JP2003319756A - 魚調味料の製造方法 - Google Patents

魚調味料の製造方法

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JP2003319756A JP2002130698A JP2002130698A JP2003319756A JP 2003319756 A JP2003319756 A JP 2003319756A JP 2002130698 A JP2002130698 A JP 2002130698A JP 2002130698 A JP2002130698 A JP 2002130698A JP 2003319756 A JP2003319756 A JP 2003319756A
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fishes
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Kenichi Okita
健一 沖田
Yoshimasa Tsujii
良政 辻井
Isao Kanayama
功 金山
Makimi Yoshioka
牧美 吉岡
Manabu Okui
学 奥井
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ALPHA SHOKUHIN KK
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ALPHA SHOKUHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 魚貝類をα化米(所望に応じて、白糠や
破砕米等を添加してもよい)と混合した後、蒸煮し、醤
油麹を加えて製麹し、出麹に食塩水(又は醤油、味液)
を加え、所望に応じて酵母を加え、もろみを発酵、熟成
させること、を特徴とする機能性魚調味料の製造方法。 【効果】 魚貝類としてムネエソ科(Sternoptychida
e)に属する深海魚キュウリエソ(Maurolicus mueller
i)を使用した場合、魚調味料製品には、それに由来す
るペプチド、ミネラル等の機能性成分が含まれ、また、
使用する魚貝類に応じてそれぞれの機能性成分が含ま
れ、栄養価も高く、不快な魚臭もない高品質の魚調味料
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚調味料に関する
ものであり、更に詳細には、魚貝類を原料とし、アルフ
ァー化米を使用することにより、魚特有の匂いの少ない
高品質の魚調味料を短期間に製造する技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】魚を原料とした調味料は、東南アジアの
魚醤(ナンプラー、ニョクマム)、日本では北陸、東北
で作られている「しょっつる」、「いしる」などがある
が、いずれも魚特有の匂いがあり日本人の嗜好に必ずし
も合致していない。また、機能性を謳った魚醤はない
し、その製造には長期間を要している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】天然資源の有限性に鑑
み、その有効利用の必要性は近年になって更に高まって
きている。このような天然資源のひとつとして水産資源
があるが、当業界において、魚貝類については、大型の
ものはもとより小型のものの有効利用、内臓や頭等の有
効利用が強く求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した業界
の要請に応える目的でなされたものであって、大型魚か
ら小型魚、あるいは深海魚も含めて、利用価値がない又
は低いとされてきた魚貝類も広く有効利用することがで
き、更に、廃棄物処理や公害防止の観点から、内臓や頭
部、尾部等を排出しない処理、及び/又は、水産加工処
理工程から廃棄物として廃棄された内臓や頭部、尾部等
も有効利用できる技術を新たに開発する目的でなされた
ものである。
【0005】上記目的のため、本発明者らは各方面から
検討の結果、魚醤に着目した。魚醤は、魚を原料とした
調味料であって魚醤油ともよばれ、魚に食塩を加えて発
酵させて製造されるものである。
【0006】魚醤は、その製造において、大型魚はもと
より、小型魚も利用できるほか、内臓等も広範に利用す
ることができる点ですぐれているが、製品は魚特有の匂
いを有し、食塩濃度も高く、調味料として品質的に優れ
ているとはいえないし、その製造には1年間あるいはそ
れ以上もの長期間を要するものも多い。
【0007】本発明者らは、上記した魚醤の長所に着目
する一方、その短所を改良、解決して、新しいタイプの
魚調味料(以下、魚醤油又は魚醤ということもある)を
開発することとし、各方面から鋭意研究、検討の結果、
従来法とは全く異なり、魚貝類単独原料ではなくこれに
他の原料、特にアルファー化米を混合し、これを製麹、
発酵させることを骨子とする新規な方法を開発した。以
下、本発明について詳述する。
【0008】本発明を実施する際の原料のひとつは魚貝
類である。魚貝類としては、大型魚、小型魚、赤身魚、
白身魚、深海魚等各種魚類のほか、貝類、イカ、タコ、
エビ、カニ、クジラ類、オキアミ、魚卵等が1種又は2
種以上使用できる。魚貝類は、全体をそのまま、これを
ブツ切りしたもの、これを細切りしたもの、更に、ミン
チにしたもののいずれもが使用可能である。また、本発
明において、魚貝類としては、魚肉の他、魚肉と分離し
た内臓、骨、頭、尾等も使用可能であり、これらが付随
した魚体全体も使用可能である。したがって、本発明に
よれば、廃棄物を排出することなく魚貝類を有効に処理
することができるし、水産物処理工程で排出される内臓
等の廃棄物自体も有効に処理することができ、本発明は
廃棄物処理、公害防止技術としても卓越している。
【0009】魚貝類の例としては、アジ、イワシ、サッ
パ、カジキ、カツオ、サバ、サケ、サンマ、マグロ、ブ
リ等の赤身魚;キス、コノシロ、タラ、タイ、ニシン、
ホッケ、トビウオ、ハタハタ、シシャモ、コチ、カレ
イ、ヒラメ、オヒョウ等の白身魚;エソ、ムツ、キュウ
リエソ、アンコウ、チョウチンアンコウ、ハダカイワ
シ、ワニトカゲギス、フウセンウナギ、ソコダラ等の深
海魚;マス、イワナ、ヤマメ、ウナギ、フナ、コイ等の
淡水魚;その他エイ、サメ、マンボウ等が例示される。
また、貝類としては、アサリ、ハマグリ、シジミ、カ
キ、アコヤガイ等が例示される。
【0010】なお、以下において本発明を深海魚キュウ
リエソを例にとって説明することとする。
【0011】キュウリエソ(Maurolicus muelleri(Gme
lin、1789))は、ムネエソ科(Sternoptychidae)に属
する体長4〜7cm程度の小型の深海魚であって、現在
のところ、生息数は多いものの、直接的利用価値はな
く、メルルーサ類やミナミダラなどの餌として利用され
ているにすぎない。
【0012】しかしながら、キュウリエソは、下記表1
に示すように、他の魚に比較して、ミネラルが豊富であ
って、特にNa、Ca、Mg、が豊富で、3成分のバラ
ンスもよく体内に吸収しやすい含有率であり、Fe、Z
nが多い点も特徴的である。脂肪酸組成からも、必須脂
肪酸、多価脂肪酸(EPA(エイコサペンタエン酸):
5.7%、DHA(ドコサヘキサエン酸):7.8%)
も含まれており、また、アミノ酸関連として、ペプチド
やタウリン(0.11g/100g生魚)も多量に含ま
れ、すぐれた機能性食品である。また、その後の研究に
より、キュウリエソ自身のSOD活性が高いことも判明
している。
【0013】 (表1) 一般組成比較表(5訂) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 魚種 Ca Mg Na Fe Zn 多価不飽和 (mg/100g) 脂肪酸(g/100g) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― キュウリ エソ(生) 447.9 68.2 345.9 6.4 1.77 1.56 イワシ(生) 41.0 30.0 190.0 0.5 0.80 1.21 サバ(生) 9.0 32.0 140.0 1.1 1.00 1.91 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0014】本発明を実施するには、キュウリエソとア
ルファー化米を混合する。アルファー化米は、米澱粉を
アルファー澱粉のまま固定し、保存できるようにしたも
のであって、50〜100%米をアルファー化してお
り、しかも加熱処理後、水分含量約15%程度まで乾燥
しているため(約3〜17%水分)、水分活性が低く、
微生物の増殖がなく、賞味期限は1〜2年であるが、3
〜5年は保存可能であり、市販品も適宜使用可能であ
る。
【0015】このように、アルファー化米は水分が少な
くまたアルファー化しているため、吸水効果があり、水
分の多いキュウリエソなどの魚との混合が行いやすく良
質の麹が効率よく出来る。床材としてアルファー化米を
用いることにより魚の混合割合を増やすことが可能とな
った。(アルファ化米:キュウリエソ=1:10から1
0:1まで、好ましくは6:4から5:5まで)また、
アルファー化米とキュウリエソは、混合した後に蒸煮す
るが、アルファー化米は粒がしっかり維持されているた
め、蒸すときに隙間が開き、蒸気の通りが良いので、均
一に且つしっかり蒸し上がる。更にまた、蒸煮後に製麹
するが、蒸しがしっかりしていないと麹菌のつきがうま
くいかないし、表面積が大きい方が製麹には好都合であ
るところから、製麹の面からもアルファー化米の使用が
好適である。
【0016】このように、キュウリエソと混合する床材
(澱粉質物)としては、アルファー化米を使用するが、
所望するのであれば、補助的に白糠や破砕米等をアルフ
ァー化米の半分以下の量(40%以下が好適)添加して
もよい。アルファー化米ではなく白糠のみを使用した場
合、キュウリエソとの混合が均一に行われず、また、吸
水能力も低いために大量に使用せねばならないし、蒸煮
時には、べたついて塊りとなるために蒸気の通りが悪
く、均一に蒸煮されず、その結果、製麹もうまくいかな
い。
【0017】床材(アルファー化米及び必要に応じて白
糠、破砕米、生米、澱粉等を添加)と混合するキュウリ
エソは、既述したように一匹丸ごと、これをブツ切りに
したもの、これを細切りにしたもの、ミンチにしたもの
のいずれもが使用可能である。また、内臓等廃棄物も使
用可能である。
【0018】以後、得られた混合物は、醤油の製造と同
様に処理していけばよく、先ず、蒸煮した後、製麹す
る。製麹は、醤油麹、各種の麹を使用して、常法にした
がい、通風製麹、機械製麹、あるいは麹蓋を用いる製麹
等を行えばよい。麹は市販品も適宜使用可能であって、
例えば、今野6号FK菌(商品名)と増量剤(澱粉)の
等量混合物が使用できる。また、所望するのであれば、
麹菌(例えば、Aspergillus oryzae、Aspergillus soja
e等)自体あるいはその培養物や混合物を直接上記混合
物に添加混合して製麹してもよく、市販品も使用可能で
ある。
【0019】次いで、出麹に食塩水を添加して仕込みを
行う。この場合、食塩水にかえて、あるいは食塩水に併
用する形で、醤油、生揚げ、及び/又はアミノ酸液等を
使用してもよい。この際、食塩水のほか、薄口の醤油や
薄口のアミノ酸液を使用すると、色の薄い魚調味液が得
られる。
【0020】すなわち、塩水仕込みは、魚の臭みを感じ
ない、色の薄い、塩分の低い独特の風味を持つ調味料と
なる(漬物、煮物に有効利用)。また、薄口アミノ酸液
を仕込み母液に用いることにより、独特のにおいが無く
なり、香りが改善された。また、アミノ酸液の旨みと合
体した独特の風味を持ち、さらに色が薄いため煮物、た
れなど使用範囲の広い調味料ができ、薄口醤油を母液に
用いることにより、醤油の旨みと合体した独特の風味を
持ち、さらに色が薄いため、使用範囲の広い調味液がで
きる。仕込み母液の食塩量は、醤油の場合と同様とする
ことができ、12〜21%、好ましくは14〜20%、
例えば20%以下が一応の目安となるが、食塩量を調整
することにより、所望する食塩量の魚調味料が得られ
る。
【0021】仕込み後、もろみを時々攪拌しながら発
酵、熟成させる。この間、もろみ中の醤油酵母が活動し
て、発酵、熟成に関与するが、所望する場合には、Sacc
haromyces rouxii等各種醤油酵母を、単独あるいは培養
物、混合物として別途添加してもよい。もちろん市販の
醤油酵母も使用可能である。
【0022】もろみは、2〜4ヶ月で熟成し、通常は1
年〜5年もの長期間を要する魚醤油よりも大幅に製造期
間が短縮される。熟成したもろみは、圧搾して固液分離
した後、液体部分を火入れし、魚調味料を得る。
【0023】本発明の態様は次のとおりである。すなわ
ち、製麹に最適であるアルファー化米、魚(及び/又は
魚の残渣)を適度な水分量となる割合で混合し、蒸煮
後、醤油麹を添加し製麹する。出麹に、塩水濃度を調整
した食塩水、または、薄口アミノ酸液を加え、酵母(例
えば、サッカロマイセス・ルーキシーを含有する市販
品)を添加し約3ヶ月発酵熟成する。熟成した諸味を圧
搾、固液分離後、液体部分を火入れし、魚調味料を製造
する。床材としてアルファー化米を用いることにより魚
臭が少なく、色調の薄い、また塩分の低い、醸造期間の
短い、既存の魚醤とは異なる日本人の好みにあった魚醤
を製造するものである。得られた製品には、原料に由来
するペプチド、ミネラル等が含まれており、単なる調味
料ではなく、機能性を有する点でも特徴的である。以
下、本発明の実施例について述べる。
【0024】
【実施例1】アルファー化米、キュウリエソのミンチの
等量混合物を蒸煮した後、醤油麹(今野6号FK菌(今
野もやし株式会社、商品名)と澱粉の等量混合物)を添
加して、通風製麹法により製麹した。
【0025】出麹に食塩水(食塩濃度約19%に調製)
を加え、醤油酵母(工業技術センターより入手)を添加
し、3ヶ月間もろみを時々攪拌しながら発酵、熟成せし
めた。熟成したもろみを圧搾、固液分離後、液体部分を
火入れし(65〜80℃)、魚調味料(A1)を製造し
た。
【0026】同様にして、ただし食塩水にかえて、市販
のアミノ酸液(食塩濃度約15%に調製)及び市販の生
揚げ醤油(食塩濃度約15%に調製)を用いて、それぞ
れ魚調味料(A2及びA3)を製造した。
【0027】これらの魚調味料(A1、A2、A3)、
及び、対照として、M社のナンプラー(B)、Y社のナ
ンプラー(C)、タイ産のナンプラー(D)、しょっつ
る(E)の各製品についてパネラーとして20〜50歳
までの男女各5人ずつによる魚醤官能検査を行い、次の
結果を得た(平成14年3月)。
【0028】 ―――――――――――――― 製 品 ―――――――――――――― A1 当社(塩水) A2 当社(アミノ酸) A3 当社(醤油) B M社ナンプラー C Y社ナンプラー D タイナンプラー E しょっつる ――――――――――――――
【0029】(1)魚臭(違和感のある)試験 各サンプルについて、次の基準にしたがって採点した。 魚臭い・・・・・1点 やや魚臭い・・・2点 匂わない・・・・3点 やや好ましい・・4点 好ましい・・・・5点 (すなわち、数値が小さいほど「好ましくなく」、数値
が大きいほど「好ましい」。) 得られた結果を下記表2に示す。
【0030】 (表2) ――――――――――――――――――――――――――――――― A1(塩水仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 3人 7人 魚臭は少なく魚醤とは思えない香ばしい香りとなった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― A2(アミノ酸仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 1人 9人 魚臭は少なく魚醤とは思えない香ばしい香りとなった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― A3(生揚げ醤油仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 0 10人 醤油臭が強いが、においは違和感のない良好な評価であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― B社 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 違和感のある魚臭があった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― C社 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 違和感のある魚臭があった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― D社 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 違和感のある魚臭があった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― E社 1点 2点 3点 4点 5点 2人 8人 0 0 0 B〜Dに比べにおいがきつくないものであったが、魚臭は感じられた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
【0031】これらの結果をまとめて表3に示した。そ
の結果から明らかなように、本発明品(A1〜A3)が
すぐれた評価であった。
【0032】 (表3) 結果 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A1 A2 A3 B社 C社 D社 E社 47点 49点 50点 10点 10点 10点 18点 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0033】(2)旨み試験 各サンプルについて、次の基準にしたがって採点した。 まずい・・・・・・1点 ややまずい・・・・2点 感じられない・・・3点 やや旨みがある・・4点 旨みがある・・・・5点 (すなわち、数値が小さいほど「好ましくなく」、数値
が大きいほど「好ましい」。) 得られた結果を下記表4に示す。
【0034】 (表4) ――――――――――――――――――――――――――――――― A1(塩水仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 7人 3人 塩分が高いにもかかわらず、旨みが感じられるものであった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― A2(アミノ酸仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 0 10人 圧倒的に旨みがある。 ――――――――――――――――――――――――――――――― A3(生揚げ醤油) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 0 10人 圧倒的に旨みがある。 ――――――――――――――――――――――――――――――― B社 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 旨みより、塩分の高さが気になる結果となった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― C社 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 B社同様塩分の高さが気になる結果であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― D社 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 B、C同様塩分の高いものであった。 ――――――――――――――――――――――――――――――― E社 1点 2点 3点 4点 5点 8人 2人 0 0 0 B〜Dまでのものより薄い食味であった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――
【0035】これらの結果をまとめて表5に示した。そ
の結果から明らかなように、本発明品(A1〜A3)は
いずれも最も高い評価であった。
【0036】 (表5) 結果 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A1 A2 A3 B社 C社 D社 E社 43点 50点 50点 10点 10点 10点 12点 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0037】(3)外観試験 各サンプルについて、次の基準にしたがって採点した。 透明感のある褐色・・・・1点 やや透明感のある褐色・・2点 褐色・・・・・・・・・・3点 茶褐色・・・・・・・・・4点 黒褐色・・・・・・・・・5点 (すなわち、数値が小さいほど「色調が薄く」、数値が
大きいほど「色が濃い」) 得られた結果を下記表6に示す。
【0038】 (表6) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A1(塩水仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 10人 0 0 0 0 醤油に比べ明らかに薄く、他の魚醤に比べ最も透明感のある評価であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A2(アミノ酸仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 10人 0 0 0 いわゆるコハク色に近いものであった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A3(生揚げ醤油仕込み) 1点 2点 3点 4点 5点 0 0 0 0 10人 生揚げ醤油を用いた黒褐色評価であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― B社 1点 2点 3点 4点 5点 3人 7人 0 0 0 透明感はあるがAに比べやや濃い評価であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― C社 1点 2点 3点 4点 5点 0 7人 3人 0 0 Bより色の濃い評価であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― D社 1点 2点 3点 4点 5点 0 8人 2人 0 0 Cより色の濃い評価であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― E社 1点 2点 3点 4点 5点 7人 3人 0 0 0 ナンプラーに比べ色は薄いが、Aに比べやや赤みの濃いものであった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0039】これらの結果をまとめて表7に示した。そ
の結果から明らかなように、本発明品(A1)は最も色
が薄く、透明感のある結果となった。
【0040】 (表7) 結果 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A1 A2 A3 B社 C社 D社 E社 10点 20点 50点 17点 23点 22点 13点 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0041】(4)色調試験 各サンプルについて、色調試験を行い、下記表8の結果
を得た。
【0042】 (表8) 色調試験結果 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― L値(明度) a値(赤度) b値(黄度) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A1 76.7 4.2 37.0 A2 72.6 13.5 42.6 A3 4.7 5.9 2.9 B 63.0 15.8 37.8 C 53.4 25.0 35.0 D 61.6 22.7 39.6 E 79.9 7.5 35.7 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― A、E社が透明感のある結果であったがA社はa値(赤
度)が低い為、より透明感の高い評価であった。
【0043】(5)塩分試験 各サンプルについて、塩分試験を行い、下記表9の結果
を得た。
【0044】 塩分についてはAは、他の商品に比べ低い結果であっ
た。
【0045】
【実施例2】アルファー化米にかえてアルファー化米と
白糠の7:3混合物を用い、キュウリエソにかえてイワ
シを用いたほかは実施例1と同様の操作をくり返した。
ただし、醤油酵母は別途添加することなく、原料に由来
するあるいは製造工程において混入してくる酵母をその
まま利用した。
【0046】4ヶ月間もろみを発酵、熟成せしめて得ら
れた3種類の魚調味料(塩水仕込み、アミノ酸味液仕込
み、醤油仕込み)は、いずれも、魚特有の匂いが少な
く、マイルドな塩味となり、旨味が強く、風香味にすぐ
れた魚調味料であった。また本魚調味料には、原料イワ
シに由来するペプチド等の機能性成分のほか各種成分が
移行、含有していた。
【0047】
【発明の効果】魚を原料とした調味料は、東南アジアの
魚醤(ナンプラー、ニョクマム)、日本では北陸、東北
で作られている「しょっつる」、「いしる」などがある
が、いずれも魚特有の匂いがあり日本人の嗜好に必ずし
も合致していない。これに対して、キュウリエソその他
の魚貝類(またはその残渣)とアルファー化米(及び所
望する場合には、白糠、破砕米等を添加して)を用い麹
を作り、旨みを増強するため、薄口アミノ酸または塩水
に仕込むことにより魚のにおいが少なく、色が薄く、塩
分が低く、旨みの強いかつ醸造期間の短い新しいタイプ
の魚醤(魚醤油、調味料)が得られる。
【0048】この魚調味料は、キュウリエソを原料とし
た場合、ペプチドやミネラル分を豊富に含み、しかもS
OD活性も有することから、コレステロール低下作用も
有するすぐれた機能性食品となり、また、深海魚キュウ
リエソの有効利用にも新しい途を拓くものである。その
他、このように、本発明によれば、原料魚貝類に由来す
る成分を有効に各種利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金山 功 島根県簸川郡大社町大字北荒木645番地 アルファー食品株式会社内 (72)発明者 吉岡 牧美 島根県簸川郡大社町大字北荒木645番地 アルファー食品株式会社内 (72)発明者 奥井 学 島根県簸川郡大社町大字北荒木645番地 アルファー食品株式会社内 Fターム(参考) 4B039 LB12 LC06 LG07 LG14 LG16 LG20 LG47 LP21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚貝類を原料とし、アルファー化米を用
    い、製麹、発酵せしめること、を特徴とする魚調味料の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 魚貝類及びアルファー化米を混合し、混
    合物を蒸煮した後、醤油麹又は麹菌を添加して製麹し、
    出麹に食塩水、醤油、アミノ酸液の少なくともひとつを
    加え、酵母を添加して発酵、熟成せしめること、を特徴
    とする魚調味料の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルファー化米のほか更に、白糠、生
    米、破砕米、澱粉の少なくともひとつを使用すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法で製造してなり、魚特有の匂いの少ない高品質魚調味
    料。
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