JP2003319491A - 振動板及びその製造方法、並びにスピーカ - Google Patents

振動板及びその製造方法、並びにスピーカ

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JP2003319491A
JP2003319491A JP2002118605A JP2002118605A JP2003319491A JP 2003319491 A JP2003319491 A JP 2003319491A JP 2002118605 A JP2002118605 A JP 2002118605A JP 2002118605 A JP2002118605 A JP 2002118605A JP 2003319491 A JP2003319491 A JP 2003319491A
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conductive polymer
diaphragm
graphene structure
cylindrical graphene
speaker
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Katsuaki Ikema
克明 池間
Mitsuhisa Tsunoda
三尚 角田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素材料の有する優れた物理特性を最大限活
かした高い剛性及び超軽量を実現し得る振動板を提供す
る。また、本発明はこの振動板を用いることにより、広
い周波数帯域又は低音域が再生可能であり、高品質の音
質を発現可能なスピーカを提供する。 【解決手段】 円筒状グラフェン構造体と導電性高分子
との複合材が、シート形状に成形されてなる。円筒状グ
ラフェン構造体を有するシートに流動性を示す導電性高
分子のモノマー及び/又は初期重合物を含浸させて成形
体を得る含浸工程と、上記成形体に硬化処理を施して、
シート形状を呈する上記円筒状グラフェン構造体と導電
性高分子との複合材を得る硬化工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナノサイズの炭素
材を含有する振動板及びその製造方法、並びにスピーカ
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なスピーカ用振動板は、通常コー
ン形状を呈するので、口径を大きくすると奥行きも大き
くなる。このため、大音量及び高音質が要求される音響
機器や映像音響機器は、必然的に間口及び奥行きの大き
な大型なものとなる。
【0003】しかしながら、平面型ディスプレイ等の省
スペース型の機器の普及に伴って、これらの機器に搭載
されるスピーカに対しても省スペース化の市場要求が高
まりつつあり、平板状且つ薄型のスピーカが各種提案さ
れている。
【0004】また、近年、音響機器のディジタル化が進
行し、スピーカ等に用いられる音響振動板に対する要求
性能は高まる一方である。すなわち、広い周波数帯域で
の再生が可能であり、明瞭且つ高品質な音質を発現する
ためには、振動板が以下の(1)〜(6)の条件の物性
を有することが要求される。 (1)ヤング率(E)が大きいこと。 (2)密度(ρ)が小さいこと。 (3)音速(音波の伝搬速度V)が大きいこと。 (4)振動の内部損失(tanδ)が適当であること。 (5)強度が大きいこと。 (6)外気条件(熱、湿度)の変化に対して安定であ
り、変形や変質がないこと。
【0005】ここで、V=(E/ρ)1/2の関係があ
る。
【0006】従来の振動板としては、紙、プラスチッ
ク、アルミニウム、マグネシウム、チタニウム、ベリリ
ウム、ボロン等が用いられ、さらにこれらを基材とした
ガラス繊維や炭素繊維との複合体や、金属合金とされた
もの等が使用されている。
【0007】しかしながら、紙及びプラスチックは、ヤ
ング率(E)と密度(ρ)との比(E/ρ)が小さく、
また剛性も低いために、高周波帯域での周波数特性が著
しく劣り、明瞭な音質が得られにくい。また、紙及びプ
ラスチックは、温度や湿度等の外気条件の影響を受け易
いといった欠点を有する。
【0008】また、アルミニウム、マグネシウム、チタ
ニウム等の金属板を用いる場合は、音速に優れるものの
振動の内部損失(tanδ)が小さいために高周波数帯
域において共振現象を生じ、振動板として満足する特性
を得られない。
【0009】また、ベリリウム、ボロン等は、先に述べ
た材料に比べて優れた特性を有し、音響機器用振動板と
して優れた音質を発現することが可能であるが、極めて
高価な材料であり、しかも加工性に難点を有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような材料から
なる振動板のもつ諸問題を克服し、低音域から高音域に
至る広い周波数帯域が再生可能であり、高品質の音質を
発現可能な振動板材料として、炭素材料の開発が積極的
に行われている。
【0011】これは、炭素材料(グラフェン構造体)が
有する優れた特性、すなわち黒鉛の理論弾性率1060
GPa、密度2.25g/cmに注目したものであ
り、多くの製造方法が、例えば特許第3025542号
公報、特公平7−108035号公報、特公平7−20
312号公報、特許第2998305号公報、特許第2
584114号公報、特開平5−168088号公報、
特開平5−103392号公報等に開示されている。
【0012】しかしながら、黒鉛粉末/黒鉛多孔体等と
樹脂との複合材を得る工程において、黒鉛結晶体と樹脂
との均一分散が困難であること、やや賦形性に弱点を有
し黒鉛結晶体の配合量に制約を受けること、樹脂の温度
依存性から成形体(振動板)物性値が変動すること等の
課題を有するため、炭素材料(グラフェン構造体)の優
れた物理的特性を十二分に振動板に反映させるには至っ
ていない。
【0013】そこで本発明はこのような従来の問題点を
解決するために提案されたものであり、炭素材料の有す
る優れた物理特性を最大限活かした高い剛性及び超軽量
を実現し得る振動板及びその製造方法を提供することを
目的とする。また、本発明はこの振動板を用いることに
より、広い周波数帯域又は低音域が再生可能であり、高
品質の音質を発現可能なスピーカを提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る振動板は、円筒状グラフェン構造体
と導電性高分子との複合材が、シート形状に成形されて
なることを特徴とする。
【0015】高い理論曲げ弾性率及び低密度を有する円
筒状グラフェン構造体と、導電性高分子とを組み合わせ
て複合化することにより、円筒状グラフェン構造体が有
する物理特性、すなわち高弾性率、高剛性及び低密度等
の利点を最大限活かした振動板を得ることができる。
【0016】また、本発明に係る振動板の製造方法は、
円筒状グラフェン構造体を有するシートに流動性を示す
導電性高分子のモノマー及び/又は初期重合物を含浸さ
せて成形体を得る含浸工程と、上記成形体に硬化処理を
施して、シート形状を呈する上記円筒状グラフェン構造
体と導電性高分子との複合材を得る硬化工程とを有する
ことを特徴とする。
【0017】円筒状グラフェン構造体のシートに、流動
性を示す導電性高分子のモノマー及び/又は初期重合物
を含浸させて硬化処理を施すことにより、円筒状グラフ
ェン構造体の物理特性を最大限引き出すような複合材か
らなる振動板を容易に得ることができる。
【0018】また、本発明に係るスピーカは、円筒状グ
ラフェン構造体と導電性高分子との複合材が、シート形
状に成形されてなる振動板と、上記振動板を駆動する加
振装置とを有することを特徴とする。
【0019】以上のようなスピーカは、高剛性及び超軽
量な振動板に加振装置を付与することにより、音響歪み
の小さい、明瞭且つ高品質の音質を発現可能である。ま
た、このスピーカは、低音域から高音域までの広い周波
数帯域を再生可能である。
【0020】また、本発明に係るスピーカは、円筒状グ
ラフェン構造体と導電性高分子との複合材が、シート形
状に成形されてなる振動板と、上記振動板に信号電流を
印加し当該振動板を電解伸縮駆動するための一対の電極
とを有することを特徴とする。
【0021】以上のようなスピーカは、高剛性及び超軽
量な振動板を一対の電極で電解伸縮駆動することによ
り、音響歪みの小さい、明瞭且つ高品質の音質を発現可
能である。また、この電解伸縮駆動されるスピーカは、
主に低音域の周波数帯域を再生可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した振動板及
びその製造方法、並びにスピーカについて、図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0023】本発明の振動板は、円筒状グラフェン構造
体と、導電性高分子との複合材がシート状に成形されて
なるものである。
【0024】ここでいう円筒状グラフェン構造体とは、
ナノサイズの直径で高いアスペクト比を有するカーボン
ナノチューブ(以下、CNTと称する。)、カーボンナ
ノファイバー(以下、CNFと称する。)等のことを指
す。このような構造としては、グラフェン構造体の単一
壁構造、このグラフェン構造体の単一壁構造が入れ子状
に積層してなる多層壁構造、コイル状等のいずれであっ
てもかまわない。また、円筒状グラフェン構造体は、プ
レートレット構造、ヘリングボーン構造等であってもか
まわない。また、本明細書では、円筒状グラフェン構造
体のうち直径15nm以上のものをCNFとし、直径1
5nm未満のものをCNTと定義する。
【0025】CNTやCNFと複合化させる導電性高分
子としては、共役系導電性高分子を用いることが好まし
く、この共役系導電性高分子は、脂肪族共役系導電性高
分子、芳香族共役系導電性高分子、複素環式共役系導電
性高分子、含ヘテロ原子共役系導電性高分子、混合型共
役系導電性高分子、複鎖型共役系導電性高分子等に分類
される。
【0026】具体的な脂肪族共役系導電性高分子として
は、例えば下記化1に示すトランス型ポリアセチレン、
下記化2に示すシス型ポリアセチレン等のポリアセチレ
ン、ポリジアセチレン等が挙げられる。なお、以下の化
学式中のxは、高分子の重合度に応じて任意に設定でき
る。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】芳香族共役系導電性高分子としては、例え
ば下記化3に示すポリパラフェニレン、下記化4に示す
ポリナフタレン、下記化5に示すポリアントラセン、下
記化6に示すポリピレン、下記化7に示すポリアズレン
等が挙げられる。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】複素環式共役系導電性高分子としては、例
えば下記化8に示すポリピロール、下記化9に示すポリ
フラン、下記化10に示すポリチオフェン、下記化11
に示すポリセレノフェン、下記化12に示すポリピリジ
ン、下記化13に示すポリピリダジン、下記化14に示
すポリ(2,2'−ビピリジン)、下記化15に示すポ
リピリミジン、下記化16に示すポリ(p−ピリジルビ
ニレン)、ポリイソチアナフテン、ポリ(3−アルキル
チオフェン)、ポリ(3−チオフェン−β−エタンスル
ホン酸)等が挙げられる。
【0036】
【化8】
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】
【化15】
【0044】
【化16】
【0045】含ヘテロ原子共役系導電性高分子として
は、例えば下記化17に示すポリパラフェニレンスルフ
ィド、下記化18に示すポリパラフェニレンオキシド、
下記化19に示すポリアニリン、下記化20に示すポリ
ビニレンスルフィド等が挙げられる。
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】
【0050】混合型共役系導電性高分子としては、例え
ば下記化21に示すポリパラフェニレンビニレン、下記
化22に示すポリチオフェンビニレン、下記化23に示
すポリフリレンビニレン、下記化24に示すポリ(2,
2−チエニルピロール)、下記化25に示すポリ(1,
4−ナフタレンビニレン)等が挙げられる。
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】
【化23】
【0054】
【化24】
【0055】
【化25】
【0056】複素型共役系導電性高分子としては、ポリ
アセン、ポリピリジノピリジン、ポリペリナフタレン等
が挙げられる。
【0057】また、共役系導電性高分子としては、下記
化26に示すポリビニルカルバゾール、下記化27に示
すポリ(9,9−ジオクチル)フルオレン等も使用可能
である。
【0058】
【化26】
【0059】
【化27】
【0060】さらに、CNTやCNFと複合化させる導
電性高分子としては、下記化28に示すオリゴチオフェ
ン、下記化29に示すペンタセン、下記化30に示すフ
タロシアニン、下記化31に示すピラゾール〔3,4−
b〕キノリン、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
具体的なポリエチレンオキシドとしては、下記化32に
示すポリエーテル、下記化33に示すポリエステル、下
記化34に示すポリアミン、下記化35に示すポリスル
フィド等が挙げられる。
【0061】
【化28】
【0062】
【化29】
【0063】
【化30】
【0064】
【化31】
【0065】
【化32】
【0066】
【化33】
【0067】
【化34】
【0068】
【化35】
【0069】また、上述したような共役系導電性高分子
に任意の側鎖を付加したものも使用可能である。特にア
ルキル・ポリアニリン、ポリメトキシアニリン、3−置
換ポリチオフェン、3−置換ポリピロール、3−置換ポ
リフラン、ポリ(N−アルキルピロール)、ポリフェニ
ルアセチレン、ポリクロロフェニルアセチレン、ポリメ
チルフェニルアセチレン、ポリ(o−トリメチルシリル
アセチレン)等は、有機溶剤に対する溶解性が高く、成
形加工性が改善されており好ましい材料である。
【0070】上記のような導電性高分子には、必要に応
じてドーパントイオンをドーピングしてもよい。具体的
には、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリパラフ
ェニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリチオフ
ェンビニレン、ポリイソチアナフテン等の導電性高分子
に、ドーパントとしてヨウ素、ナトリウム、カリウム、
リチウム、アルゴン、ヘリウム等をイオン注入法でドー
ピングしたものが使用可能である。その他に、ドーパン
トとして硫酸基やドデシルベンゼンスルホン酸等を用い
てもよい。
【0071】本発明の振動板は、コーン形状、ホーン形
状等の任意の形状をとりうるが、振振動板の構造体とし
てCNTやCNFによって高い強度が付与されることか
ら、シート形状、特に薄いシート形状とすることで本発
明の効果をより強く得られる。また、その厚みも任意で
あるが、弾性率のさらなる向上を図るといった観点か
ら、特に厚み60μm以下の極薄シート形状として用い
られて好適である。ただし、振動板として充分な機械的
強度を確保するためには、厚みを10μm以上、好まし
くは30μm以上とする。
【0072】また、シート形状を呈する本発明の振動板
においては、円筒状グラフェン構造体が振動板の面方向
に対して高度に且つ均一に配向されていることが好まし
い。
【0073】先に述べた円筒状グラフェン構造体の一種
である単一壁構造のCNTは、960GPaという極め
て高い理論曲げ弾性率と、高結晶度を有するグラフェン
構造体であるにも拘わらず1.3〜1.4g/cm
いう低い密度と、高いアスペクト比とを実現するナノサ
イズの繊維状を呈する材料である。勿論、このような優
れた特性は、単一壁構造のCNFや多層壁構造のCNT
及びCNFにおいても維持されている。このような優れ
た特性を有する円筒状グラフェン構造体と導電性高分子
とを後述するような製法によって複合化してなるシート
形状の振動板は、円筒状グラフェン構造体の有する優れ
た特性と、導電性高分子の結着材としての機能とを兼ね
備えたものであり、外気条件の変化に対して安定である
こと、外力による変形や変質がないこと、高い弾性率、
高い剛性及び低い密度を有することといった炭素材料の
利点が最大限活かされている。すなわち、円筒状グラフ
ェン構造体と導電性高分子とを複合化することにより、
それぞれの有する優れた特性が十二分に発揮された振動
板を得ることができる。
【0074】次に、円筒状グラフェン構造体と導電性高
分子との複合体からなる振動板の製造方法について説明
する。
【0075】先ず、図1に示すような、CNT1等の円
筒状グラフェン構造体のシート2を用意する。このシー
ト2としては、円筒状グラフェン構造体を例えば紙漉等
の手法によって賦形してなる不織布であることが好まし
い。紙漉によって賦形されたシート2は、円筒状グラフ
ェン構造体がシート2の面内方向に高度に均一に配向さ
れる。
【0076】次に、流動性を示す先に述べた導電性高分
子のモノマー及び/又は初期重合物を上記シート2に含
浸させ、成形体を得る。
【0077】そして、この成形体に硬化処理を施して硬
化反応を進行させ、完全硬化体とすることにより本発明
の振動板を得ることができる。このとき、用いた導電性
高分子のモノマー及び/又は初期重合物に応じて最適な
硬化処理方法を選択する。例えば、熱硬化性を有する導
電性高分子のモノマー及び/又は初期重合物を用いた場
合には、熱硬化処理を施すことが好ましく、より具体的
には加熱と圧縮とを同時に行うホットプレス法等を採用
できる。また、硬化処理としては熱硬化処理に限定され
ず、光硬化処理法や、各種の添加剤を添加する方法等を
採用することもできる。
【0078】上述のような工程を経ることで、円筒状グ
ラフェン構造体を容易に均一に分散させた状態とし、ま
た、炭素材料であるグラフェン構造体の配合量に制約さ
れることなく、極薄シート形状の賦形が容易となる。ま
た、円筒状グラフェン構造体のシート中に流動性を示す
導電性高分子のモノマー及び/又は初期重合物を含浸さ
せ、硬化させるといった工程を経ることにより、剛性が
向上する。したがって、外気条件の変化に対して安定で
あり、外力による変形や変質がなく、高い弾性率、高い
剛性及び低い密度を有する極薄シート形状の振動板を容
易に作製できる。
【0079】また、上述したような流動性の樹脂のモノ
マー及び/又は初期重合物を用いる方法の他にも、円筒
状グラフェン構造体と樹脂とを複合化可能な様々な方法
によって、本発明の振動板を得ることができる。例え
ば、構造体である円筒状グラフェン構造体のシートに、
樹脂からなる微粒子を含ませることによって、円筒状グ
ラフェン構造体と樹脂とを複合化してなる振動板を作製
してもよい。
【0080】ところで、上述した振動板は、図2に示す
ように、振動板11を駆動するための加振装置12を取
り付けることにより、平面型のスピーカ13を構成する
ことができる。
【0081】例えばいわゆるダイナミック型(動電型)
スピーカである場合、加振装置は、振動板に一体的に取
り付けられたボイスコイルボビンに巻回されたボイスコ
イルと、磁気回路部とを基本的な構成要素とする。磁気
回路部としては、外磁型と内磁型とに大別され、例えば
外磁型の磁気回路部は、センターポールを有するヨーク
と、センターポールを囲んでヨーク上に配設されるマグ
ネットと、マグネット上に配設されセンターポールとの
間に磁気キャップを構成するトッププレートとから構成
される。また、内磁型の磁気回路部は、壺型のヨーク
と、このヨークの中央部に配設されたマグネットと、こ
のマグネット上に配設されたポールと、このポールと対
向するようにヨーク上に配設されポールとの間で磁気ギ
ャップを構成するトッププレートとから構成される。
【0082】上記のような加振装置を有する例えばダイ
ナミック型のスピーカは、ボイスコイルに音響の再生入
力信号が供給されること、及びボイスコイルに流れる駆
動電流と磁気回路部から放射される磁束との作用によっ
て発生する力によって振動板が振動し、音響の反射を行
う。このようなスピーカでは、円筒状グラフェン構造体
を有する複合体からなる振動板を用いることにより高い
剛性及び超軽量を達成した振動板を用いているので、音
響歪みの小さい、明瞭且つ高品質の音質を発現可能であ
るのと同時に、低音域から高音域に亘る広い周波数帯域
の音を再生することが可能な高性能フルレンジスピーカ
を実現できる。
【0083】また、加振装置としては上述したダイナミ
ック型のものに限らず、ピエゾ型(圧電型)、コンデン
サ型(静電型)、マグネチック型(電磁型)等を本発明の振
動板と組み合わせることが可能である。さらに、本発明
の振動板に導電回路を組み込むとともに、この振動板と
対向するように磁気回路を配置してスピーカを構成する
ことも可能である。
【0084】また、図3に示すように、本発明のスピー
カ14としては平面型のものに限らず、コーン形状の振
動板15と、加振装置16とを備える構成であってもか
まわない。勿論、ホーン形状、ドーム形状等、任意の形
状の振動板を用いることが可能である。
【0085】さらに、導電性高分子を用いた振動板は、
振動板に直接信号電流を流すと電解伸縮挙動を示して低
音域の振動を発現することを利用して、低音用スピー
カ、いわゆるスーパーウーハーを構成することができ
る。電解伸縮とは、電解液中で酸化されることによって
導電性高分子のπ電子が抜き取られ、残った正の電荷を
補償するために電解液中の負のイオンが導電性高分子中
にドープされたり、逆に負のイオンが脱ドープされたり
することによって伸縮することを指す。殆どの導電性高
分子は、電解反応によってイオンがドープ・脱ドープさ
れうるので、伸縮率や応答速度に差があっても変形して
伸縮することができる。電解伸縮の機構としては、
(1)酸化によって対イオンが導電性高分子の中に取り
込まれることによる体積の膨張、(2)酸化によって導
電性高分子の中に取り込まれたイオンの同種電荷間での
静電反発による体積の膨張、の2点が考えられる。
【0086】電解伸縮を利用した低音用スピーカの一例
について、図4を用いて説明する。図4(a)に示すよ
うに、低音用スピーカ17は、本発明の振動板18と、
この振動板18に信号電流を印加するための一対の電極
19,20とから構成される。このスピーカ17では、
一対の電極19,20間に電流を印加すると、図4
(b)に示すように信号に応じて振動板18が電解伸縮
効果により撓んで変形する。すなわち、一対の電極1
9,20間に連続的に音響の再生入力信号を供給するこ
とで振動板18そのものを振動させることによって、ス
ピーカ17は低音域の音を再生する。
【0087】勿論、電解伸縮駆動により振動板そのもの
を振動させる方式のスピーカは、先に述べた加振装置を
付与する方式のスピーカと同様に、円筒状グラフェン構
造体を有する複合体からなる振動板を用いるので、音響
歪みの小さい明瞭且つ高品質の音質を発現可能である。
【0088】電解伸縮駆動により振動板そのものを振動
させる方式では、振動板が、振動時に振動板としての形
状を維持できる程度の高い自立性を有することが好まし
い。逆に、振動時にその形状を維持できないほど柔らか
い振動板では、高品質な音響の再生が困難となる。
【0089】また、電解伸縮駆動により振動板そのもの
を振動させる方式のスピーカにあっては、振動板が有す
る円筒状グラフェン構造体が導電性を有することに起因
して、振動板の導電性が高くなりすぎることにより、信
号電流印加時のバイアス電流の設定が困難となる場合が
ある。このような不都合を回避するためには、表層にフ
ッ素、窒素等の元素を導入して円筒状グラフェン構造体
の導電性を低下させ、これを振動板に用いることが好ま
しい。
【0090】なお、本発明は上述の記載に限定されるこ
とはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜
変更可能である。
【0091】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、従来の材料が有する様々な弊害を伴うこと
なく炭素材料の有する物理特性である高剛性及び超軽量
を達成し、スピーカ用振動板として好適な振動板を提供
することができる。
【0092】また、本発明によれば、円筒状グラフェン
構造体のシートに、流動性を示す導電性高分子のモノマ
ー及び/又は初期重合物を含浸させて硬化処理を施すこ
とにより、円筒状グラフェン構造体の物理特性を最大限
引き出すような複合材からなる振動板が得られる。した
がって、本発明によれば、スピーカとして用いられたと
きに高品質の音質を発現可能な振動板を比較的容易に製
造可能な振動板の製造方法を提供できる。
【0093】また、本発明によれば、高剛性及び超軽量
な振動板に加振装置を付与することによって、ナノサイ
ズの炭素材料の優れた特性が十二分に反映された、低音
域から高音域までの広い周波数帯域を再生可能とするこ
れまでにない高性能なフルレンジスピーカを提供するこ
とができる。
【0094】また、本発明によれば、高剛性及び超軽量
な振動板に電解伸縮駆動するための一対の電極を付与す
ることによって、ナノサイズの炭素材料の優れた特性が
十二分に反映された、主に低音域の周波数帯域を再生可
能とするこれまでにない高性能な低音用スピーカを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CNT等の円筒状グラフェン構造体のシートの
斜視図及びその一部を拡大して示す図である。
【図2】本発明を適用した、加振装置を有する平面型の
スピーカを示す断面図である。
【図3】本発明を適用した、加振装置を有するコーン型
のスピーカを示す断面図である。
【図4】本発明を適用した、電解伸縮駆動用の電極を有
するスピーカの断面図であり、(a)は信号電流を印加
しない状態を示す断面図であり、(b)は、信号電流を
印加した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11 振動板、12 加振装置、13 スピーカ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状グラフェン構造体と導電性高分子
    との複合材が、シート形状に成形されてなることを特徴
    とする振動板。
  2. 【請求項2】 上記円筒状グラフェン構造体は、カーボ
    ンナノチューブであることを特徴とする請求項1記載の
    振動板。
  3. 【請求項3】 上記円筒状グラフェン構造体は、カーボ
    ンナノファイバーであることを特徴とする請求項1記載
    の振動板。
  4. 【請求項4】 上記導電性高分子は共役系導電性高分子
    であることを特徴とする請求項1記載の振動板。
  5. 【請求項5】 上記共役系導電性高分子は、脂肪族共役
    系導電性高分子、芳香族共役系導電性高分子、複素環式
    共役系導電性高分子、含ヘテロ原子共役系導電性高分
    子、混合型共役系導電性高分子、複鎖型共役系導電性高
    分子のいずれかであることを特徴とする請求項4記載の
    振動板。
  6. 【請求項6】 膜厚10μm以上60μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の振動板。
  7. 【請求項7】 円筒状グラフェン構造体を有するシート
    に流動性を示す導電性高分子のモノマー及び/又は初期
    重合物を含浸させて成形体を得る含浸工程と、 上記成形体に硬化処理を施して、シート形状を呈する上
    記円筒状グラフェン構造体と導電性高分子との複合材を
    得る硬化工程とを有することを特徴とする振動板の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 上記円筒状グラフェン構造体を紙漉して
    上記シートを成形することを特徴とする請求項7記載の
    振動板の製造方法。
  9. 【請求項9】 円筒状グラフェン構造体と導電性高分子
    との複合材が、シート形状に成形されてなる振動板と、 上記振動板を駆動する加振装置とを有することを特徴と
    するスピーカ。
  10. 【請求項10】 上記加振装置は、ダイナミック型、ピ
    エゾ型、コンデンサ型、マグネチック型から選ばれる少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項9記載のス
    ピーカ。
  11. 【請求項11】 円筒状グラフェン構造体と導電性高分
    子との複合材が、シート形状に成形されてなる振動板
    と、 上記振動板に信号電流を印加し当該振動板を電解伸縮駆
    動するための一対の電極とを有することを特徴とするス
    ピーカ。
  12. 【請求項12】 上記導電性高分子は電解伸縮効果を有
    することを特徴とする請求項11記載のスピーカ。
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