JP2003321259A - ノンクリンカー水砕スラグ白色セメント、ノンクリンカー水砕スラグカラーセメント及びそれらの製造方法 - Google Patents
ノンクリンカー水砕スラグ白色セメント、ノンクリンカー水砕スラグカラーセメント及びそれらの製造方法Info
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Abstract
カー水砕スラグ白色セメントであって、水砕スラグ60
〜95質量%、石膏4.5〜15質量%、アルカリ性物
質又は塩基性酸化物質0.5〜2.5質量%、石灰石0
〜4質量%、硫酸アルミニウム0〜3質量%、早硬剤0
〜3質量%及び増粘剤0〜3質量%を原料として含有す
る組成物であり、該組成物が化学成分として、SiO2
25〜45質量%、CaO 35〜65質量%、Al
2O3 3〜20質量%、Fe2O3 0〜1質量%、
MgO 2〜20質量%及びSO3 2.5〜10質量
%を含有してなることを特徴とするノンクリンカー水砕
スラグ白色セメント。 【効果】 初期強度と長期強度が高く、急速硬化し、ま
た、安価であるノンクリンカー水砕スラグ白色セメント
及びその製造方法が得られる。
Description
砕スラグ白色セメント及びその製造方法に関し、より詳
細には、水砕スラグ微粉末に石膏、アルカリ性物質又は
塩基性酸化物質の微粉末、必要に応じて石灰石、硫酸ア
ルミニウム、早硬剤、増粘剤の微粉末を所定の調合比で
混合したものであって、初期強度と長期強度が高く、急
速硬化し、また、安価であるノンクリンカー水砕スラグ
白色セメント及びその製造方法に関する。
グカラーセメント及びその製造方法に関し、より詳細に
は、上記ノンクリンカー水砕スラグ白色セメントに顔料
を加えることによって、上記ノンクリンカー水砕スラグ
白色セメントの特性を有する着色されたノンクリンカー
水砕スラグカラーセメント及びその製造方法に関する。
水砕スラグを主成分とするセメントとしては、水砕スラ
グセメント、高硫酸塩セメント等が知られている。しか
し、これらのセメントは、初期強度の発現が遅く、硬化
物の表面硬度及び耐磨耗性が乏しいと共に、短期間のう
ちに風化、崩壊し易い傾向があり、その用途が相当制限
されているのが現状である。
ランドセメントは、初期強度と長期強度は高いが、その
製造には、主成分がシリカ(二酸化珪素)、アルミナ
(酸化アルミニウム)及び石灰(酸化カルシウム及び水
酸化カルシウム)である原料を適当な調合比で充分に混
合し、溶融・焼結の過程を経て得られたクリンカーに石
膏を適量添加して粉砕したもので、原料に対する要求と
生産コストが高いという問題があった。また、クリンカ
ーを使用するため、水和熱が高く、資源とエネルギーを
要すると共に、二酸化炭素の排出も問題となっている。
で、初期強度と長期強度が高く、クリンカーを使用しな
いため、水和熱が低いと共に、優れた耐化学性、表面硬
度、耐摩耗性、耐風化性を得ることも可能となるのみな
らず、その製造工程においてクリンカーを製造するため
の焼成工程が不要なため、資源とエネルギーを大量に節
約することができ、更に、二酸化炭素の排出量も大幅に
減少するので、地球温暖化と環境汚染防止に大きく寄与
することができるノンクリンカー水砕スラグ白色セメン
ト及びその製造方法、更に、上記ノンクリンカー水砕ス
ラグ白色セメントに顔料を添加することによって、上記
ノンクリンカー水砕スラグ白色セメントの特性を有し、
各種建造物の表面仕上げ用モルタルや装飾材料として好
適に使用することができるノンクリンカー水砕スラグカ
ラーセメント及びその製造方法を提供することを目的と
するものである。
達成するため鋭意検討を行った結果、水砕スラグに石
膏、アルカリ性物質又は塩基性酸化物質、必要に応じて
石灰石、早硬剤を適宜割合で添加すると、水砕スラグの
潜在水硬性が発揮されて、クリンカーを製造することな
く水砕スラグ白色セメントが得られることを知見し、本
発明をなすに至った。
発揮される原理としては、まず、添加したアルカリ性物
質、早硬剤などによって、水砕スラグの水和初期から高
いpH(>12)を持続的に維持できるので、水砕スラ
グの粒子の表面に生成した酸性薄膜が速い速度で破られ
る。そのため、粒子の内部に存在するSi2OやAl 2
O3等が溶出され、石膏及びアルカリ性物質、早硬剤な
どと水和反応して水砕スラグの潜在水硬性が発揮され
る。
工程を経ないノンクリンカー水砕スラグ白色セメントで
あって、水砕スラグ、石膏及びアルカリ性物質又は塩基
性酸化物質を原料として配合した組成物であり、該組成
物が化学成分として、SiO 2 25〜45質量%、C
aO 35〜65質量%、Al2O3 3〜20質量
%、Fe2O3 0〜1質量%、MgO 2〜20質量
%及びSO3 2.5〜10質量%を含有してなること
を特徴とし、好ましくは、上記組成物全体に対して、上
記水砕スラグを60〜95質量%、上記石膏を4.5〜
15質量%、上記アルカリ性物質又は塩基性酸化物質を
0.5〜2.5質量%配合し、より好ましくは、更に、
石灰石、硫酸アルミニウム、早硬剤及び増粘剤から選ば
れる少なくとも1種以上の物質を配合したノンクリンカ
ー水砕スラグ白色セメント、及び(2)上記(1)記載
のノンクリンカー水砕スラグ白色セメントに、更に、顔
料を配合したことを特徴とするノンクリンカー水砕スラ
グカラーセメントを提供する。
ノンクリンカー水砕スラグ白色セメントを製造する方法
であって、上記原料を上記所定の配合比で混合して混合
原料とし、次いで該混合材料をブレーン比表面積が4,
000〜15,000cm2/gの範囲となるように粉
砕することを特徴とするノンクリンカー水砕スラグ白色
セメントの製造方法、(4)上記(1)記載のノンクリ
ンカー水砕スラグ白色セメントを製造する方法であっ
て、ブレーン比表面積が4,000〜15,000cm
2/gである上記原料を上記所定の配合比で混合するこ
とを特徴とするノンクリンカー水砕スラグ白色セメント
の製造方法、及び(5)上記(3)又は(4)記載のノ
ンクリンカー水砕スラグ白色セメントの製造方法に、更
に、顔料を添加する工程を加えることを特徴とするノン
クリンカー水砕スラグカラーセメントの製造方法を提供
する。
明すると、本発明のノンクリンカー水砕スラグ白色セメ
ントは、水砕スラグ、石膏及びアルカリ性物質又は塩基
性酸化物質を原料とし、これら各原料を混和材(組成
物)の化学成分が、SiO2 25〜45%(質量%、
以下同様)、CaO 35〜65%、Al2O3 3〜
20%、Fe2O3 0〜1%、MgO 2〜20%及
びSO3 2.5〜10%となるように配合したもので
あり、このような組成とすることによって、原料粉体を
クリンカーにする工程(焼成工程)を経ないノンクリン
カー水砕スラグセメントを製造することを可能としたも
のである。ここで、本発明のノンクリンカー水砕スラグ
白色セメントは、その化学成分としてFe2O3 0〜
1%を含有するものであり、Fe2O3は、含有されて
いてもよいが、その含有量が1%以下であることを要す
るものである。但し、この化学成分の含有量は、白色セ
メントの場合であって、後述するように本発明のノンク
リンカー水砕スラグカラーセメントの顔料として、例え
ば赤色顔料としてベンガラ(Fe2O3)などを配合し
たカラーセメントの場合、顔料による化学成分の含有量
を含むものではない。
水砕スラグ白色セメントは、水砕スラグ、石膏及びアル
カリ性物質又は塩基性酸化物質を必須成分とし、これら
を上記化学成分組成となるように配合するものであり、
上記化学成分組成となる限り、原料として石灰石は必ず
しも配合しなくてもよいが、更に原料として石灰石を配
合すると、より好適であり、この場合、上記化学成分組
成となるように配合することを要するものである。更
に、本発明のノンクリンカー水砕スラグ白色セメント
は、更に、硫酸アルミニウム、早硬剤、増粘剤の少なく
ともいずれかを配合すると、より好適である。
得られる高炉水砕スラグであり、SiO2、Al2O3
及びCaOの3成分を主成分とするものであって、例え
ば、SiO233〜35%(質量%、以下同様)、Al
2O314〜18%、CaO38〜45%、MgO4〜
8%、Fe2O30.5〜2%の組成を有するものが市
販されている。
限されるものではなく、通常、セメントの原料として使
用されているものを使用することができ、このような石
膏としては、例えば無水石膏、半水石膏、二水石膏、燐
酸石膏、脱硫石膏等を挙げることができ、これらは1種
単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することが
できる。
としては、その種類が特に制限されるものではなく、通
常、セメントの原料として使用されているものを使用す
ることができ、このような化合物として、より具体的に
は、例えばNaOH、KOH等のアルカリ金属(第I
族)水酸化物、Ca(OH)2等のアルカリ土類金属
(第II族)水酸化物、Al(OH)3等の金属(第I
II族)水酸化物又は両性水酸化物、Na2O、K2O
等のアルカリ金属(第I族)酸化物、CaO等のアルカ
リ土類金属(第II族)酸化物、Al2O3等の金属
(第III族)酸化物又は両性酸化物などを挙げること
ができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合
わせて使用することができる。
制限されるものではなく、通常、白色セメントの原料と
して使用されている石灰石を使用することができ、特に
石灰石微粉末が好ましい。より具体的には、例えばブレ
ーン比表面積が4,500〜10,000cm2/g、
特に6,000〜10,000cm2/gの範囲にある
粉末度の高い石灰石が好適である。このように粉末度が
高い石灰石を使用すると、水砕スラグの水和反応で生成
する孔隙を充填して密度を増加すると共に、その一部が
エトリンガイト(3CaO・Al2O3・3CaSO4
・31〜33H 2Oで表される化合物で、セメント中の
石膏とアルミネート相とが反応してできる)中の硫酸塩
を置換して新しい結晶体を形成し、置換された硫酸塩が
新たにエトリンガイトを生成して硬化体の結合力を強め
るからである。
種類が特に制限されるものではなく、無水硫酸アルミニ
ウム、含水硫酸アルミニウムのいずれも1種単独で又は
2種組み合わせて使用することができる。
制限されるものではなく、通常、セメントの原料として
使用されている無機早硬剤、有機早硬剤を使用すること
ができ、このような早硬剤として、より具体的には、例
えばアルミン酸ソーダ(mNa2O・Al2O3)等の
無機早硬剤、トリエタノールアミン(N(CH2CH 2
OH)3)等の有機早硬剤などを挙げることができ、こ
れらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用
することができる。
メントは、上記早硬剤を配合することによって、その初
期強度がより向上する。即ち、早硬剤が水に溶解してイ
オンとなり、その移動により水砕スラグの無機電解質の
水和反応が促進されると共に、Ca(OH)2などの過
飽和度が高くなるにつれて珪酸カルシウム水和物(C−
S−Hゲル)などの水和生成物の結晶化が盛んとなる。
制限されるものではなく、通常、セメントの原料として
使用されている化合物を使用することができ、このよう
な増粘剤として、より具体的には、例えばヒドロキシエ
チルセルロース(HEC)、ポリアクリル酸ソーダ(P
AAc−Na)等を挙げることができ、これらは1種単
独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することがで
きる。
リンカー水砕スラグ白色セメントの表面硬度、耐摩耗
性、耐風化性を向上させることができる。
メントは、上記各原料を組成物(ノンクリンカー水砕ス
ラグ白色セメント)中の化学成分含有量が、SiO2
25〜45%、CaO 35〜65%、Al2O3 3
〜20%、Fe2O3 0〜1%、MgO 2〜20%
及びSO3 2.5〜10%となるように、配合するも
のである。このような化学成分組成となる限り、上記各
原料の配合量は、特に制限されるものではないが、ノン
クリンカー水砕スラグ白色セメント全量に対して、上記
水砕スラグ60〜95%、上記石膏4.5〜15%、上
記アルカリ性物質又は塩基性酸化物質0.5〜2.5%
の範囲で配合すると、好適である。
料を必要量配合できない場合があり、少なすぎると、長
期強度が低くなる場合がある。石膏の配合量が多すぎる
と、偽凝結の恐れが生じる場合があり、少なすぎると、
早期強度が低くなる場合がある。アルカリ性物質又は塩
基性酸化物質の配合量が多すぎると、耐化学性は高くな
るが、早期強度が低くなる場合がある。
グ白色セメントは、上述したように、その化学成分含有
量が上記範囲となる限り、石灰石は無配合であってもよ
く、その好適な配合量は、ノンクリンカー水砕スラグ白
色セメント全量に対して、0〜4%であるが、石灰石に
よる上述したような効果を必要とする場合、後述するよ
り好適な配合量の範囲で配合することが望ましい。な
お、石灰石の配合量が多すぎると、水和生成物の量が減
少し、早期強度と長期強度が低くなる場合がある。
白色セメントにおける上記硫酸アルミニウムの配合量
は、ノンクリンカー水砕スラグ白色セメント全量に対し
て、0〜3質量%、上記早硬剤の配合量は、ノンクリン
カー水砕スラグ白色セメント全量に対して、0〜3質量
%、上記増粘剤の配合量は、ノンクリンカー水砕スラグ
白色セメント全量に対して、0〜3質量%が好適であ
る。硫酸アルミニウムの配合量が多すぎると、耐化学性
は高くなるが、早期強度が低くなる場合があり、早硬剤
の配合量が多すぎると、瞬間凝結のため、セメントとし
て使い難くなる場合がある。増粘剤の配合量が多すぎる
と、イオンの動きが遅くなるため、早期強度が低くなる
場合がある。
メントは、その化学成分含有量が上記範囲となる限り、
上述した石灰石と同様に原料としての硫酸アルミニウ
ム、早硬剤、増粘剤はそれぞれ無配合であってもよい
が、これらの添加によって上述したような効果がそれぞ
れ得られる。上記各原料の配合量は、それぞれ以下の範
囲であると、より好ましい。
対して、水砕スラグはより好ましくは75〜90%、更
に好ましくは85〜89%、石膏はより好ましくは7〜
12%、更に好ましくは10〜12%、アルカリ性物質
又は塩基性酸化物質は好ましくは0.5〜3%、更に好
ましくは0.5〜2%、石灰石はより好ましくは1〜4
%、更に好ましくは2〜4%、硫酸アルミニウムはより
好ましくは0.5〜3%、更に好ましくは1〜2%、早
硬剤はより好ましくは0.5〜3%、更に好ましくは1
〜2%、増粘剤はより好ましくは0.5〜3%、更に好
ましくは0.5〜2%の範囲がより好適である。
メントは、その組成中の化学成分の含有量を上記範囲と
することによって、クリンカーの生成工程(焼成工程)
を経ることなく、上述したような優れた特性を有するセ
メントが得られるものであるが、本発明のノンクリンカ
ー水砕スラグ白色セメント中の化学成分の含有量は、好
ましくはSiO2 25〜40%、CaO 40〜65
%、Al2O3 10〜20%、Fe2O3 0〜0.
6%、MgO 4〜20%、SO3 3〜10%、より
好ましくはSiO2 28〜35%、CaO 40〜5
6%、Al2O 3 15〜20%、Fe2O3 0〜
0.4%、MgO 4〜10%、SO33〜8%が好適
である。
白色セメントは、本発明の効果を損なわない範囲で、上
記成分に加えて、通常、白色セメントに配合されている
各種成分を配合することもできる。
カラーセメントは、本発明のノンクリンカー水砕スラグ
白色セメントに、更に、顔料を添加したものである。こ
こで、上記顔料は、その種類が特に制限されるものでは
なく、例えばカラーコンクリートに通常配合されている
各種顔料を使用することができ、具体的には、例えばセ
メント用青色顔料、黄色顔料、紫色顔料、赤色顔料等が
挙げられる。
セメントにおける上記顔料の配合量は、特に制限される
ものではなく、顔料の種類、目的とする色合いなどによ
って適宜選定することができるが、通常、ノンクリンカ
ー水砕スラグ白色セメント全量に対して3〜10%、好
ましくは5〜10%、より好ましくは5〜7%となるよ
うに添加すると、好適である。上記顔料の配合量が少な
すぎると、充分に着色することが困難となる場合があ
り、多すぎると、生産コストが高くなると共に、強度の
発現が遅くなる場合がある。
メント、ノンクリンカー水砕スラグカラーセメントの製
造方法は、原料をクリンカーにする焼成工程を経ない以
外は、特に制限されるものではないが、下記に詳述する
本発明の製造方法によって製造すると、計量機、混合
機、粉砕機など簡単な設備があれば、製造することがで
きるので、より好適である。
記所定の配合比で混合して混合原料とする混合工程、次
いで該混合材料をブレーン比表面積が4,000〜1
5,000cm2/gの範囲となるように粉砕する粉砕
工程によって、上記水砕スラグ白色セメントを製造する
ものである。
る混合機、粉砕機は、その種類が特に制限されるもので
はなく、通常のセメント製造工程において使用されてい
る公知の混合機、粉砕機を使用することができ、また、
各工程における混合、粉砕条件も各装置の通常の条件に
て行うことができる。
比表面積が、4,000〜15,000cm2/gの範
囲となるように粉砕することを要する。ブレーン比表面
積が小さすぎると、水砕スラグの反応性がほとんどなく
なり、大きすぎると、生産コストが高くなると共に、収
縮性が大きくなる。なお、上記混合材料のブレーン比表
面積は、好ましくは4,000〜8,000cm2/
g、より好ましくは4,500〜6,000cm2/g
の範囲である。
料としてブレーン比表面積が4,000〜15,000
cm2/gのものを使用し、該原料を上記所定の配合比
で混合することによって、上記ノンクリンカー水砕スラ
グ白色セメントを製造するものである。
の粉末度(ブレーン比表面積)を上記範囲とするには、
予め上記粉末度を有する原料を選別して使用してもよ
く、また、適宜粉砕機を使用して上記粉末度とした原料
を使用してもよい。なお、第二の製造方法において、原
料の粉末度を上記範囲とするのは、上記第一の製造方法
において混合材料の粉末度を上記範囲とするのと同様の
理由からであり、また、好適な粉末度の範囲も上記第一
の製造方法の混合材料と同様である。
合機、粉砕機については、第一の製造方法と同様であ
る。
セメントの製造方法の上記工程に、更に、上記顔料を添
加する工程を加えた本発明のノンクリンカー水砕スラグ
カラーセメントの製造方法によれば、上記ノンクリンカ
ー水砕スラグカラーセメントを容易に、且つ低い生産コ
ストで製造することができる。なお、顔料の添加を添加
する工程の手順は、特に制限されるものではなく、例え
ば上記ノンクリンカー水砕スラグ白色セメントの各原料
の混合工程と同時であってもよく、上記ノンクリンカー
水砕スラグ白色セメントを得た後、これに顔料を添加し
てもよい。
メントは、水と混合するだけで、急速硬化し、初期強
度、長期強度が高く、且つ耐化学性、表面硬度、耐摩耗
性、耐風化性にも優れる硬化体を得ることが可能であ
る。従って、本発明のノンクリンカー水砕スラグ白色セ
メントは、従来のポルトランドセメント、水砕高炉セメ
ント、白色セメントなどと同様に使用することができ、
例えば常用量の水と混合することによって、上記特性を
兼備したセメントペーストとして使用することができ、
また、必要に応じて更に骨材を混合することによって、
上記特性を兼備したモルタル、コンクリートとして使用
することができる。
カラーセメントは、任意の着色をすることができるの
で、例えば上記特性を兼備した各種建造物の表面仕上げ
用モルタル、装飾材料、カラーコンクリートとして好適
に使用される。
高く、急速硬化するのみならず、優れた耐化学性、表面
硬度、耐摩耗性、耐風化性を得ることも可能で、且つ安
価なノンクリンカー水砕スラグ白色セメント、及び上記
特性を有し、各種建造物の表面仕上げ用モルタルや装飾
材料として好適なノンクリンカー水砕スラグカラーセメ
ントが得られる。また、これらのノンクリンカー水砕ス
ラグセメントは、その製造に際して、資源とエネルギー
を大量に節約することができると共に、二酸化炭素の排
出量も大幅に減少させることができ、地球温暖化と環境
汚染防止に大きく寄与することができ、更に、計量機、
混合機、粉砕機など簡単な設備があれば、製造すること
ができるので、生産コストを低くすることもできる。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。
ラグ(韓国製)86質量%、二水石膏と無水石膏をそれ
ぞれ4質量%、消石灰(Ca(OH)2)1質量%、石
灰石(韓国製)4質量%、早硬剤(韓国製、mNa2O
・Al2O3)1質量%を配合、混合して混合材料を
得、次いで該混合材料をブレーン比表面積が4,500
〜6,000cm2/gの範囲となるように粉砕して、
実施例1のノンクリンカー水砕スラグ白色セメントを得
た。
膏10質量%、消石灰(Ca(OH)2)1質量%、石
灰石(韓国製)2質量%、含水硫酸アルミニウム(Al
2(SO4)3・14〜18H2O)1質量%を配合、
混合して混合材料を得、次いで該混合材料をブレーン比
表面積が4,500〜6,000cm2/gの範囲とな
るように粉砕して、実施例2のノンクリンカー水砕スラ
グ白色セメントを得た。
水石膏12質量%、消石灰(Ca(OH)2)1質量
%、早硬剤(韓国製、mNa2O・Al2O3)1質量
%、増粘剤(日本産ポリアクリル酸ソーダ(PAAC−
Na))0.5質量%、顔料(ベンガラ(ベニガラ)、
酸化鉄(韓国製Fe2O3))5質量%を配合、混合し
て混合材料を得、次いで該混合材料をブレーン比表面積
が4,500〜6,000cm2/gの範囲となるよう
に粉砕して、実施例3のノンクリンカー水砕スラグカラ
ーセメントを得た。実施例1〜3の水砕スラグ白色セメ
ントの化学成分は、表1に示した通りである。なお、実
施例3のカラーセメントの場合、赤色顔料としてベンガ
ラ(Fe2O3)を配合したために、組成中に含有され
る化学成分Fe2O3の量が5.04質量%となってい
るが、顔料を添加する前の白色セメントとしてのFe2
O3量は0.04質量%であり、本発明の化学成分の組
成となっている。
た化学成分を有するポルトランドセメント、白色セメン
ト、水砕高炉スラグセメントを比較例1〜3とした。
ントの凝結、圧縮強度などを、韓国の白色セメントの規
格試験に準じて、測定した。結果を表2に示す。なお、
表1に韓国の白色セメントの化学成分の規格、表2に韓
国の白色セメントの規格を併記した。
を加えて混練したときの実施例1〜3のセメントによる
水和熱は、比較例1〜3のセメントによる水和熱に比較
して低かった。
料として予めブレーン比表面積がそれぞれ4,500〜
6,000cm2/gとなるようにしたものを使用し、
上記所定の配合比で混合したノンクリンカー水砕スラグ
白色セメント、ノンクリンカー水砕スラグカラーセメン
トについても同様の結果が得られた。
Claims (12)
- 【請求項1】 クリンカー製造工程を経ないノンクリン
カー水砕スラグ白色セメントであって、水砕スラグ、石
膏、アルカリ性物質又は塩基性酸化物質を原料として配
合した組成物であり、該組成物が化学成分として、Si
O2 25〜45質量%、CaO 35〜65質量%、
Al2O3 3〜20質量%、Fe2O3 0〜1質量
%、MgO 2〜20質量%及びSO3 2.5〜10
質量%を含有してなることを特徴とするノンクリンカー
水砕スラグ白色セメント。 - 【請求項2】 上記組成物全体に対して、上記水砕スラ
グを60〜95質量%、上記石膏を4.5〜15質量
%、上記アルカリ性物質又は塩基性酸化物質を0.5〜
2.5質量%配合した請求項1記載のノンクリンカー水
砕スラグ白色セメント。 - 【請求項3】 更に、石灰石、硫酸アルミニウム、早硬
剤及び増粘剤から選ばれる少なくとも1種以上の物質を
配合した請求項1又は2記載のノンクリンカー水砕スラ
グ白色セメント。 - 【請求項4】 上記組成物全体に対して、上記石灰石の
配合量が0〜4質量%、上記硫酸アルミニウムの配合量
が0〜3質量%、上記早硬剤の配合量が0〜3質量%、
上記増粘剤の配合量が0〜3質量%である請求項3記載
のノンクリンカー水砕スラグ白色セメント。 - 【請求項5】 上記石膏が、無水石膏、半水石膏、二水
石膏、燐酸石膏及び脱硫石膏からなる群から選ばれる1
種又は2種以上である請求項1乃至4のいずれか1項記
載のノンクリンカー水砕スラグ白色セメント。 - 【請求項6】 上記アルカリ性物質又は塩基性酸化物質
が、Ca(OH)2、NaOH、KOH、Al(OH)
3、CaO、Na2O、K2O及びAl2O 3からなる
群から選ばれる1種又は2種以上の化合物である請求項
1乃至5のいずれか1項記載のノンクリンカー水砕スラ
グ白色セメント。 - 【請求項7】 上記硫酸アルミニウムが、無水硫酸アル
ミニウム及び/又は含水硫酸アルミニウムである請求項
3乃至6のいずれか1項記載のノンクリンカー水砕スラ
グ白色セメント。 - 【請求項8】 上記早硬剤が、無機早硬剤及び/又は有
機早硬剤である請求項3乃至7のいずれか1項記載のノ
ンクリンカー水砕スラグ白色セメント。 - 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項記載のノ
ンクリンカー水砕スラグ白色セメントに、更に、顔料を
配合したことを特徴とするノンクリンカー水砕スラグカ
ラーセメント。 - 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれか1項記載の
ノンクリンカー水砕スラグ白色セメントを製造する方法
であって、上記原料を上記所定の配合比で混合して混合
原料とし、次いで該混合材料をブレーン比表面積が4,
000〜15,000cm2/gの範囲となるように粉
砕することを特徴とするノンクリンカー水砕スラグ白色
セメントの製造方法。 - 【請求項11】 請求項1乃至8のいずれか1項記載の
ノンクリンカー水砕スラグ白色セメントを製造する方法
であって、ブレーン比表面積が4,000〜15,00
0cm2/gである上記原料を上記所定の配合比で混合
することを特徴とするノンクリンカー水砕スラグ白色セ
メントの製造方法。 - 【請求項12】 請求項10又は11記載のノンクリン
カー水砕スラグ白色セメントの製造方法に、更に、顔料
を添加する工程を加えることを特徴とするノンクリンカ
ー水砕スラグカラーセメントの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-04-25 JP JP2002123515A patent/JP2003321259A/ja active Pending
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