JP2003319747A - パンの製法およびその製法によるパン - Google Patents

パンの製法およびその製法によるパン

Info

Publication number
JP2003319747A
JP2003319747A JP2002131724A JP2002131724A JP2003319747A JP 2003319747 A JP2003319747 A JP 2003319747A JP 2002131724 A JP2002131724 A JP 2002131724A JP 2002131724 A JP2002131724 A JP 2002131724A JP 2003319747 A JP2003319747 A JP 2003319747A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bread
bran
germ
whole
wheat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002131724A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuzo Ochi
修造 大地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PACIFIC YOKO CO Ltd
Original Assignee
PACIFIC YOKO CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PACIFIC YOKO CO Ltd filed Critical PACIFIC YOKO CO Ltd
Priority to JP2002131724A priority Critical patent/JP2003319747A/ja
Publication of JP2003319747A publication Critical patent/JP2003319747A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全粒粉パンの不味、異臭の発生成分を発酵に
よりうまみ成分に変換でき、健康に良い、栄養素を充分
有した全粒粉パンを提供する。 【解決手段】 小麦から胚乳部を除いた残りの胚芽部お
よびふすま部等を乳酸菌等により発酵させて発酵体を作
り、次いで製パン時に胚乳部からなる小麦粉に前記発酵
体を適宜な割合で混入し、それらを混捏し、熟成して焼
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、味がよく、栄養が
豊富で、健康によい、長持ちする全粒粉パンの新しい製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からのパンは、小麦を構成する胚乳
部を残し、他の胚芽部やふすま等を除去して製造する
か、又はふすまのうちの大きいふすまを除外して残りの
胚乳部、胚芽部、小ふすま等を用いて全粒粉パンを製造
しているが、特に全粒粉パンは、ふすま部や胚芽部の存
在が不味、異臭、製パン性の悪化、腐敗の原因となって
いる。
【0003】つまり、胚芽部は製粉時に機械的破損をう
けて保存中に酸敗、腐敗を早める欠点を有し、その結果
異臭をもたらし、かつパンの膨張を阻害し、製パン性を
悪くしている。またふすま部は食物繊維を含む点では健
康によいが、パンの味をまずくするという欠点を有して
いる。
【0004】以上のごとく、胚芽部とふすま部(以下こ
の両者を単にブランともいう)はそれ自体栄養的に良好
な存在であるが、それらのブランは上記のごとき欠点を
同時に有しているため、従来はそれらを除去してパンを
作ったり、なるべくブランを少なくするようにして全粒
粉パンを製造しているため、折角のブランの栄養分や健
康によい成分等を活用しないという勿体ないことをして
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小麦の全部
の成分を積極的に用いて美味で、異臭のない、栄養豊富
で、健康によく、長持ちのする全粒粉パンを得ることに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、小麦から胚乳
部を除いた残りの胚芽部およびふすま部等を乳酸菌等に
より発酵させて発酵体を作り、次いで製パン時に胚乳部
からなる小麦粉にその発酵体を適宜混入し、それらを混
捏し、熟成して焼成することにより全粒粉パンを製造す
る方法からなり、さらにその発酵体を構成する胚芽部お
よびふすま部等、つまりブランの量を、胚乳部に対する
自然構成比以上として全粒粉パンを製造するものであ
り、そしてさらに、それらの製法によって得たパンをも
その特徴とするものである。
【0007】なお、ここで自然構成比とは、小麦そのも
のを胚乳部と、それ以外の胚芽部およびふすま部等に分
けた場合における胚乳部と、それ以外の胚芽部およびふ
すま部等(ブラン)との両者の自然の構成比率をいう。
【0008】かゝる発明は、これをさらに端的にいうな
らば、栄養豊富で、健康によい胚芽部やふすま部を有効
に使用し、しかもその両者のもつ上記の欠点である不
味、異臭、製パン性の悪化、酸敗、腐敗等を、事前に胚
乳部以外の残りの胚芽部やふすま部を乳酸菌等により、
発酵させて一旦発酵体を作ることにより、不味、異臭、
製パン性の悪化、酸敗、腐敗等の発生原因を根絶させる
と同時に、栄養素を充分含み、健康面で良好な全粒粉パ
ンを得るところに大きい特徴を有する。
【0009】そして一旦作った上記の発酵体を、製パン
時に、胚乳部からなる小麦粉に混入し、混捏し、熟成し
て焼成することにより美味で栄養豊富な長持ちのする全
粒粉の健康パンを作ることができるのである。
【0010】さらに本発明では、従来の全粒粉パンは胚
乳部と、それ以外の残りの胚芽、ふすま等との構成割合
は、その小麦自身の自然構成比からなる一定の割合から
構成されているが、本発明では小麦を胚乳部と、それ以
外の残りの胚芽部やふすま部等とに2分して、それらを
別々に有効利用するようにしたから、胚芽部やふすま部
等と、胚乳部との構成割合を自由に変更できるように
し、胚芽部やふすま部等の、胚乳部に対する構成割合を
多くする。それを例えば2倍、3倍にすることによって
胚芽部やふすま部の効果である栄養素や食物繊維を自由
に増加することができるのである。
【0011】そして本発明では、胚芽部およびふすま部
の量を、胚乳部の量との関係で自然構成比に対して2倍
とか3倍にした全粒粉を、2倍全粒粉および3倍全粒粉
と云い、2倍全粒粉パン、3倍全粒粉パンということが
できる。
【0012】本発明では1〜3倍のブランを用いた場合
は前述のごとき好適な効果が得られるが、その倍率はそ
れらの範囲外においても好適なパンを得ることができ
る。
【0013】一般には自然構成比の状態で胚芽部および
ふすま部を使用するが、その量の自然構成比に対して、
例えば2倍又は3倍に積極的に変更して用いる場合、味
の点では自然構成比で用いる方が良いということができ
るが、ブランを一旦発酵処理するので、ブランを自然構
成比に対して2〜3倍入れても味の点ではそれほど大き
く違わず、一層栄養豊富な健康パンを得ることができ
る。
【0014】なお、本発明で上記の発酵体を得るために
用いる発酵菌としては、例えば特開2001−2584
66号で用いている Lactobacillus Delbrueku,Leichma
nni,Plantarumm(プランタラム), Casei, Brevis (ブ
レービス), Fermennti, Pastorianus, Buchneri等を用
いるとよいことがわかった。
【0015】またブランを自然構成比の1〜3倍の範囲
で使用すると、口溶け、口当り、歯切れ、日持ち、食
感、味等が良好であると共に、食物繊維、ミネラル、栄
養素の良好なパンが得られることがわかった。
【0016】さらに本発明では、上記のごとく多くの胚
芽やふすまを自由に選択して用いることができるので、
それにともなって食物繊維やミネラル、栄養素等を多く
摂取することができ、かつ胚芽やふすまのもつ欠点を除
去するという二重の積極的効果を有すると同時に、食物
繊維の摂取量が多くなるから、大腸癌の死亡率が減少す
るという効果をももたらすことができる。
【0017】その摂取量が少ないと逆に大腸癌による死
亡率が増加するという学者の研究データからみても本発
明による全粒粉パンは健康パンということもできる。
【0018】次に本発明の実施例を示す。
【0019】〔実施例〕 第1生地 ブラン発酵体 250g 強力小麦粉 160g 中力小麦粉 100g 塩 14g スキムミルク 24g ラード 15g 蜂蜜 30g 乳化ラード 40g このブラン発酵体は前述の発酵菌を用い、約2.5倍ブ
ランからなり、全体を約1時間混捏した。
【0020】第2生地 強力小麦粉 280g 小麦発酵菌 2g 水 325g イースト(乾燥) 14g 約30分混捏し、熟成させた。
【0021】なお、加水量は季節により調整するが、生
地温度は20℃以上になってからイーストを加える。
【0022】第1生地と第2生地を混捏し、4分割して
10分間ねかせ、ほいろ(焙炉)で約25〜30分仕上
げ、40分焼成した。
【0023】
【発明の効果】本発明は全小麦成分を使用したため、胚
芽やふすまが有する栄養、食物繊維等を有効に利用で
き、その有効利用は胚芽やふすまを乳酸菌等の発酵菌に
より発酵させることにより発酵体とすることにより胚芽
の酸敗、腐敗を防止し、ふすまの不味をも改善でき、う
ま味が増し、膨張率の改善による製パン性を向上させ、
ミネラルや栄養素を豊富にでき、食物繊維が自然に導入
されるので、体調を改善できると共に、できたパンの口
溶け、口当り、歯切れを向上し、食感をよくし、日持ち
がよく、製パン時間も短縮することができた。
【0024】また、約1〜3倍全粒粉パンを容易に得る
ことができるので、所望の栄養、ミネラル食物繊維等を
任意に、自由に得ることができ、同時に胚芽やふすまの
欠点を除去し、胚芽やふすまの有効成分の活用を積極的
に必要なだけ可能とした理想の健康に適した全粒粉パン
を短時間に得ることが可能となった。
【0025】上記の効果を有することは、試食者30人
について従来の全粒粉パンと本発明の全粒粉パンの両方
を試食してもらった結果、全員が本発明の全粒粉パンの
旨さを認めた。その旨さは栄養豊富であり、健康に良い
ことの裏付けが加わったものであるから、その効果は顕
著であることは明らかであり、旨さと栄養の両面を具備
した革命的な健康に適した全粒粉パンを得ることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大地 修造 東京都杉並区和田3丁目39番3号 Fターム(参考) 4B032 DB01 DG03 DG15 DK59 DP13 DP33

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦から胚乳部を除いた残りの胚芽部お
    よびふすま部等を乳酸菌等により発酵させて発酵体を作
    り、次いで製パン時に胚乳部からなる小麦粉に前記発酵
    体を適宜混入し、それらを混捏し、熟成して焼成するパ
    ンの製法。
  2. 【請求項2】 請求項1の発酵体を構成する胚芽部およ
    びふすま部等の量を、小麦の胚乳部に対する自然構成比
    以上加えた請求項1記載のパンの製法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のパンの製
    法を用いて製造したパン。
JP2002131724A 2002-05-07 2002-05-07 パンの製法およびその製法によるパン Pending JP2003319747A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002131724A JP2003319747A (ja) 2002-05-07 2002-05-07 パンの製法およびその製法によるパン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002131724A JP2003319747A (ja) 2002-05-07 2002-05-07 パンの製法およびその製法によるパン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003319747A true JP2003319747A (ja) 2003-11-11

Family

ID=29544229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002131724A Pending JP2003319747A (ja) 2002-05-07 2002-05-07 パンの製法およびその製法によるパン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003319747A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005245392A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Bio Tec Japan:Kk 乳酸発酵玄麦
JP2006320247A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Bio Tec Japan:Kk パン及び菓子並びにその製造方法
JP2008017802A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Nisshin Seifun Group Inc 小麦粒パン類の製造方法
KR101095805B1 (ko) 2009-08-19 2011-12-21 씨제이푸드빌 주식회사 천연 발효종의 제조방법 및 상기 천연 발효종을 이용한 제빵용 반죽의 제조방법
JP2016054649A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 日東富士製粉株式会社 ベーカリー食品用原料、ベーカリー食品の製造方法及びベーカリー食品
CN107494668A (zh) * 2017-07-24 2017-12-22 南昌大学 一种低致敏面馕的制备方法
JP2018166420A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 日清製粉株式会社 小麦ふすまを用いたパン類の製造方法
JP7474606B2 (ja) 2020-03-02 2024-04-25 株式会社ニップン 小麦ふすま含有パン用の生地改良剤及びパン生地並びにパンの製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54117055A (en) * 1978-03-01 1979-09-11 Shikishima Seipan Kk Production of bread containing wheat bran
JPH09504952A (ja) * 1993-11-17 1997-05-20 クエスト・インターナショナル・ビー・ブイ ベーキング改良剤

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54117055A (en) * 1978-03-01 1979-09-11 Shikishima Seipan Kk Production of bread containing wheat bran
JPH09504952A (ja) * 1993-11-17 1997-05-20 クエスト・インターナショナル・ビー・ブイ ベーキング改良剤

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005245392A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Bio Tec Japan:Kk 乳酸発酵玄麦
JP2006320247A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Bio Tec Japan:Kk パン及び菓子並びにその製造方法
JP2008017802A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Nisshin Seifun Group Inc 小麦粒パン類の製造方法
JP4532442B2 (ja) * 2006-07-14 2010-08-25 株式会社日清製粉グループ本社 小麦粒パン類の製造方法
KR101095805B1 (ko) 2009-08-19 2011-12-21 씨제이푸드빌 주식회사 천연 발효종의 제조방법 및 상기 천연 발효종을 이용한 제빵용 반죽의 제조방법
JP2016054649A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 日東富士製粉株式会社 ベーカリー食品用原料、ベーカリー食品の製造方法及びベーカリー食品
JP2018166420A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 日清製粉株式会社 小麦ふすまを用いたパン類の製造方法
CN107494668A (zh) * 2017-07-24 2017-12-22 南昌大学 一种低致敏面馕的制备方法
JP7474606B2 (ja) 2020-03-02 2024-04-25 株式会社ニップン 小麦ふすま含有パン用の生地改良剤及びパン生地並びにパンの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4736807B2 (ja) パン類改良剤及びこれを添加したパン類
JP6427365B2 (ja) ベーカリー食品用原料、ベーカリー食品の製造方法及びベーカリー食品
KR102062196B1 (ko) 치즈 바게트 빵의 제조방법 및 이에 의해 제조된 치즈 바게트 빵
KR101823088B1 (ko) 유산균을 이용한 빵의 제조방법
JP2008263833A (ja) 酵素処理風味材及びこれを使用するパン類の製造法
JP2011092119A (ja) 大豆蛋白発酵液を含有する層状生地
JP2003319747A (ja) パンの製法およびその製法によるパン
KR20200145141A (ko) 빵 제조방법 및 그 방법에 의해 제조된 빵
JP6993785B2 (ja) 可塑性油中水型乳化油脂組成物
JP2003235439A (ja) 米粉を主体とする湯捏ね種生地とこれを用いる発酵パンの製造方法
JP5964250B2 (ja) 油中水型である製パン練り込み用可塑性乳化油脂組成物
JPH09107869A (ja) 製パン改良剤およびその製造方法
KR101823829B1 (ko) 당뇨 예방용 효소빵의 제조방법
KR101823087B1 (ko) 콩 유산균을 이용한 빵의 제조방법
KR100787520B1 (ko) 러스크 타입의 빵의 제조방법 및 그로 제조된 러스크
JPH10191873A (ja) パン用ミックス粉及びこれを用いたパン類の製造方法
JP2018139535A (ja) 油糧種子含有熟成発酵種
KR20180057916A (ko) 매실 페이스트 제조 및 이를 활용한 푸딩, 빵, 떡 및 과자의 제조방법
JP4564482B2 (ja) パンの製造方法、パンおよび製パン用品質改良剤
KR101899520B1 (ko) 빵의 코팅용 조성물 및 그 제조방법, 빵
KR100476996B1 (ko) 뽕잎 및 막걸리가 함유된 면 및 면 제조방법
JP2018088872A (ja) 小麦ふすま素材およびこれを用いたパン類の製造方法
KR20140000845A (ko) 된장발효액종을 이용한 제빵용 도우의 제조방법
KR102578729B1 (ko) 쌀 바게트 제조용 도우, 이로부터 제조되는 쌀 바게트 및 이의 제조 방법
KR102538347B1 (ko) 에너지 바게트의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060606

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061024