JP2003315402A - コイル劣化診断方法およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装置 - Google Patents
コイル劣化診断方法およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装置Info
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Abstract
縁層に水が漏出し、これに伴って発生するコイルの絶縁
劣化を、操作容易にして早期に、かつ正確にして確実に
検出できるコイル劣化診断方法およびこの診断方法に適
用するコイル劣化診断装置を提供する。 【解決手段】本発明に係るコイル劣化診断方法は、媒体
で直接冷却する導体13を絶縁層14,15,26で被
覆し、絶縁層14,15,26内に挿着する内部電極1
6,24,25とでコイル11を構成し、コイル11の
導体に交流電圧を印加するとともに、コイル11に臨む
電位測定プローブ18で内部電極16,24,25の電
位を計測し、計測した電位が健全なコイルの電位に較べ
て高いとき、導体13から絶縁層14,15,26に媒
体が漏出し、絶縁劣化していると判定する。
Description
接冷却運転の際、導体から絶縁層に水が漏出し、これに
伴ってコイルに絶縁劣化が発生しているかの有無を診断
するコイル劣化診断方法およびこの診断方法に適用する
コイル劣化診断装置に関する。
子コイル(固定子巻線)に流れる電流が大きくなり、こ
れに伴って固定子コイルに発生するジュール損失により
温度が高くなりすぎて設計することが難しくなってい
る。
定子コイルを水で直接冷却するタイプのものが数多く実
施されており、その構成として図27に示すものがあ
る。
する固定子鉄心1の内部側に数多くの溝を設け、各溝に
下コイル2bおよび上コイル2aを一対の組として挿通
させている。
空平角銅線単独または中実平角銅線に中空平角線を混ぜ
たものを用いて導体3a,3bとし、導体3a,3bの
断面外形を長方形に成形し、その外側に絶縁層4a,4
bを被覆している。
a,3bの端部にクリップ5a,5bを溶接接続させ、
各クリップ5a,5b間を第1中空接続導体6で接続さ
せ、絶縁接続管7から供給される、例えば脱イオン水等
の水で、直接導体3a,3bを冷却するようになってい
る。
3bとクリップ5a,5bとの溶接部分に腐食による劣
化が生じて微細な穴があき、水が絶縁層4a,4bに漏
出し、コイルは絶縁破壊を起すことがある。
3a,3bとクリップ5a,5bとの溶接部分が絶縁層
で覆われていて目視確認できないので、水の絶縁層への
漏出確認手段として、例えば、特開平9−331656
号公報、特開平9−51658号公報および特開平10
−177053号公報が提案されている。
絶縁層の静電容量が増加する現象を利用するもので、鉄
心外のコイルに電極を当接させ、導体と電極との静電容
量を計測し、計測した静電容量が著しく高い値のとき、
水が絶縁層に漏出していると判定するものである。
けであるから、操作が簡易であり、水の絶縁層への漏出
簡易測定手段として評価されている。
は、コイルの絶縁構造として、図28に示すように、絶
縁層9,9a,9b,9cに内部電極8a,8b,8c
を設け、コイル表面の電界を低減させたものが実施され
ている。
a,8b,8cを2層〜4層にすることもあるが、ここ
では3層の場合を例に採って説明する。
コイル2bとを一対とするコイル2(2a,2b)の導
体3の外側を絶縁層9,9a〜9cで覆うとともに、絶
縁層9,9a〜9cに三つの内部電極8a〜8cを挿着
し、最外層の内部電極8cをコイル2(2a,2b)の
直線部分の最外層における低抵抗層10に接続させ、中
間の内部電極8a,8bで絶縁層9a〜9cの静電容量
を容量分圧し、コイルエンド部の絶縁層の外表面の電界
を小さく抑えたものである。なお、コイルエンド部の端
部には、導体3(3a,3b)を水で直接冷却する口出
管7を備えたクリップ5(5a,5b)が設けられてい
る。
上述公開特許公報に開示されたコイル2(2,2b)の
絶縁層9,9a〜9cへの水漏出検出技術を適用する場
合、幾つかの問題が出ている。
b)の絶縁層9,9a〜9cのうち、A領域を第1内部
電極空間領域、B領域を第2内部電極空間領域、C領域
を第3内部電極空間領域、D領域を内部電極不存在領域
と呼称区分すると、上述の漏出水検出技術では、計測領
域がD領域だけにしか適用できない。
b)の電磁振動を抑えるため太いリングが設置され、こ
のリングをガラス紐で縛り付けているので計測電極を取
り付ける余裕がない。
巻回するクリップ5の外装がコイルエンド部の絶縁層と
重ね合わされる領域であり、絶縁厚さが一定ではない。
静電容量は絶縁厚さに反比例するので、絶縁厚さが一定
になっていないと、計測ができない。
実質的に静電容量を計測することができない。
り付けた電極と導体3(3a,3b)との間の静電容量
を測定することを検討してみる。
極8aとの間に侵入し、その内部電極8aの上部に浸入
することが少ない。このため、領域Aの表面に電極を取
り付け、導体3(3a,3b)に交流電圧を印加し、導
体3(3a,3b)の静電容量を測定しても、その計測
値の大部分は、内部電極8aとコイル表面の電極間の静
電容量で決まるので、健全なコイルと漏出水のあるコイ
ルとの差が殆どなく、漏出水に基づく絶縁劣化の診断の
意味がない。
取り付け、取り付けた電極と導体3(3a,3b)との
間の静電容量を測定することを検討してみると、この場
合も、上述と同様に、内部電極8b,8cの外側に漏出
水が浸入せず、コイル表面に取り付けた電極と導体3
(3a,3b)との間の静電容量を計測しても健全なコ
イルと漏出水のあるコイルとの間に差が出ない。
術では、絶縁層9,9a〜9cに内部電極8a〜8bを
挿入する構造の回転電機に、そのまま適用することがで
きず、新たなる改善が求められていた。
たもので、導体の水による直接冷却運転の際、導体から
絶縁層に水が漏出し、これに伴って発生するコイルの絶
縁劣化を、操作容易にして早期に、かつ正確にして確実
に検出できるコイル劣化診断方法およびこの診断方法に
適用するコイル劣化診断装置を提供することを目的とす
る。
診断方法は、上述の目的を達成するために、請求項1に
記載したように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被
覆し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構
成し、このコイルの前記導体に交流電圧を印加するとと
もに、前記コイルに臨む電位測定プローブで前記内部電
極の電位を計測し、計測した電位が健全なコイルの電位
に較べて高いとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏
出し、絶縁劣化していると判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載した
ように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルの前記導体に交流電圧を印加するとともに、前
記コイルに挿着する表面電極に臨む電位測定プローブで
前記表面電極の電位を計測し、計測した電位が健全なコ
イルの電位に較べて高いとき、前記導体から前記絶縁層
に媒体が漏出し、絶縁劣化していると判定する方法であ
る。
は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載した
ように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルの前記導体に交流電圧を印加するとともに、前
記コイルに挿着する表面電極の電位を高入力インピーダ
ンス電位計で計測し、計測した電位が健全なコイルの電
位に較べて高いとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が
漏出し、絶縁劣化していると判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載した
ように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルの前記導体に交流電圧を印加するとともに、こ
のコイルの軸方向に沿って電位測定プローブを進退させ
て前記内部電極の位置を確認し、内部電極の位置を確認
後、前記絶縁層に挿着する前記内部電極の電位を計測
し、計測した電位が健全なコイルの電位に較べて高いと
き、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化
していると判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載した
ように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルの前記導体に電圧を印加するとともに、このコ
イルの軸方向に沿って電位測定プローブを進退させて前
記内部電極の位置を確認し、内部電極の位置を確認後、
前記コイルに装着する表面電極の電位を計測し、計測し
た電位が健全なコイルの電位に較べて高いとき、前記導
体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化していると
判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載した
ように、内部電極および表面電極のうち、いずれか一方
で計測した電位は、その大きさと、導体に印加した電圧
に対する位相とが健全なコイルの位相に較べて偏差が出
たとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁
劣化していると判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載した
ように、媒体で直接冷却する媒体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルの前記導体に直流電圧で、かつ方形波の電圧を
印加し、計測した電位が健全なコイルの電位に較べて高
いとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁
劣化していると判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載した
ように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルに装着する表面電極を一旦接地し、次いで接地
を解除した後、前記導体に階段関数状直流電圧、または
方形波電圧を印加し、前記表面電極の電位を計測する方
法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載した
ように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、こ
の絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成し、こ
のコイルの前記導体に交流電圧階段関数状直流電圧およ
び方形波電圧のうち、いずれか一方を印加するととも
に、前記コイルに装着する表面電極に接続され、かつ同
じ電位に維持される外部電極の電位を計測し、計測した
電位が健全なコイルの電位に較べて高いとき、前記導体
から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化していると判
定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載し
たように、計測した電位は、統計的な処理により求めら
れた限界値を超えたとき、導体から絶縁層に媒体が漏出
し、絶縁劣化していると判定する方法である。
は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載し
たように、計測した電位は、内部電極の位置毎に異なる
とき、異なる内部電極の電位の比の標準値を予め求めて
おき、同じ位置の内部電極の電位に換算して用いる方法
である。
は、上述の目的を達成するために、請求項12に記載し
たように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、
この絶縁層内に挿着する内部電極とで構成するコイル
と、このコイルの導体に電圧を印加する電源と、前記内
部電極および前記コイルに装着した表面電極装置のう
ち、いずれか一方の電位を電位測定プローブを介して計
測する非接触表面電位計と、前記電源から前記導体に印
加する電圧を計測する電圧読取り装置とを備えたもので
ある。
は、上述の目的を達成するために、請求項13に記載し
たように、表面電極装置は、表面電極に絶縁板を貼り合
せて構成するものである。
は、上述の目的を達成するために、請求項14に記載し
たように、表面電極装置は、表面電極に絶縁板を貼り合
わせるとともに、前記絶縁板に突起を備えたものであ
る。
は、上述の目的を達成するために、請求項15に記載し
たように、表面電極装置は、表面電極に絶縁板を貼り合
わせるとともに、前記絶縁板に柄を備えたものである。
は、上述の目的を達成するために、請求項16に記載し
たように、表面電極装置は、表面電極に柔軟部を介装さ
せて押え板を貼り合せたものである。
は、上述の目的を達成するために、請求項17に記載し
たように、表面電極装置は、表面電極に柔軟部を介装さ
せて押え板を貼り合わせるとともに、前記押え板に柄を
備えたものである。
は、上述の目的を達成するために、請求項18に記載し
たように、表面電極装置は、表面電極に柄を備えたもの
である。
は、上述の目的を達成するために、請求項19に記載し
たように、電位測定プローブは、その電位測定窓と表面
電極との間を予め定められた距離に維持させるプローブ
支えを備えたものである。
は、上述の目的を達成するために、請求項20に記載し
たように、電位測定プローブは、表面電極を支持する押
え板から延びるプローブ支持具で支持されるとともに、
前記表面電極に接続させ、かつプローブ支持具に設けた
外部電極と、この外部電極と電位測定窓とを予め定めら
れた距離に維持させるスペーサとを備えたものである。
は、上述の目的を達成するために、請求項21に記載し
たように、媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆し、
この絶縁層内に挿着する内部電極とで構成するコイル
と、このコイルの導体に電圧を印加する電源と、前記内
部電極および前記コイルに装着した表面電極装置のう
ち、いずれか一方の電位を電位測定プローブを介して計
測する非接触表面電位計と、前記電源から前記コイルに
印加する電圧を計測する電圧読取り装置と、前記非接触
表面電位計で計測した電位を記録、保存するコンピュー
タとを備えたものである。
断方法およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装
置の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して
説明する。
およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装置の第
1実施形態を示す模式図である。なお、計測位置は、例
示として、既に図28で示した領域Aにおける横断面位
置である。
ば水で直接冷却するコイル11に交流電圧を印加する交
流電源12と、コイル11の電位を測定する電位測定装
置23とを備えている。
3を巻回する第1絶縁層14および第2絶縁層15と、
第1絶縁槽14と第2絶縁層15との間に挿着する第1
内部電極16とで構成されている。このコイル11の横
断面部分は、既に図28で示した領域Aに相当してい
る。
位測定窓17を設けた電位測定プローブ18と、この電
位測定プローブ18に入力端子21を介して接続し、コ
イル11の電位を計測する非接触表面電位計19と、こ
の非接触表面電位計19に出力端子22を介して接続
し、交流電源12からコイル11に印加する交流電圧を
計測する、例えば、オシロスコープあるいは交流電圧計
等の電圧読取り装置20とで構成している。
置を用いて導体13から第1絶縁層14への漏出水に基
づく電位を検出するコイル劣化診断方法は、コイル11
の一側面に電位測定プローブ18の電位測定駆動窓17
を近接して行われる。
13に交流電圧Eを印加し、このとき、第1内部電極1
6の電位を電位測定プローブ18を介して非接触表面電
位計19で計測するとともに、電圧読取り装置20で電
圧を読み取る。なお、交流電圧を非接触表面電位計19
自身で計測できれば電圧読取り装置20を省略してもよ
い。
を、図2に示す等価回路を用いて計算する。
3と最内部に位置する第1内部電極16との間の静電容
量をCa、第1内部電極16と第2内部電極24との間
の静電容量をCb、第2内部電極24と第3内部電極2
5との間の静電容量をCcとする。
絶縁層15および第3絶縁層26のうち、いずれかに漏
出水が浸入し、水の比誘電率が、例えば80と非常に大
きくなっていると、第1内部電極16の静電容量Caが
増加し、さらに、水の電気伝導度が第2〜第3絶縁層1
5,26の電気伝導度よりも高いと誘電損失が大幅に増
加することが一般によく知られている。この誘電損失を
模擬するために導体13と第1内部電極16との間に
は、等価抵抗Raが設けられる。尤も、漏出水の浸入が
なければ、電圧Eが静電容量Ca,Cb,Ccで分圧さ
れる。
される。
間の静電容量Ca、第1内部電極16と第2内部電極2
4との間の静電容量Cb、第2内部電極24と第3内部
電極25との間の静電容量Ccのそれぞれは、測定値と
してCa=1500pF、Cb=2500pF、Cc=
3000pFとして与えられた。
zの交流の場合、Va=52.4Vになる。
静電容量Caが2倍の3000pFに増加し、また誘電
損失が増加し、誘電正接が0.5に増加した場合(健全
な場合、一般には0.01程度以下)、第1内部電極1
6の電位Vaを計算する。
結果だけを述べると、Va=72.0Vになり、健全な
場合の値に較べて37%大きくなっている。
した結果をまとめて表1に示す。
層への漏出水の浸入により電位が約37%増加してい
た。
内部電極の電位増加と不離一体の関係になっていること
がわかった。
位計19が充分に追従できる周波数でなければならず、
上述の例では周波数50Hzを用いた。
答がより低い場合、例えば20Hzのように商用周波数
より低いとき、交流電圧発生器を用いて電圧を印加する
ことが必要である。
電圧の周波数に追従し、正確に計測できているかの判断
には、電圧読取り装置20としてオシロスコープを用い
ることが好ましい。
ずしも正弦波である必要がなく、三角波、方形波等の正
負に繰り返し変化する波形であれば、同様の効果を奏す
る。
出水の浸入と内部電極の電位増加との関係が不離一体に
なっていることに着目し、内部電極の電位を計測するこ
とにより絶縁層への漏出水の浸入をより早く、確実に検
出することができ、絶縁劣化を正確に判定することがで
きる。
およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装置の第
2実施形態を示す模式図である。なお、計測位置は、第
1実施形態と同様に、図28で示した領域Aにおける横
断面位置である。
と同一構成部分には同一符号を付している。
第2絶縁層15の外表面に表面電極27を装着したもの
である。
のアルミニウム箔の片面に粘着剤を塗布し、第2絶縁層
15の外表面に貼付されている。なお、他の構成部分
は、第1実施形態に用いた構成部分と同一なので、その
説明を省略する。
置を用いて導体13から第1絶縁層14への漏出水に基
づく電位を検出するコイル劣化診断方法は、第2絶縁層
15の外表面に貼付した表面電極27に電位測定プロー
ブ18の電位測定窓17を近接させ、交流電源12から
コイル11の導体13に交流電圧Eを印加し、表面電極
27の電位を電位測定プローブ18を介して非接触表面
電位計19で計測するとともに、電圧読取り装置20で
電圧を読み取る。
身で計測できれば、第1実施形態と同様に、電圧読取り
装置20を省略してもよい。また、表面電極27の電位
を計測する場合、例えば、図4に示すように、第1実施
形態で用いた電圧測定プローブ18および非接触表面電
位計19を置き換えて高入力インピーダンス電位計28
を用いてもよい。
等価回路を用いて計算する。
実施形態の等価回路のうち、第1内部電極16と表面電
極27との間の静電容量をCeと、表面電極27と周囲
のコイル等との間の漂遊静電容量Cfとを追加したもの
である。
の電位と周囲の物体の電位を漂遊静電容量Cfと静電容
量Ceとで分圧した電位となる。ここで静電容量Ce
は、漂遊静電容量Cfよりも充分に大きく、表面電極2
7の電位は、第1内部電極16の電位と数%以下の差で
ある。このため、表面電極27の電位は、第1内部電極
16の電位とみなしても充分である。
の電位が第1内部電極16の電位としてみなせることに
注目し、表面電極27の電位を計測することにより絶縁
層への漏出水の浸入をより早く、確実に検出することが
でき、絶縁劣化を正確に判定することができる。
およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装置の第
4実施形態を示す模式図である。
と同一構成部分には同一符号を付している。
1の導体13の外側を絶縁層29および第1〜第3絶縁
層14,15,26で覆うとともに、絶縁層29および
第1〜第3絶縁層14,15,26に第1〜第3内部電
極16,24,25を挿着し、最外層の第3内部電極2
5をコイル11の直線部分の最外層における低抵抗層3
0に接続させ、中間の第1〜第2内部電極16,24で
第1〜第3絶縁層14,15,26の静電容量を容量分
圧し、コイルエンド部の絶縁層の外表面の電界を小さく
抑えたコイル絶縁構造の回転電機に対し、第1〜第3内
部電極16,24,25の位置を外部からみることがで
きないので、本実施形態では、第1〜第3内部電極1
6,24,25の位置の確認後、内部電極の電位を計測
し、導体13から第1〜第3絶縁層14,15,26へ
の漏出水の浸入の有無を判定するものである。なお、コ
イルエンド部の端部には、導体13を水で直接冷却する
口出管31を備えたクリップ32が設けられている。ま
た、説明の便宜上、コイル11の絶縁層29および第1
〜第3絶縁層14,15,26のうち、A領域を第1内
部電極空間領域、B領域を第2内部電極空間領域、C領
域を第3内部電極空間領域、D領域を内部電極不存在領
域と呼称区分する。
12からの交流電圧を印加し、非接触表面電位計19の
電位測定プローブ18をコイルエンド部表面に沿って進
退させ、領域A〜Dにおける電位を計測する。
プローブ18をコイルエンド部表面に沿って進退させ、
各領域A〜Dにおける漏出水のあるコイルの電位(破線
で示す)と健全なコイルの電位(実線で示す)とを対比
させた電位線図である。
〜Dに進退するに連れて電位が比較的明瞭に段階的に変
化することがわかった。また、第1内部電極16および
第2内部電極24の電位は、それぞれクリップ32から
距離160mm〜190mmの領域、およびクリップ3
2から距離210mm〜240mm領域での電位値を読
み取れば、健全なコイルとの対比で漏出水の有無を判断
することができる。
ーブ18を絶縁層の外表面に沿って進退させ、第1〜第
2内部電極16,24の位置を確認後、各内部電極1
6,24における領域A,Bの電位を計測し、計測結果
から漏出水の有無を判定するので、絶縁層への漏出水の
浸入を簡易に、かつより早く検出することができ、絶縁
劣化をより早く認識して、その後の適切な処置を採るこ
とができる。
18を絶縁層の外表面に沿って進退させ、第1〜第2内
部電極16,24の位置を確認後、各内部電極16,2
4における領域A,Bの電位を計測しているが、電位計
測の際、計測位置に表面電極27を貼付し、表面電極2
7の電位を非接触表面電位計19および高入力インピー
ダンス電位計28のうち、いずれかで計測してもよい。
入検出にあたり、図1で示した実施形態または図3で示
した第2実施形態で計測した第1内部電極16および第
2内部電極24の電位波形を観測し、印加電圧に対する
電位波形の位相差を読み取り、この位相差から絶縁層へ
の漏出水の有無を判定してもよい。
msの交流電圧を印加した場合、健全なコイルの内部電
極の電位波形は、図8の破線で示すように、細線破線の
印加電圧と同相の正弦波曲線を描くのに対し、絶縁層に
漏出水が浸入しているときのコイルの内部電極の電位波
形は、実線で示す正弦波曲線を描くものの、位相が遅れ
ていることがわかった。
いると、健全なコイルの電位波形に較べて位相が遅れる
現象を巧みに利用したものである。
波形が健全なコイルの電位波形に較べて位相遅れがあっ
たとき、絶縁層に漏出水が浸入したと判定するので、漏
出水の有無を容易に、かつ早期に認識してその後の適切
な処置を採ることができる。
入検出にあたり、図9に示すように、導体13に印加す
る直流電圧を階段状または方形状の波形にして漏出水の
有無を判定してもよい。例えば、導体13に、階段状の
波形にして直流電圧100Vを印加する場合、健全なコ
イルでは、第1内部電極16の電位が破線で示すよう
に、約52Vになり、その後、一定値を維持するのに対
し、水漏れのあるコイルでは、実線で示すように、電圧
印加直後、瞬時に、約72Vに上昇し、その後、時間と
ともに若干上昇することが実験で認められた。
いると、健全なコイルの電位に較べて高くなる現象を巧
みに利用したものである。
流電圧を印加し、その後、第1内部電極16の電位を読
み取り、健全なコイルの電位よりも高いとき、漏出水が
絶縁層に浸入していると判定するので、絶縁層への漏出
水の浸入を簡易に、かつより早く検出することができ、
絶縁劣化をより早く認識してその後の適切な処置を採る
ことができる。
入検出にあたり、絶縁層の外表面に表面電極27を貼付
する際、絶縁層の外表面が摩擦等により帯電し、印加電
圧0のときでも第1電極27が大きな電位を持ち、計測
誤差の要因になることがある。このため、導体13に電
圧を印加する前に、表面電極27を一旦接地(アース)
した後、開放し、次に導体13に電圧を印加し、第1内
部電極16の電位を読み取り、計測値が健全なコイルの
電位に較べて大きい場合、漏出水が絶縁層に浸入してい
ると判定してもよい。このようにすれば、計測誤差を少
なくして、漏出水の絶縁層への浸入有無を判定すること
ができる。
法およびこの診断方法に適用するコイル劣化診断装置の
第5実施形態を示す模式図である。
と同一構成部分には同一符号を付している。
外径側コイル(下コイル)33の第2絶縁層15に表面
電極27を貼付し、内径側コイル(上コイル)34の内
径側に外部電極35を設け、表面電極27と外部電極3
5とを接続線36で接続させ、表面電極27と外部電極
35とを同電位にさせ、漏出水の絶縁層への浸入の有無
を検出する際、電位測定窓17を備えた電位測定プロー
ブ18を外部電極35に近接させて外部電極35と同電
位になっている表面電極27の電位を計測し、電位の計
測が直接できない部分でも容易に電位計測ができるよう
にしたものである。電気回路的には、表面電極27と外
部電極35とが同電位であるから、両者を一体にして改
めてこれを表面電極27に置き換えれば、本実施形態を
図5で説明することができる。
測する際、計測誤差を少なくするために、表面電極2
7、外部電極35および接続線36と周囲のコイル等と
の間の静電容量を充分に小さくし、つまり、図5のCf
をCeに較べて充分に小さくし、かつ絶縁抵抗を充分に
高くするよう維持することが必要である。
表面電極27および外部電極35は、金属、導電性高分
子材、導電性繊維等を樹脂で接着した繊維強化プラスチ
ック(FRP)等の導電性であれば何でも利用でき、そ
の形状として多角形、円、長円等が使用される。
置を用いて導体13から第1絶縁層14への漏出水に基
づく第1内部電極16の電位を検出するコイル劣化診断
方法を図11を引用して説明する。
には、コイル製造上の絶縁厚さ、第1内部電極16の長
さのばらつき、表面電極27、外部電極35の設置状
態、電位測定プローブ18の被測定電極との位置関係等
のばらつき、計測者の計測誤差が含まれている。本実施
形態では、計測データに統計的な検討を加えて健全なコ
イルか漏出水の浸入があるコイルかを判断する。
(上コイル)34のうち、42本のタービン側およびコ
レクタ側のエンド部の測定結果、84点を正規確率紙に
プロットしたものである。
(84+1)=1.2%〜84/(84+1)=98.
8%でプロットした。94%以上の確率の5点が健全な
コイルと考えられるデータ点の回帰直線から大きく外れ
ている。
率98.8%を示す破線との交点を限界値とし、これよ
り大きいデータを健全なコイルの分布から外れていると
考えるのが妥当である。この例では4点が外れ、この4
点が漏出水浸入の絶縁層と判定する。
述のコイル劣化診断方法よりも簡易化されたものがあ
る。
平均値と標準偏差を求め、平均値に標準偏差と予め定め
られた倍数Aの積を加えた値を限界値とし、これを超え
るデータが健全なコイルのデータ分布から外れ、漏出水
が絶縁層に浸入したと判定するものである。
今少し詳しく説明する。
り、標準偏差は、5.32である。また、倍数Aは、通
常2.5倍または3.0倍がよく用いられる。
は、3点が外れ、この3点が漏出水の浸入の絶縁層と判
定する。
絶縁層に浸入したと判定するコイル方法が実際のコイル
本数と異なる場合がある。状況により対応が異なるが、
より安全側に考えれば、より低限界値を採用すればよ
い。
し、内部電極の電位を計測することによりコイルの劣化
診断を容易に行うことができるようになっているが、現
実、そうでない場合がある。
するために、コイルのエンド部は、ガラス紐を縛り付け
たり、繊維強化プラスチック(FRP)のブロックを挟
んだり、あるいはボルトでコイルを締め付けているた
め、いつもコイルの同じ位置(既に、図6で示した領域
Aあるいは領域B)で内部電極16または24の計測が
できない場合がある。このため、領域Aでの第1内部電
極16の電位計測と領域Bでの第2内部電極24の電位
計測とが混在することがある。
に、第1内部電極16と第2内部電極24との電位の比
は、内部電極の幾何学的形状で決まるので、第1絶縁層
14への漏出水の浸入に影響を受けない。表1に示した
データの場合、健全なコイルと漏出水の絶縁層への浸入
したコイルとともに、第1内部電極16と第2内部電極
24の電位の比が2.2倍である。
イルを用い、両電極の電位の比を予め求めておき、第1
内部電極16か第2内部電極24かどちらか一方の電極
の電位に換算したデータを用いれば、上述の問題を解決
することができ、漏出水の絶縁層への浸入の有無を検出
することができる。
イル劣化診断装置に適用する表面電極装置の第1実施形
態を示す模式図である。なお、図12中、(a)は表面
電極装置の側面図であり、(b)は(a)のA−A矢視
方向から見た表面電極装置の正面図である。
の板、フィルムおよび箔のうち、いずれかでできた表面
電極27に絶縁板37を貼り合せたものである。
に絶縁板37を貼り合せて表面電極装置としているが、
この例に限らず、例えば、導電性の板、フィルムおよび
箔のうち、いずれかでできた表面電極27と絶縁板37
をサンドイッチ状に貼り合せてもよく、また、例えば、
図13に示すように、導体13を第1絶縁層14と第2
絶縁層15とで被覆し、第1絶縁層14と第2絶縁層1
5との間に第1内部電極16を挿着したコイル11の一
側面に、その外側に向って表面電極27、絶縁板37の
順に配置した表面電極装置を貼付してもよく、あるいは
コイル11の他側面に示すように、その外側に向って絶
縁板37、表面電極27の順に配置した表面電極装置を
貼付してもよい。このように、貼付の順序を逆にしても
測定できる理由は、非接触表面電位測定器を用い、交
流、ステップ状の直流、あるいは方形波形の電圧を印加
し、その変化分を計測するので、絶縁物の帯電現象の影
響を除去できるためである。
1mm程度以下のギャップがあっても、ギャップ長さの
変動が少なければ、電位の計測精度に影響を与えない。
イル劣化診断装置に適用する表面電極装置の第3実施形
態を示す模式図である。なお、図14中、(a)は表面
電極装置の側面図であり、(b)は(a)のB−B矢視
方向から見た表面電極装置の正面図である。
突起38を持つ絶縁板37に表面電極27を貼り合せた
ものである。
あったり、凹凸があったりするため、電位計測に誤差が
出る。
で、表面電極27を、例えば、図15に示すように、コ
イル11の表面に貼付したとき、コイル11の表面にワ
ニス29の処理による凹凸があっても、絶縁板37に設
けた突起38により安定性を確保させているので、第1
内部電極16と表面電極27との間の距離の変動を小さ
く抑えることができ、電位の計測誤差を少なくさせるこ
とができる。
部電極16と表面電極27との間の距離の変動を小さく
させるので、計測誤差の少ない電位の計測を行うことが
できる。
イル劣化診断装置に適用する表面電極装置の第4実施形
態を示す模式図である。なお、図16中、(a)は表面
電極装置の側面図であり、(b)は(a)のC−C矢視
方向から見た表面電極装置の正面図である。
スポンジ、導電性ゴム等の導電性材料で製作された表面
電極27を、絶縁性または導電性に優れた材料で製作さ
れた押え板40に貼り合せたものである。
面電極27に押え板40を貼り合せた表面電極装置に
し、この表面電極装置を、例えば、図18に示すよう
に、コイル11の表面に貼付したとき、コイル11の表
面にワニス29の処理による凹凸があっても、その凹凸
に追従させ、かつ導電性材料で製作された表面電極27
のクッションを利用して押え板40から押圧力を与えて
密着性を維持させているので、第1内部電極16と表面
電極27との距離の変動を小さく抑えることができ、電
位の計測誤差を少なくさせることができる。なお、本実
施形態は、導電性材料で製作された表面電極27に押え
板40を貼り合せて表面電極装置にしているが、この例
に限らず、例えば、図17(a),(b)に示すよう
に、導電性材料で製作された表面電極27と押え板40
との間にクッション作用の優れた柔軟部41を介装させ
てもよい。
イル劣化診断装置に適用する表面電極装置の第6実施形
態を示す模式図である。なお、図19中、(a)は表面
電極装置の側面図であり、(b)は(a)のE−E矢視
方向から見た表面電極装置の正面図である。
極27に柄42を設けているので、表面電極27の持運
び、コイル11の計測箇所への表面電極27の押圧力の
維持等の利便性を増す。
2を設けたが、この例に限らず、例えば、図20
(a),(b)に示す表面電極27に貼り合せた絶縁板
37、図21(a),(b)に示す導電性材料で製作さ
れた表面電極27に貼り合せた押え板40、図22
(a),(b)に示す導電性材料で製作された表面電極
27に柔軟部41を介装させた押え板40のそれぞれに
柄42を設けてもよい。
(a),(b)に示す柄42は、使い勝手をよくするた
め、取付角度を自在に調整できるようにしている。
2において、絶縁板37および押え板40は、表面電極
27を保持するために用いるものであり、1個または複
数個の孔をあけたものであってもよい。さらに、表面電
極27自身が固い材質であれば、絶縁板37および押え
板40は、単に枠だけでもよい。
置に適用する電位検出装置の第1実施形態を示す模式図
である。
と同一構成部分には同一符号を付している。
極27に絶縁材料で製作したプローブ支え43を取り付
け、このプローブ支え43に電位測定プローブ18の電
位測定窓17を装着し、電子測定プローブ18の電位測
定窓17の反対側に絶縁材料で製作したプローブ保持具
44を装着したものである。
の段部46で電位測定プローブ18を支持させ、電位測
定プローブ18の電位測定窓17と表面電極27との隙
間を一定距離で維持させている。
保持具44を通るプローブ用リード線45を介して非接
触表面電位計(図示せず)に接続している。
いて、電位を計測するにあたり、まず、プローブ保持具
44を手で持ち、コイル(図示せず)の表面に沿って表
面電極27を移動させながら表面電位を計測し、図7で
示した電位の変化状況から計測箇所を確認し、その計測
箇所に表面電極27を当接し、コイルの内部電極の電位
を計測する。
電極の電位計測にあたり、電位測定プローブ18を支持
するプローブ支え43、プローブ保持具44を備え、表
面電極27への取付け段取りを操作員の片手で行えるよ
うにしたので、計測段取り作業の簡素化を図ることがで
きる。
プローブ保持具44とを電位計測プローブ18の別々の
位置に装着しているが、この例に限らず、例えば図24
(a),(b)に示すように、形状をL字状一体のプロ
ーブ支持具47を用いて電位測定プローブ18を支持さ
せてもよい。
イル劣化診断装置に適用する電位検出装置の第3実施形
態を示す模式図である。なお、図25中、(a)は電位
検出装置の側面図、(b)は(a)のJ−J矢視方向か
ら見た電位検出装置の正面図である。
と同一構成部分には同一符号を付している。
40に柔軟部41を介装させて導電性材料で製作された
表面電極27を貼り合せるとともに、押え板40から延
びるプローブ支持具47に外部電極35および電位測定
プローブ18を設ける一方、表面電極27と外部電極3
5とを接続線36で接続させ、外部電極35と電位測定
プローブ18a、電位測定窓17との間にスペーサ48
を介装させたものである。なお、電位測定プローブ18
は、プローブ用リード線45を介して非接触表面電位計
(図示せず)に接続している。
よびプローブ支持具47に表面電極27、外部電極3
5、電位測定プローブ18等を装着して一体構成にした
ので、コイルへの段取り、据付作業を簡易化させてその
作業効率をより一層向上させることができる。特に、コ
イルが直接接近できない箇所の電位を計測する場合、据
付、可搬が効果的である。
面に当接する電極部分に、ここに述べたものに限らず、
図12、図13、図14、図16、図17に示した電極
装置を用いることができる。
置に適用する電位検出装置の第4実施形態を示す模式図
である。
と同一構成部分には同一符号を付している。
で示した実施形態と同様に、表面電極27に柔軟部41
を介して貼り合せた押え板40から延びるプローブ支持
具47に、プローブ用リード線45、外部電極35、電
位測定プローブ18を装着して表面電極27、外部電極
35、電位測定プローブ18等を一体構成にして据え付
け、可搬を容易にするとともに、導体13を第1絶縁層
14、第2絶縁層15、第1内部電極16で被覆したコ
イル11に表面電極27を当接させ、第1内部電極16
の電位を電位測定プローブ18で計測し、計測した電位
を非接触表面電位計19、送受信子49a,49bを介
してコンピュータ50に取り込み、そのデータを記憶さ
せたものである。
体13に印加する交流電圧Eの大きさおよび波形を読み
取る電圧読取り装置20を備えている。
よびプローブ支持具47に表面電極27、外部電極3
5、電位測定プローブ18等を装着し、一体構成にして
据付、可搬を容易にするとともに、電位測定プローブ1
8で計測した電位をコンピュータ50を記憶させるの
で、データに基づくその後のコイル劣化対策をより的確
に行うことができる。なお、本実施形態は、非接触表面
電位計19とコンピュータ50とを電波を用いて接続し
たが、この例に限らず、例えば、赤外線を用いて接続し
てもよく、直接、信号接続ケーブルを用いて接続しても
よい。
法およびその診断方法に適用するコイル劣化診断装置
は、導体を被覆する内部電極の電位を非接触式電位計ま
たは高入力インピーダンス電位計を用いて外部から計測
し、計測した電位に基づいて導体から絶縁層への漏出水
の有無を判定し、絶縁層の劣化診断を行うので、絶縁層
への漏出水の検出を従来にない新たな手段により容易
に、迅速にして確実に行うことができ、その後の措置を
的確に行うことができる。
断方法に適用するコイル劣化診断装置の第1実施形態を
示す模式図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置の第1実施形態に
おける内部電極の電位を計算するための等価電気回路
図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置の2実施形態を示
す模式図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置の第3実施形態を
示す模式図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置の第2実施形態お
よび第3実施形態における内部電極の電位を計算するた
めの等価電気回路図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置の第4実施形態を
示す模式図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置における計測され
た電位と、健全なコイルの電位とを対比させた表面電位
の位置による変化を示す図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置における印加電
圧、健全なコイルの電圧、漏出水が絶縁層に漏出してい
るコイルの電圧のそれぞれの波形を対比させた線図。
断方法に適用するコイル劣化診断装置における階段状の
直流電圧を印加した場合の印加電圧、健全なコイルの電
圧、漏出水が絶縁層に漏出しているコイルの電圧のそれ
ぞれの時間変化を対比させた線図。
診断方法に適用するコイル劣化診断装置の第5実施形態
を示す模式図。
診断方法に適用するコイル劣化診断装置における健全な
コイルと劣化コイル(漏出水が絶縁層に漏出しているコ
イル)とを判別するための電位り確率分布図。
表面電極装置の第1実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のA−A矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第2実施形態を示す模式図。
表面電極装置の第3実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のB−B矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第3実施形態におけるコイルへの取付け
を示す模式図。
表面電極装置の第4実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のC−C矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第5実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のD−D矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第4実施形態におけるコイルへの取付け
を示す模式図。
表面電極装置の第6実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のE−E矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第7実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のF−F矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第8実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のG−G矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
表面電極装置の第9実施形態を示す模式図で、(a)は
表面電極装置の側面図、(b)は(a)のH−H矢視方
向から見た表面電極装置の正面図。
電位検出装置の第1実施形態を示す模式図。
電位検出装置の第2実施形態を示す模式図で、(a)は
電位検出装置の平面図、(b)は(a)のI−I矢視方
向から切断した電位検出装置の断面図。
電位検出装置の第3実施形態を示す模式図で、(a)は
電位検出装置の側面図、(b)は(a)のJ−J矢視方
向から見た電位検出装置の正面図。
電位検出装置の第4実施形態を示す模式図。
模式図。
部を示す模式図。
Claims (21)
- 【請求項1】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に交流電圧を印加するととも
に、前記コイルに臨む電位測定プローブで前記内部電極
の電位を計測し、計測した電位が健全なコイルの電位に
較べて高いとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出
し、絶縁劣化していると判定することを特徴とするコイ
ル劣化診断方法。 - 【請求項2】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に交流電圧を印加するととも
に、前記コイルに挿着する表面電極に臨む電位測定プロ
ーブで前記表面電極の電位を計測し、計測した電位が健
全なコイルの電位に較べて高いとき、前記導体から前記
絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化していると判定するこ
とを特徴とするコイル劣化診断方法。 - 【請求項3】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に交流電圧を印加するととも
に、前記コイルに挿着する表面電極の電位を高入力イン
ピーダンス電位計で計測し、計測した電位が健全なコイ
ルの電位に較べて高いとき、前記導体から前記絶縁層に
媒体が漏出し、絶縁劣化していると判定することを特徴
とするコイル劣化診断方法。 - 【請求項4】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に交流電圧を印加するととも
に、このコイルの軸方向に沿って電位測定プローブを進
退させて前記内部電極の位置を確認し、内部電極の位置
を確認後、前記絶縁層に挿着する前記内部電極の電位を
計測し、計測した電位が健全なコイルの電位に較べて高
いとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁
劣化していると判定することを特徴とするコイル劣化診
断方法。 - 【請求項5】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に電圧を印加するとともに、
このコイルの軸方向に沿って電位測定プローブを進退さ
せて前記内部電極の位置を確認し、内部電極の位置を確
認後、前記コイルに装着する表面電極の電位を計測し、
計測した電位が健全なコイルの電位に較べて高いとき、
前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化して
いると判定することを特徴とするコイル劣化診断方法。 - 【請求項6】 内部電極および表面電極のうち、いずれ
か一方で計測した電位は、その大きさと、導体に印加し
た電圧に対する位相とが健全なコイルの位相に較べて偏
差が出たとき、前記導体から前記絶縁層に媒体が漏出
し、絶縁劣化していると判定することを特徴とする請求
項1〜5記載のコイル劣化診断方法。 - 【請求項7】 媒体で直接冷却する媒体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に直流電圧または方形波電圧
を印加し、計測した内部電極または表面電極の電位が健
全なコイルの電位に較べて高いとき、前記導体から前記
絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化していると判定するこ
とを特徴とするコイル劣化診断方法。 - 【請求項8】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルに装着する表面電極を一旦接地し、次い
で接地を解除した後、前記導体に階段関数状直流電圧、
または方形波電圧を印加し、前記表面電極の電位を計測
することを特徴とするコイル劣化診断方法。 - 【請求項9】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被覆
し、この絶縁層内に挿着する内部電極とでコイルを構成
し、このコイルの前記導体に交流電圧、階段関数状直流
電圧および方形波電圧のうち、いずれか一方を印加する
とともに、前記コイルに装着する表面電極に接続され、
かつ同じ電位に維持される外部電極の電位を計測し、計
測した電位が健全なコイルの電位に較べて高いとき、前
記導体から前記絶縁層に媒体が漏出し、絶縁劣化してい
ると判定することを特徴とするコイル劣化診断方法。 - 【請求項10】 計測した電位は、統計的な処理により
求められた限界値を超えたとき、導体から絶縁層に媒体
が漏出し、絶縁劣化していると判定することを特徴とす
る請求項1〜9記載のコイル劣化診断方法。 - 【請求項11】 計測した電位は、内部電極の位置毎に
異なるとき、異なる内部電極の電位の比の標準値を予め
求めておき、同じ位置の内部電極の電位に換算して用い
ることを特徴とする請求項1〜9記載のコイル劣化診断
方法。 - 【請求項12】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被
覆し、この絶縁層内に挿着する内部電極とで構成するコ
イルと、このコイルの導体に電圧を印加する電源と、前
記内部電極および前記コイルに装着した表面電極装置の
うち、いずれか一方の電位を電位測定プローブを介して
計測する非接触表面電位計と、前記電源から前記導体に
印加する電圧を計測する電圧読取り装置とを備えたこと
を特徴とするコイル劣化診断装置。 - 【請求項13】 表面電極装置は、表面電極に絶縁板を
貼り合せて構成することを特徴とする請求項12記載の
コイル劣化診断装置。 - 【請求項14】 表面電極装置は、表面電極に絶縁板を
貼り合わせるとともに、前記絶縁板に突起を備えたこと
を特徴とする請求項12記載のコイル劣化診断装置。 - 【請求項15】 表面電極装置は、表面電極に絶縁板を
貼り合わせるとともに、前記絶縁板に柄を備えたことを
特徴とする請求項12記載のコイル劣化診断装置。 - 【請求項16】 表面電極装置は、表面電極に柔軟部を
介装させて押え板を貼り合せたことを特徴とする請求項
12記載のコイル劣化診断装置。 - 【請求項17】 表面電極装置は、表面電極に柔軟部を
介装させて押え板を貼り合わせるとともに、前記押え板
に柄を備えたことを特徴とする請求項12記載のコイル
劣化診断装置。 - 【請求項18】 表面電極装置は、表面電極に柄を備え
たことを特徴とする請求項12記載のコイル劣化診断装
置。 - 【請求項19】 電位測定プローブは、その電位測定窓
と表面電極との間を予め定められた距離に維持させるプ
ローブ支えを備えたことを特徴とする請求項12記載の
コイル劣化診断装置。 - 【請求項20】 電位測定プローブは、表面電極を支持
する押え板から延びるプローブ支持具で支持されるとと
もに、前記表面電極に接続させ、かつプローブ支持具に
設けた外部電極と、この外部電極と電位測定窓とを予め
定められた距離に維持させるスペーサとを備えたことを
特徴とする請求項12記載のコイル劣化診断装置。 - 【請求項21】 媒体で直接冷却する導体を絶縁層で被
覆し、この絶縁層内に挿着する内部電極とで構成するコ
イルと、このコイルの導体に電圧を印加する電源と、前
記内部電極および前記コイルに装着した表面電極装置の
うち、いずれか一方の電位を電位測定プローブを介して
計測する非接触表面電位計と、前記電源から前記コイル
に印加する電圧を計測する電圧読取り装置と、前記非接
触表面電位計で計測した電位を記録、保存するコンピュ
ータとを備えたことを特徴とするコイル劣化診断装置。
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