JP2003315786A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2003315786A
JP2003315786A JP2002123938A JP2002123938A JP2003315786A JP 2003315786 A JP2003315786 A JP 2003315786A JP 2002123938 A JP2002123938 A JP 2002123938A JP 2002123938 A JP2002123938 A JP 2002123938A JP 2003315786 A JP2003315786 A JP 2003315786A
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film
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JP2002123938A
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Yasunari Nagata
康成 永田
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】後方散乱をなくし、光学補償が容易な構造を採
用することで、コントラストが高め、優れた表示品位を
達成した反射型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】基板15上に反射膜14とカラーフィルタ
13とオーバーコート層12と透明電極11と配向膜1
0とを順次形成し、基板6上に透明電極7と配向膜8と
を形成し、さらに基板6の外側面には第一位相差フィル
ム5と第ニ位相差フィルム4と偏光板3とを順次形成し
ている。また、偏光板3の表示面側の主面に凸形配列群
2を形成し、この凸形配列群2の上に反射防止膜1を被
覆している。そして、両基板6、15は液晶層9を介し
てシール部材により貼り合わせている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は偏光板に対し光散乱
性をもたせた反射型の液晶表示装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来の反射型液晶表示装置を図8〜図1
0に示す。図8は前方散乱板を用いた反射型液晶表示装
置の断面概略図であり、図9は樹脂等でもって多数の凸
部を並べ、その上に反射膜を被覆してなる散乱反射板を
用いた反射型液晶表示装置の断面概略図である。また、
図10は、さらに他の反射型液晶表示装置の断面概略図
である。 【0003】図8の液晶表示装置においては、ガラスな
どからなる基板15の上に金属膜からなる光反射性の透
明電極27を複数配列し、この透明電極27の上にポリ
イミド樹脂などからなる配向膜8を塗布形成している。 【0004】ガラスなどからなる他方の基板6の上には
カラーフィルタ13を形成し、このカラーフィルタ13
上にガラスなどからなるオーバーコート層12を被膜さ
せ、オーバーコート層12上にITOなどからなる透明
電極11を複数配列し、この透明電極11の上にポリイ
ミド樹脂などからなる配向膜10を塗布形成している。 【0005】さらに他方の基板6の上には前方散乱板2
6と第一位相差フィルム5と第ニ位相差フィルム4と偏
光板3とを順次形成している。この前方散乱板26は透
明微粒子を透明な重合性高分子で固めたものである(特
開平8−201802号参照)。 【0006】また、図9に示す液晶表示装置において
は、基板15の上に複数の樹脂からなる凸部を並べて凸
形配列群29を形成し、この凸形配列群29上にAl・
Ag等の反射膜28を形成し、これでもって散乱反射板
と成し、この上にカラーフィルタ13を形成し、このカ
ラーフィルタ13上にガラスなどからなるオーバーコー
ト層12を被膜させ、オーバーコート層12上にITO
などからなる透明電極11を複数配列し、この透明電極
11の上にポリイミド樹脂などからなる配向膜10を塗
布形成している。 【0007】基板6の上にはITOなどから成る透明電
極7を複数配列し、この透明電極7の上にポリイミド樹
脂などからなる配向膜8を塗布形成している。さらに基
板6の外側面には第一位相差フィルム5と第ニ位相差フ
ィルム4と偏光板3とを順次形成している。 【0008】そして、上記構成の液晶表示装置に対し、
さらに図10に示す如く、周囲光を利用して表示を行な
うため、微少な凹凸に荒した偏光板30を設けて、この
偏光板30でもって表面反射をできるだけ小さくした構
成、さらにはこの凹凸上に低屈折率層をコートすること
で反射防止膜を形成する構成も提案されている(特開平
7−333404号参照)。 【0009】以上のような各種構成の反射型液晶表示装
置によれば、前方散乱板や散乱反射板を設けたことで、
入射光が正反射方向以外に散乱され、これによって表示
視認性を上げている。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す前方散乱板を用いた液晶表示装置においては、後方
散乱を少なくすることができたが、それを完全に無くす
ことは構造的に不可能であり、これにより、入射光が液
晶層に到達する前に後方散乱され、その結果、コントラ
ストを低下させ、視認性を低下させていた。 【0011】また、図9に示す散乱反射板を用いた液晶
表示装置では、この後方散乱が起きないが、その反面、
入射光は散乱反射板でもって散乱され、入射光と反射光
の双方間にて装置内を通過する距離に違いが生じ、入射
時と反射時ではその偏光状態が対称にならなくなり、理
想的な光学補償が難しいという課題がある。 【0012】しかも、この構成の液晶表示装置において
は、周囲光を利用して表示を行なうことで、偏光板での
表面反射をできる限り小さくする必要があり、そこで、
図10に示す如く、防眩性の偏光板表面を微少な凹凸に
荒したり、さらにはこの凹凸面上に低屈折率層をコート
することで反射防止膜を形成する構成が提案されてい
る。 【0013】しかしながら、この構成の液晶表示装置に
おいても、防眩性の偏光板表面に対し微小な凹凸を形成
したことで、若干の光散乱が起きている。 【0014】すなわち、上記偏光板と内部散乱構造の反
射型液晶表示装置を組み合わせたことで、偏光板表面と
反射型液晶表示装置の2ヶ所でもって光散乱の機能があ
り、そのために均一な性能の液晶表示装置を安定して製
造することがむずかしくなっていた。 【0015】本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究に努
めた結果、偏光板上に複数の樹脂製凸部をランダムに並
べた凸状配列群を形成したことで、かかる課題が解消し
得ることを見出した。 【0016】本発明は上記知見により完成されたもので
あり、その目的は散乱構造を簡易化するとともに、後方
散乱をなくし、そして、光学補償が容易な構造を採用す
ることで、コントラストを高め、優れた表示品位を達成
した液晶表示装置を提供することにある。 【0017】また、本発明の他の目的は偏光板上に複数
の樹脂製凸部をランダムに並べた凸状配列群を形成した
ことで生じやすい光の干渉縞を解消し、高性能かつ高信
頼性の液晶表示装置を提供することにある。 【0018】 【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、基板の一方主面上に光反射膜を被覆し、この光反射
膜上に透明電極と配向膜とを順次積層してなる一方部材
と、透明基板上に透明電極と配向膜とを順次積層してな
る他方部材との間にネマチック型液晶を介在させてマト
リックス状に画素を配列せしめるとともに、他方部材の
透明基板の他方主面上に偏光板を配し、この偏光板の表
示面側の主面上に複数の樹脂製凸部をランダムに並べた
凸状配列群を形成し、この凸形配列群上に反射防止膜を
被覆せしめた装置構成において、一方部材の透明電極に
おける配列ピッチの約数または倍数、および/または他
方部材の透明電極における配列ピッチの約数または倍数
に合わせて、凸状配列群を区分したことを特徴とする。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明をSTN型単純マト
リックスのカラー液晶表示装置でもって図面により説明
する。なお、図8〜図10に示す液晶表示装置と同一個
所には同一符号を付す。 【0020】図1は本発明の反射型液晶表示装置の概略
断面図であり、この表示エリアは対角3.8インチ、3
20ドット×240ドットであり、1画素のサイズは8
0μm×240μmである。 【0021】6は前記表示面側に偏光板を配したガラス
や合成樹脂などからなる透明基板であり、15はガラス
や合成樹脂などからなる他の基板である。 【0022】基板15の上にAl,AlCMg,AlN
d,Ag,AgPd,AgPdCu、誘電体ミラー等か
らなる前記光反射膜である反射膜14を形成し、基板上
を鏡面にする。 【0023】この反射膜14の上にカラーフィルタ13
を形成し、このカラーフィルタ13上にガラスやアクリ
ル系樹脂などからなるオーバーコート層12を被膜さ
せ、オーバーコート層12上にITOなどからなる透明
電極11を複数配列し、この透明電極11の上にポリイ
ミド樹脂などからなる配向膜10を塗布形成している。 【0024】カラーフィルタ13は顔料分散方式、すな
わちあらかじめ顔料(赤、緑、青)により調合された感
光性レジストを基板上に塗布し、フォトリソグラフィに
より形成する。 【0025】基板6の上にはITOなどから成る透明電
極7を複数配列し、この透明電極7の上にポリイミド樹
脂などからなる配向膜8を塗布形成している。さらに基
板6の外側面にはポリカーボネイトなどからなる第一位
相差フィルム5と、ポリカーボネイトなどからなる第ニ
位相差フィルム4と、ヨウ素系の偏光板3とを順次形成
している。これらの配設にはアクリル系の材料からなる
粘着材を塗布することで貼り付ける。 【0026】また、偏光板3の表示面側の主面に複数の
凸部(底面がほぼ円形状)を並べて凸形配列群2を形成
し、この凸形配列群2の上に反射防止膜1を被覆してい
る。 【0027】そして、両基板6、15は、たとえば20
0〜260°の角度でツイストされたカイラルネマチッ
ク液晶からなる液晶層9を介してシール部材により貼り
合わせている。また、液晶層9にはスペーサを多数配し
て、その厚みを一定にしている。 【0028】つぎに偏光板3上に凸形配列群2を形成す
る工程を図2により説明する。 【0029】A工程:偏光板3上に樹脂基材17を塗布
する。凹型の型面16を用意する。樹脂基材17として
は、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いる。たとえ
ば、日立化成製アクリル系樹脂があり、これは熱硬化性
樹脂と紫外線硬化性樹脂とを混合したものである。 【0030】スピンコートにより塗布する場合には、膜
厚3.0±1.0μmにて塗布すればよい。 【0031】B工程:所望な凹凸形状を有する型面16
を樹脂基材17表面に押し当てながら、プリベークを6
0±10℃にて2分間行う。ついで、全面露光200m
jを行い、樹脂基材17表面から凹凸の型面16を剥離
する。これにより、樹脂基材17の表面に型面16と同
じ凹凸形状が形成される。 【0032】また、プリベークと全面露光により、樹脂
基材17表面と凹凸の型面16とを剥離しやすくしてい
る。 【0033】C工程:最後に、ポストベークを80±1
0℃にて60分間行うことで、凹凸形状の樹脂基材17
を硬化させる。 【0034】樹脂基材17としては、熱硬化性樹脂の場
合は、樹脂表面に凹型の型面を押し当てて、熱を加える
ことにより、樹脂を硬化させ、凹凸を形成する。 【0035】紫外線硬化性樹脂の場合は、樹脂表面に凹
型の型面を押し当てて、紫外線を照射することにより、
樹脂を硬化させ、凹凸を形成する。 【0036】以上のとおり、A〜Cの各工程を経て偏光
板3上に凸形配列群2を形成し、そして、この凸形配列
群2上に反射防止膜1を被覆する。 【0037】参考までに図4に実際に偏光板上に作製し
た凸形配列群2の拡大写真を示す。 【0038】この反射防止膜1として低屈折率層MgF
2(n=1.38)をスパッタリング法や蒸着法にて成膜
した。 【0039】通常の偏光板(まったく表面処理を施して
いない偏光板)では、入射光に対して4%の反射率があ
るのに対して、従来の偏光板上に偏光板に比べて低屈折
率層を配置した構造では1%の反射率となる。 【0040】かくして本例の反射型液晶表示装置におい
ては、反射防止膜1を設けることで、後方散乱光が抑制
され、これにより、コントラストの低下を防ぎ、その結
果、表示品位を上げることができた。 【0041】そして、反射防止膜1を、このような単層
の反射防止膜に代えて、低屈折率層(たとえばSi
2)と高屈折率層(たとえばTiO2)を積層してなる
多層反射防止膜を被膜することで、さらに反射率を低下
させ、これによってさらに表示品位を上げることができ
た。 【0042】その他、TiO2(n=2.5)の高屈折
率層(厚み17nm)と、SiO2(n=1.46)の
低屈折率層(厚み35nm)と、TiO2(n=2.
5)の高屈折率層(厚み127nm)と、SiO2(n
=1.46)の低屈折率層(厚み94nm)とを順次積
層した4層構造でもよい。 【0043】もしくはAl23(n=1.62)の低屈
折率層(厚み85nm)と、ZrO 2(n=2.1)の
高屈折率層(厚み130nm)と、MgF2(n=1.
38)の低屈折率層(厚み100nm)とを順次積層し
た3層構造でもよい。 【0044】本発明者は、通常の偏光板と、低屈折率層
MgF2(n=1.38)である単層反射防止膜を設け
た偏光板と、多層反射防止膜を設けた偏光板の3種類に
ついて、それぞれの表面反射光の波長分散を測定したと
ころ、図3に示すような結果が得られた。 【0045】多層反射防止膜はTiO2(n=2.5)
の高屈折率層(厚み17nm)と、SiO2(n=1.
46)の低屈折率層(厚み35nm)と、TiO2(n
=2.5)の高屈折率層(厚み127nm)と、SiO
2(n=1.46)の低屈折率層(厚み94nm)とを
順次積層した4層構造である。 【0046】図3から明らかなとおり、通常の偏光板で
は、入射光に対して4%の反射率があるが、低屈折率層
MgF2(n=1.38)の単層反射防止膜を設けた偏
光板では550nm近辺のみ反射率が低下している。 【0047】さらにTiO2の高屈折率層と、SiO2
低屈折率層とを交互に4層積層した構造では、可視光の
全波長帯に対して反射率を1%以下になる。 【0048】以上のように、偏光板3上に凸形配列群2
を形成したことで、その散乱機能でもって、入射光が液
晶層に入らずに後方に散乱した場合、液晶層は黒表示モ
ードを示しているにも係わらず、若干の後方散乱光が見
えるというコントラストの劣化が生じたり、表示がぼや
けるといった問題点があった。しかし、本発明のように
反射防止膜1を設けることで、後方散乱光が抑制され、
これにより、コントラストの低下を防ぎ、表示品位が向
上する。 【0049】かくして本発明の如く、コントラストが高
く、表示品位の高い反射型液晶表示装置を実現する簡易
化した散乱構造になるが、偏光板3に凸形配列群2を形
成して、光散乱機能の役目を果たすとともに、凸形配列
群2上の反射防止膜1にて偏光板における表面反射の防
眩性の役目も果たしている。 【0050】また、図10に示すような従来の防眩性偏
光板付き反射型液晶表示装置であれば、光散乱機能が2
ヶ所存在していたが、本発明では光散乱機能を1ヶ所に
集約している。 【0051】さらにまた、基板15上に反射膜14を形
成し、基板上を鏡面にしたことで、斜めから入射した光
が入射時と反射時で、双方でもって偏光状態が対称とな
り、これによって光学補償を容易に設定することができ
るという効果もある。 【0052】つぎに凸形配列群2の凸部の直径(円形の
底面)を幾とおりにも変えて、ギラツキと散乱性につい
ての評価を示した。 【0053】評価条件は、蛍光灯が180cm間隔で配置
されたオフィス内の照明下において、反射型液晶表示装
置を手にして上下左右に動かすことによってギラツキと
散乱性について評価を行った。そして、表1に示すよう
な結果が得られた。なお、同表には凸部の直径を凹凸直
径と表示している。 【0054】ギラツキは4とおりの評価基準を定め、
「◎◎」はギラツキがまったくない場合であり、「◎」
はほとんどギラツキがない場合であり、「△」は多少ギ
ラツキがある場合であり、「×」はギラツキが目立つ場
合である。 【0055】散乱性は4とおりの評価基準を定め、「◎
◎」はたいへん良好な場合であり、「◎」は良好であ
り、「△」は多少散乱性があるが、その程度が小さい場
合であり、「×」は散乱性が少ない場合である。 【0056】 【表1】 【0057】同表から明らかなとおり、凸形配列群2の
凸部の直径が50μm以上あると凹凸が視認され、ギラ
ツキとして見られ、これにより、反射型液晶表示装置の
表示品位を著しく低下させる。したがって、凸部の直径
は50μm未満、好適には30μm以下にするとよい。 【0058】しかし、凸部の直径が可視光以下の数値、
すなわち0.4μm以下にまで小さくなると、有効な散
乱が得られず、そのために反射型液晶表示装置の表示品
位を著しく低下させる。したがって、凸部の直径は0.
4μmを越えるように、好適には0.7μm以上、最適
には0.9μm以上にするとよい。 【0059】つぎに偏光板表面の凹凸形状を最適化する
ことを目的として、図5に示すように、偏光板表面の凹
凸形状(凸部)の傾斜角度数分布が0°から最大傾斜角
度θMaxまで一定であるものに対して、表示の評価を行
なったところ、表2に示すような結果が得られた。 【0060】従来例として、偏光板の防眩性のために偏
光板表面を荒らし、このような偏光板を、鏡面反射板を
設置した反射型液晶表示装置に組み合せた場合を示す。 【0061】また、本発明のように偏光板表面に微細な
凹凸を形成し凸形配列群2と成し、偏光板の凸部の最大
傾斜角θMaxを幾とおりにも変えた反射型液晶表示装置
を作製した。 【0062】そして、反射型液晶表示装置の視野角と明
るさの関係について評価した。 【0063】評価条件は、蛍光灯が180cm間隔で配置
されたオフィス内の照明下において、反射型液晶表示装
置を手にして上下左右に動かすことによって明るさと視
野角について評価を行った。 【0064】明るさは4とおりの評価基準を定め、「◎
◎」はたいへん明るい場合、「◎」は明るく、「△」は
多少暗くなった場合、「×」は暗い場合である。 【0065】視野角は4とおりの評価基準を定め、「◎
◎」はたいへん広い場合であり、「◎」は広く、「△」
は多少狭い場合、「×」は狭い場合である。 【0066】周囲光量は一定であるので、当然のことな
がら、反射型液晶表示装置の最大傾斜角度θMaxを大き
くし視野角が小さくなれば反射率が小さくなり、最大傾
斜角度θMaxを小さくし視野角が小さくなれば反射率が
大きくなるように、視野角と反射率はトレードオフの関
係にある。 【0067】 【表2】 【0068】この表2から明らかなとおり、視野角と反
射率のバランスの良い最大傾斜角度θMaxの範囲は、8
°〜20°であり、好ましくは、12°〜16°とすれ
ばよいことが分かる。 【0069】参考までに特開平7−333404号にて
提案された図10に示す液晶表示装置と対比するに、こ
の装置においては、偏光板表面に微細な凹凸を形成し、
その凹凸上に低屈折率層を形成することにより反射防止
膜を形成した構造であり、視野角が優れるが、これは、
従来の偏光板表面の凹凸は、防眩性が主目的であり、散
乱性が大変小さく、そのため、防眩性の凹凸形状を有す
る偏光板と、鏡面反射板を設置した反射型液晶表示装置
を組み合せても充分な散乱が得られず、入射方向に対し
て正反射方向付近のみで表示がわずかに確認できるほど
となっていた。 【0070】これに対し本発明では、この表面の凹凸形
状を最適制御することによって、明るさと視野角の両立
度に優れた反射型液晶表示装置が得られる。 【0071】このような点を図7にて説明する。 【0072】同図によれば、図1に示す本発明の反射型
液晶表示装置において、偏光板上の凸部の最大傾斜角度
が14°である場合の散乱特性を示す。 【0073】先ず、この反射型液晶表示装置の散乱特性
の測定方法について、図6を用いて説明する。 【0074】入射光の入射角度を反射型液晶表示装置に
垂直な方向から30°で一定にし、受光角を反射型液晶
表示装置に垂直な方向(0°)から60°までふり、そ
の反射率を測定することにより、散乱特性を測定する。
反射率は、JIS規格に基づいて、MgOの散乱光強度
を100%と規格化している。 【0075】図7から明らかなように、特開平7−33
3404号にて提案された図10に示す従来の液晶表示
装置と、本発明の反射型液晶表示装置とを散乱特性上比
較すると、本発明は従来の装置に比べ、正反射である受
光角30°を中心にして、±30°の領域において広範
囲に高い反射率を保持していることから、視野角と明る
さの両立した反射型液晶表示装置を実現している。 【0076】(偏光板3の凸形配列群2のパターン)凸
形配列群2のパターン化するために凹型の型面16を用
いるが、そのパターン23を図11に示す。図12は図
11に示すAの要部拡大図である。 【0077】パターン23は凸形配列群2の凸部Sを多
数配置したものであって、これらの配置はランダム状態
であり、そして、透明電極7側の配列ピッチと透明電極
11側の配列ピッチの双方に合わせて区分し、これによ
って各画素に応じたグループGが得られる。 【0078】具体例として、画像表示面が5.7インチ
サイズである場合を説明すると、一表示面に対応する偏
光板上には約1000万個の凸部が配置される各凸部S
の形状は円状以外に、たとえば四角形、五角形、六角
形、さらにそれ以上の多角形であってもよいが、見る方
向によって散乱特性に違いが生じないように円形が望ま
しい。 【0079】さらにつぎのように凸部の径および凸部間
隔を規定するのが望ましい。 【0080】凸部の径は50μm以下、好適には15μ
m以下にすると、同一形状形成時のレジスト膜厚を薄く
できるという点でよい。 【0081】各凸部の間隔は0.1〜20μm、好適に
は5〜7μmにすることで、露光および現像の後に凹凸
形状が連続的につながり、これによって平坦部を少なく
でき、良好な散乱特性が得られるという点でよい。 【0082】本発明によれば、このような構成の液晶表
示装置において、偏光板3に凸形配列群2を形成すると
ともに、各グループGをマトリックス状に区分形成する
に当たって、透明電極7の配列ピッチと透明電極11の
配列ピッチに合わせて、凸状配列群を区分し、これによ
り、マトリックス状の各矩形領域(グループG)を、透
明電極7と透明電極11との交差部と対応させている。 【0083】これによって、これら透明電極7や透明電
極11、さらにはカラーフィルタ13との間で干渉が現
れなくなり、さらに屋外にて使用しても光の干渉が現れ
なくなった。 【0084】本発明においては、このように凸状配列群
のマトリックス状の各矩形領域を、透明電極7と透明電
極11との交差部と対応させた以外にも、透明電極7の
配列ピッチの約数または倍数(2倍、3倍、4倍、5
倍...)にて凸状配列群の区分を合わせてもよい。あ
るいは透明電極11の配列ピッチの約数または倍数(2
倍、3倍、4倍、5倍...)にて凸状配列群の区分を
合わせてもよく、さらには透明電極7の配列ピッチの約
数または倍数と、透明電極11の配列ピッチの約数また
は倍数とを組み合わせてもよい。 【0085】透明電極7や透明電極11の配列ピッチの
約数とは、数学上定義される割りきれる数値でもって規
定されるが、その配列ピッチが49μm(49000n
m)であれば、たとえば49μm(49000nm)、
24.5μm(24500nm)、12.25μm(1
2250nm)....などになる。また、かかる配列
ピッチが80μmであれば、たとえば80μm、40μ
m、20μm、16μm、10μm、8μm、5μm、
4μm、2μm、1μm....などが約数となる。 【0086】つぎに本発明者は1画素が70μm×23
0μmの領域(透明電極71と透明電極11との交差
部)であることに対し、偏光板3上に凸状配列群2のマ
トリックス状区分形成を(1)〜(9)の9とおりに変
えることで、干渉縞を目視観察した。透明電極11のピ
ッチは240μmであり、透明電極7のピッチは80μ
mであって、透明電極11の幅方向をY方向、透明電極
7の幅方向をX方向とした。ここで、隣接する透明電極
11および透明電極7の間を10μmとした。 【0087】(1)上述のようにグループGのX方向幅
を80μm、Y方向幅を240μmとした場合。 【0088】(2)上述のようにグループGのX方向幅
を80μm、Y方向幅を80μmとした場合。 【0089】(3)グループGのX方向幅を40μm、
Y方向幅を60μmとした場合。 【0090】(4)グループGのX方向幅を160μ
m、Y方向幅を120μmとした場合。 【0091】(5)グループGのX方向幅を480μ
m、Y方向幅を480μmとした場合。 【0092】(6)グループGのX方向幅を40μm、
Y方向幅を480μmとした場合。 【0093】(7)グループGのX方向幅を100μ
m、Y方向幅を240μmとした場合。 【0094】(8)グループGのX方向幅を80μm、
Y方向幅を100μmとした場合。 【0095】(9)グループGのX方向幅を100μ
m、Y方向幅を100μmとした場合。 【0096】その結果、(1)〜(6)の例であれば、
ほとんど干渉縞が生じなかった。また、(7)の例や
(8)の例であれば、わずかに干渉縞が生じたが、実用
上支障がない程度であった。しかるに、(9)の例であ
れば、顕著に干渉縞が発生し、実用上支障があった。な
お、本発明においては、(7)と(8)の例も含む。 【0097】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
るものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の変更や改善などは何ら差し支えない。 【0098】たとえば、上記の実施形態においては、S
TN型単純マトリックスタイプのカラー液晶表示装置で
もって説明しているが、その他にモノクロのSTN型単
純マトリックスタイプの液晶表示装置であっても、ある
いはTN型単純マトリックスタイプの液晶表示装置やT
N型アクティブマトリックスタイプなどのツイストネマ
チック型液晶表示装置であっても、さらに双安定型の液
晶表示装置でも同様な作用効果が得られる。 【0099】また、上記実施形態例では、ガラス基板上
に樹脂製凸状配列群を形成したが、これに代えて合成樹
脂からなる基板を用いた場合には、基板と凸状配列群と
を周知の成形法でもって一体的に作製してもよい。 【0100】 【発明の効果】本発明の液晶表示装置によれば、偏光板
の表示面側の主面に複数の凸部を並べて凸形配列群を形
成し、この凸形配列群の上に反射防止膜を被覆したこと
で、光散乱機能と偏光板表面反射の防眩性の双方の機能
を持たせることができるとともに、さらに構造を簡易化
できた。 【0101】また、本発明によれば、光反射膜を形成し
た他の基板とを備えたことで、斜めから入射した光が入
射時と反射時で、その偏光状態が対称となり、これによ
り、容易に光学補償を行なうことができ、設計が簡略に
なり、さらにコントラストが高く表示品位の高い反射型
液晶表示装置が得られた。 【0102】しかも、本発明によれば、一方部材の透明
電極における配列ピッチの約数または倍数、および/ま
たは他方部材の透明電極における配列ピッチの約数また
は倍数に合わせて、凸状配列群を区分したことで、光の
干渉縞を解消し、高性能かつ高信頼性の液晶表示装置が
提供できた。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の反射型液晶表示装置の概略断面図であ
る。 【図2】(A)、(B)、(C)は本発明に係る偏光板
の作製方法を示す工程図である。 【図3】偏光板表面反射光の波長分散を示す線図であ
る。 【図4】偏光板上の凸状配列群の拡大写真図である。 【図5】本発明に係る偏光板表面の凹凸形状(凸部)の
傾斜角度数分布を示す図である。 【図6】液晶表示装置の散乱特性の測定方法を示す図で
ある。 【図7】液晶表示装置の散乱特性を示す線図である。 【図8】従来の反射型液晶表示装置の概略断面図であ
る。 【図9】従来の他の反射型液晶表示装置の概略断面図で
ある。 【図10】従来のさらに他の反射型液晶表示装置の概略
断面図である。 【図11】凸形配列群のパターンを示す説明図である。 【図12】図11に示すAの要部拡大図である。 【図13】凸形配列群とカラーフィルタと透明電極との
組合せ構造を示す斜視図である。 【符号の説明】 1・・・反射防止膜 2、29・・・凸形配列群 3、30・・・偏光板 6、15・・・基板 7、11、27・・・透明電極 8、10・・・配向膜 9・・・液晶層 13・・・カラーフィルタ 14・・・反射膜 26・・・前方散乱板 28・・・反射膜

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】基板の一方主面上に光反射膜を被覆し、こ
    の光反射膜上に透明電極と配向膜とを順次積層してなる
    一方部材と、透明基板上に透明電極と配向膜とを順次積
    層してなる他方部材との間にネマチック型液晶を介在さ
    せてマトリックス状に画素を配列せしめるとともに、他
    方部材の透明基板の他方主面上に偏光板を配し、この偏
    光板の表示面側の主面上に複数の樹脂製凸部をランダム
    に並べた凸状配列群を形成し、この凸形配列群上に反射
    防止膜を被覆せしめた液晶表示装置であって、前記一方
    部材の透明電極における配列ピッチの約数または倍数、
    および/または他方部材の透明電極における配列ピッチ
    の約数または倍数に合わせて、前記凸状配列群を区分し
    たことを特徴とする液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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