp、n多層半導体膜ミ
ラー4、2のヘテロ障壁を通る距離を短くでき、この結
果p、n多層半導体膜ミラー4、2での抵抗を低くする
ことができ良好なレーザ特性が得られる。更に、両電極
18、19は、レーザ光の出射側に形成されいるにも関
わらず、両電極18、19は従来に比べて大きな面積で
もって、p、n領域との接触が可能になるので、このこ
とも低抵抗化を促進する。
【0040】また、p、n多層半導体膜ミラー4、2
に、高濃度に不純物をドーピングすることなく低抵抗化
を実現できる。すなわち、p、n多層半導体膜ミラー
4、2における光の吸収を増大させることなく低抵抗化
を実現でき、発振しきい値電流の増大や発光効率の低下
を防止できる。
【0041】更に、両電極18、19は共に絶縁基板5
0の上面側に形成される構造であるので、電極18、1
9自体の形成や、それら電極18、19の外部への取り
出し(引き出し)が容易に行える。
【0042】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施
の形態と同じ構成部分には同一の符号を付し、その詳細
な説明は省略する。
【0043】この第2の実施の形態では、図14に示す
ように、p型埋め込み層28が光共振器11aの側面に
接する面積と、n型埋め込み層29が光共振器11aの
側面に接する面積とがほぼ等しくなるようにしている。
これにより、ホールと電子とを光共振器11aに均一に
注入でき、その結果、発光層3におけるホールと電子の
結合効率を高め、発振しきい値電流を低下させたり、発
光効率を高めることができる。
【0044】このような構成は、図15に示すように、
n型埋め込み層29をエッチングにて部分的に除去する
際に、光共振器11aの左端側の側面15に加えて、そ
の側面15に垂直な2つの面も、それぞれ半分だけ露出
させるように、n型埋め込み層29のエッチング行えば
よい。
【0045】ただし、この場合には異なる面指数を有す
る2つの面A、Bが露出されるので、その露出された面
に接してP型埋め込み層28をエピタキシャル成長させ
る際には、側面15のみを露出させる第1の実施の形態
に比べて結晶に欠陥が生じやすくなる可能性はある。
【0046】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、
本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能であ
る。
【0047】図13に示すように、p型埋め込み層26
が光共振器11aの3つの側面に接し、n型埋め込み層
27が光共振器11aの残りの1つの側面に接する構成
であってもよい。
【0048】また、図12において、光共振器11aの
上面を例えば金属膜で覆って、且つ発振波長に対して透
過性を有する絶縁基板50を用いることで、更に必要に
応じて絶縁基板50を裏面側から研削して薄くすること
で、絶縁基板50側からレーザ光Lを出射させてもよ
い。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、多
層半導体膜ミラーの側面側からキャリアが注入され、多
数のヘテロ障壁を有する多層半導体膜ミラーを長い距離
通らずに済み、抵抗が低くなり良好なレーザ特性が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による、面発光型半
導体レーザの製造工程(その1)を示す斜視図である。
【図2】図1に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その2)を示す斜視図である。
【図3】図2に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その3)を示す斜視図である。
【図4】図3に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その4)を示す斜視図である。
【図5】図4に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その5)を示す斜視図である。
【図6】図5に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その6)を示す斜視図である。
【図7】図6に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その7)を示す斜視図である。
【図8】図7に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その8)を示す斜視図である。
【図9】図8に続く、面発光型半導体レーザの製造工程
(その9)を示す斜視図である。
【図10】図9に続く工程にて完成した面発光型半導体
レーザの斜視図である。
【図11】同面発光型半導体レーザの平面図である。
【図12】図11における[12]−[12]線方向の
断面図図である。
【図13】本発明の変形例による面発光型半導体レーザ
の平面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態による面発光型半
導体レーザの平面図である。
【図15】同第2の実施の形態の面発光型半導体レーザ
の製造工程を示す斜視図である。
【図16】従来例の面発光型半導体レーザの製造工程
(その1)を示す斜視図である。
【図17】図16に続く製造工程(その2)を示す斜視
図である。
【図18】図17に続く工程にて完成した従来例の面発
光型半導体レーザの断面図である。
【図19】同従来例の面発光型半導体レーザの平面図で
ある。
【符号の説明】
1……n型半導体基板、2……n型多層半導体膜ミラ
ー、3……発光層、4……p型多層半導体膜ミラー、1
1a……光共振器、12a……n型埋め込み層、13
a’……n型コンタクト層、16……p型埋め込み層、
17’……p型コンタクト層、18……p側電極、19
……n側電極、21……面発光型半導体レーザ、50…
…絶縁基板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板側に形成された第1の多層半導
    体膜ミラーと、該第1の多層半導体膜ミラーと逆導電型
    の第2の多層半導体膜ミラーとで発光層を挟んで成る光
    共振器が、前記絶縁基板上に柱状に積層されており、 前記第1の多層半導体膜ミラーと同導電型の第1の埋め
    込み層と、前記第2の多層半導体膜ミラーと同導電型の
    第2の埋め込み層とが、前記光共振器の側面に接して該
    側面を囲んでおり、 前記第1の埋め込み層と前記第2の埋め込み層は、前記
    光共振器の前記側面に平行な面を境界面として互いに接
    していることを特徴とする面発光型半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記光共振器は四角柱を呈し、前記境界
    面は前記四角柱の何れか1つの側面を含む面であること
    を特徴とする請求項1に記載の面発光型半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 前記第1の埋め込み層と前記第2の埋め
    込み層のそれぞれが、前記光共振器の前記側面に接する
    面積は等しいことを特徴とする請求項1に記載の面発光
    型半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 絶縁基板上に、第1の多層半導体膜ミラ
    ーと、発光層と、前記第1の多層半導体膜ミラーと逆導
    電型の第2の多層半導体膜ミラーとを積層して、前記発
    光層を前記第1の多層半導体膜ミラーと前記第2の多層
    半導体膜ミラーとで挟んで成る光共振器を形成する工程
    と、 前記光共振器を選択的にエッチングして柱状にする工程
    と、 前記第1の多層半導体膜ミラーと同導電型の第1の埋め
    込み層を、前記光共振器の側面を囲むように該側面に接
    して形成する工程と、 前記第1の埋め込み層を選択的にエッチングして、前記
    光共振器の前記側面を部分的に露出させる工程と、 前記露出された前記光共振器の側面を、前記第2の多層
    半導体膜ミラーと同導電型の第2の埋め込み層で覆う工
    程とを有することを特徴とする面発光型半導体レーザの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記光共振器を四角柱に形成し、 前記第1の埋め込み層の前記選択的なエッチングによ
    り、前記四角柱の何れか1つの側面のみを露出させるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の面発光型半導体レーザ
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記光共振器の前記側面のうち、前記第
    1の埋め込み層が接している部分と、前記露出された部
    分との面積が等しくなるように、前記第1の埋め込み層
    の前記選択的なエッチングを行うことを特徴とする請求
    項4に記載の面発光型半導体レーザの製造方法。
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